JP6913279B2 - 気密パッケージ - Google Patents

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Description

本発明は、パッケージ基体及びそれを用いた気密パッケージに関し、具体的には、内部素子を収容するためのキャビティを有するパッケージ基体及びそれを用いた気密パッケージに関する。
気密パッケージは、一般的に、パッケージ基体と、光透過性を有するガラス蓋と、それらの内部に収容される内部素子と、を備えている。
気密パッケージの内部に実装されるセンサー素子等の内部素子は、周囲環境から浸入する水分により劣化する虞がある。従来まで、パッケージ基体とガラス蓋とを一体化するために、低温硬化性を有する有機樹脂系接着剤が使用されていた。しかし、有機樹脂系接着剤は、水分や気体を完全に遮蔽できないため、内部素子を経時的に劣化させる虞がある。
一方、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含む封着材料に用いると、封着部分が周囲環境の水分で劣化し難くなり、気密パッケージの気密信頼性を確保し易くなる。
しかし、ガラス粉末は、有機樹脂系接着剤よりも軟化温度が高いため、封着時に内部素子を熱劣化させる虞がある。このような事情から、近年、レーザー封着が注目されている。レーザー封着によれば、封着すべき部分のみを局所的に加熱することが可能であり、内部素子を熱劣化させることなく、パッケージ基体とガラス蓋とを気密一体化することができる。
特開2013−239609号公報 特開2014−236202号公報
ところで、パッケージ基体は、一般的に、略矩形の基部と、該基部の外周に沿って設けられた略額縁状の枠部とを有している。この基部と枠部で形成される内部空間(キャビティ)に、内部素子が収容される。
近年、気密パッケージの小型化の進展により、枠部の幅が狭小化してきている。枠部の幅が狭小化すると、パッケージ基体の前駆体を焼成、焼結してパッケージ基体を得る際に、パッケージ基体が変形し易くなり、場合によっては、パッケージ基体にクラックが発生して、気密パッケージを作製した時に気密信頼性を確保できない虞が生じる。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その技術的課題は、枠部の幅が狭小化しても、変形やクラックが生じ難いパッケージ基体を創案することである。
本発明者等は、キャビティの内壁の隅部に応力緩衝部を設けることにより、上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として、提案するものである。すなわち、本発明のパッケージ基体は、略矩形の基部と、該基部の外周に沿って設けられた略額縁状の枠部と、を有し、該枠部の内壁隅部の全部又は一部に応力緩衝部を有することを特徴とする。
本発明のパッケージ基体は、略矩形の基部と、該基部の外周に沿って設けられた略額縁状の枠部と、を有している。このようにすれば、このようにすれば、キャビティ内にセンサー素子等の内部素子を収容し易くなる。
本発明者等の調査によると、パッケージ基体の前駆体の焼成、焼結した後に、パッケージ基体の枠部の内壁隅部に凹みやクラックが生じ易いことに着目し、その内壁隅部に応力緩衝部を設けると、その凹みやクラックが生じ難くなることを見出した。そこで、本発明のパッケージ基体は、枠部の内壁隅部の全部又は一部に応力緩衝部を有し、つまり枠部の4カ所の内壁隅部の内、少なくとも1カ所の内壁隅部に応力緩衝部を有する。
第二に、本発明のパッケージ基体は、枠部の頂部側から見た時に、応力緩衝部が円弧状であることが好ましい。
第三に、本発明のパッケージ基体は、枠部の頂部側から見た時に、応力緩衝部が直線状であり、且つ該応力緩衝部と隣接する内壁のなす角度が100°〜160°であることが好ましい。
第四に、本発明のパッケージ基体は、枠部の頂部側から見た時に、枠部の外壁隅部が面取りされていないことが好ましい。つまり枠部の頂部側から見た時に、枠部の外壁隅部の外形が略矩形であることが好ましい。
第五に、本発明のパッケージ基体は、パッケージ基体が、ガラスセラミック、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムの何れか、或いはこれらの複合材料であることが好ましい。
以下、図面を参照しながら、本発明のパッケージ基体を説明する。図1(a)は、従来のパッケージ基体の実施形態を説明するための概略斜視図であり、図1(b)は、従来のパッケージ基体の実施形態の要部Xを拡大した概略斜視図である。図1(a)から分かるように、パッケージ基体1は、略矩形の基部2と、基部2の外周に沿って設けられた略額縁状の枠部3と、を有している。枠部3の内壁隅部4は、隣接する内壁同士のなす角度が90°となるように形成されている。枠部3の外壁隅部5は、隣接する外壁同士のなす角度が90°となるように形成されている。図1(b)から分かるように、パッケージ基体1の前駆体の焼成、焼結時の収縮に起因して、矢印の方向の応力が発生して、枠部3の内壁隅部4に応力や変形の集中箇所が発生する。そして、この応力や変形量の集中により、枠部3の内壁隅部4からクラック6が発生している。
図2(a)は、本発明のパッケージ基体の一実施形態を説明するための概略図であり、枠部の頂部側から見た時の概略図であり、図2(b)は、本発明のパッケージ基体の他の実施形態を説明するための概略図であり、枠部の頂部側から見た時の概略図である。図2(a)から分かるように、パッケージ基体10は、略矩形の基部11と、基部11の外周に沿って設けられた略額縁状の枠部12と、を有している。枠部12の内壁隅部13は、何れも応力緩衝部14を有している。応力緩衝部14は、枠部12の頂部側から見た時にφ0.5mm以上の円弧状になっている。この応力緩衝部14により、枠部12の内壁隅部13に応力や変形量が集中し難くなる。また、枠部12の外壁隅部15は、枠部12の頂部側から見た時に、外壁同士のなす角度が90°となるように形成されており、面取りされていない。
図2(b)から分かるように、パッケージ基体20は、略矩形の基部21と、基部21の外周に沿って設けられた略額縁状の枠部22と、を有している。枠部22の内壁隅部23には、応力緩衝部24を有している。応力緩衝部24は、枠部22の頂部側から見た時に応力緩衝部24と隣接する内壁と135°の角度で連結している。この応力緩衝部24により、枠部22の内壁隅部23に応力や変形量が集中し難くなる。また、枠部22の外壁隅部25は、何れも枠部22の頂部側から見た時に、外壁同士のなす角度が90°となるように形成されており、面取りされていない。
第六に、本発明の気密パッケージは、パッケージ基体とガラス蓋とが封着材料層を介して気密封着された気密パッケージにおいて、該パッケージ基体が、上記のパッケージ基体であることが好ましい。
第七に、本発明の気密パッケージは、封着材料層の平均厚みが8.0μm未満であることが好ましい。このようにすれば、レーザー封着の精度を高めることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の気密パッケージを説明する。図3は、本発明の気密パッケージの一実施形態を説明するための概略断面図である。図3から分かるように、気密パッケージ30は、パッケージ基体31とガラス蓋32とを備えている。また、パッケージ基体31は、略矩形の基部33と、基部33の外周に沿って設けられた略額縁状の枠部34と、を有している。そして、枠部34の4カ所の内壁隅部には応力緩衝部(図示されていない)が形成されている。
パッケージ基体31の枠部34内(枠部34、基部33及びガラス蓋32で構成される空間内)には、内部素子35が収容されている。なお、パッケージ基体31内には、内部素子35と外部を電気的に接続する電気配線(図示されていない)が形成されている。
封着材料層36は、パッケージ基体31の枠部34の頂部とガラス蓋32の内部素子35側の表面との間に、枠部34の頂部の全周に亘って配されている。また、封着材料層36は、ビスマス系ガラスと耐火性フィラー粉末とを含んでいるが、実質的にレーザー吸収材を含んでいない。そして、封着材料層36の幅は、パッケージ基体31の枠部34の頂部の幅よりも小さく、更にガラス蓋32の端縁から離間している。更に封着材料層36の平均厚みは8.0μm未満になっている。
また、上記気密パッケージ30は、次のようにして作製することができる。まず封着材料層36と枠部34の頂部が接するように、封着材料層36が予め形成されたガラス蓋32をパッケージ基体31上に載置する。続いて、押圧治具を用いてガラス蓋32を押圧しながら、ガラス蓋32側から封着材料層36に沿って、レーザー照射装置から出射したレーザー光Lを照射する。これにより、封着材料層36が軟化流動し、パッケージ基体31の枠部34の頂部の表層と反応することで、パッケージ基体31とガラス蓋32が気密一体化されて、気密パッケージ30の気密構造が形成される。
(a)は、従来のパッケージ基体の実施形態を説明するための概略斜視図であり、(b)は、従来のパッケージ基体の実施形態の要部Xを拡大した概略斜視図である。 (a)は、本発明のパッケージ基体の一実施形態を説明するための概略図であり、枠部の頂部側から見た時の概略図であり、(b)は、本発明のパッケージ基体の他の実施形態を説明するための概略図であり、枠部の頂部側から見た時の概略図である。 本発明の気密パッケージの一実施形態を説明するための概略断面図である。 マクロ型DTA装置で測定した時の封着材料の軟化点を示す模式図である。
本発明のパッケージ基体は、略矩形の基部と、該基部の外周に沿って設けられた略額縁状の枠部と、を有する。このようにすれば、パッケージ基体の枠部内にセンサー素子等の内部素子を収容し易くなる。またデバイスとして機能する有効面積を拡大することができる。
本発明のパッケージ基体は、枠部の内壁隅部の全部又は一部に応力緩衝部を有し、好ましくは枠部の内壁隅部の全部に応力緩衝部を有する。このようにすれば、パッケージ基体の前駆体の焼成、焼結した後に、パッケージ基体に変形やクラックが生じ難くなる。
応力緩衝部は、枠部の頂部側から見た時に円弧状であることが好ましく、曲率半径0.5mm以上、1.0mm以上、特に1.5mm以上の円弧状であることが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体の前駆体の焼成、焼結した後に、パッケージ基体に変形やクラックが生じ難くなる。
応力緩衝部は、枠部の頂部側から見た時に直線状であり、且つ隣り合う内壁と100°〜160°の角度、特に125〜145°の角度で連結していることが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体の前駆体の焼成、焼結した後に、パッケージ基体に変形やクラックが生じ難くなる。
枠部の外壁隅部は、枠部の頂部側から見た時に面取りされていないことが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体の強度を高めることができる。
枠部の頂部の幅は、好ましくは100〜6000μm、500〜4500μm、特に1000〜3000μmである。枠部の頂部の幅が狭過ぎると、パッケージ基体の前駆体を焼成、焼結した時に変形やクラックが発生し易くなる。一方、枠部の頂部の幅が広過ぎると、デバイスとして機能する有効面積が小さくなる。なお、枠部の頂部の幅が狭い程、パッケージ基体の前駆体を焼成、焼結する際に、枠部の内壁隅部に凹みやクラックが発生し易くなるため、枠部の内壁隅部に応力緩衝部を形成するメリットが相対的に大きくなる。
パッケージ基体の枠部の高さ、つまりパッケージ基体から基部の厚みを引いた高さは、好ましくは200〜4000μm、特に500〜3000μmである。このようにすれば、内部素子を適正に収容しつつ、気密パッケージの薄型化を図り易くなる。
パッケージ基体の基部の厚みは0.1〜6.0mm、特に0.2〜4.5mmが好ましい。これにより、気密パッケージの薄型化を図ることができる。
枠部の頂部の表面粗さRaは2.0μm未満であることが好ましい。この表面粗さRaが大きくなると、レーザー封着の精度が低下し易くなる。ここで、「表面粗さRa」は、例えば、触針式又は非接触式のレーザー膜厚計や表面粗さ計により測定することができる。
パッケージ基体は、ガラスセラミック、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムの何れか、或いはこれらの複合材料(例えば、基部を窒化アルミニウム、枠部をガラスセラミックとして、両者を一体化したもの)であることが好ましい。ガラスセラミックは、グリーンシート積層体の焼成により作製可能であるため、形状の自由度が高くなり、パッケージ基体の内壁隅部に応力緩衝部を形成し易いという利点を有する。窒化アルミニウムと酸化アルミニウムは、放熱性が良好であるため、気密パッケージが過度に温度上昇する事態を適正に防止することができる。
ガラスセラミック、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムは、黒色顔料が分散されている(黒色顔料が分散された状態で焼成、焼結されてなる)ことが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体が、封着材料層を透過したレーザー光を吸収することができる。その結果、レーザー封着の際にパッケージ基体の封着材料層と接触する箇所が加熱されるため、封着材料層とパッケージ基体の枠部の頂部との界面で反応層の形成を促進することができる。
