JP6930196B2 - リチウムイオン電池用正極材料およびその製造方法、リチウムイオン電池用正極、リチウムイオン電池 - Google Patents
リチウムイオン電池用正極材料およびその製造方法、リチウムイオン電池用正極、リチウムイオン電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6930196B2 JP6930196B2 JP2017083464A JP2017083464A JP6930196B2 JP 6930196 B2 JP6930196 B2 JP 6930196B2 JP 2017083464 A JP2017083464 A JP 2017083464A JP 2017083464 A JP2017083464 A JP 2017083464A JP 6930196 B2 JP6930196 B2 JP 6930196B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- active material
- lithium ion
- ion battery
- electrode material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Description
前記官能基化グラフェンによる前記正極活物質粒子の平均被覆率が80%以上であり;
前記正極材料のX線光電子分光測定による測定値から下記式(1)により求められる官能基化率が0.3以上1.3以下であり;
前記正極材料のレーザーラマン分光法により測定されるDバンド(1360cm −1 付近)の強度(I(D))とGバンド(1590cm −1 付近)の強度(I(G))の比(I(D)/I(G))が0.7以上1.7以下であるリチウムイオン電池用正極材料である。
官能基化率=[(C−O一重結合に基づくピーク面積)+(C=O二重結合に基づくピーク面積)+(COO結合に基づくピーク面積)]/(C−C、C=C及びC−H結合に基づくピーク面積)・・・(1)
本発明におけるリチウムイオン電池用正極活物質粒子は、リチウム二次電池において正極として作用するものであれば特に制限は無く用いることができる。例えば、層状酸化物系活物質、リチウム過剰系活物質、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)などのスピネル型正極活物質、V2O5等の金属酸化物活物質やTiS2、MoS2、NbSe2などの金属化合物系活物質、リン酸鉄リチウム、リン酸マンガンリチウムなどのオリビン系活物質、などを用いることができるが、中でも正極活物質の表面劣化の影響が大きい層状酸化物系活物質に、本発明が好適に適用できる。
官能基化率=[(C−O結合に基づくピーク面積)+(C=O結合に基づくピーク面積)+(COO結合に基づくピーク面積)]/(C−C、C=C及びC−H結合に基づくピーク面積)
で定義される数値である。
本発明のリチウムイオン電池用正極(以下、単に「正極」という場合がある。)は、本発明のリチウムイオン電池用正極材料と、必要に応じ導電助剤、結着剤を含有する合剤層を有するものである。
本発明のリチウムイオン電池用正極材料の製造方法は、酸化グラフェン分散液と正極活物質粒子とを液相混合した後に乾燥させる操作により、リチウムイオン電池用正極活物質粒子が酸化グラフェンで被覆されてなる前駆体粒子を準備する工程と、前駆体粒子を、X線光電子分光測定による測定値から下記式(1)により求められる官能基化率が0.3以上1.3以下となるように還元する工程とを含む。
官能基化率=[(C−O一重結合に基づくピーク面積)+(C=O二重結合に基づくピーク面積)+(COO結合に基づくピーク面積)]/(C−C、C=C及びC−H結合に基づくピーク面積) ・・・(1)
酸化グラフェンは公知の方法で作製することができる。また市販の酸化グラフェンを購入してもよい。黒鉛(グラファイト)を酸化したものは酸化グラファイトとも呼ばれるが、本明細書においては酸化グラフェンに含めるものとする。黒鉛は、酸化されるとグラファイト層間距離が長くなり、X線回折測定で9.0°〜13.0°にピークをもつようになる。
正極材料を、走査電子顕微鏡(日立製作所、S−5500)により3千倍〜40万倍にて観察し、観察像を二次元平面画像とみなした上で正極活物質粒子の面積に占めるグラフェン被覆部分の面積から平均被覆率を算出した。この操作をランダムに選択した正極活物質粒子50個について行い、その平均値を平均被覆率とした。
