JP6400451B2 - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents
液体柔軟剤組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6400451B2 JP6400451B2 JP2014245738A JP2014245738A JP6400451B2 JP 6400451 B2 JP6400451 B2 JP 6400451B2 JP 2014245738 A JP2014245738 A JP 2014245738A JP 2014245738 A JP2014245738 A JP 2014245738A JP 6400451 B2 JP6400451 B2 JP 6400451B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- mass
- acid
- less
- fatty acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
<(A)成分>
下記一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の複数からなる成分であって、
一般式(1)中のR1がアシル基であり、R2及びR3が水素原子である化合物(a1)の割合が、一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、10質量%以上、45質量%以下、
一般式(1)中のR1及びR2がアシル基であり、R3が水素原子である化合物(a2)の割合が、一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、25質量%以上、70質量%以下、
一般式(1)中のR1、R2及びR3がアシル基である化合物(a3)の割合が、一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、5質量%以上、40質量%以下、
である成分
<(B)成分>
ペンタエリスリトールと炭素数16以上、22以下の脂肪酸とのエステル化合物
<(C)成分>
カルシウム塩及びマグネシウム塩から選ばれる1種以上の塩
<(D)成分>
L−アスパラギン酸二酢酸、S,S−エチレンジアミン二コハク酸、N−2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸、L−グルタミン酸−N,N−二酢酸、メチルグリシン二酢酸、及びそれらの塩から選ばれる1種以上の化合物
本発明の(A)成分は
下記一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の複数からなる成分であって、
一般式(1)中のR1がアシル基であり、R2及びR3が水素原子である化合物(a1)の割合が、一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、10質量%以上、45質量%以下、
一般式(1)中のR1及びR2がアシル基であり、R3が水素原子である化合物(a2)の割合が、一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、25質量%以上、70質量%以下、
一般式(1)中のR1、R2及びR3がアシル基である化合物(a3)の割合が、一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、5質量%以上、40質量%以下、
である成分である。
本発明において、一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の全量は、上記(a1)成分、(a2)成分、及び(a3)成分の含有量の合計である。
本発明の(A)成分中の上記(a1)成分、(a2)成分、及び(a3)成分の割合は、繊維製品に付与される柔軟性のみならず(B)成分併用時の保存安定性にもまた影響する。
(A)成分中の(a2)成分の割合は、より好ましくは30質量%以上、好ましくは35質量%以上であり、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下である。
(A)成分中の(a3)成分の割合は、好ましくは8質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、そして、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。
(A)成分中の(a1)成分、(a2)成分、又は(a3)成分の割合は、(a1)成分、(a2)成分、及び(a3)成分の含有量の合計における、各成分の割合である。
また、脂肪酸としての具体例としては、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、パーム油脂肪酸、ひまわり油、大豆油、ナタネ油、サフラワー油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、硬化パーム油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸が挙げられる。
一般式(1)中、R4はメチル基又はエチル基が好ましい。
