JP6930140B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は二次電池に関する。特に、正極、負極およびセパレータを含む電極構成層から構成された電極組立体を有して成る二次電池に関する。
二次電池は、いわゆる“蓄電池”ゆえ充電・放電の繰り返しが可能であり、様々な用途に用いられている。例えば、携帯電話、スマートフォンおよびノートパソコンなどのモバイル機器に二次電池が用いられている。
モバイル機器などを含め種々の電池用途では、二次電池は筐体内に収められて使用される。つまり、使用される機器の筐体内部を部分的に占めるように二次電池が配置される。
特表2015−536036
本願発明者は、従前の二次電池では克服すべき課題があることに気付き、そのための対策を取る必要性を見出した。具体的には以下の課題があることを本願発明者は見出した。
筐体内において二次電池の設置スペースは回路基板および各種部品などの他の機器要素との兼ね合いを考慮する必要がある。特に、近年のニーズの多様化に伴って、筐体およびその内部に収める種々の要素によって二次電池の設置スペースがより制限を受ける傾向があり、よりサイズの小さい二次電池が求められている。
二次電池をより小さいサイズとすべく、電池内のデットスペースを減じることが考えられる。例えば、電池の外装体とその内部の電極組立体との間の体積を減じると、より小さい二次電池を得ることができる。
しかしながら、このようなデットスペースの低減は短期的な視点では特に問題がないものの、長期的な視点では問題となり得ることを本願発明者らは見出した。具体的には、デットスペース低減の観点からは外装体内に位置付けられる“電極組立体のタブ”を曲げておくことが考えられるものの、そのようなタブの曲げは長期的に見れば必ずしも望ましいといえないことを見出した。例えば、タブは、それ自体が金属から成ることが多く、塑性変形するものと一般に考えられる。しかしながら、二次電池のタブは、その特異な構造ゆえ、実質的に塑性変形の挙動をそのまま示さない場合があり、長期でみれば元の形状へと戻ろうとする力が働き易いことを見出した。これは、積層した正極および負極の各々に設けられている複数の集電体の突出部分の重ね合わせから二次電池のタブが成る場合に特に顕著となる。
タブが元の形状へと変形すると、そのタブが外装体を内側から押圧するので、電池が膨らむように変形してしまう虞があり、また、タブと外装体との間で非所望の電気的接触が引き起こされてしまう虞もある。
本発明はかかる課題に鑑みて為されたものである。即ち、本発明の主たる目的は、長期的な視点で電池内のデットスペースが好適に減じられた二次電池を提供することである。
本願発明者は、従来技術の延長線上で対応するのではなく、新たな方向で対処することによって上記課題の解決を試みた。その結果、上記主たる目的が達成された二次電池の発明に至った。
本発明に係る二次電池は、正極、負極および、その正極と負極との間のセパレータを含む電極構成層が積層した電極組立体、ならびに、かかる電極組立体を包み込む外装体を有して成る二次電池であって、
電極組立体のタブは、電極組立体の側面から突き出た長さに相当する突出寸法が減じられるように曲げられており、
タブの曲げの戻りを防止するための曲げ戻り防止部材が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る二次電池は、電極組立体の側面からの突出寸法が減じられるようにタブが曲げられており、その突出寸法の低減分だけデットスペースの低減が図られている。また、本発明では、タブが曲げに付されているだけでなく、曲げ戻り防止部材が併せて設けられているので、タブが元の形状へと戻ろうとする力が効果的に抑制されるようになっている。
したがって、本発明の二次電池では、電池が膨らむように変形する虞およびタブと外装体との間で非所望の電気的接触が引き起こされる虞が防止されている。つまり、本発明の二次電池は、長期的な視点で電池内のデットスペースが好適に減じられた電池となっている。
非巻回の平面積層型を示した模式的断面図 本発明の概念を示した模式図(図2(A):側面視、図2(B):斜視) デットスペースの低減およびタブの曲げ戻りの概念を模式的に示した側面図 タブの曲げを説明するための模式的側面図 タブとリードとの一体曲げの態様を模式的に示した側面図および斜視図 第1態様を示した模式的側面図 図6(a)の第1態様を示した模式的斜視図 第2態様を示した模式的側面図 第3態様を示した模式的側面図
以下では、本発明の一実施形態に係る二次電池をより詳細に説明する。必要に応じて図面を参照して説明を行うものの、図面における各種の要素は、あくまでも本発明の理解のために模式的かつ例示的に示したにすぎず、外観や寸法比などは実物と異なり得る。
本明細書で直接的または間接的に説明される“厚み”の方向は、二次電池を構成する電極材の積層方向に基づいており、例えば扁平状電池などの「板状に厚みを有する二次電池」においては、その板厚方向に相当する。本明細書で用いる「平面視」とは、かかる厚みの方向に沿って対象物を上側または下側からみた場合の見取図に基づいており、「断面視」は、二次電池の厚み方向に沿って切り取って得られる対象物の仮想断面に基づいている。更には「側面視/側面図」とは、対象物の厚み(例えば二次電池または電極組立体の厚さ)を捉えることができる方向からみた対象物の側方からの見取図に基づいている。
