JP6924632B2 - 道路補修材 - Google Patents
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Description
(穴)が生じると、人の通行の妨げになったり、車両のタイヤやホイールを傷つける原因
となるため、アスファルト道路に生じたポットホールを補修する必要がある。
本発明は、上記課題を解決し、作業者の手を汚さないで簡単にポットホールにモルタルを充填でき、速効性で短時間強度が高くても、長期強度が抑制され、舗装材との付着性が良好な道路補修材を提供する。
なお、本発明では、特に断わらない限り、部や%はすべて質量基準である。
本発明のカルシウムアルミネートとしては、例えば、アルミナセメントよりも短時間で硬化し、その後の初期強度発現性が高い点から、カルシア原料とアルミナ原料の混合物を溶融後に急冷した非晶質カルシウムアルミネートの使用が好ましい。
本発明のカルシウムアルミネートのCaOとAl2O3とのモル比(CaO/Al2O3モル比)は、1.5〜2.3が好ましく、2.0〜2.1がより好ましい。1.5未満では硬化に時間を要し、一方、2.3を超えると硬化が早過ぎる場合がある。
本発明のカルシウムアルミネートには、SiO2の他に、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、酸化チタン、酸化鉄、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属硫酸塩、及びアルカリ土類金属硫酸塩等が一部含まれても良く、特に限定されるものでない。
本発明のカルシウムアルミネートのガラス化率は、反応活性の面で70%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。70%未満であると短時間材齢の強度発現性が低下する場合がある。
ガラス化率χ(%)=100×(1−S/S0)
本発明に使用する石膏の使用量は、カルシウムアルミネート100部に対して、40〜150部が好ましい。40部未満では、作業時間が取れなくなり、強度発現性が低下する場合がある。一方、150部を超えると作業時間は十分に取れるが、短時間材齢の強度が得られない場合がある。
本発明のアルカリ土類金属水酸化物の使用割合は、特に限定されるものではないが、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して1〜10部が好ましく、3〜7部がより好ましい。アルカリ土類金属水酸化物が1未満では短時間材齢の強度発現性が低くなる場合があり、一方、10部を超えると、硬化体表面にエフロレッセンスが発生しやすく、膨張し易くなり好ましくない。
本発明の可塑剤の使用割合は、特に限定されるものではないが、粉末硫酸アルミニウムの場合は、カルシウムアルミネート、石膏の合計100部に対して1〜5部が好ましく、2〜4部がより好ましい。1部未満ではモルタルの可塑性が弱くなる場合があり、一方、5部を超えると可塑性が強くなり過ぎて、プレミックス材料とポリマーラテックスを練混ぜる時に粘性が上がり過ぎて袋内での練混ぜができにくく、ポットホールに充填できにくい場合がある。また、ベントナイト等の粘土鉱物の場合は、カルシウムアルミネート、石膏の合計100部に対して1〜20部が好ましく、5〜10部がより好ましい。1部未満ではモルタルの可塑性が弱くなる場合があり、20部を超えると可塑性が強くなりすぎて、プレミックス材料とポリマーラテックスを練混ぜる時に粘性が上がり過ぎて袋内での練混ぜができにくく、ポットホールに充填できにくい場合があり、短時間材齢の強度発現性が低下する場合がある。
本発明の骨材と無機微粉末の使用割合は、セメントとカルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して、骨材と無機微粉末を合計で400〜800部使用することが好ましい。使用量が400部未満では、短時間材齢の強度発現性は高いが、長期強度発現性も高くなる場合があり、一方、800部を超えると短時間材齢の強度発現性が低く、表面の耐久性が低くなる場合がある。無機微粉末の割合は、骨材と無機微粉末の合計100部中5〜30部が好ましい。5部未満であると可塑性が得られにくく、短時間材齢の強度発現性が低い場合があり、一方、30部を超えるとモルタルのフロー値が低くなり、ポットホールに充填しにくい場合がある。
例えば、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、及び天然ゴムなどのゴムラテックス、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、酢酸ビニルビニルバーサテート系共重合体、及びスチレン・アクリル酸エステル共重合体やアクリロニトリル・アクリル酸エステルに代表されるアクリル酸エステル系共重合体、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂に代表される液状ポリマーなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。これらは液状のものでも粉状のものでも使用でき、特に限定されるものではない。
アスファルト乳剤は、天然又は石油の蒸留残渣として得られる瀝青物を主成分とするアスファルトの微粒子を、水中に分散させて得られるコロイド液体のことであり、瀝青物、例えば、針入度40/60〜200/500程度のストレートアスファルトを主材とし、これに界面活性剤と多価金属塩とを加え、さらに、必要に応じて乳化助剤、分散剤、及び保護コロイド等を適宜使用して水中に乳化させたものである。
また、瀝青物に、ゴムや合成高分子重合体等を添加・混合して、改質した瀝青物を乳化したものを使用することも可能である。
アスファルト乳剤中の瀝青物含有量は、40〜70%が好ましく、55〜65%がより好ましい。40%未満では補修材に粘弾性を与える効果が得られない場合があり、一方、70%を超えると強度発現が低下する場合がある。これらは液状のものでも塊状のものでも使用でき、特に限定されるものではない。
本発明の道路補修材は、施工に好適な流動性を得るため、ポリマーラテックス由来の水分量では不十分な場合は、適宜水を加えて流動性の調整を行うことが好ましい。
本発明に使用するゴムチップの使用量は、道路補修材100部に対して、5〜15部が好ましい。5部未満では、弾力性や耐凍害が低下する場合がある。一方、15部を超えてもさらなる効果が得られない場合がある。
本発明に係る道路補修材の施工方法は特に限定されるものではないが、例えば、一つの袋の中に仕切りを設けて、プレミックス材料とポリマーラテックスを別々に詰め、使用する直前に仕切りを外して、特別の機械を使用しないで、袋を手でもんだり振ったりして均一に混合して使用することが可能である。本発明に係る道路補修材は、例えば道路のポットホールや舗装材のひび割れ等に流し込む事ができ、硬化前にコテで表面を均して短時間に施工できるため、道路の通行止めの時間を最小限にできる。
カルシウムアルミネート100部に対して石膏A100部配合した急硬材料を セメント100部に対して表1のように割合を変えて添加し、さらにカルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対してアルカリ土類金属水酸化物A5部、可塑剤A3部、セメントとカルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して骨材と無機微粉末Aを合計で600部(骨材と無機微粉末の合計100部中無機微粉末Aが15部)混合してプレミックス材料を作製した。
このプレミックス材料をビニール袋に詰め、プレミックス材料100部に対してポリマーラテックスAを固形分換算で3部、凝結調整剤を0.1部、並びに、ポリマーラテックスA中の水分量と加水量の合計が18部となるよう水を添加し、袋の中で15秒間手混合して道路舗装材を調製した。硬化時間、圧縮強度の測定結果を表1に示す。
セメント:普通ポルトランドセメント、市販品
カルシウムアルミネート:原料として、炭酸カルシウムと酸化アルミニウムを使用した。CaO/Al2O3モル比2.1、さらに、シリカ(SiO2)を3%添加して、1650℃で溶融後、冷却して、ガラス化率97%のカルシウムアルミネートを調製した。ブレーン比表面積値5000cm2
石膏A:天然無水石膏、ブレーン比表面積値5000cm2/g
アルカリ土類金属水酸化物A:水酸化カルシウム、市販品
可塑剤A:粉末無水硫酸アルミニウム、市販品
骨材:新潟県産川砂乾燥品、1.2mm篩下
無機微粉末A:石灰石微粉末100メッシュ品、市販品
凝結調整剤:無水クエン酸、市販品
ポリマーラテックスA: SBR系エマルジョン、固形分濃度40%、市販品
水:水道水
硬化時間:20℃・相対湿度80%の環境下で練混ぜ、補修材の表面に指が入らなくなるまでの時間を測定した。
圧縮強度:20℃・相対湿度80%の環境下で練混ぜ、型枠に充填して硬化させた。練混ぜから30分後と28日後の強度を、JISR5201に準拠して測定した。材齢28日強度は、20℃・相対湿度80%の環境下で24時間気乾養生し、以降20℃水中養生して測定した。
セメント100部に対してカルシウムアルミネートと石膏からなる急硬材料を70部添加した。表2に示すようにカルシウムアルミネートの種類を変え、カルシウムアルミネート100部に対する石膏の種類と添加割合を変えたこと以外は、実験例1(実験No.1-5)と同様に行った。結果を表2に示す。
カルシウムアルミネート:原料として、炭酸カルシウムと酸化アルミニウムを使用した。CaO/Al2O3モル比を変え、さらに、シリカを3%添加して、1650℃で溶融後、冷却速度を調整して、ガラス化率62%、70%、88%のカルシウムアルミネートを調製した。ブレーン比表面積値5000cm2
石膏B:半水石膏、市販品、ブレーン比表面積値4800cm2/g
実験例1で使用したカルシウムアルミネートを使用し、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して、アルカリ土類金属水酸化物および可塑剤の種類と添加量を変えたこと以外は実験例1(実験No.1-5)と同様に行った。なお、フロー値の測定も行った。結果を表3に示す。
アルカリ土類金属水酸化物B:水酸化マグネシウム、市販品
可塑剤B:ベントナイト、市販品
<測定方法>
フロー値:JISR5201用のフローコーンにモルタルを充填し、打撃前の静値フロー値と15回打撃後のフロー値をJISR5201に準拠して測定し、打撃後フロー値を静値フロー値で割って可塑比を求めた。
実験例1で使用したカルシウムアルミネート100部に対して石膏Aの量を100部とし、セメントとカルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対する骨材と無機微粉末の合計量、並びに、無機微粉末の種類及び骨材と無機微粉末の合計100部中の無機微粉末使用量を表4に示す割合で変えたこと以外は、実験例1(実験No.1-5)と同様に行った。結果を表4に示す。
無機微粉末B:フラアッシュII種品、北陸電力社製
無機微粉末C:高炉スラグ微粉末、ブレーン比表面積値3200cm2/g
実験例1で使用したカルシウムアルミネート100部に対して石膏Aの量を100部とし、カルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して、アルカリ土類金属水酸化物A5部、可塑剤A3部、セメントとカルシウムアルミネートと石膏の合計100部に対して骨材と無機微粉末の合計が600部、骨材と無機微粉末の合計100部中の無機微粉末が15部であるプレミックス材料を実験No.1-5に準じて作製した。このプレミックス材料100部に対して、表5に示す割合でポリマーラテックスの種類と添加量(固形分換算)を変え、更にプレミックス材料100部に対してポリマーラテックス中の水分量と加水量の合計を18部になるように添加して道路補修材を調製したこと以外は実験例1(実験No.1-5)と同様に行った。さらに、乾燥収縮率と付着強度を測定した。結果を表5に示す。
ポリマーラテックスB: EVA系エマルジョン、固形分濃度40%
<測定方法>
乾燥収縮率:JIS A 1129−3のモルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法、ダイヤルゲージ法に準拠し、温度20℃、湿度60%の環境下で、材齢1日を基点として28日後の長さ変化率を測定した。
付着強度:40×40cmのコンクリート板に10cmの厚さに舗装したアスファルト舗装材を、直径65mm深さ30mmでコア抜きして底面以外の側面をビニールで覆い、道路補修材を流し込んで充填した。20℃・相対湿度80%の環境下で28日間養生後、補修材の上面に冶具をエポキシ樹脂で接着し、建研式接着力試験器で引っ張り加重を測定し、以下の式で付着強度を求めた。
付着強度=引っ張り加重N/7850mm2
比較として、普通セメントと実験例1の実験No.1-5のカルシウムアルミネートと石膏Aを用いて急硬モルタルを調製した。モルタル配合は、実験No.1-5の骨材と普通ポルトランドセメントの割合(質量比)を2/1、実験例1-5のカルシウムアルミネートと石膏Aの混合品(質量比1/1)を普通ポルトランドセメントに内割で20部添加し、普通セメントとカルシウムアルミネートと石膏と骨材の全材料100部に対して、水18部とクエン酸0.1部加えて練混ぜ、急硬モルタルを調製した。結果を表5に示す。
Claims (4)
- セメント、ガラス化率が70%以上、CaO/Al2O3モル比が1.5〜2.3、ブレーン比表面積が3000cm2/g以上であるカルシウムアルミネート、石膏、アルカリ土類金属水酸化物、可塑剤、無機微粉末及び骨材を含有してなるプレミックス材料、並びに、ポリマーラテックスからなり、
前記可塑剤が粉末硫酸アルミニウムである道路補修材。 - 前記可塑剤を、前記カルシウムアルミネート及び前記石膏の合計100質量部に対して1〜5質量部含む請求項1に記載の道路補修材。
- セメント、ガラス化率が70%以上、CaO/Al 2 O 3 モル比が1.5〜2.3、ブレーン比表面積が3000cm 2 /g以上であるカルシウムアルミネート、石膏、アルカリ土類金属水酸化物、可塑剤、無機微粉末及び骨材を含有してなるプレミックス材料、並びに、ポリマーラテックスからなり、
前記可塑剤が粘土鉱物であり、該粘土鉱物を、前記カルシウムアルミネート及び前記石膏の合計100質量部に対して1〜15質量部含む道路補修材。 - 一つの袋の中に仕切りを設けて、前記プレミックス材料と前記ポリマーラテックスを別々に詰め、使用する直前に前記仕切りを外して混合し、道路の補修箇所に充填することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の道路補修材を用いた補修方法。
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