JP6906939B2 - 3次元造形物の製造方法、部品、および、製造プログラム - Google Patents

3次元造形物の製造方法、部品、および、製造プログラム Download PDF

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Description

本発明は、3次元造形物の製造方法、部品、および、製造プログラムに関するものである。
積層造形(Additive Manufacturing)を利用して部品・製品を製造する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。近年、積層造形の技術を利用した製造装置として、3Dプリンタが脚光を浴びている。積層造形は、複雑な形状に形成された、少数の部品・製品を製造するのに適した技術である。しかし、積層造形で部品・製品を製造する場合、オーバーハングを有する形状、つまり上側の層が下側の層から突出している領域を有する形状を造形するのが難しい。
上記状況に鑑み、オーバーハングの部分、つまり下の層から突出している部分にサポート部材を設けることで、オーバーハングの発生を回避する技術がある。この場合、積層造形により形成した部品から、サポート部分を除去する必要が生じる。このサポート部分の除去を容易にする技術が開示されている(例えば、特許文献2、特許文献3)。
また、3Dプリンタを用いた部品の製造方法として、複数の部材を溶接等により接合して、複雑な構造を持つ部品を製造することが開示されている(例えば、特許文献4)。この部材の接合に、各部材が機械的な係止を用いる方法が開示されている(例えば、特許文献5)。
特開2005‐171299号公報 特表平9‐511705号公報 特許第3660069号公報 特開2015‐67902号公報 特表2016‐513209号公報
以上のように、積層造形により、オーバーハングを有する部品を製造するには、サポート部材により部品を支えるため、サポート部材を除去する工程が発生してしまう。また、製造装置より大きな部品を製造する場合など、部材を接合して成形する場合には、係止めを有する形状の設計や、接合部分の溶接などが必要である。
上記状況を鑑み、本発明は、積層造形を用いた、任意の形状の部品の容易な製造方法を提供することを目的とする。
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
上記目的を達成するため、本発明の第1の態様に係る3次元造形物の製造方法は、製造されるべき3次元造形物(10、50)を、少なくとも1の分割面で分割して得られる複数の部材(11、20、70’、81、82’、61)の構造データを作成するデータ作成工程(S11〜S16)と、構造データを用いて、ベース面に基づき積層造形により複数の部材を成形する部材成形工程(S17)と、複数の部材を組み立てる組立工程(S18)とを含む。複数の部材は、第1部材(20)と第2部材(11)とを備える。第1部材(20)は、分割面に含まれ、凹部が形成された第1接合面(21)を備える。第2部材(11)は、分割面に含まれ、第1接合面(21)と接合する第2接合面(22)を備える。
データ作成工程(S11〜S16)に、ベース面を決定する工程(S11)を含んでもよい。また、分割面は、ベース面に基づき決定されてもよい。
第2分割面(22)が、第1分割面(21)の凹部(31)に嵌合するように凸部(41)が形成されていることが望ましい。
組立工程に、第2分割面(22)と第1分割面(21)の凹部(31)により囲まれる空間(90)に、粉末を注入する工程と、部材を組み立てる工程と、組み立てた部材を熱処理する工程とを含んでもよい。
第1分割面(21)の凹部(31)は、所定の形状が第1方向に周期的に繰り返されて形成されていてもよい。
第1分割面(21)の凹部(31)の幅が1cm未満であることが望ましい。
第1分割面(21)の凹部(31)の深さが、凹部の幅より長いことが望ましい。
分割面が、ベース面と平行な面であることが望ましい。
データ作成工程に、3次元造形物(10、50)又は複数の部材(11、20、70、81、82、61)にオーバーハングの部分が存在するかを判断する工程(S12)と、オーバーハングの部分が存在する場合、オーバーハングを解消するように分割面を決定する工程(S13〜S15)とを含んでもよい。
本発明の第2の態様に係る部品は、他の部材と接合するための接合面(22)を備える。接合面(22)は、第1方向に周期的に繰り返された凸部(41)を備える。凸部(41)は、柱状形状であり、幅は1cm未満である。
本発明の第3の態様に係る3次元造形物の製造プログラムは、製造されるべき3次元造形物(10、50)を、少なくとも1の分割面で分割して得られる複数の部材(11、20、70’、81、82’、61)の構造データを作成する手段(S11〜S16)と、構造データを用いて、ベース面を基準とした積層造形により複数の部材を成形する手段(S17)とを含む。複数の部材(11、20)は、第1部材(20)と第2部材(11)とを備える。第1部材(20)は、分割面に含まれ、凹部が形成された第1接合面(21)を備える。第2部材(11)は、分割面に含まれ、第1接合面(21)と接合する第2接合面(22)を備える。
本発明によれば、積層造形を用いて容易に、任意の形状の部品を製造できるという利点がある。