また、本明細書で直接的または間接的に用いる“上下方向”および“左右方向”は、それぞれ図中における上下方向および左右方向に相当する。特記しない限り、同じ符号または記号は、同じ部材・部位または同じ意味内容を示すものとする。
[本発明の二次電池の構成]
本発明では二次電池が提供される。本明細書でいう「二次電池」とは、充電・放電の繰り返しが可能な電池のことを指している。従って、本発明の二次電池は、その名称に過度に拘泥されるものでなく、例えば“蓄電デバイス”なども本発明の対象に含まれ得る。
本発明に係る二次電池は、正極、負極及びセパレータを含む電極構成層が積層した電極組立体を有して成る。図1には電極組立体を例示している。図示されるように、正極1と負極2とはセパレータ3を介して積み重なって電極構成層10を成しており、かかる電極構成層10が少なくとも1つ以上積層して電極組立体が構成されている。二次電池ではこのような電極組立体が電解質(例えば非水電解質)と共に外装体に封入されている。
正極は、少なくとも正極材層および正極集電体から構成されている。正極では正極集電体の少なくとも片面に正極材層が設けられており、正極材層には電極活物質として正極活物質が含まれている。例えば、電極組立体における複数の正極は、それぞれ、正極集電体の両面に正極材層が設けられているものでよいし、あるいは、正極集電体の片面にのみ正極材層が設けられているものでもよい。二次電池のさらなる高容量化の観点でいえば正極は正極集電体の両面に正極材層が設けられていることが好ましい。
負極は、少なくとも負極材層および負極集電体から構成されている。負極では負極集電体の少なくとも片面に負極材層が設けられており、負極材層には電極活物質として負極活物質が含まれている。例えば、電極組立体における複数の負極は、それぞれ、負極集電体の両面に負極材層が設けられているものでよいし、あるいは、負極集電体の片面にのみ負極材層が設けられているものでもよい。二次電池のさらなる高容量化の観点でいえば負極は負極集電体の両面に負極材層が設けられていることが好ましい。
正極および負極に含まれる電極活物質、即ち、正極活物質および負極活物質は、二次電池において電子の受け渡しに直接関与する物質であり、充放電、すなわち電池反応を担う正負極の主物質である。より具体的には、「正極材層に含まれる正極活物質」および「負極材層に含まれる負極活物質」に起因して電解質にイオンがもたらされ、かかるイオンが正極と負極との間で移動して電子の受け渡しが行われて充放電がなされる。正極材層および負極材層は特にリチウムイオンを吸蔵放出可能な層であることが好ましい。つまり、本発明に係る二次電池は、非水電解質を介してリチウムイオンが正極と負極との間で移動して電池の充放電が行われる非水電解質二次電池となっていることが好ましい。充放電にリチウムイオンが関与する場合、本発明に係る二次電池は、いわゆる“リチウムイオン電池”に相当し、正極および負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有する。
正極材層の正極活物質は例えば粒状体から成るところ、粒子同士の十分な接触と形状保持のためにバインダー(“結着材”とも称される)が正極材層に含まれていることが好ましい。更には、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が正極材層に含まれていてもよい。同様にして、負極材層の負極活物質は例えば粒状体から成るところ、粒子同士の十分な接触と形状保持のためにバインダーが含まれることが好ましく、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が負極材層に含まれていてもよい。このように、複数の成分が含有されて成る形態ゆえ、正極材層および負極材層はそれぞれ“正極合材層”および“負極合材層”などと称すこともできる。
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、正極活物質は例えばリチウム含有複合酸化物であることが好ましい。より具体的には、正極活物質は、リチウムと、コバルト、ニッケル、マンガンおよび鉄から成る群から選択される少なくとも1種の遷移金属とを含むリチウム遷移金属複合酸化物であることが好ましい。つまり、本発明に係る二次電池の正極材層においては、そのようなリチウム遷移金属複合酸化物が正極活物質として好ましくは含まれている。例えば、正極活物質はコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、または、それらの遷移金属の一部を別の金属で置き換えたものであってよい。このような正極活物質は、単独種として含まれてよいものの、二種以上が組み合わされて含まれていてもよい。あくまでも例示にすぎないが、本発明に係る二次電池では、正極材層に含まれる正極活物質がコバルト酸リチウムとなっていてよい。
正極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、ポリフッ化ビリニデン、ビリニデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビリニデンフルオライド−テトラフルオロチレン共重合体およびポリテトラフルオロチレンなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。正極材層に含まれる得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブや気相成長炭素繊維等の炭素繊維、銅、ニッケル、アルミニウムおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。例えば、正極材層のバインダーはポリフッ化ビニリデンであってよく、また、正極材層の導電助剤はカーボンブラックであってよい。あくまでも例示にすぎないが、正極材層のバインダーおよび導電助剤は、ポリフッ化ビニリデンとカーボンブラックとの組合せになっていてよい。
