JP7115554B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は二次電池に関する。特に、正極、負極およびセパレータを含む電極構成層から成る電極組立体を備えた二次電池に関する。
二次電池は、いわゆる蓄電池ゆえ充電および放電の繰り返しが可能であり、様々な用途に用いられている。例えば、携帯電話、スマートフォンおよびノートパソコンなどのモバイル機器に二次電池が用いられている。
そのような種々の用途では、二次電池は比較的長期にわたって使用されることが多く、過酷な条件下に二次電池が晒されることも少なくない。
特開2018-14194号公報
本願発明者は、従前の二次電池では克服すべき課題が依然あることに気付き、そのための対策を取る必要性を見出した。具体的には以下の課題があることを本願発明者は見出した。
二次電池は、正極、負極およびそれらの間にセパレータを含む電極構成層が積層した電極組立体を有しているが、二次電池に衝撃が加わって電極組立体が分断されると、その分断に起因して内部短絡が生じる場合がある。
かかる分断の観点に基づく二次電池の安全性は、“衝突試験”で評価され得るが、本願発明者は、分断時の内部短絡に起因して二次電池が特に発熱および/または発火し易くなる場合があることを見出した。
具体的には、衝撃などによって電極組立体が分断されると、分断で生じた内部短絡部に過度な高温化がもたらされ、二次電池が発熱および/または発火する虞があることを見出した。電極組立体の正極および負極はその全層が電池反応に寄与すべく接続されているところ、そのような接続が要因となり内部短絡部に大電流が流れて多量のジュール熱が発生するからであると考えられる(図15参照)。
衝突試験で問題となり得る二次電池は、実際の使用環境下でも同様の内部短絡によって発熱および/または発火が生じやすい電池であるといえ、安全性の点では懸念がある。
本発明はかかる課題に鑑みて為されたものである。即ち、本発明の主たる目的は、分断時に過度な発熱および/または発火が引き起こされにくく、それゆえ実使用環境下における安全性が向上した二次電池を提供することである。
本願発明者は、従来技術の延長線上で対応するのではなく、新たな方向で対処することによって上記課題の解決を試みた。その結果、上記主たる目的が達成された二次電池の発明に至った。
本発明では、正極、負極および該正極と該負極との間に配置されたセパレータを含む電極組立体を有して成る二次電池であって、
複数の正極に対して設けられたタブが互いに接続される正極タブ接続部、および、複数の負極に対して設けられたタブが互いに接続される負極タブ接続部を有して成り、
二次電池の平面視において、互いに直交する第1仮想均等二分割ラインおよび第2仮想均等二分割ラインによって区分けされた4つの電池区画を仮想すると、同一の区画および隣接の区画に正極タブ接続部と負極タブ接続部との双方が存在しないタブ接続部の配置となっており、
正極タブ接続部および負極タブ接続部の少なくとも一方は、リードを備えておらず二次電池の外部端子に供しない、二次電池が提供される。
本発明の二次電池は、その分断時に過度な発熱および/または発火が起きにくく、それゆえ実使用環境下の安全性が向上した電池となっている。
具体的には、本発明の二次電池では、4つの仮想平面区画につき、同一の区画および隣接の区画に正極タブ接続部と負極タブ接続部との双方が存在しないタブ接続部の配置となっているので、衝突試験などにより電極組立体が分断されたとしても、多量のジュール熱が発生するような不都合な短絡が生じにくい。特に、衝突試験で代表される如く電極組立体が仮に分割または破断などされたとしても、分割体や破断体では全層が電気的に接続されておらず、一部に内部短絡が生じた場合でも全層として短絡した状態になり難い。よって、本発明の二次電池では、短絡部に大電流が流れて多量のジュール熱が発生するといった不都合な現象が生じにくい。
電極構成層を模式的に示した断面図 仮想の4つの電池区画を説明するための電極組立体の模式的平面図 本発明の一実施形態に従った正極タブ接続部と負極タブ接続部との配置関係を示す電極組立体の模式的な平面図および断面図 第1仮想均等二分割ラインおよび第2仮想均等二分割ラインを説明するための電極組立体の模式的平面図 衝突試験を説明するための模式図 本発明の一実施形態に従った電極組立体を模式的に示す平面図および断面図 本発明と比較される参考例を示した電極組立体の模式的な平面図および断面図 本発明と比較される参考例を示した電極組立体の模式的な平面図 本発明の第1態様に従った電極組立体を模式的に示す平面図および断面図 本発明の第2態様に従った電極組立体を模式的に示す平面図および断面図 本発明の第3態様に従った電極組立体を模式的に示す平面図および断面図 本発明の第4態様に従った電極組立体を模式的に示す平面図および断面図 “非矩形状”(“一部切欠き形状”)を説明するための模式図 大電流の流れ込みが防止される現象を説明するための模式図 分断による短絡部に大電流が流れ込んで過度な発熱および発火がもたらされsる現象を説明するための模式図(従来例)
以下では、本発明の一実施形態に係る二次電池をより詳細に説明する。必要に応じて図面を参照して説明を行うものの、図面における各種の要素は、本発明の理解のために模式的かつ例示的に示したにすぎず、外観や寸法比などは実物と異なり得る。
本明細書で直接的または間接的に説明される“厚み”の方向は、二次電池を構成する電極材の積層方向に基づいている。例えば扁平状電池などの「板状に厚みを有する二次電池」でいえば、“厚み”の方向は、かかる二次電池の板厚方向に相当する。本明細書において「断面視」は、二次電池の厚み方向に沿って切り取って得られる対象物の仮想断面に基づいている。また、本明細書で用いる「平面視」とは、かかる厚みの方向に沿って対象物を上側または下側からみた場合の見取図に基づいている。
更に、本明細書で直接的または間接的に用いる「上下方向」および「左右方向」などは、それぞれ図中における上下方向および左右方向に相当する。特記しない限り、同じ符号または記号は、同じ部材または同じ意味内容を示すものとする。ある1つの好適な態様では、鉛直方向下向き(すなわち、重力が働く方向)が「下方向」に相当し、その逆向きが「上方向」に相当すると捉えることができる。
