JP6928223B2 - 傷病者管理システム、傷病者管理システム用入力端末装置及び傷病者管理システム用プログラム - Google Patents

傷病者管理システム、傷病者管理システム用入力端末装置及び傷病者管理システム用プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6928223B2
JP6928223B2 JP2017096364A JP2017096364A JP6928223B2 JP 6928223 B2 JP6928223 B2 JP 6928223B2 JP 2017096364 A JP2017096364 A JP 2017096364A JP 2017096364 A JP2017096364 A JP 2017096364A JP 6928223 B2 JP6928223 B2 JP 6928223B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
input
injured
management system
transport
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017096364A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018194942A (ja
Inventor
浩昭 新田
浩昭 新田
Original Assignee
株式会社ケイズ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ケイズ filed Critical 株式会社ケイズ
Priority to JP2017096364A priority Critical patent/JP6928223B2/ja
Publication of JP2018194942A publication Critical patent/JP2018194942A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6928223B2 publication Critical patent/JP6928223B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Medical Treatment And Welfare Office Work (AREA)

Description

本発明は、大規模な事故や大規模な災害の発生時、多数の傷病者の搬送を効率的に行うために使用される傷病者管理システム、傷病者管理システム用入力端末装置及び傷病者管理システム用プログラムに関する。
過去の教訓を基に最近では大規模な事故や大規模な災害により多数の傷病者が発生すると、限られた医療資源の下で最大の効率を得られるよう、傷病者の重症度、緊急度などによって傷病者の順位付けを行う、所謂トリアージが行われている。現在、このトリアージを行う際には、トリアージタグと呼ばれる記入式のカードが広く使用されている。
しかしこのトリアージタグは、手書きで記入されることから、そこに記載された情報の収集や集計に多くの時間と労力を必要とすることになり、迅速性を要求される災害現場等においては、実際の使用や普及において問題点が多い。
そこで、トリアージに関する情報を一元的に管理できるようにするための傷病者管理システムが特許文献1、2に開示されている。特許文献1、2のシステムは、傷病者のトリアージに関する情報を一括管理するデータベースと、傷病者のトリアージに関する情報を入力する入力端末装置とで構成されている。
この入力端末装置にはトリアージを行うために広く知られているSTART法に基づく評価項目や、PAT法に基づく評価項目がその画面上に表示され、その項目に沿ってトリアージ実行者が入力することで、入力されたトリアージに関する情報がデータベースに送られてデータベースに記憶される構成となっている。そして、データベースに蓄積された傷病者のトリアージに関する情報を基にして、傷病者の処置順位や搬送順位が決定される。
特開2008−279032号公報 特開2013−050894号公報
ところで、特許文献1、2のように傷病者のトリアージに関する情報を一元管理することは、傷病者の処置順位や搬送順位を決定、指示する上で非常に重要ではあるが、実際の災害発生時、指示を行う指揮所や対策本部においては、傷病者のトリアージ情報だけでは効率的な傷病者の搬送が十分に行えない場合がある。
具体例として、指揮所や対策本部においては、データベースに蓄積された情報を基に、傷病者が多数救護されている救護所に、救急車、また場合によってはドクターヘリと呼ばれるような救急医療用ヘリコプター等、搬送車を向かわせる。そして、救護所からこの搬送車を使って病院等の医療機関へ搬送を行うことになる。通常、トリアージを行うような災害発生時においては、最初に傷病者が集められる救護所は一カ所ということはなく、複数の場所に点在して設けられることになる。とくに広域災害になれば多くの救護所が開設される。
このように複数存在する救護所の中には、まだ搬送できる状況にない傷病者が多数存在しているような救護所も当然ながら発生する。このような救護所に搬送車を向かわせて、準備が整うまで搬送車を待機させるよりも、搬出できる状況にある傷病者が多数存在している救護所に搬送車を向かわせた方が、搬送車を受け入れる救護所側、また搬送する搬送機関側にとって有益であり効率的である。
また、例えば、救急車を搬送車として用いる場合、病院の搬送車を用いる場合といったように全ての搬送車が同一性能、同一設備を備えているわけではなく、傷病者の状況等によっては搬送に向かない搬送車もある。例えば、日本人向けの搬送車では大柄な外国人の傷病者を搬送することが厳しい場合もある。また、傷病者によっては創外固定が行われている傷病者も存在し、そのような傷病者を搬出するには、例えば小型の搬送車では収容できなかったり、専用の機具が備わっていない搬送車では収容できなかったり、また救急医療用ヘリコプターでは乗せられなかったりする。
このように、限られる搬送手段を最大限有効に活用し、災害現場における傷病者の搬送を効率的に行うためには、単にトリアージ情報だけでは十分とは言えない。なお、二次トリアージで行われるPAT法において、第4段階として災害弱者への配慮が行われているが、この評価内容だけでは上記のような場合に全く対応できるものではなく、例えば、過去の災害発生時において、搬送車や救急医療用ヘリコプターでの搬送上の問題も現実に発生していたという話がある。
そこで、本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、傷病者のトリアージが行われるような災害発生時において、傷病者の搬送を効率的に行うことができる傷病者管理システム、傷病者管理システム用入力端末装置及び傷病者管理システム用プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の傷病者管理システムは、傷病者毎の傷病者情報を記憶する傷病者情報管理サーバと、傷病者に関するトリアージ情報を入力する入力端末装置と、を有する傷病者管理システムであって、前記入力端末装置では、傷病者を搬送するための搬送条件情報が入力できることを特徴とする。
本発明の傷病者情報管理システムによれば、入力端末装置が、従来のような単なるトリアージ情報の入力だけでなく、傷病者の搬出可否情報や傷病者の搬送制約情報等の搬送条件情報も入力することができるため、傷病者管理システムにおいて、傷病者情報管理サーバの傷病者情報に搬送条件情報も含まれ、この搬送条件情報も用いることで傷病者の搬送をより一層効率的に行うことができる。
また、本発明の傷病者管理システムは、前記搬送条件情報が、前記傷病者の搬出可否情報であることを特徴とする。
本発明の傷病者管理システムによれば、搬送条件情報が、現場からの傷病者搬出の可否である搬出可否情報であるため、トリアージの完了後に現場で行われる傷病者の追加処置の完了待ちという搬送車の待機状態を回避することができ、複数ある救護所に対して効率的に搬送車を向かわせることができるようになる。
また、本発明の傷病者管理システムは、前記搬送条件情報が、前記傷病者の搬送制約情報であることを特徴とする。
本発明の傷病者管理システムによれば、搬送条件情報が、搬送時における傷病者の搬送の制約に関する搬送制約情報であるため、異なる機能や異なる大きさからなる様々な搬送車を使用して効率よく搬送手配を行う必要があるところ、搬送車の効率的な手配を行うことができるようになる。
また、本発明の傷病者管理システム用入力端末装置は、表示部と入力部とを備え、前記表示部にトリアージ入力項目が表示され、前記トリアージ入力項目に対して前記入力部を介して入力を行う傷病者管理システム用入力端末装置であって、前記表示部に傷病者を搬送するための搬送条件入力項目が表示されることを特徴とする。
本発明の傷病者管理システム用入力端末装置によれば、従来のように単なるトリアージ情報の入力だけでなく、傷病者の搬出可否情報や傷病者の搬送制約情報等の搬送条件情報も入力することができるようになるため、傷病者管理システムにおいて、この搬送条件情報も用いることで傷病者の搬送をより一層効率的に行うことができるようになる。
また、本発明の傷病者管理システム用プログラムは、傷病者毎の傷病者情報を記憶する傷病者情報管理サーバに対して、傷病者に関するトリアージ情報を送信する傷病者管理システム用プログラムであって、傷病者を搬送するための搬送条件入力項目を表示する処理と、前記搬送条件入力項目に対する入力情報を前記傷病者情報管理サーバに対して送信する処理と、を実行することを特徴とする。
本発明の傷病者管理システム用プログラムによれば、例えばこのプログラムをアプリケーションプログラムのような形で入力端末装置にインストールすることで、傷病者管理システムにおいて搬送条件情報も用いることができるようになり、その情報を用いて傷病者の搬送をより一層効率的に行うことができるようになる。
実施形態における傷病者管理システムの構成を示す概念図である。 実施形態における出力端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 実施形態における入力端末装置の表示部に表示される画面遷移の概念図である。 実施形態における入力端末装置の表示部に表示される表示例である。
以下、本発明の具体例について図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための例示であって、本発明をこの実施形態に特定することを意図するものではなく、本発明は、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態にも等しく適応し得るものである。
まず、図1を参照して本実施形態の傷病者管理システム1の基本的な構成を説明する。図1は、傷病者管理システム1の構成を示す概念図である。図1に示すように、本実施形態の傷病者管理システム1は、傷病者情報管理サーバ10と、入力端末装置20と、がネットワークNを介して通信可能に接続されて構成されている。
傷病者情報管理サーバ10は、傷病者毎の傷病者情報を記憶するものであり、搬送拠点や病院等、災害発生時に指示拠点となるような場所に設置されたコンピュータ等からなる。この傷病者情報管理サーバ10は、傷病者に関する傷病者情報が記憶される記憶部や、キーボード等からなる入力部、ディスプレイからなる表示出力部、プリンタ等からなら印刷出力部、を備えている。そして、傷病者情報管理サーバ10の記憶部に記憶される傷病者情報は、入力端末装置20を介して入力された情報や、傷病者情報管理サーバ10が備える入力部を介して入力された情報により、その情報が更新、蓄積されていく。
また、この傷病者情報は、傷病者に関連する様々な情報が含まれることになり、後述するトリアージ情報や、傷病者を特定する情報である識別情報等の他に、災害発生場所の情報、傷病者の搬送先の情報等、災害発生時の傷病者の搬送において有用となる様々な情報を含めることができる。
また、更にこの傷病者情報には、入力端末装置20を介して入力された搬送条件情報が含まれている。従って、傷病者情報管理サーバ10が設置されている指揮所や対策本部においては、傷病者情報に含まれる傷病者のトリアージ情報や、傷病者の搬送条件情報を参考にして、傷病者が集められている救護所への搬送車の指示手配を行うことができる。
なお、上記のように搬送車の指示を行う指揮所や対策本部に、傷病者情報管理サーバ10が設置されている必要はなく、傷病者情報管理サーバ10に記憶されている傷病者情報にアクセスできる出力端末装置のようなものが指揮所等に配置されていても構わない。このような出力端末装置があれば、その情報を表示や印刷によって参照することができるためである。
入力端末装置20は、災害発生時に発生現場にてトリアージを実施する実施者が所持する携帯可能な装置である。具体的には、本実施形態の傷病者管理システム1を利用するための専用のアプリケーションプログラムがインストールされたスマートフォンのような汎用機器でもよく、また例えば、ハンディターミナルと呼ばれるような業務用携帯端末のように傷病者管理システム1を利用するための専用機器からなるものでもよい。本実施形態においては、スマートフォンからなる入力端末装置20を用いた例となっており、この入力端末装置20を介して傷病者のトリアージ情報や傷病者の搬送条件情報が入力される。
図2は、入力端末装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。入力端末装置20は、図2に示すように、制御部21、記憶部22、表示部23、入力部24、カメラ部25、バーコード読込部26、通信部27を備えている。
制御部21はCPU等の演算装置からなり、プログラムを実行し、各種の処理を実行する。記憶部22は、RAM、ROM等の記憶装置からなり、制御部21で実行されるプログラムを記憶したり、プログラムによる処理結果や、取得したトリアージ情報等の傷病者情報を記憶したりしておく。表示部23は、LCD等の表示装置からなり、傷病者のトリアージを行う際の評価項目や評価結果等を表示する。
入力部24は、代表的なものとして表示部23に一体的に設けられるタッチパネルのような入力装置であるが、その他にテンキー等ボタン式の入力装置等でも構わない。表示部23に表示される内容に対するこの入力部24からの入力に基づいて制御部21にて、対象となる傷病者のトリアージの判定が行われる。
カメラ部25は、様々な画像データを取得するものであり、例えば対象となる傷病者が負っている傷の画像を取得する。
バーコード読取部26は、例えば、傷病者の特定のための識別情報がバーコード化されてトリアージタグに印刷されていたり、傷病者自身や傷病者の衣服等にバーコードが貼り付けられていたりするような場合に、このバーコードを読み取るバーコードリーダ装置である。このバーコード読取部26は、光源と受光素子とが一体となった専用装置を用いて実現することもできるが、例えば、カメラ部25を受光素子として用いて、スマートフォンからなる入力端末装置20に赤外線光源部を取り付けてバーコード読取部26を実現することもできる。このようにスマートフォンに光源部を取り付けてバーコードの情報を読み取るものとして、例えば株式会社アスタリスク社のAsReader(登録商標)が知られている。また、単にカメラ部25から取得するバーコードの画像から情報を読み取ることも可能であり、バーコード読取部26をカメラ部25で実現することもできる。
通信部27は、インターネットやLAN等を介して携帯端末等の他の機器と通信を行うものである。そして、入力端末装置20は、この通信部27を介して、ネットワークNを介して、傷病者情報管理サーバ10と接続し種々のデータの受け渡しを行うことになる。
このように、本実施形態の傷病者管理システム1は、傷病者毎の傷病者情報を記憶する傷病者情報管理サーバ10と、傷病者に関するトリアージ情報を入力する入力端末装置20と、で構成されており、そして更にこの入力端末装置20では、傷病者を搬送するための搬送条件情報が入力できる構成となっている。このような本実施形態の傷病者管理システム1の具体的な活用例について、図1を用いて説明する。
救護所となっている現場L1には、入力端末装置20Aが配置されており、複数の傷病者P1〜P3に対して、入力端末装置20Aを介してトリアージ情報の入力が行われ、この情報が傷病者情報管理サーバ10に蓄積されている。
現場L2には、入力端末装置20Bが配置されており、複数の傷病者P4〜P6に対して、入力端末装置20Bを介してトリアージ情報の入力が行われ、この情報が傷病者情報管理サーバ10に蓄積されている。
また、傷病者を搬送するために用いる二台の搬送車C1、C2がある。搬送車C1は、比較的小型の搬送車であり、あまり大柄な傷病者の搬送は困難であり、また創外固定の傷病者を搬送できるような設備もなく、また座った状態(椅座位)での搬送しか行えない搬送車である。
一方、搬送車C2は、大型で設備の整った搬送車となっており、大柄な傷病者や、創外固定の傷病者や、椅座位での搬送が行えない傷病者でも搬送可能な搬送車である。
なお、搬送車C1、C2にも入力端末装置20C、20Dが備わっているよう図示しているが、これは入力端末装置20を介して、各現場において傷病者を確認したり、傷病者のトリアージ情報を参照したり、また場合によっては傷病者のトリアージを再度行ったりするためである。従って、傷病者管理システム1において、必ずしも搬送車C1、C2に入力端末装置20が備わっている必要はないが、搬送車の救命隊員等が入力端末装置20を所持していることが好ましい。
また、搬送車C1、C2は、無線や入力端末装置20等を介して、指揮所や対策本部等と通信可能となっており、そこからの指示に従って傷病者の搬送のため各現場へ向かうことになる。
ところで、現場L1における傷病者P1は、一般の人の体型に比べるとかなり大柄な傷病者である。また、傷病者P2は、いわゆる創外固定が行われている傷病者である。傷病者P3は、座った状態での搬送を行うことができない(椅座位不可)傷病者である。このように現場L1は、搬送を行う上で非常に様々な条件の傷病者が存在している。
このような現場L1に対して、二台の搬送車C1、C2の内、何れか一台を向かわせるよう指示する場合に、搬送車C1を向かわせたのでは傷病者P1〜P3の搬送が行えず、搬送車C1の使用が全くの無駄になってしまう。従って、現場L1には搬送車C2を向かわせるよう指示を行うことが望ましいことになる。
このように傷病者の体型、傷病者の創外固定の有無、傷病者の椅座位搬送の不可のような搬送制約情報を知ることができれば、搬送車の手配をより一層効率的に行うことができる。
一方、現場L2における傷病者P4〜P6は、搬送車がきても直ぐに搬出できる状況にない傷病者である。このような傷病者の一例としては、トリアージが完了しても搬出の前にパッケージングと言われるような追加処置を行う必要のある傷病者である。従って、このような現場L2は、現時点で搬送車が到着しても、追加処置が完了しなければ傷病者の搬出を行うことができない状況となっている。
このような現場L2に対して、搬送車C1、C2を向かわせたとしても、現場L2において傷病者P4〜P6の搬出が可能な状況になるまで待機することになってしまう。従って、現場L2には搬送車を至急向かわせるような指示をするよりも、現場L2以外で傷病者の搬出準備が整っている他の現場へ向かわせるよう指示することが望ましい。
このように傷病者の搬出可否情報を知ることができれば、搬送車の手配をより一層効率的に行うことができる。
以上のような災害発生時の傷病者の搬送の実情において、本実施形態の入力端末装置20は、特許文献1、2のようにトリアージ情報の入力だけを行う端末装置ではなく、上記の搬送制約情報や搬出可否情報のような搬送条件情報の入力も行うことができる構成となっている。従って、傷病者管理システム1においては、傷病者情報管理サーバ10に、各傷病者の傷病者情報に搬送条件情報も含まれるため、この搬送条件情報も用いることで傷病者の搬送をより一層効率的に行うことができる。
この搬送条件情報の入力を行うことができる入力端末装置20について、より具体的に説明する。図3は、入力端末装置20の表示部23に表示される画面遷移の概念図である。また、図4は入力端末装置20の表示部23に表示される搬送条件情報入力画面の表示例である。
入力端末装置20は、本装置を所持するトリアージ実施者によって起動されることにより動作が開始される。そして、最初に傷病者を特定し、その傷病者の履歴が傷病者管理サーバ10にあるか否かの判断が行われる。具体的には、例えば、傷病者を特定する識別情報がトリアージタグに数字コードとして記載されている場合には、入力部24を介してその数字コードを入力することで、傷病者管理サーバ10に登録されている傷病者を特定することができる。また、例えば傷病者を特定する識別情報がバーコード化されてトリアージタグに記載されている場合には、バーコード読取部26を介してそのバーコードを読み込むことで傷病者を特定することができる。
そして、傷病者が特定され、傷病者管理サーバ10に傷病者の履歴がある場合には(S1でYES)、最新履歴画面G1が表示部23に表示される。この最新履歴画面G1は、最後に入力されたトリアージ情報等が表示される画面である。
なお、トリアージ評価は、一度だけ実施すればよいというものではなく、何度も行うことを想定し、推奨している。したがって、トリアージ実施者は、災害現場等において、表示部23に表示されるこの最新履歴画面G1や、傷病者の現状等を参考にしながら、トリアージ評価の再実施を判断することになる。
傷病者が特定され、傷病者管理サーバ10に傷病者の履歴がない場合には(S1でNO)、STAR法入力画面G2が表示部23に表示される。傷病者の履歴ないということになると、傷病者のトリアージがまだ実施されていないということになるので、START法入力画面G2が表示され、トリアージ実施者が入力部24を介して入力できるようになる。この入力内容は、ネットワークNを介して傷病者管理サーバ10へと送られて、記憶されることになる。
なお、一般的に最初に行われるトリアージ評価は、一次評価ということで迅速性が要求さることからSTART法で行わる。したがって、本実施形態においても傷病者の履歴がない場合、まずSTART法入力画面G2が表示されることになっている。このSTART法入力画面G2は、呼吸、循環、意識に関する3つの生理学的評価からなるSTART法を迅速に行うことができるような画面で構成される。なお、端末装置を用いてトリアージ評価を行う既存の装置における表示画面を利用してもよい。
最新履歴画面G1や、傷病者の現状等から、PAT法によるトリアージ評価を行うことになると、トリアージ実施者の操作によりPAT法入力画面G3が表示部23に表示される。トリアージ評価におけるPAT法は、一般的に二次評価という位置付けとなっており、START法の後で行われている。
通常、PAT法は、一般的に第一段階で生理学的評価を行い、第二段階で解剖学的評価を行い、必要に応じて、第三段階で受傷機転の評価、第四段階で災害弱者の評価を行う。本実施形態においてもPAT法入力画面G3は、第一段階の生理学的評価を行うPAT法入力画面G3a、第二段階の解剖学的評価を行うPAT法入力画面G3b、必要におじて行う第三段階の受傷機転、第四段階の災害弱者を行うPAT法入力画面G3cからなる三つの画面で構成されている。具体的な表示画面については、端末装置を用いてトリアージ評価を行う既存の装置における表示画面を利用してもよいが、PAT法入力画面G3bにおいては、入力が容易に行えるよう、人体図を表示し発生頻度の多い骨折や出血等の症状項目をドラッグ・アンド・ドロップで人体図の発生個所に一致させると入力が完了するというような入力方法が好ましい。
以上のような表示画面を表示部23に表示することは、従来の端末装置においてもみられたが、本実施形態の入力端末装置20では、トリアージ実施者の操作によって搬送条件情報入力画面G4が表示部23に表示される。
この搬送条件情報入力画面G4の具体例としては、図4に示すような画面構成となっている。画面の上部には、特定されている傷病者のIDとなる数字コードが表示される。
画面上の『搬送機関』の欄は、搬送機関情報であり、対応する搬送機関名が入力表示される。また、『搬送先』の欄は、搬送先情報であり、傷病者が搬送される医療機関名が入力表示される。入力された搬送機関情報や搬送先情報は、入力端末装置20から傷病者情報管理サーバ10において記憶されることになり、各端末間でこれらの情報も共有化されることになる。また、これらの情報は状況の変化に対応できるよう適宜変更できるようにもなっている
画面上の『車内収容』、『現地出発』、『病院到着』、『病院出発』、『帰着見込』の入力欄は、搬送時間情報の入力欄となっている。『車内収容』、『現地出発』、『病院到着』、『病院出発』の欄は、各タイミングでその位置を押すことによりその時間が表示入力され、帰着見込の欄は直接入力することで時間が表示入力される。
このような搬送時間情報も、入力端末装置20から傷病者情報管理サーバ10に記憶されることになるのでこれらの情報も共有化することができる。搬送時間情報は、図1における搬送車C1、C2に同乗する救命隊員等により主に入力され、搬送先の医療機関においては傷病者の受け入れ準備に利用でき、また指揮所や対策本部においてはこの搬送車の次の搬送手配に利用することできる。
画面上の『現在地』の入力欄は、傷病者の現在位置がわかるようにするための現在位置情報入力欄となっている。対応する位置をタッチすることで現在位置の入力が行われ、またその位置と他の位置とで表示の色を変えて表示されることになる。この現在位置情報により、各端末間で傷病者の位置を共有することができる。なお、現在位置情報は、入力端末装置20が備えるGPS等から現在位置情報を自動的に取得するような構成でも構わない。
また、画面上の『搬送制約』の欄と『椅座位搬送』の欄は、搬送条件情報における搬送制約情報の入力欄となっている。搬送制約情報は、搬送時の搬送車の手配に注意が必要となることから入力が必要となる情報である。
この内『搬送制約』の欄は、具体的には傷病者が大柄かどうかを入力する項目と、傷病者が創外固定の状況にあるかどうかを入力する項目からなっている。これらの項目は、何れもその位置をタッチすることで入力されるととともに、入力されたことがわかるよう、表示色が変化するようになっている。
『椅座位搬送』の欄は、具体的には対応する傷病者が椅座位での搬送が行えるか否かを、可、不可の何れかで選択して入力できるようになっている。
災害発生時、異なる機能や異なる大きさの様々な搬送車を使用して、効率よく搬送手配をしなければならないことから、搬送制約情報は、搬送時の搬送車の効率的な手配において極めて重要な情報となる。なお、搬送制約情報は、上記の『搬送制約』、『椅座位搬送』以外の情報も当然ながら加えることができる。
また、画面上の『搬出』の欄は、搬送条件情報における搬出可否情報の入力欄となっている。搬出可否情報は、複数ある救護所に対して効率的に搬送車を向かわせるために必要となる情報である。
『搬出』の欄は、具体的には対応する傷病者が搬出できる状況になっているか否かを、可、不可の何れかで選択して入力できるようになっている。
搬出可否情報は、複数ある救護所に対して効率的に搬送車を向かわせる上で極めて重要な情報となる。これは現実的な問題として搬送車が現場に到着した場合に、トリアージが完了しているような傷病者については、搬送を行う救命隊員等は、即搬出しても大丈夫な傷病者だと思ってしまうことがある。
しかしながら、トリアージが完了している傷病者であっても、搬出を行う前に全脊椎固定、四肢骨折の副子固定、鎮痛剤の投与等、パッケージングと言われるような追加処置が行われることが多々ある。したがって、トリアージの完了=即搬出、というわけではなく、傷病者によってはこの追加処置が完了しなければ搬出することができないために、結局追加処置が完了するのを待たなければならないという問題が生じる。したがって、このような問題を解決する上で、搬出可否情報の入力は極めて重要となる。
以上のように、入力端末装置20の表示部23では、画面遷移として最新履歴画面G1、START法入力画面G2、PAT法入力画面G3、搬送条件情報入力画面G4が表示され、それぞれ入力部24を介しての入力が行われることになる。
なお、各画面は相互に移動可能となっている。例えば、各画面上には図4の搬送条件情報入力画面G4に示すボタンB1〜B7が表示されている。各ボタンをタッチすることで、対応する画面へ移動し、対応する画面のボタンの表示色が変わることで現在の表示画面を認識することができる。ボタンB1は、最新履歴画面G1に対応する。ボタンB2は、START法入力画面G2に対応する。また、ボタンB3をタッチすると最初にPAT法入力画面G3aが表示され、併せてボタンB4の表示色が変わる構成となっている。ボタンB5は、PAT法入力画面G3bに対応する。ボタンB6は、PAT法入力画面G3cに対応する。ボタンB7は、図4に示す搬送条件情報入力画面G4に対応する。
以上のように、本実施形態の傷病者管理システム1は、傷病者毎の傷病者情報を記憶する傷病者情報管理サーバ10と、この傷病者情報管理サーバ10とネットワークNを介して接続するとともに傷病者に関するトリアージ情報を入力する入力端末装置20と、を有する傷病者管理システム1であって、この入力端末装置20では、傷病者を搬送するための搬送条件情報が入力できる構成となっている。
従って、入力端末装置20は、従来のような単なるトリアージ情報の入力だけでなく、傷病者の搬出可否情報や傷病者の搬送制約情報等の搬送条件情報も入力することができる。このため、傷病者管理システム1においては、傷病者情報管理サーバ10に、各傷病者の傷病者情報に搬送条件情報も含まれ、この搬送条件情報も用いることで傷病者の搬送をより一層効率的に行うことができる。
とくに搬送条件情報が、現場からの傷病者搬出の可否である搬出可否情報であることは、トリアージの完了後に現場で行われる追加処置の完了待ちという搬送車の待機状態を回避することができるため、複数ある救護所に対して効率的に搬送車を向かわせる上で極めて重要となる。
また、搬送条件情報が、搬送時における傷病者の搬送の制約に関する搬送制約情報であることは、異なる機能や異なる大きさの様々な搬送車を使用して、効率よく搬送手配をしなければならないことから、搬送時の搬送車の効率的な手配において極めて重要となる。なお、上記に記載する搬送車には、単なる車だけでなく、当然ながら救急医療用ヘリコプターのように傷病者搬送に用いられる全ての搬送手段が含まれている。
また、以上のような傷病者管理システム1に用いられる入力端末装置20は、表示部23と入力部24とを備え、表示部23にトリアージ入力項目が表示され、このトリアージ入力項目に対して入力部24を介して入力を行うものであるとともに、表示部23に傷病者を搬送するための搬送条件入力項目を表示する搬送条件情報入力画面G4が表示され、この搬送条件情報入力画面G4に対して入力部24を介して入力を行うものとなっている。傷病者管理システム1を利用する上で、このような入力端末装置20を用いることにより、上記のような優れた効果を実現することができる。
また、以上のような傷病者管理システム1に用いられるプログラムは、傷病者毎の傷病者情報を記憶する傷病者情報管理サーバ10に対して、傷病者に関するトリアージ情報を送信する傷病者管理システム用プログラムであって、傷病者を搬送するための搬送条件入力項目を搬送条件情報入力画面G4のように表示する処理と、搬送条件入力項目に対する入力情報を傷病者情報管理サーバ10に対して送信する処理と、を実行するものとなっている。このようなプログラムがアプリケーションプログラムのような形で、入力端末装置20にインストールされることで、傷病者管理システム1を利用することができ、上記のような優れた効果を実現することができる。
1…傷病者管理システム
10…傷病者情報管理サーバ
20…入力端末装置
21…制御部
22…記憶部
23…表示部
24…入力部
25…カメラ部
26…バーコード読取部
27…通信部
C1、C2…搬送車
P1〜P6…傷病者
G1…最新履歴画面
G2…START法入力画面
G3…PAT法入力画面
G4…搬送条件情報入力画面

Claims (4)

  1. 傷病者毎の傷病者情報を記憶する傷病者情報管理サーバと、
    複数の傷病者が集められている場所に配置され、各傷病者に関するトリアージ情報を入力する入力端末装置と、
    を有する傷病者管理システムであって、
    前記入力端末装置では、傷病者を搬送するための搬送条件情報が入力でき
    前記搬送条件情報は、前記傷病者の搬出可否情報と前記傷病者の搬送制約情報が含まれていることを特徴とする傷病者管理システム。
  2. 前記搬送制約情報には、創外固定に関する情報と椅座位搬送に関する情報が含まれていることを特徴とする特徴とする請求項1に記載の傷病者管理システム。
  3. 複数の傷病者が集められている場所に配置され、
    表示部と入力部とを備え、
    前記表示部にトリアージ入力項目が表示され、前記トリアージ入力項目に対して前記入力部を介して入力を行う傷病者管理システム用入力端末装置であって、
    前記表示部に傷病者を搬送するための搬送条件入力項目が表示され、
    前記搬送条件入力項目には、前記傷病者の搬出可否項目と前記傷病者の搬送制約項目が含まれていることを特徴とする傷病者管理システム用入力端末装置。
  4. 傷病者毎の傷病者情報を記憶する傷病者情報管理サーバに対して、傷病者に関するトリアージ情報を送信する傷病者管理システム用プログラムであって、
    傷病者を搬送するために、前記傷病者の搬出可否項目と前記傷病者の搬送制約項目が含まれた搬送条件入力項目を表示する処理と、
    前記搬送条件入力項目に対する入力情報を前記傷病者情報管理サーバに対して送信する処理と、
    を実行することを特徴とする傷病者管理システム用プログラム。
JP2017096364A 2017-05-15 2017-05-15 傷病者管理システム、傷病者管理システム用入力端末装置及び傷病者管理システム用プログラム Active JP6928223B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017096364A JP6928223B2 (ja) 2017-05-15 2017-05-15 傷病者管理システム、傷病者管理システム用入力端末装置及び傷病者管理システム用プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017096364A JP6928223B2 (ja) 2017-05-15 2017-05-15 傷病者管理システム、傷病者管理システム用入力端末装置及び傷病者管理システム用プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018194942A JP2018194942A (ja) 2018-12-06
JP6928223B2 true JP6928223B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=64570905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017096364A Active JP6928223B2 (ja) 2017-05-15 2017-05-15 傷病者管理システム、傷病者管理システム用入力端末装置及び傷病者管理システム用プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6928223B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112837777B (zh) * 2020-12-11 2024-05-07 中国人民解放军陆军军医大学第二附属医院 一种列地之间伤病员转运管理系统及其工作方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008279032A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Japan Aerospace Exploration Agency 情報入力端末装置及び情報入力方法及び情報入力プログラム
JP2012234449A (ja) * 2011-05-08 2012-11-29 Yasuaki Iwai 探索支援システム、送信装置、表示方法、送信方法、探索補助プログラム
JP5670846B2 (ja) * 2011-08-31 2015-02-18 東京エレクトロニツクシステムズ株式会社 トリアージタグ管理システム及びトリアージタグ管理方法
JP6505541B2 (ja) * 2015-07-29 2019-04-24 富士フイルム株式会社 初期救助情報収集装置、その作動方法、プログラム及びシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018194942A (ja) 2018-12-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6010451A (en) Method and system for giving remote emergency medical counsel to choking patients
US6305605B1 (en) Multiple-casualty incident patient tracking
US5989187A (en) Method and system for giving remote emergency medical counseling for childbirth patients
Landman et al. The Boston Marathon bombings mass casualty incident: one emergency department’s information systems challenges and opportunities
US20090063191A1 (en) Managing a patient injured in an emergency incident
JP5678770B2 (ja) 救急医療情報の提供方法、装置、及びプログラム
WO2015016249A1 (ja) 医療支援システム
JP6189623B2 (ja) トリアージシステム、サーバ装置およびプログラム
CN101169840A (zh) 用于紧急医疗情况调度系统的退出协议的方法和系统
WO2018079464A1 (ja) 災害ネットワークシステム及びアプリケーションプログラム並びに災害ネットワーク方法
JP2001344340A (ja) 自動診察システム及び方法、その記憶媒体並びに緊急通信救助システム
Qureshi et al. Challenge of COVID-19 crisis managed by emergency department of a big tertiary centre in Saudi Arabia
JP6928223B2 (ja) 傷病者管理システム、傷病者管理システム用入力端末装置及び傷病者管理システム用プログラム
JP5770332B1 (ja) 傷病者受入状況表示装置、救急医療情報システム、傷病者受入状況表示方法およびプログラム
JP6570725B1 (ja) 個人医療情報システム
JP2019028911A (ja) データ提供システム、データ生成装置およびデータ提供方法
Alinier et al. Implementation of a drive-through testing clinic in Qatar for residents having recently returned from a country with a COVID-19 travel warning
JP4515283B2 (ja) 個別会計注文処理システム
JP2002133029A (ja) 救急活動支援装置及び救急業務システム
JP5928762B1 (ja) 救急搬送支援システム、サーバ、救急搬送支援方法及びプログラム
JP6071547B2 (ja) 救急業務総合支援システム
JP2013172768A (ja) 救急問診装置
JP2007334834A (ja) 緊急連絡システムおよび方法
JP6659992B2 (ja) 救急搬送支援システム、サーバ、方法及びプログラム
JP2016224572A (ja) 事後検証支援システム、医療機関サーバ、消防サーバ、事後検証支援方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210715

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6928223

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150