JP6928986B2 - キナーゼ活性を阻害するためのインダゾール系化合物、その組成物および使用 - Google Patents

キナーゼ活性を阻害するためのインダゾール系化合物、その組成物および使用 Download PDF

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Description

本発明は、医薬の技術分野に属し、具体的に、本発明は、プロテインキナーゼを阻害する活性を有する置換インダゾール系化合物に関する。より具体的に、本発明は、一部の重水素化N−(5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミドに関する。これらの重水素化化合物およびその組成物は、ALK、ROS1、TRK1、TRK2またはTRK3などに媒介される関連癌の治療に用いられ、これらの重水素化化合物は、より優れた薬物動態特性を有する。
プロテインキナーゼ(PK)の機能不全は、多くの疾患の特徴である。ヒトの癌に関する癌遺伝子および原癌遺伝子は、大部分がPKをコードする。PKの強化された活性は、例えば、良性前立腺過形成、家族性腺腫症、ポリポーシス、神経線維腫症、乾癬、アテローム性動脈硬化症に関する血管平滑細胞増殖、肺線維症、関節炎、糸球体腎炎、術後狭窄と再狭窄などの多くの非悪性疾患にも関与する。
また、PKは、炎症状態およびウイルスと寄生虫の増殖にも関与する。さらに、PKは、神経変性疾患の病因と発症に重要な役割を果たす可能性がある。
PKの障害または失調に関する一般的な参考文献として、例えば、Current Opinionin Chemical Biology 1999,3,459−465を参照する。
Ignyta社の新しい抗腫瘍薬であるEntrectinib(エヌトレクチニブ)は、2017年5月にFDAから画期的治療薬指定を受け、その治療対象は、NTRK遺伝子融合陽性、局所進行性または転移性の固形腫瘍の成人および小児患者であって、既存の治療を受けた後も疾患が進行するか、あるいは標準的な治療法がない患者である。Entrectinibは、NTRK1/2/3、ROS1またはALK遺伝子融合変異を含む腫瘍を標的とする、中枢神経活性を有する新規経口チロシンキナーゼ阻害剤(tyrosine kinase inhibitor,TKI)である。
現在、Entrectinibは、中枢神経系の原発性および転移性癌に対して活性があることが臨床的に証明された唯一のチロシンキナーゼ阻害剤であり、しかも有害なオフターゲット効果がない。この候補薬については、第2相臨床試験STARTRK−2を行っている。この試験は、グローバル多施設、非盲検、登録関連の第2相臨床試験であり、精密医療における「バスケットデザイン(basket design)」の概念を使用し、登録時に腫瘍患者のサンプルに対して遺伝子変異スクリーニングを行い、腫瘍の種類と遺伝子融合に応じて、患者は異なる「バスケット」に割り当てられて治療される。このような「バスケットデザイン」には、さまざまな種類の腫瘍が組み込まれ、分子標的に対するEntrectinibの臨床効果を検証することができる。
多くの薬剤候補において、吸収、分布、代謝および/または排泄(ADME)特性が乏しいことが、臨床試験の失敗の主な原因であることが知られている。現在、多くの市販薬は、乏しいADME特性によって適用範囲が限られている。薬物の急速な代謝は、そもそも効率的に疾患を治療できる多くの薬物が体内からあまりにも早く代謝、除去されるため、薬物として使用できないことにつながる。頻繁または高用量の投与により、急速な薬物クリアランスの問題を解決できる可能性があるが、この方法は、患者のコンプライアンスの低下、高用量投与による副作用、および治療コストの増加などの問題につながる可能性がある。また、急速に代謝される薬物は、患者を有害な毒性または反応性代謝物にさらす可能性もある。
したがって、この分野は、ほとんどの腫瘍タイプに対して広範な治療の可能性を有するが、現在、この分野には、治療手段が不十分であり、満たされていない臨床的ニーズがある。
上記の技術問題について、本発明は、より優れたキナーゼ阻害活性および/またはより優れた薬力学的/薬物動態特性を有する新規な重水素化インダゾール系化合物、医薬組成物およびそれらの使用が開示される。
これに関して、本発明の技術構成は以下のとおりである。
式(I)で表されるインダゾール化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、結晶形、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物である、置換インダゾール系化合物であって、
Figure 0006928986
但し、
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30およびR31は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルからなる群から選択され;
追加条件は、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30およびR31の少なくとも1つが重水素化されたものまたは重水素である、
置換インダゾール系化合物。
この技術的解決策では、薬物分子中の重水素の形状および体積は水素とほとんど同じであるため、薬物分子中の水素が選択的に重水素で置換される場合、一般的に、重水素化薬物は元々の生物活性および選択性を保持する。同時に、本発明者らは、炭素-重水素結合が炭素-水素結合よりも安定であり、一部の薬物の吸収、分布、代謝および排泄などの特性に直接影響を与えることで、薬物の有効性、安全性、耐性を改善することを実験により確認した。
好ましくは、重水素は、重水素に置換された各位置における重水素同位体含有量が、少なくとも天然重水素同位体含有量(0.015%)より多く、好ましくは30%超、より好ましくは50%超、さらにより好ましくは75%超、さらにより好ましくは95%超、さらにより好ましくは99%超である。
具体的には、本発明において、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30およびR31の重水素に置換された各位置における重水素同位体含有量は、少なくとも5%であり、好ましくは10%超、より好ましくは15%超、より好ましくは20%超、より好ましくは25%超、より好ましくは30%超、より好ましくは35%超、より好ましくは40%超、より好ましくは45%超、より好ましくは50%超、より好ましくは55%超、より好ましくは60%超、より好ましくは65%超、より好ましくは70%超、より好ましくは75%超、より好ましくは80%超、より好ましくは85%超、より好ましくは90%超、より好ましくは95%超、より好ましくは99%超である。
好ましくは、式(I)で表れる化合物におけるR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30およびR31の少なくとも1つのRが重水素を含み、好ましくは2個のR、より好ましくは3個のR、より好ましくは4個のR、より好ましくは5個のR、より好ましくは6個のR、より好ましくは7個のR、より好ましくは8個のR、より好ましくは9個のR、より好ましくは10個のR、より好ましくは11個のR、より好ましくは12個のR、より好ましくは13個のR、より好ましくは14個のR、より好ましくは15個のR、より好ましくは16個のR、より好ましくは17個のR、より好ましくは18個のR、より好ましくは19個のR、より好ましくは20個のR、より好ましくは21個のR、より好ましくは22個のR、より好ましくは23個のR、より好ましくは24個のR、より好ましくは25個のR、より好ましくは26個のR、より好ましくは26個のR、より好ましくは28個のR、より好ましくは29個のR、より好ましくは30個のR、より好ましくは31個のRが重水素を含む。
本発明のさらなる改良として、R、R、Rは、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、Rは重水素である。
本発明のさらなる改良として、R、Rは、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R、Rは重水素である。
本発明のさらなる改良として、R、R、Rは、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R、R、Rは重水素である。
本発明のさらなる改良として、R、R10、R11は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R10、R11は重水素である。
本発明のさらなる改良として、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19は重水素である。
本発明のさらなる改良として、R20、R21、R22は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R20、R21、R22は重水素である。
本発明のさらなる改良として、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R28、R29、R30、R31は重水素である。
本発明のさらなる改良として、前記化合物は、以下の化合物またはその薬学的に許容される塩から選択される。
Figure 0006928986
Figure 0006928986
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別の好ましい例において、前記化合物は、非重水素化化合物を含まない。
本発明は、また、
薬学的に許容される担体と、
上記の置換インダゾール系化合物、またはその結晶形、薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ或いは同位体バリアントと、を含む医薬組成物を開示する。
本発明のさらなる改良として、前記した薬学的に許容される担体は、カプセルに封入された物質、または添加剤、流動促進剤、甘味料、希釈剤、防腐剤、染料/着色剤、風味増強剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、崩壊剤、懸濁剤、安定剤、等張剤、溶媒もしくは乳化剤の少なくとも1つを含む。
本発明のさらなる改良として、前記医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、軟膏剤、乳剤、懸濁剤、溶液剤、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル剤、ミクロスフェアまたはエアロゾルである。
本発明の医薬組成物の代表的な投与経路として、経口、直腸、経粘膜、経腸、または局所、経皮、吸入、非経口、舌下、膣内、鼻腔内、眼内、腹腔内、筋肉内、皮下、静脈内投与が挙げられるが、これらに限定されない。経口投与または注射投与が好ましい。
本発明の医薬組成物は、通常の混合法、溶解法、造粒法、糖衣錠調製法、粉砕法、乳化法、凍結乾燥法などの当技術分野で公知の方法により製造することができる。
本発明は、
薬学的に許容される担体と、
前記のような式(I)的化合物、またはその結晶形、薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物、立体異性体、プロドラッグあるいは同位体バリアントと、を混合する工程を含む、医薬組成物の調製方法を提供する。
本発明のさらなる改良として、他の活性化合物を含む。前記活性化合物は、抗ホルモン剤(例えば、抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤、およびアロマターゼ阻害剤)、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、微小管を標的とする薬、プラチナ製剤、アルキル化剤、DNA損傷剤またはインターカレーション剤、抗腫瘍剤、代謝拮抗剤、他のキナーゼ阻害剤、他の抗血管新生因子、キネシン阻害剤、治療用モノクローナル抗体、mTORの阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、および低酸素応答の阻害剤からなる群から選択される。
本発明の活性成分は、他の活性成分と組み合わせて使用してもよい。このような組み合わせの選択は、治療の状況、成分の交差反応性、および組み合わせた医薬特性に基づく。本発明の任意の化合物を、1つまたは複数の他の活性成分と組み合わせて、単一の剤形として、同時にまたは連続して患者に投与してもよい。併用療法は、同時または連続投与のレジメンで投与してもよい。連続投与の場合、2回以上で組み合わせて投与されてもよい。併用療法は、「相乗作用」または「相乗効果」を提供できる。言い換えると、有効成分を組み合わせて使用すると、得られる効果は、化合物を別々に使用することによって得られる効果の合計よりも大きくなる。有効成分は、(1)合わせて調製および投与、または併用製剤として同時に送達する場合、(2)独立した製剤として交互にまたは並行して投与される場合、または(3)他のレジメンによって投与される場合で、相乗効果が得られる。代替療法(alternate therapy)で送達される場合、化合物が順次に投与または放出されると、例えば、独立した錠剤、丸剤またはカプセルとして、または別個の注射器で別個に注射すると、相乗効果が得られる。通常、代替療法において、各活性成分は、有効用量で順次に、すなわち連続して投与される一方で、併用療法において、2つ以上の活性成分は、有効用量で一緒に投与される。
また、本発明は、プロテインキナーゼ活性の失調に起因および/または関連する疾患を治療する方法を提供する。前記のプロテインキナーゼは、特にPLKファミリー、異なるアイソフォームのプロテインキナーゼC、Met、PAK−4、PAK−5、ZC−1、STLK−2、DDR−2、Auroral、Aurora 2、Bub−1、Chk1、Chk2、HER2、raf1、MEK1、MAPK、EGF−R、PDGF−R、FGF−R、FLT3、JAK2、IGF−R、ALK、PI3K、weekキナーゼ、Src、Abl、Akt、MAPK、ILK、MK−2、IKK−2、Cdc7、Nek、Cdk/サイクリンプロテインキナーゼファミリーであり、特にAurora2、IGF−1RおよびALK活性であり、さらに特にALK活性であり、前記の方法は、これらを必要とする哺乳動物に、上記で定義された式(I)で表れる置換インダゾール化合物を有効量で投与することを含む。
また、本発明は、プロテインキナーゼ活性の失調に起因および/または関連する疾患を治療する方法を提供する。前記のプロテインキナーゼは、ALK、ROS1、TRK1、TRK2、TRK3などから選択され、前記の方法は、これらを必要とする哺乳動物に、上記で定義された式(I)で表れる置換インダゾール化合物を有効量で投与することを含む。
本発明の好ましい方法は、プロテインキナーゼ活性の失調に起因および/または関連する疾患を治療する方法である。上記の疾患は、癌および細胞増殖性疾患から選択される。
本発明の別の好ましい方法は、癌、扁平上皮癌、骨髄またはリンパ系の造血性腫瘍、間葉由来腫瘍、中枢および末梢神経系腫瘍、黒色腫、セミノーマ、奇形癌、骨肉腫、色素性乾皮症、甲状腺毛包癌(thyroid hair follicle carcinoma)、カポジ肉腫を含む特定の種類の癌を治療する方法である。
本発明の別の好ましい方法は、特定の種類の癌を治療する方法である。前記の癌には、乳癌、肺癌、結腸直腸癌、前立腺癌、卵巣癌、子宮内膜癌、胃癌、淡明細胞型腎細胞癌、ブドウ膜黒色腫、多発性骨髄腫、横紋筋肉腫、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、および髄芽腫を含むが、これらに限定されない。
本発明の別の好ましい方法は、特定の種類の癌を治療する方法である。前記の癌には、例えば、非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、結腸直腸癌、未分化大細胞リンパ腫、胆管癌、胃癌、海綿芽細胞腫、平滑筋肉腫、黒色腫、扁平上皮肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、甲状腺髄様癌、甲状腺乳頭癌を含むが、これらに限定されない。
本発明の別の好ましい方法は、ALK+未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、または、例えば、神経芽細胞腫、横紋筋肉腫、海綿芽細胞腫、炎症性筋線維芽細胞腫、および特定の種類の黒色腫、乳癌、ユーイング肉腫、網膜芽腫および非小細胞肺癌(NSCLC)などのALK活性が機能する他の適応症を治療する方法である。
