JP6911932B2 - 偏波制御板 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁波の偏波を制御する偏波制御板に関する。
本発明に関連する技術が特許文献1及び2に開示されている。
特許文献1は、2枚の金属板とそれらの間に位置する誘電体共振器とを含む単位セルを複数配置した構造体により、放射波の偏波特性を調整することを開示している。
特許文献2は、誘電体層と、不連続に分割された2個以上の導体セルを有する導体層と、信号線路と、電気的結合素子とから構成された高周波基板が開示されている。
特開2014−41100号公報 特開2006−245917号公報
本発明者は、金属パターンを有するアドミタンスシートで構成された偏波制御板は、所定の偏波回転量で構造全体が共振状態に近づき、流れる電流が大きくなってロスが大きくなる等の不都合が発生することを見出した。本発明は、当該不都合を軽減することを課題とする。
本発明では、
それぞれが複数の平面単位セルを含むn層(n≧4)のアドミタンスシートが重なっており、
前記平面単位セルは、前記平面単位セルが延在する面と平行なx方向のアドミタンスと、前記x方向と直交し、かつ、前記面に平行なy方向のアドミタンスが互いに異なり、
a層(1≦a≦n)のアドミタンスシートに含まれる第1の平面単位セルのアドミタンスと、b層(1≦b≦nかつb≠a)のアドミタンスシートに含まれていて前記第1の平面単位セルと重なる第2の平面単位セルのアドミタンスと、は互いに異なる偏波制御板が提供される。
本発明によれば、所定の偏波回転量で構造全体が共振状態に近づき、流れる電流が大きくなってロスが大きくなる不都合が改善される。
上述した目的、および、その他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、および、それに付随する以下の図面によって、さらに明らかになる。
本実施形態の偏波制御板の構造の一例を説明するための図である。 透磁率を制御する構造の一例を説明するための図である。 透磁率を制御する構造の一例を説明するための図である。 誘電率を制御する構造の一例を説明するための図である。 アドミタンスシートが有する金属パターンの一例を示す図である。 アドミタンスシートが有する金属パターンの一例を示す図である。 アドミタンスシートが有する金属パターンの一例を示す図である。 アドミタンスシートが有する金属パターンの一例を示す図である。 アドミタンスシートが有する金属パターンの一例を示す図である。 アドミタンスシートが有する金属パターンの一例を示す図である。 平面単位セルを積層した積層体の一例を説明するための図である。 位相制御板の当回路図の一例を示す図である。 位相制御板の当回路図の一例を示す図である。 3次元単位セルの並べ方の一例を説明するための図である。 3次元単位セルの並べ方の一例を説明するための図である。 3次元単位セルの並べ方の一例を説明するための図である。 3層構造のシミュレーション結果を示す図である。 3層構造のシミュレーション結果を示す図である。 3層構造のシミュレーション結果を示す図である。 6層構造のシミュレーション結果を示す図である。 6層構造のシミュレーション結果を示す図である。 6層構造のシミュレーション結果を示す図である。
本実施形態の位相制御板は、それぞれが複数の平面単位セルを含むn層(n≧4)のアドミタンスシートが重なって構成される。2層のアドミタンスシート間には誘電体層が存在する。すなわち、位相制御板は、n層のアドミタンスシートと、(n−1)層の誘電体層とを含み、アドミタンスシートと誘電体層とを交互に積層した構造となっている。
図1に、6層のアドミタンスシート10−1乃至10−6が開示されている。例えば、本実施形態の位相制御板は、6層のアドミタンスシート10−1乃至10−6と、5層の誘電体層とを交互に積層した構造となっている。なお、本実施形態の位相制御板は、5層のアドミタンスシートと4層の誘電体層とを交互に積層した構造であってもよいし、4層のアドミタンスシートと3層の誘電体層とを交互に積層した構造であってもよいし、その他であってもよい。また、図示するアドミタンスシートは平面形状が四角形となっているが、円形などその他の形状であってもよい。
各アドミタンスシートは、金属パターンを有する。金属パターンは、金属を含んで構成された複数種類の平面単位セルを、一定の規則を持ってまたはランダムに2次元に並べた構造となっている。なお、アドミタンスシートの金属以外の部分は、例えば誘電体が存在する。平面単位セルの大きさは、電磁波の波長に比べて十分に小さい。このため、平面単位セルの集合は、電磁的な連続媒質として機能する。金属パターンの構造により透磁率及び誘電率を制御することで、屈折率(位相速度)及びインピーダンスを独立して制御できる。また、真空のインピーダンス値と偏波制御板のインピーダンス値を整合させながら(つまりは、無反射条件を保ちながら)、位相定数を制御することにより、偏波制御板中で遅れる位相シフト量を制御することができ、偏波制御板に入射した電磁波の位相を偏波制御板内で揃えることができる。