一般式(1)中、X-は、ハロゲンイオン、好ましくはクロロイオン、炭素数1以上、3以下のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数12以上、18以下の脂肪酸イオン、炭素数1以上、3以下のアルキル基が1個以上、3個以下置換していてもよいベンゼンスルホン酸イオンから選ばれる陰イオンが好ましく、炭素数1以上、3以下のアルキル硫酸エステルイオンがより好ましく、メチル硫酸エステルイオン又はエチル硫酸エステルイオンがより好ましい。
例えば、HPLC条件として
カラム:Inertsil NH2 5μm(4.6×250mm)
移動相:0.05%(質量/容量)−トリフルオロ酢酸/ヘキサン溶液:メタノール:テトラヒドロフラン=85:10:5(容量比)
流速:測定開始から10分までは0.8mL/min、測定開始から10分超11分までは均一に1.2mL/minまで速度を上げ、11分超55分までは1.2mL/min、測定開始から55分超60分までは0.8mL/min
温度:室温(25℃)
検出:CAD
注入:20μL
で測定することができる。
本発明の(B)成分は、ペンタエリスリトールと炭素数16以上、22以下の脂肪酸とのエステル化合物である。(B)成分を用いることで、(A)成分の柔軟性を高めることができる。
1つは、モノエステル体であり、ペンタエリスリトールの4つの水酸基のうち、1つが脂肪酸とエステルになっている化合物である。以下、この化合物を、脂肪酸モノエステル構造体という場合もある。
別の1つは、ジエステル体であり、ペンタエリスリトールの4つの水酸基のうち、2つが脂肪酸とエステルになっている化合物である。以下、この化合物を、脂肪酸ジエステル構造体という場合もある。
別の1つは、トリエステル体であり、ペンタエリスリトールの4つの水酸基のうち、3つが脂肪酸とエステルになっている化合物である。以下、この化合物を、脂肪酸トリエステル構造体という場合もある。
別の1つは、テトラエステル体であり、ペンタエリスリトールの4つの水酸基の全てが脂肪酸とエステルになっている化合物である。以下、この化合物を、脂肪酸テトラエステル構造体という場合もある。
本発明の(B)成分は、ペンタエリスリトールと炭素数16以上、22以下の脂肪酸とのエステル化合物の複数からなる成分であって、エステル化度の異なる複数の前記エステル化合物からなる成分が好ましい。
ペンタエリスリトールと炭素数16以上、22以下の脂肪酸とのエステル化合物の複数からなる成分であって、
脂肪酸モノエステル構造体の割合が、前記エステル化合物の全量中、40質量%以下、
脂肪酸ジエステル構造体と脂肪酸トリエステル構造体との合計の割合が、前記エステル化合物の全量中、45質量%以上、90質量%以下
である成分〔以下、(B1)成分という〕が更に好ましい。
前記の合計割合を満たした上で、(B)成分中、更に(B1)成分中、脂肪酸ジエステル構造体の割合は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、そして、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。
また、前記の合計割合を満たした上で、(B)成分中、更に(B1)成分中、脂肪酸トリエステル構造体の割合は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、そして、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下である。
(B)成分中、更に(B1)成分中の脂肪酸モノエステル構造体、脂肪酸ジエステル構造体及び脂肪酸トリエステル構造体の合計は、80質量%以上であることが好ましい。
ペンタエリスリトールと炭素数16以上、22以下の脂肪酸とのエステル化合物の複数からなる成分であって、
脂肪酸モノエステル構造体の割合が、前記エステル化合物の全量中、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、より好ましくは12質量%以上、そして40質量%以下、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%未満、より好ましくは29質量%以下、
脂肪酸ジエステル構造体の割合が、前記エステル化合物の全量中、好ましくは30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、そして好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、
脂肪酸トリエステル構造体の割合が、前記エステル化合物の全量中、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、そして好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下、
脂肪酸テトラエステル構造体の割合が、前記エステル化合物の全量中、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、そして好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、より好ましくは13質量%以下、より好ましくは10質量%以下、
脂肪酸ジエステル構造体と脂肪酸トリエステル構造体との合計の割合が、前記エステル化合物の全量中、45質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、そして、90質量%以下、好ましくは85質量%以下、より好ましくは80質量%以下、
である成分が挙げられる。
カラム:TSKgel G1000HXL+G2000HXL(直列連結)
移動相:THF(テトラヒドロフラン)
流速:0.7ml/min
温度:25℃
検出器:RI
試料濃度及び注入量:1%THF溶液、20μl
本発明の(C)成分は、カルシウム塩及びマグネシウム塩から選ばれる塩である。(C)成分は前記(A)成分と(B)を併用する際に生じる組成物の増粘化などの課題に対し相安定性を付与する。組成物中(C)成分はカルシウム塩やマグネシウム塩が解離したカルシウムイオンやマグネシウムイオンとして存在していてもよい。また(D)成分等の陰イオン性物質との塩を形成してもよい。本発明ではカルシウムイオンやマグネシウムイオンも(C)成分として扱われる。本発明では(C)成分として、水溶性カルシウム無機塩及び水溶性マグネシウム無機塩から選ばれる1種以上の水溶性の無機塩を配合することが好ましい。(C)成分について「水溶性」とは100gの20℃の脱イオン水に対して20g以上溶解することをいう。
本発明の(D)成分は、L−アスパラギン酸二酢酸、S,S−エチレンジアミン二コハク酸、N−2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸、L−グルタミン酸−N,N−二酢酸、メチルグリシン二酢酸、及びそれらの塩から選ばれる1種以上の化合物である。(D)成分は本発明の柔軟剤組成物の色相安定性のみならず相安定性にも寄与する。これら化合物は金属イオン封鎖剤として知られているが、エチレンジアミン四酢酸(EDTAと言う場合もある)やニトリロ三酢酸(NTAと言う場合もある)等の従来の金属イオン封鎖剤と比較して生物分解性に優れるだけでなく、(C)成分由来のカルシウムイオンやマグネシウムイオンの働きを阻害しない。また、金属イオン封鎖剤として知られているクエン酸よりも優れた色相安定性を示す。
本発明の液体柔軟剤組成物は、(A)成分を5質量%以上、好ましくは7質量%以上、より好ましくは9質量%以上、そして20質量%以下、好ましくは18質量%以下、より好ましくは15質量%以下含有する。
pHは、JIS K 3362;2008の項目8.3に従って30℃において測定する。
pHは、アルカリ剤と酸剤によって調整されるが、酸剤は後述するクエン酸、コハク酸などの有機酸を用いてもよい。
粘度は、B型粘度計を用いて、No.1〜No.3ローターのうち測定対象の粘度に合ったローターを用い、60r/minで、測定開始から1分後の指示値である。液体柔軟剤組成物は30±1℃に調温して測定する。
本発明の液体柔軟剤組成物には以下に示す成分を含有することが好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物には、(E)成分として、(A)成分、及び(B)成分以外の界面活性剤を本発明の効果を損なわない範囲で配合してもよい。
陽イオン界面活性剤としては、下記(I)〜(III)から選ばれる1種以上が好ましく、(II)から選ばれる1種以上がより好ましい。
(I):アルキル基又はアルケニル基の炭素数が10以上、22以下のジ長鎖アルキル又はアルケニルジメチルアンモニウム塩
(II):アルキル基又はアルケニル基の炭素数が10以上、22以下のモノ長鎖アルキル又はアルケニルトリメチルアンモニウム塩
(III):アルキル基又はアルケニル基の炭素数が10以上、22以下のモノ長鎖アルキル又はアルケニルジメチルベンジルアンモニウム塩
(IV):下記一般式(E1)で表される非イオン界面活性剤
R1e−O−[(C2H4O)s(C3H6O)t]−H (E1)
〔式中、R1eは、炭素数8以上、好ましくは10以上、そして、18以下、好ましくは16以下のアルキル基又はアルケニル基である。s及びtは平均付加モル数であって、sは2以上、好ましくは10以上、そして、50以下、好ましくは40以下の数、tは0以上、好ましくは1以上、そして、5以下、好ましくは3以下の数である。(C2H4O)と(C3H6O)は、ランダム型又はブロック型に結合している。〕
(V):下記一般式(E2)で表される非イオン界面活性剤
本発明の液体柔軟剤組成物は、(F)成分として、香料を含有することができる。(F)成分の香料は、通常、液体柔軟剤組成物の液体部分に溶解又は分散して存在する。(F)成分として、香料を内包したマイクロカプセルを含有することもできる。
(F1)脂肪酸エーテル、芳香族エーテル(フェノールエーテルを除く)等のエーテル、
(F2)脂肪酸オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド、
(F3)アセタール、
(F4)ケタール、
(F5)フェノール、
(F6)フェノールエーテル、
(F7)脂肪酸、テルペン系カルボン酸、水素化芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の酸、
(F8)酸アマイド、ニトロムスク、ニトリル、アミン、ピリジン、キノリン、ピロール、インドール等の含窒素化合物
等の合成香料が挙げられる。また、動物、植物からの天然香料が挙げられる。また、天然香料及び/又は合成香料を含む調合香料が挙げられる。(F)成分として、これらの1種又は、2種以上を混合して使用することができる。
本発明の柔軟剤組成物は、組成物の安定性や粘度の観点から、(G)成分として、水溶性有機溶剤を含有することが好ましい。(G)成分としては、柔軟剤に配合することが知られている水溶性の有機溶剤が挙げられる。(G)成分について「水溶性」とは100gの20℃の脱イオン水に対して20g以上溶解することをいう。具体的には、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール、モノエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、イソプロパノール、エタノール等を挙げることができる。好ましくはエチレングリコール及びエタノールから選ばれる水溶性有機溶剤である。液体柔軟剤組成物の粘度が高い場合や相安定性を調整したいときは水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物は、(G)成分を、好ましくは1.0質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下含有する。
本発明の液体柔軟剤組成物には柔軟効果を向上させる目的から、(H)成分として、脂肪酸を配合することが好適である。脂肪酸は(A)成分の合成時の未反応物や(A)成分の分解物として含有されてもよい。
脂肪酸としては、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸、ベヘニン酸等の炭素数12以上、22以下の飽和又は不飽和脂肪酸が好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、及びリノール酸から選ばれる脂肪酸がより好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物は、(A)成分の第4級アンモニウム化合物の加水分解による分解を抑制する上で、原液のpHを30℃で2.5以上、4.0以下に調整することが好ましい。そのために、本発明の液体柔軟剤組成物は、(I)成分としてpH調整剤を配合することが好ましい。pH調整剤として、酸剤及びアルカリ剤から選ばれる成分が挙げられる。
アルカリ剤としては、無機塩基又は有機塩基が挙げられる。無機塩基の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが使用できる。有機塩基の具体例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが挙げられる。
更なる任意成分としては、以下の成分が挙げられる。
本発明の液体柔軟剤組成物は、基材劣化の抑制のために、BHTなどの周知の酸化防止剤を配合してもよく、(A)成分や香料成分などには既に基材に配合されている場合もある。酸化防止剤を配合することで、他の配合成分の分解による臭気発生を抑制することができる。
パーム油を原料とした酸価206.9mgKOH/gの脂肪酸と、トリエタノールアミンとを、反応モル比1.65/1(脂肪酸/トリエタノールアミン)で、脱水縮合反応させて、N,N−ジアルカノイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチルアミンを主成分とする縮合物を得た。
次にこの縮合物のアミン価を測定し、該縮合物に対してジメチル硫酸を0.95当量用い、4級化を行ない、N,N−ジアルカノイルオキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチルアンモニウムメチルサルフェートを主成分とし、エタノールを10質量%含有する第4級アンモニウム塩混合物を得た(以下、(a−1)という)。なお、この混合物が有するアルカノイル基は、パーム油由来の脂肪酸の残基であり、ここでいう“アルカノイル”の用語には、飽和脂肪酸以外に不飽和脂肪酸由来の残基、例えばアルケノイル等も含むものとする。また前記調製手順や反応条件は、特開2010-209493号公報の合成例2に従って行った。
(a−1)が含む(A)成分の第4級アンモニウム塩中、(a1)成分の割合は30質量%、(a2)成分の割合は55質量%、(a3)成分の割合は15質量%であった。(a−1)は、4級化率が92質量%であり、(a1)成分、(a2)成分、(a3)成分、エタノール以外に、ジエステル構造体及びトリエステル構造体の3級アミン化合物、微量のトリエタノールアミン及びその4級化物、並びに微量の脂肪酸を含んでいた。ここで(a1)成分、(a2)成分及び(a3)成分の割合、並びにその他成分の分析はHPLCを用い下記条件により測定した。
<HPLC条件>
カラム: InertsilNH2 5μm(4.6×250mm)
移動相:0.05%TFA(トリフルオロ酢酸)−ヘキサン溶液:メタノール:THF(テトラヒドロフラン)=85:10:5
流速: 0.8mL(0-10分)−1.2mL(11-55分)−0.8mL(55.1-60分)
温度: 室温(25℃)
注入: 20μL
検出: CAD
ペンタエリスリトール180g、ステアリン酸564g(ペンタエリスリトール1モルに対して脂肪酸1.5モル)、NaOH0.27gを、4つ口フラスコに仕込み、窒素ガスを導入しながら加熱し、反応で生成する水を除去しながら、235℃で5時間反応させた。反応物の酸価が1mgKOH/g以下になったことを確認し、70℃に冷却後、析出した未反応のペンタエリスリトールを同温度で加圧ろ過し、(b−1)成分を合成した。得られた(b−1)は、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルの混合物であり、各エステル化合物の割合は、脂肪酸モノエステル構造体29質量%、脂肪酸ジエステル構造体43質量%、脂肪酸トリエステル構造体23質量%、脂肪酸テトラエステル構造体5質量%であった。脂肪酸モノエステル構造体、脂肪酸ジエステル構造体、脂肪酸トリエステル構造体及び脂肪酸テトラエステル構造体の割合は、高速GPC装置 HCL−8220GPC(東ソー株式会社製)を用いて測定した。
