JP6906901B2 - 垂直循環式駐車装置の床板搬入方法、および床板搬入装置 - Google Patents

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本発明は、車両を搭載して搬送する車両搬送ケージに床板を設置するための床板搬入方法、および床板搬入装置に関するものである。
タワー状の駐車塔内に複数の車両を格納できるようにした垂直循環式駐車装置の一例として、例えば特許文献1に開示されているものがある。このような垂直循環式の駐車装置は、周知のように、鉛直方向に離間して設けられた駆動スプロケットおよび従動スプロケットと、これら上下のスプロケット間に巻装された無端状の搬送チェーンと、この搬送チェーンにアーム状のアタッチメントを介して所定の間隔で取り付けられた車両搬送ケージとを具備している。
搬送チェーンは車両搬送ケージの前後に2組設けられており、一方の搬送チェーンに設けられたアタッチメントと、他方の搬送チェーンに設けられたアタッチメントとの間に水平な中掛棒が架け渡され、この中掛棒に各車両搬送ケージが吊設されている。中掛棒は車両搬送ケージに固定されており、駆動スプロケットが回転して搬送チェーンが繰り出されると、各アタッチメント先端の軸受ブッシュ内部で車両搬送ケージの中掛棒が回転することにより、車両搬送ケージは常に重力にしたがって吊り下げられた姿勢(搭載車両が水平になる姿勢)に保たれる。
そして、車両搬送ケージの底部にパレット状の床板が載置されている。この床板は、鋼鈑を折曲加工して、車両の車輪を案内する左右一対の案内溝を備えたものであり、その重量は400〜500kg程度である。この床板は、垂直循環式駐車装置のリニューアル時や保全工事の際に、一旦車両搬送ケージから取り外され、外部に搬出された後、再び車両搬送ケージに設置される。
従来では、例えば、垂直循環式駐車装置の乗入室の上方に設置されている構造部材に、チェーンブロックやホイスト等の吊上装置を設置しておき、これによって床板を吊り上げながら車両搬送ケージの内部(入口側から奥側)に向かって引き込む工法が採られていた。
特開2003−138775号公報
しかしながら、前記の工法によれば、床板の搬入方向に沿って複数(3基程度)の吊上装置を設置し、これらの吊上装置を入口側のものから順に床板に接続し、吊上装置によって床板を斜め前方に向かって引き上げるようにしながら牽引し、少し進ませては接続を解き、次の吊上装置に接続して再び牽引するという工程を繰り返す必要があり、作業性が悪かった。しかも、垂直循環式駐車装置には、前記のように重量が400〜500kg程度ある床板が数十枚備えられているため、これらの床板を車両搬送ケージに全数設置するのは非常に困難であった。
本発明は、上記の課題を解決するべくなされたものであり、車両搬送ケージの床板を容易に搬入および設置することができる垂直循環式駐車装置の床板搬入方法、および床板搬入装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を採用する。
即ち、本発明の第1態様に係る垂直循環式駐車装置の床板搬入方法は、垂直循環式駐車装置の車両搬送ケージに床板を搬入して設置する方法であって、前記車両搬送ケージの上部長手方向に沿って延在する構造部材に、該構造部材の長手方向に沿って移動可能であるとともに、チェーンブロックやホイスト等の吊上装置を吊り下げ可能な床板搬入装置を設置する設置工程と、前記床板搬入装置に吊り下げられた前記吊上装置の巻取部材を、台車に載せられて前記車両搬送ケージの入口側に配置された前記床板の搬入方向前方部分に接続する接続工程と、前記吊上装置により前記床板の搬入方向前方部分の重量を保持しながら、前記床板搬入装置および前記床板を、前記構造部材の長手方向に沿って入口側から奥側に向かって移動させる移動工程と、前記床板を前記車両搬送ケージの所定位置に載置する載置工程と、を備えたものである。
上記の床板搬入方法によれば、設置工程において構造部材に設置した床板搬入装置を、接続工程において吊上装置を介して床板に接続し、移動工程において吊上装置により床板の重量を保持しながら、構造部材の長手方向に移動させることにより、床板をスムーズに車両搬送ケージの所定位置まで搬送し、載置工程において所定位置に載置することができる。
吊上装置は、床板搬入装置に吊り下げられた状態で構造部材の長手方向沿いに移動できるため、従来のように複数の吊上装置を設けることなく、1基の吊上装置のみによって床板を終始搬送することができる。したがって、従来のように複数の吊上装置に対して床板を順次繋ぎ替える必要がなく、作業性を格段に向上させることができ、これによって多数の高重量な床板を車両搬送ケージに容易に搬入および設置することができる。
前記の床板搬入方法において、前記接続工程においては、前記床板搬入装置を前記床板の搬入方向前端部よりも先まで進めた位置で前記構造部材に固定し、前記移動工程では、前記吊上装置の巻取部材を巻き取ることによって前記床板を前記入口側から前記奥側に向かって移動させるようにしてもよい。
上記の床板搬入方法によれば、床板搬入装置を構造部材に固定する工程が必要になるが、固定することによって床板搬入装置が構造部材に沿って勝手に動くことを規制し、着実に床板を搬送方向に進めることができる。床板搬入装置は、固定を解除することによって構造部材の進行方向に容易に移動させることができる。
前記の床板搬入方法において、前記構造部材として、前記車両搬送ケージを前記垂直循環式駐車装置の搬送チェーンに設けられたアタッチメントに吊持させる中掛棒を利用してもよい。
上記の床板搬入方法によれば、乗入室の床に立つ作業員の手の届きやすい高さにある中掛棒に床板搬入装置が設置されるため、設置工程における高所作業を無くして作業員の安全性を高めることができる。
本発明の第2態様に係る床板搬入装置は、垂直循環式駐車装置の車両搬送ケージに床板を搬入するためのものであって、前記車両搬送ケージの上部長手方向に沿って延在する構造部材の長手方向に沿って脱輪することなく転動可能な転動部材と、前記転動部材を軸支するとともに、チェーンブロックやホイスト等の吊上装置を吊り下げる吊持部を備えたフレームと、を備え、前記フレームは、前記構造部材を囲む環状形状であるとともに、その一部が前記構造部材の幅よりも大きな範囲で取り外し可能となっている。
上記構成によれば、床板搬入装置を構造部材に設置し、この床板搬入装置を、吊上装置を介して床板に接続し、吊上装置によって床板の重量を保持しながら、床板搬入装置を構造部材の長手方向に移動させることにより、床板をスムーズに車両搬送ケージの所定位置まで搬送し、所定位置に載置することができる。
床板搬入装置のフレームは、構造部材を囲む環状形状であるため、フレームの剛性を高め、床板の重量が加わっても変形しないものとすることができる。
また、フレームの一部が構造部材の幅よりも大きな範囲で取り外し可能となっているため、この部分を取り外すことにより、環状形状のフレームを構造部材に対して容易に着脱することができる。
前記構成の床板搬入装置において、前記構造部材として、前記車両搬送ケージの上部に設けられた円形断面の中掛棒を利用し、前記転動部材は、前記中掛棒の円形断面の上側両肩部にV字状に当接するように、チャンネル材を用いて2個一組で設けられたものとしてもよい。
上記構成によれば、円形断面の中掛棒に対して転動部材を脱輪させることなく、床板搬入装置を中掛棒に沿ってスムーズに移動させることができる。また、中掛棒の外径に多少の差があっても、V字状に配置された転動部材の転動面が中掛棒の外周面に接触できるため、外径差を吸収させて床板搬入装置の汎用性を高めることができる。
前記構成の床板搬入装置において、前記構造部材として、前記車両搬送ケージの上部に設けられた角形断面の中掛棒を利用し、前記転動部材は、前記中掛棒の角形断面の上面と両側面とに当接するように、3個一組で設けられたものとしてもよい。
上記構成によれば、角形断面の中掛棒の上面と両側面とに各転動部材が当接して転動するため、各転動部材を脱輪させることなく、床板搬入装置を中掛棒に沿ってスムーズに移動させることができる。
前記構成の床板搬入装置において、前記中掛棒の両側面に当接する前記転動部材の対向間隔を調整可能にする対向間隔調整部を備えた構成としてもよい。本構成によれば、角形断面の中掛棒の幅寸法に合わせて対向間隔調整部により転動部材の対向間隔を調整できるため、中掛棒の幅寸法に拘わらずに床板搬入装置を使用可能にして汎用性を高めることができる。
