JP6932622B2 - 透明液体柔軟剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、外観上透明な液体柔軟剤組成物に関する。
現在の柔軟剤に用いられる基材として、環境中に排出されても速やかに分解し、環境への負荷を低減することを目的に分子内エステル基を有する陽イオン性界面活性剤が主たる柔軟基剤として使用されている。エステル基が水中で加水分解し易いことは周知であり、液体柔軟剤組成物中でエステル基を有する柔軟基剤が加水分解すると、貯蔵安定性の品質が悪化し易いことも周知である。
近年、審美的観点から透明な柔軟剤の開発が行われている。特許文献1には4級アンモニウム化合物に特定の有機酸を配合することで透明化させる技術が開示されており、また特許文献2にはエステル基を持つ4級アンモニウム化合物又は3級アミン化合物に特定の非イオン性界面活性剤と脂肪酸又はその塩を配合する透明柔軟剤が開示されている。また特許文献3〜7にはアルケニル基比率が多い等の特徴を有する特定の4級アンモニウム化合物とポリオキシエチレンモノフェニルエーテル系溶剤を含有する透明柔軟剤が開示されている。
特開平3−27180号公報 特開2000−355876号公報 特開2001−164466号公報 特開2003−105667号公報 特開2006−161229号公報 特開2006−336139号公報 特開2007−9397号公報
特許文献1、2の柔軟組成物では分子内にエステル基を有する柔軟基剤の加水分解による長期貯蔵時の透明な外観の担保が十分ではない。
本発明は長期貯蔵による安定性に優れ、更には広い温度領域における保存安定性に優れた透明液体柔軟剤組成物を提供する。
なお、本発明でいう透明液体柔軟剤組成物とは、測定セルの光路長50mmの石英セルを使用し、標準液として蒸留水を用いた場合に50.0mg/L以下の濁度である液体柔軟剤組成物をいう。
また、本明細書において、透明液体柔軟剤組成物を単に液体柔軟剤組成物という場合もある。
本発明は、下記(A)成分を1質量%以上20質量%以下、下記(B)成分を5質量%以上20質量%以下、下記(C)成分を0.5質量%以上1.5質量%以下、下記(D)成分を1質量%以上10質量%以下、及び水を含有し、30℃におけるpHが2.0以上5.0以下である、透明液体柔軟剤組成物に関する。
<(A)成分>
下記一般式(A1)で表される4級アンモニウム塩化合物であって、アシル基を脂肪酸と見做した場合に、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸の割合が、アシル基を構成している全脂肪酸の60質量%以上100質量%以下である4級アンモニウム塩化合物
Figure 0006932622
〔式中、R1a、R2aはそれぞれ独立して、炭素数16以上22以下の脂肪酸からOHを除いた残基(アシル基という)、又は水素原子であり、ただし、R1a、R2aの少なくとも1つは、アシル基であり、R3aは炭素数1以上3以下のアルキル基又は−C−OR4aであり、R4aは炭素数16以上22以下のアシル基又は水素原子であり、R5aは炭素数1以上3以下のアルキル基であり、Xは陰イオンである。〕
<(B)成分>
下記一般式(B1)で表される溶剤
Figure 0006932622
〔式中、nは、オキシエチレン基の平均付加モル数であり、1以上15以下の数である。〕
<(C)成分>
下記一般式(C1)で表される4級アンモニウム塩化合物
Figure 0006932622
〔式中、R1cは炭素数12以上18以下の炭化水素基であり、R2c、R3c、R4cは、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキル基である。Yは陰イオンである。〕
<(D)成分>
下記一般式(D1)で表される非イオン性界面活性剤
1d−O−(CO)−H (D1)
〔式中、R1dは炭素数10以上18以下の炭化水素基であり、また、pはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、3以上10以下の数である。〕
本発明によれば、長期貯蔵による安定性に優れ、更には広い温度領域における保存安定性に優れた透明液体柔軟剤組成物を提供することができる。
[透明液体柔軟剤組成物]
<(A)成分>
本発明の(A)成分は、下記一般式(A1)で表される4級アンモニウム塩化合物であって、アシル基を脂肪酸と見做した場合に、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸の割合が、アシル基を構成している全脂肪酸の60質量%以上100質量%以下である4級アンモニウム塩化合物である。
Figure 0006932622
〔式中、R1a、R2aはそれぞれ独立して、炭素数16以上22以下の脂肪酸からOHを除いた残基(アシル基という)、又は水素原子であり、ただし、R1a、R2aの少なくとも1つは、アシル基であり、R3aは炭素数1以上3以下のアルキル基又は−C−OR4aであり、R4aは炭素数16以上22以下のアシル基又は水素原子であり、R5aは炭素数1以上3以下のアルキル基であり、Xは陰イオンである。〕
本発明の(A)成分は、アシル基を構成している全脂肪酸中、オレイン酸、リノール酸、及びリノレン酸から選ばれる1種以上の割合が、60質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは75質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは85質量%以上、そして、100質量%以下、好ましくは98質量%以下、より好ましくは95質量%以下である。
