JP4816654B2 - チップ剥離装置およびチップ剥離方法ならびにチップピックアップ装置 - Google Patents

チップ剥離装置およびチップ剥離方法ならびにチップピックアップ装置 Download PDF

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本発明は、ウェハから切り出されシートに貼り付けられた状態のチップをピックアップする際に、チップとシートとの剥離を促進するチップ剥離装置およびチップ剥離方法ならびにこのチップ剥離装置を用いたチップピックアップ装置に関するものである。
半導体装置の製造工程において、半導体チップは多数の個片チップより成るウェハから切り出される。この個片チップの切り出しは、粘着性のシートにウェハを貼り付けた状態で行われ、切り出された個片チップは取り出しノズルによってシートからピックアップされる。このピックアップ作業においては、個片チップをシートから剥離する必要があり、このチップ剥離は従来よりシートを下面側から吸着した状態で、シートの下面側からチップをピンによって突き上げて剥離させるエジェクタ方式が主に用いられていた。
近年の電子部品の小型化に伴ってチップは薄型化する傾向にあり、100μm以下の極薄のチップが実用化されるようになっている。このように薄型化したチップは低剛性で撓みやすく極めて破損しやすいことから、従来技術で用いられていたエジェクタによる方法でチップをシートから剥離させると、チップの割れや欠けなどのダメージを生じる場合があった。このため、チップのピックアップ時にシートを下面側から真空吸引するとともに、ピン以外の突き上げ部材によって突き上げることにより剥離動作を行う方式が用いられるようになっている(特許文献1参照)。特許文献1に示す例では、大きさの異なる複数の突き上げブロックを同軸位置に多段配置し、ピックアップ動作において順次突き上げ範囲を変えながらシートの下面側を突き上げるようにしている。
特開2005−117019号公報
しかしながら、チップの薄型化はますます進行する趨勢にあり、上述の特許文献に示すように真空吸引による剥離方式を用いてもなお確実に効率よくチップを剥離することが困難になりつつある。すなわちチップは近年薄型化するとともに、ダイボンディング用の接着剤が予めダイアタッチフィルムの形で貼着された形態で用いられる場合がある。このような場合には、チップは撓みやすくて取り扱いが難しい上にシートとの貼着力が従来よりも強く、ピックアップ時のシートからの剥離難度が増している。このため、このような薄型のチップにダメージを与えることなく、確実に効率よくシートから剥離させる技術が求められていた。
そこで本発明は、薄型のチップにダメージを与えることなく確実に効率よくシートから剥離させることができるチップ剥離装置およびチップ剥離方法ならびにチップピックアップ装置を提供することを目的とする。
本発明のチップ剥離装置は、シートに貼り付けられた板状のチップをピックアップするチップピックアップ装置において、取出しノズルによって前記チップをシート保持部に保持された前記シートから取り出す際に、前記シートの下面に当接して前記チップとシートとの剥離を促進するチップ剥離装置であって、前記シートの下面を吸着する吸着面が設けられ前記シート保持部に対して相対的に昇降する吸着昇降部と、前記チップの外縁形状に対応して前記吸着面に設定された矩形状のチップ範囲の内側に前記チップ範囲よりも小さい開口サイズで開口する矩形開口部と、前記矩形開口部に相対昇降動作が自在に嵌合して設けられ上昇状態において上面が前記吸着面から突出する第1昇降部材と、前記第1昇降部材に対して相対昇降動作が自在に設けられ上昇状態において上面が第1昇降部材の上面から突出する第2昇降部材と、前記第2昇降部材に対して相対昇降動作が自在に設けられ上昇状態において上面が第2昇降部材の上面から突出する第3昇降部材と、前記第1昇降部材、第2昇降部材および第3昇降部材をそれぞれ昇降させる第1昇降機構、第2昇降機構および第3昇降機構と、前記吸着面において前記チップ範囲の外側に設けられた吸着孔と、前記第1昇降部材の上面において前記第3昇降部材を平面視して囲んで配置された吸着開口部と、前記吸着開口部および前記吸着孔から真空吸引する真空吸引手段とを備え、前記第1昇降部材の平面形状は、前記矩形開口部に嵌合する第2昇降部材の外縁を構成する矩形外縁線のうち、少なくとも4辺の中点を含む直線部を外形線の一部とする形状であり、前記第2昇降部材の平面形状は、前記第1昇降部材の上面において前記矩形外縁線のコーナ部を少なくとも含む外縁部から前記第3昇降部材を囲む前記吸着開口部に向けて内側に延出する形状であり、前記第1昇降部材、第2昇降部材および第3昇降部材のそれぞれの相対昇降動作を所定の昇降順序と時間差を組み合わせた昇降パターンで行いながら前記吸着孔および吸着開口部から真空吸引して前記シートを下方に撓ませることにより、前記チップの外縁部を剥離の起点として前記チップと前記シートとを剥離させ、さらに、前記第2昇降部材の平面形状は前記コーナ部側が突状であり、前記コーナ部を起点として発生した剥離を前記第2昇降部材に沿って内側へ進展させる