本発明の別の好ましい方法は、以下の細胞増殖疾患を治療する方法である。前記の疾患として、良性前立腺過形成、家族性腺腫症、ポリポーシス、神経線維腫症、乾癬、アテローム性動脈硬化症、および血管平滑細胞増殖と新生内膜形成に関連する疾患、例えば、血管形成術または手術後の再狭窄、肺線維症、関節炎、糸球体炎症、糖尿病と新生児網膜症と加齢黄斑変性を含む網膜症、例えば、血管移植または臓器移植後に発生する可能性のある移植血管疾患、先端巨大症および先端巨大症に続発する障害、ならびにIGF/IGF−IRシグナル伝達に関連する他の肥大性疾患、例えば、線維性肺疾患、慢性または急性の酸化ストレスに関連する病理または高酸素血症による組織損傷、およびIGFレベルまたはIGF−IRの上昇に関連する代謝障害、例えば肥満が挙げられるが、これらに限定されない。
また、本発明の方法は、腫瘍血管新生および転移の阻害も提供する。
また、本発明の方法は、タンパク質を有効量の式(I)で表れる化合物と接触させることを含む、活性ALKタンパク質を阻害する方法を提供する。
本発明の範囲において、上記の各技術特徴および以下(例えば、実施例)に具体的に記載される各技術特徴が、互いに組み合わされて、新規または好ましい技術を構成し得ることを理解すべきである。スペースの制限のため、ここでは説明を繰り返しない。
本明細書において、特に明記しない限り、「ハロゲン」とは、F、Cl、BrおよびIを指す。より好ましくは、ハロゲン原子は、F、ClおよびBrから選択される。
本明細書において、特に明記しない限り、「重水素化」とは、化合物または基における1つまたは複数の水素が重水素で置換されていることを意味する。「重水素化」は、重水素によって一置換、二置換、多置換、または完全に置換されていてもよい。「1つ以上の重水素で置換された」および「重水素で1回以上置換された」という用語は互換的に使用できる。
本明細書において、特に明記しない限り、「非重水素化化合物」とは、重水素原子の含有割合が天然重水素同位体含有量(0.015%)を超えない化合物である。
また、本発明は同位体標識化合物(「同位体バリアント」とも呼ばれる)を含み、ここで元の化合物を開示することに相当する。本発明の化合物の同位体の例として、H、H、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素の同位体が挙げられる。上記の同位体または他の同位体原子を含む本発明の式(I)で表れる化合物、またはその結晶多形、薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、同位体バリアント、水和物または溶媒和物は、すべて本発明の範囲内にある。例えば、放射性同位体であるHおよび14Cも本発明の特定の同位体標識化合物の中に含まれ、それは薬物および基質の組織分布実験に有用である。トリチウム(即ちH)と炭素14(即ち14C)は、調製および検出が比較的に容易であるため、同位体の第1候補である。さらに、重水素(即ちH)のようなより重い同位体による置換は、代謝安定性が優れているため、一部の治療法で優勢を占める。例えば、インビボでの半減期の延長や投与量の削減ができるので、状況に応じて優先に考えられることがある。同位体標識化合物は、通常の方法で非同位体試薬の代わりに容易に入手可能な同位体標識試薬を使用することにより、例に示すプロトコルに従って調製される。
本発明の式(I)で表れる化合物は、酸付加塩、塩基付加塩または双性イオンの形態で存在し得る。化合物の塩は、化合物の単離中または化合物の精製後に調製される。化合物の酸付加塩は、化合物と酸との反応に由来するものである。例えば、本発明は、化合物およびそのプロドラッグの酢酸塩、アジペート、アルギン酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、ジグルコン酸、ギ酸塩、フマル酸塩、グリセロールリン酸塩、グルタミン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トリクロロ酢酸塩、p−トルエンスルホン酸塩およびウンデカノエートを含む。化合物の塩基付加塩は、化合物と、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのカチオンの水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩との反応に由来するものである。
本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を含んでも良く、したがって、例えば鏡像異性体および/またはジアステレオマー形態のような様々な「立体異性体」の形態で存在し得る。例えば、本発明の化合物は、個々の鏡像異性体、ジアステレオマーまたは幾何異性体(例えば、シスおよびトランス異性体)の形態であってもよく、或いはラセミ混合物および1つ以上の立体異性体に富んだ混合物を含む立体異性体混合物の形態であってもよい。異性体は、キラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)およびキラル塩の形成や結晶化を含む当業者に公知の方法によって混合物から分離することができ;または、好ましい異性体は、非対称合成によって調製することができる。
特定の場合において、本発明の化合物は、互変異性体の形態でも存在し得る。1種の非局在化共振構造のみが説明されるが、これらの形態はすべて、本発明の範囲内にある。例えば、プリン、ピリミジン、イミダゾール、グアニジン、アミジン、およびテトラゾール系については、エナミン互変異性体が存在する場合があり、それらの可能な互変異性体はすべて本発明の範囲内に含まれる。
「プロドラッグ」という用語は、インビボで、例えば血液中での加水分解によって医学的な効果を有する活性形態に変換される化合物を指す。プロドラッグは、患者に投与されると、インビボで本発明の化合物を放出する任意の共有結合した担体である。プロドラッグは、典型的には、官能基の修飾によって調製され、この修飾により、プロドラッグがインビボで切断させて母体化合物を生じることができる。プロドラッグには、例えば、水酸基、アミノ基またはメルカプト基が任意の基に結合している本発明の化合物が含まれ、それらを患者に投与すると、切断されて、水酸基、アミノ基またはメルカプト基を形成することができる。したがって、プロドラッグの代表例としては、本発明の化合物がその水酸基、アミノ基またはメルカプト基と酢酸、ギ酸または安息香酸とによって形成された共有結合誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。また、カルボン酸(−COOH)の場合は、メチルエステル、エチルエステル等のエステルが用いられる。エステル自体は活性を有してもよく、および/またはヒトの体内の条件下で加水分解されてもよい。適切な薬学的に許容されるインビボで加水分解可能なエステルには、人体中で容易に分解して母体酸またはその塩を放出するものが含まれる。
「溶媒和物」という用語は、本発明の化合物が特定の比率で溶媒分子と配位している複合体を指す。「水和物」とは、本発明の化合物と水との配位により形成される複合体を指す。
従来の技術と比較して、本発明は以下の有益な効果を有する。本発明の化合物は、ALK、ROS1、TRK1、TRK2、およびTRK3などのプロテインキナーゼに対して優れた阻害性を有する。また、重水素化技術により、生体内の化合物の代謝を変化させ、化合物の薬物動態パラメーターを向上させる。この場合に、投与量を変更し、長時間作用型製剤にして適用性を改善することができ;また、重水素で化合物の水素原子を置換すると、重水素の同位体効果により動物体内の化合物の薬物濃度を増加し、薬物の有効性を向上させ;さらに、重水素で化合物中の水素原子を置換すると、特定の代謝産物が阻害され、化合物の安全性を向上させる。
化合物
本発明は、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、結晶形、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物を提供する。
Figure 0006928986
但し、
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30およびR31は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルからなる群から選択され;
追加条件は、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30およびR31の少なくとも1つが重水素化されたものまたは重水素である。
本発明の好ましい実施形態として、重水素は、重水素に置換された各位置における重水素同位体含有量が、少なくとも天然重水素同位体含有量(0.015%)より多く、好ましくは30%超、より好ましくは50%超、さらにより好ましくは75%超、さらにより好ましくは95%超、さらにより好ましくは99%超である。
特定の実施形態において、「R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30およびR31は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルからなる群から選択される」ことは、Rが水素、重水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルから選択され、Rが水素、重水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルから選択され、Rが水素、重水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルから選択され、同様に、R31まで、R31が水素、重水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルから選択される技術構成を含む。具体的に、Rが水素、Rが重水素、Rがハロゲン(F、Cl、BrまたはI)或いはRがトリフルオロメチル、Rが水素、Rが重水素、Rがハロゲン(F、Cl、BrまたはI)或いはRがトリフルオロメチル、Rが水素、Rが重水素、Rがハロゲン(F、Cl、BrまたはI)或いはRがトリフルオロメチル、同様に、R31まで、R31が水素、R31が重水素、R31がハロゲン(F、Cl、BrまたはI)或いはR31がトリフルオロメチルである技術構成を含む。
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)で表れる化合物に関し、ここで、R−Rが水素であり、R−R、R−R31がそれぞれ独立して水素または重水素から選択され、追加条件は、前記化合物が少なくとも1つの重水素原子を含む。
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)で表れる化合物に関し、ここで、R−R、R−R、R23−R27が水素であり、R、R−R、R10−R22、R28−R31がそれぞれ独立して水素または重水素から選択され、追加条件は、前記化合物が少なくとも1つの重水素原子を含む。
好ましい実施形態において、RとRは同じである。
好ましい実施形態において、R10とR11は同じである。
好ましい実施形態において、R12−R19は同じである。
好ましい実施形態において、R20−R22は同じである。
好ましい実施形態において、R28−R31は同じである。
好ましい実施形態において、本発明は、R−R、R−R、R23−R27が水素であり、R10とR11が重水素であり、R、R−R、R12−R22、R28−R31がそれぞれ独立して水素または重水素から選択される式(I)で表れる化合物に関する。別の特定の実施形態において、Rが水素であり;別の特定の実施形態において、Rが重水素であり;別の特定の実施形態において、R−Rが水素であり;別の特定の実施形態において、R−Rが重水素であり;別の特定の実施形態において、R12−R19が水素であり;別の特定の実施形態において、R12−R19が重水素であり;別の特定の実施形態において、R20−R22が水素であり;別の特定の実施形態において、R20−R22が重水素であり;別の特定の実施形態において、R28−R31が水素であり;別の特定の実施形態において、R28−R31は重水素である。
好ましい実施形態において、本発明は、R−R、R−R、R23−R27が水素であり、R12−R19が重水素であり、R、R−R、R10−R11、R20−R22、R28−R31がそれぞれ独立して水素または重水素から選択される式(I)で表れる化合物に関する。別の特定の実施形態において、Rが水素であり;別の特定の実施形態において、Rが重水素であり;別の特定の実施形態において、R−Rが水素であり;別の特定の実施形態において、R−Rが重水素であり;別の特定の実施形態において、R10−R11が水素であり;別の特定の実施形態において、R10−R11が重水素であり;別の特定の実施形態において、R20−R22が水素であり;別の特定の実施形態において、R20−R22が重水素であり;別の特定の実施形態において、R28−R31が水素であり;別の特定の実施形態において、R28−R31は重水素である。
好ましい実施形態において、本発明は、R−R、R−R、R23−R27が水素であり、R20−R22が重水素であり、R、R−R、R10−R11、R12−R19、R28−R31がそれぞれ独立して水素または重水素から選択される式(I)で表れる化合物に関する。別の特定の実施形態において、Rが水素であり;別の特定の実施形態において、Rが重水素であり;別の特定の実施形態において、R−Rが水素であり;別の特定の実施形態において、R−Rが重水素であり;別の特定の実施形態において、R10−R11が水素であり;別の特定の実施形態において、R10−R11が重水素であり;別の特定の実施形態において、R12−R19が水素であり;別の特定の実施形態において、R12−R19が重水素であり;別の特定の実施形態において、R28−R31が水素であり;別の特定の実施形態において、R28−R31は重水素である。
好ましい実施形態において、本発明の化合物は、以下の構造の化合物から選択される。
Figure 0006928986
本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を含んでも良く、したがって、例えば鏡像異性体および/またはジアステレオマー形態のような様々な「立体異性体」の形態で存在し得る。例えば、本発明の化合物は、個々の鏡像異性体、ジアステレオマーまたは幾何異性体(例えば、シスおよびトランス異性体)の形態であってもよく、或いはラセミ混合物および1つ以上の立体異性体に富んだ混合物を含む立体異性体混合物の形態であってもよい。異性体は、キラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)およびキラル塩の形成や結晶化を含む当業者に公知の方法によって混合物から分離することができ;または、好ましい異性体は、非対称合成により調製することができる。
当業者は、有機化合物が、溶媒中で反応するか、または溶媒から沈殿あるいは結晶化して、当該溶媒と複合体を形成し得ることを理解できる。これらの複合体は「溶媒和物」と呼ばれる。溶媒が水である場合、複合体は「水和物」と呼ばれる。本発明は、本発明の化合物のすべての溶媒和物を含む。
「溶媒和物」という用語とは、一般的に、加溶媒分解反応により形成された、溶媒と組み合わせた化合物またはその塩の形態を指す。この物理的な会合は、水素結合が含まれる。通常の溶媒は、水、メタノール、エタノール、酢酸、DMSO、THF、ジエチルエーテルなどが含まれる。本発明の化合物は、例えば結晶形態で調製され、且つ溶媒和されることができる。適切な溶媒和物は、薬学的に許容される溶媒和物が含まれ、さらに化学量論的溶媒和物および非化学量論的溶媒和物が含まれる。特定の実施形態において、例えば、1つまたは複数の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれている場合、前記の溶媒和物が単離される。「溶媒和物」は、溶液状態の溶媒和物と分離可能な溶媒和物が含まれる。代表的な溶媒和物として、水和物、エタノレート、およびメタノレートが挙げられる。
「水和物」という用語は、水と組み合わせた化合物を指す。通常、化合物の水和物に含まれる水分子の数の、該水和物中の該化合物分子の数に対する比率は、一定である。したがって、化合物の水和物は、たとえば、一般式ROで表れる。ここで、Rは該化合物であり、xは0より大きい数である。所定の化合物は、複数のタイプの水和物を形成する可能性がある。例えば、一水和物(xは1)、低次水和物(xは0より大きく1より小さい数、例えば、半水和物(R0.5O))、および多水和物(xは1より大きい数、例えば、二水和物(RO)および六水和物(RO))が挙げられる。
本発明の化合物は、非晶質または結晶質(結晶多形)のいずれでもよい。また、本発明の化合物は、1種または複数の結晶として存在してもよい。したがって、本発明は、本発明の化合物のすべての非晶質または結晶形をその範囲に含む。「結晶多形」という用語とは、特定の結晶が堆積して並んだ化合物の結晶形(あるいはその塩、水和物または溶媒和物)を指す。すべての多形体は同じ元素組成を有する。異なる結晶形は通常、異なるX線回折パターン、赤外スペクトル、融点、密度、硬度、結晶形状、光電特性、安定性、および溶解度を有する。再結晶溶媒、結晶化速度、貯蔵温度、および他の要因により、優勢な結晶形が生じる可能性がある。化合物の様々な多形体は、異なる条件下で結晶化することによって調製できる。
また、本発明には、式(I)に記載されたものと同等の同位体標識化合物を含むが、1つ以上の原子は、原子質量または質量数が天然に典型的に見られる原子質量または質量数と異なる原子によって置換されている。本発明の化合物に導入できる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素の同位体、例えばそれぞれH、H、13C、11C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clが挙げる。上記同位体および/または他の原子の他の同位体を含む本発明の化合物、そのプロドラッグ、および前記化合物または前記プロドラッグの薬学的に許容される塩は、本発明の範囲内にある。放射性同位体(例えばHおよび14C)を導入したものなどの一部の同位体標識された本発明の化合物は、薬物および/または基質の組織分布に関する測定に用いられる。トリチウム(即ち、H)と炭素−14(即ち、14C)の同位体は、その製造と検出が容易であるため特に好ましい。さらに、重水素、すなわちHのようなより重い同位体での置換は、代謝安定性が優れているため、治療で利点がある。例えば、インビボでの半減期の延長や投与量の削減ができるので、状況に応じて優先に考えられることがある。通常、同位体標識された本発明の式(I)の化合物およびそのプロドラッグは、以下のスキームおよび/または実施例および調製例で開示されるプロセスが行われる場合、非同位体標識試薬の代わりに、容易に入手可能な同位体標識試薬を使用することにより調製することができる。
さらに、プロドラッグも本発明の明細書に含まれる。本明細書で使用される「プロドラッグ」という用語は、インビボで、例えば血液中での加水分解によって医学的な効果を有する活性形態に変換される化合物を指す。薬学的に許容されるプロドラッグは、T. HiguchiおよびV. Stella,Prodrugs as Novel Delivery Systems,A.C.S.Symposium SeriesのVol.14,Edward B.Roche,ed.,Bioreversible Carriers in Drug Design,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987、ならびにD.Fleisher、S.RamonおよびH.Barbra“Improved oral drug delivery:solubility limitations overcome by the use of prodrugs”,Advanced Drug Delivery Reviews(1996)19(2)115−130に記載されたが、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み入れられる。
プロドラッグは、患者に投与されると、インビボで母体化合物を放出する、任意の共有結合の本発明の化合物である。プロドラッグは、典型的には、通常の操作またはインビボで切断されて母体化合物を生じることができるように官能基を修飾することによって調製される。プロドラッグには、例えば、水酸基、アミノ基またはメルカプト基が任意の基に結合している本発明の化合物が含まれ、それらを患者に投与すると、切断されて、水酸基、アミノ基またはメルカプト基を形成することができる。したがって、プロドラッグの代表例としては、式(I)で表される化合物の水酸基、アミノ基またはメルカプト基とのアセテート/アセトアミド、ホルメート/ホルムアミドおよびベンゾエート/ベンズアミド誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。また、カルボン酸(−COOH)の場合は、メチルエステル、エチルエステル等のエステルを用いることができる。エステル自体は活性を有してもよく、および/またはヒトの体内の条件下で加水分解されてもよい。適切な薬学的に許容されるインビボで加水分解可能なエステル基には、人体中で容易に分解して母体酸またはその塩を放出する基が含まれる。
合成
本発明の化合物(その塩を含む)は、既知の有機合成技術で調製され、以下のスキームのような様々な可能な合成経路のいずれかに従って合成することができる。本発明の化合物を調製する反応は、有機合成分野の技術者によって容易に選択される適切な溶媒中で実施される。適切な溶媒は、反応が行われる温度(例えば、溶媒の凍結温度から沸点までの範囲の温度)で、出発物質(反応物)、中間体または生成物と実質的に反応しない。所定の反応は、1種の溶媒または複数の溶媒の混合物で行われる。当業者は、特定の反応工程に応じて、特定の反応工程用の溶媒を選択することができる。
本発明の化合物の調製は、異なる化学官能基の保護および脱保護に関する。当業者は、保護および脱保護の必要性および適切な保護基の選択を容易に決定することができる。保護基の化学性質は、例えば、WutsおよびGreene,Protective Groups in Organic Synthesis,4th Ed.,John Wiley&Sons:New Jersey,(2006)に記載されたが、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み入れられる。
反応は、当該分野で公知の任意の適切な方法に従って監視される。たとえば、生成物の形成は、スペクトル法(核磁気共鳴(NMR)分光法(Hまたは13Cなど)、赤外線(IR)分光法、分光法(UV可視)、質量分析(MS)、またはクロマトグラフィー法(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または薄層クロマトグラフィー(TLC))などによって監視される。
医薬組成物、製剤およびキット
他の様態では、本発明は、本発明の化合物(「活性成分」とも呼ばれる)および医薬上許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態において、前記の医薬組成物は、有効量の活性成分を含む。一部の実施形態において、前記の医薬組成物は、治療有効量の活性成分を含む。一部の実施形態において、前記の医薬組成物は、予防有効量の活性成分を含む。
本発明の薬学的に許容される賦形剤とは、配合される化合物の薬理学的活性を無効にしない非毒性担体、アジュバントまたは媒体を指す。本発明の組成物に使用できる薬学的に許容される担体、アジュバントまたは媒体には、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン)、緩衝物質(例えば、リン酸塩)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、硫酸プロタミン)、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が含まれるが、これらに限定されない。
本発明は、キット(例えば、医薬パック)も含む。提供されるキットは、本発明の化合物、他の治療剤、ならびに本発明の化合物、他の治療剤を含有する第1および第2の容器(例えば、バイアル、アンプル、ボトル、シリンジ、および/または分散パッケージ、あるいは他の適切な容器)を含む。また、一部の実施形態において、提供されるキットは、本発明の化合物および/または他の治療薬を希釈または懸濁するための薬学的に許容される賦形剤を含む第3の容器も有しても良い。一部の実施形態において、第1の容器および第2の容器内の本発明の化合物を他の治療薬と組み合わせて単位製剤を形成して提供する。
本発明によって提供される医薬組成物は、経口投与、非経口投与、吸入投与、局所投与、直腸内投与、鼻腔投与、口腔投与、膣内投与、インプラントによる投与または他の投与方法などの様々な方式によって投与することができるが、これらに限定されない。例えば、本発明で用いる非経口投与として、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、関節内投与、動脈内投与、滑膜腔内投与、胸骨内投与、脳脊髄膜内投与、病巣内投与、頭蓋内の注射や輸液技術が挙げられる。
通常、有効量で本発明によって提供する化合物を投与する。治療される病状、選択される投与方式、実際に投与される化合物、患者の年齢、体重および反応、患者の症状の重篤度などを含む状況に応じて、実際に投与される化合物の量は医師によって決定される。
前記した本発明の病状を予防するために使用される場合、本発明によって提供される化合物は、前記の病状を発症するリスクのある被験者に投与され、典型的には、医師の推奨に基づいて上記の用量レベルで投与される。特定の病状を発症するリスクのある被験者には、典型的に、前記の病状の家族歴史を有する被験者、または遺伝子検査もしくはスクリーニングによって前記の病状を発症しやすい被験者が含まれる。
本発明によって提供される医薬組成物(「長期投与」)は長期的に投与することもできる。長期投与とは、例えば3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、5年などの長期間にわたって化合物またはその医薬組成物を投与できるか、または、例えば被験者の余生において無期限に連続的に投与できることを指す。一部の実施形態において、長期投与は、例えば治療ウィンドウ内で、長期間にわたって血液中に一定レベルの前記の化合物を提供することを意図している。
本発明の医薬組成物は、様々な投与方式を用いてさらに送達することができる。例えば、一部の実施形態において、医薬組成物は、例えば、血液中の化合物の濃度が有効レベルまで速く増加させるために、ボーラス注射によって投与することができる。ボーラス用量の配置は、身体全体で望まれる活性成分の全身レベルに依存し、例えば、筋肉内または皮下のボーラス用量は、活性成分のゆっくりとした放出を可能にし、一方で、静脈に直接送達されるボーラス(例えば、IV滴注による)は、より速い送達を可能にし、これは、血液中の活性成分の濃度を有効レベルまで迅速に上昇させる。他の実施形態において、この薬学組成物は、連続注入、例えば、IV滴注によって投与されて、被験者の身体内での、活性成分の定常状態濃度の維持を提供する。さらに、他の実施形態において、医薬組成物は、最初にボーラス用量で投与され、続いて連続して注入される。
経口投与用の組成物は、バルク液体の溶液もしくは懸濁液またはバルク粉末の形態をとり得る。しかしながら、一般的に、上記組成物は、精確な投薬量で投与できるために、単位投与量で提供される。用語「単位製剤」とは、ヒト被験者および他の哺乳動物への単位投与量に好適な物理的な不連続単位を指し、各単位は、好適な薬学賦形剤と、所望の治療効果をもたらすのに適合な活性物質とを所定量で含む。典型的な単位製剤としては、液体組成物が予め測定されて予め充填されたアンプルもしくは注射器、または固体組成物の場合は丸剤、錠剤、カプセルなどが挙げられる。そのような組成物において、上記の化合物は、通常、少量の成分(約0.1〜約50重量%または好ましくは約1〜約40重量%)であり、残りは、所望の投薬形態を形成するのに役立つ様々な担体または賦形剤および加工助剤である。
経口投与の用量について、1日あたり1〜5回、特に2〜4回、典型的には3回の経口投与量が、代表的なレジメンである。これらの投薬パターンを使用するとき、各用量は、約0.01〜約20mg/kgの本発明の化合物を提供し、好ましい用量は、それぞれ約0.1〜約10mg/kg、特に、約1〜約5mg/kgを提供する。
一般に、経皮用量は、注射用量を使用して達成されるレベルと類似であるかまたはより低い血液中レベルを提供するように選択され、通常、約0.01重量%〜約20重量%、好ましくは、約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは、約0.1重量%〜約10重量%、そしてより好ましくは、約0.5重量%〜約15重量%の範囲の量である。
注射剤の用量レベルは、約1〜約120時間、特に、24〜96時間にわたって約0.1mg/kg/時間〜少なくとも10mg/kg/時間の範囲である。約0.1mg/kg〜約10mg/kgまたはそれ以上の前負荷ボーラス(preloading bolus)も、適切な定常状態レベルを達成するために投与されてもよい。最大総用量は、40〜80kgのヒト患者にとって約2g/日を超えない。
経口投与に適した液体の形態は、好適な水性または非水性の担体、および緩衝剤、懸濁剤、分散剤(dispensing agents)、着色剤、香料などを含み得る。固体の形態は、例えば、以下の成分または同様の性質の化合物のいずれかを含み得る:結合剤(例えば、微結晶性セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチン);賦形剤(例えば、デンプンまたはラクトース)、崩壊剤(例えば、アルギン酸、Primogelまたはトウモロコシデンプン);滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム);滑剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素);甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリン);または香味料(例えば、ペパーミント、サリチル酸メチルまたはオレンジフレーバー)。
注射可能な組成物は、典型的には、注射可能な滅菌された食塩水もしくはリン酸緩衝食塩水または当該分野で公知の他の注射可能な賦形剤に基づくものである。以上のとおり、そのような組成物における活性化合物は、典型的には、約0.05〜10重量%である少量の成分であり、残りは、注射可能な賦形剤などである。
経皮の組成物は、典型的には、活性成分を含む局所用軟膏またはクリームとして製剤化される。軟膏として製剤化される場合、活性成分は、典型的には、パラフィン軟膏基剤または水混合性軟膏基剤と混合される。あるいは、活性成分は、例えば、水中油型クリーム基剤とともに、クリームとして製剤化される。このような経皮的製剤は、当該分野で周知であり、一般に、活性成分または製剤の皮膚浸透力または安定性を高めるさらなる成分を含む。そのような公知の経皮の製剤および成分のすべてが、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物は、経皮的デバイスによっても投与され得る。従って、経皮的投与は、レザバー(reservoir)タイプもしくは多孔質膜タイプ、または多種の固体マトリックスのパッチを用いて実現される。
経口投与、注射、または局所的な投与のための組成物の上述の構成要素は、単に代表的なものである。他の材料ならびに加工手法などは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,第17版,1985,Mack Publishing Company,Easton,PennsylvaniaのPart8(参照により本明細書中に組み入れられる)に示されている。
また、本発明の化合物は、徐放形態でまたは徐放薬物送達系から投与され得る。代表的な徐放材料の説明は、Remington’s Pharmaceutical Sciencesに見出すことができる。
本発明は、本発明の化合物の薬学的に許容される製剤にも関する。1つの実施形態において、上記の製剤は、水を含む。別の実施形態において、上記の製剤は、シクロデキストリン誘導体を含む。最も一般的なシクロデキストリンは、連結される糖部分上に必要に応じて1つ以上の置換基(メチル化、ヒドロキシアルキル化、アシル化およびスルホアルキルエーテル置換が挙げられるが、これらに限定されない)を含む、それぞれ6、7および8個のα−1,4−結合グルコース単位からなるα−、β−およびγ−シクロデキストリンである。一部の実施形態において、シクロデキストリンは、スルホアルキルエーテルβ−シクロデキストリン、例えば、Captisolとしても知られるスルホブチルエーテルβ−シクロデキストリンである。例えば、米国特許第5,376,645号を参照する。一部の実施形態において、上記の製剤は、ヘキサプロピル−β−シクロデキストリン(例えば、水において10〜50%)を含む。
適応症
本発明の化合物は、ヒトまたは非ヒトプロテインキナーゼの失調による癌の治療に有用である。特定の実施形態において、前記のプロテインキナーゼは、ALK、ROS1、TRK1、TRK2、およびTRK3からなる群から選択される。
本発明の化合物は、ALK、ROS1、TRK1、TRK2、およびTRK3の少なくとも1つの変異体の阻害剤であり、したがって、ALK、ROS1、TRK1、TRK2、およびTRK3変異体(例えば、欠失変異、活性化変異、耐性変異、またはそれらの組み合わせ、具体例として、L1196M、V513M、F598L、G595R、G667C、G667A、G667S、V619M、F633L、G639R、G709C、G709A、G709S、V603M、F617L、G623R、G696C、G696A、およびG696Sが挙げられる)の1つ以上の活性に関連する1つ以上の病状を治療することに適している。したがって、特定の実施形態において、本発明は、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物、水和物、結晶形、プロドラッグもしくは同位体誘導体、或いは前記した本発明の医薬組成物を、それを必要とする患者に投与する工程を含む、変異したALK、ROS1、TRK1、TRK2、およびTRK3によって媒介される病状を治療する方法を提供する。
本発明の化合物は、患者の増殖性疾患を予防または治療するために、有効量の本発明の化合物または組成物を患者に投与することに用いられる。そのような疾患として、癌、特に非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、結腸直腸癌、未分化大細胞リンパ腫、胆管癌、胃癌、膠芽腫、平滑筋肉腫、黒色腫、扁平上皮肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、甲状腺髄様癌、甲状腺乳頭癌が挙げられるが、これらに限定されない。
ヒトの治療に有用であることに加えて、本発明の化合物は、哺乳類、げっ歯類などを含むペット、導入種の動物、および家畜の治療にも有用である。他の動物の例として、馬、犬、猫が挙げられる。ここで、本発明の化合物は、その薬学的に許容される誘導体が含まれる。
実施例
以下、本発明の式(I)で表れる化合物の調製方法をより詳細に説明するが、本発明は、これらの特定の方法に限定されない。本発明の化合物は、本明細書に記載の様々な合成方法または当技術分野における既知の方法を組み合わせることにより便利に調製され、このような組み合わせは、当業者によって容易に行われる。
合成方法
一般的に、調製プロセスにおいて、各反応は、通常、室温から還流温度までの温度(例えば、0℃〜100℃、好ましくは0℃〜80℃)で不活性溶媒中で行われる。反応時間は、通常0.1〜60時間、好ましくは0.5〜24時間である。
本明細書で使用される略語は、以下の意味を有する。
Figure 0006928986
実施例1 N−(5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−(メチル−d)ピペラジン−1−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミド、即ち化合物T−1の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
Figure 0006928986
Figure 0006928986
工程1 化合物3の合成
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた250mLの三つ口フラスコに、トルエン(100mL)、化合物1(5g,30.30mmol)、化合物2(6.9g,33.33mmol)およびKPO(12.8g,60.60mmol)を順次に加え、真空にして窒素ガスで置換し、Pd(PPh(770mg,0.67mmol)を添加し、再び真空にして窒素ガスで3回置換し、110℃に昇温して温度を保持しながら5h撹拌した。室温まで冷却し、酢酸エチル(200mL)を添加し、得られた固体を濾過し、濾液を濃縮させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率72.2%で白い固体5.4gを得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.43−7.39(m,2H),7.18(t,J=8.8Hz, 1H),6.73−6.66(m,3H),3.96(s,2H).
工程2 化合物4の合成
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた100mL一つ口フラスコに、n−ブタノール(550mL)、化合物3(5.4g,21.86mmol)及びヒドラジン水和物(5.47g,109.3mmol)を順次に加え、混合物を120℃に昇温し、温度を保持しながら一晩撹拌した。室温まで冷却し、反応液を濃縮させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率60.1%で白い固体3.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=260.1(M+1)H NMR(400MHz,CDCl) δ 11.32(s,1H),7.53(s,1H),7.18−7.11(m,2H),7.05−7.00(m,1H),6.95−6.92(m,2H),5.25(br s,2H),4.00(s,2H).
工程3 化合物6の合成
磁気撹拌しながら、4−フルオロ−2−ニトロ安息香酸(10g,54mmol)のジクロロメタン(200mL)溶液に、BocO(23.6g,108mmol)およびDMAP(2g,16.3mmol)を順次に加え、室温で30分間反応を攪拌し、tert−ブタノール(40g,540mmol)を添加し、混合物を撹拌し、室温で一晩反応させた。水100mLを加え、ジクロロメタン(100mLx3)で抽出し、有機相を1M HCl(40mL)、飽和食塩水(40mL)で順次に洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、収率53.7%で白い固体7gを得た。LC−MS(APCI):m/z=242.1(M+1)
工程4 化合物8の合成
磁気撹拌しながら化合物6(2g,8.3mmol)のDMF(10mL)溶液にピペラジン(928mg,10.8mmol)を加え、混合物を攪拌して室温で一晩反応させた。水50mLを加え、20分間攪拌し、大量の固体が析出し、濾過し、水(20mL)で洗浄し、乾燥させて収率74.5%で黄色の固体1.9gを得た。LC−MS(APCI):m/z=208.1(M+1−100),308.1(M+1)
工程5 化合物9の合成
磁気撹拌しながら、化合物8(1.9g,6.19mmol)のアセトニトリル溶液(10mL)に、TsOMe−d(1.75g,9.28mmol)およびKCO(2.56g,18.6mmol)を順次に加え、混合物を攪拌して室温で一晩反応させた。アセトニトリルを減圧下で蒸発させ、水(20mL)および酢酸エチル(30mL)を添加し、有機層を分離し、酢酸エチル(30mLx2)で水層を抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、シリカゲルカラムで分離し、収率79.8%で黄色の固体1.6gを得た。LC−MS(APCI):m/z=225.1(M+1−100),325.1(M+1)H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.71(d,J=8.8Hz,1H),6.99(d,J=2.4Hz,1H),6.94(dd,J=8.8Hz,J=2.4Hz,1H),3.35(t,J=4.2Hz,4H),2.54(t,J=4.2Hz,4H),1.51(s,9H).
工程6 化合物10の合成
磁気撹拌しながら化合物9(1.6g,4.94mmol)のメタノール溶液(20mL)にPd−C(160mg,10%wt)を加え、真空にして水素ガスで3回置換し、水素バルーン下で室温で反応を一晩攪拌した。触媒を濾別し、無水メタノール(10mL)で洗浄し、濾液を濃縮して、収率96.3%で無色の油状物1.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=195.1(M+1−100),295.1(M+1)
工程7 化合物12の合成
磁気撹拌しながら、化合物10(1.4g,4.76mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)に、化合物11(571mg,5.71mmol)およびトリフルオロ酢酸(1mL)を順次に加え、N雰囲気下、室温で反応1.5時間を攪拌し、さらに、テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリド(1.88g,7.14mmol)を加え、室温で反応を一晩攪拌した。水(20mL)を添加し、有機層を分離し、水相ジクロロメタン(20mLx2)で抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率77.7%で無色の油状物1.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=279.1(M+1−100),379.1(M+1)H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.91(d,J=7.0Hz,1H),7.75(d,J=9.0Hz,1H),6.15(dd,J=9.0Hz,J=3.0Hz,1H),6.02(d,J=3.0Hz,1H),4.02−3.98(m,2H),3.59−3.54(m,3H),3.29(t,J=5.0Hz,4H),2.54(t,J=5.0Hz,4H),2.06−2.03(m,2H),1.68−1.61(m,2H),1.55(sa,9H).
工程8 化合物13の合成
0℃で磁気撹拌しながら、化合物12(1.4g,3.7mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)にトリエチルアミン(0.85mL,5.92mmol)を加え、TFAA(1.4mL,4.81mmol)をゆっくりと滴下し、室温で反応4hを攪拌した。水(20mL)添加し、有機層を分離し、水相ジクロロメタンで抽出し(20mLx2)、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率57.0%で無色の油状物1.0gを得た。LC−MS(APCI):m/z=375.1(M+1−100),475.1(M+1)
工程9 化合物14の合成
0℃で磁気撹拌しながら化合物13(1.0g,2.11mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)にトリフルオロ酢酸(3mL)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒およびトリフルオロ酢酸を蒸発させ、ジエチルエーテル(20mL)を加え、20分間攪拌し、大量の白い固体が析出し、濾過してジエチルエーテルで濾過ケーキを洗浄し、乾燥させて収率83.8%で白い固体940mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=419.2(M+1)
工程10 化合物16の合成
雰囲気下0℃で磁気撹拌しながら、化合物14(940mg,1.77mmol)の乾燥ジクロロメタン溶液(10mL)に、乾燥したDMF(3滴)を加え、塩化オキサリル(4.4mL,8.8mmol,2Mジクロロメタン溶液)をゆっくりと滴下し、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。減圧下で溶媒および過剰の塩化オキサリルを蒸発させ、乾燥したジクロロメタンで2回共蒸発させ、乾燥したテトラヒドロフラン(3mL)に溶解させた。別の50mLの二つ口フラスコに、化合物4(219mg,0.85mmol)および乾燥したテトラヒドロフラン(5mL)を加え、攪拌して溶解させ、N雰囲気下でDIPEA(437mg,3.38mmol)を加え、0℃まで冷却させ、上記の塩化アシル溶液をゆっくりと滴下し、滴下後、氷浴を取り外し、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率56.5%で白い固体0.66gを得た。LC−MS(APCI):m/z=660.3(M+1)
工程11 化合物T−1の合成
磁気撹拌しながら16(0.66g,1.0mmol)のメタノール/水溶液(11mL,10/1)に炭酸カリウム(0.42g,3.0mmol)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。水(30mL)を加え、大量の灰色の固体が析出し、濾過し、水(10mL)で洗浄し、ジクロロメタン(20mL)に溶解し、乾燥させ、濃縮して、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率71.0%で白い固体0.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=564.2(M+1)H NMR(400MHz,CDCl) δ 8.52(s,1H),8.14(d,J=8.0Hz,1H),7.76(s,1H),7.56(d,J=8.8Hz,1H),7.31(d,J=8.8Hz,1H),7.16(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.72−6.69(m,2H),6.64−6.59(m,1H),6.23(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.10(s,1H),4.05(s,2H),4.01−3.95(m,2H),3.60−3.52(m,3H),3.35(t,J=4.8Hz,4H),2.62(t,J=4.8Hz,4H),2.05−2.01(m,2H).
実施例2 N−(5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル−2,2,3,3,5,5,6,6−d)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミド、即ち化合物T−2の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
Figure 0006928986
工程1 化合物18の合成。
磁気撹拌しながら化合物6(2g,8.3mmol)のDMF(10mL)溶液に化合物17(928mg,10.8mmol)を加え、混合物を攪拌して室温で一晩反応させた。水50mLを加え、20分間攪拌し、大量の固体が析出し、濾過し、水(20mL)で洗浄し、乾燥させて、収率74.5%で黄色の固体1.9gを得た。LC−MS(APCI):m/z=213.1(M+1−100),313.1(M+1)
工程2 化合物19の合成
磁気撹拌しながら、化合物18(1.9g,6.19mmol)のアセトニトリル溶液(10mL)に、TsOMe(1.75g,9.28mmol)およびKCO(2.56g,18.6mmol)を順次に加え、混合物を攪拌して室温で一晩反応させた。減圧下で蒸アセトニトリルを発させ、水(20mL)および酢酸エチル(30mL)を添加し、有機層を分離し、酢酸エチル(30mLx2)で水層を抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、シリカゲルカラムで分離し、収率79.8%で黄色の固体1.6gを得た。LC−MS(APCI):m/z=230.1(M+1−100),330.1(M+1)H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.71(d,J=8.8Hz,1H),6.99(d,J=2.4Hz,1H),6.94(dd,J=8.8Hz,J=2.4Hz,1H),2.35(s,3H),1.51(s,9H).
工程3 化合物20の合成
磁気撹拌しながら化合物19(1.6g,4.94mmol)のメタノール溶液(20mL)にPd−C(160mg,10%wt)を加え、真空にして水素ガスで3回置換し、水素バルーン下で室温で反応を一晩攪拌した。触媒を濾別し、無水メタノール(10mL)で洗浄し、濾液を濃縮して、収率96.3%で無色の油状物1.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=200.1(M+1−100),300.1(M+1)
工程4 化合物21の合成
磁気撹拌しながら、化合物20(1.4g,4.76mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)に、化合物11(571mg,5.71mmol)およびトリフルオロ酢酸(1mL)を順次に加え、N雰囲気下、室温で反応を1.5時間攪拌し、さらに、テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリド(1.88g,7.14mmol)を加え、室温で反応を一晩攪拌した。水(20mL)を加え、有機層を分離し、ジクロロメタン(20mLx2)で水相を抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率77.7%で無色の油状物1.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=284.1(M+1−100),384.1(M+1)H NMR(500MHz,CDCl) δ : 7.91(d,J=7.0Hz,1H),7.75(d,J=9.0Hz,1H),6.15(dd,J=9.0Hz,J=3.0Hz,1H),6.02(d,J=3.0Hz,1H),4.02−3.98(m,2H),3.59−3.54(m,3H),2.35(s,3H),2.06−2.03(m,2H),1.68−1.61(m,2H),1.55(s,9H).
工程5 化合物22の合成
0℃で磁気撹拌しながら化合物21(1.4g,3.7mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)にトリエチルアミン(0.85mL,5.92mmol)を加え、TFAA(1.4mL,4.81mmol)をゆっくりと滴下し、室温で反応を4h攪拌した。水(20mL)を加え、有機層を分離し、ジクロロメタン(20mLx2)で水相を抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率57.0%で無色の油状物1.0gを得た。LC−MS(APCI):m/z=380.1(M+1−100),480.1(M+1)
工程6 化合物23の合成
0℃で磁気撹拌しながら化合物22(1.0g,2.11mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)にトリフルオロ酢酸(3mL)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒およびトリフルオロ酢酸を蒸発させ、ジエチルエーテル(20mL)を加え、20分間攪拌し、大量の白い固体が析出し、濾過し、ジエチルエーテルで濾過ケーキを洗浄し、乾燥させて、収率83.8%で白い固体940mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=424.2(M+1)
工程7 化合物25の合成
雰囲気下、0℃で磁気撹拌しながら、化合物23(940mg,1.77mmol)の乾燥ジクロロメタン溶液(10mL)に乾燥したDMF(3滴)を加え、塩化オキサリル(4.4mL,8.8mmol,2Mジクロロメタン溶液)をゆっくりと滴下し、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。減圧下で溶媒および過剰の塩化オキサリルを蒸発させ、乾燥したジクロロメタンで2回共蒸発させ、乾燥したテトラヒドロフラン(3mL)に溶解させた。別の50mLの二つ口フラスコに、化合物4(219mg,0.85mmol)および乾燥したテトラヒドロフラン(5mL)を加え、攪拌して溶解させ、N雰囲気下でDIPEA(437mg,3.38mmol)を加え、0℃まで冷却させ、上記の塩化アシル溶液をゆっくりと滴下し、滴下後、氷浴を取り外し、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率56.5%で白い固体0.66gを得た。LC−MS(APCI):m/z=665.3(M+1)
工程8 T−2の合成
磁気撹拌しながら化合物25(0.66g,1.0mmol)のメタノール/水溶液(11mL,10/1)に炭酸カリウム(0.42g,3.0mmol)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。水(30mL)を加え、大量の灰色の固体が析出し、濾過し、水(10mL)で洗浄し、ジクロロメタン(20mL)に溶解し、乾燥させ、濃縮して、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率71.0%で白い固体0.4gを得た。LC−M(APCI):m/z=569.2(M+1)H NMR(400MHz,DMSO−D) δ : 12.66(s,1H),10.11(s,1H),8.30(d,J=8.0Hz,1H),7.80(d,J=8.8Hz,1H),7.49(s,1H),7.42(d,J=8.8Hz,1H),7.26(dd,J=8.8Hz,J=1.6Hz,1H),7.02−6.98(m,3H),6.24(dd,J=8.8Hz,J=2.4Hz,1H),6.14(d,J=2.8Hz,1H),4.05(s,2H),3.84−3.80(m,2H),3.73−3.68(m,1H),3.50(t,J=9.6Hz,2H),2.30(s,3H),1.98−1.93(m,2H),1.40−1.33(m,2H).
実施例3 N−(5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−(メチル−d)ピペラジン−1−イル−2,2,3,3,5,5,6,6−d)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミド、即ち化合物T−3の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
Figure 0006928986
工程1 化合物26の合成。
磁気撹拌しながら、化合物18(0.85g,3.1mmol)のアセトニトリル溶液(10mL)に、TsOMe−d(0.88g,4.62mmol)およびKCO(1.28g,9.3mmol)を順次に加え、混合物を攪拌して室温で一晩反応させた。減圧下でアセトニトリルを蒸発させ、水(20mL)および酢酸エチル(30mL)を添加し、有機層を分離し、酢酸エチル(30mLx2)で水層を抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、シリカゲルカラムで分離し、収率79.8%で黄色の固体0.8gを得た。LC−MS(APCI):m/z=233.1(M+1−100),333.1(M+1)H NMR(400MHz,CDCl3) δ 7.71(d,J=8.8Hz,1H),6.99(d,J=2.4Hz,1H),6.94(dd,J=8.8Hz,J=2.4Hz,1H),1.51(s,9H).
工程2 化合物27の合成
磁気撹拌しながら化合物26(0.8g,2.48mmol)のメタノール溶液(10mL)にPd−C(80mg,10%wt)を加え、真空にして水素ガスで3回置換し、水素バルーン下、室温で反応を一晩攪拌した。触媒を濾別し、無水メタノール(10mL)で洗浄し、濾液を濃縮して、収率96.3%で無色の油状物0.7gを得た。LC−MS(APCI):m/z=200.1(M+1−100),300.1(M+1)
工程3 化合物28の合成
磁気撹拌しながら化合物27(0.7g,2.88mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)に化合物11(236mg,2.36mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.5mL)を順次に加え、N雰囲気下、室温で反応を1.5時間攪拌し、さらに、テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリド(0.94g,3.57mmol)を加え、室温で反応を一晩攪拌した。水(20mL)を加え、有機層を分離し、ジクロロメタン(20mLx2)で水相を抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率77.7%で無色の油状物0.7gを得た。LC−MS(APCI):m/z=287.1(M+1−100),387.1(M+1)H NMR(500MHz,CDCl) δ 7.91(d,J=7.0Hz,1H),7.75(d,J=9.0Hz,1H),6.15(dd,J=9.0Hz,J=3.0Hz,1H),6.02(d,J=3.0Hz,1H),4.02−3.98(m,2H),3.59−3.54(m,3H),2.06−2.03(m,2H),1.68−1.61(m,2H),1.55(s,9H).
工程4 化合物29の合成
氷水浴で磁気撹拌しながら化合物28(0.7g,1.85mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)にトリエチルアミン(0.47mL,2.97mmol)を加え、TFAA(0.7mL,2.42mmol)をゆっくりと滴下し、室温で反応を4時間攪拌した。水(20mL)を加え、有機層を分離し、ジクロロメタン(20mLx2)で水相を抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率57.0%で無色の油状物0.5gを得た。LC−MS(APCI):m/z=383.1(M+1−100),483.1(M+1)
工程5 化合物30の合成
0℃で磁気撹拌しながら化合物29(0.5g,1.06mmol)のジクロロメタン溶液(5mL)にトリフルオロ酢酸(1.5mL)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒およびトリフルオロ酢酸を蒸発させ、ジエチルエーテル(20mL)を加え、20分間攪拌し、大量の白い固体が析出し、濾過し、ジエチルエーテルで濾過ケーキを洗浄し、乾燥させて、収率83.8%で白い固体470mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=427.2(M+1)
工程6 化合物32の合成
雰囲気下、氷水浴で磁気撹拌しながら化合物30(470mg,0.88mmol)の乾燥ジクロロメタン溶液(6mL)に乾燥したDMF(2滴)を加え、塩化オキサリル(2.2mL,4.4mmol,2Mジクロロメタン溶液)をゆっくりと滴下し、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。減圧下で溶媒および過剰の塩化オキサリルを蒸発させ、乾燥したジクロロメタンで2回共蒸発させ、乾燥したテトラヒドロフラン(2mL)に溶解した。別の50mLの二つ口フラスコに化合物4(110mg,0.43mmol)および乾燥したテトラヒドロフラン(5mL)を加え、攪拌して溶解させ、N雰囲気下、DIPEA(220mg,1.70mmol)を加え、冰水浴で冷却し、上記の塩化アシル溶液をゆっくりと滴下し、滴下後、氷浴を取り外し、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率56.5%で白い固体0.33gを得た。LC−MS(APCI):m/z=668.3(M+1)
工程8 化合物T−3の合成
磁気撹拌しながら化合物32(0.33g,0.5mmol)のメタノール/水溶液(6mL,10/1)に炭酸カリウム(0.21g,1.5mmol)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。水(30mL)を加え、大量の灰色の固体が析出し、濾過し、水(10mL)で洗浄し、ジクロロメタン(20mL)に溶解し、乾燥させ、濃縮して、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率71.0%で白い固体0.2gを得た。LC−MS(APCI):m/z=572.3(M+1)H NMR(400MHz,DMSO−D) δ 12.66(s,1H),10.11(s,1H),8.30(d,J=8.0Hz,1H),7.80(d,J=8.8Hz,1H),7.49(s,1H),7.42(d,J=8.8Hz,1H),7.26(dd,J=8.8Hz,J=1.6Hz,1H),7.02−6.98(m,3H),6.24(dd,J=8.8Hz,J=2.4Hz,1H),6.14(d,J=2.8Hz,1H),4.05(s,2H),3.84−3.80(m,2H),3.73−3.68(m,1H),3.50(t,J=9.6Hz,2H),1.98−1.93(m,2H),1.40−1.33(m,2H).
実施例4 N−(5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミド−3,5−d、即ち化合物T−4の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
Figure 0006928986
工程1 化合物34の合成。
マグネチックスターラーを備えた50mL一つ口フラスコに化合物6(10g,42.32mmol)およびN−メチルピペラジン(12.8g,124.43mmol)を加え、混合物を攪拌して室温で一晩反応させた。LC−MS(APCI):m/z=322.1(M+1)H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.71(d,J=8.8Hz,1H),6.99(d,J=2.4Hz,1H),6.94(dd,J=8.8Hz,J=2.4Hz,1H),3.35(t,J=4.2Hz,4H),2.54(t,J=4.2Hz,4H),2.35(s,3H),1.51(s,9H).
工程2 化合物35の合成
磁気撹拌しながら化合物34(6.0g,18.7mmol)のメタノール溶液(20mL)にPd−C(600mg,10%wt)を加え、真空にして水素ガスで3回置換し、水素バルーン下、室温で反応を一晩攪拌した。触媒を濾別し、無水メタノール(10mL)で洗浄し、濾液を濃縮して、収率90.0%で無色の油状物4.9gを得た。LC−MS(APCI):m/z=292.1(M+1)
工程3 化合物36の合成
磁気撹拌しながら化合物35(1.4g,4.76mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)に化合物11(571mg,5.71mmol)およびトリフルオロ酢酸(1mL)を順次に加え、N雰囲気下、室温で反応を1.5時間攪拌し、さらに、テトラメチルアンモニウムトリアセトキシボロヒドリド(1.88g,7.14mmol)を加え、室温で反応を一晩攪拌した。水(20mL)を加え、有機層を分離し、ジクロロメタン(20mLx2)で水相を抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率77.7%で無色の油状物1.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=376.1(M+1)H NMR(500MHz,CDCl) δ 7.91(d,J=7.0Hz,1H),7.75(d,J=9.0Hz,1H),6.15(dd,J=9.0Hz,J=3.0Hz,1H),6.02(d,J=3.0Hz,1H),4.02−3.98(m,2H),3.59−3.54(m,3H),3.29(t,J=5.0Hz,4H),2.54(t,J=5.0Hz,4H),2.35(s,3H),2.06−2.03(m,2H),1.68−1.61(m,2H),1.55(s,9H).
工程4 化合物37の合成
氷水浴で磁気撹拌しながら化合物36(1.4g,3.7mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)にトリエチルアミン(0.85mL,5.92mmol)を加え、TFAA(1.4mL,4.81mmol)をゆっくりと滴下し、室温で反応を4時間攪拌した。水(20mL)を加え、有機層を分離し、ジクロロメタン(20mLx2)で水相を抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率57.0%で無色の油状物1.0gを得た。LC−MS(APCI):m/z=472.1(M+1)
工程5 化合物38の合成
0℃下,磁気撹拌しながら化合物37(1.0g,2.11mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)にトリフルオロ酢酸(3mL)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒およびトリフルオロ酢酸を蒸発させ、ジエチルエーテル(20mL)を加え、20分間攪拌し、大量の白い固体が析出し、濾過し、ジエチルエーテルで濾過ケーキを洗浄し、乾燥させて、収率83.8%で白い固体940mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=416.2(M+1)
工程6 化合物40の合成
雰囲気下、0℃で磁気撹拌しながら化合物38(940mg,1.77mmol)の乾燥ジクロロメタン溶液(10mL)に乾燥したDMF(3滴)を加え、塩化オキサリル(4.4mL,8.8mmol,2Mジクロロメタン溶液)をゆっくりと滴下し、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。減圧下で溶媒および過剰の塩化オキサリルを蒸発させ、乾燥したジクロロメタンで2回共蒸発させ、乾燥したテトラヒドロフラン(3mL)に溶解した。別の50mLの二つ口フラスコに化合物4(219mg,0.85mmol)および乾燥したテトラヒドロフラン(5mL)を加え、攪拌して溶解させ、N雰囲気下、DIPEA(437mg,3.38mmol)を加え、冰水浴で冷却し、上記の塩化アシル溶液をゆっくりと滴下し、滴下後、氷浴を取り外し、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率56.5%で白い固体0.66gを得た。LC−MS(APCI):m/z=657.3(M+1)
工程7 化合物41の合成
磁気撹拌しながら化合物40(0.66g,1.0mmol)のメタノール/水溶液(11mL,10/1)に炭酸カリウム(0.42g,3.0mmol)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。水(30mL)を加え、大量の灰色の固体が析出し、濾過し、水(10mL)で洗浄し、ジクロロメタン(20mL)に溶解し、乾燥させ、濃縮して、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率71.0%で白い固体0.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=561.2(M+1)H NMR(400MHz,CDCl) δ 8.52(s,1H),8.14(d,J=8.0Hz,1H),7.76(s,1H),7.56(d,J=8.8Hz,1H),7.31(d,J=8.8Hz,1H),7.16(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.72−6.69(m,2H),6.64−6.59(m,1H),6.23(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.10(s,1H),4.05(s,2H),4.01−3.95(m,2H),3.60−3.52(m,3H),3.35(t,J=4.8Hz,4H),2.62(t,J=4.8Hz,4H),2.40(s,3H),2.05−2.01(m,2H).
工程8 化合物T−4の合成
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた50mL一つ口フラスコに、化合物41(112mg,0.2mmol)、CHCOOD(8mL)を順次に加え、攪拌しながら亜鉛粉末(56mg,1mmol)を加え、真空にしてNで3回置換し、70℃に昇温し、温度を保持しながら2時間撹拌した。室温まで冷却し、酢酸エチル(20mL)を添加し、未反応の亜鉛粉末を濾別し、濾液を濃縮乾固させ、飽和NaHCO溶液(10mL)を添加し、酢酸エチル(15mLx3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、シリカゲルカラムで分離し、収率71.4%で白い固体80mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=563.2(M+1)H NMR(400MHz,DMSO−D6) δ 12.64(s,1H),10.09(s,1H),8.28(d,J=8.0Hz,1H),7.79(d,J=8.8Hz,1H),7.48(s,1H),7.40(d,J=8.8Hz,1H),7.25(dd,J=8.8Hz,J=1.6Hz,1H),7.02−6.98(m,3H), 4.04(s,2H),3.84−3.80(m,2H),3.73−3.68(m,1H),3.50(t,J=9.6Hz,2H),3.26(t,J=4.8Hz,4H),2.44(t,J=4.8Hz,4H),2.30(s,3H),1.98−1.93(m,2H),1.40−1.33(m,2H).
実施例5 N−(5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−(メチル−d3)ピペラジン−1−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミド−3,5−d、即ち化合物T−5の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた50mL一つ口フラスコに、化合物T−1(112mg,0.2mmol)、−CHCOOD(8mL)を順次に加え、攪拌しながら亜鉛粉末(56mg,1mmol)を加え、真空にしてNで3回置換し、70℃に昇温し、温度を保持しながら2時間撹拌した。室温まで冷却し、酢酸エチル(20mL)を添加し、未反応の亜鉛粉末を濾別し、濾液を濃縮乾固させ、飽和NaHCO溶液(10mL)を添加し、酢酸エチル(15mLx3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、シリカゲルカラムで分離し、収率71.4%で白い固体80mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=566.2(M+1)H NMR(400MHz,DMSO−D6) δ 12.64(s,1H),10.09(s,1H),8.28(d,J=8.0Hz,1H),7.79(d,J=8.8Hz,1H),7.48(s,1H),7.40(d,J=8.8Hz,1H),7.25(dd,J=8.8Hz,J=1.6Hz,1H),7.02−6.98(m,3H), 4.04(s,2H),3.84−3.80(m,2H),3.73−3.68(m,1H),3.50(t,J=9.6Hz,2H),3.26(t,J=4.8Hz,4H),2.44(t,J=4.8Hz,4H),1.98−1.93(m,2H),1.40−1.33(m,2H).
実施例6 N−(5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−(メチル−d)ピペラジン−1−イル−2,2,3,3,5,5,6,6−d)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミド−3,5−d、即ち化合物T−6の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた50mL一つ口フラスコに、化合物T−3(112mg,0.2mmol)、CHCOOD(8mL)を順次に加え、攪拌しながら亜鉛粉末(56mg,1mmol)を加え、真空にしてNで3回置換し、70℃に昇温し、温度を保持しながら2h撹拌した。室温まで冷却し、酢酸エチル(20mL)を添加し、未反応の亜鉛粉末を濾別し、濾液を濃縮乾固させ、飽和NaHCO溶液(10mL)を添加し、酢酸エチル(15mLx3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、シリカゲルカラムで分離し、収率71.4%で白い固体80mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=574.2(M+1)H NMR(400MHz,DMSO−d) δ 12.64(s,1H),10.09(s,1H),8.28(d,J=8.0Hz,1H),7.79(d,J=8.8Hz,1H),7.48(s,1H),7.40(d,J=8.8Hz,1H),7.25(dd,J=8.8Hz,J=1.6Hz,1H),7.02−6.98(m,3H), 4.04(s,2H),3.84−3.80(m,2H),3.73−3.68(m,1H),3.50(t,J=9.6Hz,2H),1.98−1.93(m,2H),1.40−1.33(m,2H).
実施例7 N−(5−((3,5−ジフルオロフェニル)メチル−d)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミド、即ち化合物T−7の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
工程1 化合物43の合成
マグネチックスターラーを備えた50mL一つ口フラスコに、化合物42(1.73g,10mmol)および無水テトラヒドロフラン(20mL)を加え、窒素ガス保護下で0℃まで冷却させ、重水素化アルミニウムリチウム(0.42g,10mmol)をゆっくりと加え、0℃で反応を1h攪拌した。固体の硫酸ナトリウム十水和物をゆっくりと加えて、泡立ちがなくなるまで反応をクエンチし、ジクロロメタン(40mL)を添加し、濾過し、濾液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーターで蒸発乾固させて、収率82.2%で白い固体1.2gを得た。LC−MS(APCI):m/z=147.1(M+1).1H NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm)6.90−6.85(m,2H),6.74−6.68(m,1H),2.12(s,1H).
工程2 化合物44の合成
磁気撹拌しながら50mL一つ口フラスコに化合物43(3.93g, 26.9mmol)およびブロモトリメチルシラン(4.53g,29.6mmol)を順次に加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を2時間攪拌した。酢酸エチル(50mL)を添加し、水(10mL)で洗浄し、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、収率78.6%で無色の油状物4.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=209.0(M+1)
工程3 化合物45の合成
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた250mL三つ口フラスコに、トルエン(50mL)、化合物1(2.5g,15.15mmol)、化合物44(3.9g,16.65mmol)およびKPO(6.4g,30.30mmol)を順次に加え、真空にして窒素ガスで置換し、Pd(PPh(385mg,0.33mmol)を加え、再び真空にして窒素ガスで3回置換し、110℃に昇温し、温度を保持しながら5時間撹拌した。室温まで冷却し、酢酸エチル(100mL)を添加し、得られた固体を濾過し、濾液を濃縮させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率72.2%で白い固体2.7gを得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm) 7.43−7.39(m,2H),7.18(t,J=8.8Hz,1H),6.73−6.66(m,3H).
工程4 化合物46の合成
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた100mL一つ口フラスコに、n−ブタノール(275mL)、化合物45(2.7g,15.96mmol)およびヒドラジン水和物(2.74g,54.8mmol)を順次に加え、混合物を120℃に昇温し、温度を保持しながら一晩撹拌した。室温まで冷却し、反応液を濃縮させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率60.1%で白い固体1.7gを得た。LC−MS(APCI): m/z=262.1(M+1)H NMR(400MHz,DMSO−d)δ(ppm)11.32(s,1H),7.53(s,1H),7.18−7.11(m,2H),7.05−7.00(m,1H),6.95−6.92(m,2H),5.25(br s,2H).
工程5 化合物47の合成
雰囲気下、0℃で磁気撹拌しながら、化合物39(940mg,1.77mmol)の乾燥ジクロロメタン溶液(10mL)に、乾燥したDMF(3滴)を加え、塩化オキサリル(4.4mL,8.8mmol,2Mジクロロメタン溶液)をゆっくりと滴下し、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。減圧下で溶媒および過剰の塩化オキサリルを蒸発させ、乾燥したジクロロメタンで2回共蒸発させ、乾燥したテトラヒドロフラン(3mL)に溶解した。別の50mLの二つ口フラスコに化合物46(219mg,0.85mmol)および乾燥したテトラヒドロフラン(5mL)を加え、攪拌して溶解させ、N雰囲気下、DIPEA(437mg,3.38mmol)を加え、0℃まで冷却し、上記の塩化アシル溶液をゆっくりと滴下し、滴下後、氷浴を取り外し、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率56.5%で白い固体0.66gを得た。LC−MS(APCI):m/z=659.3(M+1)
工程6 T−7の合成
磁気撹拌しながら化合物47(0.66g,1.0mmol)のメタノール/水溶液(11mL,10/1)に炭酸カリウム(0.42g,3.0mmol)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。水(30mL)を加え、大量の灰色の固体が析出し、濾過し、水(10mL)で洗浄し、ジクロロメタン(20mL)に溶解し、乾燥させ、濃縮して、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率71.0%で白い固体0.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=561.2(M+1)H NMR(400MHz,CDCl)δ(ppm)8.52(s,1H),8.14(d,J=8.0Hz,1H),7.76(s,1H),7.56(d,J=8.8Hz,1H),7.31(d,J=8.8Hz,1H),7.16(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.72−6.69(m,2H),6.64−6.59(m,1H),6.23(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.10(s,1H),4.01−3.95(m,2H),3.60−3.52(m,3H),3.35(t,J=4.8Hz,4H),2.62(t,J=4.8Hz,4H),2.40(s,3H),2.05−2.01(m,2H).
実施例8 N−(5−(3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−2,2,6,6−d)アミノ)ベンズアミド、即ち化合物T−8の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
工程1 化合物49の合成
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた50mL一つ口フラスコに、酢酸(30mL)、化合物35(3.0g,10.31mmol)、化合物48(2.69g,15.46mmol)および亜鉛粉末(2.68g,41.22mmol)を順次に加え、混合物を100℃に昇温し、窒素ガス雰囲気下、温度を保持しながら一晩撹拌した。室温まで冷却し、酢酸エチル(40mL)を添加し、濾過し、酢酸エチル(10mL)で濾過ケーキを洗浄し、有機相を合わせて、濃縮乾固して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(40mLx3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率44.32%で無水油状物2.0gを得た。LC−MS(APCI): m/z=450.3(M+1)
工程2 化合物50の合成
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた50mL一つ口フラスコに、無水テトラヒドロフラン(20mL)および化合物49(2.0g,4.45mmol)を加え、窒素ガス保護下で0℃まで冷却し、重水素化アルミニウムリチウム(0.37g,8.91mmol)をゆっくりと加え、0℃で反応を10分間攪拌した。固体の硫酸ナトリウム十水和物をゆっくりと加えて、泡立ちがなくなるまで反応をクエンチし、ジクロロメタン(40mL)を添加し、濾過し、濾液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーターで蒸発乾固させて、収率45.6%で無色の油状物847mgを得た。LC−MS(APCI): m/z=398.3(M+1)H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.75−7.70(m,2H),6.31(d,J=2.0Hz,1H),6.14(dd,J=8.4Hz,J=2.0Hz,1H),3.97−3.89(m,1H),3.32(t,J=4.2Hz,3H),2.55(t,J=4.2Hz,4H),2.35(s,3H),1.85−1.81(m,4H),1.55(s,9H).
工程3 化合物51の合成
マグネチックスターラーを備えた50mL一つ口フラスコに、化合物50(847mg,2.03mmol)、ジクロロメタン(5mL)、DMF(5mL)およびトリエチルアミン(308mg,3.04mmol)を順次に加え、冷水浴で冷却し、p−トルエンスルホニルクロリド((387mg,2.03mmol))のジクロロメタン溶液(5mL)をゆっくりと滴下し、滴下後、氷浴を取り外し、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を一晩攪拌した。ロータリーエバポレーターで蒸発乾固させて、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率70.2%で無色の油状物770mgを得た。LC−MS(APCI): m/z=552.3(M+1)
工程4 化合物52の合成
マグネチックスターラーを備えた25mL一つ口フラスコに、化合物51(770mg,1.4mmol)および無水THF(10mL)を順次に加え、窒素ガス雰囲気下、0℃まで冷却し、NaH(84mg,2.1mmol,60%鉱油)をゆっくりと滴下し、滴下後、徐々に室温まで昇温し、3h反応させた。水(10mL)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(15mLx3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、シリカゲルカラムで分離し、収率49.0%で白い固体260mgを得た。LC−MS:m/z=380.3(M+1)H NMR(500MHz,CDCl) δ 7.91(d,J=7.0Hz,1H),7.75(d,J=9.0Hz,1H),6.15(dd,J=9.0Hz,J=3.0Hz,1H),6.02(d,J=3.0Hz,1H),3.29(t,J=5.0Hz,4H),2.54(t,J=5.0Hz,4H),2.35(s,3H),2.05−2.01(m,2H),1.68−1.61(m,2H),1.55(s,9H).
工程5 化合物53の合成
0℃で磁気撹拌しながら化合物52(260mg,0.686mmol)のジクロロメタン溶液(8mL)にトリエチルアミン(111mg,1.1mmol)を加え、TFAA(0.25mL,0.892mmol)をゆっくりと滴下し、室温で反応を4時間攪拌した。水(10mL)を添加し、有機層を分離し、ジクロロメタン(10mLx2)で水相を抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濾液を濃縮させ、シリカゲルカラムで分離し、収率98.2%で無色の油状物420mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=476.1(M+1)
工程6 化合物54の合成
0℃で磁気撹拌しながら化合物53(420mg,0.884mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)にトリフルオロ酢酸(3mL)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒およびトリフルオロ酢酸を蒸発させ、ジエチルエーテル(20mL)を加え、20分間攪拌し、大量の白い固体が析出し、濾過し、ジエチルエーテルで濾過ケーキを洗浄し、乾燥させて、収率70.0%で白い固体330mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=420.2(M+1)
工程7 化合物56の合成
雰囲気下、0℃で磁気撹拌しながら化合物54(330mg,0.62mmol)の乾燥ジクロロメタン溶液(6mL)に乾燥したDMF(2滴)を加え、塩化オキサリル(1.6mL,3.2mmol,2Mジクロロメタン溶液)をゆっくりと滴下し、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。減圧下で溶媒および過剰の塩化オキサリルを蒸発させ、乾燥したジクロロメタンで2回共蒸発させ、乾燥したテトラヒドロフラン(3mL)に溶解した。別の50mLの二つ口フラスコに、化合物4(145mg,0.59mmol)および乾燥したテトラヒドロフラン(3mL)を加え、攪拌して溶解させ、N雰囲気下、DIPEA(320mg,2.48mmol)を加え、0℃まで冷却し、上記の塩化アシル溶液をゆっくりと滴下し、滴下後、氷浴を取り外し、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率67.7%で白い固体0.28gを得た。LC−MS(APCI): m/z=661.3(M+1)
工程8 T−8の合成
磁気撹拌しながら化合物56(0.28g,0.42mmol)のメタノール/水溶液(11mL,10/1)に炭酸カリウム(0.18g,1.27mmol)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。水(30mL)を加え、大量の灰色の固体が析出し、濾過し、水(10mL)で洗浄し、ジクロロメタン(20mL)に溶解し、乾燥させ、濃縮して、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率69.6%で白い固体165mgを得た。LC−MS(APCI): m/z=565.2(M+1)H NMR(400MHz,CDCl) δ 8.52(s,1H),8.14(d,J=8.0Hz,1H),7.76(s,1H),7.56(d,J=8.8Hz,1H),7.31(d,J=8.8Hz,1H),7.16(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.72−6.69(m,2H),6.64−6.59(m,1H),6.23(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.10(s,1H),4.05(s,2H),3.35(t,J=4.8Hz,4H),2.62(t,J=4.8Hz,4H),2.40(s,3H),2.05−2.01(m,2H).
実施例9 N−(5−(4−d−3,5−ジフルオロベンジル)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミド、即ち化合物T−9の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた50mL一つ口フラスコに、化合物41(200mg,0.35mmol)、DO(5mL)、DMSO−D(5mL)および40%NaOD重水溶液(180mg,0.178mL)を順次に加え、混合物を70℃に昇温し、窒素ガス雰囲気下、温度を保持しながら一晩撹拌した。室温まで冷却し、酢酸エチル(20mLx3)で抽出し、有機相を合わせて、水(40mLx3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、シリカゲルカラムで分離し、収率60%で白い固体120mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=562.4(M+1)H NMR(DMSO−d,300MHz)δ12.64(s,1H),10.09(s,1H),8.29(d,J=5.7Hz,1H),7.79(d,J=6.9Hz,1H),7.48(s,1H),7.40(d,J=6.6Hz,1H),7.25(d,J=6.6Hz,1H),6.98(d,J=6.0Hz,2H),6.23(d,J=6.6Hz,1H),6.13(s,1H),4.04(s,2H),3.83−3.78(m,2H),3.68(s,1H),3.49(t,J= 7.5Hz,2H),3.26(s,4H),2.44(s,4H),2.23(s,3H),1.93(d,J=8.7Hz,2h),1.38−1.29(m,2H).
実施例10 N−(5−((3,5−ジフルオロフェニル)メチル−d)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミド−3,5−d、即ち化合物T−10の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた50mL一つ口フラスコに、化合物T−7(112mg,0.2mmol)、CHCOOD(8mL)を順次に加え、攪拌しながら亜鉛粉末(56mg,1mmol)を加え、真空にしてNで3回置換し、70℃に昇温し、温度を保持しながら2時間撹拌した。室温まで冷却し、酢酸エチル(20mL)を添加し、未反応の亜鉛粉末を濾別し、濾液を濃縮乾固させ、飽和NaHCO溶液(10mL)を添加し、酢酸エチル(15mLx3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、シリカゲルカラムで分離し、収率71.4%で白い固体80mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=566.2(M+1).1H NMR(400MHz,DMSO−D) δ 12.64(s,1H),10.09(s,1H),8.28(d,J=8.0Hz,1H),7.79(d,J=8.8Hz,1H),7.48(s,1H),7.40(d,J=8.8Hz,1H),7.25(dd,J=8.8Hz,J=1.6Hz,1H),7.02−6.98(m,3H),3.84−3.80(m,2H),3.73−3.68(s,1H),3.50(t,J=9.6Hz,2H),3.26(t,J=4.8Hz,4H),2.44(t,J=4.8Hz,4H),1.98−1.93(m,2H),1.40−1.33(m,2H).
実施例11 N−(5−((3,5−ジフルオロフェニル)メチル−d)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−(メチル−d)ピペラジン−1−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミド、即ち化合物T−11の調製。その構造式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
工程1 化合物57の合成
雰囲気下、0℃で磁気撹拌しながら化合物14(940mg,1.77mmol)の乾燥ジクロロメタン溶液(10mL)に乾燥したDMF(3滴)を加え、塩化オキサリル(4.4mL,8.8mmol,2Mジクロロメタン溶液)をゆっくりと滴下し、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。減圧下で溶媒および過剰の塩化オキサリルを蒸発させ、乾燥したジクロロメタンで2回共蒸発させ、乾燥したテトラヒドロフラン(3mL)に溶解した。別の50mLの二つ口フラスコに、化合物46(219mg,0.85mmol)および乾燥したテトラヒドロフラン(5mL)を加え、攪拌して溶解させ、N雰囲気下、DIPEA(437mg,3.38mmol)を加え、0℃まで冷却し、上記の塩化アシル溶液をゆっくりと滴下し、滴下後、氷浴を取り外し、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率56.5%で白い固体0.66gを得た。LC−MS(APCI):m/z=662.3(M+1)
工程2 T−11の合成
磁気撹拌しながら化合物57(0.66g,1.0mmol)のメタノール/水溶液(11mL,10/1)に炭酸カリウム(0.42g,3.0mmol)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。水(30mL)を加え、大量の灰色の固体が析出し、濾過し、水(10mL)で洗浄し、ジクロロメタン(20mL)に溶解し、乾燥させ、濃縮して、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率71.0%で白い固体0.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=566.2(M+1)H NMR(400MHz,CDCl) δ 8.52(s,1H),8.14(d,J=8.0Hz,1H),7.76(s,1H),7.56(d,J=8.8Hz,1H),7.31(d,J=8.8Hz,1H),7.16(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.72−6.69(m,2H),6.64−6.59(m,1H),6.23(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.10(s,1H),4.01−3.95(m,2H),3.60−3.52(m,3H),3.35(t,J=4.8Hz,4H),2.62(t,J=4.8Hz,4H),2.05−2.01(m,2H).
実施例12 N−(5−((3,5−ジフルオロフェニル)メチル)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−2,2,6,6−d)アミノ)ベンズアミド−3,5−d、即ち化合物T−12の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
マグネチックスターラーおよびコンデンサーを備えた50mL一つ口フラスコに、化合物T−8(112mg,0.2mmol)、CHCOOD(8mL)を順次に加え、攪拌しながら亜鉛粉末(56mg,1mmol)を加え、真空にしてNで3回置換し、70℃に昇温し、温度を保持しながら2時間撹拌した。室温まで冷却し、酢酸エチル(20mL)を添加し、未反応の亜鉛粉末を濾別し、濾液を濃縮乾固させ、飽和NaHCO溶液(10mL)を添加し、酢酸エチル(15mLx3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、シリカゲルカラムで分離し、収率71.4%で白い固体80mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=571.2(M+1).1H NMR(400MHz,DMSO−d) δ 12.64(s,1H),10.09(s,1H),8.28(d,J=8.0Hz,1H),7.79(d,J=8.8Hz,1H),7.48(s,1H),7.40(d,J=8.8Hz,1H),7.25(dd,J=8.8Hz,J=1.6Hz,1H),7.02−6.98(m,3H),3.73−3.68(s,1H),3.26(t,J=4.8Hz,4H),2.44(t,J=4.8Hz,4H),1.98−1.93(m,2H),1.40−1.33(m,2H).
実施例13 N−(5−((3,5−ジフルオロフェニル)メチル−d)−1H−インダゾール−3−イル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル−2,2,3,3,5,5,6,6−d)−2−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ベンズアミド、即ち化合物T−13の調製。その分子式は以下の通りである。
Figure 0006928986
合成は以下の経路で行った。
Figure 0006928986
工程1 化合物58の合成
雰囲気下、0℃で磁気撹拌しながら化合物24(940mg,1.77mmol)の乾燥ジクロロメタン溶液(10mL)に乾燥したDMF(3滴)を加え、塩化オキサリル(4.4mL,8.8mmol,2Mジクロロメタン溶液)をゆっくりと滴下し、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。減圧下で溶媒および過剰の塩化オキサリルを蒸発させ、乾燥したジクロロメタンで2回共蒸発させ、乾燥したテトラヒドロフラン(3mL)に溶解した。別の50mLの二つ口フラスコに、化合物46(219mg,0.85mmol)および乾燥したテトラヒドロフラン(5mL)を加え、攪拌して溶解させ、N雰囲気下、DIPEA(437mg,3.38mmol)を加え、0℃まで冷却し、上記の塩化アシル溶液をゆっくりと滴下し、滴下後、氷浴を取り外し、室温で反応を一晩攪拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率56.5%で白い固体0.66gを得た。LC−MS(APCI):m/z=667.3(M+1)
工程2 T−13の合成
磁気撹拌しながら化合物58(0.66g,1.0mmol)のメタノール/水溶液(11mL,10/1)に炭酸カリウム(0.42g,3.0mmol)を加え、窒素ガス雰囲気下、室温で反応を3時間攪拌した。水(30mL)を加え、大量の灰色の固体が析出し、濾過し、水(10mL)で洗浄し、ジクロロメタン(20mL)に溶解し、乾燥させ、濃縮して、残渣をシリカゲルカラムで分離して、収率71.0%で白い固体0.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=566.2(M+1)+.1H NMR(400MHz,CDCl3) δ 8.52(s,1H),8.14(d,J=8.0Hz,1H),7.76(s,1H),7.56(d,J=8.8Hz,1H),7.31(d,J=8.8Hz,1H),7.16(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.72−6.69(m,2H),6.64−6.59(m,1H),6.23(dd,J=8.8Hz,J=2.0Hz,1H),6.10(s,1H),4.01−3.95(m,2H),3.60−3.52(m,3H),2.44(s,3H),2.05−2.01(m,2H),1.65−1.60(m,2H).
生物活性試験
(1)キナーゼ阻害実験。
化合物の調製:被検化合物をDMSOに溶解して、20mMのストック溶液を調製した。使用前に、DMSOで化合物を0.1mM(100倍最終濃度の希釈液)に希釈し、3倍の濃度勾配で11つの濃度に希釈した。投与する際に、緩衝液で化合物を4倍最終濃度の希釈液に希釈した。
キナーゼアッセイ:緩衝液を調製した後、酵素と、予め調製した濃度の異なる化合物とを混合し、室温で30分間放置し、各濃度について、duplicateで行った。対応する基質とATPを加え、室温で60分間反応させた(陰性対照と陽性対照を設定した)。反応が完了した後、抗体を加えて測定を行った。室温で60分間インキュベートした後、Evnvisionで測定を行い、データを収集した。各濃度の本発明の化合物の存在下での酵素活性は、Evnvisionマイクロプレートリーダーにより測定され、濃度の異なる化合物の酵素活性に対する阻害活性を算出した。次に、4つのパラメーターの式に従って、Graphpad 5.0ソフトウェアを使用して、濃度の異なる化合物の酵素活性に対する阻害活性をフィッティングし、IC50値を算出した。
上記の方法により、ALK WT、ALK L1196M、TRK A、TRK B、およびTRK Cキナーゼに対する、本発明の化合物の阻害活性を測定した。実施例におけるキナーゼ阻害の結果を表1に示し、AはIC50≦1nMを表し、Bは1〜10nMのIC50を表し、Cは10〜100nMのIC50を表し、Dは100〜200nMのIC50を表し、EはIC50≧200nMを表す。
表1に示すように、本発明の化合物は、プロテインキナーゼに対して有意な阻害活性を有し、一般に10nM未満のIC50を持つ。例えば、重水素化されていない化合物Entrectinibと比較して、本発明の化合物は、ALK WT変異体に対してより優れた阻害活性(IC50が10nM未満)を示し、ALK L119M変異体に対してEntrectinibと同等の阻害活性を示し、特に、TRKA/B/Cに対して強い阻害活性(IC50は1nM未満)を示す。
Figure 0006928986
(2)細胞毒性実験
Ba/F3、Ba/F3 EML−ALK、Ba/F3 EML−ALKL1196M、KM12(TPM3−TRKA)、およびHCC−78(SLC34A2−ROS1)細胞の細胞生存率(viability)に対する実施例化合物の阻害効果を測定した。
材料および試薬:RPMI−1640培地(GIBCO、カタログ番号A10491−01)、ウシ胎児血清(GIBCO、カタログ番号10099141)、抗生物質(ペニシリン−ストレプトマイシン)、IL−3(PeproTech)、ピューロマイシン;細胞株:Ba/F3、Ba/F3 Bcr−Abl T315I(America Type Culture Collection、ATCCから購入)、生細胞アッセイキットCellTiter−Glo4(Promega、カタログ番号G7572)、96ウェルの黒の透明な平底細胞培養プレート(コーニング、カタログ番号3340)。
実験方法:1.細胞プレートの調製:Ba/F3およびBa/F3 Bcr−Abl T315I細胞をそれぞれ96ウェルプレートに播種し、8ng/mlのIL−3をBa/F3細胞に添加し、二酸化炭素インキュベーターで細胞プレートを一晩インキュベートした。2.被検化合物をDMSOに溶解し、3.16倍の濃度勾配で9つの化合物濃度に希釈し、triplexで実験を行った。3.化合物による細胞の処理:開始濃度10μMで化合物を細胞プレートに移した。細胞プレートを二酸化炭素インキュベーターで3日間インキュベートした。4.検出:CellTiter−Glo試薬を細胞プレートに添加し、室温で30分間インキュベートして、発光シグナルを安定化させた。読み取りは、PerkinElmer Envisionマルチラベルアナライザーを使用して実行された。
実験の結果を表2に示し、Aは1〜10nMのIC50を表し、Aは10〜50nMのIC50を表し、Cは50〜150nMのIC50を表し、Dは150〜200nMのIC50を表し、EはIC50≧200nMを表す。
Figure 0006928986
表2に示されるように、すべての本発明の化合物は、ALK変異体L1196Mを発現する癌細胞の成長を阻害する優れた抗癌活性を示した。
(3)肝臓ミクロソーム代謝実験
ミクロソーム実験:ヒト肝臓ミクロソーム:0.5mg/mL,Xenotech;ラット肝臓ミクロソーム:0.5mg/mL,Xenotech;補酵素(NADPH/NADH):1mM,Sigma Life Science;塩化マグネシウム:5mM,100mMリン酸塩緩衝剤(pH7.4)。
ストック液の調製:一定量の化合物の粉末を正確に秤量し、それぞれDMSOで5mMに溶解した。
リン酸塩緩衝液(100mM,pH7.4)の調製:予め調製した0.5Mのリン酸二水素カリウム150mLと0.5Mのリン酸水素二カリウム溶液700mLとを混合し、さらに0.5Mのリン酸水素二カリウム溶液で混合液のpH値を7.4に調整した。使用前に超純水で5倍に希釈し、塩化マグネシウムを加えて、100mMのリン酸カリウム、3.3mMの塩化マグネシウムを含む、pHが7.4であるリン酸塩緩衝液(100mM)を得た。
NADPH再生系溶液(6.5mMのNADPH、16.5mMのg−6−P、3U/mLのg−6−P D、3.3mMの塩化マグネシウムを含有する)を調製し、使用前に湿った氷上に置いた。
停止液の調製:停止液は、50ng/mLの塩酸プロプラノロールと200ng/mLのトルブタミド(内部標準)を含有するアセトニトリル溶液であった。25057.5μLのリン酸塩緩衝液(pH7.4)を50mLの遠心管に入れ、812.5μLのヒト肝臓ミクロソームをそれぞれ添加し、均一に混合して、タンパク質濃度が0.625mg/mLである肝臓ミクロソーム希釈液を得た。25057.5μLのリン酸塩緩衝液(pH7.4)を50mL遠心管に入れ、812.5μLのSDラット肝臓ミクロソームをそれぞれ添加し、均一に混合して、タンパク質濃度が0.625mg/mLの肝臓ミクロソーム希釈液を得た。
サンプルのインキュベーション:対応する化合物のストック液を、70%アセトニトリルを含む水溶液でそれぞれ0.25mMに希釈し、作業溶液として使用した。398μLのヒト肝臓ミクロソーム或いはラット肝臓ミクロソームの希釈液を96ウェルインキュベーションプレート(N=2)にそれぞれ加え、0.25mMの作業溶液2μLにそれぞれ添加して均一に混合した。
代謝安定性アッセイ:予め冷却した停止液300μLを96ウェルディープウェルプレートの各ウェルに添加し、氷上に置いて停止プレートとした。96ウェルインキュベーションプレートおよびNADPH再生系を37℃の水浴に置いて、100rpmで振とうし、5分間プレインキュベートした。インキュベーションプレートの各ウェルから80μLのインキュベーション溶液を取出し、停止プレートに加え、均一に混合し、NADPH再生系溶液20μLを補充して0分間サンプルとした。インキュベーションプレートの各ウェルに80μLのNADPH再生系溶液を更に添加し、反応を開始し、時間を計り始めた。対応する化合物の反応濃度は1μMで、タンパク濃度は0.5mg/mLである。反応の10分間、30分間、90分間に、それぞれ100μLの反応液を採取し、停止プレートに加え、3分間ボルテックス操作を行い、反応を停止させた。5000×g、4℃の条件下で停止プレートを10分間遠心分離した。予め100μLの蒸留水を入れた96ウェルプレートに、100μLの上清を加え、均一に混合し、LC−MS/MSを用いてサンプルを分析した。
データ分析:LC−MS/MSシステムによって対応する化合物および内部標準のピーク面積を検出し、化合物と内部標準のピーク面積の比を計算した。時間に対する化合物残存量の百分率の自然対数をプロットすることによって、傾きを測定して、以下の式に従ってt1/2及びCLintを計算した。ここで、V/Mは1/タンパク濃度に等しい。
Figure 0006928986
本発明の化合物とその重水素化されていない化合物を同時に試験して比較することにより、ヒトおよびラット肝臓ミクロソームにおける化合物の代謝安定性を評価した。代謝安定性の指標としての半減期と肝固有クリアランスを表に示す。表において、重水素化されていない化合物であるEntrectinibを、対照サンプルとして使用した。表3に示すように、本発明の化合物は、重水素化されていない化合物であるEntrectinibと比べて、代謝安定性が大幅に改善された。
Figure 0006928986
(4)ラットにおける薬物動態実験
実験の目的:受検化合物をラットに投与した後、本発明の化合物の薬物動態学的挙動を調査した。
実験動物:
種および系統:SDラットグレード:SPFグレード
性別および数量:オス、6匹
体重範囲:180〜220g(実際の体重範囲:187〜197g)
供給元:Shanghai Sippr BK Laboratory Animals ltd
実験室および動物の資格証明書:SCXK(Shanghai)2013−0016
実験の手順:
血液サンプルを採取する前に、予め20μLの2Mフッ化ナトリウム溶液(エステラーゼ阻害剤)をEDTA−K2抗凝固剤チューブに添加し、80℃のオーブンで乾燥させた後、4℃の冷蔵庫に保存した。
ラット(オス、体重187〜197g)をランダムに2群に分け、実験前日の午後から一晩絶食させたが、水を自由に飲ませた。薬を投与した4時間後に、食事させた。A群にはEntrectinib(3mg/kg)を投与し、B群には実施例化合物(3mg/kg)を投与した。投与後15分間、30分間、1、2、3、5、8、10時間に、ラットの眼窩静脈から100−200μL程度の血液を採取し、EDTA−K2抗凝固0.5mLのエッペンドルフ(Eppendorf)チューブに入れ、すぐに混ぜた。抗凝固処理した後、できるだけ早くチューブを5〜6回穏やかに反転させ、均一に混合した。血液を採取した後、アイスボックスに入れ、30分間以内に、血液サンプルを4000rpm、4℃の条件下で10分間遠心分離して血漿を分離した。すべての血漿を回収した直後に、−20℃で保存した。すべての時点でのサンプルを採取した後に、各時点での血漿中の薬物の濃度を測定した。
上記のように得られた投与後の平均血漿中薬物濃度−時間のデータに基づいて、Winnoninソフトウェアを使用し、非コンパートメント統計モーメント理論に従って、オスSDラットに受検化合物(3mg/kg)をi.gで投与した後の薬物動態関連パラメーターを計算した。
実験の結果を以下の表4に示す。本発明の化合物は、重水素化されていない化合物であるEntrectinibと比べて、優れた活性および優れた薬物動態特性を有した。
Figure 0006928986
これらの実施例は本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定するためのものではないこと、実施例に具体的な条件が明記されていない実験方法は、通常、従来の条件に従うか、メーカーによって推奨される条件に従うことと、を理解すべきである。特に断らない限り、部とパーセントは重量部と重量パーセントである。
以上、具体的な好ましい実施形態によって本発明をさらに詳細に説明したが、本発明の具体的な実施がこれらの説明に限定されない。当業者にとって、本発明の思想を逸脱することなく、いくつかの簡単な推論や代替ができ、これらは本発明の保護範囲に含まれるものとみなされる。
[請求項1]
式(I)で表されるインダゾール化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、結晶形、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物である、置換インダゾール系化合物であって、
[化1]
Figure 0006928986
但し、
、R 、R 、R 、R 、R 、R 、R 、R 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 、R 19 、R 20 、R 21 、R 22 、R 23 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 およびR 31 は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルからなる群から選択され;
追加条件は、R 、R 、R 、R 、R 、R 、R 、R 、R 、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 、R 19 、R 20 、R 21 、R 22 、R 23 、R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 28 、R 29 、R 30 およびR 31 の少なくとも1つが重水素化されたものまたは重水素である、
置換インダゾール系化合物。
[請求項2]
、R 、R 、R 23 、R 24 、R 25 、R 26 およびR 27 は水素であることを特徴とする、請求項1に記載の置換インダゾール系化合物。
[請求項3]
は重水素であることを特徴とする、請求項2に記載の置換インダゾール系化合物。
[請求項4]
およびR は重水素であることを特徴とする、請求項2に記載の置換インダゾール系化合物。
[請求項5]
28 、R 29 、R 30 およびR 31 は重水素であることを特徴とする、請求項2に記載の置換インダゾール系化合物。
[請求項6]
10 およびR 11 は重水素であることを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載の置換インダゾール系化合物。
[請求項7]
20 、R 21 およびR 22 は重水素であることを特徴とする、請求項2〜6のいずれか一項に記載の置換インダゾール系化合物。
[請求項8]
12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 およびR 19 は重水素であることを特徴とする、請求項2〜7のいずれか一項に記載の置換インダゾール系化合物。
[請求項9]
以下の化合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の置換インダゾール系化合物。
[化2]
Figure 0006928986
[化3]
Figure 0006928986
[化4]
Figure 0006928986
[化5]
Figure 0006928986
[請求項10]
薬学的に許容される担体と、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の置換インダゾール系化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、結晶形、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物と、を含む医薬組成物。
[請求項11]
請求項1〜9のいずれか1項に記載のインダゾール系化合物またはその薬学的に許容される塩、或いは、請求項10に記載の医薬組成物を、プロテインキナーゼ活性の失調による関連癌の治療に使用する方法。
[請求項12]
前記のプロテインキナーゼは、ALK、ROS1、TRK1、TRK2またはTRK3から選択される少なくとも1つであることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
[請求項13]
前記の癌は、非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、結腸直腸癌、未分化大細胞リンパ腫、胆管癌、胃癌、海綿芽細胞腫、平滑筋肉腫、黒色腫、扁平上皮肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、甲状腺髄様癌、甲状腺乳頭癌から選択されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。

Claims (13)

  1. Figure 0006928986
    但し、
    、R 、R 、R 12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22 、R 28、R29、R30およびR31は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲンおよびトリフルオロメチルからなる群から選択され;
    、R 、R 、R 、R 、R 、R 10 、R 11 、R 23 、R 24 、R 25 、R 26 およびR 27 は、水素であり;
    追加条件は、R 、R 、R 、R 12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22 、R 28、R29、R30およびR31の少なくとも1つが重水素である、
    式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物。
  2. は重水素であることを特徴とする、請求項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物
  3. およびRは重水素であることを特徴とする、請求項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物
  4. 28、R29、R30およびR31は重水素であることを特徴とする、請求項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物
  5. 20、R21およびR22は重水素であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物
  6. 12、R13、R14、R15、R16、R17、R18およびR19は重水素であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物
  7. 以下の式:
    Figure 0006928986
    Figure 0006928986
    からなる群から選択される化合物である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物
  8. 以下の式:
    Figure 0006928986
    からなる群から選択される化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物。
  9. 薬学的に許容される担体と、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物と、を含む医薬組成物。
  10. 請求項1〜のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、互変異性体、水和物もしくは溶媒和物の、プロテインキナーゼ活性の失調による関連癌を治療する薬物の調製への使用であって、前記の癌は、非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、結腸直腸癌、未分化大細胞リンパ腫、胆管癌、胃癌、海綿芽細胞腫、平滑筋肉腫、黒色腫、扁平上皮肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、甲状腺髄様癌、および甲状腺乳頭癌からなる群から選択されることを特徴とする、使用
  11. 前記のプロテインキナーゼは、ALK、ROS1、TRK1、TRK2およびTRK3からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする、請求項10に記載の使用。
  12. 請求項9に記載の医薬組成物の、プロテインキナーゼ活性の失調による関連癌を治療する薬物の調製への使用であって、前記の癌は、非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、結腸直腸癌、未分化大細胞リンパ腫、胆管癌、胃癌、海綿芽細胞腫、平滑筋肉腫、黒色腫、扁平上皮肺癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、甲状腺髄様癌、および甲状腺乳頭癌からなる群から選択されることを特徴とする、使用。
  13. 前記のプロテインキナーゼは、ALK、ROS1、TRK1、TRK2およびTRK3からなる群から選択される少なくとも1つであることを特徴とする、請求項12に記載の使用
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