JP6907339B2 - 横置き形圧縮機および冷凍サイクル装置 - Google Patents

Description

本発明の実施形態は、横置き形圧縮機および当該圧縮機を有する冷凍サイクル装置に関する。

横置き形圧縮機は、圧縮機構部および電動機部を収容した密閉容器を設置面の上に横置きの姿勢で支持する一対の第１の脚と、横置き形圧縮機の製造過程で密閉容器を起立させる際に用いる第２の脚と、を備えている。第１の脚は、密閉容器の軸方向に互いに間隔を存して配置されている。第２の脚は、圧縮機構部の側に位置する密閉容器の一端部に配置されているとともに、圧縮機構部の付近で一方の第１の脚と隣り合っている。

このような構成によると、圧縮機構部の付近に位置する第１の脚および第２の脚は、互いに独立した別の要素であるため、横置き形圧縮機の部品点数が増加するのは勿論のこと、密閉容器に脚を取り付ける際の作業工数が増大するのを避けられない。

この対策として、従来、密閉容器の一端部に位置する第２の脚に、密閉容器を横置きの姿勢で支持する際に設置面と向かい合うように折り曲げられた支持片を一体に設けた横置き形圧縮機が知られている。

この種の横置き形圧縮機では、第２の脚が密閉容器を横置きの姿勢に支持する機能と、密閉容器を起立させる機能と、を兼ね備えた一体構造物となる。この結果、第２の脚と隣り合う一方の第１の脚を省略することができ、横置き形圧縮機の部品点数および横置き形圧縮機を組み立てる際の作業工数を削減することが可能となる。

実開昭６０−３４１９４号公報 特開２００５−８３２６９号公報

ところで、横置き形圧縮機では、密閉容器の外周面に圧縮機構部のシリンダ室に通じる接合口が配置されている。接合口は、圧縮機構部に対応した位置で密閉容器の外に突出されているとともに、当該接合口と密閉容器に付設されたアキュームレータとの間が冷媒戻し管を介して接続されている。冷媒戻し管は、接合口の開口端に例えばろう付け等の手段で固定されている。

ところが、第２の脚が密閉容器を横置きの姿勢に支持する機能と、密閉容器を起立させる機能と、を兼ねる従来の横置き形圧縮機では、支持片が第２の脚から接合口に向けて張り出している。このため、支持片の先端が接合口の直前に位置し、支持片の先端と接合口との間の間隔が非常に狭くなっている。

したがって、接合口に冷媒戻し管をろう付けする際に、支持片がろう付け作業の邪魔となることがあり、横置き形圧縮機の製造性が損なわれるのを否めない。

本発明の目的は、密閉容器の接合口の周囲が広く開放され、接合口に冷媒戻し管を接合する際の作業を容易に行うことができる横置き形圧縮機を得ることにある。

実施形態によれば、横置き形圧縮機は、筒状の密閉容器と、前記密閉容器の内部に収容された圧縮機構部と、前記圧縮機構部に対し前記密閉容器の軸方向に並ぶように前記密閉容器の内部に収容された電動機部と、前記電動機部の側に偏った位置で前記密閉容器に固定され、前記密閉容器を設置面の上に横置きの姿勢で支持する第１の脚と、前記圧縮機構部の側に位置する前記密閉容器の端部に固定され、前記密閉容器を前記設置面の上に横置きの姿勢で支持する第２の脚と、前記第１の脚と前記第２の脚との間で前記密閉容器に付設されたアキュームレータと、前記密閉容器に設けられ、前記アキュームレータ内の冷媒を前記圧縮機構部に導く冷媒戻し管が接合される接合口と、を備えている。

前記第２の脚は、前記密閉容器を横置きの姿勢で支持する際に前記設置面と向かい合う板状の第１の支持部と、前記密閉容器を前記第２の脚が前記第１の脚の下方に位置するように起立させた縦置きの姿勢で支持する板状の第２の支持部と、前記第２の支持部に設けられ、前記密閉容器を縦置きの姿勢に位置決めする少なくとも一つの位置決め用の嵌合孔と、を有する。前記第１の支持部は、前記第２の支持部に対し前記接合口から遠ざかる方向に延出されている。

図１は、実施形態に係る冷凍サイクル装置の構成を概略的に示す回路図である。 図２は、第１の実施形態に係る横置き形圧縮機の平面図である。 図３は、第１の実施形態に係る横置き形圧縮機の側面図である。 図４は、第１の実施形態に係る横置き形圧縮機の正面図である。 図５は、第１の実施形態で用いる第２の脚の斜視図である。 図６は、第１の実施形態において、横置き形圧縮機を水平な設置面の上に横置きの姿勢で据え付けた状態を示す側面図である。 図７は、第１の実施形態において、横置き形圧縮機を水平な設置面の上に横置きの姿勢で据え付けた状態を示す正面図である。 図８は、第１の実施形態において、横置き形圧縮機を搬送用パレットの上に垂直に起立させた姿勢で据え付けた状態を示す側面図である。 図９は、第２の実施形態に係る横置き形圧縮機の平面図である。 図１０は、第２の実施形態に係る横置き形圧縮機の側面図である。 図１１は、第２の実施形態に係る横置き形圧縮機の正面図である。 図１２は、第２の実施形態で用いる第２の脚の斜視図である。 図１３は、図１２の矢印Ａ方向から見た第２の脚の斜視図である。 図１４は、第２の実施形態において、横置き形圧縮機を工場の床の上に垂直に起立させた姿勢で仮置きした状態を示す側面図である。 図１５は、第３の実施形態に係る横置き形圧縮機の側面図である。 図１６は、第３の実施形態に係る横置き形圧縮機の正面図である。