(A)成分は、この脂肪酸の割合の条件を満たした上で、アシル基を構成している全脂肪酸中、オレイン酸の割合が、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更より好ましくは65質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%以下、より好ましくは95質量%以下、更に好ましくは90質量%以下である。
(A)成分のアシル基を構成する、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸以外の脂肪酸としては、ステアリン酸、パルミチン酸及びエライジン酸を挙げることができる。
(A)成分はトリエタノールアミン脂肪酸エステル、またはN-アルキル(炭素数1以上3以下)ジエタノールアミン脂肪酸エステルの4級化物であることから、アシル化度が1、2又は3の3つの異なる4級化合物から構成されるものである。(A)成分の平均アシル化率は、柔軟性、組成物の保存安定性及び残香持続性の観点から、好ましくは1.3以上、より好ましくは1.5以上、そして、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.95以下である。平均アシル化度は、脂肪酸とトリエタノールアミン、またはN-アルキル(炭素数1以上3以下)ジエタノールアミンとの反応比率及び4級化の際のアルキル化剤との反応比率や反応条件によって調整することができる。
本発明では(A)成分を構成するそれぞれの割合は以下の比率が好ましい。アシル化度が1の化合物、すなわち一般式(A1)中のR1aがアシル基であり、R2aが水素原子であり、R3aが−C−OR4aである場合のR4aが水素原子である化合物(a1)〔以下、(a1)成分という〕の割合が、一般式(A1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、そして、45質量%以下、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下であって、
アシル化度が2の化合物、すなわち一般式(A1)中のR1a及びR2aがアシル基であり、R3aが−C−OR4aである場合のR4aが水素原子である化合物(a2)〔以下、(a2)成分という〕の割合が、一般式(A1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、好ましくは40質量%以上、そして、75質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下であって、
アシル化度が3の化合物、すなわち一般式(A1)中のR1a及びR2aがアシル基であり、R3aが−C−OR4aであり、R4aがアシル基である化合物(a3)〔以下、(a3)成分という〕の割合が、一般式(A1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、5質量%以上、好ましくは8質量%以上、より好ましくは10質量%以上、そして、40質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。
(a2)成分と(a3)成分は柔軟効果及び香料前駆体の繊維製品への吸着に有効な成分であるが、透明液体柔軟剤組成物の保存安定性に影響を与える。そのために、(A)成分は、(a1)成分を適度に残した組成であることが好ましい。更には、前記の割合を満たした上で、(A)成分中の(a2)成分の含有量が(a3)成分よりも多いこと、より好ましくは(a2)成分の含有量(質量%)と(a3)成分の含有量(質量%)との差が、15質量%以上、好ましくは20質量%以上、より好ましくは25質量%以上あることである。
一般式(A1)中、R5aはメチル基又はエチル基が好ましい。
一般式(A1)中、Xは、ハロゲンイオン、好ましくはクロロイオン、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1以上3以下のアルキル基が1個以上3個以下置換していてもよいベンゼンスルホン酸イオンから選ばれる陰イオンが好ましく、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸エステルイオンがより好ましく、メチル硫酸エステルイオン又はエチル硫酸エステルイオンがより好ましい。
本発明に用いる(A)成分は、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸の比率が規定濃度の脂肪酸とトリエタノールアミン、又はN-アルキル(炭素数1以上3以下)ジエタノールアミンを脱水エステル化反応させる方法(脱水エステル化法という)、又は前記脂肪酸による脂肪酸低級アルキルエステル(低級アルキルはメチル基、エチル基、プロピル基)とトリエタノールアミン、又はN-アルキル(炭素数1以上3以下)ジエタノールアミンをエステル交換反応させる方法(エステル交換法という)により得られたエステル化反応物を、アルキル化剤で4級化反応させることで得ることができる。本発明の(A)成分の(a1)成分〜(a3)成分の割合を満たす混合物を得るには、例えば、脂肪酸又は脂肪酸低級アルキルエステル:トリエタノールアミン又はN-アルキル(炭素数1以上3以下)ジエタノールアミンのモル比を、好ましくは1.3:1以上、より好ましくは1.5:1以上、そして、好ましくは2.0:1以下、より好ましくは1.95:1以下の比率で反応させたトリエタノールアミン脂肪酸エステル、またはN−アルキル(炭素数1以上3以下)ジエタノールアミン脂肪酸エステルの混合物を4級化反応させる。