負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、負極活物質は例えば各種の炭素材料、酸化物、または、リチウム合金などであることが好ましい。
負極活物質の各種の炭素材料としては、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、ハードカーボン、ソフトカーボン、ダイヤモンド状炭素などを挙げることができる。特に、黒鉛は電子伝導性が高く、負極集電体との接着性が優れる点などで好ましい。負極活物質の酸化物としては、酸化シリコン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛および酸化リチウムなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。負極活物質のリチウム合金は、リチウムと合金形成され得る金属であればよく、例えば、Al、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、Laなどの金属とリチウムとの2元、3元またはそれ以上の合金であってよい。このような酸化物は、その構造形態としてアモルファスとなっていることが好ましい。結晶粒界または欠陥といった不均一性に起因する劣化が引き起こされにくくなるからである。あくまでも例示にすぎないが、本発明に係る二次電池では、負極材層の負極活物質が人造黒鉛となっていてよい。
負極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、スチレンブタジエンゴム、ポリアクリル酸、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド系樹脂およびポリアミドイミド系樹脂から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。例えば、負極材層に含まれるバインダーはスチレンブタジエンゴムとなっていてよい。負極材層に含まれる得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブや気相成長炭素繊維等の炭素繊維、銅、ニッケル、アルミニウムおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。なお、負極材層には、電池製造時に使用された増粘剤成分(例えばカルボキシルメチルセルロース)に起因する成分が含まれていてもよい。
あくまでも例示にすぎないが、負極材層における負極活物質およびバインダーは人造黒鉛とスチレンブタジエンゴムとの組合せになっていてよい。
正極および負極に用いられる正極集電体および負極集電体は電池反応に起因して活物質で発生した電子を集めたり供給したりするのに資する部材である。このような集電体は、シート状の金属部材であってよく、多孔または穿孔の形態を有していてよい。例えば、集電体は金属箔、パンチングメタル、網またはエキスパンドメタル等であってよい。正極に用いられる正極集電体は、アルミニウム、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えばアルミニウム箔であってよい。一方、負極に用いられる負極集電体は、銅、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えば銅箔であってよい。
正極および負極に用いられるセパレータは、正負極の接触による短絡防止および電解質保持などの観点から設けられる部材である。換言すれば、セパレータは、正極と負極と間の電子的接触を防止しつつイオンを通過させる部材であるといえる。好ましくは、セパレータは多孔性または微多孔性の絶縁性部材であり、その小さい厚みに起因して膜形態を有している。あくまでも例示にすぎないが、ポリオレフィン製の微多孔膜がセパレータとして用いられてよい。この点、セパレータとして用いられる微多孔膜は、例えば、ポリオレフィンとしてポリエチレン(PE)のみ又はポリエチレン(PP)のみを含んだものであってよい。更にいえば、セパレータは、“PE製の微多孔膜”と“PP製の微多孔膜”とから構成される積層体であってもよい。セパレータの表面が無機粒子コート層や接着層等により覆われていてもよい。セパレータの表面が接着性を有していてもよい。なお、本発明において、セパレータは、その名称によって特に拘泥されるべきでなく、同様の機能を有する固体電解質、ゲル状電解質、絶縁性の無機粒子などであってもよい。
本発明の二次電池では、正極、負極およびセパレータを含む電極構成層から成る電極組立体が電解質と共に外装体に封入されている。正極および負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有する場合、電解質は有機電解質・有機溶媒などの“非水系”の電解質であることが好ましい(すなわち、電解質が非水電解質となっていることが好ましい)。電解質では電極(正極・負極)から放出された金属イオンが存在することになり、それゆえ、電解質は電池反応における金属イオンの移動を助力することになる。
