JP6911451B2 - インク、インク収容容器、及び記録装置 - Google Patents
インク、インク収容容器、及び記録装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6911451B2 JP6911451B2 JP2017063361A JP2017063361A JP6911451B2 JP 6911451 B2 JP6911451 B2 JP 6911451B2 JP 2017063361 A JP2017063361 A JP 2017063361A JP 2017063361 A JP2017063361 A JP 2017063361A JP 6911451 B2 JP6911451 B2 JP 6911451B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- mass
- ether
- resin particles
- ether compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
<数式1>
{1.085x+η(0)}−1≦η(x)≦{1.110x+η(0)}−1
ただし、前記数式1中、η(0)は前記初期粘度(mPa・s)の値を表し、η(x)は前記インクの蒸発率がx質量%であるときの温度25℃における粘度(mPa・s)の値を表す。
本発明では、下記に示すように、インクの増粘特性を制御することで、吐出安定性に優れ、文字にじみを抑制するインクを提供することを可能にしている。
本発明のインクは、温度25℃における初期粘度が、7.5mPa・s以上8.5mPa・s以下であり、前記インクの蒸発率xが、30質量%、及び40質量%のいずれの値のときにおいても下記数式1を満たす。
<数式1>
{1.085x+η(0)}−1≦η(x)≦{1.110x+η(0)}−1
ただし、前記数式1中、η(0)は前記初期粘度(mPa・s)の値を表し、η(x)は前記インクの蒸発率がx質量%であるときの温度25℃における粘度(mPa・s)の値を表す。
上記で説明したように、ノズルにおいてインクが蒸発する場合、ノズル内のインクの蒸発率は30質量%以下である。このため、インクの蒸発率が30質量%のときに数式1を満たすインクは、ノズル内において水分等が蒸発したとしても、インクの初期粘度に対する増粘変化量が小さく高粘度化しないため、吐出安定性に優れる。
また、上記で説明したように、インクが吐出された後、記録媒体にインクが着弾すると、記録媒体上でインク中の水分等が蒸発する。このとき、インクの蒸発率は40質量%以上となる。よって、インクの蒸発率が40質量%のときに数式1を満たすインクであれば、インクが記録媒体に着弾した後、インクの粘度が上昇するので、文字にじみを抑制することができる。
一方、図1に示す従来インク2は、インクの蒸発率が30質量%、及び40質量%のときにおける粘度が、数式1の下限値より小さいインクである。このような特性を示す従来インク2は、インクの蒸発率が、30質量%のときに、数式1の下限値より低粘度なので吐出安定性に優れる。しかし、インクの蒸発率が40質量%のときに、数式1の下限値より低粘度なので文字にじみが生じるという問題がある。
これに対して本発明にかかるインクでは、インクの蒸発率が30質量%、及び40質量%のいずれの値のときにおいても数式1を満たすので、粘度の値が図1の数式1の上限値と下限値の範囲内となる。よって、吐出安定性に優れ、且つ文字にじみを抑制可能なインクを提供することができる。
<数式2>
x={(インクの初期質量−インクの濃縮後質量)/インクの初期質量}×100
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
前記一般式(1)中のR2としては、炭素数1以上10以下のアルキル基であり、炭素数1以上4以下のアルキル基が好ましく、炭素数3以上4以下のアルキル基であることが特に好ましい。
前記一般式(1)中のnとしては、1以上5以下の整数であり、2以上3以下の整数が好ましく、2であることが特に好ましい。
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂、ポリロタキサン系樹脂などが挙げられる。
ウレタン樹脂はポリウレタンからなり、ポリウレタンはイソシアネート基を複数有するイソシアネート化合物と、水酸基を複数有したポリオール化合物をウレタン結合させたものである。それぞれイソシアネート化合物やポリオール化合物はそれ自身が高分子化合物でもよい。
ポリウレタンに用いられるイソシアネート基を複数有するイソシアネート化合物は、2官能の例として、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、1,4−ブタンジイソシアネート、1,4−ベンゼンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどがある。3官能の例として1,3,5−シクロヘキサントリイソシアネート、1,4,8−オクタントリイソシアネート、1,3,5−ベンゼントリイロシアネートなどがある。4官能の例としては1,2,5,6−シクロヘキサンテトライソシアネートなどがある。これらを用いてウレタンを合成すると得られる機械強度や耐候性などに差異があるが、量産のハンドリング、環境保全、物性操作の点から、シクロヘキサンジイソシアネートを用いて合成されたシクロヘキサン骨格を有するウレタン樹脂、又はイソホロンジイソシアネートを用いて合成されたイソホロン骨格を有するウレタン樹脂が好ましい。
前記ポリオール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物;4,4’−ジヒドロキシビフェニル類(3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル等);ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類(ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:テトラフルオロビスフェノールA)、2,2−ビス(3−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン);ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル類(ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等);前記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等)付加物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリオール化合物としては、化合物両末端に水酸基を有していることが合成上好ましい。
ポリロタキサン系樹脂とは、スライドリングマテリアルとも呼ばれ、両末端に封鎖基を有する直鎖状分子と、複数の環状分子とを有し、直鎖状分子が複数の環状分子を貫いている化合物である。従来の高分子に比べ、環状分子が直鎖分子を自由にスライドできるため、従来の高分子に比べて延展性があり、破断しにくいという性質がある。市販品としては、例えば、スーパーポリマーシリーズ(アドバンスト・ソフトマテリアル社製)が挙げられる。
ポリロタキサン系樹脂を構成する直鎖状分子は、両末端に封鎖基を有する。直鎖状分子のうち、封鎖基を除く部分は、環状分子を貫くことができれば特に限定されず、公知のポリマーを用いることができる。かかるポリマーとしては、環状分子を貫くという観点からはグラフトポリマーのように嵩高い構造を有しているようなものは好ましくなく、直鎖のランダムコポリマーや、直鎖のホモポリマーであることが好ましい。具体的には、ポリエチレングリコール、ポリアルカン、ポリエステル、直鎖シリコーン、スチレン−アクリル酸共重合体、ブチルメタクリレート−アクリル酸共重合体等が挙げられ、これらの中でも、ポリエチレングリコールであることが好ましい。
ポリロタキサンを構成する環状分子は、直鎖状分子に貫かれることのできるものであれば特に限定されない。具体的には、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、メチル−β−シクロデキストリン等のシクロデキストリン類、クラウンエーテル、シクロシロキサンなどが挙げられ、これらの中でもシクロデキストリン類であることが好ましい。また、樹脂同士の分子間力や耐久性の観点から、直鎖状分子がポリエチレングリコールであって、環状分子がシクロデキストリン類であるポリロタキサンが好ましい。
スチレンアクリル樹脂粒子は、乳化重合、分散重合、懸濁重合、粉砕又は溶液/バルク重合、その後の後乳化により製造することができる。
スチレンアクリル樹脂粒子は、市販されているものを用いてもよく、市販の樹脂粒子としては、例えば、J−450,J−734,J−7600,J−352,J−390,J−7100,J−741,J−74J,J−511,J−840,J−775,HRC‐1645,HPD−71,PDX−6102B,JDX−5050(スチレンアクリル系樹脂エマルジョン、BASF社製)、UC−3900(スチレンアクリル系樹脂エマルジョン、東亜合成社製)などが挙げられる。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
(但し、一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。 これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
一般式(F-2)
CnF2n+1−CH2CH(OH)CH2−O−(CH2CH2O)a−Y
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1〜6の整数、又はCH2CH(OH)CH2−CmF2m+1でmは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。nは1〜6の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。 この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
記録に用いる記録媒体としては、特に限定されないが、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙等が挙げられる。
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
<スチレンアクリル樹脂粒子分散液1の調製>
冷却管、撹拌機、窒素導入管、及び滴下ロートを備えた反応容器内を充分に窒素ガス置換した後、水を135部、過酸化ベンゾイルを0.5部投入した。その後60℃まで昇温した。次いで、反応容器内を撹拌しながら、スチレンを12部、アクリル酸を3部含む混合液を1時間かけて滴下ロートから滴下し、更に2時間反応させた。その後、80℃に昇温させて30分間反応させた後、常温に放冷し、固形分濃度が10質量%であってスチレンアクリル樹脂粒子1の分散液であるスチレンアクリル樹脂粒子分散液1を得た。
得られたスチレンアクリル樹脂粒子1のガラス転移温度(Tg)を、以下のように測定したところ30℃だった。
樹脂粒子分散液を一部分取し、十分に蒸発乾固させた。乾固物5mgをTAインスツルメンツ社製のT−Zero簡易密閉パンに封入し、示差走査熱量計(DSC)(TAインスツルメンツ社製、Q2000)を用いて、測定をおこなった。測定は、窒素気流下、1stヒーティングとして40℃から150℃まで10℃/分で昇温し、5分温度維持した後、−70℃まで急冷し、5分キープした後、次いで2ndヒーティングとして昇温速度5℃/分で昇温し、熱変化を測定して「吸発熱量」と「温度」とのグラフを描き、このとき観測される特徴的な変曲をTgとした。なお、Tgは、2ndヒーティングのDSC曲線からミッドポイント法によって得た値を使用した。
<ポリウレタン樹脂粒子分散液1の調製>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、及び1,6−ヘキサン二酸を、OH/COOH=1.5となるように、且つアルコール成分の量が1,6−ヘキサンジオールを10mol%、シクロヘキサンジメタノールを90mol%となるように、チタンテトライソプロポキシド(1,000ppm(1質量%)対樹脂成分)とともに投入した。その後、4時間程度で200℃まで昇温した。次いで、2時間かけて230℃に昇温し、流出水がなくなるまで反応を行った。その後、さらに、1,334Pa〜2,000Pa(10mmHg〜15mmHg)の減圧下で5時間反応させ、中間体ポリエステルを得た。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記中間体ポリエステルとイソホロンジイソシアネートをモル比2.0で投入し、酢酸エチルにて48質量%となるように希釈後、100℃で5時間反応させた。その後、大量の水を加え、脱溶を行い、固形分濃度が10質量%であってポリウレタン樹脂粒子1の分散液であるポリウレタン樹脂粒子分散液1を得た。
得られたポリウレタン樹脂粒子1のガラス転移温度(Tg)を、上記スチレンアクリル樹脂粒子1における測定と同様に測定したところ−16℃だった。
<ポリウレタン樹脂粒子分散液2の調製>
ポリウレタン樹脂粒子分散液の調製例1において、アルコール成分の量が1,6−ヘキサンジオールを50mol%、シクロヘキサンジメタノールを50mol%となるように変更した以外は、ポリウレタン樹脂粒子分散液の調製例1と同様にして、固形分濃度が10質量%であってポリウレタン樹脂粒子2の分散液であるポリウレタン樹脂粒子分散液2を得た。
得られたポリウレタン樹脂粒子2のガラス転移温度(Tg)を、上記スチレンアクリル樹脂粒子1における測定と同様に測定したところ−49℃だった。
<ポリウレタン樹脂粒子分散液3の調製>
ポリウレタン樹脂粒子分散液の調製例1において、アルコール成分の量が1,6−ヘキサンジオールを30mol%、シクロヘキサンジメタノールを70mol%となるように変更した以外は、ポリウレタン樹脂粒子分散液の調製例1と同様にして、固形分濃度が10質量%であってポリウレタン樹脂粒子3の分散液であるポリウレタン樹脂粒子分散液3を得た。
得られたポリウレタン樹脂粒子2のガラス転移温度(Tg)を、上記スチレンアクリル樹脂粒子1における測定と同様に測定したところ−32℃だった。
<インクの調製>
カーボンブラック(NIPEX160−IQ、degussa社製)を5.0質量%、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテルを7.0質量%、プロピレングリコールを17.0質量%、グリセリンを0.5質量%、スチレンアクリル樹脂粒子1を5.0質量%、ラウリルジメチルベタイン(パイオニンC157K、竹本油脂社製)を0.5質量%、及び合計が100質量%となるように超純水を65質量%添加し、撹拌及び混合して実施例1のインクを得た。なお、スチレンアクリル樹脂粒子1の添加量は固形分量である。
得られたインクの初期粘度を、以下のように測定したところ7.5mPa・sだった。
東機産業(株)社製の粘度計RL-500を用い、温度25℃において測定した。
<インクの調製>
実施例1のインクの調製において、下記表1〜4に示す組成に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜21、及び比較例1〜6のインクを得た。なお、各樹脂粒子の添加量は固形分量である。また、実施例1と同様にしてインクの初期粘度を測定した。
・ポリロタキサン系樹脂粒子:SH1310P、アドバンスト・ソフトマテリアル株式会社製
実施例1〜21、及び比較例1〜6のインクをそれぞれ50ccスクリューバイアルに50cc入れ、60℃ホットプレートにて加温し、攪拌子を用い攪拌させながらインクの濃縮を行った。インクの蒸発率xを、下記の数式2により算出し、xが30及び40のときの粘度を測定した。結果を表5に示す。なお、実施例1〜25は、数式1の条件を満たし、比較例1〜7は数式1の条件を満たさない。
<数式2>
x={(インクの初期質量−インクの濃縮後質量)/インクの初期質量}×100
粘度の測定は、東機産業(株)社製の粘度計RL-500を用い、温度25℃において測定した。
実施例1〜21、及び比較例1〜6のインクを充填したインクジェットプリンタ(株式会社リコー製、IPSioG707)を用い、マイペーパー(株式会社リコー製)上に印字を行なった。印刷パターンは画像領域に対して、印字面積が紙面全面積中、各色印字面積が5%であるチャートにおいて、本発明のインクを100%dutyで印字した。印字条件は、記録密度360dpiで、ワンパス印字とした。
間欠印写としては、上記チャートを20枚連続で印写後、20分間吐出を実施しない給紙状態にし、これを50回繰り返して、累計1,000枚印写後、もう一度同チャートを印写したときの5%チャートベタ部の筋、白抜け、噴射乱れの有無を目視で観察し、下記評価基準で評価した。なお、許容範囲は、A、B、及びCである。結果を表5に示す。
[評価基準]
A:ベタ部に筋・白抜け・噴射乱れがない。
B:若干、ベタ部に白抜け・噴射乱れが認められる。
C:若干、ベタ部に筋・白抜け・噴射乱れが認められる。
D:1スキャン目に筋・白抜け・噴射乱れが認められる。
E:ベタ部全域にわたって、筋・白抜け・噴射乱れが認められる。
実施例1〜21、及び比較例1〜6のインクを充填したインクジェットプリンタ(株式会社リコー製、IPSioG707)を用い、マイペーパー(株式会社リコー製)上に印字を行なった。印刷パターンは12pt、MS明朝体の図4、図5、図6で表される文字において、本発明のインクを100%dutyで印字した。印字条件は、記録密度360dpiで、ワンパス印字とした。
文字部分を観察し、ランク見本と比較することで画質評価を行なった。なお、許容範囲は、A、B、及びCである。結果を表5に示す。
[評価基準]
A:滲み出しが全くない
B:滲み出しがわずかにある
C:滲み出しがあるが、実用上問題なし
D:滲み出しがやや多い
E:滲み出しが多い
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
Claims (11)
- 色材、有機溶剤、及び水を含むインクであって、
前記有機溶剤は、下記一般式(1)で表されるエーテル化合物を含み、
前記エーテル化合物は、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、及びジプロピレングリコールモノノルマルブチルエーテルから選択される少なくとも1種であり、
前記エーテル化合物の含有量は、前記インクの質量に対して5.0質量%以上9.0質量%以下であり、
温度25℃における初期粘度は、7.5mPa・s以上8.5mPa・s以下であり、
前記インクの蒸発率xが、30質量%、及び40質量%のいずれの値のときにおいても下記数式1を満たすインク。
<数式1>
{1.085x+η(0)}−1≦η(x)≦{1.110x+η(0)}−1
ただし、前記数式1中、η(0)は前記初期粘度(mPa・s)の値を表し、η(x)は前記インクの蒸発率がx質量%であるときの温度25℃における粘度(mPa・s)の値を表す。
- 前記エーテル化合物の含有量と前記水の含有量との質量比(エーテル化合物/水)が、0.07以上0.15以下である請求項1に記載のインク。
- 前記エーテル化合物の含有量と前記エーテル化合物以外の有機溶剤の含有量との質量比(エーテル化合物/エーテル化合物以外の有機溶剤)が、0.28以上0.44以下である請求項1又は2に記載のインク。
- 前記エーテル化合物が、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、及びジプロピレングリコールモノノルマルブチルエーテルから選択される少なくとも1種である請求項1乃至3のいずれかに記載のインク。
- 更に、樹脂粒子を含む請求項1乃至4のいずれかに記載のインク。
- 前記樹脂粒子として、ガラス転移温度が−50℃以上15℃以下であるウレタン樹脂粒子を含む請求項5に記載のインク。
- 前記樹脂粒子として、シクロヘキサン骨格を有するウレタン樹脂粒子を含む請求項5又は6に記載のインク。
- 前記樹脂粒子として、イソホロン骨格を有するウレタン樹脂粒子を含む請求項5乃至7のいずれかに記載のインク。
- 前記樹脂粒子として、ポリロタキサン系樹脂粒子を含む請求項5に記載のインク。
- 請求項1乃至9のいずれかに記載のインクが収容されているインク収容容器。
- 請求項10に記載のインク収容容器を有する記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017063361A JP6911451B2 (ja) | 2017-03-28 | 2017-03-28 | インク、インク収容容器、及び記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017063361A JP6911451B2 (ja) | 2017-03-28 | 2017-03-28 | インク、インク収容容器、及び記録装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018165321A JP2018165321A (ja) | 2018-10-25 |
JP6911451B2 true JP6911451B2 (ja) | 2021-07-28 |
Family
ID=63922624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017063361A Active JP6911451B2 (ja) | 2017-03-28 | 2017-03-28 | インク、インク収容容器、及び記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6911451B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7211041B2 (ja) * | 2018-11-30 | 2023-01-24 | 株式会社リコー | 印刷方法、印刷装置、及びインクセット |
JP7275467B2 (ja) * | 2019-05-28 | 2023-05-18 | 株式会社リコー | インク、インクの製造方法、印刷方法及び印刷装置 |
JP2022089272A (ja) * | 2020-12-04 | 2022-06-16 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | 有彩色プロセスカラーインクジェットインキ |
WO2024062915A1 (ja) * | 2022-09-21 | 2024-03-28 | 富士フイルム株式会社 | 画像記録方法及び画像記録装置 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4965755B2 (ja) * | 2000-03-24 | 2012-07-04 | リコープリンティングシステムズ株式会社 | インクジェット用インク組成物 |
JP2004035718A (ja) * | 2002-07-03 | 2004-02-05 | Sharp Corp | インクジェットインク組成物及びインクジェット記録方法 |
JP5273111B2 (ja) * | 2003-04-07 | 2013-08-28 | セイコーエプソン株式会社 | 水性インク組成物およびその製造方法 |
JP2007196466A (ja) * | 2006-01-25 | 2007-08-09 | Ricoh Co Ltd | インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 |
JP5293990B2 (ja) * | 2006-09-15 | 2013-09-18 | 株式会社リコー | 記録用インク、記録方法及び記録用装置 |
JP5194741B2 (ja) * | 2007-11-22 | 2013-05-08 | 株式会社リコー | 記録用インク及びこれを用いたインクジェット記録装置 |
JP2011074198A (ja) * | 2009-09-30 | 2011-04-14 | Brother Industries Ltd | インクジェット記録用水性インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置の金属部材の腐食防止方法 |
JP2011122106A (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-23 | Canon Inc | インクジェット用インク |
JP5810791B2 (ja) * | 2011-09-20 | 2015-11-11 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録用インクセット、及びこれを用いた記録方法 |
JP6131645B2 (ja) * | 2013-03-13 | 2017-05-24 | 株式会社リコー | インクジェット用インク、画像形成方法、インクジェット記録装置及びインク記録物 |
-
2017
- 2017-03-28 JP JP2017063361A patent/JP6911451B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018165321A (ja) | 2018-10-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7056241B2 (ja) | 画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP7124564B2 (ja) | インク、収容容器、記録装置、記録セット、及び記録方法 | |
JP2019142087A (ja) | 画像形成方法、画像形成装置および印刷物の製造方法 | |
JP6911451B2 (ja) | インク、インク収容容器、及び記録装置 | |
JP7310443B2 (ja) | インク、インクセット、印刷方法、及び印刷装置 | |
JP2018123235A (ja) | インクジェット用捺染インク、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法 | |
JP2017088846A (ja) | インク、インク収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及び記録物 | |
JP6772776B2 (ja) | インク、記録方法、及び記録装置 | |
JP6722401B2 (ja) | インク、インク収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置 | |
JP6753152B2 (ja) | インク、インク収容容器、インクジェット記録装置 | |
JP2017190392A (ja) | 画像形成セット、記録方法、及び記録装置 | |
US20210009822A1 (en) | Ink, ink accommodating container, recording device, and recording method | |
JP6819930B2 (ja) | 白色インク、インクセット、及びインクジェット記録方法 | |
JP2017082043A (ja) | インク、画像形成方法、及び画像形成装置 | |
JP6753065B2 (ja) | インク、記録物、インクカートリッジ、記録装置及び記録方法 | |
JP6390778B2 (ja) | インクジェット用インク、インク収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及び記録物 | |
JP2018141134A (ja) | インクジェット用インク、インク収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及び記録物 | |
JP2022070811A (ja) | インクセット、画像形成方法及び画像形成装置 | |
JP2017206644A (ja) | 画像形成セット、画像形成装置、及び画像形成方法 | |
JP6821958B2 (ja) | 分散体、インク、インク収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及び記録物 | |
JP2020006676A (ja) | 液体組成物、処理液、画像形成方法、処理液収容容器、及び画像形成装置 | |
JP7114916B2 (ja) | 液体組成物、処理液、画像形成方法、及び画像形成装置 | |
JP7415816B2 (ja) | インク、インクセット、印刷用セット、印刷装置、及び印刷方法 | |
JP6896219B2 (ja) | インクセット、記録装置、記録方法、及びインク | |
JP2017218485A (ja) | インク用樹脂粒子、インク、インク収容容器、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及び記録物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200109 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200727 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210209 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210322 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210608 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210621 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6911451 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |