JP6936808B2 - 融合タンパク質、核酸分子、宿主細胞、医薬組成物、及び医薬組成物の使用方法 - Google Patents

融合タンパク質、核酸分子、宿主細胞、医薬組成物、及び医薬組成物の使用方法 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は2015年12月3日出願の米国特許仮出願第62/262,630号に基づく優先権を主張し、その内容の全体が本明細書に援用される。
本発明は、ヘテロ二量体性の血管内皮増殖因子、及びその使用方法に関する。
血管新生は、血管増殖を推進する血管新生促進因子に関するバランス崩壊により誘発される腫瘍進行の間の限界率を制限するプロセスである。微環境におけるがん細胞は、酸素及び栄養素を供給する血管新生を利用する。よって、血管新生経路を標的に定めた物質は将来の抗がん剤として調べられてきた。最初の取り組みは主に、内皮及び腫瘍から派生する血管内皮増殖因子A(VEGF−A)/VEGFR(血管内皮増殖因子受容体)のシグナル伝達を標的に定めることに集中した。VEGFRのシグナル伝達の小分子の阻害剤、VEGF阻害剤、抗VEGFR抗体、抗VEGF−Aモノクローン抗体であるベバシズマブ(アバスチン)、2004年にアメリカ食品医薬局に承認された最初のVEGF−Aを標的とする抗体等の様々な方法が、このシグナル伝達を単剤療法又は術後補助療法として抑制するよう設計されてきた。
しかし、かなりの数の被験体が抗血管新生剤に反応しないか、又は迅速にそれらに対する耐性を生じる。腫瘍は、例えば別の血管新生促進のシグナル伝達の上方制御、通常の腫瘍周囲の血管の吸収、免疫細胞及び骨髄由来の血管新生促進細胞の形成による免疫学的監視の抑制、及び表現型の浸潤性の活性化等の適応反応を経由して、抗血管新生剤に対する耐性を生じ得る。これらの適用反応は、腫瘍血管の剪定及び血管新生の大規模な抑制から生じる腫瘍内の低酸素症により誘発される。
量化ドメインは、2つのFc領域及び2つのFc領域の間のリンカーを含む。リンカーは15から30のアミノ酸からなる柔軟なリンカーである。例えば、リンカーは(Gly−Gly−Gly−Gly−Ser)nであり、nは3、4、5又は6であり得る。
一つの態様において、血管内皮増殖因子(VEGF)について、(i)第1のアイソフォームと、(ii)第2のアイソフォームと、(iii)第1のアイソフォームと第2のアイソフォームとの間の二量化ドメインとを含む、融合タンパク質が提供される。
第1のアイソフォームはVEGF 121 及びVEGF 165 の一方であり、第2のアイソフォームはVEGF121及びVEGF165 の他方である。VEGF121は、配列識別番号2の配列と少なくとも80%(例えば、少なくとも99%、98%、97%、96%、95%、90%又は85%)同じアミノ酸配列を有し得る。VEGF165は、配列識別番号4の配列と少なくとも80%(例えば、少なくとも99%、98%、97%、96%、95%、90%又は85%)同じアミノ酸配列を有し得る。
一実施形態において、二量化ドメインは、2つのFc領域及び2つのFc領域の間のリンカーを含む。リンカーは15から30のアミノ酸からなる柔軟なリンカーである。例えば、リンカーは(Gly−Gly−Gly−Gly−Ser)nであり、nは3、4、5又は6であり得る。
一実施形態において、融合タンパク質は、N末端からC末端の方向へ、VEGF121、2つのFc領域の一方、リンカー、2つのFc領域の他方及びVEGF165を含む。
他の実施形態において、融合タンパク質は、N末端からC末端の方向へ、VEGF165、2つのFc領域の一方、リンカー、2つのFc領域の他方及びVEGF121を含む。
融合タンパク質は配列識別番号11の配列と少なくとも80%(例えば、少なくとも99%、98%、97%、96%、95%、90%又は85%)同じアミノ酸配列を有し得る。
他の態様において、本開示に記載の融合タンパク質をコードする核酸配列を含む核酸分子が提供される。
一実施形態において、核酸配列は、配列識別番号11の配列と少なくとも80%(例えば、少なくとも99%、98%、97%、96%、95%、90%又は85%)同じアミノ酸配列をコードする。
更に他の態様において、融合タンパク質及び薬学的に許容可能なキャリアを含む医薬組成物が提供される。医薬組成物は、がんの治療、又は必要とする被験体の血管新生の抑制に使用され得る。
1つ又は複数の実施形態の詳細が添付の図面及び以下の説明に述べられる。実施形態の他の特徴、目的及び利点は説明及び図面、更に請求項から明らかとなるであろう。