[第１の実施形態]
以下、第１の実施形態について図１ないし図８を参照して説明する。

図１は、例えば冷凍サイクル装置の一例である空気調和機１の冷凍サイクル回路図である。空気調和機１は、横置き形圧縮機２、四方弁３、室外熱交換器４、膨張装置５および室内熱交換器６を主要な要素として備えている。空気調和機１を構成する前記複数の要素は、冷媒が循環する循環回路７を介して接続されている。

具体的に述べると、図１に示すように、横置き形圧縮機２の吐出側は、四方弁３の第１ポート３ａに接続されている。四方弁３の第２ポート３ｂは、室外熱交換器４に接続されている。室外熱交換器４は、膨張装置５を介して室内熱交換器６に接続されている。室内熱交換器６は、四方弁３の第３ポート３ｃに接続されている。四方弁３の第４ポート３ｄは、アキュームレータ８を介して横置き形圧縮機２の吸入側に接続されている。

空気調和機１が冷房モードで運転を行う場合、四方弁３は、第１ポート３ａが第２ポート３ｂに連通し、第３ポート３ｃが第４ポート３ｄに連通するように切り替わる。冷房モードで空気調和機１の運転が開始されると、横置き形圧縮機２で圧縮された高温・高圧の気相冷媒が循環回路７に吐出される。吐出された気相冷媒は、四方弁３を経由して放熱器（凝縮器）として機能する室外熱交換器４に導かれる。

室外熱交換器４に導かれた気相冷媒は、空気との熱交換により凝縮し、高圧の液相冷媒に変化する。高圧の液相冷媒は、膨張装置５を通過する過程で減圧されて低圧の気液二相冷媒に変化する。気液二相冷媒は、吸熱器（蒸発器）として機能する室内熱交換器６に導かれるとともに、室内熱交換器６を通過する過程で空気と熱交換する。

この結果、気液二相冷媒は、空気から熱を奪って蒸発し、低温・低圧の気相冷媒に変化する。室内熱交換器６を通過する空気は、液相冷媒の蒸発潜熱により冷やされ、冷風となって空調(冷房)すべき場所に送られる。

室内熱交換器６を通過した低温・低圧の気相冷媒は、四方弁３を経由してアキュームレータ８に導かれる。冷媒中に蒸発しきれなかった液相冷媒が混入している場合は、ここで液相冷媒と気相冷媒とに分離される。液相冷媒から分離された低温・低圧の気相冷媒は、アキュームレータ８から横置き形圧縮機２に吸い込まれるとともに、当該横置き形圧縮機２で再び高温・高圧の気相冷媒に圧縮されて循環回路７に吐出される。

一方、空気調和機１が暖房モードで運転を行う場合、四方弁３は、第１ポート３ａが第３ポート３ｃに連通し、第２ポード３ｂが第４ポート３ｄに連通するように切り替わる。暖房モードで空気調和機１の運転が開始されると、横置き形圧縮機２から吐出された高温・高圧の気相冷媒は、四方弁３を経由して室内熱交換器６に導かれ、当該室内熱交換器６を通過する空気と熱交換される。すなわち、室内熱交換器６が凝縮器として機能する。

この結果、室内熱交換器６を通過する気相冷媒は、空気と熱交換することにより凝縮し、高圧の液相冷媒に変化する。室内熱交換器６を通過する空気は、気相冷媒との熱交換により加熱され、温風となって空調(暖房)すべき場所に送られる。

室内熱交換器６を通過した高温の液相冷媒は、膨張装置５に導かれるとともに、当該膨張装置５を通過する過程で減圧されて低圧の気液二相冷媒に変化する。気液二相冷媒は、蒸発器として機能する室外熱交換器４に導かれるとともに、ここで空気と熱交換することにより蒸発し、低温・低圧の気相冷媒に変化する。室外熱交換器４を通過した低温・低圧の気相冷媒は、四方弁３およびアキュームレータ８を経由して横置き形圧縮機２に吸い込まれる。

次に、空気調和機１に用いられる横置き形圧縮機２の具体的な構成について、図２ないし図８を参照して説明する。横置き形圧縮機２は、水平もしくは水平に近い設置面Ｇの上に横置きの姿勢で据え付けられるロータリーコンプレッサであって、密閉容器１０、圧縮機構部１１および電動機部１２を主要な要素として備えている。

本実施形態の密閉容器１０は、容器本体１０ａおよび蓋部材１０ｂの二つの要素に分割されている。容器本体１０ａは、円筒状の外周壁１０ｃを有するとともに、容器本体１０ａの軸方向に沿う一端が底板部１０ｄにより一体的に閉塞されている。底壁部１０ｄは、外周壁１０ｃに連続するとともに、容器本体１０ａの軸方向に突出するように球面状に湾曲されている。さらに、容器本体１０ａは、底板部１０ｄとは反対側の他端に円形の開口端１０ｅを有している。

蓋部材１０ｂは、容器本体１０ａの開口端１０ｅに嵌合されるとともに、開口端１０ｅの全周に亘ってシールド溶接を施すことで容器本体１０ａに固定されている。このため、容器本体１０ａの開口端１０ｅは、蓋部材１０ｂにより気密に閉塞されている。

