JP6905913B2 - 金型プレス装置及び金型プレス方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金型プレス装置及び金型プレス方法に関する。
一般的な金型プレス装置(以下、単にプレス装置という)には、スライドと金型の上型の質量を持ち上げるために、空気圧を利用したカウンタバランサを備えている(例えば、特許文献1参照。)。プレス装置における各部品間のすき間は、加工によらず一定に保持されることが好ましく、スライドと金型の上型をカウンタバランサによって吊り上げることで、各部品間のすき間が適正に保たれている。
図5は従来のカウンタバランサ1200を示す図である。スライド1012と金型1003の上型1003aを持ち上げる力を懸垂力という。カウンタバランサシリンダ1201a、1201bには、スライド1012のストロークに伴う上死点から下死点の範囲で圧力が大きく変動することを防止するために、バランサタンク1203がアキュームレータとして接続されている。カウンタバランサシリンダ1201a、1201b内の圧力は、スライド1012のストローク時に増加(以下、増圧という)するため、ストローク時の増圧を減らすために、一時的にバランサタンク1203に空気を逃がしている。これにより、カウンタバランサシリンダ1201a、1201b内の増圧を最小限に抑えている。
プレス装置において、打ち抜き加工等、スライドが材料よりも下に行く加工を行っているときにブレークスルーと呼ばれる現象が発生する場合がある。打ち抜き加工時に発生するブレークスルーとは、材料のせん断抵抗に対してプレス装置のフレームが伸び、材料が破断した瞬間にフレームの伸びが開放されて、スライド(金型の上型やパンチも含まれる)が元の位置以上に突っ込む現象である。スライドの突っ込み量は、例えば、フレームの伸びと総合すき間との和で表される。打ち抜き加工時にブレークスルーが発生すると、金型工具の寿命の低下に繋がる。
ブレークスルーを低減させる従来技術として、カウンタバランサシリンダの圧力を高め、懸垂力を増加させる方法がある。これにより、材料が破断したときのスライドの突っ込み量を低減することが可能である。また、この方法は、バランサタンクの容量を小さくして、スライドのストロークによる増圧を高くすることでも同様に可能である。
特開平11−156597号公報
しかしながら、バランサタンクの容量を小さくした場合、スライドのストロークにおける上死点で設定した圧力が下死点では体積が圧縮され増加することに伴って、懸垂力が上昇する。懸垂力が上昇すると、軸受部やスライド調整用のネジ部等が常に吊り上げられて密着することとなる。このため、軸受部やネジ部等の潤滑油膜の減少に伴う異常発熱やカジリ等のリスクが高くなる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、カウンタバランサシリンダの増圧を利用してブレークスルーを低減しつつ、潤滑油膜の減少や発熱を低減することができる金型プレス装置及び金型プレス方法を提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の趣旨を有する。
[趣旨1]
本発明の金型プレス装置は、
駆動手段と、
対象物を加工する金型の上型を保持し前記上型を上下に動作させるスライドと、
前記スライドに対向し前記上型と対になる前記金型の下型を保持するボルスタと、
前記スライドを上下に移動させるコンロッドと、
前記駆動手段により回転され、前記駆動手段の動力を前記コンロッドを介して前記スライドに伝達するクランク軸と、
を備える金型プレス装置であって、
流体を内部に充填することにより、その内圧によって前記スライド及び前記上型の重量の一部を負担する分担手段と、
前記分担手段内の前記流体の圧力を調整する圧力調整手段と、
前記分担手段と前記圧力調整手段との間に設けられ、前記分担手段と前記圧力調整手段との間の前記流体の移動を開放又は閉鎖する開閉手段と、
を備え、
前記開閉手段は、前記スライドの上下移動に連動して開閉状態を制御可能である。
[趣旨2]
前記開閉手段は、前記スライドが前記対象物に接触を開始する前に閉状態となってもよい。
[趣旨3]
前記開閉手段は、前記クランク軸の上死点から前記開閉手段が前記閉状態となるまでの期間においては開状態となってもよい。
[趣旨4]
前記開閉手段は、前記対象物への加工が終了した後に開状態となってもよい。
[趣旨5]
前記開閉手段は、前記クランク軸の下死点を含む前記下死点近傍において開状態となってもよい。
[趣旨6]
前記加工に際して前記金型にかかる荷重を検知する荷重検知手段を備え、
前記開閉手段は、前記荷重検知手段により検知された荷重が開放された後に開状態となってもよい。
[趣旨7]
本発明の金型プレス方法は、
趣旨1から趣旨6のいずれかに記載の金型プレス装置による金型プレス方法であって、
前記スライドが前記対象物に接触を開始する前に前記開閉手段を閉状態とし、前記対象物への加工が終了した後に前記開閉手段を開状態とする開閉制御ステップを備える。
本発明によれば、カウンタバランサシリンダの増圧を利用してブレークスルーを低減しつつ、潤滑油膜の減少や発熱を低減することができる金型プレス装置及び金型プレス方法を提供することができる。
実施形態のプレス装置の構成を示す斜視図 実施形態のカウンタバランサの構成を示す概略図 実施形態の加工中のソレノイドバルブの開閉制御を説明する図 実施形態の加工中のスライドの位置を示す模式図 従来例のカウンタバランサの構成を示す概略図
[実施形態]
(プレス装置の説明)
図1は、例えば、一体型ストレートサイドフレーム型又はCフレーム型のプレス装置Sの概略図である。プレス装置Sは、筐体2の内外に、駆動モータ4(駆動手段)、伝達機構6、クランク軸8、コンロッド10、スライド12を有して構成される。また、プレス装置Sは、コントローラ14、記憶部15、表示部16、入力部18、を有している。
駆動モータ4は、例えばサーボ制御されるサーボモータであり、回転量及び回転方向を制御しつつ伝達機構6、クランク軸8、コンロッド10を介して後述する金型3を上下移動させるものである。伝達機構6は、例えばギアやベルト等の伝達部材を有して構成され、駆動モータ4のモータ軸の回転をクランク軸8へと伝達するものである。駆動モータ4への制御信号はコントローラ14から送られるようになっている。
クランク軸8及びコンロッド10は、伝達機構6により伝達されたモータ軸の回転移動を往復移動(本実施形態では、上下移動。)に変換するためのものである。モータ軸の回転によりクランク軸8が回転し、クランク軸8に一端近傍が連結されたコンロッド10にその回転が伝達されてコンロッド10が上下移動(昇降移動)するようになっている。
コンロッド10の他端近傍にはスライド12が連結されている。コンロッド10の上下移動に伴いスライド12がギブ26に沿って上下移動するようになっている。プレス装置Sにおいては、スライド12と対向するようにボルスタ22が配置されている。スライド12のボルスタ22と対向する側の面(本実施形態では下面。)に金型3の一部としての上型3aが装着される。ボルスタ22のスライド12と対向する側の面(本実施形態では上面。)に金型3の一部として、上型3aと対になる下型3bが装着される。
上型3aと下型3bとの間に加工の対象物としてのワークWを配置し、上型3aと下型3bとで押圧することにより、プレス装置SによるワークWに対するプレス加工が行われる。詳しくは、コントローラ14により制御されて駆動モータ4が回転する。駆動モータ4の回転が伝達機構6、クランク軸8を介してコンロッド10へと伝達され、スライド12が上下移動する。スライド12の下方移動によって上型3aと下型3bとが押圧され、ワークWのプレス加工が行われる。すなわち、プレス装置Sにおいて、駆動モータ4、伝達機構6、クランク軸8、コンロッド10、スライド12がプレス部を構成する。伝達機構6には、クランク軸8の回転数を検知するための回転数検知手段であるロータリーエンコーダ25が設けられている。
コントローラ14は、記憶部15に記憶されている各種プログラムに従ってプレス装置Sを制御する。表示部16は、プレス装置Sの状態を示すデータを表示する。入力部18は、プレス装置Sを操作するために必要なデータを入力するために用いられる。
(カウンタバランサの構成)
図2は、本実施形態におけるスライド12と金型3の上型3aを吊り上げるための分担手段であるカウンタバランサ200の構成を示す図である。カウンタバランサ200は、カウンタバランサシリンダ201a、201bと、ピストン211a、211bと、を備えている。カウンタバランサシリンダ201a、201bは、流体である空気が内部に充填されている。ピストン211a、211bは、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の圧力変動に連動してカウンタバランサシリンダ201a、201b内で上下に移動する。ピストン211a、211bは、スライド12に接続されており、スライド12にかかる重力を一部負担している。
また、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の圧力を調整する圧力調整手段として、バランサタンク203と、圧力ゲージ205と、レギュレータ206と、が備えられている。バランサタンク203は、空気を貯留するものであり、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の圧力を高くするために空気を送ったり、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の圧力を低くするために空気を抜いたりするときに用いられる。圧力ゲージ205は、バランサタンク203内の圧力を検知する。レギュレータ206は、圧力ゲージ205によるバランサタンク203内の圧力の検知結果に基づいて、バランサタンク203内の圧力を制御することにより、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の圧力を調整する。
カウンタバランサ200は、スライド12及び上型3aの重量の一部を負担するために設けられている。スライド12はカウンタバランサ200のカウンタバランサシリンダ201a、201bによって鉛直方向における上方に吊り上げられている。カウンタバランサシリンダ201a、201bによってスライド12が吊り上げられていることで、スライド12を動かすために用いられる各部品間のすき間(吊り上げ総合すき間ともいう)が適正な範囲に調整されている。
スライド12のストロークによりスライド12が下方に移動すると、カウンタバランサシリンダ201a、201b内のピストン211a、211bが下がり、カウンタバランサシリンダ201a、201b内に充填された空気の圧力が高くなる。バランサタンク203は、高くなったカウンタバランサシリンダ201a、201b内の圧力を逃がすために設けられている。カウンタバランサシリンダ201aとバランサタンク203とは管部であるホース207aによって接続され、カウンタバランサシリンダ201bとバランサタンク203は管部であるホース207bによって接続されている。
本実施形態では、カウンタバランサシリンダ201aとバランサタンク203との間に、開閉手段であるソレノイドバルブ202aが設けられている。また、カウンタバランサシリンダ201bとバランサタンク203との間に、開閉手段であるソレノイドバルブ202bが設けられている。ソレノイドバルブ202a、202bは、カウンタバランサシリンダ201a、201bとバランサタンク203との間に設けられ、カウンタバランサシリンダ201a、201bとバランサタンク203との間の空気の移動を開放又は閉鎖する。ソレノイドバルブ202a、202bは、カウンタバランサシリンダ201a、201bのピストン211a、211bの下降時に、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の空気がバランサタンク203に戻るのを防止し、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の圧力を一時的に上昇させるために用いられるバルブである。ソレノイドバルブ202a、202bは、後述するように加工動作、すなわちスライド12の上下移動と連動して開閉状態を制御可能とされ、例えばプレス装置Sのコントローラ14によって制御される。
バランサタンク203は、スライド12のストローク時、すなわち、カウンタバランサシリンダ201a、201bのピストン211a、211bの下降時に、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の圧力が上昇することを抑えるためのアキュームレータとして使用される。なお、バランサタンク203には、スイッチ204、圧力ゲージ205、レギュレータ206が接続されている。レギュレータ206は、圧力ゲージ205の検知結果に基づいて、スライド12のストロークに伴うカウンタバランサシリンダ201a、201b内の圧力を調整する。また、レギュレータ206は、圧力ゲージ205の値が所定の圧力以上となったときにスイッチ204を制御してプレス装置Sを停止させ、圧力ゲージ205の値が所定の圧力を下回るとプレス装置Sを稼働させる。
(ソレノイドバルブの開閉動作)
本実施形態では、せん断加工を行う打ち抜き加工時等に発生するブレークスルーを低減させるために、以下に説明するようなソレノイドバルブ202a、202bの開閉動作の制御が行われる。
上述したように、カウンタバランサ200は、スライド12と上型3aを鉛直方向における上方に吊り上げるために設けられている。スライド12のストロークに伴い、カウンタバランサシリンダ201a、201b内は増圧される。カウンタバランサシリンダ201a、201b内が増圧されると、スライド12と上型3aは常に上方に吊り上げられることとなり、各部品間の適正なすき間を保てなくなる。そうすると、すき間を埋めている潤滑油膜が低下して、各部品における異常発熱やカジリ等のリスクが高くなる。このため、バランサタンク203に空気を逃がすことによりカウンタバランサシリンダ201a、201b内の増圧を低減している。
一方で、打ち抜き加工時等に発生するブレークスルーを低減させるためには、カウンタバランサシリンダ201a、201b内を増圧し、懸垂力を上昇させることで、ワークWの破断時におけるスライド12の突っ込み量を低減することができる。
以上のことから、本実施形態では、コントローラ14は、打ち抜き加工時においてソレノイドバルブ202a、202bの開閉を次のように制御する。ソレノイドバルブ202a、202bは、加工動作中の所定の範囲以外は従来どおり開状態とする。加工動作中の所定の範囲以外では、ソレノイドバルブ202a、202bが開状態であるため、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の空気をバランサタンク203に逃がすことができる。このため、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の増圧を低減でき、各部のすき間における潤滑油膜の低下が防止され、各部品の異常発熱やカジリ等の発生を低減できる。
一方、加工動作中の所定の範囲では、ソレノイドバルブ202a、202bを閉状態とする。加工動作中の所定の範囲では、ソレノイドバルブ202a、202bが閉状態であるため、ピストン211a、211bの下降によってカウンタバランサシリンダ201a、201b内が増圧される。カウンタバランサシリンダ201a、201b内が増圧されると、懸垂力が増加する。これにより、スライド12が元の位置以上に突っ込むブレークスルーを低減でき、スライド12の突っ込み量が低減される。
なお、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の圧力をどのくらい増加させるか(以下、増圧の割合という)は、ワークWが破断されるときのスライド12の突っ込み量を低減させるために必要な懸垂力に基づき求められる。また、必要な懸垂力は、ソレノイドバルブ202a、202bを閉状態とした後のスライド12のストローク長や、カウンタバランサシリンダ201a、201bの面積(ピストン211a、211bの移動方向に直交する方向の断面積)によって異なる。このため、必要な懸垂力は、加工の種類や用いられるプレス装置に応じて、予め計算によって算出される。そして、必要な懸垂力に応じて、加工中におけるソレノイドバルブ202a、202bを開閉するタイミングが調整される。
加工が終了した後、スライド12が上昇するときは、ソレノイドバルブ202a、202bを開状態として、カウンタバランサシリンダ201a、201bとバランサタンク203を接続し、スライド12及び上型3aの質量に応じた懸垂力に戻す。これにより、スライド12の上昇時においては、再び、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の増圧を低減でき、各部のすき間における潤滑油膜の低下が防止され、各部品の異常発熱やカジリ等の発生を低減できる。
(ソレノイドバルブの開閉タイミング)
図3は、例えば打ち抜き加工を開始したときのクランク軸8の動きを示す模式図である。加工が開始されると、クランク軸8が上死点から矢印方向に所定の角度回転してA1に位置したときに、コントローラ14はソレノイドバルブ202a、202bを閉状態とし、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の増圧を開始する。
クランク軸8が更に回転しA2に位置したときに、ワークWを破断すべくスライド12とワークWとが接触する。このように、本実施形態では、ソレノイドバルブ202a、202bを閉状態とするタイミング(言い換えれば、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の増圧開始のタイミング)は、加工が開始した後であってスライド12とワークWとが接触を開始する前のタイミングである。
スライド12のストロークによってワークWが破断され、例えばクランク軸8が下死点であるA3に位置すると、コントローラ14はソレノイドバルブ202a、202bを開状態とし、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の増圧を停止する。なお、本実施形態では、ソレノイドバルブ202a、202bを開状態とするタイミングを下死点(A3)としたが、例えば下死点以降としてもよい。また、ワークWへの加工が下死点より手前(図3中下死点より右側(クランク軸8の回転角度にして180度未満))で終了するような加工の場合には、ソレノイドバルブ202a、202bを開状態とするタイミングを下死点直前としてもよい。すなわち、ソレノイドバルブ202a、202bを開状態とするタイミングは、加工が終了した後であって下死点を含む下死点近傍であればよい。また、プレス装置Sが加工に際して金型3にかかる荷重を検知する荷重検知手段(不図示)を備えており、加工動作中に荷重検知手段によって荷重を検知しておき、荷重が開放されたタイミングでソレノイドバルブ202a、202bを開状態としてもよい。
このように、加工動作中の所定の範囲であるA1からA3までの増圧範囲において、ソレノイドバルブ202a、202bを閉状態とし、カウンタバランサシリンダ201a、201b内を増圧する。増圧範囲内には、スライド12とワークWとが接触しワークWが破断されるまでのA2からA3までの範囲(加工高さ)が含まれる。
(スライドモーションカーブ)
図4は、加工中のスライド12の位置を示す模式図(所謂、スライドモーションカーブ)であり、縦軸はスライド12の位置、横軸は時間を示す。破線は、ポイントαでスライド12とワークWとが接触し、ポイントβでワークWが破断して、実線で示す本来のスライド12の位置よりもスライド12が下方に突っ込んでしまうブレークスルーが発生したときのグラフである。ブレークスルーが発生すると、破線で示すようにスライド12の位置が振動し、やがて減衰する。本実施形態では、図3で説明したようなソレノイドバルブ202a、202bの開閉制御を行うことで、ポイントβにおけるブレークスルーを低減することができる。
このように、本実施形態によれば、カウンタバランサシリンダ201a、201bのストロークに伴う増圧を利用したブレークスルーの低減方法において、加工範囲では、バランサタンク203とカウンタバランサシリンダ201a、201b間の給排気をソレノイドバルブ202a、202bを閉状態として一時的に停止して増圧により懸垂力を増大させる。一方、加工終了後は、ソレノイドバルブ202a、202bを開状態として給排気を行い、通常通りの圧力に戻す。
本実施形態では、バランサタンク203からカウンタバランサシリンダ201a、201bまでの区間にソレノイドバルブ202a、202bを設けているため、カウンタバランサシリンダ201a、201bを搭載するプレス装置Sであれば適用可能であり、金型の種類に依存することなく、油膜の低下の防止とブレークスルーの低減とを両立させることができる。すなわち、「バランサタンクとカウンタバランサシリンダ間の給排気量の調整」と「任意のストローク長によるカウンタバランサシリンダの増圧比の調整」とを可能とする。これにより、カウンタバランサシリンダのストロークによる増圧によって所望の懸垂力を得ながら、増圧による各軸受部の潤滑油膜の低下に伴う異常発熱やカジリのリスクを低減することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能であり、例えば以下のような変形例がある。
例えば、上述した実施形態では、2つのカウンタバランサシリンダ201a、201bのそれぞれにソレノイドバルブ202a、202bを設けたが、ソレノイドバルブはいずれか一方に設ける構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、カウンタバランサ200の圧力を調整する圧力調整手段としてバランサタンク203を用いたが、例えば弁を制御して圧力を調整する等、バランサタンク203を用いない他の構成の圧力調整手段を用いてもよい。すなわち、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の流体を抜いたり入れたりして、カウンタバランサシリンダ201a、201b内の圧力を調整することができる機能を有する手段であればよい。
また、上述した実施形態では、ソレノイドバルブ202a、202bを開状態又は閉状態としたが、例えば、比例弁等によって流量を調整する構成でもよく、バルブを完全に閉じずにしぼり弁等を用いた構成でも同等の効果が得られる。
更に、二方弁等により2つ以上の同径、異径配管径の切替えによる流量調整でも同等の効果が得られる。すなわち、二方弁等の一方には所定の径のホースを接続し、他方には所定の径よりも小さい径のホースを接続して、ホース内を流れる空気の流速を変えることでも圧力を変えることができる。
以上、本実施形態によれば、カウンタバランサシリンダの増圧を利用してブレークスルーを低減しつつ、潤滑油膜の減少や発熱を低減することができる金型プレス装置及び金型プレス方法を提供することができる。
2 筐体
3 金型
3a 上型
3b 下型
4 駆動モータ(駆動手段)
6 伝達機構
8 クランク軸
10 コンロッド
12 スライド
14 コントローラ
15 記憶部
16 表示部
18 入力部
22 ボルスタ
25 ロータリーエンコーダ
26 ギブ
200 カウンタバランサ(分担手段)
201a、201b カウンタバランサシリンダ(分担手段)
202a、202b ソレノイドバルブ(開閉手段)
203 バランサタンク(圧力調整手段)
204 スイッチ
205 圧力ゲージ(圧力調整手段)
206 レギュレータ(圧力調整手段)
207a、207b ホース
211a、211b ピストン(分担手段)
1003 金型
1003a 上型
1012 スライド
1200 カウンタバランサ
1201a、1201b カウンタバランサシリンダ
1203 バランサタンク
S プレス装置
W ワーク(対象物)

Claims (7)

  1. 駆動手段と、
    対象物を加工する金型の上型を保持し前記上型を上下に動作させるスライドと、
    前記スライドに対向し前記上型と対になる前記金型の下型を保持するボルスタと、
    前記スライドを上下に移動させるコンロッドと、
    前記駆動手段により回転され、前記駆動手段の動力を前記コンロッドを介して前記スライドに伝達するクランク軸と、
    を備える金型プレス装置であって、
    流体を内部に充填することにより、その内圧によって前記スライド及び前記上型の重量の一部を負担する分担手段と、
    前記分担手段内の前記流体の圧力を調整する圧力調整手段と、
    前記分担手段と前記圧力調整手段との間に設けられ、前記分担手段と前記圧力調整手段との間の前記流体の移動を開放又は閉鎖する開閉手段と、
    を備え、
    前記開閉手段は、前記スライドの上下移動に連動して開閉状態を制御可能である金型プレス装置。
  2. 前記開閉手段は、前記スライドが前記対象物に接触を開始する前に閉状態となる請求項1に記載の金型プレス装置。
  3. 前記開閉手段は、前記クランク軸の上死点から前記開閉手段が前記閉状態となるまでの期間においては開状態となっている請求項2に記載の金型プレス装置。
  4. 前記開閉手段は、前記対象物への加工が終了した後に開状態となる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の金型プレス装置。
  5. 前記開閉手段は、前記クランク軸の下死点を含む前記下死点近傍において開状態となる請求項4に記載の金型プレス装置。
  6. 前記加工に際して前記金型にかかる荷重を検知する荷重検知手段を備え、
    前記開閉手段は、前記荷重検知手段により検知された荷重が開放された後に開状態となる請求項4に記載の金型プレス装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の金型プレス装置による金型プレス方法であって、
    前記スライドが前記対象物に接触を開始する前に前記開閉手段を閉状態とし、前記対象物への加工が終了した後に前記開閉手段を開状態とする開閉制御ステップを備える金型プレス方法。
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