黒色顔料が分散されているパッケージ基体は、照射すべきレーザー光を吸収する性質を有すること、つまり厚み0.5mm、照射すべきレーザー光の波長(808nm)における全光線透過率が10%以下(望ましくは5%以下)であることが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体と封着材料層の枠部の頂部との界面で封着材料層の温度が上がり易くなる。
本発明の気密パッケージは、上記の通り、パッケージ基体の枠部の頂部とガラス蓋との間に封着材料層が配されている気密パッケージであって、該パッケージ基体が、上記のパッケージ基体であることを特徴とする。以下、本発明の気密パッケージについて、詳細に説明する。
パッケージ基体は、上記の態様が好適であり、ここでは、便宜上、重複部分の記載を省略する。
ガラス蓋として、種々のガラスが使用可能である。例えば、無アルカリガラス、アルカリホウケイ酸ガラス、ソーダ石灰ガラスが使用可能である。なお、ガラス蓋は、複数枚のガラス板を貼り合わせた積層ガラスであってもよい。
ガラス蓋の内部素子側の表面に機能膜を形成してもよく、ガラス蓋の外側の表面に機能膜を形成してもよい。特に機能膜として反射防止膜が好ましい。これにより、ガラス蓋の表面で反射する光を低減することができる。
ガラス蓋の厚みは、好ましくは0.1mm以上、0.15〜2.0mm、特に0.2〜1.0mmである。ガラス蓋の厚みが小さいと、気密パッケージの強度が低下し易くなる。一方、ガラス蓋の厚みが大きいと、気密パッケージの薄型化を図り難くなる。
ガラス蓋と封着材料層の熱膨張係数差は50×10−7/℃未満、40×10−7/℃未満、特に30×10−7/℃以下が好ましい。この熱膨張係数差が大き過ぎると、封着部分に残留する応力が不当に高くなり、気密パッケージの気密信頼性が低下し易くなる。
封着材料層は、レーザー封着の際に軟化変形して、パッケージ基体の表層に反応層を形成し、パッケージ基体とガラス蓋とを気密一体化する機能を有している。
封着材料層は、枠部との接触位置が枠部の頂部の内側端縁から離間するように形成されると共に、枠部の頂部の外側端縁から離間するように形成することが好ましく、枠部の頂部の内側端縁から50μm以上、60μm以上、70〜2000μm、特に80〜1000μm離間した位置に形成されることが更に好ましい。枠部の頂部の内側端縁と封着材料層の離間距離が短過ぎると、レーザー封着の際に、局所加熱で発生した熱が逃げ難くなるため、冷却過程でガラス蓋が破損し易くなる。一方、枠部の頂部の内側端縁と封着材料層の離間距離が長過ぎると、気密パッケージの小型化が困難になる。また枠部の頂部の外側端縁から50μm以上、60μm以上、70〜2000μm、特に80〜1000μm離間した位置に形成されていることが好ましい。枠部の頂部の外側端縁と封着材料層の離間距離が短過ぎると、レーザー封着の際に、局所加熱で発生した熱が逃げ難くなるため、冷却過程でガラス蓋が破損し易くなる。一方、枠部の頂部の外側端縁と封着材料層の離間距離が長過ぎると、気密パッケージの小型化が困難になる。
封着材料層は、ガラス蓋との接触位置がガラス蓋の端縁から50μm以上、60μm以上、70〜1500μm、特に80〜800μm離間するように形成されていることが好ましい。ガラス蓋の端縁と封着材料層の離間距離が短過ぎると、レーザー封着の際に、ガラス蓋の端縁領域において、ガラス蓋の内部素子側の表面と外側の表面の表面温度差が大きくなり、ガラス蓋が破損し易くなる。
封着材料層は、枠部の頂部の幅方向の中心線上に形成されている、つまり枠部の頂部の中央領域に形成されていることが好ましい。このようにすれば、レーザー封着の際に、局所加熱で発生した熱が逃げ易くなるため、ガラス蓋が破損し難くなる。なお、枠部の頂部の幅が充分に大きい場合は、枠部の頂部の幅方向の中心線上に封着材料層を形成しなくてもよい。
封着材料層の平均厚みは、好ましくは8.0μm未満、特に1.0μm以上、且つ6.0μm未満である。封着材料層の平均厚みが小さい程、封着材料層とガラス蓋の熱膨張係数が不整合である時に、レーザー封着後に封着部分に残留する応力を低減することができる。またレーザー封着の精度を高めることもできる。なお、上記のように封着材料層の平均厚みを規制する方法としては、複合粉末ペーストを薄く塗布する方法、封着材料層の表面を研磨処理する方法が挙げられる。
封着材料層の平均幅は、好ましくは1μm以上、且つ2000μm以下、10μm以上、且つ1000μm以下、50μm以上、且つ800μm以下、特に100μm以上、且つ600μm以下である。封着材料層の平均幅を狭くすると、封着材料層を枠部の端縁から離間させ易くなるため、レーザー封着後に封着部分に残留する応力を低減し易くなる。更にパッケージ基体の枠部の幅を狭くすることができ、デバイスとして機能する有効面積を拡大することができる。一方、封着材料層の平均幅が狭過ぎると、封着材料層に大きなせん断応力がかかると、封着材料層がバルク破壊し易くなる。更にレーザー封着の精度が低下し易くなる。
