JP6935169B2 - ラメラ構造改善剤 - Google Patents
ラメラ構造改善剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6935169B2 JP6935169B2 JP2016072070A JP2016072070A JP6935169B2 JP 6935169 B2 JP6935169 B2 JP 6935169B2 JP 2016072070 A JP2016072070 A JP 2016072070A JP 2016072070 A JP2016072070 A JP 2016072070A JP 6935169 B2 JP6935169 B2 JP 6935169B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- peak
- intercellular lipid
- intercellular
- drug
- acetyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Description
[1]N−アセチル−L−グルタミンを有効成分とする、細胞間脂質の微細構造におけるラメラ構造改善剤(ただし、角質における水分保持改善用途、そう痒改善用途を除く。)。
[2]N−アセチル−L−グルタミンを有効成分とする、細胞間脂質の微細構造における充填構造改質剤(ただし、角質における水分保持改善用途、そう痒改善用途を除く。)。
[3]N−アセチル−L−グルタミンを有効成分とする、細胞間脂質の微細構造における斜方晶比率維持・改善剤(ただし、角質における水分保持改善用途、そう痒改善用途を除く。)。
[4]N−アセチル−L−グルタミンを有効成分とする、肌における抗老化剤(ただし、角質における水分保持改善用途を除く。)。
[5]細胞間脂質の微細構造におけるラメラ構造改善剤(ただし、角質における水分保持改善用途、そう痒改善用途を除く。)の製造のためのN−アセチル−L−グルタミンの使用。
NAGの細胞間脂質への投与により、細胞間脂質の微細構造におけるラメラ構造(短周期ラメラ構造、長周期ラメラ構造)が改善される、あるいは、ラメラ構造が増加する。
具体的には、小角・広角X線散乱(SWAXS)測定等により示されるように、細胞間脂質の微細構造のラメラ構造の絶対量(短周期ラメラ構造と長周期ラメラ構造との合計量)が増加する。
詳細には、小角・広角X線散乱(SWAXS)測定等により示されるように、細胞間脂質の微細構造における斜方晶比率(斜方晶の斜方晶と六方晶との合計に対する割合)が維持・改善される、あるいは、斜方晶比率が保持・増加される。
具体的には、後述の実施例のバリア能評価試験により示されるように、肌におけるバリア能が改善される、あるいは、バリア能が向上する。
近年、皮膚の最外層である角層における角層細胞間脂質の充填構造は加齢により緩む傾向があることが報告されている(IFSCC2014パリ大会・国内報告会講演要旨集参照)。具体的には、20代から50代までの健常な日本人女性を被験者として、頬の角層についてラマンスペクトル測定により分析したところ、50代の被験者の角層の充填構造のパッキングの指標は、20代の被験者の当該指標と比較して十数パーセントも低いものであることがわかった。
ここで、前述の通り、NAGの肌への投与により充填構造が改質される効果が得られることから、皮膚等にNAGを投与することによって、肌における抗老化(アンチエイジング)の効果が得られることとなる。
かかる添加剤としては、細胞賦活剤、抗酸化剤、保湿剤、紫外線防止剤、溶剤(水、アルコール類等)、油剤、界面活性剤、増粘剤、粉体、キレート剤、pH調整剤、乳化剤、安定化剤、着色剤、光沢剤、矯味剤、矯臭剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤、浸透圧調整剤、香料等が挙げられる。
また、各剤は、油性系、油中水型乳化系、水中油型乳化系等、種々の剤形で調製してよい。
具体的には、各剤は、化粧水、乳液、クリーム、美容液、化粧油、リップクリーム、ハンドクリーム、洗顔料、クレンジング料等のスキンケア化粧料;ファンデーション、メイクアップ下地、ほほ紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅、リップグロス等のメイクアップ化粧料;ヘアトニック、ヘアクリーム、シャンプー、リンス、コンディショナー、整髪料等の頭皮又は毛髪用の化粧料;マッサージ化粧料等、種々の化粧料とすることができる。
図2(a)に、ある対象の小角X線散乱測定の結果を示し、図2(b)に、ある対象の広角X線散乱測定の結果を示す。
図2(a)中、「×」は、ピーク(X)〜(Z)のピーク位置(それぞれ、0.27nm-1、0.23nm-1、0.22nm-1)を示し、それぞれの位置における温度T1〜T3は相転移温度を示す。
図2(b)中、「×」は、25℃における、ピーク(V)、(W)のピーク位置(それぞれ、2.4nm-1、2.7nm-1)を示す。なお、2.4nm-1のピーク(V)は、六方晶及び斜方晶に由来するもの、2.7nm-1のピーク(W)は、斜方晶に由来するものである。また、ピーク(V)の散乱強度を(Sv)、ピーク(W)の散乱強度を(Sw)としたときに、斜方晶の斜方晶と六方晶との合計に対する割合(%)は、[Sw/{(Sv−2×Sw)/3+Sw}]×100で算出される。
