JP6916519B2 - 蛍光観察用フィルタ及び蛍光観察顕微鏡 - Google Patents

蛍光観察用フィルタ及び蛍光観察顕微鏡 Download PDF

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Description

本発明は、レンズを用いない蛍光観察用フィルタ、及び、レンズレス光学系の蛍光観察顕微鏡に関するものである。
従来から、蛍光観察技術は、生体計測、細胞計測や化学分析など、生命科学や医療検査の分野において広く用いられている。生体観察や細胞観察の分野において、染色や遺伝子改変によって特定の部位のみに蛍光を発現させることによって、様々な現象の観察が可能になる。特に、化学分析において、抗原‐抗体反応や蛍光基質と酵素反応を組み合わせることによって、特定の分子の検出が可能であり、蛍光観察は、タンパク質やウィルス等を検出する用途に対して広く用いられている。
しかしながら、蛍光観察を行う蛍光観察顕微鏡は、レンズを用いた光学系の顕微鏡が、レンズを用いない顕微鏡と比較して、高い性能を発揮できるという点がある一方、大きなレンズを用いるために大型かつ高コストになるという問題がある。
これまで、高精度な蛍光観察技術が開発され実用化されているが、蛍光観察顕微鏡が大型かつ高コストであることが課題の1つとなっている。感染症の拡大防止を図るために、医療設備が整っていない環境であっても利用できるような小型かつ簡便な蛍光観察顕微鏡が求められている。
小型かつ簡便な蛍光観察顕微鏡として、光学系にレンズを用いないレンズレス光学系にした単純な構成とし、イメージセンサの直上に観察試料を配置する構成が知られている。その場合、図13に示すように、観察対象の細胞や抗体で修飾されたビーズなどの観察試料7をイメージセンサデバイス5の直上に配置し、その観察試料7の真上から励起光8を照射して、観察試料7の蛍光物質7aの蛍光を2次元イメージセンサ5aで捉える。2次元イメージセンサ5aと観察試料7の間には、励起光8を除去する励起光除去フィルタ1が設けられている。励起光除去フィルタ1は、観察試料7を透過する励起光を除去し、蛍光物質7aの蛍光を透過させて、2次元イメージセンサ5aにおける蛍光の感度を高めている。
上述の如く、レンズレス光学系の蛍光観察顕微鏡では、一般的な蛍光顕微鏡と同様に、励起光除去フィルタが用いられるが、この励起光除去フィルタとして、干渉フィルタのみを用いている場合が多い(例えば、非特許文献1を参照。)。また、適切な条件で干渉フィルタを用いた場合には、干渉フィルタは、励起光と蛍光の透過率比を約10以上にすることができる。
上記のように、干渉フィルタは、性能は高いものの角度依存性がある。図14に示すように、干渉フィルタ2のフィルタ面に対して、垂直に入射する励起光8aは、干渉フィルタ2を透過せず反射するが(8d)、入射角が傾くと励起光8bが干渉フィルタ2を透過してしまう(8e)。また、観察試料7により励起光8cが当たると一部は反射するが(8f)、一部は散乱され、入射角が傾くためにその散乱光9が干渉フィルタ2を透過してしまう。これらの励起光8cの散乱光9は、イメージセンサの感度を下げる要因となり、蛍光検出性能が低下することになる。レンズ光学系ではこの問題を回避可能であるが、レンズレス光学系では、ほとんどの場合、観察対象自体によって励起光が散乱され、干渉フィルタに斜めに入射することにより透過する光成分が現れるといった問題がある。
また、蛍光観察顕微鏡において、励起光除去フィルタとして、干渉フィルタではなく、吸収フィルタを用いることにより、散乱成分の透過を回避する技術も知られている(例えば、非特許文献2を参照。)。
しかしながら、吸収フィルタは、図15に示すように、吸収フィルタの構成物質により、吸収された励起光8のエネルギーの一部が自家蛍光10となり、その自家蛍光10が観察試料由来の蛍光と波長が重なり、イメージセンサにおいて区別ができず、観察試料由来の蛍光と一緒になって観察されることになる。この自家蛍光10は、イメージセンサの直上で発生すると無視できない蛍光強度になり、これがノイズとなりS/N比を低下させる。なお、自家蛍光10は、等方的に放射されるため、イメージセンサから離せる光学系であれば回避することができる。
このように、吸収フィルタは励起光のエネルギーを吸収するため、自家蛍光が発生することから、励起光は除去できるが、観察対象と同波長の蛍光が発生することで、蛍光観察性能が低下するという問題がある。