X線光電子測定装置として、Quantera SXM (PHI 社製))を使用した。励起X線は、monochromatic Al Kα1,2 線(1486.6 eV)とし、X線径は200μm、光電子脱出角度は45°とした。
官能基化率=[(C−O一重結合に基づくピーク面積)+(C=O二重結合に基づくピーク面積)+(COO結合に基づくピーク面積)]/(C−C、C=C及びC−H結合に基づくピーク面積) ・・・(1)
官能基化グラフェンの、酸素原子の炭素原子に対する割合(酸化度)は、ワイドスキャンの酸素原子のピーク面積と、炭素原子のピーク面積から求めた。
ラマン測定はRamanor T−64000(Jobin Yvon/愛宕物産)を用いて測定した。ビーム径は100μm、光源はアルゴンイオンレーザー(波長:514.5nm)を用い、得られたラマンスペクトルのDバンド(1360cm−1付近)の強度(I(D))とGバンド(1590cm−1付近)の強度(I(G))の比(I(D)/I(G))を求めた。
電極を以下のように作製した。各実施例、比較例で作製した正極材料を100重量部、導電助剤としてアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製デンカブラック(登録商標))を5重量部、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン#7200(クレハ社製)5重量部、溶剤としてN−メチルピロリドンを50重量部加えたものをプラネタリーミキサー(プライミクス社製)で混合して電極ペーストを得た。電極ペーストをアルミニウム箔(厚さ15μm)にドクターブレードを用いて片面塗布し、80℃、30分間乾燥して電極板を得た。乾燥後の電極合剤層(アルミニウム箔除く)は40μmとした。
活物質がLiMnPO4の場合、上限電圧4.4V、下限電圧2.7V、
活物質がLiFePO4の場合、上限電圧4.0V、下限電圧2.5V、
活物質がLiMn2O4の場合、上限電圧4.3V、下限電圧2.7V、
活物質がLiNi1/3Mn1/3Co1/3O2の場合、上限電圧4.2V、下限電圧3.0V
とし、活物質がLi過剰系活物質以外の場合、充電レートはすべて1Cで固定し、放電レートは1Cで3回行った後、続けて3Cで3回行い、各レートの3回目の放電時の容量を放電容量とした。測定により得られた1C放電容量に対する3C放電容量の比(3C放電容量/1C放電容量)を負荷特性とした。
測定例4の試験を行った後、上限電圧まで1Cで定電流充電を行い、その後上限電圧で定電圧充電を行った。定電圧充電の終了電流は0.01Cであった。その後、電池を試験機から取り外し(充電状態)、イナートオーブン(ヤマト化学社製、DN411I)を用いて、60℃で1週間保存した。1週間後、電池を取り出し、Arグローブボックス(美和製作所社製)内に搬送し、解体し、正極のみを取り出した。取り出した正極を用いて、直径17mmに切り出したセルガード#2400(セルガード社製)セパレータとして、対極として金属リチウムを用い、電解液としてLiPF6/EC+DMC(富山薬品(株)製 LI−PASTE1)を200μL用いて、コインセルを再び作製し、測定例4と同様の条件により放電容量を測定した。ここでも各レートの3回目の放電時の容量を放電容量とした。測定例4で測定した1C放電容量(貯蔵前)に対する本測定例で測定した1C放電容量(貯蔵後)の割合(%)を高温貯蔵特性とした。
2000メッシュの天然黒鉛粉末(上海一帆石墨有限会社 メジアン径20μm)を原料として用いた。氷浴中の10gの天然黒鉛粉末に、220mlの98%濃硫酸、5gの硝酸ナトリウム、30gの過マンガン酸カリウムを入れ、1時間機械攪拌し、混合液の温度は20℃以下で保持した。上述混合液を氷浴から取り出し、35℃水浴中で4時間攪拌反応し、その後イオン交換水500mlを入れて得られた懸濁液を90℃で更に15分反応を行った。最後に600mlのイオン交換水と50mlの過酸化水素を入れ、5分間の反応を行い、酸化グラフェン分散液を得た。これを濾過し、希塩酸溶液で金属イオンを洗浄し、イオン交換水で酸を洗浄し、pHが7になるまで洗浄を繰り返し、酸化グラフェンゲルを作製した。酸化グラフェンゲルを凍結乾燥することにより、酸化グラフェン粉末を得た。
硝酸ナトリウムと過マンガン酸カリウムの量の黒鉛に対する比を合成例1の70%とした以外は、合成例1−1と同様に、酸化グラフェンゲルを作製した。酸化グラフェンゲルを凍結乾燥することにより、酸化グラフェン粉末を得た。