非水電解質は、溶媒と溶質とを含む電解質である。具体的な非水電解質の溶媒としては、少なくともカーボネートを含んで成るものが好ましい。かかるカーボネートは、環状カーボネート類および/または鎖状カーボネート類であってもよい。特に制限されるわけではないが、環状カーボネート類としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)およびビニレンカーボネート(VC)から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。鎖状カーボネート類としては、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジプロピルカーボネート(DPC)から成る群から選択される少なくも1種を挙げることができる。あくまでも例示にすぎないが、非水電解質として環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との組合せが用いられてよく、例えばエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合物が用いてよい。また、具体的な非水電解質の溶質としては、例えば、LiPFおよび/またはLiBFなどのLi塩が好ましく用いられる。
二次電池の外装体は、正極、負極及びセパレータを含む電極構成層が積層した電極組立体を包み込むものであるが、ハードケースの形態であってよく、あるいは、ソフトケースの形態であってもよい。具体的には、外装体は、いわゆる“金属缶”に相当するハードケース型であってもよく、あるいは、いわゆるラミネートフィルムから成る“パウチ”に相当するソフトケース型であってもよい。
[本発明の二次電池の特徴]
本発明の二次電池は、タブに関連した構造的特徴を有している。特に、タブの突出長さに関連する構造的特徴を有している。具体的には、図2および図3に示すように、電極組立体100’のタブ50は、電極組立体100’の側面から突き出た長さに相当する突出寸法が減じられるように曲げられており、タブ50の曲げ戻りを防止するための曲げ戻り防止部材80が設けられている。
本明細書において「タブ」とは、広義には、外部との電気的接続に供する電池の外部端子要素を意味しており、狭義には、正極または負極の集電体の一部であって、特に電極活物質(正極材・負極材)が設けられておらず、電極組立体において正極または負極から突出した形態を有する外部端子要素を意味している。
本発明の二次電池では、単に電池内のデットスペースを減じるタブ曲げがなされているだけでなく、その曲げに対応する「曲げ戻り防止部材」が外装体内に設けられている。つまり、電池の外装体とその内部の電極組立体との間の体積を減じるべくタブが曲げられつつも、その曲げをより効果的なものとすべく曲げ戻り防止部材が設けられている。
曲げ戻り防止部材は、本願発明の創出に際して本願発明者らが見出した二次電池タブに特有な事象に関連している。本願発明者らは、二次電池のタブは、それ自体が金属から成り、塑性変形するものと一般に考えられるものの、その特異な構造ゆえに長期的には塑性変形の挙動をそのまま示さないことを見出した。具体的には、電極組立体100’の正極および負極の各々に設けられている複数の集電体の突出部分を互いに重ね合わせて一体化して設けたタブ50においては、電池内のデットスペースを減じるべくタブを曲げたとしても、長期的には元の形状へと戻ろうとする力が働き易いことを見出した(図3参照)。外装体内でタブが元の形状へと戻ろうとする力が働くと、電池が膨らむように変形したり、タブと外装体との間で非所望の電気的接触が引き起こされたりする虞がある。特に、外装体がラミネートフィルムから成るソフトケース型の場合では、かかる非所望に膨らむ変形がより顕著となり得る。この点、本発明においては、タブが元の形状へと戻らないように曲げ戻り防止部材が設けられており、それゆえ、長期的な視点で不都合な事象が減じられている。つまり、横方向の突出寸法が減じられるように曲げられたタブとその曲げ戻りに鑑みて設けられた曲げ戻り防止部材とが組み合わさることで、デットスペース(特に「外装体内部のデットスペース」)がより好適に減じられた二次電池がもたらされている。例えば図2に示す態様から理解できるように、本発明においては「曲げられたタブ50」と「電極組立体100’の本体部100''(特にその側面)」とが相互に固定されていると捉えることもできる。
本発明の二次電池では、デットスペースが減じられているといえども、電極組立体はそれ自体がサイズ減となっているわけでなく、電池容量は実質的に損なわれていない。したがって、本発明では、電池容量を実質的に損わずによりコンパクトな電池サイズを実現することができる。特に本発明の二次電池は、タブの“曲げ戻り”が効果的に防止されているので、単位体積当たりのエネルギー密度がより高いだけでなく、長期安定性により優れている。
ここで、本発明にいう「曲げ戻り防止部材」とは、広義には、曲げられた電池タブの戻りを防止するための部材を意味しており、狭義には、電極組立体からの突出寸法を減じるべく意図的に曲げられた電池タブが元の形態へと戻ることを防止するために設けられた部材を意味している。