封着材料層の表面粗さRaは、好ましくは0.5μm未満、0.2μm以下、特に0.01〜0.15μmである。また、封着材料層の表面粗さRMSは、好ましくは1.0μm未満、0.5μm以下、特に0.05〜0.3μmである。このようにすれば、パッケージ基体と封着材料層の密着性が向上し、レーザー封着の精度が向上する。ここで、「表面粗さRMS」は、例えば、触針式又は非接触式のレーザー膜厚計や表面粗さ計により測定することができる。なお、上記のように封着材料層の表面粗さRa、RMSを規制する方法としては、封着材料層の表面を研磨処理する方法、耐火性フィラー粉末の粒度を小さくする方法が挙げられる。
封着材料層は、少なくともガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含む複合粉末の焼結体からなることが好ましい。ガラス粉末は、レーザー封着の際に軟化変形して、パッケージ基体とガラス蓋とを気密一体化する成分である。耐火性フィラー粉末は、骨材として作用し、封着材料の熱膨張係数を低下させつつ、機械的強度を高める成分である。なお、封着材料層には、ガラス粉末と耐火性フィラー粉末以外にも、光吸収特性を高めるために、レーザー吸収材を含んでいてもよい。
複合粉末として、種々の材料が使用可能である。その中でも、封着強度を高める観点から、ビスマス系ガラス粉末と耐火性フィラー粉末を含む複合粉末を用いることが好ましい。複合粉末として、55〜95体積%のビスマス系ガラス粉末と5〜45体積%の耐火性フィラー粉末を含有する複合粉末を用いることが好ましく、60〜85体積%のビスマス系ガラス粉末と15〜40体積%の耐火性フィラー粉末を含有する複合粉末を用いることが更に好ましく、60〜80体積%のビスマス系ガラス粉末と20〜40体積%の耐火性フィラー粉末を含有する複合粉末を用いることが特に好ましい。耐火性フィラー粉末を添加すれば、封着材料層の熱膨張係数が、ガラス蓋とパッケージ基体の熱膨張係数に整合し易くなる。その結果、レーザー封着後に封着部分に不当な応力が残留する事態を防止し易くなる。一方、耐火性フィラー粉末の含有量が多過ぎると、ガラス粉末の含有量が相対的に少なくなるため、封着材料層の表面平滑性が低下して、レーザー封着の精度が低下し易くなる。
複合粉末の軟化点は、好ましくは510℃以下、480℃以下、特に450℃以下である。複合粉末の軟化点が高過ぎると、封着材料層の表面平滑性を高め難くなる。複合粉末の軟化点の下限は特に設定されないが、ガラス粉末の熱的安定性を考慮すると、複合粉末の軟化点は350℃以上が好ましい。ここで、「軟化点」は、マクロ型DTA装置で測定した際の第四変曲点であり、図4中のTsに相当する。
ビスマス系ガラスは、ガラス組成として、モル%で、Bi 28〜60%、B 15〜37%、ZnO 1〜30%含有することが好ましい。各成分の含有範囲を上記のように限定した理由を以下に説明する。なお、ガラス組成範囲の説明において、%表示はモル%を指す。
Biは、軟化点を低下させるための主要成分である。Biの含有量は、好ましくは28〜60%、33〜55%、特に35〜45%である。Biの含有量が少な過ぎると、軟化点が高くなり過ぎて、軟化流動性が低下し易くなる。一方、Biの含有量が多過ぎると、レーザー封着の際にガラスが失透し易くなり、この失透に起因して、軟化流動性が低下し易くなる。
は、ガラス形成成分として必須の成分である。Bの含有量は、好ましくは15〜37%、19〜33%、特に22〜30%である。Bの含有量が少な過ぎると、ガラスネットワークが形成され難くなるため、レーザー封着の際にガラスが失透し易くなる。一方、Bの含有量が多過ぎると、ガラスの粘性が高くなり、軟化流動性が低下し易くなる。
ZnOは、耐失透性を高める成分である。ZnOの含有量は、好ましくは1〜30%、3〜25%、5〜22%、特に5〜20%である。ZnOの含有量が上記範囲外になると、ガラス組成の成分バランスが崩れて、かえって耐失透性が低下し易くなる。
上記成分以外にも、例えば、以下の成分を添加してもよい。
SiOは、耐水性を高める成分である。SiOの含有量は、好ましくは0〜5%、0〜3%、0〜2%、特に0〜1%である。SiOの含有量が多過ぎると、軟化点が不当に上昇する虞がある。またレーザー封着の際にガラスが失透し易くなる。
Alは、耐水性を高める成分である。Alの含有量は0〜10%、0.1〜5%、特に0.5〜3%が好ましい。Alの含有量が多過ぎると、軟化点が不当に上昇する虞がある。
LiO、NaO及びKOは、耐失透性を低下させる成分である。よって、LiO、NaO及びKOの含有量は、それぞれ0〜5%、0〜3%、特に0〜1%未満が好ましい。
MgO、CaO、SrO及びBaOは、耐失透性を高める成分であるが、軟化点を上昇させる成分である。よって、MgO、CaO、SrO及びBaOの含有量は、それぞれ0〜20%、0〜10%、特に0〜5%が好ましい。
ビスマス系ガラスの軟化点を下げるためには、ガラス組成中にBiを多量に導入する必要があるが、Biの含有量を増加させると、レーザー封着の際にガラスが失透し易くなり、この失透に起因して軟化流動性が低下し易くなる。特に、Biの含有量が30%以上になると、その傾向が顕著になる。この対策として、CuOを添加すれば、Biの含有量が30%以上であっても、耐失透性の低下を効果的に抑制することができる。更にCuOを添加すれば、レーザー封着時のレーザー吸収特性を高めることができる。CuOの含有量は、好ましくは0〜40%、1〜40%、5〜35%、10〜30%、特に13〜25%である。CuOの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが損なわれて、かえって耐失透性が低下し易くなる。また封着材料層の全光線透過率が低くなり過ぎて、パッケージ基体と封着材料層の境界領域を局所加熱し難くなる。
Feは、耐失透性とレーザー吸収特性を高める成分である。Feの含有量は、好ましくは0〜10%、0.1〜5%、特に0.4〜2%である。Feの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが崩れて、かえって耐失透性が低下し易くなる。
MnOは、レーザー吸収特性を高める成分である。MnOの含有量は、好ましくは0〜25%、特に5〜15%である。MnOの含有量が多過ぎると、耐失透性が低下し易くなる。
Sbは、耐失透性を高める成分である。Sbの含有量は、好ましくは0〜5%、特に0〜2%である。Sbの含有量が多過ぎると、ガラス組成の成分バランスが崩れて、かえって耐失透性が低下し易くなる。
ガラス粉末の平均粒径D50は、好ましくは15μm未満、0.5〜10μm、特に1〜5μmである。ガラス粉末の平均粒径D50が小さい程、ガラス粉末の軟化点が低下する。ここで、「平均粒径D50」は、レーザー回折法により体積基準で測定した値を指す。
耐火性フィラー粉末として、コーディエライト、ジルコン、酸化錫、酸化ニオブ、リン酸ジルコニウム系セラミック、ウイレマイト、β−ユークリプタイト、β−石英固溶体から選ばれる一種又は二種以上が好ましく、特にβ−ユークリプタイト又はコーディエライトが好ましい。これらの耐火性フィラー粉末は、熱膨張係数が低いことに加えて、機械的強度が高く、しかもビスマス系ガラスとの適合性が良好である。
耐火性フィラー粉末の平均粒径D50は、好ましくは2μm未満、特に0.1μm以上、且つ1.5μm未満である。耐火性フィラー粉末の平均粒径D50が大き過ぎると、封着材料層の表面平滑性が低下し易くなると共に、封着材料層の平均厚みが大きくなり易く、結果として、レーザー封着の精度が低下し易くなる。
耐火性フィラー粉末の99%粒径D99は、好ましくは5μm未満、4μm以下、特に0.3μm以上、且つ3μm以下である。耐火性フィラー粉末の99%粒径D99が大き過ぎると、封着材料層の表面平滑性が低下し易くなると共に、封着材料層の平均厚みが大きくなり易く、結果として、レーザー封着の精度が低下し易くなる。ここで、「99%粒径D99」は、レーザー回折法により体積基準で測定した値を指す。
封着材料層は、光吸収特性を高めるために、更にレーザー吸収材を含んでもよいが、レーザー吸収材は、ビスマス系ガラスの失透を助長する作用を有する。よって、封着材料層中のレーザー吸収材の含有量は、好ましくは15体積%以下、10体積%以下、5体積%以下、1体積%以下、0.5体積%以下、特に実質的に含有しないこと(0.1体積%以下)が好ましい。ビスマス系ガラスの耐失透性が良好である場合は、レーザー吸収特性を高めるために、レーザー吸収材を1体積%以上、特に3体積%以上導入してもよい。なお、レーザー吸収材として、Cu系酸化物、Fe系酸化物、Cr系酸化物、Mn系酸化物及びこれらのスピネル型複合酸化物等が使用可能である。
封着材料層の熱膨張係数は、好ましくは55×10−7〜95×10−7/℃、60×10−7〜82×10−7/℃、特に65×10−7〜76×10−7/℃である。このようにすれば、封着材料層の熱膨張係数がガラス蓋やパッケージ基体の熱膨張係数に整合して、せん断応力により封着材料層がバルク破壊し難くなる。なお、「熱膨張係数」は、30〜300℃の温度範囲において、TMA(押棒式熱膨張係数測定)装置で測定した値である。
封着材料層は、種々の方法により形成可能であるが、その中でも、複合粉末ペーストの塗布、焼結により形成することが好ましい。そして、複合粉末ペーストの塗布は、ディスペンサーやスクリーン印刷機等の塗布機を用いることが好ましい。このようにすれば、封着材料層の寸法精度(封着材料層の幅の寸法精度)を高めることができる。ここで、複合粉末ペーストは、複合粉末とビークルの混合物である。そして、ビークルは、通常、溶媒と樹脂を含む。樹脂は、ペーストの粘性を調整する目的で添加される。また、必要に応じて、界面活性剤、増粘剤等を添加することもできる。
複合粉末ペーストは、通常、三本ローラー等により、複合粉末とビークルを混練することにより作製される。ビークルは、通常、樹脂と溶剤を含む。ビークルに用いる樹脂として、アクリル酸エステル(アクリル樹脂)、エチルセルロース、ポリエチレングリコール誘導体、ニトロセルロース、ポリメチルスチレン、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート、メタクリル酸エステル等が使用可能である。ビークルに用いる溶剤として、N、N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、α−ターピネオール、高級アルコール、γ−ブチルラクトン(γ−BL)、テトラリン、ブチルカルビトールアセテート、酢酸エチル、酢酸イソアミル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ベンジルアルコール、トルエン、3−メトキシ−3−メチルブタノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレンカーボネート、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン等が使用可能である。
複合粉末ペーストは、パッケージ基体の枠部の頂部上に塗布してもよいが、ガラス蓋の外周端縁領域に沿って、額縁状に塗布することが好ましい。このようにすれば、パッケージ基体への封着材料層の焼き付けが不要になり、深紫外LED素子等の内部素子の熱劣化を抑制することができる。
本発明の気密パッケージを製造する方法としては、ガラス蓋側から封着材料層に向けてレーザー光を照射し、封着材料層を軟化変形させることにより、パッケージ基体とガラス蓋とを気密封着して、気密パッケージを得ることが好ましい。この場合、ガラス蓋をパッケージ基体の下方に配置してもよいが、レーザー封着の効率の観点から、ガラス蓋をパッケージ基体の上方に配置することが好ましい。
レーザーとして、種々のレーザーを使用することができる。特に、半導体レーザー、YAGレーザー、COレーザー、エキシマレーザー、赤外レーザーは、取扱いが容易な点で好ましい。
レーザー封着を行う雰囲気は特に限定されず、大気雰囲気でもよく、窒素雰囲気等の不活性雰囲気でもよい。
ガラス蓋を押圧した状態でレーザー封着を行うことが好ましい。これにより、レーザー封着の強度を高めることができる。
以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説明する。なお、以下の実施例は、単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
最初に、ガラス組成として、モル%で、Bi 39%、B 23.7%、ZnO 14.1%、Al 2.7%、CuO 20%、Fe 0.6%を含有するように、各種酸化物、炭酸塩等の原料を調合したガラスバッチを準備し、これを白金坩堝に入れて1200℃で2時間溶融した。次に、得られた溶融ガラスを水冷ローラーにより薄片状に成形した。最後に、薄片状のビスマス系ガラスをボールミルにて粉砕後、空気分級してビスマス系ガラス粉末を得た。
更に、ビスマス系ガラス粉末を90.0質量%、耐火性フィラー粉末を10.0質量%の割合で混合して、複合粉末を作製した。ここで、ビスマス系ガラス粉末の平均粒径D50を1.0μm、99%粒径D99を2.5μmとし、耐火性フィラー粉末の平均粒径D50を1.0μm、99%粒径D99を2.5μmとした。なお、また耐火性フィラー粉末はβ-ユークリプタイトである。
得られた複合粉末につき、熱膨張係数を測定したところ、その熱膨張係数は、71×10−7/℃であった。なお、熱膨張係数は、押棒式TMA装置で測定したものであり、その測定温度範囲は30〜300℃である。
また、ホウケイ酸ガラスからなるガラス蓋(日本電気硝子社製BDA、30mm×20mm×厚み0.2mm)の外周端縁に沿って、上記複合粉末を用いて額縁状の封着材料層を形成した。詳述すると、まず粘度が約100Pa・s(25℃、Shear rate:4)になるように、上記の複合粉末、ビークル及び溶剤を混練した後、更に三本ロールミルで粉末が均一に分散するまで混錬して、ペースト化し、複合粉末ペーストを得た。ビークルにはグリコールエーテル系溶剤にエチルセルロース樹脂を溶解させたものを使用した。次に、ガラス蓋の外周端縁に沿って、スクリーン印刷機により上記の複合粉末ペーストを額縁状に印刷した。更に、大気雰囲気下にて、120℃で10分間乾燥した後、大気雰囲気下にて、500℃で10分間焼成することにより、平均幅400μm、平均厚み6μmの封着材料層をガラス蓋上に形成した。
次に、略矩形の基部と、該基部の外周に沿って設けられた略額縁状の枠部と、を有するパッケージ基体を作製した。詳述すると、外形30mm×20mm、枠部の幅2.5mm、枠部の高さ2.5mm、基部の厚み1.0mmの寸法を有するパッケージ基体が得られるように、グリーンシート(日本電気硝子社製MLB−26B)を積層、圧着した後、870℃で20分間焼成し、ガラスセラミックからなるパッケージ基体を得た。ここで、枠部の内壁隅部には、平面視で、何れも曲率半径2mmの応力緩衝部が形成されており、その応力緩衝部に凹みやクラックの発生は認められなかった。なお、パッケージ基体の枠部の頂部の表面粗さRaは0.2μmであった。
最後に、封着材料層を介して、パッケージ基体とガラス蓋を積層配置した。その後、押圧治具を用いてガラス蓋を押圧しながら、ガラス蓋側から封着材料層に向けて、波長808nm、出力4W、照射径φ0.5mmの半導体レーザーを照射速度15mm/秒で照射して、封着材料層を軟化変形させることにより、パッケージ基体とガラス蓋とを気密一体化して、気密パッケージを得た。
得られた気密パッケージについて、クラックと気密信頼性を評価した。まず光学顕微鏡で封着部分とパッケージ基体の内壁隅部を観察したところ、クラックの発生は認められなかった。次に、得られた気密パッケージに対して、高温高湿高圧試験:HAST試験(Highly Accelerated Temperature and Humidity Stress test)を行った後、封着材料層の近傍を観察したところ、変質、クラック、剥離等が全く認められなかった。なお、HAST試験の条件は、121℃、湿度100%、2atm、24時間である。
本発明のパッケージ基体は、センサー素子等の内部素子が実装された気密パッケージに好適に適用可能であるが、それ以外にも、深紫外LED素子、圧電振動素子、樹脂中に量子ドットを分散させた波長変換素子等を収容する気密パッケージ等にも好適に適用可能である。
1、10、20、31 パッケージ基体
2、11、21、33 基部
3、12、22、34 枠部
4、13、23 内壁隅部
5、15、25 外壁隅部
6 クラック
14、24 応力緩衝部
30 気密パッケージ
32 ガラス蓋
35 内部素子
36 封着材料層
L レーザー光

Claims (5)

  1. パッケージ基体の枠部の頂部とガラス蓋との間に封着材料層が配されている気密パッケージであって
    封着材料層の厚みが8.0μm未満であり、
    該パッケージ基体が、略矩形の基部と、該基部の外周に沿って設けられた略額縁状の枠部と、を有し、該枠部の内壁隅部の全部又は一部に応力緩衝部を有し、黒色顔料が分散された状態で焼結されてなることを特徴とする気密パッケージ
  2. パッケージ基体が、パッケージ基体の枠部の頂部側から見た時に、応力緩衝部が円弧状であることを特徴とする請求項1に記載の気密パッケージ
  3. パッケージ基体が、パッケージ基体の枠部の頂部側から見た時に、応力緩衝部が直線状であり、且つ該応力緩衝部と隣接する内壁のなす角度が100°〜160°であることを特徴とする請求項1に記載の気密パッケージ
  4. パッケージ基体が、パッケージ基体の枠部の頂部側から見た時に、枠部の外壁隅部が面取りされていないことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の気密パッケージ
  5. パッケージ基体が、ガラスセラミック、窒化アルミニウム、酸化アルミニウムの何れか、或いはこれらの複合材料であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の気密パッケージ
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