2000メッシュの天然黒鉛粉末(上海一帆石墨有限会社 メジアン径20μm)1gと塩化ナトリウム20gを乳鉢で10分〜15分混合したあと、水洗し乾燥した。乾燥した黒鉛粉末と、23mlの濃硫酸をフラスコ中で24時間、室温で混合した。その後、攪拌しながら40℃に加熱して100mgの硝酸ナトリウムを加えた。次に、攪拌を続け、過マンガン酸カリウム500mgを熱暴走しないように温度を45℃以下に保ちながら少量ずつ添加し、30分間保持した。3mlの水を加えて5分間待ったあと、さらに3mlの水を加え5分間待ち、40mlの水を加えて15分間待った。最後に140mlのイオン交換水と10mlの過酸化水素を入れ、5分間の反応を行い、酸化グラフェン分散液を得た。これを濾過し、希塩酸溶液で金属イオンを洗浄し、イオン交換水で酸を洗浄し、pHが7になるまで洗浄を繰り返し、酸化グラフェンゲルを作製した。この酸化グラフェンゲルを凍結乾燥することにより、酸化グラフェン粉末を得た。
硝酸ナトリウムと過マンガン酸カリウムの量の黒鉛に対する比を合成例1の400%とした以外は、合成例1−1と同様に、酸化グラフェンゲルを作製した。酸化グラフェンゲルを凍結乾燥することにより、酸化グラフェン粉末を得た。
天然黒鉛粉末(メジアン径10.0μm)を用いたこと以外は合成例1−1と同様に、酸化グラフェンゲルを作製した。酸化グラフェンゲルを凍結乾燥することにより、酸化グラフェン粉末を得た。
天然黒鉛粉末(メジアン径5.0μm)を用いたこと以外は合成例1−1と同様に、酸化グラフェンゲルを作製した。酸化グラフェンゲルを凍結乾燥することにより、酸化グラフェン粉末を得た。
天然黒鉛粉末(メジアン径3.0μm)を用いたこと以外は合成例1−1と同様に、酸化グラフェンゲルを作製した。酸化グラフェンゲルを凍結乾燥することにより、酸化グラフェン粉末を得た。
天然黒鉛粉末(メジアン径1.0μm)を用いたこと以外は合成例1−1と同様に、酸化グラフェンゲルを作製した。酸化グラフェンゲルを凍結乾燥することにより、酸化グラフェン粉末を得た。
Ni、Co、Alの硝酸塩を、化学量論比(Ni:Co:Al=0.8:0.15:0.05)に合わせて均一溶液を作り、アンモニア水でpH=9に合わせて共沈させた後、洗浄して150℃で6時間乾燥させた。その後、Li2CO3をモル比に合わせて混合して粉砕した後、750℃で12時間焼成して、LiNi0.8Co0.15Al0.05O2粒子を合成した。得られた活物質粒子のメジアン径は10.0μmであった。
Ni,Mn,Co,Liの酢酸塩を組成比でのモル比で秤量し、酢酸塩と等モルのクエン酸と共に純水に溶解させてクエン酸錯体溶液を調整し、スプレードライにて前駆体を得た。次いで得られた前駆体を400℃の仮焼成後粉砕し、ペレット成型して大気中900℃にて本焼成することで、0.5Li2MnO3−0.5Li(Ni1/3Co1/3Mn1/3)O2の組成比のLi過剰系活物質を得た。得られた活物質粒子のメジアン径は10.0μmであった。
合成例1−1に従って合成した酸化グラフェン0.15gにNMPを29.85g加え、フィルミックス(登録商標)30−30型(プライミクス社)を用いて混合して、酸化グラフェン分散液を得た。その後、分散液にLiNi0.5Mn0.3Co0.2O2(ユミコア社製NCM523、メジアン径10μmの造粒体である層状酸化物活物質粒子)の活物質粒子3gを加え、30−30型(プライミクス社)で回転速度40m/s(せん断速度:毎秒40000)で60秒処理した。処理後、孔径5μmのふるいにより沈降した粒子と上澄み液とを分けた後、粒子のみイナートオーブン(ヤマト化学社製、DN411I)を用いて80℃で1時間乾燥した。乾燥後の粒子を再び上澄み液に加え、混合、乾燥する工程を合計5回繰り返すことにより前駆体粒子を得た。
実施例1において、前駆体粒子を作製する際に混合・乾燥を合計4回にした点と、オーブンを用いて200℃空気中で加熱した点以外は同様に、正極材料を作製した。
実施例1において、酸化グラフェン分散液を得た後に、0.05gのアミノプロピルトリエトキシシラン(APTS)を加えた点と、前駆体粒子を作製する際に混合・乾燥を合計3回にした点と、オーブンを用いて200℃空気中で加熱した点以外は同様にして正極材料を作製した。
実施例1において、酸化グラフェン分散液を得た後に、0.05gのアミノプロピルトリエトキシシランを加えた点と、前駆体粒子を作製する際に混合・乾燥を合計2回にした点と、オーブンを用いて190℃空気中で加熱した点以外は同様にして正極材料を作製した。
