JP6259217B2 - 衣料用液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、衣料用液体洗浄剤組成物に関する。
近年、世界規模でのエネルギー問題、二酸化炭素排出量の削減、渇水化問題などが深刻化しており、環境に対する意識が高まっている。容器樹脂量の削減、輸送燃料費の削減、使用後のゴミの削減等から、高濃度タイプの液体洗浄剤組成物に関する技術が開示されている。例えば特許文献1には、(a)アルキレンオキシ基の平均付加モル数が16〜35である非イオン界面活性剤、(b)炭素数3及び/又は4のアルキレンオキシ基を有する陰イオン界面活性剤、並びに(c)特定の溶剤を含有し、界面活性剤の濃度が高い液体洗浄剤組成物が開示されている。しかしながら、洗浄速度の向上を示唆する記載はない。
また、従来から、陰イオン界面活性剤は衣料用の液体洗浄剤組成物に配合する界面活性剤として知られており、例えば、分子内にエチレンオキシ基とプロピレンオキシ基を有する陰イオン界面活性剤は従来から使用されている。特許文献2には、陽イオン活性剤、分子内にエチレンオキシ基とプロピレンオキシ基とを含む陰イオン活性剤を含有する洗浄剤組成物が開示されている。しかしながら、洗浄速度の向上を示唆する記載はない。
一方、家庭用の全自動洗濯機、より具体的には家庭用のドラム式全自動洗濯機、家庭用のパルセータ式全自動洗濯機又は家庭用のアジテータ式全自動洗濯機においては、標準コース以外にも、洗浄、濯ぎ及び脱水時間からなる洗濯時間を短くできる洗濯コース(スピードコースと呼ばれることもある)が備えられている機種が存在する。洗濯時間を短くするコースにおいては、すすぎ回数を少なくしたり、洗浄剤組成物で衣料を洗浄する時間を短くすることが行われている。標準コースでの洗濯時間は10分〜15分に設定されている場合が一般的であるが、スピードコースの洗濯時間は、例えば5分と短く設定されている場合がある。また、使用者が任意で洗濯時間を5分に設定する場合がある。使用者は、スピードコースを選択することで、洗濯に要する時間を短くでき、時間を有効に使える。また、洗濯に必要な電気量を少なくできる。洗濯時間を短くするコースを選択した場合、すすぎの回数の低減や、洗浄時間の短縮といった効果が得られる。
特開2011−208130号公報 特開昭56−5896号公報
前記のようなスピードコースで洗濯を行う場合、使用者は、洗浄時間が短くても、通常の洗濯コースと同じ汚れ落ちを期待する。しかしながら、洗浄時間が短くなると、洗浄時間の短縮から予測される程度よりも洗浄性能の低下が大きくなる傾向にあることが見出された。
本発明は、洗浄時間が短くても十分な洗浄力が発現する衣料用液体洗浄剤組成物を提供する。具体的には、10分の洗濯時間と同等の洗浄力が5分の洗濯時間で達成できる衣料用液体洗浄剤組成物を提供する。
本発明は、下記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び水を配合してなり、(a)成分の配合量と(b)成分配合量の合計の配合量が15質量%以上、70質量%以下であり、(a)成分の配合量と(b)成分の配合量との質量比が、(b)成分/(a)成分で、0.5以上、10以下である、衣料用液体洗浄剤組成物に関する。
(a)成分:下記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤
1O−(EO)mH (1)
〔式中、R1は炭素数8以上、18以下の炭化水素基を示し、EOはエレンオキシ基を示し、mは平均付加モル数を示し、mは1以上、10以下の数である。〕
(b)成分:下記一般式(2)で表される陰イオン界面活性剤
2O−(A1O)p−(EO)q−SO3M (2)
〔式中、R2は炭素数8以上、22以下の炭化水素基を示し、A1Oは炭素数3のアルキレンオキシ基及び炭素数4のアルキレンオキシ基から選ばれるアルキレンオキシ基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、p及びqは平均付加モル数を示し、pは0.5以上、5以下の数、qは0以上、10以下の数である。Mは陽イオンである。〕
(c)水酸基を1つ以上有する有機溶剤 5質量%以上、40質量%以下(質量%は、全配合原料の合計に対する質量%である。)
また、本発明は、水と、上記本発明の衣料用液体洗浄剤組成物0.01質量%以上、0.1質量%以下とを含有する、温度が0℃以上、35℃以下の洗浄液で、衣料の質量と前記洗浄液の量(リットル)の比で表される浴比が、洗浄液の量(リットル)/衣料の質量(kg)=3以上、50以下の条件で、衣料を1分間以上、7分間以下洗浄する、衣料の洗浄方法に関する。
本発明によれば、洗浄時間が短くても十分な洗浄力が発現する衣料用液体洗浄剤組成物が提供される。本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、スピードコースを選択した場合であっても、洗浄時間が十分な標準コースと同等の洗浄力が達成できる。また、本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、皮脂汚れの洗浄速度のみならず、とりわけ落ちにくい食べこぼし汚れの洗浄性能に優れる。
本発明者らは、(a)成分と(b)成分を特定の配合量及び質量比で配合し、(c)成分を併用することで、洗浄時間が十分な標準コースと同等の洗浄力を、洗浄時間が短くても達成できることを見出した。以下、本発明について説明するが、「洗浄時間が十分な標準コースと同等以上の洗浄力を、洗浄時間が短くても達成できる」という意味を「洗浄速度が速い」又は「洗浄速度を向上できる」と表現する場合がある。
<(a)成分>
本発明で用いられる(a)成分の非イオン界面活性剤は、下記一般式(1)で表される化合物である。
1O−(EO)mH (1)
〔式中、R1は炭素数8以上、18以下の炭化水素基を示し、EOはエレンオキシ基を示し、mは平均付加モル数を示し、mは1以上、10以下の数である。〕
(a)成分の一般式(1)中、R1は炭素数8以上、18以下の炭化水素基であり、洗浄力の点から、炭素数10以上、更に11以上、そして、16以下、更に14以下の炭化水素基が好ましい。R1の炭化水素基としては、洗浄力の点から、アルキル基、アルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。R1は、洗浄力の点から、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基が好ましく、直鎖の炭化水素基がより好ましい。洗浄力の点から、R1は、直鎖の炭化水素基は、直鎖の第1級の炭化水素基が好ましい。また、洗浄速度を向上できる観点から、R1は、分岐鎖の第1級の炭化水素基及び直鎖の第2級炭化水素基から選ばれる基が好ましい。一般式(1)において酸素原子に結合するR1の炭素原子は、第1級の炭素原子でもよく、第2級の炭素原子でもよい。洗浄力の点から、一般式(1)において酸素原子に結合するR1の炭素原子は、直鎖の第1級の炭化水素基が好ましく、洗浄速度を向上できる観点から、第2級の炭素原子が好ましい。洗浄力の点から、R1は、炭素数10以上、16以下の直鎖の第1級のアルキル基が好ましい。洗浄速度を向上できる観点から、R1は、炭素数10以上、16以下の分岐鎖の第1級アルキル基及び炭素数10以上、16以下の直鎖の第2級アルキル基から選ばれる基が好ましい。
一般式(1)の化合物を得る方法は、特に限定されるものではないが、炭素数8以上、18以下の炭化水素基を有するアルコールに、エチレンオキシドを付加反応することによって得ることができる。エチレンオキシドの平均付加モル数mは、1以上、10以下である。皮脂汚れの洗浄力の点から、mは1以上であり、2以上、更に2.5以上、更に3以上が好ましい。また、洗浄速度を向上できる点、及び食べこぼし汚れに液体洗浄剤を直接塗布した時の洗浄力の点で、10以下であり、9以下、更に8以下が好ましい。
(a)成分としては、洗浄力の観点から、一般式(1)中のR1が炭素数10以上、14以下の直鎖の第1級又は第2級のアルキル基であり、平均付加モル数であるmが3以上、8以下の数である非イオン界面活性剤が好ましい。
また、(a)成分としては、洗浄速度を向上できる観点から、一般式(1)中のR1が分岐鎖の第1級の炭化水素基である非イオン界面活性剤及び一般式(1)中のR1が直鎖の第2級の炭化水素基である非イオン界面活性剤から選ばれる非イオン界面活性剤(a1)〔以下、(a1)成分という〕を含む(a)成分が好ましい。(a1)成分は、一般式(1)中のR1の炭化水素基がアルキル基であることが好ましい。よって(a1)成分は、一般式(1)中のR1が炭素数8以上、18以下の分岐鎖の第1級アルキル基である非イオン界面活性剤及び一般式(1)中のR1が炭素数8以上、18以下の直鎖の第2級アルキル基を有する非イオン界面活性剤から選ばれる非イオン界面活性剤が好ましい。(a1)成分を用いる場合、(a)成分中、(a1)成分の割合が、50質量%以上、更に70質量%以上、更に90質量%以上であることが好ましい。
更に、(a)成分としては、洗浄速度を向上できる観点から、前記(a1)成分と、一般式(1)中のR1が直鎖の第1級の炭化水素基である非イオン界面活性剤(a2)〔以下、(a2)成分という〕との組み合わせであることが好ましい。(a1)成分と(a2)成分とを用いる場合、(a)成分中、(a1)成分と(a2)成分の合計の割合が50質量%以上であることが、洗浄速度を向上できる点で好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい。
(a)成分の最も好ましい態様は、洗浄速度を向上できる観点から、(a)成分が(a1)成分と(a2)成分とを含み、(a1)成分と(a2)成分の配合比率が、(a1)成分/(a2)成分の質量比で、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.9以上、より更に好ましくは1.0以上であり、そして、衣料に付着した食べこぼし汚れの洗浄力の点から、好ましくは7以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下、より更に好ましくは2以下であることである。
洗浄速度を向上でき、且つ衣料に付着した食べこぼし汚れの洗浄力を両立できる点で、(a1)成分/(a2)成分の質量比は、0.7〜5が好ましく、0.9〜3がより好ましく、1.0〜2以下が更に好ましい。
<(b)成分>
(b)成分を(a)成分と特定の比率で配合し、且つ特定量の(c)成分を併用することで、洗浄速度を向上できる衣料用液体洗浄剤組成物を得ることが出来る。
本発明で用いられる(b)成分の陰イオン界面活性剤は、下記一般式(2)で表される化合物である。
2O−(A1O)p−(EO)q−SO3M (2)
〔式中、R2は炭素数8以上、22以下の炭化水素基を示し、A1Oは炭素数3のアルキレンオキシ基及び炭素数4のアルキレンオキシ基から選ばれるアルキレンオキシ基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、p及びqは平均付加モル数を示し、pは0.5以上、5以下の数、qは0以上、10以下の数である。Mは陽イオンである。〕
(b)成分の一般式(2)中、R2は炭素数8以上、22以下の炭化水素基である。R2は、洗浄力の点で炭素数8以上であり、10以上、更に12以上が好ましく、そして、16以下、更に14以下が好ましい。R2の炭化水素基としては、洗浄力の点から、アルキル基、アルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。R2は、洗浄力や原料の入手性の点から、直鎖の炭化水素基、更に直鎖のアルキル基、更に直鎖の第1級アルキル基が好ましい。R2は、炭素数12以上、14以下のアルキル基、更に直鎖アルキル基、更に直鎖の第1級アルキル基が好ましい。一般式(2)において酸素原子に結合するR2の炭素原子は食べこぼし汚れに液体洗浄剤組成物を直接塗布した時の洗浄力の点で第1級の炭素原子が好ましい。
一般式(2)中のA1Oである炭素数3又は炭素数4のアルキレンオキシ基としては、オキシトリメチレン基、オキシプロパン−1,2−ジイル基、オキシブタン−1,2−ジイル基、オキシブタン−1,3−ジイル基、オキシブタン−2,3−ジイル基、オキシテトラメチレン基から選ばれる1種以上の基が挙げられる。入手性の点から、オキシプロパン−1,2−ジイル基〔一般的にプロピレンオキシ基と呼ばれることもある。〕及びオキシブタン−1,2−ジイル基(一般的にブチレンオキシ基と呼ばれることもある。)から選ばれる1種以上の基が好ましく、オキシプロパン−1,2−ジイル基が更に好ましい。