この発見により、示差走査熱量測定のピークから、ラメラ構造の全体量等といった微細構造の概要に留まらず、斜方晶と六方晶との比率等といった微細構造の詳細にまで至る情報が得られる可能性が示された。
更に、実施形態の方法によれば、細胞間脂質の微細構造を薬剤の添加前後における変化を評価することが可能となる。これにより、細胞間脂質の充填構造に影響を与える化粧料・薬剤をスクリーニングすることができ、細胞間脂質の充填構造を緩める成分であるか、充填構造を密にする成分であるかを評価することができる。ひいては、角層のバリアをコントロールすること、化粧料に配合される有効成分の経皮吸収を高めることも可能となる。また、有効成分を投与した後のステップにおいて充填構造を密にする成分を使用することによって、角層における経皮水分蒸散量を低く保ち、皮膚の恒常性を維持することも可能となる。
ここで、複数の対象とは2つ以上の対象をいい、対象は3つ以上であることが好ましい。
ここで、複数の小ピークとは2つ以上の小ピークをいい、小ピークは3つ以上であることが好ましい。
この工程は、例えば、コンピュータ等の計算機器を用いて行ってよい。
非線形最小二乗法において、ピーク形状に対するカーブフィッティングに用いられる関数としては、例えば、ガウス関数、ローレンツ関数、これら2つを畳み込んだフォークト関数等が挙げられ、特に、ガウス関数、ローレンツ関数とすることが好ましい。
ピーク解析用ソフトとしては、例えば、Origin等が挙げられる。
該解析ソフトに搭載されるアルゴリズムとしては、例えば、Levenberg−Marquardt(LMA)等が挙げられる。
この工程は、ピーク及び/又は複数の小ピークどうしで、その面積やピーク位置等を比較してよい。
なお、薬剤とは、細胞間脂質の微細構造(ラメラ構造、充填構造)に変化を与え得るものをいい、通常、化粧料等に配合する成分等であれば特に限定されるものではなく、例えば、美白成分や抗肌荒れ成分、保湿成分等の有効成分等が挙げられる。
図4に、第一実施形態の細胞間脂質の微細構造を評価する方法の概略図を示す。
第一実施形態の細胞間脂質の微細構造を評価する方法(以下、「第一実施形態の方法」ともいう。)は、前述の複数の対象を、細胞間脂質サンプル及び細胞間脂質コントロールとし、細胞間脂質サンプルにおける細胞間脂質の微細構造の詳細を評価するものである。
なお、細胞間脂質サンプルとは、微細構造の詳細を評価する対象となる細胞間脂質を指し、細胞間脂質コントロールとは、該細胞間脂質サンプルに対する比較対象となる細胞間脂質を指す。
ここに示す例では、細胞間脂質モデル及び細胞間脂質モデルに薬剤を添加したもののDSCピークを、第1ピーク、中間ピーク、第2ピークの3つの小ピークに分割している(図4参照)。
ここに示す例では、細胞間脂質モデルのDSCピーク、及びそれを分割して得られる第1ピーク、中間ピーク、第2ピークと、該細胞間脂質モデルに各薬剤を添加したもののDSCピーク、及びそれを分割して得られる第1ピーク、中間ピーク、第2ピークのそれぞれとを比較している(図6、図8参照)。
ここに示す例では、細胞間脂質モデルに薬剤(エタノール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール(1,3−BG)、これらの混合物)を添加した細胞間脂質モデルの全てのDSCピークの面積が、細胞間脂質モデルのDSCピークの面積と比較して小さくなっている(図6参照)。これに基づいて、細胞間脂質コントロールとして、上記薬剤を添加した細胞間脂質モデルの全てを選択している。
ここに示す例では、細胞間脂質モデルの第1ピーク、中間ピーク、第2ピークのそれぞれの面積から、細胞間脂質モデルに各薬剤を添加した細胞間脂質モデルの第1ピーク、中間ピーク、第2ピークのそれぞれの面積を減じて得られる小ピークの面積、すなわち、図6中に破線にて示した部分に係るピークの面積を、細胞間脂質モデルにおける六方晶に由来するピークの面積とみなしている。
充填構造における斜方晶と六方晶との比率は、前述の小角・広角X線散乱(SWAXS)測定等の公知の手法により、既知とすることができる。
ここに示す例では、細胞間脂質コントロールとして、斜方晶と六方晶との比率が90:10である、細胞間脂質モデルにグリセリンを添加した細胞間脂質モデルを選択している。
ここに示す例では、グリセリンを添加した細胞間脂質モデルのDSCピークの面積が、細胞間脂質モデルに斜方晶に由来するピークの面積とみなすことができることに基づいて、細胞間脂質モデルにおける斜方晶と六方晶との比率は、グリセリンを添加した細胞間脂質モデルのDSCピークの面積、すなわち、図8中に黒色にて示した部分に係るピークの面積と、細胞間脂質モデルのDSCピークの面積から、グリセリンを添加した細胞間脂質モデルのDSCピークの面積を減じて得られる小ピークの面積、すなわち、図8中に破線にて示した部分に係るピークの面積との比率であるとみなしている。
ここに示す例では、図9中に囲み線にて示す通り、細胞間脂質モデルにおける斜方晶と六方晶との比率を求めることができる。
図11に、第二実施形態の細胞間脂質の微細構造を評価する方法の概略図を示す。