図２および図３に示すように、圧縮機構部１１は、容器本体１０ａの底板部１０ｄと隣り合うように容器本体１０ａの内部に収容されている。圧縮機構部１１は、アキュームレータ８から吸い込んだ気相冷媒を圧縮するシリンダ室を有している。シリンダ室で圧縮された気相冷媒は、密閉容器１０の内部に吐出される。

電動機部１２は、圧縮機構部１１を駆動する要素であって、回転軸１３を介して圧縮機構部１１に連結されている。電動機部１２は、圧縮機構部１１よりも蓋部材１０ｂの側に偏った位置で容器本体１０ａの内部に収容されている。このため、圧縮機構部１１および電動機部１２は、密閉容器１０の軸方向に並んでいる。

図２ないし図４に示すように、吐出管１５および接合口１６が容器本体１０ａの外周壁１０ｃに取り付けられている。吐出管１５は、圧縮機構部１１に対応した位置で容器本体１０ａの内部に開口されているとともに、四方弁３の第１ポート３ａに接続されている。

接合口１６は、圧縮機構部１１のシリンダ室にアキュームレータ８から気相冷媒を導くための要素であって、圧縮機構部１１に対応した位置で容器本体１０ａの外周面から突出されている。図４に示すように、密閉容器１０を横置きの姿勢とした状態では、接合口１６は、容器本体１０ａの外周壁１０ｃから下向きに突出されている。

さらに、本実施形態の密閉容器１０では、蓋部材１０ｂの中央部に油封入管１７が取り付けられている。油封入管１７は、密閉容器１０の内部に潤滑油を封入する際に用いる要素であって、例えば密閉容器１０の中心線Ｏ１の上に同軸状に位置されている。

図２および図３に示すように、アキュームレータ８は、圧縮機構部１１の脇に位置するように密閉容器１０に付設されている。本実施形態では、アキュームレータ８は、密閉容器１０の中心線Ｏ１と直交するような姿勢で容器本体１０ａの外周壁１０ｃに支持されている。

アキュームレータ８の一端に冷媒回路７の一部を構成する吸込管１８が接続されている。吸込管１８は、四方弁３の第４ポート３ｄに接続されている。さらに、アキュームレータ８の他端に冷媒回路７の一部を構成する冷媒戻し管１９が接続されている。冷媒戻し管１９は、アキュームレータ８の他端と密閉容器１０の接合口１６との間に跨るとともに、冷媒の流れ方向に沿う下流端が接合口１６の開口端に例えばろう付け等の手段により固定されている。

図２ないし図４に示すように、横置き形圧縮機２は、密閉容器１０を空気調和機１の設置面Ｇの上に横置きの姿勢で支持する第１の脚２１および第２の脚２２を装備している。

第１の脚２１は、例えば冷間圧延鋼板あるいは熱間圧延鋼板のような金属製の板材に板金プレス加工を施した一体成型品であって、細長い形状を有している。第１の脚２１は、容器本体１０ａの外周壁１０ｃに固定されたホルダ２３にねじ止め等の手段により固定されている。本実施形態によると、第１の脚２１は、電動機部１２に対応した容器本体１０ａの開口端１０ｅの付近で密閉容器１０の中心線Ｏ１と直交する方向に延びている。

したがって、第１の脚２１は、密閉容器１０の径方向に離間した第１の端部２１ａおよび第２の端部２１ｂを有している。第１の端部２１ａおよび第２の端部２１ｂは、設置面Ｇに面するフラットな形状を有し、当該第１の端部２１ａおよび第２の端部２１ｂには、夫々装着孔２４が形成されている。

第２の脚２２は、例えば冷間圧延鋼板あるいは熱間圧延鋼板のような金属製の板材に板金プレス加工を施した一体成型品であって、圧縮機構部１１に対応した密閉容器１０の端部に位置されている。

具体的に述べると、図２ないし図５に示すように、第２の脚２２は、密閉容器１０の径方向に広がる板状のベース部２６を有している。ベース部２６の中央部に凹部２７が形成されている。凹部２７は、容器本体１０ａの底板部１０ｄが嵌り合う要素であって、球面状の底板部１０ｄに沿うような形状を有している。凹部２７の終端には、底板部１０ｄの頂部を避けるように切り欠かれた円形の開口部２８が形成されている。

ベース部２６は、容器本体１０ａの底板部１０ｄに対し例えば溶接等の手段で固定されている。この固定により、ベース部２６は、密閉容器１０の中心線Ｏ１に対し直交する姿勢に保持されているとともに、ベース部２６の外周部が密閉容器１０の周囲に張り出している。

本実施形態によると、ベース部２６の外周部は、第１ないし第４の外周縁２６ａ，２６ｂ，２６ｃ，２６ｄで規定されている。第１の外周縁２６ａは、前記接合口１６と隣り合う位置で密閉容器１０の径方向に延びている。第２の外周縁２６ｂは、第１の外周縁２６ａに対し密閉容器１０を間に挟んだ反対側に位置されるとともに、第１の外周縁２６ａと平行となるように密閉容器１０の径方向に延びている。第３の外周縁２６ｃは、第１の外周縁２６ａの一端と第２の外周縁２６ｂの一端との間を直線状に結んでいる。第４の外周縁２６ｄは、第１の外周縁２６ａの他端と第２の外周縁２６ｂの他端との間を直線状に結んでいる。

図３および図５に最もよく示されるように、第２の脚２２のベース部２６は、第１の支持部３０および第２の支持部３１を備えている。第１の支持部３０は、密閉容器１０を横置きの姿勢で支持する際に前記接合口１６と同じ側で設置面Ｇと向かい合う板状の要素であって、ベース部２６の第１の縁部２６ａに対応する外周部を第１の脚２１から遠ざかる方向に直角に折り曲げることで構成されている。

言い換えると、第１の支持部３０は、前記第１の脚２１と平行となるように密閉容器１０の中心線Ｏ１と直交する方向に延びているとともに、ベース部２６の第１の縁部２６ａに対し接合口１６から遠ざかる方向に延出されている。そのため、図３に示すように、第１の支持部３０の先端は、接合口１６の反対側に位置され、第１の支持部３０と接合口１６との間に十分なスペースＳが確保されている。

さらに、第１の支持部３０は、密閉容器１０の径方向に離間した第１の端部３０ａおよび第２の端部３０ｂを有している。第１の端部３０ａおよび第２の端部３０ｂは、前記第１の脚２１の第１の端部２１ａおよび第２の端部２１ｂと同一の平面上に位置されたフラットな形状に形成されている。第１の端部３０ａおよび第２の端部３０ｂには、夫々装着孔３２が形成されている。

本実施形態によると、第１の支持部３０は、第１の端部３０ａと第２の端部３０ｂとの間に位置された屈曲部３３を有している。屈曲部３３は、第１の支持部３０を補強するための要素であって、密閉容器１０から遠ざかる方向に一体的に折り曲げられた形状を有している。

第２の支持部３１は、横置き形圧縮機２の製造過程において、例えば工場の床Ｆに置かれた搬送用パレット３５の上に密閉容器１０を起立させた姿勢で支持する際に用いる要素であって、本実施形態では、ベース部２６の外周部が第２の支持部３１を兼ねている。このため、第１の支持部３０および第２の支持部３１は、互いに直交するような位置関係に保たれた一体構造物となっている。

第１ないし第３の嵌合孔３６ａ，３６ｂ，３６ｃが第２の支持部３１に形成されている。第１ないし第３の嵌合孔３６ａ，３６ｂ，３６ｃは、密閉容器１０を起立させた姿勢に保持する際に、搬送用パレット３５から上向きに突出された三本の支持ピン３７が取り外し可能に嵌合される要素である。支持ピン３７の先端部が第１ないし第３の嵌合孔３６ａ，３６ｂ，３６ｃに嵌合することで、搬送用パレット３５に対する密閉容器１０の位置が固定的に定まるようになっている。

本実施形態によると、図４に示すように、密閉容器１０を横置きの姿勢とした状態では、第１の嵌合孔３６ａは、密閉容器１０の中心線Ｏ１の真下に位置されている。同様に、第２の嵌合孔３６ｂおよび第３の嵌合孔３６ｃは、第２の支持部３１の上部において、密閉容器１０を間に挟んだ両側に振り分けて配置されている。

言い換えると、第２の嵌合孔３６ｂおよび第３の嵌合孔３６ｃは、密閉容器１０を横置きの姿勢とした状態では、密閉容器１０の中心線Ｏ１の真上から外れた位置に設けられている。第２の嵌合孔３６ｂの中心と第３の嵌合孔３６ｃの中心との間を直線Ｘ１で結んだ場合、当該直線Ｘ１は、設置面Ｇと平行となるように横方向に延びている。

図２および図４に示すように、第１の脚２１の装着孔２４の間のピッチをＬ１、第２の嵌合孔３６ｂと第３の嵌合孔３６ｃとの間のピッチをＬ２とした時、Ｌ１およびＬ２は、Ｌ１＞Ｌ２の関係を満たしている。さらに、第２の脚２２の第１の支持部３０に設けられた装着孔３２の間のピッチをＬ３とした時、Ｌ１およびＬ３は、Ｌ１＝Ｌ３の関係を満たしている。

ベース部２６の第２ないし第４の縁部２６ｂ，２６ｃ，２６ｄには、補強用リブ３８が一体に形成されている。補強用リブ３８は、ベース部２６の第２ないし第４の縁部２６ｂ，２６ｃ，２６ｄを第１の脚２１から遠ざかる方向に直角に折り返すことで構成されている。補強用リブ３８は、第２の支持部３０の第１の端部３０ａおよび第２の端部３０ｂに連続するとともに、第１の端部３０ａおよび第２の端部３０ｂに近づくに従い、折り返し高さが次第に増加している。したがって、補強用リブ３８は、第１の支持部３０と第２の支持部３１との間に跨っている。

図６および図７は、横置き形圧縮機２を設置面Ｇの上に横置きの姿勢で据え付けた状態を示している。この場合、密閉容器１０の第１の脚２１および第２の脚２２の第１の支持部３０は、夫々一対の防振体４０を介して設置面Ｇの上に載置されている。防振体４０は、例えば円筒状のゴム材料によって形成されている。防振体４０は、第１の脚２１と設置面Ｇとの間、および第２の脚２２の第１の支持部３０と設置面Ｇとの間に圧縮状態で介在されている。防振体４０の上端部は、装着孔２４，３２に夫々嵌め込まれている。

一方、横置き形圧縮機２の組み立て最終段階では、密閉容器１０の内部に油封入管１７から潤滑油を注入する作業、ならびに始動確認作業が行われる。潤滑油の注入作業および始動確認作業は、密閉容器１０を垂直に起立させた姿勢で行うことが横置き形圧縮機２の製造性および品質確保の点から好ましいものとなる。

本実施形態では、第２の脚２２のベース部２６が第２の支持部３１としての機能を兼用し、当該第２の支持部３１に第１ないし第３の嵌合孔３６ａ，３６ｂ，３６ｃが形成されている。このため、密閉容器１０を起立させる際には、水平な搬送用パレット３５から上向きに突出する支持ピン３７の先端部を第１ないし第３の嵌合孔３６ａ，３６ｂ，３６ｃに嵌合させる。

これにより、図８に示すように、密閉容器１０が第２の支持部３１の三ヶ所で搬送パレット３５の上に起立した姿勢で保持される。この際、第２の脚２２の第１の支持部３０は、搬送パレット３５の上面から離れており、密閉容器１０を起立させた際の安定性が保たれる。

第１の実施形態によると、密閉容器１０の底板部１０ｄに固定された第２の脚２２は、密閉容器１０を設置面Ｇの上に横置きの姿勢で据え付ける際に用いる第１の支持部３０と、密閉容器１０を搬送パレット３５の上で起立させる際に用いる第２の支持部３１と、を一体に備えている。

このため、第２の脚２２が密閉容器１０を横置きの姿勢に支持する機能と、密閉容器１０を起立させる機能と、を兼ね備えた一体構造物となる。したがって、前記二つの機能を果たす要素が別部品である場合との比較において、横置き形圧縮機２の部品点数ならびに横置き形圧縮機２を組み立てる際の作業工数を削減することができ、その分、低コストで安価な横置き形圧縮機２を提供できる。

しかも、本実施形態によると、第２の脚２２の第１の支持部３０は、密閉容器１０の接合口１６から遠ざかる方向に延出されているので、接合口１６と第１の支持部３０との間に十分なスペースＳを確保できる。したがって、接合口１６に冷媒戻し管１９をろう付けする際に、密閉容器１０に第２の脚２２が既に溶接されていても、第２の脚２２の第１の支持部３０がろう付け作業の妨げとならず、横置き形圧縮機２の組み立て時の作業性が良好となる。

それとともに、冷媒戻し管１９あるいは接合口１６を断熱材で覆う場合においても、第１の支持部３０が邪魔とならず、冷媒戻し管１９あるいは接合口１６に断熱材を取り付ける作業を容易に行うことができる。

加えて、第２の脚２２は、第１の支持部３０と第２の支持部３１との間に跨る補強用リブ３８を有し、当該補強用リブ３８はベース部２６の第２の縁部２６ｂ、第３の縁部２６ｃおよび第４の縁部２６ｄに連続して設けられている。このため、ベース部２６から直角に折り曲げられた第１の支持部３０の強度・剛性が向上し、横置き形圧縮機２を設置面Ｇの上に安定した姿勢で支持することができる。

さらに、補強用リブ３８は、第１の支持部３０と協働して第２の支持部３１としての機能を兼ねるベース部２６を取り囲んでいるので、ベース部２６の強度・剛性が向上する。このため、横置き形圧縮機２を搬送パレット３５の上に起立させる際に、搬送パレット３５の支持ピン３７をベース部２６でしっかりと受け止めることができる。よって、横置き形圧縮機２を搬送パレット３５に対し安定した姿勢で起立させることができる。

本実施形態によると、横置き形圧縮機２を設置面Ｇの上に横置きの姿勢で据え付けた状態では、図７に示すように、第２の脚２２のベース部２６が設置面Ｇに対し起立するとともに、当該ベース部２６の上部に位置された第２の嵌合孔３６ｂおよび第３の嵌合孔３６ｃが密閉容器１０を間に挟んだ両側に振り分けられている。

これにより、第２の嵌合孔３６ｂ又は第３の嵌合孔３６ｃが密閉容器１０の中心線Ｏ１の真上から外れるので、第２の嵌合孔３６ｂ又は第３の嵌合孔３６ｃが横置きされた密閉容器１０の上方に大きく張り出すのを回避できる。

加えて、第２の嵌合孔３６ｂの中心と第３の嵌合孔３６ｃの中心との間を結ぶ直線Ｘ１は、設置面Ｇと平行となるように横方向に延びているので、密閉容器１０が横置きされた際に、ベース部２６の上縁に位置する第２の縁部２６ｂから設置面Ｇまでの高さ寸法を可能な限り短縮化することができる。

言い換えると、横置き形圧縮機２を横置きの姿勢で設置面Ｇの上に据え付けた時に、設置面Ｇに対する第２の脚２２の張り出し高さを最大限に低く抑えることができる。そのため、第２の脚２２が密閉容器１０を横置きの姿勢に支持する機能と、密閉容器１０を起立させる機能とを兼ね備えているにも拘らず、第２の脚２２のコンパクト化が可能となる。

本実施形態によると、第１の脚２１が有する装着孔２４の間のピッチＬ１および第２の脚２２の第１の支持部３０が有する装着孔３２の間のピッチＬ３は、第２の嵌合孔３６ｂと第３の嵌合孔３６ｃとの間のピッチＬ２よりも大きい。このため、装着孔２４，３２に嵌め込まれた防振体４０の配置間隔を十分に確保することができ、設置面Ｇの上に横置き形圧縮機２を安定した姿勢で支持することができる。

さらに、第２の嵌合孔３６ｂおよび第３の嵌合孔３６ｃは、密閉容器１０を横置き形圧縮機２の製造過程で一時的に起立させる際に用いる要素であるので、第２の嵌合孔３６ｂと第３の嵌合孔３６ｃとの間のピッチＬ２が装着孔３２の間のピッチＬ３より小さくても特に問題はない。

それとともに、第２の嵌合孔３６ｂと第３の嵌合孔３６ｃとの間のピッチＬ２を装着孔３２の間のピッチＬ３よりも小さくすることで、ベース部２６の第２の縁部２６ｂの全長を短くでき、この点でも第２の脚２２のコンパクト化に寄与するといった利点がある。

[第２の実施形態]
図９ないし図１４は、第２の実施形態を開示している。第２の実施形態は、第２の脚２２の構造が第１の実施形態と相違している。それ以外の横置き形圧縮機２の構成は、第１の実施形態と同様である。そのため、第２の実施形態において、第１の実施形態と同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。

図１２および図１３に最もよく示されるように、第１の支持部３０の第１の端部３０ａおよび第２の端部３０ｂは、密閉容器１０を縦置きの姿勢で起立させた時に、夫々第２の支持部３１と平行となる真っ直ぐな先端縁５０を有している。

さらに、第２の支持部３１を形成するベース部２６は、第２のないし第４の縁部２６ｂ，２６ｃ，２６ｄから直角に折り返された周壁５１を有している。周壁５１は、密閉容器１０を起立させた時に、密閉容器１０から遠ざかる方向に突出されている。周壁５１は、第１の支持部３０の先端縁５０と同一の平面上に位置された端縁５２を有している。

周壁５１は、端縁５２に開口するように切り欠かれた一対の逃げ部５３ａ，５３ｂを有している。逃げ部５３ａ，５３ｂの存在により、端縁５２は密閉容器１０の周方向に間隔を存して分断されている。周壁５１のうち、逃げ部５３ａ，５３ｂの間に位置された中間部５５は、第１の支持部３０に対し密閉容器１０を間に挟んだ反対側に位置されている。

さらに、周壁５１の中間部５５には、補強用リブ５６が形成されている。補強用リブ５６は、例えば周壁５１の中間部５５を部分的に第１の支持部３０から遠ざかる方向に折り曲げることで構成されている。

加えて、本実施形態では、ベース部２６の第３の縁部２６ｃおよび第４の縁部２６ｄのうち、第１の支持部３０に連続する箇所は、互いに遠ざかる方向に傾斜されている。そのため、ベース部２６は、第１の支持部３０の側に偏った位置に密閉容器１０の径方向に拡張された一対の拡張部５７ａ，５７ｂを有し、拡張部５７ａ，５７ｂに相当する分だけ第１の支持部３０の装着孔３２の間のピッチＬ１が第１の実施形態よりも拡張されている。

さらに、ベース部２６の拡張部５７ａ，５７ｂには、軽量化を目的とした一対の通孔５８ａ，５８ｂが形成されている。通孔５８ａ，５８ｂは、密閉容器１０を間に挟んだ両側に振り分けて配置されている。

第２の実施形態によると、第１の支持部３０の先端縁５０およびベース部２６の周壁５１の端縁５２は、同一の平面上に位置されている。そのため、図１４に示すように、例えば密閉容器１０を工場の床Ｆに対し起立させると、第１の支持部３０の先端縁５０およびベース部２６の周壁５１の端縁５２が床Ｆに突き当たる。

したがって、第１の支持部３０の先端縁５０および周壁５１の端縁５２を利用して密閉容器１０を工場の床Ｆの上に起立した姿勢で仮置きすることができる。この結果、例えば横置き形圧縮機２の組み立て最終段階において、密閉容器１０を搬送パレット３５に載せる前に一時的に起立させたい時に極めて有利な構成となる。

しかも、周壁５１の端縁５２は、逃げ部５３ａ，５３ｂによって密閉容器１０の周方向に間隔を存して分断されている。このため、端縁５２は、密閉容器１０の周方向に沿う三ヶ所で床Ｆに突き当たることになり、密閉容器１０を床Ｆの上で起立させた時の密閉容器１０のがたつきやぐらつきを抑えることができる。

さらに、周壁５１の中間部５５は、補強用リブ５６によって補強されているので、中間部５５の強度・剛性を十分に確保でき、周壁５１の中間部５５で密閉容器１０をしっかりと支えることができる。

それとともに、補強用リブ５６の存在により、周壁５１ひいてはベース部２６の板厚を薄くすることが可能となり、第２の脚２２の軽量化が可能となる。

[第３の実施形態]
図１５および図１６は、第３の実施形態を開示している。第３の実施形態は、横置き形圧縮機２の密閉容器１０の構成が第１の実施形態と相違している。それ以外の横置き形圧縮機２の構成は、第１の実施形態と同様である。そのため、第３の実施形態において、第１の実施形態と同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。

図１５に示すように、密閉容器１０は、容器本体６０、第１の蓋６１および第２の蓋６２の三つの要素に分割されている。容器本体６０は、円筒状の外周壁６０ａを含み、当該外周壁６０ａの軸方向に沿う一端および他端に夫々円形の開口端６０ｂ，６０ｃを有している。

略半球状の第１の蓋６１は、容器本体６０の一方の開口端６０ｂに嵌合されるとともに、開口端６０ｂの全周に亘ってシールド溶接を施すことで容器本体６０に固定されている。このため、容器本体６０の一方の開口端６０ｂは、第１の蓋６１で気密に閉塞されている。第１の蓋６１は、容器本体６０の一方の開口端６０ｂから容器本体６０の外に突出されているとともに、第１の蓋６１と容器本体６０との境界には、周方向に連続する溶接ビード６３が形成されている。

略半球状の第２の蓋６２は、容器本体６０の他方の開口端６０ｃに嵌合されるとともに、開口端６０ｃの全周に亘ってシールド溶接を施すことで容器本体６０に固定されている。このため、容器本体６０の他方の開口端６０ｃは、第２の蓋６２で気密に閉塞されている。第２の蓋６２は、容器本体６０の他方の開口端６０ｃから容器本体６０の外に突出されているとともに、第２の蓋６２と容器本体６０との境界には、周方向に連続する溶接ビード６４が形成されている。溶接ビード６３，６４は、溶接部と言い換えることができる。

本実施形態によると、密閉容器１０を横置きの姿勢に支持する機能と、密閉容器１０を起立させる機能と、を兼ね備えた第２の脚２２は、第２の蓋６２の外周面に溶接等の手段で固定されている。

図１６に示すように、第２の脚２２のベース部２６は、第１の縁部２６ａ、第３の縁部２６ｃおよび第４の縁部２６ｄが密閉容器１０の中心線Ｏ１と直交する方向に大きく張り出している。これに対し、ベース部２６の第２の縁部２６ｂは、補強用リブ５６が形成された周壁５１の中間部５５の箇所を含めて容器本体６０の外周壁６０ａよりも僅かに引っ込んでいる。すなわち、溶接ビード６４の近傍に位置するベース部２６の第２の縁部２６ｂは、溶接ビード６４に対し密閉容器１０の径方向に外側に張り出しておらず、ベース部２６の第２の縁部２６ｂの付近では、溶接ビード６４の周囲が広く開放された状態に保たれている。

一方、第１の脚２１は、第１の蓋６１の側の溶接ビード６３の近傍に位置されているが、第１の脚２１は、密閉容器１０の径方向に延びているに止まっている。このため、図１６に示すように、第１の脚２１の付近では、溶接ビード６３の周囲が密閉容器１０の周方向に広く開放された状態に保たれている。

ところで、容器本体６０、第１の蓋６１および第２の蓋６２を溶接する作業は、作業者の手作業により行われる。この場合、例えば容器本体６０の開口端６０ｂと第１の蓋６１との嵌合部分に生じる嵌め合い誤差、容器本体６０の開口端６０ｃと第２の蓋６２との嵌合部分に生じる嵌め合い誤差あるいは溶接作業時の作業ミス等により、容器本体６０、第１の蓋６１および第２の蓋６２の溶接個所に例えばブローホールあるいはピットのような溶接欠陥が生じることがあり得る。

溶接欠陥が生じた場合、密閉容器１０に対する全ての溶接工程が終了した後、溶接棒を用いた補修作業が必要となる。補修作業は、密閉容器１０を起立させた状態で作業者の手作業により行われる。

溶接欠陥は、シールド溶接の溶接開始点又は溶接開始点の上に被さる溶接終点の箇所にて発生する確率が高い。特に密閉容器１０に第２の脚２２を溶接した後に、密閉容器１０に溶接欠陥が発覚した場合、第２の脚２２の形状や大きさによっては、第２の脚２２が邪魔となって溶接棒を溶接欠陥が発生した箇所に突き当てることが困難となったり、不可能となることがあり得る。

本実施形態によると、容器本体６０と第１の蓋６１との溶接箇所では、溶接ビード６３の周囲が広く開放されている。そのため、シールド溶接の溶接開始点および溶接終点が密閉容器１０の周方向に沿う如何なる位置にあろうとも、溶接欠陥が発生したシールド溶接の溶接開始点又は溶接終点に溶接棒を突き当てて補修作業を実行することができる。

一方、密閉容器１０を軸方向から見た時に、容器本体６０と第２の蓋６２との溶接個所の付近では、第２の蓋６２に対しベース部２６の第１の縁部２６ａ、第３の縁部２６ｃおよび第４の縁部２６ｄが密閉容器１０の中心線Ｏ１と直交する方向に大きく張り出している。

このため、第２の蓋６２の側から溶接欠陥が生じた箇所に溶接棒を突き当てる場合に、ベース部２６の第１の縁部２６ａ、第３の縁部２６ｃおよび第４の縁部２６ｄに対応する位置では、ベース部２６が邪魔となって溶接ビード６４に溶接棒を突き当てることが困難又は不可能となる。

本実施形態では、密閉容器１０を軸方向から見た時に、ベース部２６の第２の縁部２６ｂは、溶接ビード６４に対し密閉容器１０の径方向に外側に向けて張り出しておらず、ベース部２６の第２の縁部２６ｂの付近では、溶接ビード６４の周囲が広く開放された状態に保たれている。このため、本実施形態では、図１６に示すように、溶接欠陥が発生し易いシールド溶接の溶接開始点Ｅを、ベース部２６の第２の縁部２６ｂの付近に設定している。

この構成によれば、たとえ密閉容器１０に第２の脚２２を溶接した後に、シールド溶接の溶接開始点Ｅに溶接欠陥が生じていることが発覚したとしても、溶接棒を溶接ビード６４に対し所定の角度αの範囲内で突き当てることができる。所定の角度αは、３０°〜６０°であればよく、特に４５°の角度で溶接棒を溶接ビード６４に突き当てることが好ましい。

したがって、ベース部２６に邪魔されることなく溶接欠陥の補修作業を容易に行うことが可能となる。

第３の実施形態では、密閉容器１０の径方向に外側に張り出していないベース部２６の第２の縁部２６ｂの付近に溶接開始点Ｅを位置させたが、ベース部２６のうち密閉容器１０の径方向に沿う外側への張り出し量が最も少ない箇所の付近にシールド溶接の溶接開始点Ｅを位置させるようにしてもよい。

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。

２…横置き形圧縮機、４…放熱器（室外熱交換器）、５…膨張装置、６…吸熱器（室内熱交換器）、７…循環回路、８…アキュームレータ、１０，６０…密閉容器、１１…圧縮機構部、１２…電動機部、１６…接合口、１９…冷媒戻し管、２１…第１の脚、２２…第２の脚、３０…第１の支持部、３１…第２の支持部、Ｇ…設置面。

Claims (9)

1. 筒状の密閉容器と、
   前記密閉容器の内部に収容され、冷媒を圧縮する圧縮機構部と、
   前記圧縮機構部に対し前記密閉容器の軸方向に並ぶように前記密閉容器の内部に収容され、前記圧縮機構部を駆動する電動機部と、
   前記電動機部の側に偏った位置で前記密閉容器に固定され、前記密閉容器を設置面の上に横置きの姿勢で支持する第１の脚と、
   前記圧縮機構部の側に位置する前記密閉容器の端部に固定され、前記密閉容器を前記設置面の上に横置きの姿勢で支持する第２の脚と、
   前記第１の脚と前記第２の脚との間で前記密閉容器に付設されたアキュームレータと、
   前記密閉容器に設けられ、前記アキュームレータ内の冷媒を前記圧縮機構部に導く冷媒戻し管が接合される接合口と、を具備し、
   前記第２の脚は、前記密閉容器を横置きの姿勢で支持する際に前記設置面と向かい合う板状の第１の支持部と、前記密閉容器を前記第２の脚が前記第１の脚の下方に位置するように起立させた縦置きの姿勢で支持する板状の第２の支持部と、前記第２の支持部に設けられ、前記密閉容器を縦置きの姿勢に位置決めする少なくとも一つの位置決め用の嵌合孔と、を有し、
   前記第１の支持部は、前記第２の支持部に対し前記接合口から遠ざかる方向に延出された横置き形圧縮機。
2. 前記第２の脚は、
   前記第１の支持部と前記第２の支持部との間に跨る補強用リブと、
   前記第１の支持部に設けられ、前記設置面に接する防振体を受ける少なくとも一つの装着孔と、
   を含む請求項１に記載の横置き形圧縮機。
3. 前記第２の脚の前記第１の支持部および前記第２の支持部は、金属製の板材から一体成型され、前記嵌合孔は、前記密閉容器を横置きの姿勢とした状態において前記密閉容器の軸方向に沿う中心線の真上を外れた位置に設けられた請求項１又は請求項２に記載の横置き形圧縮機。
4. 前記第２の脚の前記第２の支持部は、前記密閉容器を横置きの姿勢とした状態において前記密閉容器の中心線と交差するように起立され、当該第２の支持部の上部の二ヶ所に夫々前記嵌合孔が設けられ、前記嵌合孔は、前記密閉容器を間に挟んだ両側に振り分けて配置されているとともに、前記嵌合孔の中心間を結ぶ直線が横方向に延びている請求項１又は請求項２に記載の横置き形圧縮機。
5. 前記第１の脚は、前記密閉容器の中心線と交差する方向に離間した第１の端部および第２の端部を有するとともに、前記第１の端部および前記第２の端部に夫々前記防振体を受ける装着孔が設けられ、
   前記第１の脚の前記装着孔の間のピッチをＬ１、一対の前記嵌合孔の間のピッチをＬ２とした時、
   Ｌ１＞Ｌ２の関係を満たす請求項４に記載の横置き形圧縮機。
6. 前記第１の支持部は、前記密閉容器を縦置きの姿勢とした時に前記第２の支持部と平行となる先端縁を有し、前記第２の支持部は、前記密閉容器を縦置きの姿勢とした時に前記密閉容器から遠ざかる方向に突出する周壁を有し、当該周壁は、前記第１の支持部の前記先端縁と同一の平面上に位置された端縁を有する請求項１又は請求項２に記載の横置き形圧縮機。
7. 前記周壁は、前記端縁に開口するように切り欠かれた複数の逃げ部を有し、当該逃げ部の存在により前記端縁が前記密閉容器の周方向に間隔を存して分断されているとともに、前記周壁のうち前記逃げ部の間に位置する中間部に補強用リブが設けられた請求項６に記載の横置き形圧縮機。
8. 前記密閉容器は、筒状の容器本体と、前記容器本体の一方の開口端に接合された第１の蓋と、前記容器本体の他方の開口端に接合された第２の蓋と、を有するとともに、前記第２の蓋に前記第２の脚が固定され、
   前記密閉容器を軸方向から見た時に、前記第２の脚が密閉容器の外周面よりも前記密閉容器の径方向に沿う内側に引っ込んだ位置、又は前記密閉容器の径方向に沿う外側への前記第２の脚の張り出し量が最も少ない位置の付近に、前記容器本体と前記第２の蓋とを接合する溶接開始点が設けられた請求項１に記載の横置き形圧縮機。
9. 冷媒が循環するとともに、放熱器、膨張装置および吸熱器が接続された循環回路と、
   前記吸熱器と前記放熱器との間で前記循環回路に接続された請求項１ないし請求項８のいずれか一項に記載の横置き形圧縮機と、
   を備えた冷凍サイクル装置。

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