合成例2において、ペンタエリスリトールを180g、ステアリン酸を658g(ペンタエリスリトール1モルに対して脂肪酸(1.75モル)を用いたこと以外は合成例2と同様の方法で合成し、(b−2)を得た。得られた(b−2)は、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルの混合物であり、各エステル化合物の割合は、脂肪酸モノエステル21質量%、脂肪酸ジエステル41質量%、脂肪酸トリエステル30質量%、脂肪酸テトラエステル8質量%であった。
<(A)成分>
(a−1):上記合成例1で製造した、4級アンモニウム塩混合物を含む反応生成物。表1に示した(a−1)の数値は、(a−1)の有姿での含有濃度である。(a−1)中の(A)成分濃度は80質量%である。
(b−1):上記合成例2で製造した、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル混合物を含む反応生成物
(b−2):上記合成例3で製造した、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル混合物を含む反応生成物
(c−1):塩化カルシウムとして配合
(d−1):メチルグリシン二酢酸3Na(トリロンMリキッドとして配合、BASFジャパン(株)製、メチルグリシン二酢酸3Na含有量40質量%、表には、酸型換算の有効分濃度を示した。)
(d−2):N−2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸2Na(VERSENE HEIDAとして配合、The Dow Chemical Company製、N−2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸2Na含有量28質量%、表には、酸型換算の有効分濃度を示した。)
(d−3):L−アスパラギン酸二酢酸4Na(クレワットBi-ADSとして配合、ナガセケムテックス(株)製、L−アスパラギン酸二酢酸4Na含有量45質量%、表には酸型換算の有効成分を示した。)
(d’−1):クエン酸
(e−1):ポリオキシエチレンラウリルエーテル(オキシエチレン基の平均付加モル数が30モルである)
(f−1):表2に記載の香料組成物
(g−1):エチレングリコール
表1に示す組成の液体柔軟剤組成物を以下の方法で調製した。得られた液体柔軟剤組成物について、下記要領で外観変化について評価した。結果を表1に併せて示す。
<液体柔軟剤組成物の調製>
300mLのガラスビーカー(内径7cm、高さ11cm)に、液体柔軟剤組成物出来上がり質量300gとなるのに必要な量の95%に相当する量のイオン交換水(65℃)と(D)成分の化合物、(E)成分である界面活性剤、(G)成分である水溶性有機溶剤を入れ、ウォーターバスにて内容物温度が65℃以上となるよう加熱した。次いで、スリーワンモーター(新東科学(株)製、TYPE HEIDON 1200G)に装着した攪拌羽根(タービン型攪拌羽根、3枚翼、翼長2cm)をガラス製ビーカー底面から1cmの高さに設置し、回転数350r/minで攪拌しながら、あらかじめ65℃で溶融・混合した(A)成分である脂肪酸エステル構造体タイプの4級アンモニウム化合物と(B)成分であるペンタエリスリトール脂肪酸エステルと(F)成分である香料を投入した後、65℃加熱下10分間350r/minにて攪拌し、さらに(C)成分である水溶性塩を加え10分間撹拌した。次いで、氷水を入れたウォーターバス中で内容物が30℃になるまで、回転数350r/minにて攪拌冷却した。内容物温度が30℃まで下がった後、塩酸、もしくは水酸化ナトリウムを用いて所定のpHに調製し、各成分の濃度が表1記載の値となるのに必要な量のイオン交換水を添加し、30℃、回転数200r/minにて10分間攪拌し、液体柔軟剤組成物を得た。
液体柔軟剤組成物をNo.11規格瓶(ガラス製)に60g充填し、着色状況確認のための加速試験を行うために、40℃の恒温槽に入れ2週間保存した。これは室温(25℃)での3か月の保存に相当する。そして比較のために、調製した時の初期状態を維持するために同じ組成物を5℃で2週間保存し、各組成での保存後の色調の変化を比較した。なお、5℃、2週間の保存条件では、実施例、比較例、いずれの組成物も、色調は調製直後と変化しないことが確認された。評価は10人のパネラー(30代男性5人、20代女性5人)が下記基準で色調を評価し平均化した。平均点が0.7以上を合格とした。
+2:色調の変化が見られなかった
+1:色調がわずかに変化した
0:色調が変化した
また表1記載の各実施例において、(d−1)、(d−2)及び(d−3)の代わりに(D)成分としてS,S−エチレンジアミン二コハク酸、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸又はL−グルタミン酸−N,N−二酢酸を配合する組成物も本発明の液体柔軟剤組成物である。
表3に本発明の液体柔軟剤組成物の配合例を示す。表中の成分は、実施例1等と同じものである。表3の液体柔軟剤組成物は、実施例1等と同様の方法で調製される。
Claims (6)
