JP6910301B2 - 高直線性シグマ−デルタ変換器 - Google Patents

高直線性シグマ−デルタ変換器 Download PDF

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Description

本発明は、アナログ−デジタル変換器の分野に関し、より具体的には、シグマ−デルタ変換器に関する。
シグマ−デルタ変換器は、通常、シグマ−デルタ変調器およびデジタルフィルタを備える。デジタル化すべきアナログ信号は、変調器への入力として印加され、変調器によって、オーバサンプリング周波数と呼ばれる、(入力信号の最大周波数と比べて)比較的高い周波数でサンプリングされる。変調器は、オーバサンプリング周波数で、アナログ入力信号を表す2値サンプルを作り出す。シグマ−デルタ変調器からの出力ビットストリームは、デジタルフィルタによって処理され、デジタルフィルタは、入力信号を表すNビットデジタル値(Nはシグマ−デルタ変換器の量子化分解能である)を出力ビットストリームから抽出する。Nビットデジタル出力値を作り出すために必要な2値サンプルの数(すなわちオーバサンプリング周期の数)は、頭字語「オーバサンプリング比(Over Sampling Ratio)」から、頭字語OSRで指定される。
シグマ−デルタ変調器は、通常、少なくとも、アナログ積分回路、1ビットアナログ−デジタル変換器、1ビットデジタル−アナログ変換器、および減算器を備えたループからなる。アナログ入力信号は、積分回路の入力に印加され、積分回路はオーバサンプリング周波数でアナログ入力信号をサンプリングし、入力信号とアナログフィードバック信号との差分を表すアナログサンプルを、この同じ周波数で、供給する。積分回路からのアナログ出力サンプルは、1ビットアナログ−デジタル変換器(通常、比較器)によってデジタル化される。2値サンプルは、変調器の出力信号からこのように取得される。これらの2値サンプルは、別の場所で1ビットデジタル−アナログ変換器によってアナログサンプルに変換され、変調器のフィードバック信号を形成するアナログ信号がしたがって取得される。アナログ積分回路は、単一のアナログ積分器、またはいくつかのカスケード接続されたアナログ積分器を備えることができる。それは、1つまたは複数の減算器、1つまたは複数の加算器、および/または1つまたは複数の重み付け係数を同様に備えることができる。アナログ積分器の数pは、一般に、シグマ−デルタ変調器の次数を定義する。変調器の次数pが高いほど、(同一の量子化ノイズレベルであるとすると)Nビットのデジタル出力値を取得するために必要なサンプルの数OSRをより低減させることができる。他方、シグマ−デルタ変調器は、その次数が高い(安定化が難しい)とき、作り出すためにいっそう複雑である。
デジタルフィルタは、(一般に、少なくとも変調器に存在するアナログ積分器と同数の)1つまたは複数のデジタル積分器、例えばカウンタを、変調器の構造に応じて備え、シグマ−デルタ変調器によって作り出されたビットストリームから有用な情報を抽出するように意図されたフィルタリング機能を実行する。より具体的には、シグマ−デルタ変調器は、その信号伝達関数STFを介して有用な信号をフォーマットし、そのノイズ伝達関数NTFを介して量子化ノイズをフォーマットする。STFは、デジタル化すべきアナログ入力信号を変調器の出力信号に結合する伝達関数であり、NTFは、変調器の1ビットアナログ−デジタル変換器によってもたらされた量子化ノイズを変調器の出力信号に結合する伝達関数である。NTFは、量子化ノイズを(信号が位置している)目的の帯域の外側へ押しのけることを可能にする。デジタルフィルタは、NTFによる量子化ノイズの減衰が高い(すなわち、信号が位置している)周波数帯域の信号を抽出するように設計される。信号伝達関数STFは、一般に、1に等しく、ノイズ伝達関数NTFは、例えば、次数pの変調器に対して、NTF(z)=(1−z−1)pで表現される。
既存のシグマ−デルタ変換器のある特定の実施態様を少なくとも部分的に改善する必要がある。
したがって、一実施形態は、デジタル化すべきアナログ入力信号を表す一連の2値サンプルを供給するのに適したシグマ−デルタ変調器を備えたシグマ−デルタ変換器であって、一連の2値サンプルの1つの2値サンプルの受渡は、変調器の動作のサイクルが完了した時に実行され、変換フェーズは、デジタル変換器出力値を作り出すために必要な数のサイクルを含み、変調器は、アナログ入力信号から導かれる内部アナログ信号を受け取る少なくとも1つのアナログフィルタを備え、所与のサイクルにおける内部アナログ信号のアナログフィルタへの寄与は、前のサイクルにおける内部アナログ信号のアナログフィルタへの寄与より小さく、異なるサイクルへの寄与は、変換フェーズにおけるサイクルのランクに応じて予め決定された第1の法則によって支配される、シグマ−デルタ変換器を提供する。
アナログフィルタは、異なるタイプ、例えば、高域通過、低域通過、帯域通過または積分器とすることができる。
一実施形態によれば、変換器は、変調器から出力された2値サンプルを処理するのに適したデジタルフィルタをさらに備え、デジタルフィルタは、所与のサイクルにおける内部デジタル信号のデジタルフィルタへの寄与が前のサイクルにおける内部デジタル信号のデジタルフィルタへの寄与より小さい、内部デジタル信号を受け取り、異なるサイクルへの寄与は、サイクルのランクに応じて予め決定された第2の法則によって支配される。
アナログフィルタおよびデジタルフィルタは、有利には同じタイプである。
一実施形態によれば、第1の所定の法則および第2の所定の法則は、同一である。
一実施形態によれば、シグマ−デルタ変調器は、アナログ積分回路と、1ビットアナログ−デジタル変換器と、フィードバックループとを備え、変調器の内部アナログ信号は、アナログ積分回路の内部信号である。
一実施形態によれば、アナログ積分回路は、いくつかのカスケード接続されたアナログフィルタを備える。
一実施形態によれば、1ビットアナログ−デジタル変換器は、比較器を備え、デジタル化すべきアナログ入力信号は、アナログ積分回路の入力ノードに印加され、定電位は、比較器の比較閾値電位の印加のノードに印加される。
一実施形態によれば、1ビットアナログ−デジタル変換器は、比較器を備え、デジタル化すべきアナログ入力信号は、比較器の比較閾値電位の印加のノードに印加され、定電位は、アナログ積分回路の入力ノードに印加される。
一実施形態によれば、第1の所定の可変法則は、変調器で加算または減算されるすべてのアナログ信号が第1の法則に関して同じスケールになるように、変調器の1つまたは複数の内部アナログ信号に適用される。換言すれば、アナログ信号は、アナログ入力信号の所与の振幅のランクに対してまったく同一の振幅のランクの中で変化することができる。
一実施形態によれば、デジタルフィルタは、少なくとも1つのデジタル積分器を備え、デジタルフィルタの内部デジタル信号は、少なくとも1つのデジタル積分器のうちの1つの入力信号である。
一実施形態によれば、デジタルフィルタは、いくつかのカスケード接続されたデジタル積分器を備える。
一実施形態によれば、第1の法則は、変換器によるアナログ入力信号のデジタル出力信号への変換のフェーズの間に、少なくとも1つの減少のフェーズを含む。
一実施形態によれば、第1の法則は、サイクルのランクに応じて減少する指数法則である。
一実施形態によれば、第1の法則は、変換フェーズの第1の部分の間は一定であり、変換フェーズの第2の部分の間はサイクルのランクに応じて指数関数的に減少する。
一実施形態によれば、第1の法則は、変換フェーズの第3の部分の間は一定である。
一実施形態によれば、アナログ入力信号は、変調器の入力において係数で重み付けされ、係数は、変換フェーズの第1の部分の間は非ゼロであり、係数がゼロである変換フェーズの第2の部分が後に続く。
一実施形態によれば、第1の法則は、変換フェーズの間に所定の規則に従って動的に修正される。
一実施形態によれば、第1の法則は、シグマ−デルタ変調器において、およびデジタルフィルタにおいて、サイクルの数を単位としたフェーズシフトで適用される。
一実施形態によれば、少なくとも2つの別個の法則が変調器の別個の内部アナログ信号に適用される。
一実施形態によれば、変調器において、第1の可変法則は、変換フェーズの間に可変静電容量を変化させることによって適用される。
一実施形態によれば、可変静電容量は、並列に結合された複数の切替可能な静電容量を備え、切替可能な静電容量の値は、基本静電容量値から二分法により取得される値にそれぞれ対応し、切替可能な静電容量の値の総和は、基本静電容量の値に等しい。
一実施形態によれば、変換器は、サイクルのランクkに応じている可変重み付け係数βkを適用する、アナログフィルタが受け取る内部アナログ信号に対する重み付けデバイスを、フィルタの入力において備える。変換フェーズの間に、少なくとも2つの別個の係数βk−1およびβkがランクk−1およびkの2つの連続したサイクルに対してそれぞれ適用され、βk−1>βkである。
一実施形態によれば、可変重み付け係数βkは、サイクルのランクkとともに減少する。
一実施形態によれば、前記少なくとも1つのアナログ積分フィルタは、サイクルkにおいて受け取ったアナログ信号の値と、サイクルk−1において取得したアナログフィルタの出力信号の係数αによる乗算に対応するフィルタの内部信号との間に加算器を備えた理論的な回路と等価である。変換フェーズの間に、1より厳密に大きい係数αの少なくとも1つの値が少なくとも1つのサイクルに対して適用される。
一実施形態によれば、係数αは、サイクルのランクkとともに増加する。
一実施形態によれば、変換器は、変換フェーズの間に、動作の次のシーケンス、すなわち
Nは1より大きくかつ変換器からのデジタル出力値を作り出すために必要なサイクルの数OSRより小さい、N個のサイクルに対して、初期サイクルの後に、漸減的可変重み付け係数βkが内部アナログ信号に適用されることと、
M+NがOSR以下であるようにMは1以上でかつ数OSRより小さい、M個の後続のサイクルに対して、アナログフィルタの係数αは厳密に1より大きいことと、
が少なくとも一度適用されるように構成される。
一実施形態によれば、Mは1に等しく、アナログフィルタの係数αは、サイクルNにおいて適用される重み付け係数βNの逆数以上の値をとり、したがって、アナログフィルタの出力信号は、再び初期サイクルにおける変動の振幅に対応する変動の振幅を有し、係数αは、N+1サイクルの終わりにリセットされて初期サイクルにおける係数αの値に戻る。
これらの特徴および利点、その他については、付属する図に関連して非限定的に与えられる特定の実施形態の以下の説明で詳細に解説する。
シグマ−デルタ変換器の例をブロック形式で例示する。 シグマ−デルタ変換器の例をブロック形式で例示する。 図1Aのシグマ−デルタ変調器の例示的な実施形態の詳細な電気回路図である。 図2の変調器の制御信号の、時間に応じての推移を例示するタイミング図である。 図1〜図3に関連して説明されるタイプのシグマ−デルタ変換器における、OSRに応じての、直線性およびノイズの推移を例示する図表である。 シグマ−デルタ変換器の一実施形態の例をブロック形式で例示する。 シグマ−デルタ変換器の一実施形態の例をブロック形式で例示する。 図5Aおよび図5Bに関連して説明されるタイプのシグマ−デルタ変換器における、OSRに応じての、直線性およびノイズの推移を例示する図表である。 図5Aおよび図5Bに関連して説明されるタイプの別の例示的なシグマ−デルタ変換器における、OSRに応じての、直線性およびノイズの推移を例示する図表である。 図5Aおよび図5Bに関連して説明されるタイプの別の例示的なシグマ−デルタ変換器における、OSRに応じての、直線性およびノイズの推移を例示する図表である。 シグマ−デルタ変換器の一実施形態の別の例をブロック形式で例示する。 シグマ−デルタ変換器の一実施形態の別の例をブロック形式で例示する。 図10のシグマ−デルタ変換器の挙動を例示する図表である。 シグマ−デルタ変調器の重み付け係数を動的に変化させることを可能にする回路の例示的な実施形態の電気回路図である。 次数1のシグマ−デルタ変換器の一実施形態の別の例をブロック形式で例示する。 図13の例示的な実施形態で実装され得るアナログフィルタの例示的な実施形態を例示する。 図13の変換器の変調器に適用される係数の、時間に応じての推移を、タイミング図の形式で例示する。 図13の変換器の変調器に適用される係数の、時間に応じての推移を、タイミング図の形式で例示する。 図13の例を1より大きい次数の変換器に一般化したものをブロック形式で例示する。
同じ要素は、異なる図において同じ参照符号で指定されている。明確化のために、説明される実施形態の理解のために有用な要素だけが図示され、詳述されている。特に、説明されるシグマ−デルタ変換器のデジタルフィルタの製造の詳細は図示されておらず、これらのフィルタの製造は、本明細書を読むにあたって当業者の範囲内である。
図1Aおよび図1Bは、4次シグマ−デルタ変換器の例をブロック形式で例示する。より具体的には、図1Aは変換器のシグマ−デルタ変調器を表し、図1Bは変換器のデジタルフィルタを表す。
図1Aのシグマ−デルタ変調器は、デジタル化すべきアナログ入力信号Vinを受け取るように意図された入力端子A1と、信号Vinを表す一連の2値サンプルBSを供給するように意図された出力端子A2とを備える。簡略化のために、ここでは、デジタル化すべきアナログ入力信号は、Nビットのデジタル出力値を作り出すために必要とされる時間、すなわち、TOSRを変換器のオーバサンプリング周期として、OSR*TOSRを通じて一定であると考えられる。しかしながら、以下に説明される実施形態は、この特定の場合に限定せず、可変アナログ信号の変換に適合させることができる。
図1Aの変調器は、信号Vinの印加のための端子A1に接続された第1の入力と、1ビットアナログ−デジタル変換回路103、例えば1ビット比較器の入力に結合された出力A3とを備えた、アナログ積分回路101を備える。変換器103の出力は、変調器の出力A2に接続され、フィードバックループによって積分回路101の第2の入力A4に同様に結合されている。図示された例で、変調器の入力信号Vinおよび出力信号BSは正規化されていると考えられ、すなわち、2値信号BSの値0は、アナログ信号Vinがとり得る最小値に等しい電圧レベルに対応し、信号BSの値1は、信号Vinがとり得る最大値に等しい電圧レベルに対応する。したがって、図示された例で、フィードバックループは端子A2を端子A4に結合する単純な導電性トラックであり、フィードバック信号は直接的に信号BSである。出力2値信号BSが入力信号Vinと同じスケールでない場合、フィードバックループは、端子A2と端子A4との間に1ビットデジタル−アナログ変換器を含むことができ、フィードバック信号は、そのとき1ビットデジタル−アナログ変換器の出力信号である。
kを1からOSRまで動く整数として、入力信号Vinをデジタル値へ変換するフェーズの持続時間TOSRの各サイクルkにおいて、積分回路101は、入力信号のアナログサンプルVin(k)をとり、変調器は、1ビットアナログ−デジタル変換器103の出力において、出力信号の2値サンプルBS(k)を供給する。
図1Aの例で、積分回路101は、4個のカスケード接続されたアナログ積分器Ia、Ia、IaおよびIa、ならびに加算回路Σを備える。各積分器は、入力および出力を備え、例えば、z/(z−1)伝達関数を有し、すなわち、各サイクルにおいて、積分された信号、または積分器の出力信号は、積分器の入力において印加される信号の値だけ増加される。
図示された例で、積分器Iaは、その入力で、係数bで重み付けされた入力信号Vin(k)と、係数aで重み付けされたフィードバック信号BS(k−1)との差分に等しい信号を受け取る。積分器Iaは、その入力で、係数cで重み付けされた、積分器Iaの出力信号に等しい信号を受け取る。積分器Iaは、その入力で、係数cで重み付けされた、積分器Iaの出力信号に等しい信号を受け取る。積分器Iaは、その入力で、係数cで重み付けされた、積分器Iaの出力信号に等しい信号を受け取る。加算回路は、係数bで重み付けされた入力信号Vin(k)と、係数c、c、cおよびcでそれぞれ重み付けされた、積分器Ia、Ia、IaおよびIaの出力信号とを加算する。加算回路Σの出力は、回路101の出力端子A3に接続されている。
シグマ−デルタ変調器の多数の変形アーキテクチャを想定することができる。一般に、説明される実施形態は、1以上の次数pのシグマ−デルタ変調器に適用され、このシグマ−デルタ変調器で、jを1からpまで動く整数として、p個のアナログ積分器Iaの各々は、係数bで重み付けされた入力信号Vin(k)と係数aで重み付けされたフィードバック信号BS(k−1)との差分に等しい信号をアナログ積分器Iaの入力で受け取り、積分器Iaのランクjが1より大きい場合には、係数cj−1で重み付けされた前のランクの変調器Iaj−1の出力信号がこの差分に加算される。加算回路Σは、係数bp+1で重み付けされた入力信号Vin(k)、係数cで重み付けされた、ランクpの積分器Iaの出力信号、および、pが1より大きい場合、lを1からp−1まで動く整数として、係数cp+lでそれぞれ重み付けされた、ランクp−lの積分器の1つまたは複数の出力信号を加算する。上述の係数の一部はゼロとすることができる。例えば、図1の4次変調器で、係数b、b、b、a、aおよびaは、ゼロである。説明される実施形態は、具体的な重み付け係数を通して、アナログ積分器の出力から上流のアナログ積分器の入力への1つまたは複数のアナログ反転フィードバックをさらに含む、および/または、具体的な重み付け係数を通して、ランクiの積分器の出力がi+2以上のランクの下流の積分器の入力に加算される、変調器に同様に適用され得ることに留意されたい。さらに、回路101の異なる段階の間に、および/または回路101と変換器103との間に、遅延がもたらされることがある。
シグマ−デルタ変換器のデジタルフィルタは、一般に、1つのデジタル積分器、またはいくつかのカスケード接続されたデジタル積分器を備える。好ましくは、p次のシグマ−デルタ変調器は、p以上の数のデジタル積分器を備えたデジタルフィルタと関連付けられる。図1Bの例で、デジタルフィルタは、4個のカスケード接続されたデジタル積分器In、In、InおよびInを備える。各デジタル積分器、例えばカウンタは、入力および出力を備え、各サイクルにおいて、積分された信号、または積分器の出力信号は、積分器の入力において印加される信号の値だけ増加される。第1の積分器Inは、その入力で図1Aのシグマ−デルタ変調器の出力2値信号BSを受け取り、第2の積分器Inは、その入力で積分器Inからの出力デジタル信号を受け取り、第3の積分器Inは、その入力で積分器Inからの出力デジタル信号を受け取り、第4の積分器Inは、その入力で積分器Inからの出力デジタル信号を受け取る。図1Bのフィルタは、シグマ−デルタ変調器によって作り出されたビットストリームから有用な情報を抽出するように意図された、低域通過型の機能を実行する。より一般的には、デジタルフィルタは、NTFの減衰が最も大きい周波数において信号を抽出する。このように、変調器の構造に応じて、デジタルフィルタは、低域通過機能、帯域通過機能、または高域通過機能を実行することができる。
シグマ−デルタ変調器のオーバサンプリング周波数でデジタル積分が実行される。図示された例で、4個のデジタル積分器Inは、周波数1/TOSRの、同じ制御信号Φcomp_dによって同時に制御される。最後のデジタル積分器Inの出力は、Nをシグマ−デルタ変換器の分解能に対応する1より大きい整数として、積分器Inによって供給される信号をNビットのデジタル符号に変換することを機能とする、正規化ブロック105に結合されている。一例として、ブロック105は、受け取った信号を、例えばこの信号が信号Vinに許容される最大値に対してとるはずである値に等しい、基準値で除算し、Nビットで量子化された除算の結果を表す出力値Sを変換器の出力端子A5上に供給する。
デジタルフィルタの多岐にわたる変形アーキテクチャを想定することができる。特に、デジタルフィルタのトポロジは、シグマ−デルタ変調器のトポロジに近づくように修正することができる。例えば、図1Bの例のように正規化回路105の入力で最後のデジタル積分器Inからの出力信号だけを受け取る代わりに、正規化回路105は、4個の積分器In、In、InおよびInからの出力信号の総和に等しい信号を受け取ることができる。さらに、シグマ−デルタ変調器のトポロジに、よりいっそう近づけるために、デジタルフィルタの内部デジタル信号は、変調器のものと同一の係数で重み付けすることができる。
図2は、図1Aのシグマ−デルタ変調器の例示的な(非限定的な)実施形態を例示する、詳細な電気回路図である。
図2の例で、各積分器Iaは、積分器静電容量Cijによって入力が出力に結合されている、演算増幅器AOを備える。演算増幅器の入力および出力は、積分器の入力および出力をそれぞれ形成する。各積分器Iaは、その積分静電容量Cijと並列に、信号Φrによって制御されるリセットスイッチをさらに備える。以下、本説明において、簡潔にするために、変調器のスイッチは、それらのそれぞれの制御信号と同じ参照符号で指定される。
積分器Ia、Ia、IaおよびIaの出力は、第1、第2、第3および第4のスイッチΦ1dによって、静電容量Co1の第1の電極、静電容量Co2の第1の電極、静電容量Co3の第1の電極および静電容量Co4の第1の電極にそれぞれ結合されている。加えて、コンデンサCo1、Co2、Co3およびCo4の第1の電極は、第1、第2、第3および第4のスイッチΦ2dによってそれぞれ、例えばフィードバックデジタル−アナログ変換器の高出力値DACupと低出力値DACdnとの間の平均電位に等しい、基準電位の印加のためのノードRに結合されている。コンデンサCo1、Co2およびCo3の第2の電極は、第1、第2および第3のスイッチΦ1によって、それぞれノードRに結合されている。さらに、コンデンサCo1、Co2およびCo3の第2の電極は、第1、第2および第3のスイッチΦ2によって、積分器Iaの入力、積分器Iaの入力、および積分器Iaの入力にそれぞれ結合されている。静電容量Co4の第2の電極は、第4のスイッチΦ2によってノードRに結合され、アナログ−デジタル変換器103の入力A3に同様に接続されている。
図2の変調器は、第1の電極が第5のスイッチΦ1dによって入力信号Vinの印加のための端子A1に結合され、第2の電極が第5のスイッチΦ2によって積分器Iaの入力に結合されている、静電容量Cs1をさらに備える。静電容量Cs1の第2の電極は、第4のスイッチΦ1によってノードRに同様に接続されている。加えて、静電容量Cs1の第1の電極は、スイッチΦdacによって電位DACupの印加のためのノードに結合され、スイッチΦdacbarによって電位DACupより低い電位DACdnの印加のためのノードに結合されている。
入力信号Vinの印加のための端子A1は、第6のスイッチΦ1dによって静電容量Cs5の第1の電極に同様に結合されている。静電容量Cs5の第1の電極は、第5のスイッチΦ2dによってノードRに同様に結合されている。静電容量Cs5の第2の電極は、アナログ−デジタル変換器103の入力ノードA3に接続されている。
加えて、コンデンサCo1、Co2およびCo3の第1の電極は、コンデンサCff1、Cff2およびCff3によって、それぞれアナログ−デジタル変換器103の入力ノードに結合されている。
この例で、1ビットアナログ−デジタル変換器103は、比較器201およびフリップフロップ203を備える。比較器201の入力は、変換器103の入力を形成する。比較器201の出力は、フリップフロップ203の入力に接続されている。フリップフロップ203の出力は、変換器103の出力A2を形成し、シグマ−デルタ変調器の出力信号BSを供給する。動作において、比較器201の出力は、端子A3に印加される信号が、例えばノードRに印加される基準電位に等しい、閾値を上まわるか下まわるかどうかに応じて、ハイ状態からロー状態に切り替わる。フリップフロップ203は、制御信号Φcompの各立ち上がりまたは立ち下りエッジに、比較器201の出力信号をサンプリングし、それを変調器の出力にコピーする。
図2の変調器は、2つの2値入力および1つの2値出力を各々備えた、2つのANDゲートAND1およびAND2をさらに備える。ゲートAND1の入力は、変換器103の出力A2、および制御信号Φ2dにそれぞれ接続され、ゲートAND2の入力は、変換器103の出力信号の補信号、および制御信号Φ2dをそれぞれ受け取る。ゲートAND1の出力は、スイッチΦdacの制御ノードに接続され、ゲートAND2の出力は、スイッチΦdacbarの制御ノードに接続されている。
積分器Ia、Ia、IaおよびIa、コンデンサCs1、Co1、Co2、Co3、Co4、Cs5、Cff1、Cff2およびCff3、ならびにスイッチΦ1、Φ2、Φ1dおよびΦ2dは、変調器のアナログ積分回路101を形成する。スイッチΦdacおよびΦdacbarならびにゲートAND1およびAND2は、変調器のフィードバックループの1ビットデジタル−アナログ変換器を形成する。
図3は、この変調器を制御するための例示的な方法による、図2の変調器の制御信号Φ1、Φ1d、Φ2、Φ2dおよびΦcompの、時間に応じての推移を例示するタイミング図である。より具体的には、図3は、変調器のオーバサンプリング周期に対応するサイクルTOSRの間の信号Φ1、Φ1d、Φ2、Φ2dおよびΦcompの推移を例示する。一例として、入力信号Vinを表すNビットのデジタル値の取得は、アナログ積分器Ia、Ia、IaおよびIaをリセットする初期フェーズを含むことができ、その間スイッチΦrは、積分器コンデンサCi1、Ci2、Ci3およびCi4を放電させるように閉じられる。このリセットフェーズの終わりに、スイッチΦrを開くことができ、それから図3に例示された持続時間TOSRの制御シーケンスを(2つの連続したアナログ−デジタル変換の間でリセットされるインクリメンタルシグマ−デルタ変換器の場合)OSR回、(またはインクリメンタル変換器でない場合OSR回より多く、)繰り返すことができる。
変調器制御サイクルTOSRの開始の時点t0において、スイッチΦ1およびΦ1dは、閉状態に制御され(制御信号は、この例で1状態に対応する)、スイッチΦ2およびΦ2dは、開状態に制御される(制御信号は、この例で0状態に対応する)。これは、積分器Iaの入力コンデンサCs1での入力信号Vinのサンプリング、ならびに積分器Ia、IaおよびIaの入力コンデンサCo1、Co2およびCo3でのそれぞれ積分器Ia、Ia、Iaの出力信号のサンプリングにつながる。サンプリングされた信号は電圧であるから、各コンデンサは、サンプリングされた電圧とサンプリングコンデンサの値との積に比例する量の電荷を蓄積する。このフェーズの間に、コンデンサCs5、Cff1、Cff2、Cff3およびCo4に蓄積された信号は、図1Aの加算器Σを構成する、回路101の出力ノードA3上で合計される。したがって、これらのコンデンサに蓄積された信号の重み付け加算が実行され、適用される重み付けはコンデンサの値に起因する。
時点t0の後の時点t1において、信号Φcompはハイ状態にセットされる。アナログ−デジタル変換器103の入力信号(ノードA3の電圧)は、信号Φcompの立ち上がりエッジで、変換器103によって1ビットで量子化される。したがって、出力信号BSの2進値が更新される。
時点t1の後の時点t2において、信号Φ1がロー状態にセットされ、それから、時点t2の後の時点t3において、信号Φ1dがロー状態にセットされる。
時点t3の後の時点t4において、信号Φ2およびΦ2dがハイ状態にセットされる。その結果、積分器Ia、Ia、IaおよびIaの値が更新され、すなわち、コンデンサCs1、Co1、Co2、Co3の中のサンプリングされた電荷は、それぞれコンデンサCi1、Ci2、Ci3、Ci4で積分される。さらに、反転フィードバックがアクティブ化し、すなわち、(信号BSがハイ状態であるか、またはロー状態であるかどうかに応じて)信号DACupまたはDACdnが静電容量Cs1の入力信号から減算される。
この例で時点t4の後の、時点t5において、信号Φcompはロー状態にリセットされる。
時点t4の後の時点t6において、信号Φ2がロー状態にセットされ、それから、時点t6の後の時点t7において、信号Φ2dがロー状態にセットされる。
時点t7の後に、上述のサイクルを再開することができる。
量子化は、フェーズΦ1=1の間に実行され、新しい反転フィードバックの積分は、フェーズΦ2=1の間に実行される。
各サイクルTOSRにおいて取得される、変調器の出力2値デジタル値BS(k)は、例えば、(TOSRより少ない遅延の)信号Φcompの遅延されたコピーとすることができる、信号Φcomp_dの立ち上がりエッジで、変調器のオーバサンプリング周波数でデジタルフィルタによって積分される。
コンデンサCs1、Cs5、Co1、Co2、Co3、Co4、Cff1、Cff2、Cff3の値は、例えば次の関係、Ci1=2*Cs1/c、Ci2=Co1/c、Ci3=Co2/c、Ci4=Co3/c、Cff1=Cs5*(c/(c*b))、Cff2=Cs5*(c/(c*b))、Cff3=Cs5*(c/(c*b))、およびCo4=Cs5/bに従って、変調器の係数b、b、a、c、c、c、c、c、c、cの値をセットする。
シグマ−デルタ変換器の重要な特徴は、その直線性である。頭字語INL(積分非直線性(Integral Non Linearity))により当技術分野で一般に言及される、非直線性誤差は、(デジタル出力符号をアナログ入力信号の各値と相関させる)変換器の伝達関数と、理想的な線形伝達関数との間の、変換器の動作の範囲にわたる、最大差分(ピーク間誤差)である。直線性誤差は、LSB(最下位ビット(Least Significant Bit))で表現することができ、ここで1LSB=(Vinmax−Vinmin)/2であり、VinmaxおよびVinmanは、それぞれ、変換器の動作の範囲にわたるアナログ入力信号の最大値および最小値であり、Nは変換器の量子化分解能である。変換器の直線性Lは、次の数式、L=log((Vinmax−Vinmin)/(INL*LSB)により定義することができる。
シグマ−デルタ変換器の別の重要な特徴は、その出力ノイズBであり、出力ノイズBは、アナログ入力信号の各レベルの変換器の出力デジタル符号の標準偏差の、変換器の動作の範囲[Vinmin,Vinmax]にわたっての(入力ダイナミックレンジの各点に対するかなりの数の変換にわたっての)、平均であると定義することができる。
図4は、図1〜図3に関連して説明されるタイプのシグマ−デルタ変換器における、OSRに応じての、直線性LおよびノイズBの推移を例示する図表である。より具体的には、曲線401は、直線性L(左側のy軸)の推移をOSR(x軸)に応じて表し、曲線403は、LSBで表現されたノイズB(右側のy軸)の推移をOSRに応じて表す。この例で、N=16ビットで量子化を実行するシグマ−デルタ変換器が考慮されている。
図4に現れるように、OSRが増加するほど、直線性Lが増加し、ノイズBが減少する。一例として、100に等しいOSRは、15に等しい直線性値Lおよび0.85LSBに等しいノイズレベルBを有することを可能にするのに対して、60に等しいOSRは、12に等しい直線性Lおよび2.4LSBに等しいノイズレベルBだけを与える。
所与のOSRに対するシグマ−デルタ変換器の直線性を改善することができること、または、所与の直線性値に対して、変換器の出力ノイズを著しく劣化させることなく、OSRを低減させることができることが望ましい。
これから説明する、提案された解決策は、1より大きい次数のシグマ−デルタ変換器に対して最も特に有利であり、1より大きい次数のシグマ−デルタ変換器で、OSR/直線性のトレードオフを著しく改善することを可能にする。しかしながら、この解決策は、1次シグマ−デルタ変換器に適合し、1次シグマ−デルタ変換器でOSR/直線性のトレードオフを改善すること(および同様に、例えば可変係数なしの1次変調器でlog(((3*OSR)/(π/12))1/2)により一般に定義される、量子化ノイズ比によって誘導される信号対ノイズに対して信号対ノイズ比を増加させることを同様に可能にする。
実施形態の1つの実施態様によれば、アナログ入力信号を表すNビットのデジタル値の取得の間に、シグマ−デルタ変調器の少なくとも1つの重み付け係数が所定の法則fに従って動的に変化する、シグマ−デルタ変換器が提供される。好ましくは、デジタルフィルタの少なくとも1つの内部デジタル信号は、所定の可変法則で、例えば、必ずしもそうでないが、変調器で適用された法則と同じ法則fで、同様に重み付けされる。
これは、変調器の重み付け係数がセットされ、特に、入力信号のアナログ−デジタル変換のフェーズのOSR個のサンプリングサイクルの間に一定のままである、既知のシグマ−デルタ変換器と比較しての相違を構成する。さらに、既知のシグマ−デルタ変換器で、デジタルフィルタの内部信号は、入力信号のアナログ−デジタル変換のフェーズのOSR個のサンプリングサイクルの間に動的に可変の係数で重み付けされない。
法則fが適用される変調器の重み付け係数は、例えば、1に等しい(法則fによる調整前の)初期値を有し得る(例として、見かけ上の係数を持たない結合線が単位係数に対応し、この係数に法則fを適用することを選択することが可能である)ことに留意されたい。しかしながら、説明される実施形態は、この特定の場合に限定されない。
図5Aおよび図5Bは、シグマ−デルタ変換器の一実施形態の例をブロック形式で例示する。図示された例で、変換器は、4次変換器である。図5Aは変換器のシグマ−デルタ変調器を表し、図5Bは変換器のデジタルフィルタを表す。
図5Aおよび図5Bのシグマ−デルタ変換器は、図1Aおよび図1Bのシグマ−デルタ変換器と共通した要素を有する。これらの要素は、再び詳述しない。2つの変換器間の相違だけを以下に解説する。
図5Aのシグマ−デルタ変調器は、図5Aの変調器で、重み付け係数c、c、cおよびbが同じ所定の可変法則fによって調整されるという点において、本質的に図1Aのシグマ−デルタ変調器と異なる。kを1からOSRまで動く整数として、入力信号のアナログ−デジタル変換のフェーズの各サンプリングサイクルkにおいて、法則fの値f(k)は、新しい値をとることができる。したがって、図1Aの変調器の固定重み付け係数c、c、cおよびbは、可変係数c*f(k)、c*f(k)、c*f(k)およびb*f(k)で置き換えられる。法則f(k)は、好ましくは2値でない。法則fのOSR個の値f(k)は、例えば、シグマ−デルタ変換器の(図示されない)制御回路のメモリに記憶される。変調器の係数に可変重み付け法則を適用することを可能にする回路の例を、図12に関連して以下により詳細に説明する。係数c、c、cおよびbの(法則fによって調整されない)基本値は、固定係数b、a、c、c、cおよびcの値のように、シグマ−デルタ変調器の係数を決定するための普通の方法によって、例えば、“Automatic coefficients design for high−order sigma−delta modulators”by Kuo,T.H.,Chen,K.D.,and Chen,J.R.(Circuits and Systems II:Analog and Digital Signal Processing,IEEE Transactions,Volume 46,Issue 1)と題された論文、または文献“Understanding Delta−Sigma Data Converters”(John Wiley&Sons,New York,2004)で説明された設計規則に従って、決定することができる。
図5Bのデジタルフィルタは、図5Bのフィルタで、シグマ−デルタ変調器の係数c、c、cおよびbに適用される可変重み付け法則fがランク3のデジタル積分器Inのデジタル入力信号に同様に適用されるという点において、本質的に図1Bのデジタルフィルタと異なる。図示された例で、可変法則fは、変調器に対して先行するサイクルで、デジタルフィルタにおいて適用され、すなわち、シグマ−デルタ変換器のサンプリングサイクルTOSRの間に、重み付け値f(k)が変調器の係数c、c、cおよびbに適用される場合、重み付け値f(k+1)がデジタル積分器Inの入力信号に適用される。発明者らは、実際に、1サイクルのこのオフセットが直線性に関して特に良好な性能レベルの取得を可能にすることを認めた。しかしながら、説明される実施形態は、この特定の場合に限定されない。変形形態として、法則fは、変調器およびデジタルフィルタにおいて同一フェーズで、またはデジタルフィルタにおいて1サイクルより大きく先行して、またはデジタルフィルタにおいて1サイクル以上遅延して、適用することができる。別の変形実施形態で、法則fは、変調器の別個の係数に、またはデジタルフィルタの別個の信号に、1サイクル以上のフェーズシフトで適用することができる。例えば、入力信号のアナログ−デジタル変換のフェーズのまったく同一のサイクルkの間に、変調器の係数a1は、値f(k)で重み付けすることができ、係数b1は、値f(k+1)で重み付けすることができる。
説明された実施形態は、シグマ−デルタ変換器が4次変換器であり、重み付け法則f(k)が、変調器の係数c、c、cおよびbに適用され、そのうえデジタルフィルタのランク3のデジタル積分器に対する入力に適用される、図5Aおよび図5Bの特定の例に限定されない。
より一般的には、変換器の次数にかかわらず、重み付け法則f(k)が適用される変調器の1つまたは複数の係数の選択は、好ましくは、変調器のアナログ積分器Iaの少なくとも1つの入力係数が法則fによって調整されるようなものである。さらに、好ましい実施形態で、好ましくはj=kで、デジタルフィルタのデジタル積分器Inの少なくとも1つの入力係数が法則fによって調整される。
好ましくは、同様に、変調器で加算または減算されたアナログ信号が法則f(k)に関して同じスケールになるように準備され、すなわち、それらは、法則f(k)で同じ回数(場合によってはゼロ)乗算または除算されている。換言すれば、再スケーリングは、アナログ信号がアナログ入力信号(Vin)の所与の振幅の範囲に対して同じ振幅の範囲の中で変化することを可能にする。重み付け法則f(k)が適用される変調器の1つまたは複数の係数の選択は、例えば、アナログ積分回路101の積分された出力信号を作り上げるすべてのサンプルが法則f(k)に関して同じスケールになるようになされ得る。好ましくは、アナログ積分器Iaの少なくとも1つの入力係数が法則fによって調整されるように、および、重み付けされた信号に加算されるまたは重み付けされた信号から減算されるすべての信号が、積分器Iaの入力においてか(積分器Iaからの出力の後の)下流経路上においてかにかかわらず、好ましくは、法則fに関して同じスケールになるように準備される。信号は、法則fで重み付けされた上流の係数を有する積分器の下流の経路上に位置している場合、または、法則fで直接それ自体重み付けされる場合、法則fに関してスケールしていると考えられる。
例として、重み付け法則f(k)が適用される変調器の1つまたは複数の係数の選択は、回路101の積分された出力信号を作り上げるすべてのサンプルに法則f(k)を(直接、またはサンプルが法則fで重み付けされた上流の係数を有する積分器の出力サンプルである場合、間接的に)乗算するようになされる。この規則は特に、加算器Σの入力信号を作り上げるすべてのサンプルが法則f(k)で直接または間接的に(可変係数b*f(k)、c*f(k)およびc*f(k)を伴う信号に対して直接、ならびに固定係数c4およびc5を伴う信号に対して、信号が上流に可変係数c*f(k)を伴っているから、間接的に)乗算される、図5Aの変調器で遵守される。変形形態として、およびこの同じ規則を遵守することによって、法則f(k)が適用される変調器の係数は、係数b、aおよびb、または別の変形形態で係数c、bおよびc、または別の変形形態で係数c、b、c、cおよびcとすることができる。法則fによる係数c4、c5、c6、c7およびc5のセットの重み付けとしては、アナログ積分器の上流の係数が法則fによって調整されないから、それほど有利ではない。
デジタルフィルタにおいて、重み付け法則f(k)は、ランク3のデジタル積分器Inの入力信号以外の信号に適用することができる。より一般的に、および変調器と同様に、法則f(k)が適用されるデジタル信号の選択は、好ましくは、重み付け法則f(k)が少なくとも1つのデジタル積分器の入力として、好ましくは変調器で法則f(k)が入力において適用されるアナログ積分器Iaと同じランクjの積分器の入力として適用されるようになされる。さらに、変調器と同様に、法則f(k)が適用されるデジタル信号の選択は、好ましくは、デジタルフィルタで加算または減算されるデジタル信号が法則f(k)に関して同じスケールになるようになされる。好ましくは、デジタルフィルタは、シグマ−デルタ変調器の次数pより多いまたはこれに等しい(好ましくは等しい)いくつかのカスケード接続されたデジタル積分器を備える。さらに、デジタルフィルタが変調器のトポロジと類似したトポロジを有する場合、法則f(k)は、変調器内およびデジタルフィルタ内で実質的に同じ点において適用することができる。
変形形態として、変調器のアナログ積分回路101の出力信号を形成するために合成される中間信号のスケーリングを遵守するために、いくつかの中間信号に法則f(k)を乗算することができ、他の中間信号を法則f(k)で除算することができる。例えば、加算器においてまったく同一のスケールを保つように、係数cに法則f(k)を乗算し、係数cおよびcを法則f(k)で除算することができ、変調器の他の係数は一定のままである。この場合、デジタルフィルタにおける法則f(k)による重み付けは、前述したもの(積分器Inの入力信号の法則f(k)による乗算)と同一とすることができる。
発明者らは、選択される法則fにかかわらず、法則fが、1からOSRまで動くインデックスkの範囲にわたって少なくとも1つの減少のフェーズを有する限りにおいて、シグマ−デルタ変調器の少なくとも1つの内部アナログ信号への、および有利にはデジタルフィルタの少なくとも1つの内部デジタル信号への可変重み付け係数の適用が、(所与のOSRに対して)シグマ−デルタ変換器の直線性を著しく改善することを可能にするとわかった。減少のフェーズは、サイクルのランクkに応じている。減少のフェーズは、前のサイクル(k−1)における同じ内部アナログ信号のアナログフィルタへの寄与より小さい、所与のサイクル(k)における内部アナログ信号のアナログフィルタへの寄与を生み出す。連続したランクの2つのサイクル間の少なくとも1つの減少する寄与は、すでに利点を提供する。一例として、法則fは、1からOSRまで動くインデックスkのすべての範囲にわたって減少する法則、例えば減少する指数法則とすることができる。変形形態として、法則fは、tを1とOSRとの間に存在する整数として、1からtまで動くインデックスkの範囲にわたって、例えば1に等しい、定数法則とすることができ、t+1からOSRまで動くインデックスkの範囲にわたって(例えば指数関数に従って)減少することができる。
図6、図7および図8は、図5Aおよび図5Bに関連して説明されるタイプのシグマ−デルタ変換器におけるOSRに応じての直線性LおよびノイズBの推移を、3つの別個の法則fに対して、例示する図表である。
図6の例で、シグマ−デルタ変換器に適用される動的重み付け法則は、式f(k)=e−k/25により与えられる。
図7の例で、シグマ−デルタ変換器に適用される動的重み付け法則は、次のように、
k<100に対して、f(k)=1、および
k≧100に対して、f(k)=e−(k−100)/20
と定義される。
図8の例で、シグマ−デルタ変換器に適用される動的重み付け法則は、次のように、
k<60に対して、f(k)=1、
60≦k<75に対して、f(k)=e−(k−40)/20、および
k≧75に対して、f(k)=e−(75−40)/20
と定義される。
図6、図7および図8で、曲線601、それぞれ701、それぞれ801は、直線性L(左側のy軸)の推移をOSR(x軸)に応じて表し、曲線603、それぞれ703、それぞれ803は、LSBで表現されたノイズB(右側のy軸)の推移をOSRに応じて表す。この例で、N=16ビットで量子化を実行するシグマ−デルタ変換器が考慮されている。同じシグマ−デルタ変換器に対応するが信号の動的重み付けが実行されない、図4の直線性の曲線401およびノイズの曲線403は、比較目的で図6、図7および図8に同様にプロットされている。
図6で、70に等しいOSRに対して、ノイズは、図4の例と比べて実質的に不変であるが、直線性は、13.5にほぼ等しい値から15.5にほぼ等しい値に変わるので、明らかに改善されていることがわかる。より高いOSRに対して、直線性は図4の例と比べて改善し続けるが、ノイズは著しく増加することが見いだされる。高いOSRに対するこのノイズの増加は、法則f(k)による高いインデックスkのサンプルの著しい減衰によって明白に解説され得る。
図7で、140に等しいOSRに対して、直線性は、図4の例と比べて約0.8だけ増加され、ノイズは、図4の例と実質的に同じレベル、すなわち約0.70LSBのままであることがわかる。
図8で、100に等しいOSRに対して、直線性は、図4の例と比べて約2だけ増加され、ノイズは、図4の例と実質的に同じレベルのままであることがわかる。
一般に、図7の例で使用されるタイプの法則、すなわち、入力信号のアナログ−デジタル変換のフェーズの開始時に単位定数フェーズを含み、変換フェーズの終わりに、例えば指数関数の、減少フェーズが続く法則、または図8の例で使用されるタイプの法則、すなわち、アナログ−デジタル変換フェーズの開始時に単位定数フェーズを含み、変換フェーズの中間段階に、例えば指数関数の、減少フェーズが続き、それから変換フェーズの終わりに低レベルの定数フェーズが続く法則は、ノイズおよび直線性に関して良好なトレードオフを取得することを可能にすることが認められる。
もちろん、目的の、すなわちノイズが著しく劣化することなく直線性利得が認められる、OSR値の範囲は、多数のパラメータにそして特に変調器の次数に依存する。
直線性の利得は、法則f(k)による重み付けが適用される変調器の点によって異なる場合があることに、同様に留意されたい。特に、変調器で重み付けがより上流で適用されるほど、直線性の利得がより高くなるが、各ブロックが時間的ノイズを受ける変調器を考慮する場合、出力ノイズの増加がより著しくなることになる。
目標とされる用途に適した重み付け法則f(k)の選択を支援するために、次の考察を考慮に入れることができる。
飽和
変調器の係数の初期(重み付けされない)値は、シグマ−デルタ変調器の係数を決定するための普通の方法によって決定することができる。一般に、信号対ノイズ比を最大化するために、係数の値は、変調器の内部信号を最大化するように、しかし変調器の飽和閾値を超えないように注意することによって、選択される。1より大きい重み付け値f(k)を有する法則fの使用は、そのとき変調器の飽和を引き起こすリスクがある。この場合、すべての値が1以下である法則fが好ましいことになる。他方、変調器の内部信号が常に飽和閾値から離れているままであるように変調器の係数が選択される場合、法則fは1より大きい値を有することができ、それは特に、信号対ノイズ比を増加させることを可能にする。
法則fの変動
一般に、法則fは、信号のデジタル値の取得の2つの連続したフェーズの間でアナログ積分器およびデジタル積分器がリセットされない場合(例えば、可変信号をデジタル化するために使用されるシグマ−デルタ変換器の場合)、特にノイズおよび/または法則fの連続性もしくは周期性(周期的法則)に関して、シグマ−デルタ変換器のさまざまな制約条件を満たすために一定変動フェーズおよび/または増加変動フェーズを有し得る。しかしながら、求められた直線性利得を取得するために、法則fは、入力信号のデジタル値の取得のフェーズの間に少なくとも1つの減少変動フェーズを含む。
加えて、所定の法則は、変調器の設計で、または変調器の構成のフェーズの間に定義される法則であると理解すべきであることに留意されたい。しかしながら、法則は、場合によっては、例えば変換されている信号の特性に法則を適合させるために、入力信号のデジタル値の取得のフェーズの間に、定義済みの規則に従って動的に調節することができる。
変形形態として、いくつかの別個の所定の法則を使用してシグマ−デルタ変調器の係数を重み付けすることができる。一例として、係数cに第1の可変法則f1(k)を乗算することができ、係数cに法則f1と異なる第2の可変法則f2(k)を乗算することができる。この場合、変調器の異なる信号のスケーリングの上述の規則を遵守するために、係数cに法則f2を乗算し、係数cに法則f1および法則f2を乗算し、係数bに法則f1および法則f2を乗算する。デジタルフィルタにおいて、ランク2のデジタル積分器Inの入力信号に法則f1を乗算することができ、ランク3のデジタル積分器Inの入力信号に法則f2を乗算する。
別の例で、係数cに第1の可変法則f1(k)を乗算することができる。この場合、変調器の異なる信号のスケーリングを遵守するために、係数cおよびcに法則f1(k)を乗算する。第2の法則f2(k)は、フィード係数a1に適用される。係数b5は、f1(k)*f2(k)で重み付けされる。最終的に、第3の法則f3(k)が入力信号Vinの係数b1に適用される。デジタルフィルタにおいて、ランク1のデジタル積分器Inの入力信号に反転フィードバック重み付け法則f2(k+1)を乗算することができ、ランク3のデジタル積分器Inの入力信号に法則f1(k+1)を乗算することができる。この例におけるスケーリング規則は、特に、2つの別個の法則f2およびf3によってそれぞれ調整される、係数b1とa1との間で、すべての点において適用されるわけではないことに留意されたい。同様に、法則f3の適用は、ここではデジタルフィルタに適用されない。フィルタの入力信号の重み付け法則は、この例で変調器の入力信号の重み付け法則と異なる。したがって、いくつかの重み付けは、下流の再スケーリングなしで、およびフィルタに適用されることなく、積分器の上流で、変調器の係数のうちの1つにだけ適用することができる。上述の例で、法則f3は、最初のjサイクルにわたってゼロと異なり、そして次に(1<j<k<OSRとして)サイクルkから0にセットされてもよい。したがって、量子化プロセスは、直線性の利得を低減させることなく、入力信号の重み付けをゼロにして続行することができる。実際において、提案された重み付けプロセスは、j個の最初のサイクルにわたって非ゼロ方式でVinを重み付けした後、入力信号Vinの変換の残余の量子化を続けることを可能にする。
法則のこのような組合せは、特に、変調器の単一のアナログ積分器およびデジタルフィルタの単一のデジタル積分器の入力における単一の重み付け法則の使用から生じるおそれのある実装制約条件を緩和することを可能にし得る。
図5A、図5B、図6、図7および図8に関連して説明された実施形態は、1以上の次数pのシグマ−デルタ変換器のすべての既知のアーキテクチャに適合させることができる。
図9は、別のタイプのシグマ−デルタ変換器アーキテクチャへの適用の例を例示する。図9で、変換器のシグマ−デルタ変調器だけが表されている。変換器のデジタルフィルタは、例えば、図5Bのデジタルフィルタと同一か、または類似している。
図9のシグマ−デルタ変調器は、図5Aのシグマ−デルタ変調器と共通した要素を備える。以下に、これらの2つの変調器間の相違だけを詳述する。図9の変調器は、図9の変調器では、重み付け係数b、a、b、a、bおよびaがゼロでなく、係数c、cおよびcがゼロであるという点において、特に図5Aの変調器と異なる。
図9の例で、重み付け係数c、b、a、b、aおよびbは、同じ所定の可変法則fで乗算される。
図5Aおよび図5Bの例と同様に、一定のOSR範囲で、変調器のすべての係数が一定であった場合と比べて、直線性に関する著しい利得および実質的に維持されたノイズレベルが認められる。
図10は、シグマ−デルタ変換器の一実施形態の別の例をブロック形式で例示する。図10の変換器は、1次シグマ−デルタ変調器、および1次デジタルフィルタを備えた、1次変換器である。
図10のシグマ−デルタ変調器は、デジタル化すべきアナログ入力信号Vinを受け取るように意図された入力端子A1と、信号Vinを表す一連の2値サンプルBSを供給するように意図された出力端子A2とを備える。図10の変調器は、信号Vinの印加のための端子A1に接続された第1の入力と、1ビットアナログ−デジタル変換回路103、例えば1ビット比較器の入力に結合された出力A3とを備えた、アナログ積分回路101を備える。変換器103の出力は、変調器の出力A2に接続され、フィードバックループによって積分回路101の第2の入力A4に同様に結合されている。図示された例で、フィードバックループは、入力が端子A2に接続され出力が端子A4に接続されている、1ビットデジタル−アナログ変換器107(DAC)を備える。kを0からOSRまで動く整数として、入力信号Vinをデジタル値に変換するフェーズの持続時間TOSRの各サイクルkにおいて、積分回路101は、入力信号のアナログサンプルVin(k)をとり、変調器は、1ビットアナログ−デジタル変換器103の出力において、出力信号の2値サンプルBS(k)を供給する。図10の例で、積分回路101は、単一のアナログ積分器Ia、例えば入力および出力を備えた単純なアナログ加算回路を備え、この回路は、各サイクルにおいて、積分器の入力において印加される信号の値によって出力信号(または積分された信号)の値を増加させるように適合される。図10の例で、積分器Iaは、その入力で、所定の法則fに従った可変係数f(k−1)で重み付けされた、入力信号Vin(k)と(信号BS(k−1)のアナログ値に対応する)端子A4に印加されるフィードバック信号との差分に等しい信号を受け取る。差分演算は、減算器108によって記号で表される。積分器Iaの出力は、回路101の出力端子A3に接続されている。
図10のシグマ−デルタ変換器のデジタルフィルタは、法則fに従った可変重み付け係数f(k)の適用のためのデジタル回路を介して入力が変調器の出力A2に結合されている、(図示されない)デジタル積分器、例えばカウンタを備える。この例で、可変法則fは、変調器に対して先行するサイクルで、デジタルフィルタにおいて適用される。
デジタルフィルタの入力データは、シグマ−デルタ変調器の2値出力データであり、デジタルフィルタの内部データの分解能は、OSRに、および重み付け法則fの分解能に依存することに留意されたい。デジタルフィルタにおける重み付け法則fの分解能は、好ましくは変調器における法則fの分解能以上である。
以下の式は、図10に関連して説明されたタイプのシグマ−デルタ変換器の例に対して、変調器における可変重み付け法則の適用に関連付けられた性能レベルの改善を形式化する。
ここでは、式f(k)=qにより与えられる減少する指数法則fが考慮され、式中、q∈]0.5;1]である。同様に、入力信号Vinのダイナミックレンジは限定され、関係|Vin|≦q−0.5を満たすと考えられる。同様に、シグマ−デルタ変調器の出力値BS(k)は、k≧1に対して値1または−1をとることができ、k=0に対して0に初期化されると考えられる。この例で、デジタル−アナログ変換器107は、端子A4上に、0.5*BS(k−1)に等しいアナログ値を供給する。
(mを1以上の整数として)mに等しいOSRに対して、アナログ積分器の出力I(m)は、次式、
Figure 0006910301
のように書くことができ、式中、
BS(k)=sign(I(m)) (2)
である。
連続的な入力信号Vinに由来する蓄積エネルギーとシグマ−デルタ変調器によって実行される反転フィードバックに由来する蓄積エネルギーとの差分を表すシーケンスU(m)は、次のように定義される。このシーケンスU(m)は、信号によってもたらされるエネルギーとその推定値との差分を表す。
Figure 0006910301
従来の1次シグマ−デルタ変調器と比較しての図10のシグマ−デルタ変調器の利点を示すために、以下に、次の主張P(m)が任意のm≧1に対して正当であることを論証する。
Figure 0006910301
まず初めに、m=1に対して、主張Pが実証されることを示す。
0≦Vin≦q−0.5に対して、BS(1)=1である。そのとき−0.5q≦Vin−0.5q≦0.5(q−1)となり、したがって−0.5q≦U(1)≦0.5qである。負の入力Vinに対して同じ結果が得られる。主張P(式(4))は、したがってm=1に対して実証される。
任意のm≧1に対して、P(m)が実証されるならば、P(m+1)が実証されることを示すことが同様に可能である。
I(m+1)=U(m)+qVin≧0に対して、BS(m+1)=1である。そのとき0≦U(m)+qVin≦0.5*q+qVin、すなわち−0.5*qm+1≦U(m)+qVin−0.5*qm+1≦0.5*q+qVin−0.5*qm+1、すなわち−0.5*qm+1≦U(m+1)≦q(0.5+Vin−0.5*q)となる。0.5+Vin−0.5*q≦0.5*qであることを考えると、−0.5*qm+1≦U(m+1)≦0.5*qm+1である。同様に、I(m+1)=U(m)+qVin≦0の場合、P(m)が実証されるならばP(m+1)が実証されることを示すことができる。
上記から、主張P(式(4))が任意のm≧1に対して正当であることを演繹することができる。
その結果は、
Figure 0006910301
である。
信号Vinの推定値Vinは、そのとき下の式(6)により定義され、推定誤差eは式(7)により定義される。
Figure 0006910301
標準的なシグマ−デルタ変換器(可変法則による係数の調整がない)に対応する、q=1に対して、誤差eは、値1/mを有する。
m≧1に対して、
Figure 0006910301
なぜなら、q(m−mq+1)≦1 (9)
であるから、を示すことができる。
実際において、項q(m−mq+1)の最大値は、(qに関して)この項の微分係数が相殺されるとき、すなわちq=1に対して、達せられる。
上記の結果、所与のOSR値mに対して、図1の変調器は、q=1(可変法則による重み付けがない、標準的な変調器)の場合よりもq∈]0.5;1[の場合に、より急速に収束することになる。
図11は、
Figure 0006910301
により定義される理論的な有効ビット数ENOBの、OSRに応じての、推移を例示する図表である。
より具体的には、図11は、q=1(標準的な変換器の場合)に対する理論的な有効ビット数ENOBの推移を例示する曲線901と、q=1/1.1(減少する指数法則により変調器の係数を重み付けする変換器の場合)に対する理論的な有効ビット数ENOBの推移を例示する曲線903とを含む。考慮されるOSRにかかわらず、理論的な有効ビット数ENOBは、q=1に対するよりもq=1/1.1に対してより高く、OSRが高いとき、差はよりいっそう高くなることが、図11の図表で認められる。一例として、80に等しいOSRに対して、q=1/1.1の場合とq=1の場合との間でほぼ8ビットの差が認められる。
図12は、可変法則fに従ってシグマ−デルタ変調器の重み付け係数を動的に変化させることを可能にする回路の例示的な実施形態の電気回路図である。
この例で、法則fのOSR個の係数f(k)は、n個のビット(図示された例でn=6)で量子化されると考えられる。同様に、動的に調整すべき重み付け係数は、コンデンサCの静電容量によりセットされると考えられる。
図2に関連して説明されたタイプの変調器と同様に固定静電容量値を有する代わりに、コンデンサCは、この例では、スイッチ式静電容量のテーブルを使用して実行される、デジタル方式で制御可能な可変静電容量を持つコンデンサである。
より具体的には、図12の例で、コンデンサCは、n+1個の静電容量CPからCPn+1に分割される。静電容量CPからCPの値は、基本(重み付けされない)係数に対応する静電容量Cbaseの値の二分法分割によって取得される。したがって、静電容量CP、CP、...CPは、それぞれ、値Cbase/2、Cbase/4、...Cbase/2を有する。静電容量CPn+1としては、静電容量CPと同じ値を有する。したがって、静電容量CPからCPn+1までの値の総和はCbaseに等しい。
図12の可変静電容量コンデンサCは、導通端子E1およびE2間に、qを1からn+1まで動く整数として、n+1個の静電容量CPのうちの1つと、静電容量CPの電極を端子E1および端子E2にそれぞれ結合する、同じ制御信号によって(または非常にわずかにずらされた、例えば0.1*TOSRより小さい時間的オフセットを呈する、制御信号によって)制御される2つのスイッチsとを各々備えた、n+1個の並列分岐を備える。
シグマ−デルタ変換器の入力信号のアナログ−デジタル変換のフェーズの間にコンデンサCの静電容量を動的に変化させるようにスイッチsを制御するために、図示されない制御回路を設けることができる。
該当する係数を値f(k)=1で重み付けするために、すべてのスイッチsを閉じることができる。コンデンサCの静電容量は、そのときCbaseに等しい。
法則f(k)の(この例では1より小さい)すべての他の値に対して、スイッチsn+1は開いており、法則f(k)のnビットのデジタル値は、最上位ビットがスイッチsに適用され、最下位ビットがスイッチsに適用されて、スイッチsからsの制御信号に適用される。
一例として、図5Aに関連して説明されたタイプのシグマ−デルタ変調器を作り出すために、図2に関連して説明されたタイプの回路から始めることが可能であり、その中で、静電容量co2、Cs5、cff1およびcff2は、図12に関連して説明されたタイプの可変コンデンサで置き換えられる。
図12の回路の1つの利点は、例えば適用の必要性が変わる場合、重み付け法則f(k)を容易に再構成することができるということである。
しかしながら、説明された実施形態は、所定の法則に従ってシグマ−デルタ変調器の係数を動的に変化させるための図12の例示的な回路に限定されない。より一般的には、任意の他の適当な回路、例えばアナログまたはデジタル制御を用いた可変静電容量を持つ回路を使用することができる。
特定の実施形態が説明された。多岐にわたる変形形態および修正形態は、当業者に明らかになるであろう。
特に、デジタル化すべきアナログ信号が電圧であり、シグマ−デルタ変調器(図2の例)の静電容量上でサンプリングされる、スイッチ式静電容量を持つ離散的な実装だけがここでは考慮された。説明される実施形態は、この特定の場合に限定されない。変形形態として、提案された解決策は、電流モードアナログ入力を持つシグマ−デルタ変調器に適合させることができる。この場合、可変法則による、変調器の内部信号の重み付けは、例えば、静電容量上で電流の積分時間を調整することによって実行することができる。連続時間変調器に対して、重み付け法則は、もはや離散的(f(k))ではなく、連続的(f(t))になる。
加えて、提案された解決策は、MASH(多段ノイズシェイピング(Multi−Stage Noise Shaping))タイプのシグマ−デルタ変調器、すなわち、pより小さい次数のいくつかのシグマ−デルタ変調器の直列配置からなる1より大きい次数pの変調器であって、pより小さい次数の各変調器は、上述した変調器と同様に、アナログ積分回路、1ビットアナログ−デジタル変換器、ならびにデジタル−アナログ変換器および減算器を備え得るフィードバックループを備える、変調器に適合させることができることに留意されたい。MASHタイプのシグマ−デルタ変調器の動作の原理は、例えば、論文“Sturdy MASH Δ−Σ modulator”by Maghari et al.(ELECTRONICS LETTERS 26th October 2006 Vol.42 No.22)で説明されている。上述した例と同様に、重み付け法則f(k)が適用される信号は、法則f(k)による少なくとも1つの重み付けが変調器のアナログ積分器の上流で実行されるように、そして好ましくは、変換器の変調器および/またはデジタルフィルタで加算または減算される異なる信号が同じスケールになるように、選択される。
上述した例では、アナログ入力信号が変調器のアナログ積分回路101の入力において印加され、変調器の1ビットアナログ−デジタル変換器103が回路101の出力信号を一定の基準信号と比較することに同様に留意されたい。変形形態として、入力信号および基準信号は逆にすることができる。この場合、発明者らは、変調器の係数が固定されていると、シグマ−デルタ変換器の出力ノイズが比較的高いことを見いだした。他方、変調器の係数への可変重み付け法則の適用は、変換器の精度を著しく改善することを可能にする。この変形実施形態の1つの利点は、比較器103の基準入力が高インピーダンス入力であるということである。したがって、変換すべき信号を比較器に直接印加することにより、デジタル化すべき信号から電力を引き出すのを回避することが可能になる。
加えて、1つまたは複数のカスケード接続されたアナログ積分器を備えたシグマ−デルタ変調器の例示的な実施形態について上述した。説明された実施形態は、この特定の場合に限定されない。より一般的には、説明された実施形態で、シグマ−デルタ変調器のアナログ積分器は、他のタイプのアナログフィルタで置き換えることができる。
図13は、1次シグマ−デルタ変換器の一実施形態の別の例をブロック形式で例示する。図13で、変換器のシグマ−デルタ変調器だけが表されている。図10と同様に、アナログ積分回路101、1ビットアナログ−デジタル変換回路103ならびに1ビットデジタル−アナログ変換器107および減算器108がある。図9と異なり、図13に表されたアナログ積分回路101のアナログフィルタ106は、加算器109、Z−1で示される、単位利得遅延演算器111、および演算器111の出力信号に因数αを乗算することを可能にする乗算器113を備える。加算器109は、サイクルkにおいて受け取ったアナログ信号と、係数αを乗算した、演算器111から導かれたアナログフィルタの内部信号とを加算する。加算器109の出力は、演算器111の入力を供給し、積分回路101の出力A3を形成する。したがって、演算器111から導かれたアナログフィルタの内部信号は、サイクルk−1においてアナログフィルタの出力を形成する。1より厳密に大きい係数αの値を選択することにより、サイクルkにおける減算器108から導かれる加算器109のアナログ入力信号の点A3でのアナログフィルタの出力値への寄与は、前のサイクルk−1におけるアナログフィルタへのその寄与より小さくなる。寄与条件が遵守されるために、変換フェーズの間の少なくとも1つのサイクルの間に係数αが1より厳密に大きければ十分である。いくつかのサイクルに対して、変換フェーズのすべてのサイクルに対してでも、1より厳密に大きい係数αを設けることは、もちろん可能である。
図13に表された機能ブロックは、多くの方法で作り出すことができ、その1つが図14で解説される。市場で入手可能な構成要素およびそれらの実装の容易さに基づいて他の形式で、加算器、109、演算器111および乗算器113を作り出すことは、もちろん可能である。
図14で、加算器、109、演算器111および乗算器113は、静電容量Cinを介して減算器108から導かれる内部信号を、その演算増幅器115の反転入力で、受け取る演算増幅器115から作り出されている。スイッチΦ1およびΦ2は、静電容量Cinを加算器108の出力に、または基準電圧Vrefにもしくは反転入力に接続することを可能にする。反転入力は、スイッチΦrによって短絡化可能な静電容量Cfbを介して演算増幅器115の出力に接続されている。反転入力は、Φ1およびΦ2とも呼ばれるスイッチによって切り替え可能な静電容量Coutを介して演算増幅器115の出力に同様に接続されている。静電容量CinおよびCoutを切り替えるスイッチは異なるが、同時に切り替えられるスイッチに対して同じ名称が使用される。スイッチΦ1、Φ2およびΦrの3つの切替フェーズのサイクル毎のシーケンシングを示すために、図14にタイミング図が表されている。理解を簡単にするために、3つのフェーズΦ1Φ2およびΦrは、フェーズの各々の間に閉じられるスイッチの名称により言及される。
フェーズΦ1の間に、静電容量CinおよびCoutに次の量の電荷、
Qcin=Cin*(Vref−Vin(k))
Qcout=Cout*(0−Vout(k−1))
がある。
フェーズΦrの間に、静電容量Cfbを伴う増幅器115で構成されている積分器は、Cfbを短絡化することによりリセットされる。その電荷Qcfbは、ゼロになる。
フェーズΦ2の間に、電荷QcinおよびQcoutのすべてが静電容量Cfbに転送される。そのとき、
Qcin+Qcout=Cfb*(Vref−Vout(k))
である。
この表現式をCin=Cfb=Cで解くことにより、およびCout=α*Cとすることにより、次式、
Vout(k)=Vin(k)+α*Vout(k−1)
が得られる。
一方の静電容量Coutの値と他方の静電容量CfbおよびCinの値との比率は、係数αの値を与える。
図10の例から、本発明の恩恵は、サイクルのランクkに応じて減少する指数法則の例、f(k)=qから上に示された。図13から説明される変形形態で同じ結果を取得するために、係数αには、1/qに等しい値を与えることができる。
積分器の重み付けαは、一定、1/qであるが、積分器における積分器の入力信号の寄与は、法則f(k)=qに従うことにより減少する。加えて、デジタルフィルタの出力の重み付けは、変調器とデジタルフィルタとの間の適用の理論的なオフセットを考えると、法則f(k)(またはf(k+1))に従うことができる。別の減少する法則をデジタルフィルタに対して同様に選択することができる。
図13および図14から説明される変形実施形態は、積分回路101の出力において必ずしもスケールファクタをもたらさないという利点を提示する。それにもかかわらず、1より大きい利得に起因する積分器の飽和のリスクが存在する。
図10を使用して説明された変形形態で、各サイクルにおいて、積分器Iaの各入力信号の重み付けは、qにより与えられ、その結果、積分器の値への入力信号の寄与は、関係
Figure 0006910301
に従う。
図13を使用して説明された変形形態で、各サイクルにおいて、積分器106の値への入力信号の寄与は、関係
Figure 0006910301
に従う。
これらの2つの関係は、完全に等価である。
2つの重み付けの等価を表現する別の方法は、図10によって例示される変形形態で、(kが1からOSRまで可変である)βによる積分器の入力における重み付けおよびαによる図13によって例示される変形形態でのランクkの積分器の利得を定義することである。
そのとき、
Figure 0006910301
である。
積分器の入力における信号の寄与がOSRサイクルの変換の間に減少フェーズを呈するために、少なくとも1つの所与のランクkに対して条件β<βk−1(または、積分器で少なくとも1つのα>1)を満たすことが必要である。
積分器(図10)の入力における指数関数的な減少の1つの利点は、消費に関連付けられる。実際において、スイッチ式静電容量を用いた実施形態で、減少値の静電容量の電荷に関連付けられた消費は、動的消費を低減させることを可能にする。それにもかかわらず、利得のこの減衰は、時間的ノイズを増やす原因となり得る。しかしながら、例えばいくつかの画像処理応用では、変換器の出力において作り出されるデジタル値の直線性は、このデジタル値に対する時間的ノイズより大きい。実際において、一連の画像について、目は、時間的ノイズを平滑化または平均化する傾向があり、したがって直線性誤差により敏感であろう(まったく同一の静的アナログ入力値のいくつかの変換に関するデジタル出力値の母集団がここで考慮される場合、ノイズは、母集団の標準偏差に関連し、直線性誤差は、予想される理論的なデジタル値と母集団の平均との差分に関連する)。したがって、上で論証したように、提案された発明および特に図10から解説されたその変形形態は、何を差し置いても直線性誤差を低減させる。
積分器の利得が1/qで乗算される、図13から提案された変形形態で、信号の振幅(またはより具体的には包絡線)が積分器の入力および出力において減衰されないので、ノイズへの影響をより少なくすると同時に直線性の利得がある。
図10を使用して解説された変形形態および図13を使用して解説された変形形態は、積分器における飽和のリスクを回避するために組み合わせることができる。この組合せは、例えば、図10の変形形態に従って、kが1からOSRまで変化する、例えばf(k)=qタイプの重み付け法則を積分器Ia1の入力信号に適用すること、および少なくとも一度、そして有利にはOSRサイクルの中でNサイクル毎に周期的に、図13の変形形態に従って対応する利得を積分器に適用することにより重み付け法則をリセットすることにある。重み付け法則はそのとき、法則qの(k−n*(k/n)の整数部)乗に従い、Nサイクル毎に利得(1/q)が積分器に適用される。
図15aは、時間軸がサイクルの数で表現されるタイミング図形式で、図10の変形形態による積分器の入力における重み付けの推移を表す。この例で、法則fは、f(k)=qの形式であり、式中q=0.8である。デジタル出力値を作り出すためのサイクルの総数OSRは100であり、積分器の入力における重み付けがリセットされるまでのサイクルの数Nは10である。変換フェーズの最初のサイクルにおいて、重み付けは0.8であり10番目のサイクルまで関係0.8に従い、それから11番目のサイクルにおいて1にリセットされる。リセットが後に続くこの減少は、OSR=100まで、10サイクル毎に繰り返される。
図15bは、同じ時間軸を用いたタイミング図形式で、図13の変形形態による積分器の利得に適用される重み付けを表す。図示された例では10である、Nサイクル毎に、(初めは1に等しい)積分器の利得αは、(1/q)で乗算され、すなわち(1/0.8)10≒9.31となり、それから次のサイクルにおいてその初期値にリセットされる。
したがって、法則f(k)に従う積分器の入力値の寄与の特性は保たれる。この組合せでは、積分器の入力信号に影響を与える減衰がより小さいため、飽和のリスクが低減されノイズへのロバスト性が向上する。
図10および図13の2つの変形形態の別の組合せは、少なくとも同じランクkに対して、積分器入力における重み付けおよび積分器における利得を同時に実行することにある。
上記で、図5aの助けを借りて、図10の変形形態は、いくつかのカスケード接続されたアナログフィルタを備えた1より大きい次数の変換器に一般化され得ることがわかった。同じことは、1より大きい次数の変換器に一般化され得る、図13を使用して提示されている変形形態に適用される。この一般化は、図1aの各積分器Ia1からIa4が加算器109、演算器111および乗算器113で置き換えられている、図16に提示されている。図1aの積分器Ia1からIa4のうち少なくとも1つだけを加算器109、演算器111および乗算器113で置き換えることはもちろん可能である。
いくつかの乗算器113が存在している場合、各々の因数αは、アナログ積分フィルタの出力変動範囲を調節するために異なっていてもよい。デジタルフィルタは、そのとき、有利には異なる因数αに従って適合される。
デジタルフィルタの多岐にわたる変形アーキテクチャが考慮され得ることは、上に明示した。特に、デジタルフィルタのトポロジは、シグマ−デルタ変調器のトポロジに近づくように修正することができる。カスケード接続されたアナログフィルタを持つ変調器の場合、同じタイプであって同じようにカスケード接続された基本フィルタを用いてデジタルフィルタを作り出すことが有利である。同じタイプのフィルタは、例えば、変調器ではアナログでありデジタルフィルタではデジタルである、高域通過、低域通過、帯域通過、積分および他のこのようなフィルタを意味すると理解すべきである。
カスケード接続されたデジタル積分器の特定の場合に、異なる基本フィルタを等価な方式で実装することができる。例えば、基本フィルタの2つの変形形態を提供することが可能である。第1の変形形態で、図10の変調器のように、単位利得積分器に乗算器が先行する。第2の変形形態で、基本フィルタは、図13の変調器のように非単位利得積分器を備える。2つの変形形態による積分器のカスケードは、それにもかかわらず完全に等価であり、図10による変調器の出力において、または図13による変調器の出力において、ともに実装され得る。
この等価を証明するために、以下の表は、係数qの乗算器が先行する2つの単位利得積分器のカスケードを提示する。この表で、フィルタの入力は、単位的(ユニタリ)であると考えられる。
Figure 0006910301
第2の積分器の出力値は、
Figure 0006910301
に等しい。
2つのランクkの差に対する、第2の積分器の出力と第1の積分器の入力との比率は、
Figure 0006910301
に等しい。
以下の表は、利得1/qを持つ2つの積分器のカスケードを提示する。
Figure 0006910301
2つのランクkの差に対する、積分器2の出力ならびに第2の積分器の出力と第1の積分器の入力との比率は、
Figure 0006910301
に等しい。
2つの比率はほぼ同じであり、それは2つのデジタルフィルタ変形形態の等価を示す。この等価は2つのフィルタのカスケードに対して示された。明らかに、いかに多くの基本フィルタがカスケード接続されようとも、2つの変形形態間の等価が得られる。

Claims (27)

  1. デジタル化すべきアナログ入力信号(Vin)を表す一連の2値サンプル(BS(k))を供給するのに適したシグマ−デルタ変調器を備えたシグマ−デルタ変換器であって、一連の2値サンプルの1つの2値サンプルの受渡は、変調器の動作のサイクルが完了した時に実行され、変換フェーズは、デジタル変換器出力値(Sd)を作り出すために必要な数(OSR)のサイクルを含み、変調器は、アナログ入力信号(Vin)から導かれる内部アナログ信号を受け取る少なくとも1つのアナログフィルタ(Ia、Ia、Ia、Ia)を備え、第1の所定の法則(f(k))が、変換フェーズにおけるサイクルのランク(k)に応じて内部アナログ信号のアナログフィルタへの寄与を規定し、サイクルのランク(k)は、1からサイクルの数(OSR)まで変化し、第1の所定の法則(f(k))は、所与のサイクル(k)における内部アナログ信号のアナログフィルタへの寄与が、前のサイクル(k−1)における内部アナログ信号のアナログフィルタへの寄与より小さいことを特定する、シグマ−デルタ変換器。
  2. 少なくとも1つのアナログフィルタは、積分器(Ia、Ia、Ia、Ia)である、請求項1に記載の変換器。
  3. 変調器から出力された2値サンプル(BS(k))を処理するのに適したデジタルフィルタをさらに備え、デジタルフィルタは、内部デジタル信号を受け取り、第2の所定の法則が、変換フェーズにおけるサイクルのランク(k)に応じて内部デジタル信号のデジタルフィルタへの寄与を規定し、第2の所定の法則は、所与のサイクル(k)における内部デジタル信号のデジタルフィルタへの寄与が、前のサイクル(k−1)における内部デジタル信号のデジタルフィルタへの寄与より小さいことを特定する、請求項1または2に記載の変換器。
  4. アナログフィルタおよびデジタルフィルタは、高域通過フィルタ、低域通過フィルタ、帯域通過フィルタ、または積分フィルタである、請求項3に記載の変換器。
  5. 第1の所定の法則(f(k))および第2の所定の法則は、同一である、請求項3または4に記載の変換器。
  6. シグマ−デルタ変調器は、アナログ積分回路(101)と、1ビットアナログ−デジタル変換器(103)と、フィードバックループとを備え、変調器の前記少なくとも1つの内部アナログ信号は、アナログ積分回路(101)の内部信号である、請求項1から5のいずれか一項に記載の変換器。
  7. アナログ積分回路(101)は、いくつかのカスケード接続されたアナログフィルタ(Ia、Ia、Ia、Ia)を備える、請求項6に記載の変換器。
  8. 1ビットアナログ−デジタル変換器(103)は、比較器(201)を備え、
    デジタル化すべきアナログ入力信号(Vin)は、アナログ積分回路(101)の入力ノード(A1)に印加され、
    定電位(R)は、比較器(201)の比較閾値電位の印加のノードに印加される、
    請求項6または7に記載の変換器。
  9. 1ビットアナログ−デジタル変換器(103)は、比較器(201)を備え、
    デジタル化すべきアナログ入力信号(Vin)は、比較器(201)の比較閾値電位の印加のノードに印加され、
    定電位(R)は、アナログ積分回路(101)の入力ノード(A1)に印加される、
    請求項6または7に記載の変換器。
  10. 第1の所定の法則(f(k))は、変調器で加算または減算されるアナログ信号のすべてが第1の所定の法則(f(k))に関して同じスケールになるように、変調器の1つまたは複数の内部アナログ信号に適用され、すなわち、アナログ信号は、アナログ入力信号(Vin)の所与の振幅のランクに対してまったく同一の振幅のランクの中で変化することができる、請求項1から9のいずれか一項に記載の変換器。
  11. デジタルフィルタは、少なくとも1つのデジタル積分器(In)を備え、デジタルフィルタの前記少なくとも1つの内部デジタル信号は、少なくとも1つのデジタル積分器(In)のうちの1つの入力信号である、請求項3または請求項3に従属する請求項4から10のいずれか一項に記載の変換器。
  12. デジタルフィルタは、いくつかのカスケード接続されたデジタル積分器(In、In、In、In)を備える、請求項3または請求項3に従属する請求項4から11のいずれか一項に記載の変換器。
  13. 第1の所定の法則(f(k))は、サイクルのランク(k)に応じて減少する指数関数である、請求項1から12のいずれか一項に記載の変換器。
  14. 第1の所定の法則(f(k))は、変換フェーズの開始時において一定であり、変換フェーズの終わりにおいてサイクルのランク(k)に応じて指数関数的に減少する、請求項1から12のいずれか一項に記載の変換器。
  15. 第1の所定の法則(f(k))は、変換フェーズの開始時において一定であり、変換フェーズの中間段階においてサイクルのランク(k)に応じて指数関数的に減少し、変換フェーズの終わりにおいて一定である、請求項1から12のいずれか一項に記載の変換器。
  16. アナログ入力信号(Vin)は、変調器の入力において係数で重み付けされ、係数は、変換フェーズの第1の部分の間は非ゼロであり、係数がゼロである変換フェーズの第2の部分が後に続く、請求項1から15のいずれか一項に記載の変換器。
  17. 第1の所定の法則(f(k))は、変換フェーズの間に、定義済みの規則に従って動的に修正される、請求項1から16のいずれか一項に記載の変換器。
  18. 第1の所定の法則(f(k))は、シグマ−デルタ変調器において、およびデジタルフィルタにおいて、サイクルの数を単位としたフェーズシフトで適用される、請求項4または請求項4に従属する請求項5から17のいずれか一項に記載の変換器。
  19. シグマ−デルタ変調器が、アナログ入力信号から内部アナログ信号をそれぞれが受け取る複数のカスケード接続されたアナログフィルタを備え、アナログフィルタのそれぞれに対して、第1の所定の法則(f(k))が、変換フェーズにおけるサイクルのランク(k)に応じて内部アナログ信号のアナログフィルタへの寄与を規定し、第1の所定の法則(f(k))は、所与のサイクル(k)における内部アナログ信号のアナログフィルタへの寄与が、前のサイクル(k−1)における内部アナログ信号のアナログフィルタへの寄与より小さいことを特定し、第1の所定の法則(f(k))のうちの少なくとも2つが異なる、請求項1から18のいずれか一項に記載の変換器。
  20. 1の所定の法則(f(k))は、変換フェーズの間に可変静電容量(C)を変化させることによって変調器に適用される、請求項1から19のいずれか一項に記載の変換器。
  21. 前記可変静電容量(C)は、並列に結合された複数の切替可能な静電容量(CP、CP、...、CP)を備え、切替可能な静電容量の値は、基本静電容量値から二分法により取得される値にそれぞれ対応し、切替可能な静電容量の値の総和は、基本静電容量の値に等しい、請求項20に記載の変換器。
  22. サイクルのランクkに応じている可変重み付け係数βkを適用する、アナログフィルタが受け取る内部アナログ信号に対する重み付けデバイス(C1からC4、CPからCP)を、フィルタの入力において備え、変換フェーズの間に、少なくとも2つの別個の係数βk−1およびβkがランクk−1およびkの2つの連続したサイクルに対してそれぞれ適用され、βk−1>βkである、請求項1から21のいずれか一項に記載の変換器。
  23. 可変重み付け係数βkは、サイクルのランクkとともに減少する、請求項22に記載の変換器。
  24. 少なくとも1つのアナログフィルタは、積分器(Ia、Ia、Ia、Ia)であり、
    前記少なくとも1つのアナログ積分フィルタは、サイクルkにおいて受け取ったアナログ信号の値と、サイクルk−1において取得したアナログフィルタの出力信号の係数αによる乗算に対応するフィルタの内部信号との間に加算器を備えた理論的な回路と等価であり、変換フェーズの間に、1より大きい係数αの少なくとも1つの値が少なくとも1つのサイクルに対して適用される、請求項1から23のいずれか一項に記載の変換器。
  25. 係数αは、サイクルのランクkとともに増加する、請求項24に記載の変換器。
  26. 変換フェーズの間に、動作の次のシーケンス、すなわち
    Nは1より大きくかつ変換器からのデジタル出力値(Sd)を作り出すために必要なサイクルの数OSRより小さい、N個のサイクルに対して、初期サイクルの後に、漸減的可変重み付け係数βkが内部アナログ信号に適用されることと、
    M+NがOSR以下であるようにMは1以上でかつ数OSRより小さい、M個の後続のサイクルに対して、アナログフィルタの係数αは1より大きいことと、
    が、少なくとも一度適用されるように構成された、請求項22または24に記載の変換器。
  27. Mは1に等しく、アナログフィルタの係数αは、サイクルNにおいて適用される重み付け係数βNの逆数以上の値をとり、したがって、アナログフィルタの出力信号は、再び初期サイクルにおける変動の振幅に対応する変動の振幅を有し、係数αは、N+1サイクルの終わりにリセットされて初期サイクルにおける係数αの値に戻る、請求項26に記載の変換器。
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