合成例1−3に従って合成した酸化グラフェンを用いて酸化グラフェン分散液を得たこと、還元条件を300℃空気中で6時間の加熱としたこと以外は実施例1と同様にして正極材料を作製した。
前駆体粒子を作製する際に混合・乾燥を合計7回にした点と、還元条件を、150℃空気中で6時間の加熱とした点以外は実施例1と同様にして、正極材料を作製した。
NMPの添加量を14.85gとしたと、前駆体粒子を作製する際に混合・乾燥を合計8回にした点と、還元条件を200℃空気中で6時間の加熱とした点以外は実施例1と同様の方法で正極材料を作製した。
還元条件を120℃窒素雰囲気とした点以外は実施例1と同様にして正極材料を作製した。
合成例1−2に従って合成した酸化グラフェンを用いた点と、酸化グラフェン分散液を得た後に、0.05gのアミノプロピルトリエトキシシランを加えた点と、還元条件を180℃空気中での加熱した点以外は実施例1と同様に正極材料を作製した。
活物質粒子を合成例2−1で得られたNCA活物質粒子に変えた点と、還元条件を250℃空気中で6時間の加熱とした点以外は実施例1と同様の方法で正極材料を作製した。
活物質粒子を合成例2−2で得られたLi過剰系活物質粒子に変えた点と、還元条件を、250℃空気中で6時間の加熱とした点以外は実施例1と同様の方法で、正極材料を作製した。
活物質粒子をLCO活物質(LiCoO2、宝泉株式会社製)に変えた点と、還元条件を、250℃空気中で6時間の加熱とした点以外は実施例1と同様の方法で正極材料を作製した。
LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2(ユミコア社製NCM523、メジアン径20μmの造粒体である層状酸化物活物質粒子)の活物質粒子としたこと以外は実施例1と同様にして正極材料を作製した。
LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2(ユミコア社製NCM523、メジアン径5.0μmの造粒体である層状酸化物活物質粒子)の活物質粒子としたこと以外は実施例1と同様にして正極材料を作製した。
合成例1−5に従って合成した酸化グラフェンを用いて酸化グラフェン分散液を得たこと、LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2(ユミコア社製NCM523、メジアン径1.0μmの造粒体である層状酸化物活物質粒子)の活物質粒子としたこと以外は実施例1と同様にして正極材料を作製した。
合成例1−6に従って合成した酸化グラフェンを用いて酸化グラフェン分散液を得たこと、以外は実施例1と同様にして正極材料を作製した。
合成例1−7に従って合成した酸化グラフェンを用いて酸化グラフェン分散液を得たこと、以外は実施例1と同様にして正極材料を作製した。
合成例1−8に従って合成した酸化グラフェンを用いて酸化グラフェン分散液を得たこと、以外は実施例1と同様にして正極材料を作製した。
LiNi0.5Mn0.3Co0.2O2(ユミコア社製NCM523、メジアン径0.5μmの造粒体である層状酸化物活物質粒子)の活物質粒子としたこと以外は実施例1と同様にして正極材料を作製した。
合成例1−1に従って合成した酸化グラフェン粉末0.24gにLiNi0.5Mn0.3Co0.2O2(ユミコア社製NCM523)の活物質粒子3gとNMP3gを加え、得られたペーストを30−30型(プライミクス社)で回転速度40m/s(せん断速度:毎秒40000)で60秒処理した。処理後、イナートオーブン(ヤマト化学社製、DN411I)を用いて80℃で1時間乾燥した。その後圧力0.01MPaの真空雰囲気中で、で、温度100℃で乾燥させて乾燥体を作製した。次に、この乾燥体を粉砕して粉体混合物を作製し、粉体混合物を圧力0.01MPa以下の真空雰囲気中で、温度300℃で6時間加熱することにより、酸化グラフェンを還元し、正極材料を作製した。
前駆体粒子を、600℃空気中で6時間加熱することにより、酸化グラフェンを還元した点以外は実施例1と同様の方法で正極材料を作製した。
実施例1において、前駆体粒子を作製する際に混合・乾燥を1回のみとした点以外は実施例1と同様の方法で正極材料を作製した。
実施例1において、合成例1−2に従って合成した酸化グラフェンを用いた点と前駆体粒子を作製する際に混合・乾燥を合計3回にした点と複合体粒子前駆体を、500℃空気中で6時間加熱することにより、酸化グラフェンを還元した点以外は実施例1と同様の方法で正極材料を作製した。
実施例1において、合成例1−4に従って合成した酸化グラフェンを用いた点と前駆体粒子を作製する際に混合・乾燥を合計2回にした点と複合体粒子前駆体を、300℃空気中で6時間加熱することにより、酸化グラフェンを還元した点以外は実施例1と同様にして正極材料を作製した。