ここで、偏波制御板が備える構造の一例を説明する。
まず、図2を参照し、透磁率を制御する構造の一例を説明する。図2は、いわゆるスプリットリング共振器の構造を示す図である。透磁率を制御する構造は、2つの金属層で構成される。図中のxy面に金属層が延在している。そして、図中のz方向が、2つの金属層の積層方向である。金属層1は第1のアドミタンスシートに対応し、金属層2は第2のアドミタンスシートに対応する。金属層2には、線状又は板状の金属が形成される。金属層1には、互いに分離した2つの線状又は板状の金属が形成される。そして、金属層1の2つの金属各々は、例えばビアを介して金属層2の同じ金属に接続される。図示するように、金属層2の金属と、金属層1の2つの金属と、2本のビアとは、x方向から観察すると一部が開口した環状の金属(スプリットリング)となるように、互いに接続される。図2では、このようなスプリットリング構造がy方向に並んでいる様子が示されている。スプリットリング構造は、x方向に並んでいてもよい。
当該構造においてx方向に成分を持った磁場Binがかかると、スプリットリングに沿って、環状の電流Jindが流れる。スプリットリングは、直列LC共振器の回路モデルで記述される。環状の金属の太さ・広さおよび周方向の長さを調整することで、直列LC共振器を構成するインダクタンスLを調整できる。また、環状の金属の開口部分(図2中の波線で囲まれた部分)の幅や、金属の線幅等を調整することで、キャパシタンスCを調整できる。このL及びCを調整することで、電流Jindを調整できる。そして、電流Jindを調整することで、これにより生じる磁場を調整できる。つまり、透磁率の制御が可能となる。一方、y方向に成分を持った磁場Binがかかっても、スプリットリングに電流は流れず透磁率は制御されない。つまり、磁場の向きに応じて透磁率の制御が行われるため、偏波依存性を持って透磁率の制御ができる。そのため、図2に示す構造は、位相制御のみならず、偏波制御も可能となる。
図3を参照し、透磁率を制御する構造の他の一例を説明する。透磁率を制御する構造は、2枚の金属パターン層を互いに異なる層に対向して配置して構成される。図中のxy面に平行な面に2枚の金属パターン層が延在している。1枚の金属パターン層が第1のアドミタンスシートに対応し、他の1枚の金属パターン層が第2のアドミタンスシートに対応する。金属パターン層は、インピーダンス(アドミタンス)を制御するために金属パターンを備えている。2つの金属パターン層の間に、2つの金属パターン層に平行な成分を持った磁場Binがかかると、2つの金属パターン層には、互いに逆向きの電流Jindが流れる。磁場Binにより誘起される電流は、必ず対向して流れるため、等価的に環状電流とみなせ、磁場を誘起することができる。2つの金属パターン層のアドミタンスを調整することで、電流Jindを調整できる。そして、電流Jindを調整することで、これにより生じる磁場を調整できる。つまり、透磁率を制御できる。金属パターン層のアドミタンスの調整は、金属パターン層の金属パターンより形成されるインダクタンスLやキャパシタンスCを調整することで実現できる。
なお、金属パターン層のアドミタンスY1は偏波依存性(面内における方向依存性)を持つ。例えば、図3のx方向に磁場Binが印加されたときには、金属パターン層上に、磁場と直交する方向(y方向)に電流がながれ、透磁率の制御がなされる。図3のy方向に磁場Binが印加されたときには、金属パターン層上に磁場と直交する方向、x方向に電流がながれ、透磁率の制御がなされる。y方向に流れる電流とx方向に流れる電流に対して異なるアドミタンスを持つように金属パターンを調整することによって、偏波依存性を持たせて透磁率を制御することができる。y方向に流れる電流とx方向に流れる電流に対して異なるアドミタンスを持たせることは、金属パターン層の金属パターンをx方向、y方向とで異なるパターンとすることで実現できる。そのため、アドミタンスが制御された2枚の金属パターン層を、方向依存性を持って透磁率を制御する構造として用いることができる。
次に、図4を参照し、誘電率を制御する構造の一例を説明する。誘電率を制御する構造は、1枚の金属パターン層で構成される。図中のxy面に金属パターン層が延在している。当該金属パターン層が、アドミタンスシートに対応する。金属パターン層は、インピーダンス(アドミタンス)を制御するために金属パターンを備えている。図4に示すような向きの電場Einにより、金属パターン層のアドミタンス調整面の2点間に電位差が誘起する。この電位差により流れる電流Jindを、金属パターン層のアドミタンスを調整することで調整し、これにより生じる電場を調整できる。つまり、誘電率が制御できる。