- 下記(A)成分を5質量%以上、20質量%以下、(B)成分を0.5質量%以上、10質量%以下、(C)成分を0.01質量%以上、3質量%以下、(D)成分を酸型として0.001質量%以上、0.1質量%以下、及び水を含有し、30℃でのpH2.0以上、4.0以下である液体柔軟剤組成物。
<(A)成分>
下記一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の複数からなる成分であって、
一般式(1)中のR1がアシル基であり、R2及びR3が水素原子である化合物(a1)の割合が、一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、10質量%以上、45質量%以下、
一般式(1)中のR1及びR2がアシル基であり、R3が水素原子である化合物(a2)の割合が、一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、25質量%以上、70質量%以下、
一般式(1)中のR1、R2及びR3がアシル基である化合物(a3)の割合が、一般式(1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、5質量%以上、40質量%以下、
である成分
〔式中、R1、R2、R3は、それぞれ独立して、炭素数16以上、22以下の脂肪酸からOHを除いた残基(アシル基という)、又は水素原子であり、R1、R2及びR3は同時に水素原子ではなく、R4は炭素数1以上、3以下のアルキル基であり、X−は陰イオンである。〕
<(B)成分>
ペンタエリスリトールと炭素数16以上、22以下の脂肪酸とのエステル化合物の複数からなる成分であって、
脂肪酸モノエステル構造体の割合が、前記エステル化合物の全量中、40質量%以下、
脂肪酸ジエステル構造体と脂肪酸トリエステル構造体との合計の割合が、前記エステル化合物の全量中、45質量%以上、90質量%以下、
である成分
<(C)成分>
カルシウム塩及びマグネシウム塩から選ばれる1種以上の塩
<(D)成分>
L−アスパラギン酸二酢酸、S,S−エチレンジアミン二コハク酸、N−2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸、L−グルタミン酸−N,N−二酢酸、メチルグリシン二酢酸、及びそれらの塩から選ばれる1種以上の化合物 - (E)成分として、下記一般式(E1)で示される非イオン界面活性剤を含有する、請求項1記載の液体柔軟剤組成物。
R1e−O−[(C2H4O)s(C3H6O)t]−H (E1)
〔式中、R1eは、炭素数8以上、18以下のアルキル基又はアルケニル基である。s及びtは平均付加モル数であって、sは2以上、50以下の数、tは0以上、5以下の数である。(C2H4O)と(C3H6O)は、ランダム型又はブロック型に結合している。〕 - (A)成分/(B)成分の質量比が、40/60以上、95/5以下である、請求項1又は2に記載の液体柔軟剤組成物。
- 更に、(G)成分として、エチレングリコール及びエタノールから選ばれる1種以上の水溶性溶剤を、1.0質量%以上、10質量%以下含有する、請求項1〜3の何れか1項に記載の液体柔軟剤組成物。
- (C)成分として、水溶性カルシウム無機塩及び水溶性マグネシウム無機塩から選ばれる1種以上の水溶性無機塩を配合してなる、請求項1〜4の何れか1項に記載の液体柔軟剤組成物。
- (D)成分として、L−アスパラギン酸二酢酸、S,S−エチレンジアミン二コハク酸、N−2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸、L−グルタミン酸−N,N−二酢酸、メチルグリシン二酢酸、及びそれらのアルカリ金属塩から選ばれる1種以上の化合物を配合してなる、請求項1〜5の何れか1項に記載の液体柔軟剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014245738A JP6400451B2 (ja) | 2014-04-04 | 2014-12-04 | 液体柔軟剤組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014077480 | 2014-04-04 | ||
JP2014077480 | 2014-04-04 | ||
JP2014245738A JP6400451B2 (ja) | 2014-04-04 | 2014-12-04 | 液体柔軟剤組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015200049A JP2015200049A (ja) | 2015-11-12 |
JP6400451B2 true JP6400451B2 (ja) | 2018-10-03 |
Family
ID=54551579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014245738A Active JP6400451B2 (ja) | 2014-04-04 | 2014-12-04 | 液体柔軟剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6400451B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6460759B2 (ja) * | 2014-12-03 | 2019-01-30 | 花王株式会社 | 液体柔軟剤組成物 |