実施例1において、合成例1−1に従って合成した酸化グラフェンを用いた点と前駆体粒子を作製する際に混合・乾燥を合計2回にした点と、還元条件を80℃空気中で6時間の加熱とした点以外は実施例1と同様の方法で正極材料を作製した。
(合成例1)で作製した酸化グラフェン粉末0.06gとLiNi0.5Mn0.3Co0.2O2(ユミコア社製NCM523)の活物質粒子3gと、水0.1gと、ジルコニアボール(直径1cm)7個をジルコニア容器(12ml)内に入れて、遊星型ボールミル(フリッチュ社製、型式P−5)で300rpm、6時間混合し、前駆体粒子を得た。前駆体粒子を、イナートオーブン(ヤマト化学社製、DN411I)を用いて150℃空気中で6時間加熱することにより、酸化グラフェンを還元し、NMC活物質粒子−高官能基化グラフェン複合電極材料を得た。
Claims (14)
- 正極活物質粒子が官能基化グラフェンで被覆されてなるリチウムイオン電池用正極材料であって、
前記官能基化グラフェンによる前記正極活物質粒子の平均被覆率が80%以上であり;
前記正極材料のX線光電子分光測定による測定値から下記式(1)により求められる官能基化率が0.3以上1.3以下であり;
前記正極材料のレーザーラマン分光法により測定されるDバンド(1360cm −1 付近)の強度(I(D))とGバンド(1590cm −1 付近)の強度(I(G))の比(I(D)/I(G))が0.7以上1.7以下であるリチウムイオン電池用正極材料。
官能基化率=[(C−O一重結合に基づくピーク面積)+(C=O二重結合に基づくピーク面積)+(COO結合に基づくピーク面積)]/(C−C、C=C及びC−H結合に基づくピーク面積)・・・(1) - 前記I(D)/I(G)が0.8以上1.1以下である、請求項1に記載のリチウムイオン電池用正極材料。
- 前記官能基化グラフェンは、グラフェン層に平行な方向の大きさが1μm以上である、請求項1または2に記載のリチウムイオン電池用正極材料。
- 前記官能基化グラフェンによる前記正極活物質粒子の平均被覆率が90%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン電池用正極材料。
- 前記正極材料の官能基化率が0.8以上1.3以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン電池用正極材料。
- 前記官能基化グラフェンによる被覆厚みが100nm以下である、請求項1〜5のいずれかに記載のリチウムイオン電池用正極材料。
- 前記正極活物質粒子が層状酸化物活物質粒子である、請求項1〜6のいずれかに記載のリチウムイオン電池用正極材料。
- 前記正極活物質粒子がNiを含む層状酸化物活物質粒子である、請求項7に記載のリチウムイオン電池用正極材料。
- 前記官能基化グラフェンのグラフェン層に平行な方向の大きさを前記正極活物質粒子の粒子径で除した値が0.05以上3.0以下である、請求項1〜8のいずれかに記載のリチウムイオン電池用正極材料。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のリチウムイオン電池用正極材料を含むリチウムイオン電池用正極。
- 請求項10に記載のリチウムイオン電池用正極を用いてなるリチウムイオン電池。
- 酸化グラフェン分散液と正極活物質粒子とを液相混合した後に乾燥させる操作を複数回繰り返すことにより、リチウムイオン電池用正極活物質粒子が酸化グラフェンで被覆されてなる前駆体粒子を準備する工程;
該前駆体粒子を、X線光電子分光測定による測定値から下記式(1)により求められる官能基化率が0.3以上1.3以下となるように還元する工程;
を有するリチウムイオン電池用正極材料の製造方法。
官能基化率=[(C−O一重結合に基づくピーク面積)+(C=O二重結合に基づくピーク面積)+(COO結合に基づくピーク面積)]/(C−C、C=C及びC−H結合に基づくピーク面積)・・・(1) - 前記前駆体粒子を還元する工程を150℃以上300℃以下の温度環境下で行う、請求項12に記載のリチウムイオン電池用正極材料の製造方法。
- 酸化グラフェン分散液を正極活物質粒子と混合する前か、あるいは混合する際に、前記正極活物質粒子をシランカップリング剤と接触させる、請求項12または13に記載のリチウムイオン電池用正極材料の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016085007 | 2016-04-21 | ||
