JP2021143291A - 繊維製品用液体洗剤物品 - Google Patents

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Yuna Muneyuki
優奈 宗行
亜矢子 喜多
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亜矢子 喜多
洋輝 宅見
Hiroki Takumi
洋輝 宅見
佳則 尾谷
Yoshinori Otani
佳則 尾谷
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Abstract

【課題】季節を問わず年間を通して繊維製品に柔軟性を付与でき、かつ冬場の過酷な低温洗濯環境下においても計量性に優れる繊維製品用液体洗剤物品を提供する。【解決手段】(A)内部オレフィンスルホン酸塩を3質量%以上40質量%以下、(B)アルカノールアミンを0.01質量%以上10質量%以下、(C)水酸基を有する有機溶剤を1質量%以上40質量%以下、及び水を含有し、(A)成分中の炭素数18の内部オレフィンスルホン酸塩の割合が80質量%以上である繊維製品用液体洗剤組成物を、開口面積1.0mm2以上20mm2以下の吐出口を備えたポンプ式ディスペンサー装置付き容器に収容してなる、繊維製品用液体洗剤物品。【選択図】なし

Description

本発明は、繊維製品用液体洗剤物品に関する。
近年、消費者が繊維製品用液体洗剤に求める性能は多様化しており、洗浄性能だけでなく、洗い上がりの性能(繊維製品に対する柔軟性)や計量時の利便性を損なわないことも求められている。またこの効果は一年を通して季節に関係なく、どのような環境下における洗濯においても求められる機能である。
従来、陰イオン界面活性剤、特にアルキルベンゼンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、更には二重結合をオレフィン鎖の末端ではなく内部に有する内部オレフィンを原料として得られる内部オレフィンスルホン酸塩、炭素数2〜3のオキシアルキレン基を含むノニオン界面活性剤は、家庭用及び工業用の洗浄成分として広く用いられている。
特許文献1〜3には、特定の炭素数を有する内部オレフィンスルホン酸塩及びこれを含有する洗剤組成物が記載されている。特許文献1、2には、毛髪洗浄時の起泡性や泡質などに優れることが記載されている。特許文献3には、特定のノニオン界面活性剤との併用により繊維を柔らかく仕上げることが記載されている。特許文献4及び特許文献5には内部オレフィンスルホン酸塩を用いることで柔軟性に優れることが記載されている。特許文献6には内部オレフィンスルホン酸塩を、繊維製品を柔らかく仕上げる改質剤として用いることが開示されている。
また、近年、計量時の利便性を向上させるために、ポンプ式ディスペンサー容器入りの洗剤が開発、販売されている。ポンプ式ディスペンサー容器等の吐出口の狭い容器に適用可能な洗剤を開発するにあたり、内容物である洗剤の安定性以外に新たな課題が生じる。例えば、内部の洗剤が速やかに吐出できる必要がある。また、吐出口が狭いため、使用を繰り返すと、洗剤が吐出口付近で固化ないしゲル化しやすくなる。このような吐出口での固化ないしゲル化は、吐出性を著しく低下させる原因になるだけなく、液を吐出する際の押し圧の増加、液を吐出する際のコントロール性の低下等が起こる事によって、消費者に大きなストレスを感じさせることになる。従って、吐出口付近での固化やゲル化を抑制して、どのタイミングで使用しても常に一定の使用感が得られることが望まれる。
特許文献7には、低温での長期保存性に優れた液体柔軟剤組成物が開示されている。特許文献8には、特定粘度の液体となる界面活性剤とポンプディスペンサー容器との組み合わせることで、倒立使用時に液の吐出量を十分にする技術が開示されている。特許文献9には、容器からの泡だれ防止技術が開示されている。
前記した特許文献7〜9は、貯蔵安定性などの課題を解決するものであり、ポンプ式ディスペンサー容器等の吐出口の狭い容器での使用やその場合の課題については特段の言及がない。
特開2014−077126号公報 特開2014−076988号公報 特開2017−214567号公報 特開2017−214678号公報 特開2018−104880号公報 特開2018−66102号公報 特開2007−9397号公報 特開2001−286797号公報 特開平10−128189号公報
界面活性剤として内部オレフィンスルホン酸塩を用いた洗剤は、繊維製品を柔らかな風合いに仕上げることが知られているが、内部オレフィンスルホン酸(例えばオレフィンの炭素数が18のもの)は、低温(例えば0℃以下)において固化してしまうため、冬場などの使用など低温において十分な性能が発揮しにくくなる傾向がある。
本発明は、季節を問わず年間を通して繊維製品に洗浄のみならず柔軟性を付与でき、かつ冬場の過酷な低温洗濯環境下においても計量性に影響を与えない繊維製品用液体洗剤物品を提供する。
本発明は、(A)内部オレフィンスルホン酸塩〔以下、(A)成分という〕を3質量%以上40質量%以下、(B)アルカノールアミン〔以下、(B)成分という〕を0.01質量%以上10質量%以下、(C)水酸基を有する有機溶剤〔以下、(C)成分という〕を1質量%以上40質量%以下、及び水を含有し、(A)成分中の炭素数18の内部オレフィンスルホン酸塩〔以下、(A1)成分という〕の割合が80質量%以上である繊維製品用液体洗剤組成物を、開口面積1.0mm以上20mm以下の吐出口を備えたポンプ式ディスペンサー装置付き容器に収容してなる、繊維製品用液体洗剤物品に関する。
以下、前記所定の繊維製品用液体洗剤組成物を、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物として、前記所定のポンプ式ディスペンサー装置付き容器を、本発明の容器として説明する場合がある。
本発明によれば、冬場の過酷な低温洗濯環境下においても繊維製品に柔軟性を付与でき、かつ計量性に優れる繊維製品用液体洗剤物品を得ることができる。本発明の繊維製品用液体洗剤物品は、例えば、計量がしやすい、計量が正確に行われる、計量回数が少なく済む、などの計量時の種々の利点をもたらし、本発明では、これらの利点をもたらすものを計量性に優れると称してもよい。
[繊維製品用液体洗剤組成物]
<(A)成分>
本発明の(A)成分は、内部オレフィンスルホン酸塩であって、内部オレフィンスルホン酸塩中の炭素数18の内部オレフィンスルホン酸塩〔(A1)成分〕の割合がナトリウム塩に換算して80質量%以上の内部オレフィンスルホン酸塩である。内部オレフィンスルホン酸塩、例えば(A1)成分の炭素数は、スルホン酸塩が共有結合した内部オレフィンの炭素数を表す。(A)成分中の(A1)成分の比率が所定範囲にあることで、柔軟性に優れた液体洗剤が得られる。(A)成分中の(A1)成分の割合は80質量%以上であり、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である。100質量%であってもよい。炭素数18以外の内部オレフィンスルホン酸塩は、炭素数が好ましくは12以上、より好ましくは14以上、更により好ましくは16以上であり、そして、好ましくは24以下、より好ましくは22以下、更により好ましくは20以下の内部オレフィンスルホン酸塩である。なお内部オレフィンスルホン酸塩に関する含有濃度や質量比は、特に規定がない限りナトリウム塩に換算した場合の濃度とする。
(A)成分の内部オレフィンスルホン酸塩は、原料として、炭素数18の内部オレフィン(二重結合をオレフィン鎖の内部に有するオレフィン)を80質量%以上、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上含む内部オレフィンをスルホン化、中和及び加水分解することにより得られるスルホン酸塩である。
かかる内部オレフィンには、二重結合の位置が炭素鎖の1位に存在する、いわゆるアルファオレフィン(以下、α−オレフィンともいう。)を微量に含有するものも含まれる。また、内部オレフィンをスルホン化すると、定量的にβ−サルトンが生成し、β−サルトンの一部は、γ−サルトン、オレフィンスルホン酸へと変化し、更にこれらは中和・加水分解工程においてヒドロキシアルカンスルホン酸塩と、オレフィンスルホン酸塩へと転換する(例えば、J. Am. Oil Chem. Soc. 69, 39(1992))。ここで、得られるヒドロキシアルカンスルホン酸塩のヒドロキシ基は、アルカン鎖の内部にあり、オレフィンスルホン酸塩の二重結合はオレフィン鎖の内部にある。また、得られる生成物は、主にこれらの混合物であり、またその一部には、炭素鎖の末端にヒドロキシ基を有するヒドロキシアルカンスルホン酸塩、又は炭素鎖の末端に二重結合を有するオレフィンスルホン酸塩が微量に含まれる場合もある。
本明細書では、これらの各生成物及びそれらの混合物を総称して内部オレフィンスルホン酸塩((A)成分)という。また、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩を内部オレフィンスルホン酸塩のヒドロキシ体(以下、HAS体ともいう。)、オレフィンスルホン酸塩を内部オレフィンスルホン酸塩のオレフィン体(以下、IOS体ともいう。)という。
なお、(A)成分中の化合物のHAS体とIOS体の質量比は、高速液体クロマトグラフィー質量分析計(以下、HPLC−MSと省略)により測定できる。具体的には、(A)成分のHPLC−MSピーク面積から質量比を求めることができる。
内部オレフィンスルホン酸塩の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属(1/2原子)塩、アンモニウム塩又は有機アンモニウム塩が挙げられる。アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。有機アンモニウム塩としては後述するアルカノールアミンを含む炭素数2以上6以下のアルカノールアンモニウム塩が挙げられる。有機アンモニウム塩にはアミンの塩も含む。内部オレフィンスルホン酸塩の塩は、汎用性の観点から、好ましくはアルカリ金属塩であり、より好ましくはナトリウム塩、カリウム塩である。