一方で、蛍光画像検出装置の検出能に係わる漏れ光を低減するために、蛍光側フィルタ部において、干渉フィルタと吸収フィルタを蛍光の進行方向に直列配置するレンズ光学系の装置が知られている(特許文献1を参照)。この装置に用いられる蛍光観察フィルタは、図16に示すように、励起側フィルタ11(Fex)と、蛍光側フィルタ部(Fem)の蛍光側多層膜干渉フィルタ12と吸収フィルタ13とから構成される。照射ユニット30から励起光が観察試料31に照射され、観察試料31の蛍光が結像レンズ32を介して2次元検出器38で検出される。
干渉フィルタ12と吸収フィルタ13は、蛍光の進行方向に直列配置され、蛍光に相当する波長帯域の光を十分に透過させながら、試料に照射される励起光に相当する波長帯域の光を遮光する。
しかしながら、干渉フィルタと吸収フィルタを蛍光の進行方向に直列配置する構成だけでは、十分な観察性能を得ることが困難であり、干渉フィルタ12と吸収フィルタ13を直列配置した蛍光側フィルタ部(Fem)の後に結像レンズ32を用いたレンズ光学系の構成とし、蛍光観察性能を高めている。
再公表特許2010/032306号公報
A. Hassibi et al., ISSCC2017, 4.2. C. Han et al., Anal. Chem. 83, 2356 (2013)
上述した干渉フィルタと吸収フィルタを蛍光の進行方向に直列配置するフィルタ構成だけでは、十分に蛍光観察性能を確保できず、レンズレス光学系の場合には、空間分解能の低下を招き、レンズ光学系にする必要がある。
一方、小型かつ簡便な蛍光観察顕微鏡を実現するため、レンズレス光学系にし、イメージセンサの直上に観察試料を配置する装置構成とすることが要望されている。
かかる状況に鑑みて、本発明は、レンズレスの蛍光観察用フィルタと、それを用いた蛍光観察顕微鏡であって、自家蛍光成分が少なく、励起光成分を高い性能で除去でき、レンズレス光学系における空間分解能の低下を最小限とし、小型で可搬性に優れた蛍光観察用フィルタ及び蛍光観察顕微鏡を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明の蛍光観察用フィルタは、観察試料に励起光を照射した際の蛍光をイメージセンサで観察するレンズレス蛍光イメージングにおける蛍光観察用フィルタであって、励起光波長の透過特性が互いに同じ干渉フィルタ層と吸収フィルタ層と、厚さ方向に延びる励起光波長の吸収体が分散配置された光入射角制限層とを備える。蛍光観察用フィルタは、干渉フィルタ層と吸収フィルタ層が光入射角制限層を介して積層される、又は、蛍光観察用フィルタは、干渉フィルタ層と吸収フィルタ層が積層され、光入射角制限層が干渉フィルタ層に積層される。そして、干渉フィルタ層もしくは光入射角制限層の直上に観察試料が配置され、吸収フィルタ層の真下にイメージセンサが配置される。
上記構成の蛍光観察用フィルタによれば、高い励起光除去性能とフィルタ自体の自家蛍光の低減、観察試料からの散乱成分の除去を同時に実現して、簡便なレンズレス光学系においても、空間分解能の低下を抑え、高い感度を実現できる。
積層される干渉フィルタ層と吸収フィルタ層は、励起光波長の透過特性が互いに同じである。ここで、透過特性が互いに同じとは厳密な一致は必要なく、実質的に同じであればよく、例えば、ほぼ同じ波長透過スペクトル、例えば、両フィルタが共に、ショートパスフィルタ、又は、ほぼ同じ波長帯域のバンドパスフィルタであることでも構わない。
透過特性が互いに同じ干渉フィルタ層と吸収フィルタ層は、光入射角制限層を介して積層される。光入射角制限層は、厚さ方向に励起光波長の吸収体が分散配置されており、フィルタ面に直角で入る光路から斜めにずれて進む光を効果的に吸収して、空間分解能の低下を抑え、高い感度を実現する。
或は、透過特性が互いに同じ干渉フィルタ層と吸収フィルタ層が積層され、光入射角制限層が干渉フィルタ層に積層される。
本発明の蛍光観察用フィルタにおいて、光入射角制限層の屈折率は、具体的には、干渉フィルタ層の屈折率よりも小さく、吸収体は、干渉フィルタ層と吸収フィルタ層との間のスペーサとして用いられる。
ここで、スペーサは、イメージセンサにおける画素センサ間の境界部に合せて設けられることが好ましい態様である。
また、光入射角制限層として、具体的には、空気層や真空層、或は、微小な孔のたくさん空いているポーラス材質層を用いることができる。吸収体は、スペーサとして機能し、干渉フィルタ層と吸収フィルタ層との間隔を保持する。光入射角制限層として空気層を用いることで、干渉フィルタ層側から入射した光のうち干渉フィルタ層を透過する成分を屈折させ、空気層などに分散配置した吸収体によって吸収させ、高い励起光除去性能を得ることができる。干渉フィルタ層と吸収フィルタ層との間に、光入射角制限層として空気層、真空層、ポーラス材質層の何れかを設けることにより、生体に刺入して直接的に蛍光観察を行った場合であっても、生体内で励起光が散乱し、蛍光観察用フィルタの入射光の角度分布も広くなった場合であっても対応することができる。
光入射角制限層として、空気層や真空層を用いた構成については、干渉フィルタ層の剥離および転写方法と空気層への周囲媒質の侵入を防ぐ封止方法の開発が必要である。なお、剥離については、レーザーを用いた剥離や、犠牲層を挟んだフィルタの利用など既存技術を応用した方法を用いて実施することができる。
ここで、吸収体の配置間隔を小さくすることによって、光入射角制限層(空気層、真空層、ポーラス材質層の何れか)の厚さを小さくすることができる。
また、励起光を短波長化すること、又は、干渉フィルタ層のカットオフ波長を長波長化すること、の少なくとも何れかによって、光入射角制限層(空気層、真空層、ポーラス材質層の何れか)の厚さを小さくすることができる。
本発明の蛍光観察用フィルタにおいて、別の観点からは、光入射角制限層は、複数の光ファイバが束ねられて構成されたファイバオプティックプレートであり、吸収体は、各光ファイバの被覆材(クラッド)に含まれている。
ファイバオプティックプレートとは、光ファイバを束にして板状にしたものである。ここで、ファイバオプティックプレートの開口数(NA)は、0.7より大きい場合、ファイバオプティックプレートの両面にそれぞれ干渉フィルタ層と吸収フィルタ層を搭載し、観察試料は干渉フィルタ層側に配置するのがよい。これにより、入射する励起光のエネルギーの大部分を除去できる。また、光入射角制限層として、ファイバオプティックプレートを用いることで、フィルタ全体の剛性を大きくできる。フィルタサイズに制約が無い化学分析等で適用することができる。
本発明の蛍光観察用フィルタにおいて、干渉フィルタ層が最表面にある方が、明視野観察をする上で高い空間分解能が期待できる。生体埋植など光散乱が多い条件下では、吸収フィルタ層だけでは散乱した励起光が除去しきれないため、干渉フィルタ層と吸収フィルタ層の間に配置するファイバオプティックプレートで、散乱した励起光が除去されるようにする。
干渉フィルタ層は、一般的に用いられている構成を用いることができる。例えば、TiOおよびSiO層を多数積層した構成である。干渉フィルタ層の下層側に吸収フィルタ層を配置する。一般に、吸収フィルタ層上への干渉フィルタ層の直接的な積層は困難であるが、ファイバオプティックプレートを光入射角制限層に設けることにより、吸収フィルタ層上に干渉フィルタ層を配置する。
ファイバオプティックプレートの開口数が0.4より小さい場合には、蛍光観察用フィルタは、干渉フィルタ層と吸収フィルタ層が積層された上に、ファイバオプティックプレートが干渉フィルタ層に積層され、観察試料はファイバオプティックプレートの直上に配置するのがよい。開口数の低いファイバオプティックプレートを最表面に用いることで、蛍光観察用フィルタの表面の強度を高くできる。また、生体内などの光散乱が大きい条件下でも、励起光を十分に低減し、高感度な蛍光観察を行うことができる。
開口数が0.4以上の高空間分解能のファイバオプティックプレートを用いる場合には、明視野観察での空間分解能が低減するが、開口数が0.4より小さい場合は、ファイバオプティックプレートと干渉フィルタ層と吸収フィルタ層の順番に積層したものでも空間分解能の低減は少ない。細胞やDNAチップの微小蛍光液滴など光散乱が比較的少ない条件下では、ファイバオプティックプレートの開口数を高めて、高空間分解能を図ることができる。
また、ファイバオプティックプレートの開口数が0.4以上0.7以下の場合には、下記1)又は2)の何れかの配置でよい。
1)蛍光観察用フィルタは、干渉フィルタ層と吸収フィルタ層がファイバオプティックプレートを介して積層され、干渉フィルタ層の直上に観察試料が配置され、吸収フィルタ層の真下にイメージセンサが配置される。
2)蛍光観察用フィルタは、干渉フィルタ層と吸収フィルタ層が積層され、ファイバオプティックプレートが干渉フィルタ層に積層され、ファイバオプティックプレートの直上に観察試料が配置され、吸収フィルタ層の真下にイメージセンサが配置される。蛍光観察用フィルタの表面の強度を重視する場合は、ファイバオプティックプレートを最表面に配置するのがよい。
本発明の蛍光観察用フィルタにおいて、具体的には、干渉フィルタ層は誘電体多層膜であり、吸収フィルタ層は色素添加膜である。
誘電体多層膜からなる干渉フィルタ層と色素を添加した吸収フィルタ層を同時に備えたハイブリッド構成であることで、自家蛍光成分を低減し、かつ、励起光成分を高い性能で除去できる。
本発明の蛍光観察顕微鏡は、上述の蛍光観察用フィルタを用いて、レンズを用いないレンズレス光学系で、蛍光物質を広視野で観察できるもので、小型化、高可搬性を実現できる。
本発明によれば、自家蛍光成分が少なく、励起光成分を高い性能で除去でき、レンズレス光学系における空間分解能の低下を最小限とし、小型で可搬性に優れるといった効果がある。
蛍光観察用フィルタの構成イメージの説明図 蛍光観察用フィルタの断面イメージ 蛍光観察用フィルタの一実施形態を示す断面模式図 実験系のシステム構成図 蛍光観察の比較結果 フルオレセイン液滴の蛍光観察の説明図 退色前後の差分像 蛍光観察用フィルタの他の実施形態を示す断面模式図(実施例2) 蛍光観察用フィルタ特性(干渉フィルタのカットオフ特性)についての説明図 蛍光観察用フィルタ特性(干渉フィルタの透過光角度)についての説明図 スペーサの間隔と空気層の厚さに関する説明図 蛍光観察用フィルタの他の実施形態を示す断面模式図(実施例3) レンズレス光学系の蛍光観察顕微鏡の説明図 干渉フィルタの説明図 吸収フィルタの説明図 干渉フィルタと吸収フィルタを蛍光の進行方向に直列配置するレンズ光学系の装置の説明図
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
図1は、本発明の蛍光観察用フィルタの構成イメージの説明図である。イメージセンサデバイス5の直上に観察試料7を配置し、その観察試料7の真上から励起光8を照射して、観察試料7の蛍光物質7aの蛍光を2次元イメージセンサ5aで捉えるレンズレス光学系の蛍光観察顕微鏡において、蛍光観察用フィルタ1は、2次元イメージセンサ5aと観察試料7の間に、励起光8を除去するために設けられる。蛍光観察用フィルタ1は、励起光波長の透過特性が互いに同じ干渉フィルタ2と吸収フィルタ3が光入射角制限層4を介して積層されている。蛍光観察用フィルタ1によれば、観察試料7を透過する励起光を除去し、蛍光物質7aの蛍光を透過させて、2次元イメージセンサ5aにおける蛍光の感度をより高感度にすることができる。
図2は、本発明の蛍光観察用フィルタの断面イメージを示している。蛍光観察用フィルタ1は、励起光波長の透過特性が互いに同じ干渉フィルタ2と吸収フィルタ3が光入射角制限層4を介して積層されることにより、干渉フィルタ2と吸収フィルタ3のそれぞれのフィルタの欠点を補うことができる。すなわち、干渉フィルタ3では、観察試料の励起光8が照射された際の散乱で生じた斜め入射励起光の透過を防ぐことは困難であるといった欠点があるが、それを光入射角制限層4と吸収フィルタ3によって、透過する斜め入射の励起光を低減できる。また、吸収フィルタ3では、前述のように吸収された励起光8のエネルギーの一部が自家蛍光を生じるといった欠点があるが、それを光入射角制限層4によって、吸収フィルタ3に入射する励起光8を低減できる。後述するように、光入射角制限層4は厚さ方向に延びる励起光波長の吸収体が分散配置されており、透過する斜め入射の励起光を低減し、吸収フィルタ3に入射する励起光8を十分に低減する。
図3は、本発明の蛍光観察用フィルタの一実施形態を示す断面模式図である。図3に示す蛍光観察用フィルタでは、干渉フィルタ2と吸収フィルタ3の光入射角制限層4として、複数の光ファイバが束ねられて構成されたファイバオプティックプレート4aを用いている。そして、光入射角制限層4は厚さ方向に延びる励起光波長の吸収体として、各光ファイバの被覆材(クラッド)を利用する。
ファイバオプティックプレートを光入射角制限層に用いることにより、蛍光観察用フィルタに高い機械強度を確保することができる。また、空間分解能をほぼ低下させずに、蛍光観察用フィルタ表面を平坦化できる。機械強度が高く、平坦な表面のファイバオプティックプレートは、干渉フィルタ2と吸収フィルタ3の作製を容易にできる。すなわち、ファイバオプティックプレートの表面に直接的に液剤を塗布して干渉フィルタ2を作製することが可能である。また、ファイバオプティックプレートの裏面に液剤を塗布して吸収フィルタ3を作製することが可能である。このように、ファイバオプティックプレートは、直接的に液剤を塗布できる基板として用いることが可能であり、様々な実装プロセスを実現することができる。例えば、厚さ2.54mmのファイバオプティックプレートの表面と裏面にそれぞれ5μmの厚さの薄膜を形成し、それぞれの薄膜を干渉フィルタ2と吸収フィルタ3として用いる。さらに、裏面にはイメージセンサデバイス5、表面には蛍光物質7aから成る観察試料7を載せて、上から励起光8を照射することにより、蛍光物質7aを観察できる。
イメージセンサデバイス5は、イメージセンサ素子5bが格子状その他の配置で平面状に敷き詰められている。ファイバオプティックプレートの各光ファイバの被覆材(クラッド)が、励起光波長の吸収体として機能することにより、干渉フィルタ2から透過する斜め入射の励起光を効果的に低減することができる。すなわち、イメージセンサ素子5bに対して、斜め入射の励起光を最小限にして、かつ、蛍光物質による蛍光の位置をファイバオプティックプレートによってそのまま位置をずらすことなく、吸収フィルタ3まで伝搬させることから、空間分解能の低下を最小限にすることができる。或は、ファイバオプティックプレートの各光ファイバの被覆材(クラッド)によって、干渉フィルタ2から透過する斜め入射の励起光が反射を繰り返すことにより、ある程度、低減されることになり、斜め入射の励起光を最小限にできる効果もある。
以上の通り、本発明の蛍光観察用フィルタは、観察試料に照射された励起光に対して、高い励起光除去性能を有する。すなわち、蛍光観察用フィルタの直上に観察試料がある場合、励起光を直接入射すると、励起光の殆どは干渉フィルタによって反射されて透過できないが、励起光の散乱成分が現れ、これらの散乱成分の励起光は様々な方向に広がるため、干渉フィルタに対してある程度の角度以上で斜め入射するとフィルタを透過することになる。しかしながら、透過した斜め入射の励起光成分については、下層の光入射角制限層に設けられた励起光吸収体により吸収され除去される。そのため、吸収フィルタに到達する励起光成分は殆どなく、僅かな励起光成分が吸収フィルタに到達するが、吸収フィルタ自体によって入射する励起光成分は除去されることになる。これにより、高い励起光除去性能を実現する。吸収フィルタのみの場合では、フィルタ自体の自家蛍光が問題となるが、本構成の場合は、励起光のエネルギーのほとんどは干渉フィルタと光入射角制限層によって除去されるため、吸収フィルタの蛍光は十分程度、低くなるのである。
次に、光入射角制限層としてファイバオプティックプレートを用いた蛍光観察用フィルタについて、蛍光観察の実施結果を説明する。
観察試料には、緑色のカラーフィルタレジストのパターン(“N”の文字パターン)を用いた。このレジストは青色光を照射した場合にわずかな緑色蛍光を発するものである。
図4に、蛍光観察の実験系のシステム構成を示す。励起光源は、発振波長450nmの青色レーザダイオード(LD)51を用いた。偏光子52と励起フィルタ53により、光強度の調整を行った。そして、観察領域にのみ照射すべく、照射範囲を調整すべく、アイリス55を用いて観察試料56に照射する光を絞った。
蛍光観察用フィルタ57において、干渉フィルタは、510nmのロングパスフィルタ(LPF)を用い、吸収フィルタは、青色光を吸収する色素添加膜を用いた。光入射角制限層には、ファイバオプティックプレート(2.54mmt)を用いた。
蛍光観察用フィルタ57を透過する蛍光をイメージセンサ58で撮像し、コンピュータ59に撮像画像データを伝送して、蛍光観察画像の確認を行った。
蛍光観察の比較として、干渉フィルタのみの場合、吸収フィルタのみの場合の蛍光観察を確認した。
図5に蛍光観察の比較結果を示す。まず、図5(a)は、緑色のカラーフィルタレジストのパターン(“N”の文字パターン)の観察試料であり、図5(b)は、干渉フィルタのみの場合における蛍光観察の結果であり、図5(c)は、吸収フィルタのみの場合における蛍光観察の結果である。そして、図5(d)が、干渉フィルタと吸収フィルタが光入射角制限層(ファイバオプティックプレート)を介して積層された蛍光観察用フィルタによる蛍光観察の結果である。
図5(b)に示す干渉フィルタのみの結果は、表面の傷やレジストのエッジ部分で励起光が散乱して透過しており、表面の傷は実装法により改善の可能性があるが、エッジ部分の散乱は殆どの観察対象について問題となっていた。また、図5(c)に示す吸収フィルタのみの結果は、レジスト部分の蛍光が明るく観察できているものの、レジストがない部分も明るくなりコントラストが低下していた。これは、吸収フィルタの蛍光のためであり、膜厚を増加させても改善は限られる。
一方、図5(d)に示す蛍光観察用フィルタによる結果では、使用した撮像系では、ほぼ検出されない程度まで励起光が除去されており、高いコントラストが得られていた。これらの結果から、本発明の蛍光観察用フィルタによれば、微弱な蛍光観察を行う性能が高いことがわかる。
次に、本発明の蛍光観察用フィルタの性能確認のため、“N”と“A”の文字パターンの上に、モル濃度10μM(マイクロモーラー)のフルオレセイン液を滴下し、その蛍光観察を行った。フルオレセイン(fluorescein)は色素であり、蛍光を発することが知られているが、モル濃度10μMは非常に濃度が低いため、通常では蛍光観察が困難とされている。そのため、モル濃度10μMのフルオレセインの蛍光を観測できれば、蛍光観察性能が高いことが示されることになる。
モル濃度10μMのフルオレセインの蛍光の実験結果について、図6〜8を参照して説明する。実験は、ガラス基板に直径5μmの微小なフルオレセイン液滴を30μmピッチで多数配置したものを用い、上面カバーには石英ガラス板を用いた。
図6は、フルオレセイン液滴の蛍光観察の説明図であり、(1)は10μMのフルオレセイン液滴を調製直後、(2)は2時間の励起光照射後、(3)は2時間照射後の観察領域(“NA”文字の領域)の蛍光像を示している。励起光の照射時間の経過に伴い、蛍光が退色する様子を確認できた。本実験において、励起光は450nmのレーザー光を用いたが、本実験のように全体に一様に励起光を照射する場合は、発光ダイオード(LED)のような単色性の低い光源の励起光の方が均一な照射が可能であり、明瞭な蛍光像を得ることが可能である。
図7は、それぞれ観察領域について、100フレームの平均像を観察することにより、ノイズを低減し、コントラストを改善した画像(退色前、退色後、差分像)を示している。図7(1)が退色前の像、図7(2)が差分像、図7(3)が2時間照射後の退色後の像である。図7(3)の像はフルオレセインではなく、液滴パターン形成のための基板からの蛍光像と考えられる。すなわち、図7(2)の差分像は、ほぼフルオレセインのみの蛍光成分を示している。液滴アレイの配置パターンとして形成された“N”と“A”の文字パターンが明確に判別できることから、10μMの微小なフルオレセイン液滴を検出できる程度に高い励起光除去性能が実現されていることがわかる。なお、“N”と“A”の文字パターンは、上下左右が逆転(逆さま)になっている。センサの高感度化やノイズ低減手法を組み合わせることによって、蛍光観察の感度が更に上昇することが期待できる。
図8は、本発明の蛍光観察用フィルタの他の実施形態を示す断面模式図である。図8に示す本実施例の蛍光観察用フィルタでは、干渉フィルタ2と吸収フィルタ3の光入射角制限層4として空気層4bを用いている。空気層4bの屈折率は、干渉フィルタ2の屈折率よりも小さいので、干渉フィルタ側から入射した光のうち干渉フィルタを透過する成分を屈折させ、空気層に配置したスペーサ40によって吸収させることができる。すなわち、本実施例の蛍光観察用フィルタでは、励起光の内、垂直入射成分の励起光8aは、干渉フィルタ2の多層膜による干渉によって反射させ、干渉フィルタではカバーできない斜め入射成分の励起光(8b,8e)は、スペーサ40を励起光の吸収体として機能させて除去する。また、斜め入射角度の大きい成分の励起光8dは、空気層4bとの界面で全反射させる。さらに、励起光8cの蛍光物質7aによる散乱成分は、吸収フィルタ3で除去する。これにより、高い励起光除去性能を実現する。また、スペーサ40は、イメージセンサデバイス5におけるイメージセンサ素子5b間の境界部に合せて設けることによって、イメージセンサ素子の分解能を損なわないようにできる。
本実施例の蛍光観察用フィルタは、干渉フィルタ2でカバーできない斜め入射の励起光の成分は、空気層(エアギャップ)41との界面で全反射あるいは屈折させて、吸収体のスペーサ40で除去する。そして励起光の散乱成分は、吸収体のスペーサ40及び吸収フィルタ3で除去する。励起光の入射角によって、干渉フィルタ2の多層膜による干渉によって反射させることができるもの、空気層(エアギャップ)41との界面で全反射させることができるものが存在し、その“干渉による反射”と“全反射”の間に、干渉フィルタ2を透過する斜め入射角の励起光が存在する。以下では、干渉フィルタ2を透過する斜め入射角の範囲を“透過角度帯”、干渉による反射する入射角の範囲を“干渉フィルタ反射帯”、臨界角を超えて全反射する入射角の範囲を“全反射帯”と呼ぶことにする。
図9は、干渉フィルタにおける励起光の入射角とカットオフ波長の相関を示すグラフを示している。例えば、干渉フィルタの特性として、波長510nm以上の長波長側をパスし、波長510nm未満の短波長側をカットする機能を持ったロングパスフィルタの特性を備えるとすると、図9のグラフから、励起光が波長470nmとするならば、干渉フィルタは、入射角0〜34(deg.)までの励起光の成分しかカットできず、入射角が34(deg.)を超える斜め入射成分はカットできないことがわかる。
図10は、干渉フィルタにおける励起光の入射角と透過光角度の相関を示すグラフを示している。図10において、励起光の入射角0〜34(deg.)の範囲“A”は、干渉による反射できる入射角の範囲“干渉フィルタ反射帯”である。図10に示すように、励起光の入射角が更に大きくなり、臨界角である49(deg.)になると全反射となる。すなわち、励起光の入射角49(deg.)以上の範囲“C”は“全反射帯”である。なお、干渉フィルタの屈折率は水中(屈折率n=1.33)と同等と想定し、臨界角49(deg.)を導出している。
そして、励起光の入射角34〜49(deg.)の範囲“B”は、干渉フィルタを透過する斜め入射角の範囲“透過角度帯”である。励起光の入射角34(deg.)の時の透過光角度は48(deg.)であり、励起光の入射角49(deg.)の時(全反射)の透過光角度は90(deg.)である。励起光が透過し始める入射角34(deg.)を透過開始角とよぶ。このように、干渉フィルタを透過する斜め入射角の励起光成分が存在し、この励起光成分を除去する必要がある。
本実施例の蛍光観察用フィルタでは、干渉フィルタ2で反射しない斜め入射の励起光の成分は、干渉フィルタ2と空気層(エアギャップ)41との界面で屈折させ、吸収体のスペーサ40で除去する。この場合のスペーサ40の間隔とエアギャップ41の厚さについて、図11を参照して説明する。
図10から、干渉フィルタから透過する励起光成分、すなわち、入射角34〜49(deg.)の励起光は、干渉フィルタと空気層(エアギャップ)との界面で屈折して、透過光角度は48〜90(deg.)になる。
図11に示すように、励起光8gの透過光成分8hの出射角をθ、スペーサ40の間隔(開口幅)をw、エアギャップ41の厚さをdとすると、厚さd=w/tanθの数式によって表すことができる。例えば、図11の場合において、干渉フィルタから透過する励起光の透過光成分を全てスペーサ40で吸収させて除去しようとするならば、厚さd=w/tan48となり、例えば、w=10μmであれば、d=9μmになる。
エアギャップの厚さdは、上記数式から、スペーサ間隔(開口幅)wを狭くすることによって、薄くできることがわかる。また、干渉フィルタのカットオフ波長を長波長化することによって、干渉フィルタ反射帯が拡がることから、エアギャップの厚さdを薄くできる。また、励起波長を短波長化することによっても、干渉フィルタ反射帯が拡がることから、エアギャップの厚さdを薄くできる。さらに、干渉フィルタの実効屈折率を上昇させることでも、エアギャップの厚さdを薄くできる。
図12は、本発明の蛍光観察用フィルタの他の実施形態を示す断面模式図である。図12に示す蛍光観察フィルタ100は、励起光波長の透過特性が互いにほぼ同じ干渉フィルタ2と吸収フィルタ3が積層され、光入射角制限層4としてのファイバオプティックプレート4aが干渉フィルタ層2の上に積層されたものである。そして、ファイバオプティックプレート4aの直上に観察試料である蛍光物質7aが配置され、吸収フィルタ層3の真下にイメージセンサデバイス5が配置されている。
ファイバオプティックプレート4aは、開口数(NA)が0.4より小さいLow−NAのものを使用することができる。開口数の低いファイバオプティックプレートを最表面に用いることで、蛍光観察用フィルタの表面の強度を高くできる。生体内などの光散乱が大きい条件下でも、励起光を十分に低減し、高感度な蛍光観察を行うことができる。
