JP7456163B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、二次電池に関する。特に、正極、負極およびセパレータを含む電極構成層が積層されて成る電極組立体を備えた二次電池に関する。
二次電池は、いわゆる蓄電池ゆえ充電・放電の繰り返しが可能であり、様々な用途に用いられている。例えば、携帯電話、スマートフォンおよびノートパソコンなどのモバイル機器において二次電池が広く用いられている。
特開2003-242957号公報
本願発明者は、従前の二次電池では克服すべき課題があることに気付き、そのための対策を取る必要性を見出した。具体的には以下の課題があることを本願発明者は見出した。
二次電池は、概して、エネルギー密度上昇や小型化が求められており、例えば特許文献1に示される角型の二次電池では、外装体(又は電池ケース)に設けられた外部端子と電極組立体(又は極板群)とを電気的に接続するためのタブリード(又は端子板)を蛇行状に折り畳むことで外装体の内部空間にタブリードをコンパクトに収容している。
そこで本願発明者は、例えばボタン形(又はコイン形)の二次電池においても同様にタブリードを蛇行状にコンパクトに折り畳むことを検討した。ボタン形の二次電池ではその平面視形状が略円形であることから、このようなタブリードを収容するためには電極の一部をカット又は切り欠いて、それにより形成される「円弧状のスペース(又は空間)」にタブリードを収容することを検討した。
しかし、このようなタブリードを収容するために電極の一部をカットすることは、電池自体の容量の低下につながり得る。
また、電極の一部をカットした円弧状のスペースにタブリードを折り畳んで収容する場合、具体的には、以下のような問題が生じることもわかった。
例えば図8(a)に示すように、円弧状にカットした部分(又は切り欠いた部分又は切り欠き部分)に一定の幅を有するタブリードを配置し、より具体的には切り欠いた部分に集電タブ(103)を設けてその延出方向Xに沿って帯状のタブリード(104)(タブ幅(W100))を配置して一定の間隔(スパン(S100))で折り畳んだ場合(図8(b)、(c))、切り欠き部分が円弧状の形状を有するため、タブリードの折り畳みスパン(S100)の長さが制限されて短くなることがわかった。そして、この折り畳みスパン(S100)を大きくしようとすると、電極面積をさらに小さくしなければならず、その結果、電池自体の容量が大幅に低減するという問題があることがわかった。
そこで、タブリードの折り畳みスパンを大きくするために、例えば図9(a)に示すように、タブリード(204)を集電タブ(203)の延出方向Xに対して垂直方向Yに配置し、一定の間隔(又はスパン(S200))で折り畳んだ場合(図9(b)、(c))、タブリードの折り畳みスパン(S200)は長くなるが、切り欠き部分が円弧状の形状を有するため、タブリードの幅方向の長さ(タブ幅(W200))が制限されて小さくなる。その結果、掃引電流によりタブリードの抵抗ロスが増加することがわかった。また、上記の場合(図8)と同様にタブ幅(W200)を大きくしようとすると、電極面積をさらに小さくしなければならず、その結果、電池自体の容量が大幅に低減するという問題があることがわかった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものである。つまり、本発明の主たる目的は、タブリードの折り畳みスパンおよび幅方向の長さを確保しつつ、二次電池の外装体内にタブリードを効率よく折り畳んで収容することにある。
本願発明者は、鋭意研究の結果、タブリードの少なくとも一部を「略三角形」の形状で折り畳むことにより(例えば図3)、タブリードの折り畳みスパン(S30)および幅方向の長さ(W30)の両方を十分に確保し、その一方で、電極の切り欠き部分と外装体との間の円弧状のスペースにタブリードを効率よく、よりコンパクトに折り畳んで収容できることを見出した。その結果、外装体内のスペースをより有効に利用することができ、上記の主たる目的が達成された二次電池の発明を完成させるに至った。
本発明では、電極組立体と、この電極組立体を収納する外装体と、上記電極組立体に含まれる正極から延在する正極集電タブと、上記電極組立体に含まれる負極から延在する負極集電タブとを有する二次電池であって、正極集電タブおよび負極集電タブの少なくとも一方にタブリードが接続されており、タブリードの少なくとも一部が略三角形の形状で折り畳まれて外装体内に収容されている二次電池が提供される。
本発明の二次電池は、タブリードの少なくとも一部が「略三角形」の形状で折り畳まれることから、タブリードの折り畳みスパンおよび幅方向の長さの両方を十分に確保しつつ、二次電池の外装体内にタブリードを効率よく、よりコンパクトに折り畳んで収容することができる。このような構成により、外装体内のスペースをより有効に利用することができる。
図1は、電極組立体の構成を模式的に示した断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る二次電池の構成の一部を模式的に示した概略分解上面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る二次電池の主要な構成を模式的に示した概略分解上面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る二次電池の主要な構成を模式的に示した概略分解上面図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る二次電池の構成を模式的に示した概略図である。 図6(a)は、比較例で使用する電極組立体を模式的に示す概略図である。図6(b)および(c)は、比較例で使用するタブリードを模式的に示す概略図である。 図7(a)は、実施例で使用する電極組立体(図6(a)の電極組立体11と同様)を模式的に示す概略図である。図7(b)は、実施例で使用するタブリードを模式的に示す概略図である。 図8は、二次電池(比較例)の構成を模式的に示した概略分解上面図である。 図9は、別の二次電池(比較例)の構成を模式的に示した概略分解上面図である。
