JP6907867B2 - 苗移植機 - Google Patents
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Description
すなわち、請求項1に記載の発明は、苗が収容される苗タンク(7a)を有し、走行車体(2)に支持された苗植え付け部(7)と、前記走行車体(2)に設けられ、前記苗タンク(7a)に供給される苗を収容する苗収容部(23)と、前記苗収容部(23)の苗を前記苗タンク(7a)に搬送する搬送部材(27)と、を備え、前記苗収容部(23)に苗が上下方向に対して複数段収容可能に前記苗収容部(23)が構成され、前記搬送部材(27)は、各段の苗を前記苗タンク(7a)に搬送すると共に、苗が複数段収容可能な前記苗収容部(23)に対して、苗を搬入する1つの苗搬入口(24)が設けられ、前記苗搬入口(24)から搬入された苗を前記苗収容部(23)の内部に向けて搬送する苗搬入部材(26)は、苗収容部(23)の各段のいずれかに対応する高さに下流側が移動可能であることを特徴とする苗移植機である。
特に、苗収容部(23)には苗が複数段収容されており、1段のみの構成に比べて、苗の収容量を多くすることができる。よって、長時間、長距離の苗の植え付け作業を実行することが可能であり、作業中も自動的に苗が補充されるため、利用者の負担が大幅に軽減される。
図1は本実施形態の苗移植機を有する苗移植システムの説明図である。
図2は本実施形態の苗移植機の一例としてのロボット田植え機の説明図である。
図1において、本発明の苗移植機の一例としてのロボット田植え機1を有する苗移植システムSでは、ロボット田植え機1は、ロボット田植え機1の操縦者Pの保持する操作部材の一例としてのタブレット端末Tとの間で情報の送受信が可能に構成されている。したがって、本実施形態の苗移植システムSでは、ロボット田植え機1をタブレット端末Tで遠隔操作可能に構成されており、ロボット田植え機1は自動操縦で圃場内の移動や苗の植え付けが可能に構成されている。なお、苗移植システムSにおいて、ロボット田植え機1とタブレット端末Tのみでの構成に限定されず、公衆通信回線を介してサーバでロボット田植え機1を管理したり、制御したりする構成とすることも可能である。
ポット苗植付装置7は、1束ごとに苗がポット状にされたポット苗が積載される苗タンク7aと、苗タンク7aからの苗を圃場に受け付ける植付け具7bとを有する。なお、ポット苗植付装置7は、従来公知の種々の構成を採用可能であり、例えば、特開2017−63630号公報等に記載されているので、詳細な説明は省略する。また、本実施形態ではポット苗を移植する植付装置を例示したが、これに限定されず、マット状の苗を使用する植付装置にも適用可能である。
また、フレーム部10の上部には、開閉部16が支持されている。本実施形態の開閉部16は、後端部の回転軸17を中心として回転可能に支持されている。
開閉部16は、図2の実線で示す通常位置と、図2の破線で示す小開放位置と、図2の二点鎖線で示す大開放位置との間で、移動可能に支持されている。なお、小開放位置と大開放位置には、図示しないダンパにより停止させることが可能である。
図4は本実施形態の苗収容部の説明図である。
開閉部16は下部の苗収容部21と、上部のフロアステップ22とを有する。図4において、開閉部16の内部には、苗収容部の一例としての苗収容室23が設けられている。苗収容室23には、苗タンク7aに供給される予備のポット苗が収容可能に構成されている。図3、図4において、フロアステップ22の前端は、苗収容部21の前端よりも後方に配置されている。したがって、フロアステップ22の前方には、苗収容室23へ予備苗(ポット苗枠)20を搬入するための苗搬入口24が形成されている。また、開閉部16の後端には、苗搬出口25が形成されている。
また、予備苗搬入ベルト26の後方には、搬送部材の一例としての苗搬送ベルト27が配置されている。苗搬送ベルト27は、予備苗20を上面に積載して収容するとともに、苗タンク7aの苗の消費に応じて苗タンク7aに予備苗20を搬送する。
そして、図4に示すように、予備苗搬入ベルト26は、上段、中段、下段の苗搬送ベルト27に対応して、前端を中心として、後側が昇降可能に構成されている。本実施形態では、下段の苗搬送ベルト27(27a)から予備苗20を搬入し、下段の苗搬送ベルト27aに所定量の予備苗20が搬入されて一杯になると、中段の苗搬送ベルト27(27b)に予備苗20を搬入し、中段が一杯になると上段の苗搬送ベルト27(27c)に搬入されるようにロボット田植え機1の制御部で制御される。
また、予備苗搬入ベルト26を前後方向に引出可能なドロワに支持して、前後方向に移動可能とすることも可能である。このように構成した場合、苗搬入口24よりも外側まで予備苗搬入ベルト26を引き出すことが可能となり、予備苗20をさらに搬入しやすくなる。
したがって、本実施形態のロボット田植え機1では、苗収容室23の上部がフロアステップ22でカバーされており、防風の機能も有する。したがって、フロアステップ22で覆われない場合に比べて、苗収容室23内に収容された予備苗20の乾燥が低減されている。
なお、座席41は設置しない構成とすることも可能であり、操縦者Pがフロアステップ22に直接座ったり、フロアステップ22に立ったりするように構成したり、あるいは操縦者Pはロボット田植え機1に搭乗せず圃場外からタブレット端末Tで操作することも可能である。すなわち、本実施形態のロボット田植え機1では、操縦者Pは搭乗する必要は必ずしもないが、搭乗することも可能に構成されている。
また、フロアステップ22の上面には、操縦者Pの転落を防止するための柵42が設置されている。
なお、GPSユニット43は、前後方向に移動可能な構成を例示したが、これに限定されず、左右方向に移動可能な構成としたり、前後左右に移動可能な構成とすることも可能である。また、GPSユニット43の底部に磁石を設けておき、フロアステップ22に磁力で吸着、取り外し可能に構成して、フロアステップ22上の任意の位置にGPSユニット43を設置可能な構成とすることも可能である。
したがって、散布タンク51に肥料や薬剤等の散布物を補給したり、作業終了後に残った散布物を回収する場合には、開閉部16を開放位置(小開放位置または大開放位置)に移動させて、散布タンク51に散布物を補給することも可能であるし、開閉部16を通常位置に保持した状態でドロワ52を引き出して散布タンク51に散布物を補給することも可能である。なお、開閉部16を開放位置に移動させた上でドロワ52を引き出すことで散布物の補給、回収作業を容易にすることも可能である。なお、開閉部16が大開放位置に移動した状態では、ミッションケース12やエンジン11の点検等を行うことが可能である。
本実施形態の散布タンク51は、肥料(粉末状、粒状)が収容される肥料収容室53と、薬剤(粉末状、粒状)が収容される薬剤収容室54とが、仕切り壁56で仕切られている。各収容室53,54の後端には、排出口53a,54aが形成されている。各排出口53a,54aには、施肥装置8に接続される施肥ホース57や薬剤ホース58が接続されている。
図5において、ロボット田植え機1には、検知部材の一例としての障害物センサ71が、外周に沿って複数配置されている。本実施形態の障害物センサ71は、電磁波の一例としてのミリ波を使用するミリ波センサにより構成されている。
図5(B)において、本実施形態では、ミリ波センサ71は、ミリ波71aを下方に向けて照射し、ミリ波センサ71の下方に配置された反射体72でミリ波71aを走行車体2の外側に向けて反射する。
また、本実施形態のロボット田植え機1には、前方を撮影するフロントカメラ73と、後方を撮影するバックカメラ74とが設置されている。
図6において、本実施形態のタブレット端末Tでは、ロボット田植え機1を操縦するための操縦画像81が表示される。操縦画像81には、GPS信号に基づいてロボット田植え機1を移動させながら圃場への苗の移植を全自動で行うか、タブレット端末Tへの入力に応じて手動で操作を行うかを選択するための自動選択画像81aが設けられている。操縦画像81には、手動操作時に進行方向を操作するためのハンドル部81bや、前進/後進を切り換える前後進切換部81c、ロボット田植え機1を加速するためのアクセル部81d、減速するためのブレーキ部81e、植付の実行/終了を入力するための植付入切部81f、苗植付装置7を昇降するための植付昇降部81g、カメラ73,74で撮影した画像を表示するカメラ表示部81h等が設けられている。なお、本実施形態では、カメラ表示部81hは、前進時はフロントカメラ73の画像が表示され、後進時はバックカメラ74の画像が表示される。すなわち、進行方向の画像が表示される。
制御部Cは、エンジン11やミッションケース12、図示しないブレーキや操舵部材、昇降リンク6を昇降させる図示しないシリンダ、植付け具7bへ駆動を伝達するクラッチ等の制御要素へ制御信号を出力する。
走行制御部C1は、全自動モードでは、GPS信号に基づく現在位置と、予め設定された圃場内の植付経路に沿って、エンジン11やブレーキ、操舵部材を制御して、ロボット田植え機1の走行を制御する。また、手動モードでは、タブレット端末Tにおけるハンドル部81bやアクセル部81d、ブレーキ部81eへの入力に応じて、エンジン11やブレーキ等を制御して、ロボット田植え機1の走行を制御する。
このとき、複数台のロボット田植え機1を1つの圃場で同時に使用する場合に、ミリ波の周波数を変更しておき、他のロボット田植え機1のミリ波をミリ波センサ71が検出すると、他のロボット田植え機1が近接していると判別して、他のロボット田植え機1を回避するように操舵部材を制御することも可能である。
他にも、GPSユニット43を備えた他のロボット田植え機1が近くに存在する場合には、他のロボット田植え機1を回避するように操舵部材を制御する構成とすることが好ましい。
なお、障害物との接触を検出した場合に、座席41のシートベルトを引き締めて、搭乗者が座席から放り出されないようにすることが望ましい。
さらに、後進時(バックモニタ使用時)には、アクセル部81dへの入力が継続して行われても、一定速度よりもスピードが出ない構成とすることが事故低減の観点から望ましい。
なお、走行制御部C1の上記各制御は、ロボット田植え機1に好適に適用可能であるが、自動走行モードや自動作業を実行する構成を有する乗用型の作業車両(田植機やトラクタ等)にも適用可能である。
薬剤散布制御部C5は、図示しないファンを制御して、薬剤散布の制御を行う。
また、苗の植え付け作業の終了時に苗収容室23に残った予備苗20については、苗搬送ベルト27a〜27cを強制的に作動させて、残った予備苗20を苗搬出口25から回収することも可能である。このとき、上段の苗搬送ベルト27cから中段、下段の順に作動させることが好ましい。これは、上段の苗搬送ベルト27cに付着した土が中段の苗搬送ベルト27bに落下し、中段の苗搬送ベルト27bの作動時に苗搬出口25から排出することができ、中段の苗搬送ベルト27bに付着した土も同様に、下段の苗搬送ベルト27aの作動時に排出することができるからである。
本実施形態のロボット田植え機1において、苗収容室23内の搬送部材26,27について、図4に示す形態に限定されず、例えば、図7に示す形態に変更することも可能である。
図7(A)において、苗搬出口25側に、苗搬入ベルト26と同様に各苗搬送ベルト27a〜27cに対応して昇降する苗搬出ベルト91を備える構成とすることも可能である。このように構成した場合、苗タンク7aが苗を補給するために上昇する位置は、常時一定の位置となり、苗搬送ベルト27a〜27cの位置に合わせて昇降する必要が無くなる。
そして、予備苗20を苗タンク7aに搬出する場合は、苗タンク7aの上端の高さに対して、昇降機構92で高さを合わせて苗搬送ベルト27a〜27cから苗を供給することが可能である。
本実施形態のロボット田植え機1において、散布タンク51として仕切り壁56で肥料収容室53と薬剤収容室54が仕切られる構成を例示したがこれに限定されない。肥料のみまたは薬剤のみが収容可能な構成とすることも可能である。他にも、図8に示す形態に変更可能である。
図8(C)において、散布タンク51の内部に回転して後方に肥料を送ることが可能なパドル98を設けて、モータで駆動する構成とすることも可能である。
2…走行車体、
7…苗植え付け部、
7a…苗タンク、
22…フロアステップ、
23…苗収容部、
24…苗搬入口、
26…苗搬入部材、
27…搬送部材、
51…散布タンク。
Claims (3)
- 苗が収容される苗タンク(7a)を有し、走行車体(2)に支持された苗植え付け部(7)と、
前記走行車体(2)に設けられ、前記苗タンク(7a)に供給される苗を収容する苗収容部(23)と、
前記苗収容部(23)の苗を前記苗タンク(7a)に搬送する搬送部材(27)と、
を備え、
前記苗収容部(23)に苗が上下方向に対して複数段収容可能に前記苗収容部(23)が構成され、
前記搬送部材(27)は、各段の苗を前記苗タンク(7a)に搬送すると共に、
苗が複数段収容可能な前記苗収容部(23)に対して、苗を搬入する1つの苗搬入口(24)が設けられ、
前記苗搬入口(24)から搬入された苗を前記苗収容部(23)の内部に向けて搬送する苗搬入部材(26)は、苗収容部(23)の各段のいずれかに対応する高さに下流側が移動可能である
ことを特徴とする苗移植機。 - 苗が収容される苗タンク(7a)を有し、走行車体(2)に支持された苗植え付け部(7)と、
前記走行車体(2)に設けられ、前記苗タンク(7a)に供給される苗を収容する苗収容部(23)と、
前記苗収容部(23)の苗を前記苗タンク(7a)に搬送する搬送部材(27)と、
を備え、
前記苗収容部(23)に苗が上下方向に対して複数段収容可能に前記苗収容部(23)が構成され、
前記搬送部材(27)は、各段の苗を前記苗タンク(7a)に搬送すると共に、
フロアステップ(22)は、前記苗収容部(23)の上部を覆い且つ操縦者が搭乗可能である
ことを特徴とする苗移植機。 - 走行車体(2)の前部に配置された前記苗搬入口(24)と、
前記苗収容部(23)の下方に設置され、圃場に散布する散布物を収容する散布タンク(51)であって、走行車体(2)の前方から散布物を補給可能な前記散布タンク(51)と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の苗移植機。
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