JP6922692B2 - 熱流センサ用出力装置及び熱流センサ用出力方法 - Google Patents

熱流センサ用出力装置及び熱流センサ用出力方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱流センサ用出力装置及び熱流センサ用出力方法に関する。
従来、センサ出力データの補正装置として、光を受光して画像データを出力するセンサからの出力データを入力し、オフセット補正を行うオフセット回路と、ゲイン補正係数を出力データに乗じることでゲイン補正を行うゲイン補正回路と、ゲイン補正係数を補正し、ゲイン補正回路にフィードバックするゲイン補正係数算出回路と、を備えたものが知られている(特許文献1参照)。この補正装置では、オフセット補正及びゲイン補正を行うことにより、経時的な光量変化やセンサの経時的な感度変化に起因するセンサの出力レベルの変化を補正している。
特開2012−2680号公報
ここで、熱流センサは、経時変化により出力値が変化(ドリフト)する傾向があるため、熱流センサの出力値は、例えばゼロ等の基準値への補正(以下、「基準値補正」という)を行う必要がある。一方、熱流センサの出力値を利用する装置では、熱流センサの出力値に広いダイナミックレンジを要求することがある。
しかしながら、特許文献1のように、外部からの入力されるオフセット補正係数であって、あらかじめ設定されたオフセット補正係数を、センサの出力データに加算してオフセットする構成では、広いダイナミックレンジを有する出力データに単一のオフセット補正係数を加算しているので、センサの出力データの基準値補正を行うことは困難であった。
そこで、本発明は、熱流センサの出力値のダイナミックレンジを広げることができるとともに、熱流センサの出力値の基準値補正を行うことのできる熱流センサ用出力装置及び熱流センサ用出力方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る熱流センサ用出力装置は、複数のゲイン倍率について、ゲイン倍率毎にオフセット値を算出するオフセット値算出部と、熱流センサの出力値を複数のゲイン倍率のうちの第1ゲイン倍率で増幅する増幅部と、増幅された出力値から第1ゲイン倍率に対応するオフセット値を減算するオフセット部と、減算された出力値をデジタル値に変換するA/D変換部と、を備える。
この態様によれば、熱流センサの出力値が複数のゲイン倍率のうちの第1ゲイン倍率で増幅される。これにより、複数のゲイン倍率の倍率を幅広く設定することで、熱流センサの出力値のダイナミックレンジを広げることが可能となる。また、ゲイン倍率毎にオフセット値が算出され、増幅された出力値から第1ゲイン倍率に対応するオフセット値が減算される。これにより、複数のゲイン倍率の中から選択される第1ゲイン倍率が変更される場合でも、当該第1ゲイン倍率に対応するオフセット値を減算することによって、熱流センサの出力値の基準値補正を行うことができる。従って、熱流センサの出力値のダイナミックレンジを広げることができるとともに、熱流センサの出力値の基準値補正を行うことができる。
前述した態様において、オフセット値算出部は、n個(nは2以上の整数)のデジタル値の平均値に基づいて、第1ゲイン倍率に対応するオフセット値を更新してもよい。
この態様によれば、n個のデジタル値の平均値に基づいて、第1ゲイン倍率に対応するオフセット値が更新される。このように、所定期間における時系列データであるn個のデジタル値を平滑化した平均値に基づくことで、熱流センサの出力値の基準値補正に適したオフセット値に更新することができる。
前述した態様において、平均値は、最新のn個のデジタル値における移動平均値であってもよい。
この態様によれば、最新のn個のデジタル値における移動平均値に基づいて、第1ゲイン倍率に対応するオフセット値が更新される。このように、所定期間における直近の時系列データであるn個のデジタル値を平滑化した移動平均値に基づくことで、熱流センサの出力値の基準値補正にさらに適したオフセット値に更新することができる。
前述した態様において、デジタル値に基づいて、第1ゲイン倍率を複数のゲイン倍率のうちの第2ゲイン倍率に変更するゲイン倍率変更部を、さらに備えてもよい。
この態様によれば、デジタル値に基づいて、第1ゲイン倍率が複数のゲイン倍率のうちの第2ゲイン倍率に変更される。このように、第1ゲイン倍率から第2ゲイン倍率に変更することにより、複数のゲイン倍率の中から熱流センサの出力値に応じたゲイン倍率を設定することができる。従って、熱流センサの検出性能を高めることができる。
前述した態様において、ゲイン倍率変更部は、複数のデジタル値の最大値が第1ゲイン倍率に対応する下限値より小さいときに、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より大きく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率に変更してもよい。
この態様によれば、複数のデジタル値の最大値が第1ゲイン倍率に対応する下限値より小さいときに、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より大きく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率に変更される。これにより、ゲイン倍率を現在より一段階(1ステップ)大きい倍率に変更することができるので、ゲイン倍率を段階的に増加させることができる。従って、ゲイン倍率を変更することによって、増幅された熱流センサの出力値が非連続(離散的)になるのを抑制することができる。
前述した態様において、ゲイン倍率変更部は、デジタル値が第1ゲイン倍率に対応する上限値より大きいときに、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より小さく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率に変更してもよい。
この態様によれば、デジタル値が第1ゲイン倍率に対応する上限値より大きいときに、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より小さく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率に変更される。これにより、例えば1個のデジタル値によってゲイン倍率を小さい倍率にすぐに変更することができるので、熱流センサの出力値が飽和することを回避することができる。また、ゲイン倍率を現在より一段階(1ステップ)小さい倍率に変更することができるので、ゲイン倍率を段階的に減少させることができる。従って、ゲイン倍率を変更することによって、増幅された熱流センサの出力値が非連続(離散的)になるのを抑制することができる。
また、本発明の他の態様に係る光学式センサの検出方法は、複数のゲイン倍率について、ゲイン倍率毎にオフセット値をオフセット値算出部が算出するステップと、熱流センサの出力値を複数のゲイン倍率のうちの第1ゲイン倍率で増幅部が増幅するステップと、増幅された出力値から第1ゲイン倍率に対応するオフセット値をオフセット部が減算するステップと、減算された出力値をデジタル値にA/D変換部が変換するステップと、を含む。
この態様によれば、熱流センサの出力値が複数のゲイン倍率のうちの第1ゲイン倍率で増幅される。これにより、複数のゲイン倍率の倍率を幅広く設定することで、熱流センサの出力値のダイナミックレンジを広げることが可能となる。また、ゲイン倍率毎にオフセット値が算出され、増幅された出力値から第1ゲイン倍率に対応するオフセット値が減算される。これにより、複数のゲイン倍率の中から選択される第1ゲイン倍率が変更される場合でも、当該第1ゲイン倍率に対応するオフセット値を減算することによって、熱流センサの出力値の基準値補正を行うことができる。従って、熱流センサの出力値のダイナミックレンジを広げることができるとともに、熱流センサの出力値の基準値補正を行うことができる。
前述した態様において、算出するステップは、n個(nは2以上の整数)のデジタル値の平均値に基づいて、第1ゲイン倍率に対応するオフセット値をオフセット値算出部が更新することを含んでもよい。
この態様によれば、n個のデジタル値の平均値に基づいて、第1ゲイン倍率に対応するオフセット値が更新される。このように、所定期間における時系列データであるn個のデジタル値を平滑化した平均値に基づくことで、熱流センサの出力値の基準値補正に適したオフセット値に更新することができる。
前述した態様において、平均値は、最新のn個のデジタル値における移動平均値であってもよい。
この態様によれば、最新のn個のデジタル値における移動平均値に基づいて、第1ゲイン倍率に対応するオフセット値が算出される。このように、所定期間における直近の時系列データであるn個のデジタル値を平滑化した移動平均値に基づくことで、熱流センサの出力値の基準値補正にさらに適したオフセット値に更新することができる。
前述した態様において、デジタル値に基づいて、第1ゲイン倍率を複数のゲイン倍率のうちの第2ゲイン倍率にゲイン倍率変更部が変更するステップをさらに含んでもよい。
この態様によれば、デジタル値に基づいて、第1ゲイン倍率が複数のゲイン倍率のうちの第2ゲイン倍率に変更される。このように、第1ゲイン倍率から第2ゲイン倍率に変更することにより、複数のゲイン倍率の中から熱流センサの出力値に応じたゲイン倍率を設定することができる。従って、熱流センサの検出性能を高めることができる。
前述した態様において、変更するステップは、複数のデジタル値の最大値が第1ゲイン倍率に対応する下限値より小さいときに、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より大きく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率にゲイン倍率変更部が変更することを含んでもよい。
この態様によれば、複数のデジタル値の最大値が第1ゲイン倍率に対応する下限値より小さいときに、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より大きく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率に変更される。これにより、ゲイン倍率を現在より一段階(1ステップ)大きい倍率に変更することができるので、ゲイン倍率を段階的に増加させることができる。従って、ゲイン倍率を変更することによって、増幅された熱流センサの出力値が非連続(離散的)になるのを抑制することができる。
前述した態様において、変更するステップは、デジタル値が第1ゲイン倍率に対応する上限値より大きいときに、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より小さく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率にゲイン倍率変更部が変更することを含んでもよい。
この態様によれば、デジタル値が第1ゲイン倍率に対応する上限値より大きいときに、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より小さく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率に変更される。これにより、例えば1個のデジタル値によってゲイン倍率を小さい倍率にすぐに変更することができるので、熱流センサの出力値が飽和することを回避することができる。また、ゲイン倍率を現在より一段階(1ステップ)小さい倍率に変更することができるので、ゲイン倍率を段階的に減少させることができる。従って、ゲイン倍率を変更することによって、増幅された熱流センサの出力値が非連続(離散的)になるのを抑制することができる。
本発明によれば、熱流センサの出力値のダイナミックレンジを広げることができるとともに、熱流センサの出力値の基準値補正を行うことのできる熱流センサ用出力装置及び熱流センサ用出力方法を提供することができる。
図1は、実施形態に係る熱流センサ用出力装置の概略構成を例示するブロック図である。 図2は、熱流センサの電圧値とデジタル値との関係を例示するグラフである。 図3は、熱流センサ用出力装置の概略動作を例示するフローチャートである。 図4は、図3に示したオフセット値更新処理を例示するフローチャートである。 図5は、図3に示したゲイン倍率変更処理を例示するフローチャートである。 図6は、図3に示した表示処理を例示するフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
[構成例]
まず、図1を参照しつつ、本実施形態に係る熱流センサ用出力装置の構成の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る熱流センサ用出力装置100の概略構成を例示するブロック図である。
熱流センサ用出力装置100は、熱流センサHSのための出力装置である。図1に示すように、熱流センサ用出力装置100は、増幅部10と、オフセット部20と、A/D(Analog−to−Digital)変換部30と、制御部40と、表示部50と、を備える。
熱流センサHSは、被検出物における熱流を検出するように構成されている。熱流は、単位面積あたりに被検出物を通過する熱エネルギーであり、その単位は、例えば[W/m2]である。また、熱流には方向があり、例えば、熱エネルギーが被検出物の一方の面から他方の面に移動する場合を正方向とすると、他方の面から一方の面に移動する場合が負方向となる。熱流センサHSは、例えば、板状の形状を有しており、被検出物の他方の面に設けられる。熱流によって熱流センサHSの両面に温度差が発生すると、熱流センサHSは、当該温度差を起電力、つまり、電圧に変換して出力する。熱流の方向が負方向である場合、熱流センサHSが出力する電圧はマイナス(−)になる。
なお、本実施形態の熱流センサ用出力装置100が使用される熱流センサHSは、その検出原理を問わない。熱流センサは、例えば、熱電効果(ゼーベック効果)を利用するものであってもよいし、フーリエの法則を利用するものであってもよい。また、熱流センサの出力値は、電圧値である場合に限定されるものではなく、他の値であってもよい。
増幅部10には、熱流センサHSから出力された電圧値の信号が入力される。増幅部10は、熱流センサHSの電圧値を所定倍率のゲイン(以下、「ゲイン倍率」という)で増幅するように構成されている。具体的には、増幅部10は、複数のゲイン倍率のうちの一のゲイン倍率(以下、「第1ケイン倍率」という)で、熱流センサHSの電圧値を増幅する。これにより、複数のゲイン倍率の倍率を幅広く設定することで、熱流センサの出力値のダイナミックレンジを広げることが可能となる。
増幅部10は、例えば、可変抵抗器と複数の作動増幅器とを含んで構成されるゲイン可変型のアンプである。増幅部10は、制御部40から入力される制御信号に基づいて、複数のゲイン倍率の中から第1ゲイン倍率を選択する。
オフセット部20には、増幅部10によって増幅された熱流センサHSの電圧値の信号が入力される。オフセット部20は、増幅された熱流センサHSの電圧値から所定のオフセット値を減算するように構成されている。具体的には、オフセット部20は、増幅された電圧値から第1ゲイン倍率に対応するオフセット値を減算する。これにより、熱流センサHSの電圧値に対し、基準値補正が行われる。
オフセット部20は、例えばポテンションメータを含んで構成される。オフセット部20は、制御部40から入力される制御信号に基づいて、オフセット値とそのオフセット値を設定するタイミングを選択する。
A/D変換部30には、オフセット部20によってオフセット値が減算された熱流センサHSの電圧値の信号が入力される。A/D変換部30は、減算された熱流センサHSの電圧値をデジタル値に変換するように構成されている。具体的には、A/D変換部30には、制御部40から制御信号が入力される。A/D変換部30は、この制御信号に基づくタイミング(周期)で、オフセット値が減算された熱流センサHSの電圧値の信号に対し、標本化、量子化、及び符号化を行って、電圧値をデジタル値に変換する。A/D変換部30は、変換したデジタル値を制御部40に出力する。
なお、本実施形態では、A/D変換部30には、熱流センサHSの電圧値が負方向の最大値を基準値、例えばゼロとして、デジタル値に変換する。よって、熱流センサHSが検出する熱流の方向に関わらず、全ての値がプラスのデジタル値に変換される。但し、A/D変換部30は、例えば2の補数を用いて、熱流センサHSの電圧値が負方向の場合は、マイナスの値としてデジタル変換してもよい。
制御部40は、熱流センサ用出力装置100の各部の動作を制御するように構成されている。制御部40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のマイクロプロセッサと、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、バッファメモリ等のメモリと、を含んで構成される。制御部40は、その機能構成として、例えば、オフセット値算出部41と、ゲイン倍率変更部42と、表示制御部43と、を備える。
オフセット値算出部41は、増幅部10の複数のゲイン倍率について、ゲイン倍率毎にオフセット値を算出するように構成されている。前述したように、オフセット部20によって、増幅された出力値から第1ゲイン倍率に対応するオフセット値が減算される。これにより、複数のゲイン倍率の中から選択される第1ゲイン倍率が変更される場合でも、当該第1ゲイン倍率に対応するオフセット値を減算することによって、熱流センサHSの出力値の基準値補正を行うことができる。
また、オフセット値算出部41は、A/D変換部30によって変換されたデジタル値に基づいて、ゲイン倍率毎にオフセット値を更新するように構成されている。具体的には、オフセット値算出部41は、n個(nは2以上の整数)のデジタル値の平均値に基づいて、第1ゲイン倍率に対応するオフセット値を更新する。更新されたオフセット値はオフセット部20に出力される。このように、所定期間における時系列データであるn個のデジタル値を平滑化した平均値に基づくことで、熱流センサHSの出力値の基準値補正に適したオフセット値に更新することができる。
具体的には、オフセット値算出部41は、A/D変換部30から入力されるn回のデジタル値を、例えばメモリ又はバッファにそれぞれ記憶しておき、これらのn個のデジタル値から平均値を求める。
オフセット値算出部41が用いる平均値は、最新のn個のデジタル値における移動平均値であることが好ましい。このように、所定期間における直近の時系列データであるn個のデジタル値を平滑化した移動平均値に基づくことで、熱流センサHSの出力値の基準値補正にさらに適したオフセット値に更新することができる。
なお、以下において、説明の簡略化のため、移動平均値として単純移動平均値を用いる例を説明するが、これに限定されるものではない。移動平均値は、例えば、荷重移動平均値であってもよいし、指数平滑移動平均値であってもよい。
ゲイン倍率変更部42は、A/D変換部30によって変換されたデジタル値に基づいて、増幅部10の現在のゲイン倍率である第1ゲイン倍率を、複数のゲイン倍率のうちの他のゲイン倍率(以下、「第2ゲイン倍率」という)に変更するように構成されている。
このように、第1ゲイン倍率から第2ゲイン倍率に変更することにより、複数のゲイン倍率の中から熱流センサHSの出力値に応じたゲイン倍率を設定することができる。
具体的には、ゲイン倍率変更部42は、あらかじめ、ゲイン倍率毎に上限値及び下限値をメモリ等に記憶している。また、増幅部10によって現在の第1ゲイン倍率で増幅され、A/D変換部30によって変換された複数のデジタル値において、その最大値をバッファ等に記憶している。
ここで、図2を参照しつつ、ゲイン倍率の変更について説明する。図2は、熱流センサHSの電圧値とデジタル値との関係を例示するグラフである。なお、図2において、横軸は熱流センサHSの電圧値であり、縦軸はA/D変換部30によって変換されたデジタル値である。図2では、熱流センサHSの電圧値について、4つのゲイン倍率GM1,GM2,GM3,GM4で増幅したときのそれぞれのデジタル値を実線で示し、4つのゲイン倍率GM1,GM2,GM3,GM4のうちから選択された1つのゲイン倍率で増幅したときのデジタル値を太線で示している。なお、4つのゲイン倍率GM1,GM2,GM3,GM4のうち、ゲイン倍率GM1は最小の倍率を有し、ゲイン倍率GM4は最大の倍率を有している。
図2に示すように、ゲイン倍率毎にデジタル値の上限値UV及び下限値LVが設定されている。デジタル値の上限値UVは、表示部50に表示可能な最大値に対応するデジタル値より小さい値である。デジタル値の下限値LVは、表示部50に表示可能な最小値に対応するデジタル値より大きい値である。例えば、熱流センサHSの電圧値が電圧値VV1より大きい場合、図2において太線で示すように、熱流センサHSの電圧値をゲイン倍率GM1で増幅する。一方、熱流センサHSの電圧値が電圧値VV2より大きく電圧値VV1より小さい場合、図2において太線で示すように、熱流センサHSの電圧値をゲイン倍率GM2で増幅する。このとき、ゲイン倍率GM1で熱流センサHSの電圧値を増幅することも可能であるが、ゲイン倍率GM2で増幅したデジタル値の方が値が大きいので、熱流センサHSの検出性能を高めることができる。但し、熱流センサHSの電圧値VV1を超えてゲイン倍率GM2で増幅すると、そのデジタル値はゲイン倍率GM2の上限値UVを超えてしまい、飽和するおそれがある。よって、熱流センサHSの電圧値VV1に対応するゲイン倍率GM1の下限値LV及びゲイン倍率GM2の上限値UVを境界値してゲイン倍率GM1とゲイン倍率GM2とを変更する。
同様に、熱流センサHSの電圧値VV2に対応するゲイン倍率GM2の下限値LV及びゲイン倍率GM3の上限値UVを境界値してゲイン倍率GM2とゲイン倍率GM3とを変更し、熱流センサHSの電圧値VV3に対応するゲイン倍率GM3の下限値LV及びゲイン倍率GM4の上限値UVを境界値してゲイン倍率GM3とゲイン倍率GM4とを変更する。
各ゲイン倍率のデジタル値の上限値UV及び下限値LVは、隣り合うゲイン倍率の倍率に基づいて設定することが好ましい。例えば、ゲイン倍率GM1の倍率が1倍でゲイン倍率GM2の倍率が4倍である場合、ゲイン倍率GM1のデジタル値の下限値LVを「100」とし、ゲイン倍率GM2のデジタル値の上限値UVを「400」とする。この場合、ゲイン倍率GM2からゲイン倍率GM1に変更するときに、その倍率比1/4がデジタル値の比であるゲイン倍率GM1の下限値LV/ゲイン倍率GM2の上限値UV(100/400)と同一になるので、ゲイン倍率の倍率比を考慮して表示部50に表示することで、ゲイン倍率を変更しても熱流センサHSの電圧値が非連続にならない。
なお、図2では、説明の簡略化のため、各ゲイン倍率GM1,GM2,GM3,GM4のデジタル値の上限値UVが同一であり、デジタル値の下限値LVも同一である例を示したが、これに限定されるものではない。デジタル値の上限値及び下限値は、ゲイン倍率毎に異なる値であってもよい。
図1の説明に戻ると、ゲイン倍率変更部42は、複数のデジタル値の最大値が第1ゲイン倍率に対応する下限値より小さいときに、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より大きく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率に変更する。これにより、ゲイン倍率を現在より一段階(1ステップ)大きい倍率に変更することができるので、ゲイン倍率を段階的に増加させることができる。従って、ゲイン倍率を変更することによって、増幅された熱流センサの出力値が非連続(離散的)になるのを抑制することができる。
また、ゲイン倍率変更部42は、デジタル値が第1ゲイン倍率に対応する上限値より大きいときに、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より小さく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率に変更する。これにより、例えば1個のデジタル値によってゲイン倍率を小さい倍率にすぐに変更することができるので、熱流センサHSの出力値が飽和することを回避することができる。また、ゲイン倍率を現在より一段階(1ステップ)小さい倍率に変更することができるので、ゲイン倍率を段階的に減少させることができる。従って、ゲイン倍率を変更することによって、増幅された熱流センサの出力値が非連続(離散的)になるのを抑制することができる。
表示制御部43は、A/D変換部30によって変換されたデジタル値に基づいて、表示部50への表示を制御するように構成されている。
表示部50は、情報を出力するように構成されている。表示部50は、例えば、熱流センサHSの出力値、設定内容等を表示する。表示部50は、例えば、7セグメントディスプレイを含んで構成される。また、表示部50は、例えば警告等を知らせるための表示灯をさらに含んで構成されていてもよい。
本実施形態では、熱流センサ用出力装置100の構成として、図1に示す例を示したが、これに限定されるものではない。熱流センサ用出力装置は、例えば、スイッチ、ボタン等を含んで構成され、利用者(ユーザ)の操作によって情報を入力するための操作部をさらに備えていてもよい。また、熱流センサ用出力装置は、外部機器との間でデータや信号をやり取りするための入出力インターフェースを備えていてもよい。
[動作例]
次に、図3から図6を参照しつつ、本実施形態に係る熱流センサ用出力装置100の動作の一例について説明する。図3は、熱流センサ用出力装置100の概略動作を例示するフローチャートである。図4は、図3に示したオフセット値更新処理S210を例示するフローチャートである。図5は、図3に示したゲイン倍率変更処理S230を例示するフローチャートである。図6は、図3に示した表示処理S250を例示するフローチャートである。
熱流センサ用出力装置100は、例えば電源を入れる等によって起動されると、図3に示す熱流センサ用出力処理S200を実行する。
最初に、増幅部10は、熱流センサHSの電圧値を第1ゲイン倍率で増幅する(S201)。熱流センサ用出力処理S200の開始直後は、第1ゲイン倍率として、例えば、複数のゲイン倍率の中で最大の倍率を有するものが設定されている。
次に、オフセット部20は、増幅された熱流センサHSの電圧値から、第1ゲイン倍率に対応するオフセット値を減算する(S202)。
次に、A/D変換部30は、オフセット値が減算された熱流センサHSの電圧値をデジタル値に変換する(S203)。これにより、制御部40は、熱流センサHSの電圧値のデジタル値を取得することができる。
以下の説明において、ステップS203で取得した最新のデジタル値を、過去のデジタル値と区別するために、特にデジタル値DVと表記する。
次に、オフセット値算出部41は、後述するオフセット値更新処理S210を行う。オフセット値更新処理S210では、n個のデジタル値の平均値に基づいて、現在の第1ゲイン倍率に対応するオフセット値が更新される。
次に、ゲイン倍率変更部42は、後述するゲイン倍率変更処理S230を行う。ゲイン倍率変更処理S230では、ステップS203で取得したデジタル値DVに基づいて、第1ゲイン倍率が第2ゲイン倍率に変更される。
次に、表示制御部43は、後述する表示処理S250を行う。表示処理S250では、ステップS203で取得したデジタル値DVが表示される。
表示処理S250の後、熱流センサ用出力装置100は、ステップS201に戻り、例えば電源を切る等によって停止されるまで、ステップS201から表示処理S250を繰り返す。
<オフセット値更新処理S210>
オフセット値更新処理S210が開始されると、図4に示すように、最初に、オフセット値算出部41は、図3に示すステップS203で取得したデジタル値DVを加算してn個のデジタル値の合計であるオフセット値用総和SOVを算出する(S211)。オフセット値用総和SOVは、例えば、デジタル値DVを用いて以下の式(1)で算出される。
SOV=SOV+DV …(1)
ここで、S203で取得したデジタル値DVが(n+1)個目のデジタル値である場合、過去のn個のデジタル値のうちで最も古いデジタル値を、オフセット値用総和SOVから減算する。これにより、移動平均値を求めるためのオフセット値用総和SOVが算出される。以下の説明において、nをオフセット値用平均数nと表記する。
次に、オフセット値算出部41は、加算回数ANに「1」を加算する(S212)。なお、加算回数ANには、初期値としてゼロがあらかじめ設定されている。また、加算回数ANの初期値として「n」をあらかじめ設定しておき、ステップS212において、オフセット値算出部41が、加算回数ANから「1」を減算するようにしてもよい。
次に、オフセット値算出部41は、加算回数ANがオフセット値用平均数n以上であるか否かを判定する(S213)。
ステップS213の判定の結果、加算回数ANがオフセット値用平均数n以上である場合、オフセット値算出部41はオフセット値OVを算出する(S214)。オフセット値OVは、例えば、基準値RVを用いて以下の式(2)で算出される。
OV=RV−SOV/n …(2)
なお、基準値RVは、ゲイン倍率毎に定められた基準となる値であり、式(2)では、現在の第1ゲイン倍率に対応する基準値が使用される。
次に、オフセット値算出部41は、ステップS214で算出したオフセット値OVをオフセット部20に出力し、現在の第1ゲイン倍率に対応するオフセット値を更新する(S215)。そして、ステップS215の後、オフセット値算出部41は、オフセット値更新処理S210を終了する。
一方、ステップS213の判定の結果、加算回数ANがオフセット値用平均数nより小さい場合、オフセット値算出部41は、何もせずに、オフセット値更新処理S210を終了する。
<ゲイン倍率変更処理S230>
ゲイン倍率変更処理S230が開始されると、図5に示すように、最初に、ゲイン倍率変更部42は、図3に示すS203で取得したデジタル値DVが、第1ゲイン倍率に対応する上限値UVより大きいか否かを判定する(S231)。
ステップS231の判定の結果、デジタル値DVが第1ゲイン倍率に対応する上限値UVより大きい場合、第1ゲイン倍率で増幅された熱流センサHSの電圧値のデジタル値が飽和するおそれがある。よって、ゲイン倍率変更部42は、増幅部10に制御信号を出力して、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より小さく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率に変更する、すなわち、一段階(1ステップ)小さいゲイン倍率に下げる(S232)。
本実施形態では、ステップS231において、最新のデジタル値DVの一つで第1ゲイン倍率の上限値UVより大きいか否かを判定し、当該デジタル値DVが第1ゲイン倍率の上限値UVより大きい場合に、ゲイン倍率を一段階下げる例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、最新のk個(kは2以上の整数)のデジタル値における平均値が、第1ゲイン倍率の上限値UVより大きいか否かを判定し、当該平均値が第1ゲイン倍率の上限値UVより大きい場合に、ゲイン倍率を一段階下げるようにしてもよい。
ステップS232の後、ゲイン倍率変更部42は、リセット処理を行う(S233)。リセット処理では、ゲイン倍率変更部42は、ゲイン倍率に依存した値を初期値に戻す。ゲイン倍率変更部42は、例えば、図4に示すステップS211で算出されるオフセット値用総和SOV、ステップS212で加算される加算回数AN、後述する判定回数JN及び最大値MVに、それぞれゼロを設定する。
ステップS233の後、ゲイン倍率変更部42は、ゲイン倍率変更処理S230を終了する。
一方、ステップS231の判定の結果、デジタル値DVが第1ゲイン倍率に対応する上限値UV以下である場合、ゲイン倍率変更部42は判定回数JNに「1」を加算する(S234)。なお、判定回数JNには、初期値としてゼロがあらかじめ設定されている。また、判定回数JNの初期値として、後述する判定必要数RNを設定しておき、ステップS234において、ゲイン倍率変更部42が、判定回数JNから「1」を減算するようにしてもよい。
次に、ゲイン倍率変更部42は、デジタル値DVが、過去の複数回のデジタル値における最大値MVより大きいか否かを判定する(S235)。
ステップS235の判定の結果、デジタル値DVが最大値MVより大きい場合、ゲイン倍率変更部42は、デジタル値DVを新たな最大値として最大値MVを更新する(S236)。
一方、ステップS235の判定の結果、デジタル値DVが最大値MV以下である場合、ゲイン倍率変更部42は、ゲイン倍率変更処理S230を終了する。
ステップS236の後、ゲイン倍率変更部42は、判定回数JNが判定必要数RN以上であるか否かを判定する(S237)。判定必要数RNには、第1ゲイン倍率より大きい倍率を有するゲイン倍率に上げるか否かを判定するために、必要と考えられるデジタル値の個数があらかじめ設定されている。
ステップS237の判定の結果、判定回数JNが判定必要数RN以上である場合、ゲイン倍率変更部42は、ステップS236で更新した最大値MVが、第1ゲイン倍率に対応する下限値LVより小さいか否かを判定する(S238)。
ステップS238の判定の結果、最大値MVが第1ゲイン倍率に対応する下限値LVより小さい場合、第1ゲイン倍率で増幅された熱流センサHSの電圧値のデジタル値は、より大きい倍率を有する第2ゲイン倍率で増幅すれば、当該第2ゲイン倍率に対応する上限値UVの付近の値になる蓋然性が高い。増幅後の値がゲイン倍率の上限値UV付近になるときに、熱流センサHSの電圧値の検出性能を向上させることができる。よって、ゲイン倍率変更部42は、増幅部10に制御信号を出力して、複数のゲイン倍率のうち、第1ゲイン倍率の倍率より大きく、かつ、最も近い倍率を有する第2ゲイン倍率に変更する、すなわち、一段階(1ステップ)大きいゲイン倍率に上げる(S239)。
ステップS239の後、ゲイン倍率変更部42は、前述したステップS233のリセット処理を行い、その後、ゲイン倍率変更処理S230を終了する。
一方、ステップS237の判定の結果、判定回数JNが判定必要数RNより小さい場合、あるいは、ステップS238の判定の結果、最大値MVが第1ゲイン倍率に対応する下限値LV以上である場合、ゲイン倍率変更部42は、何もせずに、ゲイン倍率変更処理S230を終了する。
<表示処理S250>
表示処理S250が開始されると、図6に示すように、最初に、表示制御部43は、最新のデジタル値DVに基づいて、表示値IVを算出する(S251)。表示値IVは、例えば、デジタル値DVに所定の定数を乗算して求められる。
次に、表示制御部43は、ステップS251で算出した表示値IVを加算してm個(mは2以上の整数)の表示値IVの合計である表示判定用総和SIDを算出する(S252)。表示判定用総和SIDは、例えば、表示値IVを用いて以下の式(3)で算出される。
SID=SID+IV …(3)
ここで、ステップS251で算出した表示値IVが(m+1)個目の表示値IVである場合、過去のm個の表示値IVのうちで最も古い表示値IVを、表示判定用総和SIDから減算する。これにより、移動平均値を求めるための表示判定用総和SIDが算出される。以下の説明において、mを表示判定値用平均数mと表記する。
次に、表示制御部43は、表示判定用平均値が表示下限しきい値以上、かつ、表示上限しきい値以下であるか否かを判定する(S353)。表示判定用平均値は、表示判定用総和SIDを表示判定値用平均数mで除算した値(SID/m)である。表示下限しきい値及び表示上限しきい値は、表示部50に表示可能な値の範囲に基づいて、表示判定用平均値のために定められた値である。
ステップS353の判定の結果、表示判定用平均値が表示下限しきい値以上、かつ、表示上限しきい値以下である場合、ステップS251で算出した表示値IVは、表示部50に表示可能であると考えられる。よって、表示制御部43は、ステップS251で算出した表示値IVを表示部50に出力して表示させる(S354)。
一方、ステップS353の判定の結果、表示判定用平均値が、表示下限しきい値未満である場合、又は、表示上限しきい値より大きい場合、ステップS251で算出した表示値IVは、表示部50に表示できないと考えられる。よって、表示制御部43は、エラーを示す制御信号を表示部50に出力してエラーを表示させる(S355)。
ステップS354の後、又はステップS355の後、表示制御部43は、表示処理S250を終了する。
以上のように、本実施形態では、複数のゲイン倍率のうちの第1ケイン倍率で、熱流センサHSの電圧値が増幅される。これにより、複数のゲイン倍率の倍率を幅広く設定することで、熱流センサの出力値のダイナミックレンジを広げることが可能となる。また、ゲイン倍率毎にオフセット値が算出され、増幅された出力値から第1ゲイン倍率に対応するオフセット値が減算される。これにより、複数のゲイン倍率の中から選択される第1ゲイン倍率が変更される場合でも、当該第1ゲイン倍率に対応するオフセット値を減算することによって、熱流センサHSの出力値の基準値補正を行うことができる。従って、熱流センサの出力値のダイナミックレンジを広げることができるとともに、熱流センサの出力値の基準値補正を行うことができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
(附記)
1.複数のゲイン倍率について、ゲイン倍率毎にオフセット値を算出するオフセット値算出部41と、
熱流センサHSの出力値を複数のゲイン倍率のうちの第1ゲイン倍率で増幅する増幅部10と、
増幅された出力値から第1ゲイン倍率に対応するオフセット値を減算するオフセット部20と、
減算された出力値をデジタル値に変換するA/D変換部30と、を備える、
熱流センサ用出力装置100。
7.複数のゲイン倍率について、ゲイン倍率毎にオフセット値をオフセット値算出部41が算出するステップと、
熱流センサHSの出力値を複数のゲイン倍率のうちの第1ゲイン倍率で増幅部10が増幅するステップと、
増幅された出力値から第1ゲイン倍率に対応するオフセット値をオフセット部20が減算するステップと、
減算された出力値をデジタル値にA/D変換部30が変換するステップと、を含む、
熱流センサ用出力方法。
10…増幅部、20…オフセット部、30…A/D変換部、40…制御部、41…オフセット値算出部、42…ゲイン倍率変更部、43…表示制御部、50…表示部、100…熱流センサ用出力装置、AN…加算回数、DV…デジタル値、GM1、GM2,GM3,GM4…ゲイン倍率、HS…熱流センサ、IV…表示値、JN…判定回数、LV…下限値、m…表示判定値用平均数、MV…最大値、n…オフセット値用平均数、OV…オフセット値、RN…判定必要数、RV…基準値、S200…熱流センサ用出力処理、S210…オフセット値更新処理、S230…ゲイン倍率変更処理、S250…表示処理、SID…表示判定用総和、SOV…オフセット値用総和、UV…上限値、VV1,VV2,VV3…電圧値

Claims (12)

  1. 複数のゲイン倍率について、ゲイン倍率毎にオフセット値を算出するオフセット値算出部と、
    ゲイン可変型の増幅部であって、熱流センサの出力値を前記複数のゲイン倍率のうちの第1ゲイン倍率で増幅する増幅部と、
    前記増幅された出力値から前記第1ゲイン倍率に対応する前記オフセット値を減算するオフセット部と、
    前記減算された出力値をデジタル値に変換するA/D変換部と、を備える、
    熱流センサ用出力装置。
  2. 前記オフセット値算出部は、n個(nは2以上の整数)の前記デジタル値の平均値に基づいて、前記第1ゲイン倍率に対応する前記オフセット値を更新する、
    請求項1に記載の熱流センサ用出力装置。
  3. 前記平均値は、最新の前記n個のデジタル値における移動平均値である、
    請求項2に記載の熱流センサ用出力装置。
  4. 前記デジタル値に基づいて、前記第1ゲイン倍率を前記複数のゲイン倍率のうちの第2ゲイン倍率に変更するゲイン倍率変更部をさらに備える、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の熱流センサ用出力装置。
  5. 前記ゲイン倍率変更部は、複数の前記デジタル値の最大値が前記第1ゲイン倍率に対応する下限値より小さいときに、前記複数のゲイン倍率のうち、前記第1ゲイン倍率の倍率より大きく、かつ、最も近い倍率を有する前記第2ゲイン倍率に変更する、
    請求項4に記載の熱流センサ用出力装置。
  6. 前記ゲイン倍率変更部は、前記デジタル値が前記第1ゲイン倍率に対応する上限値より大きいときに、前記複数のゲイン倍率のうち、前記第1ゲイン倍率の倍率より小さく、かつ、最も近い倍率を有する前記第2ゲイン倍率に変更する、
    請求項4又は5に記載の熱流センサ用出力装置。
  7. 複数のゲイン倍率について、ゲイン倍率毎にオフセット値をオフセット値算出部が算出するステップと、
    熱流センサの出力値を前記複数のゲイン倍率のうちの第1ゲイン倍率でゲイン可変型の増幅部が増幅するステップと、
    前記増幅された出力値から前記第1ゲイン倍率に対応する前記オフセット値をオフセット部が減算するステップと、
    前記減算された出力値をデジタル値にA/D変換部が変換するステップと、を含む、
    熱流センサ用出力方法。
  8. 前記算出するステップは、n個(nは2以上の整数)の前記デジタル値の平均値に基づいて、前記第1ゲイン倍率に対応する前記オフセット値を前記オフセット値算出部が更新することを含む、
    請求項7に記載の熱流センサ用出力方法。
  9. 前記平均値は、最新の前記n個のデジタル値における移動平均値である、
    請求項8に記載の熱流センサ用出力方法。
  10. 前記デジタル値に基づいて、前記第1ゲイン倍率を前記複数のゲイン倍率のうちの第2ゲイン倍率にゲイン倍率変更部が変更するステップをさらに含む、
    請求項7から9のいずれか一項に記載の熱流センサ用出力方法。
  11. 前記変更するステップは、複数の前記デジタル値の最大値が前記第1ゲイン倍率に対応する下限値より小さいときに、前記複数のゲイン倍率のうち、前記第1ゲイン倍率の倍率より大きく、かつ、最も近い倍率を有する前記第2ゲイン倍率に前記ゲイン倍率変更部が変更することを含む、
    請求項10に記載の熱流センサ用出力方法。
  12. 前記変更するステップは、前記デジタル値が前記第1ゲイン倍率に対応する上限値より大きいときに、前記複数のゲイン倍率のうち、前記第1ゲイン倍率の倍率より小さく、かつ、最も近い倍率を有する前記第2ゲイン倍率に前記ゲイン倍率変更部が変更することを含む、
    請求項10又は11に記載の熱流センサ用出力方法。
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