JP7145742B2 - 容器入り液体柔軟剤物品 - Google Patents
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Description
液体柔軟剤組成物が、(A)下記一般式(A1)で表される第4級アンモニウム塩化合物〔以下、(A)成分という〕を1質量%以上20質量%以下、(B)下記一般式(B1)で表される化合物〔以下、(B)成分という〕を1質量%以上30質量%以下、(C)炭素数2以上4以下の2価又は3価の水溶性多価アルコール〔以下、(C)成分という〕を1質量%以上20質量%以下、及び水を含有する液体柔軟剤組成物であり、
容器が、開口面積1.0mm2以上15mm2以下の吐出口を備えた容器である、
液体柔軟剤物品に関する。
R1b-O-(CH2CHR2bO)n-H (B1)
〔式中、R1bは炭素数1以上5以下のアルキル基、フェニル基又はベンジル基、R2bは水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基、nは平均付加モル数を示す1以上5以下の数であり、n個のR2bは同一でも異なっていても良い。〕
本発明に係る液体柔軟剤組成物は、(A)成分を1質量%以上20質量%以下、(B)成分を1質量%以上30質量%以下、(C)成分を1質量%以上20質量%以下、及び水を含有する液体柔軟剤組成物(以下、本発明の液体柔軟剤組成物という場合もある)である。
本発明の(A)成分は、下記一般式(A1)で表される第4級アンモニウム塩化合物である。
アシル化度が2の化合物、すなわち一般式(A1)中のR1a及びR2aがアシル基であり、R3aが-C2H4-OR4aである場合のR4aが水素原子である化合物(a2)〔以下、(a2)成分という〕の割合が、一般式(A1)で表される第4級アンモニウム塩の全量中、30質量%以上、より好ましくは35質量%以上、好ましくは40質量%以上、そして、75質量%以下、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下であって、
アシル化度が3の化合物、すなわち一般式(A1)中のR1a及びR2aがアシル基であり、R3aが-C2H4-OR4aであり、R4aがアシル基である化合物(a3)〔以下、(a3)成分という〕の割合が、一般式(A1)で表される4級アンモニウム塩の全量中、5質量%以上、好ましくは8質量%以上、より好ましくは10質量%以上、そして、40質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。
本発明の(B)成分は、下記一般式(B1)で表される化合物である。(B)成分は、溶剤として機能するものであってよい。
R1b-O-(CH2CHR2bO)n-H (B1)
〔式中、R1bは炭素数1以上5以下のアルキル基、フェニル基又はベンジル基、R2bは水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基、nは平均付加モル数を示す1以上5以下の数であり、n個のR2bは同一でも異なっていても良い。〕
一般式(B1)中、R1bは炭素数1以上5以下のアルキル基、フェニル基又はベンジル基であり、吐出性を保つ観点から、好ましくは炭素数2以上4以下のアルキル基、フェニル基又はベンジル基であり、より好ましくはフェニル基である。
一般式(B1)中、R2bは水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基であり、吐出性を保つ観点から、好ましくは水素原子又はメチル基であり、より好ましくは水素原子である。
一般式(B1)中、nは平均付加モル数を示す1以上5以下の数であり、吐出性を保つ観点から、好ましくは1.5以上、そして、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。
本発明の(C)成分は、炭素数2以上4以下の2価又は3価の水溶性多価アルコールである。(C)成分は、溶剤として機能するものであってよい。本発明でいう水溶性多価アルコールとは、20℃の水に対して混和性の多価アルコールをいう。
本発明の(C)成分の分子量は、吐出性を保つ観点から、好ましくは50以上、より好ましくは55以上、更に好ましくは60以上であり、そして、好ましくは150以下、より好ましくは120以下、更に好ましくは110以下である。
本発明の(C)成分の融点は、吐出性を保つ観点から、好ましくは30℃以下、より好ましくは25℃以下、更に好ましくは20℃以下である。
本発明の(C)成分の沸点は、吐出性を保つ観点から、好ましくは150℃以上、より好ましくは180℃以上、更に好ましくは200℃以上である。
ここで、「logP値」とは、化合物の1-オクタノール/水の分配係数の対数値であり、1-オクタノールと水の2液相の溶媒系に化合物が溶質として溶け込んだときの分配平衡において、それぞれの溶媒中での溶質の平衡濃度の比を意味し、底10に対する対数「logP」の形で一般的に示される。すなわち、logP値は親油性(疎水性)の指標であり、この値が大きいほど疎水的であり、値が小さいほど親水的である。
