JP6917863B2 - 導電性部材における通気性接着層を形成可能な布帛、および、導電性部材とその製造方法 - Google Patents

導電性部材における通気性接着層を形成可能な布帛、および、導電性部材とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、導電性部材における通気性接着層を形成可能な布帛、および、導電性部材とその製造方法に関する。
電磁波シールドや電極あるいはセンサー等の様々な産業用途に利用可能な導電性部材として、例えば、国際公開WO2010/109842パンフレット(特許文献1)には、樹脂フィルムの少なくとも一方の面上に、間にエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する接着層を介して、メッキ法等により形成された金属層形成フィルムなどの金属を含む層が接着されてなる、電子部品用金属層付きフィルムが開示されている。
なお、特許文献1には、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体は、熱可塑性樹脂であり接着性に優れていること、Tダイによる押出しラミネート法を用いて接着性フィルムを形成することで、ボイドの発生を抑制して接着層を生産性良く形成できること、が開示されている。
国際公開WO2010/109842パンフレット
本願出願人は導電性部材を提供するため、特許文献1を参照して、以下の工程を備えた導電性部材の製造方法を検討した。
1.第一基材−エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する接着性フィルム−第二基材の順で積層してなる前駆積層体を調製する工程、
2.前記前駆積層体が備えている前記接着性フィルムを溶融させることで前記第一基材と前記第二基材を接着一体化して、前記接着性フィルム由来の接着層を間に介することで前記第一基材層と前記第二基材層が接着一体化してなる積層体を形成する工程、
3.前記積層体の表面に導電性被膜を形成する工程、
を備える、導電性部材の製造方法。
しかしながら、このようにして製造した導電性部材では、次の問題が発生する恐れがあった。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有さない絶縁層として働く層(接着性フィルム由来の接着層)が存在しているため、調製した導電性部材における第一基材側主面と第二基材側主面間の導電性が意図せず低いものとなる恐れがあること。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有さない層(接着性フィルム由来の接着層)が存在していることで、積層体の表面に導電性被膜を形成する工程において、メッキ液などの導電性被膜を形成する流体が第一基材および/または第二基材へ十分に行き渡らず、調製した導電性部材において導電性被膜の存在していない部分が生じ易いため、導電性部材の導電性が意図せず低いものとなる恐れがあること。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有さない層(接着性フィルム由来の接着層)が存在しているため、通気性に優れる導電性部材を提供できないこと。
そのため、上述の導電性部材を様々な産業用途に転用するには、限界があると考えられた。
本発明は、導電性および/または通気性に優れるなど、様々な産業用途に利用可能な導電性部材の提供を目的とする。
第一発明は「通気性接着層を間に介することで第一基材層と第二基材層が接着一体化してなる積層体と、前記積層体の少なくとも一部の表面に存在する導電性被膜を備えた導電性部材における、前記通気性接着層を形成可能な、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する繊維を備えた布帛。」である。
第二発明は「エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有している通気性接着層を間に介することで第一基材層と第二基材層が接着一体化してなる積層体と、前記積層体の少なくとも一部の表面に存在する導電性被膜を備えた、導電性部材。」である。
第三発明は「1.第一基材-エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する繊維を備えた布帛-第二基材の順で積層してなる前駆積層体を調製する工程、2.前記前駆積層体が備えている前記布帛を溶融させることで前記第一基材と前記第二基材を接着一体化して、前記布帛由来の通気性接着層を間に介することで前記第一基材層と前記第二基材層が接着一体化してなる積層体を形成する工程、3.前記積層体の表面に導電性被膜を形成する工程、を備える、導電性部材の製造方法。」である。
エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する接着層を間に介することで第一基材層と第二基材層が接着一体化してなる積層体と、前記積層体の表面に存在する導電性被膜を備えた導電性部材を提供するにあたり、本願出願人は検討を続けた。
その結果、積層体における接着層が通気性を有していることにより、以下の効果が発揮される結果、導電性および/または通気性に優れるなど、様々な産業用途に利用可能な導電性部材を提供できることを見出した。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有する層(布帛由来の通気性接着層)が存在していることで、該通気性接着層がその内部にも導電性被膜を備えることができるため、調製した導電性部材における第一基材側主面と第二基材側主面間の導電性が意図せず低いものとなるのを防止できる。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有する層(布帛由来の通気性接着層)が存在していることで、積層体の表面に導電性被膜を形成する工程において、メッキ液などの導電性被膜を形成する流体が第一基材および/または第二基材へ十分に行き渡り、調製した導電性部材において導電性被膜の存在していない部分が生じ難いため、導電性部材の導電性が意図せず低いものとなるのを防止できる。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有する層(布帛由来の通気性接着層)が存在しているため、通気性に優れる導電性部材を提供できる。
そして、本願出願人は、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する繊維を備えた布帛によって、通気性接着層を備える積層体を実現できることを見出した。
そのため、本発明に係る布帛由来の通気性接着層を備える積層体と、その表面に存在する導電性被膜を備えた導電性部材は、導電性および/または通気性に優れるため様々な産業用途に利用可能な導電性部材である。
また、第一基材−エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する繊維を備えた布帛−第二基材の順で積層してなる前駆積層体の、前記布帛を溶融させることで通気性接着層を備える積層体を製造する工程を備えた、導電性部材の製造方法によって、導電性および/または通気性に優れるため様々な産業用途に利用可能な導電性部材を製造できる。
本発明では、例えば以下の構成など、各種構成を適宜選択できる。
本発明を説明するにあたり、まず、通気性接着層を間に介することで第一基材層と第二基材層が接着一体化してなる積層体と、前記積層体の少なくとも一部の表面に存在する導電性被膜を備えた導電性部材について説明する。
第一基材層と第二基材層は、次に説明する部材あるいは該部材由来の層である。
該部材の種類は適宜選択でき、例えば、フィルム、発泡体、多孔フィルム、布帛(繊維ウェブや不織布あるいは編物や織物など繊維からなるシート状の構造体を指す)などの部材を採用できる。なお、第一基材層および/または第二基材層が多孔性を有すると、通気性接着層により第一基材層および第二基材の接着一体化が十分に行われてなる積層体を提供でき好ましい。また、第一基材層および/または第二基材層が通気性を有すると、通気性に優れるため様々な産業用途に利用可能な導電性部材を提供でき好ましい。
第一基材層と第二基材層を構成する樹脂は、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、炭化水素の一部をシアノ基またはフッ素或いは塩素といったハロゲンで置換した構造のポリオレフィン系樹脂など)、スチレン系樹脂、ポリエーテル系樹脂(ポリエーテルエーテルケトン、ポリアセタール、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ユリア系樹脂、エポキシ系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、芳香族ポリエーテルケトンなど)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート、全芳香族ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂など)、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド系樹脂(例えば、芳香族ポリアミド樹脂、芳香族ポリエーテルアミド樹脂、ナイロン樹脂など)、二トリル基を有する樹脂(例えば、ポリアクリロニトリルなど)、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリスルホン系樹脂(ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど)、フッ素系樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、セルロース系樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂、アクリル系樹脂(例えば、アクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステルなどを共重合したポリアクリロニトリル系樹脂、アクリロニトリルと塩化ビニルまたは塩化ビニリデンを共重合したモダアクリル系樹脂など)など、公知の樹脂を採用できる。
上述した樹脂は、直鎖状ポリマーまたは分岐状ポリマーのいずれからなるものでも構わず、また樹脂がブロック共重合体やランダム共重合体でもよい。また、樹脂の立体構造や結晶性の有無がいかなるものでもよい。更には、複数の樹脂が混合してなるものでも良い。
第一基材層および/または第二基材層を構成する部材が布帛や布帛由来の層である場合、その構成繊維(以降、繊維と称することがある)は一種類の樹脂から構成されてなるものでも、複数種類の樹脂から構成されてなるものでもよい。複数種類の樹脂から構成されてなる繊維態様として、一般的に複合繊維と称される、例えば、芯鞘型、海島型、サイドバイサイド型、オレンジ型、バイメタル型などの繊維態様であることができる。
また、繊維として、横断面の形状が略円形の繊維や楕円形の繊維以外にも、異形断面繊維を含んでいてもよい。なお、異形断面繊維として、三角形形状などの多角形形状、Y字形状などのアルファベット文字型形状、不定形形状、多葉形状、アスタリスク形状などの記号型形状、あるいはこれらの形状が複数結合した形状などの繊維断面を有する繊維を例示できる。
繊維の繊維長は特に限定するものではないが、測定可能な特定の長さを有する短繊維や長繊維、あるいは、実質的に繊維長を測定することが困難な程度の長さの繊維長を有する連続繊維であることができる。
繊維の平均繊維径は適宜選択するが、様々な産業用途に利用可能な導電性部材を提供できるよう、0.5〜30μmであることができ、5〜20μmであることができ、10〜15μmであることができる。
ここでいう「平均繊維径」は、表面あるいは断面など繊維を含む測定対象部分を撮影した1000倍の電子顕微鏡写真をもとに算出することができる。具体的には、電子顕微鏡写真中から平均繊維径を算出したい繊維を100点選出し、選出した繊維の各繊維径の算術平均値を平均繊維径とする。なお、繊維の断面形状が非円形である場合には、断面積と同じ面積の円の直径を繊維径とみなす。
繊維は、例えば、溶融紡糸法、乾式紡糸法、湿式紡糸法、直接紡糸法(メルトブロー法、スパンボンド法、静電紡糸法、遠心力を用いて紡糸する方法、特開2011−012372号公報などに記載の随伴気流を用いて紡糸する方法、特開2005−264374号公報などに記載の中和紡糸法など)、複合繊維から一種類以上の樹脂成分を除去することで繊維径が細い繊維を抽出する方法など公知の方法により得ることができる。
また、繊維が紡糸後に機械的に延伸処理が施された繊維であると、強度及び剛性に優れる第一基材層と第二基材層を備えた積層体を提供でき好ましい。
布帛が繊維ウェブや不織布である場合、構成繊維は互いに絡合した態様を有しているが、その絡合方法は適宜選択でき、ニードルや水流あるいは水蒸気など気体流によって構成繊維同士が絡合してなる布帛であることができる。あるいは、直接紡糸法を用いて紡糸すると共に、得られた繊維を捕集することで繊維ウェブや不織布を調製してもよい。
布帛が織物あるいは編物である場合、得られた繊維を織るあるいは編むことで布帛を調製できる。
繊維の一部が溶融し繊維同士が溶融一体化していることで、あるいは、バインダによって繊維同士が接着一体化することで布帛が構成されていてもよい。繊維の一部が溶融し繊維同士を溶融一体化できる性能を有する繊維として、例えば、(A)高融点の樹脂成分を芯成分とし、この高融点の樹脂成分よりも低融点の樹脂成分(融着成分)を鞘成分とする芯鞘型繊維(偏芯型繊維であってもよい)、(B)高融点の樹脂成分とこの高融点の樹脂成分よりも低融点を有する樹脂成分とを貼り合わせたサイドバイサイド型繊維、(C)低融点の樹脂成分中に、この低融点の樹脂成分よりも高融点を有する樹脂成分が多数点在する海島型繊維などを採用できる。
第一基材層と第二基材層を構成する部材の厚さや目付は適宜選択するが、様々な産業用途に利用可能な導電性部材を提供できるよう、厚さは1〜6mmであることができ、1.5〜5mmであることができ、2〜3mmであることができ、目付は50〜150g/mであることができる。
なお、厚さとは測定対象物の最も広い面積を有する面(主面)と垂直をなす方向へ20g/cm圧縮荷重をかけた時の、測定対象物における該垂直方向の長さをいい、目付とは測定対象物の主面における1mあたりに換算した質量をいう。
通気性接着層は、第一基材層と第二基材層を備えた積層体において、両層の間に介在していると共に両層を接着一体化する役割を担う、通気性を有する層である。
なお、通気性接着層が通気性を有していることは、以下の方法で確認することができる。
1.積層体がその両主面間にわたり通気性を有している場合、通気性接着層が通気性を有していると判断できる。
2.積層体から第一基材層または第二基材層を除去した後の構造物がその両主面間にわたり通気性を有している場合、通気性接着層が通気性を有していると判断できる。
3.積層体から採取した通気性接着層単体がその両主面間にわたり通気性を有している場合、通気性接着層が通気性を有していると判断できる。
なお、測定対象物をJIS L1913:2010「一般不織布試験方法」に規定される6.8.1(フラジール形法)へ供することで、測定対象物の両主面間の通気性を測定することができる。
積層体における通気性接着層の通気度や目付は適宜選択するが、様々な産業用途に利用可能な導電性部材を提供できるよう、通気度は0.5cm/cm・sec.以上であるのが好ましく、0.8cm/cm・sec.以上であるのが好ましく、1cm/cm・sec.以上であるのが好ましい。一方、通気度の上限値は適宜選択するものであるが、50cm/cm・sec.以下であるのが現実的である。また、目付は30〜90g/mであるのが好ましく、40〜80g/mであるのが好ましく、50〜70g/mであるのが好ましい。
本発明の通気性接着層は、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する層である。
ここでいうエチレン−不飽和カルボン酸共重合体とは、エチレンと不飽和カルボン酸との共重合体である。この不飽和カルボン酸としては、炭素数3〜8の不飽和カルボン酸、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステルなどが用いられる。これらの不飽和カルボン酸のうちで、アクリル酸、メタクリル酸が特に好ましく用いられる。また、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体は三元以上の多元共重合体であってもよく、エチレンと共重合が可能な上記成分のほかに、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等の不飽和カルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;プロピレン、ブテン、1,3−ブタジエン、ペンテン、1,3−ペンタジエン、1−ヘキセン等の不飽和炭化水素;ビニル硫酸、ビニル硝酸等の酸化物;塩化ビニル、弗化ビニル等のハロゲン化合物;ビニル基含有1,2級アミン化合物;一酸化炭素、二酸化硫黄等が第三成分として共重合されていてもよい。
また、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の金属塩(アイオノマー)は、上記のエチレン−不飽和カルボン酸共重合体中のカルボキシル基の少なくとも一部が、Na,K,Li,Ca2+,Mg2+,Zn2+,Cu2+,Co2+,Ni2+,Mn2+,Al3+等の1価〜3価の陽イオンなどの金属陽イオンで架橋されたものであることができる。
このようなエチレン−不飽和カルボン酸共重合体として、具体的には、ニュクレル(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製、登録商標)、アクリフト(住友化学株式会社製、登録商標)、レクスパール(三菱ケミカル株式会社製、登録商標)などを採用できる。
積層体の少なくとも一部の表面に存在する導電性被膜の構成成分は、導電性を備えているものであれば良く、例えば、ニッケル、銅、白金、金、銀、亜鉛、カドミウム、錫、クロム、各種合金、金属酸化物などの各種金属化合物や、電子共役系ポリマー(例えば、ポリピロールなどの導電性を有するポリマー)などを採用できる。また、導電性被膜の種類は一種類のみから構成されていても良いし、複数種類の混合物であっても良い。
積層体の少なくとも一部の表面に存在している導電性被膜の態様は適宜選択でき、積層体における露出している表面の一部、あるいは、積層体の露出している表面全面に存在していてもよい。様々な産業用途に利用可能な導電性部材を提供できるよう、積層体の露出している表面全面に存在しているのが好ましい。このような導電性部材は、後述するように、積層体をメッキ法など流体を利用する導電性被膜の形成方法へ供することで提供できる。
なお、導電性被膜は、積層体の露出する表面に加え積層体の内部にも存在できる。このような導電性部材は、後述するように、本発明にかかる積層体をメッキ法など流体を利用する導電性被膜の形成方法へ供することで提供できる。
積層体の少なくとも一部の表面に存在する導電性被膜の目付は適宜選択するが、様々な産業用途に利用可能な導電性部材を提供できるよう、目付は5〜30g/mであるのが好ましく、7〜25g/mであるのが好ましく、10〜20g/mであるのが好ましい。
本発明にかかる導電性部材の厚さ、目付、空隙率、通気度は適宜選択するが、様々な産業用途に利用可能な導電性部材であるよう、厚さは1〜6mmであるのが好ましく、1.5〜5mmであるのが好ましく、2〜3mmであるのが好ましい。目付は95〜270g/mであるのが好ましく、127〜195g/mであるのが好ましく、145〜185g/mであるのが好ましい。空隙率は70%以上であるのが好ましく、80%以上であるのが好ましく、90%以上であるのが好ましい。空隙率の上限は適宜選択するが、98%以下であるのが現実的である。また、通気度は0.4cm/cm・sec.以上であるのが好ましく、0.6cm/cm・sec.以上であるのがより好ましく、0.9cm/cm・sec.以上であるのが最も好ましい。一方、通気度の上限値は適宜選択するものであるが、50cm/cm・sec.以下であるのが現実的である。
なお、第一基材層と第二基材層、通気性接着層、導電性部材は、難燃剤、撥水剤、防カビ剤、顔料などの機能性成分を担持あるいは接着あるいは構成成分中に練り込まれた態様で含んでいてもよい。
また、上述の導電性部材は単体で使用してもよいが、別途用意した支持体(例えば、発泡体、多孔フィルム、布帛など)を積層してなる構造体で使用してもよい。
上述した導電性部材は、以下の効果が発揮される結果、様々な産業用途に利用可能な導電性部材である。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有する層(布帛由来の通気性接着層)が存在していることで、該通気性接着層がその内部にも導電性被膜を備えることができるため、調製した導電性部材における第一基材側主面と第二基材側主面間の導電性が意図せず低いものとなるのを防止できる。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有する層(布帛由来の通気性接着層)が存在していることで、積層体の表面に導電性被膜を形成する工程において、メッキ液などの導電性被膜を形成する流体が第一基材および/または第二基材へ十分に行き渡り、調製した導電性部材において導電性被膜の存在していない部分が生じ難いため、導電性部材の導電性が意図せず低いものとなるのを防止できる。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有する層(布帛由来の通気性接着層)が存在しているため、通気性に優れる導電性部材を提供できる。
本発明の通気性接着層を構成可能な布帛(以降、接着布帛と称することがある)は、上述の導電性部材を構成している積層体における通気性接着層を形成できる、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する繊維を備えた布帛である。
接着布帛の構成は通気性接着層を構成可能であるよう適宜選択でき、上述した第一基材層や第二基材層を構成可能であると挙げた布帛と、同様の構成を備えることができる。接着布帛が繊維を含んで構成された部材であることによって、通気性を備えた接着層の態様で第一基材層と第二基材層を接着一体化して積層体を提供できる。
上述した効果が発揮され通気性接着層を形成できるよう、布帛は不織布であるのが好ましい。また、接着布帛が連続長を有する不織布(例えば、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布、静電紡糸不織布など)であると、第一基材層および第二基材の接着一体化が十分に行われてなる通気性接着層を形成できるため、好ましい。特に、接着布帛がメルトブロー不織布であると、より第一基材層および第二基材の接着一体化が十分に行われてなる通気性接着層を形成できるため、より好ましい。
なお、接着布帛は、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する繊維以外の繊維を構成繊維として含んでいても良いが、第一基材層および第二基材の接着一体化が十分に行えるよう、接着布帛はエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する繊維のみで構成されているのが好ましい。また、同様の理由から接着布帛は、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体のみで構成された繊維で構成されているのがより好ましい。
接着布帛を構成する繊維の平均繊維径や目付、厚さ、通気度、空隙率は適宜選択するが、通気性接着層を形成可能となるよう以下の範囲であるのが好ましい。平均繊維径は0.5〜30μmであるのが好ましく、5〜20μmであるのが好ましく、10〜15μmであるのが好ましい。目付は30〜90g/mであるのが好ましく、40〜80g/mであるのが好ましく、50〜70g/mであるのが好ましい。厚さは0.1〜0.5mmであるのが好ましく、0.2〜0.4mmであるのが好ましく、0.25〜0.35mmであるのが好ましい。通気度は90〜180cm/cm・secであるのが好ましく、100〜160cm/cm・secであるのが好ましく、110〜140cm/cm・secであるのが好ましい。空隙率は70%以上であるのが好ましく、75%以上であるのが好ましく、80%以上であるのが好ましい。一方、空隙率が高すぎると、第一基材層および第二基材の接着一体化が十分に行えなくなる恐れがあることから、空隙率は90%以下であるのが現実的である。
次いで、本発明にかかる導電性部材の製造方法について説明する。なお、上述の説明した項目と構成を同じくする点については説明を省略する。
本発明にかかる導電性部材の製造方法は適宜選択することができるが、一例として、
(1)第一基材−接着布帛(エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する繊維を備えた布帛)−第二基材の順で積層してなる前駆積層体を調製する工程、
(2)前記前駆積層体が備えている接着布帛を溶融させることで前記第一基材と前記第二基材を接着一体化して、前記接着布帛由来の通気性接着層を間に介することで前記第一基材層と前記第二基材層が接着一体化してなる積層体を形成する工程、
(3)前記積層体の表面に導電性被膜を形成する工程
を備える製造方法へ供することによって、導電性部材を製造できる。
まず、(1)第一基材−接着布帛(エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する繊維を備えた布帛)−第二基材の順で積層してなる前駆積層体を調製する工程、について説明する。
前駆積層体の調製方法は適宜選択できるが、第一基材と第二基材および接着布帛を用意しておき、各材料を上述の順番となるように積層することで前駆積層体を調製できる。あるいは、接着布帛が直接紡糸不織布である場合には、第一基材における一方の主面上に接着布帛を構成可能な繊維を直接紡糸することで、第一基材における一方の主面上に接着布帛を形成し、その後、露出している接着布帛側の主面上に第二基材を積層あるいは直接紡糸することで第二基材を形成して、前駆積層体を調製してもよい。
なお、前駆積層体に、更に別の多孔体、フィルム、発泡体などの構成部材を積層してもよい。
次いで、(2)前記前駆積層体が備えている接着布帛を溶融させることで前記第一基材と前記第二基材を接着一体化して、前記接着布帛由来の通気性接着層を間に介することで前記第一基材層と前記第二基材層が接着一体化してなる積層体を形成する工程、について説明する。
前駆積層体を構成する接着布帛を溶融させる方法は適宜選択できるが、例えば、ロールにより加熱または加熱加圧する方法、オーブンドライヤー、遠赤外線ヒーター、乾熱乾燥機、熱風乾燥機などの加熱機へ供し加熱する方法、無圧下で赤外線を照射して接着布帛に含まれているエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を加熱する方法などを用いることができる。
加熱温度や加熱条件は適宜選択するが、接着布帛に含有されているエチレン−不飽和カルボン酸共重合体が溶融して第一基材と第二基材を接着一体化できる温度であると共に、第一基材や第二基材などの構成部材の形状や機能などが意図せず低下することがないよう、加熱温度を調整する。なお、加熱工程へ供した後の前駆積層体を、ロール装置へ供することで加圧しても良い。
加熱処理を施した後、溶融したエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する接着布帛由来の層を冷却する。冷却手段は、溶融したエチレン−不飽和カルボン酸共重合体が第一基材と第二基材を接着一体化できるよう適宜選択するが、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の溶融温度よりも低い温度雰囲気下に、加熱処理を施した前駆積層体を曝す方法などを採用できる。
上述のように、前駆積層体を加熱処理工程ならびに冷却工程へ供することで、布帛由来の通気性接着層を間に介することで前記第一基材層と前記第二基材層が接着一体化してなる積層体を形成することができる。
最後に、(3)前記積層体の表面に導電性被膜を形成する工程、について説明する。
積層体の表面に導電性被覆を形成する方法は適宜選択できるが、一例として、流体(アルカリ水溶液など)を利用する無電解メッキ法や電解メッキ法、あるいは無電解メッキの後に電解メッキを施す方法を採用でき、他にも、金属蒸着処理による方法、スパッタリング処理による方法、イオンプレーティングによる方法、金属溶射による方法などを採用できる。あるいは、塩化鉄(III)や塩化銅(II)などの酸化剤を含む溶液を積層体に付与した後、ピロールなどの電子共役系ポリマーの前駆体を気体状態で接触させることにより重合させ、積層体表面を電子共役系ポリマーで被覆する方法などを採用できる。
上述以外の導電性部材の製造方法として、第一基材と第二基材を積層する際に、積層時に接触する両基材の主面同士の間に、溶融したエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を介在させ積層した後、溶融したエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する接着布帛由来の層を冷却させ、通気性接着層を間に介することで前記第一基材層と前記第二基材層が接着一体化してなる積層体を形成してもよい。
