JP6935278B2 - 立体物の製造方法及びこれに用いる前駆体組成物 - Google Patents

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本発明は、積層造形法によるセラミックス製の立体物の製造方法と、該製造方法に用いられる前駆体組成物に関する。
近年、立体物を造形する方法として、造形対象物である立体物モデルの断面データに従って造形材料を積層する積層造形法が着目されている。従来は、造形材料として樹脂材料を用いた立体物が主流であったが、最近では、セラミックスや金属の造形に関する報告がなされるようになった。例えば、特許文献1に、セラミックス粒子層を形成し、所望の領域にレーザー照射して局所加熱を施し、係る領域粒子間を結着することにより、セラミックス製の立体物を製造する方法が開示されている。
特開2015−38237号公報
一般に、セラミックス製の立体物を製造する際には、特許文献1に開示されているように、セラミックス粒子を高温で焼結する必要があった。そのため、熱処理用の設備が必要であると同時に、樹脂材料などの異種材料とセラミックスとの複合体を製造することはできなかった。
本発明の課題は、高温での焼結処理が不要で、樹脂材料などの異種材料との複合体の製造も可能な、積層造形法によるセラミックス製の立体物の製造方法を提供することにある。
本発明の第一は、積層造形法による立体物の製造方法であって、
金属アルコキシドと金属塩化物と前記金属アルコキシドの加水分解物と前記加水分解物の重縮合体のうちの少なくとも一種、前記金属アルコキシドの加水分解を促進する酸性触媒、水、を少なくとも含有する液状の前駆体組成物であって、前記前駆体組成物から形成されるセラミックスの前記前駆体組成物に対する割合が1質量%以上である前駆体組成物により、前駆体組成物層を形成する工程と、前記前駆体組成物層を乾燥させることによってセラミックス層を形成する工程と、
を複数回繰り返すことを特徴とする。
本発明の第二は、積層造形法に用いられる液状の前駆体組成物であって、金属アルコキシドと金属塩化物と前記金属アルコキシドの加水分解物と前記加水分解物の重縮合体のうちの少なくとも一種、前記金属アルコキシドの加水分解を促進する酸性触媒、水、を少なくとも含有し、前記前駆体組成物から形成されるセラミックスの前記前駆体組成物に対する割合が1質量%以上であることを特徴とする。
本発明によれば、ゾル−ゲル法を利用してセラミックス層を形成するため、高温での熱処理を行うことなく、セラミックス製の立体物を得ることができる。よって、高温の熱処理設備が不要で、樹脂材料など、セラミックスの焼結温度に耐えられない材料との複合体を製造することも可能となる。
本発明の一実施形態の工程を示す断面模式図である。 本発明により複合体を製造する実施形態の工程を示す断面模式図である。 実施例2の工程を模式的に示す断面模式図である。
以下、本発明の実施の形態を示して、本発明を詳細に説明する。各図面において、同一部材或いは対応する部材を示す箇所には、同一の符号を付与している。特に図示或いは記述をしない構成や工程には、当該技術分野の周知技術又は公知技術を適用することが可能である。また、重複する説明は省略する場合がある。
本発明は、積層造形法による立体物の製造方法と、該製造方法に用いられる前駆体組成物である。本発明の製造方法では、本発明の前駆体組成物からなる前駆体組成物層を形成し、乾燥させてセラミックス層を形成する工程を複数回繰り返すことを特徴としている。また、本発明の前駆体組成物は、金属アルコキシドと金属塩化物と前記金属アルコキシドの加水分解物と前記加水分解物の重縮合体のうちの少なくとも一種、前記金属アルコキシドの加水分解を促進する酸性触媒、水、を含有する液状であることを特徴とする。先ず、本発明において、金属アルコキシドからセラミックスを得る原理について説明する。
金属アルコキシドに水を加えて金属アルコキシドの加水分解を行うと、加水分解物と、該加水分解物の重縮合反応による重縮合体とを含有するゾル(コロイド溶液)が得られ、さらに反応を促進させると流動性を失ったゲルが得られる。そして、このゲルを乾燥させると、さらに重縮合反応が進み、ゲルに含まれている水や溶媒が蒸発し、酸化金属からなるセラミックスが得られる。よって、本発明においては、高温での焼結工程を経ることなく、セラミックスを形成することができる。尚、係る工程でセラミックスを形成する方法は、一般にゾル−ゲル法と呼ばれている。