なお、金属パターン層のアドミタンスY1は偏波依存性(面内における方向依存性)を持っている。例えば、図4のy方向に電場Einが印加されたときには、上記したように、金属パターン層上に、電場と平行な方向(y方向)に電流がながれ、誘電率の制御がなされる。図4のx方向に電場Einが印加されたときには、金属パターン層上に電場と平行な方向、x方向に電流がながれ、誘電率の制御がなされる。y方向に流れる電流とx方向に流れる電流に対して異なるアドミタンスを持つように金属パターンを調整することによって、偏波依存性を持たせて誘電率を制御することができる。y方向に流れる電流とx方向に流れる電流に対して異なるアドミタンスを持たせることは、金属パターン層の金属パターンをx方向、y方向とで異なるパターンとすることで実現できる。そのため、アドミタンスが制御された1枚の金属パターン層を、方向依存性を持って透磁率を制御する構造として用いることができる。
上記より、2層の金属パターン層により透磁率が制御され、1層の金属パターン層により誘電率が制御されることがわかる。また、金属パターン層の金属パターンをx方向、y方向とで異なるパターンとすることで、偏波依存性を持って透磁率、誘電率を制御できることがわかる。インピーダンス、位相定数は、誘電率、透磁率を用いて、下記式(1)及び(2)で与えられる。これより、誘電率、透磁率を制御することにより、真空のインピーダンスと位相制御板のインピーダンスを整合させながら(つまりは、無反射条件を保ちながら)、位相定数を制御することにより、偏波制御板中で遅れる位相シフト量を制御することができる。更に、上記したように、これらの制御された誘電率(εeff)、透磁率(μeff)は、金属パターン層の面内における方向によって、異なる値を持つことができる。そのため、偏波を制御することができる。
Figure 0006911932
Figure 0006911932
次に、偏波依存性を持ってアドミタンスを制御する金属パターンの一例を説明する。アドミタンスをキャパシタンスからインダクタンスへと広い範囲にわたって制御するには、共振回路の利用が考えられ、図5に示すのは直列共振回路を実現する金属パターンの一例である。図示する金属パターンは、x軸方向に伸びる金属およびy軸方向に伸びる金属で十字形状を形成した平面単位セルを複数並べた金属パターンを示す図である。x軸方向に伸びる金属およびy軸方向に伸びる金属各々は、インダクタンスLを形成する。また、x軸方向に伸びる金属およびy軸方向に伸びる金属各々は、両端の線幅が他の部分よりも広くなっており、x軸方向及びy軸方向に隣り合うパターンとの間にキャパシタンスCを形成する。これにより、x軸方向の直列共振器及びy軸方向の直列共振器が形成される。
なお、x軸方向の直列共振器を構成するインダクタンスL及びキャパシタンスCの値と、y軸方向の直列共振器を構成するインダクタンスL及びキャパシタンスCの値とは互いに異なるようなパターンとなっている。このため、x軸方向のアドミタンスとy軸方向のアドミタンスとは互いに異なる。すなわち、本実施形態の平面単位セルは、平面単位セルが延在する面(図5の場合、紙面に平行な面)に平行なx方向のアドミタンスと、当該x方向と直交し、かつ、平面単位セルが延在する面に平行なy方向のアドミタンスが互いに異なる。
ここで、偏波依存性を持ってアドミタンスを制御する金属パターンの他の例を説明する。図6に示すのは、並列共振回路を実現する金属パターンの一例である。図6は、図5に示す十字形状の構造各々を、x軸及びy軸と同一の方向に一辺を備える環状の金属で囲んだ平面単位セルを複数並べた金属パターンを示す図である。複数の環状の金属は、隣り合う環状の金属と一辺を共有している。
図6に示される金属パターンは、「環状の金属により形成されるインダクタンスL」と、「環状の金属と環状金属の内部にある金属パターンが隣接して形成されるキャパシタンスC、環状の金属の内部にある金属パターンにより形成されるインダクタンスL、環状の金属と環状金属の内部にある金属パターンが隣接して形成されるキャパシタンスCがこの順に直列に繋がった直列共振器部分」と、により並列共振回路として振舞う。このうち、C、L、Cが直列につながった直列共振器部分は、直列共振器の共振周波数までは、キャパシタとして動作する。このような並列共振回路が、x軸方向及びy軸方向各々の向きに対応して形成される。
なお、x軸方向の並列共振器を構成するインダクタンスL及びキャパシタンスCの値と、y軸方向の並列共振器を構成するインダクタンスL及びキャパシタンスCの値とは互いに異なるようなパターンとなっている。このため、x軸方向のアドミタンスとy軸方向のアドミタンスとは互いに異なる。そのため、方向依存性を持ってアドミタンスを制御する金属パターンとして用いられることができる。
x軸方向とy軸方向の位相遅れ量の差が180度のときには、例えば入射前の放射状の直線偏波を一方向にそろった直線偏波へと変換する偏波制御板として用いることができる。また、x軸方向とy軸方向の位相遅れ量の差が90度のときには、例えば入射前の放射状の直線偏波を円偏波へと変換する偏波制御板として用いることができる。