曲げ戻り防止部材は、曲げられた電池タブの戻り防止に資するものであれば、その種類に特に制限はない。つまり、突出寸法を減じるべく意図的に曲げられた電池タブが元の形態へと戻るのを防止するものであれば、曲げ戻り防止部材の形態自体は特に制限はない。なお、タブは集電体の重ね合せから成り得るので、曲げ戻り防止部材は、そのような重ね合せ構造のタブの曲げに対して“曲げ戻り防止”に資する部材であるといえる。
例えば、曲げ戻り防止部材は剛性特性を呈するものであってよく、あるいは、曲げ戻り防止部材が可撓性を呈するものであってもよい。本発明では“曲げられたタブ”、“タブが設けられている電極組立体”および/または“リード”など具体的な二次電池の構成・形態に応じて適当な曲げ戻り防止部材を採用してよい。
“剛性特性”の場合、曲げ戻り防止部材が剛体から実質的に成っており、剛体の構造強度がタブの曲げ戻り力に抗するようになっていることが好ましい。一方、“可撓性”の場合、曲げ戻り防止部材がフィルム状の薄い部材から成り(例えば曲げ戻り防止部材がテープ形態を有しており)、かかるフィルム状部材/テープ部材の材質強度がタブの曲げ戻り力に抗するようになっていることが好ましい。
不都合な導通などを防ぐ点でいえば、曲げ戻り防止部材が絶縁性を有していることが好ましい。例えば、曲げ戻り防止部材が樹脂材またはプラスチック材を含んで成ることが好ましい。ここでいう「絶縁性」は、必ずしも完全な絶縁であることを意味しておらず、二次電池において不都合な導通が引き起こされない程度の絶縁であればよい。
曲げ戻り部材の厚さは、特に制限はないものの、できるだけ小さいことが好ましい。あくまでも例示にすぎないが、曲げ戻り防止部材がフィルム状のいわゆる“接着テープ”に相当する場合、曲げ戻り部材の厚さを特に小さくすることができる。あくまでも例示にすぎないが、接着テープの形態を有する曲げ戻り防止部材は、好ましくは0.01mm以上1mm以下、より好ましくは0.01mm以上0.5mm以下、更に好ましくは0.01mm以上0.1mm以下である。
本発明の二次電池では、電極組立体のタブは曲げられているが、特に「電極組立体の側面から突き出た長さに相当する突出寸法」が減じられるように曲げられている。タブの曲げは、例えば屈曲するように折れ曲がるような形態であってよいし、あるいは、非屈曲で湾曲するように曲がる形態であってもよい。
本発明では、タブの曲げは、タブ先端が電極組立体の本体部の側面により近接するような曲げとなっていることが好ましい。つまり、図4に示すように、電極組立体100’の本体部100''から横方向に突出していたタブ50が、その横方向からずれるように本体部100''の側面側へと曲がっていることが好ましい。図示する態様から分かるように、本発明において「側面により近接する曲げ」とは、タブの先端側上面とタブが設けられている電極組立体の本体部の側面との間が相対的に近づく(“曲げ前の形態”と比べて相対的に近づく)ようなタブ曲げを実質的に意図している。
タブは、上述したように、複数の集電体突起の重ね合せから成り得る。具体的には、タブは、正極および負極の各々に設けられている複数の集電体(例えば集電箔)のそれぞれの突出部分の重ね合せから構成されている。特に、図3に示すように、電極組立体の積層化した各電極(正極または負極)の複数の集電体のそれぞれの突出部(積層方向に沿って互いに隣接する複数の突出部)の先端部分が互いに密接するように重なっていることが好ましい。このようなタブでは、電池内のデットスペースの低減のためにタブを曲げたとしても、長期的には元の形状へと戻ろうとする力が一般に生じやすいものの、本発明では“曲げ戻り防止部材”が設けられているので、そのような不都合な力に抗するようになっている。なお、このようなタブ態様(積層方向に沿って互いに隣接する複数の突出部から構成されるタブ態様)では、電極組立体は、正極、負極およびセパレータが平面状に積層した平面積層構造を有し得る。つまり、本発明の二次電池では、好ましくは電極構成層が巻回されずに平面状に積層した平面積層構造(図1参照)を有している。
本発明において、曲げ戻り防止が特に功をより奏しやすいのは、複数の集電体突起の重ね合せから成るタブの厚みがより大きい場合である。つまり、複数の集電体突起から成る複合タブの厚さが大きい場合である。複合タブの厚さが大きくなると、曲げ付け難く“曲げ戻り”が一般に生じやすいので、その点で曲げ戻り防止部材の設置がより功を奏しやすい。また、正極集電箔がアルミニウムからなる一方、負極集電箔が銅から成る場合、相対的に銅の方が曲げ付け難く“曲げ戻り”が生じやすいので、かかる場合では相対的に負極タブの方が曲げ戻り防止部材の設置が功を奏しやすいといえる。
ある好適な態様では、図5に示すように、二次電池の端子要素としてリード70がタブ50に接続されており、タブ50の曲げと共にリード70も曲げられている。つまり、電池外部との電気的接続に供する導電性リードが電極組立体に設けられてよく、そのリードがタブの曲げと共に曲げられていてよい。これにより、リードを含めた外部端子要素に鑑みつつデットスペース低減をより好適に図ることができる。
好ましくは、図5に示すように、電極組立体100’の本体部100''の側面とタブ50との間にリード70が部分的に挟持されるようにリード70とタブ50とが一体的に曲げられている。リード70とタブ50とが一体的に曲げられることによって、外装体内部のデットスペースの低減をより効率的に図ることができる。より具体的には、タブ50の端部とリード70の端部とが互いに連結されており(例えば、端部同士が超音波溶接で連結されており)、そのように連結された一体化部材が途中で屈曲するように曲げられている。特に、かかる屈曲部分が電極組立体の本体部の側面により近接するような曲げとなっていることが好ましい。あくまでも例示にすぎないが、タブとリードとの一体化部材が側面視にて“Z型”に折り曲がっていてもよい。