一般式(2)中のpは、A1Oの平均付加モル数であり、0.5以上、5以下の数である。皮脂汚れに対する洗浄力の点から、pは、好ましくは0.8以上であり、より好ましくは1以上であり、更に好ましくは1.1以上であり、より更に好ましくは1.2以上であり、より更に好ましくは1.3以上であり、より更に好ましくは1.4以上であり、より更に好ましくは1.5以上であり、より更に好ましくは1.8以上である。洗浄速度を向上できる点から、pは、5以下であり、好ましくは4以下であり、更に好ましくは3以下であり、より更に好ましくは2.9以下であり、より更に好ましくは2.8以下であり、より更に好ましくは2.5以下である。(b)成分は、洗浄速度を向上できる観点から、一般式(2)中のpが1以上、3以下の数の陰イオン界面活性剤が好ましい。
一般式(2)中のqは、EOの平均付加モル数であり、洗浄力の点で0以上、10以下の数である。洗浄速度をより高める点からqは、好ましくは0.5以上であり、より好ましくは0.8以上であり、更に好ましくは1以上、より更に好ましくは1.5以上、より更に好ましくは1.8以上、より更に好ましくは2以上の数である。洗浄力の観点から、qは、10以下であり、好ましくは8以下であり、より好ましくは5以下であり、更に好ましくは3以下の数である。なお、qが0でない場合、(A1O)pと(EO)qは、R2Oに(A1O)p、(EO)qの順でブロックに結合している。
また、一般式(2)中のMは陽イオンである。Mの好ましい例は、水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、及び炭素数1以上、6以下のアルカノールアンモニウムイオンが挙げられる。
アルカリ金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオンが挙げられ、アルカリ土類金属イオンとしては、マグネシウムイオンが挙げられ、炭素数1以上、6以下のアルカノールアンモニウムイオンとしては、モノエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオンが挙げられる。これらの中では、洗浄力の点で、ナトリウムイオン、カリウムイオンのアルカリ金属イオン又はモノエタノールアンモニウムイオンが好ましく、モノエタノールアンモニウムイオンがより好ましい。
一般式(2)で表される陰イオン界面活性剤の製法は特に限定されない。例えば、炭素数8以上、22の炭化水素基を有するアルコール、好ましくは炭素数10以上、14以下の直鎖1級の脂肪族飽和アルコール1モルに、炭素数3又は炭素数4のアルキレンオキサイド、好ましくはプロピレンオキサイドを0.5モル以上、好ましくは0.8モル以上、より好ましくは1モル以上、更に好ましくは1.0モル以上、より更に好ましくは1.5モル以上、より更に好ましくは1.8モル以上、そして、5モル以下、好ましくは4モル以下、より好ましくは3モル以下、より更に好ましくは3.0モル以下、より更に好ましくは2.8モル以下、より更に好ましくは2.5モル以下の量で付加させた中間化合物(1)を得る。次に中間化合物(1)に対してエチレンオキサイドを0モル以上、好ましくは0.5モル以上、より好ましくは0.8モル以上、より好ましくは1モル以上、更に好ましくは1.5モル以上、より更に好ましくは1.8モル以上、より更に好ましくは2モル以上、そして、10モル以下、好ましくは8モル以下、より好ましくは5モル以下、更に好ましくは3モル以下の量で付加させて中間化合物(2)を得る。次に中間化合物(2)を硫酸化し、場合によっては中和することで一般式(2)で表される陰イオン界面活性剤を得ることができる。
<(c)成分>
本発明の(a)成分と(b)成分を特定の比率で配合してなる衣料用液体洗浄剤組成物は、洗浄速度を向上できる点と食べこぼし汚れに液体洗浄剤組成物を直接塗布した時の洗浄力の点で、(c)水酸基を1つ以上有する有機溶剤を更に配合してなる。更に、洗浄速度を向上できる点で、(c)成分は、水酸基及びエーテル基を有する有する有機溶剤が好ましい。
水酸基を1つ以上有する有機溶剤としては、以下の(c1)成分〜(c6)成分で表される1種以上の化合物が用いられる。
(c1)成分:炭素数2以上、6以下の脂肪族炭化水素基を有する1価のアルコール
例えばエタノール、1−プロパノール、2−プロパノール及び1−ブタノールから選ばれる1価のアルコールが挙げられる。
(c2)成分:炭素数2以上、6以下の2価以上、6価以下のアルコール〔(c3)成分を除く〕
例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール(2−メチル−2,4−ペンタンジオール)、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及びグリセリンから選ばれる2価又は3価のアルコールが挙げられる。
(c3)成分:炭素数2以上、4以下のアルキレングリコール単位を含有するポリアルキレングリコール
例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、重量平均分子量400以上、4000以下のポリエチレングリコール及び重量平均分子量400以上、4000以下のポリプロピレングリコールから選ばれるポリアルキレングリコールが挙げられる。
(c4)成分:炭素数2以上、4以下のアルキレングリコール単位と、炭素数1以上、4以下のアルキル基とを有する、(モノ又はポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテル
例えばジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール及び1−エトキシ−2−プロパノールから選ばれる化合物が挙げられる。
(c5)成分:炭素数1以上、8以下のアルキルを有するアルキルグリセリルエーテル
例えば1−メチルグリセリンエーテル、2−メチルグリセリンエーテル、1,3−ジメチルグリセリンエーテル、1−エチルグリセリンエーテル、1,3−ジエチルグリセリンエーテル、トリエチルグリセリンエーテル、1−ペンチルグリセリルエーテル、2−ペンチルグリセリルエーテル、1−オクチルグリセリルエーテル及び2−エチルヘキシルグリセリルエーテルから選ばれるアルキルグリセリルエーテルが挙げられる。
(c6)成分:炭素数2又は3のアルキレングリコール単位を有する(モノ又はポリ)アルキレングリコールの芳香族アルキルエーテル、
例えば2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、平均分子量約480のポリエチレングリコールモノフェニルエーテル、2−ベンジルオキシエタノール及びジエチレングリコールモノベンジルエーテルから選ばれる化合物
前記(c4)成分、(c6)成分において「(モノ又はポリ)アルキレングリコール」なる用語は、モノアルキレングリコール又はポリアルキレングリコールを意味する。また、「ポリアルキレングリコール」とは、アルキレングリコール単位が2個以上、9個以下の量で含有することを意味する。
(c)成分は、洗浄速度を向上できる点で、上記の(c1)成分〜(c6)成分から選ばれる1種以上を使用することが好ましい。洗浄速度をより高める点で、(c1)成分、(c2)成分、(c4)成分、及び(c6)成分から選ばれる1種以上の化合物を用いることが好ましく、(c2)成分及び(c4)成分から選ばれる1種以上の化合物を用いることがより好ましく、より具体的にはエタノール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル及びトリエチレングリコールモノフェニルエーテルから選ばれる1種以上の化合物を用いることが好ましい。本発明では、(c)成分として、プロピレングリコール及びジエチレングリコールモノブチルエーテルから選ばれる1種以上の有機溶剤、更にジエチレングリコールモノブチルエーテルを用いることが好ましい。
<水>
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、4℃〜40℃における状態を液体状態とする為に、水を含有する。水は脱イオン水(イオン交換水とも言う場合もある)や次亜塩素酸ソーダをイオン交換水に対して1mg/kg以上、5mg/kg以下、添加した水を使用することが出来る。また、水道水も使用できる。
<衣料用液体洗浄剤組成物>
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び水、並びに任意成分を配合してなる。以下、質量%は、特記しない限り、全配合原料の合計質量を基準とするものである。また、各成分についての配合量は、組成物中の含有量として読み替えることができる。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、(a)成分の配合量と(b)成分の配合量との質量比が、(b)成分/(a)成分で、0.5以上、10以下である。(a)洗浄速度を向上できる点で、(b)成分/(a)成分の質量比は0.5以上であり、0.7以上が好ましく、0.9以上がより好ましい。洗浄速度を向上でき、且つ落ちにくい食べこぼし汚れの洗浄性能を維持し、皮脂汚れの洗浄性能が向上できる点で、(b)成分/(a)成分の質量比は1.0以上が好ましく、1.1以上がより好ましく、1.2以上が更に好ましく、1.5以上がより更に好ましい。(c)成分の配合量がより少ない配合量でも洗浄速度を維持できる点で、(b)成分/(a)成分の質量比は9以下が好ましく、8以下がより好ましく、7以下がより好ましく、6以下が更に好ましく、5以下がより更に好ましい。また、食べこぼし汚れの洗浄力の点で、(b)成分/(a)成分の質量比は5以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下が更に好ましく、2.5以下がより更に好ましく、2以下がより更に好ましい。洗浄速度を向上でき、落ちにくい食べこぼし汚れの洗浄性能を有する点で、(b)成分/(a)成分の質量比は1.8以下がより更に好ましい。なお(b)成分は、塩ではなく、酸型の化合物、すなわち対イオンを水素イオンと仮定した化合物の質量を(b)成分の質量として質量比や質量%を算出するものとする。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物において、(a)成分の配合量と(b)成分の配合量の合計は、一定の使用量に対してより高い洗浄性を得る点、及び当該組成物の1回当たりの使用量を少なくできる点から、15質量%以上であり、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、40質量%以上が更に好ましい。また、洗浄速度を向上できる点で、(a)成分の配合量と(b)成分の配合量の合計は、70質量%以下であり、65質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。
(c)成分の配合量は、洗浄速度を向上できる点から、5質量%以上であり、8質量%以上が好ましく、10質量%以上が好ましく、13質量%以上がより好ましい。経済性や保存安定性の点から、(c)成分の配合量は、40質量%以下であり、35質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。
また、洗浄速度を向上できる点から、(a)成分の配合量と(b)成分の配合量と、(c)成分の配合量との質量比は、(c)成分/〔(a)成分+(b)成分〕で、0.07以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.15以上がより好ましく、0.2以上が更に好ましく、0.25以上がより更に好ましい。経済性及び保存安定性の点で、該質量比は、3以下が好ましく、2以下がより好ましく、1以下が更に好ましく、0.5以下がより更に好ましい。
また、皮脂汚れの洗浄速度の向上と食べこぼし汚れの洗浄性の向上の観点から、(c)成分の配合量と(a)成分の配合量との質量比は、(a)成分/(c)成分で、0.5以上、2.5以下であることが好ましい。(a)成分/(c)成分の質量比は、経済性の観点から、0.6以上が好ましく、0.8以上がより好ましい。(a)成分/(c)成分の質量比は、洗浄速度の向上の観点から、2.4以下が好ましく、2.2以下がより好ましく、2.0以下が更に好ましく、1.8以下がより更に好ましく、1.6以下がより更に好ましく、1.4以下がより更に好ましい。
また、本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、(a)成分の配合量、(b)成分の配合量、及び(c)成分の配合量の合計が、40質量%以上、90質量%以下であることが好ましい。(a)成分の配合量、(b)成分の配合量、及び(c)成分の配合量の合計は、50質量%以上がより好ましく、52質量%以上が更に好ましく、55質量%以上がより更に好ましく、そして、80質量%以下がより好ましく、70質量%以下が更に好ましく、65質量%以下がより更に好ましい。
本発明の組成物を洗浄に使用する水に添加した際に速やかに分散することで、洗浄速度を向上できる。その観点から本発明の組成物中の水の配合割合は、5質量%以上が好ましい。前記(a)成分、(b)成分、及び後述の(d)成分を高い濃度で配合できる点から、水の配合割合は30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましく、15質量%以下が特に好ましく、10質量%以下が最も好ましい。
<任意成分>
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、皮脂汚れの洗浄速度を維持しつつ皮脂汚れの洗浄性が向上できる点で更に下記(d)成分を配合しても良い。
(d)成分:下記一般式(3)で表される非イオン界面活性剤
3O−(A2O)nH (3)
〔式中、R3は炭素数8以上、22以下の炭化水素基を示し、A2Oは炭素数2以上、5以下のアルキレンオキシ基を示し、nは平均付加モル数を示し、16以上、35以下の数である。A2Oは炭素数2のエチレンオキシ基を平均16モル以上含む。但し、A2Oがすべてエチレンオキシ基の場合は、nは18以上の数である。〕
(d)成分の一般式(3)中、R3は炭素数8以上、22以下の炭化水素基であり、皮脂汚れの洗浄力の点から、炭素数10以上、更に12以上、更に14以上が好ましく、そして、18以下、更に16以下が好ましい。R3は原料の入手性の点から直鎖の炭化水素基が好ましい。また、R3の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基が好ましく、アルキル基がより好ましい。R3は、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基が好ましく、直鎖の炭化水素基がより好ましい。一般式(3)において、酸素原子に結合するR3の炭素原子は第1級の炭素原子が好ましい。
一般式(3)の化合物を得る方法は、特に限定されるものではないが、炭素数8以上、22以下の炭化水素基を有するアルコールに、炭素数2以上、5以下のアルキレンオキサイドを付加反応することによって得ることができる。なお一般式(3)の化合物では前記アルキレンオキサイドとしてエチレンオキサイドを必ず使用する。
ここで、炭素数2以上、5以下のアルキレンオキサイドの平均付加モル数nは、16以上、35以下である。nが16以上であれば、(a)成分や(b)成分と共に(d)成分が、衣料に付着した皮脂汚れに吸着し、洗浄速度を維持しつつ洗浄性が向上出来る。また、nが35以下であれば、洗浄性能が良好となる。nは、17以上が好ましく、18以上がより好ましく、18を超えることが更に好ましい。また30以下が好ましく、25以下がより好ましい。また、一般式(3)の化合物は(A2O)nとして、炭素数2のアルキレンオキシ基であるエチレンオキシ基を平均14モル以上、好ましくは平均15モル以上、より好ましくは平均16モル以上、更に好ましくは18以上含む。A2Oのすべてがエチレンオキシ基であってもよく、その場合のnは18以上である。EO以外のA2Oはプロピレンオキシ基(オキシプロパン−1,2−ジイル基という場合もある。)であることが好ましい。一般に、nは(d)成分製造時のR3OHで示されるアルコールに対する炭素数2以上、5以下のアルキレンオキサイドの反応割合であってもよい。なおA2Oとして炭素数3以上、5以下のアルキレンオキシ基を有する化合物は、すべてがエチレンオキシ基の場合よりも高濃度化に優れ、安定性を保ち易い。
また、皮脂汚れの洗浄性能の向上の観点から、(d)成分はA2Oとしてプロピレンオキシ基を有することが好ましく、更に(d)成分が下記一般式(3−1)で表される化合物であることが好ましい。
3O−[(C24O)n1/(A21O)n2]−H (3−1)
〔式中、R3は一般式(3)と同じ意味であり、A21Oは炭素数3以上、5以下のアルキレンオキシ基である。n1、n2は平均付加モル数であり、n1は15以上、30以下の数であり、n2は1以上、5以下の数である。“/”はC24O基及びA21O基が、ランダム又はブロックのいずれに結合したものであってもよいことを示す。またA21Oは複数のブロック体として分かれていてもよい。〕
一般式(3−1)の化合物は、炭素数8以上、22以下のアルコールに、エチレンオキサイドと炭素数3以上、5以下のアルキレンオキサイドとを、ランダム又はブロック的に付加反応することによって得ることができる。
また、一般式(3−1)中のn1はEOであるエチレンオキシ基の平均付加モル数であり、保存安定性、溶解性、及び皮脂汚れの洗浄性能の点から下限値は15以上、好ましくは16以上、より好ましくは18以上であり、上限値は30以下、好ましくは27以下、より好ましくは24以下である。n2は炭素数3以上、5以下のアルキレンオキシ基の平均付加モル数であり、皮脂汚れの洗浄性能の点から下限値は1以上、好ましくは2以上であり、上限値は5以下、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。なお、前記一般式(3)のnと前記一般式(3−1)のn1及びn2は、n=n1+n2の関係にある。
一般式(3−1)中のA21Oである炭素数3以上、5以下のアルキレンオキシ基は、炭素数3以上、5以下アルキレンオキサイドを付加反応させることによって得られるものある。炭素数3のアルキレンオキシ基及び/又は炭素数4のアルキレンオキシ基が好ましく、具体的にはトリメチレンオキシ基、オキシプロパン−1,2−ジイル基、オキシブタン−1,2−ジイル基、オキシブタン−1,3−ジイル基、オキシブタン−2,3−ジイル基、オキシテトラメチレン基を挙げることができる。A21Oは、オキシプロパン−1,2−ジイル基(以下、本発明ではオキシプロパン−1,2−ジイル基をプロピレンオキシ基又はPO基とする場合もある。)が好ましい。
本発明では、エチレンオキシ基の平均付加モル数n1が15以上、更に16以上、更に18以上、そして、27以下、更に24以下、更に22以下であって、且つPOであるプロピレンオキシ基の平均付加モル数n2が1以上、2以上、そして、4以下、更に3以下である化合物を用いることが、低温保存安定性、冷水溶解性、洗浄性能に優れた液体洗浄剤組成物を得られることから、より好ましい。
一般式(3−1)において“/”は、本発明の(d)成分のC24O基であるエチレンオキシ基(以下、EOと表記する場合がある)及びA21O基の関係がランダム結合でもブロック結合でもいずれであってもよいことを意味している。またA21Oは複数のブロック体として分かれていてもよい。
前記一般式(3−1)のより具体的な構造として下記一般式(3−1−1)〜(3−1−5から選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
3O−(A21O)n2−(C24O)n1−H (3−1−1)
3O−(C24O)n1−(A21O)n2−H (3−1−2)
3O−[(C24O)n11・(A21O)n2]−(C24O)n12−H (3−1−3)
3O−(C24O)n11−[(A21O)n2・(C24O)n12]−H (3−1−4)
3O−(C24O)n11−(A21O)n2−(C24O)n12−H (3−1−5)
〔式中、R3O、n1、n2、(A21O)は前記の意味であり、n11、n12は平均付加モル数であって、n1=n11+n12である。“・”はランダム結合であることを示す。またA21Oは複数のブロック体として分かれていてもよい。〕
一般式(3−1−1)〜(3−1−5)で示される化合物は、R3OHに対するアルキレンオキシドの反応割合及び反応順序を考慮することで調製することができる。
一般式(3−1)中のR3O−の酸素原子に結合するR3が直鎖の第1級アルキル基であるものは、直鎖の第2級アルキル基である化合物よりも洗浄力に優れる。特にR3は直鎖の第1級アルキル基である化合物が好ましい。R3が直鎖の第1級アルキル基の場合、皮脂汚れの洗浄性の点から、前記一般式(3−1−2)、(3−1−4)及び(3−1−5)から選ばれる1種以上の化合物が好ましく、このなかでも一般式(3−1−5)から選ばれる1種以上の化合物がより好ましい。特に、R3−O−に結合するオキシアルキレン基がオキシエチレン基である化合物の割合が、(d)成分を構成している化合物中の75モル%以上、更に80モル%以上(上限は100モル%以下)であることが最も好ましい。このような化合物は、脂肪族アルコールに最初にエチレンオキシドを付加させた後、未反応のアルコールを除去するか、或いは最初にエチレンオキシドを6モル以上、特には8モル以上付加させることで得ることができる。例えば、前記一般式(3−1−2)のn1又は前記一般式(3−1−4)もしくは一般式(3−1−5)のn11で示される平均付加モル数が、6モル以上、特には8モル以上の化合物である。
一般式(3−1)の化合物を製造する上で、A21Oの元となる炭素数3以上、5以下のアルキレンオキシド、好ましくはプロピレンオキシドの付加反応工程を終えてから、最後にエチレンオキシドだけを6モル以上、特には8モル以上付加させることで得ることができる。例えば、前記一般式(3−1−5)のn12で示される平均付加モル数が6モル以上、特には8モル以上の化合物である。
(d)成分を配合する場合、食べこぼし汚れの洗浄性能が向上できる点で、(a)成分の配合量と(d)成分の配合量の合計と、(b)成分の配合量との質量比が、(b)成分/〔(a)成分+(d)成分〕で、0.4以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、0.65以上がより好ましく、0.75以上が更に好ましい。該質量比は、水への溶解性の点で3以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、2以下が更に好ましく、1.5以下がより更に好ましい。
(d)成分を配合する場合、(d)成分の配合量と、(a)成分の配合量との質量比が、(a)成分/(d)成分で、食べこぼし汚れの洗浄性能の点から0.2以上が好ましく、0.3以上が好ましく、0.4以上がより好ましく、0.5以上がより好ましく、1.0以上がより好ましい。該質量比は、皮脂汚れの洗浄性能の点で3以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、2以下が更に好ましく、1.5以下がより更に好ましい。
(d)成分を配合する場合、洗浄速度を向上できる点から、(a)成分の配合量と(b)成分の配合量と(d)成分の配合量と、(c)成分の配合量との質量比は、(c)成分/〔(a)成分+(b)成分+(d)成分〕で、0.07以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.15以上がより好ましい。経済性の点で、該質量比は、3以下が好ましく、2以下がより好ましく、1以下が更に好ましく、0.5以下がより更に好ましい。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物は、(a)成分、(b)成分及び(d)成分以外の界面活性剤〔以下、(e)成分という〕を配合しても良い。
(e)成分としては、陰イオン界面活性剤〔以下、(e1)成分という〕が挙げられる。(e1)成分としては、炭素数8以上、22以下の脂肪族アルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸、炭素数8以上、22以下の脂肪酸、アルカンの炭素数が8以上、20以下であるアルカンスルホン酸、炭素数8以上、22以下の脂肪族アルキル基を有するアルキル硫酸エステル及びポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル、及びこれらの塩が挙げられる。好ましい(e1)成分は、炭素数12以上、16以下の脂肪族アルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸、炭素数12以上、18以下の脂肪酸、及びこれらの塩である。(e)成分の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、及び炭素数1以上、6以下のアルカノールアミン塩が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、モノエタノールアンモニウム塩、及びトリエタノールアンモニウム塩から選ばれる1種以上の塩が好ましい。
また、(e)成分として、陽イオン界面活性剤を配合しても良い。陽イオン界面活性剤としては、アミンで配合し水中のpHにより陽イオン界面活性剤となりえる化合物も便宜的に陽イオン界面活性剤と表す。具体的には炭素数11以上、22以下の脂肪族アルキル基を有する第3級アミン塩、例えば、アルカノイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン〔アルカノイルは炭素数11以上、21以下の脂肪族アルカノイル基を意味する。〕、炭素数8以上、22以下の脂肪族アルキル基を1つ又は2つ有する第4級アンモニウム型界面活性剤、例えば、N−アルキル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド〔アルキルとは炭素数10以上、18以下の脂肪族アルキル基を表す。〕、N−アルキル−N,N,−ジメチル−N−エチルアンモニウムエチルサルフェート〔アルキルとは炭素数10以上、18以下の脂肪族アルキル基を表す。〕、及びN,N−ジアルキル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド〔アルキルとは炭素数8以上、12以下の脂肪族アルキル基を表す。〕から選ばれる1種以上の化合物が好ましい。
また、(e)成分として、両性界面活性剤を配合しても良い。両性界面活性剤としては、例えば、炭素数10以上、18以下のアルキル基を有するスルホベタイン又はカルボベタインを挙げることができる。
(e)成分の配合量は、本発明の衣料用液体洗浄剤組成物の全配合原料の合計に対して、好ましくは0.5質量%以上、15質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上、10質量%以下である。また第4級アンモニウム塩については、対陰イオンを除いた質量を該第4級アンモニウム塩の質量とし、3級アミンについては、窒素原子に結合する基のうち、有機基以外を水素原子に置換した構造の質量を該3級アミンの質量とする。(e)成分として陽イオン界面活性剤を配合する場合は、皮脂汚れの洗浄性能の観点から、5質量%以下が好ましい。5質量%以下の量で配合するとは、配合しないか、または0質量%を超え、5質量%以下の量で配合することを意味する。好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは1質量%以下であり、陽イオン界面活性剤を配合しないことがより更に好ましい。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物には、アルカリ剤〔以下、(f)成分という〕を配合することが洗浄力の点から好ましい。アルカリ剤は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩などの他に、窒素原子に結合する基のうち、1つ以上、3つ以下が炭素数2以上、4以下のアルカノール基であり、残りが炭素数1以上、4以下のアルキル基又は水素原子であるアルカノールアミンを挙げることができる。このうちアルカノール基はヒドロキシアルキル基、更にヒドロキシエチル基であるものが好ましい。アルカノール基以外は水素原子、又はメチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。アルカノールアミンとしては、2−アミノエタノール、N−メチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類が挙げられる。本発明では、(f)成分として、モノエタノールアミン及びトリエタノールアミンから選ばれるアルカノールアミンが好ましく、モノエタノールアミンがより好ましい。
また、(f)成分であるアルカリ剤は本発明の衣料用液体洗浄剤組成物のpHを所定のpHに調整する為にも用いることが出来る。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物では、(f)成分を、後出するpHになるような量を配合しても良い、具体的には0.01質量%以上、更に0.5質量%以上、そして、10質量%以下、更に8質量%以下、配合しても良い。なかでも、(f)成分としてアルカノールアミンを、0.5質量%以上、更に1質量%以上、更に3質量%以上、そして、8質量%以下、更に7質量%以下、更に6質量%以下配合することが好ましい。なお、本発明では、(f)成分のアルカリ剤、中でもアルカノールアミンの配合量には、(a)成分や(b)成分の対イオンなど、他の成分に由来して組成物中に配合される分も算入するものとする。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物には、キレート剤〔以下、(g)成分という〕を配合しても良い。(g)成分のキレート剤の具体例として、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸等のアミノポリ酢酸又はこれらの塩、クエン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸等の有機酸又はこれらの塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、これらのアルカリ金属または低級アミン塩等が挙げられる。(g)成分の配合量は、酸型とみなした場合に0.1質量%以上、5質量%以下であり、好ましくは0.1質量%以上、4質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上、3質量%以下である。
この他に、本発明の衣料用液体洗浄剤組成物には、下記(h1)〜(h6)成分を配合しても良い。
(h1)ポリアクリル酸、ポリマレイン酸、カルボキシメチルセルロースなどの再汚染防止剤及び分散剤を0.01質量%以上、10質量%以下
(h2)過酸化水素、過炭酸ナトリウムまたは過硼酸ナトリウム等の漂白剤を0.01質量%以上、10質量%以下
(h3)テトラアセチルエチレンジアミン、特開平6−316700号の一般式(I−2)〜(I−7)で表される漂白活性化剤等の漂白活性化剤を0.01質量%以上、10質量%以下、
(h4)セルラーゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ及びリパーゼから選ばれる1種以上の酵素0.001質量%以上、2質量%以下。(h4)成分としては、より速い洗浄速度が得られる点でアミラーゼを含む酵素が好ましい。皮脂汚れにが付着した衣料上に、ミートソースなどの食べこぼ汚れが付着した汚れに対して、より高い洗浄性が得られる点でアミラーゼ及びプロテアーゼを含む酵素であることが好ましい。
(h5)蛍光染料、例えばチノパールCBS(商品名、チバスペシャリティケミカルズ製)やホワイテックスSA(商品名、住友化学社製)として市販されている蛍光染料を0.001質量%以上、1質量%以下
(h6)ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤を0.01質量%以上、2質量%以下
(h7)色素、香料、抗菌防腐剤、シリコーン等の消泡剤を適量。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物の20℃のpHは、優れた洗浄性能を得る点で、6以上、更に6.5以上、更に7以上が好ましく、そして、11以下、更に9以下、更に8以下が好ましい。pHは、JIS K3362:1998の項目8.3に記載の方法で測定し、その際温度は記載の20℃で測定する。洗浄性能と本発明の衣料用液体洗浄剤組成物の取扱いのし易さの点から、前記の方法で測定したpHは、6以上、9以下が好ましく、6.5以上、8以下がより好ましい。
本発明の衣料用液体洗浄剤組成物の20℃における粘度は、取り扱いの容易さの点で、10mPa・s以上、更に50mPa・s以上、更に100mPa・s以上が好ましく、そして、500mPa・s以下、更に400mPa・s以下、更に300mPa・s以下が好ましい。(c)成分によりこのような範囲になるように調整することが好ましい。本発明において粘度はB型粘度計により測定する。ローターは粘度に合ったものを選択する。回転数60r/minで回転し、回転開始から60秒後の粘度を液体洗浄剤組成物又は希釈液の粘度とする。粘度の測定温度(液温)は、それぞれの目的に合わせて選定する。
衣料の質量(kg)と本発明の衣料用液体洗浄剤組成物を含有する洗浄液の容量(L)との比、即ち〔洗浄液の容量(L)〕/〔衣料の質量(kg)〕の比が、3以上、20以下、更に3以上、15以下のように小さくても、洗浄速度を向上できる点で、本発明の衣料用液体洗浄剤組成物の20℃における粘度は、500mPa・s以下が好ましく、400mPa・s以下がより好ましい。
本発明により、下記(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び水を混合する衣料用液体洗浄剤組成物の製造方法であって、(a)成分と(b)成分とを、(a)成分の配合量と(b)成分配合量の合計の配合量が15質量%以上、70質量%以下、且つ(b)成分/(a)成分=0.5以上、10以下の質量比で用いる、衣料用液体洗浄剤組成物の製造方法が提供される。衣料用液体洗浄剤組成物で述べた事項のうち、適用可能なものは、この製造方法において適宜適用できる。前記衣料用液体洗浄剤組成物の製造の際には、更に(d)成分を混合しても良い。
(a)成分:下記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤
1O−(EO)mH (1)
〔式中、R1は炭素数8以上、18以下の炭化水素基を示し、EOはエレンオキシ基を示し、mは平均付加モル数を示し、mは1以上、10以下の数である。〕
(b)成分:下記一般式(2)で表される陰イオン界面活性剤
2O−(A1O)p−(EO)q−SO3M (2)
〔式中、R2は炭素数8以上、22以下の炭化水素基を示し、A1Oは炭素数3のアルキレンオキシ基及び炭素数4のアルキレンオキシ基から選ばれるアルキレンオキシ基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、p及びqは平均付加モル数を示し、pは0.5以上、5以下の数、qは0以上、10以下の数である。Mは陽イオンである。〕
(c)水酸基を1つ以上有する有機溶剤 5質量%以上、40質量%以下(質量%は、全配合原料の合計に対する質量%である。)
〔衣料の洗浄方法〕
本発明は、水と、本発明の衣料用液体洗浄剤組成物0.01質量%以上、0.1質量%以下とを含有する、温度が0℃以上、35℃以下の洗浄液で、衣料の質量と前記洗浄液の量(リットル)の比で表される浴比が、洗浄液の量(リットル)/衣料の質量(kg)=3以上、50以下の条件で、衣料を1分間以上、7分間以下洗浄する、衣料の洗浄方法を提供する。
洗浄液は、本発明の衣料用液体洗浄剤組成物を0.01質量%以上、更に0.02質量%以上、そして、0.2質量%以下、更に0.1質量%以下を含有することが好ましい。また、洗浄液は(a)成分と(b)成分とを合計で0.006質量%以上、更に0.01質量%以上、そして、0.08質量%以下、更に0.07質量%以下を含有することが好ましい。
洗浄液を調製する水としては、如何なる水でも良い。例えば、水道水、イオン交換水、井戸水、河川水等が挙げられる。また、洗浄に適した水の硬度としては、ドイツ硬度で1°DH以上、10°DH以下が挙げられる。
洗浄液の温度は、洗浄速度の向上の点で0℃以上が好ましく、3℃以上がより好ましく、5℃以上が更に好ましい。衣料を構成する繊維自身に含まれる油剤を落としすぎず、繊維の風合いを維持する点で、35℃以下が好ましく、30℃以下がより好ましく、15℃以下が更に好ましく、10℃以下が更に好ましい。また、冬季での洗浄において、洗浄液の温度が0℃を超え10℃以下、更には3℃を超え8℃以下の低い温度で衣料を洗浄しても、皮脂汚れの洗浄速度が速く且つ食べこぼし汚れの洗浄力に優れた洗浄方法を実施できる。
近年、洗濯機が大型化し、衣料の質量と洗浄液の水量(リットル)の比で表される浴比の値、すなわち洗浄液の水量(リットル)/衣料の質量(kg)(以下、この比を浴比とする場合もある)の値が小さくなる傾向にある。浴比が小さくなると、家庭用洗濯機を用いた場合には、攪拌による機械力が衣料に伝わりにくくなり、洗浄力が低下すると言われている。本発明の衣料の洗浄方法は、浴比が小さい洗浄条件下でも、洗浄速度を向上できる。洗浄力の点で、浴比は、4以上、更に5以上が好ましい。また、洗浄速度の向上の効果をより得られる点で、浴比は、45以下、更に40以下、更に30以下、更に20以下が好ましく、15以下がより更に好ましい。
「洗浄速度の向上の効果がより得られる」とは、下記の実施例で示す「(1−2)洗浄速度の評価」に記載の「5分/10分洗浄相対値(1)(洗浄速度)」又は「(2−2)洗浄速度の評価(2)」に記載の「5分/10分洗浄相対値(2)」の値が、より1に近いことを意味する。
本発明の衣料の洗浄方法は、洗浄時間が短くても十分な洗浄力が得られる。洗浄力の点で洗浄時間は1分以上であり、2分以上が好ましく、3分以上がより好ましい。洗浄速度の向上の効果がより得られる点で、7分以下であり、5分以下が好ましい。
本発明の衣料の洗浄方法は、繊維の精練方法のように、ローラー等で繊維を送りながら、精錬に使用する液に浸漬する方法よりも、消費者の用途に合わせて繊維を構成した衣料の様に、均一に機械力がかからないような対象物に対して、本発明の効果が得られる。また、回転式洗浄方法において本発明の洗浄方法は適している。回転式洗浄方法とは、回転機器に固定されていない衣料が洗浄液と共に、回転軸の周りに回転する洗浄方法を意味する。回転式洗浄方法は回転式洗濯機により実施できる。従って、本発明では、衣料の洗浄を、回転式洗濯機を用いて行うことが好ましい。回転式の洗濯機としては、具体的には、ドラム式全自動洗濯機、パルセータ式全自動洗濯機又はアジテータ式全自動洗濯機が挙げられる。これらの回転式洗濯機は、それぞれ、家庭用として市販されているものと使用することができる。
洗浄速度の向上と食べこぼし汚れの洗浄力をより実感できる点で、本発明の好ましい衣料の洗浄方法は、回転式洗濯機を用いる回転式洗浄方法であり、回転式洗濯機の中で、洗浄に使用する水と衣料と本発明の衣料用液体洗浄剤組成物を撹拌する洗浄方法である。回転式洗濯機は、好ましくはドラム式全自動洗濯機、パルセータ式全自動洗濯機又はアジテータ式全自動洗濯機であり、パルセータ式全自動洗濯機又はアジテータ式全自動洗濯機がより好ましく、パルセータ式全自動洗濯機が更に好ましい。この方法において、衣料の質量(kg)と、洗浄に使用する水と洗浄剤組成物が混合した洗浄液の容量(リットル)の比で表される浴比の値が、衣料の質量(kg)/洗浄液の容量(リットル)で、5以上が好ましく、10以上がより好ましく、更には20以下が好ましく、15以下がより好ましい洗浄方法であり、洗浄液の温度が0℃を超え、好ましくは3℃を超え、更には15℃以下が好ましく、10℃以下がより好ましい洗浄方法であり、洗浄に使用する水と衣料と洗浄剤組成物が撹拌を開始して、洗濯機から洗浄液を排出を始めるまでの時間が、1分以上が好ましく、2分以上がより好ましく、3分以上がより好ましく、更には7分以下が好ましく、6分以下がより好ましく、5分以下がより更に好ましい洗浄方法である。
従って、本発明の衣料の洗浄方法として、水と、上記本発明の衣料用液体洗浄剤組成物0.01質量%以上、0.1質量%以下とを含有する、温度が0℃を超え、好ましくは3℃を超え、15℃以下、好ましくは10℃以下の洗浄液で、衣料の質量と前記洗浄液の量(リットル)の比で表される浴比が、洗浄液の量(リットル)/衣料の質量(kg)=5以上、好ましくは10以上、20以下、好ましくは15以下の条件で、衣料を1分間以上、好ましくは2分間以上、より好ましくは3分間以上、7分間以下、好ましくは6分間以下、より好ましくは5分間以下、回転式洗濯機、好ましくはドラム式全自動洗濯機、パルセータ式全自動洗濯機又はアジテータ式全自動洗濯機、より好ましくはパルセータ式全自動洗濯機又はアジテータ式全自動洗濯機、より更に好ましくはパルセータ式全自動洗濯機で洗浄する、衣料の洗浄方法が挙げられる。これらの回転式洗濯機は、それぞれ、家庭用として市販されているものと使用することができる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の衣料用液体洗浄剤組成物及び衣料の洗浄方法を開示する。
<1>
下記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び水を配合してなり、(a)成分の配合量と(b)成分配合量の合計の配合量が15質量%以上、70質量%以下であり、(a)成分の配合量と(b)成分の配合量との質量比が、(b)成分/(a)成分で、0.5以上、10以下である、衣料用液体洗浄剤組成物。
(a)成分:下記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤
1O−(EO)mH (1)
〔式中、R1は炭素数8以上、好ましくは10以上、より好ましくは11以上、18以下
、好ましくは16以下、より好ましくは14以下の炭化水素基を示し、EOはエレンオキシ基を示し、mは平均付加モル数を示し、mは1以上、好ましくは2以上、より好ましくは2.5以上、更に好ましくは3以上、10以下、好ましくは9以下、より好ましくは8以下の数である。〕
(b)成分:下記一般式(2)で表される陰イオン界面活性剤
2O−(A1O)p−(EO)q−SO3M (2)
〔式中、R2は炭素数8以上、好ましくは10以上、より好ましくは12以上、22以下
、好ましくは16以下、より好ましくは14以下の炭化水素基を示し、A1Oは炭素数3
のアルキレンオキシ基及び炭素数4のアルキレンオキシ基から選ばれるアルキレンオキシ基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、p及びqは平均付加モル数を示し、pは0.5以上、5以下の数、qは0以上、10以下の数である。Mは陽イオンである。〕
(c)水酸基を1つ以上有する有機溶剤 5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは13質量%以上、40質量%以下、好ましくは35質量%以下、より好ましくは25質量%以下(質量%は、全配合原料の合計に対する質量%である。)。
<2>
(b)成分が、前記一般式(2)中のpが好ましくは0.8以上であり、より好ましくは1以上であり、更に好ましくは1.1以上であり、より更に好ましくは1.2以上であり、より更に好ましくは1.3以上であり、より更に好ましくは1.4以上であり、より更に好ましくは1.5以上であり、より更に好ましくは1.8以上であり、好ましくは4以下であり、更に好ましくは3以下であり、より更に好ましくは2.9以下であり、より更に好ましくは2.8以下であり、より更に好ましくは2.5以下の数の陰イオン界面活性剤である、請求項1記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<3>
(a)成分の配合量と(b)成分の配合量の合計が、全配合原料の合計質量に対して、好ましくは20質量%以上であり、より好ましくは30質量%以上であり、更に好ましくは40質量%以上であり、好ましくは70質量%以下であり、より好ましくは65質量%以下であり、更に好ましくは60質量%以下である、<1>又は<2>に記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<4>
20℃におけるpHが、好ましくは6以上であり、より好ましくは6.5以上であり、更に好ましくは7以上であり、好ましくは11以下であり、より好ましくは9以下であり、更に好ましくは8以下である、<1>〜<3>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<5>
(a)成分の配合量と(b)成分の配合量との質量比が、(b)成分/(a)成分で、好ましくは0.7以上であり、より好ましくは0.9以上であり、更に好ましくは1.0以上であり、より更に好ましくは1.1以上であり、より更に好ましくは1.2以上であり、より更に好ましくは1.5以上であり、好ましくは9以下であり、より好ましくは8以下であり、更に好ましくは7以下であり、より更に好ましくは6以下であり、より更に好ましくは5以下であり、より更に好ましくは4以下であり、より更に好ましくは3以下であり、より更に好ましくは2.5以下であり、より更に好ましくは2以下であり、より更に好ましくは1.8以下である、<1>〜<4>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<6>
(a)成分の配合量と(c)成分の配合量との質量比が、(a)成分/(c)成分で、好ましくは0.5以上であり、より好ましくは0.6以上であり、更に好ましくは0.8以上であり、好ましくは2.5以下であり、より好ましくは2.4以下であり、更に好ましくは2.2以下であり、より更に好ましくは2.0以下であり、より更に好ましくは1.8以下であり、より更に好ましくは1.6以下であり、より更に好ましくは1.4以下である、<1>〜<5>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<7>
(a)成分中、前記一般式(1)中のR1が分岐鎖の第1級の炭化水素基である非イオン界面活性剤及び前記一般式(1)中のR1が直鎖の第2級の炭化水素基である非イオン界面活性剤から選ばれる非イオン界面活性剤(a1)の割合が、好ましくは50質量%以上であり、より更に好ましくは70質量%以上であり、より更に好ましくは90質量%以上である、<1>〜<6>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<8>
(a)成分として、前記一般式(1)中のR1が分岐鎖の第1級の炭化水素基である非イオン界面活性剤及び前記一般式(1)中のR1が直鎖の第2級の炭化水素基である非イオン界面活性剤から選ばれる非イオン界面活性剤(a1)〔以下、(a1)成分という〕と、前記一般式(1)中のR1が直鎖の第1級の炭化水素基である非イオン界面活性剤(a2)〔以下、(a2)成分という〕とを配合してなる、<1>〜<7>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<9>
(a)成分が前記(a1)成分と前記(a2)成分とを含み、(a1)成分と(a2)成分の配合比率が、(a1)成分/(a2)成分の質量比で、好ましくは0.5以上、より好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.9以上、より更に好ましくは1.0以上であり、好ましくは7以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、より更に好ましくは3以下、より更に好ましくは2以下である、<8>記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<10>
(a)成分中、(a1)成分と(a2)成分の合計の割合が、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、更に好ましくは90質量%以上である、<8>又は<9>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<11>
前記(a1)成分が一般式(1)中のR1が直鎖の第2級の炭化水素基である非イオン界面活性剤である<8>〜<11>のいずれかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<12>
前記(c)成分が下記(c2)及び(c4)から選ばれる1種以上である<1>〜<11>のいずれかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
(c2)成分:炭素数2以上、6以下の2価以上、6価以下のアルコール(炭素数2以上、4以下のアルキレングリコール単位を含有するポリアルキレングリコールを除く)
(c4)成分:炭素数2以上、4以下のアルキレングリコール単位と、炭素数1以上、4以下のアルキル基とを有する、(モノ又はポリ)アルキレングリコールのモノアルキルエーテル
<13>
前記(c2)及び(c4)がそれぞれ下記の化合物から選ばれる1種以上である<12>に記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
(c2)エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール及びグリセリン
(c4)
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール及び1−エトキシ−2−プロパノール
<14>
更に下記(d)成分を配合してなり、(a)成分の配合量と(d)成分の配合量の合計と、(b)成分の配合量との質量比が、(b)成分/〔(a)成分+(d)成分〕で0.4以上、3以下である、<1>〜<13>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
(d)成分:下記一般式(3)で表される非イオン界面活性剤
3O−(A2O)nH (3)
〔式中、R3は炭素数8以上、22以下の炭化水素基を示し、A2Oは炭素数2以上、5以下のアルキレンオキシ基を示し、nは平均付加モル数を示し、16以上、35以下の数である。A2Oは炭素数2のエチレンオキシ基を平均16モル以上含む。但し、A2Oがすべてエチレンオキシ基の場合は、nは18以上の数である。〕
<15>
(d)成分が下記一般式(3−1)で表される化合物である、<14>に記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
3O−[(C24O)n1/(A21O)n2]−H (3−1)
〔式中、R3は炭素数8以上、22以下の炭化水素基であり、A21Oは炭素数3以上、5以下のアルキレンオキシ基である。n1、n2は平均付加モル数であり、n1は15以上、30以下の数であり、n2は1以上、5以下の数であり、n1とn2の合計の数は16以上、35以下の数である。“/”はC24O基及びA21O基が、ランダム又はブロックのいずれに結合したものであってもよいことを示す。またA21Oは複数のブロック体として分かれていてもよい。〕
<16>
(d)成分が、前記一般式(3−1)中のR3が、好ましくは炭素数10以上であり、より好ましくは12以上であり、更に好ましくは14以上であり、好ましく炭素数18以下であり、より好ましくは16以下であり、A21Oが、炭素数3のアルキレンオキシ基及び炭素数4のアルキレンオキシ基から選ばれるアルキレンオキシ基であり、より好ましくは炭素数3のアルキレンオキシ共重合体であり、n1が好ましくは16以上、より好ましくは18以上であり、好ましくは27以下、より好ましくは24以下の数であり、n2が好ましくは2以上であり、好ましくは4以下、より好ましくは3以下の数であり、n1とn2の合計が、好ましくは17以上であり、より好ましくは18以上であり、更に好ましくは18を超え、好ましくは30以下であり、より好ましくは25以下であり、C24O基及びA21O基が、好ましくはブロックで結合している化合物である、<14>又は<15>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<17>
(d)成分が下記一般式(3−1−1)〜(3−1−5)から選ばれる1種以上の化合物である、<14>〜<16>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
3O−(A21O)n2−(C24O)n1−H (3−1−1)
3O−(C24O)n1−(A21O)n2−H (3−1−2)
3O−[(C24O)n11・(A21O)n2]−(C24O)n12−H (3−1−3)
3O−(C24O)n11−[(A21O)n2・(C24O)n12]−H (3−1−4)
3O−(C24O)n11−(A21O)n2−(C24O)n12H (3−1−5)
〔式中、R3は炭素数8以上、22以下の炭化水素基であり、好ましくは直鎖の第1級アルキル基であり、A21Oは炭素数3以上、5以下のアルキレンオキシ基である。n1、n2は平均付加モル数であり、n1は15以上、30以下の数であり、n2は1以上、5以下の数であり、n1とn2の合計の数は16以上、35以下の数である。n11、n12は平均付加モル数であって、n1=n11+n12である。“・”はランダム結合であることを示す。またA21Oは複数のブロック体として分かれていてもよい〕
<18>
(d)成分が、好ましくは前記一般式(3−1−2)、(3−1−4)及び(3−1−5)から選ばれる1種以上の化合物であり、より好ましくは前記一般式(3−1−5)から選ばれる1種以上の化合物である<17>に記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<19>
(d)成分の配合量と、(a)成分の配合量との質量比が、(a)成分/(d)成分で、好ましくは0.2以上であり、より好ましくは0.3以上であり、更に好ましくは0.4以上であり、より更に好ましくは0.5以上であり、より更に好ましくは1.0以上であり、好ましくは3以下であり、より好ましくは2.5以下であり、更に好ましくは2以下であり、より更に好ましくは1.5以下である、<14>〜<18>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<20>
(a)成分の配合量と(d)成分の配合量の合計と、(b)成分の配合量との質量比が、(b)成分/〔(a)成分+(d)成分〕で、好ましくは0.4以上であり、より好ましくは0.5以上であり、更に好ましくは0.65以上であり、より更に好ましくは0.75以上であり、好ましくは3以下であり、より好ましくは2.5以下であり、更に好ましくは2以下であり、より更に好ましくは1.5以下である、<14>〜<19>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<21>
セルラーゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ及びリパーゼから選ばれる1種以上の酵素、好ましくはアミラーゼ及びプロテアーゼから選ばれる1種以上の酵素を0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、2質量%以下、好ましくは1質量%以下の量で配合する、<1>〜<20>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<22>
陽イオン界面活性剤の配合量が、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは4質量%以下であり、より更に好ましくは3質量%以下であり、より更に好ましくは2質量%以下であり、より更に好ましくは1.5質量%以下であり、より更に好ましくは1.0質量%以下であり、より更に好ましくは0.5質量%以下であり、より更に好ましくは陽イオン界面活性剤を配合しない、<1>〜<21>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
<23>
水と、<1>〜<22>の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物0.01質量%以上、好ましくは0.02質量%以上、0.2質量%以下、好ましくは0.1質量%以下を含有する、温度が0℃以上、好ましくは0℃を超え、より好ましくは3℃以上、35℃以下、好ましくは30℃以下、より好ましくは15℃以下、好ましくは10℃以下の洗浄液で、衣料の質量と前記洗浄液の量(リットル)の比で表される浴比が、洗浄液の量(リットル)/衣料の質量(kg)=3以上、好ましくは4以上、より好ましくは5以上、50以下、好ましくは40以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは20以下、より更に好ましくは15以下の条件で、衣料を1分間以上、好ましくは2分間以上、より好ましくは3分間以上、7分間以下、好ましくは5分間以下洗浄する、衣料の洗浄方法。
<24>
衣料の洗浄を、回転式洗濯機を用いて行う、<23>に記載の衣料の洗浄方法。
<25>
回転式洗濯機が、ドラム式全自動洗濯機、パルセータ式全自動洗濯機又はアジテータ式全自動洗濯機であり、好ましくはパルセータ式全自動洗濯機又はアジテータ式全自動洗濯機であり、より好ましくはパルセータ式全自動洗濯機である、<24>記載の衣料の洗浄方法。
本発明の効果を実証する為にターゴトメーター(Ueshima, MS-8212)を洗浄機器として使用した。ターゴトメーター(Ueshima, MS-8212)は、回転式の洗浄を行う機器であり、家庭用の全自動洗濯機ドラム式全自動洗濯機、家庭用のパルセータ式全自動洗濯機又は家庭用のアジテータ式全自動洗濯機のモデル洗浄機器として一般的に使用されている。とりわけ、家庭用のパルセータ式全自動洗濯機又は家庭用のアジテータ式全自動洗濯機に相当するモデル洗浄機器である。
<実施例1〜9、比較例1〜5>
表1に示す各成分を混合して、実施例及び比較例の組成物を得た。
300mlのガラス製ビーカーに、直径60mmのスターラーピース(テフロン(登録商標)製)を入れ、出来上がり質量が200g、且つ表1に記載の配合量になるように(a)成分、(b)成分又は(b’)成分、(c)成分及び必要量の95質量%の水(次亜塩素酸ナトリウムを3mg/kg含有する水)を投入した。投入後、100回転/分の回転数で20分攪拌した。その後、必要に応じて(d)成分、(e)成分を投入し、(f)成分で組成物のpHを表1に記載のpHに調整し、残分の水を用いて最終出来上がり質量(200g)になるように調整し、表1の衣料用液体洗浄剤組成物を得た。なお、実施例9では、以下のその他の成分を前記の(d)成分の添加時期に添加した。pHは、JIS K3362:1998の項目8.3に記載の方法で測定した(測定時の組成物の温度は20℃)。表1に記載のpHは最終出来上がりの組成物のpHを再度測定した値を示す。得られた各組成物を用い、下記の各評価を行った。結果を表1に示す。表中の成分は以下のものである。
(a)成分
(a−1):炭素数12〜14の2級アルコールにエチレンオキサイドを平均7モル付加させた化合物〔ソフタノール70(商品名)、株式会社日本触媒製、一般式(1)においてR1が炭素数12〜14の2級アルキル基であり、mが7の化合物。〕
(a−2):炭素数12の直鎖1級アルコールにエチレンオキサイドを平均4モル付加させた化合物〔一般式(1)においてR1が炭素数12の直鎖1級アルキル基であり、mが4の化合物。〕
(a−3):炭素数12の直鎖1級アルコールにエチレンオキサイドを平均6モル付加させた化合物〔一般式(1)においてR1が炭素数12の直鎖1級アルキル基であり、mが6の化合物。〕
(b)成分
(b−1):下記製造法(b1)により製造された陰イオン界面活性剤〔表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。〕
<製造法(b1)>
炭素数12の直鎖1級アルコール〔花王株式会社製、商品名:カルコール2098〕2340g及びKOH3.5gを攪拌装置、温度制御装置、自動導入装置を備えたオートクレーブに仕込み、110℃、1.3kPaにて30分間脱水を行った。脱水後窒素置換を行い、120℃まで昇温した後、プロパン−1,2−ジイルオキサイド(以下「PO」という)1460gを仕込んだ。120℃にて付加反応・熟成を行った後、80℃まで冷却し、4.0kPaで未反応のPOを除去した後、酢酸3.8gをオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌した後、抜き出しを行い、POの平均付加モル数が2.0であるアルコキシレートを得た。
得られたアルコキシレートを、SO3ガスを用いて下降薄膜式反応器により硫酸化した。得られた硫酸化物をモノエタノールアミンにて中和し、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル硫酸エステル塩〔(b−1)〕を含む組成物を得た。
得られた(b−1)は一般式(2)において、R2が炭素数12の直鎖1級アルキル基であり、A2Oがプロピレンオキシ基、Mがモノエタノールアンモニウムであり、pが平均2.0、qが0の化合物である。また、ガスクロマトグラフ分析及びNMR分析の結果、得られた組成物には、一般式(2)で示される化合物が98質量%含まれていた。
(b−2):下記製造法(b2)により製造された陰イオン界面活性剤〔表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。〕
<製造法(b2)>
炭素数12の直鎖1級アルコール〔花王株式会社製、商品名:カルコール2098〕2340g及びKOH3.5gを攪拌装置、温度制御装置、自動導入装置を備えたオートクレーブに仕込み、110℃、1.3kPaにて30分間脱水を行った。脱水後窒素置換を行い、120℃まで昇温した後、PO2190gを仕込んだ。120℃にて付加反応・熟成を行った後、80℃まで冷却し、4.0kPaで未反応のPOを除去した後、酢酸3.8gをオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌した後、抜き出しを行い、POの平均付加モル数が3.0であるアルコキシレートを得た。
得られたアルコキシレートを製造法(b1)と同様に硫酸化した後、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル硫酸エステル塩〔(b−2)〕を含む組成物を得た。
得られた(b−2)は一般式(2)において、R2が炭素数12の直鎖1級アルキル基であり、A2Oがプロピレンオキシ基、Mがモノエタノールアンモニウムであり、pが平均3.0、qが0の化合物である。また、ガスクロマトグラフ分析及びNMR分析の結果、得られた組成物には、一般式(2)で示される化合物が98質量%含まれていた。
(b−3):下記製造法(b3)により製造された陰イオン界面活性剤〔表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。〕
<製造法(b3)>
製造法(b1)と同様にして炭素数12の直鎖1級アルコール(商品名:カルコール2098)の脱水を行った。脱水後窒素置換を行い、120℃まで昇温した後、POを730g仕込んだ。120℃にて付加反応・熟成を行った後、145℃に昇温し、エチレンオキサイド(以下「EO」という)を1107g仕込んだ。145℃にて付加反応・熟成を行った後、80℃まで冷却し、4.0kPaで未反応のEOを除去した。未反応EO除去後、3.8gの酢酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌した後、抜き出しを行い、平均PO付加モル数pが1.0、平均EO付加モル数qが2.0であるアルコキシレートを得た。
得られたアルコキシレートを製造法(b1)と同様に硫酸化した後、中和し、アルキルエーテル硫酸エステル塩〔(b−3)〕を含む組成物を得た。
ガスクロマトグラフ分析及びNMR分析の結果、得られた(b−3)は一般式(2)において、R2が炭素数12の直鎖1級アルキル基であり、A2Oがプロピレンオキシ基、Mがモノエタノールアンモニウムであり、pが平均1.0、qが平均2.0の化合物である。また、ガスクロマトグラフ分析及びNMR分析の結果、得られた組成物には、一般式(2)で示される化合物が80質量%含まれていた。
(b−4):下記製造法(b4)により製造された陰イオン界面活性剤〔表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。〕
<製造法(b4)>
製造法(b1)と同様にして炭素数12、および14の直鎖1級アルコール(商品名:カルコール2470)の脱水を行った。脱水後窒素置換を行い、120℃まで昇温した後、POを1460g仕込んだ。120℃にて付加反応・熟成を行った後、145℃に昇温し、EOを1107g仕込んだ。145℃にて付加反応・熟成を行った後、80℃まで冷却し、4.0kPaで未反応のEOを除去した。未反応EO除去後、3.8gの酢酸をオートクレーブ内に加え、80℃で30分間攪拌した後、抜き出しを行い、平均PO付加モル数pが2.0、平均EO付加モル数qが2.0であるアルコキシレートを得た。
得られたアルコキシレートを製造法(b1)と同様に硫酸化した後、中和し、アルキルエーテル硫酸エステル塩〔(b−4)〕を含む組成物を得た。
ガスクロマトグラフ分析及びNMR分析の結果、得られた(b−4)は一般式(2)において、R2が炭素数12、14の直鎖1級アルキル基であり、A2Oがプロピレンオキシ基、Mがモノエタノールアンモニウムであり、pが平均2.0、qが平均2.0の化合物である。また、ガスクロマトグラフ分析及びNMR分析の結果、得られた組成物には、一般式(2)で示される化合物が80質量%含まれていた。
(b’)成分:(b)成分の比較化合物
(b’−1):一般式(2)において、R2が炭素数12、14の直鎖1級アルキル基であり、A2Oがプロピレンオキシ基、Mがモノエタノールアンモニウムであり、pが0であり、qが平均2.0の化合物である。
(c)成分
(c−1):ジエチレングリコールモノブチルエーテル
(c−2):プロピレングリコール
(c−3):1,6−ヘキサンジオール
(d)成分
(d−1):ヤシ油由来の炭素数10〜14の1級直鎖アルコール1モル当りにエチレンオキサイドを9モル、プロピレンオキサイドを2モル、エチレンオキサイドを9モルの順にブロック付加反応させたもの。〔式R3O−(EO)n11−(A2O)n2−(EO)n12Hにおいて、R3が炭素数10〜14の直鎖のアルキル基であり、A2Oがオキシプロピレン基であり、n11が平均9、n2が平均2及びn12が平均9の化合物。〕
(e)成分
(e−1):炭素数10〜14の直鎖アルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸
(e−2):ルナックL−55(商品名)(ヤシ油系脂肪酸;花王株式会社製)
(f)成分
(f−1):モノエタノールアミン((b)成分の対イオンとしての配合量を含む)
<その他の成分>
ポリマー(1):特開平10−60476号公報の段落0020の合成例1の方法で合成した高分子化合物。
蛍光染料:チノパールCBS−X(商品名)(チバスペシャリティケミカルズ製)
酵素(1):エバラーゼ16.0L−EX(商品名)(プロテアーゼ、ノボザイム社製)酵素(2):ステインザイム(商品名)(アミラーゼ、ノボザイム社製)
色素(1):緑色202号
色素(2):黄色203号
(1)洗浄力評価
<評価用の汚染布の調製>
・モデル皮脂人工汚染布の調製
下記組成のモデル皮脂人工汚染液を布に付着してモデル皮脂人工汚染布を調製した。モデル皮脂人工汚染液の布への付着は、グラビアロールコーターを用いて人工汚染液を布に印刷することで行った。モデル皮脂人工汚染液を布に付着させモデル皮脂人工汚染布を作製する工程は、グラビアロールのセル容量58cm3/m2、塗布速度1.0m/min、乾燥温度100℃、乾燥時間1minで行った。布は木綿2003(谷頭商店製)を使用した。
*モデル皮脂人工汚染液の組成:ラウリン酸0.4質量%、ミリスチン酸3.1質量%、ペンタデカン酸2.3質量%、パルミチン酸6.2質量%、ヘプタデカン酸0.4質量%、ステアリン酸1.6質量%、オレイン酸7.8質量%、トリオレイン13.0質量%、パルミチン酸n-ヘキサデシル2.2質量%、スクアレン6.5質量%、卵白レシチン液晶物1.9質量%、鹿沼赤土8.1質量%、カーボンブラック0.01質量%、水残部(合計100質量%)
・ミートソース汚染布の調製
市販のレトルトミートソース(日清フーズ(株)製 マ・マー ミートソース(缶)、2012年7月購入)を木綿メリヤス布(谷頭商店製)に0.15g塗布し、均一に塗り広げて室温で12時間乾燥させたものを試験に供した。
<洗浄評価方法(1)>
(1−1)洗浄力の評価
液体洗浄剤組成物を、上記で作製したミートソース汚染布(6cm×6cm)5枚に、それぞれ67μL直接塗り、その状態で5分間静置したのち、1Lの水道水に入れてターゴトメーター(Ueshima, MS-8212)にて85rpmで洗浄した。洗浄条件は洗浄時間10分、洗浄時の洗剤組成物の濃度0.033質量%、水温は20℃であり、浴比は20(木綿2003(谷頭商店製)を6cm×6cmに裁断した布で調整)であり、洗浄後、水道水(20℃)で3分間すすいだ。
汚染前の原布、及び洗浄前後の550nmにおける反射率を測色色差計(日本電色株式会社製 Z−300A)にて測定し、次式によって洗浄率(%)を求めた(洗浄率は5枚の洗浄率の平均値)。
洗浄率(%)=100×[(洗浄後の反射率−洗浄前の反射率)/(原布の反射率−洗浄前の反射率)]
比較例3の組成物の洗浄率(%)(表中のかっこ内の数値で示した)を基準として、次式によって相対洗浄値(1)を求めた。結果を表に示した。
相対洗浄値(1)=〔対比する実施例又は比較例の洗浄率(%)〕−〔比較例3(基準組成物)の洗浄率(%)〕
相対洗浄値(1)の値が高い程、洗浄力が高いことを示す。相対洗浄値(1)の差が3以上あれば有意な差が認められる。
(1−2)洗浄速度の評価(1)
上記で作製したモデル皮脂人工汚染布(6cm×6cm)5枚を、ターゴトメーター(Ueshima, MS-8212)にて、85rpmで5分間又は10分間洗浄した。洗浄条件は、何れも液体洗浄剤組成物濃度0.033質量%、水温は20℃であり、浴比は20(木綿2003(谷頭商店製)を6cm×6cmに裁断した布で調整)であり、洗浄後、水道水(20℃)で3分間すすいだ。洗浄率を上記(1−1)の方法にて測定し、5枚の平均値を求めた。洗浄時間5分、10分の各洗浄率(平均値)により、次式によって5分/10分洗浄相対値(1)を求めた。結果を表に示した。なお、表には、この洗浄速度の評価(1)における洗浄時間5分の洗浄率(平均値)も、「5分後洗浄率(1)」として示した。
5分/10分洗浄相対値(1)(洗浄速度)=洗浄時間5分における洗浄率(%)/洗浄時間10分における洗浄率(%)
Figure 0006259217
<実施例10〜27、比較例6、7>
実施例1等と同様に表2に示す成分を混合して表2に記載の衣料用液体洗浄剤組成物を調製し、下記の「洗浄評価方法(2)」で洗浄力と洗浄速度を評価した。結果を表2に示す。
比較例6は特許文献1の実施例10に近い組成である。
<洗浄評価方法(2)>
(2−1)洗浄力の評価
比較例3の代わりに比較例6を基準とした以外は、実施例1等の前記の「(1−1)洗浄力の評価」と同じ評価方法で行った。ここでの評価結果は、「相対洗浄値(2)」とした。
(2−2)洗浄速度の評価(2)
実施例1等で作製したモデル皮脂人工汚染布(6cm×6cm)5枚を、ターゴトメーター(Ueshima, MS-8212)にて、85rpmで5分間又は10分間洗浄した。その際、水道水(20℃)に、液体洗浄剤組成物とモデル皮脂人口汚染布とを同時に添加して洗浄した。洗浄条件は、何れも液体洗浄剤組成物濃度0.033質量%、水温は20℃であり、浴比は20(木綿2003(谷頭商店製)を6cm×6cmに裁断した布で調整)であり、洗浄後、水道水(20℃)で3分間すすいだ。洗浄率を上記(2−1)の方法にて測定し、5枚の平均値を求めた。洗浄時間5分、10分の各洗浄率(平均値)により、次式いよって5分/10分洗浄相対値(2)を求めた。結果を表に示した。なお、表には、この洗浄速度の評価(2)における洗浄時間5分の洗浄率(平均値)も、「5分後洗浄率(2)」として示した。
5分/10分洗浄相対値(2)(洗浄速度)=洗浄時間5分における洗浄率(%)/洗浄時間10分における洗浄率(%)
Figure 0006259217
*1 (b)成分から取り込まれる分の量も含む。
<実施例28〜30、比較例8〜10>
実施例1等と同様に表3に示す成分を混合して表3に記載の衣料用液体洗浄剤組成物を調製し、下記の「洗浄評価方法(3)」で洗浄力を評価した。結果を表3に示す。
<洗浄評価方法(3)>
(3−1)皮脂汚れの洗浄率(%)
実施例10等の前記「(2−2)洗浄速度の評価(2)」において、浴比を12とした時の洗浄時間5分の洗浄率(平均値)を測定し、「5分後洗浄率(3)」として表に示した。
Figure 0006259217
*1 (b)成分から取り込まれる分の量も含む。
表3の実施例28と表1の実施例1、表3の実施例29と表1の実施例2、又は表3の実施例30と表1の実施例3は浴比のみが異なる。洗浄時間5分の洗浄率はほぼ同等であり、浴比が低くなっても良好な洗浄力を示す。一方、表3の比較例8と表1の比較例1、表3の比較例9と表1の比較例3、又は表3の比較例10と表1の比較例における洗浄時間5分の洗浄率を比較すると、浴比12と低い浴比で洗浄された比較例8〜10の方が、浴比20で洗浄された場合よりも洗浄率の低下が大きいことがわかる。
<実施例31〜39>
(b)成分として、一般式(2)中のpとqの異なる種々の陰イオン界面活性剤を用いて液体洗浄剤組成物を調製し、実施例10等の洗浄評価方法(2)の方法で、洗浄速度の評価(2)を評価した。結果を表4に示す。なお、本例で用いた(b)成分は以下のものである。