ここで、偏波依存性を持ってアドミタンスを制御する金属パターンの他の例を説明する。図7に示すのは、並列共振回路を実現する金属パターンの一例である。図7の金属パターンは、環状金属の内部に位置する十字形状の金属の向きが異なる点で、図6の金属パターンと異なる。その他の構成は同様である。
図6では、十字形状の金属の2本の線は、各々x軸方向及びy軸方向に伸びていたが、図7では、十字形状の金属の2本の線は、各々x´軸方向及びy´軸方向に伸びている。x´軸方向及びy´軸方向は、各々、x軸方向及びy軸方向をz軸周りに45度回転した方向である。このため、図6では、x軸方向及びy軸方向各々の向きに対応して並列共振回路が形成されたが、図7では、x´軸方向及びy´軸方向各々の向きに対応して並列共振回路が形成される。そのため、x´軸方向とy´軸方向に異なる位相遅れ量を生じる金属パターンとして用いることができる。
x´軸方向とy´軸方向の位相遅れ量の差が180度のときには、例えば入射前の放射状の直線偏波を一方向にそろった直線偏波へと変換する偏波制御板として用いることができる。x´軸方向とy´軸方向の位相遅れ量の差が90度のときには、例えば入射前の放射状の直線偏波を円偏波へと変換する偏波制御板として用いることができる。
ここで、偏波依存性を持ってアドミタンスを制御する金属パターンの他の例を説明する。図8に示すのは、並列共振回路を実現する金属パターンの一例である。図8の金属パターンは、環状金属の内部に位置する十字形状の金属の向きが異なる点で、図6の金属パターンと異なる。その他の構成は同様である。
図6では、十字形状の金属の2本の線は、各々x軸方向及びy軸方向に伸びていたが、図8では、十字形状の金属の2本の線は、各々x´軸方向及びy´軸方向に伸びている。x´軸方向及びy´軸方向は、各々、x軸方向及びy軸方向をz軸周りに22.5度回転した方向である。このため、図6では、x軸方向及びy軸方向各々の向きに対応して並列共振回路が形成されたが、図8では、x´軸方向及びy´軸方向各々の向きに対応して並列共振回路が形成される。そのため、x´軸方向とy´軸方向に異なる位相遅れ量を生じる金属パターンとして用いることができる。
x´軸方向とy´軸方向の位相遅れ量の差が180度のときには、例えば入射前の放射状の直線偏波を一方向にそろった直線偏波へと変換する偏波制御板として用いることができる。x´軸方向とy´軸方向の位相遅れ量の差が90度のときには、例えば入射前の放射状の直線偏波を円偏波へと変換する偏波制御板として用いることができる。
なお、図5乃至図8に示された金属パターンは、同じ形状の平面単位セルを複数並べて構成されているが、金属線の長さ、金属線の太さ、金属線間の間隔、金属部分の面積等が互いに異なる複数種類の平面単位セルを並べることができる。
金属パターンを設計する際に、キャパシタ部は、例えばインターデジタルキャパシタ等としてCを大きくできる。また、インダクタ部は、例えばミアンダインダクタ、スパイラルインダクト等としてLを大きくできる。図9及び図10に一例を示す。図9では、直線状の金属パターンがミアンダ形状となることにより、Lが大きくなる効果が期待できる。図10では、対向する金属パターンがインターデジタル状になることにより、Cが大きくなる効果が期待できる。
次に、上述のような金属パターンを有するアドミタンスシートの積層方法の一例を説明する。本実施形態の偏波制御板は、上述した金属パターンを有するアドミタンスシートをn層(n≧4)重ねて構成される。
図11は、3層のアドミタンスシートを積層した例であり、各層の平面単位セル31乃至33を積層した積層体30を示している。本実施形態では、例えば図示するような3層のアドミタンスシートを繰り返し積層することで、6層以上のアドミタンスシートを含む偏波制御板を実現することができる。図示するように、複数のアドミタンスシートは、平面単位セル31乃至33が互いに重なり合うように積層される。図示するように各アドミタンスシートの平面単位セル31乃至33が完全に重なり合うのが好ましいが、ずれが生じていてもよい。
図11は、並列共振器タイプの積層体30の一例を示す。当該積層体30は、第1の平面単位セル31と、第2の平面単位セル32と、第3の平面単位セルとにより構成されている。第1の平面単位セル31乃至第3の平面単位セル33は、いずれも、外周を囲う外周金属と、その中に位置する十字形状の内部金属とを含む。十字形状を形成する2本の直線金属の各先端の線幅は広がっている。また、外周金属と内部金属とは絶縁している。第1の平面単位セル31及び第3の平面単位セル33における十字形状の内部金属は、x軸方向に伸びる線状の金属よりもy軸方向に伸びる線状の金属の方が長い。これに対し、第2の平面単位セル32における十字形状の内部金属は、y軸方向に伸びる線状の金属よりもx軸方向に伸びる線状の金属の方が長い。また、第1の平面単位セル31及び第3の平面単位セル33の外周金属よりも、第2の平面単位セル32の外周金属の方が幅広である。第1の平面単位セル31乃至第3の平面単位セル33は、互いに絶縁している。金属パターンが存在しない箇所は、例えば誘電体で埋められている。