EP3181667A1 (en) * | 2015-12-18 | 2017-06-21 | Kao Corporation, S.A. | Fabric softener active compositions |
JP6643160B2 (ja) * | 2016-03-24 | 2020-02-12 | ライオン株式会社 | 液体柔軟剤組成物 |
JP2021107591A (ja) | 2019-12-27 | 2021-07-29 | ライオン株式会社 | 液体柔軟剤組成物 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4593454B2 (ja) * | 2004-12-22 | 2010-12-08 | 花王株式会社 | 液体柔軟剤組成物 |
JP4757711B2 (ja) * | 2005-06-01 | 2011-08-24 | 花王株式会社 | 透明又は半透明の液体柔軟剤組成物 |
JP4757789B2 (ja) * | 2006-12-20 | 2011-08-24 | 花王株式会社 | 液体柔軟剤組成物 |
-
2014
- 2014-12-04 JP JP2014245738A patent/JP6400451B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015200049A (ja) | 2015-11-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4021152B2 (ja) | アルカノールアミン、ジカルボン酸及び脂肪族アルコールから誘導されるエステル並びにそれから得られるカチオン界面活性剤 | |
JP6400451B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP5594775B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP2016121423A (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP6320905B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP2009150036A (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP6018523B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP2010047853A (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP5530797B2 (ja) | 衣料の処理方法 | |
JP4368785B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP6973884B2 (ja) | 柔軟剤組成物 | |
JP4574449B2 (ja) | 透明又は半透明の液体柔軟剤組成物 | |
JP6367686B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP6932622B2 (ja) | 透明液体柔軟剤組成物 | |
JP2018059242A (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP6820700B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP2004263347A (ja) | 透明柔軟剤組成物 | |
JP3908628B2 (ja) | 透明柔軟剤組成物 | |
JP6453059B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP6355500B2 (ja) | 繊維製品処理剤組成物 | |
JP6207898B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP2017066569A (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP6320906B2 (ja) | 液体柔軟剤組成物 | |
JP2005187974A (ja) | 繊維製品用液体柔軟剤組成物 | |
JP2010047851A (ja) | 液体柔軟剤組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170913 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180613 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180703 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180712 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180904 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180905 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6400451 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |