JP7275457B2 - 基礎構造及び基礎工法 - Google Patents

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Description

本発明は、基礎構造及び基礎工法に関する。
下記特許文献1には、地中に格子状に構築された壁状の地盤改良体と、地盤改良体で支持された建物の基礎部と、地盤改良体で区画された領域内へ設けられた杭と、を備えた基礎構造が記載されている。
特開2011-163080号公報
上記特許文献1に示された基礎構造においては、基礎部から下向きに突出した突起部が杭に支持されている。この突起部は、地盤改良体と離隔して配置されている。このため、建物に作用する水平力を地盤改良体へ伝達するために、突起部と地盤改良体との間に、地盤改良体と同等以上の強度を有する伝達部材を構築している。伝達部材は例えば改良地盤で形成されるため、施工手間がかかる。
本発明は上記事実を考慮して、簡易な構成で建物に作用する水平力を地盤改良体へ伝達することを目的とする。
請求項1の基礎構造は、地地盤を複数の領域に区画する壁状の地盤改良体と、前記地盤改良体に支持された建物の基礎底版と、一部の側面が前記地盤改良体と接し、他の側面が前記地盤と接するように前記基礎底版から下向きに突出した突出部と、上端部が前記突出部に埋設された又は上端面が前記突出部と接する杭と、を備えている。
請求項1に記載の基礎構造では、地盤が壁状の地盤改良体によって複数の領域に区画されている。このため、区画された領域間で土砂の移動が抑制される。これにより、地震時における地盤のせん断変形が抑制され、地盤が液状化し難くなる。
また、杭の上端部が、基礎底版から下向きに突出した突出部に埋設されている。又は杭の上端面が突出部に接している。これにより建物が杭に支持される。
さらに、突出部は、少なくとも一側面が地盤改良体と接している。これにより、建物に入力された少なくとも一方向の水平力が、突出部の側面を介して地盤改良体へ伝達される。したがって、簡易な構成で建物に作用する水平力を地盤改良体へ伝達することができる。
請求項2の基礎構造は、請求項1に記載の基礎構造において、前記地盤改良体は格子状に形成されている。
請求項2に記載の基礎構造では、地盤改良体が格子状に形成されている。このため、例えば地盤改良体が格子状ではない箱状に形成されている場合と比較して、地盤改良体によって区画される領域が細分化される。これにより、地盤のせん断変形の抑制効果が高くなる。
請求項3の基礎工法は、地盤に壁状の地盤改良体を構築して前記地盤を複数の領域に区画する工程と、前記地盤に杭を埋設する工程と、前記地盤における前記地盤改良体に接する部分を掘削して、一部の壁部が前記地盤改良体によって形成され、他の壁部が前記地盤によって形成される、前記杭の上端面が露出した凹部を形成する工程と、前記凹部及び前記地盤改良体の上部にコンクリートを打設して建物の基礎底版を構築する工程と、を備えている。
請求項3に記載の基礎工法では、地盤が壁状の地盤改良体によって複数の領域に区画される。このため、区画された領域間で土砂の移動が抑制される。これにより、地震時における地盤のせん断変形が抑制され、地盤が液状化し難くなる。
また、杭の上端面が露出した凹部に基礎底版のコンクリートを打設するため、建物が杭に支持される。
さらに、凹部は地盤において地盤改良体と接する部分に形成される。これにより、建物に入力された水平力が、凹部に充填されたコンクリートを介して地盤改良体へ伝達される。したがって、簡易な構成で建物に作用する水平力を地盤改良体へ伝達することができる。
請求項4の基礎構造は、請求項1に記載の基礎構造において、前記基礎底版と前記突出部に跨って鉄筋が配筋されている。
請求項5の基礎構造は、請求項2に記載の基礎構造において、前記突出部は平面視で四角形状であり、互いに隣接する二つの側面が、前記地盤改良体と接している。
本発明によると、簡易な構成で建物に作用する水平力を地盤改良体へ伝達することができる。
本発明の実施形態に係る基礎構造が適用された建物の一例を示す立断面図である。 本発明の実施形態に係る基礎構造の一例を示す平面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る基礎工法において地盤に地盤改良体を形成した状態を示す立断面図であり(B)は地盤に杭を埋設した状態を示す立断面図であり(C)は地盤を根切した状態を示す立断面図であり(D)は地盤を根切して形成された凹部の底面に捨てコンクリートを打設した状態を示す立断面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る基礎工法において地盤を根切して形成された凹部に型枠を設置した状態を示す立断面図であり(B)は凹部に配筋した状態を示す立断面図であり(C)は凹部及び凹部の上方にコンクリートを打設して基礎底版及び突出部を形成した状態を示す立断面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る基礎構造において突出部の一側面のみを地盤改良体の側壁に接して配置した変形例を示す平面図であり(B)は一つの突出部に二つの杭を配置した変形例を示す平面図であり(C)は突出部において互いに対向する二つの側面を地盤改良体の側壁に接して配置した変形例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る基礎構造において地盤改良体の長手方向に沿う側壁に接して突出部を配置した例を示す平面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る基礎構造において地盤改良体をX方向に沿う側壁のみで形成した変形例を示す平面図であり(B)は地盤改良体をY方向に沿う側壁のみで形成した変形例を示す平面図である。 (A)は比較例に係る基礎構造において地盤改良体と突出部を形成する凹部とを離隔して配置し型枠を配置した例を示す立断面図であり(B)は型枠を配置しない例を示す立断面図であり(C)は型枠に代えて段差山留めを設置した例を示す立断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る基礎構造及び基礎工法について、図面を参照しながら説明する。各図面において同一の符号を用いて示される構成要素は、同一の構成要素であることを意味する。また、各図面において重複する構成及び符号については、説明を省略する場合がある。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において構成を省略する、又は異なる構成と入れ替える等、適宜変更を加えて実施することができる。
<基礎構造>
(地盤)
図1に示すように、本実施形態に係る基礎構造10は、軟弱な地盤12に対して施工される基礎構造である。地盤12は、地震時に液状化の発生が予想される液状化層12Aを地表面付近(表層)に備えている。
(地盤改良体)
地盤12には、建物14の鉛直支持力の補強及び液状化対策のための地盤改良体20が構築されている。地盤改良体20は、液状化層12Aの下方の非液状化層へ1m程度根入れされている。なお、地盤改良体20は、液状化層12Aの深さと略一致する深さとしてもよい。
地盤改良体20は、スラリー状のセメント系固化材によって形成された安定剤と、地盤12の中の土とを、図示しない撹拌装置で撹拌して固化させて形成されている。
また、地盤改良体20は、図2に示すように、柱状改良体22を横方向に連続して並べて壁状に形成されている。つまり、この地盤改良体20は、隣接する柱状改良体22の周壁22Aの一部を共有化させて連続的に一体化させることで壁状に形成されており、全体的には平面視で格子状に構築されている。これにより、地盤改良体20は、地盤12(液状化層12A)を複数の領域Vに区画している。
地盤改良体20の壁部としての側壁20X、20Yには、柱状改良体22の周壁22Aを連続的に一体化させたことにより、凹凸が形成されている。すなわち、地盤改良体20の側壁20X、20Yには、平面視円弧状の凸部が形成されるとともに、その凸部間に、凹部が形成されている。なお、側壁20XはX方向に沿う側壁であり、側壁20YはY方向に沿う側壁である。X方向、Y方向は略直交しており、建物14における架構の延設方向と一致している。
(杭)
格子状の地盤改良体20で区画された複数の領域V内には、それぞれ円柱状の杭30が設けられている。杭30としては、現場打ちコンクリート杭のほか、既成杭を用いる事ができる。また、杭30としては支持杭及び摩擦杭の何れを採用してもよいが、先端は少なくとも液状化層12Aより深い位置に配置されている。
杭30は、図4(C)に示すように、上端面(頭部)30Aが、地盤改良体20の上端面(頭部)20Bより所定高さ(例えば10cm~30cm程度)だけ低い位置に配置されている。また、この上端面30A(杭30の上端部)は突出部44に埋設されている。
図1に示すように、杭30は、建物14における柱14Aの下方に設けられている。杭30は、外周面が地盤改良体20と距離H以上離隔して配置されている。距離Hの寸法は特に限定されるものではないが、杭30及び地盤改良体20の鉛直施工精度を考慮して、これらが互いに干渉し難い寸法(一例として500mm以上)に設定することが好ましい。
(基礎部)
図1に示すように、地盤改良体20及び杭30の上方にはコンクリートが打設され、建物14の基礎部40が構築されている。基礎部40は、基礎底版42と、基礎底版42の底面から下向きに突出した突出部44と、を備えている。
基礎底版42は、地盤改良体20の上方に構築され、地盤改良体20に支持されている。突出部44は、基礎底版42と一体的に形成されたパイルキャップ(キャピタル)である。上述したように、突出部44には杭30の上端部が埋設されている(図4(C)参照)。
これにより、基礎部40における基礎底版42が複数の突出部44を介して複数の杭30に支持される。また、建物14による鉛直荷重が、基礎部40を介して地盤改良体20及び杭30で支持される。
図2に示すように、突出部44は、平面視で略四角形状とされている。突出部44において互いに隣接する二つの側面44X、44Yは、それぞれ地盤改良体20の側壁20X、20Yに接して配置されている。また、側面44X、44Yは、それぞれ側壁20X、20Yの凹凸と噛み合って(凸部と凹部のそれぞれに沿うようにして)配置されている。
<基礎工法>
基礎構造10を構築するためには、まず、図3(A)に示すように、地盤12の液状化層12Aに地盤改良体20を構築する。
この際、地盤改良体20を、液状化層12Aの下方の非液状化層へ1m程度根入れして形成する。なお、地盤改良体20の深さは、液状化層12Aの深さと略一致する深さとしてもよいし、液状化層12Aより浅く形成してもよい。浅く形成することで施工を簡略化することができ、深く形成することで液状化に対する抵抗力を高めることができる。
また、地盤改良体20は、図2に示すように平面視で格子状に構築して、地盤12(液状化層12A)を複数の領域Vに区画する。
次に、図3(B)に示すように地盤改良体20と離れた位置に杭30を埋設(構築)する。杭30は、上端面30Aが地盤改良体20の上端面20Bより所定高さ(例えば10cm~30cm程度)だけ低い位置に配置されるように埋設する。
次に、図3(C)に示すように地盤12を掘削(根切り)する。地盤12は、杭30の上端面30Aが露出する深さまで掘削される。また、地盤12は、地盤改良体20の側壁20X、20Yが露出するように掘削される。これにより、凹部44Eが形成される。凹部44Eは、その底面に杭30の上端面30Aが露出している。また、凹部44Eにおいて互いに隣接する1組の側面が、地盤改良体20の側壁20X、20Yによって形成される。
なお、凹部44Eの側面において、側壁20X、20Yによって形成される側面以外の側面44Fは、鉛直方向に対して斜めに法面を形成する。
次に、凹部44Eの底面及び側面44Fを地均しして、図3(D)に示すように凹部44Eの底面に捨てコンクリート46Aを打設する。
次に、図4(A)に示すように、凹部44Eの内部に型枠48を設置する。型枠48は、凹部44Eにおいて斜めの側面44Fより内側(杭30寄り)に、略鉛直方向に沿って配置される。
そして、図4(B)に示すように、型枠48と側面44Fとの間に捨てコンクリート46Bを打設して型枠48を撤去し、凹部44Eに略鉛直方向に沿う側面44Gを形成する。これにより、凹部44Eは、図4(C)に示す突出部44に対応する形状に形成される。
なお、型枠48は鋼製型枠とされ、別の突出部44を形成する際に転用される。また、型枠48と側面44Fとの間に打設される捨てコンクリート46Bは、基礎底版42を形成するための捨てコンクリート46Cと一体的に打設することができる。
次に、凹部44Eの側面44G、底面及び側壁20X、20Yに沿って鉄筋44Hを配筋する。鉄筋44Hは、上端部を凹部44Eの外側へ折り曲げて配筋する。そして、図4(C)に示すように、凹部44E及び凹部44Eの上部空間へコンクリートを打設する。
これにより、杭30の上方に突出部44が形成され、突出部44の上方に基礎底版42が形成される。また、突出部44と基礎底版42とは一体的に形成され、これらの突出部44と基礎底版42とによって、基礎部40が形成される。
<作用・効果>
本実施形態に係る基礎構造10及び基礎工法では、図1、図2に示すように地盤12が壁状の地盤改良体20によって複数の領域Vに区画されている。このため、区画された領域V間で土砂の移動が抑制される。これにより、地震時における地盤12(液状化層12A)のせん断変形が抑制され、地盤が液状化し難くなる。
また、図4(C)に示すように杭30の上端面30Aを含む上端部が、基礎底版42から下向きに突出した突出部44に埋設されている。これにより図1に示す建物14が杭30に支持される。
なお、杭30の上端部を突出部44に埋設する埋設深さは、杭頭の設計固定度に応じて、適宜決定することができる。埋設深さを深くすることで、杭頭に作用するせん断力を突出部44が負担することができる。また、杭30の上端部は必ずしも突出部44に埋設する必要はなく、例えば杭30の上端面30Aを、突出部44の下端面と接する構成としてもよい。
さらに、図2に示すように、突出部44は、側面44X、44Yが地盤改良体20と接している。これにより、建物14(図1参照)に入力された水平力(建物14が変位した際の慣性力)が、突出部44を介して地盤改良体20へ伝達される。
具体的には、建物14に入力されるX方向に沿う水平力PXは、突出部44を介して地盤改良体20のY方向に沿う側壁20Yへ伝達される。同様に、建物14に入力されるY方向に沿う水平力PYは、突出部44を介して地盤改良体20のX方向に沿う側壁20Xへ伝達される。
これにより、簡易な構成で建物14に作用する水平力を地盤改良体20へ伝達することができる。
また、地盤改良体20の側壁20X、20Yにはそれぞれ凹凸が形成されており、突出部44の側面44X、44Yは、それぞれこの凹凸と噛み合って形成されている。このため、建物14に入力されるX方向に沿う水平力PXは、突出部44の側面44XからX方向に沿う側壁20Xへ伝達される。同様に、建物14に入力されるY方向に沿う水平力PYは、突出部44の側面44YからY方向に沿う側壁20Yへ伝達される。
したがって、側壁20X、20Yに凹凸が形成されていない構成と比較して、建物14に作用する水平力を地盤改良体20へ伝達する効果を高めることができる。
また、基礎構造10では、地盤改良体20が格子状に形成されている。このため、例えば地盤改良体20が格子状ではない箱状に配置されている場合と比較して、地盤改良体20によって区画される領域Vが細分化される。これにより、地盤12のせん断変形の抑制効果が高くなる。
また、基礎構造10を構築する基礎工法では、図4(A)に示すように、突出部44を形成するための凹部44Eが、部分的に、地盤改良体20の側壁20X、20Yによって形成される。換言すると、突出部44が、地盤改良体20の側壁20X、20Yに接して(すなわち、側壁20X、20Yを型枠として)形成される。これにより、型枠48の必要量を削減することができる。
これに対して、図8(A)に示す比較例においては、凹部440Eが地盤改良体20と離隔して配置されている。このため、地盤改良体20の側壁20X、20Yを、突出部の型枠として利用することができない。したがって、全ての側面440F側に型枠48を設ける必要があり、本発明の実施形態と比較して型枠48の必要量が多くなる。また、この比較例においては、凹部440Eを形成するための掘削土量が、本発明の実施形態と比較して多くなる。
また、図8(B)に示す比較例のように、型枠48を用いず側面が傾斜した突出部を形成する場合(凹部442Eに型枠48を配置せずコンクリートを打設する場合)、本発明の実施形態と比較して、突出部を形成するためのコンクリート(捨てコンクリートと比較して高強度のコンクリート)の必要量が多くなる。さらに、強度を確保するための配筋量が多くなる。
また、図8(C)に示す比較例では、段差山留め480を用いて凹部444Eを形成している。段差山留め480は、突出部の底面より深い位置まで埋設して土圧に抵抗させる。このため施工手間がかかる。また、段差山留め480は地盤12に埋設して残置するため、再利用することが難しい。
<その他の実施形態>
上記実施形態においては、図2に示すように、突出部44において互いに隣接する二つの側面44X、44Yを、それぞれ地盤改良体20の側壁20X、20Yに接して配置したが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば図5(A)に示すように、突出部44における一つの側面44Xのみを、地盤改良体20の側壁20Xに接して配置してもよい。突出部44においてX方向に沿う一つの側面44Xを、地盤改良体20においてX方向に沿う側壁20Xに接して配置することで、Y方向に沿う水平力PYを地盤改良体20に伝達することができる。
また、図示は省略するが、突出部44における一つの側面44Yのみを、地盤改良体20の側壁20Yに接して配置してもよい。
なお、突出部44を地盤改良体20においてX方向に沿う側壁20Xに接して配置する実施例は、地盤改良体20が、図6に示すように形成されている場合に適用することが好適である。
具体的には、図6においては、地盤改良体20における側壁20X、20Yが等しい間隔で配置されている。また、建物14(図1参照)の長軸方向がX方向とされている。このため、Y方向に沿う側壁20Yの数量(図6では9枚)が、X方向に沿う側壁20Xの数量(図6では6枚)より多い。
つまり、X方向に沿う水平力PXが伝達される側壁20Yの数量(9枚)に対して、Y方向に沿う水平力PYが伝達される側壁20Xの数量(6枚)が少ない。このため、Y方向に沿う水平力PYは、X方向に沿う水平力PXと比較して地盤改良体20へ伝達され難い。
そこで、突出部44をX方向に沿う側壁20Xに接して配置することで、Y方向に沿う水平力PYを、建物14から地盤改良体20へ伝達し易くなる。
なお、図6に示した例においては、複数設けられた突出部44の全てが側壁20Xの一方側(図6の紙面上側)に接しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば複数の突出部44のうち、一部の突出部を、側壁20Xの他方側(図6の紙面下側)に配置してもよい。このようにすれば、建物14から地盤改良体20への水平力の伝達効率を高めることができる。
また、図6に示した例においては、全ての突出部44を地盤改良体20に接して配置しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。つまり突出部44が複数設けられている場合、これらの突出部44のなかには、地盤改良体20に接していないものがあってもよい。一部の突出部44が地盤改良体20と接していれば、建物14から地盤改良体20へ水平力を伝達することができる。
また、上記実施形態においては、図2に示すように、1つの突出部44に1つの杭30を配置しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば図5(B)、(C)に示す突出部50、52のように、1つの突出部に複数の杭30を配置してもよい。突出部に配置する杭30の数は、杭30の直径や間隔等によって適宜決定すればよい。
なお、図5(C)の突出部52は、互いに「対向」する二つの側面52X1、52X2を、地盤改良体20のX方向に沿う側壁20Xに接して配置している。このように形成することで、Y方向に沿う水平力PYに抵抗する効果を高めることができる。
また、上記実施形態の地盤改良体20においては、図2に示すように、柱状改良体22を連続して並べて形成された側壁20X、20Yの表面に凹凸が形成されているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば地盤改良体は、側壁に凹凸を備えない形状としてもよい。凹凸を備えない形状としても、建物14に入力される水平力は、突出部44の側面44X、44Yから、側壁20X、20Yへ伝達される。
さらに、上記実施形態においては、図2に示すように、地盤改良体20を格子状に形成しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば地盤改良体は、側壁をX方向及びY方向の何れか一方に沿って並列配置することにより形成してもよい。
すなわち、図7(A)に示すようにX方向に沿う側壁20Xを並列配置すれば、建物14(図1参照)に入力されるY方向に沿う水平力PYを、突出部44のX方向に沿う側面44Xから側壁20Xへ伝達することができる。
また、図7(B)に示すようにY方向に沿う側壁20Yを並列配置すれば、建物14(図1参照)に入力されるX方向に沿う水平力PXを、突出部44のY方向に沿う側面44Yから側壁20Yへ伝達することができる。
また、上記実施形態においては、図4(C)に示すように、突出部44と地盤改良体20との間の地盤12(液状化層12A)を地盤改良していないが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば地盤12の表層(一例として杭30の上端面30Aより高い位置にある部分)を地盤改良して強度を大きくしてもよい。これにより、建物14から突出部44を介して地盤改良体20へ水平力を伝達し易くできる。
12 地盤
12A 液状化層(地盤)
14 建物
20 地盤改良体
30 杭
42 基礎底版
44 突出部
44E 凹部

Claims (5)

  1. 地盤を複数の領域に区画する壁状の地盤改良体と、
    前記地盤改良体に支持された建物の基礎底版と、
    一部の側面が前記地盤改良体と接し、他の側面が前記地盤と接するように前記基礎底版から下向きに突出した突出部と、
    上端部が前記突出部に埋設された又は上端面が前記突出部と接する杭と、
    を備えた基礎構造。
  2. 前記地盤改良体は格子状に形成されている、請求項1に記載の基礎構造。
  3. 地盤に壁状の地盤改良体を構築して前記地盤を複数の領域に区画する工程と、
    前記地盤に杭を埋設する工程と、
    前記地盤における前記地盤改良体に接する部分を掘削して、一部の壁部が前記地盤改良体によって形成され、他の壁部が前記地盤によって形成される、前記杭の上端面が露出した凹部を形成する工程と、
    前記凹部及び前記地盤改良体の上部にコンクリートを打設して建物の基礎底版を構築する工程と、
    を備えた基礎工法。
  4. 前記基礎底版と前記突出部に跨って鉄筋が配筋されている、請求項1に記載の基礎構造
  5. 前記突出部は平面視で四角形状であり、互いに隣接する二つの側面が、前記地盤改良体と接している、請求項2に記載の基礎構造
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