前記構成の床板搬入装置において、前記構造部材に対して位置を固定するブレーキ機構を備えた構成としてもよい。本構成によれば、ブレーキ機構を用いて床板搬入装置を構造部材に固定することができるため、床板搬入装置が構造部材に沿って勝手に動くことを規制し、着実に床板を搬送方向に進めることができる。床板搬入装置は、ブレーキ機構による固定を解除することによって構造部材の進行方向に容易に移動させることができる。
以上のように、本発明に係る垂直循環式駐車装置の床板搬入方法、および床板搬入装置によれば、車両搬送ケージの床板を容易に搬入および設置することができる。
本発明に係る車両搬送ケージの保持装置を適用可能な垂直循環式駐車装置の一例を示す縦断面図である。 図1のII−II線に沿う垂直循環式駐車装置の縦断面図である。 本発明に係る床板搬入方法の一実施形態を示し、(a)は設置工程、(b)は接続工程、(c)は移動工程、(d)は載置工程を、それぞれ示す図である。 図3(a)のIV部を拡大した床板搬入装置および吊上装置の側面図である。 図4のV矢視により本発明の第1実施形態を示す床板搬入装置および吊上装置の正面図である。 本発明の第2実施形態を示す床板搬入装置および吊上装置の正面図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る車両搬送ケージの保持装置を適用可能な垂直循環式駐車装置の一例を示す縦断面図であり、図2は図1のII−II線に沿う垂直循環式駐車装置の縦断面図である。
この垂直循環式駐車装置1は、複数の車両2を収容可能であり、地上部に車両2の入出庫口3が開口する駐車塔4を備えている。駐車塔4は、例えば鉄骨で形成された躯体5の外面に軽量コンクリート板6が設置された構造であり、入出庫口3の内側は車両2が乗り入れる乗入室7となっている。なお、乗入室7(入出庫口3)は必ずしも駐車塔4の最下部に設けられるとは限らず、駐車塔4の中間部や最上部に設けられることもある(地下式の場合等)。
垂直循環式駐車装置1の基本構造は広く周知のものである。即ち、駐車塔4の鉛直方向上方に軸支された駆動スプロケット11と、駐車塔4の鉛直方向下方に軸支された従動スプロケット12との間に無端状の搬送チェーン13が巻装されて上下方向に延びる長円形状のケージ循環路14が形成され、搬送チェーン13に所定の間隔で取り付けられたアタッチメント15を介して複数の車両搬送ケージ16が吊設されている。各車両搬送ケージ16には、それぞれ車両2を搭載するためのパレット状の床板17が着脱可能に載置され、各床板17は車両搬送ケージ16に下方から保持されながら搬送される。
図2に示すように、搬送チェーン13は車両搬送ケージ16の前後に2組設けられている。前側(入出庫口3側)の搬送チェーン13に設けられたアタッチメント15と、後側の搬送チェーン13に設けられたアタッチメント15との間に、水平な中掛棒18が架け渡され、この中掛棒18に各車両搬送ケージ16が吊持されている。このため、車両搬送ケージ16はケージ循環路14のどの位置においても、搭載された床板17が常に水平になる姿勢で吊り下げられる。中掛棒18は車両搬送ケージ16に固定されている。
駆動スプロケット11は、駆動用モータ20と減速装置21とドライブ軸22により回転駆動され、ドライブ軸22には駆動用モータ20と同軸的にブレーキ装置23が設けられている。駆動スプロケット11が駆動されることにより、各車両搬送ケージ16がケージ循環路14を循環し、駐車塔4の最下部の乗入室7に停止した車両搬送ケージ16の床板17に車両2が搭載されるか、もしくは床板17に搭載されていた車両2が降ろされる。
このように構成された垂直循環式駐車装置1のリニューアル時や保全工事の際には、乗入室7において各車両搬送ケージ16のから床板17が一旦取り外され、入出庫口3から外部に搬出された後、再び乗入室7に搬入されて車両搬送ケージ16に設置される。このような床板17の着脱は、全ての車両搬送ケージ16について行われる。このような場合に、本発明に係る床板搬入方法を適用する。
図3(a)〜(d)は、本発明に係る床板搬入方法の工程を順に示している。
まず、設置工程(a)として、車両搬送ケージ16の上部長手方向に沿って延在する構造部材、例えば車両搬送ケージ16の中掛棒18に床板搬入装置30を設置する。床板搬入装置30は、後述するように、ローラを有して中掛棒18の長手方向に沿ってスムーズに移動することができるとともに、チェーンブロックやホイスト等の吊上装置32を吊り下げることができる懸架装置である。一方、車両搬送ケージ16の入口側(入出庫口3側)に、搬入する床板17を例えば前後2台の台車34の上に載せて配置しておく。