第二実施形態の細胞間脂質の微細構造を評価する方法(以下、「第二実施形態の方法」ともいう。)は、複数の対象を、薬剤添加後の細胞間脂質被験体及び薬剤未添加の細胞間脂質被験体とし、薬剤添加後の細胞間脂質被験体と薬剤未添加の細胞間脂質被験体との間での細胞間脂質の微細構造の薬剤添加前後における変化を評価するものである。
なお、細胞間脂質被験体とは、微細構造の薬剤添加前後における変化を評価する対象となる細胞間脂質を指す。
ここに示す例では、薬剤添加後の細胞間脂質被験体及び薬剤未添加の細胞間脂質被験体のDSCピークを、第1ピーク、中間ピーク、第2ピークに分割している(図11参照)。
ここに示す例では、薬剤未添加の細胞間脂質被験体のDSCピーク、及びそれを分割して得られる第1ピーク、中間ピーク、第2ピークと、薬剤添加後の細胞間脂質被験体のDSCピーク、及びそれを分割して得られる第1ピーク、中間ピーク、第2ピークのそれぞれとを比較している(図13参照)。
(A)薬剤添加後の細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定のピークの面積が、薬剤未添加の細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定のピークの面積と比較して、大きい。
(B)細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定の複数の小ピークのうち、斜方晶による部分と六方晶による部分との合計における斜方晶による部分の割合が第1番目に大きいものを第1斜方晶主体小ピークとしたときに、薬剤添加後の細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定の第1斜方晶主体小ピークの面積が、薬剤未添加の細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定の第1斜方晶主体小ピークの面積と比較して、大きい。
上記(A)の条件を満たす場合には、薬剤添加後に細胞間脂質被験体におけるラメラ構造の絶対量が増大したことを意味する。
すなわち、まず、図13に示す通り、薬剤未添加の細胞間脂質被験体の複数の小ピークにおける斜方晶による部分と六方晶による部分との比率を、それぞれ、薬剤添加後の細胞間脂質被験体の複数の小ピークにおける斜方晶による部分の面積と、薬剤未添加の細胞間脂質被験体の複数の小ピークの面積から、薬剤添加後の細胞間脂質被験体の複数の小ピークにおける斜方晶による部分の面積を減じて得られる小ピークの面積との比率とみなす。
ここに示す例では、薬剤未添加の細胞間脂質モデルの第1ピーク、中間ピーク、第2ピークにおける斜方晶による部分と六方晶による部分との比率を、それぞれ、グリセリンを添加した細胞間脂質モデルの第1ピーク、中間ピーク、第2ピークにおける斜方晶による部分の面積(図13中、黒色にて示す)と、薬剤未添加の細胞間脂質モデルの第1ピーク、中間ピーク、第2ピークの面積から、グリセリンを添加した細胞間脂質モデルの第1ピーク、中間ピーク、第2ピークにおける斜方晶による部分の面積を減じて得られる第1ピーク、中間ピーク、第2ピークの面積(図13中、破線にて示す)との比率とみなす。
次いで、細胞間脂質被験体における上記の複数の小ピークのうち斜方晶による部分と六方晶による部分との合計における斜方晶による部分の割合が第1番目に大きいものを第1斜方晶主体小ピークと定める。
ここに示す例では、細胞間脂質モデルの第1ピーク、中間ピーク、第2ピークのうち斜方晶による部分と六方晶による部分との合計における斜方晶による部分の割合が第1番目に大きい中間ピークを第1斜方晶主体小ピークと定めている。
(A)について、N−アセチル−L−グルタミンを添加した細胞間脂質モデルの示差走査熱量測定のピークの面積が、薬剤未添加の細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定のピークの面積と比較して、大きくなっている。
また、図13に示す通り、
(B)について、N−アセチル−L−グルタミンを添加した細胞間脂質モデルの示差走査熱量測定の第1ピーク、中間ピーク、第2ピークのうち斜方晶と六方晶との合計における斜方晶による部分の割合が第1番目に大きい中間ピークが、斜方晶主体小ピークとなり、N−アセチル−L−グルタミン添加後の細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定の中間ピークの面積が、薬剤未添加の細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定の中間ピークの面積と比較して、大きくなっている。
上記の通り、N−アセチル−L−グルタミンを添加した細胞間脂質モデルは、(A)及び(B)の条件を満たすため、N−アセチル−L−グルタミンにより細胞間脂質被験体のバリア能が向上したと評価している。そして、N−アセチル−L−グルタミンを細胞間脂質被験体のバリア能を向上させるのに適した薬剤と評価することができる。
グリセリンを添加した細胞間脂質モデルの示差走査熱量測定のピークの面積が、薬剤未添加の細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定のピークの面積と比較して、小さくなっており、前述の(A)を満たしていない。よって、グリセリンにより細胞間脂質被験体のバリア能が向上しないと評価している。そして、グリセリンを細胞間脂質被験体のバリア能を向上させるのに適しない薬剤と評価することができる。