JP2016085007 | 2016-04-21 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017199670A JP2017199670A (ja) | 2017-11-02 |
JP2017199670A5 JP2017199670A5 (ja) | 2020-04-02 |
JP6930196B2 true JP6930196B2 (ja) | 2021-09-01 |
Family
ID=60238123
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017083464A Active JP6930196B2 (ja) | 2016-04-21 | 2017-04-20 | リチウムイオン電池用正極材料およびその製造方法、リチウムイオン電池用正極、リチウムイオン電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6930196B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102212939B1 (ko) * | 2017-12-04 | 2021-02-04 | 한국전기연구원 | 산화그래핀환원물-실리콘 금속입자 복합체, 복합체 제조방법 및 복합체를 포함하는 이차전지용 전극 |
JP7102831B2 (ja) * | 2018-03-23 | 2022-07-20 | Tdk株式会社 | 正極及びリチウムイオン二次電池 |
JP2019175633A (ja) * | 2018-03-28 | 2019-10-10 | Tdk株式会社 | リチウムイオン二次電池 |
JP7031097B2 (ja) * | 2018-07-26 | 2022-03-08 | 株式会社Abri | リチウム二次電池の充放電方法 |
US20220093914A1 (en) | 2019-02-01 | 2022-03-24 | Nichia Corporation | Electrode active material for non-aqueous secondary battery and method for producing the same |
WO2020158887A1 (ja) * | 2019-02-01 | 2020-08-06 | 日亜化学工業株式会社 | 非水系二次電池用電極活物質の製造方法 |
CN110311113B (zh) * | 2019-07-02 | 2021-04-13 | 宁夏汉尧石墨烯储能材料科技有限公司 | 一种石墨烯包覆的锂离子电池正极材料 |
CN114846647A (zh) * | 2019-12-27 | 2022-08-02 | 株式会社半导体能源研究所 | 电极浆料的制造方法、电极的制造方法、正极的制造方法、二次电池用电极、二次电池用正极 |
CN114981210A (zh) * | 2020-01-07 | 2022-08-30 | 积水化学工业株式会社 | 粒子的制造方法 |
CN114156462A (zh) * | 2021-06-15 | 2022-03-08 | 宁夏汉尧石墨烯储能材料科技有限公司 | 纳米级包覆提高类单晶正极材料性能的锂离子电池电极 |
WO2023119857A1 (ja) * | 2021-12-22 | 2023-06-29 | パナソニックホールディングス株式会社 | 固体電池用負極および固体電池 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10374223B2 (en) * | 2013-01-23 | 2019-08-06 | Toray Industries, Inc. | Positive electrode active material/graphene composite particles, positive electrode material for lithium ion cell, and method for manufacturing positive electrode active material/graphene composite particles |
-
2017
- 2017-04-20 JP JP2017083464A patent/JP6930196B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017199670A (ja) | 2017-11-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6930196B2 (ja) | リチウムイオン電池用正極材料およびその製造方法、リチウムイオン電池用正極、リチウムイオン電池 | |
KR102382277B1 (ko) | 리튬 이온 이차 전지용 정극, 그래핀-정극 활물질 복합체 입자 및 이들의 제조 방법, 및 리튬 이온 이차 전지용 정극 페이스트 | |
TWI577075B (zh) | 正極活性物質-石墨烯複合體粒子及鋰離子電池用正極材料及正極活性物質-石墨烯複合體粒子的製造方法 | |
EP3242351B1 (en) | Cathode active material for lithium-ion secondary batteries, method for producing same, and lithium-ion secondary battery comprising same | |
KR102189514B1 (ko) | 그래핀 분말, 리튬 이온 전지용 전극 페이스트 및 리튬 이온 전지용 전극 | |
JP6395064B2 (ja) | リチウム二次電池用正極材の製造方法 | |
TWI753938B (zh) | 蓄電裝置用電極材料、蓄電裝置用電極及蓄電裝置 | |
JP6696632B1 (ja) | グラフェン分散液およびその製造方法ならびに二次電池用電極 | |
KR102256295B1 (ko) | 음극 활물질, 상기 음극 활물질을 포함한 음극 및 리튬 이차 전지, 및 상기 음극 활물질의 제조방법 | |
JP2019207793A (ja) | 正極、全固体電池及びこれらの製造方法 | |
KR20200075209A (ko) | 음극 활물질, 그의 제조 방법 및 그를 포함하는 리튬이차전지 | |
KR102519438B1 (ko) | 복합 음극 활물질, 이를 포함하는 리튬 전지, 및 상기 복합 음극 활물질의 제조방법 | |
JP6760097B2 (ja) | リチウム二次電池用正極およびその製造方法 | |
WO2020066909A1 (ja) | 二次電池用電極およびリチウムイオン二次電池 | |
JP2019207792A (ja) | 正極、全固体電池及びこれらの製造方法 | |
JP7267163B2 (ja) | 全固体電池用正極および全固体電池 | |
JP4495531B2 (ja) | 粒状複合炭素材料およびその製造方法、ならびにリチウムイオン二次電池用負極材料、リチウムイオン二次電池用負極およびリチウムイオン二次電池 | |
EP3859843A1 (en) | Electrically conductive substance, positive electrode, and secondary battery | |
JP7469920B2 (ja) | 全固体電池用正極および全固体電池 | |
WO2020255489A1 (ja) | 負極材、負極、電池セル | |
JP2021002518A (ja) | 二次電池用電極ペーストの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200219 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200219 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210120 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210209 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210217 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210713 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210726 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6930196 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |