JP3661457B2 - 施肥装置付き農作業機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、施肥田植機等のように施肥作業を行う施肥装置と施肥作業以外の主作業を行う主作業装置とを備えた施肥装置付き農作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
田植機等の農作業機に装着する施肥装置として、肥料を貯蔵する肥料タンクと、該肥料タンク内の肥料を圃場へ導く施肥用肥料経路と、該肥料タンク内の肥料を所定の回収口へ導く回収用肥料経路とを設けて、肥料タンクが施肥用肥料経路と連通する施肥状態と肥料タンクが回収用肥料経路と連通する肥料回収状態とに切替可能に構成し、施肥状態のときには施肥用肥料経路に肥料移送用エアを供給し、肥料回収状態のときには回収用肥料経路に肥料移送用エアを供給するようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記施肥装置では、比重が異なる肥料の施肥量が適正な量となるように調節するのが難しかった。そこで本発明は、肥料の比重が異なっても適正な施肥量で施肥することができるようにすることを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成とした。すなわち、本発明にかかる施肥装置付き農作業機は、施肥作業を行う施肥装置と施肥作業以外の主作業を行う主作業装置とを備えた施肥装置付き農作業機において、前記施肥装置は、肥料を貯蔵する肥料タンクと、該肥料タンクに貯えられている肥料を一定量づつ繰り出す各条ごとの肥料繰出部と、該肥料繰出部から繰り出された肥料を圃場に導く施肥ホースと、肥料繰出部を駆動する電動モータと、施肥量設定ダイヤルによって設定される施肥量となるように、肥料タンク内に設けられた比重センサで検出される肥料の比重に応じて前記電動モータの回転数を補正する施肥制御装置とを備え、前記主作業装置は、走行車体の後側に昇降リンク装置を介して昇降可能に装着するとともに、施肥装置本体部を、前記肥料繰出部と施肥ホースとを接続する接続管と、ブロアと、外ブロアから吹き出される圧風を前記接続管へ供給する左右方向に長いエアチャンバと、ブロアが吸気するための吸気ダクト等で構成し、当該吸気ダクトは前記本体部の支持フレームを兼ね、該支持フレームに肥料繰出部を連結一体化して、該支持フレームに固着された支持パイプによりエアチャンバを支持し、さらに、前記吸気ダクトとリンクベースフレームとを連結する左右一対のダンパを斜め前上りの姿勢で前記施肥装置本体部を引き上げる方向に付勢して前記肥料繰出部の間隔部に設けるとともに、各ダンパに一体の手摺を設け、作業者が該手摺を握って施肥装置本体部をダンパの軸心方向に引き上げることができるように構成としたことを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1及び図2は施肥装置付き農作業機の一種である施肥田植機を表している。この施肥田植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して主作業装置である苗植付部4が昇降可能に装着され、また走行車体2の後部上側に施肥装置5の本体部が設けられている。
【0008】
走行車体2は、駆動輪である各左右一対の前輪10,10及び後輪11,11を備えた四輪駆動車両であって、機体の前部にミッションケース12が配置され、そのミッションケース12の左右側方に前輪ファイナルケース13,13が設けられ、該前輪ファイナルケースの変向可能な前輪支持部から外向きに突出する前輪車軸に前輪10,10が取り付けられている。また、ミッションケース12の背面部にメインフレーム15の前端部が固着されており、そのメインフレーム15の後端左右中央部に前後水平に設けた後輪ローリング軸を支点にして後輪ギヤケース18,18がローリング自在に支持され、その後輪ギヤケース18,18から外向きに突出する後輪車軸に後輪11,11が取り付けられている。
【0009】
エンジン20はメインフレーム15の上に搭載されており、該エンジンの回転動力が、第一ベルト伝動装置21と第二ベルト伝動装置23を介してミッションケース12に伝達される。ミッションケース12の入力部には、主クラッチが設けられている。ミッションケース12に入力された回転動力は、該ケース内の主変速装置にて変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。そして、走行動力は、一部が前輪ファイナルケース13,13に伝達されて前輪10,10を駆動すると共に、残りが後輪ギヤケース18,18に伝達されて後輪11,11を駆動する。また、外部取出動力は、植付クラッチを内蔵する植付クラッチケース25に伝達され、それから植付伝動軸26によって苗植付部4へ伝動されるとともに、施肥伝動軸27によって施肥装置5へ伝動される。
【0010】
エンジン20の上部はエンジンカバー30で覆われており、その上に座席31が設置されている。座席31の前方には各種操作機構を内蔵するフロントカバー32があり、その上方に前輪10,10を操向操作するハンドル34が設けられている。エンジンカバー30及びフロントカバー32の下端左右両側は水平状のフロアステップ35になっている。フロアステップ35の後部は、これよりも一段高くなったリヤステップ36に続いている。また、走行車体2の前部左右両側には、補給用の苗を載せておく予備苗載台38,38が機体よりも側方に張り出す位置と内側に収納した位置とに回動可能に設けられている。
【0011】
操向系はパワーステアリング機構であって、機体が左右に傾斜したときには高位側にはハンドルが回りやすく低位側にはハンドルが回りにくくなるように、パワステ用作動油の流量が変更されるように構成されている。作動油の流量の制御方法としては、左右傾斜に応じて作動する振り子等を利用したメカ的制御、或は左右傾斜センサの検出結果に応じて電磁バルブを駆動する電子制御のいずれを採用してもよい。
【0012】
昇降リンク装置3は平行リンク構成であって、1本の上リンク40と左右一対の下リンク41,41を備えている。これらリンク40,41,41は、その基部側がメインフレーム15の後端部に立設した背面視門形のリンクベースフレーム42に回動自在に取り付けられ、その先端側に縦リンク43が連結されている。そして、縦リンク43の下端部に苗植付部4に回転自在に支承された連結軸44が挿入連結され、連結軸44を中心として苗植付部4がローリング自在に連結されている。メインフレーム15に固着した支持部材と上リンク40に一体形成したスイングアーム45の先端部との間に昇降油圧シリンダ46が設けられており、該シリンダを油圧で伸縮させることにより、上リンク40が上下に回動し、苗植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。
【0013】
苗植付部4は6条植の構成で、フレームを兼ねる伝動ケース50、苗を載せて左右往復動し苗を一株づつ各条の苗取出口51a,…に供給する苗載台51、苗取出口51a,…に供給された苗を圃場に植付ける苗植付装置52,…、次行程における機体進路を表土面に線引きする左右一対の線引きマーカ53,53等を備えている。苗植付部4の下部には中央にセンターフロート55、その左右両側にサイドフロート56,56がそれぞれ設けられている。これらフロートを圃場の泥面に接地させた状態で機体を進行させると、フロートが泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に苗植付装置52,…により苗が植付けられる。各フロート55,56,56は圃場表土面の凹凸に応じて前端側が上下動するように回動自在に取り付けられており、植付作業時にはセンターフロート55の前部の上下動が上下動検出機構57により検出され、その検出結果に応じ前記昇降油圧シリンダ46を制御する油圧バルブを切り替えて苗植付部4を昇降させることにより、苗の植付深さを常に一定に維持する。
【0014】
施肥装置5は、走行車体2の後部上側に配置した各条共用の肥料タンク60、に貯えられている粒状の肥料を、該肥料タンクの下側に設けた各条ごとの肥料繰出部61,…によって一定量づつ繰り出し、その繰り出された肥料を施肥ホース62,…で案内してフロート55,56,56の左右両側に取り付けた施肥ガイド63,…まで搬送し、それを施肥ガイド63,…の前側に設けた作溝体64,…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込むようになっている。モータ66で駆動されるブロア67が肥料タンク60の左端部外側近傍に設けられ、このブロア67から吹き出される圧風が左右方向に長いエアチャンバ68を通って施肥ホース62,…へ吹き込まれ、その圧風で肥料を強制的に搬送するようになっている。
【0015】
次に、図3〜図8に示す施肥装置本体部の各部の構成について説明する。
肥料タンク60の上部に設けられた肥料投入口には、開閉可能な蓋60aが取り付けられている。肥料タンク60の下部60b,…は各条ごと漏斗状になっていて、その下端が肥料繰出部61,…のケース70,…の上端に取付フック71,71,…にて着脱可能に取り付けられている。肥料タンク60内の肥料は自由落下で各肥料繰出部61,…に供給される。
【0016】
肥料繰出部ケース70の内部には、肥料繰出体である繰出ロール73が収納されている。この繰出ロール73は、外周部に肥料繰出溝74,…を有する回転体で、左右方向に設けた断面六角形の繰出軸75と一体回転するように組み付けられている。なお、肥料繰出部61,…は左から1番目と2番目、3番目と4番目、及び5番目と6番目がそれぞれ左右対称形に配置されており、これら一対の肥料繰出部の繰出軸75は互いに直結している。前記施肥伝動軸27より繰出伝動ケース77内のギヤ式施肥変速機構を介して回転動力が伝達される繰出駆動軸78が肥料繰出部61の後部に左右方向に設けられ、この繰出駆動軸78に取り付けた駆動ギヤ79,…と各肥料繰出部61,…の入力軸である繰出軸75,…に取り付けた従動ギヤ80,…とが噛み合っている。この繰出伝動機構により繰出軸75と共に繰出ロール73が図7の矢印方向に回転し、肥料タンク60から供給される肥料を前記肥料繰出溝74,…が保持して下方へ搬送する。
【0017】
肥料繰出溝74が下方に移動する側(前側)の繰出ロール73の外周面に摺接するように均しブラシ82が設けられており、肥料が肥料繰出溝74に摺り切り状態で収容されるようになっている。これにより、肥料繰出量が一定に保たれる。均しブラシ82は、回動軸82aに取り付けられ、上記施肥状態位置(図7参照)と、繰出ロール73の外周面に摺接しない肥料回収状態位置(図8参照)とに切り替えられるようになっている。この均しブラシの切替操作は、ケース70の外部に設けられた回動軸82aと一体の均しブラシ切替レバー83で行う。
【0018】
肥料繰出溝74が上方に移動する側(後側)には仕切り壁85が設けられ、繰出ロール73の後方からの肥料漏出を防止している。さらに、繰出ロール73の外周部には半円筒形の繰出停止シャッタ86が、繰出軸75を中心に回動可能に設けられている。図7に示すように、繰出停止シャッタ86を仕切り壁85よりも下側に位置させると、シャッタが開き、繰出ロール73により肥料が下方に繰り出される。また、繰出停止シャッタ86を繰出ロール73の上側を覆う位置に回動させると、シャッタが閉じ、繰出ロール73による肥料繰出が停止されるようになる。この繰出停止シャッタ86の開閉操作は、一対の肥料繰出部における左右内側の側面に設けたシャッタ開閉レバー87で行う。
【0019】
繰出ロール73は、外周部に複数本の前記肥料繰出溝74,…が軸方向に形成された溝ロール73aと該溝ロールの溝に摺動自在に係合する爪状突起が形成された爪ロール73bとを組み合わせてなり、爪状突起が係合していない溝74,…の有効部分に肥料が保持されて繰り出されるようになっている。爪ロール73bには、従動側開度調節ギヤ89が回転自在かつ軸方向に一体的に摺動するように取り付けられている。該ギヤの筒状部分の内周部には雌ねじが切られており、この雌ねじ部にケース70に対し位置固定された雄ねじ体90に螺合している。従動側開度調節ギヤ89は、肥料繰出部の後部に左右方向に設けた開度調節軸92に取り付けた駆動側開度調節ギヤ93と噛み合っている。開度調節ハンドル94を用いて開度調節軸92を回転させると、雄ねじ体90に対し筒状部89及び爪ロール73bが軸方向に移動し、それにより肥料繰出溝74,…の有効容積が変わり、各条の肥料繰出部61の肥料繰出量が調節される。
【0020】
肥料繰出部ケース70の下側に位置する接続管99は、ケース70と接続する漏斗部99aと前後に連通する管状部99bとからなり、管状部99bの後端部に施肥ホース62が接続される。この接続管99と施肥ホース62で、肥料タンク内の肥料を圃場へ導く施肥用肥料経路を構成している。また、管状部99bの前端部は、左右方向に設けたエアチャンバ68の背面部に挿入されている。エアチャンバ68の左端部はエア吹込み口となっており、ここに止め金具101によってブロア67の吹出し口が接続されている。ブロア67から吹き出されるエアが、エアチャンバ68を通って各条の接続管の管状部99bに吹き込まれ、このエアにより、漏斗部99aを通って管状部99bに落下してくる肥料を施肥ホース62の先端側へ強制的に移送する。ブロア67には吸気取込管102と吸気ダクト103を通じてエンジン20後方の暖気が供給される。
【0021】
接続管の管状部99bにおける漏斗部99aとの合流部よりもエアチャンバ側の位置には、エア切替シャッタ105が開閉可能に取り付けられている。エア切替シャッタ105の回動軸105aと一体のレバー106がケース70の外部に設けられ、該レバーを操作することでエア切替シャッタ105を開閉させる。エア切替シャッタの開閉レバー106は前記均しブラシ切替レバー83と連結ロッド107で連結されており、均しブラシ82を施肥状態位置にするとエア切替シャッタ105が開き、均しブラシ82を肥料回収状態位置にするとエア切替シャッタ105が閉じるよう互いに連動するようになっている。
【0022】
エアチャンバ68の上面部には、各肥料繰出部ケース70の内部に連通する肥料取出口109が形成されている。ケース70内には、上記肥料取出口109のシャッタを兼ねる肥料取出ブラシ110が設けられている。この肥料取出ブラシ110は、回動軸110aに回動自在に取り付けられ、毛状体の支持体部分が肥料取出口109を塞ぐ施肥状態位置(図7参照)と、毛状体の先端部が繰出ロール73の外周面に摺接する肥料回収状態位置(図8参照)とに切り替えられる。この肥料取出ブラシの回動操作は、ケース70の外部に設けた肥料取出ブラシ切替レバー111で行う。
【0023】
エアチャンバ68の右端部には先端側が下向きに屈曲した肥料回収管113が接続され、その下端部に形成される肥料回収口に蓋114が取り付けられている。エアチャンバ68と肥料回収管113は、肥料タンク内の肥料を肥料回収口114へ導く回収用肥料経路を構成している。
【0024】
図7に示す施肥状態にすると、肥料タンク60が前記施肥用肥料経路と連通し、ここにエアチャンバ68からのエアが吹き込まれる。これにより、接続管99に繰り出された肥料が施肥ホース62を通って圃場に導かれる。
【0025】
また、図8に肥料回収状態にすると、肥料タンク60が前記回収用肥料経路と連通するとともに、エアチャンバ68内をエアが左から右へ吹き抜けるようになる。肥料タンク60内の肥料はエアチャンバ68に取り出され、それが上記エアによって肥料回収管113まで搬送され、該肥料回収管113の肥料回収口から排出される。
【0026】
前記吸気ダクト103は施肥装置本体部の支持フレームを兼ねており、これに肥料繰出部ケース70の背面部がボルトとナットで連結一体化されているとともに、これの左右端部に固着された上支持パイプ122,122と下支持パイプ123,123によりエアチャンバ68が支持されている。さらに、左端部側の上支持パイプ122と下支持パイプ123に側面視コ字状の取付プレート124が取り付けられ、その取付プレートにブロア回動軸125によってブロア67が回動自在に取り付けられている。止め金具101を外してブロア67の吹出し口をエアチャンバ68から離し、図3において鎖線で示すように、ブロア回動軸125を支点にブロア67を前方に回動させることにより、非作業時の機体左右幅を縮小させられる。
【0027】
また、施肥装置本体部は、2条目と3条目の肥料繰出部の間隔部及び4条目と5条目の肥料繰出部の間隔部にそれぞれ配置された左右一対のダンパ130,130によって支持されている。各ダンパ130は、シリンダ側が吸気ダクト103に固定の取付プレート131に、ロッド側がリンクベースフレーム42に固定の取付パイプ132にそれぞれ固着連結されて斜め前上りの姿勢になっており、施肥装置本体部を斜め上向き押し上げる側に付勢している。吸気ダクト103の左右中央部に固定して設けた連結枠135には固定フック136が、リンクベースフレーム42には上記固定フック136を係合させるピン137が設けられている。また、各ダンパ130,130のシリンダと一体に、施肥装置本体部引上げ用の把手を兼ねる手摺138が設けられている。
【0028】
通常作業時には、ダンパ130,130を押し縮めた状態で固定フック136をピン137に係合させて、施肥装置本体部を図1において実線で示す作業時位置に固定しておく。このとき、連結枠135の下端部がリンクベースフレーム42の上端部に嵌り込み、施肥装置本体部はリンクベースフレーム42と左右のダンパ130,130によって支持される。施肥装置本体部のメンテナンスを行う時には、固定フック136をピン137から外し、作業者が把手138を握って施肥装置本体部をダンパの軸心方向に引き上げて、施肥装置本体部を図1において鎖線で示すメンテンス位置まで上昇させる。施肥装置本体部はダンパ130,130によって引上げ方向に付勢されているので、作業者が引きあげる力が小さくてすむ。施肥装置本体部を上昇させた状態では、肥料タンク60及び肥料繰出部61,…と苗載台51の延長苗載部51a,…の上端との間に広いスペースが開くので、後方からのメンテナンス作業を行いやすい。
【0029】
なお、図10に示すように、手摺138を肥料タンク60及び肥料繰出部61,…よりも左右外側に張り出す形状に設けると、施肥装置本体部の左右側部を防護する効果も得られる。
【0030】
上述の如く、この施肥装置は、通常作業時には肥料タンクが施肥用肥料経路と連通する施肥状態とし、肥料回収時には肥料タンクが回収用肥料経路と連通する肥料回収状態とするように、手動操作の均しブラシ切替レバー83と肥料取出ブラシ切替レバー111で切り替える。この肥料経路の切替ミスによる不都合を防止するために、図9のブロック図で表される施肥制御装置が設けられている。
【0031】
肥料経路センサ140は、均しブラシ切替レバー83の操作位置から、肥料タンクが施肥用肥料経路と連通しているか回収用肥料経路と連通しているかを検出する。肥料取出ブラシ切替レバー111の操作位置から、これを検出するようにしてもよい。植付クラッチセンサ141は、植付クラッチの伝動入り切り状態を検出する。主クラッチセンサ142は、主クラッチの伝動入り切り状態を検出する。主変速センサ143は、主変速の変速位置を検出する。施肥リフトセンサ144は、施肥装置本体部が作業位置にあるかメンテナンス位置にあるかを検出する。これら各センサの検出結果がコントローラ145に随時入力され、下記の状態にあると判断される時にはコントローラ145から警報手段であるブザー146に出力する。
【0032】
すなわち、肥料タンク60が回収用肥料経路と連通している肥料回収状態において、(1)植付クラッチが「入」、(2)主クラッチが「入」かつ主変速が「中立」以外、(3)施肥装置本体部が作業時位置、の各要件のうちいずれか一つでも満たす場合はブザー146に出力して警報を鳴らすのである。(1)〜(3)の各要件は農作業機が作業状態であることを意味している。施肥装置が肥料回収状態で農作業機が作業を行うと、苗植付けだけが行われて施肥は行われず、無肥料区が生じてしまうので、警報が鳴ったならオペレータはただちに作業を停止させる。警報を鳴らす代わりに、実際に作業を停止させるように規制するように構成してもよい。
【0033】
次に、施肥量を自動調整する構成について説明する。図11に示す施肥装置は、各肥料繰出部61,…の繰出ロールを電動モータ150で回転駆動させるようになっている。モータ150は、図12に示す施肥制御装置により制御される。施肥量設定ダイヤル151は、肥料タンク60の外側面に設けられ、人為操作される。比重センサ152は、肥料タンク60の内側面に設けられ、付設の肥料カップ152aを肥料で満杯にすることにより肥料の比重を検出する。株間センサ153は、苗の植付株間を変更操作する株間レバー(図示せず)の操作位置を検出する。これらセンサ類の情報がコントローラ154に送信され、下記の制御に基づきモータ150に出力する。
【0034】
すなわち、施肥量設定ダイヤル151によって設定される施肥量となるようにモータ回転数を決定するが、施肥量は体積ではなく重量で表されるので、比重センサ152によって検出される肥料の比重に応じてモータ回転数を補正する。また、株間が変更された場合は、株間ごとに施肥量が常に一定となるように、株間センサ153の検出値に応じてモータ回転数を補正する。このように制御することにより、施肥量設定ダイヤル151で設定するだけで適正な施肥量が決定される。
【0035】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明にかかる施肥装置付き農作業機は、施肥量設定ダイヤルによって設定される施肥量となるように、肥料タンク内に設けられた比重センサで検出される肥料の比重に応じて前記電動モータの回転数を補正する施肥制御装置を備えているので、施肥量を重量で設定するだけで適正な施肥量で施肥できるようになった。また、施肥装置本体部がダンパによって引き上げ方向に付勢されているので、作業者が引き上げる力が小さくてすむ。さらに、施肥装置本体部を上昇させた状態では、肥料タンク及び肥料繰出部と主作業装置との間に広いスペースが開くので、後方からのメンテナンス作業を行いやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】施肥装置付き農作業機の側面図である。
【図2】施肥装置付き農作業機の平面図である。
【図3】施肥装置本体部の平面図である。
【図4】施肥装置本体部の背面図である。
【図5】肥料繰出部及びその駆動機構の背面図である。
【図6】施肥装置要部の側面図である。
【図7】施肥装置要部の施肥状態を表す側面断面図である。
【図8】施肥装置要部の肥料回収状態を表す側面断面図である。
【図9】施肥制御装置のブロック図である。
【図10】異なる施肥装置本体部の背面図である。
【図11】さらに異なる施肥装置本体部の斜視図である。
【図12】施肥量制御装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 施肥田植機(施肥装置付き農作業機)
2 走行車体
4 植付部(主作業装置)
5 施肥装置
60 肥料タンク
61 肥料繰出部
62 施肥ホース(施肥用肥料経路)
68 エアチャンバ(肥料回収用肥料経路)
99 接続管(施肥用肥料経路)
113 回収管(肥料回収用肥料経路)
140 肥料経路センサ
141 植付クラッチセンサ
142 主クラッチセンサ
143 主変速センサ
144 施肥リフトセンサ
145 コントローラ
146 ブザー(警報手段)
Claims (1)
- 施肥作業を行う施肥装置と前記施肥作業以外の主作業を行う主作業装置とを備えた施肥装置付き農作業機において、前記施肥装置は、肥料を貯蔵する肥料タンクと、該肥料タンクに貯えられている肥料を一定量づつ繰り出す各条ごとの肥料繰出部と、該肥料繰出部から繰り出された肥料を圃場に導く施肥ホースと、肥料繰出部を駆動する電動モータと、施肥量設定ダイヤルによって設定される施肥量となるように、肥料タンク内に設けられた比重センサで検出される肥料の比重に応じて前記電動モータの回転数を補正する施肥制御装置とを備え、前記主作業装置は、走行車体の後側に昇降リンク装置を介して昇降可能に装着するとともに、施肥装置本体部を、前記肥料繰出部と施肥ホースとを接続する接続管と、ブロアと、該ブロアから吹き出される圧風を前記接続管へ供給する左右方向に長いエアチャンバと、ブロアが吸気するための吸気ダクト等で構成し、当該吸気ダクトは前記本体部の支持フレームを兼ね、該支持フレームに肥料繰出部を連結一体化して、該支持フレームに固着された支持パイプによりエアチャンバを支持し、さらに、前記吸気ダクトとリンクベースフレームとを連結する左右一対のダンパを斜め前上りの姿勢で前記施肥装置本体部を引き上げる方向に付勢して前記肥料繰出部の間隔部に設けるとともに、各ダンパに一体の手摺を設け、作業者が該手摺を握って施肥装置本体部をダンパの軸心方向に引き上げることができるように構成としたことを特徴とする施肥装置付き農作業機。
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