また、グリセリンの場合と同様に、エタノール、1,3−ブチレングリコール(1,3−BG)、これらとグリセリンとの混合物についても、前述の(A)を満たしておらず、これらの薬剤を細胞間脂質被験体のバリア能を向上させるのに適しない薬剤と評価することができる。
(B’)細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定の複数の小ピークのうち、斜方晶による部分と六方晶による部分との合計における斜方晶による部分の割合が、細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定のピーク全体における斜方晶と六方晶との合計における斜方晶による部分の割合と比較して大きいものを斜方晶主体小ピークとしたときに、薬剤添加後の細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定の斜方晶主体小ピークの面積が、薬剤未添加の細胞間脂質被験体の示差走査熱量測定の斜方晶主体小ピークの面積と比較して、大きい。
ここで、斜方晶主体小ピークは、1つでも複数でもよい。
また、斜方晶主体小ピークにおける斜方晶による部分と六方晶による部分との合計における斜方晶による部分の割合は、用いる細胞間脂質被験体に依存して定められる。
例えば、ピーク全体における上記割合が28%であり、3つの小ピークにおける上記割合が45%、30%、25%である場合には、45%の割合を有する小ピーク及び30%の割合を有する小ピークを、斜方晶主体小ピークとしてよい。
上記比率としては、例えば、0:100〜50:50としてもよく、また、50:50〜100:0としてもよく、70:30〜100:0としてもよい。
本発明におけるセラミド類は、合成物、天然物(例えば、植物抽出物)等の由来を問わない。
基本セラミドが有する基本構造としては、下記式(S1)に示す構造が挙げられる。
また、実際には、ヒトやそれ以外の動物等に由来するセラミドの中には、上記式(S1)中に示されるスフィンゴイド類及び脂肪酸のアルキル鎖長に関して様々な変形例が存在する。上記基本セラミドには、アルキル鎖長以外について上記式(S1)中に示す化合物と同じ骨格を有する化合物も含まれるものとする。
更に、上記基本セラミドとしては、天然型(D(−)体)の光学活性体を用いても、非天然型(L(+)体)の光学活性体を用いても、更に、天然型と非天然型との混合物を用いてもよい。上記基本セラミドの構造中の複数の不斉炭素についての相対立体配置は、天然型の立体配置のものでも、それ以外の非天然型の立体配置のものでもよく、また、これらの混合物によるものでもよい。
セラミド類に含まれる脂肪酸部分としては、炭素数14〜34の、ヒドロキシル基を有しない飽和又は不飽和脂肪酸、α−ヒドロキシ脂肪酸、ω−ヒドロキシ脂肪酸、及びこれらの誘導体等が挙げられ、炭素数14〜34のα−ヒドロキシ脂肪酸が好ましい。
セラミド類に含まれるスフィンゴイド類部分及び脂肪酸部分は、合成物、天然物(例えば、植物抽出物)等の由来を問わない。
セラミド誘導体としては、糖類により分子内で修飾されたセラミド化合物(以下、「糖セラミド」とも称する)等が挙げられる。糖セラミドに用いられる糖類としては、例えば、グルコース、ガラクトース等の単糖類;ラクトース、マルトース等の二糖類;これらの単糖類や二糖類がグルコシド結合により高分子化されているオリゴ糖類や多糖類等が挙げられる。また、別のセラミド誘導体として、上記糖セラミドにおいて、糖類の糖単位に含まれるヒドロキシル基が他の官能基で置換されている糖類類縁体により分子内で修飾されたセラミド化合物(以下、「糖セラミド類縁体」とも称する)も挙げられる。糖セラミド類縁体に用いられる糖類類縁体としては、例えば、グルコサミン、グルクロン酸、N−アセチルグルコサミン等が挙げられる。
糖セラミド及び糖セラミド類縁体における糖単位の数は、組成物中における分散安定性の観点から、1〜5であることが好ましく、1又は2(糖セラミドの場合、糖類がそれぞれ、グルコース又はラクトース)であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
糖セラミド及び糖セラミド類縁体は、化学的合成により入手してもよく、市販品の購入により入手してもよい。
糖セラミドの市販品としては、例えば、岡安商店社製の(商品名)「植物スフィンゴ液FR1」が挙げられる。
セラミド類似体としては、例えば、下記式(S2)に示すセラミド化合物が挙げられる。
更に、本発明におけるセラミド類には、スフィンゴイド類も含まれる。スフィンゴイド類として、前述のセラミド類に含まれるスフィンゴイド類部分に用いられるものが挙げられる。
本発明に好適に用いられるフィトスフィンゴシンの具体例としては、例えば、Evonik Goldschmidt GmbH社製の(商品名)「Phytosphingosine」が挙げられる。
特に、細胞間脂質モデルとして、パルミチン酸、コレステロール、セラミドAS(セラミド5)の混合物を用いた場合、各成分の混合比は、59.6:13.9:26.5であることが特に好ましい。