次に、接続工程(b)として、床板搬入装置30に吊り下げられた吊上装置32から伸縮するチェーンやワイヤー等の巻取部材35(図4、図5も参照)のフック36を床板17の搬入方向前方部分に接続する。ここでは、例えば床板17に設けられた車輪止め17aにロープ37等を介して巻取部材35を接続している。
この接続工程(b)においては、床板搬入装置30を、中掛棒18の長手方向における床板17に比較的近い位置30aに置いて床板17に接続してもよいし、あるいは床板17の搬入方向前端部よりも大きく先まで進んだ位置30bにて中掛棒18に固定した状態で床板17に接続してもよい。
次に、移動工程(c)として、吊上装置32により床板17の搬入方向前方部分の重量を保持しながら、即ち床板17の前部を少し持ち上げながら、床板搬入装置30および床板17を、中掛棒18の長手方向に沿って入口側から奥側に向かって移動させる。この移動時には、床板搬入装置30を前述の位置30aから中掛棒18沿いに移動させながら、同時に床板17を同方向に移動させてもよいし、床板搬入装置30を後述するブレーキ機構を用いて前述の位置30bにて固定した状態で、吊上装置32の巻取部材35を巻き取ることによって床板17を入口側から奥側に向かって移動させるようにしてもよい。
最後に、載置工程(d)として、床板17を車両搬送ケージ16の所定位置に載置して車両搬送ケージ16に固定し、床板17の搬入および設置が完了する。
上記の床板搬入方法によれば、吊上装置32が床板搬入装置30に吊り下げられた状態で中掛棒18の長手方向沿いに移動できるため、従来のように複数の吊上装置を設けることなく、1基の吊上装置32のみによって床板17を終始搬送することができる。したがって、従来のように複数の吊上装置に対して床板17を順次繋ぎ替える必要がなく、作業性を格段に向上させることができ、これによって多数の高重量な床板17を車両搬送ケージ16に容易に搬入および設置することができる。
接続工程(b)において、前述のように床板搬入装置30を床板17の搬入方向前端部よりも先まで進めた位置30bにて中掛棒18に固定し、移動工程(c)において吊上装置32の巻取部材35を巻き取ることによって床板17を入口側から奥側に向かって移動させるようにしてもよい。この場合には、床板搬入装置30を中掛棒18に固定する工程が必要になるが、固定することによって床板搬入装置30が中掛棒18に沿って勝手に動くことを規制し、着実に床板17を搬送方向に進めることができる。床板搬入装置30は、固定を解除することによって中掛棒18の進行方向に容易に移動させることができる。
設置工程(a)において、車両搬送ケージ16の上部長手方向に沿って延在する中掛棒18に床板搬入装置30を設置することにより、乗入室7の床に立つ作業員の手の届きやすい位置にある中掛棒18に床板搬入装置30が設置されるため、設置工程(a)における高所作業を無くして作業員の安全性を高めることができる。
[床板搬入装置の第1実施形態]
図4は、図3(a)のIV部を拡大した床板搬入装置30および吊上装置32の側面図であり、図5は、図4のV矢視により床板搬入装置30の第1実施形態を示す正面図である。床板搬入装置30は下記のように構成されている。
床板搬入装置30は、フレーム40を備えている。図5に示すように、フレーム40は、中掛棒18を囲む環状形状である。即ち、例えば上部に位置する上部水平部材41と、この上部水平部材41の両側に溶接等により固定された左右一対の垂直部材42と、これらの垂直部材42の下端部同士を連結する下部水平部材43とを備えて矩形の環状に構成されている。
上部水平部材41と垂直部材42は一体構造としてもよい。下部水平部材43は垂直部材42に対して取り外し可能である。例えば、下部水平部材43はボルト44により垂直部材42に締結固定されている。下部水平部材43の長さは中掛棒18の直径よりも大きい。下部水平部材43の軸方向中間部にはブラケット状の吊持部45が固着されており、この吊持部45にリング46を介して吊上装置32の上側のフック36が掛止され、吊上装置32が吊り下げられる。図中では吊上装置32として市販のチェーンブロックが例示されているが、電動ホイスト等としてもよい。
