JP6918819B2 - オルトミクソウイルス感染の処置に有用な三環式化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、オルトミクソウイルスの複製を阻害する化合物を提供し、したがって、オルトミクソウイルスによって引き起こされるウイルス感染の処置に有用である。本発明は、これらの化合物を含有する医薬組成物、およびオルトミクソウイルスによって引き起こされるウイルス感染を処置または予防するためにこれらの化合物を使用する方法をさらに提供する。
オルトミクソウイルスは、マイナスセンス一本鎖RNAゲノムを有しており、自身のmRNAを産生するためのキャップ構造を生成する機構を欠如しているので、感染した細胞の核内で複製する。オルトミクソウイルスのファミリーメンバーは、細胞mRNAのキャップされた5’−末端領域を開裂するエンドヌクレアーゼ活性を有するRNA依存性RNAポリメラーゼを有する。次に、RNAポリメラーゼは、ウイルスmRNAの合成のためのプライマーとして、開裂産物を使用する。この過程は、キャップスナッチングとして知られている。このエンドヌクレアーゼは、オルトミクソウイルスに対して有効な抗ウイルス薬の開発のための有望な標的として認識されてきた。ACS Med. Chem. Letters, 2014, vol. 5, 61-64。このエンドヌクレアーゼの阻害剤は、例えば、国際公開第2015/038660号パンフレットおよび米国特許出願公開第2015/0072982号明細書、国際公開第2010/147068号パンフレットおよび米国特許出願公開第2013/0197219号明細書に開示されており、これらは、このような阻害剤は、哺乳動物におけるインフルエンザ感染を処置するのに有用であることを報告している。
オルトミクソウイルスファミリーは、インフルエンザA、インフルエンザBおよびインフルエンザCを含み、これらはすべて、ヒト、およびヒトに一般に感染しないウイルスの他のいくつかの属に感染することができる。インフルエンザAは、典型的なインフルエンザの時季の間の、インフルエンザの深刻な症例の大部分の原因となることが多い、ヒトにおけるこれらの病原体のなかで最も毒性が高いものである。インフルエンザにより、インフルエンザの発症率を低減するためにワクチンが広範囲に使用されているにもかかわらず、米国において1年あたり40,000名もの人が死亡していると推定される。したがって、インフルエンザ、とりわけインフルエンザAを処置するのに有効な抗ウイルス治療剤が大いに必要とされている。本発明は、インフルエンザA、インフルエンザBおよびインフルエンザCを含めたオルトミクソウイルスの複製を阻害する化合物を提供する。理論によって拘泥されないが、これらの化合物は、ウイルスのポリメラーゼのエンドヌクレアーゼ機能を阻害することにより、その抗ウイルス作用を達成すると考えられる。このエンドヌクレアーゼは、インフルエンザAウイルスに高度に保存されているので(上記文献)、本化合物はインフルエンザAの処置にとりわけ有用である。
一態様では、本発明は、式(I)の化合物:
Figure 0006918819
または薬学的に許容されるその塩を提供し、式中、
Gは、H、または−C(O)R、−C(O)−OR、−C(R−O−C(O)R、−C(R−O−C(O)−OR、−C(O)−NRおよび−C(R−O−C(O)NRから選択される基であり、Rはそれぞれ、独立して、C〜Cアルキル、フェニル、ピリジル、C〜Cシクロアルキル、または環員としてN、OおよびSから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を含有する3〜6員の複素環式環であり、Rはそれぞれ、ハロ、CN、−OH、アミノ、C1〜4アルキル、フェニル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびC1〜4ハロアルコキシから選択される1つまたは2つの基により場合により置換されており、
はそれぞれ、HおよびC1〜4アルキルから独立して選択され、
は、CRX1またはNであり、RX1は、H、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜4ハロアルキル、CN、COOH、または環員としてN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環であって、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキルおよびC1〜3アルコキシから選択される1〜2つの基により場合により置換されているヘテロアリール環であり、
は、CRX2またはNであり、RX2は、H、ハロ、C1〜6アルキルまたはC1〜4ハロアルキルであり、
は、CRX3またはNであり、RX3は、H、C1〜4アルキルまたはC1〜4ハロアルキルであるが、
但し、XおよびXの一方または両方がNを表す場合、XはCRX2であることを条件とし、
は、H、ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルまたはC1〜4アルコキシであり、
およびRは、独立して、H、C1〜4アルキルまたはC3〜5シクロアルキルであり、C1〜4アルキルおよびC3〜5シクロアルキルはそれぞれ、ハロ、CN、−OH、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびC1〜4ハロアルコキシから選択される1つまたは2つの基により場合により置換されているか、
またはRとRが、両方が結合している炭素原子と一緒になって、3〜5員のシクロアルキル環または環員として1個の酸素を有する3〜5員の環式エーテル環を形成することができ、
環Aは、少なくとも1個の炭素環原子ならびに環員としてN、OおよびSから選択される最大4個のヘテロ原子を含有する5員のヘテロアリール環であり、
は、N、OまたはSであり、
およびZは、独立して、CR、N、NR、OまたはSであり、
およびZはそれぞれ、CまたはNを独立して表すが、
但し、ZおよびZは、両方が同時にNではないことを条件とし、
はそれぞれ、H、ハロ、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール、C1〜4アルコキシ、CN、CON(RおよびC1〜4ハロアルキルから独立して選択され、C1〜4アルキルは、−OR、−N(R、COOR、CON(R、ならびに環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員の複素環式環から選択される1つまたは2つの基により場合により置換されており、
は、出現毎に、H、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員の複素環式環から独立して選択され、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、および環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員の複素環式環はそれぞれ、ハロ、−OH、C1〜2アルキルおよび−O(C1〜2アルキル)から独立して選択される1つまたは2つの基により場合により置換されており、
同一窒素原子に直接結合している2つのR基は、場合により一緒になって、環員としてN、OおよびSから選択される追加のヘテロ原子を場合により含有する4〜6員の複素環であって、ハロ、−OH、C1〜2アルキルおよび−O(C1〜2アルキル)から選択される1つまたは2つの基により場合により置換されている複素環を形成することができ、
ArおよびArはそれぞれ、フェニル、または環員としてN、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環を表し、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C2〜4アルキン、−S(C1〜3アルキル)、−SO(C1〜3アルキル)およびCNから選択される最大3つの基により、それぞれ独立して置換されており、
ArおよびArは、場合により、式−C(R−L−の架橋により一緒に連結して三環式環系を形成し、ArおよびArはそれぞれ、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C2〜4アルキン、−S(C1〜3アルキル)、−SO(C1〜3アルキル)およびCNから独立して選択される最大2つの基により場合により置換されており、
Lは、S、S=O、SO、O、C(RおよびCFから選択され、
はそれぞれ独立して、HまたはC1〜2アルキルであり、
これらは、本明細書にさらに記載されている。
式(I)の化合物は、本明細書において提供されるデータによって示されている、インフルエンザウイルスのエンドヌクレアーゼ機能の阻害剤であり、それらは、インフルエンザウイルスの複製を阻害する。したがって、これらの化合物は、このような感染にかかりやすい哺乳動物における、オルトミクソウイルス感染を処置または予防するのに有用であり、特に、ヒトにおけるインフルエンザウイルス感染を処置するのに有用である。それらはまた、細胞における、インフルエンザウイルスを含めたオルトミクソウイルスの複製を阻害するのに有用である。
別の態様では、本発明は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体または添加剤と混合された、場合により2つ以上の薬学的に許容される担体または添加剤と混合された、式(I)の化合物を含む医薬組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、インフルエンザA、BまたはCに感染した対象を処置する方法であって、このような処置を必要とする対象に有効量の本明細書に記載されている式(I)の化合物、またはその任意の下位(subgenus)もしくは化学種、またはこのような化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む方法を提供する。対象は、哺乳動物とすることができ、好ましくはヒトであるが、本発明の化合物および方法は、インフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザC、および他のオルトミクソウイルスに感染する他の種の処置に好適である。本発明は、本明細書に記載されている式(I)の化合物および式(I)の下位、ならびに具体的な異性体が明示的に記載されている場合を除くすべての立体異性体(ジアステレオ異性体および鏡像異性体を含む)、ならびに互変異性体および同位体が豊富なその型(重水素置換を含む)、ならびにこれらの化合物の薬学的に許容される塩を含む。本発明の化合物はまた、式Iの化合物(または、その部分式)の多形、およびその塩を含む。
特に明示的に提示されていない限り、以下の定義が当てはまる。
本明細書で使用する場合、用語「ハロゲン」またはハロとは、フッ素、臭素、塩素またはヨウ素を指し、特に、アルキル基に結合している場合、フッ素または塩素を指し、アリール基またはヘテロアリール基上にある場合、臭素またはヨウ素をさらに含む。
本明細書で使用する場合、別段の指定がない限り、用語「ヘテロ原子」とは、窒素(N)、酸素(O)または硫黄(S)原子を指す。
本明細書で使用する場合、用語「アルキル」とは、最大10個の炭素原子を有する、完全に飽和している分岐または非分岐の炭化水素部分を指す。特に提示されない限り、アルキルは、1〜6個の炭素原子を有する炭化水素部分を指す。アルキルの代表的な例には、以下に限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、3−メチルヘキシル、2,2−ジメチルペンチル、2,3−ジメチルペンチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどが含まれる。置換アルキルは、水素の代わりに、1つ、2つまたは3つの置換基(無置換アルキル基上に存在する最大水素数まで)などの1つまたは複数の置換基を含有するアルキル基である。アルキル基の好適な置換基は、特に指定しない場合、ハロゲン、CN、オキソ、ヒドロキシ、C1〜4アルコキシ、置換または無置換C3〜6シクロアルキル、置換または無置換フェニル、アミノ、(C1〜4アルキル)アミノ、ジ(C1〜4アルキル)アミノ、C1〜4アルキルチオ、C1〜4アルキルスルホニル、−C(=O)−C1〜4アルキル、COOH、COO(C1〜4アルキル)、−O(C=O)−C1〜4アルキル、−NHC(=O)C1〜4アルキルおよび−NHC(=O)OC1〜4アルキル基から選択することができ、置換シクロアルキルまたはフェニルの置換基は、Me、Et、−OMe、−OEt、CF、ハロ、CN、OHおよびNHから選択される、最大3つの基である。
本明細書で使用する場合、用語「アルキレン」とは、1〜10個の炭素原子、および他の特徴部に結合するための2つの空の原子価を有する二価アルキル基を指す。特に提示されない限り、アルキレンは、1〜6個の炭素原子を有する部分を指す。アルキレンの代表例には、以下に限定されないが、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソ−プロピレン、n−ブチレン、sec−ブチレン、イソ−ブチレン、tert−ブチレン、n−ペンチレン、イソペンチレン、ネオペンチレン、n−ヘキシレン、2,2−ジメチルブチレンなどが含まれる。置換アルキレンは、1つ、2つまたは3つの置換基などの、1つまたは複数の置換基を含有するアルキレン基である。別段の指定がない限り、アルキレン基の好適な置換基は、アルキル基に関して上で列挙されている置換基から選択される。
本明細書で使用する場合、用語「ハロアルキル」とは、1つまたは複数のハロ基により置換されている、本明細書で定義されているアルキルを指す。ハロアルキルは、モノハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、またはパーハロアルキルを含むポリハロアルキルとすることができる。モノハロアルキルは、アルキル基内に1つのクロロまたはフルオロを有することができる。クロロおよびフルオロは、アルキル基またはシクロアルキル基上の置換基として一般に存在する。フルオロ、クロロおよびブロモは、多くの場合、アリール基またはヘテロアリール基に存在する。ジハロアルキル基およびポリハロアルキル基は、アルキルに2つ以上の同一ハロ原子または異なるハロ基の組合せを有することができる。通常、ポリハロアルキルは、最大12、または10、または8つ、または6つ、または4つ、または3つ、または2つのハロ基を含有する。ハロアルキルの非限定例には、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチルおよびジクロロプロピルが含まれる。パーハロアルキルとは、水素原子のすべてがハロ原子により置き換えられたアルキル、例えばトリフルオロメチルを指す。
本明細書で使用する場合、用語「アルコキシ」とは、アルキル−O−を指し、アルキルは上で定義されている。アルコキシの代表例には、以下に限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどが含まれる。通常、アルコキシ基は、1〜6個の炭素原子、より一般的には1〜4個の炭素原子を有する。
「置換アルコキシ」は、アルコキシのアルキル部分に1つ、2つまたは3つの置換基などの、1つまたは複数の置換基を含有するアルコキシ基である。別段の指定がない限り、好適な置換基は、ヒドロキシルおよびアミノが、置換「アルキル−O」基の酸素に直接、結合している炭素上に通常、存在していないことを除いて、アルキル基に関して上で列挙されている置換基から選択される。
同様に、「アルキルアミノカルボニル」、「アルコキシアルキル」、「アルコキシカルボニル」、「アルコキシ−カルボニルアルキル」、「アルキルスルホニル」、「アルキルスルホキシ」、「アルキルアミノ」、「ハロアルキル」のような他の基のアルキル部分のそれぞれは、「アルキル」の上記の定義に記載されているものと同じ意味を有するものとする。この方法で使用する場合、特に示さない限り、アルキル基は、多くの場合、1〜4個の炭素のアルキルであり、命名されている構成成分以外の基によりさらに置換されていない。このようなアルキル基が置換されている場合、好適な置換基は、特に指定しない限り、アルキル基に関して上で命名されているものである。
本明細書で使用する場合、用語「ハロアルコキシ」とは、ハロアルキル−O−を指し、ハロアルキルは上で定義されている。ハロアルコキシの代表例には、以下に限定されないが、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、2−クロロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシなどが含まれる。通常、ハロアルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する。
本明細書で使用する場合、用語「シクロアルキル」とは、3〜12個の炭素原子からなる、飽和または不飽和な、非芳香族単環式、二環式、三環式またはスピロ環式炭化水素基を指す。シクロアルキル基は、不飽和であってもよく、飽和、不飽和または芳香族とすることができる別の環に縮合していてもよいが、但し、対象としている分子式に連結しているシクロアルキル基の環原子は、芳香族環炭素ではないことを条件とする。特に提示されない限り、シクロアルキルは、3〜9個の間の環炭素原子または3〜7個の間の環炭素原子を有する、環式炭化水素基を指す。好ましくは、シクロアルキル基は、別段の指定がない限り、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどの、3〜7環原子を有する飽和単環式環である。
置換シクロアルキルは、1つ、または2つ、または3つ、または3超の置換基、無置換基上の水素の最大数により置換されているシクロアルキル基である。通常、置換シクロアルキルは、別段の指定がない限り、1〜4つの置換基を有する。好適な置換基は、別段の指定がない限り、ハロゲン、ヒドロキシル、チオール、シアノ、ニトロ、オキソ、C1〜C4−アルキルイミノ、C1〜C4−アルコキシミノ、ヒドロキシイミノ、C1〜C4−アルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−チオアルキル、C2〜C4−アルケニルオキシ、C2〜C4−アルキニルオキシ、C1〜C4−アルキルカルボニル、カルボキシ、C1〜C4−アルコキシカルボニル、アミノ、C1〜C4−アルキルアミノ、ジ−C1〜C4−アルキルアミノ、C1〜C4−アルキルアミノカルボニル、ジ−C1〜C4−アルキルアミノカルボニル、C1〜C4−アルキルカルボニルアミノ、C1〜C4−アルキルカルボニル(C1〜C4−アルキル)アミノ、C1〜C4−アルキルスルホニル、C1〜C4−アルキルスルファモイル、およびC1〜C4−アルキルアミノスルホニルからなる群から独立して選択され、前述の炭化水素基(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ残基)のそれぞれは、本明細書において、「アルキル」基に関する置換基の列挙から出現毎に独立して選択される、1つまたは複数の基によりさらに置換されていてもよい。シクロアルキル基に関する好ましい置換基は、C1〜C4アルキル、および「アルキル」基に関する好適な置換基として上に列挙されている置換基を含む。
例示的な単環式炭化水素基には、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシルおよびシクロヘキセニルなどが含まれる。例示的な二環式炭化水素基には、ボルニル、インジル、ヘキサヒドロインジル、テトラヒドロナフチル、デカヒドロナフチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプテニル、6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプチル、2,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチルなどが含まれる。例示的な三環式炭化水素基には、アダマンチルなどが含まれる。
同様に、「シクロアルキルオキシ」、「シクロアルコキシアルキル」、「シクロアルコキシカルボニル」、「シクロアルコキシ−カルボニルアルキル」、「シクロアルキルスルホニル」、「ハロシクロアルキル」のような他の基のシクロアルキル部分のそれぞれは、「シクロアルキル」の上記の定義に記載されているものと同じ意味を有するものとする。これらの用語において使用される場合、シクロアルキルは、通常、無置換であるか、または1〜2つの基により置換されている、3〜7個の単環式炭素環である。場合により置換されている場合、置換基は、通常、C1〜C4アルキル、およびアルキル基に好適なものとして上で説明されているものから選択される。
本明細書で使用する場合、用語「アリール」とは、環部分に6〜14個の炭素原子を有する芳香族炭化水素基を指す。通常、アリールは、6〜14個の炭素原子、多くの場合、6〜10個の炭素原子を有する、単環式、二環式または三環式アリール、例えば、フェニルまたはナフチルである。さらに、本明細書で使用される「アリール」という用語は、単一芳香族環、または一緒に縮合している多芳香族環とすることができる、芳香族置換基を指す。非限定例には、フェニル、ナフチルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフチルが含まれるが、但し、テトラヒドロナフチルは、テトラヒドロナフチル基の芳香族環の炭素を介して、記載されている式に結合していることを条件とする。特に示さない限り、好ましいアリール基はフェニルである。
置換アリールは、ヒドロキシル、チオール、シアノ、ニトロ、C1〜C4−アルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−チオアルキル、C2〜C4−アルケニルオキシ、C2〜C4−アルキニルオキシ、ハロゲン、C1〜C4−アルキルカルボニル、カルボキシ、C1〜C4−アルコキシカルボニル、アミノ、C1〜C4−アルキルアミノ、ジ−C1〜C4−アルキルアミノ、C1〜C4−アルキルアミノカルボニル、ジ−C1〜C4−アルキルアミノカルボニル、C1〜C4−アルキルカルボニルアミノ、C1〜C4−アルキルカルボニル(C1〜C4−アルキル)アミノ、C1〜C4−アルキルスルホニル、スルファモイル、C1〜C4−アルキルスルファモイル、およびC1〜C4−アルキルアミノスルホニルからなる群から独立して選択される、1〜5つ(1つ、または2つ、または3つなど)の置換基により置換されているアリール基であり、前述の炭化水素基(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ残基)のそれぞれは、「アルキル」基に関する好適な置換基として上に列挙されている基から出現毎に独立して選択される、1つまたは複数の基によりさらに置換されていてもよい。置換アリール基に関する好ましい置換基は、C1〜4アルキル、およびオキソなどの二価の基を除く、アルキル基の好適な置換基として上で命名されているそのような基である。
同様に、「アリールオキシ」、「アリールオキシアルキル」、「アリールオキシカルボニル」、「アリールオキシ−カルボニルアルキル」のような他の基のアリール部分のそれぞれは、「アリール」の上記の定義に記載されているものと同じ意味を有するものとする。
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロシクリル」とは、飽和または部分不飽和であるが芳香族ではない複素環式ラジカルを指し、単環式環または多環式環(多環式環の場合、特に、二環式、三環式またはスピロ環式環)とすることができ、3〜14個、より一般的には4〜10個、および最も好ましくは5個または6個の環原子を有しており、1個または複数の、好ましくは1〜4個、とりわけ1個または2個の環原子は、O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子である(したがって、残りの環原子は炭素である)。例えば、C5〜6原子環として記載される場合でさえも、複素環は、環原子として少なくとも1個のヘテロ原子を含有し、他の環原子は炭素であり、明記されている環原子数、例えば、この場合、5〜6個を有する。好ましくは、ヘテロシクリル基は、環原子として1個または2個のこのようなヘテロ原子を有し、好ましくは、ヘテロ原子は、互いに直接、結合していない。結合環(すなわち、対象とする式に結合している環)は、別段の指定がない限り、好ましくは4〜12個、とりわけ5〜7個の環原子を有する。複素環式基は、芳香族環に縮合することができるが、但し、対象とする式に結合している複素環式基の原子は、芳香族でないことを条件とする。複素環式基は、ヘテロ原子(通常、窒素)、または複素環式基の炭素原子を介して対象とする式に結合することができる。ヘテロシクリルは、縮合環または架橋環、およびスピロ式環を含むことができ、多環式複素環式基の環の1つだけが、環原子としてヘテロ原子を含有している必要がある。複素環の例には、テトラヒドロフラン(THF)、ジヒドロフラン、1,4−ジオキサン、モルホリン、1,4−ジチアン、ピペラジン、ピペリジン、1,3−ジオキソラン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピロリン、ピロリジン、テトラヒドロピラン、ジヒドロピラン、オキサチオラン、ジチオラン、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアン、オキサチアン、チオモルホリンなどが含まれる。
置換ヘテロシクリルは、シクロアルキル基に関して上で記載されている置換基から選択される、1〜5つ(1つ、または2つまたは3つなど)の置換基により独立して置換されているヘテロシクリル基である。
同様に、「ヘテロシクリルオキシ」、「ヘテロシクリルオキシアルキル」、「ヘテロシクリルオキシカルボニル」のような他の基のヘテロシクリル部分はそれぞれ、「ヘテロシクリル」の上記の定義に記載されているものと同じ意味を有するものとする。
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロアリール」とは、環員として、1〜8個のヘテロ原子を有する、5〜14員の単環式または二環式または三環式芳香族環系を指し、残りの環原子は炭素であり、ヘテロ原子は、N、OおよびSから選択される。通常、ヘテロアリールは、5〜10員の環系、とりわけ5〜6員の単環式、または8〜10員の二環式基である。典型的なヘテロアリール基には、2−または3−チエニル、2−または3−フリル、2−または3−ピロリル、2−、4−または5−イミダゾリル、1−、3−、4−または5−ピラゾリル、2−、4−または5−チアゾリル、3−、4−または5−イソチアゾリル、2−、4−または5−オキサゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾリル、3−または5−1,2,4−トリアゾリル、4−または5−1,2,3−トリアゾリル、1−または2−テトラゾリル、2−、3−または4−ピリジル、3−または4−ピリダジニル、3−、4−または5−ピラジニル、2−ピラジニルおよび2−、4−または5−ピリミジニルが含まれる。
用語「ヘテロアリール」はまた、複素芳香族環が、1つまたは複数のアリール環、シクロアルキル環またはヘテロシクリル環に縮合している基を指す。非限定例には、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−キノリニル、1−、3−、4−、5−、6−、7−または8−イソキノリニル、2−、3−、4−、5−、6−または7−インドリル、2−、3−、4−、5−、6−または7−ベンゾ[b]チエニル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾオキサゾリル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾイミダゾリルおよび2−、4−、5−、6−または7−ベンゾチアゾリルが含まれる。
置換ヘテロアリールは、アリール基に好適なものとして上に記載されている置換基から選択される、1つまたは複数の置換基、通常、1つまたは2つの置換を含有するヘテロアリール基である。
同様に、「ヘテロアリールオキシ」、「ヘテロアリールオキシアルキル」、「ヘテロアリールオキシカルボニル」のような他の基のヘテロアリール部分のそれぞれは、「ヘテロアリール」の上記の定義に記載されているものと同じ意味を有するものとする。
本発明の様々な実施形態が、本明細書に記載されている。それぞれの実施形態における具体的な特徴は、他の具体的な特徴と組み合わせて、本発明のさらなる実施形態を提供してもよいことが理解されよう。
第1の実施形態(実施形態1)では、本発明は、式(I)の化合物:
Figure 0006918819
または薬学的に許容されるその塩を提供し、式中、
Gは、H、または−C(O)R、−C(O)−OR、−C(R−O−C(O)R、−C(R−O−C(O)−OR、−C(O)−NRおよび−C(R−O−C(O)NRから選択される基であり、Rはそれぞれ、H、またはC〜Cアルキル、フェニル、ピリジル、C〜Cシクロアルキル、および環員としてN、OおよびSから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を含有する3〜6員の複素環式環から独立して選択される基であり、HではないRはそれぞれ、ハロ、CN、−OH、アミノ、C1〜4アルキル、フェニル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびC1〜4ハロアルコキシから選択される1つまたは2つの基により場合により置換されており、
はそれぞれ、HおよびC1〜4アルキルから独立して選択され、
は、CRX1またはNであり、RX1は、H、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜4ハロアルキル、CN、COOH、または環員としてN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環であって、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキルおよびC1〜3アルコキシから選択される1〜2つの基により場合により置換されているヘテロアリール環であり、
は、CRX2またはNであり、RX2は、H、ハロ、C1〜6アルキルまたはC1〜4ハロアルキルであり、
は、CRX3またはNであり、RX3は、H、C1〜4アルキルまたはC1〜4ハロアルキルであるが、
但し、XおよびXの一方または両方がNを表す場合、XはCRX2であることを条件とし、
は、H、ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルまたはC1〜4アルコキシであり、
およびRは、独立して、H、C1〜4アルキルまたはC3〜5シクロアルキルであり、C1〜4アルキルおよびC3〜5シクロアルキルはそれぞれ、ハロ、CN、−OH、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびC1〜4ハロアルコキシから選択される1つまたは2つの基により場合により置換されているか、
またはRとRが、両方が結合している炭素原子と一緒になって、3〜5員のシクロアルキル環または環員として1個の酸素を有する3〜5員の環式エーテル環を形成することができ、
環Aは、少なくとも1個の炭素環原子ならびに環員としてN、OおよびSから選択される最大4個のヘテロ原子を含有する5員のヘテロアリール環であり、
は、N、OまたはSであり、
およびZは、独立して、CR、N、NR、OまたはSであり、
およびZはそれぞれ、CまたはNを独立して表すが、
但し、ZおよびZは、両方が同時にNではないことを条件とし、
はそれぞれ、H、ハロ、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール、C1〜4アルコキシ、CN、CON(RおよびC1〜4ハロアルキルから独立して選択され、C1〜4アルキルは、−OR、−N(R、COOR、CON(R、ならびに環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員の複素環式環から選択される1つまたは2つの基により場合により置換されており、