なお、選択水素化反応を行った場合には、(A)成分の例えば脂肪酸部分が、不飽和結合の幾何異性体となり、混合物を形成するが、本発明ではシス/トランスが、好ましくは25/75〜100/0、より好ましくは50/50〜95/5(モル比)が好適である。
脱水エステル化法においては、エステル化反応温度を140℃以上230℃以下で縮合水を除去しながら反応させることが好ましい。反応を促進させる目的から通常のエステル化触媒を用いても差し支えなく、例えば硫酸、燐酸などの無機酸、酸化錫、酸化亜鉛などの無機酸化物、テトラプロポキシチタンなどのアルコラートなどを選択することができる。反応の進行はJIS K 0070−1992に記載の方法で酸価(AV)及び鹸化価(SV)を測定することで確認を行い、好適にはAVが10mgKOH/g以下、好ましくは6mgKOH/g以下となった時、エステル化反応を終了する。得られるエステル化合物の混合物は、SVが好ましくは110mgKOH/g以上、より好ましくは130mgKOH/g以上であり、そして、好ましくは210mgKOH/g以下、より好ましくは190mgKOH/g以下である。
エステル交換法において、反応は、好ましくは50℃以上、より好ましくは100℃以上、そして、好ましくは150℃以下の温度で、生成する低級アルコールを除去しながら行う。反応促進のために水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリや、メチラート、エチラートなどのアルコキシ触媒を用いることも可能である。反応の進行はガスクロマトグラフィーなどを用いて脂肪酸低級アルキルエステルの量を直接定量することが好適であり、未反応脂肪酸低級アルキルエステルが仕込みの脂肪酸低級アルキルエステルに対してガスクロマトグラフィーチャート上で10面積%以下、特に6面積%以下で反応を終了させることが好ましい。得られるエステル化合物の混合物は、SVが好ましくは110mgKOH/g以上、より好ましくは130mgKOH/g以上、そして、好ましくは210mgKOH/g以下、より好ましくは190mgKOH/g以下である。
次にこのようにして得られたエステル化合物の4級化を行うが、4級化に用いられるアルキル化剤としては、メチルクロリド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等が好適である。アルキル化剤として、メチルクロリドを用いる場合には、特に溶媒を使用する必要はないが、溶媒を使用する場合は、エタノールやイソプロパノールなどの溶媒を、エステル化合物に対して10質量%以上50質量%以下程度混合した溶液をチタン製のオートクレーブなどの加圧反応器に仕込み、密封下30℃以上120℃以下の反応温度でメチルクロリドを圧入させて反応させる。このときメチルクロリドの一部が分解し塩酸が発生する場合があるため、アルカリ剤を少量加えることで反応が効率よく進むため好適である。メチルクロリドとエステル化合物とのモル比は、エステル化合物のアミノ基1当量に対してメチルクロリドを1倍当量以上1.5倍当量以下用いることが好適である。
ジメチル硫酸及び/又はジエチル硫酸とエステル化合物とのモル比は、エステル化合物のアミノ基1当量に対してジメチル硫酸及び/又はジエチル硫酸を好ましくは0.9倍当量以上、より好ましくは0.95倍当量以上、そして、好ましくは1.1倍当量以下、より好ましくは0.99倍当量以下用いる。
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、(A)成分の製造時に生成されるその他反応生成物を含有してもよい。例えば、4級化されなかった未反応アミンとして、具体的には脂肪酸トリエステル構造体のアミンと脂肪酸ジエステル構造体のアミンがあり、製法によっては、脂肪酸トリエステル構造体のアミンと脂肪酸ジエステル構造体のアミンとを合計して、(A)成分100質量部に対して5〜30質量部含む反応生成物が得られる。一方、脂肪酸モノエステル構造体のアミンは4級化し易いことから、通常、反応生成物中の含有量は(A)成分100質量部に対して0.5質量部以下である。更には脂肪酸エステル化されなかったトリエタノールアミン及びトリエタノールアミンの4級化物、又はN-アルキル(炭素数1以上3以下)ジエタノールアミン及びN-アルキル(炭素数1以上3以下)ジエタノールアミンの4級化物は合計で(A)成分100質量部に対して0.5〜3質量部含有され、このうち90質量%以上は4級化物である。また未反応脂肪酸が含まれることもある。(A)成分を含む反応生成物を用いる場合は、本発明の効果を損なわない限り、このような未反応成分や副反応成分が液体柔軟剤組成物中に含まれていてもよい。
(A)成分として(a1)成分、(a2)成分及び(a3)成分を含む混合物を用いる場合、該混合物中の(a1)成分、(a2)成分、(a3)成分、アミン化合物の割合等は、高速液体クロマトグラフ(HPLCと言う場合もある)を用い、検出器として荷電荷粒子検出器(ChargedAerosol Detection、CADと言う場合もある)を使用して求めることができる。CADを用いた測定方法については「荷電化粒子検出器Corona CADの技術と応用」(福島ら Chromatography, Vol.32 No.3(2011))を参考にすることができる。
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、(A)成分を、柔軟性、透明な外観、および高温、低温での保存安定性の観点から、1質量%以上、好ましくは5質量%以上、そして、20質量%以下、好ましくは15質量%以下含有する。
<(B)成分>
本発明における(B)成分は、下記一般式(B1)で表される溶剤である。
Figure 0006932622
〔式中、nは、オキシエチレン基の平均付加モル数であり、1以上15以下の数である。〕
一般式(B1)中、nは、液外観を透明に保つ観点から、1以上、好ましくは1.5以上、そして、15以下、好ましくは10以下、より好ましくは5以下である。
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、(B)成分を、透明な外観、および高温、低温での保存安定性の観点から、5質量%以上、好ましくは10質量%以上、そして、20質量%以下、好ましくは15質量%以下含有する。
<(C)成分>
本発明における(C)成分は、下記一般式(C1)で表される4級アンモニウム塩化合物である。
Figure 0006932622
〔式中、R1cは炭素数12以上、そして、18以下、好ましくは14以下の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基であり、R2c、R3c、R4cは、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキル基、好ましくはエチル基又はメチル基である。Yは陰イオンである。〕
一般式(C1)中、Yは、ハロゲンイオン、好ましくはクロロイオン、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1以上3以下のアルキル基が1個以上3個以下置換していてもよいベンゼンスルホン酸イオンから選ばれる陰イオンが好ましく、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸エステルイオンがより好ましく、メチル硫酸エステルイオン又はエチル硫酸エステルイオンがより好ましい。
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、(C)成分を、透明な外観、および高温、低温での保存安定性の観点から、0.5質量%以上、そして、1.5質量%以下、好ましくは1.0質量%以下含有する。
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、(A)成分の含有量と(C)成分の含有量との質量比(A)/(C)が、長期保存時の低温での保存安定性を担保する観点から、好ましくは5以上、より好ましくは7以上、更に好ましくは10以上、そして、好ましくは20以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下である。
<(D)成分>
本発明における(D)成分は、下記一般式(D1)で表される非イオン性界面活性剤である。
1d−O−(CO)−H (D1)
〔式中、R1dは炭素数10以上、そして、18以下、好ましくは14以下の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基であり、また、pはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、3以上、好ましくは5以上、そして、10以下の数である。〕
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、(D)成分を、透明な外観、および高温、低温での保存安定性の観点から、1質量%以上、好ましくは4質量%以上、そして、10質量%以下、好ましくは7質量%以下含有する。
本発明の透明液体柔軟剤組成物は水を含有する。水は、脱イオン水、脱イオン水に次亜塩素酸塩を少量配合した滅菌した水、水道水等を用いることができる。
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、水を、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、より更に好ましくは80質量%以上、そして、好ましくは99質量%以下、より好ましくは95質量%以下含有する。
<透明液体柔軟剤組成物の30℃におけるpH>
本発明の透明液体柔軟剤組成物の30℃におけるpHは、2.0以上5.0以下であり、液体柔軟剤組成物による処理後の繊維製品の発香性及び残香性の観点、及び保存安定性の観点から、好ましくは2.5以上、より好ましくは2.7以上、更に好ましくは2.9以上、そして、好ましくは4.8以下、より好ましくは4.5以下、更に好ましくは4.2以下、より更に好ましくは4.0以下、より更に好ましくは3.5以下である。
pHは、「JIS K 3362;2008の項目8.3に従って30℃において測定する。pHは、アルカリ剤や後述する酸剤等のpH調整剤により調整することができる。
<透明液体柔軟剤組成物の30℃における粘度>
本発明の透明液体柔軟剤組成物の30℃における粘度は、使用勝手の点で、好ましくは5mPa・s以上、より好ましくは8mPa・s以上、更に好ましくは10mPa・s以上、そして、好ましくは150mPa・s以下、より好ましくは130mPa・s以下、更に好ましくは110mPa・s以下である。液体柔軟剤組成物の粘度は、B型粘度計を用いて、No.1〜No.3ローターのいずれかのローターを用い、60r/minで、測定開始から1分後の指示値である。液体柔軟剤組成物は30±1℃に調温して測定する。粘度計の測定領域が2つのローターで得られた場合であって、換算した粘度が異なる場合は、ローター番号の小さい方のデータを採用する。
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、更に以下に示す成分を含有することが好ましい。
<(E)成分>
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、(E)成分として、下記一般式(E1)で表される非イオン性界面活性剤を含有してもよい。
1e−O−(CO)−H (E1)
〔式中、R1eは炭素数10以上、そして、18以下、好ましくは14以下の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基であり、また、qはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、10を超え、好ましくは15以上、より好ましくは20以上、そして、60以下、好ましくは50以下、より好ましくは40以下の数である。〕
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、(E)成分を、透明な外観、および高温、低温での保存安定性の観点から、1質量%以上、そして、5質量%以下、好ましくは3質量%以下含有する。
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、(D)成分の含有量と(E)成分の含有量との質量比(D)/(E)が、長期保存時の低温での保存安定性を担保する観点から、好ましくは1.2以上、より好ましくは2.5以上、そして、好ましくは6.0以下、より好ましくは4.0以下である。
<(F)成分:香料化合物>
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、(F)成分として、香料化合物を含有してもよい。
(F)成分の香料化合物とは、後述の(K)成分の徐放性香料に用いられる香料化合物以外の香料化合物を意味する。
(F)成分として用いることができる香料化合物に特に制限はない。
(F)成分として用いることができる香料化合物としては、例えば「香料と調香の基礎知識、中島基貴 編著、産業図書株式会社発行、2005年4月20日 第4刷」に記載の香料化合物や特許文献等を通じて柔軟剤に配合することが知られている香料化合物の他に、香料メーカーが独自に調製した香料成分又は調香した香料組成物を使用することができる。
例えば、β−イオノン(3.7)、γ−ウンデカラクトン(3.8)、γ−ノナラクトン(2.8)、γ−メチルイオノン(4.0)、アンブロキサン(5.3)、イソEスーパー(4.7)、エチルバニリン(1.8)、エチレンブラッシレート(4.6)、オイゲノール(3.0)、カシュメラン(IFF社製)(4.0)、クマリン(1.5)、ゲラニオール(2.4)、酢酸o,t−ブチルシクロヘキシル(4.1)、酢酸シトロネリル(4.2)、酢酸ジメチルベンジルカルビニル(2.8)、サンダルマイソールコア(3.9)、ジヒドロジャスモン酸メチル(2.4)、ジヒドロミルセノール(3.0)、ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド(2.9)、ジャバノール(ジボダン製)(4.7)、ネロリンヤラヤラ(3.2)、ハバノライド(フィルメニッヒ製)(6.2)、フルーテート(花王株式会社)(3.4)、ペオニル(ジボダン製)(4.0)、ヘキシルシンナミックアルデヒド(4.9)、ヘリオトロピン(1.1)、メチルβ−ナフチルケトン(2.8)、メチルアンスラニレート(2.0)、ラズベリーケトン(1.1)、リモネン(4.4)、及びリリアール(3.9)を挙げることができる。なお( )内の数値はlogP値である。
なお、本発明の透明液体柔軟剤組成物は、香料化合物の希釈剤や保留剤を含有してもよい。希釈剤及び保留剤としては、ジプロピレングリコール、パルミチン酸イソプロピルエステル、ジエチルフタレート、ペンジルベンゾエート、流動パラフィン、イソパラフィン、及び油脂等を挙げることができる。
希釈剤及び保留剤を用いる場合、(F)成分と希釈剤及び保留剤との合計に対する希釈剤及び保留剤の量は、好ましくは0質量%以上20質量%以下である。
本発明の透明液体柔軟剤組成物が(F)成分を含有する場合、その含有量は、好ましくは1.0質量%以上、そして、好ましくは2.0質量%以下である。なお、液体柔軟剤組成物中の(F)成分は、製品に合わせてその含有量を調整することができる。
<(G)成分:水溶性有機溶剤>
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、低温での保存安定性を更に高める観点から(G)成分として、(B)成分以外の水溶性有機溶剤を含有することができる。水溶性有機溶剤としては、液体柔軟剤組成物に用いられる一般的な水溶性有機溶剤が挙げられる。なお、(G)成分における「水溶性有機溶剤」とは、20℃の脱イオン水100gに対して20g以上溶解する有機溶剤をいう。水溶性有機溶剤の具体例としては、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、イソプロパノール、及びエタノールから選ばれる1種以上を挙げることができる。これらの中でも、エチレングリコール及びグリセリンから選ばれる1種以上が好ましい。
本発明の透明液体柔軟剤組成物が(G)成分を含有する場合、その含有量は、低温での保存安定性の観点から、好ましくは2.0質量%以上、より好ましくは4.0質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7.0質量%以下である。
本発明の液体柔軟剤組成物は、低温での保存安定性を更に高める観点から、(G)成分として、エチレングリコール(以下、(G1)成分という)及びグリセリン(以下、(G2)成分という)から選ばれる1種以上を含有することが好ましく、(G1)成分と(G2)成分の両方を含有することがより好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物において、(G1)成分と(G2)成分の両方を含有する場合、(G1)成分の含有量と(G2)成分の含有量との質量比(G1)/(G2)は、低温での保存安定性を担保する観点から、好ましくは0.3以上、より好ましくは1.0以上、そして、好ましくは4.0以下、より好ましくは2.0以下である。