・エタノール(日本アルコール社製)
・グリセリン(阪本薬品工業社製)
・1,3−ブチレングリコール(ダイセル社製)
・N−アセチル−L−グルタミン(日生化学工業所社製)
細胞間脂質モデル溶液200mL(脂質濃度10mmol/L)を準備した(以下、この場合の対象を「Blank」ともいう。)。
また、上記細胞間脂質モデル溶液が200mLとなるように薬剤溶液を加え、相転移温度以上とし、これに超音波処理を行い、続いて、35℃の恒温槽で24時間保管した。そして、この溶液の水分を除去することによって、薬剤を添加した細胞間脂質モデルの薄膜を得た。
上記操作中の薬剤溶液としては、エタノール10%水溶液25.12mL(以下、この場合の対象を「エタノール」ともいう。)、グリセリン10%水溶液16mL(以下、この場合の対象を「グリセリン」ともいう。)、1,3−ブチレングリコール10%水溶液(以下、この場合の対象を「1,3−BG」ともいう。)、20mL。更に、エタノール5%水溶液12.56mL、グリセリン10%水溶液25.12mL、1,3−ブチレングリコール10%水溶液20mLの混合溶液(以下、この場合の対象を「混合」ともいう。)、N−アセチル−L−グルタミン10%水溶液20mL(以下、この場合の対象を「N−アセチル−L−グルタミン」ともいう。)を用いた。
示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ(株)社製、DSC6200)を用いて、温度範囲:5〜95℃、昇温速度:3℃/分の条件にて行った。
示差走査熱量測定のピークの解析用ソフトとして、LightStone社製、Originを用いた。
SPring−8/BL40B2を用いて、温度走査:25〜85℃、昇温速度:0.83℃/分の条件にて行い、2.5℃ごとにデータを取得した。
・上記調製した、「Blank」、「エタノール」、「グリセリン」、「1,3−BG」、「混合」の5つの対象について、(1)に従って示差走査熱量測定を行った(図5参照)。
・ここで、5つの対象のうち「Blank」を除く4つの対象については、(2)に従って広角X線散乱測定を行った(図7参照)。その結果、図7に示す通り、「エタノール」、「グリセリン」、「1,3−BG」、「混合」における斜方晶と六方晶との比率は、それぞれ、65:35、90:10、70:30、90:10であることがわかった。
・続いて、「Blank」のDSCピークの面積と比較して小さいDSCピークの面積を有し、また、斜方晶と六方晶との比率が80:20〜100:0である「グリセリン」を細胞間脂質コントロールとして選択した。
そして、「Blank」のDSCピークの面積から、「グリセリン」のDSCピークの面積を減じて得られるピークの面積(図8中に破線にて示す)を、「Blank」における六方晶に由来するピークの面積とみなしたうえで、「Blank」における斜方晶と六方晶との比率は、「グリセリン」のDSCピークの面積(図8中に黒色にて示す)と、「Blank」のDSCピークの面積から、「グリセリン」のDSCピークの面積を減じて得られるピークの面積との比率であるとみなした。
その結果、図9に示す通り、「Blank」における斜方晶と六方晶との比率は、35:65であると評価した(図9中に囲み線にて示す)。なお、「エタノール」、「1,3−BG」、「混合」における斜方晶と六方晶との比率についても、同様に、65:35、70:30、100:0であると評価した。
図10に、第一実施形態の方法の一例である実施例の方法における、細胞間脂質サンプル(細胞間脂質モデル)について、微細構造の詳細を確認するための広角X線散乱測定の結果を示す。
その結果、図10に示す通り、「Blank」における斜方晶と六方晶との比率は、31:69であることがわかった。
また、「N−アセチル−L−グルタミン」のDSCピークを、それぞれ、(1)に従って小ピークに分割したところ、第1ピーク、中間ピーク、第2ピークの3つの小ピークに分割された(図12参照)。
これにより、N−アセチル−L−グルタミンの添加により細胞間脂質モデルのバリア能が向上したと評価した(図13参照)。
図14に、第二実施形態の方法の一例である実施例の方法における、バリア能を向上させるのに適した薬剤(N−アセチル−L−グルタミン)添加後の細胞間脂質被験体(細胞間脂質モデル)について、微細構造の詳細を確認するための広角X線散乱測定の結果を示す。
その結果、図14に示す通り、「N−アセチル−L−グルタミン」における斜方晶と六方晶との比率は、50:50であり、「Blank」におけるそれ(31:69)と比較して大きくなっていることがわかった。
角層シートとして、ヒト胸部の皮膚より剥離した皮膚をトリプシン処理した角層シート(BIOPREDIC International社(フランス)製)を用いた。
また、薬剤としては、前述のN−アセチル−L−グルタミンとその対照としての水とを用いた。
ヒト胸部の皮膚より剥離した皮膚をトリプシン処理した角層シート(BIOPREDIC International社(フランス)製)(以下、単に「角層シート」ともいう。)を用意した。
角層シートから3×3mm2のサイズのシートを5枚切り出し、これらを積層させて、広角X線散乱測定の試料とした。
薬剤溶液としてN−アセチル−L−グルタミン(NAG)2%水溶液を用い、対照液として精製水を用いた。