ある好適な態様では、曲げ戻り防止部材は、外装体の内部に設けられている。これにつき、曲げ戻り防止部材が、少なくとも電極組立体の本体部に取り付けられていることが好ましい。曲げ戻り防止部材が電極組立体の本体部に取り付けることによって、その取付け箇所が支持ポイントとなって曲げ戻りに抗する力がタブにより効果的に供されることになる。
電極組立体の本体部における曲げ戻り防止部材の取付け箇所は、当該本体部の上面、下面および側面のいずれであってもよい。つまり、図2(B)に示されるように、電極組立体100’の本体部100''の「上側主面a」、「下側主面b」、「側面a」、「側面b」、「側面c」および「側面d」の少なくとも1つが曲げ戻り防止部材の取付け箇所になっていてよい。過度に広く・大きく曲げ戻り防止部材を設けることを回避する観点でいえば、「側面c」以外が取付け箇所となっていることが好ましい。これにつき、「上側主面a」、「下側主面b」、「側面b」および「側面d」については、特にタブにより近位する“タブ近位領域”に曲げ戻り防止部材が取り付けられることが好ましい。
電極組立体の本体部は、実質的には正極、負極及びセパレータを含む電極構成層の積層から成るものであるところ、曲げ戻り防止部材は、正極、負極およびセパレータのいずれかに取り付けられていてよい。あくまでも例示にすぎないが、曲げ戻り防止部材が例えばセパレータに取り付けられていると(特に「正極と負極との積層構造体からはみ出すように突出しているセパレータ部分」を含むように取り付けられていると)、セパレータの撓みによって、「曲げ戻り防止部材に起因する“電極組立体の本体部”の厚み増加」を低減することができる。
電極組立体に対する曲げ戻り防止部材の取付けは、特に制限されるわけではないが、適当な粘着材を用いてよい。つまり、粘着材を介して電極組立体と曲げ戻り防止部材とが互いに接着されるようにしてよい。粘着材自体は、曲げ戻り防止部材に予め設けられているものであってよい(例えば、曲げ戻り防止部材がフィルム状の薄い形態を有する場合、曲げ戻り防止部材がいわゆる“粘着テープ”または“接着テープ”に相当するものであってよい)。
粘着材自体は、電極組立体と曲げ戻り防止部材との互いの接合・接着に寄与するものであれば、特に制限はない。好ましくは、絶縁性の粘着材が好ましい。かかる粘着材の接着剤成分としては、例えば、アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系接着剤、天然ゴム等のゴム系接着剤、シリコーンゴム等のシリコーン系接着剤、ウレタン樹脂等のウレタン系接着剤、α−オレフィン系接着剤、エーテル系接着剤、エチレン−酢酸ビニル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、塩化ビニル樹脂系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、水性高分子−イソシアネート系接着剤、スチレン−ブタジエンゴム系接着剤、ニトリルゴム系接着剤、ニトロセルロース系接着剤、反応性ホットメルト系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、変性シリコーン系接着剤、ポリアミド樹脂系接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリウレタン樹脂系接着剤、ポリオレフィン樹脂系接着剤、ポリ酢酸ビニル樹脂系接着剤、ポリスチレン樹脂溶剤系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ポリビニルピロリドン樹脂系接着剤、ポリビニルブチラール樹脂系接着剤、ポリベンズイミダソール系接着剤、ポリメタクリレート樹脂系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤、レゾルシノール系接着剤等を挙げることができる。
なお、本発明では、曲げ戻り防止部材が好適に取り付けられるのであれば、粘着材は必ずしも必要ではない。例えば、曲げ戻り防止部材が剛体から成る場合、曲げ戻り防止部材の形状などに起因して、曲げ戻り防止部材が「電極組立体100’の本体部100''」、「タブ50」および/または「リード70」に取り付けられていてもよい。換言すれば、係合、係止、当接および/または嵌合などの非接着手段によって、曲げ戻り防止部材が「電極組立体100’の本体部100''」、「タブ50」および/または「リード70」に対して取り付けられていてよい。
本発明では、曲げ戻り防止部材の取付けは種々の態様で具現化することができる。以下それについて詳述する。
(第1態様)
第1態様の代表例を図6(a)〜(d)および図7に示す。かかる態様では、曲げ戻り防止部材80が「電極組立体100’の本体部100''」と「タブ50」との双方にまたがっている。つまり、「電極組立体100’の本体部100''」と「タブ50」との双方に曲げ戻り防止部材80が取り付けられた形態又は貼り付けられた形態となっている。
かかる第1態様では、電極組立体の本体部における曲げ戻り防止部材の取付け箇所・貼付け箇所が支持ポイントになる一方、タブにおける曲げ戻り防止部材の取付け箇所・貼付け箇所が曲げ戻り防止の作用ポイントとなる。よって、曲げ戻り防止部材によって、より効果的にタブの曲げ戻りを防止することができる。
図6(a)では、タブ50を外側から包囲して電極組立体100’の本体部100''の対向する側面同士を橋渡しするように曲げ戻り防止部材80が取り付け又は貼り付けられている(図7の斜視図も参照のこと)。より具体的には、電極組立体100’の本体部100''においてタブ50が設けられている側面と異なる“対向する側面同士”(側面bおよび側面d)が橋渡しされるように曲げ戻り防止部材80がタブ50の外面に密接して延在していてよい。
図6(b)の態様は、図6(a)と同様であるものの、タブ50の先端部分50aが曲げ戻り防止部材80から露出するようになっている。換言すれば、その露出する分だけ、曲げ戻り防止部材80の高さ寸法を小さくしている。かかる態様では、曲げ戻り防止部材の材料コストを低減しつつも、電極組立体の本体部における曲げ戻り防止部材の取付け箇所・貼付け箇所を支持ポイントとし、タブにおける曲げ戻り防止部材の取付け箇所・貼付け箇所を曲げ戻り防止の作用ポイントとしている。
図6(c)の態様では、電極組立体100’の本体部100''の側面部分(タブ50に最も近位する側面部分110'')を包み込むと共に、タブ50とリード70との接合部を全体的に包み込むように曲げ戻り防止部材80が取り付け又は貼り付けられている。特に、断面視にて電極組立体の積層方向に沿って周回するように曲げ戻り防止部材80が取り付け又は貼り付けられている。かかる態様であっても、電極組立体の本体部における曲げ戻り防止部材が取付け箇所・貼付け箇所の支持ポイントになる一方、タブにおける曲げ戻り防止部材の取付け箇所・貼付け箇所が曲げ戻り防止の作用ポイントになる。特にかかる態様では、リードにも曲げ戻り防止部材が大きく及んでいる。従って、偶発的または不本意な力がリードに加えられることでタブの曲げ戻りが誘発され得る状態であったとしても、リードの力を曲げ戻り防止部材によって効果的に吸収することができ、タブの曲げ戻りを防止することができる。
図6(d)の態様では、電極組立体100’の本体部100''の底側面から延在する曲げ戻り防止部材80をタブ50の外側に密接させるようにしている。かかる態様では、特に曲げ戻り防止部材80が剛性を有していることが好ましく、それによって、より直接的にタブの曲げ戻りを防止できる。
図6(a)〜(d)および図7に示す態様から分かるように、第1態様では、曲げ戻り防止部材80が、電極組立体100’の本体部100''からタブ50の曲げの屈曲部分を超えるまで及んでいる。より厳密にいえば、電極組立体100’の本体部100''を起点として捉えると、曲げられたタブ50の屈曲部分の内側ポイント(図示するような断面視における内側ポイント)を超えるまで曲げ戻り防止部材80が延在している。このような態様では、曲げ戻りの力に対してより効果的に/より直接的に抗するように曲げ戻り防止部材を機能させることができる。
第1の態様では、特に図6(a)〜(c)に示されるように、曲げ戻り防止部材80が、「電極組立体100’の本体部100''」と「タブ50」と「リード70」とにまたがるようになっている。つまり、本発明では、曲げ戻り防止部材80が本体部100''、タブ50およびリード70の全てと接点を有するように取り付け又は貼り付けられていてよい。かかる態様では、曲げ戻り防止作用がタブに対して直接的に及ぶと共に、リードに対して間接的に及ぶことにもなるので、より効果的にタブの曲げ戻りを防止することができる。
(第2態様)
第2態様の代表例を図8に示す。かかる態様では、曲げ戻り防止部材80が、「電極組立体100’の本体部100''」と「リード70」とにまたがっている。つまり、タブ50には直接的に接することなく電極組立体100’の本体部100''とリード70との双方に曲げ戻り防止部材80が取り付けられた形態又は貼り付けられた形態となっている。
かかる第2態様では、電極組立体の本体部における曲げ戻り防止部材の取付け箇所・貼付け箇所が支持ポイントになる一方、リードにおける曲げ戻り防止部材の取付け箇所・貼付け箇所が曲げ戻り防止の作用ポイントとなる。特に偶発的または不本意な力がリードに加えられることでタブの曲げ戻りが誘発され得る状態であったとしても、リードの力を曲げ戻り防止部材が効果的に吸収することができ、タブの曲げ戻りを防止できる。
第2態様の曲げ戻り防止部材としては「タブとリードとの溶接に鑑みて設けられる保護テープ」を活用してもよい。一般的にはリードは溶接処理に起因して“荒れた面”を有し得、その“荒れた面”を遮蔽すべく保護テープが用いられることがある。本発明では、かかる保護テープをより広範に適用し、リードから電極組立体の本体部へと至るようにしてよい。これにより「保護テープ」と「曲げ戻り防止部材」とを単一部材として供すことができ、電池の部品点数を増やさなくて済むようになる。
(第3態様)
第3態様の代表例を図9(a)および(b)に示す。かかる態様では、曲げ戻り防止部材80が、電極組立体100’の本体部100''の側面とリード70との間に位置付けられている。特に、電極組立体100’の本体部100''の側面とリード70との間の隙間を埋めるように曲げ戻り防止部材80が設けられていることが好ましい。
