JP6927774B2 - 全固体二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、全固体二次電池に関するものである。
近年、モバイル機器、自動車、定置用蓄電池等の様々な用途において、リチウムイオン二次電池が広く使用されている。しかし、リチウムイオン二次電池は、可燃性の有機電解液を用いるため、製造上の欠陥や過充電によって発火する危険があり、現実に事故が発生している。その対策として、有機電解液を用いない水系の二次電池であるニッケル水素電池が一部で利用されているが、体積容量密度や重量容量密度が劣る上、材料コストが高く低コスト化には限界がある。そこで、より安価なニッケル亜鉛二次電池も開発されている。
一方で、リチウムを用いながらも有機電解液を用いない二次電池の開発も種々行われている。例えば、全固体電池が注目されており、その中でも硫化物固体電解質を用いたリチウム全固体電池の性能が高まってきた。しかしながら、硫化物は大気に触れると水分と反応して硫化水素が発生したり、燃焼したりする危険性がある。酸化物固体電解質を用いた全固体電池も研究されているが、充分な性能を出せるに至っていない。
安全かつ安価な二次電池は未だに世の中に存在せず、様々な研究が行われているなかで、黒鉛が水酸化物イオン(OH)を層間にインターカレートすることが報告された(非特許文献1(飯塚明日香、宮崎晃平、福塚友和及び安部武志、「アルカリ混合水溶液中におけるアクセプター型黒鉛層間化合物の合成(2)」、電気化学会第83回大会講演要旨集、1P01、2016年3月23日)参照)。具体的には、Hg/HgOを参照極として、黒鉛シート(作用極)とカーボンペーパー(対極)の間に1.1Vの電圧を印加したところ、黒鉛の層間へのOHの挿入が確認され、黒鉛が水溶液系二次電池の正極として期待されることが報告されている。
ところで、近年、ニッケル亜鉛二次電池や空気亜鉛二次電池の分野において、水酸化物イオン伝導性無機固体電解質セパレータ、特に層状複水酸化物(LDH)セパレータの使用が提案されている。LDHセパレータのような水酸化物イオン伝導性無機固体電解質セパレータによれば、水酸化物イオンを選択的に透過させながら、アルカリ電解液中で負極から伸展する亜鉛デンドライトの貫通を阻止することができ、亜鉛デンドライトによる正負極間の短絡の問題を解消することができる。例えば、特許文献1(国際公開第2016/076047号)には、樹脂製外枠に嵌合又は接合されたLDHセパレータを備えたセパレータ構造体が開示されており、LDHセパレータが多孔質基材と複合化された複合材料の形で提供されることも開示されている。さらに、特許文献2(国際公開第2016/067884号)には多孔質基材の表面にLDH緻密膜を形成して複合材料を得るための様々な方法が開示されている。この方法は、多孔質基材にLDHの結晶成長の起点を与えうる起点物質を均一に付着させ、原料水溶液中で多孔質基材に水熱処理を施してLDH緻密膜を多孔質基材の表面に形成させる工程を含むものである。
国際公開第2016/076047号 国際公開第2016/067884号
飯塚明日香、宮崎晃平、福塚友和及び安部武志、「アルカリ混合水溶液中におけるアクセプター型黒鉛層間化合物の合成(2)」、電気化学会第83回大会講演要旨集、1P01、2016年3月23日
前述したとおり、非特許文献1には黒鉛が水溶液系二次電池の正極として期待されることが報告されている。しかしながら、水溶液では、正極の過電圧により水が電気分解する可能性がある。水の電気分解は、密閉系の二次電池においては電池容器の膨張を引き起こす一方、開放系の二次電池においては電解液の減少を招く。このため、従前の他の水溶液系二次電池と同様、上記問題に対処するための工夫が必要となる。
本発明者らは、今般、水酸化物イオンの移動媒体として電解液ではなく水酸化物イオン伝導性固体電解質を用いることで、上述の水溶液系二次電池に伴う問題を解消可能な全固体二次電池を提供できるとの知見を得た。すなわち、正極活物質として黒鉛等の炭素材料を含む正極を、金属水酸化物、導電助剤及び水酸化物イオン伝導性固体電解質を含む負極、並びに水酸化物イオン伝導性固体電解質を含むセパレータと組み合わせることで、安全かつ安価な全固体二次電池を提供できるとの知見を得た。
したがって、本発明の目的は、安全かつ安価な全固体二次電池を提供することにある。
本発明の一態様によれば、正極活物質として炭素材料を含む正極と、
負極活物質として金属水酸化物を含み、導電助剤及び水酸化物イオン伝導性固体電解質をさらに含む負極と、
前記正極と前記負極の間に設けられ、水酸化物イオン伝導性固体電解質を含むセパレータと、
を備えた、全固体二次電池が提供される。
本発明による全固体二次電池を概念的に示す図である。
図1に本発明による全固体二次電池10を概念的に示す。図1に示されるように、全固体二次電池10は、正極12と、負極14と、セパレータ16とを備える。正極12は、正極活物質として炭素材料を含む。負極14は、負極活物質として金属水酸化物を含み、導電助剤及び水酸化物イオン伝導性固体電解質をさらに含む。セパレータ16は、水酸化物イオン伝導性固体電解質を含み、正極12と負極14の間に設けられる。このように、水酸化物イオンの移動媒体として電解液ではなく水酸化物イオン伝導性固体電解質を用いることで、上述の水溶液系二次電池に伴う問題を解消可能な全固体二次電池10を提供することができる。すなわち、正極活物質として黒鉛等の炭素材料を含む正極12を、金属水酸化物、導電助剤及び水酸化物イオン伝導性固体電解質を含む負極14、並びに水酸化物イオン伝導性固体電解質を含むセパレータ16と組み合わせることで、安全かつ安価な全固体二次電池を提供することができる。
正極12は、正極活物質として炭素材料を含む。すなわち、本発明の全固体二次電池10において、炭素材料は、導電助剤としてよりもむしろ、正極活物質として機能する。正極活物質としての炭素材料は、層間に水酸化物イオンを挿入及び脱離可能なものであれば特に限定されない。したがって、正極活物質としての炭素材料は層状構造を有する黒鉛が好ましく、層状であれば黒鉛及び無定形炭素のいずれであってもよい。また、ナノチューブ状の炭素、又はフラーレンであってもよい。すなわち、炭素材料の好ましい例としては、黒鉛、無定形炭素、カーボンナノチューブ類、フラーレン類、及びそれらの組合せが挙げられ、特に好ましくは黒鉛である。黒鉛は、天然黒鉛及び人造黒鉛のいずれであってもよく、例えば、グラフォイルという製品名で市販される柔軟性黒鉛シート(Graftech社製)等が好ましく利用可能である。正極活物質として炭素材料は粒子状であってもよいし、シート状であってもよく、その形態は特に限定されない。炭素材料が粒子状の場合、正極活物質粒子の好ましい平均粒径は0.1〜10μmであり、より好ましくは1〜5μmである。
上述したような炭素材料は電子伝導性を有し、かつ、水酸化物イオンをインターカレートする。このため、正極12は導電助剤及び水酸化物イオン伝導性固体電解質を必ずしも含む必要はない。もっとも、正極12は導電助剤及び/又は水酸化物イオン伝導性固体電解質を含んでいてもよい。この場合、正極12用の導電助剤及び/又は水酸化物イオン伝導性固体電解質としては、後述する負極14に含まれる導電助剤及び/又は水酸化物イオン伝導性固体電解質と同様のものを用いることができる。
負極14は、負極活物質として金属水酸化物を含む。金属水酸化物は、水酸化物イオンの放出及び結合を可逆的に繰り返すことが可能なものであれば特に限定されず、様々な金属水酸化物が使用可能である。そのような金属水酸化物の好ましい例としては、Li、Na、K、Ca、Mg、Al、Zn、及びFeから選択される少なくとも1種の金属の水酸化物が挙げられる。これらの水酸化物の典型例としては、LiOH、KOH、Ca(OH)、Mg(OH)、Al(OH)、Zn(OH)、Fe(OH)、Fe(OH)、及びそれらの組合せが挙げられる。特に好ましい金属水酸化物はLiOHである。これらの金属水酸化物は安価に入手可能な元素であり、それ故安全かつ安価な二次電池の実現に特に適している。例えば、正極活物質としてLiOHを用いる場合の充電反応式は以下のとおりとなる。
・負極: LiOH + e → Li + OH
・正極: xC + OH → COH + e
(上記式中、xは正の実数、すなわちx>0である)
あるいは、負極活物質としての金属水酸化物は、酸化水酸化物、又は層状複水酸化物(LDH)であってもよい。負極活物質としての酸化水酸化物の例としては、AlO(OH)、FeO(OH)、NiO(OH)等が挙げられる。負極活物質としてのLDHの例としては、Li−Al系LDH、Mg−Al系LDH、Mg−Fe系LDH、Ni−Ti系LDH等が挙げられる。LDHの場合、放電生成物であるLDHが水酸化物イオン伝導性を有するため、負極活物質粒子の内部まで反応が進行するとの利点がある。後述するように、負極14に含まれる水酸化物イオン伝導性固体電解質としてもLDHを使用可能であるが、この場合、負極活物質としてのLDHと水酸化物イオン伝導性固体電解質としてのLDHを互いに異なる種類のものとするのが好ましい。例えば、所定の過電圧で電気化学反応するLDHと、同じ過電圧で電気化学反応しないLDHという2種類のLDHを選択して、それぞれのLDHに役割分担させるのが好ましい。すなわち、所定の過電圧で電気化学反応するLDHを負極活物質として用い、同じ過電圧で電気化学反応しないLDHを水酸化物イオン伝導性固体電解質として用いるのが好ましい。
負極活物質である金属水酸化物は粒子状でありうる。この場合、放電反応は金属粒子が水酸化物に戻る反応であるため、金属表面に緻密な水酸化物が生成してしまうと金属粒子の内部まで水酸化物イオンが到達せず反応できなくなることがある。したがって、負極活物質の粒子が細かいことが望まれる。具体的には、負極活物質粒子の好ましい平均粒径は0.1〜5μmであり、より好ましくは0.1〜2μmである。
負極14は、導電助剤及び水酸化物イオン伝導性固体電解質をさらに含む。すなわち、 負極活物質である金属水酸化物は電子伝導性や水酸化物イオン伝導性に乏しいため、導電助剤及び水酸化物イオン伝導性固体電解質を含むことで、負極14に電子伝導性及び水酸化物イオン伝導性を付与する。負極14内における水酸化物イオン伝導性向上の観点から、負極14に含まれる水酸化物イオン伝導性固体電解質は、負極内においてネットワークを形成しているのが好ましい。典型的には、そのようなネットワークは水酸化物イオン伝導性固体電解質粒子が互いに連結することで形成される。また、負極14内における導電性向上の観点から、負極14に含まれる導電助剤が、負極内においてネットワークを形成しているのが好ましい。典型的には、そのようなネットワークは導電助剤粒子(例えば導電性カーボン粒子)が互いに連結することで形成される。特に好ましくは、水酸化物イオン伝導性固体電解質及び導電助剤の各々がネットワークを組みながら活物質と接触するような混合状態である。
負極14に含まれる導電助剤は、炭素材料、アルミニウム及び銅からなる群から選択される少なくとも1種であるのが好ましい。炭素材料の例としては、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン等の各種導電性カーボンが挙げられる。導電助剤は粒子状であるのが好ましい。負極活物質粒子と導電性カーボン粒子を混合するのが好ましい。導電助剤粒子の好ましい平均粒径は0.005〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
負極14に含まれる固体電解質は、水酸化物イオン伝導性を有するものであれば特に限定されず、無機固体電解質及び有機固体電解質のいずれであってもよい。水酸化物イオン伝導性無機固体電解質の例としては、層状複水酸化物(LDH)、層状ペロブスカイト型酸化物等が挙げられる。最も好ましくは安価で且つ高い水酸化物イオン伝導性を呈する点から、LDHである。一方、水酸化物イオン伝導性有機固体電解質の例としては、アニオン伝導性高分子が挙げられる。もっとも、アニオン伝導性高分子は、水酸化物イオンによって劣化する可能性があるため、LDH等の水酸化物イオン伝導性無機固体電解質の方が好ましいといえる。水酸化物イオン伝導性固体電解質ないしLDHは粒子状であるのが好ましい。水酸化物イオン伝導性固体電解質粒子ないしLDH粒子の好ましい平均粒径は0.1〜5μmであり、より好ましくは0.1〜2μmである。
セパレータ16は、水酸化物イオン伝導性固体電解質を含み、正極12と負極14の間に設けられる。セパレータ16は正極12と負極14の短絡を防ぐために必要な部材である。すなわち、セパレータ16は、正極12と負極14を水酸化物イオン伝導可能に、かつ、電子伝導を許容しないように隔離する、膜状、層状又は板状の部材である。この部材は緻密なものであってもよいし、多孔質であってもよく、電子伝導性物質を含まないかぎり構造は限定されない。例えば、セパレータ16は、水酸化物イオン伝導性固体電解質粒子を薄層状に堆積させて加圧した程度の圧粉体層であってもよいし、加熱や水熱処理等の手法で一体化させたものであってもよい。特に、本発明の二次電池10は電解液を用いなくて済むため、圧粉体層を用いても特段の不具合(例えば電解液浸透による劣化や崩れ等)は生じない。また、膜状に成形した水酸化物イオン伝導性固体電解質をセパレータ16として配置してもよい。水酸化物イオン伝導性固体電解質は、水酸化物イオン伝導性を有する固体電解質であれば特に限定されないが、無機固体電解質が好ましい。水酸化物イオン伝導性無機固体電解質の例としては、層状複水酸化物(LDH)、層状ペロブスカイト酸化物等が挙げられる。最も好ましくは安価で且つ高い水酸化物イオン伝導性を呈する点から、LDHである。特に、前述したように、ニッケル亜鉛二次電池や空気亜鉛二次電池の分野において、LDHセパレータが知られており(特許文献1及び2を参照)、このLDHセパレータを本発明の二次電池10にも好ましく使用することができる。このLDHセパレータは、特許文献1及び2に開示されるように多孔質基材と複合化されたものであってもよいが、その場合には多孔質基材中の厚さ方向の全域にわたって孔内にLDHが充填されていることが望まれる。こうすることでセパレータ16と接する正極12及び負極14と水酸化物イオンのスムーズな授受が可能となる。したがって、多孔質基材中にLDHで孔が充填されない部分が存在している場合には、そのような部分を切削、研磨等により除去してセパレータ16として用いることが望まれる。
上記のとおり、負極14及びセパレータ16に含まれる水酸化物イオン伝導性固体電解質は層状複水酸化物(LDH)であるのが好ましい。この場合、水酸化物イオン伝導性向上による電池特性向上の観点から、負極14及びセパレータ16に含まれる水酸化物イオン伝導性固体電解質が、互いに連結された複数のLDH粒子で構成されるのが好ましい。
LDHは、以下の一般式:
2+ 1−x3+ (OH)n− x/n・mH
(式中、M2+は2価のカチオン、M3+は3価のカチオン、An−はn価のアニオン、xは0.1〜0.4、nは1以上の整数、mは0以上である)
で表されることが多いが、これに限らず、少なくとも2種類の価数のカチオンを含む水酸化物であってよい。したがって、カチオンの種類が3種類以上の組成でも構わない。例えば、LDHは2価のMg(すなわちMg2+)と3価のAl(すなわちAl3+)とアニオンがCO 2−からなる一般的にハイドロタルサイトと称される組成であってもよい。あるいは、LDHは、2価のNi(すなわちNi2+)と4価又は3価のTi(すなわちTi4+又はTi3+)と3価のAl(すなわちAl3+)からなる組成でもよい。これらに限らず、LDHは水酸化物イオン伝導性が許容可能に高ければ、いかなる組成であってもよい。
負極14に含まれる水酸化物イオン伝導性固体電解質と、セパレータ16に含まれる水酸化物イオン伝導性固体電解質は、同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。もっとも、負極14内の電子伝導性向上及びセパレータ16の絶縁性向上の観点から、負極14に含まれる水酸化物イオン伝導性固体電解質の電子伝導性が、セパレータ16に含まれる水酸化物イオン伝導性固体電解質の電子伝導性よりも高いのが好ましい。特に、負極14に含まれる水酸化物イオン伝導性固体電解質の電子伝導性が高く、かつ、セパレータ16に含まれる水酸化物イオン伝導性固体電解質の電子伝導性が極力低いのがより好ましい。
本発明の全固体二次電池10は放電末状態で製造されるのが好ましい。すなわち、正極12に黒鉛等の炭素材料を用い、負極14に金属水酸化物を用い、正極12と負極14の間にセパレータ16を介在させることで、全固体二次電池10は放電末状態で製造することができる。
負極14及び/又はセパレータ16がLDH粉末を含む場合、電池構成体に水蒸気処理を施してもよい。これは、LDH粉末は圧粉状態での水蒸気処理により粉末同士が連結する性質があるため、水蒸気処理を施すことで水酸化物イオン伝導性を高めることができるからである。水蒸気処理は、非処理物に高温の水蒸気を接触させるいかなる方法も採用可能である。例えば、オートクレーブの底に水を入れて、その上に、非処理物が水に浸漬されない状態で配置して密閉し、100℃以上に加熱することにより水蒸気処理を好ましく行うことができる。


Claims (6)

  1. 正極活物質として黒鉛を含む正極と、
    負極活物質として金属水酸化物を含み、導電助剤及び水酸化物イオン伝導性固体電解質
    をさらに含む負極と、
    前記正極と前記負極の間に設けられ、水酸化物イオン伝導性固体電解質を含むセパレー
    タと、
    を備えた、全固体二次電池。
  2. 前記負極及び前記セパレータに含まれる前記水酸化物イオン伝導性固体電解質が、層状
    複水酸化物(LDH)である、請求項に記載の全固体二次電池。
  3. 前記負極に含まれる前記導電助剤が、炭素材料、アルミニウム及び銅からなる群から選
    択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の全固体二次電池。
  4. 前記負極に含まれる前記水酸化物イオン伝導性固体電解質が、前記負極内においてネッ
    トワークを形成している、請求項1〜のいずれか一項に記載の全固体二次電池。
  5. 前記負極に含まれる前記導電助剤が、前記負極内においてネットワークを形成している
    、請求項1〜のいずれか一項に記載の全固体二次電池。
  6. 前記負極及び前記セパレータに含まれる前記水酸化物イオン伝導性固体電解質が、互い
    に連結された複数のLDH粒子で構成される、請求項1〜のいずれか一項に記載の全固
    体二次電池。
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