本発明のチップ剥離方法は、シートに貼り付けられた板状のチップをピックアップするチップピックアップ装置において、取出しノズルによって前記チップをシート保持部に保持された前記シートから取り出す際に、前記シートの下面にチップ剥離装置を当接させて前記チップとシートとの剥離を促進するチップ剥離方法であって、前記チップ剥離装置は、前記シートの下面を吸着する吸着面が設けられ前記シート保持部に対して相対的に昇降する吸着昇降部と、前記チップの外縁形状に対応して前記吸着面に設定された矩形状のチップ範囲の内側に前記チップ範囲よりも小さい開口サイズで開口する矩形開口部と、前記矩形開口部に相対昇降動作が自在に嵌合して設けられ上昇状態において上面が前記吸着面から突出する第1昇降部材と、前記第1昇降部材に対して相対昇降動作が自在に設けられ上昇状態において上面が第1昇降部材の上面から突出する第2昇降部材と、前記第2昇降部材に対して相対昇降動作が自在に設けられ上昇状態において上面が第2昇降部材の上面から突出する第3昇降部材と、前記第1昇降部材、第2昇降部材および第3昇降部材をそれぞれ昇降させる第1昇降機構、第2昇降機構および第3昇降機構と、前記吸着面において前記チップ範囲の外側に設けられた吸着孔と、前記第1昇降部材の上面において前記第3昇降部材を平面視して囲んで配置された吸着開口部と、前記吸着開口部および前記吸着孔から真空吸引する真空吸引手段とを備え、前記第1昇降部材の平面形状は、前記矩形開口部に嵌合する第2昇降部材の外縁を構成する矩形外縁線のうち、少なくとも4辺の中点を含む直線部を外形線の一部とする形状であり、前記第2昇降部材の平面形状は、前記第1昇降部材の上面において前記矩形外縁線のコーナ部を少なくとも含む外縁部から前記第3昇降部材を囲む前記吸着開口部に向けて内側に延出する形状であり、前記第1昇降部材、第2昇降部材および第3昇降部材のそれぞれの相対昇降動作を所定の昇降順序と時間差を組み合わせた昇降パターンで行いながら前記吸着孔および吸着開口部から真空吸引して前記シートを下方に撓ませることにより、前記チップの外縁部を剥離の起点として前記チップと前記シートとを剥離させ、さらに、前記第2昇降部材の平面形状は前記コーナ部側が突状であり、前記コーナ部を起点として発生した剥離を前記第2昇降部材に沿って内側へ進展させる
本発明のチップピックアップ装置は、シートに貼り付けられた板状のチップをピックアップするチップピックアップ装置であって、前記シートを保持するシート保持部と、ノズル昇降機構によって前記シート保持部に対して相対的に昇降し、前記チップの上面に当接してこのチップを吸着保持するとともに平坦な状態に保つ保持面が設けられた取出しノズルと、前記シート保持部の下方に配設され前記シートの下面に当接して前記チップとシートとの剥離を促進させるチップ剥離装置とを備え、前記チップ剥離装置は、請求項1または2のいずれかに記載のチップ剥離装置である。
本発明によれば、シートの下面を吸着する吸着面から突出する第1昇降部材、第1昇降部材の上面から突出する第2昇降部材および第2昇降部材の上面から突出する第3昇降部材を備えた構成において、第1昇降部材、第2昇降部材および第3昇降部材のそれぞれの相対昇降動作を所定の昇降順序で組み合わせた昇降パターンで行いながら吸着孔および吸着開口部から真空吸引してシートを下方に撓ませてチップの外縁部を剥離の起点としてチップとシートとを剥離させ、さらに、第2昇降部材の平面形状はコーナ部側が突状であり、このコーナ部を起点として発生した剥離を第2昇降部材に沿って内側へ進展させる構成を用いることにより、薄型のチップにダメージを与えることなく確実に効率よくシートからチップを剥離させることができる。
図1は本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置の構成を示すブロック図、図2は本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における取出しノズルの部分断面図、図3は本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における剥離促進機構の斜視図、図4は本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における剥離促進機構の部分断面図、図5、図6は本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における剥離促進機構の平面図、図7、図8、図9、図10は本発明の一実施の形態のチップ剥離方法の工程説明図である。
まず図1を参照してチップピックアップ装置の構成について説明する。このチップピックアップ装置は、ダイシングによって個片に分割されシートに貼り付けられた状態の半導体チップを、真空吸引用の開口部を有する取出しノズルで吸着保持してピックアップする機能を有するものである。図1においてチップ供給部1は、XYテーブル2に立設されたブラケット3上に保持テーブル4を結合して構成されている。保持テーブル4には複数の半導体チップ6(以下、単に「チップ6」と略記する)が貼り付けられたシート5が保持されている。保持テーブル4はシート5を保持するシート保持部となっている。ここで、チップ6は薄化加工された薄型チップであり、剛性が小さく撓みやすい特性を有している。
