JP6922388B2 - 電池搭載車両 - Google Patents

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Description

本発明は、フロアパンの下側に電池パックが搭載された車両に関する。
下記特許文献1に記載されたバッテリ搭載車両では、フロアパネル(フロアパン)の下側で且つ左右のサイドメンバ間にバッテリユニット(電池パック)が搭載されている。このバッテリユニットは、左右のサイドメンバに両端部が固定されたクロスメンバに支持されている。
特開2014−226957号公報
上記構成のバッテリ搭載車両では、フロアパネルの下側にバッテリユニットが搭載されているため、床下から車室内へ侵入する騒音を低減するための構成として、バッテリユニットを利用することができる。しかしながら、バッテリユニットと左右のサイドメンバとの間には、それぞれ車外に連通された左右の隙間が存在するため、これらの隙間に侵入する騒音が、フロアパネルを透過して車室内へ侵入する。このような騒音の侵入を低減するための対策としては、フロアパネルの板厚増加や吸音材の設定等が考えられるが、そのような対策は、質量の増加や部材の追加を抑制する観点で好ましくない。
本発明は上記事実を考慮し、フロアパンの下側に電池パックが搭載された構成において、床下から車室内へ侵入する騒音を、質量の増加や部材の追加を伴わずに低減することができる電池搭載車両を得ることを目的とする。
第1の態様の電池搭載車両は、車室のフロアパンの下側に搭載された電池パックと、前記電池パックに対して隙間を隔てて車両水平方向に対向した車体骨格部材と、前記電池パック及び前記車体骨格部材のうちの少なくとも一方における前記隙間と面する壁部に形成され、前記少なくとも一方の内部に設けられた空間と前記隙間とを連通させた吸音孔と、を備えている。
第1の態様では、車室のフロアパンの下側に電池パックが搭載されている。この電池パックは、車体骨格部材に対して隙間を隔てて車両水平方向に対向している。これらの電池パック及び車体骨格部材のうちの少なくとも一方における上記隙間と面する壁部には、吸音孔が形成されている。この吸音孔は、上記少なくとも一方の内部に設けられた空間と上記隙間とを連通させている。このため、上記隙間を通ってフロアパン側へ向かう車室床下の騒音の一部は、上記吸音孔を通って上記空間に入り込み、ヘルムホルツ共鳴器の原理で吸音される。これにより、床下から車室内へ侵入する騒音を、質量の増加や部材の追加を伴わずに低減することができる。
第2の態様の電池搭載車両は、第1の態様において、前記空間は、閉空間である。
第2の態様では、電池パックと車体骨格部材との間の隙間が、吸音孔を介して閉空間と連通されている。これにより、吸音孔を介して上記隙間と連通された空間が閉空間でない場合(例えば吸音孔以外の孔等を介して車外等と連通されている場合)と比較して、ヘルムホルツ共鳴器の原理による吸音効果が増大される。
第3の態様の電池搭載車両は、第1の態様又は第2の態様において、互いに容積が異なる複数の前記空間と、前記複数の空間をそれぞれ前記隙間と連通させた複数の前記吸音孔と、を備えている。
第3の態様では、電池パックと車体骨格部材との間の隙間が、複数の吸音孔を介して複数の空間と連通されている。これら複数の空間は、互いに容積が異なっているため、複数の周波数の騒音を吸音することができる。
第4の態様の電池搭載車両は、第1の態様第3の態様の何れか1つの態様において、複数の前記空間と、前記複数の空間をそれぞれ前記隙間と連通させると共に互いに断面積が異なる複数の前記吸音孔と、を備えている。
第4の態様では、電池パックと車体骨格部材との間の隙間が、複数の吸音孔を介して複数の空間と連通されている。上記複数の吸音孔は、互いに断面積が異なっているため、複数の周波数の騒音を吸音することができる。
第5の態様の電池搭載車両は、第1の態様第4の態様の何れか1つの態様において、前記電池パックは、前記隙間と面する壁部を備えた周壁と、前記周壁の上下両端部に取り付けられた天板及び底板とを有する電池ケースを備えており、前記周壁よりも車両水平方向の車外側へ張り出した前記底板と前記フロアパンとが前記車体骨格部材と結合されており、前記隙間が前記底板によって車外と仕切られている。
第5の態様では、電池ケースの天板及び底板とフロアパンとの3枚の隔壁によって、床下から車室内への騒音の侵入が低減される。また、電池ケースと車体骨格部材との間の隙間が、電池ケースの底板によって車外と仕切られているので、床下から上記隙間に侵入する騒音を低減することができる。
以上説明したように、本発明に係る電池搭載車両では、フロアパンの下側に電池パックが搭載された構成において、床下から車室内へ侵入する騒音を、質量の増加や部材の追加を伴わずに低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る電池搭載車両から電池パックが取り外された状態を示す斜視図である。 第1実施形態に係る電池搭載車両の平面図である。 図2のF3−F3線に沿った切断面を拡大して示す拡大断面図である。 第1実施形態に係る電池パックの斜視図である。 第1比較例を示す図3に対応した断面図である。 第2比較例を示す図3に対応した断面図であり、電池パックの電池ケースによる車室内への騒音侵入低減効果について説明するための図である。 第2比較例を示す図3に対応した断面図であり、電池ケースとロッカとの間の隙間を通って車室内へ侵入する騒音について説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る電池搭載車両のロッカ周辺の構成を示す図3に対応した断面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図4を用いて本発明の第1実施形態に係る電池搭載車両としての電気自動車10について説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印LH、矢印RHは、車両の前方向(進行方向)、上方向、左方向、右方向をそれぞれ示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。また、各図においては、図面を見易くする関係から一部の符号を省略している場合がある。
<第1実施形態>
図1及び図2に示されるように、本実施形態に係る電気自動車10は、セダンタイプの車体11を備えており、図3に示されるように、車室12の床部を構成するフロアパン14の下側に電池パック(バッテリユニット)40が搭載されている。この電池パック40は、図1〜図4に示されるように、扁平な略直方体状に形成されており、車室12の床下の略全面に搭載されている。
この電池パック40は、図2に示されるように、左右一対のロッカ16の間で且つフロントクロスメンバ30とリヤクロスメンバ32との間に配置されている。左右のロッカ16は、車室12の車幅方向両端下部に車両前後方向に沿って延在している。フロントクロスメンバ30は、左右のロッカ16の前端部を車幅方向に繋いでおり、リヤクロスメンバ32は、左右のロッカ16の後端部を車幅方向に繋いでいる。左右のロッカ16、フロントクロスメンバ30及びリヤクロスメンバ32は、何れも車体11の骨格を構成している。以下、先ず本発明に係る「車体骨格部材」に相当するロッカ16の構成について説明し、その後に電池パック40の構成、及び本実施形態の要部である吸音構造について説明する。
(ロッカ16の構成)
ロッカ16は、例えばアルミニウム合金等の軽金属の押出成形によって形成されたものであり、車両前後方向を長手とする長尺状に形成されている。このロッカ16は、車体前後方向に延在する略矩形閉断面形状に形成されている。具体的には、ロッカ16は図3に示されるように、車両上下方向に対向する上壁部16A及び下壁部16Bと、上壁部16A及び下壁部16Bの車幅方向外側端部を車両上下方向に繋いだ外壁部16Cと、上壁部16A及び下壁部16Bの車幅方向内側端部を車両上下方向に繋いだ内壁部16Dとを備えている。なお、本実施形態では、ロッカ16の車両前後方向両端部は、図示しない別の車体骨格部材によって閉塞されているが、これに限らず、ロッカ16の車両前後方向両端部が開放された構成にしてもよい。また、本実施形態では、上壁部16A、下壁部16B、内壁部16Dが車両前後方向視で屈曲しているが、これに限らず、車両前後方向視における上壁部16A、下壁部16B、内壁部16Dの形状は適宜変更可能である。
上壁部16Aの車幅方向中央部付近には、車両上方へ突出した部品取付用のリブ16A1が設けられており、下壁部16Bの車幅方向中央部付近には、車両下方へ突出した部品取付用のリブ16B1が設けられている。これらのリブ16A、16Bは、周辺部品(図示しないピラー等)との接合部として用いられる。また、上側のリブ16Aは、ウェザーストリップの取付部としても用いられる。
外壁部16Cは、車両前後方向視で車両上下方向に延在しており、内壁部16Dは、車両前後方向視でクランク状(段付状)に屈曲している。この内壁部16Dは、上壁部16Aの車幅方向内側端部から車両下方へ延びる上側垂直部16D1と、上側垂直部16D1の下端部から車幅方向内側へ延びる中間水平部16D2と、中間水平部16D2の車幅方向内側端部から車両下方へ延びて下壁部16Bの車幅方向内側端部に繋がった下側垂直部16D3とによって構成されている。下側垂直部16D3の上下方向寸法は、上側垂直部16D1の上下方向寸法よりも長く設定されている。また、上記のように内壁部16Dがクランク状に屈曲しているため、上壁部16Aの車幅方向寸法は、下壁部16Bの車幅方向寸法よりも短く設定されている。
内壁部16Dの中間水平部16D2の上面には、フロアパン14の車幅方向端部が重ね合わされている。このフロアパン14は、例えばロッカ16の材料と同じ軽金属(例えばアルミニウム合金)からなる板材がプレス成形されて形成されたものであり、スポット溶接、摩擦撹拌接合又はリベット止め等の手段によって中間水平部16D2と結合されている。なお、フロアパン14がロッカ16の材料と異なる材料からなる板材(例えば鋼板)によって形成されている場合、フロアパン14とロッカ16とがボルト締結又はリベット止め等の手段によって結合される構成になる。
また、ロッカ16の上下方向中間部には、内壁部16Dの下側垂直部16D3と外壁部16Cとの間に架け渡された上下一対の中間壁部16E、16Fと、上下の中間壁部16E、16Fを車両上下方向に繋いだ複数(ここでは3つ)の区画壁部16G、16H、16Iとが設けられている。3つの区画壁部16G、16H、16Iは、車幅方向に等間隔又は略等間隔に並んでいる。これらの中間壁部16E、16F及び区画壁部16G、16H、16Iは、側面衝突のエネルギを吸収するためのエネルギ吸収部17を構成している。このエネルギ吸収部17によって、ロッカ16の内部(閉断面内)が上空間18と下空間20とに区画されている。また、ロッカ16の内部における上下の中間壁部16E、16Fの間の空間は、3つの区画壁部16G、16H、16Iによって複数(ここでは4つ)の小空間22、24、26、28に区画されている。上記の上空間18、下空間20、小空間22、24、26、28は、何れも閉空間とされている。なお、上空間18、下空間20及び小空間22は、互いに容積が異なっている。
上記構成のロッカ16は、図2及び図3に示されるように、電池パック40に対して隙間70を隔てて車幅方向(車両水平方向)に対向している。なお、図3では車両左側部分のみを図示しているが、左右のロッカ16及び電池パック40は左右対称に構成されている。また、図2に示されるように、フロントクロスメンバ30は、電池パック40に対して隙間72を隔てて車両前方(車両水平方向)から対向しており、リヤクロスメンバ32は、電池パック40に対して隙間74を隔てて車両後方から対向している。
(電池パック40の構成)
電池パック40は、図1〜図4に示されるように、車両前後方向を長手とし且つ車両上下方向に扁平な箱状に形成された電池ケース42と、電池ケース42の内部に収容された複数の電池モジュール64(図3参照)とを備えている。電池モジュール64は、複数の角型の蓄電池によって構成されている。
電池ケース42は、周壁46と、天板(蓋)48と、底板50とを有している。周壁46は、例えばアルミニウム合金等の軽金属の押出成形によって形成された長尺な押出成形品が矩形枠状に曲げられると共に、長手方向両端部を互いに接合されて形成されたものであり、平面視で矩形枠状をなしている。この周壁46は、図2に示されるように、車幅方向に対向する左右一対の側壁部46SWと、左右の側壁部46SWの前端部を車幅方向に繋いだ前壁部40FWと、左右の側壁部46SWの後端部を車幅方向に繋いだ後壁部RWとを備えている。この周壁46の内側には、複数の電池モジュール64(図3参照)が配置されている。
また、この周壁46は、図3に示されるように、周方向(上記押出成形品の長手方向)から見た断面が略B字状(略日字状)に形成されている。この周壁46は、周壁46の外周面を形成する外周壁部46Aと、周壁46の内周面を形成する内周壁部46Bと、外周壁部46A及び内周壁部46Bの上端部を車両水平方向に繋いだ上壁部46Cと、外周壁部46A及び内周壁部46Bの下端部を車両水平方向に繋いだ下壁部46Dと、外周壁部46A及び内周壁部46Bの上下方向中間部を車両水平方向に繋いだ仕切壁部46Eとを備えている。この仕切壁部46Eによって周壁46の内部が上空間52と下空間54とに仕切られて(区画されて)いる。これらの上空間52及び下空間54は、何れも閉空間とされている。なお、上空間52及び下空間54は、互いに容積が異なると共に、前述した上空間18、下空間20及び小空間22とも容積が異なっている。
天板48は、例えばアルミニウム合金等の軽金属からなる板材がプレス成形されて形成されたものであり、周壁46の上壁部46Cの上面に複数のボルト54(図3参照)によって固定されている。底板50は、例えばアルミニウム合金等の軽金属からなる板材がプレス成形された形成されたものであり、周壁46の下壁部46Dの下面に溶接、リベット止め等の手段によって固定されている。この底板50の車幅方向両端部には、図1、図3及び図4に示されるように、周壁46の左右の側壁部46SWよりも車両水平方向の車外側(ここでは車幅方向外側)へ張り出した左右一対の固定フランジ部(張出部)50Aが設けられている。
左右の固定フランジ部50Aは、図3に示されるように、左右のロッカ16の下壁部16Bの下面に重ね合わされている。左右の固定フランジ部50Aには、図1、図3及び図4に示されるように、車両前後方向に並んだ複数のボルト孔56(図2では図示省略)が形成されている。これらのボルト孔56には、図3に示されるように、車両下方側からボルト58が挿入されている。各ボルト58は、ロッカ16の下壁部16Bに形成されたボルト孔60に挿通され、ロッカ16の下空間20内に配置されたナット62に螺合している。これにより、左右の固定フランジ部50Aが左右のロッカ16に結合(固定)されており、電池ケース42すなわち電池パック40が左右ロッカ16に支持されている。
(本実施形態の要部)
本実施形態では、図3に示されるように、電池ケース42の周壁46よりも車幅方向外側へ張り出した固定フランジ部50A(底板50)と、フロアパン14とが、ロッカ16に結合されている。また、電池ケース42の周壁46が有する外周壁部46Aのうち側壁部46SWを構成する部位と、ロッカ16の内壁部16Dが有する下側垂直部16D3との間には、隙間70が形成されている。そして、この隙間70を隔てて電池ケース42の外周壁部46Aとロッカ16の下側垂直部16D3とが車幅方向に対向している。この隙間70は、底板50の固定フランジ部50Aによって車外と仕切られると共に、フロアパン14によって車室12内と仕切られている。
ここで、図1、図3及び図4に示されるように、電池ケース42の周壁46が有する外周壁部46Aのうち側壁部46SWを構成する部位、すなわち電池パック40において隙間70と面する壁部には、複数の吸音用貫通孔80が形成されている。複数の吸音用貫通孔80は、本発明に係る「吸音孔」に相当するものであり、車両前後方向に等間隔又は略等間隔に並んで形成されている。これらの吸音用貫通孔80は、電池パック40(電池ケース42)において、ロッカ16に対して車幅方向に対向する部位に形成されており、周壁46の下空間54と隙間70とを相互に連通させている。この下空間54は、前述したように閉空間とされている。
(作用及び効果)
次に、第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の電気自動車10では、車室12のフロアパン14の下側に電池パック40が搭載されている。この電池パック40は、ロッカ16に対して隙間70を隔てて車幅方向外方から対向している。電池パック40の外周壁部46A(隙間70と面する壁部)には、複数の吸音用貫通孔80が形成されている。これら複数の吸音用貫通孔80は、電池パック40の内部に設けられた下空間54と隙間70とを連通させている。このため、電池ケース42の底板50を透過し、隙間70を通ってフロアパン14側へ向かう床下の騒音の一部は、吸音用貫通孔80を通って下空間54に入り込み、ヘルムホルツ共鳴器の原理で吸音される。これにより、床下から車室12内へ侵入する騒音を、質量の増加や部材の追加を伴わずに低減することができる。
上記の効果について、図5に示される第1比較例200と、図6及び図7に示される第2比較例300とを用いて補足説明する。なお、図5〜図7では、本実施形態と同様の構成に同符号を付している。図5に示される第1比較例200は、フロアパン14の下側に電池パックが搭載されていない車両(例えばガソリンエンジン車)である。この第1比較例200では、車室12の床部において車外と車室12内とを隔てる隔壁はフロアパン14の1枚のみであるため、床下の騒音が車室12内へ侵入し易い(図5の矢印N1参照)。このため、車室12内への騒音の侵入を抑制(低減)するために、フロアパン14の板厚を増やすとか、フロアパン14上に吸音材を設定する等の対策が必要となる。
一方、図6及び図7に示される第2比較例300は、本実施形態と同様にフロアパン14の下側に電池パック40が搭載された電池搭載車両である。この第2比較例300では、電池パック40の電池ケース42が天板48と底板50とを備えているため、車室12の床部には、天板48及び底板50とフロアパン14との3枚の隔壁が存在する。このため、上記3枚の隔壁を、車室12内への騒音の侵入を抑制する遮音材として機能させることが考えられる(図6の矢印N2参照)。その結果、フロアパン14の板厚を減らすことや、フロアパン14上の吸音材を削減または廃止することが可能になる。しかしながら、電池パック40とロッカ16との間の隙間70を通る騒音(図7の矢印N3参照)は、底板50及びフロアパン14の2枚の隔壁しか透過しないこととなるので、車室12内への騒音侵入が十分に抑制されなくなる。
この点、本実施形態では、電池ケース42の天板48及び底板50とフロアパン14との3枚の隔壁によって、床下から車室12内への騒音の侵入が低減されることに加え、電池パック40とロッカ16との間の隙間70を通る騒音の一部が、ヘルムホルツ共鳴器の原理で吸音される。これにより、極めて簡素な構成で車室12内への騒音侵入を抑制できる。
しかも、本実施形態では、吸音用貫通孔80を介して隙間70と連通された周壁46の下空間54が、閉空間とされている。これにより、吸音用貫通孔80を介して隙間70と連通された空間が閉空間でない場合(例えば吸音用貫通孔80以外の孔等を介して車外等と連通されている場合)と比較して、ヘルムホルツ共鳴器の原理による吸音効果が増大される。
また、背景技術の欄で説明したバッテリ搭載車両のように、左右のサイドメンバ等に両端部が固定されたクロスメンバによって電池パック(バッテリユニット)が支持される構成では、左右のサイドメンバと電池パックとの間の隙間が車外と連通されるが、本実施形態では、底板50の固定フランジ部50Aによって隙間70が車外と仕切られている。このため、床下から隙間70に侵入する騒音を低減することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図8には、本発明の第2実施形態に係る電池搭載車両としての電気自動車100におけるロッカ16の周辺構成が図4に対応した断面図にて示されている。この実施形態は、第1実施形態と基本的に同様の構成とされているが、この実施形態では、複数の吸音用貫通孔102、複数の吸音用貫通孔104、複数の吸音用貫通孔106、及び複数の吸音用貫通孔108が追加されている。なお、図4では、吸音用貫通孔102、104、106、108が各1つずつ図示されているが、実際には複数の吸音用貫通孔102、104、106、108が車両前後方向に等間隔又は略等間隔に並んでいる。これら複数の吸音用貫通孔102、104、106、108は、何れも本発明に係る「吸音孔」に相当する。
複数の吸音用貫通孔102は、電池ケース42の周壁46が有する外周壁部46Aのうち側壁部46SWを構成する部位(すなわち電池パック40において隙間70と面する壁部)に形成されている。つまり、これらの吸音用貫通孔102は、電池パック40(電池ケース42)においてロッカ16に対して車幅方向に対向する部位に形成されている。これらの吸音用貫通孔102は、周壁46の上空間52と隙間70とを相互に連通させている。なお、周壁46の下空間54は、第1実施形態と同様に、複数の吸音用貫通孔80を介して隙間70と連通されている。
複数の吸音用貫通孔104、106、108は、ロッカ16の内壁部16Dの下側垂直部16D3(すなわちロッカ16において隙間70と面する壁部)に形成されている。つまり、これらの吸音用貫通孔104、106、108は、ロッカ16において電池パック40(電池ケース42)に対して車幅方向に対向する部位に形成されている。複数の吸音用貫通孔104は、ロッカ16の上空間18と隙間70とを相互に連通させている。複数の吸音用貫通孔106は、ロッカ16の小空間22と隙間70とを相互に連通させている。複数の吸音用貫通孔108は、ロッカ16の下空間20と隙間70とを相互に連通させている。
上記のように隙間70と連通された上空間18、小空間22、下空間20、上空間52、及び下空間54は、第1実施形態と同様に何れも閉空間とされており、互いに容積が異なっている。この実施形態では、上記以外の構成は第1実施形態と同様とされている。
この実施形態では、電池ケース42の底板50を透過し、隙間70を通ってフロアパン14側へ向かう車室床下の騒音の一部は、吸音用貫通孔80、102、104、106、108を通って下空間54、上空間52、上空間18、小空間22、下空間20に入り込み、ヘルムホルツ共鳴器の原理で吸音される。これにより、床下から車室12内へ侵入する騒音を、第1実施形態よりも効果的に低減することができる。しかも、上記の下空間54、上空間52、上空間18、小空間22、下空間20は、互いに容積が異なっているため、複数の(色々な)周波数の騒音を吸音することができる。
<実施形態の補足説明>
なお、上記第2実施形態において、吸音用貫通孔80、102、104、106、108の断面積(孔径)を互いに異ならせる構成にしてもよい。つまり、吸音用貫通孔80、102、104、106、108を通って下空間54、上空間52、上空間18、小空間22、下空間20に入り込んで吸音される騒音の周波数は、上記各吸音用貫通孔の断面積及び上記各空間の容積によって決まる(変わる)ので、吸音したい騒音の周波数に合わせて上記各吸音用貫通孔の断面積及び上記各空間の容積を変えることが好ましい。
また、上記各実施形態では、本発明に係る「車体骨格部材」がロッカ16である場合について説明したが、これに限るものではない。すなわち、本発明に係る「車体骨格部材」は、フロントクロスメンバ30やリヤクロスメンバ32であってもよい。また、背景技術の欄で説明したバッテリ搭載車両のように、電池パック(バッテリユニット)が左右のサイドメンバの間に搭載される構成の場合には、左右のサイドメンバが本発明に係る「車体骨格部材」とされた構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、上空間18、下空間20、小空間22、上空間52及び下空間54が、何れも閉空間とされた構成にしたが、これに限るものではない。すなわち、上記各空間の全部又は一部が、ロッカ16又は電池ケース42に形成された孔等を介して車外等と連通された構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、電池ケース42の底板50の固定フランジ部50Aによって隙間70が車外と仕切られた構成にしたが、これに限らず、隙間70が車外と連通された構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、セダンタイプの電気自動車10に対して本発明が適用された場合について説明したが、これに限るものではない。すなわち、本発明は、フロアパンの下側に電池パックが搭載される電池搭載車両であれば、セダンタイプ以外の車両や、ハイブリット車等に対しても適用可能である。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 電気自動車(電池搭載車両)
12 車室
14 フロアパン
16 ロッカ(車体骨格部材)
16D3 下側垂直部(隙間と面する壁部)
18 上空間(空間;閉空間)
20 下空間(空間;閉空間)
22 小空間(空間;閉空間)
40 電池パック
46 周壁
46A 外周壁(隙間と面する壁部)
48 天板
50 底板
52 上空間(空間;閉空間)
54 下空間(空間;閉空間)
70 隙間
80 吸音用貫通孔(吸音孔)
100 電気自動車(電池搭載車両)
102 吸音用貫通孔(吸音孔)
104 吸音用貫通孔(吸音孔)
106 吸音用貫通孔(吸音孔)
108 吸音用貫通孔(吸音孔)

Claims (4)

  1. 車室のフロアパンの下側に搭載された電池パックと、
    前記電池パックに対して隙間を隔てて車両水平方向に対向した車体骨格部材と、
    前記電池パック及び前記車体骨格部材のうちの少なくとも一方に設けられ、互いに容積が異なる複数の空間と、
    前記少なくとも一方における前記隙間と面する壁部に形成され、前記複数の空間をそれぞれ前記隙間と連通させた複数の吸音孔と、
    を備えた電池搭載車両。
  2. 車室のフロアパンの下側に搭載された電池パックと、
    前記電池パックに対して隙間を隔てて車両水平方向に対向した車体骨格部材と、
    前記電池パック及び前記車体骨格部材のうちの少なくとも一方に設けられた複数の空間と、
    前記少なくとも一方における前記隙間と面する壁部に形成され、前記複数の空間をそれぞれ前記隙間と連通させると共に互いに断面積が異なる複数の吸音孔と、
    を備えた電池搭載車両。
  3. 車室のフロアパンの下側に搭載された電池パックと、
    前記電池パックに対して隙間を隔てて車両水平方向に対向した車体骨格部材と、
    前記電池パック及び前記車体骨格部材のうちの少なくとも一方における前記隙間と面する壁部に形成され、前記少なくとも一方の内部に設けられた空間と前記隙間とを連通させた吸音孔と、
    を備え、
    前記電池パックは、前記隙間と面する壁部を備えた周壁と、前記周壁の上下両端部に取り付けられた天板及び底板とを有する電池ケースを備えており、
    前記周壁よりも車両水平方向の車外側へ張り出した前記底板と前記フロアパンとが前記車体骨格部材と結合されており、
    前記隙間が前記底板によって車外と仕切られている電池搭載車両。
  4. 前記空間は、閉空間である請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電池搭載車両。
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