(A)成分の内部オレフィンスルホン酸塩のスルホン酸基は、上記の製法から明らかなように、内部オレフィンスルホン酸塩の炭素鎖、すなわちオレフィン鎖又はアルカン鎖の内部に存在し、その一部に炭素鎖の末端にスルホン酸基が存在するものも微量に含まれる場合もある。
(A)成分中における、スルホン酸基が5位以上、好ましくは5位以上9位以下に存在する内部オレフィンスルホン酸塩の含有量は、繊維の柔軟性向上の観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、より更に好ましくは20質量%以上であり、そして、好ましくは60質量%以下、より好ましくは55質量%以下、更に好ましくは45質量%以下、より更に好ましくは40質量%以下である。(A1)成分中における、スルホン酸基が5位以上、好ましくは5位以上9位以下に存在する内部オレフィンスルホン酸塩の含有量も、この範囲が好ましい。
(A)成分中における、スルホン酸基が2位以上4位以下に存在する内部オレフィンスルホン酸塩[以下(IO−1S)という場合がある]の含有量と、スルホン酸基が5位以上、好ましくは5位以上9位以下に存在する内部オレフィンスルホン酸塩[以下(IO−2S)という場合がある]の含有量との質量比である、(IO−1S)/(IO−2S)は、繊維の柔軟性向上の観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.8以上、更に好ましくは1.0以上、より更に好ましくは1.5以上、より更に好ましくは2以上、より更に好ましくは2.5以上、より更に好ましく3以上、より更に好ましくは4以上、より更に好ましくは4.5以上であり、そして、製造の容易性の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは6以下である。(A1)成分中における、(IO−1S)/(IO−2S)の質量比も、この範囲が好ましい。
尚、(A)成分中における、スルホン酸基の位置の異なる各化合物の含有量は、HPLC−MSにより測定できる。本明細書におけるスルホン酸基の位置の異なる各化合物の含有量は、(A)成分の全HAS体における、スルホン酸基が各位置にある化合物のHPLC−MSピーク面積に基づく質量比として求めるものとする。
(A)成分中における、スルホン酸基が1位に存在するオレフィンスルホン酸塩の含有量は、洗浄に用いる水の温度が0℃以上15℃以下の低温であっても、繊維に良好な柔軟性を付与できる観点から、(A)成分中に、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは3質量%以下、そして、生産コストの低減、及び生産性向上の観点から、好ましくは0.01質量%以上である。(A1)成分中における、スルホン酸基が1位に存在するオレフィンスルホン酸塩の含有量も、この範囲が好ましい。
これらの化合物のスルホン酸基の位置は、オレフィン鎖又はアルカン鎖における位置である。
前記の内部オレフィンスルホン酸塩は、ヒドロキシ体とオレフィン体の混合物であることが出来る。(A)成分中の内部オレフィンスルホン酸塩のオレフィン体の含有量と内部オレフィンスルホン酸塩のヒドロキシ体の含有量との質量比(オレフィン体/ヒドロキシ体)は、0/100以上、更に5/95以上、そして、50/50以下、更に40/60以下、更に30/70以下、更に25/75以下であることが出来る。
(A)成分中における内部オレフィンスルホン酸塩のヒドロキシ体の含有量と内部オレフィンスルホン酸塩のオレフィン体の含有量との質量比は、(A)成分から、HPLC−MSにより実施例記載の方法で測定することができる。
(A)成分は、例えば、原料として炭素数18の内部オレフィンを所定量含む内部オレフィン、好ましくは炭素数18の内部オレフィンを、スルホン化、中和及び加水分解することにより製造することができる。スルホン化反応は、内部オレフィン1モルに対し三酸化硫黄ガスを1.0〜1.2モル反応させることにより行うことができる。反応温度は、20〜40℃で行うことができる。
中和は、スルホン酸基の理論値に対し1.0〜1.5モル倍量の水酸化ナトリウム、アンモニア、2−アミノエタノール等のアルカリ水溶液を反応させることにより行なわれる。加水分解反応は、水の存在下、90〜200℃で30分〜3時間反応を行えばよい。これらの反応は、連続して行うことができる。また反応終了後は、抽出、洗浄等により精製することができる。
なお、内部オレフィンスルホン酸塩(A)を製造するにあたり、炭素数18の内部オレフィンを主に含む原料内部オレフィンを用いてスルホン化、中和、加水分解の処理を行ってもよく、炭素数18からなる原料内部オレフィンを用いてスルホン化、中和、加水分解の処理を行ったものに、また必要に応じて予め製造した異なる炭素数を有する複数種の内部オレフィンスルホン酸塩を混合してもよい。
本発明において内部オレフィンとは、上記の如く、二重結合をオレフィン鎖の内部に有するオレフィンをいう。(A)成分に使用される内部オレフィンは炭素数18のみの単独で用いてもよく、炭素数18以外の炭素数のオレフィンを2種以上組み合わせて用いてもよい。
原料内部オレフィンをスルホン化し、中和し、加水分解して、(A1)成分を特定量含む(A)成分の内部オレフィンスルホン酸塩を得る場合、原料内部オレフィン中における二重結合が2位に存在する内部オレフィンの合計含有量は、繊維の柔軟性向上の観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、より更に好ましくは25質量%以上、より更に好ましくは30質量%以上、より更に好ましくは35質量%以上、より更に好ましくは40質量%以上、そして、好ましくは60質量%以下である。
原料内部オレフィン中における二重結合が1位に存在するオレフィン、いわゆるアルファオレフィンの合計含有量は、洗浄に用いる水の温度が0℃以上15℃以下の低温であっても、繊維に良好な柔軟性を付与できる観点から、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは5質量%以下、より更に好ましくは3質量%以下、そして、生産コストの低減、及び生産性向上の観点から、好ましくは0.01質量%以上である。
原料内部オレフィン中における二重結合が6位以上に存在するオレフィンの含有量は、溶液安定性の観点から、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、更に好ましくは40質量%以下、より更に好ましくは35質量%以下、より更に好ましくは30質量%以下、より更に好ましくは25質量%以下、より更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下、より更に好ましくは10質量%以下である。なお、原料内部オレフィン中における二重結合の位置の最大値は、炭素数により異なる。
原料内部オレフィン中における二重結合の分布は、例えば、ガスクロマトグラフ質量分析計(以下、GC−MSと省略)により測定することができる。具体的には、ガスクロマトグラフ分析計(以下、GCと省略)により炭素鎖長及び二重結合位置の異なる各成分を正確に分離し、それぞれを質量分析計(以下、MSと省略)にかけることで、その二重結合位置を同定することができ、そのGCピーク面積から各々の割合を求めることができる。
<(B)成分>
(B)成分は、アルカノールアミンである。本発明の繊維製品用液体洗剤組成物は、(B)成分のアルカノールアミンと後述する(C)成分の水酸基を有する有機溶剤とを含有することで、低温環境下における柔軟効果や計量性の課題を解決することができる。
本発明の(B)成分のアルカノールアミンとしては、好ましくは1級以上3級以下のモノアミン化合物であって、窒素原子に結合する炭素数2以上4以下のヒドロキシアルキル基を1つ以上3つ以下有するアミン化合物が挙げられる。アルカノールアミンがヒドロキシアルキル基以外の基を有する場合、そのような基としては、有機基、例えば、炭素数1以上4以下のアルキル基、好ましくはメチル基が挙げられる。
(B)成分としては、具体的にはモノエタールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルプロパノールアミン、N−エチルエタノールアミン等を挙げることができ、好ましくはモノエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタノールアミンであり、より好ましくはモノエタノールアミンである。
(B)成分のアルカノールアミンはアルカリ剤として作用してもよい。また、(B)成分のアルカノールアミンは、陰イオン界面活性剤の対イオン、例えば(A)成分の内部オレフィンスルホン酸塩の対イオンとして、組成物に配合されてもよい。
<(C)成分>
(C)成分は、水酸基を有する有機溶剤である。有機溶剤は、一般的には溶解剤として用いられている。しかしながら本発明においては、(A)成分に対して(B)成分及び(C)成分を併用することで、冬場の過酷な低温洗濯環境下においても優れた仕上がり性(柔軟性)を発揮し、かつ計量性に影響を与えない。
冬場の過酷な低温洗濯環境下においても優れた仕上がり性(柔軟性)を繊維製品に付与でき、かつ詰め替え易さに優れる観点から、(C)成分は、CLogPが−1.5以上2以下の有機溶剤であることが好ましい。本発明においてCLogPはPerkin Elmer社のChemBioDraw Ultra ver.14.0のChemPropertyを用いて算出した計算値を用いる。なお、ClogPの値が大きい程、疎水性が高いことを表す。