本実施の形態1に係る部品の製造方法の処理に関するフロー図である。 図1の製造方法を説明するために例示する部品の斜視図である。 図1の製造段階における斜視図である。 図3の下部の断面図である。 図4のAの拡大図である。 図5のB−B断面図である。 図5のC−C断面図である。 図3の蓋部の断面図である。 図8のDの拡大図である。 図9のE−E断面図である。 本実施の形態2に係る部品の製造方法の処理に関するフロー図である。 本実施の形態2に係る部品の製造方法の処理に関するフロー図である。 本実施の形態2に係る部品の製造方法の処理に関するフロー図である。 図11Aから図11Cの製造方法を説明するために例示する部品の斜視図である。 図12の製造段階における部品の斜視図である。 図12の製造段階における図13の第1上部の斜視図である。 図12の製造段階における図14の第2上部の斜視図である。 図12の製造段階における図14の第1中部の斜視図である。 図12の製造段階における図16の第3中部の斜視図である。 本発明に係る部品の製造方法を実現するコンピュータの構成図である。 変形例に係る接合面の断面図である。 変形例に係る接合面の断面図である。 変形例に係る接合面の断面図である。 変形例に係る接合面の断面図である。 変形例に係る接合面の断面図である。 変形例に係る接合面の断面図である。 変形例に係る接合面の断面図である。 図25のF−F断面図である。 3Dプリンタの概略図である。 オーバーハングを説明するための図である。
積層造形には、選択的レーザ焼却方式(Selective Laser Sintering:SLS)などのパウダーベッド方式や、熱溶解積層法(Fused Deposition Modeling:FDM)などのディポジット方式などがある。これらの積層造形で部品を製造する装置として、3Dプリンタが挙げられる。3Dプリンタは、CADなどの設計支援ツールで作成した構造データなどに基づき、積層造形により部品を製造することができる。このため、複雑な形状(例えば、ターボチャージャー、コンプレッサー、航空エンジン部品など)の部品を製造するのに使用される。3Dプリンタで製造する部品の材料としては、ステンレス鋼、アルミニウム、チタンなどの金属、ABS樹脂、PLA樹脂などの樹脂などが用いられる。以降、積層造形により部品を製造する装置を3Dプリンタという。
図27に示すように、パウダーベッド方式の3Dプリンタ100は、制御部101と、レーザ照射部102と、ワイパー103と、ベースプレート104とを備える。
制御部101は、レーザ照射部102のレーザ照射位置、ベースプレート104の位置、ワイパー103の制御、粉末105の注入などの3Dプリンタの制御を行う。制御部101はコンピュータ200で作成された構造データに基づき、3Dプリンタの各部を制御する。この結果、3Dプリンタは積層造形により部品を成形する。
3Dプリンタで成形する際には、まずベースプレート104の上に、レーザ照射により固化する粉末105が注入される。次にワイパー103を制御し、粉末105の表面を平らにする。続いて、成形する構造に合わせて、レーザ照射部102からレーザが照射される。この結果、第1層106が固化する。
次に、第2層107を固化するため、ベースプレート104が下げられる。再度、粉末105が注入される。ワイパー103を制御し、粉末105の表面を平らにする。レーザ照射部102からレーザが照射され、第2層107が固化する。
これを繰り返すことで、3Dプリンタは、3次元の造形物を成形する。つまり、3Dプリンタは、ベースプレート104の上面に平行な層を積み上げていくことで、3次元の造形物を成形する。ここでは、このベースプレート104の上面に平行な面をベース面という。つまり、造形物はベース面に基づき層を積み上げ成形される。
積層造形は、その成形工程上、オーバーハングを有する形状、つまり下側に空洞を有する形状を成形するのは難しい。オーバーハングは、図28に示すように、ある層300の上面と、その上の層301、302、303の端により形成される面304との角度αが所定の角度よりも小さい形状をいう。つまり、オーバーハングは、ベース面と面304との角度が所定の角度より小さい形状を指す。このオーバーハングを有すると判断する角度は、製造する部品の材質、大きさ、オーバーハングの部分の大きさなどにより変化する。この基準になる角度を30度よりも大きく90度未満の範囲に設定するのが望ましい。さらに好適には、45度よりも大きく60度未満の範囲に設定するのが望ましい。
(実施の形態1)
積層造形による製造方法1(図1)により、図2に示す部品10を製造する手順を説明する。
(部品10の形状)
部品10の形状を説明する。図2に示すように、部品10は円柱状の形状を有する。部品10は、蓋部11と、周壁部12と、底部13とから構成されている。部品10の内部に空洞15が設けられている。空洞15は、部品10の上端部に設けられている接続孔14を介して、部品10の外部につながっている。ここで、部品10の中心から蓋部11に向かう方向、つまり紙面上方向を上として説明する。部品10の中心から底部13に向かう方向、つまり紙面下方向を下として説明する。なお、下方向が重力方向を意味するものではない。
蓋部11は部品10の上端部を構成する。蓋部11の上下方向の長さは、接続孔14の上下方向の長さと同じである。
接続孔14は蓋部11の中心を上下に貫通している、円柱状の空洞である。接続孔14の直径は、蓋部11の直径の1/5の長さである。
周壁部12は蓋部11の下側に配置されている。周壁部12の上下方向の長さは、空洞15の上下方向の長さと同じである。
空洞15は周壁部12の中心を上下に貫通している、円柱状の空洞である。空洞15の直径は、周壁部12の直径の3/5の長さである。空洞15は、接続孔14を介して、部品10の外部とつながっている。
底部13は周壁部12の下側に配置され、部品10の下端部を構成する。
空洞15の直径が接続孔14の直径よりも大きいため、部品10はオーバーハングを有する形状である。
(部品10の製造方法)
製造方法1で、部品10を製造する概要を説明する。部品10からオーバーハングの部分である蓋部11を抽出する。次に、図3に示すように、オーバーハングを解消するように、抽出した蓋部11と、それ以外の下部20とに分割する。分割した結果、蓋部11の部材と、下部20との2の部材が得られる。この部材は、オーバーハングを有していない。このため、オーバーハング部分を支持するためのサポート部材がなくとも、各部材を積層造形で成形できる。よって、この2の部材の構造データを作成する。このようにして、データ作成工程として、3Dプリンタに入力する構造データを作成する。作成した構造データを3Dプリンタに入力し、積層造形で各部材を成形する部材成形工程を行う。続いて、組立工程として、積層造形で成形した各部材を接合する。これにより、部品10を得ることができる。
製造方法1で、部品10を製造する詳細な手順を説明する。
図1に示すように、最初のステップS11において、部品10を積層造形する際の層の面方向、つまりベース面を決定する。このベース面は、部品への要求強度、部品の形状などから決定する。例えば、オーバーハングとなる部分が少なくなるような面を選択してもよい。
ここでは、部品10の底面に平行な面を、ベース面に決定する。
次に、ステップS12において、決定したベース面の方向に合わせて部品を置いた場合に、オーバーハングを有するかを判断する。このオーバーハングの部分を分割することで、サポート部材を用いずに、積層造形による成形を可能とする。オーバーハングが存在する場合は、ステップS13に移行する。
前述のとおり、部品10は、蓋部11にオーバーハングを有する。つまり、部品10にはオーバーハングが存在するため、ステップS13に移行する。
ステップS13において、部品が、上下を反転させても、変わらずオーバーハングを有するかを判断する。下側から順に各層を成形する必要がなければ、上下を反転させて、上側から各層を成形してもよい。このため、部品を上下反転させてオーバーハングが存在しない場合、上側から各層を成形することができる。よって、上下反転させてオーバーハングが存在しない場合、ステップS15に移行し、部品を上下反転させた状態で形成するように決定する。部品が、上下反転させても、オーバーハングを有する場合は、ステップS14に移行する。
図2からわかるように、部品10は、上下を反転させると、底部13にオーバーハングを有する。このため、ステップS14に移行する。
ステップS14において、オーバーハングの部分で、元の部品を分割する。ここで、オーバーハングの部分を分割する際には、ベース面と平行な面で分割する。この分割面が組立てる際の接合面に該当する。
図3に示すように、部品10は、オーバーハングである蓋部11と、それ以外の下部20に分割する。ここで、ベース面は、部品10の底面に平行な面である。このため、下部20にオーバーハングを有さないように、部品10の底面に平行な空洞15の上面、つまりオーバーハングの部分の下端で分割する。よって、下側接合面21、上側接合面22はドーナツ状の平面である。
ステップS12に戻り、分割した各部材がオーバーハングを有するかを判断する。オーバーハングを有する部材がある場合、その部材の成形にサポート部材が必要になる。このため、オーバーハングを有する部材があれば、再度、ステップS13、S14により、分割する。各部材がオーバーハングを有していない場合は、ステップS16に移行する。
図3に示すように、蓋部11と、下部20とは、オーバーハングを有していない。このため、ステップS16に移行する。
ステップS16では、オーバーハングを有さない部材に分割できているため、各部材の構造データを作成する。この構造データは、3Dプリンタに入力するためのデータである。前述のとおり、CADなどの設計支援ツールで作成するデータである。
この構造データを作成するときに、接合面の形状に凹凸を設ける。3Dプリンタは微細な凹凸を成形できるという特徴がある。この特徴を利用し、接合面に凹凸を設けることで、接触面積を増大させる。これにより、強固な接合部が実現される。
図4から図7に示すように、下部20の下側接合面21に、細かな下側凹部31が設けられる。下側凹部31は正方形の角柱状の孔である。下側凹部31の正方形の1辺の長さは、好適には1cmより小さい。下側凹部31の孔の深さは、好適には正方形の1辺の長さの1/2より深い。さらに好適には、正方形の1辺の長さより深い。図7に示すように、下側凹部31は、下側接合面21の全体に縦方向、横方向に周期的に設けられる。下側凹部31が形成されることで、相対的に下側凸部32が形成される。
図8から図10に示すように、蓋部11の上側接合面22に、細かな上側凸部41が設けられる。上側凸部41は正方形の角柱状に形成される。上側凸部41の正方形の1辺の長さは、好適には1cmより小さい。上側凸部41の突出させる長さは、好適には正方向の1辺の長さの1/2より長い。さらに好適には、正方形の1辺の長さより長い。図10に示すように、上側凸部41は、上側接合面22の全体に縦方向、横方向に周期的に設けられる。上側凸部41が形成されることで、相対的に上側凹部42が形成される。
上側接合面22の上側凸部41は、下側接合面21の下側凹部31に嵌合するように設けられる。同様に、上側接合面22の上側凹部42は、下側接合面21の下側凸部32に嵌合するように設けられる。つまり、下側凹部31に上側凸部41が嵌合し、下側凸部32に上側凹部42が嵌合することで、蓋部11は下部20に接合する。
以上のような接合面を備える蓋部11、下部20の構造データを作成する。ここで、構造データは設計支援ツールで作成するデータである。このため、下部20の下側接合面21の構造データを、蓋部11の上側接合面22の構造データに基づき、作成してもよい。具体的には、まず、上側接合面22の上側凸部41の構造データを作成する。続いて、下側接合面21を平面とする下部20の構造データを作成する。この下部20の構造データから、上側接合面22の上側凸部41の構造データを差し引くことで、下部20の下側接合面21の構造データを作成することができる。