logP値については、例えば、Daylight Chemical Information Systems, Inc.(DaylightCIS)等から入手し得るデータベースに多くの化合物のlogP値が掲載されていて参照することができる。また、実測のlogP値がない場合には、プログラム“CLOGP”(Daylight CIS)等で計算することができ、中でも、プログラム“CLOGP”により計算することが、信頼性も高く好適である。
プログラム“CLOGP”においては、Hansch, Leoのフラグメントアプローチにより算出される「計算logP(ClogP)」の値が、logPの実測値がある場合にはそれと共に出力される。フラグメントアプローチは化合物の化学構造に基づいており、原子の数及び化学結合のタイプを考慮している(A.Leo,Comprehensive Medicinal Chemistry, Vol.4, C.Hansch, P.G.Sammens, J.B.Taylor andC.A.Ramsden,Eds., p.295, Pergamon Press, 1990)。このClogP値は現在最も一般的で信頼できる推定値であるため、化合物の選択に際してlogPの実測値がない場合に、ClogP値を代わりに用いることが好適である。本発明においては、logPの実測値、又はプログラム“CLOGP”により計算したClogP値のいずれを用いてもよい。
本発明において、(C1)成分と(C2)成分の両方を含有する場合、(C1)成分の含有量と(C2)成分の含有量との質量比(C1)/(C2)は、吐出性を高める観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは5以下である。
(C)成分中、(C1)成分と(C2)成分の合計含有量の割合は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは50質量%以上、より更に好ましくは80質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下であり、100質量%であってよい。
本発明の液体柔軟剤組成物において、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量の質量比(A)/(B)は、吐出性を高める観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上、より更に好ましくは0.5以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下、より更に好ましくは2以下、より更に好ましくは1以下である。
〔(D)成分:非イオン性界面活性剤〕
本発明では、(B)成分の吐出性改善効果を向上させる観点から、(D)成分として非イオン性界面活性剤を用いてもよい。非イオン性界面活性剤としては、炭素数8以上18以下の炭化水素基を少なくとも1つ有し、オキシアルキレン基が平均2モル以上100モル以下付加したポリオキシアルキレン付加型非イオン性界面活性剤が挙げられる。
R1d-O-(CH2CHR2dO)m-H (D1)
〔式中、R1dは炭素数8以上18以下のアルキル基又はアルケニル基、R2dは水素原子又は炭素数1以上2以下のアルキル基、mは平均付加モル数を示す2以上100以下の数であり、m個のR2dは同一でも異なっていても良い。〕
一般式(D1)中、R2dは水素原子又は炭素数1以上2以下のアルキル基であり、吐出性の観点から、好ましくは水素原子又はメチル基であり、より好ましくは水素原子である。
一般式(D1)中、mは平均付加モル数を示す2以上100以下の数であり、吐出性の観点から、好ましくは5以上、より好ましくは7以上、更に好ましくは10以上、そして、好ましくは80以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは40以下、より更に好ましくは35以下である。
本発明の液体柔軟剤組成物が(D)成分を含有する場合、(B)成分の含有量と(D)成分の含有量の質量比(B)/(D)は、吐出性を高める観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.5以上、より更に好ましくは1.0以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは6以下、より更に好ましくは5以下である。
本発明の液体柔軟剤組成物が(D)成分を含有する場合、(C)成分の含有量と(D)成分の含有量の質量比(C)/(D)は、吐出性を高める観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上、より更に好ましくは0.5以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは6以下、より更に好ましくは5以下である。
