JP6922177B2 - 配線構造体の積層造形工法における製造方法 - Google Patents

配線構造体の積層造形工法における製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6922177B2
JP6922177B2 JP2016182514A JP2016182514A JP6922177B2 JP 6922177 B2 JP6922177 B2 JP 6922177B2 JP 2016182514 A JP2016182514 A JP 2016182514A JP 2016182514 A JP2016182514 A JP 2016182514A JP 6922177 B2 JP6922177 B2 JP 6922177B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
opening
wiring structure
laminated
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016182514A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018049854A (ja
Inventor
三奈 清水
三奈 清水
明 大内
明 大内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2016182514A priority Critical patent/JP6922177B2/ja
Publication of JP2018049854A publication Critical patent/JP2018049854A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6922177B2 publication Critical patent/JP6922177B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)

Description

本発明は、3次元積層造形技術に関し、特に、3Dプリンタを用いて配線構造体を造形する技術に関する。
3次元CAD(Computer Aided Design)データを層分割し、分割した層毎に層の上に層を積むように材料を付加しながら層間を付着させて、3次元構造体を数値表現から製造する方法は、国際規格でAdditive Manufacturingと定義されている。1980年代に発明されたこの製造方法は、一般的には3Dプリンタ(スリー ディー プリンタ)と呼ばれる。3Dプリンタは、3次元CADデータがあれば、金型を使わずに複雑な形状を製造できることから、近年、新たなものづくり手法として注目されている。
3Dプリンタでは、切削による除去的な加工や、型に材料を流し込んで固める成形加工とは異なり、メッシュ形状やポーラス形状をはじめとする、かつては製造が難しかった形状を容易に正確に製造できる。更には、複数の種類の材料を同一の層内に自由に配置させた造形を可能とすることも期待されている。複数の材料を用いた造形により、それぞれの材料の特性を活かした新たな機能を付与した3次元構造体が実現できるからである。
例えば、導電材料と絶縁材料とを複合させることで、電子回路の機能を有する3次元構造体が実現する。また、硬質な材料と柔軟な材料とを複合させることで、強度と柔軟性の両立した機能を有する3次元構造体が実現する。そして、これらの機能は新規材料の開発をせずとも実現することができる。
特許文献1には、3Dプリンタで造形する多層配線板において、上下の導電層を接続する電気的導通路(ビアに相当)と導電層との接続不良を低減させる技術が開示されている。特許文献1によれば、絶縁層を挟んで上下に位置する導電層を、絶縁層を貫通する電気的導通路で接続する際に、上位の導電層と電気的導通路との接続が、電気的導通路を絶縁層表面よりも上に突出させ、電気的導通路の突出部を上位の導電層で包覆して接合する。
また、特許文献2には、電子回路の機能を有する3次元配線構造体の製造方法が開示されている。この方法によれば、セラミックグリーンシートを形成後、配線を形成するためのビアホールをパンチングやレーザ加工法等の方法で形成する。その後、ビアホールへ導電性ペーストを充填することによってビア電極を形成し、スクリーン印刷法によって電極などの配線パターンの印刷を行う。
特開2015−135933号公報 特開2004−273426号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、以下の問題を有している。すなわち、多層配線の層数が多くなり積層方向での電気的導通路の接続が多くなると、接続抵抗が積算される結果、電気的導通路が高抵抗化してしまう。さらに、電気的導通路は層の平面に対して垂直方向に形成されるため、接続したい導電層同士の平面視での投影がずれている場合、最短距離での接続ができない。そのため、導通路を遠回りさせることで、配線が長くなり高抵抗化してしまう。
また、特許文献2に開示された技術では、ビアホールをパンチングやレーザ加工で形成するため、セラミックグリーンシート面に垂直方向のビアホールは形成することはできるが、斜め方向には形成することができない。そのため、配線の配置が制限され、特許文献1と同様に、配線が長くなり高抵抗化するという問題を生じている。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、配線を配置する自由度が高く、配線抵抗の増大を抑制することのできる3次元配線構造体を提供することにある。
本発明の配線構造体は、絶縁性を有する第1の材料が開口部を有して積層され、前記開口部は上下に隣接する層の開口部と平面視で共通部分を有する積層部と、前記開口部を貫通し、貫通した端の前記開口部で先端が露出している導電性の一体構造を有する配線部と、を有する。
本発明の配線構造体の製造方法は、絶縁性を有する第1の材料を、開口部を有して、前記開口部は上下に隣接する層の開口部と平面視で共通部分を有して、積層し、導電性の一体構造を有する配線を前記開口部に貫通させ、貫通させた端の前記開口部で前記配線の先端を露出させる。
本発明によれば、配線を配置する自由度が高く、配線抵抗の増大を抑制することのできる3次元配線構造体が提供される。
本発明の第1の実施形態の配線構造体の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の別の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の別の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の別の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の別の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の別の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の構成(配線部が垂直方向の場合)を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の構成(配線部が面内方向の場合)を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の構成(配線部が様々な方向の場合)を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態の配線構造体の変形例の構成を示す断面図である。
以下、図を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の配線構造体の構成を示す断面図である。本実施形態の配線構造体1は、絶縁性を有する第1の材料が開口部14を有して積層され、前記開口部14は上下に隣接する層の開口部14と平面視で共通部分を有する積層部11を有する。さらに、前記開口部14を貫通し、貫通した端の前記開口部14で先端が露出している導電性の一体構造を有する配線部13を有する。
本実施形態の配線構造体1の製造方法は、絶縁性を有する第1の材料を、開口部14を有して、前記開口部14は上下に隣接する層の開口部14と平面視で共通部分を有して、積層する。さらに、導電性の一体構造を有する配線を前記開口部14に貫通させ、貫通させた端の前記開口部14で前記配線の先端を露出させる。
配線構造体1によれば、開口部14を連続して接続させる方向によって、任意の方向に配線となる配線部13を配置することができる。これにより、最短距離での配線が可能となる。さらに、配線部13は一体構造で内部に接続箇所がないため、接続抵抗が生じない。以上の結果、配線構造体1によれば、配線抵抗を低減することができる。
以上のように、本実施形態によれば、配線を配置する自由度が高く、配線抵抗の増大を抑制することのできる3次元配線構造体が提供される。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態の配線構造体の構成を示す断面図である。本実施形態の配線構造体2は、絶縁性を有する第1の材料を有する積層部21と、導電性を有する第2の材料を有する接続部22と、導電性を有する第3の材料を有する配線部23とを有する。
積層部21は、第1の材料が開口部24を有して積層されて、電子部品を実装している。開口部24は上下に隣接する層の開口部24と平面視で共通部分を有して連続している。接続部22は、電子部品の電極に開口部24で接続している。さらに、配線部23は、開口部24を貫通して設けられ、貫通した端の開口部24で接続部22に接続している。
第1の材料は、絶縁性を有する。この材料としてはプラスチックが代表的である。具体的にはABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)、ポリカーボネート、ポリ乳酸、アクリル、ポリエーテルイミド、ポリフェニルスルホン、ナイロン、ポリエチレン、シリコーン、エポキシ等が挙げられるが、これらには限定されない。
第1の材料の積層方法としては、ASTM(American Society for Testing and Materials)がAdditive Manufacturingの方式として分類している方式を用いることができる。例えば、ノズルなどの開口部から押し出して、造形ステージ上に堆積させる材料押出方式(Material extrusion)が挙げられる。また、他の方法としては、第1の材料の液滴を噴射し、選択的に硬化させる材料噴射方式(Material jetting)が挙げられる。
材料押出方式では、0.8mm程度の厚さの層を積層することが可能であるが、これには限定されない。また、材料噴射方式では、0.2mm程度の厚さの層を積層することが可能であるが、これには限定されない。
第1の材料の溶融、硬化については、熱可塑性樹脂であれば、溶融させた材料を所定の位置に所定量供給し、空冷によって硬化させることができる。また、熱硬化や光硬化性樹脂の場合、材料の液滴を噴射し、熱硬化性樹脂であれば加熱、光硬化性樹脂であれば紫外線等を照射することで、硬化させて積層することができる。
第2の材料は、導電性を有する。また、第2の材料の融点は、第1の材料の融点よりも低くすることが好ましい。第2の材料としては銀ナノペーストや銀ナノインクやはんだペーストが挙げられるが、これらには限定されない。第2の材料で電子部品の電極と配線部23を接続させる際には、第2の材料を加熱溶融して流動性を増し、その後の冷却による固化によって、電極と配線部23の密着を強めることができる。
第3の材料は、導電性を有する。この材料としては銅、銀、アルミニウムが挙げられるが、これらには限定されない。第3の材料の融点は第1の材料の融点よりも高くすることができるが、これには限定されない。第3の材料は、一体構造で内部に接続箇所がなく、また、柔軟性を有する細線形状やフィラー形状や板形状とすることができる。
第3の材料は配線部23を構成し、配線構造体2を平面視したときの配線部23の投影像の外周は、開口部24の投影像の外周の内側に存在する。そのため、例えば、開口部24の内径が0.4mmである場合、配線部23は内径が0.3mmの細線とする等とすることができるが、これには限定されない。
配線構造体2は、以上の構成により電極を有する電子部品を実装している。電子部品は、IC(Integrated Circuit)やコンデンサや各種表示素子や各種センサや小型モータやトランスなどの、任意の電子部品とすることができる。
次に、配線構造体2の製造方法を説明する。図3Aから図3Hは、本実施形態の配線構造体2の製造工程を説明する断面図である。本製造工程では、第1の材料による積層部21を3Dプリンタで形成する。
図3Aでは、3Dプリンタによりステージ上に第1の材料の層が積層され、第1の材料の層上に電子部品が所定の位置に配置される。電子部品は直接ステージ上に配置されてもよい。
図3Bでは、3Dプリンタにより、電子部品の電極表面が積層面の表面と同程度の高さになるまで、第1の材料の層が積層される。
図3Cでは、電極の表面に接する所定の位置に、接続部22を構成する第2の材料が塗布される。第2の材料の塗布は、3Dプリンタを用いてもその他の塗布装置を用いてもよい。なお、第2の材料の塗布は、後述する図3Dでの開口部24が連続することで形成される孔25が形成された後に、この孔25を通して行われてもよい。この場合は、孔25にパイプなどを通し、パイプを通して流動性の第2の材料を接続部22の表面に流し込んで塗布する、などの方法が可能である。
図3Dでは、3Dプリンタにより、接続部22から連続する開口部24を有して第1の材料が積層され、接続部22から積層表面まで貫通する孔25が形成される。ここで図3Dのように、開口部24を斜めに連続させるとき、図中のAの部分のように下層の端部からはみ出す部分を形成する必要がある。この場合は、第1の材料が粘性を有することで、積層時にAの部分を形成することが可能となる。第1の材料は、Aの部分を有して積層された後、硬化される。
図3Eでは、第3の材料を有する配線部23を孔25に挿入し、配線部23の端部を接続部22に接続する。接続に際しては、ステージを加熱して接続部22を溶融し、その後、冷却固化することができる。これにより電極と配線部23との電気的な接続を良くすることができる。
図3Fでは、開口部24で、配線部23のもう一方の端部に接続部22を塗布する。第2の材料の塗布は、3Dプリンタを用いてもその他の塗布装置を用いてもよい。
図3Gでは、接続部22に電極を接続して別の電子部品を実装する。接続に際しては、ステージを加熱して接続部22を溶融し、その後、冷却固化することができる。これにより電極と配線部23との電気的な接続を良くすることができる。
図3Hでは、3Dプリンタにより、電子部品の表面が積層面の表面と同程度の高さになるまで、第1の材料の層が積層される。なお、積層面の表面は電子部品の表面と同程度でなくてもよく、任意の位置に設定することができる。
以上のように、本実施形態の配線構造体1の製造方法は、絶縁性を有する第1の材料を、開口部24を有して、前記開口部24は上下に隣接する層の開口部24と平面視で共通部分を有して、積層する。さらに、挿入した端の開口部24で電子部品の電極に接続することができるように、導電性の一体構造を有する配線を開口部24に挿入する。さらに、導電性を有する第2の材料を、配線を挿入した端の開口部24で配線に接続させる。
なお、配線部23は、以上のように予め一体構造の細線形状などに加工された金属を、開口部24を連続させて形成した孔25に挿入して形成されることには、限定されない。配線部23は、融点が積層部21の熱変形温度よりも低い、例えば、接続部22に使用される第2の材料を溶融して前記の孔25に流し込み、その後冷却固化して形成されてもよい。この方法によっても、一体構造で内部に接続箇所がない配線部23の形成が可能である。
次に、配線構造体2の別の製造方法を説明する。図4Aから図4Eは、本実施形態の配線構造体2の別の製造工程を説明する断面図である。本製造工程では、第1の材料による積層部21を3Dプリンタで形成する。
図4Aでは、3Dプリンタによりステージ上に第1の材料の層が積層され、電子部品が所定の位置に配置されるよう構成された積層部21が形成される。開口部24を規定する断面図中央の積層部は、宙に浮いているように見えているが、紙面の手前方向や奥行方向の開口部24から外れた部分では、断面図左右の積層部に各層ごとに連続している。なお、図中のBの部分の形成の際にはCのような基材を設置しておき、積層部21を形成した後に、積層部21をステージから取り外す際に、Cの基材を取り外すようにしてもよい。
図4Bでは、積層部21がステージから取り外された後に、開口部24に配線部23が挿入される。
図4Cでは、配線部23の両端部の開口部24に、配線部23の両端部に接して、接続部22を構成する第2の材料が塗布される。第2の材料の塗布は、3Dプリンタを用いてもその他の塗布装置を用いてもよい。なお、接続部22を構成する第2の材料は、後述する図4Dでの電子部品の電極に塗布されるようにしてもよい。
図4Dと図4Eでは、積層部21に設けられた電子部品を実装する位置に、電子部品を位置合わせして実装する。このとき、電子部品の電極は、接続部22を介して配線部23に接続する。接続に際しては、ステージを加熱して接続部22を溶融し、その後、冷却固化することができる。これにより電極と配線部23との電気的な接続を良くすることができる。
以上のように、本実施形態の配線構造体1の製造方法は、絶縁性を有する第1の材料を、開口部24を有して、前記開口部24は上下に隣接する層の開口部24と平面視で共通部分を有して、積層する。さらに、挿入した端の開口部24で電子部品の電極に接続することができるように、導電性の一体構造を有する配線を開口部24に挿入する。さらに、導電性を有する第2の材料を、配線を挿入した端の開口部24で配線に接続させる。
図5は、本実施形態の配線構造体の構成において、配線部が積層部の面内方向に対して垂直方向に形成されている場合を示す断面図である。配線構造体3では、接続部32上に設けられる積層部31の開口部34を、垂直方向に連続させることによって、面内に対して垂直方向の配線部33を形成することができる。
図6は、本実施形態の配線構造体の構成において、配線部が積層部の面内方向に形成されている場合を示す断面図である。配線構造体4では、接続部42上に設けられる積層部41の開口部44を、面内方向に延伸させることによって、面内方向の配線部43を形成することができる。このとき、配線部43は、積層部41の面内に設けられた開口部44に沿って、直線部や曲線部を組み合わせることで電極同士を繋ぐことができる。配線部43は、柔軟性を有する細線形状などであるので、これが可能である。
図7は、本実施形態の配線構造体の構成において、配線部が様々な方向の場合を示す模式図である。配線構造体5では、積層部51の開口部の連続する方向を任意に設定できるので、様々な方向の配線部53を複数設けることができる。その結果、積層部51に実装される複数の電子部品の位置や向きも、任意に設定することが可能である。これにより、複雑な配線構造体や小型な配線構造体を構成することができる。
なお、配線部53は、電子部品の電極に接続することには限定されない。配線部53は、積層部51の内部や表面に設けられている回路などの電極にも、接続することができる。
図8は、本実施形態の配線構造体の変形例の構成を示す断面図である。配線構造体6は、開口部64の配線部63を除く空間に充填材65を有することを特徴とする。
充填材65は接着剤とすることができる。接着剤としては、例えば、溶融状態での粘度が低い熱硬化樹脂であるエポキシ樹脂が挙げられる。エポキシ樹脂は粘度が低いため、毛細管現象により細部まで注入することが可能である。
エポキシ樹脂は、冷凍保管されたものが使用され、常温で自然解凍する。自然解凍したエポキシ樹脂は、ディスペンサ等で空気による圧力を加えられながら、配線部63が挿入された開口部64に注入される。エポキシ樹脂の注入は常温でも可能であるが、充填性を増すために、樹脂の温度を上げてもよい。また、エポキシ樹脂に長さが10μm程度のシリカフィラーを配合することで剛性を上げることもできる。
注入の後、開口部64に充填したエポキシ樹脂を硬化する工程では、積層部61を構成する第1の材料の熱変形を防ぐために、第1の材料の熱変形温度以下で硬化することが望ましい。例えば、第1の材料として熱変形温度が203℃程度のポリエーテルサルホン樹脂を用いた場合、203℃以下で硬化させることができる。
エポキシ樹脂は、引っ張り強度や曲げ強さや曲げ弾性率やアイゾット衝撃強度などの機械的強度や接着性に優れている。そのため、積層部61と接続部62と配線部63との密着性を強め、配線構造体6の全体の機械的強度を増す効果を有する。
なお、充填材65は、エポキシ樹脂には限定されず、フェノール樹脂やシリコン樹脂やアクリル樹脂などその他の材料とすることができる。これらの材料を用いた場合も、各々の材料の特性に応じて、積層部61と接続部62と配線部63との密着性を強め、配線構造体6の全体の機械的強度を増すことができる。以上のように、密着性を強め機械的強度を増すことによって、例えば、長期使用時や振動時などでの、配線部と接続部との切断などのトラブルの発生を抑制し、信頼性を向上させることができる。
本実施形態の配線構造体によれば、開口部を連続して接続させる方向によって、任意の方向に配線となる配線部を配置することができる。これにより、最短距離での配線が可能となる。さらに、配線部は一体構造で内部に接続箇所がないため、接続抵抗が生じない。以上の結果、本実施形態の配線構造体によれば、配線抵抗を低減することができる。
以上のように、本実施形態によれば、配線を配置する自由度が高く、配線抵抗の増大を抑制することのできる3次元配線構造体が提供される。
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものである。
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
絶縁性を有する第1の材料が開口部を有して積層され、前記開口部は上下に隣接する層の開口部と平面視で共通部分を有する積層部と、
前記開口部を貫通し、貫通した端の前記開口部で先端が露出している導電性の一体構造を有する配線部と、を有する配線構造体。
(付記2)
導電性を有する第2の材料を有し、前記配線部が貫通した端の前記開口部で前記配線部に接続する接続部を有する、付記1記載の配線構造体。
(付記3)
前記接続部は、前記第2の材料が溶融固化して前記配線部に接続する、付記2記載の配線構造体。
(付記4)
前記第2の材料は、前記第1の材料よりも融点が低い、付記2または3記載の配線構造体。
(付記5)
前記第2の材料は流動性を有する、付記2から4の内の1項記載の配線構造体。
(付記6)
前記配線部は、細線形状もしくはピラー形状もしくは板形状を有する、付記1から5の内の1項記載の配線構造体。
(付記7)
前記開口部の前記配線部を除く空間に充填材を有する、付記1から6の内の1項記載の配線構造体。
(付記8)
前記充填材は前記積層部と前記配線部とを接着する、付記7記載の配線構造体。
(付記9)
絶縁性を有する第1の材料を、開口部を有して、前記開口部は上下に隣接する層の開口部と平面視で共通部分を有して、積層し、
導電性の一体構造を有する配線を前記開口部に貫通させ、貫通させた端の前記開口部で前記配線の先端を露出させる、配線構造体の製造方法。
(付記10)
導電性を有する第2の材料を、前記配線を貫通させた端の前記開口部で前記配線に接続させる、付記9記載の配線構造体の製造方法。
(付記11)
前記第2の材料を溶融固化して前記配線部に接続させる、付記10記載の配線構造体の製造方法。
(付記12)
前記第2の材料は、前記第1の材料よりも融点が低い、付記10または11記載の配線構造体の製造方法。
(付記13)
前記第2の材料は流動性を有する、付記10から12の内の1項記載の配線構造体の製造方法。
(付記14)
前記配線は、細線形状もしくはピラー形状もしくは板形状を有する、付記9から13の内の1項記載の配線構造体の製造方法。
(付記15)
前記開口部の前記配線を除く空間に充填材を挿入する、付記9から14の内の1項記載の配線構造体の製造方法。
(付記16)
前記充填材で前記第1の材料と前記配線とを接着する、付記15記載の配線構造体の製造方法。
1、2、3、4、5、6 配線構造体
11、21、31、41、51、61 積層部
22、32、42、62 接続部
13、23、33、43、53、63 配線部
14、24、34、44、64 開口部
25 孔
65 充填材

Claims (2)

  1. 絶縁性を有する第1の材料を、開口部を有して、前記開口部は上下に隣接する層の開口部と平面視で共通部分を有して、前記第1の材料の積層方向に対して前記開口部が斜めになるように積層し、
    導電性の一体構造および柔軟性を有する配線を前記開口部に貫通させ、貫通させた端の前記開口部で前記配線の先端を露出させる、配線構造体の積層造形工法における製造方法。
  2. 導電性を有する第2の材料を、前記配線を貫通させた端の前記開口部で前記配線に接続させる、請求項記載の配線構造体の積層造形工法における製造方法。
JP2016182514A 2016-09-20 2016-09-20 配線構造体の積層造形工法における製造方法 Active JP6922177B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016182514A JP6922177B2 (ja) 2016-09-20 2016-09-20 配線構造体の積層造形工法における製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016182514A JP6922177B2 (ja) 2016-09-20 2016-09-20 配線構造体の積層造形工法における製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018049854A JP2018049854A (ja) 2018-03-29
JP6922177B2 true JP6922177B2 (ja) 2021-08-18

Family

ID=61766487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016182514A Active JP6922177B2 (ja) 2016-09-20 2016-09-20 配線構造体の積層造形工法における製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6922177B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018106822A1 (en) 2016-12-06 2018-06-14 Chromatic 3D Materials Inc. Manufacture of three dimensional objects from thermosets
KR20220024152A (ko) * 2019-05-23 2022-03-03 크로마틱 3디 머티리얼즈 인크. 3차원 물체 상에의 열경화성 물질의 침착
JP7238117B2 (ja) * 2019-06-03 2023-03-13 日揮グローバル株式会社 プラント建設用モジュール、プラント、プラント建設用モジュールの製造方法、及びプラントの建設方法
JP7527584B2 (ja) 2020-06-11 2024-08-05 前田建設工業株式会社 積層型3dプリンターにおける材料積層方向に対する補強部材の導入方法及び積層造形物の製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0738260A (ja) * 1993-07-22 1995-02-07 Cmk Corp 多層プリント配線板
JP2000216514A (ja) * 1999-01-27 2000-08-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 配線基板とその製造方法
JP4390368B2 (ja) * 2000-06-08 2009-12-24 新光電気工業株式会社 配線基板の製造方法
JP2003168862A (ja) * 2001-12-03 2003-06-13 Fujikura Ltd 銅張積層板、フレキシブルプリント回路及びこれらの製造方法
JP4506773B2 (ja) * 2007-03-28 2010-07-21 ブラザー工業株式会社 基板両面間の電気接続方法
EP2731783A4 (en) * 2011-07-13 2016-03-09 Nuvotronics Llc METHOD FOR PRODUCING ELECTRONIC AND MECHANICAL STRUCTURES
US20150197062A1 (en) * 2014-01-12 2015-07-16 Zohar SHINAR Method, device, and system of three-dimensional printing

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018049854A (ja) 2018-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6922177B2 (ja) 配線構造体の積層造形工法における製造方法
US11172572B2 (en) Multilayer electronics assembly and method for embedding electrical circuit components within a three dimensional module
JP6292168B2 (ja) 圧電素子とケーブル基板との接続方法、ケーブル基板付き圧電素子およびこれを使用したインクジェットヘッド
US9713267B2 (en) Method for manufacturing printed wiring board with conductive post and printed wiring board with conductive post
US10070517B2 (en) Three-dimensional circuit structure
US20170033036A1 (en) Printed wiring board, semiconductor package, and method for manufacturing printed wiring board
JP2016066705A (ja) プリント配線板およびその製造方法
US20090316329A1 (en) Chip component and method for producing the same and component built-in module and method for producing the same
CN103108491A (zh) 电路板及其制作方法
JP6677318B2 (ja) 電子モジュールおよび電子モジュールの製造方法
JP2017157739A (ja) 電子部品付き配線板の製造方法
JP2019021863A (ja) 多層基板
WO2019098029A1 (ja) 電子装置およびその製造方法
CN109691242B (zh) 电子装置及其制造方法
TWI735166B (zh) 電子模組、電子裝置以及該些的製造方法
TWI677266B (zh) 電路結構體以及其製造方法
JP2021090037A (ja) 立体配線構造体及びその製造方法
JP2010141049A (ja) 配線構造体
TWI628988B (zh) Electronic device and method of manufacturing same
JP6582456B2 (ja) 積層造形装置および積層造形方法
JP6596861B2 (ja) 積層造形構造体
TWI657723B (zh) 電子裝置及其製造方法
WO2014199592A1 (ja) 多層基板、および多層基板の製造方法
JP2017159563A (ja) 積層造形装置および積層造形方法
JP2019102730A (ja) 配線構造及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200722

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20201215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210312

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210312

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210323

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210712

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6922177

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150