JP6918732B2 - ピアノのダンパー - Google Patents

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Description

本発明は、押鍵された鍵に連動して弦に離接することにより、その弦の振動を許容又は停止するピアノのダンパーに関し、特に、ダンパーヘッドに取り付けられるダンパーフェルトの取付け構造に関する。
従来、グランドピアノのダンパーとして、例えば特許文献1に記載のものが知られている。このダンパーは、前後方向に延びるブロック状のダンパーヘッドと、その底面に取り付けられた前後2つのダンパーフェルトとを備えている。ダンパーヘッドは、上下方向に延びるダンパーワイヤの上端部に取り付けられており、そのダンパーワイヤは、下端部に設けられたダンパーワイヤフレンジを介して、前後方向に延びるダンパーレバーに取り付けられている。このダンパーレバーは、その後端部が回動自在に支持されるとともに、前端部が前後方向に延びる鍵の後端部に載置されている。鍵が押鍵されていない状態、すなわち離鍵状態では、ダンパーは、対応する弦に対し、ダンパーフェルトが上方から当接した状態で、自重によってその弦を押圧している。
上記のピアノでは、鍵が押鍵されると、その鍵の後端部によって、ダンパーレバーが上方に回動駆動されることにより、ダンパーワイヤフレンジ及びダンパーワイヤが突き上げられ、それに伴い、ダンパーヘッドは、ダンパーフェルトと一体に上方に移動する。それにより、ダンパーフェルトが弦から離れ、その弦がハンマーで打弦されることによって振動し、これにより、ピアノ音が発生する。また、鍵が離鍵されると、ダンパーレバー、ダンパーワイヤフレンジ及びダンパーワイヤが、上記と逆方向に動作し、それに伴い、ダンパーヘッド及びダンパーフェルトは、下方に移動して元の位置に戻る。これにより、ダンパーフェルトが弦を押さえることにより、その振動を停止させ、ピアノ音が停止(止音)する。
また、アコースティックピアノでは一般に、低音から高音の全音域にわたり、それぞれの音域用の弦が用いられ、それらの弦に適したダンパーが用いられている。具体的には、グランドピアノの弦については、いずれも水平にかつ前後方向に延びるように張設され、低音側ほど太くて長く、低音側では1〜2本を、中音及び高音側では3本を一組として、鍵ごとに設けられている。
図7は、従来の中高音用のダンパーを、それによって止音される3本の弦Sとともに示している。同図に示すように、このダンパー11は、ダンパーヘッド12と、この底面に、アンダーフェルト13を介して接着された前後2つのダンパーフェルト14、14とで構成されている。ダンパーヘッド12は、前後方向に延びるとともに側面形状が山形状に形成されており、底面12aが平坦に形成されている。一方、各ダンパーフェルト14は、前後方向に延びるとともに、その下半部が下方の弦S側に二股状に突出するように形成され(以下、図7(b)の左右の突出部をそれぞれ「左突出部14L」及び「右突出部14R」という)、3本の弦の互いの隙間に挿入可能に構成されている。また、ダンパーフェルト14では、ダンパーヘッド12側の面である上面14aが平坦に形成されており、その上面14aが薄板状のアンダーフェルト13を介して、ダンパーヘッド12の底面12aに接着されている。なお、以下の説明では、3本の弦Sを特に区別する場合には、それらの弦Sを左側から順にそれぞれ、「左弦S1」、「中弦S2」及び「右弦S3」というものとする。
特開2001−312272号公報
上記のように構成されたダンパー11では、押鍵後の離鍵時に下方に移動したときに、ダンパーフェルト14の左突出部14Lが左弦S1と中弦S2の間に、右突出部14Rが中弦S2と右弦S3の間に上方から挿入することにより、これらの3本の弦Sの振動が同時に停止する。
しかし、ダンパー11では、経年劣化により、ダンパーフェルト14の形態保持性が低下し、例えば図8に示すように、二股状の左突出部14Lと右突出部14Rとの間が狭まることがある。この場合には、ダンパー11が下方に移動したときに、ダンパーフェルト14の左突出部14Lと左弦S1との間や、右突出部14Rと右弦S3との間に隙間が生じることがあり、それにより、振動する3本の全ての弦S1〜S3を同時に停止させることによる適切な止音を行うことができなくなる。もちろん、ピアノの調律時に、ダンパーフェルト14の左突出部14Lと右突出部14Rとの間を広げるように調整することは可能であるものの、経時変化や、ピアノの使用環境などにより、ダンパーフェルト14の左突出部14Lと右突出部14Rとの間が再度、狭まってしまうことがある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、3本の弦に対応する二股状のダンパーフェルトを有するダンパーにおいて、そのダンパーフェルトの2つの突出部の間を狭まりにくくすることができ、それにより、長期間にわたり安定して適切に止音することができるピアノのダンパーを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、互いに間隔を隔てて平行に延び、単一の鍵に対応して構成された3本の弦に対し、鍵の押鍵に連動して離接することにより、弦の振動を許容又は停止するピアノのダンパーであって、3本の弦の長さ方向に沿って延び、3本の弦に対して離接する方向に移動自在のダンパーヘッドと、このダンパーヘッドの弦側に取り付けられ、ダンパーヘッドの長さ方向に沿って延びるとともに、弦側に二股状に突出しかつ3本の弦の互いの隙間にそれぞれ挿入した状態で3本の弦に当接可能に構成された2つの突出部を有するダンパーフェルトと、を備え、ダンパーフェルトは、2つの突出部の間が狭まる変形に抗するように、ダンパーヘッドに取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、上記の3本の弦に対して離接する方向に移動自在のダンパーヘッドの弦側にダンパーフェルトが取り付けられている。このダンパーフェルトは、弦側に二股状に突出しかつ3本の弦の互いの隙間にそれぞれ挿入した状態でそれらの弦に当接可能な2つの突出部を有している。そして、このダンパーフェルトは、後述するように、2つの突出部の間が狭まる変形に抗するように、ダンパーヘッドに取り付けられている。したがって、本発明のダンパーによれば、ダンパーフェルトの2つの突出部の間を狭まりにくくすることができ、それにより、長期間にわたり安定して適切に止音することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のピアノのダンパーにおいて、ダンパーフェルトが取り付けられるダンパーヘッドの取付け面は、ダンパーヘッドの長さ方向と直交する断面形状が、弦側に突出する凸状に形成されており、ダンパーヘッドへの取付け前のダンパーフェルトは、取付け面に取り付けられる平坦な被取付け面を有していることを特徴とする。
この構成によれば、ダンパーフェルトが取り付けられるダンパーヘッドの取付け面の上記断面形状が、弦側に突出する凸状に形成される一方、ダンパーヘッドへの取付け前のダンパーフェルトが、平坦な被取付け面を有している。ダンパーフェルトの平坦な被取付け面が、ダンパーヘッドの凸状の取付け面に取り付けられた状態では、ダンパーフェルトにおいて、各突出部のダンパーヘッド側の部位が、そのダンパーヘッド側に引っ張られた状態になる。つまり、ダンパーフェルトには、2つの突出部の間が狭まる方向とは逆方向の応力が作用し、その結果、両突出部の間が狭まるのを抑制することができる。また、ダンパーフェルトは、従来と同じものを使用可能であるので、既存のダンパーフェルトを利用することで、製造コストを抑制しながら、本発明のダンパーを得ることができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載のピアノのダンパーにおいて、記ダンパーヘッドの取付け面における断面形状は、V字状、台形状又は円弧状に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ダンパーヘッドの取付け面における断面形状を、V字状、台形状又は円弧状に形成するので、断面形状が凸状に形成されるダンパーヘッドの上記取付け面を容易に構成することができる。また、上記構成のダンパーヘッドを作製する際に、例えば従来と同様の平坦な取付け面を有するダンパーヘッドに対し、その取付け面を切削することなどにより、所望のダンパーヘッドを容易に得ることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1に記載のピアノのダンパーにおいて、ダンパーヘッドとダンパーフェルトの間に介在した状態で取り付けられる介在部材を、さらに備え、ダンパーフェルトが取り付けられる介在部材の取付け面は、ダンパーヘッドの長さ方向と直交する断面形状が、弦側に突出する凸状に形成されており、ダンパーヘッドへの取付け前のダンパーフェルトは、介在部材の取付け面に取り付けられる平坦な被取付け面を有していることを特徴とする。
この構成によれば、ダンパーヘッドとダンパーフェルトの間に介在する介在部材において、ダンパーフェルトが取り付けられる取付け面の上記断面形状が、弦側に突出する凸状に形成されている。一方、ダンパーヘッドへの取付け前のダンパーフェルトが、平坦な被取付け面を有している。ダンパーフェルトの平坦な被取付け面が、介在部材の凸状の取付け面に取り付けられた状態では、前述した請求項2と同様、ダンパーフェルトにおいて、各突出部のダンパーヘッド側の部位が、そのダンパーヘッド側に引っ張られた状態になり、それにより、2つの突出部の間が狭まる方向とは逆方向の応力が作用することで、両突出部の間が狭まるのを抑制することができる。また、ダンパーヘッド及びダンパーフェルトは、従来と同じものを使用可能であるので、既存のダンパーヘッド及びダンパーフェルトを利用することで、製造コストを抑制しながら、本発明のダンパーを得ることができる。
請求項5に係る発明は、請求項1に記載のピアノのダンパーにおいて、ダンパーフェルトが取り付けられるダンパーヘッドの取付け面は、平坦に形成されており、ダンパーヘッドへの取付け前のダンパーフェルトは、取付け面に取り付けられる被取付け面を有しており、被取付け面は、その中央に位置するとともにダンパーヘッドの長さ方向に沿って延びる平坦部と、この平坦部の左右両端部にそれぞれ連なり、外方に向かって前下がりに傾斜する左右一対の傾斜部とを有していることを特徴とする。
この構成によれば、ダンパーフェルトが取り付けられるダンパーヘッドの平坦な取付け面に、ダンパーフェルトの被取付け面が取り付けられる。この被取付け面は、その中央に位置する平坦部と、その左右両側に前下がりに傾斜する左右一対の傾斜部とを有している。ダンパーフェルトの被取付け面、すなわち平坦部及び左右一対の傾斜部が、ダンパーヘッドの平坦な取付け面に取り付けられた状態では、前述した請求項2と同様、ダンパーフェルトにおいて、各突出部のダンパーヘッド側の部位が、そのダンパーヘッド側に引っ張られた状態になり、それにより、2つの突出部の間が狭まる方向とは逆方向の応力が作用することで、両突出部の間が狭まるのを抑制することができる。また、ダンパーヘッドは、従来と同じものを使用可能であるので、既存のダンパーヘッドを利用することで、製造コストを抑制しながら、本発明のダンパーを得ることができる。
本発明の第1実施形態によるピアノのダンパーを、それによって止音された3本の弦とともに示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 ダンパーの組立て前の状態を示す図であり、(a)はダンパーヘッド、(b)はアンダーフェルト、(c)はダンパーフェルトを示す。 ダンパーの組立て手順を説明するための説明図である。 本発明の第1実施形態によるピアノのダンパーの変形例を示す図である。 (a)は、本発明の第1実施形態によるピアノのダンパーを示す斜視図であり、(b)は、変形例のダンパーを示す斜視図である。 本発明の第2実施形態によるピアノのダンパーを説明するための図であり、(a)は組立て前の状態、(b)は組立て後の状態を示している。 従来のピアノのダンパーを、止音される3本の弦とともに示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。 従来のピアノのダンパーを、止音される3本の弦とともに示す図であり、経年変化したダンパーフェルトにより、両側の弦が止音不能になった状態を示す。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態によるグランドピアノのダンパーを、それによって止音された状態の3本の弦とともに示している。同図に示すダンパー1は、3本の弦S(左弦S1、中弦S2及び右弦S3)を一組とする中高音用の弦Sに対応するものであり、その基本的な構成は、前述したダンパー11と同様である。すなわち、ダンパー1は、ダンパーヘッド2と、このダンパーヘッド2の底面にアンダーフェルト3を介して取り付けられた前後2つのダンパーフェルト4、4とを備えている。なお、上記の3本の弦S1、S2及びS3は、互いに左右方向に所定間隔を隔てた状態で、前後方向に水平に延びるように張設されている。
ダンパーヘッド2は、木材や合成樹脂などから成り、前後方向に所定長さ(例えば40mm)延びるとともに、側面形状が山形状で左右方向に所定の横幅(例えば10.5mm)を有するブロック状に形成されている。このダンパーヘッド2の底面2a(取付け面)は、その長さ方向の全体にわたり、ダンパーヘッド2の長さ方向と直交する断面形状が、下方に突出する凸状、より具体的にはV字状に形成されている。このダンパーヘッド2の底面2aには、赤色のフェルトなどから成り、所定の厚さ(例えば1mm)を有する前後2つのアンダーフェルト3、3が、底面2aに沿ってV字状に接着されている。そして、これらのアンダーフェルト3、3の下面にそれぞれ、ダンパーフェルト4、4が接着されている。
各ダンパーフェルト4は、ダンパーヘッド2の長さ方向に沿って延び、そのダンパーヘッド2の長さの1/2よりも短い所定の長さを有している。また、ダンパーフェルト4は、下方の弦S側に二股状に突出し、3本の弦Sの互いの隙間にそれぞれ挿入した状態で、これらの弦Sに当接可能に構成された2つの突出部(左突出部4L及び右突出部4R)を有している。
図1(b)に示すように、ダンパーフェルト4の左突出部4L及び右突出部4Rはいずれも、左右方向の幅が下方に向かって次第に小さくなるように形成され、下端の幅が、隣り合う弦S同士の隙間よりも小さくなっている。また、左突出部4Lと右突出部4Rの下端同士の距離Dは、弦Sの直径よりも大きくなっている。さらに、ダンパーフェルト4の上面4a(被取付け面)は、ダンパーヘッド2の底面2a及びアンダーフェルト3に沿って、正面形状がV字状に形成されている。具体的には、ダンパーフェルト4の上面4aにおいて、左突出部4L及び右突出部4Rの真上に相当する部分がそれぞれ、外方(図1(b)の左方及び右方)に向かって前上がりに傾斜している。
ここで、図2及び図3を参照して、ダンパー1の作製手順について説明する。まず、図2(a)、(b)及び(c)にそれぞれ示すように、ダンパーヘッド2、アンダーフェルト3及びダンパーフェルト4を準備する。この場合、ダンパーヘッド2については、その底面2aを、長さ方向(図2の奥行き方向)の全体にわたってV字状に形成する。また、アンダーフェルト3については、長尺状に成形されたものを適宜切断し、ダンパーフェルト4と同じ長さを有するように、2つ切り出す。さらに、ダンパーフェルト4については、従来と同様に構成されたもの、すなわち下方に二股状に突出するとともに、上面4aが平坦に形成されているものを、2つ準備する。なお、このダンパーフェルト4では、左突出部4L及び右突出部4Rの下端同士の距離dが、ダンパーヘッド2に取り付けられたときの距離Dよりも、小さくなっている。
次いで、図3(a)又は(b)に示すように、アンダーフェルト3を、ダンパーフェルト4の上面4aの全体に、又はダンパーヘッド2の底面2aの所定位置に接着する。そして、図3(c)に示すように、ダンパーヘッド2の底面2aに、アンダーフェルト3を介して、ダンパーフェルト4の上面4aを接着する。この場合、ダンパーフェルト4において、左突出部4L及び右突出部4Rの真上に相当する部位が、上方のダンパーヘッド2側に引っ張られた状態になる。これにより、ダンパーフェルト4には、同図(c)の白抜き矢印で示すような応力が作用し、その結果、ダンパーフェルト4の左突出部4Lと右突出部4Rの間が狭まるのを抑制することができる。
以上のように、本実施形態によれば、ダンパーヘッド2の底面2aが、下方に突出するV字状に形成される一方、取付け前のダンパーフェルト4が、平坦な上面4aを有しており、その上面4aをダンパーヘッド2の底面2aに沿ってV字状に変形させた状態で、ダンパーヘッド2に取り付けられている。つまり、このダンパーフェルト4は、左突出部4Lと右突出部4Rの間が狭まる変形に抗するように、ダンパーヘッド2に取り付けられている。これにより、ダンパーフェルト4において、左突出部4Lと右突出部4Rの間を狭まりにくくすることができ、その結果、ダンパー1により、長期間にわたり安定して適切に止音することができる。
図4は、上述したダンパー1の変形例であり、具体的には、下方に突出する凸状に形成された各種の底面2aを有するダンパーヘッド2を採用したダンパーを示している。同図(a)に示す第1変形例のダンパー1Aでは、ダンパーヘッド2の底面2aが台形状に形成されており、また、同図(b)に示す第2変形例のダンパー1Bでは、ダンパーヘッド2の底面2aが円弧状に形成されている。したがって、これらのダンパー1A及び1Bでは、ダンパーヘッド2の底面2aの形状に沿った状態で、アンダーフェルト3及びダンパーフェルト4の上面4aが、ダンパーヘッド2の底面2aに取り付けられている。
また、図4(c)に示す第3変形例のダンパー1Cでは、ダンパーヘッド2の底面2aが、従来のダンパーヘッドと同様、平坦に形成され、このダンパーヘッド2とダンパーフェルト4の間に、下方に突出した凸状の介在部材3’が設けられている。この介在部材3’は、前述したダンパー1のアンダーフェルト3と同様のフェルト、あるいは合成樹脂などから成り、上面が平坦でかつ底面がV字状に形成されている。
以上のダンパー1A、1B及び1Cも、前述したダンパー1と同様、ダンパーフェルト4において、左突出部4Lと右突出部4Rの間を狭まりにくくすることができ、長期間にわたり安定して適切に止音することができる。
また、第1実施形態では、図5(a)に示すように、いずれも二股状に形成された2つのダンパーフェルト4、4を備えたダンパー1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前後2つのダンパーフェルトを備えたダンパーにおいて、例えば図5(b)に示す第4変形例のダンパー1Dに示すように、一方のダンパーフェルト4のみを二股状に形成したものを用い、他方のダンパーフェルト4’を底面が平坦なものを用いてもよい。このダンパー1Dでは、ダンパーヘッド2の底面2aのうち、二股状のダンパーフェルト4が取り付けられる部分のみが、前述したように、下方に突出する凸状に形成されている。
図6は、本発明の第2実施形態によるダンパーを示しており、(a)は組立て前の状態、(b)は組立て後の状態を示している。同図(a)に示すように、このダンパー1Eは、前述した第1実施形態のダンパー1に対し、ダンパーヘッド2の底面2a及びダンパーフェルト4の上面4aの形状が異なっている。
すなわち、ダンパー1Eでは、ダンパーヘッド2の底面2aが平坦に形成されている。また、ダンパーフェルト4の上面4aは、平坦な平坦部4bと、この平坦部4bの左右両端部にそれぞれ連なり、外方(図6(a)の左方及び右方)に向かって前上がりに傾斜する左右一対の傾斜部4c、4cとで構成されている。平坦部4bは、ダンパーフェルト4の上面中央に位置するとともに、ダンパーヘッド2の長さ方向に沿って延びている。左右一対の傾斜部4c、4cはいずれも、平坦部4bと同様、ダンパーヘッド2の長さ方向に沿って延び、各傾斜部4cが左突出部4L及び右突出部4Rの真上に位置している。
そして、ダンパーフェルト4の上面4aが、アンダーフェルト3を介して、ダンパーヘッド2の底面2aに取り付けられた状態では、図6(b)に示すように、平坦部4b及び両傾斜部4c、4cが、面一の状態になっている。この場合、前述した第1実施形態と同様、ダンパーフェルト4には、同図(b)の白抜き矢印で示すような応力が作用し、その結果、ダンパーフェルト4の左突出部4Lと右突出部4Rの間が狭まるのを抑制することができる。したがって、本実施形態のダンパー1Eによっても、第1実施形態のダンパー1と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、グランドピアノのダンパーについて説明したが、本発明は、アップライトピアノのダンパーにももちろん適用可能である。また、第1実施形態のダンパー1では、ダンパーフェルト4として、上面が平坦な従来と同じダンパーフェルトを使用可能であり、一方、第2実施形態のダンパー1Eでは、ダンパーヘッド2として、底面が平坦な従来と同じダンパーヘッドを使用可能であるので、既存のダンパーフェルト及びダンパーヘッドを利用することにより、製造コストを抑制しながら、本発明のダンパーを得ることができる。さらに、実施形態で示したダンパー1、ダンパーヘッド2、アンダーフェルト3及びダンパーフェルト4の細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
1 第1実施形態のダンパー
1A 第1変形例のダンパー
1B 第2変形例のダンパー
1C 第3変形例のダンパー
1D 第4変形例のダンパー
1E 第2実施形態のダンパー
2 ダンパーヘッド
2a ダンパーヘッドの底面(取付け面)
3 アンダーフェルト
4 ダンパーフェルト
4a ダンパーフェルトの上面(被取付け面)
4b 平坦部
4c 傾斜部
4L 左突出部
4R 右突出部
D 取付け後の左突出部と右突出部の下端同士の距離
d 取付け前の左突出部と右突出部の下端同士の距離
S 弦
S1 左弦
S2 中弦
S3 右弦

Claims (5)

  1. 互いに間隔を隔てて平行に延び、単一の鍵に対応して構成された3本の弦に対し、当該鍵の押鍵に連動して離接することにより、当該弦の振動を許容又は停止するピアノのダンパーであって、
    前記3本の弦の長さ方向に沿って延び、当該3本の弦に対して離接する方向に移動自在のダンパーヘッドと、
    このダンパーヘッドの前記弦側に取り付けられ、当該ダンパーヘッドの長さ方向に沿って延びるとともに、前記弦側に二股状に突出しかつ前記3本の弦の互いの隙間にそれぞれ挿入した状態で当該3本の弦に当接可能に構成された2つの突出部を有するダンパーフェルトと、
    を備え、
    前記ダンパーフェルトは、前記2つの突出部の間が狭まる変形に抗するように、前記ダンパーヘッドに取り付けられていることを特徴とするピアノのダンパー。
  2. 前記ダンパーフェルトが取り付けられる前記ダンパーヘッドの取付け面は、当該ダンパーヘッドの長さ方向と直交する断面形状が、前記弦側に突出する凸状に形成されており、
    前記ダンパーヘッドへの取付け前の前記ダンパーフェルトは、前記取付け面に取り付けられる平坦な被取付け面を有していることを特徴とする請求項1に記載のピアノのダンパー。
  3. 前記ダンパーヘッドの取付け面における前記断面形状は、V字状、台形状又は円弧状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のピアノのダンパー。
  4. 前記ダンパーヘッドと前記ダンパーフェルトの間に介在した状態で取り付けられる介在部材を、さらに備え、
    前記ダンパーフェルトが取り付けられる前記介在部材の取付け面は、前記ダンパーヘッドの長さ方向と直交する断面形状が、前記弦側に突出する凸状に形成されており、
    前記ダンパーヘッドへの取付け前の前記ダンパーフェルトは、前記介在部材の前記取付け面に取り付けられる平坦な被取付け面を有していることを特徴とする請求項1に記載のピアノのダンパー。
  5. 前記ダンパーフェルトが取り付けられる前記ダンパーヘッドの取付け面は、平坦に形成されており、
    前記ダンパーヘッドへの取付け前の前記ダンパーフェルトは、前記取付け面に取り付けられる被取付け面を有しており、
    前記被取付け面は、その中央に位置するとともに前記ダンパーヘッドの長さ方向に沿って延びる平坦部と、この平坦部の左右両端部にそれぞれ連なり、外方に向かって前下がりに傾斜する左右一対の傾斜部とを有していることを特徴とする請求項1に記載のピアノのダンパー。
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