以下では、本発明の実施形態に係る二次電池をより詳細に説明する。必要に応じて図面を参照して説明を行うものの、図面における各種の要素は、本発明の理解のために模式的かつ例示的に示したにすぎず、外観や寸法比などは実物と異なり得る。
本明細書で直接的または間接的に説明される「断面視」は、二次電池を構成する電極組立体・電極構成層の積層方向に沿って二次電池を切り取った仮想的な断面に基づいている。同様にして、本明細書で直接的または間接的に説明される“厚み”の方向は、二次電池を構成する電極材の積層方向に基づいている。例えばボタン形(又はコイン形)などの「板状に厚みを有する二次電池」でいえば、“厚み”の方向は、かかる二次電池の板厚方向に相当する。本明細書で用いる「平面視」とは、かかる厚みの方向に沿って対象物を上側または下側からみた場合の見取図に基づいている。
また、本明細書で直接的または間接的に用いる“上下方向”および“左右方向”は、それぞれ図中における上下方向および左右方向に相当する。特記しない限り、同じ符号または記号は、同じ部材・部位または同じ意味内容を示すものとする。ある好適な態様では、鉛直方向下向き(すなわち、重力が働く方向)が「下方向」に相当し、その逆向きが「上方向」に相当すると捉えることができる。
[二次電池の基本構成]
本明細書でいう「二次電池」は、充電・放電の繰り返しが可能な電池のことを指している。従って、本発明に係る二次電池は、その名称に過度に拘泥されるものでなく、例えば蓄電デバイスなども対象に含まれ得る。
本発明に係る二次電池は、正極、負極及びセパレータを含む電極構成層が積層されて成る電極組立体を有して成る。図1には電極組立体10を例示している。図示されるように、正極1と負極2とはセパレータ3を介して積み重なって電極構成層5を成しており、かかる電極構成層5が少なくとも1つ以上積層して電極組立体10が構成されている。二次電池ではこのような電極組立体が電解質(例えば非水電解質)と共に外装体に封入されている。なお、電極組立体の構造は平面積層構造に必ずしも限定されず、例えば、正極、負極および正極と負極との間に配置されたセパレータを含む電極ユニット(電極構成層)をロール状に巻回した巻回構造を有していてもよい。また例えば、電極組立体は、正極、セパレータおよび負極を長いフィルム上に積層してから折りたたんだ、いわゆるスタック・アンド・フォールディング型構造を有していてもよい。
正極は、少なくとも正極材層および必要に応じて正極集電体から構成されている。正極材層には電極活物質として正極活物質が含まれている。正極には正極集電体が存在してもよいし、存在していなくてもよい。正極に正極集電体が存在する場合、正極では正極集電体の少なくとも片面に正極材層が設けられてよい。例えば、電極組立体における複数の正極は、それぞれ、正極集電体の両面に正極材層が設けられているものでよいし、あるいは、正極集電体の片面にのみ正極材層が設けられているものでもよい。
負極は、少なくとも負極材層および必要に応じて負極集電体から構成されている。負極材層には電極活物質として負極活物質が含まれている。負極には負極集電体が存在してもよいし、存在していなくてもよい。負極に負極集電体が存在する場合、負極では負極集電体の少なくとも片面に負極材層が設けられてよい。例えば、電極組立体における複数の負極は、それぞれ、負極集電体の両面に負極材層が設けられているものでよいし、あるいは、負極集電体の片面にのみ負極材層が設けられているものでもよい。
正極および負極に含まれる電極活物質、即ち、正極活物質および負極活物質は、二次電池において電子の受け渡しに直接関与する物質であり、充放電、すなわち電池反応を担う正負極の主物質である。より具体的には、「正極材層に含まれる正極活物質」および「負極材層に含まれる負極活物質」に起因して電解質にイオンがもたらされ、かかるイオンが正極と負極との間で移動して電子の受け渡しが行われて充放電がなされる。正極材層および負極材層は特にリチウムイオンを吸蔵放出可能な層であることが好ましい。つまり、本発明に係る二次電池は、非水電解質を介してリチウムイオンが正極と負極との間で移動して電池の充放電が行われる非水電解質二次電池となっていることが好ましい。充放電にリチウムイオンが関与する場合、本発明に係る二次電池は、いわゆる“リチウムイオン電池”に相当し、正極および負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有する。
正極材層の正極活物質は、例えば粒状体から構成されるところ、粒子同士のより十分な接触と形状保持のためにバインダーが正極材層に含まれていることが好ましい。更には、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が正極材層に含まれていてもよい。同様にして、負極材層の負極活物質は、例えば粒状体から構成されるところ、粒子同士のより十分な接触と形状保持のためにバインダーが負極材層に含まれていることが好ましく、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が負極材層に含まれていてもよい。このように、複数の成分が含有されて成る形態ゆえ、正極材層および負極材層はそれぞれ“正極合材層”および“負極合材層”などと称すこともできる。
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、正極活物質は、例えばリチウム含有複合酸化物であることが好ましい。より具体的には、正極活物質は、リチウムと、コバルト、ニッケル、マンガンおよび鉄から成る群から選択される少なくとも1種の遷移金属とを含むリチウム遷移金属複合酸化物であることが好ましい。つまり、本発明に係る二次電池の正極材層においては、そのようなリチウム遷移金属複合酸化物が正極活物質として好ましくは含まれている。例えば、正極活物質は、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、または、それらの遷移金属の一部を別の金属で置き換えたものであってよい。このような正極活物質は、単独種として含まれてよいものの、二種以上が組み合わされて含まれていてもよい。
正極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド-テトラフルオロチレン共重合体およびポリテトラフルオロチレンなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。正極材層に含まれる得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブや気相成長炭素繊維等の炭素繊維、銅、ニッケル、アルミニウムおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。
負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、負極活物質は例えば各種の炭素材料、酸化物、および/または、リチウム合金などであることが好ましい。
負極活物質の各種の炭素材料としては、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、ハードカーボン、ソフトカーボン、ダイヤモンド状炭素などを挙げることができる。特に、黒鉛は電子伝導性が高く、負極集電体との接着性が優れる。負極活物質の酸化物としては、酸化シリコン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛および酸化リチウムなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。負極活物質のリチウム合金は、リチウムと合金形成され得る金属であればよく、例えば、Al、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、Laなどの金属とリチウムとの2元、3元またはそれ以上の合金であってよい。このような合金は、その構造形態としてアモルファスとなっていることが好ましい。結晶粒界または欠陥といった不均一性に起因する劣化が引き起こされにくくなるからである。
負極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、スチレンブタジエンゴム、ポリアクリル酸、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド系樹脂およびポリアミドイミド系樹脂から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。例えば、負極材層に含まれるバインダーはスチレンブタジエンゴムとなっていてよい。負極材層に含まれる得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブや気相成長炭素繊維等の炭素繊維、銅、ニッケル、アルミニウムおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。なお、負極材層には、電池製造時に使用された増粘剤成分(例えばカルボキシルメチルセルロース)に起因する成分が含まれていてもよい。
正極および負極に用いられ得る正極集電体および負極集電体(以下、両者をまとめて単に「集電体」と呼ぶ場合もある)は電池反応に起因して活物質で発生した電子を集めたり供給したりするのに資する部材である。このような集電体は、シート状の金属部材であってよく、多孔または穿孔の形態を有していてよい。例えば、集電体は金属箔、パンチングメタル、網またはエキスパンドメタル等であってよい。正極に用いられ得る正極集電体は、アルミニウム、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えばアルミニウム箔であってよい。一方、負極に用いられ得る負極集電体は、銅、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えば銅箔であってよい。
正極および負極に用いられるセパレータは、正負極の接触による短絡防止および電解質保持などの観点から設けられる部材である。換言すれば、セパレータは、正極と負極との間の電子的接触を防止しつつイオンを通過させる部材であるといえる。好ましくは、セパレータは多孔性または微多孔性の絶縁性部材であり、その小さい厚みに起因して膜形態を有している。あくまでも例示にすぎないが、ポリオレフィン製の微多孔膜がセパレータとして用いられてよい。この点、セパレータとして用いられる微多孔膜は、例えば、ポリオレフィンとしてポリエチレン(PE)のみ又はポリプロピレン(PP)のみを含んだものであってよい。更にいえば、セパレータは、“PE製の微多孔膜”と“PP製の微多孔膜”とから構成される積層体であってもよい。セパレータの表面が無機粒子コート層や接着層等により覆われていてもよい。セパレータの表面が接着性を有していてもよい。なお、本発明において、セパレータは、その名称によって特に拘泥されるべきでなく、同様の機能を有する固体電解質、ゲル状電解質、絶縁性の無機粒子などであってもよい。