<(I)成分:酸剤>
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、液体柔軟剤組成物のpHを調整する観点から、(I)成分として酸剤を含有することができる。
酸剤としては、無機酸及び有機酸が挙げられ、無機酸の具体例としては、塩酸、及び硫酸が挙げられる。有機酸の具体例としては、炭素数1以上10以下の1価又は多価のカルボン酸、又は炭素数1以上20以下の1価又は多価のスルホン酸、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸が挙げられる。より具体的には、メチル硫酸、エチル硫酸、p−トルエンスルホン酸、(o−、m−、p−)キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、グリコール酸、エチレンジアミン4酢酸、クエン酸、安息香酸、及びサリチル酸が挙げられる。
これらの中でも、無機酸であれば塩酸が好ましく、有機酸であれば炭素数1以上10以下の1価又は多価のカルボン酸が好ましく、クエン酸がより好ましい。
本発明の透明液体柔軟剤組成物が酸剤を含有する場合、その含有量は、(A)成分の種類や量によって適宜調整することができ、pHが前記範囲になる範囲であって、保存安定性を損なわない程度が好ましい。
<(J)成分:キレート剤>
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、液体柔軟剤組成物の長期保存時の色相変化や染料の褪色及び香りの変質を抑制する観点から、(J)成分として、キレート剤を用いることが好ましい。なお、本発明における(J)成分は前記酸剤としての機能も有する。
キレート剤の具体例としては、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン四酢酸、メチルグリシン二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、エチレンジアミン二コハク酸、L−グルタミン酸−N,N−二酢酸、N−2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、クエン酸、コハク酸、及びそれらの塩が挙げられる。
塩としては、アルカリ金属塩、アンモニウム塩が好ましく、ナトリウム塩、カリウム塩がより好ましい。
本発明の透明液体柔軟剤組成物が(J)成分を含有する場合、その含有量は、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上であり、そして、好ましくは2質量%以下、より好ましく1.5質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下である。なお、(I)成分の酸剤として(J)成分に該当する成分が用いられた場合、その量は(J)成分の量として取り扱うものとする。
<(K)成分:徐放性香料>
また本発明の透明液体柔軟剤組成物には、(F)成分以外に、徐放性香料として特開2014−125685号公報記載のケイ酸エステル化合物を用いることができる。本発明の透明液体柔軟剤組成物において(K)成分を用いる場合は、各香料成分の特徴にあった調合により使用する。
<その他の成分>
本発明の透明液体柔軟剤組成物においては、基材の劣化を抑制する観点から、BHT等の酸化防止剤を用いることができ、泡立ちを抑制する観点から液体柔軟剤組成物において一般的に用いられる消泡剤を用いることができ、また、審美や長期保存時の着色を防ぐ観点から、液体柔軟剤組成物において一般的に用いられる染料及び顔料を用いることもできる。更に、プロキセルの商品名で市販されている防菌、防黴剤を用いることもできる。
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、繊維製品用として好適であり、繊維製品としては、衣料、布帛、寝具、タオル等が挙げられる。
[透明液体柔軟剤組成物の製造方法]
本発明の透明液体柔軟剤組成物は、(A)成分を1質量%以上20質量%以下、(B)成分を5質量%以上20質量%以下、(C)成分を0.5質量%以上1.5質量%以下、(D)成分を1質量%以上10質量%以下、及び水を配合してなる透明液体柔軟剤組成物であって、30℃におけるpHが2.0以上5.0以下である透明液体柔軟剤組成物である。
また本発明の透明液体柔軟剤組成物の製造方法は、(A)成分を1質量%以上20質量%以下、(B)成分を5質量%以上20質量%以下、(C)成分を0.5質量%以上1.5質量%以下、(D)成分を1質量%以上10質量%以下、及び水を混合し、30℃におけるpHが2.0以上5.0以下に調整する、透明液体柔軟剤組成物の製造方法である。
本発明の透明液体柔軟剤組成物の製造方法は、本発明の透明液体柔軟剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。(A)成分〜(D)成分、及び任意成分は、本発明の透明液体柔軟剤組成物で述べたものと同じであり、本発明の透明液体柔軟剤組成物に記載の各成分の含有量は、混合量に置き換えて本発明の透明液体柔軟剤組成物の製造方法に適用される。
実施例で使用した成分を以下に示す。
<(A)成分>
(A−1):下記合成例a−1で製造された4級アンモニウム塩化合物
〔合成例a−1:(A−1)の製造〕