[二次電池の基本構成]
本明細書でいう「二次電池」とは、充電および放電の繰り返しが可能な電池のことを指している。従って、本発明に係る二次電池は、その名称に過度に拘泥されるものでなく、例えば蓄電デバイスなども対象に含まれ得る。
本発明に係る二次電池は、正極、負極及びセパレータを含む電極構成層が積層した電極組立体を有して成る。図1には電極組立体100を例示している。図示されるように、正極3と負極4とはセパレータ5を介して積み重なって電極構成層8を成しており、かかる電極構成層8が少なくとも1つ以上積層して電極組立体が構成されている。二次電池では、このような電極組立体が電解質(例えば非水電解質)と共に外装体に封入されている。
正極は、少なくとも正極材層および正極集電体から構成されている。正極では正極集電体の少なくとも片面に正極材層が設けられており、正極材層には電極活物質として正極活物質が含まれている。例えば、電極組立体における複数の正極は、それぞれ、正極集電体の両面に正極材層が設けられていてよいし、あるいは、正極集電体の片面にのみ正極材層が設けられていてよい。二次電池のさらなる高容量化の観点でいえば正極は正極集電体の両面に正極材層が設けられていることが好ましい。
負極は、少なくとも負極材層および負極集電体から構成されている。負極では負極集電体の少なくとも片面に負極材層が設けられており、負極材層には電極活物質として負極活物質が含まれている。例えば、電極組立体における複数の負極は、それぞれ、負極集電体の両面に負極材層が設けられていてよいし、あるいは、負極集電体の片面にのみ負極材層が設けられていてよい。二次電池のさらなる高容量化の観点でいえば負極は負極集電体の両面に負極材層が設けられていることが好ましい。
正極および負極に含まれる電極活物質、即ち、正極活物質および負極活物質は、二次電池において電子の受け渡しに直接関与する物質であり、充放電、すなわち電池反応を担う正負極の主物質である。より具体的には、「正極材層に含まれる正極活物質」および「負極材層に含まれる負極活物質」に起因して電解質にイオンがもたらされ、かかるイオンが正極と負極との間で移動して電子の受け渡しが行われて充放電がなされる。正極材層および負極材層は特にリチウムイオンを吸蔵放出可能な層であることが好ましい。つまり、非水電解質を介してリチウムイオンが正極と負極との間で移動して電池の充放電が行われる非水電解質二次電池となっていることが好ましい。充放電にリチウムイオンが関与する場合、本発明に係る二次電池は、いわゆるリチウムイオン電池に相当し、正極および負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有している。
正極材層の正極活物質は例えば粒状体から成るところ、粒子同士のより十分な接触と形状保持のためにバインダーが正極材層に含まれていてよい。更には、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が正極材層に含まれていてもよい。同様にして、負極材層の負極活物質は例えば粒状体から成るところ、粒子同士のより十分な接触と形状保持のためにバインダーが含まれることが好ましく、電池反応を推進する電子の伝達を円滑にするために導電助剤が負極材層に含まれていてもよい。このように、複数の成分が含有されて成る形態ゆえ、正極材層および負極材層はそれぞれ正極合材層および負極合材層などと称すこともできる。
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、正極活物質は例えばリチウム含有複合酸化物であってよい。より具体的には、正極活物質は、リチウムと、コバルト、ニッケル、マンガンおよび鉄から成る群から選択される少なくとも1種の遷移金属とを含むリチウム遷移金属複合酸化物であってよい。つまり、本発明に係る二次電池の正極材層においては、そのようなリチウム遷移金属複合酸化物が正極活物質として好ましくは含まれている。例えば、正極活物質はコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、または、それらの遷移金属の一部を別の金属で置き換えたものであってよい。このような正極活物質は、単独種として含まれてよいものの、二種以上が組み合わされて含まれていてもよい。
正極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルオライド-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド-テトラフルオロエチレン共重合体およびポリテトラフルオロエチレンなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。正極材層に含まれる得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブおよび気相成長炭素繊維等の炭素繊維、ニッケル、アルミニウムおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。例えば、正極材層のバインダーはポリフッ化ビニリデンであってよく、また、正極材層の導電助剤はカーボンブラックであってよい。
負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵放出に資する物質であることが好ましい。かかる観点でいえば、負極活物質は例えば各種の炭素材料、酸化物、リチウム合金、シリコン、シリコン合金、および/または錫合金などであってよい。