(C)成分は、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物が低温での洗浄に用いられても、繊維製品に風合い及び計量時の利便性を付与する効果が向上できる観点から、CLogPが、好ましくは−1.4以上、より好ましくは−1.2以上、更に好ましくは−1以上、より更に好ましくは−0.8以上、より更に好ましくは−0.5以上、より更に好ましくは−0.1以上、より更に好ましくは0以上、より更に好ましくは0.2以上、より更に好ましくは0.4以上、より更に好ましくは0.6以上、そして、好ましくは2以下、より好ましくは1.8以下、更に好ましくは1.7以下、より更に好ましくは1.6以下、より更に好ましくは1.5以下の、水酸基を有する有機溶剤である。
(A)成分及び(B)成分の併用による繊維製品に柔軟性及び計量時の利便性を付与する効果を更に高めることが出来る点で、(C)成分は、下記(C1)成分〜(C4)成分から選ばれる1種以上の有機溶剤が好ましい。
(C1)成分:炭素数2以上6以下の1価のアルコール
(C2)成分:炭素数2以上12以下、且つ2価以上12価以下のアルコール
(C3)成分:炭素数1以上8以下の炭化水素基、エーテル基及び水酸基を有する有機溶剤(但し、炭化水素基は芳香族基を除く。)
(C4)成分:部分的に置換していても良い芳香族基、エーテル基及び水酸基を有する有機溶剤
以下に(C1)成分〜(C4)成分の具体例を示す。尚( )内の数字は、Perkin Elmer社のChemBio Draw Ultra ver.14.0のChemPropertyを用いて算出した各成分の計算値(CLogP)である。
(C1)成分である、炭素数2以上6以下の1価のアルコールとして例えば、エタノール(−0.24)、1−プロパノール(0.29)、2−プロパノール(0.07)、フェノール(1.48)が挙げられる。
(C2)成分である、炭素数2以上12以下、且つ2価以上12価以下のアルコールとして例えば、エチレングリコール(−1.4)、プロピレングリコール(−1.1)、ブチレングリコール(−0.73)、ヘキシレングリコール(−0.02)、ジエチレングリコール(−1.3)、トリエチレングリコール(−1.5)、テトラエチレングリコール(−1.66)、ジプロピレングリコール(−0.69)、トリプロピレングリコール(−0.55)、3−メチル−1,3−ブタンジオール(−0.56)、グリセリン(−1.5)が挙げられる。(C2)成分としては、エチレングリコール(−1.4)、プロピレングリコール(−1.1)が好ましい。
(C3)成分である、炭素数1以上8以下の炭化水素基、エーテル基及び水酸基を有する有機溶剤として例えば、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(−0.78)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(−0.26)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(−0.96)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(−0.39)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(0.52)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(0.67)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(−0.16)、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル(0.23)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(−0.03)、1−メトキシ−2−プロパノール(−0.30)、1−エトキシ−2−プロパノール(0.09)、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(0.18)、1−メチルグリセリンエーテル(−1.43)、2−メチルグリセリンエーテル(−0.73)、1,3−ジメチルグリセリンエーテル(−0.67)、1−エチルグリセリンエーテル(−1.04)、1,3−ジエチルグリセリンエーテル(0.11)、トリエチルグリセリンエーテル(0.83)、1−ペンチルグリセリルエーテル(0.54)、2−ペンチルグリセリルエーテル(1.25)、1−オクチルグリセリルエーテル(2.1)、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル(2.0)が挙げられる。(C3)成分としては、低温保存時の柔軟性及び計量性の観点から、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(0.67)が好ましい。
(C4)成分である、部分的に置換していても良い芳香族基、エーテル基及び水酸基を有する有機溶剤として例えば、2−フェノキシエタノール(1.2)、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル(1.25)、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル(1.08)、平均分子量約480のポリエチレングリコールモノフェニルエーテル(算出不可)、2−ベンジルオキシエタノール(1.1)、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル(0.96)が挙げられる。(C4)成分としては、低温保存時の柔軟性及び計量性の観点から、2−フェノキシエタノール(1.2)、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル(1.25)及びトリエチレングリコールモノフェニルエーテル(1.08)から選ばれる一種以上が好ましく、2−フェノキシエタノール(1.2)がより好ましい。
低温保存後の安定性の観点から(C)成分は、前記の(C3)成分及び(C4)成分から選ばれる水酸基を有する有機溶剤であって、前記のClogPが0.6以上1.5以下の有機溶剤が好ましい。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物が、直接繊維製品に局所的に付着しても、繊維製品の柔軟性が向上し及び計量時の利便性を付与できる観点で、前記の(C3)成分及び(C4)成分から選ばれる有機溶剤であって、前記のClogPが0.6以上1.5以下の有機溶剤の含有割合は、全ての(C)成分中、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である。
(C)成分は、温度による粘度変化を少なくする観点から、前記の(C3)成分から選ばれる水酸基を有する有機溶剤と(C4)成分から選ばれる水酸基を有する有機溶剤とを併用するが好ましく、前記のClogPが0.6以上1.5以下の有機溶剤が好ましい。(C3)成分及び(C4)成分の好ましい溶剤は各項目で述べた通りである。併用する場合は、(C4)成分に対する(C3)成分の質量比(C3)/(C4)が、好ましくは0.1以上10以下である。
また、低温での凍結抑制の観点から、(C3)成分及び(C4)成分に加えて更に(C2)成分を更に含有することが好ましい。
<水>
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物は水を含有する。水は一般に液体洗剤に使用されている水を用いるが、脱イオン水(イオン交換水とも言う場合もある)や次亜塩素酸ソーダをイオン交換水に対して1mg/kg以上5mg/kg以下、添加した水を使用することが出来る。また、水道水も使用できる。水の含有量は(A)成分、(B)成分及び(C)成分の必須成分及び後述する任意の成分以外の残部の量であり、好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上、そして、好ましくは85質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。
<組成、任意成分、pH、粘度等>
繊維製品用液体洗剤組成物中の(A)成分の含有量は、繊維製品の柔軟性を少量の使用で付与できる観点から、高濃度が好ましい一方で、当該組成物の使用量の低減は計量誤差を生みやすく、また、低温保存後の(A)成分に起因する計量への影響も懸念される。本発明はそのような課題が生じやすい組成に対して開発された有効な手段である。従って、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物中の(A)成分の含有量は、3質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、そして、40質量%以下、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物中の(B)成分の含有量は、(A)成分の柔軟性及び計量時の利便性を高める観点から、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であり、そして、10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下である。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物中の(C)成分の含有量は、(A)成分の柔軟性及び計量時の利便性を高める観点から、1質量%以上、好ましくは3量%以上、より好ましくは4質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、そして、40質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物中の(A)成分の含有量と(B)成分の含有量の質量比(A)/(B)は、冬場の低温時の柔軟性、及び計量時の利便性を高める観点から、好ましくは1以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは8以上、より更に好ましくは10以上であり、そして、好ましくは100以下、より好ましくは80以下、更に好ましくは60以下、より更に好ましくは50以下、より更に好ましくは40以下、より更に好ましくは30以下である。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物中の(A)成分の含有量と(C)成分の含有量の質量比(A)/(C)は、冬場の低温時の柔軟性、及び計量時の利便性を高める観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは3以下である。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物は、以下に示す(D)成分〜(G)成分及びその他本発明の効果を阻害しない限り液体洗剤に配合することが知られている後述する任意成分を含有することができる。
<(D)成分>
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物は、(D)成分として、非イオン界面活性剤を含有することができる。(D)成分の非イオン界面活性剤として、下記一般式(d1)で表される非イオン界面活性剤を挙げることができる。
1d(CO)O−(AO)−R2d (d1)
〔式中、R1dは炭素数9以上18以下の脂肪族炭化水素基であり、R2dは水素原子又はメチル基であり、COはカルボニル基であり、mは0又は1の数であり、AO基はエチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる1種以上の基であり、nは平均付加モル数であって、3以上50以下の数である。〕
一般式(d1)中、R1dは炭素数9以上18以下の脂肪族炭化水素基である。繊維に付着した汚れをより落としやすくする点で、R1dの炭素数は、9以上、好ましくは10以上、より好ましくは11以上、そして、繊維の柔軟化効果をより高める点で、18以下好ましくは16以下、より好ましくは15以下、更に好ましくは14以下である。
1dの脂肪族炭化水素基としては、アルキル基及びアルケニル基から選ばれる基が好ましい。
一般式(d1)中、mは0が好ましい。
一般式(d1)中、R2dは水素原子好ましい。
一般式(d1)中、AO基は、エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる1種以上の基である。エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基を含む場合は、エチレンオキシ基とプロピレンオキシ基は、ブロック型結合でもランダム型結合であっても良い。AO基は、(A)成分による繊維の柔軟化効果を阻害させない観点から、エチレンオキシ基を含む基であることが好ましい。
一般式(d1)中、nは平均付加モル数であって、3以上50以下の数である。nの数が大きくなる程HLBの値は高くなり、小さくなる程HLBの値は低くなる。nは、(A)成分を安定に配合する観点から、3以上、好ましくは5以上、より好ましくは7以上、更に好ましくは8以上、より更に好ましくは9以上、より更に好ましくは10以上、より更に好ましくは12以上、そして、繊維に付着した汚れの洗浄性の観点から、50以下、好ましくは45以下が好ましく、より好ましくは40以下、更に好ましくは35以下、より更に好ましくは26以下、より更に好ましくは24以下である。
本発明の(D)成分の非イオン界面活性剤としてより好ましい化合物は、エチレンオキシ基(以下EO基という場合がある)の平均重合度(あるいは平均付加モル数という場合もある)が3以上、好ましくは5以上、そして、50以下、好ましくは25以下であり、プロピレンオキシ基(以下PO基という場合もある)の平均重合度(あるいは平均付加モル数という場合もある)が0以上5以下、好ましくは3以下であって、EO基とPO基はランダム結合又はブロック結合であってもよく、好ましくはブロック結合であって、より好ましくは、安定性の観点から、アルキルエーテルに対してEOPOEOの順又はPOEOの順のブロック結合であり、そしてアルキル基が炭素数12以上18以下、より好ましくは12又は14、更により好ましくは12の直鎖1級又は2級アルコール由来であるポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)アルキルエーテルである。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物中の(D)成分の含有量は、洗浄性及び液相安定性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、より更に好ましくは1質量%以上、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%、更に好ましくは10質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下である。
<(E)成分>
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物は、(E)成分として、(A)成分以外の陰イオン界面活性剤を含有することができる。(E)成分は、(A)成分及び(C)成分と併用することで洗浄力が向上するのみならず柔軟性も良好となる観点から、好ましい。(E)成分としては、下記一般式(e1)で示される化合物(E1)〔以下、(E1)成分という〕、一般式(e2)で示される化合物(E2)〔以下、(E2)成分という〕及び一般式(e3)で示される化合物(E3)〔以下、(E3)成分という〕から選ばれる一種以上の化合物が挙げられる。
1e−O−(PO)m1(EO)n1−SOM (e1)
(式(e1)中、R1eは炭素数8以上22以下のアルキル基を示し、酸素原子と結合する炭素原子が第1炭素原子であって、POはプロピレンオキシ基、EOはエチレンオキシ基を示し、EOとPOはブロック又はランダム結合であってもよく、m1及びn1は平均付加モル数であって、m1は0以上5以下、かつn1は0以上16以下であり、そしてMは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム又は有機アンモニウムを示す。)
2e−B−SOM (e2)
(式(e2)中、R2eは炭素数9以上21以下のアルキル基を示し、Bはベンゼン環を示し、Bの炭素原子と結合するR2eの炭素原子が第2級炭素原子であり、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム又は有機アンモニウムを示す。Bに結合するR2eに対して、スルホン酸基はパラ位に結合している。)
3e−CH(SOM)COOR4e (e3)
(式(e3)中、R3eは炭素数6以上20以下のアルキル基を示し、R4は炭素数1以上6以下のアルキル基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属(1/2原子)、アンモニウム又は有機アンモニウムを示す。)
一般式(e1)中、R1eは、好ましくは炭素数9以上、より好ましくは10以上、そして、好ましくは18以下、より好ましくは16以下のアルキル基である。R1eは直鎖アルキル基が好ましい。
一般式(e1)中、m1は、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。
一般式(e1)中、n1は、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上であり、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下である。
一般式(e1)中、Mは、好ましくは水素原子、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属(1/2原子)又は有機アンモニウムである。有機アンモニウムは、前述の(B)成分のアルカノールアミンによる塩であってよい。Mは、より好ましくはナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン化合物であり、更に好ましくは、ナトリウムである。
(E1)成分としては、アルキル基の炭素数が12以上14以下であってプロピオキシ基の平均付加モル数が0以上4以下、エチレンオキシ基の平均付加モル数が1以上4以下である(ポリオキシプロピレン)ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム塩が好ましい。すなわち、(E1)成分は、一般式(e1)中、R1eが炭素数12以上14以下のアルキル基、m1が0以上4以下、n1が1以上4以下、Mがナトリウムである化合物が好ましい。
一般式(e2)中、R2eは、炭素数9以上、好ましくは10以上、そして、好ましくは18以下、より好ましくは16以下のアルキル基である。
一般式(e2)中、Mは、好ましくは水素原子、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属(1/2原子)、前記(B)成分のアルカノールアミンからなる群から選択される少なくとも1種であり、より好ましくはナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン化合物であり、更に好ましくは、ナトリウムである。
(E2)成分としては、アルキル基の炭素数が11以上14以下のp−アルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましく、アルキル基の炭素数が11以上14以下のp−アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩がより好ましい。すなわち、(E2)成分は、一般式(e2)中、R2eが炭素数11以上14以下のアルキル基、Mがナトリウムである化合物が好ましい。
一般式(e3)中、R3eは、好ましくは炭素数8以上、より好ましくは10以上、そして、好ましくは18以下、より好ましくは16以下のアルキル基を示す。
一般式(e3)中、R4eは、炭素数1以上、そして、好ましくは5以下、より好ましくは4以下のアルキル基を示す。
一般式(e3)中、Mは、好ましくは水素原子、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属(1/2原子)、前記(B)成分のアルカノールアミンからなる群から選択される少なくとも1種であり、より好ましくはナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン化合物であり、更に好ましくは、ナトリウムである。
(E3)成分としては、一般式(e3)中、R3eが炭素数11以上14以下のアルキル基、R4eが炭素数1以上5以下のアルキル基、Mがナトリウムである化合物が好ましい。
本発明の(E)成分としては、(A)成分の洗浄性のみならず、仕上がり性能を高める観点から、(E1)成分及び(E2)成分から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤が好ましく、(E2)成分から選ばれる1種以上の陰イオン界面活性剤がより好ましい。(E)成分併用による仕上がり性能の向上は柔軟性以外に乾燥時のシワ抑制効果も示す。
本発明の(E)成分としては、(A)成分の柔軟性を高める観点から、(E1)成分、(E2)成分及び(E3)成分から2種以上を併用することが好ましく、更に、洗浄性とシワ抑制性を高める観点から、(E1)成分及び(E2)成分を併用することがより好ましい。
本発明の(E)成分として、(E1)成分と(E2)成分を併用する場合、(E1)成分の含有量と(E2)成分の含有量の質量比(E1)/(E2)は、洗浄性やシワ抑制性を高める観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは2以下である。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物中の(E)成分の含有量は、(A)成分の柔軟性や洗浄力を高める観点から、好ましくは1量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは3質量%以上であり、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物中の(A)成分及び(E)成分の合計の含有量は、(A)成分の柔軟性や洗浄力を高める観点から、10質量%以上、好ましくは12量%以上、より好ましくは15質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、そして、50質量%以下、好ましくは45質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下である。
<(F)成分>
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物は、組成物のpHを調整する観点から、(F)成分として酸剤を含有することができる。
酸剤としては、無機酸及び有機酸が挙げられ、無機酸の具体例としては、塩酸、及び硫酸が挙げられる。有機酸の具体例としては、炭素数1以上10以下の1価又は多価のカルボン酸、炭素数1以上20以下の1価又は多価のスルホン酸、炭素数1以上3以下のアルキル硫酸が挙げられる。より具体的には、メチル硫酸、エチル硫酸、p−トルエンスルホン酸、(o−、m−、p−)キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、グリコール酸、エチレンジアミン4酢酸、クエン酸、安息香酸、及びサリチル酸が挙げられる。
これらの中でも、無機酸であれば塩酸が好ましく、有機酸であれば炭素数1以上10以下の1価又は多価のカルボン酸が好ましく、クエン酸がより好ましい。
(F)成分は、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物のpHを後述する所定範囲とする量で用いられることが好ましい。
<(G)成分>
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物は、(G)成分として、香料組成物を含有することができる。本発明の繊維製品用液体洗剤組成物は、その配合が洗剤製品に行われている各種香料化合物からなる香料組成物を含有することが好ましい。香料組成物を構成する香料化合物としては、例えば特開2017−214676号公報記載の香料化合物が挙げられる。香料組成物は、液体洗剤組成物に、マイクロカプセル粒子に包含された形態で配合してもよいし、外香料(非マイクロカプセル、一般的な液体洗剤組成物中に溶解ないし分散されている香料を意味する。)の形態で配合してもよい。マイクロカプセルは、機能性成分である香料組成物をカプセル化したものである。例えば、マイクロカプセルの外殻(壁材)に樹脂を用いて、公知の方法により香料組成物が封入される。本発明の繊維製品用液体洗剤組成物は、(G)成分を、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、そして、好ましくは2質量%以下、より好ましくは1質量%以下含有する。
<その他の成分>
この他に、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物には、下記(H1)〜(H8)成分(まとめて(H)成分と表現する場合がある。)を配合しても良い。
(H1)ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、カルボキシメチルセルロースなどの再汚染防止剤及び分散剤を組成物中0.01質量%以上10質量%以下
(H2)過酸化水素、過炭酸ナトリウム又は過硼酸ナトリウム等の漂白剤を組成物中0.01質量%以上10質量%以下
(H3)テトラアセチルエチレンジアミン、特開平6−316700号の一般式(I−2)〜(I−7)で表される漂白活性化剤等の漂白活性化剤を組成物中0.01質量%以上10質量%以下、
(H4)セルラーゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ及びリパーゼから選ばれる1種以上の酵素、好ましくはアミラーゼ及びプロテアーゼから選ばれる1種以上の酵素を組成物中0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、そして、2質量%以下、好ましくは1質量%以下
(H5)蛍光染料、例えばチノパールCBS(商品名、チバスペシャリティケミカルズ製)やホワイテックスSA(商品名、住友化学社製)として市販されている蛍光染料を組成物中0.001質量%以上1質量%以下
(H6)ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤を組成物中0.01質量%以上2質量%以下
(H7)色素、抗菌防腐剤、シリコーン等の消泡剤を適量。
(H8)結晶性の脂肪酸グリセリド、例えば硬化ひまし油などを組成物中に好ましくは0.05%質量以上、より好ましくは0.07%質量以上、更に好ましくは0.1%以上、そして、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物の20℃におけるpHは、洗浄性と本発明の課題に対する付加的な利点をもたらす観点から、好ましくは6.0以上、より好ましくは7.0以上、更に好ましくは8.0以上、そして、好ましくは11.0以下、より好ましくは10.5以下、更に好ましくは10.0以下、より更に好ましくは9.5以下である。pHは、下記に記載のpHの測定法に従って測定する。
<pHの測定法>
pHメーター(HORIBA製 pH/イオンメーターF−23)にpH測定用複合電極(HORIBA製 ガラス摺り合わせスリーブ型)を接続し、電源を投入する。pH電極内部液としては、飽和塩化カリウム水溶液(3.33モル/L)を使用する。次に、pH4.01標準液(フタル酸塩標準液)、pH6.86(中性リン酸塩標準液)、pH9.18標準液(ホウ酸塩標準液)をそれぞれ100mLビーカーに充填し、20℃の恒温槽に30分間浸漬する。恒温に調整された標準液にpH測定用電極を3分間浸し、pH6.86→pH9.18→pH4.01の順に校正操作を行う。測定対象となるサンプルを20℃に調整し、前記のpHメーターの電極をサンプルに浸漬し、1分後のpHを測定する。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物の20℃における粘度は、取り扱いの容易さの観点から、好ましくは10mPa・s以上、より好ましくは30mPa・s以上、更に好ましくは50mPa・s以上であり、そして、好ましくは400mPa・s以下、より好ましくは300mPa・s以下、更に好ましくは200mPa・s以下である。なお、これらの粘度は、B型粘度計((株)東京計器製、VISCOMETER MODEL DVM−B)を用い、ローターNo.3又は4、回転数60r/min、測定時間60秒で測定されたものである。
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物は、硬度成分を含む水中での繊維製品の洗浄に適している。前記の「硬度成分を含む水中での繊維製品の洗浄に適している。」とは、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物を用いて硬度成分を含む水中で繊維製品を洗浄することにより、繊維製品が柔らかく仕上がり、且つ繊維製品に付着した汚れを洗浄できることを意味する。
洗浄に使用する硬度成分を含有する水において、水の硬度は、繊維製品への柔軟性付与効果がより向上する観点から、ドイツ硬度で、好ましくは1°dH以上、より好ましくは2°dH以上、更に好ましくは3°dH以上、そして、好ましくは20°dH以下、より好ましくは18°dH以下、更に好ましくは15°dH以下である。ここで、本明細書におけるドイツ硬度(°dH)とは、水中におけるカルシウム及びマグネシウムの濃度を、CaCO換算濃度で1mg/L(ppm)=約0.056°dH(1°dH=17.8ppm)で表したものを指す。
このドイツ硬度のためのカルシウム及びマグネシウムの濃度は、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩を使用したキレート滴定法で求められる。
本明細書における水のドイツ硬度の具体的な測定方法を下記に示す。
<水のドイツ硬度の測定方法>
〔試薬〕
・0.01mol/l EDTA・2Na溶液:エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの0.01mol/l水溶液(滴定用溶液、0.01 M EDTA-Na2、シグマアルドリッチ(SIGMA-ALDRICH)社製)
・Universal BT指示薬(製品名:Universal BT、(株)同仁化学研究所製)
・硬度測定用アンモニア緩衝液(塩化アンモニウム67.5gを28w/v%アンモニア水570mLに溶解し、イオン交換水で全量を1000mLとした溶液)
〔硬度の測定〕
(1)試料となる水20mLをホールピペットでコニカルビーカーに採取する。
(2)硬度測定用アンモニア緩衝液2mL添加する。
(3)Universal BT指示薬を0.5mL添加する。添加後の溶液が赤紫色であることを確認する。
(4)コニカルビーカーをよく振り混ぜながら、ビュレットから0.01mol/l EDTA・2Na溶液を滴下し、試料となる水が青色に変色した時点を滴定の終点とする。
(5)全硬度は下記の算出式で求める。
硬度(°dH)=T×0.01×F×56.0774×100/A
T:0.01mol/l EDTA・2Na溶液の滴定量(mL)
A:サンプル容量(20mL、試料となる水の容量)
F:0.01mol/l EDTA・2Na溶液のファクター
<繊維>
本発明の繊維製品用液体洗剤組成物で洗浄する繊維は、疎水性繊維、親水性繊維のいずれでも良い。疎水性繊維としては、例えば、タンパク質系繊維(牛乳タンパクガゼイン繊維、プロミックスなど)、ポリアミド系繊維(ナイロンなど)、ポリエステル系繊維(ポリエステルなど)、ポリアクリロニトリル系繊維(アクリルなど)、ポリビニルアルコール系繊維(ビニロンなど)、ポリ塩化ビニル系繊維(ポリ塩化ビニルなど)、ポリ塩化ビニリデン系繊維(ビニリデンなど)、ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリウレタン系繊維(ポリウレタンなど)、ポリ塩化ビニル/ポリビニルアルコール共重合系繊維(ポリクレラールなど)、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維(ベンゾエートなど)、ポリフルオロエチレン系繊維(ポリテトラフルオロエチレンなど)、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、シリコーンカーバイト繊維、岩石繊維(ロックファイバー)、鉱滓繊維(スラッグファイバー)、金属繊維(金糸、銀糸、スチール繊維)等が例示される。親水性繊維としては、例えば、種子毛繊維(綿、もめん、カポックなど)、靭皮繊維(麻、亜麻、苧麻、大麻、黄麻など)、葉脈繊維(マニラ麻、サイザル麻など)、やし繊維、いぐさ、わら、獣毛繊維(羊毛、モヘア、カシミヤ、らくだ毛、アルパカ、ビキュナ、アンゴラなど)、絹繊維(家蚕絹、野蚕絹)、羽毛、セルロース系繊維(レーヨン、ポリノジック、キュプラ、アセテートなど)等が例示される。
<繊維製品>
繊維製品としては、前記の疎水性繊維や親水性繊維を用いた織物、編物、不織布等の布帛及びそれを用いて得られたアンダーシャツ、Tシャツ、ワイシャツ、ブラウス、スラックス、帽子、ハンカチ、タオル、ニット、靴下、下着、タイツ等の製品が挙げられる。
[容器]
本発明に係る容器は、開口面積が1.0mm以上20mm以下である吐出口を備えたポンプ式ディスペンサー装置付き容器である。当該容器は、前記開口面積を有する吐出器が装着された容器を用いる。吐出器としては、例えば特開2009−120234号公報記載の吐出器を使用することができる。また、特表2012−505951の〔0066〕〜〔0073〕に記載のポンプ容器において、吐出口の開口面積が1.0mm以上20mm以下のものを用いる事が出来る。本発明の課題を解決できる観点から、吐出口の開口面積は、1.0mm以上、好ましくは2.0mm以上、より好ましくは3.0mm以上であり、そして、20mm以下、好ましくは17mm以下、より好ましくは15mmである。
ポンプ式ディスペンサー装置の吐出量は、1ストロークあたり好ましくは1mL以上、より好ましくは2mL以上、更に好ましくは3mL以上、更により好ましくは4mL以上であって、ストロークのしやすさから好ましくは15mL以下、より好ましくは12mL以下、更に好ましくは10mL以下、更により好ましくは8mLである。或いは該装置の吐出量は質量で設計してもよく、1ストロークあたり好ましくは1g以上、より好ましくは2g以上、更に好ましくは3g以上、更により好ましくは4g以上であって、ストロークのしやすさから好ましくは15g以下、より好ましくは12g以下、更に好ましくは10g以下、更により好ましくは8gである。ポンプ式ディスペンサー装置にはストロークの間に印や目盛りを設けて、ストローク間での大まかな吐出量を表示することもできる。
ポンプ式ディスペンサー装置付き容器は、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物を収容する収容物を備えた容器本体と、前記収容部から本発明の繊維製品用液体洗剤組成物を吸い上げて吐出ノズルから吐出させるポンプ機構を有するポンプ式ディスペンサーとを含む。ポンプ式ディスペンサーには、吐出ノズルが一体形成されたポンプヘッドを押し下げることでポンプ機構を駆動して液体を吐出する押し下げ方式のものと、吐出ノズルが別体に形成された吐出レバーを回動軸を中心に回動させることでポンプ機構を駆動して液体を吐出する回動方式のものが知られている。その一例として、一般的にアイロン用糊剤や衣類用スプレー消臭剤として知られている、トリガー式噴霧装置付き容器に似た形態であって、吐出口が噴霧ないし泡立て可能な形状や開口部ではなく、吐出レバーを駆動させた時に連続した液体として吐出できる吐出口となっているものを挙げることができる。
本発明の容器の容量は、好ましくは0.1リットル以上、より好ましくは0.2リットル以上、更に好ましくは0.3リットル以上であり、そして、好ましくは2リットル以下、より好ましくは1.5リットル以下、更に好ましくは1リットル以下である。この容量は、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物を収容する部分(収容部)の容量であってよい。
容器素材は一般に液体洗剤に用いることが知られているポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の素材を用いることができ、防水加工された紙やガラスであってもよく、再生可能な容器素材を用いることが好ましい。ディスペンサー装置と容器は違う素材のものを用いてもよい。容器本体は目的によって透明又は遮光であってもよく、遮光のためにチタン粉末を練りこんだり、アルミを蒸着または層として取り込んだりして、用いることができる。液体洗剤でよく使われるプラスチック容器ないしパウチであってもよい。
[繊維製品用液体洗剤物品]
本発明の繊維製品用液体洗剤物品は、前記液体洗剤組成物を前記ポンプ式ディスペンサー装置付き容器に充填したものであり、組成物と容器のそれぞれの好ましい規定は、物品を構成する上でも好ましい。なお目安として、洗濯液30Lに対する液体洗剤組成物の投与量は、液体洗剤の組成に合わせて投与量を設定した上で、ポンプ式ディスペンサーの投与回数(ポンプ操作の回数)として、好ましくは1ストローク以上、より好ましくは2ストローク以上、そして好ましくは8ストローク以下、より好ましくは6ストローク以下になるように設計することが好ましい。
[繊維製品の洗浄方法]
本発明により、本発明の繊維製品用液体洗剤物品を用いた繊維製品の洗浄方法が提供される。本発明の洗浄方法として、具体的には、例えば、本発明の繊維製品用液体洗剤物品から本発明の繊維製品用液体洗剤組成物を排出して水と混合して洗浄液とし、該洗浄液で繊維製品を洗浄する、繊維製品の洗浄方法が挙げられる。
前記洗浄液を用いる場合、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物と混合する水は、硬度が0°dHを超えるものであってよい。
また、前記洗浄液は、硬度が0°dHを超えるものであってよい。
これら本発明の繊維製品の洗浄方法において、洗浄液の硬度は、前記の「水のドイツ硬度の測定方法」を用いて算出した値である。また、洗浄液の硬度は、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物で説明した硬度成分を含む水の硬度の好ましい範囲から選択できる。洗浄液の硬度の測定法も前記水の硬度と同様に測定できる。また、洗浄方法に用いる水、例えば洗浄液の調製に用いる水、すすぎに用いる水などの水の硬度も、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物で説明した硬度成分を含む水の硬度の好ましい範囲から選択できる。水の硬度の測定法も前記水の硬度と同様に測定できる。
本発明の繊維の洗浄方法には、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物で述べた事項を適宜適用することができる。
前記洗浄液中の(A)成分の含有量は、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上であり、そして、好ましくは0.05質量%以下、より好ましくは0.04質量%以下、更に好ましくは0.03質量%以下である。
前記洗浄液中の(B)成分の含有量は、好ましくは0.00001質量%以上、より好ましくは0.0001質量%以上、更に好ましくは0.0005質量%以上であり、そして、好ましくは0.01質量%以下、より好ましくは0.005質量%以下、更に好ましくは0.002質量%以下である。
前記洗浄液中の(C)成分の含有量は、好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.003質量%以上、更に好ましくは0.004質量%以上であり、そして、好ましくは0.04質量%以下、より好ましくは0.03質量%以下、更に好ましくは0.02質量%以下である。
前記洗浄液も、質量比(A)/(B)及び質量比(A)/(C)が、それぞれ、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物と同様の範囲であることが好ましい。
前記洗浄液は、(B)成分の含有量と(A)成分の含有量の質量比(A)/(B)が、冬場の低温時の柔軟性、及び計量時の利便性を高める観点から、好ましくは1以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは5以上、より更に好ましくは7.5以上であり、好ましくは100以下、より好ましくは80以下、更に好ましくは60以下、より更に好ましくは50以下である。
また、前記洗浄液は、(A)成分の含有量と(C)成分の含有量の質量比(A)/(C)が、冬場の低温時の柔軟性、及び計量時の利便性を高める観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.3以上であり、好ましくは10以下、より好ましくは7.5以下、更に好ましくは5以下である。
洗浄液の温度は、繊維製品に付着した汚れの洗浄性がより向上できる観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは3℃以上、更に好ましくは5℃以上、そして、衣料を構成する繊維自身に含まれる油剤を落としすぎず、繊維製品をより柔らかく見た目のきれいに仕上げることが出来る観点から、好ましくは40℃以下、より好ましくは35℃以下である。本発明では、洗浄液の温度が低い場合、例えば15℃以下、更に10℃以下であっても繊維製品に優れた柔軟性を付与することができる。
洗浄液の20℃におけるpHは、繊維製品に付着した汚れの洗浄性の観点から、好ましくは6.0以上、より好ましくは7.0以上、そして、繊維製品柔軟性や計量時の利便性の観点から、11.0以下、好ましくは10.5以下、より好ましくは10.0以下、更に好ましくは9.5以下である。洗浄液のpHの測定法も前記液体洗剤組成物のpHと同様に測定できる。
近年、洗濯機が大型化し、衣料の質量(kg)と洗浄液の水量(リットル)の比で表される浴比の値、すなわち洗浄液の水量(リットル)/衣料の質量(kg)(以下、この比を浴比とする場合もある)の値が小さくなる傾向にある。家庭用洗濯機を用いた場合に浴比が小さくなると、洗浄時の攪拌により繊維製品同士の擦れが大きくなり、繊維製品の仕上がり性が損なわれる場合がある。本発明の繊維製品の洗浄方法は、浴比が小さい洗浄条件下でも、繊維製品を柔らかく見た目をきれいに仕上げることができる。浴比は、繊維製品がより柔らかくきれいに仕上がる観点から、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、更に好ましくは4以上、より更に好ましくは5以上、そして、洗浄力を維持する観点から、好ましくは45以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは30以下、より更に好ましくは20以下である。
本発明の繊維製品の洗浄方法は、洗浄時間が短くても、繊維製品をより柔らかくきれいに仕上げることができる。洗浄時間は、繊維製品に付着した汚れを落としやすくする点又は繊維製品をより柔らかくきれいに仕上げることが出来る観点から、好ましくは1分以上、より好ましくは2分以上、更に好ましくは3分以上、繊維製品をより柔らかく仕上げることが出来る観点から、好ましくは1時間以下、より好ましくは30分以下、更に好ましくは20分以下、より更に好ましくは15分以下である。
本発明の繊維製品の洗浄方法は、ローラー等で繊維を送りながら、精錬に使用する液に浸漬する方法、回転式洗浄方法に適している。回転式洗浄方法とは、回転機器に固定されていない繊維製品が洗浄液と共に、回転軸の周りに回転する洗浄方法を意味する。回転式洗浄方法は回転式洗濯機により実施できる。従って、本発明では、繊維製品がより柔らかくきれいに仕上げる点で、繊維製品の洗浄を、回転式洗濯機を用いて行うことが好ましい。回転式の洗濯機としては、具体的には、ドラム式洗濯機、パルセータ式洗濯機又はアジテータ式洗濯機が挙げられる。これらの回転式洗濯機は、それぞれ、家庭用として市販されているものを使用することができる。
<配合成分>
実施例及び比較例では、以下の成分を用いた。
〔(A)成分〕
(a−1):炭素数18の内部オレフィンスルホン酸ナトリウム塩
(a−1)中のオレフィン体(オレフィンスルホン酸ナトリウム)/ヒドロキシ体(ヒドロキシアルカンスルホン酸ナトリウム)の質量比は16/84である。(a−1)中のHAS体のスルホン酸基の位置分布の質量比は以下の通りである。1位/2位/3位/4位/5位/6〜9位=1.5/22.1/17.2/21.8/13.5/23.9。また、(IO−1S)/(IO−2S)=1.6(質量比)である。
(a−2):炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウム塩
(a−2)中のオレフィン体(オレフィンスルホン酸ナトリウム)/ヒドロキシ体(ヒドロキシアルカンスルホン酸ナトリウム)の質量比は15/85である。(a−2)中のHAS体のスルホン酸基の位置分布の質量比は以下の通りである。1位/2位/3位/4位/5位/6〜8位=1.5/24.1/19.9/24.6/14.1/15.8。また、(IO−1S)/(IO−2S)=2.3(質量比)である。
各内部オレフィンスルホン酸塩中に含まれるHAS体のスルホン酸基の位置分布及びオレフィン体とヒドロキシ体(HAS体)の質量比率は、高速液体クロマトグラフ質量分析計により測定した。なお、二重結合が6位以上に存在する内部オレフィンスルホン酸塩は、ピークが重なり明確に分画出来なかった。測定に使用した装置及び分析条件は次の通りである。
〔測定機器〕
LC装置:「LC−20ASXR」((株)島津製作所製)
LC−MS装置:「LCMS−2020」((株)島津製作所製)
カラム:ODS Hypersil(長さ:250mm、内径:4.6mm、粒子径:3μm、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)検出器:ESI(−)、m/z=349.15(C18)、321.10(C16)、293.05(C14)
〔溶媒〕
溶媒A:10mM酢酸アンモニウム水溶液
溶媒B:10mM酢酸アンモニウム添加、アセトニトリル/水=95/5溶液
〔溶出条件〕
・グラジエント:溶媒A60%溶媒B40%(0〜15分)→溶媒A30%溶媒B70%(15.1〜20分)→溶媒A60%溶媒B40%(20.1〜30分)
・流速:0.5mL/min
・カラム温度:40℃
・インジェクション量:5μl
〔(B)成分〕
(b−1):モノエタノールアミン
〔(B’)成分〕(B成分の比較成分)
(b’−1):水酸化カリウム
(b’−2):水酸化ナトリウム
〔(C)成分〕
(c−1):プロピレングリコール
(c−2):ジエチレングリコールモノブチルエーテル
(c−3):2−フェノキシエタノール
〔(D)成分〕
(d−1):ポリオキシアルキレンラウリルエーテル(ラウリルアルコール1モルに対し、エチレンオキシ基を平均で9モル付加した後、プロピレンオキシ基を平均で2モル付加した後、エチレンオキシ基を平均で9モル付加した化合物、HLB=14.5、一般式(d1)において、R1d:ラウリル基、m:0、AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基、n:20、R2d:水素原子の化合物)
〔(E)成分〕
(e−1):アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(アルキル組成:C10/C11/C12/C13=11/29/34/26(質量比、Cの次の数字は炭素数を意味する)、質量平均炭素数=17.75)
〔(F)成分〕
(f−1):クエン酸
〔(G)成分〕
(g−1):表1に示す香料組成物
Figure 2021143291
(g−2):下記の方法で製造された香料マイクロカプセル
ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体(デモールEP、固形分25%、花王株式会社)1.7gを塩酸で中和後、更にイオン交換水で希釈することにより、固形分3%、pH4.3の水溶液を得た。次に、前記ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体水溶液100gに、下記の組成の香料組成物を36g加え、ホモミキサーを用いて乳化し、これを50℃に昇温した。次に、部分メチロール化メラミン樹脂(商品名Cymel385、固形分80%、CytecIndustriesInc製)を12g、イオン交換水35gを混合した水溶液を滴下した。
これを50℃で2時間保持し、更に70℃で1時間保持し、更に80℃で3時間保持し、封入を完了させた。その後、放冷することによって、1次平均粒径7μm、有効分30質量%のマイクロカプセルスラリーとして(g−2)を得た。(g−2)は、マイクロカプセルの内包物(芯物質)中、下記の組成の香料組成物の割合が80質量%であった。