なお、溶融したエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を調製する方法は適宜選択できるが、直接紡糸装置を用いることで、繊維状あるいはウェブ状に溶融したエチレン−不飽和カルボン酸共重合体を調製できる。
上述のようにして本発明にかかる導電性部材を製造することができる。なお、このようにして製造した導電性部材はそのまま使用することもできるが、別途用意した支持体(例えば、発泡体、多孔フィルム、布帛など)を積層する工程、用途や使用態様に合わせて形状を打ち抜くなどして加工する工程などの、各種二次工程を備えていてもよい。
更に、リライアントプレス処理などの加圧処理する工程へ供してもよい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1)
ポリオレフィン繊維からなる湿式不織布(繊度:1.0dtex、繊維長:5mm、目付:50g/m、通気度:17cm/cm・sec.、厚さ:0.25mm)を用意した。
次いで、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂(三井・デュポン ポリケミカル株式会社製、商品名:ニュクレルN1110H(登録商標)、DSC測定に基づく融点:95℃、メルトフローレート:100g/10min(温度:190℃。荷重:2.16kg))をメルトブロー法へ供し直接紡糸することで、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂のみで構成されたメルトブロー不織布(平均繊維径:14μm、繊維長:連続長、目付:60g/m、厚さ:0.3mm、通気度:120cm/cm・sec.、空隙率:79%)を調製した。
そして、発泡ポリウレタンスポンジ(目付:65g/m、通気度:480cm/cm・sec.、厚さ:2.8mm)を用意した。
以上のようにして用意した各部材を、湿式不織布−メルトブロー不織布−発泡ポリウレタンスポンジの順で主面同士が接触するようにして積層し、前駆積層体を調製した。そして、前駆積層体を熱プレス装置(加熱温度:110℃、圧力:0.29MPa)へ供し、10秒間加熱加圧処理することでメルトブロー不織布を溶融させ、その後、冷却した。
このようにして、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂を間に介することで、湿式不織布由来の繊維層と発泡ポリウレタンスポンジ由来の層が接着一体化してなる積層体(目付:175g/m、厚さ:2.4mm、積層体における両主面間の通気度:2cm/cm・sec.)を製造した。
なお、製造した積層体はその両主面間にわたり通気性を有していたことから、積層体におけるメルトブロー不織布由来の通気性接着層は、通気性を有するものであった。
(耐アルカリ性の評価方法)
次のようにして製造した積層体試料を測定へ供することで、実施例で製造した積層体の耐アルカリ性を評価した。
実施例で調製した前駆積層体から、短辺が50mm、長辺が150mmの大きさの試料(前駆積層体)を合計6枚切り出した。
そして、各試料(前駆積層体)における長辺方向の一方の端部からもう一方の端部に向かう長さ50mmまでの範囲(一辺50mmの正方形の範囲)において、メルトブロー不織布と発泡ポリウレタンスポンジの間に耐熱紙を挟み込んだ。そして、その状態のまま各試料を熱プレス装置(加熱温度:110℃、圧力:0.29MPa)へ供し、10秒間加熱加圧処理することでメルトブロー不織布を溶融させ、その後、冷却した。
このようにして、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂を間に介することで、湿式不織布由来の繊維層と発泡ポリウレタンスポンジ由来の層が接着一体化してなる部分(以降、接着一体化部分と称する)を有する積層体試料を合計6枚製造した。
なお、積層体試料における前記範囲(接着一体化部分以外の部分)は、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂による湿式不織布と発泡ポリウレタンスポンジの接着一体化がなされていない部分である。
上述のようにして製造した積層体試料から発泡ポリウレタンスポンジ由来の層を剥がし終わるまでに測定された応力の最大値(単位:N/50mm)を測定した。この測定を2回行い、測定された最大応力の平均値A(単位:N/50mm)を算出した。
次いで、上述のようにして製造した積層体試料を温水(温度:50℃)中に10分間浸漬した後、温水から引き上げた。本処理を行った後の積層体試料から発泡ポリウレタンスポンジ由来の層を剥がし終わるまでに測定された応力の最大値(単位:N/50mm)を測定した。この測定を2回行い、測定された最大応力の平均値B(単位:N/50mm)を算出した。
更に、上述のようにして製造した積層体試料を水酸化ナトリウム水溶液(温度:50℃、pH:12.5)中に10分間浸漬した後、水酸化ナトリウム水溶液から引き上げた。本処理を行った後の積層体試料から発泡ポリウレタンスポンジ由来の層を剥がし終わるまでに測定された応力の最大値(単位:N/50mm)を測定した。この測定を2回行い、測定された最大応力の平均値C(単位:N/50mm)を算出した。
なお、本測定には測定装置としてオリエンテック製UCT−500(チャック間:30mm、引張速度100mm/min)を使用した。また、測定装置の一方のチャックは積層体試料におけるエチレン−メタクリル酸共重合樹脂が付着している湿式不織布由来の繊維層部分を挟み、もう一方のチャックは積層体試料における発泡ポリウレタンスポンジ由来の層部分を挟んだ状態で測定を開始した。
積層体試料を(耐アルカリ性の評価方法)へ供することができたことから、本発明にかかる積層体は耐アルカリ性を有していることが判明し、アルカリ水溶液下で行われるメッキ法へ供することできる積層体であることが判明した。
そのため、本発明の積層体によって、積層体の少なくとも一部の表面に導電性被膜(該メッキ法により形成されるメッキ膜)を備えた導電性部材を提供できると考えられた。
また、(耐アルカリ性の評価方法)で算出された積層体試料の、各最大応力の平均値は、平均値A:12.3(N/50mm)、平均値B:12.4(N/50mm)、平均値C:13.3(N/50mm)であり、各平均値に大きな差は見られなかったことから、本発明にかかる積層体はアルカリ水溶液下であっても、湿式不織布と発泡ポリウレタンスポンジの接着一体化が十分に保持されているものであることが判明した。
そのため、本発明にかかる積層体をアルカリ水溶液下で行われるメッキ法へ供した場合であっても、積層体から第一基材および/または第二基材が剥離するのを防止して、導電性部材を提供できると考えられた。
なお、更なる知見として、実施例の製造工程における熱プレス装置の加熱加圧条件を(加熱温度:110℃、圧力:0.45MPa)に変更し、積層体および積層体試料を製造することを試みた。その結果、本製造条件で製造された積層体および積層体試料においても、上述した結果と同様に各最大応力の平均値に大きな差は見られないものであった。
また、実施例の積層体における接着層は通気性を有していた。そのため、本発明にかかる積層体を備えた導電性部材は、以下の効果が発揮される結果、様々な産業用途に利用可能な導電性部材であると考えられた。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有する層(布帛由来の通気性接着層)が存在していることで、該通気性接着層がその内部にも導電性被膜を備えることができるため、調製した導電性部材における第一基材側主面と第二基材側主面間の導電性が意図せず低いものとなるのを防止できる。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有する層(布帛由来の通気性接着層)が存在していることで、積層体の表面に導電性被膜を形成する工程において、メッキ液などの導電性被膜を形成する流体が第一基材および/または第二基材へ十分に行き渡り、調製した導電性部材において導電性被膜の存在していない部分が生じ難いため、導電性部材の導電性が意図せず低いものとなるのを防止できる。
・第一基材と第二基材の間に通気性を有する層(布帛由来の通気性接着層)が存在しているため、通気性に優れる導電性部材を提供できる。
そのため、本発明に係る布帛由来の通気性接着層を備える積層体と、その表面に存在する導電性被膜を備えた導電性部材は、導電性および/または通気性に優れるため様々な産業用途に利用可能な導電性部材である。
本発明は、電磁波シールドや電極あるいはセンサー等の様々な産業用途に利用可能な導電性部材を調製可能な布帛であり、本発明の布帛を用いることで上述の機能を発揮する導電性部材を提供できる。

Claims (3)

  1. 通気性接着層を間に介することで第一基材層と第二基材層が接着一体化してなる積層体と、前記積層体の表面に存在する導電性被膜を備えた導電性部材における、
    前記通気性接着層を形成可能な、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する繊維を備えた布帛。
  2. エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有している通気性接着層を間に介することで第一基材層と第二基材層が接着一体化してなる積層体と、前記積層体の表面に存在する導電性被膜を備えた、導電性部材。
  3. 1.第一基材-エチレン−不飽和カルボン酸共重合体を含有する繊維を備えた布帛-第二基材の順で積層してなる前駆積層体を調製する工程、
    2.前記前駆積層体が備えている前記布帛を溶融させることで前記第一基材と前記第二基材を接着一体化して、前記布帛由来の通気性接着層を間に介することで前記第一基材層と前記第二基材層が接着一体化してなる積層体を形成する工程、
    3.前記積層体の表面に導電性被膜を形成する工程、
    を備える、導電性部材の製造方法。
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