JP6907384B1 - ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】剥離しようとしているチップ以外のチップを、変形するのを有効に防止できるピックアップ装置およびピックアップ方法を提供する。【解決手段】複数の矩形のチップが貼り付けられた粘着シート体から前記チップを剥離して分離するものであり、前記複数のチップのうち分離対象とするターゲットチップを順次剥離するピックアップ装置である。粘着シート体を介してターゲットチップに隣接する隣接チップを支持する支持面を備える。隣接チップの辺のうちターゲットチップに対向する対向辺に沿って凹部を前記支持面に形成する。ターゲットチップを剥離する時には、凹部が、粘着シート体から隣接チップに加わる力の緩和乃至打消しを可能とする負圧を作用する変形防止手段を構成する。【選択図】図1

Description

半導体装置の製造工程において、ダイシングされた半導体チップ(以下、単にチップという。)を粘着シート体からピックアップする必要がある。従来のピックアップ装置として、粘着シート体を保持するステージと、このステージに対して進退する突き上げ台と、この突き上げ台によって突き上げられるニードルとを備えたものがある。すなわち、突き上げ台によって突き上げられたニードルによりステージの粘着シート体を裏面側から突いて、チップを粘着シート体から離脱させるように構成されている。
しかしながら、ニードルを使用するピックアップ装置では、ニードルが粘着シート体を突き破ってチップを突き上げて粘着シート体から剥離する際に、ニードルの先端部が磨滅したり破損していたり曲がっていたりする場合がある。このような場合には、破損したニードルがチップ突き上げ時にチップ裏面を傷付けるおそれがある。また、磨滅や破損によって各ニードルの長さが相違することになって、チップが傾いて突き上げられる状態になり、隣合うチップ同士が衝突して傷付け合うおそれがある。
さらに、チップはコレットにて吸着されて取り出される。しかしながら、チップが傾いて突き上げられれば、コレットによるチップの吸着ミスが発生する。コレットのチップ吸着ミスが発生すると、その後の作業に支障を来たすことになる。また、ニードルの突き上げによって、チップが損傷する場合もあった。
そこで、近年このようなニードルを使用しないピックアップ装置(特許文献1)が提案されている。このピックアップ装置は、図10〜図12に示すように、チップ1が貼り付けられている粘着シート体2を保持するステージ3を備える。また、ステージ3には、その上面4aがステージ上面3aより突出する受け部(スライド体)4が付設される。このため、受け部4の外周側には、粘着シート体2との間に図11に示すように隙間6が形成される。さらに、ステージ3には、前記隙間6に連通される吸引孔5が設けられている。なお、この吸引孔5、5は、平面視において、その一部がチップ1の第1辺8aよりも外側に突出している。
次に、前記ピックアップ装置を使用したピックアップ方法を説明する。まず、図11に示すように、上方からコレット(吸着コレット)7にてチップ1を吸着(保持)した状態で、吸引孔5を介して粘着シート体2を吸引する。これによって、隙間6のエアが矢印A1のように、吸引され、受け部4の周りの粘着シート体2が吸引され、チップ1の外周側において粘着シート体2が剥離する。
その後、図12に示すように、受け部4を矢印B1の方向へ移動させる。つまり、第1辺8aに対面する第2辺8b側へ移動させる。これによって、受け部4にて受けられているチップ1の受け面積が減少していって、粘着シート体2の吸着(吸引)面積が増加して、最終的にこのチップ1から粘着シート体2を完全に剥離させることができる。
特許第3209736号明細書
ところで、ピックアップすべきチップ(ターゲットチップ1A)に他のチップが隣接している場合、図13に示すように、ターゲットチップ1Aを剥離する際には、この隣接チップ1Bのターゲットチップ側において、粘着シート体2によって上昇する力が付与されることになる。これによって、隣接チップ1Bのターゲットチップ側の端部が変形することになる。このように、変形すれば、チップ1Bが破損や損傷したりし、またその変形でチップ内部に欠陥が生じるおそれがあった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて、剥離しようとしているチップ以外のチップを、変形するのを有効に防止できるピックアップ装置およびピックアップ方法を提供する。
本発明のピックアップ装置は、複数の矩形のチップが貼り付けられた粘着シート体から前記チップを剥離して分離するものであり、前記複数のチップのうち分離対象とするターゲットチップを順次剥離するピックアップ装置であって、前記粘着シート体を介して前記ターゲットチップに隣接する隣接チップを支持する支持面を備え、隣接チップの辺のうち前記ターゲットチップに対向する対向辺に沿って凹部を前記支持面に形成し、前記ターゲットチップを剥離する時には、前記ターゲットチップに隣接する隣接チップにおける、粘着シート体のターゲットチップ側を下方側へ剥離すべき負圧を作用させて、前記粘着シート体から前記隣接チップに上昇させる力の付与を緩和乃至打消す変形防止手段を、前記凹部が構成し、負圧をかけることにより前記ターゲットチップと前記粘着シート体との間に剥離力を発生させる負圧室を備えるとともに、粘着シート体を介して前記ターゲットチップを支持する受け体を備え、前記受け体を移動させることにより、前記負圧室内の負圧によって前記粘着シート体と前記ターゲットチップ間の剥離を行うものであり、かつ、前記受け体は、前記粘着シート体が載置されるステージ上に配設され、前記ターゲットチップの剥離動作開始時に、前記受け体の上面より前記支持面の受け体対向面が低位置にあり、この高低差よりも前記受け体から凹部の反ターゲットチップ側の端縁部までの寸法を大きくしたものである。
本発明のピックアップ装置によれば、ターゲットチップを剥離する時には、変形防止手段にて、粘着シート体から隣接チップに加わる力を緩和乃至打消すことができる。これによって、隣接チップの変形を有効に防止できる。この場合の変形は、チップの自由状態の形状に対する変形である。
負圧をかけることにより前記ターゲットチップと前記粘着シート体との間に剥離力を発生させる負圧室を備えることによって、ターゲットチップの安定した剥離が可能となる。
前記支持面の凹部が前記負圧室に連通されているように構成できる。このように構成することによって、負圧室を介して凹部に負圧を作用させることができ、装置構成の簡略化が可能となる。
粘着シート体を介して前記ターゲットチップを支持する受け体を備え、前記受け体を移動させることにより、前記負圧室内の負圧によって前記粘着シート体と前記ターゲットチップ間の剥離を行うように構成することによって、ニードルによるチップの突き上げを回避でき、ターゲットチップを損傷や変形等させることなく、安定して剥離していくことができる。
前記受け体は、前記粘着シート体が載置されるステージ上に配設され、前記粘着シート体に対して平行方向に移動可能となされたスライド体であって、前記受け体の移動によって、前記ターゲットチップと粘着シート体とを剥離するように構成することによって、ターゲットチップの剥離時に、受け体であるスライド体でスライドさせることによって、安定して剥離していくことができる。
前記受け体は、複数のチップが貼り付けられた前記粘着シート体が載置されるステージに配設され、前記粘着シート体に対して垂直方向に移動可能となされたブロック体であって、前記受け体の移動によって、前記ターゲットチップと粘着シート体とが剥離されるものであってもよい。このように構成することによって、ターゲットチップの剥離時に、受け体であるブロック体を動作(上昇)させることによって、安定して剥離していくことができる。
前記受け体は、前記粘着シート体が載置されるステージ上に配設され、前記ターゲットチップの剥離動作開始時に、前記受け体の上面より前記支持面の受け体対向面が低位置にあり、この高低差よりも前記受け体から凹部の反ターゲットチップ側の端縁部までの寸法を大きくするのが好ましい。このように構成することによって、隣接チップに粘着されている粘着シート体に対して、変形防止手段にて負圧を作用させることによって、隣接チップから粘着シート体が剥離した際に、この剥離を許容するスペースを確保でき、変形防止手段による隣接チップの変形防止機能が損なわれることなく、安定して隣接チップの変形を防止できる。
前記ステージ上の前記隣接チップに対応する領域に設けられ、前記ターゲットチップよりも深い所定の深さ位置から前記ターゲットチップから離れる方向に沿って上傾となる傾斜平面を備え、前記粘着シート体を介して隣接チップを前記傾斜平面に倣わせるように構成してもよい。このように構成することによって、ターゲットチップの剥離時に、隣接チップが傾斜平面に倣うものであるので、この隣接チップの変形を有効に防止できる。
前記ステージは、前記ターゲットチップに対応する位置を中心として、前記隣接チップに対応する領域に設けられ、前記ターゲットチップと比較して所定の深さ位置から前記ターゲットチップから離れるいずれの方向に沿っても上傾となるよう配置された逆円錐台乃至逆円錐体形状の窪み部を備え、前記粘着シート体を介して隣接チップを前記窪み部の逆円錐台面に倣わせるものであってもよい。このように構成することによって、ターゲットチップの剥離時に、隣接チップが逆円錐台面に倣うことになる。このため、チップとして、湾曲したチップに対応し、チップ固有の湾曲形状に対しての変形を防止できる。
本発明は、ターゲットチップのピックアップ動作時に、隣接チップの変形を防止でき、このため、隣接チップに曲げ応力が発生せず、割れや内部欠陥が生じず、高品質のチップを提供できる。このため、チップが漸弱な絶縁膜を有する3D多層化したメモリチップをピックアップする装置および方法に最適となる。
本発明のピックアップ装置を示し、(a)は剥離動作開始前の簡略断面図であり、(b)は剥離が終了した状態の簡略断面図であり、(c)は剥離されたチップをピックアップしている状態の簡略断面図である。 粘着シート体に貼り付けられたチップと受け体としてのスライド体との関係を示す簡略平面図である。 ステージの簡略斜視図である。 すり鉢形状の窪み部を有するステージを用いたピックアップ装置の平面図である。 図4の断面図である。 上下動が可能なスライド体を用いたピックアップ装置のチップ剥離工程を示し、(a)は剥離動作開始時の断面図であり、(b)はスライド体を上昇させた状態の断面図であり、(c)はスライド体を水平方向に移動させている状態の断面図である。 受け体が上下動するブロック体を用いたピックアップ装置の断面図である。 個片化された複数個のチップが粘着シート体に張り合わされてなるウエハの平面図である。 本発明に係るピックアップ装置を用いたダイボンダ(ボンディング装置)の簡略図である。 従来のピックアップ装置の簡略平面図である。 従来のピックアップ装置の簡略断面図である。 従来のピックアップ装置を使用した剥離工程を示す簡略断面図である。 従来のピックアップ装置の課題を説明するための断面図である。
以下本発明の実施の形態を図1〜図9に基づいて説明する。
図1に本発明のピックアップ装置を示す。このピックアップ装置は、粘着シート体12上に貼り付けられた複数の矩形薄肉のチップ(半導体チップ)11を、粘着シート体12から順次剥離して取り出す装置である。
チップ11は、図8に示すように、ウエハWaを素材とし、この素材を矩形状に切断することによって最終製品となる。このため、チップ11には正方形や短冊状のもの等がある。すなわち、ウエハWaは全体として円形であり、ダイシングにより個々のチップ11に分割され、このチップ11が粘着シート体12に貼り付けられている。また、粘着シート体12の外周側にはリング体からなるフレーム13が貼着されている。すなわち、このフレーム13と粘着シート体12とが一体化されている。そして、フレーム13と粘着シート体12とが一体化されている状態で、このピックアップ装置にてチップ11が取り出される。
ピックアップ装置は、図1に示すように、粘着シート体12が載置されるステージ16と、チップ11を粘着シート体12を介して受けるチップ受け部31を有する受け体Rとしてのスライド体17とを備える。このピックアップ装置は、さらに、スライド体17のチップ受け部31の下部に形成される後述する負圧部35、36のエアを吸引するエア吸引手段18と、スライド体17を移動させる図示省略の駆動手段とを備える。また、ピックアップすべきチップ11の上方には、保持手段15が配置され、この保持手段15にて、剥離すべきチップ11を上方からその高さ位置を維持する。
保持手段15は、チップ11を吸着するヘッド20を有する吸着部材(コレット)21にて構成している。ヘッド20は、その下端面20aに吸着孔が開口し、この吸着孔を介してチップ11が真空吸引され、このヘッド20の下端面20aにチップ11が吸着する。このため、この真空吸引(真空引き)が解除されれば、ヘッド20からチップ11が外れる。そして、このコレット21は例えばロボットのアームに連結され、後述するように、鉛直方向(図9の矢印A,B、C、D方向)、水平方向(図9の矢印E、F方向)、およびこれらを組み合わせた方向の移動が可能とされる。
ピックアップ装置は、図9に示すようなダイボンダ(ボンディング装置)に用いられる。ボンディング装置は、ウエハWaから切り出されるワークとしてのチップ11をピックアップポジションPにてコレット(吸着コレット)21でピックアップして、リードフレームなどの基板22のボンディングポジションQに移送(搭載)するものである
吸着コレット21が着脱自在に装着されるボンディングアームと、このボンディングアームを、X、Y、Z及びθ方向に駆動することができる駆動機構とを備える。この場合、駆動機構としては、ロボットアーム機構やXYZθ軸ステージ等で構成できる。
コレット21は、図示省略の駆動手段にて、ピックアップポジションP上での矢印A方向の上昇および矢印B方向の下降が可能とされる。コレット21は、図示省略の駆動手段にて、ボンディングポジションQ上での矢印C方向の上昇および矢印D方向の下降が可能とされる。コレット21は、図示省略の駆動手段にて、ピックアップポジションPとボンディングポジションQとの間の矢印E、F方向の往復動とが可能とされる。この駆動手段は図示省略の制御手段にて前記矢印A、B、C、D、E、Fの移動が制御される。制御手段は、例えば、CPU(Central Processing Unit)を中心としてROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等がバスを介して相互に接続されたマイクロコンピュータである。なお、ROMには、CPUが実行するプログラムやデータが格納されている。
そこで、ピックアップポジションPの本発明に係るピックアップ装置が配置される。この場合のステージ16は、図3に示すように、その上面34に扁平V字溝25が形成されている。扁平V字溝25は、スライド体側から反スライド体側に向かって下傾するスライド体側テーパ面26を有するとともに、所定深さ位置(スライド体側テーパ面26の底部である底ライン部25a)から反スライド体側に向かって上傾する反スライド体側テーパ面27を有する。この場合、テーパ面26とテーパ面27の傾斜角度は同一に設定されている。扁平V字溝25の大きさ(幅寸法、長寸法、深さ、傾斜角度等)は、ピックアップする(剥離する)チップの大きさ、厚さ寸法等に応じて種々設定できる。
そして、この扁平V字溝25は、スライド体側テーパ面26が底面をなす第1負圧部35と、反スライド体側テーパ面27は底面をなる第2負圧部36とを構成することができる。第1負圧部35と第2負圧部36には、エア吸引手段18を構成する真空ポンプやエジェクタ等の真空発生器19が接続されている。このため、第1負圧部35と、第2負圧部36とで、エア吸引手段18によるエア吸引にて負圧室37を構成することになる。なお、ステージ16には、扁平V字溝25に開口する吸引孔14が設けられ、この吸引孔14に真空発生器19が接続される。
また、ステージ16には、そのテーパ面26側のスライド体17が矢印X1,X2方向にスライド(往復動)するための凹溝30が形成されている。すなわち、スライド体17は、凹溝30に嵌合する矩形平板形状の前記チップ受け部31とこのチップ受け部31の外端部から垂下されるスライド体本体32とを備える。
また、ステージ16には、図3に示すように、凹溝30の開口部に沿って凹部40が設けられている。この場合、凹部40は、ステージ16の上面34のテーパ面26側の上面部34bにおけるテーパ面側に設けられる一対の第1凹部40a、40aと、この第1凹部40a、40aからテーパ面に沿って下傾する一対の第2凹部40b、40bと、この第2凹部40b、40bの扁平V字溝25の底ライン部25a側で第2凹部40b、40bを連結する第3凹部40cとで構成される。また、凹部40としては、断面矩形状とされ、負圧室37と連通されている。
この場合、スライド体17の上面(チップ受け部31の上面33)と、ステージ16の上面34(34a、34b)とが同一高さに設定するのが好ましい。ここで、同一高さとは、寸法公差内に収まる範囲を含むものとする。
また、図2に示すように、スライド体17の幅寸法W(チップ受け部31の幅寸法)としては、剥離すべきチップ11の幅寸法W1よりも小さく設定される。すなわち、W<W1とされる。この場合、W1−Wとしては、例えば、600μm以上1500μm以下に設定される。剥離動作を開始する初期状態では、その剥離すべきチップ11の先端縁11a(反スライド側テーパ面27に対向する辺)が、平面視において、扁平V字溝25の底ライン部25a上にある。その状態で、チップ11の各側辺11b、11bが、平面視で、スライド体17の受け部31の各側辺31b、31bよりもはみ出している。この場合、各側辺31b、31bからのはみ出し量は、(W1−W)/2となる。また、チップ11の先端縁(先端辺)11aも、スライド体17の受け部31の先端縁(先端辺)31aよりも、平面視で、はみ出している。この場合のはみ出し量W2としては、例えば、(W1−W)/2程度としている。
スライド体17は、図示省略の駆動手段を介して、スライド体17の受け部31の先端縁(先端辺)31aとチップ11の先端辺11aとが平行状態を維持しつつ、矢印X1,X2方向に往復動する。すなわち、スライド体17は、ステージ16にスライド可能として配設されている。なお、駆動手段としては、ボルト軸部材とこれに螺合するナット部材からなる往復動機構やシリンダ機構等の種々の機構を用いることができる。
次に、上記のように構成されたピックアップ装置を用いてチップ11をピックアップする方法を説明する。まず、フレーム13と粘着シート体12とが一体されたウエハWaをステージ16上に配置する。この際、図2に示すイのチップ11を剥離する場合について説明する。なお、複数個のチップ11は、平面内に縦横碁盤の目のように整列して配置することにより、マトリックス状に配列している。各チップ11間には、ダイシングされた際の複数の行の隙間S1と複数の列の隙間S2とが形成されている。なお、行の隙間S1と列の隙間S2とは同じ寸法となっている。そして、図例では、この剥離するイのチップ11の周りにロ、ハ、二、ホ、へのチップ11が配置されている。さらに、ハのチップ11の反スライド体側にはトのチップ11、二のチップ11の反スライド体側にはチのチップ11、ホのチップ11の反スライド体側にはリのチップ11が配設されている。
そして、図1に示すように、剥離するイのチップ11に吸着コレット21を吸着した状態とする。この状態では、イのチップ11はその高さ位置を維持した状態で平面形状が維持されている。この状態では、粘着シート体12にて、扁平V字溝25にて構成される負圧部35、36の開口部が施蓋され、この状態で、負圧部35、36のエアを吸引し、負圧状態とする。
その後、図1(c)に示すように、スライド体17を矢印X1のように、スライドさせていく。この際、負圧部35、36が負圧状態となっているので、スライド体17の少なくとも先端側(前方側であって反スライド体側)において、粘着シート体12がテーパ面26,27側へ吸引される。また、チップ11が吸着コレット21にて水平状態が維持さているので、粘着シート体12がチップ11から剥がれていく。これにより、図1(b)のように、スライド体17がテーパ面26の上端縁部に達した際に、吸着コレット21に吸着されたチップ11からは粘着シート体12が剥離された状態となる。また、粘着シート体12がテーパ面27に吸着された状態となる。
すなわち、エア吸引手段18は、粘着シート体のテーパ面(反スライド体側テーパ面27)への吸引が可能となり、このエア吸引手段18が、チップ11を粘着シート体を介して反スライド体側テーパ面に倣わせるための倣わせ手段50を構成する。
このため、粘着シート体12が剥離されたチップ11よりも反スライド体側の二のチップ11が粘着シート体12とともに、テーパ面27に倣う状態となる(図1(b)参照)。この場合、粘着シート体12の折れ曲がることになるが、折れ曲がり部Hが、二のチップ11よりも反スライド体側のチのチップ11と二のチップ11との間の隙間S2に形成されるように、チップ11の大きさ、隙間S2の大きさが限定される。
従って、二のチップ11には、折れ曲がり部乃至湾曲部が形成されずに平面形状を維持することができる。また、ロ及びへのチップ11,11(剥離すべきチップ11におけるスライド体スライド方向と直交する方向の周辺のチップは、スライド体側テーパ面26に倣うことになって、折れ曲がり部乃至湾曲部が形成されずに平面形状を維持できる。また、ハ及びホのチップ11は、二のチップ11と同様、テーパ面27に倣う状態となる。この場合、ハのチップ11よりも反スライド体側のトのチップ11との間の隙間S2、及びホのチップ11よりも反スライド体側のリのチップ11との間の隙間S2において折れ曲がることになる。このため、ハのチップ11及びホのチップ11も平面形状を維持することができる。また、ト、チ、及びリのチップ11は、ステージ16の平坦面である反スライド体側上面に載置されているので、これらのチップ11においても、平面形状を維持することができる。
また、図1(b)に示すように、粘着シート体12から剥離されたチップ11は、図1(c)に示すように、コレット21が上昇して、剥離されたチップ11がステージ上からピックアップされて、ボンディングポジションに運ばれる。剥離されたチップ11がポンディングポジションで基板22等にボンディングされる。なお、ステージ16上からピックアップするチップ11の順番としては任意である。すなわち、粘着シート体12上に複数個のチップ11がマトリックス状に配列されている場合、行に従って順次又は任意の個数飛ばしでピックアップしたり、列に従って順次又は任意の個数飛ばしでピックアップしたりできる。また、同心円状乃至渦巻状に順次又は任意の個数飛ばしでピックアップしたり、ランダムにピックアップしたりできる。特に、チップ11は、検査データ(検査結果マップ等)に基づいて、規格に適合したものを選択的にピックアップする場合が多く、これに対応してピックアップするのは好ましい。
このピックアップ装置によれば、負圧部35,36を負圧状態とすることによって、剥離すべきチップ11の反スライド体側のチップ11を、平面状態を維持しつつ粘着シート体12を介してテーパ面27に倣わすものである。また、剥離すべきチップ11に対してスライド体スライド方向と直交する方向に沿って配設されるチップ11は、平面状態を維持しつつ粘着シート体12を介してテーパ面26に倣わすものである。従って、剥離すべきチップ11の周囲(周辺)チップ11には、折れ曲げるような外力が付与されない。すなわち、剥離すべきチップ11の周辺のチップ11に折れ曲げるような外力が付与されないので、周辺のチップ11を常時平面形状に維持することができ、チップ11が変形することを有効に回避することができる。このため、チップ11が脆弱な絶縁膜を有する3D多層化したメモリチップをピックアップする装置および方法に最適となる。
特に、チップ11がテーパ面27に倣うことにより折れ曲がる粘着シート体12における折れ曲がり部Hが、チップ間の境界(隙間S2間)であるのが好ましい。このように設定することによって、剥離すべきチップ11の反スライド体側のチップ11を安定して平面状態を維持することができる。
また、扁平V字溝25を形成するものでは、各負圧部35,36が対称形のシンプル形状となって、生産性に優れる。剥離すべきチップ11の反スライド体側の隣のチップ11は、テーパ面27に倣った状態では、そのスライド体側の対向辺11dは、前記扁平V字溝25の底ライン部25aよりスライド体側へ突出しないように設定するのが好ましい。このように構成することによって、第2負圧部36のテーパ面27に倣わすチップ11が、スライド体側テーパ面26に接触せず、この接触によるチップ11の折れ曲がりを防止することができる。
ところで、本ピックアップ装置では、隣接チップ11B(ニのチップ)の辺のうちターゲットチップ11A(イのチップ)に対向する対向辺に沿って凹部40の第3凹部40c)を支持面23(テーパ面27)に形成している。この凹部40には負圧室37が連通されているので、イのターゲットチップ11Aを剥離する時には、ニの隣接チップ11Bのイのターゲットチップ11側の粘着シート体12が下方へ吸引されることになる。このため、粘着シート体12から隣接チップ11Bに加わる力の緩和乃至打消しを可能とする負圧を作用する変形防止手段Mが構成される。ところで、チップ11として、自由状態で平面形状が維持されるものと、チップ固有の変形を伴うものとがある。このため、隣接チップ11Bに加わる力の緩和乃至打消しは、自由状態のチップ11に対するものである。
また、扁平V字溝25の深さをFとし、スライド体17から凹部40の隣接チップ11B側の端部までの寸法をHとしたときに、F<Hとする。この場合、H−Fとしては、0.15mm〜0.60mm程度とする。
ところで、凹部40cが無ければ、粘着シート体12によって、隣接チップ11Bのスライド体側が持ち上げられることになる。このように持ち上げられれば、隣接チップ11Bの端部(スライド体側)が破損や損傷したり、さらには、チップ内部に欠陥が生じたりする。
これに対して、実施形態のように、負圧状態となる凹部40cが設けられていれば、図1(b)(c)のように、この凹部40c側に粘着シート体12が引っ張られ、隣接チップ11Bを持ち上げようとする力を作用させない。これによって、隣接チップ11Bの変形を有効に防止できる。
ところで、実施形態では、テーパ面26に沿って凹部40b、40bが設けられているので、ターゲットチップ11Aを剥離する時には、凹部40b、40bが、粘着シート体12からロの隣接チップ11B及びへの隣接チップ11Bに加わる力を緩和乃至打消しを可能とする負圧を作用する変形防止手段Mを構成することができる。
本発明によれば、ターゲットチップ11Aのピックアップ動作時に、隣接チップ11Bの変形を防止でき、このため、隣接チップ11Bに曲げ応力が発生せず、割れや内部欠陥が生じず、高品質のチップ11を提供できる。このため、チップ11が漸弱な絶縁膜を有する3D多層化したメモリチップをピックアップする装置および方法に最適となる。ここで、この場合の変形は、チップの自由状態の形状に対する変形である。
負圧をかけることによりターゲットチップ11Aと粘着シート体12との間に剥離力を発生させる負圧室37を備えているので、ターゲットチップ11Aの安定した剥離が可能となる。
支持面23の凹部40cが負圧室37に連通されているように構成しているので、負圧室37を介して凹部40cに負圧を作用させることができ、装置構成の簡略化が可能となる。
粘着シート体12を介してターゲットチップ11Aを支持する受け体Rを備え、受け体Rを移動させることにより、負圧室37内の負圧によって粘着シート体12とターゲットチップ11A間の剥離を行うことができる。このように構成することによって、ニードルによるチップ11Aの突き上げを回避でき、ターゲットチップ11Aを損傷や変形等させることなく、安定して剥離していくことができる。
次に、図4と図5は、すり鉢形状(扁平円錐台乃至扁平円錐体形状)の窪み部54のステージ51を用いたピックアップ装置を示している。この場合も、受け体Rとしてのスライド体52が、窪み部54に設けられ、嵌合凹溝53が図4の矢印X3,X4方向の往復動可能として嵌合している。ステージ51の窪み部54は、ターゲットチップ11Aに対応する位置を中心として、隣接チップ11Bに対応する領域に設けられ、ターゲットチップ11Aと比較して所定の深さ位置からターゲットチップ11Aから離れるいずれの方向に沿っても上傾となるよう配置されたものである。
また、図4に示すように、スライド体52の初期状態で、平面視において、スライド体52の先端部を囲む凹部55が設けられている。この凹部55は、ロの隣接チップ側の第1凹部55aと、への隣接チップ側の第2凹部55bと、ニの隣接チップ側の第3凹部55cとを有する。この場合、第1凹部55aは、イのターゲットチップ11の一部とロの隣接チップ11の一部に亘る範囲の大きさで、第2凹部55bは、イのターゲットチップ11の一部とへの隣接チップ11の一部に亘る範囲の大きさで、第3凹部55cは、イのターゲットチップ11の一部とニの隣接チップ11の一部に亘る範囲の大きさである。
この場合、窪み部5の深さをFとし、スライド体52から凹部55bの隣接チップ側の端部までの寸法をHとすると、F<Hとする。この場合も、H−Fとしては、0.15mm〜0.60mm程度とする。
また、このピックアップ装置においても、負圧をかけることによりターゲットチップ11Aと粘着シート体21との間に剥離力を発生させる負圧室(図示省略)を備えている。そして、凹部55に負圧室が連通されている。そして、この負圧室が凹部55に連通されている。このため、凹部55が、粘着シート体21から隣接チップ11Bに加わる力の緩和乃至打消しを可能とする負圧を作用する変形防止手段Mを構成する。なお、スライド体52を水平方向に往復動させる機構や、この機構の動作を制御する制御手段等の図示を省略している。スライド体58を水平方向に往復動させる機構としては、公知公用の機構で構成でき、制御手段としても前記したようなマイクロコンピュータで構成できる。
次に、図4と図5に示すピックアップ装置で、ターゲットチップ11Aを粘着シート12から剥離する方法を説明する。まず、受け体Rとしてのスライド体52にて、ターゲットチップ11Aを粘着シート12を介して受けている状態とする。この場合、イのターゲットチップ11Aのニの隣接チップ11B側の端部(突出部)が、スライド体52よりも隣接チップ11B側に突出した状態とする。このため、このターゲットチップ11Aの突出部が凹部55の第3凹部55cに対応した状態となっている。また、ターゲットチップ11Aの上方には吸着コレット21が配置され、この吸着コレット21にて、ターゲットチップ11Aが吸着された状態となって、このターゲットチップ11Aがその位置に維持される。
そして、凹部55が負圧状態とされる。これによって、ターゲットチップ11Aの突出部の粘着シート21が下方へ吸引され、ターゲットチップ11Aから剥離する。また、この状態では、スライド体52の端部から、凹部55cの反ターゲットチップ側の端部までの範囲において、粘着シート21が凹部55c側に吸引される。すなわち、変形防止手段Mにて、粘着シート体から隣接チップに加わる力の緩和乃至打消しを可能とする負圧を作用することができる。
そして、この図5に示す状態から、スライド体52を矢印X3方法にスライドさせていく。これによって、ターゲットチップ11Aに粘着されている粘着シート21の下方に負圧状態となる隙間が形成され、この隙間がスライド体52のスライドに伴って、順次拡大していき、最終的に、このターゲットチップ11Aから粘着シート21を剥離することができる。その後は吸着コレット21を上昇させて、ボンディングポジションへターゲットチップ11Aを搬送することになる。
次に、図6は、上下動が可能なスライド体58を用いたピックアップ装置を示している。この場合、ステージ56の嵌合凹溝57に受け体Rとしてのスライド体58を、上下動可能として嵌合させている。なお、スライド体58を嵌合凹溝57に沿って矢印の方向に水平方向に往復動させる機構及びスライド体58を上下動させる機構や、これらの機構の動作を制御する制御手段等の図示を省略している。水平方向に往復動させる機構やスライド体58を上下動させる機構としては、公知公用の機構で構成でき、制御手段としても前記したようなマイクロコンピュータで構成できる。そして、この嵌合凹溝57に連通される凹部60を設けている。
そして、この嵌合凹溝57に連通される凹部60を設けている。この場合も、負圧をかけることにより前記ターゲットチップ11Aと粘着シート体12との間に剥離力を発生させる負圧室(図示省略)を備えている。そして、この負圧室が凹部60に連通されている。
図6に示すピックアップ装置で、ターゲットチップ11Aを粘着シート体12から剥離していく方法を説明する。ターゲットチップ11Aのピックアップは、図6(a)に示す状態(つまり、ステージ56の上面56aとスライド体58の上面58aとが同一面(水平面)上に配置される状態)から、スライド体58を図6(b)の矢印のように、所定寸だけ上昇させる。これによって、ステージ56の上面56aとスライド体58の上面58aとに所定寸の段差を生じさせる。
この状態では、負圧室を負圧状態として凹部60内を負圧状態としている。このため、ターゲットチップ11はスライド体58の凹部60側から突出した状態となっているので、スライド体58と、凹部60の反スライド体側の端縁部までの間で、下方へ引っ張られる。また、この状態では、図示省略しているが、吸着コレット21を、上方からターゲットチップ11の上面に接触させて、ターゲットチップ11を吸着コレット21にて吸引している状態としている。これによって、図6(b)に示すように、ターゲットチップ11がその位置で水平状を維持しつつ、スライド体58から突出しているターゲットチップ11の端部に粘着されていた粘着シート体12が剥がれる。また、隣接チップ11の凹部60へ突出している端部の粘着シート体12が剥がれる。
この状態から、図6(c)の矢印方向にスライド体58をスライドさせていく。これにより、順次粘着シート体12がターゲットチップ11から剥がれていく。そして、スライド体58の隣接チップ側の端縁が、ターゲットチップ11の反隣接チップ側の端縁に達した際に、ターゲットチップ11からの粘着シート体12の剥離が完了する。
この場合も、凹部60が、粘着シート体12から隣接チップ11Bに加わる力を緩和乃至打消しを可能とする負圧を作用する変形防止手段Mを構成する。
次に、図7は、受け体が上下動するブロック体62を用いたピックアップ装置を示している。ブロック体62は、矩形筒状体の第1ブロック63と、この第1ブロック63に遊嵌状に内嵌される矩形筒状体の第2ブロック64と、この第2ブロック64に内嵌される板形状の第3ブロック65とからなる。
また、ブロック体62は、ステージ66の嵌合凹所67に遊嵌状に嵌合され、第1ブロック63の外面と嵌合凹所67の内面との間に隙間68が設けられ、第2ブロック64の外面と第1ブロック63との間に隙間69が設けられ、第3ブロック65の外面と第2ブロック64の内面との間に隙間70が設けられている。
この場合、ブロック体62の各第1・第2・第3ブロック63,64,65はそれぞれ、独立して上下動が可能となっている。すなわち、各ブロック63,64、65は、公知公用の上下動機構で上下動可能となっている。また、各ブロック63,64、65の上下動機構は、マイクロコンピュータ等から構成される図示省略の制御手段で制御される。
この場合、ステージ66の嵌合凹所67の上方開口部には、凹部71が形成されている。また、負圧をかけることによりターゲットチップ21Aと粘着シート体21との間に剥離力を発生させる負圧室(図示省略)を備えている。そして、各隙間68,69,70及び凹部71に負圧室が連通されている。
次にこのピックアップ装置を用いてターゲットチップ11の剥離方法を説明する。まず、図7に示すように、ステージ66の上面66aから、ブロック体62全体を所定寸だけ上昇させた状態とする。この場合、各隙間68,69,70及び凹部71を負圧状態とする。この場合も、吸着コレット21にてターゲットチップ11Aを吸着保持している。
このため、ターゲットチップ11Aと隣接チップ11との間の粘着シート体12が凹部71内に引き込まれる吸引力が付与されることになる。すなわち、隣接チップ11Bに対して、粘着テープ12からの上昇させる力を受けることがない。
次に、第1ブロック63をそのままで、第2ブロック64及び第3ブロック65をさらに所定寸(ここでの所定寸とは、ステージ66の上面66aからブロック体62全体を小上昇させた所定寸と同一でも相違するものであってもよい。)だけ上昇させる。この際、コレット21のこの所定寸だけ上昇させ、ターゲットチップ11Aの第2ブロック64より外側の粘着シート体12を剥がす。
その後、第3ブロック65のみをさらに所定寸(ここでの所定寸とは、ステージ66の上面66aからブロック体62全体を小上昇させた所定寸と同一でも相違するものであってもよい。)だけ上昇させる。この際、吸着コレット21のこの所定寸だけ上昇させ、ターゲットチップ11Aの第3ブロック65より外側の粘着シート体12を剥がす。
これによって、粘着シート体12は、第3ブロック65の上面の範囲でターゲットチップ11Aに粘着されている状態となり、この状態から、コレット21を上昇させることによって、ターゲットチップ11Aをこの粘着シート体12から完全に剥離することができる。
このように、ピックアップ装置として、テーパ面26、27を備えたステージ16、すり鉢形状の窪み部54を有するステージ51を備えたもの、受け台Rとして、水平方向にスライドするもの、垂直方向に往復動するもの等の種々のタイプの装置を構成できる。これらのタイプは、ニードルによるチップの突き上げを回避でき、ターゲットチップ11Aを損傷や変形等させることなく、安定して剥離していくことができる。
本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、図1のピックアップ装置において、ステージ16として、矩形形状のブロック体であったが、他の形状、例えば、円盤形状体であってもよい。第2負圧部36では、チップ11が倣うテーパ面27を必要とするが、第1負圧部35では、必ずしもテーパ面を必要としない。また、負圧部35,36のエアを吸引するための吸引孔14としても、いずれのテーパ面26,27に開口してもよく、また、この負圧部35,36に開口する吸引孔14の数や口径等は任意である。
テーパ面27に倣うチップ11として、スライド体17のスライド方向に沿って複数枚有する場合、2枚に限るものではない。すなわち、粘着シート体12の折れ曲がり部Hが、隣り合うチップ間の隙間にあればよい。
また、ステージ16上に扁平V字溝25を設ける場合、その深さ(ステージ上面34から底ライン部25aまでの深さ)としては、例えば、0.1〜3mm程度である。この場合、剥離しようとするチップ11の大きさや厚さ、さらには、粘着シート体12の厚さ等によって相違する。図例のような扁平V字溝25を設ける場合、スライド体側テーパ面26と反スライド体側テーパ面27との傾斜角度としては、同じ角度であっても、相違する角度であってもよい。剥離すべきチップ11のスライド体17のスライド方向と直交する方向における周辺に、スライド側体テーパ面26からスライド体17に向かって上傾となる傾斜部(図示省略)を設けたものであってもよい。
なお、スライド体17、52,58をスライドさせる場合、負圧室37のエアを吸引しつつスライドさせても、負圧室37が予定の負圧状態となった状態で、スライドを開始しても、スライドが完了した後、負圧室37のエアの吸引を開始してもよい。
変形防止手段Mとして各実施形態では、隣接チップ11Bに粘着している粘着シート12の一部を剥離するものであったが、剥離させないものであってもよい。すなわち、ターゲットチップ11Aのピックアップ動作中に、粘着シート12から隣接チップ11Bを作用する力が軽減乃至打消されず、この隣接チップ11Aが変形しなければよい。
11 チップ
12 粘着シート体
16、51、56 ステージ
17、52,58 スライド体
23 支持面
27 傾斜平面(反スライド体側テーパ面)
37 負圧室
54 窪み部
56 ステージ
62 ブロック体
M 変形防止手段
P ピックアップポジション
Q ボンディングポジション
R 受け体

Claims (6)

  1. 複数の矩形のチップが貼り付けられた粘着シート体から前記チップを剥離して分離するものであり、前記複数のチップのうち分離対象とするターゲットチップを順次剥離するピックアップ装置であって、
    前記粘着シート体を介して前記ターゲットチップに隣接する隣接チップを支持する支持面を備え、隣接チップの辺のうち前記ターゲットチップに対向する対向辺に沿って凹部を前記支持面に形成し、前記ターゲットチップを剥離する時には、前記ターゲットチップに隣接する隣接チップにおける、粘着シート体のターゲットチップ側を下方側へ剥離すべき負圧を作用させて、前記粘着シート体から前記隣接チップに上昇させる力の付与を緩和乃至打消す変形防止手段を、前記凹部が構成し、負圧をかけることにより前記ターゲットチップと前記粘着シート体との間に剥離力を発生させる負圧室を備えるとともに、粘着シート体を介して前記ターゲットチップを支持する受け体を備え、前記受け体を移動させることにより、前記負圧室内の負圧によって前記粘着シート体と前記ターゲットチップ間の剥離を行うものであり、かつ、前記受け体は、前記粘着シート体が載置されるステージ上に配設され、前記ターゲットチップの剥離動作開始時に、前記受け体の上面より前記支持面の受け体対向面が低位置にあり、この高低差よりも前記受け体から凹部の反ターゲットチップ側の端縁部までの寸法を大きくしたことを特徴とするピックアップ装置。
  2. 前記支持面の凹部が前記負圧室に連通されていることを特徴とする請求項1に記載のピックアップ装置。
  3. 前記受け体は、前記粘着シート体が載置されるステージ上に配設され、前記粘着シート体に対して平行方向に移動可能となされたスライド体であって、前記受け体の移動によって、前記ターゲットチップと粘着シート体とを剥離することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のピックアップ装置。
  4. 前記受け体は、複数のチップが貼り付けられた前記粘着シート体が載置されるステージに配設され、前記粘着シート体に対して垂直方向に移動可能となされたブロック体であって、前記受け体の移動によって、前記ターゲットチップと粘着シート体とが剥離されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のピックアップ装置。
  5. 前記ステージ上の前記隣接チップに対応する領域に設けられ、前記ターゲットチップよりも深い所定の深さ位置から前記ターゲットチップから離れる方向に沿って上傾となる傾斜平面を備え、前記粘着シート体を介して隣接チップを前記傾斜平面に倣わせることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のピックアップ装置。
  6. 前記ステージは、前記ターゲットチップに対応する位置を中心として、前記隣接チップに対応する領域に設けられ、前記ターゲットチップと比較して所定の深さ位置から前記ターゲットチップから離れるいずれの方向に沿っても上傾となるよう配置された逆円錐台乃至逆円錐体形状の窪み部を備え、前記粘着シート体を介して隣接チップを前記窪み部の逆円錐台面に倣わせることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のピックアップ装置。
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