JP6929760B2 - 電子線検出素子、電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡 - Google Patents

電子線検出素子、電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡 Download PDF

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Description

本発明は電子線検出素子、電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡に関する。
電子銃より発せられる電子線を試料に照射し、当該試料を透過する電子、あるいは当該試料より放出される二次電子を検出する電子線検出素子を備えた顕微鏡が知られている。
この電子線検出素子の一例として、特許文献1に記載された光検出装置がある。特許文献1には、電子線が照射される範囲に位置するダイオードをアクティブ化し、その他の範囲に位置するダイオードを非アクティブ化することが記載されている。これにより、電子線が照射される範囲外に位置するダイオードが仮に欠陥を備えていて、かつアクティブ化していた場合に生じる、ダークノイズによる電子信号の誤検出が低減するとされる。
特開2013−20972号公報
特許文献1に記載の技術は、電子線が照射される範囲に位置するか否かに応じてアクティブ化しているダイオードを選択している。しかし、特許文献1では電子銃が非アクティブ状態にある場合におけるダイオードに関する動作が検討されていない。したがって、電子銃が非アクティブ状態におけるダイオードの消費電流の低減に関する検討が為されていなかった。
本発明は上記の課題を鑑みて為されたものであり、その一の態様は、電子銃から照射される電子線によって生じる電子を検出するダイオードを有する電子線検出素子であって、前記電子銃を非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させる、制御信号の信号レベルの変化に応じて、前記ダイオードを非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させる制御部をさらに有する電子線検出素子である。
本発明により、電子銃が非アクティブ状態におけるダイオードの消費電流を低減することができる。
電子顕微鏡の全体図 電子線検出素子の構成を示した図 画素の構成を示した図、および画素の等価回路を示した図 電子線検出素子の動作を示した図 電子線検出素子の動作を示した図 画素の構成を示した図 画素の等価回路を示した図 電子線検出素子の動作を示した図 画素の等価回路を示した図 電子線検出素子の動作を示した図 電子線検出素子の構成を示した図 モニタ画素の等価回路を示した図、および電子線検出素子の動作を示した図 電子線検出素子の動作を示した図
以下、図面を参照しながら各実施例を説明する。なお、以下に述べる実施例中に記載されるトランジスタの導電型は一例のものであって、実施例中に記載された導電型のみに限定されるものでは無い。実施例中に記載された導電型に対し、導電型は適宜変更可能であるし、この変更に伴って、トランジスタのゲート、ソース、ドレインの電位を適宜変更すればよい。例えば、スイッチとして動作させるトランジスタであれば、ゲートに供給する電位のローレベルとハイレベルとを、実施例中の説明に対し逆転させるようにすればよい。
(実施例1)
図1は、電子顕微鏡の一例である透過型電子顕微鏡の構成を示す概略図である。電子線検出素子1100を有する透過型電子顕微鏡の構成を示す概略図である。電子顕微鏡本体1000の電子銃1002より放出された電子線1003は、照射レンズ1004によって集束され、試料台に保持されている試料Sに照射されるようになっている。そして、試料Sを透過した電子線1003は、対物レンズ1006と拡大レンズ系1007により拡大され、電子線検出素子1100に投影される。試料Sに電子線を照射するための電子光学系を照射光学系といい、試料Sを透過した電子線を電子線検出素子1100に結像させるための電子光学系を結像光学系という。試料Sが冷却された状態で測定できるように、低温状態を保持する試料保持台を試料台に設けてもよい。
電子銃1002は、電子銃制御装置1011によって制御される。照射レンズ1004は、照射レンズ制御装置1012によって制御される。対物レンズ1006は、対物レンズ制御装置1013によって制御される。拡大レンズ系1007は、拡大レンズ系制御装置1014によって制御される。試料台制御機構1005は、試料台駆動機構制御装置1015によって制御される。
試料Sを透過した電子線1003は、電子線検出素子1100で検出される。電子線検出素子1100からの出力信号に基づき、信号処理装置1016と画像処理装置1018によって画像信号が生成され、生成された画像信号(透過電子像)が画像表示用モニタ1020と解析用モニタ1021に表示される。
電子顕微鏡本体1000の下端部はカメラ室1009を形成し、カメラ室1009の中に蛍光板1010が設けられる。電子線検出素子1100を電子線1003の経路から外すことにより、電子線1003による試料Sの拡大画像が蛍光板1010の面上で観察できる。
電子銃制御装置1011と、照射レンズ制御装置1012と、対物レンズ制御装置1013と、拡大レンズ系制御装置1014と、試料台駆動機構制御装置1015のそれぞれは、画像処理装置1018と接続されている。これにより、電子銃制御装置1011と、照射レンズ制御装置1012と、対物レンズ制御装置1013と、拡大レンズ系制御装置1014と、試料台駆動機構制御装置1015のそれぞれは画像処理装置1018と相互にデータのやりとりを行う。これにより、画像処理装置1018は、電子顕微鏡の撮影条件を設定することができる。画像処理装置1018からの信号によって、試料台の駆動制御や各レンズの観察条件の設定ができる。さらに画像処理装置1018は、電子線検出素子1100に接続されており、電子線検出素子1100の動作を制御している。すなわち、画像処理装置1018は、電子線検出素子1100の動作を制御する制御部である。
オペレータは撮影対象となる試料Sを準備し、画像処理装置1018に接続されている入力機器1019を用いて撮影条件を設定する。電子銃制御装置1011と、照射レンズ制御装置1012と、対物レンズ制御装置1013と、拡大レンズ系制御装置1014に、それぞれ所定のデータを入力し、所望の加速電圧、倍率、観察モードが得られるようにする。また、オペレータは、連続視野像枚数、撮影開始位置、試料台の移動速度などの条件を、入力機器1019を用いて画像処理装置1018に入力する。オペレータの入力によらずに画像処理装置1018が自動的に条件を設定する仕様としてもよい。
電子銃制御装置1011は、画像処理装置1018から出力される制御信号に基づいて、電子銃1002のアクティブ状態(電子線を照射する状態)と、非アクティブ状態(電子線の照射を抑制した状態)とを切り替える制御を行う。
図2は、図1に示した電子線検出素子1100の全体図と、図1に示した画像処理装置1018、電子銃制御装置1011を合わせて示している。
電子線検出素子1100は、画素部101を有する。画素部101には複数の画素200が複数行および複数列に渡って配されている。図2では複数の画素200のそれぞれに対し、Pmnで表される座標を付して表している。mは行、nは列を表している。例えば、P31と記載されている画素は、3行目、1列目の画素であることが特定される。なお、図2では、行の数え方は、画素部101からの信号が保持される信号保持部103に最も近い画素行を1行目とし、信号保持部103から離れるにつれて行番号が増えるものとしている。また、画素部101の列の数え方は、画素部101を走査する垂直走査部102に最も近い画素列を1列目とし、垂直走査部102から離れるにつれて列番号が増えるものとしている。
画素部101には、制御線115−m(mは行番号)が画素200の各行に対応して配されている。
電子線検出素子1100は垂直走査部102を有する。垂直走査部102は、画素200を行単位で走査する。垂直走査部102は、各行の画素200に対し、対応する制御線115−mを介して、信号Pact、信号Pres、信号PVSELm(mは行番号)を出力する。
画素200の各列に対応して、信号線120−n(nは列番号)が配されている。1列の画素200は、1つの信号線120−nに接続されている。画素200は垂直走査部102の走査に従って、順次、信号線120−nに信号を出力する。
信号線120−nの各列に対応して、信号保持部103−n(nは列番号)が配されている。信号保持部103−nのそれぞれは、対応する信号線120−nに出力された信号を保持する。
水平走査部104は、制御線122−n(nは列番号)を介して、信号保持部103−nに接続される。制御線122−nは水平走査部104から出力される信号PHSELn(nは列番号)を信号保持部103−nに伝送する。
アクティブな信号PHSELnが入力された信号保持部103−nから、当該信号保持部103−nが保持していた信号が信号HSIGとして、信号線125を介して出力部105に出力される。出力部105は、信号線125から出力された信号HSIGに対して、信号処理(例えばCDS処理、補正処理)を行って、電子線検出素子1100の外部に信号を出力する。
電子線検出素子1100は、さらに素子制御部106を有する。素子制御部106は、垂直走査部102、信号保持部103−n、水平走査部104を制御する。また、素子制御部106は、画素200のアクティブ状態、非アクティブ状態の切り替えを行う制御部でもある。
この素子制御部106には、電子線検出素子1100の外部の画像処理装置1018から電子線検出装置を制御する制御信号S_Enが入力される。この制御信号は、画像処理装置1018から電子銃制御装置1011に出力される、電子銃1002の制御信号G_Enと対応している。具体的には、制御信号G_Enは、電子銃1002を非アクティブ状態からアクティブ状態に変更するタイミングを示す信号である。一方、電子線検出装置を制御する制御信号S_Enは、電子銃1002を非アクティブ状態からアクティブ状態に変更するタイミングに対応したタイミングである、画素200が非アクティブ状態からアクティブ状態に変更するタイミングを示す信号である。
図3は、図2に示した画素200の構成を示した図である。図3(a)は画素200の概略図である。
画素200は、検出部230、波形整形部240、メモリ部250を有する。メモリ部250の出力が、信号線120−nに出力される。
図3(b)は、図3(a)に示した画素200の等価回路を示した図である。
検出部230には、スイッチとして動作するMOSトランジスタ201、アバランシェ増幅型のダイオード202、クエンチ抵抗素子203を有する。なお、図3(b)では、各MOSトランジスタの導電型も図示している。MOSトランジスタ201はNチャンネルMOSトランジスタである。
クエンチ抵抗素子203は、電源電圧である電圧VDDが入力されるノードND1に接続される。また、MOSトランジスタ201は、第2の電源電圧である電圧GNDが入力されるノードND2に接続される。また、ダイオード202は、第2の電源電圧である電圧GNDが入力されるノードND3に接続される。ノードND2、ND3は、電圧GNDを伝送する同一の配線に接続されていてもよい。
また、MOSトランジスタ201、ダイオード202、クエンチ抵抗素子203は、ノードND4に接続される。
MOSトランジスタ201の制御ノードであるゲートには、垂直走査部102が出力する信号Pactが入力される。
検出部230の出力は、波形整形部240に信号INVinとして入力される。
波形整形部240は、MOSトランジスタ204、205を有する。MOSトランジスタ204、205はインバータ回路を形成する。このインバータ回路は、信号INVinの波形を成形する波形整形回路として機能する。波形整形部240は、ノードND4から出力される信号を反転した信号である信号INVoutをメモリ部250に出力する。
メモリ部250は、インバータ回路206、AND回路207、SRラッチ回路208を有する。インバータ回路206は、垂直走査部102が出力する信号Pactが入力され、信号Pactを反転した信号をAND回路207に出力する。
AND回路207は、信号INVoutと、インバータ回路206の出力との論理積によって得られる信号をSRラッチ回路208のS端子に出力する。
SRラッチ回路208のR端子には、垂直走査部102が出力する信号Presが入力される。SRラッチ回路208のQ端子からは、検出部230の信号に対応する信号が行選択スイッチであるMOSトランジスタ209に信号Poutとして出力される。SRラッチ回路208が出力する信号Poutは1ビットのデジタル信号である。この信号Poutは、ダイオード202に電子が入射したか否かを示す信号である。すなわち、信号Poutの信号レベルによって、当該信号Poutを出力した画素200のダイオード202に電子が入射したか否かを識別することができる。
MOSトランジスタ209の制御ノードであるゲートには、垂直走査部102から信号Pvselが入力される。
図4は、図2、図3に示した透過型電子顕微鏡の動作を示した図である。以下では、適宜、図2、図3で説明した部材についても参照しながら説明する。
本実施例では、図2に示した制御信号G_Enと制御信号S_Enは1つの共通信号であるとしている。
画像処理装置1018は、時刻t1に信号G_EnをHighレベル(以下、Hレベルと表記する)とし、時刻t2にLowレベル(以下、Lレベルと表記する)とする。時刻t1に信号G_EnがHレベルとなったことにより、アクティブ状態となった電子銃1002が電子線の照射を開始する。
また、素子制御部106には、制御信号S_Enが入力される。
時刻t1に信号S_EnがHレベルに遷移してから、所定の期間Tonが経過した時刻t3に、垂直走査部102は、信号PactをHレベルからLレベルに変化させる。図3(b)を参照すると、信号PactがHレベルの期間は、MOSトランジスタ201がオンしている。ノードND1から、クエンチ抵抗素子203、ノードND4、MOSトランジスタ201を経由して、ノードND2に至る電気的経路が、電流の流れる電流経路となっている。したがって、ダイオード202には電流は流れないことから、ダイオード202は非アクティブ状態にある。
一方、信号PactがLレベルの場合には、MOSトランジスタ201はオフしている。したがって、ノードND1から、クエンチ抵抗素子203、ノードND4、ダイオード202を経由して、ノードND3に至る電気的経路が、電流の流れる電流経路となる。したがって、ダイオード202に電流が流れることから、ダイオード202はアクティブ状態となる。
別の言い方をすれば、信号PactがHレベルの時に電流が流れる電流経路は、信号PactがLレベルの時に電流が流れる電流経路をバイパスする経路であるともいえる。
その後、時刻t3から時刻t7までの期間、ある画素200のダイオード202に試料Sを透過した電子線の電子が入射したとする。この電子のダイオード202への入射によって、ダイオード202では電子が生成される。このダイオード202における電子の生成によって、信号INVinの信号レベルがLレベルからHレベルに変化する。
この信号INVinの信号レベルの変化に対応して、信号INVoutの信号レベルもまた変化する。また、信号Poutの信号レベルはHレベルとなる。
時刻t7に、垂直走査部102は信号Pactを再びHレベルとする。これにより、ダイオード202は再び非アクティブ状態となる。
その後、時刻t8に、垂直走査部102は、信号PvselをHレベルとする。これにより、信号Poutが対応する信号線120−nに出力される。その後、垂直走査部102は信号Poutの出力を終えた画素行について、信号PresをHレベルとし、信号Poutをリセットする。
本実施例では、時刻t1に信号G_EnがHレベルとなってから、時刻t3に信号PactをLレベルとするまで所定の期間Tonを設けている。この期間Tonは、電子銃1002がアクティブ状態となって照射した電子線が、電子銃1002から試料Sを経て電子線検出素子1100に到達するまでの時間に対応している。具体的には、以下の式によって表される。
Figure 0006929760
(1)式では、Vは加速電圧(V)、qは素電荷(C)、mは電子質量(kg)、vは速度(m/sec)である。
電子銃1002から照射された電子が電子銃1002から電子線検出素子1100に到達するまでに要する期間Tarv(sec)は下記の(2)式で表される。
Figure 0006929760
(2)式では、Lは電子銃1002から照射された電子が電子銃1002から電子線検出素子1100まで通る行程距離(m)である。速度vは(1)式によって得ることができる。
したがって、期間Tonは、(2)式で表される期間Tarv以下の値とすればよい。
なお、本実施例では、時刻t1に信号G_EnがHレベルとなってから、時刻t3に信号PactをLレベルとするまで所定の期間Tonを設けていたが、この例に限定されるものでは無い。他の例として、信号G_EnがHレベルになる(すなわち電子銃1002が非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移する)のと同期して、ダイオード202を非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移するようにしてもよい。
また、信号PactがLレベルの期間(すなわちダイオード202がアクティブ状態の期間)の長さは、例えば次のように設定することができる。ダイオード202がアクティブ状態にある期間の長さは、電子線の入射によってダイオード202よりも深部で生成される電子が、ダイオード202に流入するのに要する期間以上の長さにするとよい。これにより、電子線が当該画素200に入射したことを好適に検出することができる。
図5は、本実施例の電子線検出素子1100の画素部101の動作を示した図である。図5に示した各信号は、図2に示した信号に対応している。図5に示したタイミングチャートでは、信号Pact、信号Presは全行の画素200に共通の信号としている。信号SOUTでは、信号が対応する画素200のアドレスを付記している。
本実施例の電子線検出素子は、電子銃1002を非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させる、制御信号の信号レベルの変化に応じて、ダイオードを非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させる。これにより、本実施例の電子線検出素子は、電子銃が非アクティブ状態における、ダイオードの消費電流を低減することができる。
(実施例2)
本実施例の電子線検出素子について、実施例1と異なる点を中心に説明する。本実施例の電子線検出素子は、ダイオード202をアクティブ状態、非アクティブ状態に切り替えるスイッチに関わる回路が実施例1と異なる。
図6は、本実施例の電子線検出素子の画素400の構成を示した図である。なお、本実施例の電子線検出素子は、図2で説明した電子線検出素子1100の画素200の代わりに、図6の画素400を設けた構成とすることができる。本実施例の電子線検出素子のその他の構成は、図2に示した電子線検出素子1100の構成と同じとすることができる。
図6に示した画素400は、メモリ部410、検出部430、波形整形部440を有する。メモリ部410の構成は、図3(b)に示したメモリ部250と同じとすることができる。
波形整形部440の構成は、図3(b)に示した波形整形部240と同じとしている。
検出部430は、スイッチであるMOSトランジスタ401、ダイオード402、クエンチ抵抗素子403を有する。図6では、MOSトランジスタ401はPチャンネルMOSトランジスタとしている。MOSトランジスタ401は、電源電圧である電圧VDDが入力されるノードND5とクエンチ抵抗素子403に接続される。MOSトランジスタ401の制御ノードであるゲートには、信号Pactが入力される。
ダイオード402は、第2の電源電圧である電圧GNDが入力されるノードND6に接続される。また、ダイオード402はノードND7を介してクエンチ抵抗素子403と、波形整形部440に接続される。
図6に示した画素400を備える電子線検出素子の動作は、図4に示した動作と同じとすることができる。
信号PactがHレベルの場合、PチャンネルMOSトランジスタである、MOSトランジスタ401はオフ状態にある。したがって、この信号PactがHレベルにある期間は、ダイオード402は非アクティブ状態にある。一方、信号PactがLレベルの場合、PチャンネルMOSトランジスタである、MOSトランジスタ401はオン状態である。したがって、この信号PactがLレベルにある期間は、ダイオード402はアクティブ状態にある。
これにより、本実施例の電子線検出素子もまた、実施例1と同じ効果を得ることができる。また、実施例1の電子線検出素子では、ダイオードが非アクティブ状態にある期間、バイパス経路に電流が流れることによる消費電流が存在していた。一方、本実施例の場合は、ダイオード402が非アクティブ状態の期間は、ノードND5からノードND6に流れる電流を抑制することができるため、実施例1の電子線検出素子に比べて消費電流量を抑制することができる効果を有する。
また、実施例1では、ダイオード202の動作状態を切り替えるスイッチがオンの場合に、ダイオードが非活性状態であった。そして、ダイオード202の動作状態を切り替えるスイッチがオフの場合に、ダイオードが活性状態であった。一方、本実施例では、ダイオード402の動作状態を切り替えるスイッチがオフの場合に、ダイオードが非活性状態である。そして、ダイオード402の動作状態を切り替えるスイッチがオンの場合に、ダイオードが活性状態である。したがって、この実施例1、実施例2を参照すれば、スイッチがオン、オフの一方の状態を取ることによって、ダイオードが非アクティブ状態とアクティブ状態の一方となる。そして、スイッチがオン、オフの他方の状態を取ることによって、ダイオードが非アクティブ状態とアクティブ状態の他方となることが明らかである。
(実施例3)
本実施例について、実施例2と異なる点を中心に説明する。
図7は、本実施例の画素400bの構成を示した図である。図7では、図6に示した画素400が備える各部材と同じ部材については、図6で付した符号と同じ符号を図7でも付している。本実施例の画素400bは、スイッチであるMOSトランジスタ401bを、NチャンネルMOSトランジスタとしている。
本実施例の画素400bは、メモリ部450を備える。図3で説明したメモリ部250は、信号Pactを反転出力するインバータ回路206を有していた。一方、本実施例のメモリ部450は、図3のメモリ部250では設けられていたインバータ回路206を介さずに、信号PactがAND回路406aに入力される構成を備える。これは、MOSトランジスタ401bをNチャンネルMOSトランジスタにしたことによって、MOSトランジスタ401bのゲートに入力する信号と、AND回路406bに入力する信号とを同相にできるためである。
図8は、図7に示した画素400bを備える電子線検出素子の動作を示した図である。
図4のタイミングチャートと異なる点は、図4に示した信号Pactに対し、図7に示した信号PactはLレベルとHレベルが反転した信号となっている点である。図7のその他の信号は、図4に示したタイミングチャートに示した信号と同じである。
時刻t3以前の期間、信号Pactの信号レベルはLレベルである。これにより、時刻t3以前の期間、MOSトランジスタ401bはオフ状態にある。よってダイオード402は非アクティブ状態である。また、メモリ部450のAND回路406bにもLレベルの信号Pactが入力されている。よって、AND回路406bの出力もまた、Lレベルである。
本実施例においても、実施例2の電子線検出素子と同じ効果を得ることができる。また、本実施例の電子線検出素子は、実施例1、2に対し、インバータ回路206を省略できる分、回路面積を低減することができる効果を有する。
(実施例4)
本実施例の電子線検出素子について、実施例1と異なる点を中心に説明する。
実施例1では、画素200はアバランシェ増幅型のダイオード202を有していた。本実施例は、画素が電荷蓄積型のダイオードを備える点で、実施例1と異なる。
図9は、本実施例の電子線検出素子が備える画素600の等価回路図である。なお、電子線検出素子の構成は、図2に示した構成に対し、画素200の代わりに画素600を設桁構成とする。電子線検出素子のその他の構成は、図2に示した構成と同じとすることができる。
画素600は、検出部630、波形整形部640を有する。検出部630は、ダイオード601、MOSトランジスタ602、MOSトランジスタ603を有する。ダイオード601は、第2の電源電圧である電圧GNDが入力されるノードND8に接続されている。また、ダイオード601は、電子線の入射によって生成する電子を蓄積する電荷蓄積型のダイオードである。
MOSトランジスタ602、603のそれぞれは、NチャンネルMOSトランジスタである。MOSトランジスタ603は、電源電圧である電圧VDDが入力されるノードND9に接続されている。また、MOSトランジスタ603の制御ノードであるゲートには信号Presが入力される。
MOSトランジスタ603はノードND10を介してMOSトランジスタ602に接続されている。また、ノードND10は波形整形部640に接続されている。ノードND10に出力された信号が、信号INVinとして波形整形部640に出力される。
波形整形部640の出力が信号INVoutとしてMOSトランジスタ606に出力される。MOSトランジスタ606の制御ノードであるゲートには信号Pvselが入力される。信号PvselがHレベルの場合、信号INVoutが、画素600に対応する信号線120−nに出力される。
図10は、図9に示した画素600を備える電子線検出素子の動作を示した図である。
時刻t1以前、垂直走査部102は信号Pact、信号PresをともにHレベルとしている。これにより、MOSトランジスタ602、603がともにオン状態になる。よって、ノードND10、ダイオード601のそれぞれは、ノードND9の電圧VDDに対応する電圧にリセットされている。ここでは、ダイオード601がリセットされている状態が、ダイオード601の非アクティブ状態である。
画像処理装置1018は、時刻t1に信号G_EnをHレベルとし、時刻t2にLレベルとする。時刻t1に信号G_EnがHレベルとなったことにより、アクティブ状態となった電子銃1002が電子線の照射を開始する。
また、素子制御部106には、制御信号S_Enが入力される。
時刻t1に信号S_EnがHレベルに遷移してから、所定の期間Tonが経過した時刻t3に、垂直走査部102は、信号PresをHレベルからLレベルに変化させる。これにより、ノードND10、ダイオード601のリセットが解除される。これにより、ダイオード601が非アクティブ状態からアクティブ状態に変化する。
電子線がダイオード601に入射することで得られるダイオード601の電子が、MOSトランジスタ602を介してノードND10に転送される。これにより、信号INVinの信号レベルが低下する。
