JP2020527166A - Bcl−2タンパク質を阻害するためのN−ベンゼンスルホニルベンズアミド系化合物、その組成物および使用 - Google Patents

Bcl−2タンパク質を阻害するためのN−ベンゼンスルホニルベンズアミド系化合物、その組成物および使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、Bcl−2抗アポトーシスタンパク質の活性を阻害する化合物、およびそれらの調製と使用に関する。具体的に、本発明は、式(I)で表されるN−ベンゼンスルホニルベンズアミド系化合物、またはその結晶形、プロドラッグ、薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物もしくは水和物の医薬組成物を開示した。本発明の化合物およびこの化合物を含む組成物は、Bcl−2タンパク質に対する優れた阻害効果を有し、より優れた薬物動態パラメーター特性を持ち、動物体内での化合物の薬物濃度を増加させ、薬物の有効性および安全性を改善することができる。

Description

本発明は、医薬の技術分野に属し、具体的に、本発明は、Bcl−2タンパク質に対して優れた阻害効果を有するN−ベンゼンスルホニルベンズアミド系化合物、それらを含む医薬組成物、およびそれらの調製方法と使用に関する。
腫瘍に対して特異的に標的を設計して新規の抗腫瘍薬を合成することは、標的抗腫瘍療法の焦点となっている。最近の研究により、アポトーシス(プログラム細胞死)メカニズムが腫瘍の発生、発達、退縮に関与することが示された。アポトーシスは、高度に保存されており、異なる種の生物にも類似のアポトーシスの分子メカニズムが存在する。既知のアポトーシスシグナル伝達経路には、内因性経路と外因性経路の両方が含まれる。ミトコンドリアのアポトーシス経路は内因性経路であるが、細胞死受容体を介したアポトーシス経路は外因性経路である。アポトーシスの内因性経路では、ミトコンドリア膜電位の低下、ミトコンドリア膜透過性「空洞」の形成または「チャネル」の開口などのミトコンドリアの機能変化は、チトクロムCの放出につながり、これはアポトーシスの重要な特徴である。
Bcl−2ファミリータンパク質(B−cell lymphoma 2 family of proteins)は、ミトコンドリア経路の頂点およびコア因子である。Bcl−2ファミリータンパク質は、機能的および構造的特徴に従って3つのサブファミリーに分類される。サブファミリー1は、主にBcl−2(B−cell lymphoma 2)、Mcl−1(Myeloid cell leukemia 1)およびBcl−x(B−cell lymphoma x long)などを含み、抗アポトーシス機能を有する。サブファミリー2は、主にBax(Bcl−2 related protein X)およびBck(Bcl−2 antagonist/killer)を含み、アポトーシス促進機能を有する。もう1つは、Bad(Bcl−2 antagonist of cell death)、Bim(Bcl−2 interacting mediator)などを含み、BH3ドメインのみ(BH3のみ)を含むアポトーシス促進サブファミリー3である。前立腺癌の30%〜60%、乳癌の70%、結腸直腸癌の90%、小細胞癌の100%、およびリンパ球性、顆粒球性白血病細胞などは、抗アポトーシス効果を有するBcl−2遺伝子および/またはタンパク質を高度に発現する。したがって、癌治療の分野では、Bcl−2タンパク質阻害剤を開発する必要がある。
抗癌リード化合物としてのBcl−2タンパク質阻害剤は、すでに10年以上研究され、数十の小分子化合物が発見された。しかしながら、現在、国際市場には、承認されたBcl−2タンパク質阻害剤がVenetoclax(ベネトクラックス)のみである。Venetoclaxは、アッヴィ(AbbVie)とロシュ(Roche)が共同開発した画期的な抗癌剤であり、2016年4月11日にアメリカ食品医薬品局によって承認され、2016年12月5日に欧州医薬品庁によって承認され、少なくとも1つの治療を受けた、17p遺伝子欠失変異を有する慢性リンパ性白血病(chronic lymphocytic leukemia,CLL)の患者の治療に用いられる。
Venetoclaxは、FDAが承認した最初のBcl−2タンパク質阻害剤(化学名は、4−(4−{[2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル]メチル}ピペラジン−1−イル)−N−({3−ニトロ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルオキシ)ベンズアミドであり、以下の式で表される)であり、これは、予後不良で治療選択肢が限られている17p遺伝子欠失変異を有するCLL患者の治療の新しい選択肢である。しかし、好中球減少、下痢、悪心、貧血、上気道感染、血小板減少、疲労などの副作用も見られる場合がある。
多くの薬剤候補において、吸収、分布、代謝および/または排泄(ADME)特性が乏しいことが、臨床試験の失敗の主な原因であることが知られている。現在、多くの市販薬は、乏しいADME特性によって適用範囲が限られている。薬物の急速な代謝は、そもそも効率的に疾患を治療できる多くの薬物が、体内からあまりにも早く代謝、除去されるため、薬物として使用できないことにつながる。頻繁または高用量の投与により、急速な薬物クリアランスの問題を解決できる可能性があるが、この方法は、患者のコンプライアンスの低下、高用量投与による副作用、および治療コストの増加などの問題につながる可能性がある。また、急速に代謝される薬物は、患者を有害な毒性または反応性代謝物にさらす可能性もある。
したがって、当技術分野では、Bcl−2タンパク質を選択的に阻害することによってアポトーシスプロセスを回復して癌治療の効果を達成し、高い特異性またはより優れた薬力学/薬物動態特性を有するBcl−2小分子阻害剤を開発する必要がある。
上記の技術問題について、本発明は、新規のN−ベンゼンスルホニルベンズアミド系Bcl−2タンパク質阻害剤、医薬組成物およびその使用を提供する。より具体的には、本発明は、一部の重水素化された4−(4−{[2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル]メチル}ピペラジン−1−イル)−N−({3−ニトロ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルオキシ)ベンズアミドに関する。これらの重水素化された化合物は、より優れたBcl−2キナーゼ阻害活性、および/またはより優れた薬力学/薬物動態学的特性を有する。これに関して、本発明の技術構成は以下のとおりである。
式(I)で表されるN−ベンゼンスルホニルベンズアミド化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、結晶形、立体異性体、水和物もしくは溶媒和物である、Bcl−2タンパク質阻害剤であって、
但し、
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39およびR40は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルからなる群から選択され;
、Xは、それぞれ独立して「水素(H)、重水素(H)、メチル、CHD、CHD、CD、CHCH、CHDCH、CHDCHD、CHDCHD、CHDCD、CDCH、CDCHD、CDCHD、CDCD」からなる群から選択され;
追加条件は、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、XおよびXの少なくとも1つが重水素化されたものまたは重水素である、
Bcl−2タンパク質阻害剤。
この技術的解決策では、薬物分子中の重水素の形状および体積は水素とほとんど同じであるため、薬物分子中の水素が選択的に重水素で置換される場合、一般的に、重水素化薬物は元々の生物活性および選択性を保持する。同時に、本発明者らは、炭素-重水素結合が炭素-水素結合よりも安定であり、一部の薬物の吸収、分布、代謝および排泄などの特性に直接影響を与えることで、薬物の有効性、安全性、耐性を改善することを実験により確認した。
好ましくは、重水素は、重水素に置換された各位置における重水素同位体含有量が、少なくとも天然重水素同位体含有量(0.015%)より多く、好ましくは30%超、より好ましくは50%超、さらにより好ましくは75%超、さらにより好ましくは95%超、さらにより好ましくは99%超である。
具体的には、本発明において、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、XおよびXの重水素に置換された各位置における重水素同位体含有量は、少なくとも5%であり、好ましくは10%超、より好ましくは15%超、より好ましくは20%超、より好ましくは25%超、より好ましくは30%超、より好ましくは35%超、より好ましくは40%超、より好ましくは45%超、より好ましくは50%超、より好ましくは55%超、より好ましくは60%超、より好ましくは65%超、より好ましくは70%超、より好ましくは75%超、より好ましくは80%超、より好ましくは85%超、より好ましくは90%超、より好ましくは95%超、より好ましくは99%超である。
好ましくは、式(I)で表れる化合物におけるR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、XおよびXの少なくとも1つのRが重水素を含み、好ましくは2個のR/X、より好ましくは3個のR/X、より好ましくは4個のR/X、より好ましくは5個のR/X、より好ましくは6個のR/X、より好ましくは7個のR/X、より好ましくは8個のR/X、より好ましくは9個のR/X、より好ましくは10個のR/X、より好ましくは11個のR/X、より好ましくは12個のR/X、より好ましくは13個のR/X、より好ましくは14個のR/X、より好ましくは15個のR/X、より好ましくは16個のR/X、より好ましくは17個のR/X、より好ましくは18個のR/X、より好ましくは19個のR/X、より好ましくは20個のR/X、より好ましくは21個のR/X、より好ましくは22個のR/X、より好ましくは23個のR/X、より好ましくは24個のR/X、より好ましくは25個のR/X、より好ましくは26個のR/X、より好ましくは26個のR/X、より好ましくは28個のR/X、より好ましくは29個のR/X、より好ましくは30個のR/X、より好ましくは31個のR/X、より好ましくは32個のR/X、より好ましくは33個のR/X、より好ましくは34個のR/X、より好ましくは35個のR/X、より好ましくは36個のR/X、より好ましくは37個のR/X、より好ましくは38個のR/X、より好ましくは39個のR/X、より好ましくは40個のR/X、より好ましくは41個のR/X、より好ましくは42個のR/Xが重水素を含む。
本発明のさらなる改良として、R、R、R、R、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R、R、R、R、R、R、R、Rは重水素である。
本発明のさらなる改良として、R、R10は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R、R10は重水素である。
本発明のさらなる改良として、R11、R12、R13は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R11、R12、R13は重水素である。
本発明のさらなる改良として、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20は重水素である。
本発明のさらなる改良として、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28は重水素である。
本発明のさらなる改良として、R29、R30は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R29、R30は重水素である。
本発明のさらなる改良として、R31、R32、R33、R34、R35、R36は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R31、R32、R33、R34、R35、R36は重水素である。
本発明のさらなる改良として、R37、R38、R39、R40は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R37、R38、R39、R40は重水素である。
本発明のさらなる改良として、R37、R38、R39、R40は、それぞれ独立して、重水素または水素から選択される。
別の好ましい例において、R37、R38、R39、R40は重水素である。
本発明のさらなる改良として、X、Xは、それぞれ独立して、1つまたは複数の重水素で置換されたアルキル基から選択される。
別の好ましい例において、X、XはCDである。
本発明のさらなる改良として、前記化合物は、以下の化合物またはその薬学的に許容される塩から選択される。
別の好ましい例において、前記化合物は、重水素化されていない化合物を含まない。
本発明は、薬学的に許容される担体、および上記のBcl−2タンパク質阻害剤、またはその結晶形、薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物、立体異性体、互変異性体、プロドラッグ或いは同位体バリアントを含む医薬組成物も開示される。
本発明のさらなる改良として、前記した薬学的に許容される担体は、カプセルに封入された物質、または添加剤、流動促進剤、甘味料、希釈剤、防腐剤、染料/着色剤、風味増強剤、界面活性剤、湿潤剤、分散剤、崩壊剤、懸濁剤、安定剤、等張剤、溶媒もしくは乳化剤の少なくとも1つを含む。
本発明のさらなる改良として、前記医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、軟膏剤、乳剤、懸濁剤、溶液剤、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル剤、ミクロスフェアまたはエアロゾルである。
本発明の医薬組成物の代表的な投与経路として、経口、直腸、経粘膜、経腸、または局所、経皮、吸入、非経口、舌下、膣内、鼻腔内、眼内、腹腔内、筋肉内、皮下、静脈内投与が挙げられるが、これらに限定されない。経口投与または注射投与が好ましい。
本発明の医薬組成物は、通常の混合法、溶解法、造粒法、糖衣錠調製法、粉砕法、乳化法、凍結乾燥法などの当技術分野で公知の方法により製造することができる。
本発明は、
薬学的に許容される担体と、
前記のようなBcl−2タンパク質阻害剤、またはその結晶形、薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物、立体異性体、プロドラッグあるいは同位体バリアントと、を混合する工程を含む、医薬組成物の調製方法を提供する。
本発明のさらなる改良として、他の活性化合物をさらに含む。上記の活性化合物は、アルキル化剤、血管新生阻害剤、抗体、代謝拮抗薬、抗有糸分裂薬、抗増殖剤、抗ウイルス剤、オーロラキナーゼ阻害剤、その他のプログラム細胞死促進剤(例えば、Bcl−xL、Bcl−w、Bfl−1阻害剤)、細胞死受容体経路活性化因子、Bcr−Ablキナーゼ阻害剤、BiTE(Bispecific T cell Engager)抗体、抗体−薬物複合体、生物学的反応修飾因子、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤、細胞周期阻害剤、シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤、DAD、白血病ウイルス腫瘍遺伝子ホモログ(ErbB2)受容体阻害薬、成長因子阻害薬、熱ショックタンパク質(HSP)−90阻害薬、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬、ホルモン療法、免疫、アポトーシスタンパク質阻害薬(IAPs)、挿入抗生物質(insert antibiotics)、キナーゼ阻害薬、キネシン阻害剤、Jak2阻害剤、温血動物を標的としたラパマイシン阻害剤、マイクロRNA、マイトジェン活性化細胞外シグナル調節キナーゼ阻害剤、多価結合タンパク質、NSAIDs、ポリADP(アデノシン二リン酸)−リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤、プラチナ化学療法、ポロ様キナーゼ(Plk)阻害剤、ホスホイノシチド−3キナーゼ(PI3K)阻害剤、プロテオソーム阻害剤、プリン類似体、ピリミジン類似体、受容体チロシンキナーゼ阻害剤、酒石酸エルゴタミンアルカロイド(etinoids)/rhizoma sparganii alkaloids(deltoids)、低分子干渉RNA(siRNAs)、トポイソメラーゼ阻害剤、ユビキチンリガーゼ阻害剤、化学療法剤などからなる群から選択される。
本発明の活性成分は、他の活性成分と組み合わせて使用してもよい。このような組み合わせの選択は、治療の状況、成分の交差反応性、および組み合わせた医薬特性に基づく。本発明の任意の化合物を、1つまたは複数の他の活性成分と組み合わせて、単一の剤形として、同時にまたは連続して患者に投与してもよい。併用療法は、同時または連続投与のレジメンで投与してもよい。連続投与の場合、2回以上で組み合わせて投与されてもよい。併用療法は、「相乗作用」または「相乗効果」を提供できる。言い換えると、有効成分を組み合わせて使用すると、得られる効果は、化合物を別々に使用することによって得られる効果の合計よりも大きくなる。有効成分は、(1)合わせて調製および投与、または併用製剤として同時に送達する場合、(2)独立した製剤として交互にまたは並行して投与される場合、または(3)他のレジメンによって投与される場合で、相乗効果が得られる。代替療法(alternate therapy)で送達される場合、化合物が順次に投与または放出されると、例えば、独立した錠剤、丸剤またはカプセルとして、または別個の注射器で別個に注射すると、相乗効果が得られる。通常、代替療法において、各活性成分は、有効用量で順次に、すなわち連続して投与される一方で、併用療法において、2つ以上の活性成分は、有効用量で一緒に投与される。
また、本発明は、膀胱癌、脳癌、乳癌、骨髄癌、子宮頸癌、慢性リンパ性白血病、結腸直腸癌、食道癌、肝細胞癌、原始リンパ球性白血病(primordial lymphocytic leukemia)、濾胞性リンパ腫、T細胞またはB細胞由来悪性リンパ腫、黒色腫、顆粒球性白血病、骨髄腫、口腔腫瘍、卵巣癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、小細胞癌または脾臓癌の治療への使用を含む、上記のBcl−2タンパク質阻害剤またはその医薬組成物の使用を提供する。
本発明の範囲において、上記の各技術特徴および以下(例えば、実施例)に具体的に記載される各技術特徴が、互いに組み合わされて、新規または好ましい技術を構成し得ることを理解すべきである。スペースの制限のため、ここでは説明を繰り返しない。
本明細書において、特に明記しない限り、「ハロゲン」とは、F、Cl、BrおよびIを指す。より好ましくは、ハロゲン原子は、F、ClおよびBrから選択される。
本明細書において、特に明記しない限り、「重水素化」とは、化合物または基における1つまたは複数の水素が重水素で置換されていることを意味する。「重水素化」は、重水素によって一置換、二置換、多置換、または完全に置換されていてもよい。「1つ以上の重水素で置換された」および「重水素で1回以上置換された」という用語は互換的に使用できる。
本明細書において、特に明記しない限り、「非重水素化化合物」とは、重水素原子の含有割合が天然重水素同位体含有量(0.015%)を超えない化合物である。
また、本発明は同位体標識化合物(「同位体バリアント」とも呼ばれる)を含み、ここで元の化合物を開示することに相当する。本発明の化合物の同位体の例として、H、H、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clなどの水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素の同位体が挙げられる。上記の同位体または他の同位体原子を含む本発明の式(I)で表れる化合物、またはその結晶多形、薬学的に許容される塩、プロドラッグ、立体異性体、同位体バリアント、水和物または溶媒和物は、すべて本発明の範囲内にある。例えば、放射性同位体であるHおよび14Cも本発明の特定の同位体標識化合物の中に含まれ、それは薬物および基質の組織分布実験に有用である。トリチウム(即ちH)と炭素14(即ち14C)は、調製および検出が比較的に容易であるため、同位体の第1候補である。さらに、重水素(即ちH)のようなより重い同位体による置換は、代謝安定性が優れているため、一部の治療法で優勢を占める。例えば、インビボでの半減期の延長や投与量の削減ができるので、状況に応じて優先に考えられることがある。同位体標識化合物は、通常の方法で非同位体試薬の代わりに容易に入手可能な同位体標識試薬を使用することにより、例に示すプロトコルに従って調製される。
本発明の式(I)で表れる化合物は、酸付加塩、塩基付加塩または双性イオンの形態で存在し得る。化合物の塩は、化合物の単離中または化合物の精製後に調製される。化合物の酸付加塩は、化合物と酸との反応に由来するものである。例えば、本発明は、化合物およびそのプロドラッグの酢酸塩、アジペート、アルギン酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、ジグルコン酸、ギ酸塩、フマル酸塩、グリセロールリン酸塩、グルタミン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メシチレンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トリクロロ酢酸塩、p−トルエンスルホン酸塩およびウンデカノエートを含む。化合物の塩基付加塩は、化合物と、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのカチオンの水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩との反応に由来するものである。
本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を含んでも良く、したがって、例えば鏡像異性体および/またはジアステレオマー形態のような様々な「立体異性体」の形態で存在し得る。例えば、本発明の化合物は、個々の鏡像異性体、ジアステレオマーまたは幾何異性体(例えば、シスおよびトランス異性体)の形態であってもよく、或いはラセミ混合物および1つ以上の立体異性体に富んだ混合物を含む立体異性体混合物の形態であってもよい。異性体は、キラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)およびキラル塩の形成や結晶化を含む当業者に公知の方法によって混合物から分離することができ;または、好ましい異性体は、非対称合成によって調製することができる。
特定の場合において、本発明の化合物は、互変異性体の形態でも存在し得る。1種の非局在化共振構造のみが説明されるが、これらの形態はすべて、本発明の範囲内にある。例えば、プリン、ピリミジン、イミダゾール、グアニジン、アミジン、およびテトラゾール系については、エナミン互変異性体が存在する場合があり、それらの可能な互変異性体はすべて本発明の範囲内に含まれる。
「結晶多形」という用語は、化学薬物分子の異なる配置を指し、一般に、薬物原料の固体状態での存在形態として示される。薬物は、さまざまな結晶形で存在する可能性があり、同じ薬物の異なる結晶形は、生体内で異なる溶解および吸収特性を有し、それにより製剤の溶解および放出に影響を与える可能性がある。
「プロドラッグ」という用語は、インビボで、例えば血液中での加水分解によって医学的な効果を有する活性形態に変換される化合物を指す。プロドラッグは、患者に投与されると、インビボで本発明の化合物を放出する任意の共有結合した担体である。プロドラッグは、典型的には、官能基の修飾によって調製され、この修飾により、プロドラッグがインビボで切断させて母体化合物を生じることができる。プロドラッグには、例えば、水酸基、アミノ基またはメルカプト基が任意の基に結合している本発明の化合物が含まれ、それらを患者に投与すると、切断されて、水酸基、アミノ基またはメルカプト基を形成することができる。したがって、プロドラッグの代表例としては、本発明の化合物がその水酸基、アミノ基またはメルカプト基と酢酸、ギ酸または安息香酸とによって形成された共有結合誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。また、カルボン酸(−COOH)の場合は、メチルエステル、エチルエステル等のエステルが用いられる。エステル自体は活性を有してもよく、および/またはヒトの体内の条件下で加水分解されてもよい。適切な薬学的に許容されるインビボで加水分解可能なエステルには、人体中で容易に分解して母体酸またはその塩を放出するものが含まれる。
「溶媒和物」という用語は、本発明の化合物が特定の比率で溶媒分子と配位している複合体を指す。「水和物」とは、本発明の化合物と水との配位により形成される複合体を指す。
従来の技術と比較して、本発明は以下の有益な効果を有する。本発明の化合物は、Bcl−2タンパク質キナーゼに対して優れた阻害性を有する。また、重水素化技術により、生体内の化合物の代謝を変化させ、化合物の薬物動態パラメーターを向上させる。この場合に、投与量を変更し、長時間作用型製剤にして適用性を改善することができ;また、重水素で化合物の水素原子を置換すると、重水素の同位体効果により動物体内の化合物の薬物濃度を増加し、薬物の有効性を向上させ;さらに、重水素で化合物中の水素原子を置換すると、特定の代謝産物が阻害され、化合物の安全性を向上させる。
化合物
本発明は、式(I)で表されるN−ベンゼンスルホニルベンズアミド化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、結晶形、立体異性体、水和物もしくは溶媒和物を提供する。
但し、
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39およびR40は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルからなる群から選択され;
、Xは、それぞれ独立して「水素(H)、重水素(H)、メチル、CHD、CHD、CD、CHCH、CHDCH、CHDCHD、CHDCHD、CHDCD、CDCH、CDCHD、 CDCHD、CDCD」からなる群から選択され;
追加条件は、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、XおよびXの少なくとも1つが重水素化されたものまたは重水素である。
本発明の好ましい実施形態として、重水素は、重水素に置換された各位置における重水素同位体含有量が、少なくとも天然重水素同位体含有量(0.015%)より多く、好ましくは30%超、より好ましくは50%超、さらにより好ましくは75%超、さらにより好ましくは95%超、さらにより好ましくは99%超である。
特定の実施形態において、「R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39およびR40は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルからなる群から選択される」ことは、Rが水素、重水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルから選択され、Rが水素、重水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルから選択され、Rが水素、重水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルから選択され、同様に、R40が水素、重水素、ハロゲン又はトリフルオロメチルから選択されるまでの技術構成を含む。具体的に、Rが水素、Rが重水素、Rがハロゲン(F、Cl、Br、I)、Rがトリフルオロメチル、Rが水素、Rが重水素、Rがハロゲン(F、Cl、Br、I)、Rがトリフルオロメチル、Rが水素、Rが重水素、Rがハロゲン(F、Cl、Br、I)、Rがトリフルオロメチル、同様に、R40が水素、R40が重水素、R40がハロゲン(F、Cl、Br、I)、R40がトリフルオロメチルであるまでの技術構成を含む。
別の特定の実施形態において、[X、Xは、それぞれ独立して「水素(H)、重水素(H)、メチル、CHD、CHD、CD、CHCH、CHDCH、CHDCHD、CHDCHD、CHDCD、CDCH、CDCHD、CDCHD、CDCD」からなる群から選択される]ことは、Xが水素(H)、重水素(H)、メチル、CHD、CHD、CD、CHCH、CHDCH、CHDCHD、CHDCHD、CHDCD、CDCH、CDCHD、CDCHD、CDCDから選択され、Xが水素(H)、重水素(H)、メチル、CHD、CHD、CD、CHCH、CHDCH、CHDCHD、CHDCHD、CHDCD、CDCH、CDCHD、CDCHD、CDCDから選択される技術構成を含む。具体的に、Xが水素、Xが重水素、XがCHD、XがCHD、XがCD、XがCHCH、XがCHDCH、XがCHDCHD、XがCHDCHD、XがCHDCD、XがCDCH、XがCDCHD、XがCDCHD、XがCDCD、Xが水素、Xが重水素、XがCHD、XがCHD、XがCD、XがCHCH、XがCHDCH、XがCHDCHD、XがCHDCHD、XがCHDCD、XがCDCH、XがCDCHD、XがCDCHD、XがCDCDである技術構成を含む。
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)で表れる化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒和物、結晶形、立体異性体或いは同位体バリアントに関し、ここで、R11−R20とR37−R40は水素であり、XとXは、それぞれ独立してメチル、CHD、CHD、CDから選択され、R−R10、R21−R30、R31−R36は上記で定義したとおりであり、追加条件は、式(I)で表れる化合物が少なくとも1つの重水素原子を含む。
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)で表れる化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒和物、結晶形、立体異性体或いは同位体バリアントに関し、ここで、R11−R20とR37−R40は水素であり、XとXは、それぞれ独立してメチル、CHD、CHD、CDから選択され、R−R10、R21−R30およびR31−R36は、それぞれ独立して水素または重水素から選択され、追加条件は、式(I)で表れる化合物が少なくとも1つの重水素原子を含む。
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)で表れる化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒和物、結晶形、立体異性体或いは同位体バリアントに関し、ここで、R11−R20とR37−R40は水素であり、XとXは、それぞれ独立してメチルまたはCDから選択され、R−RとR31−R36は水素であり、R−R10とR21−R30は、それぞれ独立して水素または重水素から選択され、追加条件は、式(I)で表れる化合物が少なくとも1つの重水素原子を含む。
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)で表れる化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒和物、結晶形、立体異性体或いは同位体バリアントに関し、ここで、R11−R20とR37−R40は水素であり、XとXは、それぞれ独立してメチルから選択され、R−RとR31−R36は水素であり、R−R10とR21−R30は、それぞれ独立して水素または重水素から選択され、追加条件は、式(I)で表れる化合物が少なくとも1つの重水素原子を含む。
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)で表れる化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒和物、結晶形、立体異性体或いは同位体バリアントに関し、ここで、R11−R20とR37−R40は水素であり、XとXは、それぞれ独立してメチルから選択され、R−RとR31−R36は水素であり、RとR10は重水素であり、R21−R30は、それぞれ独立して水素または重水素から選択される。別の特定の実施形態において、R21−R28は重水素であり;別の特定の実施形態において、R21−R28は水素であり;別の特定の実施形態において、R29−R30は重水素であり;別の特定の実施形態において、R29−R30は水素である。
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)で表れる化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒和物、結晶形、立体異性体或いは同位体バリアントに関し、ここで、R11−R20とR37−R40は水素であり、XとXは、それぞれ独立してメチルから選択され、R−RとR31−R36は水素であり、R21−R28は重水素であり、R、R10、R29およびR30は、それぞれ独立して水素または重水素から選択される。別の特定の実施形態において、RとR10は重水素であり;別の特定の実施形態において、R29とR30は水素であり;別の特定の実施形態において、R29とR30は重水素である。
好ましい実施形態において、本発明は、式(I)で表れる化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒和物、結晶形、立体異性体或いは同位体バリアントに関し、ここで、R11−R20とR37−R40は水素であり、XとXは、それぞれ独立してメチルから選択され、R−RとR31−R36は水素であり、R29とR30は重水素であり、R−R10とR21−R28は、それぞれ独立して水素または重水素から選択される。別の特定の実施形態において、R−R10は重水素であり;別の特定の実施形態において、R−R10は水素であり;別の特定の実施形態において、R21−R28は重水素であり;別の特定の実施形態において、R21−R28は水素である。
好ましい実施形態において、式(I)で表れる化合物は、以下の構造の化合物から選択される。
合成
本発明の化合物(その塩を含む)は、既知の有機合成技術で調製され、以下のスキームのような様々な可能な合成経路のいずれかに従って合成することができる。本発明の化合物を調製する反応は、有機合成分野の技術者によって容易に選択される適切な溶媒中で実施される。適切な溶媒は、反応が行われる温度(例えば、溶媒の凍結温度から沸点までの範囲の温度)で、出発物質(反応物)、中間体または生成物と実質的に反応しない。所定の反応は、1種の溶媒または複数の溶媒の混合物で行われる。当業者は、特定の反応工程に応じて、特定の反応工程用の溶媒を選択することができる。
本発明の化合物の調製は、異なる化学官能基の保護および脱保護に関する。当業者は、保護および脱保護の必要性および適切な保護基の選択を容易に決定することができる。保護基の化学性質は、例えば、WutsおよびGreene,Protective Groups in Organic Synthesis,4th Ed.,John Wiley&Sons:New Jersey,(2006)に記載されたが、それらはそれぞれ参照により本明細書に組み入れられる。
反応は、当該分野で公知の任意の適切な方法に従って監視される。たとえば、生成物の形成は、スペクトル法(核磁気共鳴(NMR)分光法(Hまたは13Cなど)、赤外線(IR)分光法、分光法(UV可視)、質量分析(MS)、またはクロマトグラフィー法(高速液体クロマトグラフィー(HPLC)または薄層クロマトグラフィー(TLC))などによって監視される。
医薬組成物、製剤およびキット
他の様態では、本発明は、本発明の化合物(「活性成分」とも呼ばれる)および医薬上許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態において、前記の医薬組成物は、有効量の活性成分を含む。一部の実施形態において、前記の医薬組成物は、治療有効量の活性成分を含む。一部の実施形態において、前記の医薬組成物は、予防有効量の活性成分を含む。
本発明の薬学的に許容される賦形剤とは、配合される化合物の薬理学的活性を無効にしない非毒性担体、アジュバントまたは媒体を指す。本発明の組成物に使用できる薬学的に許容される担体、アジュバントまたは媒体には、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン)、緩衝物質(例えば、リン酸塩)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、硫酸プロタミン)、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベースの物質、ポリエチレングリコール、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が含まれるが、これらに限定されない。
本発明は、キット(例えば、医薬パック)も含む。提供されるキットは、本発明の化合物、他の治療剤、ならびに本発明の化合物、他の治療剤を含有する第1および第2の容器(例えば、バイアル、アンプル、ボトル、シリンジ、および/または分散パッケージ、あるいは他の適切な容器)を含む。また、一部の実施形態において、提供されるキットは、本発明の化合物および/または他の治療薬を希釈または懸濁するための薬学的に許容される賦形剤を含む第3の容器も有しても良い。一部の実施形態において、第1の容器および第2の容器内の本発明の化合物を他の治療薬と組み合わせて単位製剤を形成して提供する。
本発明によって提供される医薬組成物は、経口投与、非経口投与、吸入投与、局所投与、直腸内投与、鼻腔投与、口腔投与、膣内投与、インプラントによる投与または他の投与方法などの様々な方式によって投与することができるが、これらに限定されない。例えば、本発明で用いる非経口投与として、皮下投与、静脈内投与、筋肉内投与、関節内投与、動脈内投与、滑膜腔内投与、胸骨内投与、脳脊髄膜内投与、病巣内投与、頭蓋内の注射や輸液技術が挙げられる。
通常、有効量で本発明によって提供する化合物を投与する。治療される病状、選択される投与方式、実際に投与される化合物、患者の年齢、体重および反応、患者の症状の重篤度などを含む状況に応じて、実際に投与される化合物の量は医師によって決定される。
前記した本発明の病状を予防するために使用される場合、本発明によって提供される化合物は、前記の病状を発症するリスクのある被験者に投与され、典型的には、医師の推奨に基づいて上記の用量レベルで投与される。特定の病状を発症するリスクのある被験者には、典型的に、前記の病状の家族歴史を有する被験者、または遺伝子検査もしくはスクリーニングによって前記の病状を発症しやすい被験者が含まれる。
本発明によって提供される医薬組成物(「長期投与」)は長期的に投与することもできる。長期投与とは、例えば3ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、5年などの長期間にわたって化合物またはその医薬組成物を投与できるか、または、例えば被験者の余生において無期限に連続的に投与できることを指す。一部の実施形態において、長期投与は、例えば治療ウィンドウ内で、長期間にわたって血液中に一定レベルの前記の化合物を提供することを意図している。
本発明の医薬組成物は、様々な投与方式を用いてさらに送達することができる。例えば、一部の実施形態において、医薬組成物は、例えば、血液中の化合物の濃度が有効レベルまで速く増加させるために、ボーラス注射によって投与することができる。ボーラス用量の配置は、身体全体で望まれる活性成分の全身レベルに依存し、例えば、筋肉内または皮下のボーラス用量は、活性成分のゆっくりとした放出を可能にし、一方で、静脈に直接送達されるボーラス(例えば、IV滴注による)は、より速い送達を可能にし、これは、血液中の活性成分の濃度を有効レベルまで迅速に上昇させる。他の実施形態において、この薬学的組成物は、連続注入、例えば、IV滴注によって投与されて、被験者の身体内での、活性成分の定常状態濃度の維持を提供する。さらに、他の実施形態において、医薬組成物は、最初にボーラス用量で投与され、続いて連続して注入される。
経口投与用の組成物は、バルク液体の溶液もしくは懸濁液またはバルク粉末の形態をとり得る。しかしながら、一般的に、上記組成物は、精確な投薬量で投与できるために、単位投与量で提供される。用語「単位製剤」とは、ヒト被験者および他の哺乳動物への単位投与量に好適な物理的な不連続単位を指し、各単位は、好適な薬学的賦形剤と、所望の治療効果をもたらすのに適合な活性物質とを所定量で含む。典型的な単位製剤としては、液体組成物が予め測定されて予め充填されたアンプルもしくは注射器、または固体組成物の場合は丸剤、錠剤、カプセルなどが挙げられる。そのような組成物において、上記の化合物は、通常、少量の成分(約0.1〜約50重量%または好ましくは約1〜約40重量%)であり、残りは、所望の投薬形態を形成するのに役立つ様々な担体または賦形剤および加工助剤である。
経口投与の用量について、1日あたり1〜5回、特に2〜4回、典型的には3回の経口投与量が、代表的なレジメンである。これらの投薬パターンを使用するとき、各用量は、約0.01〜約20mg/kgの本発明の化合物を提供し、好ましい用量は、それぞれ約0.1〜約10mg/kg、特に、約1〜約5mg/kgを提供する。
一般に、経皮用量は、注射用量を使用して達成されるレベルと類似であるかまたはより低い血液中レベルを提供するように選択され、通常、約0.01重量%〜約20重量%、好ましくは、約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは、約0.1重量%〜約10重量%、そしてより好ましくは、約0.5重量%〜約15重量%の範囲の量である。
注射剤の用量レベルは、約1〜約120時間、特に、24〜96時間にわたって約0.1mg/kg/時間〜少なくとも10mg/kg/時間の範囲である。約0.1mg/kg〜約10mg/kgまたはそれ以上の前負荷ボーラス(preloading bolus)も、適切な定常状態レベルを達成するために投与されてもよい。最大総用量は、40〜80kgのヒト患者にとって約2g/日を超えない。
経口投与に適した液体の形態は、好適な水性または非水性の担体、および緩衝剤、懸濁剤、分散剤(dispensing agents)、着色剤、香料などを含み得る。固体の形態は、例えば、以下の成分または同様の性質の化合物のいずれかを含み得る:結合剤(例えば、微結晶性セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチン);賦形剤(例えば、デンプンまたはラクトース)、崩壊剤(例えば、アルギン酸、Primogelまたはトウモロコシデンプン);滑剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム);滑剤(例えば、コロイド状二酸化ケイ素);甘味剤(例えば、スクロースまたはサッカリン);または香味料(例えば、ペパーミント、サリチル酸メチルまたはオレンジフレーバー)。
注射可能な組成物は、典型的には、注射可能な滅菌された食塩水もしくはリン酸緩衝食塩水または当該分野で公知の他の注射可能な賦形剤に基づくものである。以上のとおり、そのような組成物における活性化合物は、典型的には、約0.05〜10重量%である少量の成分であり、残りは、注射可能な賦形剤などである。
経皮の組成物は、典型的には、活性成分を含む局所用軟膏またはクリームとして製剤化される。軟膏として製剤化される場合、活性成分は、典型的には、パラフィン軟膏基剤または水混合性軟膏基剤と混合される。あるいは、活性成分は、例えば、水中油型クリーム基剤とともに、クリームとして製剤化される。このような経皮的製剤は、当該分野で周知であり、一般に、活性成分または製剤の皮膚浸透力または安定性を高めるさらなる成分を含む。そのような公知の経皮の製剤および成分のすべてが、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物は、経皮的デバイスによっても投与され得る。従って、経皮的投与は、レザバー(reservoir)タイプもしくは多孔質膜タイプ、または多種の固体マトリックスのパッチを用いて実現される。
経口投与、注射、または局所的な投与のための組成物の上述の構成要素は、単に代表的なものである。他の材料ならびに加工手法などは、Remington’s Pharmaceutical Sciences,第17版,1985,Mack Publishing Company,Easton,PennsylvaniaのPart8(参照により本明細書中に組み入れられる)に示されている。
また、本発明の化合物は、徐放形態でまたは徐放薬物送達系から投与され得る。代表的な徐放材料の説明は、Remington’s Pharmaceutical Sciencesに見出すことができる。
本発明は、本発明の化合物の薬学的に許容される製剤にも関する。1つの実施形態において、上記の製剤は、水を含む。別の実施形態において、上記の製剤は、シクロデキストリン誘導体を含む。最も一般的なシクロデキストリンは、連結される糖部分上に必要に応じて1つ以上の置換基(メチル化、ヒドロキシアルキル化、アシル化およびスルホアルキルエーテル置換が挙げられるが、これらに限定されない)を含む、それぞれ6、7および8個のα−1,4−結合グルコース単位からなるα−、β−およびγ−シクロデキストリンである。一部の実施形態において、シクロデキストリンは、スルホアルキルエーテルβ−シクロデキストリン、例えば、Captisolとしても知られるスルホブチルエーテルβ−シクロデキストリンである。例えば、米国特許第5,376,645号を参照する。一部の実施形態において、上記の製剤は、ヘキサプロピル−β−シクロデキストリン(例えば、水において10〜50%)を含む。
実施例
以下、本発明の式(I)で表れる化合物の調製方法をより詳細に説明するが、本発明は、これらの特定の方法に限定されない。本発明の化合物は、本明細書に記載の様々な合成方法または当技術分野における既知の方法を組み合わせることにより便利に調製され、このような組み合わせは、当業者によって容易に行われる。
一般的に、調製プロセスにおいて、各反応は、通常、室温から還流温度までの温度(例えば、0℃〜100℃、好ましくは0℃〜80℃)で不活性溶媒中で行われる。反応時間は、通常0.1〜60時間、好ましくは0.5〜24時間である。
中間体化合物1:2−[(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−フルオロ安息香酸メチルの合成。
窒素ガス雰囲気下で、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−オール(1.0g,7.45mmol)、2,4−ジフルオロ安息香酸メチル(1.6g,9.31mmol)、リン酸カリウム(2.05g,9.69mmol)を、20mLのジエチレングリコールジメチルエーテル溶液に順次に加え、115℃で該反応液を約10h攪拌し、原料が完全に消費されるまで薄層クロマトグラフィーで分析した。反応液室温まで冷却し、水を添加して反応をクエンチし、酢酸エチルで抽出し、有機相を回収し、カラムクロマトグラフィーにより分離、精製して、収率62%で白色固体生成物1.3gを得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 10.66(s,1H),8.24(d,J=2.5Hz,1H),7.99(dd,J=8.8,6.6Hz,1H),7.69(d,J=2.4Hz,1H),7.50−7.42(m,1H),6.83(ddd,J=8.8,7.6,2.4Hz,1H),6.57−6.49(m,2H),3.93(s,3H).
中間体化合物2:4−クロロフェニルボロン酸ピナコールエステルの合成。
窒素ガス雰囲気下で、クロロヨードベンゼン(6.0g,25.16mmol)、Pd(dppf)Cl・CHCl(1.0g,1.26mmol)、酢酸カリウム(4.93g,50.3mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(6.4g,26.4mmol)を、50mlのDMSO溶液に順次に加え、95℃に加熱して10h反応させた。反応液室温まで冷却し、水を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタンで抽出し、有機相を回収し、カラムクロマトグラフィーにより分離、精製して、収率50%で黄色固体生成物3.2gを得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 7.73(d,J=8.2Hz,2H),7.35(d,J=8.3Hz,2H),1.34(s,12H).
中間体化合物3:3−ニトロ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]ベンゼンスルホンアミドの合成。
4−フルオロ−3−ニトロベンゼンスルホンアミド(1.0g,4.54mmol)、(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)メタンアミン(0.6g,4.49mmol)、トリエチルアミン(1.3g,6.81mmol)を、10mlのテトラヒドロフラン溶液に順次に加え、室温で5h撹拌した後、溶媒を除去し、20mlのメタノールを添加してスラリーを形成し、乾燥させて収率97%で生成物1.4gを得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ 8.59(s,1H),8.47(d,J=2.2Hz,1H),7.83(dd,J=9.2,2.1Hz,1H),7.35(s,2H),7.30(d,J=9.3Hz,1H),3.85(dd,J=11.0,3.3Hz,2H),3.37(s,2H),3.26(t,J=11.6Hz,2H),1.91(ddd,J=11.2,7.6,4.0Hz,1H),1.61(d,J=12.7Hz,2H),1.33−1.21(m,2H).
実施例1 4−(4−{[2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル]メチル−d}ピペラジン−1−イル)−N−({3−ニトロ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルオキシ)ベンズアミド、即ち化合物T−1の調製。その分子式は以下の通りである。
合成は以下の経路で行った。
工程1 化合物5の合成。
窒素ガス保護下で、水素化ナトリウム(1.9g,79.3mmol)および炭酸ジメチル(14.3g,158.6mmol)を、無水THF(15ml)溶液に加え、加熱して、還流しながら、3,3−ジメチルシクロヘキサノン(5.0g,39.6mmol)のTHF溶液を滴下し、滴下完了後、4h還流を続けた。室温まで冷却し、メタノールを添加して反応をクエンチし、さらに、水およびジクロロメタンを添加して抽出し、有機相を回収し、カラムクロマトグラフィーにより分離、精製して、収率70%で無色の液体生成物4.2gを得た。
工程2 化合物6の合成。
0℃で化合物5(4.2g,22.8mmol)を水素化ナトリウム(1.0g,45.6mmol)のジクロロメタン(80ml)溶液にゆっくりと滴下し、0.5h反応させ、−25℃に冷却し、さらにトリフルオロメタンスルホン酸無水物(TfO,7.7g,27.4mmol)をゆっくりと滴下し、滴下完了後、反応液を室温下で一晩反応させた。2Mの塩化アンモニウム(50ml)溶液を添加して抽出し、有機相を回収し、水(60ml×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=100:1)で分離し、収率69%で淡黄色の液体生成物5.0gを得た。H NMR(400MHz,CDCl) δ 3.81(s,3H),2.55−2.47(m,2H),2.18(t,J=2.4Hz,2H),1.44(t,J=6.4Hz,2H),1.01(s,6H).
工程3 化合物7の合成。
窒素ガス保護下で、化合物2(0.70g,2.93mmol)、化合物6(0.928g,2.93mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.300g,0.29mmol)およびフッ化カリウム(0.42g,7.33mmol)を、ジクロロメタン(20ml)およびメタノール(10ml)の混合液に順次に加え、65℃に加熱して6h反応させた。室温まで冷却し、水(20ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(30ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=40:1)で分離し、収率67%で無色の液体生成物0.54gを得た。H NMR(400 MHz,CDCl) δ 7.33−7.27(m,2H),7.06(d,J=8.5Hz,2H),3.49(s,3H),2.53−2.45(m,2H),2.15(t,J=2.3Hz,2H),1.51(t,J=6.5Hz,2H),1.02(s,6H).
工程4 化合物8の合成。
0℃の条件下でLiAlD(0.2g,5.02mmol)を化合物7(0.7g,2.51mmolのテトラヒドロフラン(20ml)溶液にゆっくりと滴下し、滴下完了後、反応を1h続けた。1Mの塩酸(10ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(40ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、収率96%で淡黄色の液体生成物0.6gを得た。
工程5 化合物9の合成。
化合物8(1.2g,4.78mmol)を含有するアセトニトリル(15ml)とジエチルエーテル(15ml)の混合溶液を−5℃に冷却し、イミダゾール(0.72g,10.53mmol)およびトリフェニルホスフィン(2.5g,9.57mmol)を加え、完全に溶解させた後、ヨウ素(2.92g,11.51mmol)をゆっくりと加え、反応を1h継続し、水(20ml)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(40ml×2)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=50:1)で分離し、収率77%で無色の液体生成物1.3gを得た。
工程6 化合物10の合成。
化合物9(1.2g,3.33mmol)、N−TERT−ブトキシカルボニル−ピペラジン(0.74g,4.00mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA,0.86g,6.66mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF,10ml)溶液に順次に加え、80℃に加熱して1h反応させ、室温まで冷却し、水(20ml)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(20ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=30:1)で分離し、収率79%で生成物1.1gを得た。
工程7 化合物11の合成。
0℃で4M塩酸的酢酸エチル(6ml)溶液を化合物10(1.0g,2.40mmol)のジクロロメタン(15ml)溶液にゆっくりと加え、室温に昇温し、反応を3h続けた。吸引濾過し、水で濾過ケーキを溶解し、リン酸カリウムで中性に調整し、酢酸エチル(30ml×2)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、収率92%で生成物0.7gを得た。LC−MS(APCI):m/z=322.13(M+1)
工程8 化合物12の合成。
窒素ガス保護下で、化合物11(0.9g,2.83mmol)、化合物1(0.8g,2.83mmol)およびリン酸水素二カリウム(0.98g,5.66mmol)を、ジメチルスルホキシド(DMSO,25ml)溶液に順次に加え、該反応液を140℃で12h反応させ、室温まで冷却し、水(50ml)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(40ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=3:1)で分離し、収率78%で淡黄色の油状物1.3gを得た。LC−MS(APCI):m/z=588.16(M+1)
工程9 化合物13の合成。
水酸化ナトリウム(0.27g,6.85mmol)、水(2ml)を、化合物12(0.8g,1.37mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)とメタノール(3ml)の混合溶液に順次に加え、反応液を45℃で10h攪拌した後、室温まで冷却し、ほとんどの溶媒を除去し、2M塩酸で残留液のpH値を2に調整し、ジクロロメタン(30ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、収率83%で白色固体0.65gを得た。H NMR(400MHz,DMSO) δ 11.72(s,1H),10.87(s,1H),8.00(d,J=2.6Hz,1H),7.78(d,J=8.9Hz,1H),7.51−7.47(m,1H),7.45(d,J=2.5Hz,1H),7.40(d,J=8.5Hz,2H),7.11(d,J=8.4Hz,2H),6.77(dd,J=9.0,2.4Hz,1H),6.45−6.37(m,2H),3.69(d,J=13.2Hz,2H),3.55(d,J=4.1Hz,2H),3.28(d,J=12.3Hz,2H),2.72(d,J=11.6Hz,2H),2.38(s,2H),2.02(s,2H),1.44(t,J=6.1Hz,2H),0.94(s,6H).
工程10 化合物T−1の合成。
化合物13(0.10g,0.18mmol)、化合物3(0.055g,0.18mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC,0.052g,0.27mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP,0.044mg,0.36mmol)を、ジクロロメタン(20ml)溶液に順次に加え、室温で10h攪拌した。水(10ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(15ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール(v/v)=30:1)で分離し、収率53%で淡黄色固体80mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=871.36(M+1)H NMR(400MHz,DMSO−d) δ 11.71(s,1H),11.48(s,1H),8.60−8.50(m,2H),8.00(dd,J=15.2,5.6Hz,2H),7.76(d,J=9.0Hz,1H),7.50(t,J=6.1Hz,3H),7.34(d,J=8.4Hz,2H),7.26(d,J=8.6Hz,1H),7.04(d,J=8.3Hz,3H),6.66(d,J=8.9Hz,1H),3.84(dd,J=11.2,2.9Hz,2H),3.26(dd,J=14.6,8.7Hz,4H),3.10(s,4H),2.81(s,2H),2.21(d,J=34.6Hz,6H),1.61(d,J=11.5Hz,2H),1.38(t,J=6.2Hz,2H),1.23(s,3H),0.92(s,6H).
実施例2 4−(4−{[2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル]メチル−d}ピペラジン−1−イル)−N−({3−ニトロ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル−d)アミノ]フェニル}スルホニル)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルオキシ)ベンズアミド、即ち化合物T−2の調製。その分子式は以下の通りである。
合成は以下の経路で行った。
工程1 化合物15の合成。
0℃条件下でLiAlD(0.4g,10.08mmol)を化合物14(1.0g,9.00mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液にゆっくりと滴下し、滴下完了後、反応を1h継続し、1Mの塩酸(10ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(40ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、収率68.6%で淡黄色固体0.72gを得た。LC−MS(APCI):m/z=118.29(M+1)
工程2 化合物16の合成。
4−フルオロ−3−ニトロベンゼンスルホンアミド(1.12g,5.12mmol)、化合物15(0.6g,5.12mmol)、トリエチルアミン(0.78g,7.68mmol)を、テトラヒドロフラン(10ml)溶液に順次に加え、反応液を室温で5h攪拌し、溶媒を除去し、メタノール(10ml)を加えてスラリーを形成し、乾燥させて、収率50%で生成物0.8gを得た。LC−MS(APCI):m/z=318.20(M+1)
工程3 化合物T−2の合成。
化合物16(0.056g,0.18mmol)、化合物13(0.10g,0.18mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC,0.052g,0.27mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP,0.044mg,0.36mmol)を、ジクロロメタン(20ml)溶液に順次に加え、室温で10h攪拌した。水(10ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(15ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール(v/v)=30:1)で分離し、収率30%で淡黄色固体45mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=873.47(M+1)H NMR(400MHz,DMSO−d) δ 11.71(s,1H),11.49(s,1H),8.56(m,2H),8.00(dd,J=5.2Hz,2H),7.76(d,J=9.0Hz,1H),7.51(t,J=6.1Hz,3H),7.36(d,J=8.4Hz,2H),7.26(d,J=8.2Hz,1H),7.14(d,J=8.3Hz,3H),6.60(d,J=8.9Hz,1H),3.45−3.26(dd,4H),3.10(s,4H),2.81(s,2H),2.56−2.21(d,J=4.6Hz,6H),1.61(d,J=11.5Hz,2H),1.38(t,J=6.2Hz,2H),1.23(s,3H),0.92(s,6H).
実施例3 4−(4−{[2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル]メチル}ピペラジン−1−イル)−N−({3−ニトロ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル−d)アミノ]フェニル}スルホニル)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルオキシ)ベンズアミド、即ち化合物T−3の調製。その分子式は以下の通りである。
合成は以下の経路で行った。
工程1 化合物17の合成。
0℃条件下でLiAlH(0.14g,3.59mmol)を化合物7(1.0g,3.59mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液にゆっくりと滴下し、滴下完了後、反応を1h続けた。1Mの塩酸(10ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(40ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、収率89%で淡黄色の液体生成物0.8gを得た。
工程2 化合物18の合成。
化合物17(0.8g,3.19mmol)をアセトニトリル(15ml)とジエチルエーテル(15ml)の混合溶液に加え、−5℃に冷却し、イミダゾール(0.48g,7.01mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.67g,6.38mmol)を加え、完全に溶解させた後、ヨウ素(1.95g,7.65mmol)をゆっくりと加え、反応を1h継続し、水(20ml)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(40ml×2)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=50:1)で分離し、収率78%で無色の液体生成物0.9gを得た。
工程3 化合物19の合成。
化合物18(0.6g,1.67mmol)、N−tert−ブトキシカルボニル−ピペラジン(0.37g,2.00mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA,0.43g,3.33mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF,10ml)溶液に順次に加え、80℃に加熱して1h反応させ、室温まで冷却し、水(20ml)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(20ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=30:1)で分離し、収率85%で生成物0.6gを得た。
工程4 化合物20の合成。
0℃で4M塩酸的酢酸エチル(4ml)溶液を化合物19(0.6g,1.44mmol)のジクロロメタン(15ml)溶液にゆっくりと加え、室温に昇温し、反応を3h続けた。吸引濾過し、水で濾過ケーキを溶解し、リン酸カリウムで中性に調整し、酢酸エチル(30ml×2)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、収率87%で生成物0.4gを得た。LC−MS(APCI):m/z=319.87(M+1)
工程5 化合物21の合成。
窒素ガス保護下で、化合物20(1.0g,3.13mmol)、化合物1(0.9g,3.13mmol)およびリン酸水素二カリウム(1.10g,6.26mmol)をジメチルスルホキシド(DMSO,25ml)溶液に順次に加え、この反応液を140℃で12h反応させ、室温まで冷却し、水(50ml)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(50ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=3:1)で分離し、収率76%で淡黄色油状物1.4を得た。LC−MS(APCI):m/z=585.91(M+1)
工程6 化合物22の合成。
水酸化ナトリウム(0.20g,5.12mmol)、水(2ml)を化合物21(0.6g,1.03mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)とメタノール(3ml)の混合溶液に順次に加え、反応液を45℃で10h攪拌した後、室温まで冷却し、ほとんどの溶媒を除去し、2M塩酸で残留液のpH値を2に調整し、ジクロロメタン(30ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、収率85%で白色固体0.45gを得た。LC−MS(APCI):m/z=572.11(M+1)
工程8 化合物T−3の合成。
化合物22(0.10g,0.18mmol)、化合物16(0.055g,0.18mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC,0.052g,0.27mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP,0.044mg,0.36mmol)を、ジクロロメタン(20ml)溶液に順次に加え、室温で10h攪拌した。水(10ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(15ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール(v/v)=30:1)で分離し、収率33%で淡黄色固体50mgを得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ 11.70(s,1H),11.45(s,1H),8.62−8.51(m,2H),8.00(dd,J=18.9,5.6Hz,2H),7.78(d,J=9.4Hz,1H),7.54−7.45(m,3H),7.34(d,J=8.4Hz,2H),7.26(d,J=8.6Hz,1H),7.06(dd,J=17.2,8.7Hz,3H),6.67(d,J=7.2Hz,1H),6.38(dd,J=3.2,1.8Hz,1H),6.20(s,1H),3.84(dd,J=11.2,3.2Hz,2H),3.09(s,4H),2.79(s,2H),2.20(d,J=3.7Hz,5H),1.95(s,2H),1.61(d,J=12.3Hz,2H),1.38(t,J=6.2Hz,2H),1.23(s,2H),0.92(s,6H).
実施例4 4−(4−{[2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル]−メチル−d}ピペラジン−1−イル2,2,3,3,5,5,6,6−d)−N−({3−ニトロ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルオキシ)ベンズアミド、即ち化合物T−4の調製。その分子式は以下の通りである。
合成は以下の経路で行った。
工程1 化合物23の合成。
化合物9(1.0g,2.76mmol)、N−tert−ブトキシカルボニルピペラジン−2,2,3,3,5,5,6,6−d(0.64g,3.31mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA,0.54g,4.13mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF,10ml)溶液に順次に加え、80℃に加熱して1h反応させ、室温まで冷却し、水(20ml)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(20ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=30:1)で分離し、収率68%で生成物0.8gを得た。
工程2 化合物24の合成。
0℃で4M塩酸的酢酸エチル(6ml)溶液を化合物23(0.8g,1.86mmol)のジクロロメタン(15ml)溶液にゆっくりと加え、室温に昇温し、反応を3h続けた。吸引濾過し、水で濾過ケーキを溶解し、リン酸カリウムで中性に調整し、酢酸エチル(30ml×2)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、収率92%で生成物0.7gを得た。LC−MS(APCI):m/z=329.41(M+1)
工程3 化合物25の合成。
窒素ガス保護下で、化合物24(0.5g,1.52mmol)、化合物1(0.44g,1.52mmol)およびリン酸水素二カリウム(0.53g,3.04mmol)を、ジメチルスルホキシド(DMSO,15ml)溶液に順次に加え、この反応液を140℃で12h反応させ、室温まで冷却し、水(30ml)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(40ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=3:1)で分離し、収率69%で淡黄色油状物0.62gを得た。LC−MS(APCI):m/z=596.39(M+1)
工程4 化合物26の合成。
水酸化ナトリウム(0.21g,5.04mmol)、水(2ml)を化合物25(0.6g,1.01mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)とメタノール(3ml)の混合溶液に順次に加え、反応液を45℃で10h攪拌させた後、室温まで冷却し、ほとんどの溶媒を除去し、2M塩酸で残留液のpH値を2に調整し、ジクロロメタン(30ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、収率82%で白色固体0.48gを得た。
工程5 化合物T−4の合成。
化合物26(0.10g,0.18mmol)、化合物3(0.055g,0.18mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC,0.052g,0.27mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP,0.044mg,0.36mmol)を、ジクロロメタン(20ml)溶液に順次に加え、室温で10h攪拌した。水(10ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(15ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール(v/v)=30:1)で分離し、収率59%で淡黄色固体90mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=878.92(M+1)H NMR(400MHz,DMSO−d) δ 11.72(s,1H),11.43(s,1H),8.71−8.50(m,2H),8.10(dd,J=15.6,5.6Hz,2H),7.76(d,J=9.0Hz,1H),7.60(t,J=6.1Hz,3H),7.34(d,J=8.4Hz,2H),7.16(d,J=8.6Hz,1H),7.04(d,J=8.3Hz,3H),6.51(d,J=8.9Hz,2H),3.84(dd,2H),3.26(dd,J=8.7Hz,2H),3.10(s,2),2.81(s,2H),2.35(d,2H),1.61(d,J=11.5Hz,2H),1.38(t,J=6.2Hz,2H),1.21(s,2H),0.94(s,6H).
実施例5 4−(4−{[2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル]メチル}ピペラジン−1−イル−2,2,3,3,5,5,6,6−d)−N−({3−ニトロ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル)アミノ]フェニル}スルホニル)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルオキシ)ベンズアミド、即ち化合物T−5の調製。その分子式は以下の通りである。
合成は以下の経路で行った。
工程1 化合物27の合成。
化合物18(1.3g,3.60mmol)、N−tert−ブトキシカルボニルピペラジン−2,2,3,3,5,5,6,6−d(0.70g,3.60mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA,0.70g,5.40mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF,10ml)溶液に順次に加え、80℃に加熱して1h反応させ、室温まで冷却し、水(20ml)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(30ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=30:1)で分離し、収率78%で生成物1.2gを得た。
工程2 化合物28の合成。
0℃で4M塩酸的酢酸エチル(6ml)溶液を化合物27(1.2g,2.81mmol)のジクロロメタン(15ml)溶液にゆっくりと加え、室温に昇温し、反応を3h続けた。吸引濾過し、水で濾過ケーキを溶解し、リン酸カリウムで中性に調整し、酢酸エチル(30ml×2)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、収率87%で生成物0.8gを得た。LC−MS(APCI):m/z=327.26(M+1)
工程3 化合物29の合成。
窒素ガス保護下で、化合物28(0.8g,2.45mmol)、化合物1(0.70g,2.45mmol)およびリン酸水素二カリウム(0.64g,3.67mmol)を、ジメチルスルホキシド(DMSO,15ml)溶液に順次に加え、この反応液を140℃で12h反応させ、室温まで冷却し、水(30ml)を添加して反応をクエンチし、酢酸エチル(50ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル/酢酸エチル(v/v)=3:1)で分離し、収率83%で淡黄色油状物1.21gを得た。LC−MS(APCI):m/z=594.09(M+1)
工程4 化合物30の合成。
水酸化ナトリウム(0.34g,8.43mmol)、水(2ml)を、化合物29(1.0g,1.69mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)とメタノール(3ml)の混合溶液に順次に加え、反応液を45℃で10h攪拌した後、室温まで冷却し、ほとんどの溶媒を除去し、2M塩酸で残留液のpH値を2に調整し、ジクロロメタン(30ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、収率71%で白色固体0.70gを得た。
工程5 化合物T−5の合成。
化合物30(0.10g,0.18mmol)、化合物3(0.055g,0.18mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC,0.052g,0.27mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP,0.044mg,0.36mmol)を、ジクロロメタン(20ml)溶液に順次に加え、室温で10h攪拌した。水(10ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(15ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール(v/v)=30:1)で分離し、収率36%で淡黄色固体55mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=876.85(M+1)H NMR(400MHz,DMSO−d) δ 11.72(s,1H),11.43(s,1H),8.76−8.50(m,2H),8.17(dd,J=5.6Hz,2H),7.76(d,J=9.0Hz,1H),7.60(t,J=6.1Hz,3H),7.34(d,J=8.4Hz,2H),7.16(d,J=8.6Hz,1H),7.04(d,J=8.3Hz,3H),6.51(d,J=8.9Hz,2H),3.85(dd,2H),3.57(dd,2H),3.26(dd,J=8.7Hz,2H),3.10(s,2),2.81(s,2H),2.35(d,2H),1.63(d,2H),1.38−1.19(m,4H),0.94(s,6H).
実施例6 4−(4−{[2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル]メチル}ピペラジン−1−イル−2,2,3,3,5,5,6,6−d)−N−({3−ニトロ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル−d)アミノ]フェニル}スルホニル)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルオキシ)ベンズアミド、即ち化合物T−6の調製。その分子式は以下の通りである。
合成は以下の経路で行った。
化合物30(0.10g,0.18mmol)、化合物16(0.055g,0.18mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC,0.052g,0.27mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP,0.044 mg,0.36mmol)を、ジクロロメタン(20ml)溶液に順次に加え、室温で10h攪拌した。水(10ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(15ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール(v/v)=30:1)で分離し、収率39%で淡黄色固体60mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=878.79(M+1)H NMR(400MHz,DMSO) δ 11.73(s,1H),11.40(s,1H),8.76−8.60(m,2H),8.17(dd,J=5.8Hz,2H),7.82(d,J=9.0Hz,1H),7.60(t,J=6.1Hz,3H),7.34(d,J=8.4Hz,2H),7.16(d,J=8.6Hz,2H),7.04(d,J=8.3Hz,2H),6.51(d,J=8.9Hz,2H),3.87(m,2H),3.57(dd,2H),3.10(s,2),2.81(s,2H),2.35(m,2H),1.63(d,2H),1.38−1.16(m,4H),0.96(s,6H).
実施例7 4−(4−{[2−(4−クロロフェニル)−4,4−ジメチルシクロヘキサ−1−エン−1−イル]メチル−d2}ピペラジン−1−イル−2,2,3,3,5,5,6,6−d))−N−({3−ニトロ−4−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルメチル−d)アミノ]フェニル}スルホニル)−2−(1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−5−イルオキシ)ベンズアミド、即ち化合物T−7の調製。その分子式は以下の通りである。
合成は以下の経路で行った。
化合物26(0.10g,0.18mmol)、化合物16(0.055g,0.18mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC,0.052g,0.27mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP,0.044mg,0.36mmol)を、ジクロロメタン(20ml)溶液に順次に加え、室温で10h攪拌した。水(10ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(15ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール(v/v)=30:1)で分離し、収率26%で淡黄色固体40mgを得た。LC−MS(APCI):m/z=880.52(M+1)H NMR(400MHz,DMSO) δ 11.73(s,1H),11.42(s,1H),8.76−8.63(m,2H),8.17(dd,J=5.8Hz,2H),7.82(d,J=9.0Hz,1H),7.60(t,J=6.1Hz,3H),7.34(d,J=8.4Hz,2H),7.16(d,J=8.6Hz,2H),7.04(d,J=8.3Hz,2H),3.87(m,2H),3.57(dd,2H),3.10(s,2),2.81(s,2H),2.35(m,4H),1.63(m,2H),1.38−1.16(m,2H),0.95(s,6H).
生物活性試験
(1)Bcl−2タンパク質活性試験
タンパク質:Bcl−2(Cisbio 63ADK000CB01PEG);Bcl−xL(Cisbio 63ADK000CB04PEG);
実験工程:a)DMSOでの化合物の希釈:受検化合物(10mMストック溶液)をDMSOで500倍希釈して第1濃度とし、得られた溶液を3倍連続希釈し、合計10個の濃度勾配が得られ、11番目の濃度はDMSOコントロールでした。b)ECHOで100nL/ウェルの化合物(工程aで調製されたもの)を384反応プレート(6008280,PerkinElmer)に加え、1000rpmで1分間遠心分離した。c)上記した化合物を加えた384反応プレートに、5μL/ウェルのBCL−2溶液(2nM)、BCL−Xl(5nM)をそれぞれ加えて調製し、1000rpmで1分間遠心分離し、5μL/ウェルのBAK(80nM)を添加して調製し、1000rpmで1分間遠心分離し、25℃で15分間インキュベートした。化合物の濃度は、100nMを初期濃度として、順次に3倍希釈して合計10+0個の点が得られた。DMSOの最終濃度は0.5%であった。d)上記した384反応プレートに、10μL/ウェルのAnti−Tag1−Eu3+&Anti−Tag2−XL665溶液(cisbio)を加えて調製し、1000rpmで1分間遠心分離し、25℃で180分間インキュベートした。e)Envisionマルチラベルアナライザーを使用して665/615nmの比を読み取った。このような方法で本発明の化合物の阻害定数(Ki)を測定した。ここで、化合物のKiは、「<」(未満)特定の値として表され、これは、結合親和性の値が試験の検出限界を下回ることを意味する。Wang’s Competitive Binding of Two Different Ligands to a Protein Molecule(FEBS Lett. 1995,360:111−4)を使用した。
阻害定数(Ki)は、酵素−阻害剤複合体またはタンパク質/小分子複合体の解離定数であり、ここで、小分子は、あるタンパク質と別のタンパク質またはペプチドとの結合を阻害する。したがって、Ki値が高ければ、低い結合親和性を示し、Ki値が低ければ、高い結合親和性を示す。
本発明の化合物およびVenetoclaxは、上記の実験手順により試験された。重水素化されていないVenetoclaxと比較して、本発明の化合物は、抗アポトーシスBcl−2タンパク質に対する結合親和性が高く、Bcl−xLタンパク質に対する結合親和性が低く、Bcl−2タンパク質に対する高い選択性を示した。具体的な実験結果を以下の表1に示す。
(2)細胞生存率試験(Cell viability test)
急性リンパ性白血病(ALL)細胞株RS4;11を初代ヒト細胞株として使用し、Bcl−2選択薬のインビトロでの細胞生存率およびインビボでの有効性を評価した。
RS4;11は、2mMのL−グルタミン、10%のFBS、1mMのピルビン酸ナトリウム、2mMのhEPES、1%のペニシリン/ストレプトマイシンおよび4.5g/Lのグルコースを添加したRPMI−1640で培養し、5%の二酸化炭素の環境で37℃に維持した。インビトロでの細胞生存率に対する化合物の効果を試験するために、5%二酸化炭素を含む湿った部屋に、96ウェルマイクロタイタープレートに、10%ヒト血清の存在下、ウェルあたり50000個の細胞で細胞を48時間処理した。細胞毒性のEC50値は、製造業者の推奨に従ってCellTier Glo(Promega)を使用して評価された。このEC50値は、未処理のコントロール細胞に対する処理後の生細胞の割合によって決定された。
実験結果は、本発明の化合物がRS4;11細胞の阻害に非常に効果的であることを示し、具体的な実験結果を以下の表2に示す。
(3)肝臓ミクロソーム代謝実験
ミクロソーム実験:マウス肝臓ミクロソーム:0.5mg/mL,Xenotech;補酵素(NADPH/NADH):1mM,Sigma Life Science;塩化マグネシウム:5mM,100mMリン酸塩緩衝剤(pH7.4)。
ストック液の調製:一定量の化合物の粉末を正確に秤量し、それぞれDMSOで5mMに溶解した。
リン酸塩緩衝液(100mM,pH7.4)の調製:予め調製した0.5Mのリン酸二水素カリウム150mLと0.5Mのリン酸水素二カリウム溶液700mLとを混合し,さらに0.5Mのリン酸水素二カリウム溶液で混合液のpH値を7.4に調整した。使用前に超純水で5倍に希釈し、塩化マグネシウムを加えて、100mMのリン酸カリウム、3.3mMの塩化マグネシウムを含む、pHが7.4であるリン酸塩緩衝液(100mM)を得た。
NADPH再生系溶液(6.5mMのNADPH、16.5mMのg−6−P、3U/mLのg−6−P D、3.3mMの塩化マグネシウムを含有する)を調製し、使用前に湿った氷上に置いた。
停止液の調製:停止液は、50ng/mLの塩酸プロプラノロールと200ng/mLのトルブタミド(内部標準)を含有するアセトニトリル溶液でった。25057.5μLのリン酸塩緩衝液(pH7.4)を50mLの遠心管に入れ、812.5μLのマウス肝臓ミクロソームをそれぞれ添加し、均一に混合して、タンパク質濃度が0.625mg/mLである肝臓ミクロソーム希釈液を得た。サンプルのインキュベーション:対応する化合物のストック液を、70%アセトニトリルを含む水溶液でそれぞれ0.25mMに希釈し、作業溶液として使用した。398μLのヒト肝臓ミクロソーム或いはラット肝臓ミクロソームの希釈液を96ウェルインキュベーションプレート(N=2)にそれぞれ加え、0.25mMの作業溶液2μLにそれぞれ添加して均一に混合した。
代謝安定性アッセイ:予め冷却した停止液300μLを96ウェルディープウェルプレートの各ウェルに添加し、氷上に置いて停止プレートとした。96ウェルインキュベーションプレートおよびNADPH再生系を37℃の水浴に置いて、100rpmで振とうし、5分間プレインキュベートした。インキュベーションプレートの各ウェルから80μLのインキュベーション溶液を取出し、停止プレートに加え、均一に混合し、NADPH再生系溶液20μLを補充して0分間サンプルとした。インキュベーションプレートの各ウェルに80μLのNADPH再生系溶液を更に添加し、反応を開始し、時間を計り始めた。対応する化合物の反応濃度は1μMで、タンパク濃度は0.5mg/mLである。反応の10分間、30分間、90分間に、それぞれ100μLの反応液を採取し、停止プレートに加え、3分間ボルテックス操作を行い、反応を停止させた。5000×g、4℃の条件下で停止プレートを10分間遠心分離した。予め100μLの蒸留水を入れた96ウェルプレートに、100μLの上清を加え、均一に混合し、LC−MS/MSを用いてサンプルを分析した。
データ分析:LC−MS/MSシステムによって対応する化合物および内部標準のピーク面積を検出し、化合物と内部標準のピーク面積の比を計算した。時間に対する化合物残存量の百分率の自然対数をプロットすることによって、傾きを測定して、以下の式に従ってt1/2及びCLintを計算した。ここで、V/Mは1/タンパク濃度に等しい。
本発明の化合物とその重水素化されていない化合物を同時に試験して比較することにより、ヒトおよびラット肝臓ミクロソームにおける化合物の代謝安定性を評価した。代謝安定性の指標としての半減期と肝固有クリアランスを表1に示す。表1において、重水素化されていない化合物であるVenetoclaxを、対照サンプルとして使用した。表1に示すように、本発明の化合物は、重水素化されていない化合物であるVenetoclaxと比べて、代謝安定性が大幅に改善され、C型肝炎ウイルス阻害剤として適している。
(4)ラットにおける薬物動態実験
実験の目的:受検化合物をラットに投与した後、本発明の化合物の薬物動態学的挙動を調査した。
実験動物:
種および系統:SDラットグレード:SPFグレード
性別および数量:オス、6匹
体重範囲:180〜220g(実際の体重範囲:187〜197g)
供給元:Shanghai Sippr BK Laboratory Animals ltd
実験室および動物の資格証明書:SCXK(Shanghai)2013−0016
実験の手順:
血液サンプルを採取する前に、予め20Lの2Mフッ化ナトリウム溶液(エステラーゼ阻害剤)をEDTA−K2抗凝固剤チューブに添加し、80℃のオーブンで乾燥させた後、4℃の冷蔵庫に保存した。
ラット(オス、体重187〜197g)をランダムに2群に分け、実験前日の午後から一晩絶食させたが、水を自由に飲ませた。薬を投与した4時間後に、食事させた。A群にはVenetoclax(3mg/kg)を投与し、B群には実施例1−7の化合物(3mg/kg)を投与した。投与後15分間、30分間、1、2、3、5、8、10時間に、ラットの眼窩静脈から100−200L程度の血液を採取し、EDTA−K2抗凝固0.5mLのエッペンドルフ(Eppendorf)チューブに入れ、すぐに混ぜた。抗凝固処理した後、できるだけ早くチューブを5〜6回穏やかに反転させ、均一に混合した。血液を採取した後、アイスボックスに入れ、30分間以内に、血液サンプルを4000rpm、4℃の条件下で10分間遠心分離して血漿を分離した。すべての血漿を回収した直後に、−20℃で保存した。すべての時点でのサンプルを採取した後に、各時点での血漿中の薬物の濃度を測定した。
上記のように得られた投与後の平均血漿中薬物濃度−時間のデータに基づいて、Winnoninソフトウェアを使用し、非コンパートメント統計モーメント理論に従って、オスSDラットにVenetoclax、代表的な実施例化合物(3mg/kg)をi.gで投与した後の薬物動態関連パラメーターを計算した。
実験により、本発明の化合物は、重水素化されていない化合物と比較して、より良好な薬物動態特性を有することが示された。具体的な実験結果は次のとおりです。
これらの実施例は本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定するためのものではないこと、実施例に具体的な条件が明記されていない実験方法は、通常、従来の条件に従うか、メーカーによって推奨される条件に従うことと、を理解すべきである。特に断らない限り、部とパーセントは重量部と重量パーセントである。
以上、具体的な好ましい実施形態によって本発明をさらに詳細に説明したが、本発明の具体的な実施がこれらの説明に限定されない。当業者にとって、本発明の思想を逸脱することなく、いくつかの簡単な推論や代替ができ、これらは本発明の保護範囲に含まれるものとみなされる。
工程 化合物T−3の合成。
化合物22(0.10g,0.18mmol)、化合物16(0.055g,0.18mmol)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC,0.052g,0.27mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(DMAP,0.044mg,0.36mmol)を、ジクロロメタン(20ml)溶液に順次に加え、室温で10h攪拌した。水(10ml)を添加して反応をクエンチし、ジクロロメタン(15ml×3)で抽出し、有機相を合わせて、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去し、濃縮液をカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/メタノール(v/v)=30:1)で分離し、収率33%で淡黄色固体50mgを得た。H NMR(400MHz,DMSO−d) δ 11.70(s,1H),11.45(s,1H),8.62−8.51(m,2H),8.00(dd,J=18.9,5.6Hz,2H),7.78(d,J=9.4Hz,1H),7.54−7.45(m,3H),7.34(d,J=8.4Hz,2H),7.26(d,J=8.6Hz,1H),7.06(dd,J=17.2,8.7Hz,3H),6.67(d,J=7.2Hz,1H),6.38(dd,J=3.2,1.8Hz,1H),6.20(s,1H),3.84(dd,J=11.2,3.2Hz,2H),3.09(s,4H),2.79(s,2H),2.20(d,J=3.7Hz,5H),1.95(s,2H),1.61(d,J=12.3Hz,2H),1.38(t,J=6.2Hz,2H),1.23(s,2H),0.92(s,6H).
停止液の調製:停止液は、50ng/mLの塩酸プロプラノロールと200ng/mLのトルブタミド(内部標準)を含有するアセトニトリル溶液でった。25057.5μLのリン酸塩緩衝液(pH7.4)を50mLの遠心管に入れ、812.5μLのマウス肝臓ミクロソームをそれぞれ添加し、均一に混合して、タンパク質濃度が0.625mg/mLである肝臓ミクロソーム希釈液を得た。サンプルのインキュベーション:対応する化合物のストック液を、70%アセトニトリルを含む水溶液でそれぞれ0.25mMに希釈し、作業溶液として使用した。398μLのマウス肝臓ミクロソームの希釈液を96ウェルインキュベーションプレート(N=2)にそれぞれ加え、0.25mMの作業溶液2μLにそれぞれ添加して均一に混合した。
本発明の化合物とその重水素化されていない化合物を同時に試験して比較することにより、マウス肝臓ミクロソームにおける化合物の代謝安定性を評価した。代謝安定性の指標としての半減期と肝固有クリアランスを表に示す。表において、重水素化されていない化合物であるVenetoclaxを、対照サンプルとして使用した。表に示すように、本発明の化合物は、重水素化されていない化合物であるVenetoclaxと比べて、代謝安定性が大幅に改善され、C型肝炎ウイルス阻害剤として適している。
実験の手順:
血液サンプルを採取する前に、予め20μLの2Mフッ化ナトリウム溶液(エステラーゼ阻害剤)をEDTA−K2抗凝固剤チューブに添加し、80℃のオーブンで乾燥させた後、4℃の冷蔵庫に保存した。
ラット(オス、体重187〜197g)をランダムに2群に分け、実験前日の午後から一晩絶食させたが、水を自由に飲ませた。薬を投与した4時間後に、食事させた。A群にはVenetoclax(3mg/kg)を投与し、B群には実施例1−7の化合物(3mg/kg)を投与した。投与後15分間、30分間、1、2、3、5、8、10時間に、ラットの眼窩静脈から100−200μL程度の血液を採取し、EDTA−K2抗凝固0.5mLのエッペンドルフ(Eppendorf)チューブに入れ、すぐに混ぜた。抗凝固処理した後、できるだけ早くチューブを5〜6回穏やかに反転させ、均一に混合した。血液を採取した後、アイスボックスに入れ、30分間以内に、血液サンプルを4000rpm、4℃の条件下で10分間遠心分離して血漿を分離した。すべての血漿を回収した直後に、−20℃で保存した。すべての時点でのサンプルを採取した後に、各時点での血漿中の薬物の濃度を測定した。

Claims (8)

  1. 式(I)で表されるN−ベンゼンスルホニルベンズアミド化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、結晶形、立体異性体、水和物もしくは溶媒和物である、Bcl−2タンパク質阻害剤であって、
    但し、
    、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39およびR40は、それぞれ独立して水素、重水素、ハロゲンまたはトリフルオロメチルからなる群から選択され;
    、Xは、それぞれ独立して「水素(H)、重水素(H)、メチル、CHD、CHD、CD、CHCH、CHDCH、CHDCHD、CHDCHD、CHDCD、CDCH、CDCHD、CDCHD、CDCD」からなる群から選択され;
    追加条件は、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38、R39、R40、XおよびXの少なくとも1つが重水素化されたものまたは重水素である、
    Bcl−2タンパク質阻害剤。
  2. 、R、R、R、R、R、R、R、R31、R32、R33、R34、R35およびR36は水素であり、XおよびXはメチルであることを特徴とする、請求項1に記載のBcl−2タンパク質阻害剤。
  3. およびR10は重水素であることを特徴とする、請求項2に記載のBcl−2タンパク質阻害剤。
  4. 21、R22、R23、R24、R25、R26、R27およびR28は重水素であることを特徴とする、請求項2に記載のBcl−2タンパク質阻害剤。
  5. 29およびR30は重水素であることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか一項に記載のBcl−2タンパク質阻害剤。
  6. 以下の化合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のBcl−2タンパク質阻害剤。
  7. 薬学的に許容される担体と、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のBcl−2タンパク質阻害剤、またはその結晶形、薬学的に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物、立体異性体、プロドラッグ、或いは同位体バリアントと、を含む医薬組成物。
  8. 膀胱癌、脳癌、乳癌、骨髄癌、子宮頸癌、慢性リンパ性白血病、結腸直腸癌、食道癌、肝細胞癌、原始リンパ球性白血病(primordial lymphocytic leukemia)、濾胞性リンパ腫、T細胞またはB細胞由来悪性リンパ腫、黒色腫、顆粒球性白血病、骨髄腫、口腔腫瘍、卵巣癌、非小細胞肺癌、前立腺癌、小細胞癌または脾臓癌の治療薬の調製に用いられる、請求項1〜6のいずれか一項に記載のBcl−2タンパク質阻害剤の使用。
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