VEGFアイソフォームの概略図である。 VEGF121−VEGF165融合タンパク質の概略図である。 細胞増殖のVEGF121−VEGF165タンパク質の効果を示す一組のグラフである。合計で1×104の3B−11セル(A)及びHCT−15セル(B)が、VEGF165(222pM)の存在下で融合タンパク質(42、83、125pM)を使用して処理された。細胞増殖がCCK−8キットにより測定された(t検定、*P<0.05、**P<0.01、n=3)。1:対照群、2:VEGF165、3:VEGF165+VEGF121−VEGF165(42pM)、4:VEGF165+VEGF121−VEGF165(83pM)、5:VEGF165+VEGF121−VEGF165(125pM)。 管形成に関するVEGF121−VEGF165タンパク質の効果を示す一組のグラフである。(A)3B−11(8×105)セルがマトリゲルに植菌され、VEGF165の存在下(222pM)でVEGF121−VEGF165(42、83、125pM)を使用して処理された。管形成は、100倍の倍率でランダムに選択された領域の、連結されたセルを数えることにより定量化された。1:対照群、2:VEGF165、3:VEGF165+VEGF121−VEGF165(42pM)4:VEGF165+VEGF121−VEGF165(83pM)、5:VEGF165+VEGF121−VEGF165(125pM)。(B)VEGF121−VEGF165プラスミドが3B−11セルにトランスフェクトされた。管形成の分析は、3B−11セルを使用して実行された。データは3つの独立した実験に基づき標準誤差として示される。1:対照群、2:VEGF165(222pM)、3:VEGF121−VEGF165プラスミド。*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001。 3B−11セル移動に関するVEGF121−VEGF165タンパク質の効果を示すグラフである。VEGF121−VEGF165プラスミドが3B−11セルにトランスフェクトされた。セル移動はトランスフェクトされた3B−11セルを使用して決定された。3B−11セルのセル移動能力はVEGF165(222pM)の存在下で高められたが、VEGF121−VEGF165プラスミドの存在により抑制された。 HCT−15セル移動に関するVEGF121−VEGF165の効果を示す一組のグラフである。(A)HCT−15セルが、トランズウェル(商標)パーミアブルインサートに植菌され、VEGF121−VEGF165タンパク質(42、83、125pM)を使用して、又はVEGF165(222pM)の存在下で処理された。間隔の長さはトランズウェル(商標)パーミアブルインサートで分析された。未処理のHCT−15セルが対照群として使用された。1:対照群、2:VEGF165、3:VEGF165+VEGF121−VEGF165(42pM)、4:VEGF165+VEGF121−VEGF165(83pM)、5:VEGF165+VEGF121−VEGF165(125pM)。(B)VEGF121−VEGF165プラスミドがHCT−15セルにトランスフェクトされた。セル移動はトランスフェクトされたHCT−15セルを使用して決定された。HCT−15セルのセル移動能力はVEGF165(222pM)の存在下で高められたが、VEGF121−VEGF165プラスミドの存在により抑制された。t検定、*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001、n=3。 セル浸潤に関するVEGF121−VEGF165タンパク質の効果を示すグラフである。HCT−15セルはVEGF165(222pM)の存在下で異なる濃度のVEGF121−VEGF165(42、83、125pM)を使用して処理された。セル浸潤はトランズウェルチャンバアッセイにより決定された。48時間の移動の後、フィルタを通過したセルの数が、クリスタルバイオレットに染色した後に計数された(元の倍率400倍)。1:対照群、2:VEGF165、3:VEGF165+VEGF121−VEGF165(42pM)、4:VEGF165+VEGF121−VEGF165(83pM)、5:VEGF165+VEGF121−VEGF165(125pM)。t検定、*P<0.05、**P<0.01、***P<0.001。 異種移植腫瘍形成分析におけるVEGF121−VEGF165タンパク質の効果を示す一組のグラフである。HCT−15セルがヌードマウスの背面の脇腹に皮下注射された(マウスに付き1箇所)。注射されたマウスは腫瘍形成のため2日おきに調べられた。異なる濃度のVEGF121−VEGF165タンパク質(10、50、又は250ng/ml)又はリン酸緩衝生理食塩水の対照群がマウスの腫瘍に直接注射された。(A)注射されたマウスの体重が監視された。(B)腫瘍の体積が、腫瘍体積=1×w2×0.52の公式を使用して、6インチダイアルのキャリパーにより測定された長さと幅から推定された。