時刻t4に、信号INVinの信号振幅が波形整形部640の出力が反転する閾値を越える。これにより、信号INVoutの信号レベルがLレベルからHレベルに変化する。
時刻t5に、垂直走査部102は、信号PactをLレベルにする。これにより、MOSトランジスタ602が非アクティブ状態となって、ダイオード601とノードND10との間の電気的経路が非導通となる。
時刻t6に、垂直走査部102は、信号PvselをLレベルからHレベルとする。これにより、信号INVoutが、画素600に対応する信号線120−nに出力される。
時刻t7に、垂直走査部102は、信号PvselをHレベルからLレベルとする。その後、垂直走査部102は、図10と同じ動作を別の画素行に対して行う。
本実施例においても電子銃1002が非アクティブ状態にある期間、ダイオード601を非アクティブ状態としている。そして、電子銃1002が非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移するタイミングに基づいたタイミングで、垂直走査部102は、ダイオード601を非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させている。これにより、電荷蓄積型のダイオードを備える本実施例の電子線検出素子もまた、実施例1と同じ効果を得ることができる。
(実施例5)
本実施例の電子線検出素子について、実施例1と異なる点を中心に説明する。
実施例1の電子線検出素子では、ダイオード202を非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させるタイミングを予め設定された所定の期間Tonの経過後としていた。本実施例では、電子銃1002が非アクティブ状態にある期間において、複数の画素のうち、一部の画素をアクティブ状態とする。そして、電子銃1002がアクティブ状態になり、この一部の画素の信号出力が変化することによって、他の画素が非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移する。つまり、本実施例は、他の画素を非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させるタイミングを検出するために、一部の画素を電子銃1002の状態をモニタするモニタ画素として用いる例である。
図11は、本実施例の電子線検出素子1100の構成と、電子銃制御装置1011、画像処理装置1018を合わせて示した図である。図11では、図2に示した各部材と同じ機能を有する部材については、図2で付した符号と同じ符号を図11でも付している。
図11の電子線検出素子1100は、モニタ画素800を備える。モニタ画素800の各々の出力する信号Dout1〜3はOR回路2010に入力される。OR回路2010は、信号Dout1〜3の論理和で生成される信号ORDoutを素子制御部2006に出力する。素子制御部2006は、垂直走査部102にダイオード202の非アクティブ状態、アクティブ状態を切り替えるための制御信号を出力する。
図2に示した透過型顕微鏡の構成では、画像処理装置1018から素子制御部106に制御信号S_Enが入力されていたが、本実施例では制御信号S_Enの電子線検出素子1100への入力は省略される。本実施例では、画像処理装置1018から素子制御部2006にその他の制御信号(例えばクロック信号等)が入力される。
図12(a)は、本実施例のモニタ画素800の等価回路を示した図である。検出部830は、実施例1の検出部230に対し、MOSトランジスタ201が省略された点が異なる。波形整形部840は、実施例1の波形整形部240と同じ構成である。モニタ画素800は、実施例1の画素200には設けられていたメモリ部250を有しない構成としている。波形整形部840が出力する信号である信号Doutは、素子制御部2006に出力される。素子制御部2006は、この信号Doutの信号レベルの変化を受けて、垂直走査部102に信号Pactの信号レベルを変化させる制御信号を出力する。
図12(b)は、図11に示したOR回路2010の信号出力である信号ORDoutと、制御信号G_Enとを示した図である。
時刻t11に信号G_EnがLレベルからHレベルになることによって、電子銃1002がアクティブ状態になる。その後、時刻t21に、信号ORDoutがLレベルからHレベルになることによって、電子線が電子線検出素子1100に照射されていることを素子制御部2006が検出する。素子制御部2006は、時刻t21以降、信号Pactの信号レベルを変更する制御信号を垂直走査部102に出力する。これにより、画素200のダイオード202が非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移する。
なお、ここでは、時刻t21に信号ORDoutが変化したことによって、画素200のダイオード202を非アクティブ状態からアクティブ状態に変更した。他の例として、時刻t21に信号ORDoutが変化し、さらに再度、時刻t22に信号ORDoutが変化したことによって画素200のダイオード202を非アクティブ状態からアクティブ状態に変更するようにしてもよい。この場合には、画素800が、信号ORDoutのパルスをカウントするカウンタを備えるようにする。このカウンタの出力が所定のカウント値を上回った場合に、画素200のダイオード202を非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させる。仮に、時刻t21の信号ORDoutの信号レベルの変化が、電子線の照射によるものでは無く、ノイズによる誤検出である場合が考えられる。この場合、時刻t21の信号レベルの変化によって画素200のダイオード202を非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させると、電子銃1002からの電子線が照射されていない期間にダイオード202がアクティブ状態となる。この場合には、ダイオード202が余分な消費電力を消費することとなる。
一方、信号ORDoutの信号レベルの変化の回数が所定の回数を上回った場合にダイオード202を非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させるようにした場合には、上述した誤検出によるダイオード202の状態変更が行われにくくなる。これにより、電子銃1002の状態を高精度に検出した、ダイオード202の動作制御が可能になる。
(実施例6)
本実施例の電子顕微鏡および電子線検出素子について、実施例1と異なる点を中心に説明する。
本実施例の電子顕微鏡は、電子銃1002が出力する電子線を走査する電子線走査部を備える。典型的には、本実施例の電子顕微鏡は走査型電子顕微鏡(SEM)、走査透過型電子顕微鏡(STEM)として応用することができる。
本実施例の電子線検出素子の構成は、実施例1の図2で述べた電子線検出素子1100とすることができる。なお、実施例1では、信号Pact、信号Presのそれぞれは全行の画素200に共通して出力される信号であった。本実施例では、信号Pact、信号Presのそれぞれは1行ずつ、順次入力される信号である。どの行の信号Pact、信号Presであるかを明確にする場合には、各信号の末尾に行番号を付して記載することとする。
図13は、本実施例の電子顕微鏡および電子線検出素子1100の動作を示した図である。信号G_Scanは、画像処理装置1018が、電子顕微鏡が備える電子線走査部に出力する制御信号である。この信号G_ScanがHレベルにある期間、電子線走査部は電子線の走査を行う。
信号G_EnがHレベルとなった後、信号G_ScanがHレベルとなる。これにより、電子線走査部による電子線の走査が行われる。
電子線検出素子1100の素子制御部106は、信号G_EnがHレベルとなってから所定の期間Tonが経過後、電子線が最初に走査する画素行である1行目の画素に出力する信号Pact1をHレベルからLレベルにする。これにより、1行目の画素200のダイオード202がアクティブ状態になる。
その後、素子制御部106は、信号PHSEL1〜3を順次Hレベルとし、P11、P12、P13のアドレスで示される各画素200の信号INVoutを読み出す。次に、電子線走査部が2行目の画素200を走査するタイミングに対応して、素子制御部106が2行目の画素200に出力する信号Pact2をHレベルからLレベルにする。これにより、2行目の画素200のダイオード202がアクティブ状態となる。
このように、本実施例の電子線検出素子は、電子線走査部による電子線の走査の位置に対応するように、その位置に対応する画素200のダイオードを、非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させる。実施例1では、全ての画素200を一括して非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させていた。このため、電子線に走査される順序が遅い画素200ほど、ダイオード202がアクティブ状態に遷移してから実際に電子線が入射するまでの期間が長大化する。したがって、ダイオード202の消費電力が増加していた。
一方、本実施例の電子線検出素子では、電子線の走査のタイミングに対応して、各画素200のダイオード202を順次アクティブ状態にしている。これにより、消費電流の低減を、実施例1の構成に対してさらに進展させることができる。
[変形実施例]
本発明は、上記実施例に限らず種々の変形が可能である。
例えば、いずれかの実施例の一部の構成を他の実施例に追加した例や、他の実施例の一部の構成と置換した例も、本発明の実施例である。
また、上述の実施例は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらの例示によって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な態様で実施することができる。
101 画素部
106 素子制御部
200 画素
202 ダイオード
201 MOSトランジスタ(スイッチ)
1002 電子銃
1018 画像処理装置
1100 電子線検出素子

Claims (16)

  1. 電子銃から照射される電子線によって生じる電子を検出するダイオードを有する電子線検出素子であって、
    前記電子銃を非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させる、制御信号の信号レベルの変化に応じて、前記ダイオードを非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させる制御部をさらに有する電子線検出素子。
  2. 前記制御部は、前記変化から所定の期間が経過後、前記ダイオードを非アクティブ状態からアクティブ状態に遷移させることを特徴とする請求項1に記載の電子線検出素子。