トリエタノールアミンとRCOOHで表される脂肪酸(組成は後述の通り)とを、反応モル比(脂肪酸/トリエタノールアミン)が1.87/1で、エステル化反応させ、一般式(A1)で表される化合物の前駆体であるアミン化合物を含むエステル化反応物を得た。
エステル化反応物中には、未反応の脂肪酸が1質量%含まれていた。エステル化反応物中のアミン化合物のアミンに対して、メチル基が0.96当量となるように、ジメチル硫酸で4級化反応を行った後、エタノールを添加した。
得られた反応物をHPLC法で各成分の組成比を分析し、臭化テトラオクチルアンモニウムを内部標準物質として使用し定量した結果、得られた反応物は、(A)成分である(A−1)成分を66質量%、エタノール15質量%、未反応アミン塩(メチル硫酸塩として)17質量%、未反応脂肪酸1質量%、微量のトリエタノールアミン4級化物及びその他微量成分を含み、このうち一般式(A1)において、R1aがアシル基、R2aが水素原子、R3aが−C−OR4a、R4aが水素原子、R5aがメチル基であって、Xがメチル硫酸である化合物が(A−1)成分中22質量%、一般式(A1)において、R1a及びR2aがアシル基、R3aが−C−OR4a、R4aが水素原子、R5aがメチル基であって、Xがメチル硫酸である化合物が(A−1)成分中58質量%、一般式(A1)において、R1a及びR2aがアシル基、R3aが−C−OR4a、R4aがアシル基であり、R5aがメチル基であって、Xがメチル硫酸である化合物が(A−1)成分中20質量%であった。また4級化率は80質量%であった。
なお(A−1)を製造するための反応に用いたRCOOHの組成を以下に示す。
オレイン酸:80質量%
リノール酸:10質量%
リノレン酸:2質量%
ステアリン酸:2質量%
パルミチン酸:6質量%
前記組成は、原料に使用した脂肪酸をガスクロマトグラフィーで組成分析し、各脂肪酸の面積%を質量%とみなした。
さらに、後述する保存安定性評価の加速度試験のため、反応物を耐熱ビン(PYREX(登録商標)広口メジュームびん 赤耐熱キャップ付 500ml)に上記の合成例a−1の方法で製造された(A−1)成分を含む4級アンモニウム塩反応物400gとイオン交換水100gとを入れ均一に混合して、混合液を得た。混合液を80℃±2の恒温槽に入れることで4級アンモニウム塩化合物の加水分解を行った。加水分解反応の進行具合はJIS K 0070−1992に記載の方法で酸価(AV)及び鹸化価(SV)を測定することで確認を行い、加水分解率は30.2%であった。なお加水分解率は以下に示す式(1)において求められる。
加水分解率(%)=[(加水分解後の混合液のAV)−(加水分解前の混合液のAV)]/[(加水分解前の混合液のSV)−(加水分解前の混合液のAV)]×100 式(1)
実施例、比較例の液体柔軟剤組成物は、後述する保存安定性評価の加速度試験のために合成例a−1の方法で製造された4級アンモニウム塩反応物を更に加水分解したものを配合しており、表2中の(A−1)の含有量は加水分解処理を行う前の(A−1)成分濃度に換算している。実際の(A−1)の含有量は、表中に記載の濃度よりも少なくなっている。
<(B)成分>
(B−1):ポリオキシエチレン(オキシエチレン基の平均付加モル数3)フェニルエーテル、一般式(B1)中、nが3の化合物
<(C)成分>
(C−1):N−エチル−N,N−ジメチル−N−テトラデシルアンモニウムエチル硫酸塩、一般式(C1)中、R1cが炭素数14のアルキル基、R2c及びR3cがメチル基、R4cがエチル基、Yがエチル硫酸イオンの化合物
<(C’)成分((C)成分の比較成分)>
(C’−1):N−ベンジル−N,N−ジメチル−N−アルキル(C12〜16)アンモニウムクロライド、一般式(C1)中、R1cが炭素数12〜16のアルキル基、R2c及びR3cがメチル基、R4cがベンジル基、Yが塩化物イオンの化合物
(C’−2):N,N−ジデシル−N−エチル−N−メチルアンモニウムエチル硫酸塩、一般式(C1)中、R1c及びR2cが炭素数10のアルキル基、R3cがエチル基、R4cがメチル基、Yがエチル硫酸イオンの化合物
<(D)成分>
(D−1):ポリオキシエチレン(オキシエチレン基の平均付加モル数8)ラウリルエーテル、一般式(D1)中、R1dが炭素数12のアルキル基、pが8の化合物
<(E)成分>
(E−1):ポリオキシエチレン(オキシエチレン基の平均付加モル数29)ラウリルエーテル、一般式(E1)中、R1eが炭素数12のアルキル基、qが29の化合物
<(F)成分>
(F−1):表1記載の香料
Figure 0006932622
<(G)成分>
(G−1):エチレングリコール
(G−2):グリセリン
<(I)成分>
(I−1):2.88N塩酸、(10質量%塩酸)
<(J)成分>
(J−1):メチルグリシン二酢酸3ナトリウム、TRILON M LIQUID(商標名)、BASF SE社製
<その他成分>
防腐剤:1,2-ベンゾイソチアゾール-3(2H)-オン、プロキセルBDN(商標名)、LONZA社製
脂肪酸:パルミチン酸とステアリン酸の混合脂肪酸(質量比7:2)
消泡剤:DOW CORNING TORAY 1315 ANTIFOAM CONCENTRATE(商標名)、東レ・ダウコーニング社製
〔実施例1〜5及び比較例1〜8〕
(1)透明液体柔軟剤組成物の製造
表2に示す配合組成となるように各成分を混合することにより、透明液体柔軟剤組成物を調製した。具体的には、以下の通りである。なお、(A)成分は合成例a−1で製造され、その後加速試験のために加水分解処理を行った4級アンモニウム塩反応物として配合した。表中の組成の質量%は、有効分の質量%である。その他の成分の量は、イオン交換水の残部に加えた。