また、上述の実施例2のエアギャップの厚さを薄くするための条件と同様に、励起波長を短波長化することや、干渉フィルタのカットオフ波長を長波長化することにより、開口数(NA)の制約を緩和することができ、開口数(NA)は0.7程度の比較的高いHigh−NAのものも使用することができる。例えば、緑色蛍光タンパク質(eGFP)の励起吸収波長は488nm、蛍光波長は509nmにピークがあるが、励起波長を470nmとするのではなく450nmと短波長化し、また、干渉フィルタのカットオフ波長を510nmとするのではなく520nm以降と長波長化することにし、High−NAを選択して観察することができる。但し、励起波長を短波長化することや、干渉フィルタのカットオフ波長を長波長化することによって、蛍光の効率は低下する。
本発明は、小型の免疫検査装置、タンパク質検出装置、ウィルス検出装置など蛍光観察を用いた様々な検査装置に有用である。また、本発明は、細胞計測(フローサイトメトリー)に用いられる装置、生体計測用センサとして応用に期待できる。
1,100 蛍光観察フィルタ(励起光除去フィルタ)
2 干渉フィルタ
3 吸収フィルタ
4 光入射角制限層
4a ファイバオプティックプレート
4b 空気層
5 イメージセンサデバイス
5a 2次元イメージセンサ
5b イメージセンサ素子
6 蛍光
7 観察試料
7a 蛍光物質
8,8a〜8j 励起光
9 散乱光
10 自家蛍光
11 励起側フィルタ
12 蛍光側多層膜干渉フィルタ
13 吸収フィルタ
15 単波長光源
30 照射ユニット
31 観察試料
32 結像レンズ
38 2次元検出器
40 スペーサ
41 空気層(エアギャップ)
51 レーザダイオード(LD)
52 偏光子
53 励起フィルタ
54 ミラー
55 アイリス
56 観察試料
57 蛍光観察用フィルタ
58 イメージセンサ
59 コンピュータ

Claims (7)

  1. 観察試料に励起光を照射した際の蛍光をイメージセンサで観察するレンズレス蛍光イメージングにおける蛍光観察用フィルタであって、
    励起光波長の透過特性が互いに同じ干渉フィルタ層と吸収フィルタ層と、厚さ方向に延びる励起光波長の吸収体が分散配置された光入射角制限層とを備え、
    前記蛍光観察用フィルタは、前記光入射角制限層が空気層、真空層、ポーラス材質層の何れかであり、前記干渉フィルタ層と前記吸収フィルタ層が前記光入射角制限層を介して積層され
    又は、
    前記蛍光観察用フィルタは、前記光入射角制限層がポーラス材質層であり、前記干渉フィルタ層と前記吸収フィルタ層が積層され、前記光入射角制限層が前記干渉フィルタ層に積層され
    とを特徴とする蛍光観察用フィルタ。
  2. 前記光入射角制限層の屈折率は、前記干渉フィルタ層の屈折率よりも小さく、
    前記吸収体は、前記干渉フィルタ層と前記吸収フィルタ層との間のスペーサとして用いられることを特徴とする請求項1に記載の蛍光観察用フィルタ。
  3. 前記スペーサは、イメージセンサにおける画素センサ間の境界部に合せて設けられたことを特徴とする請求項2に記載の蛍光観察用フィルタ。
  4. 前記吸収体の配置間隔を小さくすることによって、前記光入射角制限層の厚さを小さくしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の蛍光観察用フィルタ。
  5. 前記励起光を短波長化すること、又は、前記干渉フィルタ層のカットオフ波長を長波長化すること、の少なくとも何れかによって、前記光入射角制限層の厚さを小さくしたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の蛍光観察用フィルタ。
  6. 前記干渉フィルタ層は誘電体多層膜であり、前記吸収フィルタ層は色素添加膜であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の蛍光観察用フィルタ。
  7. 請求項1〜の何れかの蛍光観察用フィルタを用い
    前記干渉フィルタ層もしくは前記光入射角制限層の直上に観察試料が配置され、前記吸収フィルタ層の真下にイメージセンサが配置される蛍光観察顕微鏡。
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