  3. 前記電子線の加速電圧を第1の電圧とした場合における前記所定の期間よりも、前記電子線の加速電圧を前記第1の電圧よりも大きい第2の電圧とした場合における前記所定の期間の方が短いことを特徴とする請求項2に記載の電子線検出素子。
  4. 前記所定の期間が、下記の式によって求まる期間Tarv(sec)以下の長さの期間であることを特徴とする請求項2に記載の電子線検出素子。
    Figure 0006929760

    V:加速電圧(V)
    q:素電荷(C)
    m:電子質量(kg)
    v:速度(m/sec)
    Figure 0006929760

    L:前記電子銃から前記電子線検出素子までの距離(m)
  5. 前記ダイオードがアバランシェ増幅型のダイオードであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子線検出素子。
  6. 電源電圧が供給されるノードと、前記ノードと前記ダイオードとの間の電気的経路の電流量を制御するスイッチとを有し、
    前記スイッチがオンとオフの一方の状態を取ることによって、前記ダイオードが非アクティブ状態とアクティブ状態の一方の状態となり、
    前記スイッチがオンとオフの他方の状態を取ることによって、前記ダイオードが非アクティブ状態とアクティブ状態の他方の状態となることを特徴とする請求項5に記載の電子線検出素子。
  7. 前記スイッチは、前記ノードと前記ダイオードとの間の電気的経路に設けられ、
    前記スイッチがオフすることで、前記ダイオードが非アクティブ状態となり
    前記スイッチがオンすることで、前記ダイオードがアクティブ状態となることを特徴とする請求項6に記載の電子線検出素子。
  8. 前記スイッチは前記ノードに接続されるとともに、前記ノードと前記ダイオードとの間の電気的経路である第1経路をバイパスする電気的経路である第2経路に設けられており、
    前記ダイオードの前記非アクティブ状態が、前記スイッチがオンの状態にあることによって、前記ノードから電流が前記第2経路に流れる状態であり、
    前記ダイオードの前記アクティブ状態が、前記スイッチがオフの状態にあることによって、前記ノードから電流が前記第1経路に流れる状態であることを特徴とする請求項6に記載の電子線検出素子。
  9. 電源電圧が供給されるノードと、前記ノードと前記ダイオードとの間の電気的経路に設けられたスイッチとを有し、
    前記ダイオードの前記非アクティブ状態が、前記スイッチがオンの状態にあることによって前記ダイオードが所定の電圧にリセットされている状態であり、
    前記ダイオードの前記アクティブ状態が、前記スイッチがオフの状態にあることによって前記ダイオードの所定の電圧へのリセットが解除されている状態であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子線検出素子。
  10. 前記電子線検出素子は、各々が前記ダイオードを備える複数の画素を有し、
    前記電子が前記複数の画素に順に照射されるように、前記電子線の走査が行われ、
    前記制御部は、前記複数の画素の各々の前記ダイオードの前記非アクティブ状態から前記アクティブ状態への遷移を、前記走査に応じた順序で順次、行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子線検出素子。
  11. 前記電子線検出素子は、各々が前記ダイオードを備える複数の画素を有し、
    前記制御部は、前記複数の画素のうちの一部の複数の画素の前記ダイオードを前記非アクティブ状態から前記アクティブ状態に遷移させた後、前記複数の画素のうちの他の一部の複数の画素の前記ダイオードを前記非アクティブ状態から前記アクティブ状態に遷移させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の電子線検出素子。
  12. 前記電子線検出素子は、各々が前記ダイオードを備える複数の画素を有し、
    前記制御部は、前記複数の画素のうちの一部の画素の前記ダイオードを前記非アクティブ状態としている期間に、前記複数の画素のうちの他の一部の画素の前記ダイオードをアクティブ状態とし、
    前記制御部は、前記他の一部の画素の出力の変化に基づいて、前記一部の画素の前記ダイオードを前記非アクティブ状態から前記アクティブ状態に遷移させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子線検出素子。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の電子線検出素子と、
    前記電子銃とを備え、
    前記電子線検出素子は試料からの二次電子を受けることを特徴とする電子顕微鏡。
  14. 前記電子線が照射される試料台をさらに備え、前記試料台は試料を冷却するように構成されていることを特徴とする請求項12に記載の電子顕微鏡。
  15. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の電子線検出素子と、
    前記電子銃とを備え、
    前記電子線検出素子は試料を透過した電子を受けることを特徴とする透過型電子顕微鏡。
  16. 前記電子線が照射される試料台をさらに備え、
    前記試料台は、試料を冷却するように構成されていることを特徴とする請求項15に記載の透過型電子顕微鏡。
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