本発明の二次電池では、正極、負極およびセパレータを含む電極構成層が積層されて成る電極組立体が電解質と共に外装体に封入されている。正極および負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有する場合、電解質は有機電解質・有機溶媒などの“非水系”の電解質であることが好ましい。すなわち、電解質が非水電解質となっていることが好ましい。電解質では電極(正極・負極)から放出された金属イオンが存在することになり、それゆえ、電解質は電池反応における金属イオンの移動を助力することになる。
非水電解質は、溶媒と溶質とを含む電解質である。具体的な非水電解質の溶媒としては、少なくともカーボネートを含んで成るものであってよい。かかるカーボネートは、環状カーボネート類および/または鎖状カーボネート類であってもよい。特に制限されるわけではないが、環状カーボネート類としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)およびビニレンカーボネート(VC)から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。鎖状カーボネート類としては、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジプロピルカーボネート(DPC)から成る群から選択される少なくも1種を挙げることができる。あくまでも例示にすぎないが、非水電解質として環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との組合せが用いられてよく、例えばエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合物を用いてよい。また、具体的な非水電解質の溶質としては、例えば、LiPFおよび/またはLiBFなどのLi塩が用いられてよい。
二次電池の外装体は、例えば、正極、負極およびセパレータを含む電極構成層が積層されて成る電極組立体を包み込む部材である。後述するが、本発明において、外装体は、非ラミネート構成を有する金属外装体であることが好ましい。
本発明において、上記の構成は必要に応じて適宜変更または改変されてよい。
[本発明の二次電池の特徴]
本発明の二次電池は、タブリードの折り畳み形状に特徴を有している。より具体的には、二次電池において外装体との電気的な接続に供することができるタブリードの少なくとも一部が「略三角形」の形状で折り畳まれている点を特徴として有する。
本発明の一実施形態に係る二次電池では、電極組立体から延在する正極集電タブおよび負極集電タブ、より具体的には電極組立体に含まれる正極から延在する正極集電タブおよび電極組立体に含まれる負極から延在する負極集電タブ(以下、両者をまとめて「集電タブ」と呼ぶ場合もある)の少なくとも一方にタブリードが接続されており、このタブリードの少なくとも一部が「略三角形」の形状で折り畳まれて外装体内に収容されていることを特徴とする。
例えば図2の概略分解上面図に示す通り、本発明の一実施形態に係る二次電池20は、少なくとも電極組立体21と、外装体22とを含んで成る。
尚、図示する実施形態において、二次電池20は、その平面視形状が円形であるが、本開示の二次電池において、その平面視形状は円形に限定されるものではなく、任意の幾何学的形状であってよい。
また、本開示において概略分解上面図は説明の便宜上からその一部が簡略または省略されていて二次電池に必要なすべての構成を示すものではない。
電極組立体21に含まれる正極および負極の本体の平面視形状は、例えば図2(a)に示す通り、中心O、直径D20の円形から、その一部を切り欠いた一部切り欠き円形を有し、この切り欠いた部分(具体的には破線で示す円弧状の切り欠きの部分の直線L)に沿って、例えば図2(b)に示す通り、正極集電タブ23aおよび負極集電タブ23b(以下、両者をまとめて「集電タブ23」と呼ぶ場合もある)を並べて配置することができる。尚、本開示において「正極および負極の本体」とは、「集電タブ」を除いた正極、負極の残りの部分を意味する。
正極集電タブ23aおよび負極集電タブ23bを並べて配置することにより、円弧状の切り欠きの部分のスペースを有効に利用することができる。
このような「切り欠き」は、その直線Lが直径D20の25%以下、好ましくは10%以下の範囲内にあることが好ましい。
円形の直径D20は、例えば5mm以上30mm以下であり、約10mmであることが特に好ましい。
尚、図示する実施形態(図2(b))では、左側の集電タブを正極集電タブ23a、右側の集電タブを負極集電タブ23bとしているが、これらの配置は左右が逆転してもよい。すなわち、左側の集電タブを負極集電タブ、右側の集電タブを正極集電タブとしてよい。
図示する態様において集電タブの形状はいずれも矩形(四角形)であるが、本発明において集電タブの形状は、四角形などの矩形に限定されるものでなく、任意の幾何学的形状であってよい。
正極集電タブ23aおよび負極集電タブ23bは、互いに間隔をあけて配置されているが、その間隔および位置に特に制限はない。正極集電タブ23aおよび負極集電タブ23bは互いに等間隔で配置されていることが好ましい。また、正極集電タブ23a、負極集電タブ23bは、それぞれの延出方向X、Xに沿って、直線Lに対して垂直方向に延出することが好ましい。ここで、延出方向X、Xは、互いに平行であることが好ましい。
図2に示す二次電池20では、このような集電タブ23(正極集電タブ23aおよび/または負極集電タブ23b)に「タブリード」が電気的に接続されてよく(図示せず)、このタブリードの少なくとも一部が「略三角形」の形状で折り畳まれて外装体内に収容されてよい。換言すると、少なくとも一部が「略三角形」の形状で折り畳まれたタブリードが正極集電タブおよび負極集電タブの少なくとも一方に接続されていて、このようなタブリードが外装体内に収容されている。このようにタブリードを「略三角形」の形状で折り畳むことでタブリードを外装体内の電極組立体の円弧状の切り欠き部分の上方(又は上側)に首尾よく収めることができる。