本発明の液体柔軟剤組成物は、組成物のpHを調整する観点から、(E)成分として酸剤を含有することができる。
酸剤としては、無機酸及び有機酸が挙げられ、無機酸の具体例としては、塩酸、及び硫酸が挙げられる。有機酸の具体例としては、炭素数1以上10以下の1価又は多価のカルボン酸、又は炭素数1以上20以下の1価又は多価のスルホン酸、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸が挙げられる。より具体的には、メチル硫酸、エチル硫酸、p-トルエンスルホン酸、(o-、m-、p-)キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、グリコール酸、エチレンジアミン4酢酸、クエン酸、安息香酸、及びサリチル酸が挙げられる。
これらの中でも、無機酸であれば塩酸が好ましく、有機酸であれば炭素数1以上10以下の1価又は多価のカルボン酸が好ましく、クエン酸がより好ましい。
本発明の液体柔軟剤組成物が酸剤を含有する場合、その含有量は、(A)成分の種類や量によって適宜調整することができ、pHが前記範囲になる範囲であって、保存安定性を損なわない程度が好ましい。
本発明では、(F)成分として、香料化合物を含有してもよい。
本発明の(F)成分として用いることができる香料化合物に特に制限はない。(F)成分として用いることができる香料化合物としては、例えば「香料と調香の基礎知識、中島基貴編著、産業図書株式会社発行、2005年4月20日 第4刷」に記載の香料化合物や特許文献等を通じて柔軟剤に配合することが知られている香料化合物の他に、香料メーカーが独自に調製した香料成分又は調香した香料組成物を使用することができる。
希釈剤及び保留剤を用いる場合、(F)成分と希釈剤及び保留剤との合計に対する希釈剤及び保留剤の量は、好ましくは0質量%以上20質量%以下である。
本発明の液体柔軟剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、更に、(A)成分及び(D)成分以外の界面活性剤、(B)成分及び(C)以外の溶剤、塩化カルシウム等の無機塩、エチレンジアミン4酢酸塩及びメチルグリシン二酢酸塩等のキレート剤、BHT等の酸化防止剤、消泡剤、防腐剤、染料、顔料、紫外線吸収剤等の他の成分を添加することができる。
本発明の液体柔軟剤組成物の30℃におけるpHは、吐出性を高める観点から、好ましくは2.0以上、より好ましくは2.5以上、更に好ましくは、2.7以上、より更に好ましくは2.9以上、そして、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.8以下、更に好ましくは4.5以下、より更に好ましくは4.2以下、特に好ましくは4.0以下である。pHは、「JIS K 3362;2008の項目8.3に従って30℃において測定する。pHは、アルカリ剤や前述の酸剤等により調整することができる。
本発明の液体柔軟剤組成物は、(A)成分を1質量%以上20質量%以下、(B)成分を1質量%以上30質量%以下、(C)成分を1質量%以上20質量%以下、及び水を配合してなる液体柔軟剤組成物である。
また本発明の液体柔軟剤組成物の製造方法は、(A)成分を1質量%以上20質量%以下、(B)成分を1質量%以上30質量%以下、(C)成分を1質量%以上20質量%以下、及び水を混合する、液体柔軟剤組成物の製造方法である。
本発明の液体柔軟剤組成物の製造方法は、本発明の液体柔軟剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び任意成分は、本発明の液体柔軟剤組成物で述べたものと同じであり、本発明の液体柔軟剤組成物に記載の各成分の含有量は、混合量に置き換えて本発明の液体柔軟剤組成物の製造方法に適用される。
本発明の液体柔軟剤物品は、前記本発明の液体柔軟剤組成物を特定開口面積の吐出口を有する容器に充填してなるものであり、このような容器に組成物を充填することにより、転倒による液体の流出を抑制するだけなく、例えばポンプ式ディスペンサー容器を用いる場合、ポンプのストロークと吐出量との関係から、簡便に柔軟剤を計量することができる。
