JP6906847B2 - リベット - Google Patents

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Description

本発明は、リベットに関する。
特許文献1には、板同士の接合に用いられるリベットが開示されている。
特開平10−061628号公報
特許文献1のリベットは、軸部の長手方向の一端に、軸部よりも外径が大きい頭部を有している。
このリベットを用いる2枚の板の接合は、以下の手順にて行われる。
(a)貫通孔を有する2枚の板を、貫通孔の位置を合わせて重ねる。
(b)リベットの軸部を貫通孔に挿入して、リベットの頭部を一方の板に当接させる。
(c)一方の板の表面から突出するリベットの頭部と、他方の板の表面から突出するリベットの軸部とを、一対の成型スナップで把持する。
(d)一対の成型スナップを、リベッタを用いて互いに接近する方向に加圧して、軸部の他端側をかしめる。
これにより、2枚の板が、塑性変形した軸部の素材と、頭部との間で互いに接合される。
ここで、リベットをかしめると、リベットの軸部と貫通孔の内周との隙間が、塑性変形したリベットの素材で埋められる。
この際に、リベットは、頭部のある一端側よりも他端側のほうが大きく塑性変形するので、リベットの軸部と貫通孔の内周との隙間は、軸部の他端側から埋まる傾向がある。
そのため、リベットの軸部と貫通孔の内周との隙間を略隙間なく埋めるためには、一対の成型スナップに作用させる加圧力(荷重)を大きくする必要がある。
しかし、加圧力が大きくなると、板における貫通孔周りに作用する加圧力もまた大きくなる。その結果、板における貫通孔周りの領域に割れなどが生じる可能性がある。
そこで、作用させる加圧力を抑えつつ、リベットの軸部と貫通孔の内周との隙間を埋められるようにすることが求められている。
本発明のある態様は、
連結対象物の貫通孔に挿入される軸部と、
前記貫通孔の内径よりも大きい外径で形成されていると共に、軸方向における一方側と他方側に前記軸部が設けられた大径部と、を有し、
前記軸部における前記貫通孔から突出した領域がかしめられて、前記軸方向の厚みの異なる2つの前記連結対象物の連結に用いられるリベットであって、
前記一方側の軸部と前記他方側の軸部のうち、前記厚みが厚いほうの連結対象物の貫通穴に挿入される軸部は、前記軸方向で前記大径部に向かうにつれて外径が大きくなる形状で形成されており、
前記厚みが薄いほうの連結対象物の貫通穴に挿入される軸部は、前記軸方向の全長に亘って同じ外径となる形状で形成されている、リベットである

本発明によれば、軸部における貫通孔内に位置する領域は、貫通孔から突出した領域から離れて大径部に近づくにつれて、貫通孔の内周との隙間が狭くなる。
そのため、肥大化の程度が小さい初期の段階で、貫通孔における大径部に近い領域の内周に、肥大化した軸部を圧接させて、軸部の外周と貫通孔の内周との隙間を埋めることができる。
これにより、軸部における貫通孔内に位置する領域を、貫通孔から突出した領域に近い側のみから、貫通孔の内周に圧接させる場合よりも、軸部の外周と貫通孔の内周との隙間を埋めるのに必要が加圧力の低減が可能となり、作用させる加圧力を抑えつつ、リベットの軸部と貫通孔の内周との隙間を埋めることができる。
実施形態にかかるリベットを説明する図である。 実施形態にかかるリベットの要部拡大図である。 一対の板状鋼材のリベットを用いた連結過程を説明する図である。 実施形態にかかるリベットの作用を説明する図である。 比較例にかかるリベットの作用を説明する図である。 変形例にかかるリベットの作用を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は、実施形態にかかるリベット1を説明する図である。図1の(a)は、リベット1を中心軸Xに沿って切断した断面図であり、図1の(b)は、リベット1の軸部11、12を、板状鋼材8、9の貫通孔81、91に挿入した状態を示す断面図である。
図2は、リベット1の要部拡大図である。図2の(a)は、リベット1の軸部12側を拡大した図であり、図2の(b)は、リベット1の軸部12と大径部13との境界P周りを拡大した図である。なお、図2では、板状鋼材9の一部を仮想線で示している。
図1に示すように、本実施形態のリベット1は、一対の板状鋼材8、9を、リベット1の中心軸X方向に間隔をあけた状態で連結するために用いられる。
リベット1は、板状鋼材8、9に設けた貫通孔81、91に挿入される軸部11、12と、これら軸部11、12の間の大径部13と、を有している。
軸部11と、大径部13と、軸部12とは、リベット1の中心軸X上で直列に並んでおり、中心軸X方向における大径部13の両側に、軸部11と軸部12が位置している。
これら軸部11、12と大径部13は、同一の素材から一体に形成されている。
大径部13は、略円柱形状を成しており、大径部13は、中心軸X方向の略全長に亘って、軸部11、12よりも大きい外径D1で形成されている。大径部13は、中心軸X方向に所定長さh1を有している。
大径部13は、板状鋼材8、9の貫通孔81、91の内径よりも大きい外径D1に設定されている。
そのため、リベット1の軸部11と軸部12が、板状鋼材8、9の貫通孔81、91に挿入されると、大径部13の一端13aと他端13bが、板状鋼材8、9の貫通孔81、91を囲む周縁に、中心軸X方向からそれぞれ当接するようになっている。
軸部11もまた、略円柱形状を成しており、軸部11は、中心軸X方向の略全長に亘って、貫通孔81の内径よりも僅かに小さい外径D2で形成されている。
軸部11の中心軸方向の長さL1は、板状鋼材8の厚みW1に相当する長さよりも長くなっている。
そのため、リベット1の軸部11が、板状鋼材8の貫通孔81に挿入されると、軸部11は、板状鋼材8の貫通孔81を貫通して、先端11aを、板状鋼材8から離れた位置に配置させるようになっている。
この軸部11における板状鋼材8から突出した領域が、リベット1をかしめる際に、大きく塑性変形させる領域(かしめ領域)となっている。
軸部12もまた、略円柱形状を成しており、この軸部12の中心軸X方向の長さL2は、板状鋼材9の厚みW2に相当する長さよりも長くなっている。
本実施形態では、互いに連結する板状鋼材8、9の厚みが異なっており、軸部12が挿入される貫通孔91を有する板状鋼材9のほうが、前記した板状鋼材8よりも厚みが厚くなっている。
そのため、リベット1では、一方の軸部12の長さL2の方が、他方の軸部11の長さL1よりも長くなっている。
軸部12の中心軸X方向の長さL2は、板状鋼材9の厚みW2に相当する長さよりも長くなっている。
そのため、リベット1の軸部12が、板状鋼材9の貫通孔91に挿入されると、軸部12は、板状鋼材9の貫通孔91を貫通して、先端12aを板状鋼材9から離れた位置に配置させるようになっている。
この軸部12における板状鋼材9から突出した領域が、リベット1をかしめる際に、大きく塑性変形させる領域(かしめ領域)となっている。
断面視において軸部12は、少なくとも貫通孔91内に位置する領域が、大径部13に向かうにつれて外径が広くなる形状で形成されている。
図2の(a)に示すように、本実施形態では、軸部12は、先端12aから貫通孔91の近傍までの範囲R1が、同一の外径D2で形成された同径部121となっている。
そして、貫通孔91の近傍から大径部13までの範囲R2が、大径部13に近づくにつれて外径が大きくなる拡径部122となっている。
また、拡径部122と大径部13との境界P(図2の(a)参照)は、同径部121よりも大きく、かつ大径部13よりも小さい外径D3となっている。
図2の(b)に示すように、断面視における拡径部122の外周122aは、仮想線Lnに沿う直線状に形成されている。この仮想線Lnは、同径部121の外周121aに沿う仮想線Lmに対して所定角度θ傾斜している。なお、仮想線Lmは、リベット1の中心軸Xに対して平行である。
大径部13では、拡径部122との境界Pに、拡径部122から離れる方向に窪んだ凹部131が設けられている。
この凹部131は、仮想線Ln上の拡径部122との境界Pから、仮想円Imに沿って弧状に形成されている。本実施形態では、この仮想円Imの接線が、拡径部122の外周122aに沿う仮想線Lnとなっており、仮想線Lnと仮想円Imとの交点が、拡径部122と大径部13との境界P上に位置している。
大径部13では、凹部131の径方向外側に、リベット1の中心軸Xに直交する平坦部132が設けられている。この平坦部132は、拡径部122と大径部13との境界Pの径方向外側に位置しており、同径部121の外周121aに沿う仮想線Lmにも直交している。
平坦部132は、中心軸X(仮想線Lm)の径方向に所定幅Wxで形成されており、この平坦部132の外径側には、外径側に向かうにつれて大径部13の径方向の幅が広がる形状でR加工が施されている。
以下、本実施形態のリベット1を用いて、厚みの異なる一対の板状鋼材8、9を連結する過程を説明する。
図3は、リベット1を用いて一対の板状鋼材8、9を連結する過程を説明する図である。
図3の(a)は、リベット1の軸部11、12を塑性変形させる前(かしめる前)の状態を示した図である。図3(b)、(c)は、リベット1の軸部11、12を塑性変形させている途中の状態を示した図である。図3の(d)は、リベット1の軸部11、12の塑性変形を終了して、板状鋼材8、9のリベット1による連結を完了した状態を示した図である。
図4は、板状鋼材8、9の貫通孔81、91の内周と軸部11、12外周との隙間Sの状態を説明する図である。
図4の(a)、(b)は、軸部11、12を塑性変形させる前(かしめる前)の状態を示した図である。
図4の(c)、(d)、(e)、(f)は、軸部11、12を塑性変形させている途中の状態を示した図である。
図4の(g)、(h)は、軸部11、12の塑性変形を終了して、板状鋼材8、9のリベット1による連結を完了した時点の状態を示した図である。
なお、図4では、軸部11、12の塑性変形により、貫通孔81、91の内周と軸部11、12外周との隙間が、塑性変形した軸部11、12の素材M(Ma、Mb)で埋まった領域を、交差させたハッチングを付して示している。
図5は、比較例にかかるリベット1Aの場合を説明する図である。
図5の(a)は、軸部12が、中心軸X方向の全長に亘って同じ外径D2で形成されているリベット1Aで、板状鋼材8、9を連結した場合を説明する図である。
図5の(b)は、図5の(a)における領域Aの拡大図である、図5の(c)は、図5の(a)における領域Bの拡大図である。
なお、図5の(b)、(c)では、軸部11、12を塑性変形させた後の板状鋼材8、9の貫通孔81、91の内周と軸部11、12の外周との隙間Sの状態を説明するために、隙間S周りを誇張して模式的に示している。
図6は、変形例にかかるリベット1Bの場合を説明する図である。
図6の(a)は、拡径部122と大径部13との境界Pに凹部が設けられていないリベット1Bで、板状鋼材8、9を連結した場合を説明する図である。
図6の(b)は、図6の(a)における領域Aの拡大図である。図6の(c)は、図6の(a)における領域Bの拡大図である。
なお、図6の(b)、(c)では、軸部11、12を塑性変形させた後の板状鋼材8、9の貫通孔81の内周と、軸部12の外周との隙間Sの状態を説明するために、隙間S周りを誇張して模式的に示している。
なお、リベット1Bの軸部12は、前記したリベット1と同様に、同径部121と拡径部122とから構成されている。
図3に示すように、リベット1を用いる2枚の板状鋼材8、9の連結は、以下の手順にて行われる。
(I)板状鋼材8、9を、リベット1の貫通孔81、91の位置を合わせて互いに平行に配置したのち、リベット1の軸部11、12を貫通孔81、91にそれぞれ挿入して、リベット1の大径部13を、板状鋼材8、9の間で把持させる(図3の(a)参照)。
この状態において板状鋼材8、9は、リベット1の中心軸X方向に、大径部13の長さh1分だけ離れて配置される。
(II)板状鋼材8の表面から突出するリベット1の軸部11と、板状鋼材9の表面から突出するリベット1の軸部12とを、一対の成型スナップ3、4で把持する(図3の(a)参照)。
(III)一対の成型スナップ3、4を、リベッタ(図示せず)を用いて互いに接近する方向に加圧して、軸部11、12の先端11a、12a側(かしめ領域)を塑性変形させる(図3の(b)、(c)参照)。
(IV)軸部11、12の塑性変形で形成されたかしめ部11A、12Aと、大径部13との間に、板状鋼材8、9を把持して、一対の板状鋼材8、9をリベット1により互いに連結する(図3(d)参照)。
ここで、板状鋼材8、9をリベット1で連結する際には、リベット1の軸部11、12は、一対の成型スナップ3、4の間で、中心軸X方向に圧縮される。
そうすると、軸部11、12における貫通孔81、91から突出した領域(かしめ領域)が、中心軸X方向に圧縮されつつ、中心軸Xの径方向に大きく塑性変形して、貫通孔81、91の内径よりも大きい外径まで肥大化する(図3の(b)、(c)参照)。
これにより、板状鋼材8の貫通孔81には、軸部11の肥大化に並行して、塑性変形した軸部11の素材が、中心軸X方向に押し込まれることになる(図4の(c)参照)。
そして、軸部11の塑性変形の進行に伴って、軸部11の外周と貫通孔81の内周との隙間Sに、塑性変形した軸部11の素材Mが充填されて(図4の(e)参照)、最終的に、軸部11の外周と貫通孔81の内周との隙間Sが、塑性変形した軸部11の素材Mで塞がれることになる(図4の(g)参照)。
さらに、肥大化した軸部11の素材で形成されたかしめ部11Aが、板状鋼材8における貫通孔81の周縁に、中心軸X方向から圧接して、かしめ部11Aと板状鋼材8の表面との隙間も、塑性変形した軸部11の素材Mcで塞がれることになる(図4の(g)参照)。
一方、板状鋼材9の貫通孔91でも、軸部12の肥大化に並行して、塑性変形した軸部12の素材Maが、中心軸X方向に押し込まれることになる(図4の(d)参照)。
本実施形態の板状鋼材9の厚みW2は、板状鋼材8の厚みW1よりも厚くなっている(図1参照)。
そのため、軸部12の外径D2が中心軸X方向の全長に亘って、軸部11の外径D2と同じであるリベット1A(図5参照)の場合、中心軸X方向における軸部11と軸部12の塑性変形量(圧縮量)を同じにすると、以下のような問題がある。
軸部11の外周と貫通孔81の内周との隙間Sが、塑性変形した軸部11の素材で塞がれた時点では、軸部12の外周と貫通孔91の内周との隙間Sは、軸部12の先端12a側(中心軸X方向における下側)のみ、塑性変形した軸部12の素材Maで塞がれた状態になる(図5の(b)、(c)参照)。
中心軸X方向における軸部11と軸部12の塑性変形量(圧縮量)を同じにすると、軸部11の先端11a側から隙間Sに侵入する素材の量と、軸部12の先端12a側から隙間Sに侵入する素材の量とが略同じになるからである。
すなわち、軸部12の外周と貫通孔91の内周との隙間Sを、中心軸X方向の全長に亘って、塑性変形した軸部12の素材で塞ぐことができない。
ここで、軸部12が中心軸X方向に圧縮されると、貫通孔91内に位置する拡径部122は、同径部121と大径部13との間で圧縮されて、拡径部122を構成する素材が、拡径部122の外径を大きくする方向に移動する(図4の(d)参照)。
すなわち、拡径部122の全体で塑性変形が生じることになる。
なお、この際の拡径部122を構成する素材の移動量は、同径部121を構成する素材の移動量よりも小さいものとなる。
本実施形態では、軸部12における貫通孔91内に位置する拡径部122を、大径部13に近づくにつれて外径が大きくなる形状で形成して、拡径部122の外周と、貫通孔91の内周との間の隙間Sを、大径部13に近づくにつれて狭くしている(図2の(b)参照)。
そのため、塑性変形した同径部121の素材Maが隙間Sに先端12a側から侵入した時点で、外径を大きくする方向に塑性変形した拡径部122の素材Mbもまた、貫通孔91の内周に圧接するようになっている(図4の(d)参照)。
すなわち、断面視における拡径部122の外周122aと、同径部121の外周121aとの交差角である角度θ(図2の(b)参照)が、拡径部122が、当該拡径部122における素材Mbの部分から貫通孔91の内周に圧接する角度に設定されている。