上部水平部材41の下面にはチャンネル材48が設けられている。このチャンネル材48は、中掛棒18に沿う方向に延在し、その開き角が例えば90°であり、図5に示すように上方に向かって開く向きで水平部材41に溶接等により固定されている。そして、チャンネル材48の両側面(ここでは下方に面した斜面)に2個一組のローラ50(転動部材)が軸支されている。図4に示すように、ローラ50はチャンネル材48の両端部にそれぞれ設けられている。これらのローラ50は、中掛棒18の円形断面の上側両肩部にV字状に当接するため、中掛棒18の長手方向に沿って脱輪することなく転動し、床板搬入装置30をスムーズに移動させることができる。ローラ50の外周面は中掛棒18の表面を傷付けにくい樹脂製とされている。
さらに、床板搬入装置30にはブレーキ機構52が設けられている。このブレーキ機構52は、中掛棒18に対して床板搬入装置30の位置を固定するものであり、例えばフレーム40の両側の垂直部材42を貫通するように螺合された左右一対のノブ付のネジ部53と、これらのネジ部53の先端に設けられたブレーキパッド54とを備えている。ネジ部53を締め込むことにより、ブレーキパッド54が中掛棒18の側面に押し付けられて摩擦係合し、これによって中掛棒18に対する床板搬入装置30の位置が固定される。
床板搬入装置30は以上のように構成されている。この床板搬入装置30を、図4、図5に示すように中掛棒18に設置し、さらに吊上装置32を介して図3に示すように床板17に接続し、吊上装置32によって床板17の重量を保持しながら、床板搬入装置30を中掛棒18の長手方向に移動させることにより、床板17をスムーズに車両搬送ケージ16の所定位置まで搬送し、所定位置に載置することができる。
床板搬入装置30のフレーム40は、中掛棒18を囲む環状形状であるため、フレーム40の剛性を高め、床板17の重量が加わっても変形および破損しないものとすることができる。しかも、フレーム40の一部、ここでは下部水平部材43が中掛棒18の幅よりも大きな範囲(長さ)でフレーム40から取り外し可能となっているため、この下部水平部材43を取り外すことにより、環状形状のフレーム40(床板搬入装置30)を中掛棒18に対して容易に着脱することができる。なお、下部水平部材43の代わりに上部水平部材41を垂直部材42に対して取り外し可能にしたり、左右いずれかの垂直部材42を上部水平部材41および下部水平部材43に対して取り外し可能にしてもよい。
転動部材50は、中掛棒18の円形断面の上側両肩部にV字状に当接するように、チャンネル材48を用いて2個一組で設けられているため、円形断面の中掛棒18に対して転動部材50を脱輪させることなく、床板搬入装置30を中掛棒18に沿ってスムーズに移動させることができる。また、中掛棒18の外径に多少の差があっても、V字状に配置された転動部材50の転動面が中掛棒18の外周面に接触できるため、外径差を吸収させて床板搬入装置30に汎用性を持たせることができる。
また、中掛棒18に対する床板搬入装置30の位置を固定するブレーキ機構52が備えられているため、前述した接続工程(b)および移動工程(c)の実行時に床板搬入装置30を中掛棒18に対して固定することができる。これにより、床板搬入装置30が中掛棒18に沿って勝手に動いてしまうことを規制し、着実に床板17を搬送方向に進めることができる。このブレーキ機構52による固定を解除すれば床板搬入装置30を容易に移動させることができる。
[床板搬入装置の第2実施形態]
図6は、本発明の第2実施形態を示す床板搬入装置60および吊上装置32の正面図である。この床板搬入装置60は角形断面の中掛棒18’に対応しており、その軸方向に移動できるように、下記のように構成されている。
この床板搬入装置60も、第1実施形態の床板搬入装置30と同様に、中掛棒18’を囲む環状形状のフレーム70を備えている。フレーム70は、上部に位置する上部水平部材71と、この上部水平部材71の両側に溶接等により固定された左右一対の垂直部材72と、これらの垂直部材72の下端部同士を連結する下部水平部材73とを備えて矩形に構成されている。
上部水平部材71と垂直部材72は一体構造としてもよい。下部水平部材73は垂直部材72に対して取り外し可能である。例えば、下部水平部材73はボルト74により垂直部材72に締結固定されている。下部水平部材73の長さは中掛棒78の横幅よりも大きい。下部水平部材73の軸方向中間部にはブラケット状の吊持部75が固着されており、この吊持部75にリング46を介して吊上装置32の上側のフック36が掛止され、吊上装置32が吊り下げられる。
上部水平部材71の下面と、垂直部材72の内面には、それぞれ中掛棒18’の上面と両側面とに当接するように、3個一組のローラ80A,80Bが設けられている。これらのローラ80A,80Bは、中掛棒18’の長手方向に離間して2セット設けられている。上部水平部材71の下面に設けられて中掛棒18’の上面に当接するローラ80Aは、上部水平部材71の下面に固着された一対の支持板82の間に軸支されている。
垂直部材72の内面に設けられて中掛棒18’の両側面に当接する2つのローラ80Bは、それぞれ垂直部材72の内面に対して高さ調整可能に設けられた支持ブラケット84に軸支されている。支持ブラケット84は、例えば対向間隔調整部85におけるナットの締結位置によって垂直部材72の内面に対する高さを変化させることができ、これによって対向するローラ80Bの対向間隔を調整することができる。
さらに、この床板搬入装置60にもブレーキ機構86が設けられている。このブレーキ機構86は、中掛棒18’に対して床板搬入装置60の位置を固定するものであり、例えばフレーム70の上部水平部材71を貫通するように螺合されたノブ付のネジ部87と、このネジ部87の先端に設けられたブレーキパッド88とを備えている。ネジ部87を締め込むことにより、ブレーキパッド88が中掛棒18’の上面に押し付けられて摩擦係合し、これによって中掛棒18’に対する床板搬入装置60の位置が固定される。
床板搬入装置60は以上のように構成されている。この床板搬入装置60によれば、角形断面の中掛棒18’の上面と両側面とに各ローラ80A,80Bが当接して転動するため、各ローラ80A,80Bを脱輪させることなく、床板搬入装置60を中掛棒18’に沿ってスムーズに移動させることができる。
中掛棒18’の両側面に当接するローラ80A,80Bは、対向間隔調整部85によってその対向間隔を調整可能であるため、角形断面の中掛棒18’の幅寸法に合わせて対向間隔調整部85によりローラ80A,80Bの対向間隔を調整できる。このため、中掛棒18’の幅寸法に拘わらずに床板搬入装置60を使用可能にして汎用性を高めることができる。
また、中掛棒18’に対する床板搬入装置60の位置を固定するブレーキ機構86が備えられているため、前述した接続工程(b)および移動工程(c)の時に床板搬入装置60が中掛棒18’に沿って勝手に動いてしまうことを規制し、着実に床板17を搬送方向に進めることができる。このブレーキ機構86による固定を解除すれば床板搬入装置60を容易に移動させることができる。
以上に説明したように、上記の各実施形態に係る垂直循環式駐車装置1の床板搬入方法、および床板搬入装置30,60によれば、車両搬送ケージ16の床板17を容易に搬入および設置することができる。
なお、本発明は上記実施形態の構成のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更や改良を加えることができ、このように変更や改良を加えた実施形態も本発明の権利範囲に含まれるものとする。
例えば、図3に示す床板搬入方法の設置工程(a)においては、床板搬入装置30(60)を車両搬送ケージ16の中掛棒18に設置しているが、車両搬送ケージ16の上部長手方向に沿って延在する構造部材であれば、他の構造部材に床板搬入装置30(60)を設置してもよい。例えば、図3(a)中に示すように乗入室7の上方に位置する構造部材90の下縁部が側方に張り出す形状(I形断面等)であればその下縁部を利用してもよい。あるいは専用の構造部材を仮設して床板搬入装置30(60)を設置してもよい。
また、上記実施形態では、床板搬入装置30,60にブレーキ装置52,86が設けられた構成となっているが、ブレーキ装置52,86を設ける代わりに、中掛棒18,18’にクランプ部材等を固定することによって床板搬入装置30,60の位置を固定するようにしてもよい。
1 垂直循環式駐車装置
16 車両搬送ケージ
17 床板
18,18’ 中掛棒(構造部材)
30,60 床板搬入装置
32 吊上装置
34 台車
35 巻取部材
40,70 フレーム
43,73 下部水平部材(取り外し可能なフレームの一部)
45,75 吊持部
50,80A,80B ローラ(転動部材)
52,86 ブレーキ機構
85 対向間隔調整部
(a) 設置工程
(b) 接続工程
(c) 移動工程
(d) 載置工程

Claims (9)

  1. 垂直循環式駐車装置の車両搬送ケージに床板を搬入して設置する方法であって、
    前記車両搬送ケージの上部長手方向に沿って延在する構造部材に、該構造部材の長手方向に沿って移動可能であるとともに、チェーンブロックやホイスト等の吊上装置を吊り下げ可能な床板搬入装置を設置する設置工程と、
    前記床板搬入装置に吊り下げられた前記吊上装置の巻取部材を、台車に載せられて前記車両搬送ケージの入口側に配置された前記床板の搬入方向前方部分に接続する接続工程と、
    前記床板の搬入方向の後方部分を台車に載せた状態で前記吊上装置により前記床板の搬入方向前方部分の重量を保持しながら、前記床板搬入装置および前記床板を、前記構造部材の長手方向に沿って入口側から奥側に向かって移動させる移動工程と、
    前記床板を前記車両搬送ケージの所定位置に載置する載置工程と、
    を備えた垂直循環式駐車装置の床板搬入方法。
  2. 前記接続工程においては、前記床板搬入装置を前記床板の搬入方向前端部よりも先まで進めた位置で前記構造部材に固定し、
    前記移動工程では、前記吊上装置の巻取部材を巻き取ることによって前記床板を前記入口側から前記奥側に向かって移動させる請求項1に記載の垂直循環式駐車装置の床板搬入方法。
  3. 前記構造部材は、前記車両搬送ケージを前記垂直循環式駐車装置の搬送チェーンに設けられたアタッチメントに吊持させる中掛棒である請求項1または2に記載の垂直循環式駐車装置の床板搬入方法。
  4. 垂直循環式駐車装置の車両搬送ケージに床板を搬入するための床板搬入装置であって、
    前記車両搬送ケージの上部長手方向に沿って延在する構造部材の長手方向に沿って脱輪することなく転動可能な転動部材と、
    前記転動部材を軸支するとともに、チェーンブロックやホイスト等の吊上装置を吊り下げる吊持部を備えたフレームと、
    を備え、
    前記フレームは、前記構造部材を囲む環状形状であるとともに、その一部が前記構造部材の幅よりも大きな範囲で取り外し可能となっていて、
    前記構造部材は、前記車両搬送ケージの上部に設けられた中掛棒である床板搬入装置。
  5. 前記中掛棒、円形断面であり、
    前記転動部材は、前記中掛棒の円形断面の上側両肩部にV字状に当接するように、チャンネル材を用いて2個一組で設けられている請求項4に記載の床板搬入装置。
  6. 前記中掛棒、角形断面であり、
    前記転動部材は、前記中掛棒の角形断面の上面と両側面とに当接するように、3個一組で設けられている請求項4に記載の床板搬入装置。
  7. 前記中掛棒の両側面に当接する前記転動部材の対向間隔を調整可能にする対向間隔調整部を備えた請求項6に記載の床板搬入装置。
  8. 前記中掛棒に対して位置を固定するブレーキ機構を備えた請求項4に記載の床板搬入装置。
  9. 垂直循環式駐車装置の車両搬送ケージに床板を搬入して設置する方法であって、
    前記車両搬送ケージの上部長手方向に沿って延在する構造部材に、該構造部材の長手方向に沿って移動可能であるとともに、チェーンブロックやホイスト等の吊上装置を吊り下げ可能な床板搬入装置を設置する設置工程と、
    前記床板搬入装置に吊り下げられた前記吊上装置の巻取部材を、台車に載せられて前記車両搬送ケージの入口側に配置された前記床板の搬入方向前方部分に接続する接続工程と、
    前記吊上装置により前記床板の搬入方向前方部分の重量を保持しながら、前記床板搬入装置および前記床板を、前記構造部材の長手方向に沿って入口側から奥側に向かって移動させる移動工程と、
    前記床板を前記車両搬送ケージの所定位置に載置する載置工程と、
    を備え、
    前記構造部材は、前記車両搬送ケージを前記垂直循環式駐車装置の搬送チェーンに設けられたアタッチメントに吊持させる中掛棒である垂直循環式駐車装置の床板搬入方法。
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