驚くべきことに、2つの異なるVEGFアイソフォームからなるヘテロ二量体性の血管内皮増殖因子(VEGF)が、VEGF165ホモ二量体と傍分泌及び自己分泌の方法で競合することを通して、内皮及びがん細胞の増殖、移動、浸潤及び管形成を減少させたことが発見された。
よって、本明細書に記載されるのは二量化ドメインによりリンクされたアイソフォームVEGF121及びアイソフォームVEGF165を含む融合VEGFタンパク質である。
VEGF−A遺伝子は8つのエクソンを含み、それらは選択的スプライスによる異形、即ち、VEGF121、VEGF145、VEGF165、VEGF183、VEGF189、VEGF206を生じ得る。図1を参照。
VEGF121は、ヘパリン結合領域の無い、自由に溶解できる弱酸性のポリペプチドである。VEGF121の核酸配列(配列識別番号:1)及びそれがコードするアミノ酸配列(配列識別番号:2)がここに提供される。配列識別番号2の配列は、VEGF121の成熟形態に存在しないN末端シグナルペプチドを含む。
VEGF165は、塩基性アミノ酸、及びVEGF受容体を結合してシグナル伝達を誘発し内皮の細胞増殖を促すヘパリン結合領域を含む。VEGF165核酸配列(配列識別番号:3)及びそれがコードするアミノ酸配列(配列識別番号:4)がここに提供される。配列識別番号4の配列は、VEGF165の成熟形態に存在しないN末端シグナルペプチドを含む。
融合VEGFは更に、融合VEGFがヘテロ二量体を形成するような2つのVEGFアイソフォーム間に配置された二量化ドメインを含む。一実施形態において、二量化ドメインはリンカーにより結び付けられた2つのFc領域からなる。Fc領域はヒトIgG Fc領域であり得る。例えば、Fc領域は、配列識別番号5の核酸配列によりコードされる配列識別番号6のアミノ酸配列を有し得る。
2つのFc領域間のリンカーは業界に知られた任意の柔軟なリンカーであっても良い。リンカーは15及び30のアミノ酸を有し得る。柔軟なリンカーはグリシン及びセリンに富むリンカーであり得る。例えば、リンカーは(Gly−Gly−Gly−Gly−Ser)n(配列識別番号7)、nは整数(例えば1、2、3、4,5、6、7又は8)であっても良い。
融合タンパク質は更に、N末端のシグナルペプチドを含み得る。シグナルペプチドはVEGFアイソフォームに対し内因性のシグナルペプチドであっても良い。例えば、シグナルペプチドは配列識別番号9の配列(配列識別番号8の核酸配列によりコードされる)を有していても良い。融合タンパク質内のC末端VEGFアイソフォームはシグナルペプチドを有しても、有さなくても良い。
更に、融合タンパク質は、融合タンパク質の分離又は識別を容易にするC末端タグを含み得る。そのようなタグはポリヒスチジンタグ、HAタグ、Mycタグ、V5又はFLAGタグを含み得る。
融合タンパク質はN末端からC末端の方向へ、VEGF165、Fc領域、リンカー、Fc領域及びVEGF121を含み得る。或いは、融合タンパク質はN末端からC末端の方向へ、VEGF121、Fc領域、リンカー、Fc領域及びVEGF165を含み得る。各アイソフォームは、2つのFc領域間のリンカーと異なる又は同一であり得るリンカーを介して直接又は間接的にFc領域に結合され得る。一実施形態において、融合タンパク質は、配列識別番号10の配列によりコードされる配列識別番号11の配列と少なくとも80%(例えば、少なくとも99%、98%、97%、96%、95%、90%又は85%)同じアミノ酸配列を有する。
例えば組み換え技術のような従来の方法が融合タンパク質を作製するのに使用され得る。例えば、タンパク質をコードする発現構築物が生成され、適切な宿主細胞(例えば哺乳類細胞)に導入され得る。宿主細胞で発現された融合タンパク質はその後、分離され得る。
融合タンパク質は薬学的に許容可能なキャリアと混合され、医薬組成物を形成し得る。組成物はがんの治療又は血管新生の抑制を必要とする被験体に投与され得る。融合タンパク質は他のがん治療を使用する併用療法にも使用され得る。
融合タンパク質は、融合タンパク質を腫瘍及び/又はそれらの関連する血管系へ向けるよう設計された部分構造(例えば脂質、炭水化物、ポリマー又はナノ粒子)に共役されるか、又はカプセル化されても良い。
組成物は、リン酸緩衝食塩水、重炭酸塩溶液、及び/又は補助剤等の薬学的に許容可能なキャリアと共に形成され得る。適切な薬学キャリア及び希釈剤、並びにそれらの使用への薬学的必需品が業界に知られている。この組成物は注射可能な溶液、乳液、又は他の適切な剤形として調合されても良い。
補助剤の例は、これらに限らないが、ミョウバン沈降物、完全フロイントアジュバント、不完全フロイントアジュバント、モノホスホリルリピドA/トレハロースジコリノミコラートアジュバント、コリネバクテリウム−パルヴム及び転移RNAを含む油中水型乳剤、及びリポソーム、リポ多糖(LPS)、抗原用分子ケージ、菌細胞壁の要素、及び二本鎖RNA、一本鎖DNA、及び非メチル化CpGジヌクレオチド含有DNA等の細胞内に取り込まれた核酸を含む特定の組の進化的に保存された分子を模倣することにより免疫反応を増加するというタスクを達成する他の物質を含む。他の例はコレラ毒素、大腸菌易熱性エンテロトキシン、リポソーム、免疫刺激複合体(ISCOM)、免疫活性化配列オリゴデオキシヌクレオチド及び水酸化アルミニウムを含む。組成物は又、生体内の移動を容易にするポリマーを含み得る。
上記に記載した組成物の有効量は、例えば皮下注射、静脈注射又は筋肉注射等の非経口で投与されても良い。他の投与の方法が使用されても良い。熟練の医師は適切な分量及び投与方法を決定出来るであろう。
融合タンパク質を使用して治療され得るがんは、グリア芽腫、大腸がん、肺がん、腎臓がん、肝臓がん、腎臓がん、神経内分泌腫瘍、乳がん、食道がん、消化管間質腫瘍、黒色腫、卵巣がん、子宮頸がん、すい臓がん、前立腺がん、胃がん及び頭頸部がん等の固形腫瘍を含む。
以下の特定の実施例は単に例示として理解されるが、如何なる方法でも残りの開示を制限するものではない。更なる詳細な説明なしに、当業者は、本明細書の記載に基づき、本開示を最大限に利用可能であると考えられる。本明細書で引用された全ての文献の全体が、本明細書に参照として援用される。
[実施例]
私どもは、強力な抗血管新生モジュレータとしてヒトIgG1の2つのFc領域と融合されるVEGF121−VEGF165の新規なキメラ二量体を生成した。キメラVEGF121−VEGF165組み換えタンパク質は3B−11の内皮細胞の管形成を減少させ、HCT−15がん細胞の浸潤を抑制することが分かった。更に私どもは、VEGF121−VEGF165タンパク質が、がん細胞のPI3K−AKT−mTOR経路を介したVEGFR2−HIF−1αシグナル伝達を減衰させることが分かった。データが示すには、キメラVEGF121−VEGF165タンパク質は血管新生及びHIF−1αシグナル伝達に拮抗し、抗血管新生治療に対する薬物耐性に効果があると示唆した。
<VEGF121−VEGF165融合タンパク質の構築及び特性評価>
VEGF121−VEGF165の融合は、ヒトIgG1 Fc核酸配列をVEGF121配列の3’末端及びVEGF165配列の5’末端にそれぞれ融合することにより生成され、2つのFc配列がリンカー配列により連結された。VEGF121−VEGF165融合核酸配列はpcDNA3.1ベクターにクローニングされ、VEGF121−VEGF165の発現ベクターを産出する。最終構築物の完全性はDNA配列により確認された。推定されたタンパク質は推定上の26−aaシグナルペプチドを含む。図2を参照。
VEGF121−VEGF165融合を含むプラスミド遺伝子は298T細胞株にトランスフェクトされた。VEGF121−VEGF165融合タンパク質の発現及び分泌はウエスタンブロットにより確認された。
私どもはトランスフェクトされた293Tセルの培地及び細胞溶解液からのサンプルにおけるVEGF121−VEGF165融合タンパク質のための120kDaまでの単一バンドを発見した(データは示されない)。組み換えタンパク質VEGF121−VEGF165は、293TセルのHisタグ融合タンパク質として発現され、ニッケル親和クロマトグラフィーを使用して精製された。精製された融合タンパク質の純度及び分子量はウエスタンブロットにより決定された(データは示されない)。これらの結果は、VEGF121−VEGF165がIgG1 Fcフラグメント及びポリペプチドリンカーにより共有結合された二量体を形成したことを示した。
<VEGF121−VEGF165融合タンパク質はVEGF165により誘発された細胞増殖を抑制した>
内皮細胞増殖は初期の血管新生反応に必要であるため、私どもは、VEGF121−VEGF165タンパク質が、菅形成分析のための便利な内皮細胞モデルであるVEGF165刺激性の3B−11セルの増殖に影響したかどうかを調べた。ジョーら、メソッド、2008年、第44巻第2号、190から195頁を参照。
3B−11のVEGF165誘導性細胞増殖はVEGF121−VEGF165により濃度依存性の方法で阻止された。図3のパネルAを参照。
3B−11セル増殖に関する濃度222pMのVEGF165の効果は42pMの組み換えVEGF121−VEGF165により容易に抑制され、VEGF121−VEGF165タンパク質がVEGF165誘導性増殖の活動を効果的に阻止出来たことを示唆する。更に、VEGF121−VEGF165タンパク質は、HCT−15がん細胞のVEGF165誘導性増殖の抑制において同様の効力を示した。図3のパネルBを参照。
私どもは又、抑制は統計的に有意ではなかったが(データは示されない)、融合遺伝子のプラスミドがこれらの細胞にトランスフェクトされた時、VEGF121−VEGF165が、3B−11及びHCT−15セルの細胞増殖の自己分泌による抑制において同様の活性を示したことも分かった。この結果は、VEGF121−VEGF165が細胞毒性ではなく、増殖の抑制により細胞数の増加を抑制することを示唆する。更に、VEGF121−VEGF165はHCT−15の細胞形質転換を自己分泌により抑制した(データは示されない)。私どもの結果は、VEGF121−VEGF165組み換えタンパク質が、3B−11の細胞増殖及び結腸がん細胞HCT−15の形質転換を自己分泌及び傍分泌で阻止できることを示す。
<VEGF121−VEGF165融合タンパク質はVEGF165により誘発される管形成を抑制した>
血管新生の後の段階は内皮細胞の形態学的変化を必要とし、それは管腔形成となる。私どもはVEGF121−VEGF165タンパク質の存在下で生体外の(in vitro)管形成を調べた。生体外の管形成分析は、毛細管状の管のネットワークを形成した場合に3次元のコラーゲンゲルに浸潤するよう誘導された3B−11内皮細胞を使用することにより採用された。ジョーら、メソッド、2008年、第44巻第2号、190から195頁を参照。
結果は、3B−11セルが通常の条件下で管ネットワークを形成出来、VEGF165は管形成の数を増加することを示した。図4のパネルAを参照。
しかし、3B−11セルの管状構造形成の数は、VEGF121−VEGF165タンパク質を濃度依存性の方法で加えることにより抑制された。図4のパネルAを参照。
更に、VEGF121−VEGF165タンパク質は、傍分泌(図4、A)及び自己分泌(図4、B)でVEGF165誘導性管形成を有意に抑制した。これらの結果は、VEGF121−VEGF165キメラタンパク質はVEGF165誘導性血管新生を生体外で抑制できることを示した。
<VEGF121−VEGF165融合タンパク質はセル移動を抑制した>
セル移動は血管新生及び腫瘍転移における重要なプロセスである。私どもはセル移動がVEGF121−VEGF165キメラタンパク質により影響されたかどうかを調べた。セル移動はギャップクロージャー移行アッセイにより調べられた。一貫して、VEGF121−VEGF165タンパク質は3B−11セルの移動を自己分泌で有意に抑制した。図5を参照。
それに加え、結果は、VEGF165により誘発されるHCT−15のセル移動がVEGF121−VEGF165タンパク質を濃度依存性の方法で加えることにより抑制されたことを示した。図6のパネルAを参照。
VEGF121−VEGF165タンパク質は、傍分泌(図6、A)及び自己分泌(図6、B)でセル移動を有意に抑制した。これらのデータは、VEGF121−VEGF165キメラタンパク質が内皮細胞及び腫瘍細胞の移動を抑制できることを示唆した。
<VEGF121−VEGF165融合タンパク質は腫瘍浸潤を減じた>
腫瘍細胞の転移のVEGF121−VEGF165キメラタンパク質の効果を有効にするため、私どもはトランズウェルアッセイを使用することにより細胞浸潤に関するタンパク質の効果を調べた。VEGF121−VEGF165が無いと、VEGF165は集中的な浸透により示されるように浸潤能力を誘発した。図7を参照。
しかし、VEGF165誘導性細胞浸潤は、HCT−15がん細胞の濃度依存性の方法でVEGF121−VEGF165を加えることにより抑制された。浸透された細胞の数は、VEGF121−VEGF165タンパク質の濃度を高めて処理すると、VEGF165のみの場合と比べて有意に減少した。図7を参照。
これらの結果は、がん細胞の浸潤がVEGF121−VEGF165タンパク質の追加により著しく抑制され、がん転移を抑制するタンパク質の役割を示唆することを示した。
<VEGF121−VEGF165キメラタンパク質はPI3K−AKT−mTOR経路を介して自己分泌のVEGFR2−HIF−1α−VEGF165/Lonシグナル伝達を減衰させた>
VEGF121−VEGF165が抗血管新生治療に対する耐性を減ずるためのHIF−1αシグナル伝達を減衰させるかどうかをチェックするため、私どもは最初に腫瘍細胞におけるVEGFR2−HIF−1α−VEGF165軸に関するVEGF121−VEGF165の効果を調べた。Lonは低酸素誘導因子−1α(HIF−1α)により上方制御され、がん細胞を低酸素環境に適応させる低酸素利用性に反応して含まれる。
私どもは融合タンパク質がLonプロテアーゼの発現に影響するかどうかを調べた。HIF−1α、VEGF165、及びLonの発現はウエスタンブロット分析により決定された。結果は、HCT−15がん細胞内のVEGFR2−HIF−1α−VEGF165/Lonシグナル伝達が、VEGF165処理及び塩化コバルト(CoCl2)により刺激された低酸素により活性化されたことを示した(データは示されない)。しかし、シグナル伝達の活性化は酸素正常状態及び低酸素状態下の濃度依存性の方法でVEGF121−VEGF165を加えることにより抑制された。
VEGF121−VEGF165の組み換えタンパク質は、HIF−1α、VEGF165、Lon及びVEGF165及び/又は低酸素により誘発されたホスホVEGFR2の液位を下げた(データは示されない)。機械的に、VEGF121−VEGF165タンパク質は、抑制するPI3K−AKT−mTOR経路を介してVEGFR2−HIF−1α−VEGF165/Lonシグナル伝達の活性化を抑制し(データは示されない)、VEGF121−VEGF165タンパク質が、低酸素下のVEGER2−HIF−1α−VEGF165/Lon軸へのPI3K−AKT−mTORにより引き起こされる生き残り機構を克服したことを示唆した。これらのデータは、VEGF121−VEGF165が、がん細胞のPI3K−AKT−mTOR経路を介して自己分泌のVEFGR2−HIF−1α−VEGF165/Lonシグナル伝達を抑制したことを示唆する。
<VEGF121−VEGF165融合タンパク質は生体内の(in vivo)腫瘍増殖を減じた>
私どものデータは、VEGF121−VEGF165キメラタンパク質が内皮細胞の管形成を停止させ、腫瘍細胞の増殖、移動及び生体内での浸潤に干渉し得ると示した。VEGF121−VEGF165タンパク質の生体内での腫瘍に対する抑制効果を示すために異種移植腫瘍形成分析が行われた。分析にはBALB/cヌードマウス(6から8週間)が使用された。0.2mlのマトリゲルに懸濁された1×106のHCT−15セルがヌードマウスの背面の脇腹に皮下注射された(マウスに付き1箇所)。
マウスは腫瘍形成のため2日おきに調べられた。異なる濃度のVEGF121−VEGF165タンパク質(10、50、又は250ng/ml)又はリン酸緩衝生理食塩水の対照群がマウスの腫瘍に直接注射された。図8のパネルBを参照。
マウスの体重が監視された。図8のパネルAを参照。
マウスはその後二酸化炭素安楽死により犠牲になった。
VEGF121−VEGF165キメラタンパク質で処理されたマウスの体重は大きく変化せず、タンパク質が動物に有毒でなかったことを示す。図8のパネルAを参照。
キメラタンパク質は用量依存性の方法でマウスの腫瘍増殖を減じた。図8のパネルBを参照。よって、研究によりVEGF121−VEGF165キメラタンパク質が生体内で腫瘍増殖を抑制できると示された。
<材料及び方法>
細胞株及び細胞培養:3B−11セルはアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)(#CRL−2160、マナサス、バージニア、米国)から購入した。3B−11セルはダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)に保持され、HCT−15セルは、37℃、5%二酸化炭素の加湿培養器において、10%の(v/v)加熱不活性化したFBS(正規のウシ胎仔血清、インビトロジェン)及び1%のPSA(ペニシリン−ストレプトマイシン−アムホテリシンB懸濁液、バイオロジカルインダストリーズ、ニューヨーク、米国)を付加したRPMI−1640補足培地に保持された。
VEGF121−VEGF165組み換えタンパク質の精製:プラスミドは、pcDNA3.1ベクターヘルパーフリーシステム(バイオミクス)の取扱説明書に記載されたバイオミクストランスフェクション試薬を使用して、293Tセルにトランスフェクトされた。36時間の培養の後、293Tセル培養の上澄みが集められ、取扱説明書に従い250mmol/Lのイミダゾールで溶離したNi−NTA樹脂で精製した。組み換えタンパク質はマイクロコン遠心式フィルタユニット(ミリポア、ベドフォード、マサチューセッツ、米国)により濃縮された。最後に、精製されたタンパク質は10%のポリアクリルアミド電気泳動及びウエスタンブロッティングにより確認された。