金属アルコキシドの加水分解反応は、酸性触媒又は塩基性触媒を加えることで促進されるが、どちらを加えるかによって、ゲルの状態や速度が異なる。
酸性触媒を加えて金属アルコキシドの加水分解反応を行うと、酸性触媒による求電子反応によって金属アルコキシドの加水分解反応が生じる。加水分解反応が始まると重縮合反応も始まり、逐次的に重縮合反応が進行していくため、直鎖状に重縮合反応が進行する。従って、酸性触媒を用いた場合には、直鎖状の重縮合体を有するゾルを形成しやすく、係るゾルがゲル化する際には、直鎖状の重縮合体が互いに絡み合って3次元網目構造を形成する。よって、ゲルの乾燥時には、重縮合体が微細直鎖状であるため自由度が高く、その結果、応力が分散されて、ひび割れが抑制されるものと考えられる。
一方、塩基性触媒を加えて金属アルコキシドの加水分解反応を行うと、塩基性触媒による求核反応によって金属アルコキシドの加水分解反応が生じる。この時、塩基性触媒は中心金属原子を直接攻撃するが、立体障害によって反応は抑制されている。しかし確率的に反応が進行すると、反応によって生じたOH基の部分は立体障害が低減される。その結果、ひとたび反応が進行すると金属原子の有する反応点のほとんどがOH基によって置換される。塩基性触媒の場合も加水分解反応が開始すると重縮合反応も開始するが、金属原子の有する反応点のほとんどすべてがOH基によって置換された後に反応するため、網目状に3次元的に重縮合反応が進行する。その結果、3次元性と密度の高いゲルが得られ、ゲルを乾燥させた際には、ゲル内に生じた応力によってひび割れが生じやすくなる。
金属アルコキシドは、金属塩化物から得られるため、出発原料として金属アルコキシドのかわりに金属塩化物を用いても、同様にひび割れを低減したセラミックスをゾル−ゲル法で製造することができる。尚、金属塩化物から金属アルコキシドを得る場合にアルコールを併用すると、金属塩化物とアルコールとの反応で塩化水素を発生するため、係る塩化水素を酸性触媒として用いることができる。
よって、本発明においては、出発原料として、金属塩化物及び金属アルコキシドのいずれかを用いても、両者を混合して用いてもかまわない。製造プロセスにおける安定性の観点から、金属アルコキシドであることが好ましい。
本発明の前駆体組成物は、金属アルコキシドと、金属アルコキシドの加水分解を促進する酸性触媒と、水と、を少なくとも含んだ組成、金属塩化物と、水と、金属アルコキシドの加水分解を促進する酸性触媒と、を少なくとも含んだ組成、或いはこれら組成を混合した組成、のいずれかとして調製される。しかしながら、金属塩化物からの金属アルコキシドの生成や、該金属アルコキシドの加水分解及び重縮合反応は、前駆体組成物の調製直後から経時的に進行する。よって、本発明の前駆体組成物は、金属アルコキシドと金属塩化物と前記金属アルコキシドの加水分解物と前記加水分解物の重縮合体のうちの少なくとも一種、前記金属アルコキシドの加水分解を促進する酸性触媒、水、を少なくとも含有している。
金属アルコキシドとしては、ケイ素のアルコキシドが挙げられる。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン等であるが、これらに限定されるものではない。また、アルミニウムのアルコキシドも好ましく用いられ、上記ケイ素と同様のアルコキシドが挙げられる。
金属塩化物としては、例えば、四塩化チタン、オキシ塩化ジルコニウムなどが挙げられるが、これらに限定はされない。
上記金属アルコキシド、金属塩化物は2種以上の成分金属を含有する複合化した金属化合物であっても良い。
本発明に用いられる酸性触媒としては、酸性の触媒であれば特に限定はされないが、具体的には、塩酸、酢酸を用いることができる。また、上記したように、出発原料として金属塩化物を用いた場合には、アルコールを併用することで、金属塩化物とアルコールとの反応で発生する塩化水素(塩酸)を酸性触媒として用いることもでき、さらに、別途上記酸性触媒を添加しても良い。
本発明においては、金属アルコキシドの加水分解のために、水を含有する必要があり、好ましくは純水が用いられる。
本発明の前駆体組成物には、金属アルコキシドの層均一性を増すために、有機溶媒を添加しても良い。係る有機溶媒として、具体的には、メタノールやエタノール、イソプロピルアルコール(IPA)等のアルコール、メチルエチルケトン、アセトン、アセチルアセトン等のケトン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素等が用いられる。これらの有機溶媒は、後述する前駆体組成物層の乾燥工程において、適切な速度で蒸発するため、均質なセラミックス層が得られやすく、好ましい。
また、出発原料として金属塩化物を用いる場合には、金属アルコキシドを形成するためにアルコールを添加して用いても良い。具体的には、金属塩化物の種類によって選択されるが、例えば四塩化チタンの場合には、2−プロパノールが用いられる。
本発明の前駆体組成物は、金属アルコキシドの加水分解及び重縮合反応により形成された重縮合体を含有するゾルであることが好ましい。前駆体組成物がゾルであることで、前駆体組成物層を乾燥させる際に、予め存在する重縮合体によって応力が分散されやすくなり、ひび割れが生じにくくなる。
本発明の前駆体組成物は、出発原料として金属塩化物を用いた場合には調製直後から金属アルコキシドの生成と、該金属アルコキシドの加水分解及び重縮合反応が始まる。また、出発原料として金属アルコキシドを用いた場合には、該金属アルコキシドの加水分解及び重縮合反応が始まる。よって、調製後から使用するまでの時間が長いほど、含有される加水分解物や重縮合体が増加し、最終的にゲル化する。よって、加水分解及び重縮合反応の速度と、前駆体組成物層を形成する時点で前駆体組成物に含まれる重縮合体の濃度を考慮して、前駆体組成物の調製から前駆体組成物層形成までの時間を調整することが望ましい。
本発明の前駆体組成物は、さらに、無機粒子を含有していても良い。無機粒子を含有することで、前駆体組成物の固形分が増加し、1回で形成しうるセラミックス層の厚さを増加させることができる。さらには、前駆体組成物層中に無機粒子が分散することで、前駆体組成物の乾燥時に発生する応力を分散し、割れの発生を抑制することができる。係る無機粒子を添加しない場合には、金属アルコキシドの種類、濃度、セラミックス層の厚さによって、積層条件を緻密に制御する必要が生じることがある。
無機粒子としては、金属酸化物であることが好ましい。中でも、酸化ケイ素が好ましく、その他にも、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウムなどの酸化物無機材料を用いることができる。また、上記金属酸化物の金属元素は、出発原料である金属アルコキシドや金属塩化物に含まれる金属元素と同じであることが好ましい。例えば、金属アルコキシドや金属塩化物が含有する金属がケイ素の場合、無機粒子としては酸化ケイ素が好適に使用できる。添加する無機粒子と金属塩化物や金属アルコキシドから形成されるセラミックスが同組成であると、前駆体組成物層の乾燥時に、重縮合体と無機粒子とがより強固に結着することができ、強固なセラミックス層が形成されるため、好ましい。
無機粒子は表面に多孔質構造を有していることが好ましい。この場合、前駆体組成物層の乾燥時に無機粒子表面の多孔質内部にも重縮合体が結着するため、無機粒子と重縮合体との密着面積が増加するだけでなく、多孔質内外で重縮合体が連続して固形化することで結着強度が増加する。
無機粒子を添加する場合、前駆体組成物が前記したゾルである場合には、該前駆体組成物に含まれる重縮合体よりも、無機粒子が大きいことにより、無機粒子の隙間に重縮合体が介在して、密度の高いセラミックス層を形成しやすくなるため、好ましい。
具体的には、無機粒子の体積平均粒径は0.05μm以上200μm以下の範囲にあることが好ましく、より好ましくは1μm以上80μm以下である。無機粒子の体積平均粒径が1μm以上であると、成形しうるセラミックス層一層の厚さが厚くなるため、造形速度が速くなる傾向にある。また、200μm以下であると、セラミックス層の表面粗さを小さく抑えることができる。
無機粒子の体積平均粒径の測定は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置「LA−950」(HORIBA社製)を用いて行うことができる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフトを用いる。具体的な測定方法としては、先ず、測定溶媒が入ったバッチ式セルをレーザー回折散乱式粒度分布測定装置「LA−950」(HORIBA社製)にセットし、光軸の調整、バックグラウンドの調整を行なう。ここで、使用する溶媒は測定する無機粒子が溶解しないものを選択する必要がある。また、測定する無機粒子の分散向上のために必要に応じて適宜分散剤を溶媒中に添加してもよい。測定対象の無機粒子の粉末を、タングステンランプの透過率が95%乃至90%になるまでバッチ式セルに添加し、粒度分布の測定を行い、得られた測定結果から体積基準の平均粒径を算出することができる。
また、無機粒子は、仮想表面の断面の平均円形度が0.94以上であることが好ましく、より好ましくは0.96以上である。無機粒子の仮想表面の断面の平均円形度が0.94以上であれば球に近い構造を有することになる。よって、無機粒子同士が点接触するようになり、流動性が維持されやすく、前駆体組成物層中に細密充填しやすくなるため、空隙が少ないセラミックス層を形成しやすくなる。
無機粒子の円形度は、以下のように測定することができ、平均円形度は、任意の造形粒子10個以上について測定して得られた円形度を平均して得ることができる。
円形度=(粒子の仮想表面の投影面積と同じ面積の円の周囲長)/(粒子の仮想表面の投影像の周囲長)
ここで、「粒子の仮想表面の投影面積」とは二値化された粒子の仮想表面の投影像の面積であり、「粒子の仮想表面の投影像の周囲長」とは粒子の仮想表面の投影像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義する。円形度は無機粒子の形状の複雑さを示す指標であり、無機粒子が完全な球形の場合に1.00を示し、無機粒子の仮想表面の投影像が円形から外れる程、円形度は小さな値となる。尚、無機粒子の円形度は、電子顕微鏡などの観察画像の画像処理及び、フロー式粒子像測定装置(例えば、東亜医用電子社製「FPIA−3000型」)などを用いて測定を行うことができる。
また、本発明の前駆体組成物は、必要に応じて、着色剤を含有していても構わない。
本発明の前駆体組成物において、前記無機粒子を含まない組成で、形成されるセラミックスの該前駆体組成物に対する割合が1質量%以上50質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは25質量%以下である。50質量%を超えると大面積でセラミックス層を形成した際に、割れが生じやすくなり、立体物のサイズに制限が生じる可能性がある。
また、本発明の前駆体組成物の固形分濃度は5質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、更に好ましくは50質量%以上である。固形分濃度が5質量%未満であると得られるセラミックス層一層当たりの厚さが小さくなることで、立体物の造形速度に制限が生じる可能性がある。
本発明においては、造形対象物のスライスデータに応じて、所望の領域に前記前駆体組成物を塗布し、前駆体組成物層を形成する。造形対象物のスライスデータとは、造形対象物を造形方向に所定の間隔でスライスして得られるもので、構造体の断面の形状や材質の配置などの情報を含むデータである。本発明に係る前駆体組成物層は、前駆体組成物の塗布後、乾燥過程でゲル化し、乾燥が進むに連れて重縮合反応が進み、同時に、水や有機溶媒が蒸発してセラミックス層が得られる。尚、前駆体組成物中における重縮合反応を促進するために、必要に応じて前駆体組成物を加熱しても構わない。
前駆体組成物層は、前駆体組成物を吐出して描画する方法等を用いて形成することができ、一般のあらゆる手法を使用することが可能であるが、液量や配置位置が制御可能な点から、インクジェットにて吐出することが好ましい。
また、前駆体組成物層の厚さとしては、乾燥後のセラミックス層一層当たりの厚さが好ましくは0.05μm以上1mm以下、より好ましくは1μm以上200μm以下となるように、形成することが好ましい。セラミックス層を効率よく積層する上でセラミックス層1層当たりの厚さは0.05μm以上が好ましく、また、表面粗さを低く抑える上で、1mm以下が好ましい。
本発明においては、1種類の前駆体組成物を用いても、2種類以上の前駆体組成物を組み合わせて用いても良い。2種類以上を用いる場合には、各前駆体組成物で得られるセラミックス層の厚さは、造形精度に応じて適宜、決められる。
本発明において、前駆体組成物層の形成は、1層毎に別体の上に形成して、基板上に転写し、乾燥させて積層しても、1層目の中間体から基板上に形成し、2層目以降については、先に形成されたセラミックス層の上に直接形成しても良い。前駆体組成物層を別体から転写する際には、付着力の差を利用した転写など、公知の転写方法が使用可能である。乾燥工程は、積層と同時、積層後のいずれで行っても良いし、それらのうちの複数のタイミングで行っても良い。
前駆体組成物層は、乾燥工程によって前駆体組成物における重縮合反応がさらに進行し、先に形成されたセラミックス層と結合し、一体化する。
前駆体組成物層の乾燥時間は前駆体組成物の組成や濃度に応じて任意に変えることができるが、乾燥時間が速すぎると、前駆体組成物層内で十分に重縮合反応が進行せず、また、長すぎると製造効率が低下してしまう。よって、1層当たり60分以下の範囲で十分に重合反応が進行する乾燥時間を設定することが好ましい。
本発明においては、酸性触媒によって加水分解が促進されているため、乾燥工程は、室温で行うことができるが、重縮合反応が遅い場合には、前駆体組成物層を適宜加熱して乾燥させても構わない。
図1に、本発明の製造方法による立体物の製造工程の一例を模式的に示す。先ず、図1(a)に示すように、前駆体組成物からなる前駆体組成物層11を形成し、乾燥させる。前駆体組成物層11は、乾燥過程で重縮合反応が進行し、ゲル化を経て、図1(b)に示すようにセラミックス層12となる。次いで、係るセラミックス層12上に、新たな前駆体組成物層11を形成し(図1(b))、乾燥させてセラミックス層12を形成する。すると、上層の前駆体組成物層11が乾燥過程で下層のセラミックス層12と一体化し、積層されたセラミックス層13が得られる(図1(c))。図1(c)及び(d)の工程を繰り返すことにより、複数層のセラミックス層が一体となった立体物14が得られる。
本発明において、立体物をセラミックスのみで構成する場合には、セラミックス層12を複数層積層して立体物14が得られた後に、高温で加熱して焼結することで、より強固な立体物を得ることができる。
次に、樹脂とセラミックスの複合体の製造方法について説明する。
本発明においては、低温でセラミックス層を形成することができるため、樹脂材料との複合体を製造することができる。具体的には、樹脂前駆体層又は樹脂層に接して前記した前駆体組成物を用いてセラミックス層を形成する工程を繰り返し、樹脂前駆体層を用いた場合には、該樹脂前駆体を硬化する工程を施し、複合体を得る。樹脂前駆体としては、光硬化樹脂や熱硬化樹脂が用いられ、樹脂としては熱可塑性樹脂が用いられる。樹脂前駆体層又は樹脂層は、セラミックス層の形成工程と並行して複数層形成しても、予め形成された樹脂前駆体層又は樹脂層に対して、セラミックス層を形成する工程を繰り返しても良い。
図2に、本発明の製造方法による複合体の製造工程の一例を模式的に示す。先ず、図2(a)に示すように、樹脂前駆体層又は樹脂層21を形成し、該樹脂層21に接して前記前駆体組成物からなる前駆体組成物層11を形成する。次いで、該前駆体組成物層11を乾燥させてセラミックス層12とする(図2(b))。さらに、図2(a)及び(b)の工程を繰り返し、樹脂からなる立体物22とセラミックスからなる立体物14とからなる複合体を得る。尚、樹脂とセラミックスの結合力が弱い場合には、一方で他方を内包するように構成すればよい。
以下に、本発明の実施例、比較例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。
(実施例1、比較例1)
以下、実施例1として前駆体組成物1乃至5、比較例1としての前駆体組成物6を作製し、評価を行った。
<前駆体組成物1の調整>
ケイ酸エチル(特級、キシダ化学社製)4.7gとエタノール(特級、キシダ化学社製)1.0gを混合した後に、常温で4時間撹拌し、溶液Aを得た。別途、0.01mol/Lの塩酸水溶液(キシダ化学社製)1.2gとエタノール(特級、キシダ化学社製)3.1gを混合した後に、常温で4時間撹拌し、溶液Bを得た。溶液Aに溶液Bを添加し、更に24時間撹拌し、前駆体組成物1を得た。前駆体組成物1に含有されるケイ素成分が全てシリカになった場合の該シリカの前駆体組成物1に対する割合は13.6質量%である。
<前駆体組成物2の調整>
1.0gの前駆体組成物1にシリカ粉末(アドマテックス社「FEF75A」、体積平均粒径:20μm)を1.0g添加し、混合することで前駆体組成物2を得た。
<前駆体組成物3の調整>
1.0gの前駆体組成物1にシリカ粉末(AGCエスアイテック社「MSゲルEP−DM−50−1000AW」、体積平均粒径:50μm)を1.0g添加し、混合することで前駆体組成物3を得た。
<前駆体組成物4の調整>
アルミニウムsec−ブトキシド(東京化成工業株式会社製)5.2gとIPA(特級、キシダ化学社製)24.2gとアセト酢酸エチル(特級、キシダ化学社製)1.4gを混合した後に、常温で4時間撹拌し、溶液Cを得た。別途、0.01mol/Lの塩酸水溶液0.38gとIPA(特級、キシダ化学社製)1.2gを混合した後に、常温で4時間撹拌し、溶液Dを得た。溶液Cに溶液Dを添加し、更に24時間撹拌し、前駆体組成物4を得た。前駆体組成物4に含有されるアルミニウム成分が全てアルミナになった場合の該アルミナの前駆体組成物4に対する割合は3.3質量%である。
<前駆体組成物5の調整>
1.0gの前駆体組成物4にアルミナ粉末(アドマテックス社「AO−509」、体積平均粒径:11μm)を1.0g添加し、混合することで前駆体組成物5を得た。
<前駆体組成物6の調整>
ケイ酸エチル(特級、キシダ化学社製)4.7gとエタノール(特級、キシダ化学社製)1.0gを混合した後に、常温で4時間撹拌し、溶液Eを得た。別途、0.01mol/Lのアンモニア水溶液1.2gとエタノール(特級、キシダ化学社製)3.1gを混合した後に、常温で4時間撹拌し、溶液Fを得た。溶液Eに溶液Fを添加し、更に24時間撹拌し、前駆体組成物6を得た。前駆体組成物6に含有されるケイ素成分が全てシリカになった場合の該シリカの前駆体組成物6に対する割合は13.6質量%である。
<積層性の評価>
前記前駆体組成物1乃至6をそれぞれ滴下した後に、22℃で乾燥し、セラミックス層を形成した。次いで、先に形成したセラミックス層上に同じ前駆体組成物を滴下し、層を重ねることを5回繰り返して立体物を作製した。
前駆体組成物1乃至5より作製された立体物については、直接手で触れて扱っても形状が維持されたが、前駆体組成物6より作製された立体物にはクラックが発生しており、直接手で触れて扱ううちに形状が崩れてしまった。よって、本発明によれば、高温での加熱処理を行わなくても、強固なセラミックス製の立体物が得られることがわかった。
(実施例2、比較例2)
実施例2として、セラミックスとABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)との複合体を製造した。製造工程を図3に示す。
縦80mm×横10mm×厚さ0.53mmのABS樹脂層31aを縦80mm×横10mmで深さが10mmの金型内に押し出して作製した(図3(a))。次いで、金型内で長手方向に幅0.3mm、厚さ0.35mmの溝32が0.5mm間隔で11本存在するABS樹脂層31bを、上記ABS樹脂層31a上に押し出して作製した(図3(b))。前記溝32中に実施例1で作製した前駆体組成物2を付与し、20℃で乾燥、固化し、厚さ0.005mmのセラミックス層41を形成した(図3(c))。
その後、前記金型内にABS樹脂を押し出して、セラミックス層41が形成された溝32を埋めると同時に、ABS樹脂層31bの上に厚さ0.18mmのABS樹脂層31cを積層した(図3(d))。
次いで、ABS樹脂層31bと同様にして、長手方向に幅0.3mm、厚さ0.35mmの溝32が0.5mm間隔で10本存在するABS樹脂層31dを作製した(図3(e))。溝32中に実施例1で作製した前駆体組成物2を付与し、22℃で乾燥、固化し、厚さ0.005mmのセラミックス層41を形成した(図3(f))。
その後、金型内で厚さ0.18mmのABS樹脂層31cを積層した。次いで、ABS樹脂層31bとセラミックス層41とABS樹脂層31cとを形成する工程と、ABS樹脂層31dとセラミックス層41とABS樹脂層31cとを形成する工程と、をそれぞれ二回繰り返した。
最後に、厚さ0.29mmのABS樹脂層31eを形成し、積層体を金型内から取り出し、80mm×10mm×3.82mmの立体物を得た(図3(g))。得られた立体物は、図3(g)に示されるように、ABS樹脂層の内部にセラミックス層41を有する複合体であることを確認した。
セラミックス層41を形成しない以外は、実施例2と同じようにABS樹脂層31a乃至31eを積層して、80mm×10mm×3.82mmの比較例2の立体物を得た。
<立体物の曲げ強度評価>
オートグラフ(島津製作所社「AG−20kNIST」)を用いて、JIS K 7171に準拠した手法で曲げ強度を測定した。その結果、実施例2の立体物は比較例2の立体物と比較して、曲げ強度及び曲げ弾性率の改善が確認され、セラミックス同時造形による樹脂成形体の特性改善が確認できた。
11:前駆体組成物層、12,41:セラミックス層、14:立体物、21:樹脂前駆体又は樹脂層

Claims (17)

  1. 積層造形法による立体物の製造方法であって、
    金属アルコキシドと金属塩化物と前記金属アルコキシドの加水分解物と前記加水分解物の重縮合体のうちの少なくとも一種、前記金属アルコキシドの加水分解を促進する酸性触媒、水、を少なくとも含有する液状の前駆体組成物であって、前記前駆体組成物から形成されるセラミックスの前記前駆体組成物に対する割合が1質量%以上である前駆体組成物により、前駆体組成物層を形成する工程と、
    前記前駆体組成物層を乾燥させることによってセラミックス層を形成する工程と、
    を複数回繰り返すことを特徴とする立体物の製造方法。
  2. 前記前駆体組成物が、有機溶媒を含有することを特徴とする請求項1に記載の立体物の製造方法。
  3. 前記有機溶媒が、アルコール、ケトン、炭化水素のいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の立体物の製造方法。
  4. 前記酸性触媒が、塩酸又は酢酸であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  5. 前記セラミックス層の厚さが、0.05μm以上1mm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  6. 前記前駆体組成物が、少なくとも無機粒子を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  7. 前記無機粒子の体積平均粒径が、0.05μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項6に記載の立体物の製造方法。
  8. 前記無機粒子が、表面に多孔質構造を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の製造方法。
  9. 前記無機粒子が、金属酸化物であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  10. 前記金属酸化物が、前記金属アルコキシド又は金属塩化物に含まれる金属元素を少なくとも含有することを特徴とする請求項9に記載の立体物の製造方法。
  11. 前記前駆体組成物が、前記金属アルコキシドの加水分解及び重縮合反応により形成された重縮合体を含有するゾルであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  12. 前記前駆体組成物が、前記金属アルコキシドの加水分解及び重縮合反応により形成された重縮合体を含むゾルであり、前記無機粒子のサイズが、前記重縮合体よりも大きいことを特徴とする請求項6乃至10のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  13. 前記前駆体組成物の固形分濃度が、50質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の製造方法。
  14. 前記前駆体組成物をインクジェットにて吐出して前記前駆体組成物層を形成することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  15. 前記セラミックス層を複数層積層した後、加熱して焼結する工程を有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の立体物の製造方法。
  16. 樹脂前駆体層又は樹脂層に接して、前記セラミックス層を形成する工程を複数回繰り返すことにより、樹脂とセラミックスからなる立体物を形成することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の立体物の造形方法。
  17. 積層造形法に用いられる液状の前駆体組成物であって、金属アルコキシドと金属塩化物と前記金属アルコキシドの加水分解物と前記加水分解物の重縮合体のうちの少なくとも一種、前記金属アルコキシドの加水分解を促進する酸性触媒、水、を少なくとも含有し、前記前駆体組成物から形成されるセラミックスの前記前駆体組成物に対する割合が1質量%以上であることを特徴とする前駆体組成物。
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