JP2017190392A - 画像形成セット、記録方法、及び記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中空樹脂粒子のつぶれ(明度L*の低下)が抑制でき、更に光沢性及び定着性が良好であるインクと後処理液を有する画像形成セットの提供。【解決手段】中空樹脂粒子、有機溶剤、及び水を含有するインクと、樹脂、有機溶剤、及び水を含有する後処理液と、を有する画像形成セットであって、前記樹脂がアクリルシリコーン樹脂を含み、前記樹脂の前記後処理液中における含有量(X質量%)と、前記中空樹脂粒子の前記インク中における含有量(Y質量%)との比(X/Y)が、0.25以上1.0以下である画像形成セットである。【選択図】なし

Description

本発明は、画像形成セット、記録方法、及び記録装置に関する。
インクジェット用白インクの色材としては二酸化チタンを用いる方式が一般的である。また、色材として内層が中空である中空樹脂粒子を用いるインクも知られている。
前記中空樹脂粒子は、内層と外殻樹脂との屈折率の差を利用して白色性を発現している。例えば、中空樹脂粒子の外径が0.1μm以上1μm以下、内径が0.05μm以上0.8μmであり、かつ水可溶性溶剤に不溶で、バインダー樹脂成分とは化学的に反応しないインクジェット用白色インクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、中空樹脂粒子の外殻樹脂を2層設けることにより、つぶれにくい構造とすることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
本発明は、中空樹脂粒子のつぶれ(明度Lの低下)を抑制でき、更に光沢性及び定着性が良好であるインクと後処理液を有する画像形成セットを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の画像形成セットは、中空樹脂粒子、有機溶剤、及び水を含有するインクと、
樹脂、有機溶剤、及び水を含有する後処理液と、を有する画像形成セットであって、
前記樹脂がアクリルシリコーン樹脂を含み、前記樹脂の前記後処理液中における含有量(X質量%)と、前記中空樹脂粒子の前記インク中における含有量(Y質量%)との質量比(X/Y)が、0.25以上1.0以下である。
本発明によると、中空樹脂粒子のつぶれ(明度Lの低下)を抑制でき、更に光沢性及び定着性が良好であるインクと後処理液を有する画像形成セットを提供することができる。
図1は、インクジェット記録装置の一例を示す斜視説明図である。 図2は、インクジェット記録装置におけるメインタンクの一例を示す斜視説明図である。
(画像形成セット)
本発明の画像形成セットは、中空樹脂粒子、有機溶剤、及び水を含有するインクと、
樹脂、有機溶剤、及び水を含有する後処理液と、を有し、
前記樹脂がアクリルシリコーン樹脂を含み、前記樹脂の前記後処理液中における含有量(X質量%)と、前記中空樹脂粒子の前記インク中における含有量(Y質量%)との質量比(X/Y)が、0.25以上1.0以下である。
本発明の画像形成セットは、従来技術では、中空樹脂粒子は外殻樹脂のSP値と近い値を持つ有機溶剤と接触することで、外殻樹脂が溶解し、中空樹脂粒子のつぶれ(明度Lの低下)が発生してしまうという知見に基づくものである。
本発明においては、前記樹脂がアクリルシリコーン樹脂を含み、前記樹脂の前記後処理液中における含有量(X質量%)と、前記中空樹脂粒子の前記インク中における含有量(Y質量%)との質量比(X/Y)は、良好な定着性、及び高い光沢性を得る点から、0.25以上1.0以下であり、0.5以上1.0以下が好ましい。
前記質量比(X/Y)が0.25以上1.0以下であると、中空樹脂粒子のつぶれ(明度Lの低下)を抑制でき、良好な定着性、及び高い光沢性が得られる。
本発明において、前記インク中の有機溶剤と水の混合溶液におけるSP値は、17.0(cal/cm0.5以上20.3(cal/cm0.5以下であることが好ましい。
前記SP値が17.0(cal/cm0.5以上であると、中空樹脂粒子のつぶれが発生しにくく、また、前記SP値が20.3(cal/cm0.5以下であると、乾燥性が良好で定着性に優れる。
前記インク中に含有する有機溶剤と水の混合溶液におけるSP値は、下記式(A)より算出することができる。
インク中の有機溶剤と水の混合溶液におけるSP値(cal/cm0.5
=[有機溶剤AのSP値×有機溶剤Aの体積分率]+[有機溶剤BのSP値×有機溶剤Bの体積分率]+・・・+[水のSP値×水の体積分率] ・・・式(A)
前記SP値とは、どれだけ互いが溶けやすいかということを数値化したものをいう。前記SP値は、互いの分子間の引き合う力、即ち凝集エネルギー密度CED(Cohesive Energy Density)の平方根で表される。なお、前記CEDとは、1mLのものを蒸発させるのに要するエネルギー量である。
前記SP値としては、Fedors法により下記式(B)を用いて計算することができる。
SP値(溶解パラメータ)=(CED値)1/2=(E/V)1/2 ・・・式(B)
前記式(B)において、Eは分子凝集エネルギー(cal/mol)、Vは分子容(cm/mol)であり、原子団の蒸発エネルギーをΔei、モル体積をΔviとした場合、下記式(C)、及び式(D)で示される。
E=ΣΔei ・・・式(C)
V=ΣΔvi ・・・式(D)
前記SP値の計算方法は諸説あるが、本発明においては一般的に用いられているFedorsの方法を用いた。
前記計算方法、各原子団の蒸発エネルギーΔei及びモル体積Δviの諸データとしては、「接着の基礎理論」(井本稔著、高分子刊行会発行、第5章)に記載のデータを用いることができる。
また、−CF基などが示されていないものに関しては、R.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.14,147(1974)を参照することができる。
なお、参考までに、前記式(B)で示されるSP値を(J/cm1/2に換算する場合には2.046を、SI単位(J/m1/2に換算する場合には、2,046を乗ずればよい。
本発明において、前記有機溶剤には、機能上、浸透剤や抑泡剤などとしても分類されるものも含むとする。また、本発明では、インク全量に対して3質量%以上含有されている有機溶剤のみ前記SP値の計算で考慮する。
<インク>
前記インクは、白色インクであり、中空樹脂粒子、有機溶剤、及び水を含有し、界面活性剤及びワックスを含有することが好ましく、更に必要に応じて添加剤を含有する。
本発明においては、前記インクで形成された画像の明度(L)が60以上のものを白色と定義する。
前記明度(L)は、例えば、インクのみが印刷されたドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像の画像サンプルについて、分光測色計(X−Rite社製、939)を用いて、測定することができる。
−有機溶剤−
本発明に使用するインク中の有機溶剤と水との混合溶液のSP値は、上述したとおり、17.0(cal/cm0.5以上20.3(cal/cm0.5以下が好ましい。前記SP値が17.0(cal/cm0.5以であると、中空樹脂粒子のつぶれが発生しにくくなり、また、前記SP値が20.3(cal/cm0.5以下であると、乾燥性が良好で定着性に優れる。
前記中空樹脂粒子のつぶれを抑制するためには、インク中の有機溶剤と水との混合溶液が前記SP値の範囲内であることが好ましい。
前記有機溶剤としては、例えば、グリセリン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、イソプレングリコール、オキセタン化合物、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、オクタンジオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記オキセタン化合物としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタンなどが挙げられる。
これらの有機溶剤を用いることにより、定着性が向上するので好ましい。但し、前記有機溶剤を用いれば必ず有機溶剤と水との混合溶液のSP値が17.0(cal/cm0.5以上20.3(cal/cm0.5以下になるわけではなく、他に使用される水、有機溶剤との混合割合に依存する。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
−水−
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
−中空樹脂粒子−
前記中空樹脂粒子は、内層が中空、外層が樹脂で覆われているものであり、その粒子外径(体積平均粒径)は0.1μm以上1μm以下が好ましく、内径は0.05μm以上0.8μm以下であることが好ましい。
前記体積平均粒径の測定としては、例えば、レーザー散乱/回折型の粒径測定装置を用いた方法などが挙げられる。
前記中空樹脂粒子は、内層が中空であるため、インクとしての比重は1前後であり、二酸化チタンのように経時で沈降することはない。
経時での沈降を回避するということから、前記中空樹脂粒子の外層の平均厚みは中空樹脂粒子全体の大きさに対して10%以上20%以下であることが好ましい。
前記中空樹脂粒子は、乾燥後の粒子内部の空気層と殻のポリマー層との屈折率の差による光散乱により、白色を示し不透明度に優れる。
前記中空樹脂粒子の中空率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20%以上80%以下が好ましく、35%以上70%以下がより好ましい。前記中空率が、20%以上であると、印字した画像の白色度を向上することができ、80%以下であることで、前記中空樹脂粒子の粒径を小さく押さえることができるため、白色インク中での沈降を抑制することができる。
前記中空率の測定としては、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた方法などが挙げられる。なお、前記中空率は、前記中空樹脂粒子の外径と内径(中空部の直径)から球体と近似したときの容積の比であり、下記式(1)で表すことができる。
中空率(%)=(中空樹脂粒子の内部容積/中空樹脂粒子の容積)×100・・・式(1)
中空樹脂粒子の内部容積=4π/3×(中空樹脂粒子の内径)
中空樹脂粒子の容積=4π/3×(中空樹脂粒子の外径)
前記中空樹脂粒子の外殻樹脂のSP値と、インク中に含有する有機溶剤のSP値の値が近いと、インク中に含有する有機溶剤によって中空樹脂粒子の外殻樹脂が溶解しやすくなることから、中空樹脂粒子の外殻樹脂のSP値と、インク中に含有する有機溶剤のSP値(2種以上の場合には混合溶剤のSP値)に差を持たせることが好ましく、SP値の差の絶対値が、1以上10以下であることがより好ましい。
前記中空樹脂粒子の外殻樹脂としては、内層の空気層との屈折率の観点から、スチレン−アクリル共重合樹脂を含むことが好ましい。その他にも、熱による乾燥性を考慮して熱可塑性樹脂に変更するなどしても構わない。
前記中空樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記中空樹脂粒子の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ビニルモノマー、界面活性剤、重合開始剤、及び水系分散媒を窒素雰囲気下で加熱しながら攪拌することにより中空樹脂粒子エマルジョンを形成する、いわゆる乳化重合法が好適である。
前記ビニルモノマーとしては、例えば、非イオン性単官能エチレン不飽和モノマー、二官能性ビニルモノマーなどが挙げられる。
前記非イオン性単官能エチレン不飽和モノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、エチレン、ビニルアセテート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
前記(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記二官能性ビニルモノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,5−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記非イオン性単官能エチレン不飽和モノマーと前記二官能性ビニルモノマーとを共重合させて高度に架橋することにより、光散乱特性だけでなく、耐熱性、耐溶剤性、溶剤分散性などの特性を備えた中空樹脂粒子を得ることができる。
前記界面活性剤としては、水中でミセルなどの分子集合体を形成するものであればよく、例えば、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。
前記重合開始剤としては、水に可溶な公知の化合物を用いることができ、例えば、過酸化水素、過硫酸カリウムなどが挙げられる。
前記水系分散媒としては、例えば、水、親水性有機溶剤を含有する水などが挙げられる。
前記中空樹脂粒子の市販品としては、例えば、ダウケミカル社製のROPAQUE ULTRA E、DUAL、OP−62;サイデン化学社製のサイビノールシリーズ、JSR社製のSXシリーズなどが挙げられる。
前記中空樹脂粒子の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インク全量に対して、5質量%以上12.5質量%以下が好ましく、8.5質量%以上10質量%以下がより好ましい。
前記含有量が5質量%以上12.5質量%以下であると、インクから形成される画像の明度が向上する。
−界面活性剤−
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤のいずれも使用可能であるが、これらの中でも、シリコーン系界面活性剤又はフッ素系界面活性剤が好ましい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
前記界面活性剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学株式会社などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S−1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
[一般式(S−1)]
(但し、一般式(S−1)式中、m、n、a、及びbは整数を表わす。R及びR’はアルキル基、アルキレン基を表わす。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。
これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
[一般式(F−1)]
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
[一般式(F−2)]
2n+1−CHCH(OH)CH−O−(CHCHO)−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はCnF2n+1でnは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−CnF2n+1でnは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(いずれも、DuPont社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、DuPont社製のFS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
−ワックス−
前記インクには、画像部に滑り性を付与するためにワックスを含有することが好ましい。
前記ワックスとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクを画像部に付与した際の成膜性、及び滑り性の観点から、ポリエチレンワックス及びカルナバワックスの少なくともいずれかが好ましい。
前記ポリエチレンワックスとしては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、サンノプコ社製のノプコートシリーズ、サンノプコ社製のノプコマルシリーズ、東邦化学工業株式会社製のハイテックシリーズ、BYK社製のAQUACERシリーズなどが挙げられる。
前記カルナバワックスとしては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、中京油脂株式会社製のセロゾール524、トラソルCNなどが挙げられる。
前記ワックスの融点は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、80℃以上140℃以下が好ましく、100℃以上140℃以下がより好ましい。前記融点を80℃以上とすることで、室温環境下でもワックスが過剰に溶融又は凝固することが少なくなり、インクの保存安定性を維持することが可能となる。また、前記融点を140℃以下とすることで、室温環境下でもワックスが十分に溶融し、画像部に滑り性を付与することが可能となる。
前記ワックスの体積平均粒径は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01μm以上が好ましく、0.01μm以上0.1μm以下がより好ましい。前記体積平均粒径を0.01μm以上とすることで、画像表面にワックス粒子が配向しやすくなり、画像部に滑り性を付与することが可能となる。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記ワックスの含有量は、インクの全量に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
前記含有量が1質量%以上10質量%以下であると、画像部の滑り性が良好となる。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上1,000nm以下が好ましく、20nm以上800nm以下がより好ましい。
前記インクの固形分は、ワックス、樹脂粒子や色材の粒子等が含まれる。前記粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
−添加剤−
インクには、必要に応じて、樹脂、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
−−樹脂−−
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いてもよい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
−−消泡剤−−
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
−−防腐防黴剤−−
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
−−防錆剤−−
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
−−pH調整剤−−
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<後処理液>
前記後処理液は、前記インクが付与された記録媒体上に保護膜を形成するものであり、樹脂、有機溶剤、及び水を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
−樹脂−
前記樹脂としては、画像部の光沢性を向上させるためにアクリルシリコーン樹脂を含有することが必須であるが、前記アクリルシリコーン樹脂以外にも、その他の樹脂を併用してもよい。
前記アクリルシリコーン樹脂は、アクリル酸又はアクリル酸エステル重合体とオルガノポリシロキサンとを反応させることによって得られるブロック共重合体又はグラフト共重合体である。
前記アクリルシリコーン樹脂の重量平均分子量は、10,000〜150,000が好ましく、10,000〜50,000がより好ましい。
前記オルガノポリシロキサンとしては、水酸基を有する線状ポリマーが好ましく、例えば、下記一般式で表されるポリマーがより好ましい。
HO−Si(CH−O−(Si(CH−O)−Si(CH−OH
(ただし、前記一般式中、n=1,000〜5,000である。)
なお、前記一般式中のメチル基の80モル%までがエチル基、ビニル基又はフェニル基で置換されていてもよい。ただし、メチル基の含有量は50モル%以上が好ましく、60モル%以上がより好ましい。
前記アクリル酸又はアクリル酸エステル重合体は、α,β−不飽和酸又はそのエステル等のモノマー、更に必要に応じて他のモノマーを重合反応させて得られる、重量平均分子量500〜80,000、好ましくは1,000〜15,000の重合体又は共重合体である。
前記α,β−不飽和酸又はそのエステルとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらのメチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル、ステアリルエステル、2−エチルヘキシルエステル、2−ヒドロキシエチルエステル、3−ヒドロキシプロピルエステルなどが挙げられる。
前記α,β−不飽和酸又はそのエステルとともに重合する前記他のモノマーとしては、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、スチレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどが挙げられる。
前記アクリル酸又はアクリル酸エステル重合体が共重合体である場合には、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらのエステルの割合は、10モル%以上75モル%以下が好ましく、25モル%以上60モル%以下がより好ましい。
前記アクリルシリコーン樹脂のガラス転移温度は、25℃以下が好ましく、−50℃以上25℃以下がより好ましく、−40℃以上0℃以下が更に好ましい。前記ガラス転移温度が25℃以下であると、乾燥によって樹脂がガラス状態に溶融し、溶融した樹脂が中空樹脂粒子の外周を覆うことで、インクとの接触時における中空樹脂粒子のつぶれが改善される。また、前記ガラス転移温度を−50℃以上とすることで画像の定着性を向上できるので好ましい。
前記ガラス転移温度は、例えば、DSC(示差走査熱量計、株式会社島津製作所製、DSC−60 Plus)を用いて測定することができる。前記DSCは、一定の熱を与えながら、基準物質と試料の温度を測定して、試料の熱物性を温度差として捉え、試料の状態変化による吸熱反応や発熱反応を測定することができる。
前記樹脂粒子の90%累積体積分布としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い光沢性を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記90%累積体積分布は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記その他の樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂などが挙げられる。
前記アクリルシリコーン樹脂や、前記併用するその他の樹脂としては、樹脂粒子を用いることが好ましい。前記樹脂粒子は、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、中空樹脂粒子や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記樹脂の含有量は、後処理液の全量に対して、固形分で、1質量%以上10質量%以下が好ましく、1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
−有機溶剤−
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
また、前記有機溶剤としてアミノプロパンジオール化合物を含有することが好ましい。
前記アミノプロパンジオール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1−アミノ−2,3−プロパンジオール、1−メチルアミノ−2,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられ、これらの中でも、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールが特に好ましい。
前記有機溶剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、後処理液の全量に対して、10質量%以上80質量%以下が好ましく、15質量%以上60質量%以下がより好ましい。前記含有量が、80質量%以下であると、後処理後の記録媒体の乾燥性が良好であり、10質量%以上であると、吐出安定性が良好である。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、ワックス、界面活性剤、防腐防黴剤、防錆剤、消泡剤、pH調整剤などが挙げられる。これらは、前記インクで用いられるワックス、界面活性剤、防腐防黴剤、防錆剤、消泡剤、pH調整剤などと同様のものから目的に応じて適宜選択することができる。
<前処理液>
前処理液は、凝集剤、有機溶剤、水を含有し、必要に応じて界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤等を含有してもよい。
有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤は、インクに用いる材料と同様の材料を使用でき、その他、公知の処理液に用いられる材料を使用できる。
凝集剤の種類は特に限定されず、水溶性カチオンポリマー、酸、多価金属塩等が挙げられる。
<記録媒体>
記録に用いる記録媒体としては、特に限定されないが、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙等が挙げられる。
<記録物>
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本願において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有してもよい。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
本発明では、インク付与工程と後処理液付与工程の間に、第一の乾燥工程を有し、後処理液付与工程後に第二の乾燥工程を有する構成の記録方法であることが好ましい。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。本発明では、メインタンク410kにインクを、メインタンク410cに後処理液を充填して評価を実施した。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
この記録装置には、インクを吐出する部分だけでなく、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
前処理装置、後処理装置の一態様として、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)などのインクの場合と同様に、前処理液や、後処理液を有する液体収容部と液体吐出ヘッドを追加し、前処理液や、後処理液をインクジェット記録方式で吐出する態様がある。
前処理装置、後処理装置の他の態様として、インクジェット記録方式以外の、例えば、ブレードコート法、ロールコート法、スプレーコート法による前処理装置、後処理装置を設ける態様がある。
なお、インクの使用方法としては、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜18及び比較例1〜5)
<インクの作製>
表1から表5に示す有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、及び水を1時間攪拌して均一に混合した。次に、ワックス及び色材としての中空樹脂粒子液(ダウケミカル社製、ROPAQUE ULTRA E、固形分30質量%)を加えて更に1時間攪拌して均一に混合した。この混合物を平均孔径5μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにより加圧濾過し、粗大粒子やゴミを除去して、実施例1〜18及び比較例1〜5のインクを作製した。
<後処理液の作製>
3−メチル−1,3―ブタンジオール22質量%、グリセリン11質量%、フッ素系界面活性剤(ダイキン工業株式会社製、ユニダインDSN−403N)0.05質量%、Proxel GXL(アビシア社製)0.05質量%、消泡剤(日信化学株式会社製、エンバイロジェムAD−01)0.05質量%、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.2質量%、ポリエチレンワックスエマルション(サンノプコ株式会社製、ノブコマルMS−40、固形分濃度40質量%)14質量%、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(信越化学工業株式会社製、KF−353)1質量%、及びアクリルシリコーン樹脂エマルションA〜D又はアクリル樹脂を表1から表5中の含有量となるように添加し、1時間攪拌して均一に混合した。この混合液に対して合計100質量%となるように残量のイオン交換水を添加し、一時間撹拌した。その後、平均孔径0.8μmセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子を除去し、後処理液とした。なお、表1から表5中の樹脂の( )は樹脂の固形分濃度(質量%)を表す。
<画像形成>
作製した各インクを液体吐出装置(株式会社リコー製、IPSIO GXe5500)により、記録媒体としての色上質紙(竹尾株式会社製、ルミナカラーブラック 127gsm)へ1.2mg/cmの付着量で吐出させた後、70℃、1分間で乾燥させた(第1の乾燥工程)。その後、得られた画像に対して、作製した各後処理液を0.8mg/cmの付着量で吐出させた後、90℃、2分間で乾燥させた(第2の乾燥工程)。
なお、画像チャートはドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像を使用した。これを画像サンプルとする。
得られた各画像サンプルについて、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表1から表5に示した。
<明度(L)>
各画像サンプルのベタ画像部の明度を、分光側色濃度計(X−Rite社製、X−Rite939)を用いて測定した。明度(L)が高いほど、中空樹脂粒子のつぶれが発生せずに白色度が高く良好である。なお、明度(L)は60以上が実用上の合格レベルである。
<光沢性>
各画像サンプルのベタ画像部の光沢度を、光沢度計(Gardner社製、4501−マイクログロス60°)を用いて、入射角が60度での60度光沢度を測定した。光沢度の数値が大きいほど画像の光沢性が良好である。なお、60度光沢度は60以上が実用上の合格レベルである。
<定着性>
各画像サンプルのベタ画像部を、株式会社東洋精機製作所製のクロックメーターに布を貼り付けて5往復擦った。擦る前後の画像形成部を分光側色濃度計(X−Rite社製、X−Rite939)で測定した。擦る前の値を100%として、擦った後の値をパーセントで示した。値が大きいほど、画像の定着性が良好であり、80%以上が実用上の合格レベルである。
表1から表5中のインク及び後処理液の成分の詳細については、以下のとおりである。
<インク>
−中空樹脂粒子−
・中空樹脂粒子液(ダウケミカル社製、ROPAQUE ULTRA E、固形分30質量%、外殻樹脂:スチレン−アクリル共重合樹脂、体積平均粒径=0.38μm、中空率45%)
−有機溶剤−
・グリセリン(SP値=16.4(cal/cm0.5、沸点=290℃)
・1,2−プロパンジオール(SP値=13.5(cal/cm0.5、沸点=178℃)
・1,3−プロパンジオール(SP値=13.7(cal/cm0.5、沸点=214℃)
・1,2−ブタンジオール(SP値=12.8(cal/cm0.5、沸点=194℃)
・1,3−ブタンジオール(SP値=12.8(cal/cm0.5、沸点=208℃)
・エクアミドM100(下記構造式(1)で表される3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、出光興産株式会社製、SP値=9.2(cal/cm0.5、沸点=216℃)
・イソプレングリコール(SP値=15.0(cal/cm0.5、沸点=203℃)
・3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(SP値=11.0(cal/cm0.5、沸点=210℃)
・オクタンジオール(SP値=22.4(cal/cm0.5、沸点=244℃)
−水−
・イオン交換水(SP値=23.4(cal/cm0.5、沸点=100℃)
−ワックス−
・ポリエチレンワックスエマルションA(サンノプコ社製、ノプコマル PEM−17、融点=105℃、固形分濃度:40質量%)
・ポリエチレンワックスエマルションB(サンノプコ社製、ノプコマル MS−40、融点=79℃、固形分濃度:40質量%)
・カルナバワックス(中京油脂株式会社製、セロゾール524、融点=83℃)
−界面活性剤−
・シリコーン系界面活性剤(巴工業株式会社製、TEGO WET−270)
・フッ素系界面活性剤(ダイキン工業株式会社製、ユニダインDSN−403N)
・ノニオン界面活性剤(花王株式会社製、エマルゲンLS−106)
−消泡剤−
・日信化学株式会社製 エンバイロジェムAD−01
−防腐防黴剤−
・プロキセルLV(S)(アビシア社製)
<後処理液>
−樹脂−
・アクリルシリコーン樹脂エマルションA(トーヨーケム社製、NANOFINE KPX−02−014、ガラス転移温度(Tg)=−7℃、固形分濃度=40質量%)
・アクリルシリコーン樹脂エマルションB(トーヨーケム社製、W5345、ガラス転移温度(Tg)=11℃、固形分濃度=55質量%)
・アクリルシリコーン樹脂エマルションC(トーヨーケム社製、W5347、ガラス転移温度(Tg)=25℃、固形分濃度=50質量%)
・アクリルシリコーン樹脂エマルションD(トーヨーケム社製、W5348、ガラス転移温度(Tg)=29℃、固形分濃度=50質量%)
・アクリル樹脂(日本合成化学工業株式会社製、モビニール745、ガラス転移温度(Tg)=25℃)
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 中空樹脂粒子、有機溶剤、及び水を含有するインクと、
樹脂、有機溶剤、及び水を含有する後処理液と、を有する画像形成セットであって、
前記樹脂がアクリルシリコーン樹脂を含み、前記樹脂の前記後処理液中における含有量(X質量%)と、前記中空樹脂粒子の前記インク中における含有量(Y質量%)との質量比(X/Y)が、0.25以上1.0以下であることを特徴とする画像形成セットである。
<2> 前記質量比(X/Y)が、0.5以上1.0以下である前記<1>に記載の画像形成セットである。
<3> 前記中空樹脂粒子の体積平均粒径が、0.1μm以上1μm以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<4> 前記中空樹脂粒子の外殻が、スチレン−アクリル共重合樹脂を含む前記<1>から<3>に記載の画像形成セットである。
<5> 前記中空樹脂粒子の含有量が、インク全量に対して、5質量%以上12.5質量%以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<6> 前記インク中の有機溶剤と水の混合溶液におけるSP値が17.0(cal/cm0.5以上20.3(cal/cm0.5以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<7> 前記インク中の有機溶剤が、グリセリン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、イソプレングリコール、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、及びオキセタン化合物から選択される少なくとも1種を含有する前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<8> 前記インク中の有機溶剤の含有量が、インク全量に対して、10質量%以上60質量%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<9> 前記アクリルシリコーン樹脂のガラス転移温度が、25℃以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<10> 前記インクが、更に、シリコーン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤のいずれかを含む前記<1>から<9>のいずれかに記載の画像形成セットであある。
<11> 前記インクが、更にワックスを含有し、
前記ワックスが、ポリエチレンワックス及びカルナバワックスの少なくともいずれかであり、
前記ワックスの融点が80℃以上140℃以下である前記<1>から<10>のいずれかに記載の画像形成セットである。
<12> 中空樹脂粒子、有機溶剤、及び水を含有するインクと、樹脂、有機溶剤、及び水を含有する後処理液とを用いる記録方法であって、
前記樹脂がアクリルシリコーン樹脂を含み、前記樹脂の前記後処理液中における含有量(X質量%)と、前記中空樹脂粒子の前記インク中における含有量(Y質量%)との質量比(X/Y)が、0.25以上1.0以下であり、
前記インクを記録媒体上に付与するインク付与工程と、
付与された前記インク上に少なくとも一部が重なるように前記後処理液を付与する後処理液付与工程と、を含むことを特徴とする記録方法である。
<13> 前記インク付与工程と前記後処理液付与工程の間に、第一の乾燥工程を含み、
前記後処理液付与工程後に第二の乾燥工程を含む前記<12>に記載の記録方法である。
<14> 前記<1>から<11>のいずれかに記載の画像形成セットにおけるインクを記録媒体上に付与するインク付与手段と、
付与された前記インク上に少なくとも一部が重なるように前記<1>から<11>のいずれかに記載の画像形成セットにおける後処理液を付与する後処理液付与手段と、を有することを特徴とする記録装置である。
<15> 前記インク付与手段と前記後処理液付与手段の間に、第一の乾燥手段を有し、
前記後処理液付与手段後に第二の乾燥手段を有する前記<14>に記載の記録装置である。
前記<1>から<11>のいずれかに記載の画像形成セット、前記<12>から<13>のいずれかに記載の記録方法、及び前記<14>から<15>のいずれかに記載の記録装置によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特許第3562754号公報 特開2010−31196号公報
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ

Claims (9)

  1. 中空樹脂粒子、有機溶剤、及び水を含有するインクと、
    樹脂、有機溶剤、及び水を含有する後処理液と、を有する画像形成セットであって、
    前記樹脂がアクリルシリコーン樹脂を含み、前記樹脂の前記後処理液中における含有量(X質量%)と、前記中空樹脂粒子の前記インク中における含有量(Y質量%)との質量比(X/Y)が、0.25以上1.0以下であることを特徴とする画像形成セット。
  2. 前記インク中の有機溶剤と水の混合溶液におけるSP値が17.0(cal/cm0.5以上20.3(cal/cm0.5以下である請求項1に記載の画像形成セット。
  3. 前記インク中の有機溶剤が、グリセリン、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、イソプレングリコール、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、オクタンジオール、及びオキセタン化合物から選択される少なくとも1種を含有する請求項1から2のいずれかに記載の画像形成セット。
  4. 前記アクリルシリコーン樹脂のガラス転移温度が、25℃以下である請求項1から3のいずれかに記載の画像形成セット。
  5. 前記インクが、更に、シリコーン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤のいずれかを含む請求項1から4のいずれかに記載の画像形成セット。
  6. 前記インクが、更にワックスを含有し、
    前記ワックスが、ポリエチレンワックス及びカルナバワックスの少なくともいずれかであり、
    前記ワックスの融点が80℃以上140℃以下である請求項1から5のいずれかに記載の画像形成セット。
  7. 中空樹脂粒子、有機溶剤、及び水を含有するインクと、樹脂、有機溶剤、及び水を含有する後処理液とを用いる記録方法であって、
    前記樹脂がアクリルシリコーン樹脂を含み、前記樹脂の前記後処理液中における含有量(X質量%)と、前記中空樹脂粒子の前記インク中における含有量(Y質量%)との質量比(X/Y)が、0.25以上1.0以下であり、
    前記インクを記録媒体上に付与するインク付与工程と、
    付与された前記インク上に少なくとも一部が重なるように前記後処理液を付与する後処理液付与工程と、を含むことを特徴とする記録方法。
  8. 前記インク付与工程と前記後処理液付与工程の間に、第一の乾燥工程を含み、
    前記後処理液付与工程後に第二の乾燥工程を含む請求項7に記載の記録方法。
  9. 請求項1から6のいずれかに記載の画像形成セットにおけるインクを記録媒体上に付与するインク付与手段と、
    付与された前記インク上に少なくとも一部が重なるように請求項1から6のいずれかに記載の画像形成セットにおける後処理液を付与する後処理液付与手段と、を有することを特徴とする記録装置。
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