細胞増殖分析:3B−11セル及びHCT−15セルの増殖はCCK−8色素還元アッセイ(エンゾ、米国)を使用して評価された。3B−11又はHCT−15セルは異なる濃度のVEGF121−VEGF165(42、83、125pM)で30分間前処理され、市販のVEGF165が加えられ(222pM、アブカム、ケンブリッジ、マサチューセッツ、米国)、その後セルは24時間培養された。処理の最後に、10μlのCCK−8溶液がプレートの各ウェルに加えられ、プレートは培養器で2から4時間培養された。プレートを10秒振った後、セルの生存率が、マイクロプレートリーダーを使用して450nmの吸光度で測定することにより評価された。全ての測定は3回行われた。T検定が群を比較するために使用された。データは標準誤差として表される。
コロニー形成分析:クローン形成法は単一のセルがコロニーに増殖する能力に基づく生体外の(in vitro)形質転換試験である。これを調べるため、VEGF121−VEGF165のプラスミドは10cmのディッシュ内で一晩、HCT−15にトランスフェクトされ、陽性対照としてVEGF165組み換えタンパク質222pMで処理された。翌日、処理されたHCT−15セル(ウェルに付き1×103まで)は6ウェルプレートに蒔かれ、37℃の培養器で培養された。10%のFBSを含む新鮮なRPMI培地が48時間ごとに加えられた。14日目の最後に、セルは氷のように冷たいリン酸緩衝生理食塩水で2回洗浄され、メタノールで10分間凝固され、1%のクリスタルバイオレットを使用してメタノール内で15分間染色され、その後脱イオン水で洗浄された。50個以上のセルのコロニーが200倍の顕微鏡で得られ、計数された。
セル移動分析:セル移動分析はギャップクロージャーアッセイにより決定された。3B−11セル又はHCT−15セルが、異なる濃度(42、83、125pM)の組み換えタンパク質を使用して16時間(37℃、5%二酸化炭素)で処理された。これらのセルはトリプシン処理され、無血清DMEM又はRPMI−1640培地に再懸濁された。70μlの無血清DMEM又はPRMI−1640内の合計8×105のセルが、培地の各ウェルに蒔かれ(ウェル当たり8×105セル)、37℃、5%二酸化炭素で培養された。翌日、イビディ カルチャーインサート(アプライドバイオフィジックス、米国)が消毒したピンセットによりそっと除去され、各ウェルは2mlの0.1%FBS培地で充填された。セル移動は顕微鏡で48時間監視された。
菅形成分析:コーニングマトリゲル(登録商標)マトリックス(BDバイオサイエンス、サンノゼ、カリフォルニア、米国)溶液が一晩氷の上で解凍され、96ウェルプレートの上で50μlの量の表面が覆われ、37℃で1時間培養されて固化された。約8×105の3B−11セルを含む10%のFBS培地で補足された50μlのDMEMが、メッキされたマトリゲルマトリックスに蒔かれ、37℃で培養された。これらのセルは前に記載された通りに処理された。分析は3回行われ、5%二酸化炭素、37℃で培養された。毛細管状の構造の形成の画像が、200倍の倍率のコンピュータを利用した顕微鏡(オリンパス、東京、日本)を用いて2時間後に得られた。菅状構造は、200倍の倍率でランダムに選択された領域の連結セルの数を手で数えることにより定量化された。ネットワーク形成の全部の菅の数が数えられた。
セル浸潤分析:セル浸潤は、マトリゲルで覆われたフィルタ膜(8μmの細孔)を備えるトランズウェルチャンバ(コーニングコースター、ケンブリッジ、マサチューセッツ、米国)を使用して評価された。簡潔に言うと、フィルタは200μg/mlの基底膜タンパク質(マトリゲル、BDバイオサイエンス、サンノゼ、カリフォルニア、米国)で予めコートされ、5%二酸化炭素、37℃で一晩乾燥させた。FBSの無い培地のHCT−15セル(8×105)は上部チャンバに蒔かれ、下部のウェルは10%のFBS培地で充填された。37℃で48時間培養の後、インサートの上側の非移動性のセルは綿棒で取り除かれた。フィルタを通過したセルはメタノール内で凝固され、クリスタルバイオレットで染色された。顕微鏡検査下の写真の下方のランダムに選択された領域が計数された。
免疫ブロット法:HCT−15セルは、10mmのディッシュに、10mlの培地に1.5×106セルの密度で蒔かれ、酸素正常状態及び低酸素状態(塩化コバルト、塩化コバルト(II)、150μM)で24時間置かれ、前に記載したように処理された。合計のタンパク質濃度はBCAタンパク質アッセイを使用して決定された。合計のタンパク質と同じ量が10%のポリアクリルアミド電気泳動を使用して分解され、ポリフッ化ビニリデン膜にエレクトロブロッティングされた。膜は5%の無脂肪乳で閉鎖され、一次抗体を用いて4℃で一晩精査された。その後、膜は適切なHRP結合の二次抗体(ジーンテックス、新竹、台湾)で精査され、免疫活性バンドが、高められた化学発光法(バイオラッド、ハーキュリーズ、カリフォルニア、米国)を使用して可視化された。
この研究で使用した抗体は示されたように購入又は製造された。ヒトLonに対する抗体は前に記載したように製造された。ワンら、Cancer Science、2010年、101巻12号、2612から2620頁、及びチェンら、Cell Death&Desease、2013年、4号、e681を参照。
ホスホ−PI3K(Tyr458/Tyr199、#4228)、ホスホ−AKT(Ser473、#4060)及びホスホ−mTOR(Ser2448、#2971)抗体がセルシグナリングテクノロジー(ビバリー、マサチューセッツ、米国)から得られた。HIF−1α(#610958)抗体がBDバイオサイエンス(フランクリンレイクス、ニュージャージー)から得られた。ホスホ−VEGFR2(Tyr1054/Tyr1059.ab5473)、VEGF−165A(ab69479)抗体がアブカム(ケンブリッジ、マサチューセッツ、米国)から得られた。ベータアクチン抗体がジーンテックス(GTX109639、新竹、台湾)から得られた。
統計的手法:この研究において、パラメトリックであるスチューデントのt検定が、関連する状態の相違の重要性を判断するのに使用された。一般的に、<0.05のP値が統計学的に有意であると見なされる。(スチューデントのt検定、*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001)。
(他の実施例)
本明細書に記載される特徴の全ては、任意の組合せで組み合わされ得る。本明細書に開示された各特徴は同一、同等又は同様の目的に供する他の特徴に置き換えられても良い。よって、特に明記しない限り、開示された各特徴は、単に一般的な、連続した同等の又は同様の特徴の例である。
上記の説明から、当業者は記載された実施形態の最も重要な特徴を容易に解明することが出来、それらの範囲及び精神から逸脱せずに、実施形態の様々な変更及び修正を行い、様々な用途及び状況に適応させることが出来る。よって、他の実施形態も特許請求の範囲内にある。

Claims (15)

  1. 融合タンパク質であって、
    血管内皮増殖因子(以下「VEGF」)のアイソフォームについて、
    (i)第1のアイソフォームと、
    (ii)第2のアイソフォームと、
    (iii)前記第1のアイソフォームと前記第2のアイソフォームとの間の二量化ドメインと、
    を含み、
    前記第1のアイソフォームはVEGF 121 及びVEGF 165 の一方であり、前記第2のアイソフォームはVEGF121及びVEGF165 の他方であり、
    前記二量化ドメインは2つのFc領域を含み、前記Fc領域のそれぞれはヒトIgG1 Fc領域である、融合タンパク質。
  2. 前記2つのFc領域の間のリンカーを更に含む、請求項に記載の融合タンパク質。
  3. 前記融合タンパク質は、N末端からC末端の方向へ、
    VEGF121、前記2つのFc領域の一方、前記リンカー、前記2つのFc領域の他方、及びVEGF165を含む、請求項に記載の融合タンパク質。
  4. 前記融合タンパク質は、N末端からC末端の方向へ、
    VEGF165、前記2つのFc領域の一方、前記リンカー、前記2つのFc領域の他方、及びVEGF121を含む、請求項に記載の融合タンパク質。
  5. 前記リンカーは15から30のアミノ酸からなるフレキシブルリンカーである、請求項からの何れか一項に記載の融合タンパク質。
  6. 前記リンカーは(Gly−Gly−Gly−Gly−Ser)nであり、nは3である、請求項に記載の融合タンパク質。
  7. ペプチドタグを更に含む、請求項に記載の融合タンパク質。
  8. 前記ペプチドタグはC末端6X−Hisタグである、請求項に記載の融合タンパク質。
  9. N末端シグナルペプチドを更に含む、請求項に記載の融合タンパク質。
  10. 前記融合タンパク質は配列識別番号11の配列と少なくとも90%同じアミノ酸配列を有する、請求項に記載の融合タンパク質。
  11. 前記融合タンパク質は配列識別番号11の配列を有する、請求項に記載の融合タンパク質。
  12. 請求項1から11の何れか一項に記載の融合タンパク質をコードする核酸配列を有する核酸分子。
  13. 請求項12に記載の核酸分子を備える宿主細胞。
  14. 請求項1から11の何れか一項に記載の融合タンパク質、及び、薬学的に許容可能なキャリアを含む、医薬組成物。
  15. 被験体(ヒトを除く)のがんを治療する方法であって、請求項14に記載の医薬組成物を前記被験体に投与するステップを含む医薬組成物の使用方法。
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