なお、n層(n≧4)のアドミタンスシートは、以下の条件を満たすように積層される、
まず、n層(n≧4)のアドミタンスシートの内のa層(1≦a≦n)のアドミタンスシートに含まれる第1の平面単位セルのアドミタンスと、b層(1≦b≦nかつb≠a)のアドミタンスシートに含まれていて第1の平面単位セルと重なる第2の平面単位セルのアドミタンスと、は互いに異なる。すなわち、互いに重なりあう複数の平面単位セルにより構成された3次元単位セルの中に、互いにアドミタンスが異なる平面単位セルが存在する。
また、本実施形態の偏波制御板は、互いに重なりあう複数の平面単位セルにより構成された3次元単位セルを複数有する。3次元単位セルは、n層(n≧4)の平面単位セルを積層して構成される。そして、偏波制御板が有する複数の3次元単位セルの中の少なくとも1つにおいて、「同じ3次元単位セルに含まれる複数の平面単位セルのアドミタンスを比較したとき、第c層目(1≦c≦n)のアドミタンスと第(n−c+1)層目のアドミタンスの差は基準値未満」を満たす。すなわち、同じ3次元単位セルに含まれる複数の平面単位セルのアドミタンスは、真ん中の平面単位セルを挟んで対称になっている。
この場合、少なくとも1つの3次元単位セルは、第c層目(1≦c≦n)の平面単位セルの金属パターンと第(n−c+1)層目の平面単位セルの金属パターンは同じであってもよい。ここでの同じ金属パターンは、金属の形状、線幅、線の長さ等が同等であり、アドミタンスの差が基準値未満となっていることを意味する。
このような対称構造とすることで、設計を簡易化できる。
また、6層のアドミタンスシート及び5層の誘電体層を積層した偏波制御板の等価回路図は、図12のように示される。なお、n層のアドミタンスシート及び(n−1)層の誘電体層を積層した偏波制御板の等価回路図は、図13のように示される。
Yはアドミタンスであり、βは誘電体層中の位相定数であり、tは誘電体層の厚さである。等価回路図より、各アドミタンスシート及び各誘電体層のABCD行列が書き下せ、当該ABCD行列より、位相制御板のZ行列(Z11、Z12、Z21、Z22)も書き下せる。
当該Z行列と、偏波制御板の規格化インピーダンス(Z、Z)を用いて、式(3)に示す散乱係数式Gが示される。
Figure 0006911932
は、偏波制御板に対する電磁波の入射角と偏波制御板が位置する空間の空間インピーダンス(例:空気のインピーダンス)とより求められる規格化インピーダンスである。Zは、偏波制御板に対する電磁波の出射角と上記空間インピーダンスとにより求められる規格化インピーダンスである。
入射波、出射波がTE(transverse electric wave)波の時、Z、Zは式(4)及び(5)のように示される。
Figure 0006911932
Figure 0006911932
また、入射波、出射波がTM(transverse magnetic wave)波の時、Z、Zは式(6)及び(7)のように示される。
Figure 0006911932
Figure 0006911932
ηは偏波制御板が位置する空間の空間インピーダンスである。θは偏波制御板に対する電磁波の入射角である。θは偏波制御板に対する電磁波の出射角である。
本実施形態では、上記散乱係数式Gの非対角成分が0.8以上となるように、n層のアドミタンスシートのアドミタンスが与えられる。当該条件を満たす構造とすることで、高い誘電率が得られる。
次に、互いに重なりあう複数の平面単位セルにより構成された複数の3次元単位セルの平面方向の並び方について説明する。当該並び方を最適化することで、電磁波の所望の偏波制御が実現される。
まず、図14に示すように、偏波制御板1上の代表点から偏波制御板1の縁に向かって引いた任意の線を代表線とする。偏波制御板1は、透過する電磁波に同じ偏波状態変化を与える複数の3次元単位セル(3次元単位セル群)が、代表点から偏波制御板1の縁に向かって直線状に並んでいる。そして、互いに異なる偏波状態変化を与える複数の3次元単位セル群各々の直線が、代表点から偏波制御板1の縁に向かって放射状に配列されている。なお、偏波制御板1上のある地点F(基準点)と代表点とを結ぶ線(基準線)が代表線となす角(図14中の角度θ)に応じて、地点F(基準点)において透過する偏波状態が異なる。すなわち、各地点における偏波状態は、各地点を通る基準線と代表線とのなす角に応じて定まる。なお、代表点は、偏波制御板1の表面の中心付近とするのが望ましい。
偏波制御板1は、たとえば、偏波制御板1上の代表点から偏波制御板1面内において異なる偏波状態変化を与える3次元単位セルを所定の順で配列することにより実現できる。電磁波の偏波を制御するには、直交する2つの偏波成分の位相遅れ量の差を制御することができればよい。
偏波制御板1は、例えば、代表点から偏波制御板1の縁に向かう線上に、当該線と代表線とのなす角θ(回転角度)に応じて定められた所定の位相遅れを与える3次元単位セルを配列することにより構成することができる。
具体的には、放射状の偏波状態を一方向にそろった直線偏波状態に変換する際には、図15に示すように、代表線とのなす角θとなる線上に、角度θ/2方向に与える位相遅れ量と、角度(θ/2+90)度方向に与える位相遅れ量とが、180度(π/2)異なる特性を有する3次元単位セルを配列することができる。位相遅れ量とは、偏波制御板1の入射面と出射面との間の位相差のことを言う。
また、放射状の偏波状態を同一の円偏波へ変換する際には、代表線とのなす角θとなる線上に、角度(θ+45)度方向に与える位相遅れ量と、角度(θ+135)度方向に与える位相遅れ量とが、90度(π/4)もしくは−90度(−π/4)異なる特性を有する3次元単位セルが配列することができる。当該機能は、互いに性能が異なる複数種類の3次元単位セルを所定の順で配列することで実現される。以下、説明する。
例えば、図16に示すように並べられた複数の3次元単位セル11各々に対して基準点を定め(例:3次元単位セル11の中心)、各3次元単位セル11に対して、基準点と代表点Dとを結ぶ直線(基準線)と、偏波制御板1の代表線Eとのなす角θを算出する。ここでなす角θとは、例えば、基準線と代表線Eのなす角のうち、基準線から時計周りと反対方向にはかった角度のことである。そして、θの値に応じて、複数の3次元単位セルをグループ化する。例えば、m0≦θ≦m1、m1<θ≦m2、m2<θ≦m3・・・の複数の数値条件各々を満たす3次元単位セル11を同じグループとしてもよい。そして、同じグループの複数の3次元単位セル11の構成及び特性(偏波状態変化)を同じものとする。これにより、上記放射状の並びを実現できる。なお、「同じ偏波状態変化」とは完全に一致するもの及び誤差(例:加工誤差、エッチング誤差等に起因する偏波状態制御量のばらつき)を含む概念である。
なお、m0≦θ≦m1、m1<θ≦m2、m2<θ≦m3・・・と、θの値に応じて、偏波制御板1の3次元単位セルの速軸(3次元単位セルの異なる位相遅れを与える直交する2軸のうち、位相の遅れ量が小さいほうの軸)の方向を決定することができる。このとき、偏波制御板1を通過後の偏波状態を直線偏波に揃える際には、速軸の方向を、θに対して、θ/2とする。このとき遅軸の方向(3次元単位セルの異なる位相遅れを与える直交する2軸のうち、位相の遅れ量が大きいほうの軸)は、θ/2+90度であり、速軸と遅軸の間の位相遅れ量の差は180度である。偏波制御板1を通過後の偏波状態を円偏波に揃える際には、速軸の方向をθに対して、(θ+45)度とする。このとき、遅軸の方向は、θ+135度であり、速軸と遅軸の間の位相遅れ量の差は90度である。上記の2軸は、直交していることが望ましいが、必ずしも直交している必要はなく、ある程度の誤差を含む概念である。たとえば、速軸と遅軸がなす角が90度±45度以内、より望ましくは90度±30度以内もしくは90度±15度以内であればよい。
ここで、本実施形態の偏波制御板の作用効果を説明する。複数のアドミタンスシートを積層して構成された偏波制御板は、所定の条件を満たすと構造全体が共振状態に近づく。結果、流れる電流が大きくなりロスが大きくなるほか、帯域が狭くなる等の不都合が発生する。本発明者は、3層のアドミタンスシートと2層の誘電体層を有し、これらを交互に積層した構造において、0〜360度の広い範囲の偏波回転制御(位相遅れ制御)を行う構成とした場合、特定の偏波回転量で上記共振状態が生じやすくなることを見出した。
本実施形態の偏波制御板は、当該問題を、6層のアドミタンスシートと5層の誘電体層を有し、これらを交互に積層した構造とすることで解決する。当該積層構造の内の3層のアドミタンスシートと2層の誘電体層とで0〜180度の偏波回転制御を行い、他の3層のアドミタンスシートと2層の誘電体層とで180度〜360度の偏波回転制御を行う。3層のアドミタンスシートと2層の誘電体層とを有する構造でカバーする範囲を狭くすることで、共振状態が生じる不都合を回避している。そして、3層のアドミタンスシートと2層の誘電体層とを有する構造を積層することで、0〜360度の広い範囲の偏波回転制御を実現している。
ここで、図17乃至図22を用いて、3層構造と6層構造の特性の違いを示す。図17乃至図19は、3層のアドミタンスシートを積層した3層構造の特性を示す。図17は、3層構造の下面と上面の間のarg(G21)のデータ(シミュレーション結果)を示す。横軸は透過させる電磁波の周波数[GHz]を示す。図では、周波数幅10GHzのデータを示している。ラインごとに、構造パラメータ(各面のシートアドミタンス)が異なる。45度刻み程度で360度(−180度から180度)をカバーしている。
図17より、Wの枠で示す箇所において、急峻な周波数応答が存在する。すなわち、急峻な周波数応答をしている3次元単位セルの存在が確認できる。
急峻な周波数応答をしている2つの3次元単位セルの通過パワー特性(構造の下面と上面の間のarg(G21)を図18及び図19に示す。図より、帯域が非常に狭く、実用上必要な特性が出ないことが分かる。また、図中、Pで必要帯域の一例を示すが、必要帯域Qの端ではインピーダンスマッチング特性が劣化し、通過効率が大きく低下していることが分かる。
図20乃至図22は、6層のアドミタンスシートを積層した6層構造の特性を示す。図20は、6層構造の下面と上面の間のarg(G21)のデータ(シミュレーション結果)を示す。当該6層構造は、45度刻み程度で180度(−180度から0度)をカバーしている3層構造と、45度刻み程度で180度(0度から180度)をカバーしている3層構造とを積層した構造である。図20より、3層構造の場合と異なり、急峻な周波数応答が存在しない。すなわち、急峻な周波数応答をしている3次元単位セルが存在しない。
3層構造で急峻な周波数応答をしていた2つの3次元単位セルに対応する3次元単位セルの通過パワー特性(構造の下面と上面の間のarg(G21)を図21及び図22に示す。図より、必要帯域Qの全域においてなだらかな周波数特性をもち、通過効率が高いことが分かる。また、インピーダンスマッチングも十分取れていることが分かる。
なお、ここでは、3層構造に180度の範囲をカバーさせ、2つの3層構造を積層した6層構造で360度の範囲をカバーする例を示したが、3層構造にカバーさせる範囲をさらに小さくし、さらに多くの3層構造を積層して360度の範囲をカバーしてもよい。例えば、3層構造に120度の範囲をカバーさせ、3つの3層構造を積層して360度の範囲をカバーしてもよい。しかし、積層数が多くなるほど位相制御板の厚さが厚くなり、デバイスの薄膜化の妨げとなる。6層構造は、上述の通り十分な特性を得られつつ、デバイスの薄膜化にも寄与する。
ところで、同じアドミタンスYの2層のアドミタンスシートを十分に近い距離で積層した偏波制御板の場合、2層のアドミタンスシートをアドミタンスYの1層のアドミタンスシートに置き代えても、同等の性能を実現できることが知られている。このため、上述した対称構造(Y/Y/Y/Y/Y/Y)となっている6層構造の真ん中の2層を1層に置き代えた構造(Y/Y/Y/Y/Y)においても、同等の性能を実現できる。
すなわち、5層のアドミタンスシートと4層の誘電体層を有し、アドミタンスシートと誘電体層を交互に積層した偏波制御板は、上述した6層のアドミタンスシートと5層の誘電体層を有し、アドミタンスシートと誘電体層を交互に積層した偏波制御板と同等の性能を実現できる。それ以上の積層構造においても同様である。
また、本実施形態では、2層のアドミタンスシートと1層の誘電体層を積層した2層構造において180度の範囲をカバーし、2つの2層構造を積層した4層構造において360度の範囲をカバーしてもよい。この場合も、6層構造の場合と同様の作用効果を得られる。
以下、参考形態の例を付記する。
1. それぞれが複数の平面単位セルを含むn層(n≧4)のアドミタンスシートが重なっており、
前記平面単位セルは、前記平面単位セルが延在する面と平行なx方向のアドミタンスと、前記x方向と直交し、かつ、前記面に平行なy方向のアドミタンスが互いに異なり、
a層(1≦a≦n)のアドミタンスシートに含まれる第1の平面単位セルのアドミタンスと、b層(1≦b≦nかつb≠a)のアドミタンスシートに含まれていて前記第1の平面単位セルと重なる第2の平面単位セルのアドミタンスと、は互いに異なる偏波制御板。
2. 1に記載の偏波制御板において、
互いに重なりあう複数の前記平面単位セルにより構成された3次元単位セルを複数有し、
少なくとも1つの前記3次元単位セルは、第c層目(1≦c≦n)の前記平面単位セルのアドミタンスと第(n−c+1)層目の前記平面単位セルのアドミタンスの差が基準値未満である偏波制御板。
3. 1または2に記載の偏波制御板において、
互いに重なりあう複数の前記平面単位セルにより構成された3次元単位セルを複数有し、
少なくとも1つの前記3次元単位セルは、第c層目(1≦c≦n)の前記平面単位セルの金属パターンと第(n−c+1)層目の前記平面単位セルの金属パターンは同じである偏波制御板。
4. 1から3のいずれかに記載の偏波制御板において
互いに重なりあう複数の前記平面単位セルにより構成された3次元単位セルを複数有し、
透過する電磁波に同じ偏波状態変化を与える前記3次元単位セル群が直線状に並び、互いに異なる偏波状態変化を与える複数の前記3次元単位セル群各々の直線が放射状に配列されている偏波制御板。
5. 1から4のいずれかに記載の偏波制御板において、
前記偏波制御板上の代表点と前記偏波制御板の縁とを結ぶ代表線と、前記代表点と前記偏波制御板上の基準点とを結ぶ基準線とのなす角に応じて、前記基準点において透過する電磁波に対して与える偏波状態変化が異なる偏波制御板。
6. 5に記載の偏波制御板において、
前記代表線と前記基準線とのなす角がθの線上にある前記基準点において、角度がθ/2方向の直線偏波の電磁波に対して与える位相遅れ量と、角度がθ/2+90度方向の直線偏波を持つ電磁波に対して与える位相遅れ量とが180度異なっている偏波制御板。
7. 5に記載の偏波制御板において、