尚、外装体の平面視形状は「略円形」であることが好ましいが、本開示において外装体の平面視形状は略円形に限定されることなく、任意の他の幾何学的形状であってよい。尚、本開示において「略円形」とは一見して円形と通常認識できる形状を意味する。
例えば図3の概略分解上面図に示す本発明の実施形態に係る二次電池30では、電極組立体31から延在する少なくとも1つの集電タブ33(正極集電タブまたは負極集電タブのいずれであってよい)にタブリード34が電気的に接続されている。
集電タブ33は、電極組立体31から延在し得るものである。ここで、電極組立体31から延在する集電タブ33、具体的には正極集電タブ33aまたは負極集電タブ33bは、正極または負極の各々に設けられた複数の正極集電体または負極集電体のそれぞれの突出部分の重ね合わせから構成されていてよい。
例えば、電極組立体31から延在し得る正極集電タブ33aは、電極組立体を構成する複数の正極のそれぞれの正極集電体の突出部分が先端側で一体化されたような構成を有していてよい。同様にして電極組立体31から延在する負極集電タブ33bは、電極組立体を構成する複数の負極のそれぞれの負極集電体の突出部分が先端側で一体化されたような構成を有していてよい。
正極集電タブ33a、負極集電タブ33bは、それぞれ電極組立体に含まれ得る正極集電体、負極集電体と同じ材料から一体的に形成されることが好ましく、その形状および寸法に特に制限はない。
正極集電タブ33a、負極集電タブ33bは、それぞれ可撓性を有していてよく、任意に曲げて折ることができる。
タブリード34は、集電タブ33(正極集電タブまたは負極集電タブ)と外装体(または外部出力端子など)との間をつなぐことができる導電性の部材である。タブリード34は、金属(例えば、銅、アルミニウム、ステンレス、ニッケルなど)から構成されていてよい。また、タブリード34は可撓性(フレキシブル)であり、曲げたり折ったりして使用することができる。
特に本発明ではタブリード34を「略三角形」の形状に折り曲げて畳むことを特徴とする(例えば図3)。タブリード34は、帯状の形状を有することが好ましい。また、タブリード34は「略三角形」の形状に折り畳まれ得ることから、図示する態様のように「台形」または「平行四辺形」などの平面視形状を有することが好ましい。
本開示において「略三角形」とは幾何学的な三角形(同一直線上にない3点と、それらを結ぶ3つの線分からなる多角形)のすべてを含み、一見して三角形と通常認識できる図形、例えば角が丸められた三角形(おにぎり形の三角形)なども包含する概念である。
「略三角形」として、例えば、正三角形をはじめ、二等辺三角形、直角三角形、直角二等辺三角形などの三角形が挙げられ、正三角形または直角二等辺三角形であることが好ましい。正三角形または直角二等辺三角形であると、同じ形状で重ねて折り畳むことができる。また、正三角形または直角三角形である場合、折りたたむ前のタブリードを、図3(a)、図4(a)などのように幅を等しくして延ばすことができる。
本発明において、タブリードを同じ「略三角形」の形状で重ねて折り畳むことが好ましく、折り畳まれたタブリードの平面視形状が「略三角形」であることが特に好ましい(一見して三角形と認識できればよい)。このように折り畳まれたタブリードの平面視形状が「略三角形」であることによってタブリードを電極組立体の円弧状の切り欠き部分の上方(又は上側)に首尾よく収めることができる(例えば図3(c))。
本発明において、タブリードは、その「少なくとも一部」が略三角形の形状で折り畳まれていればよい。つまり、タブリードが一箇所でも上記の略三角形の形状に折られるか、または略三角形の形状の一部を形成するように折られていればよい。例えば図3に示すようにタブリードの全部が略三角形の形状で折り畳まれてもよい。
例えば図3に示す通り、二次電池30の外装体32内に配置された電極組立体31の切り欠いた部分(具体的には直線L)から延出する集電タブ33(正極集電タブであっても、負極集電タブであってもよい)に帯状のタブリード34を電気的に接続する(図3(a))。次いで、このタブリード34を略三角形(具体的には直角三角形または直角二等辺三角形)の形状で折り畳む(図3(b))。このように折り畳むことで外装体32の内部にタブリード34を首尾よく収容することができる(図3(c))。
タブリード34の折り畳み回数に特に制限はなく、例えば1回以上20回以下、好ましくは1回以上10回以下である。
タブリード34の幅方向の寸法(タブ幅(W30))は、例えば、電極組立体31(平面視で直径D30の円形から一部を切り欠いた一部切り欠き円形を有する)の円の直径D30に対して、例えば1/20以上4/5以下、好ましくは1/5以上3/10以下の比(W30/D30)を有する。
タブリード34の折り畳みスパン(スパン(S30))は、例えば、電極組立体31の円の直径D30に対して、例えば1/30以上3/5以下、好ましくは1/5以上3/10以下の比(S30/D30)を有する。
円形の直径D30は、例えば5mm以上30mm以下であり、約10mmであることが特に好ましい。
タブリード34のスパン(S30)に対するタブ幅(W30)の比(W30/S30)は、例えば1/2以上4以下、好ましくは2/3以上3/2以下である。
タブリード34は、例えば、集電タブ33の延出方向Xに対して、角度(θ)を成すように斜め(具体的には斜め方向P)に延在することが好ましい(図3(a))。
斜めに配置されたタブリード34の角度(θ)は、90°未満であり、例えば30°以上90°未満、好ましくは45°以上90°未満、より好ましくは45°以上60°以下である。