本発明に係る容器は、開口面積が1.0mm2以上15mm2以下である吐出口を備えた容器である。本発明において、吐出口の開口面積とは、例えば、容器に充填された内容物が、容器から外部に吐出される際に最後に通過する吐出口の開口面積であってよい。容器としては、例えば特開2002-201488号公報に開示の口径を有する吐出口を備えた容器を使用することができる。また、容器は、前記開口面積を有する吐出器が装着された容器を用いることもできる。吐出器としては、例えば特開2009-120234号公報記載の吐出器を使用することができる。また、特表2012-505951の〔0066〕~〔0073〕に記載のポンプ容器において、吐出口の開口面積が1.0mm2以上15mm2以下のものを用いる事が出来る。本発明の課題を解決できる観点から、吐出口の開口面積は、1.0mm2以上であり、好ましくは2.0mm2以上であり、より好ましくは3.0mm2以上であり、そして、15mm2以下であり、好ましくは13mm2以下であり、より好ましくは12mm2以下である。本発明に係る容器としては、例えばポンプ容器、プッシュプル容器、スクイズ容器等が挙げられる。ポンプ容器、更にポンプ式ディスペンサー容器が使い勝手から好ましい。
<(A)成分>
(A-1):下記合成例a-1で製造された4級アンモニウム塩化合物
〔合成例a-1:(A-1)の製造〕
トリエタノールアミンとRCOOHで表される脂肪酸(組成は後述の通り)とを、反応モル比(脂肪酸/トリエタノールアミン)が1.87/1で、エステル化反応させ、一般式(A1)で表される化合物の前駆体であるアミン化合物を含むエステル化反応物を得た。
エステル化反応物中には、未反応の脂肪酸が1質量%含まれていた。エステル化反応物中のアミン化合物のアミンに対して、メチル基が0.96当量となるように、ジメチル硫酸で4級化反応を行った後、エタノールを添加した。
得られた反応物をHPLC法で各成分の組成比を分析し、臭化テトラオクチルアンモニウムを内部標準物質として使用し定量した結果、得られた反応物は、(A)成分である(A-1)成分を66質量%、エタノール15質量%、未反応アミン塩(メチル硫酸塩として)17質量%、未反応脂肪酸1質量%、微量のトリエタノールアミン4級化物及びその他微量成分を含み、このうち一般式(A1)において、R1aがアシル基、R2aが水素原子、R3aが-C2H4-OR4a、R4aが水素原子、R5aがメチル基であって、X-がメチル硫酸である化合物が(A-1)成分中22質量%、一般式(A1)において、R1a及びR2aがアシル基、R3aが-C2H4-OR4a、R4aが水素原子、R5aがメチル基であって、X-がメチル硫酸である化合物が(A-1)成分中58質量%、一般式(A1)において、R1a及びR2aがアシル基、R3aが-C2H4-OR4a、R4aがアシル基であり、R5aがメチル基であって、X-がメチル硫酸である化合物が(A-1)成分中20質量%であった。また4級化率は80質量%であった。
オレイン酸:80質量%
リノール酸:10質量%
リノレン酸:2質量%
ステアリン酸:2質量%
パルミチン酸:6質量%
前記組成は、原料に使用した脂肪酸をガスクロマトグラフィーで組成分析し、各脂肪酸の面積%を質量%とみなした。
(B-1):ポリオキシエチレン(オキシエチレン基の平均付加モル数3)フェニルエーテル、一般式(B1)中、R1bがフェニル基、R2bが水素原子、nが3の化合物
(B-2):ポリオキシエチレン(オキシエチレン基の平均付加モル数2)ブチルエーテル、一般式(B1)中、R1bがブチル基、R2bが水素原子、nが2の化合物
(C-1):エチレングリコール(分子量:62、融点:-12℃、沸点:198℃、ClogP値:-1.4)
(C-2):グリセリン(分子量:92、融点:18℃、沸点:290℃、ClogP値:-1.8)
(C-3):プロピレングリコール(分子量:76、融点:-59℃、沸点:188℃、ClogP値:-0.9)
(C’-1):エタノール(分子量:46、融点:-114℃、沸点:78℃、ClogP値:-0.3)
(C’-2):ジプロピレングリコール(分子量:134、融点:-40℃、沸点:232℃、ClogP値:-0.7)
(D-1):ポリオキシエチレン(オキシエチレン基の平均付加モル数29)ラウリルエーテル、一般式(D1)中、R1dが炭素数12のアルキル基、R2dが水素原子、mが29の化合物
(D-2):ポリオキシエチレン(オキシエチレン基の平均付加モル数8)ラウリルエーテル、一般式(D1)中、R1dが炭素数12のアルキル基、R2dが水素原子、mが8の化合物
(E-1):2.88N塩酸、(10質量%塩酸)
(F-1):表1記載の香料
<液体柔軟剤組成物の調製>
表2に示す配合組成となるように各成分を混合することにより、液体柔軟剤組成物を調製した。具体的には、以下の通りである。なお、(A)成分は合成例a-1で製造された4級アンモニウム塩反応物として配合した。表中の組成の質量%は、有効分の質量%である。その他の成分の量は、イオン交換水の残部に加えた。
あらかじめ、非イオン性界面活性剤(ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物(平均付加モル数8)を用いて、市販の木綿タオル(武井タオル製、TW-220)24枚を、日立全自動洗濯機NW-6CYの洗濯工程を5回繰り返した(非イオン性界面活性剤使用量4.5g、標準コース、水量45L、水温20℃、洗浄時間10分、ため濯ぎ2回)。その後、25℃、45%RHの条件下で1日間乾燥した。
National製電気バケツ式洗濯機(MiniMini、NA-35)に、20℃に温調した市水を4.5L注水し、前処理した木綿タオル2枚を投入し、1分間撹拌した。撹拌後、表2記載の液体柔軟剤組成物を木綿タオル1.5kg当たり10gとなる量にて投入し、5分間撹拌した。その後、二層式洗濯機(TOSHIBA VH-52G(H))の脱水槽にて3分間脱水し、25℃、45%RHの条件下で1日間乾燥した。また、液体柔軟剤組成物を投入せずに市水のみを用いて上記と同様に処理した木綿タオルを基準タオルとした。
評価の熟練者5名によって、表2記載の液体柔軟剤組成物で処理した木綿タオルの柔軟性を下記の方法にて評価した。得られた木綿タオルを基準タオルと比較し、下記の基準で点数づけし、平均点を算出した。表2には四捨五入した有効数字2桁の値を記載した。
〔評価基準〕
0 :基準タオルよりも明らかに柔らかい
1.0:基準タオルよりも柔らかい
2.0:基準タオルよりもやや柔らかい
3.0:基準タオルと同等の柔らかさ
本発明は、ポンプ式ディスペンサー容器等の吐出口の狭い容器の吐出口付近での液体柔軟剤組成物の固化による吐出性の低下が課題である。そこで、表2記載の液体柔軟剤組成物の吐出性を下記の方法にて評価した。
マイクロピペット用チップD5000(ギルソン社製)をステンレス製試験管立てに立て、得られた液体柔軟剤組成物1mLをチップの内壁に沿わせるように注入した。チップを動かさないように保ったまま、チップにマイクロピペット(ピペットマンP5000L、ギルソン社製)をセットし、液を流すように空うちを3回行った後、25℃、45%RHにて1日間乾燥した。この操作を10回繰り返した。吐出性は、1回目と10回目の液の流れやすさを比較し、下記の基準で点数づけし、平均点を算出した。表2には四捨五入した有効数字2桁の値を記載した。
0 :10回目は、1回目と同様に流れやすかった
1.0:10回目は、1回目よりもやや流れにくかった
2.0:10回目は、1回目よりも流れにくかった
3.0:10回目は、1回目よりも明らかに流れにくかった
表2の実施例1記載の液体柔軟剤組成物を下記のポンプ付ディスペンサー容器に充填し、液体柔軟剤物品を調製した。得られた液体柔軟剤物品を用いて、下記の方法にて吐出性の評価を行った。なお、評価に用いた容器は以下の通りである。
容器:ポンプ付ディスペンサー容器(吐出口面積=7mm2)(大澤ワックス(株)製)
得られた液体柔軟剤物品のポンプを押し、5回吐出させた後、25℃、45%RHにて1日間静置させた。この操作を10回繰り返し、液の吐出しやすさを評価した。結果、回数を重ねても吐出性は低下せず、10回目も1回目と同じくらい液が吐出しやすかった。
Claims (5)
- 液体柔軟剤組成物を容器に充填してなる液体柔軟剤物品であって、
液体柔軟剤組成物が、(A)下記一般式(A1)で表される第4級アンモニウム塩化合物を1質量%以上20質量%以下、(B)下記一般式(B1)で表される化合物を1質量%以上30質量%以下、(C)炭素数2以上4以下の2価又は3価の水溶性多価アルコールを1質量%以上20質量%以下、及び水を含有する液体柔軟剤組成物であり、
容器が、開口面積1.0mm2以上15mm2以下の吐出口を備えた容器である、
液体柔軟剤物品。
〔式中、R1a、R2aは、それぞれ独立して、炭素数16以上22以下の脂肪酸からOHを除いた残基(アシル基という)、又は水素原子であり、同時に水素原子であることはなく、R3aは炭素数1以上3以下のアルキル基、又は-C2H4-OR4aであり、R4aは炭素数16以上22以下のアシル基又は水素原子であり、R5aは炭素数1以上3以下のアルキル基であり、X-は陰イオンである。〕
R1b-O-(CH2CHR2bO)n-H (B1)
〔式中、R1bは炭素数1以上5以下のアルキル基、フェニル基又はベンジル基、R2bは水素原子又は炭素数1以上4以下のアルキル基、nは平均付加モル数を示す1以上5以下の数であり、n個のR2bは同一でも異なっていても良い。〕 - (A)が、一般式(A1)のアシル基を脂肪酸と見做した場合に、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸の割合が、アシル基を構成している全脂肪酸の60質量%以上100質量%以下である4級アンモニウム塩化合物である、請求項1に記載の液体柔軟剤物品。
- 液体柔軟剤組成物は、(A)の含有量と(B)の含有量の質量比(A)/(B)が0.1以上10以下である、請求項1又は2に記載の液体柔軟剤物品。
- 液体柔軟剤組成物は、(B)成分の含有量と(C)成分の含有量の質量比(B)/(C)が0.1以上10以下である、請求項1~3の何れか一項に記載の液体柔軟剤物品。
- 容器がポンプ式ディスペンサー容器である、請求項1~4の何れか一項に記載の液体柔軟剤物品。
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