ここで、下記条件において、小角・広角X線散乱(SWAXS)測定を行った(以下、同じ);測定装置:SPring−8ビームラインBL40B2、露光時間:180秒/回、測定温度32℃、単回照射、X線波長:0.083nm(15keV)、カメラ長:539.281(mm)、検出器:イメージングプレート。散乱像を取得した後、円環平均を計算し、1次元散乱プロファイルデータを得た。得られた回折ピークをガウス関数にフィッティングすることにより解析を行った。
試料のワッシャー中央部からNAG2%水溶液を20μL添加し、35℃の恒温槽で保管した。保管中、試料に薬剤溶液中の薬剤を吸収させつつ、水分を薬剤溶液から揮発させた。
添加1.5時間後、角層シートの試料は湿潤状態であった。このとき、再び広角X線散乱測定を行った。
添加24時間後、角層シートの試料は乾燥状態であった。ここで、更に広角X線散乱測定を行った。
なお、対照である水の場合、斜方晶と六方晶との比率は、添加前において55:45であり、添加1.5時間後において53:47であり、添加24時間後において51:49であった。
この結果から、N−アセチル−L−グルタミンの添加により角層シートにおいて斜方晶と六方晶との比率は少なくとも維持されることが確認された。
更に、本発明者らは、細胞間脂質モデルを用いて、N−アセチル−L−グルタミンによる細胞間脂質のバリア能の向上の効果を確認するため、N−アセチル−L−グルタミン添加前後の細胞間脂質モデルについてバリア能評価試験を行った。
また、薬剤としては、前述のN−アセチル−L−グルタミンと、比較例としてのN−アセチル−L−グルタミン酸(日本プロテイン株式会社製)と、対照としての水とを用いた。
細胞間脂質モデル溶液を準備し、ここに、細胞間脂質モデル溶液が200mLとなるように薬剤溶液を加えて、サンプル溶液とした(脂質濃度10mmol/L)。そして、サンプル溶液を相転移温度以上とし、これに超音波処理を行い、続いて、35℃の恒温槽で24時間保管した。そして、この溶液の水分を除去することによって、薬剤を添加した細胞間脂質モデルの薄膜を得た。薄膜のサイズは、後述のバリア能評価試験において用いるバイアル瓶の蓋の上面の貫通孔よりも大きいサイズとした。
上記操作中の薬剤溶液としては、N−アセチル−L−グルタミン2%水溶液20mL、N−アセチル−L−グルタミン酸2%水溶液20mL、水20mLを用いた。
図17に、実施例で用いたバリア能評価試験の概要を示す。
ここで、バイアル瓶の容器中に精製水10mLを加え、容器の開口部にフィルターを置き、フィルター上に上記の通り作製した薄膜0.05gを置き、バイアル瓶を封止した(これを「サンプル瓶」いう。)。
サンプル瓶について、バイアル瓶を封止した時点におけるバイアル瓶の重量と、バイアル瓶を封止した時点から15時間後におけるバイアル瓶の重量とを測定し、
封止時点から15時間の間における水分蒸散量(g)を計算した。
水分蒸散量が少ないほど、薬剤による細胞間脂質のバリア能の向上の効果が高いと判断した。
N−アセチル−L−グルタミン以外のアミノ酸として、フェニルアラニン(純正化学株式会社製)、チロシン(純正化学株式会社製)、トリプトファン(純正化学株式会社製)、N−アセチル−L−グルタミン酸(日本プロテイン株式会社製)、グリシン(純正化学株式会社製)、グルタミン(純正化学株式会社製)、アスパラギン酸(純正化学株式会社製)を用いた。そして、薬剤溶液として、それぞれのアミノ酸の溶解度を考慮して、できるだけ高い濃度を設定し、フェニルアラニン1%水溶液、チロシン0.01%水溶液、トリプトファン1%水溶液、N−アセチル−L−グルタミン酸2%水溶液、グリシン15%水溶液、グルタミン4%水溶液、アスパラギン酸0.1%水溶液を、それぞれ20mLずつ準備した(以下、それぞれの場合の対象を、「フェニルアラニン」、「チロシン」、「トリプトファン」、「N−アセチル−L−グルタミン酸」、「グリシン」、「グルタミン」、「アスパラギン酸」ともいう。)。
また、各アミノ酸溶液を添加した対象のDSCピークを、それぞれ、(1)に従って小ピークに分割したところ、第1ピーク、中間ピーク、第2ピークの3つの小ピークに分割された(図19参照)。
これにより、N−アセチル−L−グルタミンを添加した場合とは対照的に、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、N−アセチル−L−グルタミン酸、グリシン、グルタミン、アスパラギン酸の添加によっては、細胞間脂質モデルのバリア能を向上させる効果は見受けられないと評価した。(図19参照)。
本発明によれば、N−アセチル−L−グルタミンを有効成分とする、細胞間脂質の微細構造における、ラメラ構造改善剤、充填構造改質剤、斜方晶比率維持・改善剤;N−アセチル−L−グルタミンを有効成分とする、肌における、水分保持改善剤、バリア能改善剤、抗老化剤;を提供することができる。
Claims (5)
- N−アセチル−L−グルタミンを有効成分とする、細胞間脂質の微細構造におけるラメラ構造改善剤(ただし、角質における水分保持改善用途、そう痒改善用途を除く。)。
- N−アセチル−L−グルタミンを有効成分とする、細胞間脂質の微細構造における充填構造改質剤(ただし、角質における水分保持改善用途、そう痒改善用途を除く。)。
- N−アセチル−L−グルタミンを有効成分とする、細胞間脂質の微細構造における斜方晶比率維持・改善剤(ただし、角質における水分保持改善用途、そう痒改善用途を除く。)。
- N−アセチル−L−グルタミンを有効成分とする、肌における抗老化剤(ただし、角質における水分保持改善用途を除く。)。
- 細胞間脂質の微細構造におけるラメラ構造改善剤(ただし、角質における水分保持改善用途、そう痒改善用途を除く。)の製造のためのN−アセチル−L−グルタミンの使用。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015111794 | 2015-06-01 | ||
JP2015111794 | 2015-06-01 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016222645A JP2016222645A (ja) | 2016-12-28 |
JP6935169B2 true JP6935169B2 (ja) | 2021-09-15 |
Family
ID=57747416
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016072057A Active JP6692673B2 (ja) | 2015-06-01 | 2016-03-31 | 細胞間脂質の薬剤による変化の評価方法、薬剤のスクリーニング方法、細胞間脂質の評価方法 |
JP2016072070A Active JP6935169B2 (ja) | 2015-06-01 | 2016-03-31 | ラメラ構造改善剤 |
Family Applications Before (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016072057A Active JP6692673B2 (ja) | 2015-06-01 | 2016-03-31 | 細胞間脂質の薬剤による変化の評価方法、薬剤のスクリーニング方法、細胞間脂質の評価方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (2) | JP6692673B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2017204365A1 (ja) * | 2016-05-25 | 2019-03-22 | 株式会社コーセー | ラメラ構造改善剤、水分保持改善剤 |
JP6931605B2 (ja) * | 2017-12-28 | 2021-09-08 | 花王株式会社 | 人工膜を用いた皮膚角層細胞間脂質の機能評価方法 |
DE102020112538A1 (de) * | 2020-05-08 | 2021-12-02 | Netzsch - Gerätebau Gesellschaft mit beschränkter Haftung | Verfahren und System zur Analyse von biologischem Material sowie Verwendung eines derartigen Systems |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2886591B2 (ja) * | 1990-01-27 | 1999-04-26 | 協和醗酵工業株式会社 | 化粧料 |
US6159485A (en) * | 1999-01-08 | 2000-12-12 | Yugenic Limited Partnership | N-acetyl aldosamines, n-acetylamino acids and related n-acetyl compounds and their topical use |
JP2003329626A (ja) * | 2002-05-13 | 2003-11-19 | Univ Nihon | 架橋コラーゲンの分析方法 |
JP2010237098A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Shiseido Co Ltd | 角層評価方法及び抗肌荒れ成分選別方法 |
TWI525987B (zh) * | 2010-03-10 | 2016-03-11 | 杜比實驗室特許公司 | 在單一播放模式中組合響度量測的系統 |
US20130089912A1 (en) * | 2011-10-06 | 2013-04-11 | Gloria Elliott | Methods and compositions for the stabilization of biologic material |
-
2016
- 2016-03-31 JP JP2016072057A patent/JP6692673B2/ja active Active
- 2016-03-31 JP JP2016072070A patent/JP6935169B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016222645A (ja) | 2016-12-28 |
JP2016224030A (ja) | 2016-12-28 |
JP6692673B2 (ja) | 2020-05-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6803854B2 (ja) | ニコチンアミドモノヌクレオチド誘導体、その塩、その製造方法、皮膚外用剤、化粧料、食品添加剤 | |
KR20200074176A (ko) | 니코틴아미드모노뉴클레오티드를 포함하는 화장품 조성물 | |
US5112613A (en) | Cosmetic composition | |
JP6935169B2 (ja) | ラメラ構造改善剤 | |
JP2013539792A (ja) | 上皮生態の改善のためのモノアミンオキシダーゼ阻害剤の使用 | |
JP2983517B2 (ja) | 新規なサリチル酸誘導体及びその化粧用及び/または皮膚用組成物における使用 | |
TWI671080B (zh) | 摻混神經醯胺之外用劑組成物 | |
CA2508093A1 (en) | Preparation for external use on skin | |
JP2010006844A (ja) | インスリン様成長因子−1分泌促進剤 | |
WO2017204365A1 (ja) | ラメラ構造改善剤、水分保持改善剤 | |
JP2007008912A (ja) | 生活リズム恒常性維持のための美容施術方法 | |
JP6207184B2 (ja) | 化粧料及び皮膚外用剤 | |
JP6472038B2 (ja) | 化粧料用油剤及びそれを配合する化粧料 | |
WO2021234009A1 (fr) | Compositions cosmetiques anti-age comprenant du nmn | |
CN115243666A (zh) | 神经酰胺增殖促进剂 | |
KR102159664B1 (ko) | 주름 개선제 | |
JP4113251B2 (ja) | 経毛吸収定量方法 | |
JP6818421B2 (ja) | 真皮線維芽細胞賦活剤、及びその用途 | |
JP2021095379A (ja) | ショウガ根茎抽出物を調製する方法 | |
JP2016037453A (ja) | 皮膚保湿剤 | |
JP2024046365A (ja) | トランスグルタミナーゼ産生促進剤およびその用途 | |
JP2021088522A (ja) | V−ATPase活性促進剤 | |
JP2002047168A (ja) | 保湿化粧料 | |
BRPI0706255B1 (pt) | composição cosmética e/ou dermatológica compreendendo aminoácidos, sacarídeos e lipídeos, e, formulação cosmética compreendendo tal composição |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191105 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191031 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20191227 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200304 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200804 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201005 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20210323 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210623 |
|
C60 | Trial request (containing other claim documents, opposition documents) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60 Effective date: 20210623 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20210702 |
|
C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21 Effective date: 20210706 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210824 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210825 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6935169 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |