JP6935866B2 - 食品組成物 - Google Patents

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本発明は、自然免疫活性を有する食品組成物に関する。
ヒト等は、自然免疫と獲得免疫の2種類の免疫系を有しており、自然免疫系と獲得免疫系の双方の作用によってウイルスなどの感染源からの生体防御が行われている。このうち自然免疫系はマクロファージなどの白血球等が関与する非特異的な免疫系であり、非特異的であるために反応が素早く、多くの感染源に対して有効に機能する。
該自然免疫系を活性化する自然免疫活性化剤についての報告があり、その一つとしてパントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖などから得られるリポ多糖(LPS)が知られている(特許文献1)。
特開2010-241945号公報
自然免疫系の活性化について以上のような提案がされている一方、さらなる要求が存在する。
本発明は、自然免疫系活性化に関する新規な食品組成物についての技術を提供することを目的とする。
本発明者は自然免疫系活性化について研究を重ねたところ、パントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖とラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)とにより自然免疫系をより活性化できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1] パントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖とラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)とを含有する自然免疫活性化効果を有する食品組成物。
[2] 前記リポ多糖がパントエア・アグロメランスに由来のリポ多糖である[1]に記載の食品組成物。
[3] パントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖とラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)とを含有する血行促進効果を有する食品組成物。
[4] 前記リポ多糖がパントエア・アグロメランスに由来のリポ多糖である[3]に記載の食品組成物。
[5] パントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖とラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)とを含有する敏感肌改善効果を有する食品組成物。
[6] 前記リポ多糖がパントエア・アグロメランスに由来のリポ多糖である[5]に記載の食品組成物。
本発明によれば、自然免疫系活性を有する食品組成物についての新規な技術を提供することができる。
実施例のNO産生量に係るグラフである。 実施例の貪食率に係るグラフである。 実施例の皮膚表面温度の回復率に係るグラフである。 実施例のスティンギングスコアに係るグラフである。
以下、本発明の1つの実施形態について詳述する。
本実施形態はパントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖と、ラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)(菌株自体、その処理物、またはそれらの抽出物)とを含有する、自然免疫活性化効果を有する食品組成物に関する。
本実施形態に係るリポ多糖は、パントエア属に属する微生物に由来するものである限り特に限定されないが、より自然免疫活性化作用を高める観点から、特許文献1に記載のパントエア・アグロメランスに由来するリポ多糖とすることが好ましい。
該リポ多糖は精製された状態で用いられてもよいほか、他の成分との混合物の状態で用いられてもよく、例えば該リポ多糖を含む米糠発酵エキス等の態様で本実施形態の食品組成物に含有されるようにすることができる。
具体的には、米ぬか発酵抽出物にデキストリンを溶解後、噴霧し、乾燥させたものが、SomacyRB-FP100として自然免疫応用技研(株)から販売されており、例えば当該SomacyRB-FP100を用いて本実施形態の食品組成物を構成するようにしてもよい。
また、本実施形態の食品組成物は、ラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)、その処理物、またはそれらの抽出物のうち少なくともいずれかを含有する。
ラクトバシルス・プランタラム22A-3(以下、22A-3株ともいう)は乳酸菌の1種であり、特開2009-124943号公報に記載されており、また、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託されている。
また、22A-3株は丸善製薬株式会社によりスマート乳酸菌(登録商標、以下同じ)として販売されており、該スマート乳酸菌を用いて本実施形態の食品組成物を構成することもできる。
本実施形態においては、上述のとおり、22A-3株自体、当該22A-3株について何らかの処理を行うことで得られる処理物、または22A-3株および/またはその処理物の抽出物が食品組成物に含有される。これらのうちいずれか1つが本実施形態の自然免疫活性剤に含有される態様であってもよいほか、これらのうち1つまたは2つ以上が組み合わされて本実施形態の食品組成物に含有されていてもよい。
22A−3株自体としては生菌体、湿潤菌、乾燥菌等が適宜使用可能である。
処理物として、例えば、本実施形態に係る22A-3株を含む発酵乳の濃縮物、ペースト化物、乾燥物、液状物、希釈物、破砕物等が挙げられる。乾燥物としては、噴霧乾燥物、凍結乾燥物、真空乾燥物、またはドラム乾燥物などを例示できる。また、本実施形態に係る22A-3株の処理物は、死菌体であってもよい。死菌体は通常、菌体を加熱することにより得ることができる。加熱処理の方法や加熱条件は菌体が死滅する条件であれば特に限定されず、当業者が適宜設定することができる。
抽出物としては、例えばエタノール、水、またはこれらの混合溶媒を用いて抽出された本実施形態に係る22A-3株および/またはその処理物の抽出物が挙げられる。
本実施形態の食品組成物の形態(剤型)については特に限定されない。
栄養補助食品(サプリメント)等の飲食品とする場合、例えば、本実施形態に係るリポ多糖、22A-3株と他の任意の成分とを適宜混合して製剤化することができる。他の任意の成分としては賦型剤、結合剤、安定剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭剤、懸濁剤、コーティング剤等を挙げることができ、例えばこれらのうち1種または2種以上を含有するようにすることができる。剤形としては、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、粉剤、シロップ剤等が可能であり、これらを経口的に投与することが望ましい。
本実施形態の食品組成物の一日あたりの摂取量についても特に限定されず、例えば、成人の場合、本実施形態に係るリポ多糖:0.1〜1mg、22A-3株:菌体または菌体処理物の処理前の重量として:1〜100mg摂取できるようにこれらの配合量等を調整すればよい。本実施形態の食品組成物におけるリポ多糖、22A-3株の含有割合も特に限定されず、製造の容易性や好ましい一日の投与量等に合わせて適宜調節すればよい。
以上、本実施形態によれば、自然免疫系活性化に関する新規な技術を提供することができる。本実施形態の自然免疫活性化効果を有する食品組成物を例えば経口にて摂取することで、マクロファージ等を活性化することができる。
また、本実施形態に係るパントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖と、ラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)(菌株自体、その処理物、またはそれらの抽出物)とを含有する組成物は、該組成物を例えば経口にて摂取することで、血行を促進することもできる。
そのため、本発明の1つの態様として、パントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖とラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)(菌株自体、その処理物、またはそれらの抽出物)とを含有する血行促進効果を有する食品組成物も挙げることができる。
また、本実施形態に係るパントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖と、ラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)(菌株自体、その処理物、またはそれらの抽出物)とを含有する組成物は、該組成物を例えば経口にて摂取することで、敏感肌を改善することもできる。
なお、本明細書において敏感肌とは、5%乳酸塗布後の肌刺激(スティンギング)による感度スコア(スティンギングスコア)が1.5以上2.0以下の基準に該当する者の肌をいう。
そのため、本発明の1つの態様として、パントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖とラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)(菌株自体、その処理物、またはそれらの抽出物)とを含有する敏感肌改善効果を有する食品組成物も挙げることができる。
以下の実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[試験例1:NO産生量を指標としたマクロファージ活性化能]
マクロファージ系細胞RAW264.7細胞株を用い、パントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖とラクトバシルス・プランタラム22A-3株の併用の場合について、NO産生量を指標としてマクロファージ活性化能を評価した。試験はn=3で実施した。
リポ多糖はパントエア・アグロメランスから精製したものを用いた(該リポ多糖はLPSともいう。以下同じ)。
また、22A-3株はスマート乳酸菌 死菌MF(Lot:80108005、丸善製薬株式会社)を使用した。
マウスマクロファージ系RAW264.7細胞はAmerican Type Culture Collection(ATCC)より購入した。前培養においては、10%の牛胎児血清、100 U/mLペニシリン、100 μg/mLストレプトマイシンを含有するRPMI1640培地にて継代培養した。培養は25cm2の培養フラスコを用い、3日あるいは4日毎に0.25×105cells/mLで植え継いだ。37℃の5%CO2インキュベータ(以下、インキュベータ)内で培養した。
試験操作は全てクリーンベンチ内で行った。培養液は以下に示すようにして調製したものを用いた。
T25培養フラスコ 4本にて前培養した細胞をピペッティングにより壁から剥がし、得られた細胞の懸濁液を50mLコニカルチューブに移した。チューブを室温で遠心分離し(1000rpm、5分間)、上清をデカンテーションで捨て、細胞を回収した。タッピングにより細胞をほぐした後、培養液5mLを加え、ピペッティングによって細胞を均一に懸濁した。11μLを別のチューブに移し0.5%トリパンブルー11μLを添加した後、血液計算板に細胞懸濁液を移して細胞数と生存率を測定した。生存率が90%以上であったので、残液を試験に用いた。
測定した細胞数に基づいて、残液に培養液を加えて希釈し1.6×106cells/mLになるよう細胞数を調製した。この細胞懸濁液を100μLずつ96well平底プレートの各ウェルに加えた。インキュベータに移して、細胞がウェルの底に接着して伸展するまで3時間前培養を行った。
3時間の前培養が終了したプレートを取り出し、ウェルに100μLずつ被験液(2倍濃度溶液)を加えた。各検体を添加後、24時間インキュベータ内で培養した。
培養終了後、常法に従い以下に示す試薬を用いて培養液中の一酸化窒素の代謝物である亜硝酸量を測定した。
a) 培養液
・RPMI1640培地:#189-02025、和光純薬工業株式会社
・牛胎児血清(FBS):MOREGATE
・抗生物質:ペニシリン-ストレプトマイシン-グルタミン(100×), 液体:#10378-01、インビトロジェン
RPMI1640 培地 500mL
非働化FBS 55.5mL
ペニシリン-ストレプトマイシン-グルタミン(100×) 5.5mL
調製した培養液は4℃にて保存した。
* 非働化FBS:FBSを56℃で30分間加熱処理し、分注して-20℃にて保存したものを使用した。
b) NO assay用試薬(Griessの方法に用いる試薬)
・亜硝酸ナトリウム、ナカライテスク株式会社
・リン酸、ナカライテスク株式会社
・スルファニルアミド、Sigma
・N-1-ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩、ナカライテスク株式会社
なお、比較例として、スマート乳酸菌に代えてラクトバチルス・パラカゼイ MCC1849株を使用したものも用いた。
結果を図1に示す。図1から、LPSを単独で処理した場合に比べて、実施例に係る組成物は、NO産生量が大きく増加しており、マクロファージが活性化されていることが理解できる。
[試験例2:貪食能を指標としたマクロファージ活性化能]
マウスマクロファージJ774.1細胞株を用い、被験物質のマクロファージ活性化能について、貪食能を指標として評価した。被験物質を含む培養液で1時間培養後、蛍光標識(フローサイト用)ポリスチレンビーズを加え、150分間インキュベートした。その後、細胞を回収し、フローサイトメーターを用いて、ビーズの貪食の程度を評価した。試験はn=3で実施した。
リポ多糖はパントエア・アグロメランスから精製したものを用いた。
また、22A-3株はスマート乳酸菌 死菌MF(Lot:80108005、丸善製薬株式会社)を使用した。
マウスマクロファージJ774.1細胞株は国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 JCRB細胞バンクより購入した。前培養においては、10%FBS、100μg /mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシンを含有するDMEM培地にて継代培養した。培養はT25培養フラスコを用い、3日又は4日毎に1〜2×105cells/mLで植え継いだ。37℃に設定した5%CO2インキュベータ内で培養した。
フローサイトメーターによる貪食能評価
以下、1)〜7)の試験操作はクリーンベンチ内で行った。
1)T25培養フラスコにて前培養したJ774.1細胞をピペッティグにより壁から剥がし、得られた細胞の懸濁液を15mLコニカルチューブに移した。チューブを室温で、1000rpm(190×g)8分間遠心を行い、上清をデカンテーションで捨て、細胞をペレットとして回収した。
タッピングにより細胞をほぐした後、以下に示す培養液を10mL加え、室温で、1000rpm(190×g)8分間遠心を行い、上清をデカンテーションで捨て、細胞をペレットとして回収した。細胞ペレットに培養液5mLを加え、ピペッティングにより細胞を均一に懸濁した。細胞懸濁液100μLを1.5mL マイクロチューブに移し、細胞数と生存率を測定した。生存率が90%以上であったので、残液を試験に用いた。
2)測定した細胞数に基づいて、1×106cells/mLの細胞懸濁液を調製した。得られた細胞懸濁液を200μLずつ48ウェルプレートの各ウェルに加えた。37℃、5%CO2インキュベータで2時間培養した。
3)2時間の培養後、インキュベータからプレートを取り出した。細胞を播種しているウェルからピペットで培養液を取り除いた。続いて、被験液(2倍濃度溶液)を200μL加えた。プレートを37℃、5%CO2インキュベータで1時間培養を行った。
4)以下のようにして調製した2×106個のR-phycoerythrin(PE)標識ポリスチレンビーズを含む培養液5.0μLを加えた後、37℃、5%CO2インキュベータ内で2.5時間培養した。
5)ピペットでゆっくり上清を取り除き、加温したPBSを300μL加えた。ピペットでPBSを取り除き、加温したPBSを300μL加えた。この操作を3度繰り返した。
6)ピペットでPBSを取り除き、300μLのフローサイトバッファー(0.5%BSA、2mM EDTA含有PBS)を加えた。
7)ピペッティングにより細胞をはがし、1.5mLチューブに細胞懸濁液を移した。チューブは氷上で保存した。
回収した細胞懸濁液をフローサイトメーターによる解析に供した。20,000細胞を解析し、蛍光ビーズの蛍光(FL2)のヒストグラムを作成し、貪食率(%)を求めた。
なお、貪食率(%)とは蛍光ビーズを1個以上貪食した細胞の数を示す。
a) 培養液
・D-MEM培地:#44-29765、和光純薬工業株式会社
・牛胎児血清(FBS):MOREGATE
・抗生物質:ペニシリン-ストレプトマイシン-グルタミン(100×), 液体:#10378-01、インビトロジェン
DMEM 培地 500mL
非働化FBS 55.5mL
ペニシリン-ストレプトマイシン-グルタミン(100×) 5.5mL
調製した培養液は4℃にて保存した。
* 非働化FBS:FBSを56℃で30分間加熱処理し、分注して-20℃にて保存したものを使用した。
b) PE標識ポリスチレンビーズ懸濁液
2.5%のポリスチレンビーズ水懸濁(5.68×109個/mL)を1.5mL マイクロチューブに14.08μL分注し、遠心(2000×g、5分間)を行い、上清を除き、ビーズを沈殿として回収した。沈殿に培養液を500μL加え、4×108個/mL(2×106個/5.0μL)の懸濁液を調製した。
結果を図2に示す。図2から、対照であるLPSを単独で処理した場合に比べて、実施例に係る組成物は、貪食率(%)が大きく増加していることが理解できる。
[試験例3:冷水負荷後の皮膚表面温度回復試験]
健康成人男性3名を対象に、本発明に係る実施例の組成物を単回摂取させた後に冷水負荷を行い、冷水負荷後の皮膚表面温度の回復について、プラセボを対照としたクロスオーバー比較法により効果の確認を行った。
温度23℃、湿度50%に調節した恒温恒湿実験室にて試験を実施した。被験者には測定前日の夜より、暴飲暴食および飲酒を避け、食事量等が同等となるように管理を行った。試験当日は実験室入室1時間前より飲食禁止とし、実験室入室前に体内の水分調節のためトイレに行かせた。実験室入室後は1時間安静にした後、手の皮膚表面温度の測定を行った。その後、試験サンプル1粒を摂取し、試験サンプル摂取から10分後に冷水負荷(17℃、1分間)を行い、丁寧に水滴を拭きとった後に経時的にサーモグラフィ(日本アビオニクス社製InfReC R300-SR)による皮膚表面温度測定を実施した。この操作を2日間、試験サンプルおよびプラセポで実施し、冷却からの皮膚表面温度の回復率を比較することで効果の確認を行った。
なお、本発明に係る実施例の組成物として、以下の表1に示す組成物(錠剤)を用いた。ヒハツ抽出物については35mgといった容量での単独摂取では皮膚表面温度の回復効果が見られていないため、皮膚表面温度の回復には実質的に影響を与えていないものと考えられる。
Figure 0006935866
結果を図3に示す。図3から理解できるように、3名のいずれにおいても実施例の組成物を摂取することで皮膚表面温度の回復率が高まっていることが理解できる。
[試験例4:スティンギング試験]
敏感肌であるとの申告があり、且つ試験開始時に乳酸水溶液に対する後述の刺激スコア1.5〜2.0であった被験者10名について、試験例3と同じ組成物を試験開始から毎朝1錠服用させた。試験開始から1週間ごとに状態を観察した。具体的には以下のようにして行った。
<試験開始時>
恒温恒湿室内(20℃±2℃、50%±5%)で15分馴化した後、スティンギング試験を実施した。
(1)まず右頬部に蒸留水100μlを塗布し、塗布5分後に被験者が自己判定した。判定後にふき取りを行った。
(2)次に5.0%乳酸水溶液100μlを左頬部に塗布し、塗布5分後に被験者が自己判定した。判定後にふき取りを行った。
なお、各検体の塗布面積はおよそ2cm x 2cmとした。
評価は以下の基準に基づき、その中間も考慮(0.5刻み)して7段階で行った。
3:激しい刺激を感じる、2:刺激を感じる、1:刺激感を少し感じる、0:全く感じない。刺激とは、ぴりぴり、ひりひり、ちくちく、かゆみ、むずむずのいずれかの感覚とした。冷たい温かいなどの温感は含まない。
<試験開始から1、2、および4週間後>
恒温恒湿室内(20℃±2℃、50%±5%)で15分馴化した後、スティンギング試験を試験開始時と同様の手順で左頬部のみ実施した。
結果を図4に示す。スティンギングスコア(塗布5分後)の変化において、服用前と比較して1週間後(p<0.01)、2週間後(p<0.01)、4週間後(p<0.01)に有意な減少が確認された。そのため、実施例の組成物を経口摂取することで肌への刺激感覚が和らげられていることが理解できる。


Claims (6)

  1. パントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖とラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)とを含有する自然免疫活性化効果を有する食品組成物。
  2. 前記リポ多糖がパントエア・アグロメランスに由来のリポ多糖である請求項1に記載の食品組成物。
  3. パントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖とラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)とを含有する血行促進効果を有する食品組成物。
  4. 前記リポ多糖がパントエア・アグロメランスに由来のリポ多糖である請求項3に記載の食品組成物。
  5. パントエア属に属する微生物に由来するリポ多糖とラクトバシルス・プランタラム22A-3(FERM P-21411)とを含有する敏感肌改善効果を有する食品組成物。
  6. 前記リポ多糖がパントエア・アグロメランスに由来のリポ多糖である請求項5に記載の食品組成物。
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