香料組成物:下記の香料成分を含有する香料組成物。( )内の数字は、それぞれの香料成分の合計を1000質量部とした時の、各香料成分の質量部。リモネン(80)、1,8−シネオール(30)、γ−ウンデカラクトン(50)、ゲラニオール(20)、ターピネオール(20)、テトラヒドロリナロール(50)、ジヒドロジャスモン酸メチル(120)、酢酸ゲラニル(55)、酢酸o,t−ブチルシクロヘキシル(100)、プロピオン酸トリシクロデセニル(70)、リリアール(50)、ヘキシルシンナミックアルデヒド(100)、α−イオノン(80)、β−イオノン(20)、γ−メチルイオノン(50)、イソEスーパー(60)、δ−ダマスコン(2)、アンブロキサン(3)、サリチル酸シス−3−ヘキセニル(40)
〔(H)成分〕
(h−1):硬化ひまし油((H8)成分に該当)
〔水〕
イオン交換水
<繊維製品用液体洗剤組成物の調製>
上記の配合成分を用いて下記の方法で表2に示す繊維製品用液体洗剤組成物を調製した。
1000mL容量のガラス製ビーカーに、最終組成物が1000gとなるようにイオン交換水、(A)成分、(D)成分、(E)成分、(C)成分を、この順で表2の質量比率で投入した。前記ビーカーに直径1cm、長さ3.5cmのスターラーピースを入れ、内容物の温度が60±2℃の温度範囲になるようにビーカーをウォーターバスで加熱した。次に、6連マグネティックスターラー(アズワンRS−60D)により600rpmで30分間撹拌した後、室温25℃まで1.0℃/分の冷却速度で冷却した。その後、(B)成分又は(B’)成分を投入した後、pHを(F)成分の酸剤(クエン酸)により任意に調整した。pH調整に用いた(F)成分の量は表には示していない。その後、その他成分を使用する場合はそれら成分を投入し、ビーカーの上面をサランラップ(登録商標)で封をした。内容物が入ったビーカーを100r/minで30分間撹拌し、表2に記載の繊維製品用液体洗剤組成物を得た。
<繊維製品用液体洗剤物品の調製>
上記方法にて配合した各繊維製品用液体洗剤組成物を、下記の容器1に600mL充填し、繊維製品用液体洗剤物品を得た。
容器1:ポンプ式ディスペンサー付き容器(クリアポンプリーフ((株)大創産業)、浴用プラG39、ポリエチレンテレフタレート(容器本体部)、ポリプロピレン(ポンプ部)、KI-18-p12、吐出口面積:14mm、標準吐出量:約4mL/回、容器容量:750mL)
得られた衣料用液体洗剤製品を用いて以下の項目について評価を行った。結果を表1に示す。
<柔軟性の評価方法>
(1)評価繊維の前処理
(1−1)綿メリヤスの前処理
あらかじめ、47cm×100cmに裁断された木綿メリヤス8枚、約1.7kg((株)色染社製、綿ニット未シル(シルケット加工されていないもの)、木綿100%)を、全自動洗濯機(National製NAF702P)の標準コースで2回累積洗濯(洗浄時にエマルゲン108(花王(株)製)4.7g、水量47L、洗い9分・すすぎ2回・脱水3分)後、水のみで3回累積洗濯(水量47L、洗い9分・すすぎ2回・脱水3分)を行い、23℃、45%RHの環境下で24時間乾燥させた。乾燥後、1枚の木綿メリヤスを長辺1/3、短辺1/2の位置で裁断することで、6枚切り出し、合計48枚の試験布を得た。
(1−2)綿タオルの前処理
あらかじめ、非イオン界面活性剤(ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物(平均付加モル数8))を用いて、市販のタオル(ヒオリエタオル、日本製、木綿100%、34cm×86cm×12枚)約1.6kgを、日立自動洗濯機NW−6CYの洗濯工程を5回繰り返した(非イオン界面活性剤使用量4.5g、標準コース、水量45L、水温20℃、洗浄時間10分、ため濯ぎ2回)。その後、25℃、45%RHの条件下で1日間、乾燥した。
(2)評価繊維の洗浄
National製電気バケツ式洗濯機(型番「N−BK2」)に、市水(3.5°dH、前記の水の硬度の測定方法で算出、5℃)を6.0L注水した。−5℃で20日保存した繊維製品用液体洗剤物品を5℃で24時間静置した後、該物品から繊維製品用液体洗剤組成物12gを洗濯機中の水に投入し、1分間攪拌した。その後前記の方法で前処理した綿メリヤス4枚(約140g)又は綿タオル1枚を投入し、10分間洗浄した。洗浄後、日立製二層式洗濯機(型番「PS−H35L」)を用いて1分間脱水を行った。次に前記のバケツ式洗濯機に前記の市水を6.0L注水し、更に日立製二層式洗濯機で脱水した後の綿メリヤス又は綿タオルを投入して3分間すすぎ処理を行った。その後二層式洗濯機を用いて同様の脱水処理を1分間行った。このすすぎ処理を合計2回行った後、25℃、45%RHの条件下で12時間放置し乾燥させた。
(3)柔軟性の評価
前記(2)の条件で洗浄、乾燥した後の綿メリヤス又は綿タオルの柔らかさを、繊維の風合い評価の熟練者6名で下記の基準で点数づけし、6人の平均点を算出した。その際、1人の評価者から、1つの組成物につき、綿メリヤスの点数と綿タオルの点数を取得してその平均値をその組成物についての評価点とした。その評価点を6人分集計し、平均点を算出した。結果を表2に示した。平均点は、2.0以上で優位性があり、数値が高い方が好ましい。
0…全く柔らかく仕上がらず、悪い風合いであった。
1…全く柔らかく仕上がらない。
2…やや柔らかく仕上がった。
3…柔らかく仕上がった。
4…非常に柔らかく仕上がった。
<計量性の評価方法>
計量性を次のように評価した。
表2に示す繊維製品用液体洗剤物品を、−5℃で20日保存した後、5℃で24時間静置したものの液の計量性を、家庭用品開発者から任意の6名を評価者として評価した。計量性は、1名あたり容器のポンプ操作(ストロークともいう)を5回行い、1回の吐出量と標準吐出量(4gを設定)を比較するのに加え、ポンプの押しやすさ等の操作の状況を考慮して、5回のポンプ操作から下記0〜4のいずれに相当するか判断した。そして6名の平均値を計量性の点数として表2に示した。表2には四捨五入した有効数字2桁の値を記載した。平均点は、2.0以上で優位性があり、数値が高い方が好ましい。
0…吐出しない。又は押圧が高く、ポンプ操作ができない。
1…吐出量が異なっており、吐出量が、標準吐出量4gに対して、1.0gを超えて大きい及び/又は小さい場合があった。
2…吐出量が異なっており、吐出量が、標準吐出量4gに対して0.5gを超えて1.0g以下の範囲で大きい及び/又は小さい場合があった。
3…標準吐出量4gに対して±0.5gの範囲内で吐出されたが、押圧の違いが感じられる場合があった。
4…標準吐出量4gに対して±0.5gの範囲内で吐出され、且つ通常と同じポンピング操作が可能だった(押圧の違いを感じることなく操作できた)。
<外観の評価方法>
上記した液体洗剤組成物の調製方法の項目で製造した、表2に記載の繊維製品用液体洗剤組成物25gをNo.6のガラス製規格瓶に入れキャップを閉めた。−5℃で20日保存した後、5℃で24時間静置したものの外観を5℃の状態で目視観察し、以下の基準で評価した。結果を表2に示した。
○:−5℃の環境下に置く前の繊維製品用液体洗剤組成物と同じ外観である。
□:−5℃の環境下に置く前の繊維製品用液体洗剤組成物よりも、外観が僅かに濁っているが許容範囲内である。尚、僅かに濁っているとは、規格瓶の前面から規格瓶を通して見た、規格瓶の背面においた新聞の文字が判別できることを意味する。
×:−5℃の環境下に置く前の繊維製品用液体洗剤組成物中に固形物が析出し、外観が濁っており、規格瓶の前面から規格瓶を通して見た、規格瓶の背面においた新聞の文字が判別できないか、又は保存後の規格瓶の中の繊維製品用液体洗剤組成物が均一ではなく2層以上に分離している。
Figure 2021143291
表2に示されるように、本発明の繊維製品用液体洗剤組成物を本発明の容器に収容した繊維製品液体洗剤物品は、季節を問わず、冬場の過酷な低温洗濯環境下においても優れた仕上がり性(柔軟性)を発揮し、かつ計量性に影響を与えない。また、実施例の繊維製品用液体洗剤物品は、繊維に付着した汚れを洗浄することが出来る。

Claims (6)

  1. (A)内部オレフィンスルホン酸塩〔以下、(A)成分という〕を3質量%以上40質量%以下、(B)アルカノールアミン〔以下、(B)成分という〕を0.01質量%以上10質量%以下、(C)水酸基を有する有機溶剤〔以下、(C)成分という〕を1質量%以上40質量%以下、及び水を含有し、(A)成分中の炭素数18の内部オレフィンスルホン酸塩〔以下、(A1)成分という〕の割合が80質量%以上である繊維製品用液体洗剤組成物を、開口面積1.0mm以上20mm以下の吐出口を備えたポンプ式ディスペンサー装置付き容器に収容してなる、繊維製品用液体洗剤物品。
  2. (A1)成分が、炭素数18の内部オレフィンスルホン酸塩のスルホン酸基が2位以上4位以下に存在する炭素数18の内部オレフィンスルホン酸塩(IO−1S)とスルホン酸基が5位以上に存在する炭素数18の内部オレフィンスルホン酸塩(IO−2S)とを含み、(IO−1S)の含有量と(IO−2S)の含有量との質量比である(IO−1S)/(IO−2S)が0.5以上10以下である、請求項1に記載の繊維製品用液体洗剤物品。
  3. 前記繊維製品用液体洗剤組成物における(A)成分の含有量と(B)成分の含有量の質量比(A)/(B)が、1以上100以下である、請求項1又は2に記載の繊維製品用液体洗剤物品。
  4. 前記繊維製品用液体洗剤組成物における(A)成分の含有量と(C)成分の含有量の質量比(A)/(C)が、0.1以上10以下である、請求項1〜3の何れか1項に記載の繊維製品用液体洗剤物品。
  5. 前記繊維製品用液体洗剤組成物が、更に(D)非イオン界面活性剤を0.01質量%以上50質量%以下含有する、請求項1〜4の何れか1項に記載の繊維製品用液体洗剤物品。
  6. 前記繊維製品用液洗剤組成物の20℃におけるpHが6.0以上11.0以下である、請求項1〜5の何れか1項に記載の繊維製品用液体洗剤物品。
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