図3(a)~(c)、特に図3(c)に示す通り、本開示の発明によると、タブリード34を斜めに配置することでタブリード34を略三角形の形状で首尾よく簡便に折り畳むことができる。
尚、図3に示す実施形態では、一方の集電タブのみを示し、他方の集電タブについてはその記載を省略している。
例えば図2(b)に示す実施形態と同様に図3に示す実施形態においても正極集電タブ、負極集電タブを互いに並べて配置し、それぞれに正極タブリード、負極タブリードを設けてもよい。
例えば図4の概略分解上面図に示す通り、2つのタブリード(正極タブリードおよび負極タブリード)、より具体的には正極タブリード44aおよび負極タブリード44bの双方が上記「略三角形」の形状で折り畳まれてよい。
図4に示す態様では、正極タブリード44a、負極タブリード44bが、それぞれ二次電池40の外装体42内に配置された電極組立体41の切り欠いた部分(具体的には直線L)から延出する正極集電タブ43a、負極集電タブ43bに電気的に接続されている。
正極タブリード44aは、例えば、正極集電タブ43aの延出方向Xに対して、角度(θ)を成すように斜め(具体的には斜め方向P)に延在することが好ましい(図4(a))。
斜めに配置される正極タブリード44aの角度(θ)は、90°未満であり、例えば30°以上90°未満、好ましくは45°以上90°未満、より好ましくは45°以上60°以下である。
負極タブリード44bは、例えば、負極集電タブ43bの延出方向Xに対して、角度(θ)を成すように斜め(具体的には斜め方向P)に延在することが好ましい(図4(a))。
斜めに配置される負極タブリード44bの角度(θ)は、90°未満であり、例えば30°以上90°未満、好ましくは45°以上90°未満、より好ましくは45°以上60°以下である。
正極タブリード44aおよび負極タブリード44bの「タブ幅」および「スパン」は、それぞれ図3に示すタブリード34と同様であってよく、その折り畳み方法も図3に示す実施形態と同様であってよい。
このようにして正極タブリード44aおよび負極タブリード44bを並べて配置し、好ましくは等間隔で並べて配置することで正極タブリード44aおよび負極タブリード44bをそれぞれコンパクトに首尾よく外装体42の内部に収容することができる(図4(a)~図4(c))。
図4(a)~(c)では「略三角形」に折り畳まれたタブリード44a、44bが同一方向(紙面に対して上方)に存在しているが、例えば図4(d)に示すようにタブリード44a、44bが互いに逆方向に存在するように配置されていてよい。
本開示の二次電池において、外装体は好ましくは金属外装体である。例えば図5(a)に示すように、外装体52として、金属外装体はカップ状部材52aおよび蓋状部材52bの2パーツ構成を有していてよい。
外装体52において、カップ状部材52aと蓋状部材52bとが互いに嵌合して結合することが好ましい。金属外装体の場合、カップ状部材52aと蓋状部材52bとの間には絶縁性の材料を含んで成る絶縁部材55が配置されていることが好ましい。このような構成とすることで、以下の好ましい実施形態に係る二次電池で詳しく説明する通り、カップ状部材52aおよび蓋状部材52bをそれぞれ電極端子として独立して機能させることができる。
このような絶縁部材55によりカップ状部材52aと蓋状部材52bとを電気的に絶縁しつつ、カップ状部材52aと蓋状部材52bとの間において密封(又はシール)を達成することができる。ここで、絶縁部材55を構成し得る絶縁性の材料に特に制限はない。絶縁部材55として、例えば熱可塑性樹脂を含んで成るものを用いることができる。
本開示の二次電池において、金属外装体は、非ラミネート構成を有していることが好ましい。つまり、本発明において金属外装体は、例えば金属シート/融着層/保護層のラミネート部材とはなっていない。好ましくは、金属外装体は、金属単一部材から成る構成を有している。例えば、金属外装体(具体的にはカップ状部材および蓋状部材の各々)は、ステンレス(SUS)、アルミニウムなどの金属から成る単一部材であってよい。ここでいう「金属単一部材」とは、広義には、外装体がいわゆるラミネート構成を有さないことを意味しており、狭義には、外装体が実質的に金属のみから成る部材となっていることを意味している。したがって、実質的に金属のみから成る部材となるのであれば、金属外装体の表面に適当な表面処理がなされていてもよい。
<本発明の好ましい実施形態に係る二次電池>
図5に本発明の好ましい実施形態に係る二次電池50を示す。
二次電池50は、カップ状部材52aおよび蓋状部材52bを含んで成る外装体52と、この外装体52内に配置される電極組立体51とを少なくとも含んで成る。
外装体52は好ましくは金属外装体であり、カップ状部材52aと蓋状部材52bとが絶縁部材55(好ましくは筒状(又はスリーブ状)の形状を有する絶縁部材)を介して互いに嵌合することで結合して密封シールを形成することができるものである。
電極組立体51は、正極1’と、負極2’と、セパレータ3’とを含んで成る電極構成層5’が積層されて成る構成を有する。正極1’、負極2’としてリチウムイオンを吸蔵放出可能な正極、負極を使用することが好ましい。
正極1’、負極2’は、それぞれ正極集電体、負極集電体をサンドイッチ状に含んで成る。電極組立体51から正極集電体、負極集電体の突出部分が先端側で一体化された正極集電タブ53a、負極集電タブ53bがそれぞれ延在している。ここで、正極集電体と正極集電タブ53aは好ましくは同じ導電性の材料から一体的に形成されて成り、同様にして負極集電体と負極集電タブ53bも好ましくは同じ導電性の材料から一体的に形成されて成る。
正極集電タブ53aは、複数の正極集電体から延出することから、図示するように電気的かつ物理的に任意の場所で集合させてよい。また、負極集電タブ53bについても同様に複数の負極集電体から延出することから図示するように電気的かつ物理的に任意の場所で集合させてよい。尚、正極集電タブ53aおよび負極集電タブ53bの集合は図示する位置に限定されるものではない。
例えば図5に示す態様では、正極集電タブ53aにタブリード54の一方の端部が電気的に接続されていて、タブリード54の他方の端部が蓋状部材52bに電気的に接続されている。従って、タブリード54は正極タブリードとして機能し、蓋状部材52bが二次電池50の正極端子として機能することができる。
例えば図5に示す態様では、負極集電タブ53bがカップ状部材52aの底部と電気的に面接している。従って、カップ状部材52aは、二次電池50の負極端子として機能することができる。
図5に示す実施形態では、二次電池50の正極側が蓋状部材52bに設けられる一方、二次電池50の負極側はカップ状部材52aのいずれの領域にも設けることができる。つまり、負極側はカップ状部材52aのいずれの場所からも接続をとることが可能となっていてよい。よって、正極に比べて負極面積を大きく設計するリチウムイオン電池として仮に電極が缶内装に接触した場合であっても大きな短絡を引き起こす虞は低減され得る。
タブリード54は、例えば図5(b)のA-A’の断面を示す図5(c)に模式的に示されるように電極組立体51から延在する正極集電タブ53aに電気的に接続されており、タブリード54の少なくとも一部が上述の通り「略三角形」の形状で折り畳まれることによって、タブリード54を外装体52の内部に首尾よく収容することができる(図5(b)、(c))。折り畳み回数は、好ましくは20以下、より好ましくは10以下である。
尚、二次電池50は上記の実施形態に限定されるものでなく、必要に応じて適宜変更してもよい。
例えば、外装体52の平面視形状は、図5(c)において略円形で模式的に示しているが、外装体53の形状はこのような略円形の形状に限定されるものではない。電極組立体51の平面視形状も適宜必要に応じて変更してよい。
また、二次電池50において正負の極性が反転してもよい。つまり、集電タブ53aが負極側で、集電タブ53bが正極側であってもよい。このとき電極1’が負極であり、電極2’が正極である。
図示する実施形態では、集電タブ53aにタブリード54が配置されているが、集電タブ53bにタブリードが配置されていてもよい。また、集電タブ53aおよび53bの両方にタブリードがそれぞれ配置されていてもよい。また、タブリードは紙面の上下いずれの側に配置されていてもよい。
図5(c)に示す通り、タブリード54は、平面視で略三角形の形状で折り畳むことができるので外装体52の内部に首尾よくコンパクトに収容することができる(図5(b)、(c))。
また、例えば図5(a)に示す通り、電極組立体51(具体的には正極集電タブ53a)から延在するタブリード54は、外装体52の蓋状部材52bに予め物理的に接続させておくことができるので、絶縁部材55を介してカップ状部材52aと蓋状部材52bとを嵌合するだけで電極組立体51をカップ状部材52aの内部に適切に収めることができ、ひいては二次電池51を効率よく簡便に製造することができる(図5(b))。
さらに、タブリードの三角折りを適用することにより、タブリードのタブ幅およびスパンの両方を十分に確保することができる(例えば図3)。また、タブリードの折り返し回数も適切に調節することができ、タブリードが蓋状部材52bを押圧する反発力を低減することもできる。その結果、カップ状部材52aと蓋状部材52bの嵌合後の抜けを適切に抑制することができる。また、三角折りを適用することでカップ状部材52aの壁面での摩擦により嵌合後の抜けを防止するといった効果も期待することができる。
以下、本発明のタブリードが「三角形」の形状で折り畳まれた実施例と、タブリードが「四角形」の形状で折り畳まれた比較例とを対比して説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
例えば図6(a)に模式的に示すように電極本体の平面視形状が直径10mmの円形からその一部を破線で示すように円弧状に切り欠いた一部切り欠き円形を有する電極組立体11を以下の実施例および比較例においてそれぞれ準備した。
電極組立体11の切り欠いた部分には直線Lに沿って2つの集電タブ(正極集電タブおよび負極集電タブ)が等間隔で並べて配置されていて、矢印(↑)で示す直線Lの四分の一(1/4)の位置から延出する集電タブに「タブリード」を配置した。
タブリードの寸法は、長手方向の長さが10mmであり、それを横切る幅方向の長さ(タブ幅)が2mmであった。
尚、本願発明者の研究により、タブ幅が2mm以上であると、抵抗ロスなく外装体のカップ状部材と蓋状部材とを接続できることを明らかにしている。
(比較例1)
図6(a)の矢印(↑)で示す直線Lの1/4の位置に図6(b)に示す形状(四角形)のタブリード(長さ10mm、幅2mm)を図8(a)~(c)に示すように縦方向Xに配置して「長方形」の形状で折り畳むと、タブリードの幅が2mmであることから、タブリードの折り畳みスパンが「約0.85mm」となり、非常に短くなることがわかった(折り畳み回数:12回)。
(比較例2)
図6(a)の矢印(↑)で示す直線Lの1/4の位置に図6(c)に示す形状(四角形)のタブリード(長さ10mm、幅2mm)を図9(a)~(c)に示すように横方向Yに配置して「長方形」の形状で折り畳むと、タブリードの折り畳みスパンは「約2.5mm」となり比較例1の場合と比べて顕著に増大することがわかった。しかし、タブリードの幅が2mmであることから電極面積が大幅に低減することがわかった。また、タブリードの折り畳み回数も大幅に低減することがわかった(折り畳み回数:4回)。
(実施例1)
