JP6918173B1 - 容量性半導体素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノイズの影響を低減することのできる容量性半導体素子を提供することを目的とする。【解決手段】容量性半導体素子1は、シリコン基板Subと、シリコン基板Subの表面に積層された配線領域LAと、を備え、配線領域LAは、容量性領域CRを有し、シリコン基板Subは、ウェル領域(Pウェル)と、シリコン基板Subの表面に形成されており、ウェル領域(Pウェル)及び配線領域LAに接しているSTI領域と、シリコン基板Subの表面においてSTI領域以外の領域に形成されており、ウェル領域(Pウェル)及び配線領域LAに接し、ウェル領域(Pウェル)と反対極性の不純物により形成されるシリコン領域Dと、を有し、シリコン領域Dはコンタクトが接続されていない。【選択図】図1

Description

本発明は、容量性半導体素子に関するものである。
集積回路の分野では、配線間容量を利用したMetal−Oxide−Metal(MOM)容量やMetal−Insulator−Metal(MIM)容量が使用されている(例えば特許文献1)。
米国特許第8198698号明細書
例えばMOMの直下のシリコン基板上には、配線間容量の容量値の精度を向上させるためにダミーパターンが配置される。例えばダミーパターンは、基板表面においてSTIとウェル領域が所定の密度を満足するように配置される。しかしながら、MOM等の配線領域と表面に現れるウェル領域との間等において寄生容量が発生する場合がある。寄生容量が発生すると、例えばGNDラインに接続されたPウェルからGNDのノイズが回り込んでしまう可能性がある。すなわち、MOM等の容量がノイズの影響を受けやすくなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ノイズの影響を低減することのできる容量性半導体素子を提供することを目的とする。
本発明の第1態様は、シリコン基板と、前記シリコン基板の表面に積層された配線領域と、を備え、前記配線領域は、容量性領域を有し、前記シリコン基板は、ウェル領域と、前記シリコン基板の中に形成されており、前記シリコン基板の表面に露出され、前記ウェル領域及び前記配線領域に接しているSTI領域と、前記シリコン基板の表面において前記STI領域以外の領域に形成されており、前記ウェル領域及び前記配線領域に接し、前記ウェル領域と反対極性の不純物により形成されるシリコン領域と、を有し、前記シリコン領域は、コンタクトが接続されていない容量性半導体素子である。
上記のような構成によれば、シリコン基板表面において、STI領域と、シリコン領域とが形成されており、シリコン領域は、ウェル領域と反対極性の不純物により形成されており、コンタクトが接続されていない(すなわちフローティング状態とされている)。このため、容量性領域とウェル領域との間に発生する寄生容量としては、容量性領域とシリコン領域との間の寄生容量、及びシリコン領域とウェル領域との間の寄生容量の直列合成容量とすることができる。例えばシリコン領域を形成しない場合には、寄生容量は容量性領域とシリコン基板の表面におけるウェル領域(ウェル領域の表面)との間の寄生容量となる。このため、このような場合に発生する寄生容量と比較して、直列合成容量を構成して寄生容量を小さくすることができる。このため、容量性領域においてシリコン基板から伝わるノイズの影響を低減することが可能となる。
上記容量性半導体素子において、前記シリコン領域と前記ウェル領域との間に形成され、前記シリコン領域と同極性であり、前記シリコン領域に対して不純物濃度が低いエクステンション領域を備えることとしてもよい。
上記のような構成によれば、シリコン領域とウェル領域との間にエクステンション領域が形成されており、エクステンション領域はシリコン領域と同極性であり不純物濃度が低い。このため、エクステンション領域がない場合においてシリコン領域とウェル領域との間に発生する寄生容量と比較して、エクステンション領域とウェル領域との間に発生する寄生容量は小さい。すなわち、容量性領域とウェル領域との間の寄生容量をより小さくすることが可能となる。このため、容量性領域においてシリコン基板から伝わるノイズの影響を低減することが可能となる。
上記容量性半導体素子において、前記ウェル領域は、極性の異なる他のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていないこととしてもよい。
上記のような構成によれば、ウェル領域は、極性の異なる他のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていない(すなわちフローティング状態とされている)ため、容量性領域へ伝わるノイズの影響をより効果的に低減することが可能となる。
上記容量性半導体素子において、前記ウェル領域は、前記他のウェル領域に対して所定距離だけ離れて形成されていることとしてもよい。
上記のような構成によれば、ウェル領域が他のウェル領域に対して所定距離だけ離れて形成されていることによって容量性領域へ伝わるノイズの影響をより効果的に低減することが可能となる。
上記容量性半導体素子において、前記ウェル領域は、N型であり、P型基板領域によって極性の異なるP型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていないこととしてもよい。
上記のような構成によれば、ウェル領域はN型であり、P型基板領域によって極性の異なるP型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていない(すなわちフローティング状態とされている)ことによって、容量性領域へ伝わるノイズの影響をより効果的に低減することが可能となる。
上記容量性半導体素子において、前記ウェル領域は、P型であり、ディープNウェル領域によって極性の異なるN型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていないこととしてもよい。
上記のような構成によれば、ウェル領域はP型であり、ディープNウェル領域によって極性の異なるN型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていない(すなわちフローティング状態とされている)ことによって、容量性領域へ伝わるノイズの影響をより効果的に低減することが可能となる。
上記容量性半導体素子において、前記ウェル領域は、極性の等しい他のウェル領域と所定距離だけ離れて分離されており、コンタクトが接続されていないこととしてもよい。
上記のような構成によれば、ウェル領域は、極性の等しい他のウェル領域と所定距離だけ離れて分離されており、コンタクトが接続されていない(すなわちフローティング状態とされている)ことによって、容量性領域へ伝わるノイズの影響をより効果的に低減することが可能となる。
上記容量性半導体素子において、前記ウェル領域は、P型であり、ディープNウェル領域によって他のP型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていないこととしてもよい。
上記のような構成によれば、ウェル領域はP型であり、ディープNウェル領域によって他のP型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていない(すなわちフローティング状態とされている)ことによって、容量性領域へ伝わるノイズの影響をより効果的に低減することが可能となる。
上記容量性半導体素子において、前記ウェル領域は、N型であり、P型基板領域によって他のN型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていないこととしてもよい。
上記のような構成によれば、ウェル領域はN型であり、P型基板領域によって他のN型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていない(すなわちフローティング状態とされている)ことによって、容量性領域へ伝わるノイズの影響をより効果的に低減することが可能となる。
本発明によれば、ノイズの影響を低減することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る容量性半導体素子の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る図1の容量性半導体素子における寄生容量の例を表した図である。 参考例に係る容量性半導体素子の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る容量性半導体素子の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る図4の容量性半導体素子における寄生容量の例を表した図である。 参考例に係る容量性半導体素子の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る図7の容量性半導体素子における寄生容量の例を表した図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の第1工程を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の第2工程を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の第3工程を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の第4工程を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の第5工程を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る図14の容量性半導体素子における寄生容量の例を表した図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の第1工程を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の第2工程を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の第3工程を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の第4工程を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子の第5工程を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る容量性半導体素子の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る図21の容量性半導体素子における寄生容量の例を表した図である。 本発明の第3実施形態に係る容量性半導体素子の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る図23の容量性半導体素子における寄生容量の例を表した図である。 本発明の第3実施形態に係る容量性半導体素子の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る図25の容量性半導体素子における寄生容量の例を表した図である。
〔第1実施形態〕
以下に、本発明に係る容量性半導体素子の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る容量性半導体素子1の断面図である。図1に示すように、本実施形態に係る容量性半導体素子1は、配線領域LAと、配線領域LAが積層されたシリコン基板Subとを有している。配線領域LAとは、シリコン基板Subに積層され、容量性素子や配線等を構成する領域である。
配線領域LAには、容量性領域(容量性素子)CRが構成されている。容量性領域CRは、薄膜型容量を利用して構成される。例えば、配線領域LAには、Metal−Oxide−Metal(MOM)キャパシタや、Metal−Insulator−Metal(MIM)キャパシタが形成される。なお、配線領域LAに形成される容量性の領域であれば上記に限定されない。
具体的には、配線領域LAには、シリコン基板Subの表面に平面(層)が構成されている。すなわち、配線領域LAには、シリコン基板Subの表面に対して積層方向に複数の平面(層)が設けられている。なお、積層方向とは、シリコン基板Subに対して配線領域LAの各層が積層される方向であり、シリコン基板Subの表面に対して垂直な方向(垂線方向)である。すなわち、容量性領域CRに対して積層方向の下側にシリコン基板Subが配置されていることとなる。
例えば、配線領域LAには、シリコン基板Subの表面から順に、メタル層であるM1層(不図示)やM2層(不図示)等が形成される。M1層及びM2層は、メタル層であり、例えば銅(Cu)やアルミニウム(Al)などの金属やポリシリコンなどで構成されるメタル配線を構成可能な層である。
シリコン基板Subの表面とM1層の間の層はCT(contact)層となる。CT層は、積層方向に隣接するシリコン基板Subの表面とメタル層のメタル配線を互いに接続するためのコンタクトが設けられる層である。M1層とM2層の間はV(via hole)層となる。V層は、積層方向に隣接する両側のメタル層のメタル配線を互いに接続するためのビアホールが設けられる層である。M1層の配線とM2層のメタル配線とは、間のV層に設けられたビアホールによって互いに接続されている。なお、メタル層の層数については上記に限定されない。
なお、各配線間は、絶縁体により充填されている。絶縁体は、例えば、TEOS(Tetraethyl Ortho Silicate)、BPTEOS(Boron Phosphorus Tetraethyl Ortho Silicate)、FSG(F−doped Silicate Glass)や、リンやボロンが所定の濃度でドープされたシリコン酸化膜やシリコン窒化膜で構成されている。
このように、図1に示すようにシリコン基板Subに積層された領域である配線領域LAには、容量性領域CRが形成されている。容量性領域CRとシリコン基板Subとの間は絶縁体が充填されており、絶縁されている。
シリコン基板Subは、表面において、ダミーが配置される。シリコン基板Subの表面には、MOSトランジスタ等が構成されるが、容量性領域CRの直下にトランジスタが配置されると容量性領域CRの容量が変動してしまう可能性があるため、容量性領域CRの直下(容量性領域CRに対して積層方向の下側)には、トランジスタは配置されない。容量性領域CRの直下の領域以外の領域にトランジスタ等が構成されている場合には、CT層を平坦に構成してM1層等においてより正確に配線(平坦配線)を行うために、製造工程の必要に応じて、容量性領域CRの直下の領域にもダミーとしてSTI領域及びシリコン領域D等が所定の密度を満足するように配置される。容量性領域CRを構成する層の平坦性を保つことで、容量性領域CRの容量値の正確性を向上させることができる。
具体的には、図1に示すように、シリコン基板Subには、ウェル領域(図1のPウェル)と、STI領域(図1のSTI)と、シリコン領域Dとが形成されている。なお、図1では、NMOSが形成されるNMOS領域(Pウェル)において、容量性領域CRの直下のダミー領域DAに各ダミーが配置される場合を例としている。
ダミー領域DAとは、容量性領域CRの形成位置に対応してダミーが配置されるシリコン基板Subの領域である。具体的には、ダミー領域DAは、容量性領域CRに対して積層方向の下側に設定される。換言すると、容量性領域CRと、ダミー領域DAとは、積層方向から見た場合には互いに重なる。ダミー領域DAの範囲は、容量性領域CRに対する影響を考慮して設定される。
ウェル領域は、Pウェルであり、P型基板に対して上側に設けられている。シリコン基板Subの表面に対して不純物がドープされることでウェルが形成される。例えばボロン等のP型の不純物をドープすることでPウェルが形成される。
STI領域は、シリコン基板Subの中に形成されており、前記シリコン基板の表面に露出され、ウェル領域及び配線領域LAに接している。STI領域は、例えばCVD法によって、溝をシリコン酸化膜で埋めることで形成される。ダミー領域DAにおいて、STI領域は、製造工程の必要に応じて、所定の密度となるように生成される。
シリコン領域(活性領域)Dは、シリコン基板Subの中に形成されており、前記シリコン基板の表面に露出され、ウェル領域及び配線領域LAに接している。また、シリコン領域Dは、STI領域以外の領域(STIで挟まれた領域)に形成される。シリコン領域Dは、ウェル領域と反対極性の不純物によって形成される。図1の例では、シリコン領域Dは、N型の不純物が注入されることによって形成される。同シリコン基板Sub上においてNMOSが形成される場合には、シリコン領域Dは、NMOSのソースドレインと同工程で形成される。
そして、シリコン領域Dは、フローティング状態とされている。フローティング状態とは、電圧印加(電圧供給)がされておらず電位が浮いている状態である。換言すると、フローティング状態とは、コンタクトが接続されておらず、バイアスがされていない状態となる。コンタクトとは、シリコン基板上の任意の位置へ電圧を供給するラインである。このため、シリコン領域Dには、電圧が供給される端子が接続されていない。図1の例ではP+SDにGNDラインが接続されているが、GNDライン(他の電源端子も同様)はシリコン領域Dには接続されていない。
図1では、NMOS領域においてダミーが形成される場合を例としているため、ダミー領域DA外には、NMOSが形成されている。具体的には、ゲート電極G、サイドウォールSW、ソースドレインSD、LDDが形成されている。また、GNDラインがpソースドレイン(P+SD)に接続されており、Pウェルが接地されている。
図1のように容量性領域CRが構成された場合における寄生容量の状況を図2に示す。図2に示すように、容量性領域CRとウェル領域との間に寄生容量C0が発生し、容量性領域CRとシリコン領域Dの表面との間に寄生容量C1が発生し、シリコン領域Dとウェル領域との間に寄生容量C3が発生する。なお、寄生容量C0よりも寄生容量C1の方が絶縁体領域が狭いため容量値が大きい。
図3に、シリコン領域Dを形成しない場合を参考例として示す。図3の参考例においては、図1と同様に、容量性領域CRとウェル領域との間に寄生容量C0が発生し、容量性領域CRとウェル領域の表面との間に寄生容量C1が発生する。
すなわち、図1では、ウェル領域と容量性領域CRとの間の寄生容量を、寄生容量C1と寄生容量C3とが直列接続された合成容量C1aとすることができる。このためC1aは寄生容量C1よりも小さくすることができる。容量性領域CRに影響するノイズはGNDから回り込む可能性があるが、ウェル領域と容量性領域CRとの間の寄生容量をC1aとしてC1よりも小さくすることができるため、ノイズの影響を低減することができる。また、シリコン領域Dはフローティング状態であるため、ウェル領域自身のGNDラインからのノイズだけでなく、ウェル領域が他領域からVDDラインのノイズの影響を受けた場合でも寄生容量C3によりVDDラインからのノイズの回り込みが抑制される。
図1の例では、NMOS領域(Pウェル)にダミーを形成する場合について説明したが、PMOS領域(Nウェル)にダミーを形成する場合についても同様である。図4は、PMOS領域(Nウェル)にダミーを形成した場合の例を示している。
図4に示すように、ウェル領域はNウェルとして形成される。また、シリコン領域DはP型の不純物が注入されることによって形成される。
図4のように容量性領域CRが構成された場合における寄生容量の状況を図5に示す。図に示すように、容量性領域CRとウェル領域との間に寄生容量C0が発生し、容量性領域CRとシリコン領域Dの表面との間に寄生容量C1が発生し、シリコン領域Dとウェル領域との間に寄生容量C4が発生し、ウェル領域とP型基板との間に寄生容量C2が発生する。
図6に、シリコン領域Dを形成しない場合を参考例として示す。図6の参考例においては、図5と同様に、容量性領域CRとウェル領域との間に寄生容量C0が発生し、容量性領域CRとウェル領域の表面との間に寄生容量C1が発生し、ウェル領域とP型基板との間に寄生容量C2が発生する。
すなわち、図5では、容量性領域CRとウェル領域との間の寄生容量を、寄生容量C1と寄生容量C4とが直列接続された合成容量C1bとすることができる。このためC1bは寄生容量C1よりも小さくすることができる。容量性領域CRに影響するノイズは電源ライン(VDDライン)から回り込む可能性があるが、ウェル領域と容量性領域CRとの間の寄生容量をC1bとしてC1よりも小さくすることができるため、ノイズの影響を低減することができる。また、シリコン領域Dはフローティング状態であるため、ウェル領域自身のVDDラインからのノイズだけでなく、ウェル領域が他領域からGNDラインのノイズの影響を受けた場合でも寄生容量C4によりGNDラインからのノイズの回り込みが抑制される。また、容量性領域CRとP型基板との間の寄生容量については、寄生容量C1と寄生容量C4と寄生容量C2との直列合成容量とすることができるため、容量性領域CRとP型基板との間の寄生容量をより小さくすることができる。このため、P型基板を介したGNDラインのノイズについても直列合成容量によって影響が抑制される。
以上説明したように、本実施形態に係る容量性半導体素子によれば、シリコン基板Subにおいて、STI領域と、シリコン領域Dとが形成されており、シリコン領域Dは、ウェル領域と反対極性の不純物により形成されており、フローティング状態とされている。このため、容量性領域CRとウェル領域との間に発生する寄生容量としては、容量性領域CRとシリコン領域Dとの間の寄生容量、及びシリコン領域Dとウェル領域との間の寄生容量の直列合成容量とすることができる。例えばシリコン領域Dを形成しない場合には、寄生容量は容量性領域CRとシリコン基板Subの表面におけるウェル領域(ウェル領域の表面)との間の寄生容量となる。このため、このような場合に発生する寄生容量と比較して、直列合成容量を構成して寄生容量を小さくすることができる。このため、容量性領域CRにおいてシリコン基板Subから伝わるノイズの影響を低減することが可能となる。
例えば、タッチコントローラIC等には、高精度な容量が必要となるが、本実施形態では寄生容量を効果的に抑制してノイズ耐性を向上させることができるため、タッチコントローラIC等にも用いることが可能となる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る容量性半導体素子について説明する。
本実施形態では、さらに寄生容量を抑制する場合について説明する。以下、本実施形態に係る容量性半導体素子について、第1実施形態と異なる点について主に説明する。
図7は、本実施形態に係る容量性半導体素子1の断面図である。図7は、図1と同様にNMOSが形成されるNMOS領域(Pウェル)において、容量性領域CRの直下のダミー領域DAに各ダミーが配置される場合を例としている。
図7に示すように、シリコン基板Subには、ウェル領域と、STI領域と、シリコン領域Dとが形成されている。そしてさらに、シリコン基板Subには、エクステンション領域EXが形成されている。エクステンション領域EXは、シリコン領域Dとウェル領域との間に形成される。そして、エクステンション領域EXは、シリコン領域Dと同極性であり、シリコン領域Dに対して不純物濃度が低い。具体的には、エクステンション領域EXは、N型の領域となる。ダミー領域DA以外の領域にMVNMOSが形成される場合には、MVNMOSのMNLDD(中間電位のn−LDD)と同工程で形成される。
図7では、NMOS領域においてダミーが形成される場合を例としているため、ダミー領域DA外には、NMOSが形成されている。例えば、図7に示すようにLVNMOS(低電位NMOS)及びMVNMOS(中間電位NMOS)が形成される。LVNMOSは、例えば動作電圧が1.2V以上1.5V以下とされる。MVNMOSは、例えば動作電圧が2.5V以上8V以下とされる。LVNMOSは、ゲート電極G、サイドウォールSW、ソースドレインSD、LNLDD(低電位n−LDD)が形成されている。MVNMOSは、ゲート電極G、サイドウォールSW、ソースドレインSD、MNLDD(中間電位のn−LDD)が形成されている。また、GNDラインがP+SDに接続されており、Pウェルが接地されている。
図7のように容量性領域CRが構成された場合における寄生容量の状況を図8に示す。図8に示すように、容量性領域CRとウェル領域との間に寄生容量C0が発生し、容量性領域CRとシリコン領域Dの表面との間に寄生容量C1が発生し、エクステンション領域EXとウェル領域との間に寄生容量C5が発生する。
すなわち、図8では、ウェル領域と容量性領域CRとの間の寄生容量を、寄生容量C1と寄生容量C5とが直列接続された合成容量C1cとすることができる。このためC1cは寄生容量C1よりも小さくすることができる。そしてさらに、エクステンション領域EXは、不純物濃度がシリコン領域Dよりも低いため、エクステンション領域EXとウェル領域との間の寄生容量C5は、寄生容量C3よりも小さくすることができる。このため、C1cは寄生容量C1とC3との直列合成容量よりも小さくすることができる。容量性領域CRに影響するノイズはGNDから回り込む可能性があるが、ウェル領域と容量性領域CRとの間の寄生容量をC1cとしてC1(及びC1とC3との直列合成容量)よりも小さくすることができるため、ノイズの影響をさらに低減することができる。また、シリコン領域Dはフローティング状態であるため、ウェル領域自身のGNDラインからのノイズだけでなく、ウェル領域が他領域からVDDラインのノイズの影響を受けた場合でも寄生容量C5によりVDDラインからのノイズの回り込みも抑制される。
次に、本実施形態における容量性半導体素子1の製造方法(プロセスフロー)の一例について図面を参照して説明する。
図9から図13は、容量性半導体素子1の各製造工程を示した図である。なお、各図においては左側に容量性領域CRに対応するダミーを形成(ダミー領域DA)し、右側にトランジスタを形成(トランジスタ領域)する場合を示している。図9から図13の各工程では、第1工程から第5工程の各工程を示している。
図9の第1工程では、シリコン基板Sub上にSTI領域を形成しない部分にレジストパターンを形成し、エッチング処理を行うことによって溝(トレンチ)を掘る。溝の形成が終了するとレジストパターンは除去される。なお、シリコン基板Subの表面における平坦性が悪化しないように、STI領域とシリコン領域D(シリコン基板Subの表面におけるSTI領域を構成していない領域)との比率が設定される。そして、CVD法等が用いられ、シリコン酸化膜を形成し、形成した溝が埋められる。溝に形成されたシリコン酸化膜はSTI領域となる。そして、シリコン基板Subの表面を研磨等し、溝の中だけにシリコン酸化膜を残し、他のシリコン酸化膜を除去する。
また、第1工程では、シリコン基板Subの表面に対して不純物をドープしてウェルを形成する。例えばボロン等の不純物をドープすることでPウェルを形成する。
図10の第2工程では、シリコン基板Subの表面に対して、ゲート電極Gを構成する。ゲート電極Gは、シリコン基板Subの表面において、絶縁体(シリコン酸化膜)が積層され、さらに電極(メタルやポリシリコン)が積層され構成される。なお、閾値電圧の調整のための不純物注入も行われる。トランジスタ形成領域においては、例えばエクステンション(低濃度不純物ドレイン)が形成される。具体的には、リン等の不純物が注入されLNLDDが形成される。
図11の第3工程では、LDD(MNLDD)を形成するために不純物をドープする。具体的には、リン等の不純物がドープされる。N型の不純物の注入によってダミー領域DAにN型のエクステンション領域EXが形成される。また、第3工程では、サイドウォールSWも形成される。
図12の第4工程では、ヒ素やリンなどのN型の不純物の注入によって、ソースドレインSDが形成される。また、ソースドレインSDの形成と共に、ダミー領域DAには、N型のシリコン領域Dが形成される。なお、N型のシリコン領域Dの不純物濃度は、N型のエクステンション領域EXの不純物濃度よりも高い。
また、第4工程では、例えばボロン等などのP型の不純物の注入によって、P+SDが形成される。
図13の第5工程では、アニール工程の後に、シリコン基板Subにおけるダミー領域DAの積層方向上側に、容量性領域CRが形成される。容量性領域CRは、例えばMIMやMOM等によって構成される。
このようにして、容量性半導体素子1は製造される。なお、上記の各工程は一例であり、各工程により製造される場合に限定されない。
図7の例では、NMOS領域(Pウェル)にダミーを形成する場合について説明したが、PMOS領域(Nウェル)にダミーを形成する場合についても同様である。図14は、PMOS領域(Nウェル)にダミーを形成した場合の例を示している。
図14に示すように、ウェル領域がNウェルとして形成される。また、シリコン領域DはP型の不純物が注入されることによって形成される。また、エクステンション領域EXは、P型の領域となる。図14では、PMOS領域においてダミーが形成される場合を例としているため、ダミー領域DA外には、PMOSが形成されている。例えば、図14に示すようにLVPMOS(低電位PMOS)及びMVPMOS(中間電位PMOS)が形成される。LVPMOSは、例えば動作電圧が1.2V以上1.5V以下とされる。MVPMOSは、例えば動作電圧が2.5V以上8V以下とされる。
図14のように容量性領域CRが構成された場合における寄生容量の状況を図15に示す。図15に示すように、容量性領域CRとウェル領域との間に寄生容量C0が発生し、容量性領域CRとシリコン領域Dの表面との間に寄生容量C1が発生し、エクステンション領域EXとウェル領域との間に寄生容量C6が発生し、ウェル領域とP型基板との間に寄生容量C2が発生する。
すなわち、図15では、ウェル領域と容量性領域CRとの間の寄生容量を、寄生容量C1と寄生容量C6とが直列接続された合成容量C1dとすることができる。このためC1dは寄生容量C1よりも小さくすることができる。そしてさらに、エクステンション領域EXは、不純物濃度がシリコン領域Dよりも低いため、エクステンション領域EXとウェル領域との間の寄生容量C6は、寄生容量C4よりも小さくすることができる。このため、C1dは寄生容量C1とC4との直列合成容量よりも小さくすることができる。容量性領域CRに影響するノイズはVDDラインから回り込む可能性があるが、ウェル領域と容量性領域CRとの間の寄生容量をC1dとしてC1(及びC1とC4との直列合成容量)よりも小さくすることができるため、ノイズの影響を低減することができる。また、シリコン領域Dはフローティング状態であるため、ウェル領域自身のVDDラインからのノイズだけでなく、ウェル領域が他領域からGNDラインのノイズの影響を受けた場合でも寄生容量C6によりGNDラインからのノイズの回り込みが抑制される。また、容量性領域CRとP型基板との間の寄生容量については、寄生容量C1と寄生容量C6と寄生容量C2との直列合成容量とすることができるため、容量性領域CRとP型基板との間の寄生容量をより小さくすることができる。このため、P型基板を介したGNDラインのノイズについても直列合成容量によって影響が抑制される。
次に、本実施形態における容量性半導体素子1の製造方法(プロセスフロー)の一例について図面を参照して説明する。
図16から図20は、容量性半導体素子1の各製造工程を示した図である。なお、各図においては左側に容量性領域CRに対応するダミーを形成(ダミー領域DA)し、右側にトランジスタを形成(トランジスタ領域)する場合を示している。図16から図20の各工程では、第1工程から第5工程の各工程を示している。
図16の第1工程では、シリコン基板Sub上にSTIを形成しない部分にレジストパターンを形成し、エッチング処理を行うことによって溝(トレンチ)を掘る。溝の形成が終了するとレジストパターンは除去される。なお、シリコン基板Subの表面における平坦性が悪化しないように、STIとシリコン領域D(STIを構成していない領域)との比率が設定される。そして、CVD法等が用いられ、シリコン酸化膜を形成し、形成した溝を埋める。溝に形成されたシリコン酸化膜はSTIとなる。そして、シリコン基板Subの表面を研磨等し、溝の中だけにシリコン酸化膜を残し、他のシリコン酸化膜を除去する。
また、第1工程では、シリコン基板Subの表面に対して不純物をドープしてウェルを形成する。例えばリン等の不純物をドープすることでNウェルを形成する。
図17の第2工程では、シリコン基板Subの表面に対して、ゲート電極Gを構成する。ゲート電極Gは、シリコン基板Subの表面において、絶縁体(シリコン酸化膜)が積層され、さらに電極(メタルやポリシリコン)が積層され構成される。なお、閾値電圧の調整のための不純物注入も行われる。トランジスタ形成領域においては、例えばエクステンション(低濃度不純物ドレイン)が形成される。具体的には、ボロン等の不純物が注入されLPLDDが形成される。
図18の第3工程では、LDD(MPLDD)を形成するために不純物をドープする。具体的には、ボロン等の不純物がドープされる。P型の不純物の注入によってダミー領域DAにP型のエクステンション領域EXが形成される。また、第3工程では、サイドウォールSWも形成される。
図19の第4工程では、P型の不純物の注入によって、ソースドレインSDが形成される。また、ソースドレインSDの形成と共に、ダミー領域DAには、P型のシリコン領域Dが形成される。なお、P型のシリコン領域Dの不純物濃度は、P型のエクステンション領域EXの不純物濃度よりも高い。
また、第4工程では、N型の不純物の注入によって、N+SDが形成される。
図20の第5工程では、アニール工程の後に、シリコン基板Subにおけるダミー領域DAの積層方向上側に、容量性領域CRが形成される。容量性領域CRは、例えばMIMやMOM等によって構成される。
このようにして、容量性半導体素子1は製造される。なお、上記の各工程は一例であり、各工程により製造される場合に限定されない。
以上説明したように、本実施形態に係る容量性半導体素子によれば、シリコン領域Dとウェル領域との間にエクステンション領域EXが形成されており、エクステンション領域EXはシリコン領域Dと同極性であり不純物濃度が低い。このため、エクステンション領域EXがない場合においてシリコン領域Dとウェル領域との間に発生する寄生容量と比較して、エクステンション領域EXとウェル領域との間に発生する寄生容量は小さい。すなわち、容量性領域CRとウェル領域との間の寄生容量をより小さくすることが可能となる。このため、容量性領域CRにおいてシリコン基板Subから伝わるノイズの影響を低減することが可能となる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る容量性半導体素子について説明する。
本実施形態では、更に寄生容量を抑制する場合について説明する。以下、本実施形態に係る容量性半導体素子について、第1実施形態及び第2実施形態と異なる点について主に説明する。
図21は、本実施形態に係る容量性半導体素子1の断面図である。図21は、図1と同様にNMOSが形成されるNMOS領域(Pウェル)において、容量性領域CRの直下のダミー領域DAに各ダミーが配置される場合を例としている。
図21に示すように、シリコン基板Subには、STI領域と、シリコン領域Dとが形成されている。また、シリコン基板Subには、シリコン領域Dとウェル領域との間にエクステンション領域EXが形成されている。なお、図21の例では、エクステンション領域EXを形成する場合を例としているが、エクステンション領域EXを形成しないこととしてもよい。
また、シリコン基板Subには、ダミー領域DAにおいて、ウェル領域(フローティングウェル)FWが形成されている。以下の説明では、ダミー領域DAに形成されたフローティング状態のウェル領域についてフローティングウェルFWとして説明する。フローティングウェルFWは、極性の異なる他のウェル領域と分離されている。具体的には、図21に示すように、P型基板に形成された他のPウェルと分離してダミー領域DAにフローティングウェルFWとしてNウェルが形成されている。Nウェルはフローティング状態となっており、バイアスされていない。
図21の例では、フローティングウェルFWは、他のウェル領域であるPウェルに対して所定距離だけ離れて形成されている。すなわち、図21に示すようにスペースS1が形成されている。スペースS1は、例えば、0.5μmである。なお、フローティングウェルFWは、極性の異なる他のウェル領域であるPウェルとは分離がされていれば、スペースを設けないこととしてもよい。
図21では、NMOS領域においてダミーが形成される場合を例としているため、ダミー領域DA外には、NMOSが形成されている。例えば、MVNMOSが形成される。図21に示すように、MVNMOSは、ゲート電極G、サイドウォールSW、ソースドレインSD、MNLDDが形成されている。また、GNDラインがP+SDに接続されており、Pウェルが接地されている。
図21のように容量性領域CRが構成された場合における寄生容量の状況を図22に示す。図22に示すように、容量性領域CRとウェル領域(フローティングウェルFW)との間に寄生容量C0が発生し、容量性領域CRとシリコン領域Dの表面との間に寄生容量C1が発生し、エクステンション領域EXとウェル領域(フローティングウェルFW)との間に寄生容量C6が発生し、ウェル領域(フローティングウェルFW)とP型基板との間に寄生容量C2が発生する。
すなわち、図22では、寄生容量を、寄生容量C1と寄生容量C6と寄生容量C2が直列接続された合成容量C1eとすることができる。このためC1eは寄生容量C1よりも小さくすることができる。そしてさらに、図7のような寄生容量C5と、寄生容量C6とは同程度とすることができる。このため、C1eは寄生容量C1とC5との直列合成容量よりも小さくすることができる。容量性領域CRに影響するノイズはGNDから回り込む可能性があるが、Pウェル領域(図22におけるPウェルの領域)と容量性領域CRとの間の寄生容量をC1eとしてC1(及びC1とC5との直列合成容量)よりも小さくすることができるため、ノイズの影響をさらに低減することができる。また、Nウェル領域(フローティングウェルFW)はフローティング状態であるため、Pウェル領域自身のGNDラインからのノイズだけでなく、Pウェル領域が他領域からVDDラインのノイズの影響を受けた場合でも寄生容量C6によりVDDラインからのノイズの回り込みも抑制される。
図21の例では、NMOS領域(Pウェル)にダミーを形成する場合について説明したが、PMOS領域(Nウェル)にダミーを形成する場合についても同様である。図23は、PMOS領域(Nウェル)にダミーを形成した場合の例を示している。
図23に示すように、シリコン基板Subには、STI領域と、シリコン領域Dとが形成されている。また、シリコン基板Subには、シリコン領域Dとウェル領域との間にエクステンション領域EXが形成されている。なお、図23の例では、エクステンション領域EXを形成する場合を例としているが、エクステンション領域EXを形成しないこととしてもよい。
また、シリコン基板Subには、ダミー領域DAにおいて、ウェル領域であるフローティングウェルFWが形成されている。フローティングウェルFWは、極性の異なる他のウェル領域と分離されている。具体的には、図23に示すように、ディープNウェル(DNWELL)に形成された他のNウェルと分離してダミー領域DAにフローティングウェルFWとしてPウェルが形成されている。そして、Pウェルはフローティング状態となっており、電圧印加がされていない(バイアスされていない)。
図23の例では、フローティングウェルFWは、他のウェル領域であるNウェルに対して所定距離だけ離れて形成されている。すなわち、図23に示すようにスペースS2が形成されている。スペースS2は、例えば、0.5μmである。なお、フローティングウェルFWは、極性の異なる他のウェル領域であるNウェルとは分離がされていれば、スペースを設けないこととしてもよい。
図23では、PMOS領域においてダミーが形成される場合を例としているため、ダミー領域DA外には、PMOSが形成されている。例えば、MVPMOSが形成される。図23に示すように、MVPMOSは、ゲート電極G、サイドウォールSW、ソースドレインSD、MPLDDが形成されている。また、VDDラインがN+SDに接続されており、Nウェルがバイアスされている。
図23のように容量性領域CRが構成された場合における寄生容量の状況を図24に示す。図24に示すように、容量性領域CRとウェル領域(フローティングウェルFW)との間に寄生容量C0が発生し、容量性領域CRとシリコン領域Dの表面との間に寄生容量C1が発生し、エクステンション領域EXとウェル領域(フローティングウェルFW)との間に寄生容量C5が発生し、ウェル領域(フローティングウェルFW)とディープNウェルとの間に寄生容量C7が発生し、ディープNウェルとP型基板の間に寄生容量C8が発生する。
すなわち、図24では、合成寄生容量を、寄生容量C1と寄生容量C5と寄生容量C7とが直列接続された合成容量C1fとすることができる。このためC1fは寄生容量C1よりも小さくすることができる。そしてさらに、図15のような寄生容量C6と、寄生容量C5とは同程度とすることができる。このため、C1fは寄生容量C1とC6との直列合成容量よりも小さくすることができる。容量性領域CRに影響するノイズはVDDラインから回り込む可能性があるが、図24において、Nウェルと容量性領域CRとの間の寄生容量をC1(及びC1とC6との直列合成容量)よりも小さくすることができるため、ノイズの影響をさらに低減することができる。また、図24におけるPウェル領域(フローティングウェルFW)はフローティング状態であるため、Nウェル領域が他領域からGNDラインのノイズの影響を受けた場合でも寄生容量C7によりGNDラインからのノイズの回り込みが抑制される。また、容量性領域CRとP型基板との間の寄生容量については、寄生容量C1と寄生容量C5と寄生容量C7と寄生容量C8の直列合成容量とすることができるため、容量性領域CRとP型基板との間の寄生容量をより小さくすることができる。このため、P型基板を介したGNDラインのノイズについても直列合成容量によって影響が抑制される。
図21の例では、NMOS領域(Pウェル)にダミーを形成する場合についてダミー領域DAにNウェルをフローティングウェルFWとして形成する例を説明したが、Pウェルを分離して(フローティング状態として)ダミーを形成することとしてもよい。図25は、NMOS領域(Pウェル)のウェルを分離してダミーを形成した場合の例を示している。
図25に示すように、シリコン基板Subには、STI領域と、シリコン領域Dとが形成されている。また、シリコン基板Subには、シリコン領域Dとウェル領域との間にエクステンション領域EXが形成されている。なお、図25の例では、エクステンション領域EXを形成する場合を例としているが、エクステンション領域EXを形成しないこととしてもよい。
また、シリコン基板Subには、ダミー領域DAにおいて、ウェル領域(フローティングウェルFW)が形成されている。フローティングウェルFWは、極性の等しい他のウェル領域と分離されている。具体的には、図25に示すように、ディープNウェルに形成された他のPウェルと分離してダミー領域DAにPウェルが形成されている。そして、Pウェルはフローティング状態となっており、電圧印加がされていない(バイアスされていない)。
図25の例では、フローティングウェルFWは、他のウェル領域であるPウェルに対して所定距離だけ離れて形成されている。すなわち、図25に示すようにスペースS3が形成されている。スペースS3は、例えば、1μmである。スペースが形成されていることによってフローティングウェルFWが他のPウェルに対してディープNウェルによって分離される。
図25では、NMOS領域においてダミーが形成される場合を例としているため、ダミー領域DA外には、NMOSが形成されている。例えば、MVNMOSが形成される。図25に示すように、MVNMOSは、ゲート電極G、サイドウォールSW、ソースドレインSD、MNLDDが形成されている。また、GNDラインがP+SDに接続されており、Pウェルがバイアスされている。
図25のように容量性領域CRが構成された場合における寄生容量の状況を図26に示す。図26に示すように、容量性領域CRとウェル領域(フローティングウェルFW)との間に寄生容量C0が発生し、容量性領域CRとシリコン領域Dの表面との間に寄生容量C1が発生し、エクステンション領域EXとウェル領域(フローティングウェルFW)との間に寄生容量C5が発生し、ウェル領域(フローティングウェルFW)とディープNウェルとの間に寄生容量C7が発生し、ディープNウェルとP型基板の間に寄生容量C8が発生する。
すなわち、図26では、合成寄生容量を、寄生容量C1と寄生容量C5と寄生容量C7とが直列接続された合成容量C1gとすることができる。なお、GNDラインが接続されているNMOS領域のPウェルからみた容量性領域CRに対する合成寄生容量は、寄生容量C1と寄生容量C5と寄生容量C7(フローティングウェルFWであるPウェルとディープNウェルとの間)と寄生容量C7(GNDラインが接続されたPウェル(FWでない)とディープNウェルとの間)とが直列接続された合成容量となる。このためC1gは寄生容量C1よりも小さくすることができる。そしてさらに、図15のような寄生容量C6と、寄生容量C5とは同程度とすることができる。このため、C1gは寄生容量C1とC5との直列合成容量よりも小さくすることができる。容量性領域CRに影響するノイズはGNDから回り込む可能性があるが、ウェル領域と容量性領域CRとの間の寄生容量をC1gとしてC1(及びC1とC5との直列合成容量)よりも小さくすることができるため、ノイズの影響をさらに低減することができる。また、図26におけるPウェル(フローティングウェルFW)はフローティング状態であるため、VDDラインによりバイアスされているディープNウェルからのノイズの回り込みは寄生容量C7により抑制される。また、容量性領域CRとP型基板との間の寄生容量については、寄生容量C1と寄生容量C5と寄生容量C7と寄生容量C8の直列合成容量とすることができるため、容量性領域CRとP型基板との間の寄生容量をより小さくすることができる。
なお、図26の容量性半導体素子について極性を反対とすることも可能である。この場合には、ウェル領域(フローティングウェルFW)は、N型で形成され、ディープNウェルではなくP型基板によって他のN型のウェル領域と分離される。
以上説明したように、本実施形態に係る容量性半導体素子によれば、容量性領域CRに発生する寄生容量をより小さくすることができる。このため、ノイズの影響をより効果的に低減することが可能となる。
本発明は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施が可能である。なお、各実施形態を組み合わせることも可能である。すなわち、上記の第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態については、それぞれ組み合わせることも可能である。
1 :容量性半導体素子
C0−C8 :寄生容量
CR :容量性領域
D :シリコン領域
DA :ダミー領域
EX :エクステンション領域
FW :フローティングウェル
G :ゲート電極
LA :配線領域
S1−S3 :スペース
SD :ソースドレイン
STI :STI領域
SW :サイドウォール
Sub :シリコン基板

Claims (9)

  1. シリコン基板と、
    前記シリコン基板の表面に積層された配線領域と、
    を備え、
    前記配線領域は、容量性領域を有し、
    前記シリコン基板は、
    ウェル領域と、
    前記シリコン基板の中に形成されており、前記シリコン基板の表面に露出され、前記ウェル領域及び前記配線領域に接しているSTI領域と、
    前記シリコン基板の表面において前記STI領域以外の領域に形成されており、前記ウェル領域及び前記配線領域に接し、前記ウェル領域と反対極性の不純物により形成されるシリコン領域と、
    を有し、
    前記シリコン領域は、コンタクトが接続されていない容量性半導体素子。
  2. 前記シリコン領域と前記ウェル領域との間に形成され、前記シリコン領域と同極性であり、前記シリコン領域に対して不純物濃度が低いエクステンション領域を備える請求項1に記載の容量性半導体素子。
  3. 前記ウェル領域は、極性の異なる他のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていない請求項1または2に記載の容量性半導体素子。
  4. 前記ウェル領域は、前記他のウェル領域に対して所定距離だけ離れて形成されている請求項3に記載の容量性半導体素子。
  5. 前記ウェル領域は、N型であり、P型基板領域によって極性の異なるP型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていない請求項4に記載の容量性半導体素子。
  6. 前記ウェル領域は、P型であり、ディープNウェル領域によって極性の異なるN型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていない請求項4に記載の容量性半導体素子。
  7. 前記ウェル領域は、極性の等しい他のウェル領域と所定距離だけ離れて分離されており、コンタクトが接続されていない請求項1または2に記載の容量性半導体素子。
  8. 前記ウェル領域は、P型であり、ディープNウェル領域によって他のP型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていない請求項7に記載の容量性半導体素子。
  9. 前記ウェル領域は、N型であり、P型基板領域によって他のN型のウェル領域と分離されており、コンタクトが接続されていない請求項7に記載の容量性半導体素子。
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