JP6904539B2 - 収穫機 - Google Patents

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Description

本発明は、カメラによって取得された撮影画像を用いて、圃場における障害物を検出する収穫機に関する。
圃場には、運転者以外の作業者や電柱などの障害物が存在している可能性があるので、圃場を作業走行するコンバインには、特許文献1に開示されているように、障害物を検出するための超音波式の障害物センサが備えられているものがある。障害物センサによって障害物が検出された場合、危険防止のためにエンジン等が停止される。
特許文献2によるコンバインには、レーザースキャナが備えられている。このレーザースキャナは、刈取対象物が刈り取られることによって路面の大部分が露呈している領域に立ち入った人を検出するために、刈取部の右側部分に偏ってレーザーが照射されるように構成されている。また、特許文献2では、障害物を検出するために、レーザースキャナに代えて、ミリ波レーダを用いること、あるいはカメラ等を用いた画像処理を用いることも可能であると記載されている。
特開平9−76850号公報 特開2017−176007号公報
小麦や稲や大豆などの農作物の収穫作業では、人などの障害物が部分的に農作物によって隠されてしまう可能性が高く、障害物検出精度が変動する。このため、障害物を検出する毎に機体を停車させ、検出された障害物を確認していると、作業性が低下する。
このような実情から、できるだけ作業性を低下させないで、障害物検出を行いながら収穫作業を実施するコンバインが要望されている。
本発明による収穫機は、圃場における機体の進行方向前方を撮影するカメラと、前記カメラによる撮影画像を取得する画像取得部と、前記撮影画像を画像処理することにより障害物の位置を検出する障害物検出部と、前記機体に対する位置に基づいて規定される障害物警戒領域を設定する警戒領域設定部と、前記障害物検出部によって検出される前記障害物が前記障害物警戒領域に存在する場合、前記障害物と前記機体との位置関係に応じて車速を変更する車速変更指令出力部と、前記圃場における機体位置を算出する機体位置算出部と、を備え、
走行中の前記機体位置と前記圃場における収穫作業前領域の位置および収穫作業済み領域の位置との位置関係から、前記撮像画像において、収穫前の前記圃場面及び収穫後の前記圃場面を設定し、
前記障害物検出部は、前記圃場面を1つの基準面とする3次元座標系で前記障害物を検出するとともに、前記撮像画像において収穫対象物の高さに基づいて前記圃場面からの高さで規定されたマスキング領域を設定し、かつ、前記撮像画像に対して、前記マスキング領域を用いて障害物検出範囲をマスキングするマスキング処理を行うように構成され、
前記障害物検出部は、前記撮像画像における前記収穫前の圃場面に対して前記マスキング処理を行うとともに、前記撮像画像における前記収穫後の圃場面に対して前記マスキング処理を行わない
この構成によれば、検出された障害物が、機体に対する位置に基づいて設定された障害物警戒領域に存在するとみなされると、当該障害物と機体との位置関係に応じて車速が変更される。したがって、機体と障害物との位置関係から所定時間内での干渉可能性が大きい場合と、干渉可能性が小さい場合とによって車速の変更度合を相違させることができる。その際、例えば、機体と障害物との位置関係から相対的に短い時間内での干渉可能性が大きい場合での車速の変更は、車速ゼロへの変更、つまり機体を停止にさせることになる。これにより、機体と障害物との位置関係から相対的に短い時間内での干渉可能性が小さい場合でも、機体を停止させ、作業性を低下させるようなことは、低減される。さらには、障害物警戒領域が機体に対する位置に基づいて規定されることから、カメラの撮影視野に入っている領域であっても、機体と障害物とが干渉する可能性がほとんど無視することができる領域に対しては、障害物警戒領域から外すことができる。これにより、障害物検出の効率が向上する。
圃場における小麦や稲や大豆などの農作物の収穫作業では、障害物と農作物との識別が難しく、農作物を障害物と誤検出する可能性がある。このような誤検出を低減するためには、最も注意しなければならない障害物である人間の平均高さと、これよりは低い農作物の平均高さとを考慮して、農作物が高い確率で存在している領域を障害物検出の対象外とすることも必要である。これは、圃場における機体の進行方向前方に拡がる空間を検出範囲とし、農作物が存在する空間をマスキングすることによって効果的に行うことができる。適切にマスキングすることより、農作物から突き出した人間などの障害物を確実に検出することができる。一方で、収穫後の圃場面の上方に存在する障害物は農作物に隠されることはないにもかかわらず、農作物の高さレベルの領域をマスキングすることは、背の低い障害物を見逃してしまうことになる。このため、本発明では、前記障害物検出部は、圃場面を1つの基準面とする3次元座標系で前記障害物を検出するとともに、前記圃場面からの高さで規定されたマスキング領域によって障害物検出範囲をマスキング処理する機能を有し、収穫後の前記圃場面の上方に存在する前記障害物に対しては前記マスキング処理が実行されないように構成されている。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記障害物警戒領域は、前記機体との位置関係が異なる第1警戒領域と第2警戒領域とに区分けされ、前記車速変更指令出力部は、前記障害物が前記第1警戒領域に存在する場合に第1車速変更指令を出力し、前記第2警戒領域に存在する場合には前記第1車速変更指令より車速変更値が小さい第2車速変更指令を出力する。この構成では、例えば、障害物警戒領域を、機体と障害物とが干渉する可能性が高いと見なされる第1警戒領域と、機体と障害物とが干渉する可能性が第1警戒領域よりは低いと見なされる第2警戒領域とに区分けすることができる。そして、検出された障害物が第1警戒領域に存在する場合には、検出された障害物が第2警戒領域に存在する場合に比べて、車速を大きく減速(停止を含む)する。これにより、作業性と安全性とを適正に両立させることができる。
作業幅で機体の進行方向前方に延びる領域は、機体と障害物とが干渉する可能性が高い領域なので、他の領域より警戒が必要となる。さらに、その前方からの距離が短いほど、機体と障害物との干渉までの時間的余裕が少なくなるので、より重度の警戒が必要となる。このことから、この時間的余裕を考慮して、機体の進行方向前方の警戒すべき距離を決定することが望ましい。したがって、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記第1警戒領域は、機体前部に設けられた収穫部の作業幅と、前記カメラの画角と、前記機体から前記機体の進行方向前方への警戒距離とによって規定される領域である。
機体と障害物との干渉までの時間的余裕は、障害物が静止している場合には車速に依存するので、前記警戒距離は、前記車速によって変更されることが好適である。これにより、作業性と安全性が両立する。
コンバインの全体側面図である。 機体前部に装備されたステレオカメラによる障害物検出範囲を示す模式図である。 ステレオカメラによる障害物検出に用いられる第1警戒領域と第2警戒領域とを示す平面図である。 コンバインにおける制御系の機能ブロック図である。 障害物検出制御の流れを示すフローチャートである。 3次元の障害物検出空間座標での障害物検出結果から導出される、圃場面に沿った平面座標での障害物位置を示す模式図である。
以下、本発明に係る収穫機の一例としてのコンバインの実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態で、機体1の前後方向を定義するときは、作業状態における機体進行方向に沿って定義する。図1に符号(F)で示す方向が機体前側、図1に符号(B)で示す方向が機体後側である。機体1の左右方向を定義するときは、機体進行方向視で見た状態で左右を定義する。「上側(上方)」または「下側(下方)」は、機体の鉛直方向(垂直方向)での位置関係であり、地上高さにおける関係を示す。
図1に示すように、コンバインでは、左右一対のクローラ走行装置10を備えた機体1の前部に横軸芯周りで昇降操作自在に刈取部2が連結されている。左右それぞれのクローラ走行装置10の速度差によって、機体1は左右旋回可能となる。機体1の後部には、機体横幅方向に並ぶ状態で脱穀装置11と、穀粒を貯留する穀粒タンク12とが備えられている。機体1の前部右側箇所に搭乗運転部14が備えられ、この搭乗運転部14の下方に図示されていないエンジンが備えられている。
図1に示すように、脱穀装置11は、刈取部2で刈り取られて後方に搬送されてきた刈取穀稈を内部に受け入れて、穀稈の株元をフィードチェーン111と挟持レール112とによって挟持して搬送しながら穂先側を扱胴113にて脱穀処理する。そして、扱胴113の下方に備えられた選別部にて脱穀処理物に対する穀粒選別処理が実行され、そこで選別された穀粒が穀粒タンク12へ搬送され、貯留される。また、詳述はしないが、穀粒タンク12にて貯留される穀粒を外部に排出する穀粒排出装置13が備えられている。
刈取部2には、引起された植立穀稈の株元を切断するバリカン型の切断装置22、穀稈搬送装置23等が備えられている。穀稈搬送装置23は、株元が切断された縦姿勢の刈取穀稈を徐々に横倒れ姿勢に変更させながら、フィードチェーン111の始端部に向けて搬送する。
搭乗運転部14の天井部には、衛星測位モジュール80も設けられている。衛星測位モジュール80には、GNSS(global navigation satellite system)信号(GPS信号を含む)を受信するための衛星用アンテナが含まれている。衛星測位モジュール80による衛星航法を補完するために、ジャイロ加速度センサや磁気方位センサからなる慣性航法ユニットを衛星測位モジュール80に組み込んでもよい。もちろん、慣性航法ユニットは別の場所に配置できる。
図2に示すように、コンバインの前部には、障害物検出のために、圃場における機体1の進行方向前方を撮影するカメラであるステレオカメラ81が備えられている。ステレオカメラ81を用いた障害物検出では、三角測量の原理が用いられる。ステレオカメラ81左右のカメラユニットの撮影画像から視差データが生成され、ステレオカメラ81と検出物体までの距離が演算され、さらには、当該検出物体の3次元座標位置を算出される。この実施形態では、ステレオカメラ81の撮影視野の前後方向の広がりである画角は、40°程度であるが、障害物検出の仕様に応じて、さらに大きな画角、あるいは小さな画角を採用することも可能である。
ステレオカメラ81を用いた障害物検出では、障害物の位置は3次元座標系で求めることができるが、この実施形態では、最終的な障害物検出制御においては、検出された障害物の位置は圃場面に沿った面における2次元座標系で決定される。このため、ステレオカメラ81によって検出した物体を障害物として検出し、障害物との干渉回避の制御が行われる障害物警戒領域は、図3に示すように、機体1の進行方向前方に広がる圃場面に対応する基準面(XY平面)上に規定される。ここでは、障害物警戒領域は、機体1との位置関係が異なる第1警戒領域(図3では濃く塗りつぶされ、符号Z1が付与されている)と第2警戒領域(図3では薄く塗りつぶされ、符号Z2が付与されている)とからなる。
第1警戒領域は、収穫部である刈取部2の作業幅と、機体1から機体1の進行方向前方への警戒距離(図3では符号L1で示されている)とによって規定される長方形から、ステレオカメラ81の画角によって決まる死角領域を切り取った先端楔状の領域である。言い換えると、第1警戒領域は、実質的にコンバインの走行軌跡幅である刈取部2の左右幅の一辺とし、機体1から進行方向前方への所定距離(警戒距離)を他辺とする長方形から、ステレオカメラ81の画角によって決まる死角領域を切り取った形状である。この第1警戒領域に存在する障害物は、コンバインの進行によりコンバインと接触することになる。したがって、その警戒距離は、コンバインの車速に応じて変更されるのが好ましいが、この実施形態では、作業走行速度が実質的に一定であるので、数mに設定されている。
第2警戒領域は、機体1の進行方向前方へ広がった平面における、ステレオカメラ81の画角によって決まる死角領域を切り取った先端楔状の領域から、第1警戒領域を切り取った領域ある。コンバインの左右方向に関して、第1警戒領域の3倍程度の幅を有し、機体1の進行方向前方に関して、第1警戒領域の2倍弱の長さ(図3では符号L2で示されている)を有する。第2警戒領域の左右方向広がりは、コンバインの旋回を考慮して設定され、第2警戒領域の進行方向の広がりは、機体1と障害物との干渉までに時間的に余裕が、第1警戒領域より大きくなるように設定されている。
図3には、コンバインの制御系の機能ブロック図が示されている。この実施形態の制御系は、多数のECUと呼ばれる電子制御ユニットと、各種動作機器、センサ群やスイッチ群、それらの間のデータ伝送を行う車載LANなどの配線網から構成されている。報知デバイス84は、運転者等に障害物の検出結果や作業走行の状態などの警告を報知するためのデバイスであり、ブザー、ランプ、スピーカ、ディスプレイなどである。障害物の検出結果に関しては、障害物が第1警戒領域に存在している場合には、切迫した状態を示すような警告音や警告光や警告メッセージが緊急警戒報知として報知され、第1警戒領域に存在している場合には、緊急警戒報知よりは穏やかな注意音や注意光や注意メッセージが注意報知として報知される。
通信部85は、外部の通信機器との間でデータ交換するために用いられる。制御ユニット6は、この制御系の中核要素であり、複数のECUの集合体として示されている。衛星測位モジュール80からの測位データ、および、ステレオカメラ81からの撮影画像は、配線網を通じて制御ユニット6に入力される。
制御ユニット6は、入出力インタフェースとして、出力処理部6Bと入力処理部6Aとを備えている。出力処理部6Bは、車両走行機器群7Aおよび作業装置機器群7Bと接続している。車両走行機器群7Aには、車両走行に関する制御機器、例えばエンジン制御機器、変速制御機器、制動制御機器、操舵制御機器などが含まれている。作業装置機器群7Bには、刈取部2、脱穀装置11、穀粒排出装置13、穀稈搬送装置23における動力制御機器などが含まれている。
入力処理部6Aには、走行系検出センサ群8Aや作業系検出センサ群8Bなどが接続されている。走行系検出センサ群8Aには、エンジン回転数調整具、アクセルペダル、ブレーキペダル、変速操作具などの状態を検出するセンサが含まれている。作業系検出センサ群8Bには、刈取部2、脱穀装置11、穀粒排出装置13、穀稈搬送装置23における装置状態および穀稈や穀粒の状態を検出するセンサが含まれている。
制御ユニット6には、作業走行制御モジュール60、画像処理モジュール50、車速変更指令出力部65、機体位置算出部66、報知部67が備えられている。
報知部67は、制御ユニット6の各機能部からの要求に基づいて報知データを生成し、報知デバイス84に与える。機体位置算出部66は、衛星測位モジュール80から逐次送られてくる測位データに基づいて、機体1の地図座標(または圃場座標)である機体位置を算出する。
この実施形態のコンバインは自動走行(自動操舵)と手動走行(手動操舵)の両方で走行可能である。作業走行制御モジュール60には、走行制御部61と作業制御部62とに加えて、作業走行指令部63および走行経路設定部64が備えられている。自動操舵で走行する自動走行モードと、手動操舵で走行する手動操舵モードとのいずれかを選択する走行モードスイッチ(非図示)が搭乗運転部14内に設けられている。この走行モードスイッチを操作することで、手動操舵走行から自動操舵走行への移行、あるいは自動操舵走行から手動操舵走行への移行が可能である。
走行制御部61は、エンジン制御機能、操舵制御機能、車速制御機能などを有し、車両走行機器群7Aに走行制御信号を与える。作業制御部62は、刈取部2、脱穀装置11、穀粒排出装置13、穀稈搬送装置23などの動きを制御するために、作業装置機器群7Bに作業制御信号を与える。
走行経路設定部64は、自動走行のための走行経路をメモリに展開する。メモリに展開された走行経路は、順次自動走行における目標走行経路として用いられる。この走行経路は、手動走行であっても、コンバインが当該走行経路に沿って走行するためのガイダンスのために利用することも可能である。
作業走行指令部63は、自動走行指令として、自動操舵指令および車速指令を生成して、走行制御部61に与える。自動操舵指令は、走行経路設定部64によって走行経路と、機体位置算出部66によって算出された自機位置との間の方位ずれおよび位置ずれを解消するように生成される。自動走行時には、車速指令は、前もって設定されている車速値に基づいて生成される。手動走行時には、車速指令は、手動車速操作に基づいて生成される。但し、障害物検出などの緊急事態が発生した場合は、強制的な停止を含む車速変更や、エンジン停止などが自動的に行われる。
自動走行モードが選択されている場合、作業走行指令部63によって与えられる自動走行指令に基づいて、走行制御部61は、操舵に関する車両走行機器群7Aや車速に関する車両走行機器群7Aを制御する。手動走行モードが選択されている場合、運転者による操作に基づいて、走行制御部61が制御信号を生成し、車両走行機器群7Aを制御する。
画像処理モジュール50は、ステレオカメラ81による撮影画像を画像処理して、圃場内の障害物(物体)を検出する機能を有する。画像処理モジュール50には、画像取得部51と、障害物検出部52と、警戒領域設定部53が含まれている。画像取得部51は、ステレオカメラ81による撮影画像を取得する。障害物検出部52は、撮影画像を画像処理することにより障害物を検出する。障害物検出部52における画像処理には、座標変換、ステレオマッチング、3次元特徴点算出などが含まれている。警戒領域設定部53は、機体1に対する位置に基づいて規定される障害物警戒領域を設定する。この実施形態では、障害物警戒領域は、図3を用いて述べたように、第1警戒領域と第2警戒領域に区分けされている。障害物検出部52は、検出される障害物が第1警戒領域と第2警戒領域とのどちらに存在するものであるかを判定し、障害物検出情報を生成する。