図7(a)の矢印(↑)で示す直線Lの1/4の位置に図7(b)に示す形状(平行四辺形)のタブリード(長さ10mm、幅2mm)を図3(a)~(c)に示すように斜め方向Pに45°の角度で配置して「直角二等辺三角形」の形状で折り畳むと、タブリードの折り畳みスパンが「約2mm」となることがわかった。
このように実施例1ではタブリードの「タブ幅」(2mm)および「折り畳みスパン」(2mm)の両方が十分に確保できることがわかった。また、電極の面積も比較例2のように大幅に低下しないこともわかった。さらに、外装体のカップ状部材と蓋状部材とを接続するために必要な折り畳み回数も適切であることがわかった(タブリードの折り畳み回数:10回)。結果を以下の表にまとめて示す。
Figure 0007456163000001
実施例1では「タブ幅」と「スパン」の両方を十分に確保できることがわかった。
実施例1と比較例1とを比べると折り畳んだ後のタブリードの平面視面積が同程度であり、電極本体の面積も大幅に減少することなく、いずれも良好であった。しかし、比較例1では、スパンが短くなり、折り畳み回数が増えることがわかった。
比較例1と比べて比較例2ではスパンは長くなるが折り畳んだ後の平面視面積が増大することから、電極本体の面積が大幅に減少することがわかった。また、折り畳み回数も大幅に減少した。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、あくまでも典型例を例示したに過ぎない。従って、本発明はこれに限定されず、種々の態様が考えられることを当業者は容易に理解されよう。
例えば、上記では、主に筒形やボタン形(コイン形)の二次電池について触れたが、本発明は必ずしもこれに限定されない。つまり、本開示の二次電池は、その平面視形状が円形に限らず、他の任意の幾何学的形状を有していてもよい。
本発明に係る二次電池は、蓄電が想定される様々な分野に利用することができる。あくまでも例示にすぎないが、本発明の二次電池は、電気・電子機器などが使用される電気・情報・通信分野(例えば、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコンおよびデジタルカメラ、活動量計、アームコンピューター、電子ペーパーなどや、RFIDタグ、カード型電池マネー、スマートウォッチなどの小型電子機などを含む電気・電子機器分野あるいはモバイル機器分野)、家庭・小型産業用途(例えば、電動工具、ゴルフカート、家庭用・介護用・産業用ロボットの分野)、大型産業用途(例えば、フォークリフト、エレベーター、湾港クレーンの分野)、交通システム分野(例えば、ハイブリッド自動車、電気自動車、バス、電車、電動アシスト自転車、電動二輪車などの分野)、電力系統用途(例えば、各種発電、ロードコンディショナー、スマートグリッド、一般家庭設置型蓄電システムなどの分野)、医療用途(イヤホン補聴器などの医療用機器分野)、医薬用途(服用管理システムなどの分野)、ならびに、IoT分野、宇宙・深海用途(例えば、宇宙探査機、潜水調査船などの分野)などに利用することができる。
1,1’ 正極
2,2’ 負極
3,3’ セパレータ
5,5’ 電極構成層
10 電極組立体
20,30,40,50,100,200 二次電池
11,21,31,41,51,101,201 電極組立体(又は電極)
22,32,42,52,102,202 外装体
23,33,43,53,103,203 集電タブ
34,44,54,104,204 タブリード
55 絶縁部材

Claims (11)

  1. 電極組立体と、該電極組立体を収納する外装体と、前記電極組立体に含まれる正極から延在する正極集電タブと、前記電極組立体に含まれる負極から延在する負極集電タブとを有する二次電池であって、
    前記電極組立体に含まれる正極および負極の本体の平面視形状が、円形から一部を切り欠いた一部切り欠き円形を有し、
    前記正極集電タブおよび前記負極集電タブの少なくとも一方にタブリードが接続されており、該タブリードの少なくとも一部が略三角形の形状で折り畳まれて前記円形から切り欠いた部分と前記外装体との間のスペースに収容されている二次電池。
  2. 前記正極集電タブに接続された正極タブリードおよび前記負極集電タブに接続された負極タブリードの双方が略三角形の形状で折り畳まれている、請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記折り畳まれた前記タブリードの平面視形状が略三角形である、請求項1または2に記載の二次電池。
  4. 前記略三角形が二等辺三角形である、請求項1~3のいずれかに記載の二次電池。
  5. 前記略三角形が直角三角形である、請求項1~4のいずれかに記載の二次電池。
  6. 記切り欠いた部分に沿って前記正極集電タブおよび前記負極集電タブが並んで配置されている、請求項1~5のいずれかに記載の二次電池。
  7. 前記正極集電タブまたは前記負極集電タブの延出方向に対して前記タブリードが角度を成すように斜めに延在している、請求項1~6のいずれかに記載の二次電池。
  8. 前記外装体がカップ状部材および蓋状部材の2パーツ構成を有して成る、請求項1~7のいずれかに記載の二次電池。
  9. 前記タブリードが前記外装体の蓋状部材に接続されている、請求項8に記載の二次電池。
  10. 前記外装体の平面視形状が略円形である、請求項1~9のいずれかに記載の二次電池。
  11. 前記電極組立体の電極として、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極および負極が含まれる、請求項1~10のいずれかに記載の二次電池。
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