JP6911676B2 - リチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に用いられる正極活物質を、その電気抵抗値の分布によって評価する方法に関する。
リチウムイオン二次電池は電池セル中に正極活物質、バインダー、導電材および溶媒を混合して練り込んだ正極材と、カーボン等からなる負極材、更にその電極間に設けるセパレータを主部材とし、その中に電解液を注入した部材から構成されている。この電池セルに一定電流を与え電圧を印加することで、正極活物質からリチウムイオンが離脱して電気化学的に充電される。一方、リチウムイオンが正極活物質へ挿入されることで放電が行われ、電気自動車やハイブリッド自動車のモータ駆動用電源として活用することが出来る。
ここで、リチウムイオン二次電池の充電の際、その正極活物質からリチウムイオンの脱離時に、当該正極活物質の体積膨張が起こる。その為、リチウムイオン二次電池は繰り返し充放電を行い続けると、当該体積膨張の変化に耐えられない正極活物質の表面にはクラックが伝搬する。その結果、当該正極活物質において、導電パスに接続されていない箇所(高抵抗)が増えることで、リチウムイオン二次電池の容量の著しい低下に至ることがある。
リチウムイオン二次電池の劣化を改善するためには、まず劣化の起点となる発生箇所を特定し、調査することが有効であると考えられる。
例えば、特許文献1は正極材の性能を簡便に評価するために、走査プローブ型広がり抵抗顕微鏡(Scanning Spreading Resistance Microscope、本発明において「SSRM」と記載する場合がある。)を用いて、50μm×50μmエリア内において、電極材料がどのように分布しているかを定量的に把握する手法を提案している。尚、SSRMは導電性原子間力顕微鏡(C−AFM)の応用の一つで、導電性プローブ(本発明において「プローブ」と記載する場合がある。)と試料との間にバイアス電圧を印加し、接触モードにしてプローブで試料表面を走査することによって、トポグラフィー像と同時に試料の局所的抵抗分布が得られる装置である。
当該手法を用い、リチウムイオン二次電池の正極材の広範囲において電気抵抗値の分布を測定することで、導電材の分散状態や粒子間の接触不良に起因する正極材内の絶縁(高抵抗値)箇所を特定することが可能となった。
特開2014−203665号公報
本発明者らは研究の結果、リチウムイオン二次電池の劣化を改善するためには、当該リチウムイオン二次電池における充放電サイクルにより正極活物質の劣化がどのように進行するかを、例えば10μm×10μm程度の領域において、存在する正極活物質の粒子の多くについてマクロ的に劣化状況を観察、把握することが肝要であることに想到した。
しかし、例えば、特許文献1で説明したSSRMによる手法は、正極材内、即ちバインダー、導電材および溶媒中の正極活物質の分布(分散具合)から、絶縁物の存在を電気抵抗値で表現したものである。この為、正極活物質の粒子における劣化に着目した測定には至っておらず、従って、正極活物質劣化の起点となる箇所を測定・観察するまでには至っていないことに想到した。
本発明は上述の状況に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、充放電を繰り返して劣化した正極材内における正極活物質の粒子の劣化を、直接測定・観察する方法であって、当該正極材に含まれる正極活物質の粒子の電気抵抗値や状態を、SSRMを用いて直接に測定・観察することで、正極活物質における劣化の起点を把握する手段を提供することである。
上述の課題の解決の為、本発明者らがさらに研究を行った結果、充放電を繰り返して劣化した正極材内においては正極活物質表面と導電材とが分離(剥離)してしまい、十分な導通が確保できていないことに想到した。