かかる場合、曲げ戻り防止部材80は、その両主面が粘着性を有していることが好ましく、粘着性主面の一方(80a)が電極組立体の本体部100''の側面と接し、他方(80b)がリード70に接することが好ましい。第3態様では、偶発的または不本意な力がリードに加えられることでタブの曲げ戻りが誘発され得る状態になっていたとしても、リードの力を曲げ戻り防止部材が効果的に吸収することができ、タブの曲げ戻りを防止できる。第3態様は、曲げ戻り防止部材80が設置されているにも拘わらず、それに起因して電極組立体100’の厚みが増すことはないので、電池の小型化に資する態様となっている。
対向する両主面が粘着性を有する“曲げ戻り防止部材”の具体例としては、例えば両面接着テープを挙げることができる。この場合、「電極組立体の本体部の側面」と「リード側面」との間に両面接着テープが位置付けられるように両面接着テープの貼付けがなされている。両面接着テープは絶縁性を一般に有するところ、電極組立体の本体部とリードとの間の領域からはみ出すように広範に設けると、電極組立体の本体部における電極の露出部分に対して絶縁効果を及ぼすことができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、あくまでも典型例を例示したに過ぎない。従って、本発明はこれに限定されず、種々の態様が考えられることを当業者は容易に理解されよう。
例えば、曲げ戻り防止部材として接着テープが用いられる場合、その接着テープを電池の構造補強に用いてもよい。あくまでも例示にすぎないが、タブとリードとの接続部分に接着テープを用いてよい。タブとリードとの相互接続のためには超音波溶接以外にも、抵抗溶接、レーザ溶接またはカシメ処理などが行われるが、そのような処理でもたらされる接続強度を更に補完すべく、曲げ戻り防止部材としての接着テープを用いてもよい。
本発明に係る二次電池は、蓄電が想定される様々な分野に利用することができる。あくまでも例示にすぎないが、二次電池は、モバイル機器などが使用される電気・情報・通信分野(例えば、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコンおよびデジタルカメラなどのモバイル機器分野)、家庭・小型産業用途(例えば、電動工具、ゴルフカート、家庭用・介護用・産業用ロボットの分野)、大型産業用途(例えば、フォークリフト、エレベーター、湾港クレーンの分野)、交通システム分野(例えば、ハイブリッド車、電気自動車、バス、電車、電動アシスト自転車、電動二輪車などの分野)、電力系統用途(例えば、各種発電、ロードコンディショナー、スマートグリッド、一般家庭設置型蓄電システムなどの分野)、ならびに、宇宙・深海用途(例えば、宇宙探査機、潜水調査船などの分野)に利用することができる。
1 正極
2 負極
3 セパレーター
10 電極構成層
50 タブ
70 リード
80 曲げ戻り防止部材
90 外装体
100’ 電極組立体
100'' 電極組立体の本体部

Claims (11)

  1. 正極、負極および該正極と該負極との間のセパレータを含む電極構成層が積層した電極組立体、ならびに、該電極組立体を包み込む外装体を有して成る二次電池であって、
    前記電極組立体のタブは、該電極組立体の側面から突き出た長さに相当する突出寸法が減じられるように曲げられており、
    前記二次電池の端子要素としてリードが前記タブに接続されており、
    前記タブの前記曲げの戻りを防止するための曲げ戻り防止部材が設けられており、
    前記電極組立体の本体部の側面と前記タブとの間に前記リードが部分的に挟持されるように該リードと該タブとが一体的に曲げられており、
    前記曲げ戻り防止部材が前記タブに取り付け又は貼り付けられ、該タブの先端部分が該曲げ戻り防止部材から露出するようになっている、二次電池。
  2. 前記曲げ戻り防止部材が、少なくとも前記電極組立体の本体部に取り付けられている、請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記曲げは、前記タブの先端が前記電極組立体の本体部の側面により近接する曲げとなっている、請求項1または2に記載の二次電池。
  4. 前記タブは、前記正極および前記負極の各々に設けられている複数の集電体のそれぞれの突出部分の重ね合せから構成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池。
  5. 前記曲げ戻り防止部材が、前記電極組立体の本体部と前記タブとの双方にまたがっている、請求項1〜4のいずれかに記載の二次電池。
  6. 前記曲げ戻り防止部材が、前記電極組立体の本体部から前記タブの前記曲げの屈曲部分を超えるまで及んでいる、請求項5に記載の二次電池。
  7. 前記曲げ戻り防止部材が、絶縁性を有している、請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池。
  8. 前記曲げ戻り防止部材が可撓性を有している、請求項1〜7のいずれかに記載の二次電池。
  9. 前記曲げ戻り防止部材が接着テープである、請求項1〜8のいずれかに記載の二次電池。
  10. 前記電極組立体が、正極、負極およびセパレータが平面状に積層した平面積層構造を有する、請求項1〜9のいずれかに記載の二次電池。
  11. リチウムイオンを吸蔵放出可能な層を前記正極および前記負極が有する、請求項1〜10のいずれかに記載の二次電池。
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