負極活物質の各種の炭素材料としては、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、MCMB(メソカーボンマイクロビーズ)、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素、表面装飾グラファイト、ハードカーボン、ソフトカーボン、および/またはダイヤモンド状炭素などを挙げることができる。特に、黒鉛は電子伝導性が高く、負極集電体との接着性が優れる点などで好ましい。負極活物質の酸化物としては、酸化シリコン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛および酸化リチウムなどから成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。負極活物質のリチウム合金は、リチウムと合金形成され得る金属であればよく、例えば、Al、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、Laなどの金属とリチウムとの2元、3元またはそれ以上の合金であってよい。このような酸化物は、その構造形態としてアモルファスとなっていることが好ましい。結晶粒界または欠陥といった不均一性に起因する劣化が引き起こされにくくなるからである。
負極材層に含まれる得るバインダーとしては、特に制限されるわけではないが、スチレンブタジエンゴム、ポリアクリル酸、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド系樹脂およびポリアミドイミド系樹脂から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。例えば、負極材層に含まれるバインダーはスチレンブタジエンゴムとなっていてよい。負極材層に含まれる得る導電助剤としては、特に制限されるわけではないが、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブおよび気相成長炭素繊維等の炭素繊維、銅、ニッケルおよび銀等の金属粉末、ならびに、ポリフェニレン誘導体などから選択される少なくとも1種を挙げることができる。なお、負極材層には、電池製造時に使用された増粘剤成分(例えばカルボキシルメチルセルロース)に起因する成分が含まれていてもよい。
正極および負極に用いられる正極集電体および負極集電体は電池反応に起因して活物質で発生した電子を集めたり供給したりするのに資する部材である。このような集電体は、シート状の金属部材であってよく、多孔または穿孔の形態を有していてよい。例えば、集電体は金属箔、パンチングメタル、網またはエキスパンドメタル等であってよい。正極に用いられる正極集電体は、アルミニウム、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えばアルミニウム箔であってよい。一方、負極に用いられる負極集電体は、銅、ステンレスおよびニッケル等から成る群から選択される少なくとも1種を含んだ金属箔から成るものが好ましく、例えば銅箔であってよい。
正極および負極に用いられるセパレータは、正負極の接触による短絡防止および電解質保持などの観点から設けられる部材である。換言すれば、セパレータは、正極と負極と間の電子的接触を防止しつつイオンを通過させる部材であるといえる。好ましくは、セパレータは多孔性または微多孔性の絶縁性部材であり、その小さい厚みに起因して膜形態を有している。あくまでも例示にすぎないが、ポリオレフィン製の微多孔膜がセパレータとして用いられてよい。この点、セパレータとして用いられる微多孔膜は、例えば、ポリオレフィンとしてポリエチレン(PE)のみ又はポリプロピレン(PP)のみを含んだものであってよい。更にいえば、セパレータは、“PE製の微多孔膜”と“PP製の微多孔膜”とから構成される積層体であってもよい。セパレータの表面が無機粒子コート層および/または接着層等により覆われていてもよい。セパレータの表面が接着性を有していてもよい。なお、本発明において、セパレータは、その名称によって特に拘泥されるべきでなく、同様の機能を有する固体電解質、ゲル状電解質、および/または絶縁性の無機粒子などであってもよい。
本発明に係る二次電池では、正極、負極およびセパレータを含む電極構成層から成る電極組立体が電解質と共に外装体に封入されている。正極および負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能な層を有する場合、電解質は有機電解質または有機溶媒などの“非水系”の電解質であることが好ましい(すなわち、電解質が非水電解質となっていることが好ましい)。電解質では電極(正極・負極)から放出された金属イオンが存在することになり、それゆえ、電解質は電池反応における金属イオンの移動を助力することになる。
非水電解質は、溶媒と溶質とを含む電解質である。具体的な非水電解質の溶媒としては、少なくともカーボネートを含んで成るものであってよい。かかるカーボネートは、環状カーボネート類および/または鎖状カーボネート類であってもよい。特に制限されるわけではないが、環状カーボネート類としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)およびビニレンカーボネート(VC)から成る群から選択される少なくとも1種を挙げることができる。鎖状カーボネート類としては、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジプロピルカーボネート(DPC)から成る群から選択される少なくも1種を挙げることができる。あくまでも例示にすぎないが、非水電解質として環状カーボネート類と鎖状カーボネート類との組合せが用いられてよく、例えばエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合物を用いてもよい。また、具体的な非水電解質の溶質としては、例えば、LiPFおよび/またはLiBFなどのLi塩が好ましく用いられる。なお、非水電解質は、化学ゲルからなるものであってもよい。
二次電池の外装体は、正極、負極及びセパレータを含む電極構成層が積層した電極組立体を包み込むものであるが、ハードケースの形態であってよく、あるいは、ソフトケースの形態であってもよい。具体的には、外装体は、いわゆる金属缶に相当するハードケース型であってもよく、あるいは、いわゆるラミネートフィルムから成るパウチに相当するソフトケース型であってもよい。
[本発明の二次電池の特徴]
本発明の二次電池は、その電極組立体の構造に特徴を有している。特に、電極組立体の平面視における正極および負極のそれぞれのタブ接続部の配置に特徴を有している。つまり、本発明の二次電池は、複数の正極に対して設けられたタブが互いに接続された正極タブ接続部、および、複数の負極に対して設けられたタブが互いに接続された負極タブ接続部の配置関係に特徴を有している。
具体的には、二次電池の平面視において、互いに直交する第1仮想均等二分割ラインおよび第2仮想均等二分割ラインによって区分けされた4つの電池区画を仮想すると、その同一の区画に正極タブ接続部と負極タブ接続部との双方が存在するといったことがなく、かつ、それらのうちで互いに隣接の区画に跨るように(端的にいえば横同士の関係を有する区画に跨るように)正極タブ接続部と負極タブ接続部とが別個に存在するといったことがないようなタブ接続部の配置となっている。
換言すれば、4つの電池区画のうちのある1つの区画に正極タブ接続部が配置されている一方、別の区画に負極タブ接続部が配置されており、その正極タブ接続部が配置されている区画と、負極タブ接続部が配置されている区画とは互いに隣り合っていない、即ち、そのような区画が平面視で横同士の関係を有していない。つまり、正極タブ接続部が配置されている区画と、負極タブ接続部が配置されている区画とは、典型的には、二次電池の平面視にて互いに斜め方向に対向しているといえる。
図2を用いて説明する。図2では、正方形または長方形の矩形状の電極組立体100の平面視が示されている。本発明では、電極組立体100の平面視において第1仮想均等二分割ライン1および第2仮想均等二分割ライン2によって分割された4つの電池区画(100A、100B、100Cおよび100D)が想定される。かかる4つの仮想区画について、正極タブ接続部10と負極タブ接続部20とは、図3(A)~3(D)に示される配置関係を有している。
図3(A)に示すように、正極タブ接続部10が第1電池区画100Aに配置されている場合、負極タブ接続部20は、第1電池区画と斜めに対向する第3電池区画100Cに配置されている。同様にして、図3(B)に示すように、正極タブ接続部10が第2電池区画100Bに配置されている場合、負極タブ接続部20は、第2電池区画と斜めに対向する第4電池区画100Dに配置されている。さらに、図3(C)に示すように、正極タブ接続部10が第3電池区画100Cに配置されている場合、負極タブ接続部20は、第3電池区画と斜めに対向する第1電池区画100Aに配置されている。そして、図3(D)に示すように、正極タブ接続部10が第4電池区画100Dに配置されている場合、負極タブ接続部20は、第4電池区画と斜めに対向する第2電池区画100Bに配置されている。
正極側と負極側とを逆に捉えても同様である。負極タブ接続部20が第1電池区画100Aに配置されている場合、正極タブ接続部10は、その斜め方向に位置する第3電池区画100Cに配置されている(図3(C)参照)。負極タブ接続部20が第2電池区画100Bに配置されている場合、正極タブ接続部10は、その斜め方向に位置する第4電池区画100Dに配置されている(図3(D)参照)。負極タブ接続部20が第3電池区画100Cに配置されている場合、正極タブ接続部10は、その斜め方向に位置する第1電池区画100Aに配置されている(図3(A)参照)。そして、負極タブ接続部20が第4電池区画100Dに配置されている場合、正極タブ接続部10は、その斜め方向に位置する第2電池区画100Bに配置されている(図3(B)参照)。このように、図3(A)~(D)に係る二次電池では、正極タブ接続部が配置されている区画と、負極タブ接続部が配置されている区画とは、平面視において、互いに斜めに対向する形態を除いて、互いに隣り合うようになっていない(互いにすぐ横隣り同士となっていない)。
互いに直交する第1仮想均等二分割ライン1および第2仮想均等二分割ライン2は、電池の衝突試験を特に想定しており、それぞれ、電池または電池組立体の寸法を均等に2等分する仮想ラインとなっている。つまり、図2に示すような典型的な電池の平面視形状を前提とすると、第1仮想均等二分割ライン1は、一方の方向に沿った寸法(例えば横方向に沿った寸法)を実質的に均等に2分割するような仮想ライン、すなわち、一方の寸法の二等分線である。同様にして、第2仮想均等二分割ライン2は、他方の方向に沿った寸法(例えば縦方向に沿った寸法)を実質的に均等に2分割するような仮想ライン、すなわち、他方の寸法の二等分線である。ここで、二次電池の上記典型的な形状以外も考慮してみると、図4(B)~(E)に示すような形状も考えられる。かかる場合、電池または電池組立体の平面視形状(タブを除く形状)の全てを含む最小の長方形30を仮想し、その横寸法および縦寸法の均等二分割ラインを第1仮想均等二分割ライン1および第2仮想均等二分割ライン2とみなしてよい。総括すると、本発明において「第1仮想均等二分割ライン」および「第2仮想均等二分割ライン」は、電池または電池組立体の平面視形状(タブおよびリードを除いた平面視形状)を全て包含しつつも最小面積となる正方形・長方形の矩形を平面視として仮想した場合において、当該矩形の横寸法および縦寸法のそれぞれにおける垂直二等分線に相当する(図4参照)。
また、本明細書でいう「衝突試験」とは、図5に示すように電池に棒部材を置いた状態で錘を自然落下させて衝突させる試験のことを意味している。特に制限されるわけではないが、このような衝突試験は、UL1642 Impact Testに準拠した試験であってよい。
タブ接続部は、複数の電極(特に複数の同極)に対して設けられたタブが互いに接続された部分である。ここで、本発明でいう「タブ」とは、電極組立体の側面から突出する電極集電体(例えば集電箔)の一部分に相当する部材(15,25)である(図3の右側図参照)。つまり、二次電池では、正極または負極の複数の各電極に設けられた集電体(例えば集電箔)が電極組立体の側方から突出するように延在しているが、そのような突出した集電体が互いに一体的に合わせられている部分がタブ接続部に相当する。正極タブ接続部10は、複数の正極に対して設けられた正極タブ15が互いに接続された部材であるところ、ある態様では複数の正極の全てのタブが互いに接続されている。同様にして、負極タブ接続部20は、複数の負極に対して設けられた負極タブ25が互いに接続された部材であるところ、ある態様では複数の負極の全てのタブが互いに接続されている。なお、集電体が集電箔である場合、タブ接続部は、そのような集電箔が互いに集まるように合わせられた箇所に相当するので、タブ接続部を“集箔部”と称すこともできる。
図6に本発明のある1つの典型的な態様を示す。本発明の二次電池では、複数の正極に対して設けられたタブ(例えば全ての正極に対して設けられたタブ同士)が互いに接続された正極タブ接続部10と、複数の負極に対して設けられたタブ(例えば全ての負極に対して設けられたタブ同士)が互いに接続された負極タブ接続部20とが、4つの電池区画(100A、100B、100Cおよび100D)における同一かつ隣接する区画には設けられていない。図示する態様から分かるように、これは、正極タブ接続部10と負極タブ接続部20とが、互いに斜めに対向する2つの区画に分けて設けられていることを意味する。
このような特異なタブ接続部の配置関係を有する二次電池は、衝突などの外力に起因して分断されたとしても過度な発熱および/または発火が起きにくい。つまり、かかる二次電池は、実使用環境下の安全性の点で優れていたり、さらにいえば、使用済み電池としての安全性などの点でも優れている。特に、偶発的または非所望に電池が分断などされたとしても、二次電池が平面視でみて正極タブ接続部が配置されている区画と負極タブ接続部が配置されている区画とが別個に分断される傾向が高くなる。ここで、そのように分断された場合では、分断された一方に正極タブ接続部が存在し、分断された他方に負極タブ接続部が存在することになる。よって、分断された一方と他方とは、それぞれ、正極と負極の全層が電気的に接続された部分を同時に持たないことになり、分断で一部が内部短絡した場合であっても全層が短絡することがなく安全性の高い電池がもたらされ得る。
本発明のより良い理解のために、図7および図8(A)~(C)に示される態様について説明しておく。図7は、本発明のタブ接続部の配置構成を有していない態様を示している。具体的には、正極タブ接続部(例えば、全ての正極層が互いに電気的に接続された正極タブ接続部)と負極タブ接続部(例えば、全ての負極層が互いに電気的に接続された負極タブ接続部)との双方が4つの電池区画(100A、100B、100Cおよび100D)における同一区画に配置されている。図示する態様では、第1電極区画100Aに正極タブ接続部10と負極タブ接続部20との双方が配置されている。かかる場合、衝突などの外力が働いて点線に示す部分で分断されると、分断された一方には正極タブ接続部10と負極タブ接続部20との双方が同時に存在することになる。よって、その一方においては正極と負極の全層が電気的に接続されていることになるので、分断で内部短絡が生じると、最終的には全層に及んで短絡部に大電流が流れやすい。つまり、部分的に内部短絡が生じた場合、対向する全ての正負極の間で放電反応が進行し、その電流が接続タブを介して短絡部に流れ込み、短絡部で多量のジュール熱が発生することになる(図15参照)。したがって、図7に示される態様では、分断された二次電池において過度な発火および/または発熱が引き起こされ易くなる。
同様にして、図8(A)~(C)の各々の態様でも、同様の不都合な内部短絡が生じる虞がある。例えば図8(A)に示す態様では、正極タブ接続部10と負極タブ接続部20とが、互いに隣接する区画、すなわち、隣り合う区画に配置されている。横点線L1-L1’で分断されると、分断された一方には正極タブ接続部10と負極タブ接続部20との双方が同時に存在することになる。図8(B)に示す態様も同様である。縦点線L2-L2’で分断されると、分断された一方には正極接続タブ10と負極接続タブ20との双方が同時に存在する。なお、電池の平面視形状は正方形または長方形に限らず、図8(C)に示すような“非矩形”の場合であっても同様であり、横点線L3-L3’または縦点線L4-L4’で分断されると、分断された一方には正極タブ接続部10と負極タブ接続部20との双方が同時に存在することになる。よって、図8(A)~(C)に示す態様は全て、分断で内部短絡が生じると、最終的には全層に及んで短絡部に大電流が流れる虞があり、多量のジュール熱に起因して過度な発火および/または発熱が引き起こされ易い。
以上のような図7および図8(A)~(C)で示す態様に対して、本発明では、分断された一方または他方において、正極と負極の全層が電気的に接続された部分を同時に持たず、分断で一部が内部短絡した場合であっても全層が短絡することがない。つまり、そのような内部短絡が生じた場合であっても、短絡部に大電流が流れて多量のジュール熱が発生するといった不都合な現象は生じにくい。
本発明のある1つ好適な態様が図6に示される。図6から分かるように、4つの電池区画(100A、100B、100Cおよび100D)のうち第1区画100Aに正極タブ接続部10(例えば、全ての正極が互いに電気的に接続された正極タブ接続部)が設けられている一方、第3区画100Cに負極タブ接続部20(例えば、全ての負極が互いに電気的に接続された負極タブ接続部)が設けられており、正極タブ接続部10と負極タブ接続20とが“同一かつ隣接する区画”に設けられていない。また、本発明では、リード(60,70)がタブ接続部との兼ね合いで特異な配置構成を好ましくは有している。
具体的には、本発明の二次電池において、正極タブ接続部および負極タブ接続部の少なくとも一方は、リードを備えておらず二次電池の外部端子を成していない。つまり、正極タブ接続部および負極タブ接続部の一方にリードが設けられていないか、あるいは、正極タブ接続部および負極タブ接続部の双方にリードが設けられていない。換言すれば、正極タブ接続部および負極タブ接続部の一方はリードを備えるものの、正極タブ接続部および負極タブ接続部の双方が同時にそれぞれリードを備える形態とはなっていない。
本明細書で用いる「リード」といった用語は、広義には、電気的接続に供する電池部材を意味しており、狭義には、電池の外部端子と電極組立体との間の電気接続に供する電池部材を意味している。リードは、導電性を有する部材である。リードは、例えば金属から成り、薄肉形態および/または長尺形態を好ましくは有している。このようなリードは、二次電池(例えば、リチウム二次電池)において常套的に用いられているものであってもよい。
本発明の電池では、リードとして第1リードおよび第2リードが設けられてよい。そして、第1リードおよび第2リードの一方が、正極タブ接続部および負極タブ接続部の一方と接続されていてよい。リードと接続されたタブ接続部は、外部端子に直接的に寄与する部材となり、好適な二次電池の設計に資する。この点、本発明の二次電池では、第1リードおよび第2リードの他方は、正極タブ接続部および負極タブ接続部におけるタブとは異なる別の更なるタブを介して正極および負極の一方の電極と電気接続されている。かかる場合、この“他方”のリードが電気接続される電極は、“一方”のリードが電気接続されている電極とは異極側の電極に相当する。つまり、“他方”のリードが電気接続される電極は、“一方”のリードが接続されている正極タブ接続部または負極タブ接続部における電極に対して異極に相当するものとなる。本発明では、このような第1リードおよび第2リードの他方が、正極タブ接続部および負極タブ接続部の設置位置と異なる箇所に設けることができる。なお、本明細書でいう「更なるタブ(正極タブ接続部および負極タブ接続部におけるタブとは異なる別の更なるタブ)」は、正極タブ接続部にて互いに電気接続されているタブの個数および/または負極タブ接続部にて互いに電気接続されているタブの個数よりも少ない数から成り得る。換言すれば、正極タブ接続部および負極タブ接続部の各々では“更なるタブ”の数よりも多い数の電極層が互いに電気的に接続されているといえる(すなわち、“更なるタブ”の数よりも多い数のタブから好ましくは構成されている)。
図6に示す例示態様では、第1リード60および第2リード70のうち第1リード60が、正極タブ接続部10に接続されている。そして、第2リード70が、正極タブ接続部10および負極タブ接続部20の集電タブ(15,25)と異なる別の更なるタブ80を介して負極と電気接続されている。図示する態様から分かるように、第1リード60と第2リード70とが平面視にて互いに隣り合う位置関係を好ましくは有しており、それゆえに、二次電池の外部端子に好適に供しやすい。
このような第1リードおよび第2リードは、正極タブ接続部と負極タブ接続部との特異な配置態様を有する本発明の二次電池にとって特に有利に働き得る。なぜなら、正極タブ接続部と負極タブ接続部とは“同一かつ隣接する区画”に設けられていないところ、その正極タブ接続部と負極タブ接続部との双方にリードがそれぞれ設けられるとリードの配置箇所までもが、そのような“同一かつ隣接する区画”でない位置関係に制限されてしまうからである。よって、上記のようなリードの設置態様では、正極タブ接続部/負極タブ接続部の配置態様に拘わらず、二次電池の外部端子を比較的自由度高く配置することができる。換言すれば、本発明の二次電池の外部端子は、制御回路(例えば、保護回路および/または充放電制御回路など)ならびに省スペースなどの観点から所望位置に設けることができるといえる。
なお、図6に示す例示態様では、正極タブ接続部10は、複数の正極の全てのタブ15が互いに接続された構成を有している。同様にして、負極タブ接続部20は、複数の負極の全てのタブ25が互いに接続された構成を有している。従って、正極および負極の全層が電池の充放電、すなわち電池反応に寄与することになる。ここで、図6の態様につき、衝突などの外力が働いて第1仮想均等二分割ライン1に沿って分断されたとしても、あるいは、そのラインと直交するような第2仮想均等二分割ライン2に沿って分断されたとしても、分断された一方および他方の双方において、正極と負極の全層が電気的に接続された部分を同時に持たないことになり、分断で一部が内部短絡した場合であっても全層が最終的に短絡することがない。つまり、そのような内部短絡が生じた場合でも、短絡部に大電流が流れて多量のジュール熱が発生するといった不都合な現象は生じにくい。
本発明は、種々の態様で具現化することができる。
(第1態様)
第1態様に従った電極組立体の平面視を図9に示す。かかる態様では、負極タブ接続部20において複数の負極全てがタブ25で接続されている態様となっていない。つまり、複数の負極にそれぞれ設けられたタブは、その幾つかが負極タブ接続部20に供されていない。本発明の二次電池では、このように必ずしも全てのタブが正極タブ接続部および負極タブ接続部の各々で接続されていなくてもよい。
図9の例示態様では、負極タブ接続部20において複数の負極全てがタブ25で接続されていないといえども、正極タブ接続部10および負極タブ接続部20のタブ(15,25)とは異なる別の更なるタブ80が設けられているので、正極および負極の全層が電池の充放電、すなわち電池反応に寄与するようになっている。図9に示す態様では、ある1つの負極が、負極タブ接続部20に供するタブ25とともに、リードと接続される別の更なるタブ80をも備えているので、かかる層を介して、負極の全層が互いに電気的に接続されていることになる。
この第1態様の二次電池は、衝突などの外力により第1仮想均等二分割ライン1に沿って分断されたとしても、あるいは、そのラインと直交するような第2仮想均等二分割ライン2に沿って分断されたとしても、分断された一方および他方の双方において、正極と負極の全層が電気的に接続された部分を同時に持たないことになり、分断で一部が内部短絡した場合であっても全層が最終的に短絡することはない。つまり、そのような内部短絡が生じた場合でも、短絡部に大電流が流れて多量のジュール熱が発生するといった不都合な現象は生じにくい。
(第2態様)
第2態様に従った電極組立体の平面視を図10に示す。かかる態様では、リードと接続される別の更なるタブ80が1つ(すなわち、“単一”)となっている。
本発明の二次電池では、リードと接続される別の更なるタブ80の個数(特に、その更なるタブとして設けられているタブの数又は更なるタブとして互いに電気的に接続されているタブの数)は、正極タブ接続部10および負極タブ接続部20におけるタブ(15,25)の個数よりも少なくてよい。例えば、正極の全層のタブ15が互いに接続された形態を正極タブ接続部10が有する場合、そのタブ15の個数よりも少ない数の別の更なる正極のタブ80が設けられていてよい。また、正極タブ接続部10で正極の幾つかの層のみのタブ15が互いに接続された形態となっている場合では、その幾つかの層よりも少ない数の別の更なる正極のタブ80が設けられていてよい。負極の場合であっても同様である。このようにリードと接続される別の更なるタブ80の個数が少ないものであったとしても、正極タブ接続部10および負極タブ接続部20のタブが存在するので、正極および負極の全層が電池の充放電、すなわち電池反応に寄与することができる。
“別の更なる正極のタブ80”における個数が少ない場合、電池の分断で一部が内部短絡した場合であっても最終的に短絡する層の数が減じられ得る。特に、図10に示す態様では、“別の更なる正極のタブ80”の個数は1個であるので、電池の分断で一部が内部短絡した場合であっても短絡の数を最小限にすることができる。つまり、分断で全層が短絡しない場合であっても、“別の更なる正極のタブ80”の個数が多いと、それに伴って最終的に短絡する層の数が増えてしまう虞がある。この点、“別の更なる正極のタブ80”の個数が1つだと、そのように短絡する層の数を最小限に留めることができるので、多量のジュール熱がより発生しにくく、過度な発火および発熱の虞がより好適に防止された二次電池がもたらされ得る。つまり、安全性のより高い二次電池が得られることになる。
(第3態様)
第3態様に従った電極組立体の平面視を図11に示す。かかる態様では、正極タブ接続部10および負極タブ接続部20のいずれにもリードが設けられていない。つまり、第1リードおよび第2リードの双方がともに、正極タブ接続部および負極タブ接続部におけるタブとは異なる別の更なるタブを介して正極および負極のそれぞれに電気接続されている。
より具体的には、第1リード60が、正極タブ接続部10における正極のタブ15とは異なる“別の更なるタブ80A”を介して正極と電気接続されていると共に、第2リード70が、負極タブ接続部20における負極のタブ25とは異なる“別の更なるタブ80B”を介して負極と電気接続されている。
かかる態様は、いわゆる集箔部と外部電極の取出し部とを正極側および負極側の双方で完全に分けているので、二次電池の外部端子の設置位置の自由度がより高いものとなっている。つまり、制御回路(例えば、保護回路および/または充放電制御回路など)ならびに省スペースなどの観点から外部端子を特に好適に配置することができる。
(第4態様)
第4態様に従った電極組立体の平面視を図12に示す。かかる態様では、電極組立体の平面視が、非矩形状となっている。つまり、二次電池の平面視形状が“非矩形状”となっている。
本明細書において「非矩形状」とは、平面視における電極形状が正方形および長方形といった矩形状の概念に通常含まれるものでない形状を指しており、特にそのような正方形・長方形から部分的に一部欠いた形状のことを指している。従って、広義には、「非矩形状」は、厚み方向にて上側から見た平面視の電極形状が正方形および長方形でない形状を指しており、狭義には、平面視の電極形状が正方形・長方形をベースにしつつも、それから部分的に一部切欠いた形状(好ましくはベースの正方形・長方形のコーナー部分が切欠かれた形状)となっていることを指している。あくまでも例示にすぎないが、「非矩形状」は、平面視における電極形状が正方形および長方形をベースとし、かかるベース形状よりも小さい平面視サイズの正方形、長方形、半円形、半楕円形、円形・楕円形の一部またはそれらの組合せ形状を当該ベース形状から切り欠いて得られる形状(特にベース形状のコーナー部分から切り欠いて得られる形状)であってよい(図13参照)。
“非矩形状”の電極組立体であっても、複数の正極に対して設けられたタブが互いに接続された正極タブ接続部10と、複数の負極に対して設けられたタブが互いに接続された負極タブ接続部20とが、4つの電池区画(100A、100B、100Cおよび100D)における同一かつ隣接する区画には設けられていない。図示する態様では、正極タブ接続部10と、負極タブ接続部20とが、互いに斜めに対向する2つの区画に分けて設けられている。よって、衝突などの外力が働いて第1仮想均等二分割ライン1に沿って電池が分断されたとしても、あるいは、それと直交するような第2仮想均等二分割ライン2に沿って分断されたとしても、分断された一方および他方の双方において、正極と負極の全層が電気的に接続された部分を同時に持たないことになり、分断で一部が内部短絡した場合であっても全層が最終的に短絡することがない。つまり、そのような内部短絡が生じた場合でも、短絡部に大電流が流れて多量のジュール熱が発生するといった不都合な現象は生じにくい(図14参照)。
“非矩形状”の態様においては、第1仮想均等二分割ライン1および第2仮想均等二分割ライン2は、切欠き前であると想定されるベースの正方形・長方形に基づいたラインと考えてもよい。つまり、第1仮想均等二分割ライン1は、平面視形状における切欠き前であると想定されるベースの正方形・長方形について、一方の方向に沿った寸法(例えば横方向に沿った寸法)を実質的に均等に2分割するようなラインであってよい。同様にして、第2仮想均等二分割ライン2は、平面視形状における切欠き前であると想定されるベースの正方形または長方形について、他方の方向に沿った寸法(例えば縦方向に沿った寸法)を実質的に均等に2分割するようなラインであってよい。
図12に示す態様では、リードが接続されている“別の更なるタブ”は、電極組立体において電極最外層に相当する電極に対して設けられたタブとなっている。具体的には、電極最外層の“別の更なるタブ80”が第1リード60と接続されている。このように、本発明の二次電池では、別の更なるタブを介して接続されている第1リードまたは第2リードは、電極組立体において電極最外層に相当する電極とのみ電気接続されていてよい。これは、電池が衝撃などに起因して分断される際、その最外層の電極が相対的に早期に分割されることになる点で好ましい。なぜなら、そのように電極最外層の電極が相対的に早く分割されると、完全に分断されるまでの時間で生じる発熱量をより抑えることができるからであり、結果として更に安全性の高い電池がもたらされ得るからである。
かかる観点でいえば、上記の電極最外層は、相対的に早期に衝突する側の電極最外層であることが好ましい。つまり、本発明の二次電池において、かかる電極最外層は、電極組立体の積層方向における2つの最外層のうちの一方のみであってよい。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、あくまでも典型例を例示したに過ぎない。従って、本発明はこれに限定されず、種々の態様が考えられることを当業者は容易に理解されよう。
例えば、上記の説明では、図12に示す“非矩形状”の電極組立体に基づいて最外電極層とリードとの電気接続の態様について触れたが、正方形または長方形状の電極組立体であっても同様である。つまり、平面視にて正方形・長方形状の電極組立体において“別の更なるタブ”を介して接続されている第1リードまたは第2リードは、電極最外層に相当する電極とのみ電気接続されていてよい。
本発明の一実施形態に係る二次電池は、蓄電が想定される様々な分野に利用することができる。あくまでも例示にすぎないが、二次電池は、モバイル機器などが使用される電気・情報・通信分野(例えば、携帯電話、スマートウォッチ、スマートフォン、ノートパソコン、デジタルカメラ、活動量計、アームコンピューターおよび電子ペーパーなどのモバイル機器分野)、家庭・小型産業用途(例えば、電動工具、ゴルフカート、家庭用・介護用・産業用ロボットの分野)、大型産業用途(例えば、フォークリフト、エレベーター、湾港クレーンの分野)、交通システム分野(例えば、ハイブリッド車、電気自動車、バス、電車、電動アシスト自転車、電動二輪車などの分野)、電力系統用途(例えば、各種発電、ロードコンディショナー、スマートグリッド、一般家庭設置型蓄電システムなどの分野)、医療用途(イヤホン補聴器などの医療用機器分野)、医薬用途(服用管理システムなどの分野)、IoT分野、ならびに、宇宙・深海用途(例えば、宇宙探査機、潜水調査船などの分野)などに利用することができる。
1 第1仮想均等二分割ライン
2 第2仮想均等二分割ライン
3 正極
4 負極
5 セパレータ
8 電極構成層
10 正極タブ接続部
15 タブ(正極接続タブとして互いに合わせられる正極タブ)
20 負極タブ接続部
25 タブ(負極接続タブとして互いに合わせられる負極タブ)
30 仮想の長方形
60 第1リード
70 第2リード
80 別の更なるタブ
80A 正極側の更なるタブ
80B 負極側の更なるタブ
100 電極組立体
100A 第1電池区画
100B 第2電池区画
100C 第3電池区画
100D 第4電池区画

Claims (6)

  1. 正極、負極および該正極と該負極との間に配置されたセパレータを含む電極組立体を有して成る二次電池であって、
    複数の前記正極に対して設けられたタブが互いに接続される正極タブ接続部、および、複数の前記負極に対して設けられたタブが互いに接続される負極タブ接続部を有して成り、
    前記二次電池の平面視において、互いに直交する第1仮想均等二分割ラインおよび第2仮想均等二分割ラインによって区分けされた4つの電池区画を仮想すると、同一の区画および隣接の区画に前記正極タブ接続部と前記負極タブ接続部との双方が存在しないタブ接続部の配置となっており、
    前記正極タブ接続部および前記負極タブ接続部の一方は、リードを備えておらず前記二次電池の外部端子に供せず、
    前記正極タブ接続部では、前記複数の正極の全ての前記タブが互いに接続されており、
    前記リードとして第1リードおよび第2リードを有して成り、
    前記第1リードおよび前記第2リードの一方が、前記正極タブ接続部および前記負極タブ接続部の他方と接続されており、
    前記正極タブ接続部および前記負極タブ接続部の前記タブと異なる別の更なるタブであって、前記同一の区画および隣接の区画でない位置関係に制限されず設けられた該更なるタブを介して、前記第1リードおよび前記第2リードの他方が前記正極および前記負極の一方の電極と電気的に接続されている、二次電池。
  2. 正極、負極および該正極と該負極との間に配置されたセパレータを含む電極組立体を有して成る二次電池であって、
    複数の前記正極に対して設けられたタブが互いに接続される正極タブ接続部、および、複数の前記負極に対して設けられたタブが互いに接続される負極タブ接続部を有して成り、
    前記二次電池の平面視において、互いに直交する第1仮想均等二分割ラインおよび第2仮想均等二分割ラインによって区分けされた4つの電池区画を仮想すると、同一の区画および隣接の区画に前記正極タブ接続部と前記負極タブ接続部との双方が存在しないタブ接続部の配置となっており、
    前記正極タブ接続部および前記負極タブ接続部は、リードを備えておらず前記二次電池の外部端子に供せず、
    前記正極タブ接続部では、前記複数の正極の全ての前記タブが互いに接続されており、
    前記リードとして第1リードおよび第2リードを有して成り、
    前記正極タブ接続部および前記負極タブ接続部における前記タブと異なる別の更なるタブであって、前記同一の区画および隣接の区画でない位置関係に制限されず設けられた該更なるタブを介して、前記第1リードが前記正極と電気的に接続され、前記第2リードが前記負極と電気的に接続されている、二次電池。
  3. 前記負極タブ接続部では、前記複数の負極の全ての前記タブが互いに接続されている、請求項1または2に記載の二次電池。
  4. 前記更なるタブにおけるタブの個数は、前記正極タブ接続部および前記負極タブ接続部の各々における前記タブの個数よりも少ない、請求項1~3のいずれかに記載の二次電池。
  5. 前記更なるタブに対して設けられている前記第1リードまたは前記第2リードは、前記電極組立体にて電極最外層に相当する電極と電気的に接続されている、請求項のいずれかに記載の二次電池。
  6. 前記電極組立体の電極として、リチウムイオンを吸蔵放出可能な正極および負極が含まれる、請求項1~のいずれかに記載の二次電池。
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