この問題について、本発明者らはさらに検討を進めた。すると、上述した正極活物質と導電材との分離に起因して、正極材試料の表面において、空隙が多くて導電性が低く機械的な強度の低い箇所が生成する場合があることを知見した。このような箇所をSSRMのプローブが通過すると、導電性が低い為にノイズを拾うこととなり、また、当該箇所に傷を付けることがあった。ここで、導電性を確保しようとしてプローブの針圧を増加すると、傷付けも激しくなって凸凹が発生し、プローブの追随性が低下する。プローブの追随性が低下すると、針先が試料の表面に生じた凹凸状態に追随できずに飛んでしまい、正確な導電性の測定が出来なくなる。そこでプローブの追随性を改善しようとして、プローブの針圧を増加するという悪循環に陥る。この結果、正極材試料の表面における電気抵抗値や状態について、安定した測定や観察が出来ていないことに想到したものである。
上述した想到に基づき、本発明者らは充放電を繰り返して正極活物質と導電材とが分離(剥離)して劣化した正極材においても十分な導通を確保して、SSRMによる安定した測定を実現する方法について研究を行った。そして、当該正極材へ所定の圧力を加えて圧縮することにより、分離(剥離)した正極活物質と導電材とを再度接触させることにより、当該正極材において十分な導通を確保する構成に想到し、本発明を完成した。
尚、本発明においてプローブの針圧の値を表記する際、当該プローブの針先が深さ方向に、どれ位の位置まで試料中へ侵入しているかを長さの単位(nm)で表わし、当該値を「セットポイント値」と表記している。これは、プローブの針圧を圧力値として計測することが難しい為である。
即ち、上述の課題を解決する為の第1の発明は、
被測定対象であるリチウムイオン二次電池セルを解体し、取り出した正極材を圧縮して前記正極材内の正極活物質と導電材とを接触させた後、
走査型広がり抵抗顕微鏡を用いて、前記正極活物質の表面における電気抵抗値の分布を測定することを特徴とするリチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法である。
第2の発明は、
前記取り出した正極材を、乳鉢と乳棒、または、プレス装置を用いて圧縮し、前記正極材内の正極活物質と導電材とを接触させることを特徴とする第1の発明に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法である。
第3の発明は、
前記取り出した正極材を圧縮して厚さ0.1mm以上、3mm以下となるように成形し、前記正極材内の正極活物質と導電材とを接触させることを特徴とする第1のまたは第2の発明に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法である。
第4の発明は、
前記走査型広がり抵抗顕微鏡を用いて、前記正極活物質の表面における電気抵抗値の分布を測定する際、1μm×1μm以上、30μm×30μm以下の測定範囲で電気抵抗値の分布を測定することを特徴とする第1から第3の発明のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法である。
第5の発明は、
前記正極材表面を鏡面研磨した後、前記走査型広がり抵抗顕微鏡により得た抵抗分布図内に測定粒子全体の1/4〜1/16が収まる倍率として、電気抵抗値の分布を得ることを特徴とする第1から第4の発明のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法である。
第6の発明は、
前記正極材表面を鏡面研磨した後、100nmφ以下の針先を有する導電性プローブを用い、DCバイアス電圧を5V以上10V以下、走査速度を3μm/s以上15μm/s以下、セットポイント値を3nm以上20nm以下で走査して、電気抵抗値の分布を得ることを特徴とする第1から第5の発明のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法である。
第7の発明は、
前記走査型広がり抵抗顕微鏡を用いて測定した、前記正極活物質の表面における電気抵抗値の分布から、前記正極材内の正極活物質における、劣化状態および/または劣化の起点となる箇所を把握することを特徴とする第1から第6の発明のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法である。
本発明に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質のSSRMを用いた評価法を用いることで、充放電を繰り返して劣化した正極材内の正極活物質における劣化の起点を把握することが出来た。
SSRMに設置する測定試料、および、測定試料のSSRMへの設置状態を示す模式図である。 実施例に係る電池セルの斜視図および断面図である。 SSRMにて測定した実施例1に係る抵抗分布図である。 SSRMにて測定した実施例1に係る抵抗分布図である。 SSRMにて測定した比較例1に係る抵抗分布図である。 SSRMにて測定した比較例2に係る抵抗分布図である。
本発明では、充放電サイクル試験後におけるリチウムイオン二次電池の電池セルを分解し、取り出した正極材を圧縮することにより、当該正極材内の正極活物質と導電材との接触を確保した。その後、当該正極材を所定の大きさに切断し、硬度の高い2枚のボード状の硬質材で挟持した。当該硬質材に挟持された正極材を、粗研磨後、鏡面加工し、断面が1〜10μφの正極活物質粒子を有する測定用試料を作製した。そして、当該測定用試料をSSRM装置へ装填し、3V以上のバイアス電圧をかけながら、100nmφ以下の針先を有するプローブを用いて1μm×1μm以上30μm×30μm以下の範囲を走査し、正極活物質粒子表面の電気抵抗値の分布を拡大して解析するものである。
本発明の測定対象であるリチウムイオン二次電池の正極材は、バインダー、導電材、電解液および正極活物質を含むものである。ところが本発明者らの検討によると、充放電サイクル試験を終了した直後の電池セル(例えば、2032ボタン型電池)から取り出した正極材中の正極活物質は、導通が十分でない場合があることを知見した。そして、当該導通が十分でないと、SSRMを用いても当該正極活物質の正確な抵抗値を得ることが出来ない。
当該状況下で本発明者らは研究を行い、取り出し後の正極材へ所定の圧力をかけることが重要であることに想到した。すなわち、充放電サイクル試験前の正極材の状態は、練り込み操作により正極活物質表面とバインダーを含む導電材とが十分に密接している。しかし、充放電サイクル試験後においては、電解液部材の消耗、バインダーの収縮劣化、等に起因して正極活物質表面と導電材との間に隙間が生じてしまう。これにより正極活物質の抵抗値が不安定化して増大し、さらには、抵抗値が測定困難という事態が生じることに想到したものである。
他方、従来のリチウムイオン二次電池における正極材のSSRM測定では、正極材中の正極活物質と、導電材との分散状態に着目した測定(正極材全体の広範囲な測定)が行われていた。この結果、上述した正極活物質表面と導電材との隙間に起因した抵抗値の不安定化や増大による問題は、課題として把握されていなかったものと推察される。
本発明においては、正極活物質の抵抗値の測定を目的としている為、正極活物質粒子と導電材との隙間は極力少ないことが望まれる。このような状況の下、本発明者らは、充放電サイクル試験において発生してしまった隙間を解消する為、正極材へ所定の圧力をかける構成に想到したものである。当該正極材へ所定の圧力をかける具体的な方法として、簡便な方法としては、正極材を乳鉢に装填し、乳棒で圧力をかけることで隙間を解消し、導電材であるカーボンと正極活物質とを密着させることが出来ることに想到した。より厳密な方法としては、プレス機により正極材を圧縮し、隙間を機械的に塞いで解消し、導電材であるカーボンと正極活物質を密着させることが出来る。
さらに、長期間にわたる充放電サイクル試験等の結果、導電材やバインダー自体が劣化して、正極活物質と導電材との隙間を解消したのみでは、十分な導通を確保することが困難な場合がある。このような場合には、充放電サイクル試験後の正極材へ、まず、新たに導電材およびバインダーを添加した後、上述した方法で、当該正極材へ所定の圧力をかけることで、導通を十分に確保することが出来る。
導電材およびバインダーの添加量としては、重量比で正極材7重量部に対して導電材2重量部、バインダー1重量部程度を添加すればよい。
従来の技術に係る正極活物質自体の粒子表面の抵抗を測定する方法は、他にも有る。
例えば、正極活物質粒子を圧粉して得たバルク体の表面抵抗値を測定する方法が行われている。
これに対し、本発明に係る正極活物質粒子の抵抗値の測定方法は、実際と同じく正極活物質、電解液、導電材やバインダーを介した充放電サイクル試験により劣化された正極活物質粒子の電気抵抗値や状態を、直接的に測定、観察するものである。即ち、電池セルを分解し、取り出した正極材をそのまま観察、測定することを特徴とする。従って、正極材を構成する正極活物質粒子自体を測定する方法や、充放電サイクル試験後の正極材から正極活物質粒子を取り出した後に測定を行う方法とは、異なる発明である。
1.本発明に係る正極活物質
本発明に係る正極活物質としては、α−NaFeO構造を有するコバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、スピネル型構造を有するマンガン酸リチウム(LiMn)等に代表されるリチウム遷移金属複合酸化物の粉体が主に用いられ、特に限定されるものではない。
2.本発明に係る導電材
上述した本発明に係る正極活物質と伴に使用される導電材にはアセチレンブラック、バインダーにはフッ素系樹脂、溶媒にはNMP(N−メチル−2−ピロリドン)、電解液にはLiPF(ヘキサフルオロリン酸リチウム)をカーボネート類で溶解した液、等がある。
3.正極材の押圧操作
リチウムイオン二次電池の正極材中には、上述した正極活物質、導電材、バインダー、溶媒、といった組成物が含まれる。
当該組成物を含む充放電サイクル試験後の正極材へ圧力をかけて、正極材中に発生した空隙を塞ぐが、正極材中には軟質のバインダーが含まれている為、容易に空隙をつぶすことが可能である。
ここで、上述した簡便法である乳鉢と乳棒を用いて正極材へ圧力をかける場合、乳棒にて正極材をすり潰すような操作により空隙を塞ぐ。但し、乳鉢による操作は、人手による処理の為、どの程度の圧をかけるかの判断に迷う場合がある。このような場合の基準としては、押圧される正極材の表面に光沢(正極材が密になると光の反射を感じる)が見られることをもって空隙がつぶれ、押圧操作が完了したことを判断することが出来る。
また、正極材へ精密に一定の圧力をかけることを重視する場合は、正極材へ機械的なプレスを行うことで、一定条件下の押圧処理が可能である。具体的には、プレス前に正極材を半分に折った状態で所定のプレス圧(例えば、荷重3トン、単位面積当たりの圧力32kg/mm)を掛ける。そして、そして押圧された正極材をさらに半分に折った状態で、再び、所定のプレス圧を掛ける。そして当該半折りと押圧とを繰り返すことで(3〜4度繰り返すことが好ましい。)、正極材のつぶれ方は均等化し、押圧操作は完了する。
押圧操作の完了した正極材をナイフ等で切断し、所定のサイズ(例えば、好ましいサイズ例として、幅5〜10mm×長さ5〜10mm×厚さ3mm以下がある。)に整え、本発明に係る正極材試料とする。
4.正極材試料の断面加工操作
正極材試料の断面加工操作について、SSRMに設置する測定試料と、測定試料の設置状態を示す模式図である図1中の(A)を参照しながら説明する。
図1(A)は、SSRMに設置する測定試料の作製中の模式図である。
得られた正極材11自体は軟質である為、後工程である研磨加工に備えて2枚の硬質材12で挟持しておくことが好ましい。当該硬質材としては、高分子フィルムやスライドガラス、等が便宜である。
尤も、正極材11中にはフッ素系バインダーが含まれている為、挟持の際の固定において、接着剤としてシアノアクリレート系の瞬間接着剤を用いても接着することは困難である。
そこで、予め、正極材11や挟持用の硬質材12の表面を、アミン化合物や酢酸エステル等の溶媒からなる表面改質材(プライマー)にて改質しておくことで、シアノアクリレート系の瞬間接着剤でも容易に接着することが可能となり、好ましい構成である。
上述した正極材試料10の接着が完了したら、硬質材12に挟持された正極材11に対し、後述する抵抗分布測定する為の研磨加工を施す。
具体的には、ナイフ等のカッターを用いて、硬質材に挟持された正極材試料の端部を切断し、当該切断面に現れた正極材試料の表面をCP(クロスセクションポリッシャー:イオンミリング加工)を用いて、鏡面加工することが出来る。尤も、正極材試料の端部切断の際における試料表面の機械的歪みを考慮すれば、正極材試料の端部切断後、さらにミクロトームにて試料表面を10μmほど切削した後、CP加工を施すことが好ましい。
CP加工は、5〜15時間をかけて、正極材試料10の表面に現れた正極材11へ表面加工を施すものである。
具体的には、所定のサイズ(例えば、幅5〜10mm×長さ5〜10mm)となった正極材試料をCPベース(例えば、Mo製、11.5×7.9×6mmt)に貼り付ける。そして、一定の電流を与えながらArガスイオンを照射し、所望の厚さまで平滑に切削研磨して、正極材試料に現れた正極材の研磨面を得るものである。
尚、CP加工の速度によっては、正極材中の正極活物質とバインダーとの硬さ(研削性)の差異に起因して、研磨後の平滑性が損なわれる場合がある。このような場合は、CP加工後の切断面に瞬間接着剤を滴下した後、再度、切断面の表面を浅くCP加工すると、平滑性の良い正極材の研磨面が得られ、好ましい構成である。
5.抵抗分布測定
正極材の抵抗分布はSSRMにより測定するが、当該測定について、SSRMに設置する正極材試料と、正極材試料の設置状態を示す模式図である図1中の、(B)〜(D)を参照しながら説明する。図1(B)〜(D)は、SSRMに設置した正極材試料の設置状態を示す模式図である。
図1(B)は、SSRM装置内のCPベース20に設置された正極材試料10の模式的な斜視図である。
このSSRM装置では、接地された台座であるCPベース20の上面にフィルム等で挟持された正極材試料10を固定し、当該正極材試料10における2枚の硬質材に挟持された正極材11の研磨面を導電性プローブ31で走査し、SSRM装置から所定のDCバイアス電圧33を印加することにより、正極材における抵抗値の分布を得ることができる。
図1(C)は、SSRM装置内のCPベース20に設置された正極材試料10の上部の拡大図である。
正極材試料10における正極材11の研磨面の抵抗分布を測定する為、SSRM装置からCPベース下21を通って、正極材試料10に所定のバイアス電圧を印加し、正極材11の研磨面における所定の測定点に接触している導電性プローブ31に流れる電流値をアンプ32にて測定し、抵抗値を算出している。
その為、当該測定点における正確な抵抗値を得る為には、正極材試料10へロス無くバイアス電圧を印加することが肝要である。ここで、正極材試料10における正極材は、絶縁性の高い挟持材および接着剤に覆われている為、十分な導通をとる工夫が重要となる。
当該導通を得る方法としては、比較的むき出しとなっている正極材試料10側面の断面にカーボンペースト22等を塗布して、正極材とCPベース20とを接着させ導通をとることが考えられる。
しかしながら、CPベースはMo製のため導電性が十分とはいえず、電圧のロスが少なからず生じることも考えられる。そこで、改善策について図1(D)を用いて説明する。
図1(D)も、SSRM装置内のCPベース20に設置された正極材試料10の模式的な斜視図である。
改善策においては、CPベース下21にあるSSRM装置のバイアス電圧が流れる箇所と、正極材試料10側面の断面に塗布されたカーボンペースト22とを、直接カーボンシート23にて接続するものである。当該構成では、CPベース20をバイパスして正極材試料10へバイアス電圧を印加し、抵抗値を下げて導通させる構成である。
SSRMの設定条件は、DCバイアス電圧を10V以下、電流値0.1mA以下、走査速度15μm/s以下、プローブが一定の触圧で接触する際の(プローブの押し込み量)セットポイント値を20nm以下として、触針により正極材のバインダーが傷つかない条件を設定することが好ましい。
また、プローブによる測定範囲は、1μm×1μm〜30μm×30μm、好ましくは3μm×3μm〜10μm×10μmとし、10μmφ程度の粒子の表面が1/4〜1/16ほど収まるように設定することが好ましい。
正極活物質粒子は、数十nmφの1次粒子からなる2次凝集体である為、余り細かな測定範囲を設定してしまうと、正極活物質粒子の劣化状況が把握出来ないことになる。具体的には、正極活物質粒子の劣化として確認される事案としては、1次粒子の表面抵抗の低下(結晶構造の変化)や一次粒子の粒界割れ(体積膨張による割れ)が想定される。そこで、それらの表面抵抗の低下や粒界割れが確認し易い測定範囲を設定することが肝要である。
抵抗分布の測定の良否は、導電性プローブを走査した際に、ノイズが入ることなく電流値を計測可能かどうか、また測定された抵抗値の値が正常値にあるかが判断基準となる。導電性プローブ走査時のノイズは、バインダーへの傷によるものや導通不良等が考えられ、これらの対策は上述した通りである。
ここで、測定された抵抗値の値が正常値か否かの判断は、正極材中に含まれる導電材(アセチレンブラック)が示す抵抗値の数値を参考にすることができる。当該導電材は正極活物質に隣接して存在しており、導電性プローブ走査中に抵抗値を測定することが出来る。また充放電サイクル試験後による劣化も、過度な充放電サイクル試験条件で行っていなければ起こりにくいので、抵抗値の基準として用いることが出来る。即ち、当該導電材の抵抗値が所定内の値を示していれば、正常な抵抗値の測定が行われていると判断出来る。
(5)評価
上述した充放電サイクルの後、正極材試料の抵抗分布図を得、その抵抗分布の結果から、粒子最表面の一部分に劣化に起因する高抵抗箇所、充放電の繰り返し後の結晶構造が観察される。そして、当該変化から正極材試料における局部的な劣化の有無やその位置、結晶構造の変化を評価し、前記正極材内の正極活物質における、劣化状態および/または劣化の起点となる箇所を把握することにより、リチウムイオン二次電池用正極活物質の評価を行う。
以下、実施例を参照しながら本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1について、(1)リチウムイオン2次電池試料の作製、(2)充放電サイクル試験、(3)正極材試料の作製、(4)正極材の抵抗分布測定、の順に説明する。
(1)リチウムイオン2次電池試料の作製
リチウムイオン2次電池試料として作製した2032型電池セルについて、当該2032型電池セルの斜視図および断面図である図2を参照しながら説明する。
当該図2において、符号CBAはコイン型電池、符号CAはケース、符号PCは正極缶、符号NCは負極缶、符号GAはガスケット、符号PEは正極材、符号NEは負極材、符号SEはセパレータ、符号ELは電極材、を示す。
正極材PEは、正極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物粒子を含む粉体52.5mg、アセチレンブラック15mg、およびポリテトラフッ化エチレン樹脂(PTFE)7.5mgを秤量して混合して得た混合物を、100MPaの圧力で直径11mm、厚さ100μmにプレス成形し、真空乾燥機中にて120℃12時間乾燥したものである。
乾燥した正極材PEと、負極材NEと、セパレータSEおよび電解液とを用いて、2032型電池セル1を、露点が−80℃に管理されたアルゴン(Ar)雰囲気のグローブボックス内で作製した。
尚、負極材NEには、直径14mmの円盤状に打ち抜かれた平均粒径20μm程度の黒鉛粉末とポリフッ化ビニリデンが銅箔に塗布された負極シートを用いた。セパレータSEには膜厚25μmのポリエチレン多孔膜を用いた。電解液には、1MのLiPFを支持電解質とするエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の等量混合液(富山薬品工業株式会社製)を用いた。
(2)充放電サイクル試験
製造した2032型電池セルの充放電サイクル試験は、2032型電池1を製作後、24時間放置、そして0.5Cにてカットオフ電圧4.3Vまで充電、1時間の休止後、0.5Cにてカットオフ電圧3.0Vまで放電、これを充放電の1サイクルとした。
そして、当該充放電サイクルを100回繰り返して行った。
(3)正極材試料の作製
上述した100回の充放電サイクルの後、2032型電池セルを解体し、正極材PEのみを取り出した。当該正極材PEには、正極活物質、導電材、およびバインダーが含有されている。取り出した正極材PEは、ジエチルカーボネート(DEC)で洗浄した後に乳鉢内に置いた。そして、乳棒によって正極材を押圧し、当該正極材の表面に光沢がでる迄、押圧した。これは、正極材に対する乳棒による押圧によって、上述した正極材中に発生した空隙が塞がった結果、表面に光沢が発生することによる。
押圧された正極材を、幅5mm×長さ7mmのサイズとした。
一方、挟持用の硬質材として2枚の厚さ0.3mmのポリイミド板を準備し、酢酸ブチルを表面改質材として、当該正極材や硬質材の表面へ塗布した。
そして、正極材を2枚の挟持用の硬質材で挟持し、シアノアクリレート系の瞬間接着剤を用いて接着した。次に、2枚の硬質材の間に正極材が挟持されている面をトリミングナイフにより切断し、切断面をミクロトームで粗加工後、CP加工で仕上げて研磨して正極材試料を作製した。
(4)正極材の抵抗分布測定
作製した正極材試料をSSRM装置(Burker−AXS社製Dimension−Icon)内の試料固定用ステージにCPベースを設置した。そして、正極材試料側面の断面にカーボンペーストを塗布し、さらに、正極材試料側面に露出している正極材とCPベースとをカーボンテープで接続して導通をとり、正極材の抵抗分布測定を行った。
得られた実施例1に係る正極材の抵抗分布測定結果を図3に示す。
図3(A)は上記SSRM装置で得た抵抗分布図である。
図3(A)において、抵抗値を色分けして表示しており、黒色が最も抵抗値が低い(10−3Ω)部分、白色が最も抵抗値が高い(10Ω)部分を示している。画質数は512×512ドットで示し、測定範囲は5μm×5μmとしている。
測定条件はDCバイアス電圧を5V、電流値0.02mA、走査速度6μm/s、セットポイント値を5nmとした。
(5)抵抗分布測定結果の評価
図3(A)に示す抵抗分布図は、100回の充放電サイクルの後、放電容量の初期値が178mAh/gであったものが、161mAh/gまで劣化した正極材試料のものである。
当該抵抗分布図に示す抵抗分布の結果から、粒子最表面の一部分に劣化に起因する高抵抗箇所が見られ、充放電の繰り返しによる結晶構造の変化が確認された。
この粒子に関し、他の3箇所も確認したが、同様な傾向が見られた。
さらに表面から深さ方向で2μmの内部までに粒界が確認でき、粒界が白色に見えることから粒界が高抵抗化している様子が判明した。また内部の結晶粒についても部分毎に白色していることから局部的な劣化があることが示唆された。
以上説明したように、粒子と導電材との接触を十分なものとし、導通の確保、加工表面の平滑化、バインダーを傷つけない測定条件の最適化等を実施したことにより、粒子表面を拡大して粒界まで確認できる抵抗分布図を得ることが出来た。
図3(B)は、図3(A)にて説明した正極材試料と同試料において、さらに細部を確認するため、同試料の別な場所を測定した場合である。
図3(B)も、画質数は512×512ドットで示し、測定範囲は3μm×3μmとしている。
測定条件はDCバイアス電圧を5V、電流値0.02mA、走査速度6μm/s、セットポイント値を5nmとした。
図3(B)より、粒子最表面の一部分に劣化に起因する高抵抗箇所が存在することが高倍率で観察され、充放電の繰り返しによる結晶構造の変化が明確に確認された。
また、深さ方向において、内部まで高倍率で粒界が確認でき、高抵抗化している粒界も高倍率で確認できた。
以上、詳細に説明したように、走査型広がり抵抗顕微鏡を用いて測定した、前記正極活物質の表面における電気抵抗値の分布や結晶構造の変化から、前記正極材内の正極活物質における、劣化状態および/または劣化の起点となる箇所を把握することにより、リチウムイオン二次電池用正極活物質の評価が出来た。
(比較例1)
100回の充放電サイクルの後、2032型電池セルを解体し、取り出した正極材を乳鉢、乳棒によって押圧しなかった以外は、実施例1と同様の操作を実施した。
得られた比較例1に係る正極材の抵抗分布測定結果を図3(C)に示す。
図3(C)も、画質数は512×512ドットで示し、測定範囲は10μm×10μmとしている。
測定条件は、DCバイアス電圧は5V、電流値は0.02mAで実施例1と同様である。一方、走査速度20μm/s、セットポイント値を30nmとした。
図3(C)において、粒子表面と導電材とが接していない場所(即ち、高い抵抗値の箇所)においては、粒子表面の抵抗分布が不詳である。さらに、粒子の画像上にノイズ(横筋線)が走っており、粒界に関する情報が得られないことが判明した。
(比較例2)
実施例1と同様の試料を用いて、正極材試料を作製し、実施例1と同様にSSRM装置内に設置し、導通をとり、正極材の抵抗分布測定を実施した。
しかし比較例2ではセットポイント値が高く、触針が強すぎた為、プローブで正極材試料表面を傷付けてしまったものである。
得られた比較例2に係る正極材の抵抗分布測定結果を図3(D)に示す。
当該図3(D)も、画質数は512×512ドットで示し、測定範囲は10μm×10μmとしている。
測定条件は、DCバイアス電圧は5V、電流値は0.02mAで実施例1と同様である。一方、走査速度20μm/s、セットポイント値を30nmとした。
図3(D)において、粒子表面の抵抗分布が不詳である。さらに、粒子の画像上にノイズ(横筋線)が走っており、正極材の強度を上げても触針が強すぎると、傷により粒子表面の抵抗分布が把握出来ず、粒界に関する情報も得られないことが判明した。
(まとめ)
SSRMを用いて粒子表面の電気抵抗値の分布を測定するという、本発明に係るリチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法を用いることで、充放電サイクルを繰り返して劣化した正極材に含まれる正極活物質表面に関し、抵抗値の分布から半定量的に解析することが可能になった。この結果、当該正極活物質における劣化の起点となる箇所を把握することが可能となった。
10……正極材試料
11……正極材
12……硬質材
20……CPベース
21……CPベース下
22……カーボンペースト
23……カーボンシート
31……導電性プローブ
32……アンプ
33……DCバイアス電源
CBA…コイン型電池
CA……ケース
PC……正極缶
NC……負極缶
GA……ガスケット
PE……正極材
NE……負極材
SE……セパレータ

Claims (3)

  1. 被測定対象であるリチウムイオン二次電池セルを解体し、取り出した正極材を、乳鉢と乳棒、または、プレス装置を用いて、厚さ0.1mm以上、3mm以下となるように圧縮し成形して、前記正極材内の正極活物質と導電材とを接触させた後、前記正極材の表面を鏡面研磨し、その後、走査型広がり抵抗顕微鏡を用いて、100nmφ以下の針先を有する導電性プローブを用い、DCバイアス電圧を5V以上10V以下、走査速度を3μm/s以上15μm/s以下、セットポイント値を3nm以上20nm以下で走査し、
    1μm×1μm以上、30μm×30μm以下の測定範囲で、前記正極活物質の表面における電気抵抗値の分布を測定することを特徴とする、リチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法。
  2. 前記走査型広がり抵抗顕微鏡により得た抵抗分布図内に測定粒子全体の1/4〜1/16が収まる倍率として、電気抵抗値の分布を得ることを特徴とする、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法。
  3. 前記走査型広がり抵抗顕微鏡を用いて測定した、前記正極活物質の表面における電気抵抗値の分布から、前記正極材内の正極活物質における、劣化状態および/または劣化の起点となる箇所を把握することを特徴とする、請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の評価法。
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