構造データを作成した後、図1に示すように、ステップS17に移行する。ステップS17において、作成した構造データに基づき、各部材を3Dプリンタで成形する。すべての部材は同じ材料を用いてもよい。また、複数の部材を3Dプリンタで同時に成形してもよい。
ステップS18において、3Dプリンタで成形した各部材を組み立てる。各部材の接合面を、形成されている凹凸が嵌合するように、接合する。
図3に示すように、下部20の下側接合面21の凹凸に、蓋部11の上側接合面22の凹凸を嵌合させる。このため、下部20に蓋部11が接合され、部品10を得ることができる。
以上のように、ステップS14において、オーバーハングを解消するように分割面を決定する。この分割面で部品を分割し、分割した部材ごとに成形する。このため、サポート部材を用いずに、部品を成形することができる。つまり、製造方法1によれば、サポート部材の除去などの作業が不要になり、部品を容易に製造することができる。さらに、製造装置よりも大きな部品であっても、製造装置で成形できる部材に分割し、製造することができる。
また、本実施の形態は、接合面に凹凸を設け、接触面積を増大させることで、より強固に接合できる利点を有する。つまり、3Dプリンタの特徴を利用して、接合面に細かな凹凸が設けられている。特に、ベース面に平行な面を接合面として決定することで、より細かな凹凸を設けることができる。このため、従来よりも強固な接合を実現する。ここで、3Dプリンタで複数の部材を製造し、溶接などで接合する技術が、特許文献4、特許文献5に開示されている。しかし、特許文献4では、従来の製造と同様に部材を溶接などで接合するため、本実施の形態のような強固な接合は実現できない。また、特許文献5では、接合面を係止形状に形成することが記載されている。本実施の形態は、容易に構造データを作成できる凹凸形状にするだけで強固な接合を実現する。このように、本実施の形態には、従来にはない優位性を有する。
本実施の形態は、以上のように強固な接合を実現できるため、部品を分割する位置の選択範囲が広い。このため、製造装置よりも大きな部品であっても、製造装置で形成できる部材に分割し、製造することができる。また、強度や寸法精度などの要求仕様が異なる部分が含まれる部品も容易に製造することができる。具体的には、まず、要求仕様を基準に部材を分割した構造データを作成する。次に、要求仕様に基づき、使用する粉末や、レーザ照射の条件、層の厚さなどの設定条件を部材ごとに変更して成形する。この後、各部材を組み立てることで、要求仕様が異なる部分が含まれる部品を製造することができる。
(実施の形態2)
積層造形による製造方法2(図11A〜図11C)により、図12に示す部品50の製造方法を説明する。製造方法2は製造方法1のステップS14を具体的に示したものである。
(部品50の形状)
図12に示すように、部品50は円柱状の形状を有する。部品50は、蓋部51と、周壁部52と、底部53とから構成されている。部品50の内部には第1空洞55、第2空洞57が設けられている。第1空洞55は、部品50の上端に設けられている第1接続孔54を介して、部品50の外部につながっている。第1空洞55と第2空洞57は、第2接続孔56を介して接続されている。
蓋部51は部品50の上端部を構成する。蓋部51の上下方向の長さは、第1接続孔54の上下方向の長さと同じである。
第1接続孔54は、蓋部51の中心を上下に貫通している、円柱状の空洞である。第1接続孔54の直径は、蓋部51の直径の1/5の長さである。
第1空洞55は、第1接続孔54の下端に接続された円柱状の空洞である。第1空洞55の下面は、部品50の上面に対して傾いて形成されている。第1空洞55の直径は、部品50の直径の3/5の長さである。
第2接続孔56は、第1空洞55の下面中央に接続された円柱状の空洞である。第2接続孔56の直径は、第1接続孔54の直径と同じく、部品50の直径の1/5である。
第2空洞57は、第2接続孔56の下面に接続された円柱状の空洞である。第2空洞57の上面は、第1空洞55の下面に平行な面で形成されている。第2空洞57の下面は、部品50の底面に平行な面で形成されている。第2空洞57の直径は、第1空洞55の直径と同じく、部品50の直径の3/5である。
周壁部52の上下方向の長さは、第1空洞55の上端から第2空洞57の下端までの長さと同じである。
底部53は、周壁部52の下側に配置され、部品50の下端部を構成する。
部品50は、蓋部51と、周壁部52とにオーバーハングを有する形状である。
(部品50の製造方法)
製造方法2で、部品50を製造する手順を説明する。
部品10と同様に、ステップS11において、部品50を積層造形する際のベース面を決定する。ここでは、部品50の底面と平行な面をベース面として決定する。
次に、ステップS12において、部品50にオーバーハングを有するかを判断する。部品50は、蓋部51と周壁部52とにオーバーハングを有する。このため、ステップS13に移行する。
ステップS13において、部品50が、上下反転させても、オーバーハングを有するかを判断する。部品50を上下反転させても、周壁部52と底部53とにオーバーハングを有する。このため、ステップS141に移行する。
ステップS141において、部材の上端から下方向に分割面を走査し、分割面の上側がオーバーハングを有するようになる面を検出する。言い換えると、部材の下に空洞が存在する領域が発生するまで、部材の上端から下方向に分割面を移動させる。さらに、このときの上端から分割面までの距離x1を検出する。なお、分割面はベース面に平行な面である。
ここで、ベース面は部品50の底面に平行な面である。このため、分割面は部品50の底面に平行な面である。部品50の上端から下方向にこの分割面を走査する。図12からわかるように、分割面が第1空洞55の上面に達すると、部材の下に空洞が存在する領域が発生する。つまり、分割面が第1空洞55の上面より下になると、分割面の上側がオーバーハングを有するようになる。よって、距離x1は部品50の上端から第1空洞55の上面までの長さである。
ステップS142において、部材の下端から上方向に分割面を走査し、分割面の下側がオーバーハングを有するようになる面を検出する。言い換えると、空洞の上に部材が存在する領域が発生するまで、部材の下端から上方向に分割面を移動させる。さらに、このときの下端から分割面までの距離x2を検出する。
ここで、図12からわかるように、分割面が第2空洞57の上面の下端58に達すると、空洞の上に部材が存在する領域が発生する。つまり、分割面が第2空洞57の上面の下端58より上になると、分割面の下側がオーバーハングを有するようになる。よって、距離x2は部品50の下端から第2空洞57の上面の下端58までの長さである。
ステップS143において、部材の上端から下方向に分割面を走査し、上下反転したときに、分割面の上側がオーバーハングを有するようになる面を検出する。言い換えると、空洞の下に部材が存在する領域が発生するまで、部材の上端から下方向に分割面を移動させる。さらに、このときの上端から分割面までの距離x3を検出する。
ここで、図12からわかるように、分割面が第1空洞55の下面の上端59に達すると、空洞の下に部材が存在する領域が発生する。つまり、分割面が第1空洞55の下面の上端59より下になると、分割面の上側を上下反転したときに、オーバーハングを有するようになる。よって、距離x3は部品50の上端から第1空洞55の下面の上端59までの長さである。
ステップS144において、部材の下端から上方向に分割面を走査し、上下反転したときに、分割面の下側がオーバーハングを有するようになる面を検出する。言い換えると、部材の上に空洞が存在する領域が発生するまで、部材の下端から上方向に分割面を移動させる。さらに、このときの下端から分割面までの距離x4を検出する。
ここで、図12からわかるように、分割面が第2空洞57の下面に達すると、部材の上に空洞が存在する領域が発生する。つまり、分割面が第2空洞57の下面より上になると、分割面の下側を上下反転したときに、オーバーハングを有するようになる。よって、距離x4は部品50の下端から第2空洞57の下面までの長さである。
ステップS145において、検出した距離x1〜x4を比較し、最も長いものを選択する。ここで、部品50では、距離x2、つまり部品50下端から第2空洞57の上面の下端までの距離が最も長い。このため、図13に示すように、部品50は第2空洞57の上面の下端を通る面で分割される。結果として、部品50は、第1上部60と下部61とに分割される。また、第2空洞57は、第1上部60の第3空洞62と、下部61の第4空洞63に分割される。さらに、周壁部52は、第1周壁部64と第2周壁部65に分割される。
ステップS12に戻り、第1上部60と、下部61とがオーバーハングを有するかを判断する。下部61はオーバーハングを有さない。一方、第1上部60は、蓋部51と、第1周壁部64とにオーバーハングを有している。このため、第1上部60について、ステップS13に移行する。
ステップS13において、第1上部60が、上下を反転させても、オーバーハングを有するかを判断する。第1上部60を反転させても、第1周壁部64にオーバーハングを有する。このため、ステップS141に移行する。
ステップS141において、第1上部60の上端から下方向に分割面を走査し、分割面の上側がオーバーハングを有するようになる面を検出する。さらに、このときの上端から分割面までの距離x1を検出する。図13からわかるように、分割面が第1空洞55の上面よりも下になると、分割面の上側がオーバーハングを有するようになる。つまり、距離x1は第1上部60の上端から第1空洞55の上面までの長さである。
ステップS142において、第1上部60の下端から上方向に分割面を走査し、分割面の下側がオーバーハングを有するようになる面を検出する。さらに、このときの下端から分割面までの距離x2を検出する。図13からわかるように、分割面が第1上部60の下端より上になると、分割面の下側がオーバーハングを有するようになる。つまり、距離x2は0である。
ステップS143において、第1上部60の上端から下方向に分割面を走査し、上下反転したときに、分割面の上側がオーバーハングを有するようになる面を検出する。さらに、このときの上端から分割面までの距離x3を検出する。図13からわかるように、分割面が第1空洞55の下面の上端59よりも下になると、分割面の上側を上下反転したときに、オーバーハングを有するようになる。つまり、距離x3は第1上部60の上端から第1空洞55の下面の上端59までの長さである。
ステップS144において、第1上部60の下端から上方向に分割面を走査し、上下反転したときに、分割面の下側がオーバーハングを有するようになる面を検出する。さらに、このときの下端から分割面までの距離x4を検出する。図13からわかるように、分割面が第1空洞55の下端66よりも上になると、分割面の下側を上下反転したときに、オーバーハングを有するようになる。つまり、距離x4は第1上部60の下端から第1空洞55の下端66までの長さである。
ステップS145において、検出した距離x1〜x4を比較し、最も長いものを選択する。ここで、第1上部60では距離x3、つまり上端から第1空洞55の下面の上端59までの距離が最も長い。このため、図14に示すように、第1上部60は、第1空洞55の下面の上端59を通る面で、第2上部70と第1中部71とに分割される。第1空洞55は、第2上部70の第5空洞72と、第1中部71の第6空洞73とに分割される。
ステップS12に戻り、第2上部70と、第1中部71と、下部61とがオーバーハングを有するかを判断する。図14からわかるように、第2上部70はオーバーハングを有する。このため、第2上部70について、ステップS13に移行する。