300mLビーカーに、透明液体柔軟剤組成物のできあがり量が200gとなるのに必要な量の(A)成分、(B)成分、(C)成分又は(C’)成分、(D)成分、(F)成分、(G)成分を入れ均一に溶解するように、必要に応じて撹拌羽根を用いて撹拌することにより混合液を得た。なお、撹拌羽根としては、直径が5mmの撹拌棒の回転中心軸を基準として、長辺が90度方向になるように配置された撹拌羽根であって、羽根の数3枚、羽根の長辺/短辺=3cm/1.5cm、回転面に対して45度の角度で羽根が設置されたものを用いた。
混合液を、前記撹拌羽根で撹拌(300r/m)した。これに、脂肪酸、消泡剤と共に65℃で加熱溶解させた(E)成分を1分間掛けて投入し、投入終了後、3分間撹拌した。
次に、透明液体柔軟剤組成物のできあがり量が200gとなるのに必要な量の90質量%に相当する量のイオン交換水を1分間掛けて投入し、投入終了後、5分間撹拌した。これに、(I)成分、(J)成分、防腐剤を順次投入し、5分間撹拌した。更に、できあがり質量(200g)となるようにイオン交換水を加え、5分間撹拌して透明液体柔軟剤組成物を得た。
得られた透明液体柔軟剤組成物について濁度を測定した。具体的には、測定セルとして光路長50mmの石英セルを使用し、標準液として蒸留水を用い、曇り度計(日本電色工業のNDH2000)を用いて測定した。実施例及び比較例で得られた液体柔軟剤組成物の濁度は、全て50.0mg/L未満であり、外観上透明な液体柔軟剤組成物であった。
(2)保存安定性評価
外観上透明な液体柔軟剤組成物は、長期保存によって、(A)成分である柔軟基材が加水分解することで生成する脂肪酸により、保存状況によっては外観を損なう場合がある。本評価では、脂肪酸の発生の可能性を考慮し、上記の液体柔軟剤組成物の調製方法の通り、(A)成分を予め、ある程度加水分解させた状態で液体柔軟剤組成物に配合させ、さらに脂肪酸を液体柔軟剤組成物に配合させた上で、加速度試験的に液体柔軟剤組成物の保存安定性を調べた。
表2の調製した透明液体柔軟剤組成物35gを、広口規格ビン(PS-No.6)に注ぎ、密封したものを、常温(25℃)、高温(40℃)、低温(−5℃)の各温度の恒温室に20日間貯蔵後、目視で外観を観察し、下記の評価基準で判定した。結果を表2に示す。
○:モヤないし濁り及び沈殿物が見られない。
×:モヤ、濁りもしくは沈殿物が見られる。
なお、本願実施例の透明液体柔軟剤組成物は、上記保存安定性評価前及び評価後のいずれの場合においても、衣類に対して良好な柔軟性を与えるものであった。
Figure 0006932622

Claims (5)

  1. 下記(A)成分を1質量%以上20質量%以下、下記(B)成分を5質量%以上20質量%以下、下記(C)成分を0.5質量%以上1.5質量%以下、下記(D)成分を1質量%以上10質量%以下、及び水を含有し、30℃におけるpHが2.0以上5.0以下である、透明液体柔軟剤組成物。
    <(A)成分>
    下記一般式(A1)で表される4級アンモニウム塩化合物であって、アシル基を脂肪酸と見做した場合に、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸の割合が、アシル基を構成している全脂肪酸の60質量%以上100質量%以下である4級アンモニウム塩化合物
    Figure 0006932622

    〔式中、R1a、R2aはそれぞれ独立して、炭素数16以上22以下の脂肪酸からOHを除いた残基(アシル基という)、又は水素原子であり、ただし、R1a、R2aの少なくとも1つは、アシル基であり、R3aは炭素数1以上3以下のアルキル基又は−C−OR4aであり、R4aは炭素数16以上22以下のアシル基又は水素原子であり、R5aは炭素数1以上3以下のアルキル基であり、Xは陰イオンである。〕
    <(B)成分>
    下記一般式(B1)で表される溶剤
    Figure 0006932622

    〔式中、nは、オキシエチレン基の平均付加モル数であり、1以上15以下の数である。〕
    <(C)成分>
    下記一般式(C1)で表される4級アンモニウム塩化合物
    Figure 0006932622

    〔式中、R1cは炭素数12以上18以下の炭化水素基であり、R2c、R3c、R4cは、それぞれ独立に、炭素数1以上3以下のアルキル基である。Yは陰イオンである。〕
    <(D)成分>
    下記一般式(D1)で表される非イオン性界面活性剤
    1d−O−(CO)−H (D1)
    〔式中、R1dは炭素数10以上18以下の炭化水素基であり、また、pはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、3以上10以下の数である。〕
  2. 更に下記(E)成分を含有する、請求項1に記載の透明液体柔軟剤組成物。
    <(E)成分>
    下記一般式(E1)で表される非イオン性界面活性剤
    1e−O−(CO)−H (E1)
    〔式中、R1eは炭素数10以上18以下の炭化水素基であり、また、qはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、10を超え60以下の数である。〕
  3. (E)成分を1質量%以上5質量%以下含有する、請求項2に記載の透明液体柔軟剤組成物。
  4. 更に(F)成分として、香料化合物を含有する、請求項1〜3の何れか1項に記載の透明液体柔軟剤組成物。
  5. (F)成分を1.0質量%以上2.0質量%以下含有する、請求項4に記載の透明液体柔軟剤組成物。

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