JP6913507B2 - ブロック及び擁壁 - Google Patents

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Description

本発明は、擁壁の一部を成すブロックと、そのブロックを有する擁壁に関する。
従来、擁壁を容易に施工可能にすることを目的とした擁壁用コンクリートブロックが提案されている(特許文献1)。
特開平9−203058号公報
しかし、特許文献1に記載の擁壁用コンクリートブロックによれば、擁壁用コンクリートブロックの内側の空間に栗石、砕石、土砂等の中込め材を投入しなければならず、そのための機材と労力が必要となる。
このような問題に鑑み、本発明は、従来よりも容易に施工することができる擁壁用のブロックおよび擁壁を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のブロックは、
土壌側に面する背面と、
背面とは反対側の正面と、を有し、
正面側から見て複数個を千鳥状に布積みすることで擁壁を形成するブロックであって、
本体と、
前記本体の前記背面側部分から下方に突出し、下に積まれる前記ブロックの前記背面と前記土壌との間に配置される第1の凸部と、
前記第1の凸部と前記正面の間で、前記正面側から見て前記本体の左側部分から下方に突出した第2の凸部と、
前記第1の凸部と前記正面の間で、前記正面側から見て前記本体の右側部分から下方に突出した第3の凸部と、
前記本体の上側部分に形成され、前記正面側から見て右上に積まれる前記ブロックの前記第2の凸部と、前記正面側から見て左上に積まれる前記ブロックの前記第3の凸部とが収容される凹部と、を有し、
前記第1の凸部は、前記正面側から見て左右の全長にわたって形成され、
前記本体は、前記正面側から前記背面側に向かうにつれてすぼまった形状をし、平面視において台形状をしており、
前記第1の凸部は、前記本体の前記背面と同一平面上の面と、前記本体の前記左側の面と同一平面上の面と、前記本体の前記右側の面と同一平面上の面と、を有し、
前記第2の凸部は、前記本体の前記左側の面と同一平面上の面を有し、
前記第3の凸部は、前記本体の前記右側の面と同一平面上の面を有するものとする。
本発明によれば、従来よりも容易に施工することができる擁壁用のブロックおよび擁壁を提供することができる。
本願の第1実施形態に係る標準ブロックを示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本願の第1実施形態に係る標準ブロックと板状部材を示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本願の第1実施形態に係る天端ブロックを示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本願の第1実施形態に係る基礎ブロックを示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本願の第1実施形態に係る左端ブロックを示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本願の第1実施形態に係る右端ブロックを示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本願の第1実施形態に係る左天端ブロックを示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本願の第1実施形態に係る右天端ブロックを示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本願の第1実施形態に係る擁壁の一部を示す平面図である。 本願の第1実施形態に係る擁壁の側面図である。 本願の第1実施形態に係る擁壁の平面図である。(a)は平面視において曲率中心が正面側にある擁壁を示し、(b)は平面視において曲率中心が裏面側にある擁壁を示している。 本願の第2実施形態に係る標準ブロックを示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本願の第2実施形態に係る基礎ブロックを示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本願の第2実施形態に係る擁壁の側面図である。 本願の第2実施形態に係る擁壁の正面図である。
(第1実施形態)
以下、本願の第1実施形態を図面を参照しながら説明する。図1は本願の第1実施形態に係る標準ブロック10を示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。図1(a)の図面に向かって右側が土壌に面する背面側であり、左側が擁壁の正面側である。特に記載がない場合、正面側(図面左側)から標準ブロック10を見たときに右に見える側を標準ブロック10の右側とし、左に見える側を標準ブロック10の左側とする。図2以降の説明においても同様である。以下、複数種類のブロックについて説明するが、それらのブロックを総称として単に「ブロック」と呼ぶ場合がある。
標準ブロック(ブロック)10は、本体11と、本体11の背面11a側部分から下方に突出し左右の全長にわたって形成された第1の凸部12と、第1の凸部12と正面11bの間で正面11b側から見て左側部分から下方に突出した第2の凸部13aと、第1の凸部12と正面11bとの間で正面11b側から見て右側部分から下方に突出した第3の凸部13bと、を有している。
本体11は、上下方向、左右方向、奥行方向の順に寸法が大きくなる略直方体状をしている。本体11は、正面11b側から背面11a側に向かうにつれてすぼまった形状をしており、平面視において台形状をしている。
第1の凸部12は、左右方向に長い四角柱状をしており、背面側に本体11の背面11aと同一平面上の面、左側に本体11の左側面11cと同一平面上の面、右側に本体11の右側面1dと同一平面上の面を有している。
第2の凸部13aと第3の凸部13bは、背面11aから略等距離に配置されている。また、第2の凸部13aと第3の凸部13bは、正面11bからも略等距離に配置されている。第2の凸部13aは直方体状をしており、左側に本体11の左側面11cと同一平面上の面を有している。第3の凸部13bは直方体状をしており、右側に本体11の右側面11dと同一平面上の面を有している。
本体11の上部には、正面11b側から見て右上に積まれる標準ブロック10の第2の凸部13aと、正面11b側から見て左上に積まれる標準ブロック10の第3の凸部13bとが収容される凹部14が形成されている。凹部14は、内側の空間が左右方向に長い直方体状に形成されている。凹部14は、収容される第2、第3の凸部13a、13bの周囲に隙間を形成する寸法を有している。凹部14は、正面11b側から見て、左右方向で略中央、奥行方向で第1の凸部12と第2、第3の凸部13a、13bとの間に配置されている。
第1の凸部12は、正面11b側から見て左右方向の略中央の正面11b側部分に吸出防止シート15が取り付けられている。吸出防止シート15は帯状をしており、上端部の背面11a側の面が第1の凸部12の正面11b側の面に張り付けられている。
本体11の上部略中央にはアイボルト用埋込ナット16が埋め込まれている。これにより、標準ブロック10は、運搬の際や施工の際、アイボルトを取り付けて容易に吊り上げることができる。
図2は、本願の第1実施形態に係る標準ブロック10と板状部材17を示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
板状部材17は、左右方向に長い板状の部材である。板状部材17は、例えば、硬質プラスチックから形成することができる。板状部材17は、必要に応じて背面11a側で上下の標準ブロック10の間に介在し、上下の標準ブロック10の角度を調整するのに用いる。
図3は本願の第1実施形態に係る天端ブロック20を示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
天端ブロック20は、本体21と、第1の凸部22と、第2の凸部23aと、第3の凸部23bと、吸出防止シート25と、アイボルト用埋込ナット26とを有する点において標準ブロック10と共通する。一方で、天端ブロック20は、標準ブロック10とは異なり、標準ブロック10の上部に形成された凹部14を有さない。
図4は本願の第1実施形態に係る基礎ブロック30を示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
基礎ブロック30は、標準ブロック10と略同一の平面形状を有し、上部に凹部34とアイボルト用埋込ナット36とを有している。凹部34は、正面31b側から見て右上に積まれる標準ブロック10の第2の凸部13aと、正面31b側から見て左上に積まれる標準ブロック10の第3の凸部13bとを収容する。凹部34は、その内側に左右方向に長い直方体状の空間を形成している。凹部34は、収容した第2、第3の凸部13a、13bの周囲に隙間を形成する寸法を有している。
基礎ブロック30の背面31aと正面31bは、上面31cに対して略垂直な向きに配置され、平面状に形成されている。正面31bは背面31aよりも大きく下方に延びている。下面31dは、正面31bの下端から背面31a側に、上面31cに対して略平行で、左右に長い長方形の平面状に形成されている。下面31dは正面31bから見た奥行方向において上面31cよりも短い寸法を有している。傾斜面31eは下面31dの背面31a側端と背面31a下端の間で四角形の平面状に形成されている。貫通孔38は正面31bから傾斜面31eにかけて、正面31bに対して略垂直に形成されている。
図5は本願の第1実施形態に係る左端ブロック40を示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
左端ブロック40は標準ブロック10の左側半分を取り除いたような形状をしている。具体的には、左端ブロック40は、正面41b側から見て奥行方向に長い本体41と、本体41の背面41a側部分から左右方向の全長にわたって下方に突出した第1の凸部42と、第1の凸部42と正面41bの間で正面41b側から見て右側部分から下方に突出した第2の凸部43と、を有している。本体41の上部には、上に積まれる標準ブロック10の第2の凸部13a、または、上に積まれる天端ブロック20の第2の凸部23aが収容される凹部44が形成されている。凹部44は、その内側に、左側に開放した直方体状の空間を形成している。本体41の上部略中央にはアイボルト用埋込ナット46が埋め込まれている。
図6は本願の第1実施形態に係る右端ブロック50を示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
右端ブロック50は標準ブロック10の右側半分を取り除いたような形状をしている。具体的には、右端ブロック50は、正面51b側から見て奥行方向に長い本体51と、本体51の背面51a側部分において左右方向の全長にわたって下方に突出した第1の凸部52と、第1の凸部52と正面51bの間で正面51b側から見て右側部分から下方に突出した第2の凸部53と、を有している。本体51の上部には、上に積まれる標準ブロック10の第3の凸部13b、または、上に積まれる天端ブロック20の第3の凸部23bが収容される凹部54が形成されている。凹部54は、その内側に、右側に開放した直方体状の空間を形成している。本体51の上部中央にはアイボルト用埋込ナット56が埋め込まれている。
図7は本願の第1実施形態に係る左天端ブロック60を示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
左天端ブロック60は凹部44を有さない左端ブロック40のような形状をしている。具体的には、左天端ブロック60は、正面61b側から見て奥行方向に長い本体61と、本体61の背面61a側部分において左右方向の全長にわたって下方に突出した第1の凸部62と、第1の凸部62と正面61bの間で正面61b側から見て右側部分から下方に突出した第2の凸部63とを有している。本体61の上部略中央にはアイボルト用埋込ナット66が埋め込まれている。
図8は本願の第1実施形態に係る右天端ブロック70を示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
右天端ブロック70は凹部54を有さない右端ブロック50のような形状をしている。具体的には、右天端ブロック70は、正面71b側から見て奥行方向に長い本体71と、本体71の背面71a側部分において左右方向の全長にわたって下方に突出した第1の凸部72と、第1の凸部72と正面71bの間で正面71b側から見て右側部分から下方に突出した第2の凸部73とを有している。本体71の上部略中央にはアイボルト用埋込ナット76が埋め込まれている。
図9は本願の第1実施形態に係る擁壁100の一部を示す平面図である。図9においては、上側に積まれたブロックの上側部分を実線で示し、上に積まれたブロックの下側部分を破線で示し、下に積まれたブロックの上側部分を点線で示している。
擁壁100は上述のブロックを正面側から見て千鳥状に布積みすることで形成される。擁壁100の大部分は、図9に示すように、標準ブロック10を左右方向に複数並べた上に、標準ブロック10を左右方向に半分ずらして複数積み上げることにより構成される。上に積まれた標準ブロック10の第2の凸部13aと第3の凸部13bは、その下に配置された標準ブロック10の凹部14内に収容される。これにより、上下に積まれた標準ブロック10が互いに左右方向に移動しないように拘束している。このことは標準ブロック10以外のブロックについても同様である。