ステップS13において、第2上部70は、上下を反転すると、オーバーハングを有さない。このため、ステップS15に移行する。
ステップS15において、成形する方向を上下反転させる。図15に示すように、上下反転させた第2上部70’の状態で成形する。
ステップS12に戻り、上下反転させた第2上部70’と、第1中部71と、下部61とがオーバーハングを有するかを判断する。図14からわかるように、第1中部71はオーバーハングを有する。このため、第1中部71について、ステップS13に移行する。
ステップS13において、第1中部71は、上下を反転しても、オーバーハングを有する。このため、ステップS141に移行する。
ステップS141において、第1中部71の上端から下方向に分割面を走査する。図14からわかるように、分割面が第3空洞62の上端74より下になると、分割面の上側がオーバーハングを有するようになる。つまり、距離x1は、第1中部71の上端から第3空洞62の上端74までの長さである。
ステップS142において、第1中部71の下端から上方向に分割面を走査する。図14からわかるように、分割面が第1中部71の下端より上になると、分割面の下側がオーバーハングを有するようになる。つまり、距離x2は0である。
ステップS143において、第1中部71の上端から下方向に分割面を走査する。図14からわかるように、分割面が第1中部71の上端より下になると、分割面の上側を上下反転したときに、オーバーハングを有するようになる。よって、距離x3は0である。
ステップS144において、第1中部71の下端から上方向に分割面を走査する。図14からわかるように、分割面が第6空洞73の下端75より上になると、分割面の下側を上下反転したときに、オーバーハングを有するようになる。よって、距離x4は第1中部71の下端から第6空洞73の下端75までの長さである。
ステップS145において、距離x1、つまり第1中部71の上端から第3空洞62の上端74までの距離が最も長い。このため、図16に示すように、第1中部71は、第3空洞62の上端を通る面で、第2中部81と第3中部82とに分割される。第2接続孔56は、第2中部81の第3接続孔83と、第3中部82の第4接続孔84とに分割される。
ステップS12に戻り、上下反転させた第2上部70’と、第2中部81と、第3中部82と、下部61とがオーバーハングを有するかを判断する。第3中部82は、第3空洞62の上側にオーバーハングを有する。このため、第3中部82について、ステップS13に移行する。
ステップS13において、第3中部82は、上下を反転すると、オーバーハングを有さない。このため、ステップS15に移行する。
ステップS15において、成形する方向を上下反転させる。図17に示すように、上下反転させた第3中部82’の状態で成形する。
ステップS12に戻り、上下反転させた第2上部70’と、第2中部81と、上下反転させた第3中部82’と、下部61とがオーバーハングを有しているかを判断する。各部材はオーバーハングを有していないため、ステップS16に移行する。
ステップS16において、製造方法1と同様に、接合面に凹凸を有するように各部材の構造データを作成する。
ステップS17において、作成した構造データに基づき、各部材を3Dプリンタで成形する。
ステップS18において、成形した各部材の接合面を、形成されている凹凸が嵌合するように、接合する。
以上のように、オーバーハングの部分がベース面に平行な平面でない部品でも製造することができる。つまり、サポート部材を設けることなく、任意の形状を成形することができる。
(実施の形態3)
上記で示した製造方法1、製造方法2のステップS11〜S17についてコンピュータ200を用いて制御することができる。
コンピュータ200は、図18に示すように、制御部201と、記憶装置202と、入力部203と、出力部204と、通信部205とを備える。
制御部201は、出力部204への出力、通信部205を介した外部との通信などを制御する。また、記憶装置202に格納されているプログラムを読み出し、プログラムの命令に基づき、動作する。制御部201は、中央処理装置(CPU)などを含む。
記憶装置202は、構造データ、プログラムなどの様々なデータを格納する。制御部201からの指示に基づき、データを制御部201に送信する。記憶装置202は、コンピュータ200内部に備えるハードディスクのほか、必要に応じて接続される外部記憶装置、例えば、USBメモリなどを含む。
入力部203は、外部からデータを入力するときなどに使用される。入力されたデータは制御部201に送信される。入力部203は、キーボード、マウスなどの入力装置を含む。
出力部204は、制御部201で算出した結果などを外部に出力する。例えば、出力部204は、ディスプレイ、スピーカーなどを含む。
通信部205は、コンピュータ200の外部とデータの送受信を行う。作成した構造データを3Dプリンタ100に送信するときに使用される。また、インターネットからのデータの送受信にも使用される。通信部205は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどに接続するネットワークインタフェースカードなどを含む。
以上のようなコンピュータ200の記憶装置202に、製造方法1に関するプログラムが格納されている。また、製造する部品、例えば、図2の部品10の構造データが、記憶装置202に格納されている。
まず、制御部201が、記憶装置202から製造方法1又は製造方法2に関するプログラムを読み出す。さらに製造する部品、つまり部品10の構造データを読み出す。
次に、図1のステップS11において、制御部201は、出力部204に部品10のデータを出力する。設計者は、出力された部品10のデータを確認し、ベース面を入力部203から入力する。なお、ベース面を自動で決定してもよい。