前記代表線と前記基準線とのなす角がθの位置にある前記基準点において、角度がθ+45度方向の直線偏波の電磁波に対して与える位相遅れ量と、角度がθ+135度方向の直線偏波を持つ電磁波に対して与える位相遅れ量とが90度異なっている偏波制御板。
8. 1から7のいずれかに記載の偏波制御板において、
前記n層のアドミタンスシート及び前記アドミタンスシート間に位置する(n−1)層の誘電体層からなる等価回路図より得られる下記散乱係数式Gの非対角成分が0.8以上となるように、前記n層のアドミタンスシートのアドミタンスが与えられている偏波制御板。
Figure 0006911932
(なお、Zは前記偏波制御板に対する電磁波の入射角と前記偏波制御板が位置する空間の空間インピーダンスとより求められる規格化インピーダンスであり、Zは前記偏波制御板に対する電磁波の出射角と前記空間インピーダンスとにより求められる規格化インピーダンスであり、Z11乃至Z22は前記n層のアドミタンスシート各々のABCD行列及び前記(n−1)層の誘電体層各々のABCD行列より求められるZ行列の成分である。)

Claims (8)

  1. それぞれが複数の平面単位セルを含むn層(n≧4)のアドミタンスシートが重なっており、
    前記平面単位セルは、前記平面単位セルが延在する面と平行なx方向のアドミタンスと、前記x方向と直交し、かつ、前記面に平行なy方向のアドミタンスが互いに異なり、
    a層(1≦a≦n)のアドミタンスシートに含まれる第1の平面単位セルのアドミタンスと、b層(1≦b≦nかつb≠a)のアドミタンスシートに含まれていて前記第1の平面単位セルと重なる第2の平面単位セルのアドミタンスと、は互いに異なる偏波制御板。
  2. 請求項1に記載の偏波制御板において、
    互いに重なりあう複数の前記平面単位セルにより構成された3次元単位セルを複数有し、
    少なくとも1つの前記3次元単位セルは、第c層目(1≦c≦n)の前記平面単位セルのアドミタンスと第(n−c+1)層目の前記平面単位セルのアドミタンスの差が基準値未満である偏波制御板。
  3. 請求項1または2に記載の偏波制御板において、
    互いに重なりあう複数の前記平面単位セルにより構成された3次元単位セルを複数有し、
    少なくとも1つの前記3次元単位セルは、第c層目(1≦c≦n)の前記平面単位セルの金属パターンと第(n−c+1)層目の前記平面単位セルの金属パターンは同じである偏波制御板。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の偏波制御板において
    互いに重なりあう複数の前記平面単位セルにより構成された3次元単位セルを複数有し、
    透過する電磁波に同じ偏波状態変化を与える前記3次元単位セル群が直線状に並び、互いに異なる偏波状態変化を与える複数の前記3次元単位セル群各々の直線が放射状に配列されている偏波制御板。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の偏波制御板において、
    前記偏波制御板上の代表点と前記偏波制御板の縁とを結ぶ代表線と、前記代表点と前記偏波制御板上の基準点とを結ぶ基準線とのなす角に応じて、前記基準点において透過する電磁波に対して与える偏波状態変化が異なる偏波制御板。
  6. 請求項5に記載の偏波制御板において、
    前記代表線と前記基準線とのなす角がθの線上にある前記基準点において、角度がθ/2方向の直線偏波の電磁波に対して与える位相遅れ量と、角度がθ/2+90度方向の直線偏波を持つ電磁波に対して与える位相遅れ量とが180度異なっている偏波制御板。
  7. 請求項5に記載の偏波制御板において、
    前記代表線と前記基準線とのなす角がθの位置にある前記基準点において、角度がθ+45度方向の直線偏波の電磁波に対して与える位相遅れ量と、角度がθ+135度方向の直線偏波を持つ電磁波に対して与える位相遅れ量とが90度異なっている偏波制御板。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の偏波制御板において、
    前記n層のアドミタンスシート及び前記アドミタンスシート間に位置する(n−1)層の誘電体層からなる等価回路図より得られる下記散乱係数式Gの非対角成分が0.8以上となるように、前記n層のアドミタンスシートのアドミタンスが与えられている偏波制御板。
    Figure 0006911932
    (なお、Zは前記偏波制御板に対する電磁波の入射角と前記偏波制御板が位置する空間の空間インピーダンスとより求められる規格化インピーダンスであり、Zは前記偏波制御板に対する電磁波の出射角と前記空間インピーダンスとにより求められる規格化インピーダンスであり、Z11乃至Z22は前記n層のアドミタンスシート各々のABCD行列及び前記(n−1)層の誘電体層各々のABCD行列より求められるZ行列の成分である。)
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