保持テーブル4の下方には剥離促進機構7(チップ剥離装置)が配設されている。剥離促進機構7は、以下に説明するピックアップヘッド8によるチップ6のピックアップ動作において、シート5の下面に当接してチップ6とシート5との剥離を促進させる機能を有している。XYテーブル2を駆動することにより、ピックアップ対象のチップ6は剥離促進機構7に対して位置合わせされる。チップ供給部1の上方には、移動テーブル9に装着されたピックアップヘッド8が水平動自在に配設されている。ピックアップヘッド8の下部には、取出しノズル20が装着されており、取出しノズル20はピックアップヘッド8に内蔵されたノズル昇降機構によって昇降自在となっている。
図2に示すように、取出しノズル20には真空吸引用の開口部20aが設けられており、開口部20aの下面には吸着板20bが装着されている。吸着板20bは焼結体などの多孔質材より製作されており、真空吸引源(図示省略)を駆動して開口部20aから真空吸引(矢印a)することにより、吸着板20bの下面の保持面20dにチップ6の全範囲を均等に吸着して保持することができるようになっている。吸着板20bの外周側面には、樹脂膜など気密性を有するシール膜20cが設けられており、真空吸着時の吸着性能を確保するようにしている。
保持面20dは平坦面に加工されており、薄くて撓みやすいチップ6を対象とする場合にあっても、チップ6の全範囲を真空吸着によって保持面20dに密着させて保持することにより、チップ6を平坦な状態に保つことができる。すなわち、取出しノズル20はノズル昇降機構によって保持テーブル4に対して相対的に昇降し、吸着板20bの下面にはチップ6の上面に当接してこのチップ6を吸着保持するとともに平坦な状態に保つ保持面
20dが設けられている。
シート5から剥離されたチップ6は、取出しノズル20によって真空吸着によりピックアップされる。ピックアップされたチップ6は、移動テーブル9によってピックアップヘッド8が移動することにより、取出しノズル20とともに基板保持テーブル10の上方に移動する。そしてここで取出しノズル20を昇降させることにより、チップ6は基板保持テーブル10に保持された基板11上に実装される。
保持テーブル4の上方には、カメラ13を備えた撮像部12が配設されている。撮像部12はシート5上のチップ6を上方から撮像し、撮像結果を画像認識部14に対して出力する。画像認識部14はこの撮像結果を認識処理することにより、チップ6の位置を検出する。演算部15はCPUであり、記憶部16に記憶されたプログラムを実行することにより各種動作処理や演算を行うことにより、以下に説明する各部を制御する。記憶部16は各部の動作に必要なプログラムや認識対象のチップ6のサイズや、シート5上での配列データなどの各種データを記憶する。
機構制御部17は、ピックアップヘッド8およびピックアップヘッド8を移動させる移動テーブル9、剥離促進機構7、XYテーブル2を制御する。XYテーブル2,保持テーブル4,移動テーブル9、演算部15および機構制御部17は、位置検出手段によるチップ6の位置検出結果に基づいてピックアップ対象のチップを取出しノズル20の開口部20aに対して相対的に位置決めする位置決め手段となっている。表示部18は撮像されたチップ6の画像や操作・入力時の画面を表示する。操作・入力部19はキーボードなどの入力装置であり、操作入力やデータ入力を行う。
次に図3、図4、図5を参照して、剥離促進機構7の構成について説明する。図3に示すように剥離促進機構7は、機構本体部7a,機構本体部7aに昇降自在に保持された支持軸部21および剥離ツール22より構成される。剥離ツール22は対象となるチップ6の形状・サイズに応じて別体で準備され、支持軸部21の上面に交換自在に装着される。
機構本体部7a内にはツール昇降機構(図示省略)が内蔵されており、ツール昇降機構を駆動することにより、剥離ツール22は保持テーブル4に保持されたシート5に対して下面側から相対的に昇降する。剥離ツール22の上面はシート剥離動作においてシート5の下面を吸着する吸着面22aとなっている。したがって、剥離ツール22は、シート5の下面を吸着する吸着面22aが設けられ保持テーブル4に対して相対的に昇降する吸着昇降部となっている。
図3,図5に示すように、吸着面22aには、ピックアップの対象となるチップ6の外縁形状に対応して、平面視して矩形状のチップ範囲22cが設定されている。剥離ツール22をピックアップ対象のチップ6に位置合わせした状態では、チップ範囲22cはチップ6の外形と略一致する。
チップ範囲22cの内側には、チップ範囲22cよりも小さい開口サイズで開口する矩形開口部22dが、支持軸部21に設けられた嵌合孔21bと連通して設けられている。矩形開口部22dおよび嵌合孔21bには、第1昇降部材23が剥離ツール22に対して相対昇降動作が自在に嵌合して設けられている。第1昇降部材23は第1昇降機構27によって昇降駆動され、上昇状態において第1昇降部材23の上面23aは、吸着面22aから図4(b)に示す第1昇降代h1だけ突出する。
第1昇降部材23には上下方向に貫通する嵌合孔23bが設けられており、嵌合孔23bには第2昇降部材24が相対昇降動作が自在に嵌合している。さらに第2昇降部材24
には上下方向に貫通する嵌合孔24cが設けられており、嵌合孔24cには第3昇降部材25が相対昇降動作が自在に嵌合して設けられている。第2昇降部材24、第3昇降部材25がそれぞれ嵌合孔23b、嵌合孔24cに嵌合した状態において、第2昇降部材24の上部に設けられた突没部24aおよび第3昇降部材25の上部に設けられたチップ突き上げ部25aは第1昇降部材23の上面23aまで到達する。第1昇降部材23の上面23aには、突没部24aおよびチップ突き上げ部25aを平面視して囲む形状で、吸着開口部23cが開口している(図5参照)。
第2昇降部材24、第3昇降部材25はそれぞれ第2昇降機構28、第3昇降機構29によって昇降駆動され、第2昇降部材24の上昇状態において、突没部24aの上面24bは上面23aよりも第2昇降代h2だけ突出する。また第3昇降部材25の上昇状態において、チップ突き上げ部25aの上端部は突没部24aよりも第3昇降代h3だけ突出する。これらh1,h2,h3の数値は、後述するチップ剥離動作が良好に行えるよう、試行結果に基づいて設定される。
嵌合孔23bの上部には孔径が拡大した段差部23dが設けられており、第2昇降部材24の上部は段差部23dによって下方から係止される形状となっている。同様に嵌合孔24cの上部には孔径が拡大した段差部24dが設けられており、第3昇降部材25の上部は段差部24dによって下方から係止される形状となっている。
このような構成により、第1昇降機構27を駆動することによって第1昇降部材23のみならず、第2昇降部材24、第3昇降部材25も同時に剥離ツール22に対して相対昇降動作を行う。また第2昇降機構28を駆動することによって第2昇降部材24のみならず、第3昇降部材25も同時に第1昇降部材23に対して相対昇降動作を行う。すなわち、第1昇降部材23、第2昇降部材24、第3昇降部材25を同時に剥離ツール22に対して相対昇降動作を行わせる場合には第1昇降機構27を駆動する。また第2昇降部材24、第3昇降部材25を同時に第1昇降部材23に対して相対昇降動作を行わせる場合には第2昇降機構28を駆動する。そして第3昇降部材25のみを第2昇降部材24に対して相対昇降動作を行わせる場合には第3昇降機構29を駆動する。なお、本実施の形態においては、第1昇降機構27、第2昇降機構28はいずれもエアシリンダなど上昇位置と下降位置の2位置のみが設定可能な昇降機構であり、第3昇降機構29はサーボモータ駆動の直動機構など、上昇位置や上昇速度が可変設定可能な昇降機構を用いている。
図4(a)は図3におけるA−A断面を示しており、チップ範囲22cの外側には、同心配置で複数の吸着孔22bが設けられている。それぞれの吸着孔22bは垂直な吸引孔22eと連通しており、吸引孔22eはさらに吸引孔22f、22g、23eを介して吸着開口部23cに連通している。さらに吸引孔22eは支持軸部21の内部に設けられた吸引路21aを介して真空吸引源26と連通している。真空吸引源26を駆動することにより吸着孔22bおよび吸着開口部23cから真空吸引し(矢印c,d)、これにより後述するように、チップ6からシート5を剥離させるためのシート剥離動作が行われる。真空吸引源26は、吸着孔22bおよび吸着開口部23cから真空吸引する真空吸引手段となっている。
図5(b)に示すように、第1昇降部材23の上面23aの平面形状は、矩形開口部22dに僅かな嵌合隙間で嵌合する第2昇降部材23の外縁を構成する矩形外縁線23fのうち、少なくとも4辺の中点Cを含む直線部Lを外形線の一部とする形状となっている。また突没部24aの上面24bの平面形状は、第1昇降部材23の上面23aにおいて、矩形外縁線23fのコーナ点P近傍のコーナ部を少なくとも含む外縁部から、第3昇降部材25のチップ突き上げ部25aを囲む吸着開口部23cに向けて内側に延出する形状となっている。突没部24a上面24bは、後述するように、剥離ツール22をシート5の
下面に対して上昇させてシート5のチップ6からの剥離を促進させるシート剥離動作において、シート5の下面に当接して部分的に支持する機能を有するものである。
すなわちチップ6に貼着された状態にあるシート5が、チップ6とともに突没部24aによってチップ6の外縁部において部分的に支持されている状態で、吸着孔22bや吸着開口部24から真空吸引して吸引力をシート5に下面側から及ぼすことにより、チップ6の外縁部においてシート5とチップ6との貼着界面に口開きを生じさせ(図7(b)参照)、これにより、シート5をチップ6の外縁部を起点として剥離させるようにしている。
このような機能を満足させるため、本実施の形態においては突没部24aの平面形状および配置を図5に示すような設定としている。すなわち突没部24aの平面形状は、細長矩形の一方側を2面カットして状部24eとした細長形状の5角形となっている。そして突没部24aの配置は、突状部24eをコーナ点Pに近接させて突状部24eの各辺をチップ範囲22cの外縁線から所定の間隔rだけ内側に位置させ、突状部24eの反対側をチップ範囲22cの対角方向内側に吸着開口部23cまで延出させた配置となっている。突没部24aをこのような形状とすることにより、コーナ部近傍を起点として発生した剥離を突没部24aに沿って内側に進展させて、剥離を促進することが可能となっている。なお突没部24aの平面形状としては、上述のような細長形状の5角形が望ましいが、これ以外の形状、例えば円形や楕円形または多角形など、各種の形状を選択することができる。
ここで、間隔rは突没部24aがシート5の下面に当接してチップ6をシート5を介して下方から支持した状態において、チップ6が突没部材24aからオーバハング状態ではみ出した寸法に相当する。間隔rが大きすぎてもまた反対に小さすぎてもシート5を下方に引き下げてチップ6との間に口開きを生じさせることができにくくなることから、間隔rには適正範囲が存在する。この適正範囲は、チップの厚み・サイズ・剛性、シート5の剛性、チップ6との貼着力、シート5に作用する吸引力の大きさなど各種要素に依存しており、実際に口開き試験を試行した結果に基づいて決定される。
上記構成において、第1昇降部材23、第2昇降部材24および第3昇降部材25のそれぞれの相対昇降動作を所定の昇降順序で組み合わせた昇降パターンで行いながら、吸着孔22bおよび吸着開口部23cから真空吸引してシート5を下方に撓ませることにより、チップ6の外縁部を剥離の起点としてチップ6とシート5とを剥離させることができる。上記実施形態においては、第1昇降部材23、第2昇降部材24および第3昇降部材25の順序で、チップ6の外縁側から内側に向かってこれらの昇降部材を順次上昇させる昇降パターンや、第1昇降部材23、第2昇降部材24および第3昇降部材25を同時に一括して上昇させた後に、第1昇降部材23、第2昇降部材24を順次外側から下降させる昇降パターンを用いるようにしている。
なお、第1昇降部材23の上面23aの形状、突没部24aの形状・配置についても、図5に示す形態には限定されず、種々の変更が可能である。例えば、図6(a)に示す例では、第1昇降部材23の上面23aの平面形状として、図5(b)に示す矩形外縁線23fのうち上面23aの4つのコーナ部23gの頂点近傍の所定範囲、すなわちコーナ点Pを含んで突没部24aの先端部24eよりも広く設定された範囲を欠いた形状となっている。そして第2昇降部材24の突没部24aの平面形状は、先端部24eがコーナ部23gまで延出して設けられて上記上面23aが部分的に切り欠かれた所定範囲の一部を占位する形状、すなわち前述の所定範囲のうち少なくともコーナ点Pを含む位置を突没部24aの先端部24eが占める形状となっている。
また図6(b)に示す例では、チップ範囲22cの内側において、矩形外形線23fの
コーナ部からチップ突き上げ部25aを囲む吸着開口部23cに向けて延出する突没部24aの他に、矩形外形線23fの中点近傍から吸着開口部23cに向けて延出する突没部24a*を追加して設けた形態となっている。すなわち、第2昇降部材24の平面形状は、第1昇降部材23の上面において矩形外縁線23fのコーナ部を少なくとも含む外縁部から、第3昇降部材25aを囲む吸着開口部23cに向けて内側に延出する形状となっている。
第1昇降部材23の上面23aの形状、突没部24aの形状・配置は、上記以外の構成を採用することも可能であり、要はチップの厚み・サイズ・剛性、シート5の剛性、チップ6との貼着力、シート5に作用する吸引力の大きさなど前述の各種要素と、前述の間隔rとの組み合わせによって、チップ6の外縁部においてシート5とチップ6との貼着界面を口開きさせるのに適正な条件が満たされればよい。
このチップのピックアップ装置は上記のように構成されており、次に図7,図8を参照して、このチップのピックアップ装置によるチップピックアップ動作におけるチップ剥離方法について説明する。ここではチップ6として薄型で剛性が低く、エジェクタピンを用いる従来方法ではダメージを生じやすい種類のものを対象とする例を示している。
図7(a)は、剥離促進機構7の剥離ツール22をピックアップ対象となるチップ6に位置合わせした後、剥離ツール22を上昇させて(矢印f)、吸着面22aをシート5の下面に当接させた状態を示している。すなわち保持テーブル4を移動させることによりチップ6が貼着されたシート5を水平移動させ、ピックアップ対象のチップ6の位置を吸着面22aの上面のチップ範囲22c(図5)に合わせる。このとき、剥離ツール22において第1昇降部材23、第2昇降部材24、第3昇降部材25はいずれも没入状態にあり、吸着面22aと同一高さレベルにある。
次いで図7(b)に示すように、第1昇降機構27を駆動して第1昇降部材23、第2昇降部材24、第3昇降部材25を同時に上昇させる(矢印g)。これにより、第1昇降部材23の上面23a、突没部24aの上面24b、チップ突き上げ部25aの上端部はいずれも吸着面22aから規定の第1昇降代h1(図4(b)参照)だけ突出した状態となり、この状態でシート5の下面に当接してシート5を突き上げる。そしてこの状態で、真空吸引源26を駆動して、吸引路21aを介して吸着孔22b、吸着開口部23cから真空吸引する(矢印c、d)。
これにより、チップ範囲22cの外側に位置するシート5は吸着孔22bによって真空吸引されて吸着面22aに吸着保持されるとともに、ピックアップ対象のチップ6の下面のシート5のうち、チップ6のチップ外縁部6aの下面に位置するシート5aが下方に吸引され、チップ外縁部6aにおいてシート5aとチップ6との貼着界面には、シート5がチップ6から下方に引き剥がされた口開きが生じる。このとき、上面23aの外縁のエッジはチップ6の外縁から僅かに内側の部分に位置しており、チップ6はその大部分が上面23aによって下面側から保持されていることから、シート5が下方に吸引された状態においてシート5をチップ6方引き剥がす力はチップ外縁部6aのみに作用する。従って薄型のチップ6を対象とする場合においても、チップ6には大きな曲げ応力が作用しない。これにより、チップ6の破損を招くことなく、チップ外縁部6aにおいてシート5を確実に剥離させて口開きを生じさせることができる。
次に図8(a)に示すように、第2昇降機構28を駆動して、第2昇降部材24を第3昇降部材25とともに同時に第1昇降部材23に対して上昇させる。これにより、第2昇降部材24の上面24b、チップ突き上げ部25aの上端部はいずれも上面23aから規定の第2昇降代h2(図4(b)参照)だけ突出した状態となり、この状態で吸着孔22
bおよび吸着開口部23cからの真空吸引をさらに継続することにより、外縁部6aを起点として生じたチップ6とシート5との剥離が突没部24aに沿って内側へ進展する。この結果、突没部24a、チップ突き上げ部25aによって下面側から支持された部分を除いて、ピックアップ対象のチップ6の広い範囲においてシート5がチップ6から剥離した状態となる。
次いで図8(b)に示すように、第3昇降機構29を駆動して、第3昇降部材25を第2昇降部材24に対して上昇させる。これにより、チップ突き上げ部25aの上端部は上面24bから規定の第3昇降代h3(図4(b)参照)だけ突出した状態となる。そしてこの状態で吸着孔22bおよび吸着開口部23cからの真空吸引をさらに継続することにより、チップ突き上げ部25aによって突き上げられた部分のシート中央部5bを除いて、シート5はチップ6から大部分が剥離される。このとき、第3昇降機構29による上昇動作は、シート5をチップ6から徐々に剥離させるのに適した速度パターンによって行われる。
そしてチップ6の取出しノズル20による取り出しはこの状態で行われる。すなわち、図8(b)に示すように、取出しノズル20を取り出し対象のチップ6に対して位置合わせしながら昇降動作を行わせ(矢印j)、吸着板20bをチップ6の上面に当接させた状態で、開口部20aから真空吸引(矢印a)する。これにより、チップ6は吸着板20bによって吸着保持される。そしてこの状態で取出しノズル20が上昇することにより、チップ6はシート5から最終的に剥離して取り出される。
すなわち上述のチップ剥離方法では、第1昇降部材23、第2昇降部材24および第3昇降部材25を同時に第1高さ(h1)まで上昇させ、次いで第2昇降部材24および第3昇降部材25を前記第1高さより高い第2高さ(h1+h2)まで同時に上昇させ、次いで第3昇降部材25を第2高さより高い第3高さ(h1+h2+h3)まで上昇させる昇降パターンを用いた形態となっている。
なお、本実施の形態に示すチップのピックアップ装置においては、第1昇降部材23、第2昇降部材24、第3昇降部材25をそれぞれ個別に昇降させることが可能となっていることから、第1昇降部材23、第2昇降部材24、第3昇降部材25のそれぞれの相対昇降動作を所定の昇降順序で組み合わせた幾通りかの昇降パターンで行いながらシート5をチップ6から剥離させることが可能となっている。例えば、図9,図10に示すような動作パターンを用いても良い。
まず図9(a)は、図7(a)に示す状態から、第1昇降部材23、第2昇降部材24、第3昇降部材25を同時に上昇させた後の状態を示している。ここでは第1昇降機構27を駆動して予め設定された第4高さh4だけ第1昇降部材23、第2昇降部材24、第3昇降部材25を上昇させる(矢印l)。ここでh4の数値は、チップ剥離動作が良好に行われるよう、試行結果に基づいて設定される。これにより、第1昇降部材23の上面23a、突没部24aの上面24b、チップ突き上げ部25aの上端部はいずれも吸着面22aから第4高さh4だけ突出した状態となり、この状態でシート5の下面に当接する。そしてこの状態で、真空吸引源26を駆動して、吸引路21aを介して吸着孔22b、吸着開口部23cから真空吸引する(矢印c、d)。
これにより、チップ範囲22cの外側に位置するシート5は吸着孔22bによって真空吸引されて吸着面22aに吸着保持されるとともに、ピックアップ対象のチップ6の下面のシート5のうち、チップ6のチップ外縁部6aの下面に位置するシート5aが下方に吸引され、チップ外縁部6aにおいてシート5aとチップ6との貼着界面には、シート5がチップ6から下方に引き剥がされた口開きが生じる。このとき、上面23aの外縁のエッ
ジはチップ6の外縁から僅かに内側の部分に位置しており、チップ6はその大部分が上面23aによって下面側から保持されていることから、シート5が下方に吸引された状態においてシート5をチップ6方引き剥がす力はチップ外縁部6aのみに作用する。従って薄型のチップ6を対象とする場合においても、チップ6には大きな曲げ応力が作用せず、チップ6の破損を招くことなく、チップ外縁部6aにおいてシート5を確実に剥離させて口開きを生じさせることができる。
次に図9(a)に示すように、第1昇降機構27を駆動して第1昇降部材23を第4高さh4だけ下降させて上面23aを吸着面22aと同一高さレベルに合わせるとともに、第2昇降機構28を駆動して、第2昇降部材24を第3昇降部材25とともに同時に第1昇降部材23に対して第4高さh4だけ上昇させる。これにより、突没部24aの上面24b、チップ突き上げ部25aの上端部はいずれも上面23aから規定の第4高さh4だけ突出した状態となる。そしてこの状態で吸着孔22bおよび吸着開口部23cからの真空吸引をさらに継続することにより、チップ外縁部6aを起点として生じたチップ6とシート5との剥離が突没部24aに沿って内側へ進展する。この結果、突没部24a、チップ突き上げ部25aによって下面側から支持された部分を除いて、ピックアップ対象のチップ6の広い範囲においてシート5がチップ6から剥離した状態となる。
次いで図10(a)に示すように、第2昇降機構28を駆動して第2昇降部材24を第4高さh4だけ下降させて上面24bを上面23aと同じ高さレベルに合わせるとともに、第3昇降機構29を駆動して、第3昇降部材25を第2昇降部材24に対して第4高さh4だけ上昇させる。これにより、チップ突き上げ部25aの上端部は上面24bから規定の第4高さh4だけ突出した状態となる。そしてこの状態で吸着孔22bおよび吸着開口部23cからの真空吸引をさらに継続することにより、チップ突き上げ部25aによって突き上げられた部分のシート中央部5bを除いて、シート5はチップ6から大部分が剥離される。このとき、第3昇降機構29による上昇動作は、シート5をチップ6から徐々に剥離させるのに適した速度パターンによって行われる。
そしてチップ6の取出しノズル20による取り出しはこの状態で行われる。すなわち、図8(b)に示すように、取出しノズル20を取り出し対象のチップ6に対して位置合わせしながら昇降動作を行わせ(矢印j)、吸着板20bをチップ6の上面に当接させた状態で、開口部20aからの真空吸引(矢印a)する。これにより、チップ6は吸着板20bによって吸着保持される。そしてこの状態で取出しノズル20が上昇することにより、チップ6はシート5から最終的に剥離して取り出される。
また上記実施の形態においては、吸着開口部23cを円形の凹部とした例を示しているが、取り出し対象のチップ6の有効に撓ませることが可能な形状であれば、吸着開口部23cの形状は円形以外の形状でもよい。さらにチップ突き上げ部25aの上面の形状も、球面が望ましいが、シート5の下面に当接してこのシート5の過大な撓みを防止することが可能な形状であれば、球面以外の形状を用いてもよい。
上記説明したように、本実施の形態に示すチップ剥離装置においては、シートの下面を吸着する吸着面から突出する第1昇降部材23、第1昇降部材23の上面から突出する第2昇降部材24および第2昇降部材24の上面から突出する第3昇降部材25を備えた構成において、第1昇降部材23、第2昇降部材24および第3昇降部材25のそれぞれの相対昇降動作を所定の昇降順序で組み合わせた昇降パターンで行いながら、吸着孔22bおよび吸着開口部23cから真空吸引してシート5を下方に撓ませてチップ6の外縁部を剥離の起点としてチップ6とシート5とを剥離させる構成を用いるようにしている。
これにより従来のエジェクタによってチップを突き上げる方法と比較して、チップに与
えるダメージを極めて小さくすることができる。したがって低剛性で極めて破損しやすい極薄のチップを対象とする場合にあっても、チップにダメージを与えることなく、効率よくシートから剥離させることができる。
本発明のチップ剥離装置およびチップ剥離方法ならびにチップピックアップ装置は、チップにダメージを与えることなく効率よくシートから剥離させることができるという効果を有し、薄型のチップをピックアップの対象としてシートからチップを取り出して基板に実装する分野において有用である。
本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置の構成を示すブロック図 本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における取出しノズルの部分断面図 本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における剥離促進機構の斜視図 本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における剥離促進機構の部分断面図 本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における剥離促進機構の平面図 本発明の一実施の形態のチップピックアップ装置における剥離促進機構の平面図 本発明の一実施の形態のチップ剥離方法の工程説明図 本発明の一実施の形態のチップ剥離方法の工程説明図 本発明の一実施の形態のチップ剥離方法の工程説明図 本発明の一実施の形態のチップ剥離方法の工程説明図
符号の説明
4 保持テーブル
5 シート
6 チップ
7 剥離促進機構
8 ピックアップヘッド
20 取出しノズル
22 剥離ツール
22a 吸着面
22b 吸着孔
22c チップ範囲
23 第1昇降部材
23c 吸着開口部
24 第2昇降部材
25 第3昇降部材

Claims (6)

  1. シートに貼り付けられた板状のチップをピックアップするチップピックアップ装置において、取出しノズルによって前記チップをシート保持部に保持された前記シートから取り出す際に、前記シートの下面に当接して前記チップとシートとの剥離を促進するチップ剥離装置であって、
    前記シートの下面を吸着する吸着面が設けられ前記シート保持部に対して相対的に昇降する吸着昇降部と、前記チップの外縁形状に対応して前記吸着面に設定された矩形状のチップ範囲の内側に前記チップ範囲よりも小さい開口サイズで開口する矩形開口部と、
    前記矩形開口部に相対昇降動作が自在に嵌合して設けられ上昇状態において上面が前記吸着面から突出する第1昇降部材と、前記第1昇降部材に対して相対昇降動作が自在に設けられ上昇状態において上面が第1昇降部材の上面から突出する第2昇降部材と、前記第2昇降部材に対して相対昇降動作が自在に設けられ上昇状態において上面が第2昇降部材の上面から突出する第3昇降部材と、前記第1昇降部材、第2昇降部材および第3昇降部材をそれぞれ昇降させる第1昇降機構、第2昇降機構および第3昇降機構と、
    前記吸着面において前記チップ範囲の外側に設けられた吸着孔と、前記第1昇降部材の上面において前記第3昇降部材を平面視して囲んで配置された吸着開口部と、前記吸着開口部および前記吸着孔から真空吸引する真空吸引手段とを備え、
    前記第1昇降部材の平面形状は、前記矩形開口部に嵌合する第2昇降部材の外縁を構成する矩形外縁線のうち、少なくとも4辺の中点を含む直線部を外形線の一部とする形状であり、
    前記第2昇降部材の平面形状は、前記第1昇降部材の上面において前記矩形外縁線のコーナ部を少なくとも含む外縁部から前記第3昇降部材を囲む前記吸着開口部に向けて内側に延出する形状であり、
    前記第1昇降部材、第2昇降部材および第3昇降部材のそれぞれの相対昇降動作を所定の昇降順序と時間差を組み合わせた昇降パターンで行いながら前記吸着孔および吸着開口部から真空吸引して前記シートを下方に撓ませることにより、前記チップの外縁部を剥離の起点として前記チップと前記シートとを剥離させ
    さらに、前記第2昇降部材の平面形状は前記コーナ部側が突状であり、前記コーナ部を起点として発生した剥離を前記第2昇降部材に沿って内側へ進展させることを特徴とするチップ剥離装置。
  2. 前記第1昇降部材の平面形状は、前記矩形外縁線のうち4つのコーナ部の頂点近傍の所定範囲を欠いた形状となっており、前記第2昇降部材の平面形状は前記所定範囲の一部を占位する形状となっていることを特徴とする請求項1記載のチップ剥離装置。
  3. シートに貼り付けられた板状のチップをピックアップするチップピックアップ装置において、取出しノズルによって前記チップをシート保持部に保持された前記シートから取り出す際に、前記シートの下面にチップ剥離装置を当接させて前記チップとシートとの剥離を促進するチップ剥離方法であって、
    前記チップ剥離装置は、前記シートの下面を吸着する吸着面が設けられ前記シート保持部に対して相対的に昇降する吸着昇降部と、前記チップの外縁形状に対応して前記吸着面に設定された矩形状のチップ範囲の内側に前記チップ範囲よりも小さい開口サイズで開口する矩形開口部と、
    前記矩形開口部に相対昇降動作が自在に嵌合して設けられ上昇状態において上面が前記吸着面から突出する第1昇降部材と、前記第1昇降部材に対して相対昇降動作が自在に設けられ上昇状態において上面が第1昇降部材の上面から突出する第2昇降部材と、前記第2昇降部材に対して相対昇降動作が自在に設けられ上昇状態において上面が第2昇降部材の上面から突出する第3昇降部材と、前記第1昇降部材、第2昇降部材および第3昇降部材をそれぞれ昇降させる第1昇降機構、第2昇降機構および第3昇降機構と、
    前記吸着面において前記チップ範囲の外側に設けられた吸着孔と、前記第1昇降部材の上面において前記第3昇降部材を平面視して囲んで配置された吸着開口部と、前記吸着開口部および前記吸着孔から真空吸引する真空吸引手段とを備え、
    前記第1昇降部材の平面形状は、前記矩形開口部に嵌合する第2昇降部材の外縁を構成する矩形外縁線のうち、少なくとも4辺の中点を含む直線部を外形線の一部とする形状であり、
    前記第2昇降部材の平面形状は、前記第1昇降部材の上面において前記矩形外縁線のコーナ部を少なくとも含む外縁部から前記第3昇降部材を囲む前記吸着開口部に向けて内側に延出する形状であり、
    前記第1昇降部材、第2昇降部材および第3昇降部材のそれぞれの相対昇降動作を所定の昇降順序と時間差を組み合わせた昇降パターンで行いながら前記吸着孔および吸着開口部から真空吸引して前記シートを下方に撓ませることにより、前記チップの外縁部を剥離の起点として前記チップと前記シートとを剥離させ
    さらに、前記第2昇降部材の平面形状は前記コーナ部側が突状であり、前記コーナ部を起点として発生した剥離を前記第2昇降部材に沿って内側へ進展させることを特徴とするチップ剥離方法。
  4. 前記第1昇降部材、第2昇降部材および第3昇降部材を同時に第1高さまで上昇させ、次いで第2昇降部材および第3昇降部材を前記第1高さより高い第2高さまで同時に上昇させ、次いで第3昇降部材を前記第2高さより高い第3高さまで上昇させることを特徴とする請求項3記載のチップ剥離方法。
  5. 前記第1昇降部材、第2昇降部材および第3昇降部材をそれぞれの上面が同一高さとなるように同時に上昇させ、次いで第1昇降部材および第2昇降部材を順次下降させることを特徴とする請求項3記載のチップ剥離方法。
  6. シートに貼り付けられた板状のチップをピックアップするチップピックアップ装置であって、
    前記シートを保持するシート保持部と、ノズル昇降機構によって前記シート保持部に対して相対的に昇降し、前記チップの上面に当接してこのチップを吸着保持するとともに平坦な状態に保つ保持面が設けられた取出しノズルと、前記シート保持部の下方に配設され前記シートの下面に当接して前記チップとシートとの剥離を促進させるチップ剥離装置とを備え、
    前記チップ剥離装置は、請求項1または2のいずれかに記載のチップ剥離装置であることを特徴とするチップピックアップ装置。
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