続いて、図1のステップS12〜S16の方法で、制御部201が分割面を算出し、部品を分割した構造データを作成する。制御部201は、各部材の構造データを出力部204に出力する。設計者は、出力された各部材の構造データを確認し、3Dプリンタ100で生成するかを判断する。生成する場合は、その旨を入力部203から入力する。
制御部201は、通信部205を介して、3Dプリンタ100に各部材の構造データを送信する。さらに、制御部201は、各部材を成形するように3Dプリンタに指示をする。なお、構造データを作成した後、出力部204に構造データを出力せずに、構造データを3Dプリンタ100に送信してもよい。
ステップS17において、3Dプリンタ100は、制御部201からの指示に基づき、各部材を成形する。
以上のように、各ステップを実現する手段を備えたプログラムを用いることで、コンピュータを利用することができる。
(変形例)
下側凹部31、上側凸部41は正方形の角柱状に形成されている例を示したが、これに限定されない。2の部材が下側凹部31、上側凸部41により、強固に接合されればよい。例えば、長方形の角柱状(図19)、三角形の角柱状(図20)、星形の角柱状(図21)、円柱状(図22)の柱状形状など、任意の形状を選択できる。
また、下側凹部31、上側凸部41は縦方向、横方向に周期的に設けられている例を示したが、これに限定されない。例えば、図19に示すように、縦横のいずれか一方の方向に周期的に設けてもよい。また、図20に示すように、周期的に設ける2方向は、直交させずに、一定の角度をなす方向に設定されてもよい。さらに、図22に示すように、周期的でなくともよい。
多数の下側凹部31、上側凸部41が接続面の全体に設けられている例を示したが、これに限定されない。例えば、図23に示すように、渦巻き状など、複数の凹凸のある形状を1以上設けてもよい。
下側凹部31が、接合面の全体に設けられている例を示したが、これに限定されない。例えば、接合面の一部だけに設けられていてもよい。また、下側接合面21に凹部が、上側接合面22に凸部が形成されている例をしめしたが、これに限定されない。下側接合面21に凸部、上側接合面22に凹部が形成されていてもよい。
実施の形態では、ステップS141において、部材の下に空洞が存在する領域が発生した場合に、オーバーハングを有するとして判断する例を示した。つまり、ベース面と各層の端により形成される面とのなす角が90度より小さい場合に、オーバーハングを有するとして判断する例を示した。本発明は、これに限定されない。例えば、各面とベース面とのなす角を算出しておく。この角度が一定の値より小さい面が、分割面と交差する際に、オーバーハングを有すると判断してもよい。つまり、部材の下に空洞が存在する領域が発生した場合に、この面とベース面とのなす角を確認する。この角度が一定の値以上である場合は、オーバーハングを有しないと判断し、分割面の走査を続ける。この角度が一定の値より小さい場合は、オーバーハングを有すると判断する。この角度の基準値は30度から90度であることが望ましい。さらに好適には、45度から60度である。なお、ステップS142からステップS144においても同様に、各層の端により形成される面とベース面とのなす角を用いて、オーバーハングを有するかを判断してもよい。
実施の形態では、蓋部11で作成した上側接合面22に関する構造データに基づき、下部20の下側接合面21の構造に関する構造データを作成する例を示したが、これに限定されない。例えば、下側接合面21と上側接合面22とを、それぞれ作成してもよい。
実施の形態では、すべての部材の分割面を決定した後に、構造データを作成する例を示したが、これに限定されない。例えば、オーバーハングを有さない部材が分割されたときに、順次、この分割された部材の構造データを作成してもよい。
実施の形態では、すべての部材の構造データを作成した後に、3Dプリンタで成形する例を示したが、これに限定されない。例えば、一部の部材について構造データを作成したときに、この一部の部材を3Dプリンタで成形してもよい。
実施の形態では、ステップS145において、距離x1〜x4から最も長いものを選択する例を示したが、これに限定されない。例えば、0以外のものを任意に選択してもよい。
実施の形態では、ステップS18において、各部材を組み合わせて部品を製造する例を示したが、これに限定されない。例えば、組み合わせた後に熱処理を行い、接合してもよい。
また、図24に示すように、接合面の凸部の一部、又は全部を形成せずに、空間90を設けてもよい。この空間90に粉末を配置して、又は、充填して、2の部材を組み合わせる。その後、熱処理を行い、空間90に配置した粉末を固化させ接合させてもよい。この粉末は、例えば、熱処理により固化する金属粉などである。
また、図25、図26に示すように、溶接部として蓋部11を貫通する貫通部91を設けてもよい。さらに、溶接部として、貫通部91に対応する位置に下部20にも溝92を設けてもよい。蓋部11と下部20とを組み合わせた後に、貫通部91と溝92との部分を溶接し、蓋部11と下部20とを接合する。この溶接には、3Dプリンタを用いたLMD(Leser Metal Deposition)などを用いることができる。LMDを用いて溶接する場合は、図25に示すように、溶接する部分を表面に設ける。また、貫通部91を設ける例を示したが、これに限定されない。蓋部11と下部20との接合面の端部に溶接する溶接部を設けてもよい。
実施の形態では、部品を同一の材料で製造する例を示したが、これに限定されない。部材ごとに材料を変更することができる。
実施の形態では、オーバーハングの部分のみで分割する例を示したが、これに限定されない。例えば、部品強度などの観点から、一部の部分で材料を変えたい場合に、この部分で分割してもよい。
実施の形態では、部品を例に製造方法を示したが、これに限定されない。積層造形により成形するものであればよく、3次元造形物であればよい。
1 製造方法
2 製造方法
10 部品
11 蓋部
12 周壁部
13 底部
14 接続孔
15 空洞
20 下部
21 下側接合面
22 上側接合面
31 下側凹部
32 下側凸部
41 上側凸部
42 上側凹部
50 部品
51 蓋部
52 周壁部
53 底部
54 第1接続孔
55 第1空洞
56 第2接続孔
57 第2空洞
60 第1上部
61 下部
62 第3空洞
63 第4空洞
64 第1周壁部
65 第2周壁部
70、70’ 第2上部
71 第1中部
72 第5空洞
73 第6空洞
81 第2中部
82、82’ 第3中部
83 第3接続孔
84 第4接続孔
90 空間
91 貫通孔91
92 溝92
100 3Dプリンタ
101 制御部
102 レーザ照射部
103 ワイパー
104 ベースプレート
105 粉末
106 第1層
107 第2層
108 第3層
200 コンピュータ
201 制御部
202 記憶装置
203 入力部
204 出力部
205 通信部
300、301、302、303 層
304 面

Claims (12)

  1. 製造されるべき3次元造形物を、少なくとも1の分割面で分割して得られる複数の部材の構造データを作成するデータ作成工程と、
    前記構造データを用いて、ベース面に基づき積層造形により前記複数の部材を成形する部材成形工程と、
    前記複数の部材を組み立てる組立工程と
    を含み、
    前記複数の部材は、第1部材と第2部材とを備え、
    前記第1部材は、前記分割面に含まれ、凹部が形成された第1接合面を備え、
    前記第2部材は、前記分割面に含まれ、前記第1接合面と接合する第2接合面を備え、
    前記データ作成工程は、
    前記3次元造形物又は前記複数の部材にオーバーハングの部分が存在するかを判断する工程と、
    オーバーハングの部分が存在する場合、オーバーハングを解消するように前記分割面を決定する工程と
    を含む
    3次元造形物の製造方法。
  2. 請求項1に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    前記データ作成工程に、前記ベース面を決定する工程を含み、
    前記分割面は、前記ベース面に基づき決定される
    3次元造形物の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    前記第2接合面が、前記第1接合面の凹部に嵌合するように凸部が形成されている
    3次元造形物の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    組立工程に、
    前記第2接合面と前記第1接合面の凹部により囲まれる空間に、粉末を注入する工程と、
    前記複数の部材を組み立てる工程と、
    組み立てた部材を熱処理する工程と
    を含む
    3次元造形物の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    前記第1接合面の凹部は、所定の形状が第1方向に周期的に繰り返されて形成されている
    3次元造形物の製造方法。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    前記第1接合面の凹部の幅が1cm未満である
    3次元造形物の製造方法。
  7. 請求項1から4のいずれか1項に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    前記第1接合面の前記凹部の深さが、前記凹部の幅より長い
    3次元造形物の製造方法。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    前記分割面が、前記ベース面と平行な面である
    3次元造形物の製造方法。
  9. 請求項1からのいずれか1項に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    前記組立工程は、さらに組立てた部材を熱処理する工程を含む
    3次元造形物の製造方法。
  10. 請求項1からのいずれか1項に記載の3次元造形物の製造方法であって、
    前記第1部材の材料と、前記第2部材の材料とが異なる
    3次元造形物の製造方法。
  11. 接合面で接合された少なくとも2つの部材を備え、
    前記2つの部材を前記接合面で接合した接合部材は、前記接合面が水平となる状態でオーバーハングを有し、
    前記2つの部材は、前記接合面が水平となる状態で前記オーバーハングを解消するように前記接合面で分割されいる
    部品。
  12. 製造されるべき3次元造形物を、少なくとも1の分割面で分割して得られる複数の部材の構造データを作成する手段と、
    前記構造データを用いて、ベース面を基準とした積層造形により前記複数の部材を成形する手段と、
    を含み、
    前記複数の部材は、第1部材と第2部材とを備え、
    前記第1部材は、前記分割面に含まれ、凹部が形成された第1接合面を備え、
    前記第2部材は、前記分割面に含まれ、前記第1接合面と接合する第2接合面を備え、
    前記複数の部材の構造データを生成する手段は、
    前記3次元造形物又は前記複数の部材にオーバーハングの部分が存在するかを判断することと、
    オーバーハングの部分が存在する場合、オーバーハングを解消するように前記分割面を決定することと
    を含む
    3次元造形物の製造プログラム。
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