は、出現毎に、H、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員の複素環式環から独立して選択され、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、および環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員の複素環式環はそれぞれ、ハロ、−OH、C1〜2アルキルおよび−O(C1〜2アルキル)から独立して選択される1つまたは2つの基により場合により置換されており、
同一窒素原子に直接結合している2つのR基は、場合により一緒になって、環員としてN、OおよびSから選択される追加のヘテロ原子を場合により含有する4〜6員の複素環であって、ハロ、−OH、C1〜2アルキルおよび−O(C1〜2アルキル)から選択される1つまたは2つの基により場合により置換されている複素環を形成することができ、
ArおよびArはそれぞれ、フェニル、または環員としてN、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環を表し、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C2〜4アルキン、−S(C1〜3アルキル)、−SO(C1〜3アルキル)およびCNから選択される最大3つの基により、それぞれ独立して置換されており、
ArおよびArは、場合により、式−C(R−L−の架橋により一緒に連結して三環式環系を形成し、ArおよびArはそれぞれ、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C2〜4アルキン、−S(C1〜3アルキル)、−SO(C1〜3アルキル)およびCNから独立して選択される最大2つの基により場合により置換されており、
Lは、S、S=O、SO、O、C(RおよびCFから選択され、
はそれぞれ独立して、HまたはC1〜2アルキルである。
実施形態1の特定の態様は、この式:
Figure 0006918819
を有する化合物である、実施形態1aである化合物または薬学的に許容されるその塩であり、式中、
は、CRX1またはNであり、RX1は、H、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜4ハロアルキル、CN、COOH、または環員としてN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環であって、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキルおよびC1〜3アルコキシから選択される1〜2つの基により場合により置換されているヘテロアリール環であり、
は、CRX2またはNであり、RX2は、H、ハロ、C1〜6アルキルまたはC1〜4ハロアルキルであり、
は、CRX3またはNであり、RX3は、H、C1〜4アルキルまたはC1〜4ハロアルキルであるが、
但し、XおよびXの一方または両方がNを表す場合、XはCRX2であることを条件とし、
は、H、ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルまたはC1〜4アルコキシであり、
環Aは、少なくとも1個の炭素環原子ならびに環員としてN、OおよびSから選択される最大4個のヘテロ原子を含有する5員のヘテロアリール環であり、
は、N、OまたはSであり、
およびZは、独立して、CR、N、NR、OまたはSであり、
およびZはそれぞれ、CまたはNを独立して表すが、但し、ZおよびZは、両方が同時にNではないことを条件とし、
はそれぞれ、H、ハロ、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、C1〜4アルコキシおよびC1〜4ハロアルキルから独立して選択され、
およびRは、独立して、HまたはC1〜4アルキルであり、
ArおよびArはそれぞれ、フェニル、または環員としてN、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環を表し、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C2〜4アルキンおよびCNから選択される最大3つの基により、それぞれ独立して置換されており、
ArおよびArは、場合により、式−C(R−L−の架橋により一緒に連結して三環式環系を形成し、ArおよびArはそれぞれ、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C2〜4アルキンおよびCNから独立して選択される最大2つの基により場合により置換されており、
Lは、S、S=O、SO、O、C(RおよびCFから選択され、
はそれぞれ独立して、HまたはC1〜2アルキルである。
実施形態2. XがCHである、実施形態1もしくは1aによる化合物、または薬学的に許容されるその塩。
実施形態3. XがCHまたはNである、実施形態1もしくは1a、または実施形態2による化合物、あるいは薬学的に許容されるその塩。
実施形態4. XがCHである、前述の実施形態のいずれか1つによる化合物、または薬学的に許容されるその塩。
実施形態5. RおよびRがどちらもHである、前述の実施形態のいずれかによる化合物、または薬学的に許容されるその塩。
実施形態6. RがHである、前述の実施形態のいずれかによる化合物、または薬学的に許容されるその塩。
実施形態7. 環Aが、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールおよびテトラゾールから選択される、前述の実施形態のいずれかによる化合物、または薬学的に許容されるその塩。
実施形態8. ZがCである、前述の実施形態のいずれかによる化合物、または薬学的に許容されるその塩。
実施形態9. ZがNである、前述の実施形態のいずれかによる化合物、または薬学的に許容されるその塩。
実施形態10. Zが、CRまたはNである、前述の実施形態のいずれか1つによる化合物、または薬学的に許容されるその塩。
実施形態11. 環Aが、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾールおよびテトラゾールから選択される、前述の実施形態のいずれかによる化合物、または薬学的に許容されるその塩。
実施形態12. 以下の式:
Figure 0006918819
(式中、Yは、
Figure 0006918819
から選択される基を表し、
式中、Rはそれぞれ、H、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C2〜4アルキンおよびCNから独立して選択される)である、前述の実施形態のいずれかの化合物、または薬学的に許容されるその塩。これらの実施形態では、Gは、時としてHである。これらの実施形態の他の例では、Gは、−C(O)R、−C(O)−OR、−CH−O−C(O)Rおよび−CH−O−C(O)−ORから選択され、Rは、ハロ、CN、−OH、アミノ、フェニル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびC1〜4ハロアルコキシから選択される1つまたは2つの基により場合により置換されている、C〜Cアルキルである。
実施形態13. 表1中の化合物から選択される、実施形態1または1aの化合物、および薬学的に許容されるその塩。
実施形態14. 前述の実施形態のいずれかの化合物または薬学的に許容されるその塩、および1種または複数の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
実施形態15. 実施形態1から13のいずれか1つによる治療有効量の化合物、または薬学的に許容されるその塩、および1つまたは複数の治療活性がある併用剤を含む組合せ物。
実施形態16. それを必要とする対象に、治療有効量の実施形態1から13のいずれかの化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、インフルエンザを処置する方法。
実施形態17. 医薬として使用するための、実施形態1から13のいずれか1つによる化合物、または薬学的に許容されるその塩。
実施形態18. インフルエンザの処置に使用するための、実施形態1から13のいずれか1つによる化合物、または薬学的に許容されるその塩。
実施形態19. インフルエンザの処置に使用する医薬の製造における、実施形態1から13のいずれか1つによる化合物、または薬学的に許容されるその塩の使用。
一部の実施形態では、式(I)の化合物は、以下の式(I−A)から(I−J)のうちの1つの化合物である:
Figure 0006918819
Figure 0006918819
式(I−G)では、ZおよびZの1つはNであり、他方は、OまたはSのどちらかである。式(I−H)では、ZおよびZは、独立してNまたはCRである。式(I−A)〜(I−J)中の他の可変基は、上の式(I)に関して定義されている通りである。一部の実施形態では、式(I−A)〜(I−J)の化合物中のGは、Hである。式(I−A)〜(I−J)の他の化合物では、Gは、−C(O)R、−C(O)−OR、−CH−O−C(O)Rおよび−CH−O−C(O)−ORから選択される。これらの実施形態の化合物は、実施形態14〜19の組成物、組合せ物、方法および使用に使用することができる。
本明細書で使用する場合、用語「光学異性体」または「立体異性体」は、本発明の所与の化合物について存在し得る、様々な立体異性配置体のいずれをも指し、幾何異性体が含まれる。置換基は、炭素原子のキラル中心において結合し得ることが理解される。用語「キラル」は、その鏡像パートナーに重ね合わせることができない特性を有する分子を指す一方、用語「アキラル」は、その鏡像パートナーに重ね合わせることができる分子を指す。したがって、本発明には、化合物の鏡像異性体、ジアステレオマーまたはラセミ体が含まれる。「鏡像異性体」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である立体異性体の対である。一対の鏡像異性体の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。この用語は、適切な場合にラセミ混合物を示すために使用される。「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2個の不斉原子を有するが、互いに鏡像ではない立体異性体である。その絶対立体化学は、Cahn−Ingold−Prelog R−S系によって特定される。化合物が純粋な鏡像異性体である場合、それぞれのキラル炭素における立体化学は、RまたはSのいずれかによって特定することができる。その絶対配置が未知の分割された化合物は、ナトリウムD線の波長で平面偏光を回転させる方向(右旋性または左旋性)に応じて、(+)または(−)と指定することができる。本明細書に記載の特定の化合物は、1つまたは複数の不斉中心または不斉軸を含有しており、それ故に、絶対立体化学に関して(R)−または(S)−として定義することができる、鏡像異性体、ジアステレオマー、および他の立体異性体を生じることがある。
出発材料および合成手順の選択に応じて、本化合物は、不斉炭素原子の数に依存して、可能な異性体の1つの形態で、またはそれらの混合物として、例えば純粋な光学異性体として、もしくはラセミ体およびジアステレオ異性体混合物などの異性体混合物として存在することができる。本発明は、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物および光学的に純粋な形態を含めて、このような可能な異性体のすべてを含むことが意味される。光学活性な(R)−および(S)−異性体は、キラルシントンまたはキラル試薬を使用して調製するか、または従来的な技法を使用して分割することができる。指定しない限り、化合物が二重結合を含んでいる場合、その置換基は、EまたはZ立体配置とすることができる。化合物が二置換のシクロアルキルを含んでいる場合、別段の指定がない限り、そのシクロアルキル置換基は、シスまたはトランスの立体配置を有することができる。互変異性体のすべても、包含されることが意図される。
多くの場合、本発明の化合物は、アミノ基および/もしくはカルボキシル基、またはそれらに類似している基の存在によって酸性塩および/または塩基性塩を形成することができる。本明細書で使用する場合、用語「塩(単数)」または「塩(複数)」は、本発明の化合物の酸付加塩または塩基付加塩を指す。「塩」は、特に「薬学的に許容される塩」を含む。用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の生物学的有効性および特性を保持しており、典型的には、生物学的または別の面で望ましくないものでない塩を指す。
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸と形成することができ、例えば、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物塩/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、塩化物塩/塩酸塩、クロロテオフィリン酸塩、クエン酸塩、エタン二スルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩およびトリフルオロ酢酸塩である。さらなる適切な塩のリストは、例えば、"Remington’s Pharmaceutical Sciences", 20th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., (1985)、ならびに"Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use" by Stahl and Wermuth (Wiley-VCH, Weinheim, Germany, 2002)に見いだすことができる。
塩を誘導することができる無機酸には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが含まれる。
塩を誘導することができる有機酸には、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などが含まれる。
薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基または有機塩基と形成することができ、無機対イオンまたは有機対イオンを有することができる。
このような塩基塩に対する無機対イオンは、例えば、アンモニウム塩、および周期表のI列からXII列の金属を含む。ある種の実施形態では、対イオンは、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、1〜4つのC1〜C4アルキル基を有するアルキルアンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛および銅から選択される。特に適切な塩には、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウムの塩が含まれる。
塩を誘導することができる有機塩基には、例えば、第一級、第二級および第三級アミン、天然由来の置換アミンを含む置換アミン、環式アミン、塩基性イオン交換樹脂などが含まれる。特定の有機アミンには、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリネート、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リシン、メグルミン、ピペラジンおよびトロメタミンが含まれる。
本発明の薬学的に許容される塩は、塩基性部分または酸性部分から従来的な化学方法により合成することができる。一般的に、このような塩は、これらの化合物の遊離酸形態と化学量論量の適切な塩基(Na、Ca、MgまたはKの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩など)とを反応させることにより、またはこれらの化合物の遊離塩基形態と化学量論量の適切な酸とを反応させることにより調製することができる。このような反応は、典型的には、水中もしくは有機溶媒中、または前記2つの混合物中で行われる。一般に、エーテル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、トルエン、クロロホルム、ジクロロメタン、メタノール、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルのような非水性媒体の使用が、実用的な場合に望ましい。
本明細書において与えられている式はいずれも、本化合物の非標識形態(すなわち、すべての原子は、天然に豊富に存在する同位体で存在しており、同位体が豊富ではない化合物)、および化合物の同位体の豊富な形態または標識形態を表すことも意図されている。同位体が豊富なまたは標識化合物は、本化合物の少なくとも1個の原子が天然に存在する原子質量または原子質量分布とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられていることを除いて、本明細書において与えられている式による図示されている構造を有する。本発明の同位体が豊富な化合物または標識化合物に取り込まれ得る同位体の例には、H、H、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Clおよび125Iなどの、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体が含まれる。本発明は、本明細書で定義されている様々な同位体標識化合物、例えば、Hおよび14Cなどの放射性同位体、またはHおよび13Cなどの非放射性同位体がこれらの同位体の天然の存在量よりかなり多いレベルで存在するものを含む。これらの同位体標識化合物は、薬物または基質の組織分布アッセイを含めた、代謝研究(例えば、14Cによる)、応答速度研究(例えば、HまたはHによる)、ポジトロン断層法(PET)または単一光子放射型コンピューター断層撮影(SPECT)などの検出またはイメージング技法において、あるいは患者の放射線処置において有用である。特に、18F標識化合物は、PETまたはSPECTの研究にとって特に望ましいものとなり得る。式(I)の同位体標識化合物は一般に、当業者に公知の従来の技法によって、または他で使用された非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用する添付の実施例において記載されているものと類似の方法によって調製することができる。
さらに、より重い同位体、特に重水素(すなわち、HまたはD)による置換は、より大きな代謝安定性、例えば、インビボ半減期の増大、または必要投与量の低減、または治療指数における改善に起因する、ある種の治療上の利点をもたらすことがある。このようなより重い同位体、具体的には重水素の濃度は、同位体の濃縮係数によって定義することができる。本明細書において使用する「同位体濃縮係数」という用語は、特定の同位体の存在度と天然の存在度との間の比を意味する。本発明の化合物中の置換基が重水素を意味する場合、このような化合物は、指定した重水素原子それぞれについて、少なくとも3500(各指定重水素原子において、52.5%の重水素取込み)、少なくとも4000(60%の重水素取込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素取込み)、少なくとも5000(75%の重水素取込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素取込み)、少なくとも6000(90%の重水素取込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素取込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素取込み)、少なくとも6600(99%の重水素取込み)、または少なくとも6633.3(99.5%の重水素取込み)の同位体濃縮係数を有する。
本発明による薬学的に許容される溶媒和物には、結晶化の溶媒が、同位体により置換されているもの、例えば、DO、d−アセトン、d−DMSO、および豊富ではない溶媒による溶媒和物が含まれる。
本発明の化合物、すなわち、水素結合のための供与体および/または受容体として作用することができる基を含有する式(I)の化合物は、適切な共結晶形成剤と共結晶を形成することができることがある。これらの共結晶は、公知の共結晶形成手順によって式(I)の化合物から調製することができる。このような手順には、結晶化条件下で式(I)の化合物を共結晶形成剤と一緒に、粉砕、加熱、共昇華、共融、または溶液中で接触させるステップ、およびそれにより形成される共結晶を単離するステップが含まれる。適切な共結晶形成剤には、国際公開第2004/078163号パンフレットにおいて記載されているものが含まれる。したがって、本発明は、式(I)の化合物を含む共結晶をさらに提供する。
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容される担体」には、ヒト対象に投与するための医薬組成物において使用するため、当業者に公知と思われる、任意およびすべての溶媒、分散媒体、コーティング剤、界面活性剤、酸化防止剤、保存剤(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、保存剤、薬物安定剤、結合剤、添加剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、着香剤、色素など、およびそれらの組合せが含まれる(例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 22nd ed.を参照されたい)。何らかの従来的な担体が活性成分と不適合である場合を除き、治療用組成物または医薬組成物におけるその使用が企図される。
本発明の化合物の「治療有効量」という用語は、対象における生物学的または医学的応答を引き出す本発明の化合物の量、例えば1つまたは複数の症状を低減する、状態を改善する、疾患の進行を減速もしくは遅延させる、または疾患を予防するのに十分な量などを指す。非限定的な1つの実施形態では、用語「治療有効量」とは、対象に投与した場合、インフルエンザウイルス感染に関連する1つまたは複数の症状を低減する、またはインフルエンザウイルス感染の発症期を短縮する、またはインフルエンザウイルス感染の進行を減速させる、またはインフルエンザウイルス感染による根本的な状態の悪化を低減もしくは停止させるために有効な本発明の化合物の量を指す。
別の非限定的な実施形態では、「治療有効量」という用語は、細胞、または組織、または非細胞生物物質、または媒体に投与すると、オルトミクソウイルス株の複製または増殖の速度を統計的に有意に低下させるのに有効な、本発明の化合物の量を指す。
本明細書で使用する場合、用語「対象」は動物を指す。通常、対象はヒトである。
本明細書で使用する場合、「阻害する(inhibit)」、「阻害(inhibition)」または「阻害している(inhibiting)」という用語は、所与の状態、症状、または障害、もしくは疾患の低減または抑制、あるいは生物学的活性または過程のベースライン活性の有意な低下を指す。
本明細書で使用する場合、任意の疾患または障害を「処置する(treat)」、「処置している(treating)」、またはそれらの「処置(treatment)」という用語は、一実施形態では、疾患または障害の改善(すなわち、疾患もしくはその臨床症状の少なくとも1つの発症の減速または停止あるいは低減)を指す。別の実施形態では、「処置する」、「処置している」または「処置」とは、患者によって認識することができないものを含めて、少なくとも1つの物理的パラメータの軽減または改善を指す。さらに別の実施形態では、「処置する」、「処置している」または「処置」は、疾患または障害を、身体的に(例えば、認識可能な症候の安定化)、生理的に(例えば、身体パラメータの安定化)、またはそれらの両方で調節することを指す。さらに別の実施形態では、「処置する」、「処置している」または「処置」は、疾患もしくは障害の発生または進行の予防または遅延を指す。
本明細書で使用する場合、対象が処置「を必要とする」は、このような対象が、このような処置から生物学的に、医学的に、または生活の質の面で利益を得ることになる場合である。
本明細書で使用する場合、本発明の文脈において(とりわけ、特許請求の範囲の文脈において)使用される「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」という用語および同様の用語は、本明細書で特に断りのないか、または文脈と明らかに矛盾しない限り、単数形および複数形の両方に及ぶものと解釈すべきである。
本明細書中において記載されているすべての方法は、本明細書に特に指摘がない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限り、いかなる適切な順序で行うこともできる。あらゆる実施例の使用、または本明細書において提示されている例示的な言葉(例えば、「など(such as)」)は、単に本発明をより一層明解にするよう意図されており、特に特許請求されている本発明の範囲に限定を課すものではない。
本発明の化合物の任意の不斉原子(例えば、炭素など)は、ラセミで、または鏡像異性体的に豊富に、例えば、(R)−、(S)−または(R,S)−立体配置で存在することができる。特定の実施形態では、各不斉原子は、(R)−または(S)−立体配置のいずれかの、少なくとも50%の鏡像異性体過剰率、少なくとも60%の鏡像異性体過剰率、少なくとも70%の鏡像異性体過剰率、少なくとも80%の鏡像異性体過剰率、少なくとも90%の鏡像異性体過剰率、少なくとも95%の鏡像異性体過剰率、または少なくとも99%の鏡像異性体過剰率を有する。すなわち、光学活性化合物の場合、一方の鏡像異性体を実質的に含まない、もう一方の鏡像異性体を使用することが好ましいことが多く、したがって、通常、少なくとも95%の鏡像体純度が好ましい。不飽和二重結合を有する原子における置換基は、可能な場合、シス−(Z)−またはトランス−(E)−型で存在することができる。
したがって、本明細書で使用する場合、本発明の化合物は、可能な異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体、またはそれらの混合物の1つの形態で、例えば、実質的に純粋な幾何(シスまたはトランス)異性体、ジアステレオマー、光学異性体(対掌体)、ラセミ体またはそれらの混合物として存在することができる。「実質的に純粋な」または「他の異性体を実質的に含まない」は、本明細書で使用する場合、好ましい異性体の重量基準での量に対して、生成物が、5%未満、好ましくは2%未満しか他の異性体を含有していないことを意味する。
得られた異性体の混合物は、通常、構成物の物理化学的差異に基づいて、例えばクロマトグラフィーおよび/または分別結晶化により、純粋なもしくは実質的に純粋な幾何異性体または光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ体に分離することができる。
最終生成物または中間体のラセミ体は、公知の方法により、例えば、光学活性な酸または塩基を用いて得られた、そのジアステレオマー塩の分離、および光学活性な酸性化合物または塩基性化合物の遊離によって、光学対掌体に通常、分割することができる。特に、こうして塩基性部位を使用して、例えば、光学活性な酸(例えば、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ−O,O’−p−トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸またはカンファー−10−スルホン酸)と形成される塩の分別結晶化により、本発明の化合物をそれらの光学対掌体に分割することができる。ラセミ体生成物も、キラルクロマトグラフィー、例えば、キラル固定相を用いる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分割することができる。
さらに、本発明の化合物はまた、その塩を含め、それらの水和物形態で得ることもでき、またはその結晶化に使用した他の溶媒を含むこともできる。本発明の化合物は、本質的にまたは設計によって、薬学的に許容される溶媒(水を含む)との溶媒和物を形成してもよく、したがって、本発明は、溶媒和形態および非溶媒和形態の両方を包含することが意図されている。用語「溶媒和物」は、本発明の化合物(その薬学的に許容される塩を含む)と1つまたは複数の溶媒分子との分子複合体を指す。このような溶媒分子は、製薬技術において一般に使用されるものであり、レシピエントに無害(例えば、水、エタノールなど)であることが知られている。用語「水和物」は、溶媒分子が水である複合体を指す。
別の態様では、本発明は、本発明の化合物または薬学的に許容されるその塩、および少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。一部の実施形態では、本医薬組成物は、少なくとも2種の薬学的に許容される添加剤または担体を含む。薬学的に許容される担体および他の添加剤は、当業者に公知であり、例えば、類似の投与経路により投与される、承認済み(登録済み)の製剤化された治療剤において使用される担体および添加剤から選択することができる。本医薬組成物は、経口投与、非経口投与、および直腸投与などの特定の投与経路向けに製剤化することができる。さらに、本発明の医薬組成物は、固体形態(非限定的に、カプセル剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、散剤または坐剤を含む)、または液体形態(非限定的に、液剤、懸濁剤または乳剤を含む)で作製することができる。本医薬組成物には、滅菌などの従来の製薬操作を施すことができ、かつ/または慣用的な不活性賦形剤、滑沢剤または緩衝化剤、ならびに保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤および緩衝剤などのアジュバントを含有することができる。
一実施形態では、本発明の化合物は、経口送達向けに製剤化される。通常、これらの医薬組成物は、以下から選択される1種または複数の添加剤と一緒にして、活性成分(少なくとも1つの式(I)の化合物)を含む、錠剤またはゼラチンカプセル剤である:
a)賦形剤、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロースおよび/またはグリシン、
b)錠剤についてはさらに、滑沢剤、例えば、シリカ、滑石、ステアリン酸、そのマグネシウム塩もしくはカルシウム塩、および/またはポリエチレングリコール、
c)所望の場合、結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドン、
d)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸もしくはそのナトリウム塩、または起泡性混合物、ならびに/あるいは
e)吸収剤、着色剤、着香剤および甘味剤。
錠剤は、当分野で公知の方法に従って、フィルムコーティングされているか、または腸溶コーティングされているかのどちらかであってもよい。
経口投与に好適な組成物は、有効量の本発明の化合物を、錠剤、ロゼンジ剤、水性もしくは油性懸濁剤、分散可能な散剤もしくは顆粒剤、乳剤、硬質もしくは軟質カプセル剤、またはシロップ剤もしくはエリキシル剤の形態で含む。経口使用を意図した組成物は、医薬組成物を製造するために当分野で公知の任意の方法に従って調製され、このような組成物は、薬学的に上品で口当たりのよい調製物を供給するよう、甘味剤、着香剤、着色剤および保存剤からなる群から選択される1つまたは複数の作用剤を含有することができる。錠剤は、活性成分を、錠剤の製造に好適な無毒の薬学的に許容される添加剤との混合物で含有することができる。これらの添加剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性な賦形剤、造粒剤および崩壊剤、例えばとうもろこしデンプンまたはアルギン酸、結合剤、例えばデンプン、ゼラチンまたはアカシア、および滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクである。錠剤は、コーティングされていないか、または胃腸管における崩壊および吸収を遅延させ、それによってより長期間にわたる持続作用をもたらすよう、公知技法によりコーティングされる。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延物質を用いることができる。経口使用のための製剤は、活性成分が、不活性な固体の賦形剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合されている硬質ゼラチンカプセル剤として、または活性成分が水もしくは油性媒体、例えばピーナッツ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油と混合されている軟質ゼラチンカプセル剤として提供され得る。
ある種の注射可能な組成物は、水性等張溶液または懸濁液であり、坐剤は脂肪性エマルションまたは懸濁液から有利に調製される。上記組成物は滅菌処理されていてもよく、ならびに/あるいは、保存剤、安定剤、湿潤剤または乳化剤、溶解促進剤、浸透圧調整用塩および/または緩衝剤などのアジュバントを含んでもよい。さらに、組成物はまた、他の治療上価値のある物質を含んでもよい。上記組成物は、それぞれ、従来の混合、造粒またはコーティング方法により調製され、約0.1〜75%の活性成分を含有するか、または約1〜50%の活性成分を含有する。
経皮施用のための好適な組成物は、好適な担体と一緒に有効量の本発明の化合物を含む。経皮送達に適した担体は、宿主の皮膚の通過を補助するために吸収可能な薬理学的に許容される溶媒を含む。例えば、経皮用装具は、裏当て部材、場合により担体と一緒に化合物を含有するリザーバー、場合により長期間にわたって制御された所定の速度で宿主の皮膚の化合物を送達するための速度制御バリヤー、および皮膚に装具を固定する手段を含む帯具の形態にある。
例えば皮膚および眼への局所適用に好適な組成物には、水性液剤、懸濁剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、または例えばエアゾールなどによって送達するための噴霧可能な製剤が含まれる。このような局所送達系は、インフルエンザの処置に使用するために好適となり得る吸入または鼻内施用に関することもでき、例えば、可溶化剤、安定剤、張度向上剤、緩衝剤および保存剤を含有することができる。それらは、好都合なことに、乾燥粉末用吸入器から乾燥粉末(単独、混合物として、例えばラクトースとの乾燥ブレンド、または例えばリン脂質との混合構成成分粒子としてのいずれか)の形態で、または好適な噴射剤を使用するもしくは使用しないで、加圧容器、ポンプ、スプレー、噴霧器またはネブライザーからエアゾールスプレーで提供される形態で送達することができる。
水が特定の化合物の分解を促進する可能性があるので、本発明は、活性成分として本発明の化合物を含む無水の医薬組成物および剤形をさらに提供する。
本発明の無水の医薬組成物および剤形は、無水成分または低水分含有成分、および低水分条件または低湿度条件を用いて調製することができる。無水の医薬組成物を調製して、その無水の性質が維持されるよう保存することができる。したがって、無水組成物は、水への暴露を防止するのが公知の材料を使用して、本組成物が適切な製剤キットに含まれ得るよう包装される。適切な包装の例には、以下に限定されないが、密封ホイル、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパックおよびストリップパックが含まれる。
本発明は活性成分としての本発明の化合物が分解する速度を低下させる、1つまたは複数の作用剤を含む医薬組成物および剤形をさらに提供する。このような作用剤は、本明細書では「安定剤」と称され、以下に限定されないが、アスコルビン酸などの酸化防止剤、pH緩衝剤または塩緩衝剤などが含まれる。
遊離形態または塩形態の式(I)の化合物は、価値のある薬理学的特性を示し、例えば、それらは、次の項目において提示されている試験データにより示される通り、オルトミクソウイルスの複製を阻害または防止し、したがって、治療向けに、または研究の化学物質として、例えば、オルトミクソウイルス、特にインフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCの複製検討などの手段化合物としての使用に適応される。したがって、本発明の化合物は、とりわけ、ヒト対象における、オルトミクソウイルス(orthymyxovirus)、特にインフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCにより引き起こされる感染の処置に有用である。一部の実施形態では、処置される対象は、インフルエンザウイルス感染を有する、またはそれに感染するリスクを有するヒトである。例えば、インフルエンザ感染によりかなり悪化する恐れがある喘息またはCOPDなどの既往状態を有する対象は、とりわけ対象がインフルエンザを有するまたは有するように思われる家族の一員などのヒトに近接することにより、インフルエンザに感染するリスクにある場合、インフルエンザ感染の症状を示す前、本発明の方法または化合物により処置することができる。他の実施形態では、本発明の方法および組成物により処置されるための対象は、インフルエンザ感染と一致する症状を有すると診断されるものである。他の実施形態では、対象は、インフルエンザウイルスの存在を検出するインフルエンザ迅速診断キット(RIDT)または逆転写酵素PCT(RT−PCR)法などの公知の診断方法を用いて試験されたヒトとすることができ、典型的なインフルエンザの症状があるかに関わりなく、インフルエンザに感染していることが分かる。
さらなる実施形態として、本発明は、治療における、式(I)の化合物、または本明細書に記載されている式(I)の範囲内の実施形態のいずれかの使用を提供する。特に、本化合物は、オルトミクソウイルスのウイルス感染、とりわけインフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCを有する、または特にその高いリスクにある対象を処置するための使用に好適である。
別の実施形態では、本発明は、オルトミクソウイルスにより引き起こされる疾患を処置する方法であって、このような処置を必要とする対象に、治療有効量の式(I)の化合物、または本明細書に記載されている式(I)の範囲内の実施形態のいずれかを投与するステップを含む方法を提供する。一部の実施形態では、式(I)の化合物は、経口投与される。さらなる実施形態では、疾患は、インフルエンザA、インフルエンザBおよびインフルエンザCから選択される。本方法は、通常、このような処置を必要とする対象に、有効量の本明細書に記載されている化合物、または有効量のこのような化合物を含む医薬組成物を投与するステップを含む。本化合物は、本明細書に記載されているものなどの任意の好適な方法によって投与することができ、この投与は、処置医師により選択され得る時間間隔で繰り返すことができる。一部の実施形態では、本化合物または医薬組成物は、経口投与される。
したがって、さらなる実施形態として、本発明は、医薬を製造するための、式(I)の化合物、または本明細書に記載されているこのような化合物の実施形態のいずれかの使用を提供する。特定の実施形態では、医薬は、オルトミクソウイルス感染、とりわけインフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCの処置のためのものである。
本発明の化合物は、1つまたは複数の治療併用剤と同時に、またはその前もしくはその後のいずれかに投与してもよい。本発明の化合物は、同一もしくは異なる投与経路によって別個に、または併用剤と同じ医薬組成物中で一緒に投与されてもよい。本発明の化合物により使用するための好適な併用剤は、オセルタミビル、ペラミビル、ザナミビルおよびラニナミビル、オクタン酸ラニナミビルを含めたノイラミニダーゼ阻害剤、ならびにアマンタジンおよびリマンタジンなどのアダマンタンなどの、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス活性物を含む。これらの方法において使用するための追加の併用剤には、M2タンパク質阻害剤、ポリメラーゼ阻害剤、PB2阻害剤、ファビピラビル、fludase、ADS−8902、ベラプロスト、Neugene(登録商標)、リバビリン、CAS登録番号1422050−75−6、VX−787、FluMist Quadrivalent(登録商標)、Fluarix(登録商標)Quadrivalent、Fluzone(登録商標)Quadrivalent、Flucelvax(登録商標)およびFluBlok(登録商標)が含まれる。
一実施形態では、本発明は、治療における、式(I)の化合物、および少なくとも1つの他の治療併用剤を、同時使用、個別使用または逐次使用するための複合調製物として含む製品を提供する。一実施形態では、治療法は、オルトミクソウイルス、特にインフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCによって引き起こされるウイルス感染の処置である。複合調製物として提供される製品には、同一医薬組成物中に式(I)の化合物と少なくとも1つの他の治療併用剤とを一緒に含む組成物、または個別の形態、例えば本明細書に記載されている方法により対象を処置するために使用するキットの形態の、式(I)の化合物および少なくとも1つの他の治療併用剤を含む組成物が含まれる。
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物および別の治療併用剤を含む医薬組成物を提供する。好適な併用剤には、オセルタミビル、ペラミビル、ザナミビルおよびラニナミビルを含めたノイラミニダーゼ阻害剤、ならびにアマンタジンおよびリマンタジンなどのアダマンタンなどの、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス活性物が含まれる。場合により、上に記載した通り、本医薬組成物は薬学的に許容される担体を含んでもよい。
一実施形態では、本発明は、2つ以上の個別の医薬組成物を含むキットであって、それらの組成物の少なくとも1つが式(I)の化合物を含有している、キットを提供する。他の医薬組成物は、好適な併用剤の1つを含有することができる。一実施形態では、本キットは、容器、分割型ボトルまたは分割型ホイルパケットなどの、上記組成物を個別に保持するための手段を含む。このようなキットの一例は、典型的には錠剤、カプセル剤などの包装に使用されている、ブリスターパックである。
本発明のキットは、異なる剤形(例えば、経口および非経口)を投与するために、別個の組成物を異なる投与間隔で投与するため、または別個の組成物を互いに漸増するために使用されてもよい。服薬遵守を支援するために、本発明のキットは、通常、投与に関する説明書を含む。
本発明の併用療法では、本発明の化合物および治療併用剤が、同一または異なる製造者により製造されてもよく、かつ/または製剤化されてもよい。さらに、本発明の化合物および治療併用剤は、(i)医師への組合せ製品の発売前に(例えば、本発明の化合物および他の治療剤を含むキットの場合)、(ii)投与直前に医師自身によって(または医師の指導の下)、(iii)患者自身において(例えば、本発明の化合物および治療併用剤の逐次投与の間に)、併用療法に一緒にされてもよい。
したがって、本発明は、オルトミクソウイルス、特にインフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCとすることができるインフルエンザにより引き起こされるウイルス感染を処置するための式(I)の化合物の使用であって、医薬が治療併用剤と一緒に投与するよう調製されている、使用を提供する。通常、本発明の化合物を使用する方法では、インフルエンザの血清型は、処置前に特定されない。本発明はまた、疾患または状態を処置するための治療併用剤の使用であって、医薬が式(I)の化合物と一緒に投与される、使用も提供する。
本発明はまた、オルトミクソウイルス、特に、インフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCにより引き起こされるウイルス感染を処置する方法において使用するための、式(I)の化合物であって、治療併用剤と一緒に投与するよう調製されている、式(I)の化合物を提供する。本発明はまた、オルトミクソウイルス、特にインフルエンザ、例えば、インフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCにより引き起こされるウイルス感染を処置する方法において使用するための、別の治療併用剤であって、式(I)の化合物と一緒に投与するよう調製されている、治療併用剤を提供する。本発明はまた、オルトミクソウイルス、特に、インフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCにより引き起こされるウイルス感染を処置する方法において使用するための、式(I)の化合物であって、治療併用剤と一緒に投与される、式(I)の化合物を提供する。本発明はまた、オルトミクソウイルス、特に、インフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCにより引き起こされるウイルス感染を処置する方法において使用するための、治療併用剤であって、式(I)の化合物と一緒に投与される、治療併用剤を提供する。
本発明はまた、オルトミクソウイルス、特に、インフルエンザ、例えば、インフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCにより引き起こされるウイルス感染を処置するための式(I)の化合物の使用であって、患者が別の治療剤により事前(例えば、24時間以内)に処置された、使用を提供する。本発明はまた、オルトミクソウイルス、特に、インフルエンザA、インフルエンザBまたはインフルエンザCにより引き起こされるウイルス感染を処置するための別の治療剤の使用であって、患者が式(I)の化合物により事前(例えば、24時間以内)に処置された、使用を提供する。
一実施形態では、治療併用剤には、オセルタミビル、ペラミビル、ザナミビルおよびラニナミビルを含めたノイラミニダーゼ阻害剤、ならびにアマンタジンおよびリマンタジンなどのアダマンタンなどの、インフルエンザウイルスにより引き起こされる感染を処置するために有用となるよう意図されている抗ウイルス薬から選択される。
本発明の医薬組成物または組合せ物は、約50〜70kgのヒト対象に対して約1〜1000mgの活性成分、または約1〜500mg、または約1〜250mg、または約1〜150mg、または約0.5〜100mg、または約1〜50mgの活性成分を含有する単位投与量とすることができる。化合物、医薬組成物、またはそれらの組合せ物の治療有効投与量は、対象の種、体重、年齢、および個々の状態、処置されている障害もしくは疾患またはその重症度に依存する。当分野の医師、臨床家または獣医師は、障害または疾患の進行を予防、処置または阻害するために必要な各活性成分の有効量を容易に決定することができる。
上で引用した投与特性は、有利には哺乳動物、例えばマウス、ラット、イヌ、サル、またはそれらの単離器官、組織および調製物を使用する、インビトロおよびインビボ試験での実証が可能である。本発明の化合物は、液剤、例えば水溶液剤の形態でインビトロで、および例えば懸濁剤としてまたは水溶液中で、経腸的、非経口的、有利には静脈内のいずれかで、インビボで施用することができる。インビトロでの投与量は、約10−3モル濃度から10−9モル濃度の間の範囲とすることができる。インビボでの治療有効量は、投与経路に応じて、約0.1〜500mg/kgの間または約0.1〜50mg/kgの間の範囲とすることができる。
本発明は、その任意の段階で得ることができる中間生成物が出発原料として使用されて残りのステップが行われる、または出発原料が反応条件下でインサイチュで形成される、または反応構成成分がそれらの塩または光学的に純粋な物質の形態で使用される、本明細書において開示されている式(I)の化合物を作製する方法および本方法のいかなる変形もさらに含む。
本発明の化合物および中間体はまた、当業者に一般に公知の方法に従って、互いに変換することもできる。
式(I−A)の化合物を合成する方法が、スキームAに図示されている。第1のステップは、DIBAL−Hなどの還元剤を使用する処理によって、エステルA−1からアルデヒドA−2を生成するものである。次に、A−2は、酢酸アンモニウム、およびグリオキサールまたはビアセタールなどの1,2−ジカルボニル化学種の存在下で、アミノアルコールA−3により処理すると環化付加を受けて、イソオキサゾールA−4を与える。アルコールA−4は、対応するメシル酸エステルA−5に変換することができ、その後の保護基P1およびP2の1ステップまたは2ステップでの脱保護によりA−6が得られる。DMFまたはNMPなどの非プロトン性溶媒中、A−6を炭酸カリウムまたは炭酸セシウムなどの塩基と処理すると、A−7が得られる。同様に、適切に保護したエステルA−8は、A−9に変換することができる。
代替として、P1およびP2は、中間体A−4から一緒にまたは段階的に除去されて、A−10を与え、これは、示されている通り、Mitsunobu条件下で処理するとA−7が得られる。
Figure 0006918819
式(I−B)の化合物を合成する方法は、スキームBに図示されている。第1のステップは、アミドB−1とジメチルアセタールメタンアミンB−2とを縮合して、B−3を得るものである。高温で、例えば、水、ブタノールおよび酢酸からなる混合溶媒系中、B−3をヒドラジドB−4により処理すると、B−5が得られる。アルコールB−5は、対応するメシル酸エステルB−6に変換することができ、その後の保護基P1およびP2の1ステップまたは2ステップでの脱保護によりB−7が得られる。DMFまたはNMPなどの非プロトン性溶媒中、B−7を炭酸カリウムまたは炭酸セシウムなどの塩基と処理すると、B−8が得られる。同様に、適切に保護したエステルB−9は、B−10に変換することができる。代替として、P1およびP2は、中間体B−5から一緒にまたは段階的に除去されて、B−11を与え、これは、Mitsunobu条件下で処理するとB−8が得られる。
Figure 0006918819
式(I−C)の化合物を合成する方法は、スキームCに図示されている。第1のステップは、対応するカルボン酸から便利に調製されるアシルヒドラジドC−1をジメチルアセタールメタンアミンC−2と結合して、C−3を得るものである。高温で、例えば、アセトニトリルおよび酢酸からなる混合溶媒系中、C−3をアミンC−4により処理すると、C−5が得られる。先に記載した(スキームAおよびB)ものに従って、メシル化、脱保護、および炭酸カリウムまたは炭酸セシウムなどの塩基による処理という3つのステップの操作によりC−6が得られる。同様に、適切に保護した中間体C−7は、C−8に変換することができる。
代替として、スキームAおよびスキームB中の類似の中間体について記載されている通り、P1およびP2は、中間体C−5から一緒にまたは段階的に除去することができ、得られたアルコールは、Mitsunobu条件下で処理されて、C−6を得ることができる。
Figure 0006918819
式(I−D)の化合物を合成する方法は、スキームDに図示されている。第1のステップは、カルボン酸D−1とアミンD−2とを結合して、アミドD−3を得るものである。D−3上のアルコールをTBDMS−ClまたはTBDPS−Clなどのシリル化剤により保護すると、中間体D−4が得られる。D−4をPCl3またはホスゲンにより処理すると、D−5が得られる。アジドによる処理、次いでシリル保護基を除去すると、D−6が得られる。先に記載した(スキームAおよびB)ものに従い、メシル化、脱保護、および炭酸カリウムまたは炭酸セシウムなどの塩基による処理という3つのステップの操作によりD−7が得られる。同様に、適切に保護した中間体D−8は、D−9に変換することができる。代替として、スキームAおよびスキームB中の類似の中間体について記載されている通り、P1およびP2は、中間体D−6から一緒にまたは段階的に除去することができ、得られたアルコールは、Mitsunobu条件下で処理されて、D−7を得ることができる。
Figure 0006918819
式(I−E)の化合物を合成する方法は、スキームEに図示されている。第1のステップは、酢酸中、例えば、臭素などの試薬を使用してケトンE−1をブロモ化してE−2を得るものである。ケトンの還元、次いで、例えばTBS−Clなどのシリル化剤による保護により、E−3が得られる。水素化ナトリウムなどの塩基の存在下で、TosMIC(トルエンスルホニルメチルイソシアニド)により臭化物E−3を処理すると、中間体E−4が得られる。例えば、メタノールなどの溶媒中、塩基の存在下で、E−4とアルデヒドE−5とを結合すると、オキサゾールE−6が得られる。シリル保護基を除去すると、アルコールE−7が得られる。先に記載した(スキームAおよびB)ものに従い、メシル化、脱保護、および炭酸カリウムまたは炭酸セシウムなどの塩基による処理という3つのステップの操作によりE−8が得られる。同様に、適切に保護した中間体E−9は、E−10に変換することができる。
代替として、スキームAおよびスキームB中の類似の中間体について記載されている通り、P1およびP2は、中間体E−7から一緒にまたは段階的に除去することができ、得られたアルコールは、Mitsunobu条件下で処理されて、E−8を得ることができる。
Figure 0006918819
式(I−F)の化合物を合成する方法は、スキームFに図示されている。第1のステップは、例えば、トルエンおよびアセトニトリルなどの混合溶媒系中、TMS−Clおよびホルムアミドの存在下で、アルデヒドF−1とトルエンスルホン酸とを結合して、F−2を得るものである。次に、THFなどの溶媒中、2,6−ルチジンなどの塩基の存在下で、POClにより処理すると、F−3が得られる。メタノールなどの溶媒中、炭酸カリウムなどの塩基の存在下で、F−3をアルデヒドF−4により処理すると、オキサゾールF−5が得られる。シリル保護基を除去すると、アルコールF−6が得られる。先に記載した(スキームAおよびB)ものに従い、メシル化、脱保護、および炭酸カリウムまたは炭酸セシウムなどの塩基による処理という3つのステップの操作によりF−7が得られる。同様に、適切に保護した中間体F−8は、F−9に変換することができる。
代替として、スキームAおよびスキームB中の類似の中間体について記載されている通り、P1およびP2は、中間体F−6から一緒にまたは段階的に除去することができ、得られたアルコールは、Mitsunobu条件下で処理されて、F−7を得ることができる。
Figure 0006918819
式(I−G)の化合物を合成する方法は、スキームGに図示されている。第1のステップは、塩基性条件下、エポキシドG−1をアセトニトリルにより処理してG−2を得るものである。G−2をKOtAmyl(カリウムtert−アミルオキシド)などの塩基により処理し、次いでエステルG−3を添加すると、中間体G−4が得られる。シリル基の除去、次いでメシル化すると、中間体G−5が得られる。続く保護基P1およびP2の1ステップまたは2ステップでの脱保護により、G−6が得られる。DMFまたはNMPなどの溶媒中、炭酸カリウムなどの塩基と処理すると、G−7が得られる。DIBAL−Hなどの還元剤を用いる、ニトリルのアルデヒドへの還元により、アルデヒドG−8が得られる。次に、G−8をヒドロキシルアミンにより処理すると、G−9およびG−10の混合物が得られる。
代替として、G−8は、Lawesson試薬などの試薬、次いでアンモニアによる2ステップの連続反応で処理されて、G−11を得ることができるか、またはアンモニア、次いでLawesson試薬によりG−12を得ることができる。次に、過酸化水素などの酸化剤によりG−11またはG−12を処理すると、それぞれ、G−13およびG−14が得られる。
同様に、適切に保護した中間体G−15は、G−16に変換することができる。
Figure 0006918819
式(I−H)の化合物を合成する方法は、スキームHに図示されている。第1のステップは、NBSなどの試薬によりH−1を臭素化し、次に、ベンジルなどの保護基により−OHを保護すると、H−2が得られるものである。次に、1,3,4−トリアゾールボロン酸(または、対応するボロン酸エステル)とのSuzukiカップリングによりH−3が得られる。関連するイミダゾールH−6は、DIBAL−Hなどの還元剤を使用する、エステルのアルデヒドへの還元によって、エステルH−4から調製して、H−5を得ることができる。次に、グリオキサールまたはビアセタールなどの、1,2−ジカルボニル化学種の存在下、炭酸アンモニウムなどのアンモニア源によるその後の処理により、H−6が得られる。関連テトラゾールは、パラジウムを媒介とするシアノ化により、H−2から調製して、H−7を得ることができ、次いで、TMS−アジドなどのアジド源により処理すると、H−8が得られる。
次に、中間体H−3、H−6またはH−8をヒドラジンにより処理すると、中間体H−9が得られる。次に、アルデヒドまたはケトンをH−9と縮合すると、中間体H−10が得られる。次に、H−11などのビアリールブロマイド(biaryl bromide)によりアルキル化すると、H−12が得られる。
代替として、還元アミノ化条件下での、H−10のビアリールケトンにより処理により、H−12が得られる。
Figure 0006918819
提示されているこれらの合成スキームおよび実施例を使用して、当業者は、式(I)の化合物を調製することができる。
以下の実施例は、本発明を例示することが意図されており、それに対する限定として解釈されるべきでない。温度は、摂氏で示されている。特に言及しない場合、蒸発はすべて減圧下、約15mmHg〜100mmHg(約20〜133mbar)の間で、通常、行う。最終生成物、中間体および出発原料の構造は、標準的な分析方法、例えば、微量分析および分光分析特性、例えば、MS、IR、NMRによって確認する。使用される略称は、それらの当分野において慣用的なものである。
本発明の化合物を合成するために利用される出発原料、ビルディングブロック、試薬、酸、塩基、脱水剤、溶媒および触媒はすべて、市販されているか、または当業者に公知の有機合成法(Houben-Weyl 4th Ed. 1952, Methods of Organic Synthesis, Thieme, Volume 21)によって生成することができる。さらに、本発明の化合物は、以下の実施例を鑑みながら、当業者に既知の有機合成法により生成することができる。
略称
ATP アデノシン5’−三リン酸
Bn ベンジル
BOC 三級ブチルカルボキシ
br ブロード
BSA ウシ血清アルブミン
d ダブレット
dd ダブレットのダブレット
DCM ジクロロメタン
DEAD ジエチルアゾジカルボキシレート
DBAD ジ−tert−ブチルアゾジカルボキシレート
DIBAL−H 水素化ジイソブチルアルミニウム
DIEA ジエチルイソプロピルアミン
DME 1,4−ジメトキシエタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
DTT ジチオトレイトール
EDTA エチレンジアミン四酢酸
ESI エレクトロスプレーイオン化
EtOAc 酢酸エチル
FCC フラッシュカラムクロマトグラフィー
h 時間
HBTU 1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−ベンゾトリアゾリウムヘキサフルオロホスフェート(1−)3−オキシド
HOBt 1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
IR 赤外分光法
LCMS 液体クロマトグラフィーおよび質量分析法
MeOH メタノール
MS 質量分析法
MW マイクロ波
m マルチプレット
min 分間
mL ミリリットル
m/z 質量対電荷比
NBS N−ブロモスクシンイミド
NCS N−クロロスクシンイミド
NIS N−ヨードスクシンイミド
NMP N−メチルピロリジノン
NMR 核磁気共鳴
ppm 百万分率
PyBOP ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
rac ラセミ
rt 室温
s シングレット
SEM (2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル
t トリプレット
TBDMS t−ブチルジメチルシリル
TBDPS t−ブチルジフェニルシリル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
Tris・HCl アミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン塩酸塩
[実施例1]
6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン
中間体1.1: 3−ニトロ−1,1−ジフェニルプロパン−2−オール
Figure 0006918819
2,2−ジフェニルアセトアルデヒド(5.0g、26mmol)のニトロメタン(27mL)溶液に、KCO(11.3g、82.0mmol)を加えた。この懸濁液を室温で30分間、撹拌した。次に、この混合物をろ過して固体を除去し、ろ液を濃縮した。残留物をEtOAc(100mL)に溶解して、水(100mL)、ブライン(2x25mL)により逐次、洗浄して乾燥(NaSO)し、ろ過して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)により、3−ニトロ−1,1−ジフェニルプロパン−2−オール(5.6g、無色油状物であり、静置すると固体になった)が、85%収率で得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.44 - 7.27 (m, 10H), 5.13 (dddd, J = 9.3, 6.8, 5.2, 3.9 Hz, 1H), 4.46 - 4.34 (m, 2H), 3.99 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 2.33 (d, J = 3.8 Hz, 1H).MS m/z228.2(M+1)。
中間体1.2: 3−アミノ−1,1−ジフェニルプロパン−2−オール
Figure 0006918819
窒素雰囲気下、3−ニトロ−1,1−ジフェニルプロパン−2−オール(5.6g、22mmol)の無水EtOH(73mL)溶液に、10%Pd/C(2.3g)を加えた。フラスコを排気して、バルーンからHを再充填し(3回)、次に、Hのバルーン下、24時間、室温で激しく撹拌した。次に、この反応フラスコに窒素をパージし、この混合物をセライトによりろ過した。ろ液を濃縮すると、100%収率で3−アミノ−1,1−ジフェニルプロパン−2−オール(4.9g、無色油状物)が得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.41 - 7.10 (m, 10H), 4.28 (ddd, J = 9.0, 7.8, 3.1 Hz, 1H), 3.89 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 2.75 (ddd, J = 12.9, 3.1, 1.7 Hz, 1H), 2.54 (ddd, J = 12.9, 7.9, 1.0 Hz, 1H).
中間体1.3: 5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボアルデヒド
Figure 0006918819
エチル5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボキシレート(1.0g、2.5mmol:米国特許出願公開第2015/0072982号明細書を参照されたい)のTHF(25mL)溶液に、−78℃でDIBAL−H(トルエン中1.0M、4.9mL、4.9mmol)の溶液を滴下して加えた。この反応物を−78℃で20分間、撹拌し、次に、MeOH(3mL)を滴下添加することにより、同一温度でクエンチした。冷浴を取り除き、この反応物をEtOAcおよびロッシェル塩の飽和水溶液により希釈した。層を分離し、水層をEtOAcにより抽出した。合わせた有機抽出物をブラインにより洗浄して乾燥(NaSO)し、ろ過して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)により、5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボアルデヒド(0.51g、黄色油状物、静置すると固化した)が57%収率で得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.37 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.46 - 7.31 (m, 5H), 5.34 (s, 2H), 5.30 (s, 2H), 3.54 - 3.45 (m, 2H), 0.88 - 0.81 (m, 2H), -0.01 (d, J = 7.3 Hz, 9H).MS m/z361.3(M+1)。
中間体1.4: 5−(ベンジルオキシ)−3−(1−(2−ヒドロキシ−3,3−ジフェニルプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリダジン−4(1H)−オン
Figure 0006918819
5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボアルデヒド(350mg、0.97mmol)および3−アミノ−1,1−ジフェニルプロパン−2−オール(110mg、0.48mmol)のMeOH(2mL)溶液に、酢酸アンモニウム(75mg、0.97mmol)およびグリオキサール(水中40%、0.11mL、0.97mmol)を加えた。この混合物を2時間、加熱して還流し、次に室温まで冷却した。この反応をEtOAcにより希釈し、希釈ブラインにより洗浄した。有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過して濃縮すると、粗製5−(ベンジルオキシ)−3−(1−(2−ヒドロキシ−3,3−ジフェニルプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリダジン−4(1H)−オンが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z609.3(M+1)。
中間体1.5: 3−(2−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート
Figure 0006918819
粗製5−(ベンジルオキシ)−3−(1−(2−ヒドロキシ−3,3−ジフェニルプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリダジン−4(1H)−オンおよびEtN(0.20mL、1.5mmol)のDCM(24mL)溶液に、0℃で塩化メタンスルホニル(0.094mL、1.2mmol)を滴下して加えた。この混合物を同一温度で30分間、撹拌し、次に、水によりクエンチした。層を分離し、水層をDCMにより抽出した。合わせた有機抽出物をブラインにより洗浄し、ろ過して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)により、3−(2−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート(0.13g、黄色油状物)が、2ステップ通算で40%収率で得られた。MS m/z687.4(M+1)。
中間体1.6: 3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート
Figure 0006918819
窒素下、3−(2−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート(0.13g、0.20mmol)のMeOH(10mL)溶液に、室温で10%Pd/C(21mg)を加えた。次に、フラスコを排気して、バルーンからHを再充填し(3回)、次に、バルーンでのH雰囲気下、30分間、激しく撹拌した。次に、この反応フラスコに窒素をパージし、この混合物をセライトによりろ過した。ろ液を濃縮すると、粗製3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネートが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z597.2(M+1)。
中間体1.7: 3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート
Figure 0006918819
粗製3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネートをTFA(4mL)に溶解し、室温で2時間、撹拌した。次に、この反応物を濃縮した。残留物をトルエンに溶解し、再度、濃縮すると、粗製3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネートが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z467.2(M+1)。
[実施例1]
6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
粗製3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネートのDMF(2mL)溶液に、KCO(81mg、0.59mmol)を加えた。この混合物を12時間、室温で撹拌し、次にろ過して固体を除去した。ろ液を逆相HPLCにより精製した。生成物フラクションを一緒にして、冷凍し、凍結乾燥すると、6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オンのTFA塩(21mg、0.043mmol、白色固体)が、3ステップ通算で22%収率で得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.72 - 7.65 (m, 1H), 7.58 (s, 1H), 7.46 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 7.41 - 7.32 (m, 3H), 7.31 - 7.25 (m, 1H), 7.16 (dddd, J = 19.6, 6.7, 5.4, 1.6 Hz, 5H), 5.89 (dd, J = 11.4, 4.0 Hz, 1H), 4.73 (dd, J = 14.1, 4.3 Hz, 1H), 4.35 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 4.24 (d, J = 11.4 Hz, 1H).MS m/z371.2(M+1)。
[実施例2]
6−(ビス(3−フルオロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オン
この化合物は、実施例1を作製するために使用したものと同じ方法により作製した。
Figure 0006918819
MS m/z406.9(M+1)。
[実施例3]
6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−[1,2,4]トリアゾロ[5’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オン
中間体3.1: 5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボキサミド
Figure 0006918819
5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボン酸(200mg、0.53mmol:米国特許出願公開第2015/0072982号明細書を参照されたい)のDMF(4mL)溶液に、0℃でトリエチルアミン(0.11mL、0.80mmol)を加えた。次に、クロロギ酸エチル(0.061mL、0.64mmol)を加え、得られた混合物を0℃で20分間、撹拌した。次に、NHOH(30%、1.5mL、11.6mmol)の水溶液を滴下して加えた。この混合物を0℃で、30分間、撹拌し、次に、水により希釈してEtOAcにより抽出(3回)した。合わせた有機抽出物を水、ブラインにより逐次、洗浄し、次に、乾燥(NaSO)し、ろ過して濃縮すると、粗製5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボキサミドが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z376.3(M+1)。
中間体3.2: (E)−5−(ベンジルオキシ)−N−((ジメチルアミノ)メチレン)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボキサミド
Figure 0006918819
N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(10mL)中の粗製5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボキサミド(0.2g、0.53mmol)の混合物を100℃で1.5時間、加熱した。次に、この溶液を室温まで冷却して濃縮すると、粗製(E)−5−(ベンジルオキシ)−N−((ジメチルアミノ)メチレン)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボキサミドが得られ、これをさらに精製することなく使用した。
中間体3.3: 3−ヒドラジニル−1,1−ジフェニルプロパン−2−オール
Figure 0006918819
マイクロ波用バイアル中で、2−ベンズヒドリルオキシラン(220mg、1.05mmol:Zhang, S.; Zhen, J.; Reith, Maarten E. A.; Dutta, A. K. J. Med. Chem. 2005, 48, 4962-4971を参照されたい)のエタノール(10.5mL)溶液に、ヒドラジン(0.33mL、10.5mmol)を加えた。このバイアルに栓をして、この混合物をマイクロ波中、100℃で10分間、加熱した。この反応混合物を濃縮し、残留物をEtOAcに溶解し、水およびブラインにより逐次、洗浄した。次に、有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過して濃縮すると、粗製3−ヒドラジニル−1,1−ジフェニルプロパン−2−オールが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z243.3(M+1)。
中間体3.4: 5−(ベンジルオキシ)−3−(1−(2−ヒドロキシ−3,3−ジフェニルプロピル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリダジン−4(1H)−オン
Figure 0006918819
粗製(E)−5−(ベンジルオキシ)−N−((ジメチルアミノ)メチレン)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボキサミド(229mg、0.531mmol)に、粗製3−ヒドラジニル−1,1−ジフェニルプロパン−2−オール(257mg、1.06mmol)の酢酸(15mL)溶液を加えた。この混合物を5分間、90℃に加熱し、次に、室温まで冷却した。EtOAcを加え、この混合物を水、飽和水性NaHCOおよびブラインにより逐次、洗浄した。有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc中、0〜10%MeOH)により、5−(ベンジルオキシ)−3−(1−(2−ヒドロキシ−3,3−ジフェニルプロピル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリダジン−4(1H)−オン(220mg、無色油状物)が68%収率で得られた。MS m/z610.4(M+1)。
中間体3.5: 3−(5−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート
Figure 0006918819
5−(ベンジルオキシ)−3−(1−(2−ヒドロキシ−3,3−ジフェニルプロピル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリダジン−4(1H)−オン(220mg、0.36mmol)およびトリエチルアミン(0.10mL、0.72mmol)のDCM(24mL)溶液に、0℃で塩化メタンスルホニル(0.042mL、0.54mmol)を滴下して加えた。この混合物を0℃で30分間、撹拌し、次に、この反応物を水によりクエンチした。層を分離し、水層をDCMにより抽出した。合わせたDCM層をブラインにより洗浄して乾燥(NaSO)し、ろ過して濃縮すると、粗製3−(5−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネートが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z688.3(M+1)。
中間体3.6: 3−(5−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート
Figure 0006918819
窒素下、粗製3−(5−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート(0.25g、0.36mmol)のMeOH(36mL)溶液に室温で10%Pd/C(38mg)を加えた。次に、フラスコを排気して、バルーンからHを再充填し(3回)、次に、バルーンによるH雰囲気下、30分間、激しく撹拌した。次に、この反応フラスコに窒素をパージし、この混合物をセライトによりろ過した。ろ液を濃縮すると、粗製3−(5−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネートが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z598.3(M+1)。
中間体3.7: 3−(5−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート
Figure 0006918819
粗製3−(5−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート(0.22g、0.36mmol)をTFA(4mL)に溶解し、40℃で30分間、撹拌した。次に、この反応物を濃縮した。残留物をトルエンに溶解し、再度、濃縮すると、粗製3−(5−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネートが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z468.2(M+1)。
[実施例3]
6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−[1,2,4]トリアゾロ[5’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オンの調製
Figure 0006918819
粗製3−(5−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート(169mg、0.36mmol)のDMF(3.6mL)溶液に、KCO(150mg、1.08mmol)を加えた。この混合物を12時間、室温で撹拌し、次にろ過して固体を除去した。ろ液を逆相HPLCにより精製した。生成物フラクションを一緒にして、冷凍し、凍結乾燥すると、6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−[1,2,4]トリアゾロ[5’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オンのTFA塩(34mg、0.069mmol、黄色固体)が、4ステップ通算で19%収率で得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.31 (s, 1H), 7.46 - 7.41 (m, 2H), 7.39 - 7.25 (m, 4H), 7.23 - 7.09 (m, 5H), 5.92 (ddd, J = 11.8, 4.3, 1.2 Hz, 1H), 4.91 (dd, J = 13.9, 4.3 Hz, 1H), 4.26 - 4.20 (m, 1H), 3.95 (d, J = 11.6 Hz, 1H).MS m/z372.3(M+1)。
[実施例4]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンの調製
中間体4.1: (S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート
Figure 0006918819
3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−カルボアルデヒド(564mg、2.45mmol:米国特許出願公開第2015/0202208号明細書)および(S)−tert−ブチル(3−アミノ−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート(400mg、1.23mmol:米国特許出願公開第2012/0022251号明細書)のMeOH(6mL)溶液に、酢酸アンモニウム(189mg、2.45mmol)およびグリオキサールの溶液(水中40%、0.28mL、2.45mmol)を加えた。次に、この混合物を1時間、加熱して還流した。追加の酢酸アンモニウム(95mg、1.2mmol)およびグリオキサール(水中40%、0.14mL、1.2mmol)を加え、この溶液をさらに30分間、加熱して還流した。次に、この混合物を室温まで冷却して、EtOAcおよび水により希釈した。層を分離し、水層をEtOAcにより抽出した。合わせた有機層をブラインにより洗浄して乾燥(NaSO)し、ろ過して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc中、0〜10%MeOH)により、(S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート(270mg、黄色油状物)が38%収率で得られた。MS m/z578.4(M+1)。
中間体4.2: (S)−2−(1−(2−アミノ−3,3−ジフェニルプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)−3−(ベンジルオキシ)−4H−ピラン−4−オン
Figure 0006918819
(S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート(270mg、0.47mmol)のDCM(12mL)溶液に、室温でTFA(3.6mL)を加えた。この溶液を1時間、撹拌し、次に、真空で濃縮すると、粗製(S)−2−(1−(2−アミノ−3,3−ジフェニルプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)−3−(ベンジルオキシ)−4H−ピラン−4−オンが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z478.3(M+1)。
中間体4.3: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
粗製(S)−2−(1−(2−アミノ−3,3−ジフェニルプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)−3−(ベンジルオキシ)−4H−ピラン−4−オン(223mg、0.47mmol)のエタノール(24mL)溶液に酢酸(12mL)を加えた。この混合物を80℃で1時間、加熱した。この反応物を室温まで冷却して濃縮すると、粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z460.3(M+1)。
[実施例4]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
マイクロ波用バイアル中、粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(215mg、0.47mmol)にTFA(10mL)を加えた。このバイアルに栓をして、マイクロ波中、90℃で10分間、加熱した。次に、この反応物を濃縮した。この残留物をDMSOに溶解し、逆相HPLCにより精製した。生成物フラクションを一緒にして、冷凍し、凍結乾燥すると、(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンのTFA塩(63mg、0.13mmol、黄色固体)が、3ステップ通算で28%収率で得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.72 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.51 - 7.45 (m, 2H), 7.44 - 7.36 (m, 2H), 7.35 - 7.10 (m, 7H), 5.92 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 5.82 (dd, J = 11.4, 3.7 Hz, 1H), 4.66 (dd, J = 14.0, 4.1 Hz, 1H), 4.34 - 4.27 (m, 1H), 4.19 (d, J = 11.8 Hz, 1H).MS m/z370.3(M+1)。
[実施例5]
(S)−6−ベンズヒドリル−3−クロロ−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10−オンの調製
中間体5.1: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−クロロ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10−オン
Figure 0006918819
粗製中間体4.3(43mg、0.094mmol)のクロロホルム(0.9mL)溶液に、室温でPalau’Chlor(24mg、0.11mmol:Baran, et al., J. Am. Chem. Soc. 136(19), 6908-11 (2014))を加えた。この混合物を室温で20分間、撹拌し、次に、真空で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc中、0〜10%MeOH)により、(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−クロロ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10−オン(18mg、黄色油状物)が39%収率で得られた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.69 - 7.64 (m, 2H), 7.40 - 7.27 (m, 7H), 7.20 (s, 1H), 7.12 (dt, J = 7.5, 2.5 Hz, 5H), 6.93 - 6.86 (m, 2H), 6.48 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 5.81 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 5.50 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 5.37 (d, J = 10.5 Hz, 1H), 4.61 (ddd, J = 11.4, 3.6, 1.4 Hz, 1H), 4.10 - 4.05 (m, 1H), 3.75 (s, 4H), 3.52 (d, J = 11.3 Hz, 1H).MS m/z494.3(M+1)。
[実施例5]
(S)−6−ベンズヒドリル−3−クロロ−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10−オン
Figure 0006918819
マイクロ波中、(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−クロロ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10−オン(18mg、0.036mmol)のトリフルオロ酢酸(3mL)溶液を90℃で10分間、加熱した。次に、この反応物を濃縮した。この残留物をDMSOに溶解し、逆相HPLCにより精製した。生成物フラクションを一緒にして、冷凍し、凍結乾燥すると、(S)−6−ベンズヒドリル−3−クロロ−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10−オンのTFA塩(7mg、0.013mmol、黄色固体)が、37%収率で得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.51 (s, 1H), 7.49 - 7.44 (m, 2H), 7.44 - 7.36 (m, 2H), 7.35 - 7.25 (m, 4H), 7.24 - 7.13 (m, 3H), 5.94 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 5.86 (dd, J = 11.7, 3.6 Hz, 1H), 4.51 (dd, J = 13.6, 3.8 Hz, 1H), 4.02 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 13.7, 1.2 Hz, 1H).MS m/z404.2(M+1)。
[実施例6]
6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
中間体6.1: 2−(1H−イミダゾール−2−イル)−3−メトキシ−4H−ピラン−4−オン
MeOH(50mL)中の3−メトキシ−4−オキソ−4H−ピラン−2−カルボアルデヒド(5.0g、32.4mmol)に、オギザルアルデヒド(40%、9.41mL、64.9mmol)およびNHOAc(10.00g、130mmol)を加えた。この反応物を密封し、80℃で1時間、加熱した。この混合物を冷却して、濃縮した。残留物をSiO(ヘプタン中EtOAcを10%〜100%)上で精製すると、生成物(3.21g、51%)が得られた。MS m/z193.1(M+1)。
Figure 0006918819
中間体6.2: 1−ベンジル−2−(1H−イミダゾール−2−イル)−3−メトキシピリジン−4(1H)−オン
EtOH(30mL)中の2−(1H−イミダゾール−2−イル)−3−メトキシ−4H−ピラン−4−オン(3.1g、16.13mmol)に、HOAc(4mL)およびフェニルメタンアミン(8.64g、81mmol)を加えた。この反応物を密封し、100℃で20分間、加熱した。この混合物を冷却して、濃縮した。残留物をSiO(ヘプタン中EtOAcを10%〜100%)上で精製すると、生成物(3.88g、86%)が得られた。MS m/z282.3(M+1)。
Figure 0006918819
中間体6.3: tert−ブチル2−(1−ベンジル−3−メトキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート
ACN(30mL)中の1−ベンジル−2−(1H−イミダゾール−2−イル)−3−メトキシピリジン−4(1H)−オン(3.2g、11.38mmol)に、CsCO(7.41g、22.75mmol)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(4.97g、22.75mmol)を加えた。この反応物を密封し、60℃で3時間、加熱した。この混合物を冷却して、EtOAc(100mL)により希釈した。次に、この混合物を水(50mL)およびブライン(50mL)により洗浄した。次に、有機物を乾燥(NaSO)し、濃縮した。残留物をSiO(ヘプタン中EtOAcを10%〜100%)上で精製すると、生成物(3.68g、85%)が得られた。MS m/z382.3(M+1)。
Figure 0006918819
中間体6.4: tert−ブチル2−(3−メトキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート
MeOH(10mL)中のtert−ブチル2−(1−ベンジル−3−メトキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート(400mg、1.049mmol)に、炭素担持パラジウム(10%、400mg、0.376mmol)を加えた。この反応に水素をパージし、水素下、6時間、撹拌した。次に、この混合物に窒素をパージし、セライトによりろ過してMeOHで洗浄した。ろ液を濃縮すると、粗生成物が得られた。MS m/z282.3(M+1)。
Figure 0006918819
中間体6.5: tert−ブチル2−(1−アミノ−3−メトキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート
DMF(3mL)中のtert−ブチル2−(3−メトキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート(300mg、1.030mmol)にCsCO(403mg、1.236mmol)を加えた。この混合物を15分間、撹拌し、次に、O−(2,4−ジニトロフェニル)ヒドロキシルアミン(246mg、1.236mmol)を加えた。この反応物を1時間、撹拌した。次に、この混合物を、水(20mL)により希釈して、DCM中のIPA(15%、3x30mL)により抽出した。次に、有機物を乾燥(NaSO)し、濃縮すると、粗生成物が得られた。MS m/z307.2(M+1)。
Figure 0006918819
中間体6.6: 1−アミノ−2−(1H−イミダゾール−2−イル)−3−メトキシピリジン−4(1H)−オン
DCM(3mL)中のtert−ブチル2−(1−アミノ−3−メトキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−カルボキシレート(300mg、0.979mmol)にTFA(4mL)を加えた。この反応物を20分間、撹拌し、次に、濃縮すると粗生成物が得られた。MS m/z207.2(M+1)。
Figure 0006918819
中間体6.7: 11−メトキシ−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン
MeOH(3mL)中の1−アミノ−2−(1H−イミダゾール−2−イル)−3−メトキシピリジン−4(1H)−オン(200mg、0.970mmol)に、水性ホルムアルデヒド(30%、291mg、2.91mmol)を加えた。この反応物を密封し、55℃で2時間、加熱した。この混合物を冷却して、濃縮した。残留物をSiO2(DCM中MeOHを0%〜10%)上で精製すると、生成物(156mg、73%)が得られた。MS m/z219.3(M+1)。
Figure 0006918819
中間体6.8: 6−ベンズヒドリル−11−メトキシ−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン
DMF(1mL)中の11−メトキシ−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン(25mg、0.115mmol)に、(ブロモメチレン)ジベンゼン(56.6mg、0.229mmol)および水素化ナトリウム(60%、9.16mg、0.229mmol)を加えた。この反応物を20分間、撹拌した。この混合物を水(5mL)により希釈し、DCM中のIPA(15%、3x10mL)により抽出した。有機物を乾燥(NaSO)し、濃縮した。残留物をSiO(DCM中MeOHを0%〜10%)上で精製すると、生成物(30mg、68%)が得られた。MS m/z385.2(M+1)。
Figure 0006918819
[実施例6]
6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン
DMF(2mL)中の6−ベンズヒドリル−11−メトキシ−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン(20mg、0.052mmol)に、BF−EtO(DCM中1M、0.156mL、0.156mmol)およびLiBr(45.2mg、0.520mmol)を加えた。この反応物を密封し、100℃で60分間、加熱した。この混合物を冷却して、HPLCにより精製すると、生成物(11mg、56%)が得られた。MS m/z371.3(M+1)。
1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ ppm 7.7 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.57 (m, 2H), 7.52 (d, J=7.6 Hz, 1H), 7.46 (m, 2H), 7.4 (m, 1H), 7.23-7.3 (m, 5H), 5.88 (d, J=7.6 Hz, 1H), 5.66 (dd, J=10 Hz, 2H), 5.14 (s, 1H).
[実施例7]
(S)−6−ベンズヒドリル−3−ブロモ−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
ステップ1: (S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート
3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−カルボアルデヒド(670mg、2.91mmol)、(S)−tert−ブチル(3−アミノ−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート(500mg、1.455mmol)(米国特許出願公開第2012/0022251号明細書)およびグリオキサール(0.332mL、2.91mmol)のMeOH(体積:9mL)溶液に、室温で酢酸アンモニウム(224mg、2.91mmol)を加えた。次に、この混合物を、加熱ブロック中で、1時間、加熱して還流した。LC−MSにより、ある副生成物の他に、所望の生成物の形成が示される。さらに未反応アミンも見られた。再度、酢酸アンモニウムおよびグリオキサールをそれぞれ1当量加え、さらに1〜2時間、加熱を継続する。反応は、LC−MSにより完了した。この反応物を室温まで冷却して、EtOAcおよび水により希釈した。層を分離し、水層をEtOAcにより抽出した。合わせた有機抽出物をブラインにより洗浄し、Na2SO4で脱水し、ろ過して真空で濃縮した。0〜100%EtOAc(10%MeOHを含有)/ヘプタンを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製物を精製すると、(S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメートが、明黄色の泡状固体として得られた。
(840mg、1.454mmol、50.0%収率)。LCMS:MH 578.2、0.81分。
ステップ2: (S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−5−ブロモ−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート
(S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート(430mg、0.744mmol)のDCM(体積:10mL)溶液に、NBS(159mg、0.893mmol)を加え、室温/1時間で、撹拌した。反応は、LC−MSにより完了した。反応混合物をDCMと水との間に分配した。DCM層を分離して、ブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水してろ過し、溶媒蒸発させた。0〜100%EtOAc(10%MeOHを含有)/ヘプタンを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製物を精製すると、(S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−5−ブロモ−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメートが、黄色泡状固体(360mg、0.548mmol、73.7%収率)として得られた。LCMS:MH 655.9、0.98分。
ステップ3: (S)−2−(1−(2−アミノ−3,3−ジフェニルプロピル)−5−ブロモ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−(ベンジルオキシ)−4H−ピラン−4−オン
DCM(1ml)中の(S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−5−ブロモ−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート(360mg、0.548mmol)に、40%TFA/DCM(4mL、20.77mmol)溶液を加えた。室温で1時間、撹拌した。この反応は、LC−MSにより完了した。この反応混合物を真空で濃縮し、トルエンとの共沸により、粗製(S)−2−(1−(2−アミノ−3,3−ジフェニルプロピル)−5−ブロモ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−(ベンジルオキシ)−4H−ピラン−4−オン(305mg、0.548mmol、100%収率)が得られた。LCMS:MH 556.0、0.78分。
さらに精製することなく次のステップに進めた。
ステップ4: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−ブロモ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
ステップ3からの粗製(S)−2−(1−(2−アミノ−3,3−ジフェニルプロピル)−5−ブロモ−1H−イミダゾール−2−イル)−3−(ベンジルオキシ)−4H−ピラン−4−オン(305mg、0.548mmol)をエタノール(6ml)および酢酸(3ml)に溶解した。次に、この混合物を、加熱ブロック中で、80℃で1時間、加熱した。この反応は、LC−MSにより完了した。この反応混合物を真空で濃縮し、0〜100%EtOAc(10%MeOHを含有)/ヘプタンを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製物を精製すると、(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−ブロモ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンが明黄色固体(205mg、0.381mmol、69.4%収率)として得られた。LCMS:MH 538.0、0.81分。
ステップ5: (S)−6−ベンズヒドリル−3−ブロモ−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−ブロモ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(8mg、0.015mmol)にトリフルオロ酢酸(0.5ml)を加えた。次に、この溶液を、マイクロ波中、90℃で15分間、加熱した。この反応は、LC−MSにより完了した。この反応物を真空で濃縮し、トルエンと共沸させた。分取HPLCにより粗製物を精製すると、(S)−6−ベンズヒドリル−3−ブロモ−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンがTFA塩(5.8mg、10.31μmol、69.4%収率)として得られた。
LCMS(m/z):448.0(MH)、0.71分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.46 (s, 1 H) 7.43 (d, J=4.35 Hz, 3 H) 7.35 (dq, J=8.76, 4.17 Hz, 1 H) 7.30 (d, J=7.24 Hz, 1 H) 7.17 - 7.26 (m,4 H) 6.18 (d, J=7.14 Hz, 1 H) 5.71 (dd, J=11.52, 2.91 Hz, 1 H) 4.45 (dd, J=13.79, 3.86 Hz, 1 H) 4.28 (d, J=12.91 Hz, 1 H) 4.04 (d, J=11.54 Hz, 1H)。
[実施例8]
(S)−6−ベンズヒドリル−3−シクロプロピル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
ステップ1: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−シクロプロピル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
トルエン(体積:1、比:10.00)および水(体積:0.1mL、比:1.000)中の(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−ブロモ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(40mg、0.074mmol)(合成に関しては実施例7のステップ4を参照されたい)に、カリウムシクロプロピルトリフルオロボレート(33.0mg、0.223mmol)、ジ(1−アダマンチル)−n−ブチルホスフィン(5.33mg、0.015mmol)、炭酸セシウム(121mg、0.371mmol)および酢酸パラジウム(II)(1.668mg、7.43μmol)を加えた。この反応混合物を加熱ブロック中、100℃/ONで加熱した。この反応は、LC−MSにより80%完了した。この反応を停止し、回転式蒸発器で濃縮した。この粗製物をEtOAcと水との間に分配した。層を分離し、水層をEtOAcにより抽出した。合わせた有機抽出物をブラインにより洗浄し、Na2SO4で脱水し、ろ過して真空で濃縮した。0〜10%MeOH/DCMを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製物を精製すると、(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−シクロプロピル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(23mg、0.046mmol、62.0%収率)が得られた。LCMS:MH 500.3、0.74分。
ステップ2: (S)−6−ベンズヒドリル−3−シクロプロピル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−シクロプロピル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(23mg、0.046mmol)にトリフルオロ酢酸(1ml)を加えた。次に、この溶液を、マイクロ波中、90℃で15分間、加熱した。この反応は、LC−MSにより完了した。この反応物を真空で濃縮し、トルエンと共沸させた。分取HPLCにより粗製物を精製すると、(S)−6−ベンズヒドリル−3−シクロプロピル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンがTFA塩(6.5mg、0.012mmol、26.7%収率)として得られた。
LCMS(m/z):410.3(MH)、0.66分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.40 - 7.56 (m, 4 H) 7.29 - 7.40 (m, 2 H) 7.13 - 7.26 (m, 5 H) 6.03 (d, J=7.24 Hz, 1 H) 5.58 - 5.81 (m, 1 H) 4.45 - 4.70 (m, 2 H) 4.12 (d, J=11.69 Hz, 1 H) 1.33 - 1.56 (m, 1 H) 0.75 - 0.98 (m, 2 H) 0.60 - 0.71 (m, 1 H) 0.32 - 0.43 (m, 1 H)。
[実施例9]
(S)−6−ベンズヒドリル−3−エチル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
ステップ1: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−ビニル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
DME(体積:1.5mL)および炭酸ナトリウム(200μL、0.400mmol)中の(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−ブロモ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(30mg、0.056mmol)(合成に関しては実施例番号1を参照されたい)および4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(17.16mg、0.111mmol)に、PdCl2(dppf).CH2Cl2付加物(4.55mg、5.57μmol)を加えた。この反応混合物をマイクロ波中、110℃/15分で、加熱した。この反応をLC−MSにより完了し、所望の生成物による主要な質量が観察された。この反応混合物をEtOAcと水との間に分配した。有機層を分離して、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して溶媒蒸発させると、粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−ビニル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(27mg、0.056mmol、100%収率)が得られた。LCMS:MH486.3、0.75分。
精製することなく次のステップに進めた。
ステップ2: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−エチル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
窒素雰囲気下、粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−ビニル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(25mg、0.051mmol)のMeOH(体積:5mL)溶液に、室温で10%Pd−C(10.96mg、10.30μmol)を加えた。次に、フラスコを排気して、バルーンから水素を再充填し(3回)、水素のバルーン下、1時間、撹拌した。LCMSにより反応の完了が示された。
この反応物をセライトのプラグによりろ過して(MeOHにより洗浄)、ろ液を真空で濃縮すると、粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−エチル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンが得られた。LCMS:MH 488.3、0.72分。
ステップ3: (S)−6−ベンズヒドリル−3−エチル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−エチル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(25mg、0.051mmol)にトリフルオロ酢酸(1ml)を加えた。次に、この溶液を、マイクロ波中、90℃で15分間、加熱した。この反応物を真空で濃縮し、トルエンと共沸させた。分取HPLCにより粗製物を精製すると、(S)−6−ベンズヒドリル−3−エチル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンがTFA塩(1.25mg、2.23μmol、4.5%収率)として得られた。LCMS(m/z):398.3(MH)、0.64分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.40 - 7.48 (m, 5 H) 7.36 (td, J=8.57, 4.28 Hz, 2 H) 7.16 - 7.24 (m, 5 H) 6.03 (d, J=7.19 Hz, 1 H) 5.63 - 5.75(m, 1 H) 4.52 (dd, J=14.01, 3.89 Hz, 1 H) 4.32 (d, J=14.57 Hz, 1 H) 4.09 (d, J=11.54 Hz, 1 H) 2.24 - 2.48 (m, 3 H) 1.04 - 1.16 (m, 3 H)。
[実施例10]
6−(ビス(4−クロロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
実施例1の方法によって合成した。LCMS(m/z):439.3(MH)、0.75分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.58 (d, J=1.47 Hz, 1 H) 7.54 (d, J=1.47 Hz, 1 H) 7.50 (s, 1 H) 7.40 (s, 4 H) 7.12 - 7.21 (m, 4 H) 5.81 (dd,J=11.15, 3.37 Hz, 1 H) 4.75 (dd, J=14.26, 4.28 Hz, 1 H) 4.50 (d, J=13.79 Hz, 1 H) 4.28 (d, J=11.20 Hz, 1 H)。
[実施例11]
6−(ビス(3−クロロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
実施例1の方法によって合成した。LCMS(m/z):439.3(MH)、0.74分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.65 (d, J=1.66 Hz, 1 H) 7.61 (d, J=1.61 Hz, 1 H) 7.52 (s, 1 H) 7.48 (s, 1 H) 7.32 - 7.44 (m, 3 H) 7.14 - 7.24 (m, 3 H)7.07 - 7.13 (m, 1 H) 5.89 (dd, J=11.05, 3.37 Hz, 1 H) 4.79 (dd, J=14.35, 4.28 Hz, 1 H) 4.57 (d, J=13.69 Hz, 1 H) 4.36 (d, J=11.10 Hz, 1 H)。
[実施例12]
6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
実施例1の方法によって合成した。LCMS(m/z):407.3(MH)、0.63分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.61 (d, J=1.52 Hz, 1 H) 7.55 - 7.58 (m, 1 H) 7.48 - 7.52 (m, 1 H) 7.38 - 7.48 (m, 2 H) 7.07 - 7.24 (m, 4 H)6.83 - 6.98 (m, 2 H) 5.74 - 5.97 (m, 1 H) 4.72 - 4.80 (m, 1 H) 4.52 (d, J=13.69 Hz, 1 H) 4.29 (d, J=11.15 Hz, 1 H)。
[実施例13]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−メチル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
グリオキサールの代わりに2−オキソプロパナールを使用する以外、実施例7の方法によって合成した。LCMS(m/z):384.3(MH)、0.61分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.40 - 7.47 (m, 5 H) 7.35 - 7.40 (m, 1 H) 7.16 - 7.30 (m, 6 H) 6.04 (d, J=7.19 Hz, 1 H) 5.66 (dd, J=11.42, 2.96Hz, 1 H) 4.47 (dd, J=14.06, 3.84 Hz, 1 H) 4.26 (d, J=13.30 Hz, 1 H) 4.07 (d, J=11.44 Hz, 1 H) 2.02 (d, J=0.73 Hz, 3 H)。
[実施例14]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
グリオキサールの代わりに2,3−ブタンジオンを使用する以外、実施例7の方法によって合成した。LCMS(m/z):398.3(MH)、0.62分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.44 (d, J=4.35 Hz, 4 H) 7.37 (dq, J=8.69, 4.20 Hz, 1 H) 7.16 - 7.30 (m, 6 H) 6.03 (d, J=7.29 Hz, 1 H) 5.64 (dd, J=11.40,3.03 Hz, 1 H) 4.47 (dd, J=14.13, 3.86 Hz, 1 H) 4.24 (d, J=13.74 Hz, 1 H) 4.09 (d, J=11.44 Hz, 1 H) 2.42 (s, 3 H) 1.90 - 2.01 (m, 3 H)。
[実施例15]
(S)−6−(ビス(3−クロロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
対応する中間体15.5の鏡像異性体をキラルHPLCによって分離したこと以外、実施例1の方法によって合成した。LCMS(m/z):439.3(MH)、0.74分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm7.61 (dd, J=13.11, 1.52 Hz, 2 H) 7.51 (s, 1 H) 7.48 (s, 1 H) 7.33 - 7.44 (m, 3 H) 7.14 - 7.24 (m, 3 H) 7.07 - 7.12(m, 1 H) 5.89 (dd, J=11.05, 3.37 Hz, 1 H) 4.78 (dd, J=14.31, 4.33 Hz, 1 H) 4.55 (d, J=13.94 Hz, 1 H) 4.34 (d, J=11.10 Hz, 1 H)。
[実施例16]
(R)−6−(ビス(3−クロロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
対応する中間体16.5の鏡像異性体をキラルHPLCによって分離したこと以外、実施例1の方法によって合成した。LCMS(m/z):439.3(MH)、0.73分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.62 (dd, J=12.74, 1.59 Hz, 2 H) 7.51 (s, 1 H) 7.48 (s, 1 H) 7.33 - 7.44 (m, 3 H) 7.14 - 7.24 (m, 3 H) 7.07 - 7.12 (m, 1 H)5.89 (dd, J=11.05, 3.37 Hz, 1 H) 4.78 (dd, J=14.38, 4.35 Hz, 1 H) 4.56 (d, J=14.33 Hz, 1 H) 4.35 (d, J=11.10 Hz, 1 H)。
キラルアミノアルコールの一般的合成
Figure 0006918819
ステップ1:エチル(E)−3−(4−フルオロフェニル)アクリレート
ホスホ酢酸トリエチル(8.01ml、40.0mmol)のTHF(体積:40ml)溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M、17.60ml、44.0mmol)溶液を−78℃で滴下して加えた。5分後、4−フルオロベンズアルデヒド(4.29ml、40mmol)を滴下して加えた。次に、この溶液を−78℃で10分間、および室温で2時間、撹拌した。この反応をブラインによりクエンチし、ジエチルエーテルにより希釈し、次にブラインにより3回、洗浄した。有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過して濃縮すると、粗製エチル(E)−3−(4−フルオロフェニル)アクリレートが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z195.1(M+1)。
ステップ2: (E)−3−(4−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オール
粗製エチル(E)−3−(4−フルオロフェニル)アクリレート(7.77g、40mmol)のTHF(体積:40ml)溶液に、0℃でDIBAL−H(トルエン中1.0M、120ml、120mmol)溶液をゆっくりと加えた。添加が完了した後、この混合物を室温で2時間、撹拌した。飽和水性酒石酸カリウムナトリウム(100mL)を添加することにより、この反応物をクエンチした。得られた溶液を40℃で撹拌し、固体の酒石酸カリウムナトリウム(約30グラム)を加えた。次に、この混合物を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(600mL)により希釈して飽和水性酒石酸カリウムナトリウム(3x200mL)により洗浄して乾燥(NaSO)し、ろ過して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)により、(E)−3−(4−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オール(4.12g、白色固体)が2ステップ通算で68%収率で得られた。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.41 - 7.30 (m, 2H), 7.05 - 6.95 (m, 2H), 6.59 (dt, J = 15.8, 1.5 Hz, 1H), 6.28 (dt, J = 15.9, 5.7 Hz, 1H), 4.32 (dd, J = 5.8, 1.6 Hz, 2H)。
ステップ3: ((2S,3S)−3−(4−フルオロフェニル)オキシラン−2−イル)メタノール
DCM(体積:246ml)中の(+)−L−酒石酸ジイソプロピル(0.708ml、3.38mmol)および4Aモレキュラーシーブ(粉末)(1.3g、27.1mmol)の撹拌混合物に、−20℃(窒素下)で、チタンイソプロポキシド(0.802ml、2.71mmol)およびtert−ブチルヒドロペルオキシド(デカン中5.5M、9.85ml、54.2mmol)を逐次、加えた。この混合物を−20℃で1時間、撹拌し、次に、(E)−3−(4−フルオロフェニル)プロパ−2−エン−1−オール(4.12g、27.1mmol)のDCM(7mL)溶液を30分間かけて、滴下して加えた。この混合物を−20℃で3時間、撹拌した。−20℃で、NaClにより飽和した10%NaOH水溶液(2.7mL)によりこの反応をクエンチした。次に、ジエチルエーテル(40mL)を加え、MgSO(2.7グラム)およびセライト(677mg)を加えながら、冷浴を10℃まで温めた。さらに15分間、撹拌した後、この混合物を沈殿させて、次に、セライトパッドによりろ過した(ジエチルエーテルで洗浄)。このろ液を濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)により、((2S,3S)−3−(4−フルオロフェニル)オキシラン−2−イル)メタノール(3.47g、無色油状物)が76%収率で得られた。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.30 - 7.21 (m, 2H), 7.09 - 7.00 (m, 2H), 4.04 (ddd, J = 12.8, 5.2, 2.4 Hz, 1H), 3.92 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 3.81 (ddd, J = 12.7, 7.8, 3.7 Hz, 1H), 3.19 (dt, J = 4.2, 2.3 Hz, 1H), 1.87 - 1.77 (m, 1H)。
ステップ4: 2−(((2S,3S)−3−(4−フルオロフェニル)オキシラン−2−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン
((2S,3S)−3−(4−フルオロフェニル)オキシラン−2−イル)メタノール(1g、5.95mmol)、フタルイミド(0.962g、6.54mmol)およびトリフェニルホスフィン(2.028g、7.73mmol)のTHF(体積:19.8ml)溶液に、室温でDEAD(1.22ml、7.73mmol)を滴下して加えた。この黄色溶液を30分間、撹拌し、この時間までに、LCMSにより、反応の完了が示された。この反応混合物を濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)により、2−(((2S,3S)−3−(4−フルオロフェニル)オキシラン−2−イル)メチル)イソインドリン−1,3−ジオン(1.6g、白色固体)が91%収率で得られた。MS m/z298.1(M+1)。1H NMR (400 MHz, クロロホルム-d) δ 7.88 (dt, J = 5.1, 2.5 Hz, 2H), 7.75 (ddd, J = 8.6, 5.4, 3.1 Hz, 2H), 7.25 - 7.18 (m, 2H), 7.07 - 6.95 (m, 2H), 4.14 (dd, J = 14.3, 4.6 Hz, 1H), 3.90 - 3.79 (m, 2H), 3.21 (ddd, J = 5.6, 4.6, 2.0 Hz, 1H)。
ステップ5: 2−((2R,3R)−3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)イソインドリン−1,3−ジオン
臭化銅(I)−ジメチルスルフィド錯体(484mg、2.35mmol)および((2S,3S)−3−(4−フルオロフェニル)オキシラン−2−イル)メタノール(700mg、2.35mmol)に、室温でTHF(体積:23.5mL)を加えた。ドライアイスを定期的に加えたアセトン浴中で、−20℃まで冷却した。塩化フェニルマグネシウム(THF中2.0M、4.47mL、8.95mmol)溶液を滴下して加えた。この反応物を飽和NHCl水溶液によりクエンチし、ジエチルエーテルにより抽出(2回)した。合わせた有機抽出物をMgSOで脱水し、ろ過して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)により、2−((2R,3R)−3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(0.463g、白色固体)が52%収率で得られた。MS m/z376.3(M+1)。
ステップ6: (1R,2R)−3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−1−フェニルプロパン−2−オール
2−((2R,3R)−3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(463mg、1.233mmol)のエタノール(体積:10mL)溶液に、室温でヒドラジン(0.581mL、18.5mmol)を加えた。この混合物を65℃で1時間、加熱し、この時間までに、LCMSにより、反応の完了が示された。この反応物を室温まで冷却して、回転式蒸発器で濃縮した。残留物をDCMにより粉末にし、次に、ろ過して固体を除去した。ろ液を濃縮すると、粗製(1R,2R)−3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−1−フェニルプロパン−2−オール(254mg、黄色泡状物)が84%収率で得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z246.2(M+1)。
以下の表における中間体は、中間体AA−1と同様の方法により調製した。
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
中間体AA−26の合成
(1S,2R)−3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−1−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロパン−2−オール
Figure 0006918819
ステップ1: 2−((2R,3S)−3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオン
THF(体積:3mL)中の2−((2R,3S)−3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−(3−(メチルチオ)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(60mg、0.142mmol、合成:中間体AA−12、ステップ1〜5を参照されたい)に、0℃でOXONE(175mg、0.285mmol)の水溶液(体積:3.00mL)を加えた。この反応混合物を氷浴中で3時間、撹拌した。この時点でのLC−MSにより、主要物が所望の生成物であることが示された。飽和チオ硫酸ナトリウム溶液によりこの反応をクエンチし、EtOAcにより抽出(2回)した。合わせた有機抽出物をブラインにより洗浄してNaSOで脱水し、ろ過して真空で濃縮すると、粗製2−((2R,3S)−3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(65.0mg、0.142mmol、100%収率)が得られた。LCMS:MH 454.3、0.91分。
さらに精製することなく、次のステップに進めた。
ステップ2: (1S,2R)−3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−1−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロパン−2−オール
2−((2R,3S)−3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−(3−(メチルスルホニル)フェニル)プロピル)イソインドリン−1,3−ジオンから、中間体AA−1、ステップ6の方法により調製した。LCMS:MH 324.3、0.67分。
中間体AA−27の合成
Figure 0006918819
ステップ1: 4−((1R,2R)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシプロピル)ベンゾニトリル
撹拌子を備えたマイクロ波用バイアルに、室温で2−((2R,3S)−3−(4−クロロフェニル)−3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシプロピル)イソインドリン−1,3−ジオン(250mg、0.610mmol、合成:中間体AA−17、ステップ1〜5を参照されたい)、亜鉛粉末(39.9mg、0.610mmol)、シアン化亜鉛(143mg、1.22mmol)、rac−2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(48.6mg、0.122mmol)およびビス(2,2,2−トリフルオロアセチル)パラジウム(18mg、0.061mmol)を加えた。栓を密封して、5分間、N2を流した。次に、DMA(体積:5mL)をシリンジにより加え、さらに5分間、N2を流した。マイクロ波用バイアルを加熱ブロックに入れ、95℃で1時間、加熱した。LC−MSにより反応の完了が示された。反応混合物をDCMにより希釈し、セライトによりろ過した。DCMにより洗浄して、溶媒を蒸発させた。0〜40%EtOAc/ヘプタンを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製物質を精製すると、4−((1R,2R)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシプロピル)ベンゾニトリル(195mg、0.463mmol、76%収率)が得られた。LCMS:MH+ 401.3、0.79分。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 7.79 - 7.86 (m, 2 H) 7.68 - 7.76 (m, 2 H) 7.55 - 7.61 (m, 2 H) 7.45 - 7.51 (m, 2 H) 7.29 - 7.36 (m, 2 H) 7.01 (t, J=8.58 Hz, 2 H) 4.62 - 4.79 (m, 1 H) 4.05 - 4.14 (m, 1 H) 3.68 - 3.87 (m, 2 H) 2.46 (d, J=5.23 Hz, 1 H)。
ステップ2: 4−((1R,2R)−3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシプロピル)ベンゾニトリル
4−((1R,2R)−3−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシプロピル)ベンゾニトリルから、中間体AA−1、ステップ6の方法により調製した。LCMS:MH+ 271.3、0.63分。
以下の表における中間体は、中間体AA−27と同様の方法により調製した。
Figure 0006918819
[実施例17]
(S)−6−((R)−(4−フルオロフェニル)(フェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オン
Figure 0006918819
ステップ1: 5−(ベンジルオキシ)−3−(1−((2R,3R)−3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリダジン−4(1H)−オン
5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−カルボアルデヒド(551mg、1.53mmol)および(1R,2R)−3−アミノ−1−(4−フルオロフェニル)−1−フェニルプロパン−2−オール(250mg、1.02mmol)のMeOH(5mL)溶液に、酢酸アンモニウム(118mg、1.53mmol)およびグリオキサール(水中40%、0.18mL、1.53mmol)を加えた。この混合物を2時間、加熱して還流し、次に室温まで冷却した。この反応をEtOAcにより希釈し、希釈ブラインにより洗浄した。有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン/MeOH)により、5−(ベンジルオキシ)−3−(1−((2R,3R)−3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリダジン−4(1H)−オン(0.143g、黄色油状物)が22%収率で得られた。MS m/z627.4(M+1)。
ステップ2: (1R,2R)−3−(2−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−1−フェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート
5−(ベンジルオキシ)−3−(1−((2R,3R)−3−(4−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)ピリダジン−4(1H)−オン(143mg、0.228mmol)およびEtN(0.095mL、0.68mmol)のDCM(4.5mL)溶液に、0℃で塩化メタンスルホニル(0.036mL、0.46mmol)を滴下して加えた。この混合物を同一温度で30分間、撹拌し、次に、水によりクエンチした。層を分離し、水層をDCMにより抽出した。合わせた有機抽出物をブラインにより洗浄し、ろ過して濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン/MeOH)により、(1R,2R)−3−(2−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−1−フェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート(100mg、黄色油状物)が62%収率で得られた。MS m/z705.3(M+1)。
ステップ3:(1R,2R)−1−(4−フルオロフェニル)−3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1−フェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート
窒素下、(1R,2R)−3−(2−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−1−フェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート(100mg、0.142mmol)のMeOH(10mL)溶液に、室温で10%Pd/C(15mg)を加えた。次に、フラスコを排気して、バルーンからHを再充填し(3回)、次に、バルーンによるH雰囲気下、30分間、激しく撹拌した。次に、この反応フラスコに窒素をパージし、この混合物をセライトによりろ過した。ろ液を濃縮すると、粗製(1R,2R)−1−(4−フルオロフェニル)−3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1−フェニルプロパン−2−イルメタンスルホネートが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z615.3(M+1)。
ステップ4: (1R,2R)−1−(4−フルオロフェニル)−3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1−フェニルプロパン−2−イルメタンスルホネート
粗製(1R,2R)−1−(4−フルオロフェニル)−3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1−フェニルプロパン−2−イルメタンスルホネートをTFA(5mL)に溶解し、室温で2時間、撹拌した。次に、この反応物を濃縮した。残留物をトルエンに溶解し、再度、濃縮すると、粗製(1R,2R)−1−(4−フルオロフェニル)−3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1−フェニルプロパン−2−イルメタンスルホネートが得られ、これをさらに精製することなく使用した。MS m/z485.2(M+1)。
ステップ5: (S)−6−((R)−(4−フルオロフェニル)(フェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オン
粗製(1R,2R)−1−(4−フルオロフェニル)−3−(2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1−フェニルプロパン−2−イルメタンスルホネートのDMF(2mL)溶液に、KCO(59mg、0.43mmol)を加えた。この混合物を室温で3時間、撹拌し、次にろ過して固体を除去した。ろ液を逆相HPLCにより精製した。生成物フラクションを一緒にして、冷凍し、凍結乾燥すると、6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オンのTFA塩(26mg、0.051mmol、白色固体)が、3ステップ通算で36%収率で得られた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.67 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.54 - 7.46 (m, 2H), 7.35 (s, 1H), 7.25 - 7.08 (m, 7H), 5.88 (dd, J = 11.2, 4.0 Hz, 1H), 4.71 (dd, J = 14.1, 4.2 Hz, 1H), 4.36 (d, J = 14.2 Hz, 1H), 4.28 (d, J = 11.4 Hz, 1H).MS m/z389.3(M+1)。
以下の表における化合物は、実施例17と同様の方法により調製した。一部の場合、ステップ3および4は、TFA単独(neat)中、80〜100℃で30〜60分間、マイクロ波加熱により置き換えた。
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
[実施例47]
(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−2,3−ジブロモ−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オン
Figure 0006918819
ステップ1: (R)−3−(2−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−5−ブロモ−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ビス(4−フルオロフェニル)プロパン−2−イルメタンスルホネート
(R)−3−(2−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ビス(4−フルオロフェニル)プロパン−2−イルメタンスルホネート(500mg、0.657mmol、実施例17、ステップ1〜2の方法により調製した)のDCM(体積:12mL)溶液に、NBS(140mg、0.789mmol)を加えた。この反応混合物を60℃で1時間、加熱した。LC−MSにより、反応の完了が示され、主要物は所望のモノブロモ生成物であり、少量物はジブロモ生成物であった。この反応を水によりクエンチし、層を分離した。水層をDCMにより抽出し、合わせた有機層をブラインにより洗浄してNa2SO4で脱水し、ろ過して濃縮した。0〜100%EtOAc(10%MeOHを含有)/ヘプタンを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製を精製すると、(R)−3−(2−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−5−ブロモ−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ビス(4−フルオロフェニル)プロパン−2−イルメタンスルホネートが黄色固体として(350mg、0.437mmol、66.4%収率)得られた。LCMS:MH+ 801.4、1.17分。
ステップ2: (R)−3−(5−ブロモ−2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ビス(4−フルオロフェニル)プロパン−2−イルメタンスルホネート
(R)−3−(2−(5−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1−((2−(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−5−ブロモ−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ビス(4−フルオロフェニル)プロパン−2−イルメタンスルホネート(55mg、0.069mmol)に、TFA(1mL、13mmol)を加えた。マイクロ波中、80℃で60分間、加熱した。LC−MSにより、反応の完了が示された。溶媒を蒸発させて、トルエンと共沸させた。LCMS:MH+ 581.2、0.80分。さらに精製することなく、次のステップに進めた。
ステップ3: (S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−ブロモ−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オン
DMF(体積:1mL)中の(R)−3−(5−ブロモ−2−(5−ヒドロキシ−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリダジン−3−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ビス(4−フルオロフェニル)プロパン−2−イルメタンスルホネート(14.0mg、0.024mmol)に、室温で炭酸カリウム(11.6mg、0.084mmol)を加えた。この反応混合物を室温で一晩、撹拌した。LC−MSにより、反応の完了が示された。反応混合物をろ過し、分取HPLCにより粗製溶液を精製すると、(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−ブロモ−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オンがTFA塩(4.2mg、6.87μmol、28.3%収率)として得られた。LCMS(m/z):485.3(MH+)、0.85分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 4.19 (d, J=11.35 Hz, 1 H) 4.27 (d, J=13.89 Hz, 1 H) 4.54 (dd, J=13.96, 4.08 Hz, 1 H) 5.81 (dd, J=11.27, 3.50Hz, 1 H) 6.89 - 6.97 (m, 2 H) 7.15 (t, J=8.68 Hz, 2 H) 7.23 (dd, J=8.61, 5.23 Hz, 2 H) 7.44 (dd, J=8.58, 5.26 Hz, 2 H) 7.50 (s, 1 H) 7.53 (s, 1 H)。
[実施例48]
(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−2,3−ジブロモ−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オン
Figure 0006918819
実施例47の方法によって調製した。
LCMS(m/z):563.3(MH+)、0.97分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 4.13 - 4.30 (m, 2 H) 4.50 - 4.64 (m, 1 H) 5.76 (br dd, J=11.18, 2.91 Hz, 1 H) 6.91 (t, J=8.63 Hz, 2 H) 7.14 (t,J=8.66 Hz, 2 H) 7.22 (dd, J=8.49, 5.31 Hz, 2 H) 7.38 - 7.53 (m, 3 H)。
[実施例49]
(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボニトリル
Figure 0006918819
ステップ1: (S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−ブロモ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン
DMF(体積:5mL)中の粗製(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−ブロモ−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オン(実施例47、209mg、0.431mmol)に、室温で炭酸カリウム(208mg、1.507mmol)および臭化ベンジル(0.128mL、1.077mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩、撹拌した。LC−MSにより、反応の完了が示された。この反応混合物をEtOAc/水の間に分配した。EtOAc層を分離して、ブラインにより洗浄した。硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して溶媒蒸発させた。0〜100%EtOAc(10%MeOHを含有)/ヘプタンを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製物を精製すると、(S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−ブロモ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン(190mg、0.297mmol、69%収率)が得られた。LCMS:MH+ 575.2、1.12分。
ステップ2: (S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボニトリル
DMF(体積:1mL)中の(S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−ブロモ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン(20mg、0.035mmol)にZn(CN)2(12.24mg、0.104mmol)およびPd(Ph3P)4(6.02mg、5.21μmol)を加えた。N2をパージし、この反応混合物をマイクロ波中、100℃で60分間、加熱した。LC−MSにより、主要物が所望の生成物であり、少量物が出発原料(SM)であることが示された。反応を停止した。この反応混合物をEtOAc/水の間に分配した。EtOAc層を分離して、ブラインにより洗浄した。硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して溶媒蒸発させた。粗製(S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボニトリルを次のステップに使用した。LCMS:MH+ 522.2、1.06分。
ステップ3: (S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボニトリル
粗製(S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボニトリルにTFA(1mL)を加えた。反応混合物を、マイクロ波中、90℃/20分、加熱した。LC−MSにより、反応の完了が示された。溶媒を蒸発させて、トルエンと共沸させた。粗製物をDMSOに溶解し、ACN/水/0.1%TFAを使用する分取HPLCにより精製すると、(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボニトリルがTFA塩(3.5mg、6.22μmol、18%収率)として得られた。LCMS(m/z):432.2(MH+)、0.92分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 4.16 (br d, J=11.25 Hz, 1 H) 4.27 (br d, J=13.94 Hz, 1 H) 4.72 (br dd, J=14.06, 3.69 Hz, 1 H) 5.81 (br dd, J=11.27, 3.20 Hz, 1 H) 6.92 (br t, J=8.68 Hz, 2 H) 7.13 - 7.27 (m, 4 H) 7.37 - 7.55 (m, 3 H) 8.08 (s, 1 H)。
[実施例50]
(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オン
Figure 0006918819
ステップ1: (S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−ビニル−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン
DME(体積:2mL)および水性炭酸ナトリウム(1M、400μL、0.400mmol)中の(S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−ブロモ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン(合成に関しては、実施例49、ステップ1を参照されたい、90mg、0.156mmol)および4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(48.2mg、0.312mmol)に、PdCl2(dppf).CH2Cl2付加物(12.8mg、0.0156mmol)を加えた。反応混合物をマイクロ波中、110℃で15分間、加熱した。LC−MSにより、反応の完了が示された。反応混合物をEtOAcと水との間に分配した。有機層を分離して硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して濃縮した。0〜100%EtOAc(10%MeOHを含有)/ヘプタンを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製物を精製すると、(S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−ビニル−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン(52mg、0.100mmol、64%収率)が明褐色固体として得られた。LCMS:MH+ 523.3、0.93分。
ステップ2: (S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボアルデヒド
THF(体積:2mL)中の(S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−ビニル−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン(52mg、0.100mmol)に、過ヨウ素酸ナトリウム(53.2mg、0.249mmol)および四酸化オスミウム(0.117mL、0.015mmol)(水中、4%溶液)を加えた。反応混合物を室温で2時間、撹拌した。さらに1当量の過ヨウ素酸ナトリウムを加え、さらに30分間、撹拌した。LCMSにより反応の完了が示された。沈殿物(ppt)をろ別し、メタノールにより洗浄してろ液を濃縮した。この残留物をEtOAcと飽和NaHCO3溶液との間に分配した。有機層を分離して硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して濃縮すると、粗製(S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボアルデヒドが得られた。LCMS:MH+ 525.3、1.07分。
ステップ3: (S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−(ヒドロキシメチル)−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン
ステップ2からの粗製(S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−3−カルボアルデヒド(52mg、0.100mmol)をMeOH(体積:3mL)に溶解した。この反応混合物を氷浴中で冷却し、次に、水素化ホウ素ナトリウム(5.27mg、0.139mmol)を加えた。この反応物を氷浴温度で30分間、撹拌した。LC−MSにより、反応の完了が示された。溶媒を蒸発させた。この粗製反応混合物をEtOAcと飽和NaHCO3溶液との間に分配した。有機層を分離して硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して溶媒蒸発させると、粗製(S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−(ヒドロキシメチル)−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オンが得られた。LCMS:MH+ 527.3、0.89分。
ステップ4: (S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン
ステップ3からの粗製(S)−11−(ベンジルオキシ)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−3−(ヒドロキシメチル)−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オン(52mg、0.100mmol)にトリフルオロ酢酸(1ml、13mmol)を加えた。次に、この溶液を、マイクロ波中、80℃で25分間、加熱した。反応物を真空で濃縮し、トルエンと共沸させた。分取HPLCにより粗製物を精製すると、(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−11−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−5H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10(6H)−オンがTFA塩(5.2mg、9.26μmol、18.7%収率)として得られた。LCMS(m/z):437.3(MH+)、0.76分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 4.29 (d, J=11.05 Hz, 1 H) 4.39 (d, J=13.84 Hz, 1 H) 4.52 - 4.62 (m, 2 H) 4.63 - 4.73 (m, 1 H) 5.81 (dd,J=11.00, 3.52 Hz, 1 H) 6.91 (t, J=8.71 Hz, 2 H) 7.07 - 7.26 (m, 4 H) 7.46 (dd, J=8.58, 5.26 Hz, 2 H) 7.53 (d, J=5.62 Hz, 2 H)。
[実施例51]
(S)−6−((S)−(4−フルオロフェニル)(o−トリル)メチル)−11−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−10−オン
Figure 0006918819
実施例50の方法によって調製した。LCMS(m/z):433.3(MH+)、0.76分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 1.97 (s, 3 H) 4.38 (d, J=13.74 Hz, 1 H) 4.49 (s, 1 H) 4.50 - 4.54 (m, 1 H) 4.57 (s, 1 H) 4.60 (s, 1 H) 4.66 (br dd,J=14.18, 4.16 Hz, 1 H) 5.89 (br dd, J=10.69, 3.30 Hz, 1 H) 6.96 (br d, J=7.58 Hz, 1 H) 7.02 - 7.13 (m, 3 H) 7.17 (br t, J=7.78 Hz, 1 H) 7.35 - 7.45(m, 3 H) 7.48 (s, 1 H) 7.66 (br d, J=7.83 Hz, 1 H)。
[実施例52]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−(1H−ピラゾール−4−イル)−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10−オン
Figure 0006918819
tert−ブチル4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシレートを使用して、実施例9、ステップ1および3の方法により調製した。LCMS(m/z):436.3(MH+)、0.58分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.68 (s, 1 H) 7.21 - 7.47 (m, 14 H) 6.18 (d, J=7.14 Hz, 1 H) 5.73 (br dd, J=11.47, 2.71 Hz, 1 H) 4.58 (dd,J=14.01, 3.74 Hz, 1 H) 4.41 (d, J=13.74 Hz, 1 H) 4.15 (d, J=11.54 Hz, 1 H)。
[実施例53]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−フェニル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
4,4,5,5−テトラメチル−2−フェニル−1,3,2−ジオキサボロランを使用して、実施例9、ステップ1および3の方法により調製した。LCMS(m/z):446.3(MH+)、0.73分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 7.65 (s, 1 H) 7.36 - 7.44 (m, 3 H) 7.30 - 7.36 (m, 3 H) 7.26 - 7.29 (m, 1 H) 7.19 - 7.26 (m, 5 H) 7.05 - 7.15 (m,2 H) 6.15 (d, J=7.14 Hz, 1 H) 5.69 (br dd, J=11.64, 2.69 Hz, 1 H) 4.59 (br dd, J=13.94, 3.72 Hz, 1 H) 4.40 (br d, J=13.89 Hz, 1 H) 4.18 (d, J=11.59Hz, 1 H)。
[実施例54]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2 −a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10−オン
Figure 0006918819
ステップ1: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−3−カルボアルデヒド
THF(体積:3mL)中の(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−ビニル−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(50mg、0.103mmol)に、過ヨウ素酸ナトリウム(55.1mg、0.257mmol)および四酸化オスミウム(0.121mL、0.015mmol)(水中4%溶液)を加えた。反応混合物を室温/2時間、撹拌した。さらに1当量の過ヨウ素酸ナトリウムを加え、さらに30分間、撹拌した。LCMSにより反応の完了が示された。pptをろ別し、メタノールにより洗浄して溶媒蒸発させた。この残留物をEtOAc/飽和NaHCO溶液の間に分配した。有機層を分離して、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して溶媒蒸発させると、粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−3−カルボアルデヒドが得られた。LCMS:MH+ 488.3、0.83分。
ステップ2: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(ヒドロキシメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
ステップ2からの粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−3−カルボアルデヒド(50mg、0.103mmol)をMeOH(体積:3.00mL)に溶解した。この反応混合物を氷浴中で冷却し、次に、水素化ホウ素ナトリウム(5.45mg、0.144mmol)を加えた。反応混合物(RM)を氷浴中で30分間、撹拌した。LC−MSにより、反応の完了が示された。溶媒を蒸発させた。この粗製反応混合物をEtOAc/飽和NaHCO3溶液の間に分配した。有機層を分離して、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して溶媒蒸発させると、粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(ヒドロキシメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンが得られた。LCMS:MH+ 490.3、0.76分。
ステップ3: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(ヒドロキシメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
ステップ3からの粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(ヒドロキシメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(25mg、0.036mmol)にトリフルオロ酢酸(1ml、12.98mmol)を加えた。次に、この溶液を、マイクロ波中、80℃で25分間、加熱した。この反応物を真空で濃縮し、トルエンと共沸させた。分取HPLCにより粗製物を精製すると、(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(ヒドロキシメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンがTFA塩(3.2mg、5.98μmol、16.7%収率)として得られた。LCMS(m/z):400.3(MH+)、0.59分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 3.34 (s, 1 H) 4.12 (d, J=11.54 Hz, 1 H) 4.23 (d, J=13.89 Hz, 1 H) 4.49 - 4.53 (m, 1 H) 4.53 - 4.63 (m, 2 H) 5.70(br d, J=13.45 Hz, 1 H) 6.10 (d, J=7.19 Hz, 1 H) 7.21 (s, 4 H) 7.26 (d, J=7.24 Hz, 1 H) 7.33 - 7.39 (m, 1 H) 7.39 - 7.48 (m, 4 H) 7.56 (s, 1 H)。
[実施例55]
(6S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−(1−ヒドロキシエチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
ステップ1: (6S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(1−ヒドロキシエチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
THF(体積:2mL)中の純粋な(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−3−カルボアルデヒド(実施例54、ステップ1)(30mg、0.062mmol)に、−78℃で、臭化メチルマグネシウム(0.110mL、0.154mmol)を滴下して加えた。反応混合物をこの温度で30分間、撹拌し、次に、室温までゆっくりと温めた。室温で1時間、撹拌した。この反応を飽和NH4Clによりクエンチし、酢酸エチルにより2回、抽出した。合わせた有機抽出物をブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して溶媒蒸発させると、粗製(6S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(1−ヒドロキシエチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンが得られた。LCMS:MH+ 504.2、0.86分。
ステップ2: (6S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−(1−ヒドロキシエチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
合成に関しては、実施例54、ステップ3を参照されたい。
LCMS(m/z):414.3(MH+)、0.64分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 1.47 (d, J=6.50 Hz, 3 H) 4.10 (d, J=11.54 Hz, 1 H) 4.39 (q, J=6.55 Hz, 1 H) 4.58 (d, J=2.20 Hz, 2 H) 5.67 (brd, J=11.44 Hz, 1 H) 6.09 (d, J=7.19 Hz, 1 H) 7.17 - 7.27 (m, 5 H) 7.33 - 7.38 (m, 1 H) 7.40 - 7.48 (m, 4 H) 7.50 - 7.53 (m, 1 H)。
[実施例56]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−(メトキシメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
ステップ1: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(メトキシメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
DMF(体積:1mL)中の粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(ヒドロキシメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン(実施例54、ステップ2)(40mg、0.074mmol)に、氷浴中でNaH(5.88mg、0.147mmol)を加えた。この反応混合物を5〜10分間、撹拌し、次いで、ヨードメタン(0.074mL、0.147mmol)を加えた。反応混合物(RM)を室温まで温め、30分間、撹拌した。LC−MSにより、反応の完了が示された。この反応混合物をEtOAc/水の間に分配した。有機層を分離して、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して溶媒蒸発させると、粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(メトキシメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンが得られた。LCMS:MH+ 504.2、0.78分。
ステップ2: (S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−(メトキシメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
合成に関しては、実施例54、ステップ3を参照されたい。LCMS(m/z):414.3(MH+)、0.69分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 3.04 - 3.12 (m, 3 H) 4.05 - 4.23 (m, 2 H) 4.40 (d, J=13.11 Hz, 1 H) 4.46 - 4.58 (m, 2 H) 5.67 (dd, J=11.52, 2.23Hz, 1 H) 6.06 (d, J=7.19 Hz, 1 H) 7.13 - 7.28 (m, 6 H) 7.32 - 7.39 (m, 1 H) 7.40 - 7.49 (m, 4 H) 7.56 (s, 1 H)。
[実施例57]
(S)−6−ベンズヒドリル−3−(ジフルオロメチル)−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
ステップ1: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(ジフルオロメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
DCM(体積:1mL)中の純粋な(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−3−カルボアルデヒド(実施例54、ステップ1)(25mg、0.046mmol)に、室温でDAST(0.030ml、0.231mmol)を加えた。次に、反応混合物を加熱ブロック中で、60℃/5時間、加熱した。LC−MSにより、反応の完了が示された。この反応混合物をDCM/飽和NaHCO溶液の間に分配した。有機層を分離して、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して溶媒蒸発させると、(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(ジフルオロメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンが得られた。LCMS:MH+ 510.2、0.89分。
ステップ2: (S)−6−ベンズヒドリル−3−(ジフルオロメチル)−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
合成に関しては、実施例54、ステップ3を参照されたい。LCMS(m/z):420.3(MH+)、0.77分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 4.15 (d, J=11.69 Hz, 1 H) 4.53 (d, J=13.89 Hz, 1 H) 4.69 (dd, J=13.91, 3.94 Hz, 1 H) 5.72 (dd, J=11.64, 3.42Hz, 1 H) 6.19 (d, J=7.19 Hz, 1 H) 6.75 - 7.05 (m, 1 H) 7.10 - 7.26 (m, 5 H) 7.28 - 7.50 (m, 6 H) 7.71 (t, J=2.35 Hz, 1 H)。
[実施例58]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
ステップ1: (S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−5−ヨード−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート
(S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート(150mg、0.259mmol)(中間体4.1)のDCM(体積:6mL)溶液に、TFA(5.7μl、0.075mmol)およびNIS(117mg、0.518mmol)を加えた。反応混合物を、60℃/5時間、加熱した。LC−MSにより主要物が所望の生成物であることが示された。反応混合物をDCMと水との間に分配した。DCM層を分離して、ブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水してろ過し、溶媒蒸発させた。0〜100%EtOAc(10%MeOHを含有)/ヘプタンを使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより粗製物を精製すると、(S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−5−ヨード−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメートが、明褐色泡状固体(80mg、0.114mmol、43.8%収率)として得られた。LCMS:MH+ 703.3、1.10分。
ステップ2: (S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート
DMF(体積:2mL)中の(S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−5−ヨード−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメート(80mg、0.114mmol)に、(1,10−フェナントロリン)(トリフルオロメチル)銅(I)(35.6mg、0.114mmol)を加えた。室温/1時間、撹拌した。LCMSにより、わずか10〜15%の生成物への転化しか示されなかった。LC−MSにより、5時間後に生成物の変化%を示さない。再度、(1,10−フェナントロリン)(トリフルオロメチル)銅(I)(35.6mg、0.114mmol)を加え、反応を室温/ONで撹拌して置いた。依然として所望の生成物が、少量存在した。反応混合物をEtOAcにより希釈し、ろ過して固体を除去した。EtOAc層をブラインにより洗浄して硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して溶媒蒸発させると、出発原料および10〜15%の(S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメートを含有する粗製混合物が得られた。LCMS:MH+ 646.3、1.21分。次のステップに進めた。
[実施例58]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−(トリフルオロメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
(S)−tert−ブチル(3−(2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−1−イル)−1,1−ジフェニルプロパン−2−イル)カルバメートから、実施例7、ステップ3〜5の方法により調製した。LCMS(m/z):438.3(MH+)、0.90分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 3.99 - 4.20 (m, 1 H) 4.38 (br d, J=12.91 Hz, 1 H) 4.69 (br d, J=12.67 Hz, 1 H) 5.68 (br s, 1 H) 6.05 (br d,J=18.44 Hz, 1 H) 7.03 - 7.72 (m, 12 H) 7.81 - 7.92 (m, 1 H)。
[実施例59]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−3−カルボニトリル
Figure 0006918819
(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−ブロモ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10−オン(実施例7、ステップ4を参照されたい)から、実施例49、ステップ2〜3の方法により調製した。LCMS(m/z):395.2(MH+)、1H NMR (500 MHz, MeOD-d4) δ 8.08 (s, 1H), 7.47 - 7.41 (m, 4H), 7.39 - 7.33 (m, 2H), 7.22 (s, 5H), 6.19 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 5.73 (dd, J = 11.2, 3.8 Hz, 1H), 4.64 (dd, J = 13.8, 3.8 Hz, 1H), 4.29 (d, J = 13.8 Hz, 1H), 4.05 (d, J = 11.2 Hz, 1H)。
[実施例60]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−(ピロリジン−1−イルメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
Figure 0006918819
ステップ1: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(ピロリジン−1−イルメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
MeOH(体積:1mL)中の純粋な(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−10−オキソ−6,10−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−3−カルボアルデヒド(実施例54、ステップ1)(25mg、0.046mmol)に酢酸(7.93μl、0.138mmol)およびピロリジン(0.022mL、0.276mmol)を加えた。次に、5分間、撹拌し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(97.8mg、0.462mmol)を加えた。この反応を飽和NH4Clによりクエンチし、生成物を酢酸エチルにより抽出した。有機層をブラインにより洗浄して硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して溶媒蒸発させると、粗製(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−(ピロリジン−1−イルメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オンが得られた。LCMS:MH+ 543.3、0.87分。
ステップ2: (S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−3−(ピロリジン−1−イルメチル)−5H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10(6H)−オン
合成に関しては、実施例54、ステップ3を参照されたい。LCMS(m/z):453.3(MH+)、0.57分、1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ ppm 1.92 - 2.02 (m, 3 H) 2.03 (s, 1 H) 4.11 (d, J=11.59 Hz, 1 H) 4.25 (br d, J=14.92 Hz, 1 H) 4.43 (br d, J=14.87Hz, 1 H) 4.50 - 4.65 (m, 2 H) 5.76 (br dd, J=11.59, 2.74 Hz, 1 H) 6.05 (d, J=7.24 Hz, 1 H) 7.08 - 7.16 (m, 2 H) 7.17 - 7.22 (m, 3 H) 7.33 - 7.53 (m,6 H) 7.65 (s, 1 H)。
この表における化合物は、実施例60と同様の方法により調製した。
Figure 0006918819
Figure 0006918819
[実施例68]
(S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−3−カルボキサミド
Figure 0006918819
ステップ1: (S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−N,N−ジメチル−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−3−カルボキサミド
オーブンにより乾燥した4mLのバイアルに、(S)−6−ベンズヒドリル−11−(ベンジルオキシ)−3−ブロモ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−10−オン(実施例7、ステップ4を参照されたい)(30mg、0.056mmol)およびXantphos−Pd−G2(5.0mg、10mol%)を加えた。このバイアルをセプタムトップ栓により密封し、ニードルにより真空/N2をパージした(×3)。トルエン(0.55mL、0.1M)を加え、この反応物にニードルによりCOを通気することによりパージした。次に、Hunig塩基(15μl、0.084mmol、1.5当量)およびジメチルアミン(0.17mmol、3.0当量)を加え、この反応物を80℃まで加熱し、CO雰囲気下、一晩撹拌し、この時点で、生成物はバイアルの縁の周囲に沈殿した。次に、この反応物を濃縮し、さらに精製することなく次のステップに使用した。
ステップ2: (S)−6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−N,N−ジメチル−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−a]ピリド[2,1−c]ピラジン−3−カルボキサミド
合成に関しては、実施例54、ステップ3を参照されたい。LCMS(m/z):441.2(MH+)、0.76分。
以下の表における化合物は、実施例68と同様の方法により調製した。
Figure 0006918819
[実施例73]
6−ベンズヒドリル−5−シクロプロピル−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10−オン
Figure 0006918819
ステップ1: 3−(ベンジルオキシ)−2−(1H−イミダゾール−2−イル)−4H−ピラン−4−オン
MeOH(500mL)中の3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−カルボアルデヒド(22.3g、97mmol)に、グリオキサール(水中40%、19.7ml、136mmol)および酢酸アンモニウム(22.40g、291mmol)を加えた。この反応物を密封し、80℃で1時間、加熱した。この混合物を冷却して濃縮すると、粗製3−(ベンジルオキシ)−2−(1H−イミダゾール−2−イル)−4H−ピラン−4−オンが得られ、これを精製することなく次のステップに使用した。LCMS(m/z):269.2(MH+)、0.37分。
ステップ2: 2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−N,N−ジメチル−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド
DMF(200mL)中の3−(ベンジルオキシ)−2−(1H−イミダゾール−2−イル)−4H−ピラン−4−オン(10g、37.3mmol)に、NaH(2.236g、55.9mmol)を加えた。得られた混合物を0℃で30分間、撹拌した。次に、塩化ジメチルスルファモイル(7.99mL、74.6mmol)を滴下して加えた。冷浴を取り除き、この反応物を室温で2時間、撹拌した。この混合物をEtOAc(400mL)により希釈して水(2x200mL)およびブライン(100mL)により洗浄した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(10%MeOHを含有する、ヘプタン中10〜100%EtOAc)により残留物を精製すると、2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−N,N−ジメチル−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド(11g、29mmol、79%収率)が得られた。LCMS:MH+ 376.3、0.82分。
ステップ3: 2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−N,N−ジメチル−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド
2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−N,N−ジメチル−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド(10g、26.6mmol)に、MeOH中のNH3(7.0M、10mL、70.0mmol)を加えた。この反応物を密封し、40℃まで加熱した。この反応物を3時間、撹拌し、次に濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーにより残留物を精製すると、2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−N,N−ジメチル−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド(2.1g、5.6mmol、21%収率)が得られた。LCMS:MH+ 375.3、0.53分。
ステップ4: 2−(1−アミノ−3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−N,N−ジメチル−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド
DMF(15mL)中の2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−N,N−ジメチル−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド(2.1g、5.61mmol)にCs2CO3(2.74g、8.41mmol)を加えた。この混合物を15分間、撹拌し、次に、O−(2,4−ジニトロフェニル)ヒドロキシルアミン(2.234g、11.22mmol)を加えた。この混合物を2時間、撹拌した。次に、ほとんどの溶媒を回転式蒸発器によって除去した。残留物をDCM/MeOH(30/10mL)およびシリカゲル(20g)により希釈した。シリカゲルクロマトグラフィー上に乾式ロードし、(ヘプタン中10〜100%EtOAc、w/10%MeOH)により溶出すると、2−(1−アミノ−3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−N,N−ジメチル−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド(1.8g、4.6mmol、82%収率)が得られた。LCMS:MH+ 390.3、0.55分。
ステップ5: 1−アミノ−3−(ベンジルオキシ)−2−(1H−イミダゾール−2−イル)ピリジン−4(1H)−オン
ジオキサン(30mL)中の2−(1−アミノ−3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−1,4−ジヒドロピリジン−2−イル)−N,N−ジメチル−1H−イミダゾール−1−スルホンアミド(1.8g、4.62mmol)に10% H2SO4(30mL)を加えた。この反応物を室温で5時間、撹拌した。NaOH(6N)を加えて、pH9に調節した。この混合物をEtOAc(5x50mL)により抽出した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中10〜100%EtOAc、w/10%MeOH)により残留物を精製すると、1−アミノ−3−(ベンジルオキシ)−2−(1H−イミダゾール−2−イル)ピリジン−4(1H)−オン(1.1g、3.9mmol、84%収率)が得られた。LCMS:MH+ 283.2、0.29分。
ステップ6: 11−(ベンジルオキシ)−5−シクロプロピル−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン
ジオキサン(1mL)中の1−アミノ−3−(ベンジルオキシ)−2−(1H−イミダゾール−2−イル)ピリジン−4(1H)−オン(90mg、0.319mmol)に硫酸(1mL、0.400mmol)を加えた。この混合物を10分間、撹拌した。溶媒を回転式蒸発器(浴温度50℃)で蒸発させて、残留物を高真空下、一晩、乾燥した。残留物をMeOH(2mL)に溶解し、NaOH(0.4mL、1M)を加えて、硫酸をクエンチした。この混合物を乾燥し、残留物をMeOH/DCM(1:1、10mL)により洗浄した。この溶液を乾燥すると、粗製11−(ベンジルオキシ)−5−シクロプロピル−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン(100mg)が得られた。LCMS:MH+ 335.3、0.51分。
ステップ7: 5−シクロプロピル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン
TFA(2mL)中の粗製11−(ベンジルオキシ)−5−シクロプロピル−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン(100mg、0.299mmol)に、チオアニソール(149mg、1.196mmol)を加えた。この混合物を1時間、撹拌した。この混合物を濃縮して、真空下で一晩、乾燥すると、粗製5−シクロプロピル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン(73mg)が得られた。LCMS:MH+ 245.2、0.32分。
ステップ8: 6−ベンズヒドリル−5−シクロプロピル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン
DMF(1mL)中の粗製5−シクロプロピル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン(20mg、0.082mmol)に、水素化ナトリウム(13.1mg、0.328mmol)および(ブロモメチレン)ジベンゼン(101mg、0.409mmol)を加えた。この混合物を室温で20分間、撹拌した。HCl(1N、0.4mL)を加えて、反応をクエンチした。得られた混合物を逆相HPLC(MeCN/水(0.1%TFAを含む))により精製すると、凍結乾燥後に、6−ベンズヒドリル−5−シクロプロピル−11−ヒドロキシ−5H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10(6H)−オン(16.8mg、26μmol、32%収率)が得られた。LCMS(m/z):411.3(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.91 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.71 (m, 1H), 7.7-7.5 (m, 3H), 7.45-7.30 (m, 3H), 7.30-7.10 (m, 5H), 5.78 (d, J = 6.1 Hz, 1H), 5.11(s, 1H), 4.95 (d, J = 7.0 Hz, 1H),1.31 (m, 1H), 0.85-0.65 (m, 2H), 0.5-0.3 (m, 2H)。
[実施例74]
6−(6,11−ジヒドロジベンゾ[b,e]チエピン−11−イル)−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10−オン
Figure 0006918819
ステップ6において、DCM/MeOH(2:1)中、30%水性ホルムアミドを、ステップ8において、11−ブロモ−6,11−ジヒドロジベンゾ[b,e]チエピンを使用して、実施例73の方法により調製した。LCMS(m/z):415.2(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.61 (m, 1H), 7.55-7.38 (m, 3H), 7.35-7.2 (m, 3H), 7.2-7.0 (m, 3H), 6.8-6.7 (m, 2H), 5.72 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.7-5.5 (m, 2H), 5.12 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.1-3.9 (m, 2H)。
[実施例75]
6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5,5−ジメチル−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10−オン
Figure 0006918819
ステップ6においてアセトンを使用して、実施例73の方法により調製した。LCMS(m/z):399.4(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.97 (m, 2H), 7.8-7.6 (m, 3H), 7.5-7.4 (m, 2H), 7.30 (d, J = 6 Hz, 1H), 7.2-7.0 (m, 3H), 6.8-6.7 (m, 2H), 5.92 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.41(s, 1H), 1.81 (s, 3H), 1.55 (s, 3H)。
[実施例76]
5−シクロプロピル−6−(6,11−ジヒドロジベンゾ[b,e]チエピン−11−イル)−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10−オン
Figure 0006918819
ステップ8において、11−ブロモ−6,11−ジヒドロジベンゾ[b,e]チエピンを使用して、実施例73の方法により調製した。LCMS(m/z):455.2(MH+)。
[実施例77]
6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−5−イソプロピル−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10−オン
Figure 0006918819
ステップ6においてイソブチルアルデヒドを使用して、実施例73の方法により調製した。LCMS(m/z):413.2(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.81 (s, 1H), 7.78-7.62 (m, 4H), 7.55-7.3 (m, 4H), 7.3-7.15 (m, 4H), 5.68 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.91(s, 1H), 1.92 (m, 1H), 1.15 (d, J = 7.0 Hz, 3H),0.85 (d, J = 7.0 Hz, 3H)。
[実施例78]
6−ベンズヒドリル−5−エチル−11−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−10−オン
Figure 0006918819
ステップ6においてプロピオンアルデヒドを使用して、実施例73の方法により調製した。LCMS(m/z):399.2(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.6-7.55 (m, 4H), 7.5-7.35 (m, 4H), 7.3-7.15 (m, 4H), 6.52-6.5 (m, 1H), 5.65 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.53-5.1 (m, 1H), 4.96 (s, 1H), 1.72 (m, 2H), 1.05 (d, J = 7.0 Hz, 3H)。
[実施例79]
6−ベンズヒドリル−11−ヒドロキシ−6H,10H−スピロ[イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5,3’−オキセタン]−10−オン
Figure 0006918819
ステップ6において、3−オキセタノンおよび酢酸を使用し、ステップ7および8を逆の順序で行い、実施例73の方法により調製した。LCMS(m/z):413.3(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.95 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.82 (m, 1H), 7.7-7.5 (m, 3H), 7.5-7.38 (m, 3H), 7.34-7.10 (m, 5H), 5.72 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.02 (s, 1H), 4.72 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.42 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.36 (d,J = 8.0 Hz, 1H), 4.05 (d,J = 8.2 Hz, 1H)。
[実施例80]
6−(6,11−ジヒドロジベンゾ[b,e]チエピン−11−イル)−11−ヒドロキシ−6H,10H−スピロ[イミダゾ[1,2−d]ピリド[2,1−f][1,2,4]トリアジン−5,3’−オキセタン]−10−オン
Figure 0006918819
ステップ6において、3−オキセタノンおよび酢酸を使用し、ステップ7および8を逆の順序で行い(11−ブロモ−6,11−ジヒドロジベンゾ[b,e]チエピンを使用)、実施例73の方法により調製した。LCMS(m/z):457.1(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.5-7.45 (m, 1H), 7.42-7.35 (m, 1H), 7.3-7.05 (m, 4H), 7.0-6.8 (m, 2H), 6.5 (m, 1H), 6.12 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 5.72 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.1 (d,J = 8.0 Hz, 1H), 4.91(s, 1H), 4.62 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.32 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.26 (d,J = 8.0 Hz, 1H), 3.95 (d,J = 8.2 Hz, 1H)。
[実施例81]
5−ベンズヒドリル−10−ヒドロキシ−4,5−ジヒドロ−9H−ピリド[1,2−b]チアゾロ[4,5−d]ピリダジン−9−オン
Figure 0006918819
ステップ1: 3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−カルボニルクロライド
DCM(500mL)中の3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−カルボン酸(40g、162mmol)の懸濁液にDMF(1mL)、次いで、塩化オキサリル(15.6mL,179mmol)を滴下して加えた。この反応物は、30分後に濁りがなくなった。さらに30分後、次に、この反応物を濃縮し、残留物を次のステップに直接、持ち越した。
ステップ2: 1−(tert−ブチル)3−メチル2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−カルボニル)マロネート
アセトニトリル(350mL)のマロン酸tert−ブチルメチル(31.1g、179mmol)および塩化マグネシウム(17.02g、179mmol)の混合物に、0℃でトリエチルアミン(100mL、715mmol)を加える。この混合物を0℃で15分間、撹拌する。アセトニトリル(30mL)中の3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−カルボニルクロライド(43g、162mmol)を滴下して加える。この反応混合物を室温まで温め、2時間、撹拌する。この反応混合物を0℃に冷却し、6N HCl(30mL)によりクエンチする。得られた混合物に、エーテル(1L)を加え、この混合物を分液漏斗に移す。水層を除去し、エーテル層の濁りがなくなるまで、有機物を水(2×300mL)により洗浄し、次いで、ブラインにより洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムにより脱水してろ過し、次に、濃縮すると、1−(tert−ブチル)3−メチル2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−カルボニル)マロネートが得られ、これをさらに精製することなく使用する。
ステップ3:メチル3−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−3−オキソプロパノエート
DCM(200mL)中の1−(tert−ブチル)3−メチル2−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−カルボニル)マロネート(65g、162mmol)に、室温でTFA(100mL)を加えた。この反応物を1時間、撹拌して、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中、0〜80%EtOAc)精製により、メチル3−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−3−オキソプロパノエート(42g、82%)が得られた。LCMS(MH+)、303.1、0.72分。
ステップ4:メチル3−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−2−ブロモ−3−オキソプロパノエート
メチル3−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−3−オキソプロパノエート(5g、16.54mmol)のクロロホルム(体積:60mL)溶液に、窒素下、周囲温度で、2時間をかけて、NBS(2.94g、16.54mmol)を5回に分けて加えた。得られた混合物を25℃で2時間、撹拌した。水を添加することにより、反応物をクエンチした。有機相をブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過した。このろ液を濃縮した。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中、0%〜5%メタノール)により精製すると、メチル3−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−2−ブロモ−3−オキソプロパノエート(3.4g、8.30mmol、50.2%収率)が得られた。MS m/z381/383(M+2)。
ステップ5:メチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)チアゾール−5−カルボキシレート
メチル3−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−2−ブロモ−3−オキソプロパノエート(3.4g、5.35mmol)の氷冷EtOH(体積:20mL)溶液に、メタンチオアミド(0.687g、11.24mmol)を加えた。得られた混合物を25℃で16時間、撹拌した。反応混合物を濃縮して、得られた残留物をシリカゲル(ヘプタン中、酢酸エチル0%〜60%)上で精製すると、メチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)チアゾール−5−カルボキシレート(610mg、32%収率)が得られた。MS m/z344(M+1)。
ステップ6: 4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸
THF(体積:1.5mL、比:1.000)、MeOH(体積:1.5mL、比:1.000)の混合溶媒中のメチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)チアゾール−5−カルボキシレート(270mg、0.78mmol)の氷冷溶液に、1.0M水酸化リチウム水和物(1.02mL、1.02mmol)を加えた。得られた混合物を、油浴中、55℃で1時間、撹拌した。
この反応溶液を濃縮して、残留物を酢酸エチルおよび水により希釈した。次に、この溶液に1.0M塩化水素(1.02mL、1.02mmol)を滴下して加えた。有機相を水、ブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過した。このろ液を濃縮した。得られた残留物を高真空下で乾燥すると、4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸(260mg、100%収率)が得られた。MS m/z330(M+1)。
ステップ7: 3−(ベンジルオキシ)−2−(5−(ヒドロキシメチル)チアゾール−4−イル)−4H−ピラン−4−オン
4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)チアゾール−5−カルボン酸(260mg、0.78mmol)の冷THF(体積:3.0mL)溶液に、−40℃でクロロギ酸イソブチル(0.24mL、1.82mmol)を加え、次いで4−メチルモルホリン(0.20mL、1.82mmol)を加えた。得られた混合物を−40℃で30分間、撹拌した。次に、この溶液を0℃まで温め、さらに40分間、撹拌した。中間体の形成は、LCMSデータによって確認した。この反応を5時間、継続した。この反応溶液をろ過漏斗によりろ過して、フィルターケーキをTHF10mlにより洗浄した。合わせたろ液を半分の体積まで濃縮して、残留物を−40℃まで、再度、冷却した。この時点で、水素化ホウ素ナトリウム(29.9mg、0.79mmol)、次いで水(0.4ml)を加えた。得られた混合物を−35℃で20分間、撹拌し、次に、周囲温度まで温め、さらに1時間、撹拌した。
この反応混合物を酢酸エチルおよび水により希釈した。1mlのHCl(1.0M)をこの溶液に滴下して加え、pH=5にした。有機相を水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液およびブラインより洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで脱水してろ過した。このろ液を濃縮した。得られた残留物を高真空下で乾燥すると、3−(ベンジルオキシ)−2−(5−(ヒドロキシメチル)チアゾール−4−イル)−4H−ピラン−4−オン(54mg、22%収率)が得られた。MS m/z316(M+1)。
ステップ8: 3−(ベンジルオキシ)−2−(5−(ブロモメチル)チアゾール−4−イル)−4H−ピラン−4−オン
3−(ベンジルオキシ)−2−(5−(ヒドロキシメチル)チアゾール−4−イル)−4H−ピラン−4−オン(54mg、0.17mmol)のDCM(体積:1mL)溶液に、四臭化炭素(108mg、0.32mmol)を加えた。得られた溶液を氷浴中で冷却し、次いで、DCM(1ml)中のトリフェニルホスフィン(90mg、0.34mmol)を添加した。添加後、氷浴を取り除き、得られた混合物を25℃で6時間、撹拌した。この反応溶液を濃縮して、溶媒を除去した。得られた残留物をエーテル(3x10ml)に抽出し、合わせたエーテル層を濃縮すると、粗生成物3−(ベンジルオキシ)−2−(5−(ブロモメチル)チアゾール−4−イル)−4H−ピラン−4−オン(40mg、65%収率)が得られ、これを、精製することなく次のステップに使用した。MS m/z378/380(M+2)。
ステップ9:ジ−tert−ブチル1−((4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)チアゾール−5−イル)メチル)ヒドラジン−1,2−ジカルボキシレート
3−(ベンジルオキシ)−2−(5−(ブロモメチル)チアゾール−4−イル)−4H−ピラン−4−オン(40mg、0.11mmol)の氷冷DMF(体積:0.5mL)溶液に、1.0mlのDMF中のジ−tert−ブチルヒドラジン−1,2−ジカルボキシレート(34.4mg、0.15mmol)および水素化ナトリウム(5.92mg、0.15mmol)の混合溶液を加えた。得られた混合物を0℃で10分間、撹拌し、次に、周囲温度で30分間、撹拌した。この反応溶液を酢酸エチルおよび水により希釈し、有機相を水、ブラインにより洗浄し、硫酸ナトリウムで脱水してろ過した。ろ液を濃縮すると粗生成物であるジ−tert−ブチル1−((4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)チアゾール−5−イル)メチル)ヒドラジン−1,2−ジカルボキシレート(35mg、63%収率)が得られた。MS m/z530(M+1)。
ステップ10: 3−(ベンジルオキシ)−2−(5−(ヒドラジニルメチル)チアゾール−4−イル)−4H−ピラン−4−オン
ジ−tert−ブチル1−((4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)チアゾール−5−イル)メチル)ヒドラジン−1,2−ジカルボキシレート(35mg、0.066mmol)の氷冷DCM(体積:1mL)溶液に、TFA(3ml、38.9mmol)の冷DCM(1.0ml)溶液を加えた。得られた混合物を25℃で1時間、撹拌した。この反応溶液を濃縮した。残留物を逆相HPLCにより精製すると、3−(ベンジルオキシ)−2−(5−(ヒドラジニルメチル)チアゾール−4−イル)−4H−ピラン−4−オン(10mg、43.6%収率)が得られた。MS m/z330(M+1)。
ステップ11: 10−(ベンジルオキシ)−4,5−ジヒドロ−9H−ピリド[1,2−b]チアゾロ[4,5−d]ピリダジン−9−オン
3−(ベンジルオキシ)−2−(5−(ヒドラジニルメチル)チアゾール−4−イル)−4H−ピラン−4−オン(10mg、0.03mmol)のMeOH(体積:0.5mL)溶液に、1N NaOH(0.09mL、0.09mmol)を加えた。得られた混合物を25℃で2時間、撹拌した。この反応溶液を濃縮すると、10−(ベンジルオキシ)−4,5−ジヒドロ−9H−ピリド[1,2−b]チアゾロ[4,5−d]ピリダジン−9−オン(8.0mg、85%収率)が得られた。MS m/z312(M+1)。
ステップ12: 5−ベンズヒドリル−10−ヒドロキシ−4,5−ジヒドロ−9H−ピリド[1,2−b]チアゾロ[4,5−d]ピリダジン−9−オン
10−(ベンジルオキシ)−4,5−ジヒドロ−9H−ピリド[1,2−b]チアゾロ[4,5−d]ピリダジン−9−オン(8mg、0.026mmol)およびジフェニルメタノール(9.47mg、0.051mmol)の氷冷酢酸(体積:0.5ml)溶液に、濃硫酸(0.014ml、0.25mmol)を加えた。この反応混合物を油浴中、15分間、75℃まで加熱した。油浴温度を90℃まで上げて、反応混合物を30分間、加熱した。冷水(2ml)を反応混合物に加え、得られた混合物を酢酸エチル(2ml)により抽出した。有機相を濃縮した。逆相HPLC(MeCN/水(0.1%TFAを含む))により粗生成物を精製すると、5−ベンズヒドリル−10−ヒドロキシ−4,5−ジヒドロ−9H−ピリド[1,2−b]チアゾロ[4,5−d]ピリダジン−9−オンがTFA塩(1.5mg、11%収率)として得られた。MS m/z388.3(M+1)、0.70分。
[実施例82]
5−ベンズヒドリル−10−ヒドロキシ−3−メチル−4,5−ジヒドロイミダゾ[4,5−d]ピリド[1,2−b]ピリダジン−9(3H)−オン
Figure 0006918819
ステップ1:メチル3−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−2,3−ジオキソプロパノエート
TEMPO(3.72g、23.82mmol)のアセトニトリル(100mL)溶液に、メチル3−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−3−オキソプロパノエート(6g、19.85mmol)のアセトニトリル(50mL)溶液、次いで5分後に、DDQ(4.96g、21.83mmol)を加えた。さらなる分量のDDQ(4.7g)を1時間後に加えた。この反応物を3時間、撹拌して、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中、0〜100%EtOAc)により、メチル3−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−2,3−ジオキソプロパノエート(6g、96%)が得られた。LCMS:(MS+H2O+1、335.2、0.65分)。
ステップ2:メチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート
HOAc(20mL)中の酢酸アンモニウム(9.75g、126mmol)の懸濁液に、メチル3−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−2,3−ジオキソプロパノエート(4g、12.65mmol)を加えた。この混合物を10分間、撹拌し、次に、ホルムアルデヒド(2.53g、25.3mmol)を加えた。次に、この反応混合物を50℃まで3時間、加熱した。次に、この反応混合物を濃縮して、大部分のHOAcを除去した。次に、残留物を飽和NaHCO(50mL)により希釈して、IPA/DCM(15%)により抽出した。有機層を乾燥(NaSO)し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中、0〜100%EtOAc(10%MeOHを含む))により、メチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート(2.1g、51%)が得られた。LCMS:(MS+1、327.2、0.44分)。
ステップ3:メチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート
DMF(20mL)中のメチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート(2.1g、6.44mmol)に、0℃で水素化ナトリウム(0.386g、9.65mmol)を加えた。この混合物を30分間、撹拌し、次に、ヨードメタン(0.601mL、9.65mmol)を滴下して加えた。この混合物をさらに1時間、撹拌し、次に、EtOAc(20mL)により希釈して、HCl(1M、2mL)および水(10mL)によりクエンチした。この水層をEtOAc(2x10mL)により抽出した。合わせた有機物を乾燥(Na2SO4)し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中、0〜100%EtOAc(10%MeOHを含む))により、メチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート(1.45g、66%)が得られた。LCMS:(MS+1、341.2、0.71分)。
[実施例82]
5−ベンズヒドリル−10−ヒドロキシ−3−メチル−4,5−ジヒドロイミダゾ[4,5−d]ピリド[1,2−b]ピリダジン−9(3H)−オン
メチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−1−メチル−1H−イミダゾール−5−カルボキシレートから、実施例81、ステップ6〜12の方法により調製した。LCMS(m/z):385.1(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.95 (s, 1H), 7.6-7.1 (s, 8H), 6.7-6.4 (m, 3H), 5.65 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.92 (s, 1H), 5.12 (s, 2H), 3.5 (s, 3H)。
[実施例83]
5−ベンズヒドリル−10−ヒドロキシ−4,5−ジヒドロ−9H−オキサゾロ[4,5−d]ピリド[1,2−b]ピリダジン−9−オン
Figure 0006918819
ステップ1:メチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)オキサゾール−5−カルボキシレート
メチル3−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)−2−ブロモ−3−オキソプロパノエート(6.46g、16.95mmol)のEtOAc(体積:24.2ml)溶液に、ホルムアミド(1.013ml、25.4mmol)およびAgOTf(6.53g、25.4mmol)を加え、70℃で一晩、加熱した。LC/MSにより、良好な変換率であったが、完了していないことが示された。さらに1.5当量をそれぞれ、加え、さらに一晩、加熱した。LC/MSにより、反応の完了が示された。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(20mL)および飽和NaCl(20mL)を加え、2時間、撹拌し、塩(AgBrおよびAgCl)をろ過し、得られた二相溶液を分液漏斗に移して、これらの層を分離した。水層をEtOAcに逆抽出し、有機物のすべてを水、飽和NaHCO3、1N HClおよび水により洗浄し、Na2SO4で脱水し、ろ過して濃縮すると、粗製メチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)オキサゾール−5−カルボキシレート(1.46g、26%)が得られた。LCMS:(MS+1、328.0、0.55分)。
[実施例83]
5−ベンズヒドリル−10−ヒドロキシ−4,5−ジヒドロ−9H−オキサゾロ[4,5−d]ピリド[1,2−b]ピリダジン−9−オン
メチル4−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)オキサゾール−5−カルボキシレートから、実施例81、ステップ6〜12の方法により調製した。LCMS(m/z):371.9(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.65 (s, 1H), 7.82-7.05 (m, 11H), 5.63 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.05 (s, 1H), 4.78 (m, 1H), 4.2 (m, 1H)。
[実施例84]
5−ベンズヒドリル−10−ヒドロキシ−4,5−ジヒドロ−9H−オキサゾロ[5,4−d]ピリド[1,2−b]ピリダジン−9−オン
Figure 0006918819
ステップ1:メチル5−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)オキサゾール−4−カルボキシレート
3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−カルボニルクロライド(13.23g、50mmol)(合成に関しては、実施例81、ステップ1を参照されたい)およびTEA(34.8ml、250mmol)のTHF(200mL)溶液に、2−イソシアノアセテート(9.01mL、100mmol)を加えた。この混合物を室温で一晩、撹拌した。次に、溶媒を回転式蒸発器で除去した。残留物を300mLの酢酸エチルに溶解し、水100mLにより1回、洗浄した。有機相をNa2SO4で脱水し、溶媒を回転式蒸発器で除去した。シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン)により粗製物を精製すると、メチル5−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)オキサゾール−4−カルボキシレート(12.3g、75%)が得られた。LCMS:(MS+1、328.1、0.71分)。
[実施例84]
5−ベンズヒドリル−10−ヒドロキシ−4,5−ジヒドロ−9H−オキサゾロ[5,4−d]ピリド[1,2−b]ピリダジン−9−オン
メチル5−(3−(ベンジルオキシ)−4−オキソ−4H−ピラン−2−イル)オキサゾール−4−カルボキシレートから、実施例81、ステップ6〜12の方法により調製した。LCMS(m/z):372.1(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (s, 1H), 7.82-7.05 (m, 11H), 5.51 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 5.18 (s, 1H), 4.2-3.7 (m, 2H)。
[実施例85]
(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−11−イルアセテート
Figure 0006918819
実施例22(15mg、0.033mmol)のDCM(体積:1mL)溶液に、室温で、ジイソプロピルエチルアミン(0.014mL、0.080mmol)、次いで、塩化アセチル(3.06μl、0.043mmol)を加えた。室温で20分間、撹拌し、この時間までに、LCMSにより生成物の質量に完全に転化していることが示された。DCMにより希釈し、希NaHCO3水溶液により洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水し、ろ過して濃縮した。残留物をDMSOに溶解し、逆相分取HPLC(溶離液として0.1%ギ酸を含むMeCN/水)により精製すると、凍結乾燥後、(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−11−イルアセテート(13mg、0.026mmol、79%収率)が白色固体として得られた。LCMS(m/z):449.3(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.55 - 7.47 (m, 3H), 7.45 (s, 1H), 7.34 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.19 (q, J = 8.8 Hz, 3H), 6.98 (t, J = 8.7 Hz, 2H), 6.55 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 5.79 (d, J = 11.5 Hz, 1H), 4.72 (dd, J = 14.0, 4.1 Hz, 1H), 4.21 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 3.95 (s, 1H), 2.33 (s, 3H)。
[実施例86]
(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−11−イルイソブチレート
Figure 0006918819
塩化イソブチリルを使用した以外、実施例85の方法によって調製した。LCMS(m/z):477.3(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.52 (dd, J = 8.7, 5.5 Hz, 2H), 7.48 (s, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.19 (q, J = 8.6 Hz, 2H), 6.99 (t, J = 8.6 Hz, 2H), 6.80 (s, 2H), 5.79 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.72 (dd, J = 14.0, 4.0 Hz, 1H), 4.20 (d, J = 13.9 Hz, 1H), 3.98 (m, 1H), 2.90 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 1.30 (t, J = 6.6 Hz, 6H)。
[実施例87]
(S)−6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−11−イル3−メチルブタノエート
Figure 0006918819
塩化イソバレリルを使用した以外、実施例85の方法によって調製した。LCMS(m/z):491.3(MH+)、1H NMR (400 MHz, MeOD) δ ppm 1.01 - 1.17 (m, 6 H) 2.24 (dt, J=13.22, 6.77 Hz, 1 H) 2.61 - 2.70 (m, 2 H) 3.97 (d, J=11.44 Hz, 1 H) 4.34 (d,J=14.08 Hz, 1 H) 4.60 (s, 1 H) 4.71 (dd, J=14.04, 4.01 Hz, 1 H) 5.55 - 5.79 (m, 1 H) 6.90 (t, J=8.71 Hz, 2 H) 7.07 - 7.20 (m, 4 H) 7.35 (d, J=12.57Hz, 2 H) 7.42 (dd, J=8.63, 5.26 Hz, 2 H) 7.49 (s, 1 H)。
[実施例88]
(S)−((6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−11−イル)オキシ)メチルメチルカーボネート
Figure 0006918819
実施例22(15mg、0.033mmol)のDMF(体積:332μl)溶液に、0℃で炭酸カリウム(13.75mg、0.099mmol)およびヨードメチルメチルカーボネート(14.3mg、0.066mmol)を加えた。0℃で1時間、次に室温でさらに1時間、撹拌し、この時間までに、LCMSにより生成物の質量に完全に変換していることが示された。反応物をろ過して固体を除去し、逆相分取HPLC(溶離液として0.1%TFAを含むMeCN/水)により精製すると、凍結乾燥後、(S)−((6−(ビス(4−フルオロフェニル)メチル)−10−オキソ−5,6−ジヒドロ−10H−イミダゾ[2’,1’:3,4]ピラジノ[1,2−b]ピリダジン−11−イル)オキシ)メチルメチルカーボネート(10mg、0.016mmol、49%収率)が白色固体として得られた。LCMS(m/z):495.2(MH+)、1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.52 - 7.41 (m, 4H), 7.36 (s, 1H), 7.25 - 7.13 (m, 4H), 6.99 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 5.86 - 5.72 (m, 3H), 4.69 (dd, J = 14.0, 4.0 Hz, 1H), 4.20 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 3.95 - 3.84 (m, 1H), 3.67 (s, 3H)。
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
生物学的アッセイおよびデータ
本発明による化合物の活性は、以下のインビトロ法およびインビボ法により評価することができる。本明細書に記載されている試験アッセイを使用すると、本発明の化合物は、表2による阻害作用を示す。
エンドヌクレアーゼ阻害アッセイ(PA FPアッセイ)
化合物を100%DMSOに溶解して、段階的に希釈し、次に、0.5μlを384ウェルプレートに移した。50nMの短縮インフルエンザA/ビクトリア/75PA(1−209)をアッセイ用緩衝液(20mM Tris、pH=7.5、10mM MgCl、0.01%Tween20、100mM NaClおよび1mM DTT)中で調製し、20μlを化合物を含むアッセイプレートの各ウェルに加え、1分間、1000rpmで遠心分離し、室温で30分間、インキュベートした。次に、アッセイ用緩衝液中の20nMフルオレセイン標識プローブである[5−(4−(3−カルボキシ−3−オキソプロパノイル)−4−(4−クロロベンジル)ピペリジン−1−カルボニル)−2−(6−ヒドロキシ−3−オキソ−3H−キサンテン−9−イル)安息香酸]20μlを加え、1分間、1000rpmで遠心分離にかけて、室温で60分間、インキュベートした。
蛍光偏光度は、480nmでの励起および535nmでの発光によるPerkin Elmer Envisionプレートリーダーで測定し、ミリ偏光単位(mP)で報告した。IC50値は、PAの活性部位に結合することが知られている化合物を125uMを含有するウェル、および1.25%のDMSOを含有する非阻害ウェルに対して決定した。
インフルエンザウイルスミニゲノムアッセイ(RNPアッセイ)
インフルエンザAウイルスミニゲノムリポーターアッセイに関しては、293T細胞に、PB2、PB1、PA、NPタンパク質、およびインフルエンザAルシフェラーゼリポータープラスミドをコードする発現ベクターをトランスフェクトした。細胞は、10%の熱不活性化FBS(ウシ胎児血清)、1%ピルビン酸ナトリウムおよび1% L−グルタミン(Cellgro、Manassas、VA)を補給した、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)マイナスフェノールレッド中で採取した。5種のプラスミドに、OptiMEM(登録商標)(Gibco、Carlsbad、CA)中、1:3の比のDNA(μg):Fugene6(μl)を含むFugene6トランスフェクト試薬(Promega、Madison、WI)を共トランスフェクトした。トランスフェクトは、384ウェルフォーマットに1.8x10個細胞/ウェルの細胞密度で行った。トランスフェクトの2時間後に化合物を加え、プレートを37℃、5%COで48時間、インキュベートした。インキュベート後、細胞を溶解し、Britelite Plus(登録商標)(Perkin−Elmer、Waltham、MA)を添加することにより、ルシフェラーゼの生成を定量した。細胞毒性測定に関しては、製造業者の指示に従い、CellTiter−Glo(登録商標)(Promega、Madison、WI)を処置細胞に加えた。
インフルエンザウイルスノイラミニダーゼアッセイ(NAアッセイ)
インフルエンザNAアッセイに関しては、384ウェルフォーマットに1.8x10個細胞/ウェルの細胞密度で、2mM L−グルタミン、1%ピルビン酸ナトリウム(Cellgro、Manassas、VA)および0.1%BSAを補給したフェノールレッド不含DMEM(Gibco)中でMDCK細胞をプレート培養した。感染の2時間前に、上記の細胞に化合物を加えた。感染は、MOI0.005で行い、プレートを37℃、5%CO2で48時間、インキュベートした。インキュベート後、NAアッセイキット(ThermoFisher、Carlsbad、CA)を用いて、ノイラミニダーゼ活性を評価した。細胞毒性測定に関しては、製造業者の指示に従い、CellTiter−Glo(登録商標)(Promega、Madison、WI)を処置細胞に添加した。
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819
Figure 0006918819


本発明は以下の態様を含む。
<1>
式(I)の化合物:
Figure 0006918819

または薬学的に許容されるその塩
(式中、
Gは、H、または−C(O)R、−C(O)−OR、−C(R −O−C(O)R
、−C(R −O−C(O)−OR、−C(O)−NR および−C(R −O
−C(O)NR から選択される基であり、Rはそれぞれ独立して、H、またはC 〜C
アルキル、フェニル、ピリジル、C 〜C シクロアルキル、および環員としてN、O
およびSから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を含有する3〜6員の複素環式環
から選択される基であり、HではないRはそれぞれ、ハロ、CN、−OH、アミノ、C
〜4 アルキル、フェニル、C 1〜4 アルコキシ、C 1〜4 ハロアルキルおよびC 1〜4
ロアルコキシから選択される1つまたは2つの基により場合により置換されており、
はそれぞれ、HおよびC 1〜4 アルキルから独立して選択され、
は、CR X1 またはNであり、R X1 は、H、ハロ、C 1〜6 アルキル、C 1〜4
ハロアルキル、CN、COOH、または環員としてN、OおよびSから選択される1〜4
個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環であって、ハロ、ヒドロキシ、ア
ミノ、C 1〜3 アルキル、C 1〜3 ハロアルキルおよびC 1〜3 アルコキシから選択され
る1〜2つの基により場合により置換されているヘテロアリール環であり、
は、CR X2 またはNであり、R X2 は、H、ハロ、C 1〜6 アルキルまたはC
〜4 ハロアルキルであり、
は、CR X3 またはNであり、R X3 は、H、C 1〜4 アルキルまたはC 1〜4
ロアルキルであるが、
但し、X およびX の一方または両方がNを表す場合、X はCR X2 であること
を条件とし、
は、H、ハロ、ヒドロキシ、C 1〜4 アルキル、C 1〜4 ハロアルキルまたはC
〜4 アルコキシであり、
およびR は、独立して、H、C 1〜4 アルキルまたはC 3〜5 シクロアルキルで
あり、C 1〜4 アルキルおよびC 3〜5 シクロアルキルはそれぞれ、ハロ、CN、−OH
、C 1〜4 アルコキシ、C 1〜4 ハロアルキルおよびC 1〜4 ハロアルコキシから選択さ
れる1つまたは2つの基により場合により置換されているか、
またはR とR が、両方が結合している炭素原子と一緒になって、3〜5員のシク
ロアルキル環または環員として1個の酸素を有する3〜5員の環式エーテル環を形成する
ことができ、
環Aは、少なくとも1個の炭素環原子ならびに環員としてN、OおよびSから選択され
る最大4個のヘテロ原子を含有する5員のヘテロアリール環であり、
は、N、OまたはSであり、
およびZ は、独立して、CR 、N、NR 、OまたはSであり、
およびZ はそれぞれ、CまたはNを独立して表すが、
但し、Z およびZ は、両方が同時にNではないことを条件とし、
はそれぞれ、H、ハロ、C 1〜4 アルキル、C 3〜6 シクロアルキル、フェニ
ル、環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5
〜6員のヘテロアリール、C 1〜4 アルコキシ、CN、CON(R およびC 1〜4
ハロアルキルから独立して選択され、前記C 1〜4 アルキルは、−OR 、−N(R
、COOR 、CON(R 、ならびに環員としてN、OおよびSから選択される
1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員の複素環式環から選択される1つまたは
2つの基により場合により置換されており、
は、出現毎に、H、C 1〜4 アルキル、C 1〜4 ハロアルキル、C 3〜6 シクロア
ルキル、フェニル、環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原
子を含有する5〜6員の複素環式環から独立して選択され、前記C 1〜4 アルキル、C
〜6 シクロアルキル、フェニル、および環員としてN、OおよびSから選択される1個ま
たは2個のヘテロ原子を含有する5〜6員の複素環式環はそれぞれ、ハロ、−OH、C
〜2 アルキルおよび−O(C 1〜2 アルキル)から独立して選択される1つまたは2つの
基により場合により置換されており、
同一窒素原子に直接結合している2つのR 基は、場合により一緒になって、環員と
してN、OおよびSから選択される追加のヘテロ原子を場合により含有する4〜6員の複
素環であって、ハロ、−OH、C 1〜2 アルキルおよび−O(C 1〜2 アルキル)から選
択される1つまたは2つの基により場合により置換されている複素環を形成することがで
き、
Ar およびAr はそれぞれ、フェニル、または環員としてN、OおよびSから選択
される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環を表し、ハロ、C
〜4 アルキル、C 1〜4 ハロアルキル、C 1〜4 アルコキシ、C 1〜4 ハロアルコキシ、
2〜4 アルキン、−S(C 1〜3 アルキル)、−SO (C 1〜3 アルキル)およびC
Nから選択される最大3つの基により、それぞれ独立して置換されており、
Ar およびAr は、場合により、式−C(R −L−の架橋により一緒に連
結して三環式環系を形成し、Ar およびAr はそれぞれ、ハロ、C 1〜4 アルキル、
1〜4 ハロアルキル、C 1〜4 アルコキシ、C 1〜4 ハロアルコキシ、C 2〜4 アルキ
ン、−S(C 1〜3 アルキル)、−SO (C 1〜3 アルキル)およびCNから独立して
選択される最大2つの基により場合により置換されており、
Lは、S、S=O、SO 、O、C(R およびCF から選択され、
はそれぞれ独立して、HまたはC 1〜2 アルキルである)。
<2>
がCHである、<1>に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<3>
がCHまたはNである、<1>もしくは<2>に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<4>
がCHである、<1>から<3>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<5>
およびR がどちらもHである、<1>から<4>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<6>
がHである、<1>から<5>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<7>
環Aが、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール
、チアゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールおよびテトラゾール
から選択される、<1>から<6>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<8>
がCである、<1>から<7>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<9>
がNである、<1>から<8>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<10>
が、CR またはNである、<1>から<9>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<11>
環Aが、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾールおよびテトラゾールから選択される
、<1>から<10>のいずれかに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
<12>
以下の式:
Figure 0006918819

である、前記<のいずれかの化合物
(式中、Yは、
Figure 0006918819

から選択される基を表し、
式中、R はそれぞれ、H、ハロ、C 1〜4 アルキル、C 1〜4 ハロアルキル、C 1〜
アルコキシ、C 1〜4 ハロアルコキシ、C 2〜4 アルキンおよびCNから独立して選択
される)
または薬学的に許容されるその塩。
<13>
GがHである、<1>から<12>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<14>
Gが、−C(O)R、−C(O)−OR、−CH −O−C(O)Rおよび−CH
O−C(O)−ORから選択され、Rは、ハロ、CN、−OH、アミノ、フェニル、C
〜4 アルコキシ、C 1〜4 ハロアルキルおよびC 1〜4 ハロアルコキシから選択される1
つまたは2つの基により場合により置換されているC 〜C アルキルである、<1>から12のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<15>
表1中の化合物から選択される、<1>に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
<16>
<1>から<15>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩、および1種または複数の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
<17>
治療有効量の<1>から<14>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩、および1つまたは複数の治療活性がある併用剤を含む組合せ物。
<18>
それを必要とする対象に、治療有効量の<1>から<14>のいずれかに記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を投与するステップを含む、インフルエンザを処置する方法。
<19>
医薬として使用するための、<1>から<14>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<20>
インフルエンザの処置において使用するための、<1>から<14>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
<21>
インフルエンザを処置する医薬の製造における、<1>から<14>のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用。

Claims (21)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 0006918819

    または薬学的に許容されるその塩
    (式中、
    Gは、H、または−C(O)R、−C(O)−OR、−C(R−O−C(O)R、−C(R−O−C(O)−OR、−C(O)−NRおよび−C(R−O−C(O)NRから選択される基であり、Rはそれぞれ独立して、H、またはC〜Cアルキル、フェニル、ピリジル、C〜Cシクロアルキル、および環員としてN、OおよびSから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を含有する3〜6員の複素環式環から選択される基であり、HではないRはそれぞれ、ハロ、CN、−OH、アミノ、C1〜4アルキル、フェニル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびC1〜4ハロアルコキシから選択される1つまたは2つの基により場合により置換されており、
    はそれぞれ、HおよびC1〜4アルキルから独立して選択され、
    は、CRX1またはNであり、RX1は、H、ハロ、C1〜6アルキル、C1〜4ハロアルキル、CN、COOH、または環員としてN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環であ前記環員としてN、OおよびSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環は、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、C1〜3アルキル、C1〜3ハロアルキルおよびC1〜3アルコキシから選択される1〜2つの基により場合により置換されているヘテロアリール環であり、
    は、CRX2またはNであり、RX2は、H、ハロ、C1〜6アルキルまたはC1〜4ハロアルキルであり、
    は、CRX3またはNであり、RX3は、H、C1〜4アルキルまたはC1〜4ハロアルキルであるが、
    但し、XおよびXの一方または両方がNを表す場合、XはCRX2であることを条件とし、
    は、H、ハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキルまたはC1〜4アルコキシであり、
    およびRは、独立して、H、C1〜4アルキルまたはC3〜5シクロアルキルであり、C1〜4アルキルおよびC3〜5シクロアルキルはそれぞれ、ハロ、CN、−OH、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびC1〜4ハロアルコキシから選択される1つまたは2つの基により場合により置換されているか、
    またはRとRが、両方が結合している炭素原子と一緒になって、3〜5員のシクロアルキル環または環員として1個の酸素を有する3〜5員の環式エーテル環を形成することができ、
    環Aは、少なくとも1個の炭素環原子ならびに環員としてN、OおよびSから選択される最大4個のヘテロ原子を含有する5員のヘテロアリール環であり、
    は、N、OまたはSであり、
    およびZは、独立して、CR、N、NR、OまたはSであり、
    およびZはそれぞれ、CまたはNを独立して表すが、
    但し、ZおよびZは、両方が同時にNではないことを条件とし、
    はそれぞれ、H、ハロ、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール、C1〜4アルコキシ、CN、CON(RおよびC1〜4ハロアルキルから独立して選択され、前記C1〜4アルキルは、−OR、−N(R、COOR、CON(R、ならびに環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員の複素環式環から選択される1つまたは2つの基により場合により置換されており、
    は、出現毎に、H、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員の複素環式環から独立して選択され、前記C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、フェニル、および環員としてN、OおよびSから選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5〜6員の複素環式環はそれぞれ、ハロ、−OH、C1〜2アルキルおよび−O(C1〜2アルキル)から独立して選択される1つまたは2つの基により場合により置換されており、
    同一窒素原子に直接結合している2つのR基は、場合により一緒になって、環員としてN、OおよびSから選択される追加のヘテロ原子を場合により含有する4〜6員の複素環であって、ハロ、−OH、C1〜2アルキルおよび−O(C1〜2アルキル)から選択される1つまたは2つの基により場合により置換されている複素環を形成することができ、
    ArおよびArはそれぞれ、フェニル、または環員としてN、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環を表し、前記フェニル、または環員としてN、OおよびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する5〜6員のヘテロアリール環は、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C2〜4アルキン、−S(C1〜3アルキル)、−SO(C1〜3アルキル)およびCNから選択される最大3つの基により、それぞれ独立して任意に置換されており、
    ArおよびArは、場合により、式−C(R−L−の架橋により一緒に連結して三環式環系を形成し、ArおよびArはそれぞれ、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C2〜4アルキン、−S(C1〜3アルキル)、−SO(C1〜3アルキル)およびCNから独立して選択される最大2つの基により場合により置換されており、
    Lは、S、S=O、SO、O、C(RおよびCFから選択され、
    はそれぞれ独立して、HまたはC1〜2アルキルである)。
  2. がCHである、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  3. がCHまたはNである、請求項1もしくは請求項2に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  4. がCHである、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  5. およびRがどちらもHである、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  6. がHである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  7. 環Aが、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールおよびテトラゾールから選択される、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  8. がCである、請求項1から7のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  9. がNである、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  10. が、CRまたはNである、請求項1から9のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  11. 環Aが、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾールおよびテトラゾールから選択される、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
  12. 以下の式:
    Figure 0006918819

    である、請求項1から11のいずれかの化合物
    (式中、Yは、
    Figure 0006918819


    から選択される基を表し、
    式中、Rはそれぞれ、H、ハロ、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルコキシ、C2〜4アルキンおよびCNから独立して選択される)
    または薬学的に許容されるその塩。
  13. GがHである、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. Gが、−C(O)R、−C(O)−OR、−CH−O−C(O)Rおよび−CH−O−C(O)−ORから選択され、Rは、ハロ、CN、−OH、アミノ、フェニル、C1〜4アルコキシ、C1〜4ハロアルキルおよびC1〜4ハロアルコキシから選択される1つまたは2つの基により場合により置換されているC〜Cアルキルである、請求項1から12のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 下記の化合物から選択される、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩。
    Figure 0006918819

    Figure 0006918819

    Figure 0006918819

    Figure 0006918819

    Figure 0006918819

    Figure 0006918819

  16. 請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩、および1種または複数の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  17. 治療有効量の請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩、および1つまたは複数の治療活性がある併用剤を含む組合せ物。
  18. インフルエンザの処置に用いる、治療有効量の請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容されるその塩を含む、医薬組成物。
  19. 医薬として使用するための、請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  20. インフルエンザの処置において使用するための、請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
  21. インフルエンザを処置する医薬の製造における、請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用。
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