上述のように標準ブロック10を半分ずつずらして千鳥状に積み上げると、1段おきに下の段よりも標準ブロック10の数が1つ少ない段が生じ、擁壁100の左端および右端に標準ブロック10の半分の空間が残ることとなる。その空間には、左端ブロック40または右端ブロック50を配置する。左端ブロック40の第2の凸部43は下に配置された標準ブロック10の凹部14内に収容される。右端ブロック50の第2の凸部53は下に配置された標準ブロック10の凹部14内に収容される。
図10は本願の第1実施形態に係る擁壁100の側面図である。
擁壁100は、図10に示すように、地面GL1と、地面GL1よりも高い位置にある地面GL2の間に構築される。擁壁100の一番下の部分(最下段)は、基礎ブロック30を左右方向に複数並べて構成する。基礎ブロック30は背面側が低くなるように傾けて配置される。基礎ブロック30は貫通孔38を通した鉄筋101による鉄筋挿入工によって地盤に固定される。
標準ブロック10、右端ブロック50、および、天端ブロック20は、背面側に少しずつずらして積み上げる。標準ブロック10の第1の凸部12、右端ブロック50の第1の凸部52、および、天端ブロック20の第1の凸部22は、下に配置されたブロックの背面側に配置される。これにより各ブロックが背面側の土壌からの土圧に対抗し、正面側に動かないように拘束されている。このことは左端ブロック40についても同様である。図10に示す第1実施形態において最上段は天端ブロック20のみで構成されている。しかし、天端ブロック20の数が、そのすぐ下の段に配置された標準ブロック10よりも1つ少なくなる高さに擁壁100を構成した場合には、擁壁100の最上段の左端部には左天端ブロック60を、最上段の右端部に右天端ブロック70を配置する。この場合も、左天端ブロック60の第1の凸部62、および、右天端ブロック70の第1の凸部72は、下の段の標準ブロック10の背面側に配置する。
標準ブロック10の吸出防止シート15、および、天端ブロック20の吸出防止シート25は、すぐ下の段に配置された隣り合うブロックの間の隙間と背面側の土壌との間に配置される。吸出防止シート15、25は、土壌が擁壁100の正面側に排出されるのを防ぐ。
図10において示力線FLを一点鎖線により示している。示力線FLとは、擁壁100の自重と擁壁100の裏側の土壌からの土圧の合力の通過点が描く軌跡である。示力線FLが擁壁100から外に外れなければ擁壁100は転倒しない。擁壁100は、上段の上下のブロックの間に、図2に示す板状部材17を配置し、擁壁100の上部を反り上がらせている。これにより、擁壁100の形状を示力線FLの曲線形状に近付け、示力線FLが擁壁100から外に外れないようにしている。
図11は本願の第1実施形態に係る擁壁100の平面図である。(a)は平面視において曲率中心が正面側にある擁壁100を示し、(b)は平面視において曲率中心が裏面側にある擁壁100を示している。
本願の第1実施形態に係る擁壁100は、図11に示すように、平面視において曲線状に構成することができる。図11において、擁壁100は円弧状をしているが、蛇行する曲線状に形成することもできる。
(第2実施形態)
次に本願の第2実施形態を図面を参照しながら説明する。第2実施形態においては、第1実施形態と同様の点については説明を適宜省略し、第1実施形態と異なる点を中心として説明する。第2実施形態のブロックの各部を指し示す参照符号は、第1実施形態において使用した参照符号に「200」を足した数字の参照符号を使用する。例えば、第1実施形態の本体11に対応する第2実施形態の部分には「211」の符号を付する。以下、複数種類のブロックについて説明するが、それらのブロックを総称として単に「ブロック」と呼ぶ場合がある。
図12は本願の第2実施形態に係る標準ブロック210を示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。(a)の図面に向かって右側が土壌に面する背面側であり、左側が擁壁100の正面側である。特に記載がない場合、正面側(図面左側)から標準ブロック210を見たときに右に見える側を標準ブロック210の右側とし、左に見える側を標準ブロック210の左側とする。図12以降の説明においても同様である。
本第2実施形態の標準ブロック210においては、上記第1実施形態の標準ブロック10とは異なり、本体211の高さ方向の寸法と左右方向の寸法が同程度である。また、本体211の正面211b側の角部が面取りされており、面取り部211eと面取り部211fが形成されている。
図13は本願の第2実施形態に係る基礎ブロック230を示している。(a)は平面図であり、(b)は側面図である。
本第2実施形態に係る基礎ブロック230は、第1実施形態の基礎ブロック30とは異なり、正面231b側から見た際の奥行方向の寸法が長い板状の本体231を有している。本体231は、平面視において、正面231b側から背面231a側に向かうにつれて左右方向の幅が狭まるように形成された側面231f、231gを有している。本体231の正面231b側には、標準ブロック210と同様に、面取り部231h、231iが形成されている。
本体231の正面231b側の上部には、正面231b側が低くなるように傾斜した第1傾斜面231kが形成されている。本体231の背面231a側の上部には、背面231a側に他の部分よりも低い上面を形成する段部231jが左右方向の全長にわたって形成されている。本体231の上部の略中央には、上に積まれる標準ブロック210の第2の凸部213aと第3の凸部213bが収容される凹部234が形成されている。
本体231の背面231a側の下部には、本体231の背面231a側が低い第2傾斜面232が左右方向の全長にわたって形成されている。第2傾斜面232は滑動抵抗力を増加させる。
図14は本願の第2実施形態に係る擁壁300の側面図である。また、図15は本願の第2実施形態に係る擁壁300の正面図である。擁壁300は、上記標準ブロック210、基礎ブロック230の他、第1実施形態と同様に、板状部材217、天端ブロック220、左端ブロック240、右端ブロック250を用いて構成される。また、必要に応じて、左天端ブロック260、右天端ブロック270を用いる。
図14に示すように、基礎ブロック230は、第1傾斜面231kが概略水平方向に配置されるように、背面231a側が低くなるように設置される。標準ブロック210、左端ブロック240、右端ブロック250は、その第1の凸部212、242、252(第1の凸部242は不図示)が基礎ブロック230の上部に形成された段部231gの背面231a側に隣接するように基礎ブロック230上に積まれる。
以上に説明した本願のブロック及び擁壁によれば、ブロック積擁壁を完全二次製品化することにより、石工、型枠工など技能職種の削減による労働力不足の解消、現場打ちコンクリートの養生期間削減による工期の短縮を図ることができる。例えば、現場における作業員は4名程度で、クレーン付トラックにより容易に据え付けることができる。
また、本願のブロック及び擁壁によれば、公知公認の設計法が適用でき、多種多様な条件で信頼性のある構造体とすることができる。従来のブロック積擁壁は経験的に作成された標準断面で設計を行ってきたため、理論的な安全性の確認が困難であった。
また、本願のブロック及び擁壁によれば、現場打設のコンクリートが省略できるため、養生期間が不要となり工程が短縮できる。従来のブロック積擁壁は、基礎コンクリート、胴込め、裏込めコンクリートを現場打ちで設けるため、養生期間が必要となり、施工時期や立地条件においては品質管理が困難となる。
また、本願のブロック及び擁壁によれば、自重及び土圧力等の合力作用位置で求められる示力線が擁壁内を通るように設計できるため、無駄のない構造体とすることができる。城の石垣などはこのような構造となっており極めて合理的である。従来は前面・背面とも一定勾配での構造としていたため、湾曲する示力線を包括する壁幅を必要としている。
また、本願のブロック及び擁壁によれば、ブロックは前後・左右の噛み合わせ構造となるため、地震時においても変形が極めて少ない。従来は胴込めコンクリートで擁壁を一体構造としているため、想定以上の力が作用した場合には壁全体が崩壊する。レベル2の地震に対しても、上記第1実施形態のように基礎ブロックに鉄筋挿入工を施工することで滑動力に対応することができる。近年の宅地造成等では地震による被害が懸念され、信頼性が求められている。
また、本願のブロック及び擁壁によれば、ブロックに取り付けられた吸出防止材をブロック間の隙間に当てるだけで直ちに埋め戻しができる。また、ブロックの隙間から排水可能なため、透水層を設ける必要がない。従来、擁壁は2m2に1箇所程度の水抜孔を設け、背面に砕石層を施工する構造となっているが、本願のブロック及び擁壁によれば、それらの工程を省略することができる。さらに、本願のブロック及び擁壁においては伸縮目地を設ける必要もない。
また、本願のブロック及び擁壁によれば、ブロックをクレーン付トラックで運搬し、そのクレーンで吊り上げ、擁壁を積み上げることができる。微調整はバール等で可能である。また、ブロックにアイボルトを取り付けて容易に吊ることが可能であり、作業性も良く安全である。従来は専用のクランプを使用し、数個分を挟んで吊り込むため、安全性に劣る。
また、本願のブロック及び擁壁によれば、階段状の構造となるため、美観に優れている。また、従来、擁壁は平面となる場合が多く、景観的に威圧感を避けられないが、上記のように曲面状に形成することで、威圧感を軽減することができる。
10、210 標準ブロック
11、211 本体
11a、211a 背面
11b、211b 正面
211e、211f 面取り部
12、212 第1の凸部
13a、213a 第2の凸部
13b、213b 第3の凸部
14、214 凹部
15、215 吸出防止シート
16、216 アイボルト用埋込ナット
17、217 板状部材
20、220 天端ブロック
21 本体
22 第1の凸部
23a 第2の凸部
23b 第3の凸部
25 吸出防止シート
26 アイボルト用埋込ナット
30、230 基礎ブロック
31、231 本体
31a、231a 背面
31b、231b 正面
31c 上面
31d 下面
31e 傾斜面
231f 左側面
231g 右側面
231h、231i 面取り部
231j 段部
232 第2傾斜面
34、234 凹部
36 アイボルト用埋込ナット
38 貫通孔
40、240 左端ブロック
41a 背面
41b 正面
42 第1の凸部
43 第2の凸部
44 凹部
46 アイボルト用埋込ナット
50、250 右端ブロック
51 本体
51a 背面
51b 正面
52 第1の凸部
53 第2の凸部
54 凹部
56 アイボルト用埋込ナット
60、260 左天端ブロック
61a 背面
61b 正面
62 第1の凸部
63 第2の凸部
66 アイボルト用埋込ナット
70、270 右天端ブロック
71a 背面
71b 正面
72 第1の凸部
73 第2の凸部
76 アイボルト用埋込ナット
100、300 擁壁
101 鉄筋
GL1 地面
GL2 地面
FL 示力線

Claims (5)

  1. 土壌側に面する背面と、
    背面とは反対側の正面と、を有し、
    正面側から見て複数個を千鳥状に布積みすることで擁壁を形成するブロックであって、
    本体と、
    前記本体の前記背面側部分から下方に突出し、下に積まれる前記ブロックの前記背面と前記土壌との間に配置される第1の凸部と、
    前記第1の凸部と前記正面の間で、前記正面側から見て前記本体の左側部分から下方に突出した第2の凸部と、
    前記第1の凸部と前記正面の間で、前記正面側から見て前記本体の右側部分から下方に突出した第3の凸部と、
    前記本体の上側部分に形成され、前記正面側から見て右上に積まれる前記ブロックの前記第2の凸部と、前記正面側から見て左上に積まれる前記ブロックの前記第3の凸部とが収容される凹部と、を有し、
    前記第1の凸部は、前記正面側から見て左右の全長にわたって形成され、
    前記本体は、前記正面側から前記背面側に向かうにつれてすぼまった形状をし、平面視において台形状をしており、
    前記第1の凸部は、前記本体の前記背面と同一平面上の面と、前記本体の前記左側の面と同一平面上の面と、前記本体の前記右側の面と同一平面上の面と、を有し、
    前記第2の凸部は、前記本体の前記左側の面と同一平面上の面を有し、
    前記第3の凸部は、前記本体の前記右側の面と同一平面上の面を有することを特徴とするブロック。
  2. さらに、前記第1の凸部に取り付けられ、下に積まれた前記ブロックの隙間を覆う吸出防止シートを有することを特徴とする請求項1に記載のブロック。
  3. さらに、上部にアイボルト用埋込ナットを有することを特徴とする請求項1または2に記載のブロック。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のブロックを有し、
    前記ブロックの前記背面側部分と上に積み重ねられる前記ブロックとの間に介在した板状部材を有することを特徴とする擁壁。
  5. 最下段に配置され、鉄筋挿入工により前記地盤に固定された基礎ブロックを有することを特徴とする請求項4に記載の擁壁。
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