(b−5):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが1.0、平均EO付加モル数qが1.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−6):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが1.0、平均EO付加モル数qが3.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−7):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが2.0、平均EO付加モル数qが1.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−8):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが2.0、平均EO付加モル数qが3.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−9):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが3.0、平均EO付加モル数qが1.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−10):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが3.0、平均EO付加モル数qが2.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−11):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが3.0、平均EO付加モル数qが3.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
Figure 0006259217
*1 (b)成分から取り込まれる分の量も含む。
<配合例1〜16>
(b)成分として、一般式(2)中のpとqの異なる種々の陰イオン界面活性剤を用いて、表5、6に示す衣料用液体洗浄剤組成物を調製した。なお、本例で用いた(b)成分は以下のものである。配合例1〜16は本発明の効果を有すると考えられる。
(b−12):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが4.0、平均EO付加モル数qが1.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−13):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが4.0、平均EO付加モル数qが2.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−14):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが4.0、平均EO付加モル数qが3.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−15):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが4.0、平均EO付加モル数qが4.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−16):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが4.0、平均EO付加モル数qが5.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−17):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが5.0、平均EO付加モル数qが1.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−18):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが5.0、平均EO付加モル数qが2.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−19):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが5.0、平均EO付加モル数qが3.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−20):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが5.0、平均EO付加モル数qが4.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−21):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが5.0、平均EO付加モル数qが5.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−22):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが1.0、平均EO付加モル数qが4.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−23):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが1.0、平均EO付加モル数qが5.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−24):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが2.0、平均EO付加モル数qが4.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−25):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが2.0、平均EO付加モル数qが5.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−26):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが3.0、平均EO付加モル数qが4.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
(b−27):前記製造法(b4)と同じ原料及び同様な製造方法により製造された陰イオン界面活性剤であり、一般式(2)中の平均PO付加モル数pが3.0、平均EO付加モル数qが5.0の化合物である。表中の配合量は(b)成分相当の酸型の配合量であり、対塩のモノエタノールアミン(この製造法で用いた全量)は(f)成分に合計した。
Figure 0006259217
Figure 0006259217
*1 (b)成分から取り込まれる分の量も含む。

Claims (13)

  1. 下記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び水を配合してなり、(a)成分の配合量と(b)成分配合量の合計の配合量が15質量%以上、70質量%以下であり、(a)成分の配合量と(b)成分の配合量との質量比が、(b)成分/(a)成分で、0.7以上、10以下である、衣料用液体洗浄剤組成物。
    (a)成分:下記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤
    1O−(EO)mH (1)
    〔式中、R1は炭素数8以上、18以下の炭化水素基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、mは平均付加モル数を示し、mは1以上、10以下の数である。〕
    (b)成分:下記一般式(2)で表される陰イオン界面活性剤
    2O−(A1O)p−(EO)q−SO3M (2)
    〔式中、R2は炭素数8以上、22以下の炭化水素基を示し、A1Oは炭素数3のアルキレンオキシ基及び炭素数4のアルキレンオキシ基から選ばれるアルキレンオキシ基を示し、EOはエチレンオキシ基を示し、p及びqは平均付加モル数を示し、pは0.5以上、5以下の数、qは0以上、10以下の数である。Mは陽イオンである。〕
    (c)水酸基を1つ以上有する有機溶剤 5質量%以上、40質量%以下(質量%は、全配合原料の合計に対する質量%である。)
  2. (b)成分が、前記一般式(2)中のpが1以上、3以下の数の陰イオン界面活性剤である、請求項1記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
  3. (a)成分の配合量と(b)成分の配合量の合計が、全配合原料の合計質量に対して、30質量%以上、70質量%以下である、請求項1又は2に記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
  4. 20℃におけるpHが、6以上、11以下である、請求項1〜3の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
  5. (a)成分の配合量と(b)成分の配合量との質量比が、(b)成分/(a)成分で0.9以上、10以下である、請求項1〜4の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
  6. (a)成分の配合量と(b)成分の配合量との質量比が、(b)成分/(a)成分で0.9以上、3以下である、請求項1〜の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
  7. (a)成分の配合量と(c)成分の配合量との質量比が、(a)成分/(c)成分で0.5以上、2.5以下である、請求項1〜の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
  8. (a)成分中、前記一般式(1)中のR1が分岐鎖の第1級の炭化水素基である非イオン界面活性剤及び前記一般式(1)中のR1が直鎖の第2級の炭化水素基である非イオン界面活性剤から選ばれる非イオン界面活性剤(a1)の割合が、50質量%以上である、請求項1〜の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
  9. (a)成分として、前記一般式(1)中のR1が分岐鎖の第1級の炭化水素基である非イオン界面活性剤及び前記一般式(1)中のR1が直鎖の第2級の炭化水素基である非イオン界面活性剤から選ばれる非イオン界面活性剤(a1)と、前記一般式(1)中のR1が直鎖の第1級の炭化水素基である非イオン界面活性剤(a2)とを配合してなる、請求項1〜の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
  10. 更に下記(d)成分を配合してなり、(a)成分の配合量と(d)成分の配合量の合計と、(b)成分の配合量との質量比が、(b)成分/〔(a)成分+(d)成分〕で0.4以上、3以下である、請求項1〜の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
    (d)成分:下記一般式(3)で表される非イオン界面活性剤
    3O−(A2O)nH (3)
    〔式中、R3は炭素数8以上、22以下の炭化水素基を示し、A2Oは炭素数2以上、5以下のアルキレンオキシ基を示し、nは平均付加モル数を示し、16以上、35以下の数である。A2Oはエチレンオキシ基を平均14モル以上含む。但し、A2Oがすべてエチレンオキシ基の場合は、nは18以上の数である。〕
  11. 陽イオン界面活性剤の配合量が5質量%以下である、請求項1〜10の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物。
  12. 水と、請求項1〜11の何れかに記載の衣料用液体洗浄剤組成物0.01質量%以上、0.1質量%以下とを含有する、温度が0℃以上、35℃以下の洗浄液で、衣料の質量と前記洗浄液の量(リットル)の比で表される浴比が、洗浄液の量(リットル)/衣料の質量(kg)=3以上、50以下の条件で、衣料を1分間以上、7分間以下洗浄する、衣料の洗浄方法。
  13. 衣料の洗浄を、回転式洗濯機を用いて行う、請求項12に記載の衣料の洗浄方法。
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