また、軸部11における同径部121の外径D2と、拡径部122と大径部13との境界Pの外径D3と、同径部121と拡径部122の位置とが、塑性変形した同径部121の素材Maが隙間Sに先端12a側から侵入した時点で、拡径部122の素材Mbもまた、貫通孔91の内周に圧接するように設定されている。
となっている。
これにより、軸部12を塑性変形させると、軸部12の外周と貫通孔91の内周との隙間Sは、軸部12の先端12a側と、大径部13側の二箇所から、塑性変形した軸部12の素材で埋められることになる。
そして、軸部12の塑性変形が進行すると、軸部12の外周と貫通孔91の内周との隙間Sでは、塑性変形した軸部12の素材Ma、Mbで埋められた領域が、中心軸X方向に拡大する(図4の(f)参照)。
この過程で、塑性変形する素材Maと素材Mbの間に空間内の空気は、塑性変形する金属製の素材Maおよび素材Mbと、貫通孔91の内周との間に存在する無数の極小さな隙間から排出される。
そのため、最終的に、軸部12の外周と貫通孔91の内周との隙間Sが、塑性変形した素材M(Ma、Mb)で、中心軸X方向の略全長に亘って塞がれることになる(図4の(h)参照)。
さらに、肥大化した素材により形成されたかしめ部12Aが、板状鋼材8における貫通孔81の周縁部に、中心軸X方向から圧接して、かしめ部12Aと板状鋼材8の表面との隙間も、塑性変形した軸部12の素材で塞がれることになる(図4の(h)参照)。
ここで、本実施形態にかかるリベット1では、拡径部122と大径部13との境界Pに凹部131が設けられている。そのため、塑性変形した同径部121の素材Maが隙間Sに先端12a側から侵入した時点で、境界Pから外径側にオフセットした位置にある平坦部132が、板状鋼材9の貫通孔91の周縁に圧接する。
そのため、軸部12の塑性変形の進行に伴って、大径部13の平坦部132と板状鋼材9とが圧接する領域が、中心軸Xの径方向で内径側と外径側とに広がることになる。
これにより、軸部12の塑性変形によるかしめ部12Aの形成が完了した時点で、平坦部132が広範囲に亘って、板状鋼材9に圧接する。
さらに、この過程で、凹部131内の空気は、塑性変形する金属製の素材Mcと板状鋼材9との間に存在する無数の微小な隙間から主として排出される。
そのため、大径部13の平坦部132と板状鋼材9とが圧接する領域の、中心軸Xの径方向への拡大が、凹部131内の空気により阻害されないようになっている。
これに対して、拡径部122と大径部13との境界Pに凹部131が設けられていないリベット1B(図6参照)の場合には、塑性変形した同径部121の素材Maが隙間Sに先端12a側から侵入した時点で、境界P周りの領域が、板状鋼材9の貫通孔91の周縁に圧接する。
そのため、大径部13と板状鋼材9との中心軸X方向の隙間Sを埋める素材Mcは、軸部12の塑性変形の進行に伴って、境界Pから径方向で外側に広がることになる。
これにより、軸部12の塑性変形によるかしめ部12Aの形成が完了した時点で、大径部13の外径側に、素材により埋められていない隙間Sが残ってしまう。
前記したように本実施形態では、拡径部122と大径部13との境界Pに凹部131が設けられているので、大径部13の平坦部132と板状鋼材9とが最初に圧接する領域が、境界Pから外径側の離れた位置となる(図4の(d)参照)。
そのため、軸部12の塑性変形の進行に伴って、大径部13の平坦部132と板状鋼材9とが圧接する領域が、境界Pから外径側の離れた位置から、中心軸Xの径方向で内径側と外径側とに広がるようになっている。
よって、軸部12の塑性変形によるかしめ部12Aの形成が完了した時点で、大径部13の外径側に、素材により埋められていない隙間Sが広い範囲で残らないようになっている(図4の(h)参照)。
以上のとおり、実施の形態では、
(1)連結対象物である板状鋼材8、9の貫通孔81、91に挿入される軸部11、12と、
貫通孔81、91の内径よりも大きい外径D1で形成されていると共に、貫通孔81、91に軸部11、12を挿入した際に、貫通孔81、91の周縁に当接する大径部13と、を有し、
軸部11、12が、当該軸部11、12の中心軸X方向(軸方向)に圧縮されて、軸部11、12における貫通孔81、91から突出した領域(かしめ領域)が、かしめられるリベット1であって、
軸部12は、少なくとも貫通孔91内に位置する領域が、中心軸X方向で大径部13に向かうにつれて外径が大きくなる形状を有している構成とした。
軸部11、12を中心軸X方向に圧縮すると、軸部11、12における貫通孔81、91から突出した領域(かしめ領域)が、中心軸Xの径方向に大きく肥大化して、かしめ部11A、12Aが形成される。
この軸部11、12がかしめられる際に、軸部11、12における貫通孔81、91内に位置する領域も、径方向に肥大化して外径が大きくなるが、貫通孔81、91内に位置する領域の肥大化は、貫通孔81、91から突出した領域(かしめ領域)に近いほうから進行する。そして、肥大化の程度も、貫通孔81、91から突出した領域に近づくほど大きくなる。
上記のように構成すると、軸部12における貫通孔91から突出した領域(かしめ領域)から離れるにつれて、貫通孔91の内周との隙間Sが狭くなる。そのため、肥大化の程度が小さい初期の段階で、貫通孔91における大径部13に近い領域の内周に、肥大化した軸部12(拡径部122)を圧接させて、軸部12の外周と貫通孔91の内周との隙間Sを埋めることができる。
実施形態にかかるリベット1は、以下の構成を有している。
(2)大径部13では、軸部12(拡径部122)との境界Pに、中心軸X方向に窪んだ凹部131が設けられている。
中心軸X方向から見て凹部131の外径側に、貫通孔91の周縁に当接する平坦部132が設けられている。
このように構成すると、塑性変形した軸部12(同径部121:かしめ領域)の素材Maが隙間Sに先端12a側から侵入した時点で、境界Pから外径側に離れた位置にある平坦部132が、板状鋼材9の貫通孔91の周縁に圧接する。
そして、軸部12の塑性変形の進行に伴って、大径部13の平坦部132と板状鋼材9とが圧接する領域が、中心軸Xの径方向で内径側と外径側とに広がることになる。
これにより、軸部12の塑性変形によるかしめ部12Aの形成が完了した時点で、平坦部132が広範囲に亘って、板状鋼材9に圧接する。
これにより、中心軸Xの径方向における大径部13と板状鋼材9との圧接しろを確保することができるので、かしめた後のリベット1が、中心軸Xの径方向にガタ付くことを好適に防止できる。
実施形態にかかるリベット1は、以下の構成を有している。
(3)軸部12、11は、中心軸X方向における大径部13の一方側と他方側に設けられている。
一方側に設けられた軸部12が、中心軸X方向で大径部13に向かうにつれて外径が大きくなる形状で形成されている。
他方側に設けられた軸部11が、中心軸X方向の全長に亘って略同じ外径D2となる形状で形成されている。
板状鋼材8が、軸部11が挿入される貫通孔81を有している。
板状鋼材9が、軸部12が挿入される貫通孔91を有している。
板状鋼材9の中心軸X方向の厚みW2は、板状鋼材8の中心軸X方向の厚みW1よりも厚い(W2>W1)。
軸部12の外径が中心軸X方向の全長に亘って略同じ外径D2である従来のリベット1A(図5の(a)参照)の場合には、中心軸X方向の厚みが異なる板状鋼材8、9を1つのリベット1で連結するためには、以下のようにする必要がある。
リベット1の軸部11、12の外周と、貫通孔81、91の内周との隙間Sを、中心軸X方向の略全長に亘って埋めるために、厚みの厚い方の板状鋼材9を基準として、軸部11、12をかしめる際の加圧力(荷重)を設定する。
そのため、厚みの薄い方の板状鋼材8では、貫通孔81周りに、隙間Sを埋めるのに必要な加圧力(荷重)よりも大きい加圧力が作用するので、貫通孔81周りに亀裂などが生じる可能性がある。
これに対して、実施形態にかかるリベット1は、板状鋼材9の貫通孔91に挿入される軸部12が、大径部13に近づくにつれて外径が大きくなる形状で形成されている。
そのため、軸部12における貫通孔91の外部に位置する領域(かしめ領域)の素材が貫通孔91の隙間Sに侵入した時点で、軸部12における貫通孔91内に位置する領域(拡径部122)の素材もまた、貫通孔91の内周に圧接する(図4の(d)参照)。
そして、軸部12の塑性変形の進行に伴って、軸部12の外周と貫通孔91の内周との隙間Sに、塑性変形した軸部12の素材M(Ma、Mb)が充填されて(図4の(f)参照)、最終的に、軸部12の外周と貫通孔91の内周との隙間Sが、塑性変形した素材M(Ma、Mb)で、中心軸X方向の略全長に亘って塞がれることになる(図4の(h)参照)。
このように、板状鋼材9の貫通孔91では、軸部12の外周と貫通孔91の内周との隙間Sが、塑性変形した軸部12の素材で塞がれる際に、隙間Sへの素材の充填が、中心軸X方向の2箇所で、並行して行われる。
そのため、隙間Sにおける軸部12の先端12a側と大径部13側とで、隙間Sへの素材の充填が並行して行われるように、軸部12における貫通孔91内に位置する領域の形状を設定することで、軸部12側の隙間Sと、軸部11側の隙間Sの充填に要する時間を略同じにすることができる。
これにより、厚みの薄い方の板状鋼材8を基準として、リベット1の軸部11、12と貫通孔81、91の内周との隙間Sを埋めるための加圧力(荷重)を設定しても、中心軸X方向の厚みが異なる板状鋼材8、9を1つのリベット1で連結できるようになっている。
前記した実施形態では、軸部12は、少なくとも貫通孔91内に位置する領域が、中心軸X方向で大径部13に向かうにつれて外径が大きくなる形状の拡径部122を有している場合を例示した。
本発明は、この態様にのみ限定されるものではなく、例えば、軸部12の全体が、先端12aから大径部13に向かうにつれて外径が大きくなる形状で形成されていても良い。
さらに、前記した実施形態では、軸部12を塑性変形させる際に、拡径部122が、中心軸X方向における貫通孔91の略中央部に圧接する場合を例示した。
本発明は、この態様にのみ限定される物ではなく、軸部12に作用する加圧力(荷重)で、最終的に隙間Sが埋められるのであれば、拡径部122が、貫通孔91のどの位置に最初に圧接するようにしても良い。
よって、貫通孔91における大径部13寄りの位置の内周に、最初に圧接するようにしても良い。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は、これら実施形態に示した態様のみに限定されるものではない。発明の技術的な思想の範囲内で、適宜変更可能である。
1 リベット
11、12 軸部
11A、12A かしめ部
11a、12a 先端
121 同径部
122 拡径部
13 大径部
13a 一端
13b 他端
131 凹部
132 平坦部
3、4 成型スナップ
8 板状鋼材
81 貫通孔
9 板状鋼材
91 貫通孔
Im 仮想円
Ln 仮想線
Lm 仮想線
M(Ma、Mb、Mc) 素材
P 境界
S 隙間
X 中心軸

Claims (2)

  1. 連結対象物の貫通孔に挿入される軸部と、
    前記貫通孔の内径よりも大きい外径で形成されていると共に、軸方向における一方側と他方側に前記軸部が設けられた大径部と、を有し、
    前記軸部における前記貫通孔から突出した領域がかしめられて、前記軸方向の厚みの異なる2つの前記連結対象物の連結に用いられるリベットであって、
    前記一方側の軸部と前記他方側の軸部のうち、前記厚みが厚いほうの連結対象物の貫通穴に挿入される軸部は、前記軸方向で前記大径部に向かうにつれて外径が大きくなる形状で形成されており、
    前記厚みが薄いほうの連結対象物の貫通穴に挿入される軸部は、前記軸方向の全長に亘って同じ外径となる形状で形成されている、リベット
  2. 前記大径部では、前記厚みが厚いほうの連結対象物の貫通穴に挿入される軸部との境界に、前記軸方向に窪んだ凹部が設けられており、
    前記軸方向から見て前記凹部の外径側に、前記貫通孔の周縁に当接する平坦部が設けられている、請求項1に記載のリベット。
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