画像処理モジュール50で生成された障害物検出情報は、車速変更指令出力部65に送られる。車速変更指令出力部65は、受け取った障害物検出情報から、障害物が第1警戒領域に存在する場合には、車速変更値を含む第1車速変更指令を作業走行指令部63に出力し、障害物が第2警戒領域に存在する場合には、車速変更値を含む第2車速変更指令を作業走行指令部63に出力する。第1車速変更指令は、車速をゼロにする指令、つまり機体1を停止する命令である。もちろん、第1車速変更指令は、車速をゼロに近い値にする指令、あるいは、段階的に車速をゼロにする指令であってもよい。第2車速変更指令は、車速を微速、例えば時速1km程度に減速する減速値である。第2車速変更指令として、直前の車速の数分の1に減速するといった、直前車速に対する割合で決められた減速値であってもよい。いずれにせよ、第1車速変更指令による第1車速変更値は、第2車速変更指令による第2車速変更値より大きく、緊急避難のための指令となっている。車速変更指令出力部65によって決定された車速変更指令に基づいて、作業走行指令部63は、走行制御部61に制御指令を与えて、機体1を緊急的に減速させる。検出された障害物の存在が第1警戒領域から第2警戒領域に移行すれば、停止していた機体1は、第2車速変更指令で規定されている微速で前進する。さらには、障害物が警戒領域で、検出されなくなれば、通常の作業車速での走行に戻る。
次に、上述した制御系における、障害物検出と車速減速との制御の流れの一例を示すフローチャートが図5に示されている。
この制御がスタートすれば、フラグや変数のリセットなどの初期設定が行われる(#01)。警戒領域の設定、つまり第1警戒領域と第2警戒領域が設定される(#02)。第1警戒領域が、車速によって変更される場合には、現在車速を取得して、その車速に基づいて、第1警戒領域が設定される。
ステレオカメラ81から撮影画像を取得する(#03)。取得された2つの撮影画像は歪補正され(#04)、ステレオマッチングが行われる(#05)。その後、共通の空間座標に座標変換され、3次元特徴点算出が行われる(#06)。算出された特徴点は、図6で例示しているような3次元座標空間に分布する。この3次元座標空間多数の直方体セルに分割されている。その際、圃場面に対応するXY平面(2次元座標平面)から垂直で所定高さの領域は、マスキング領域であり、このマスキング領域を用いて、算出された3次元特徴点を障害物検出の対象から外すマスキング処理が行われる(#07)。収穫される農作物が稲や麦の場合、その所定高さや約1mである。したがって、図6に示すように、直方体セル群は、圃場面から上方に浮かんだ高さが1m弱の直方体形状となっている。各直方体に含まれる3次元特徴点の数、つまり点密度が所定のしきい値を超えると、当該直方体セルが障害物として取り扱われる。もちろん、予め、3次元座標空間に対してマスキングして、マスキング領域における3次元特徴点の検出を行わないようにしてもよい。
なお、この実施形態の収穫機は、自機位置を算出することができるので、現在自機位置と圃場における作業済み領域との位置関係を把握することができる。作業済み領域(収穫後の圃場面)には高くの延びた農作物は存在しないので、上述した、高さ方向のマスキングは不要となる。つまり、収穫後の圃場面の上方に存在する障害物を確実に検出するために、高さ方向のマスキング処理は実行されない。
次に、障害物セルが算出されたかどうか、つまり障害物が検出されたかどうか、判定される(#08)。障害物セルが算出されると(#08Yes分岐)、その障害物セルの圃場面に対応するXY座標平面での座標値が算出され、この座標値が障害物の2次元位置となる(#11)。
障害物が第1警戒領域に入っているかどうかチェックされる(#12)。障害物が第1警戒領域に入っていれば(#12Yes分岐)、車速変更指令出力部65が第1車速変更指令として、停止指令を作業走行指令部63に与える(#13)。さらに停止フラグをONにする(#14)。なお、ステップ#14において、減速フラグがONであるときは(第2警戒領域から第1境界領域に障害物が移動したときは)、減速フラグをOFFにして停止フラグをONにすることになる。これにより機体1は停止し、制御はステップ#02に戻る。
ステップ#12のチェックで障害物が第1警戒領域に入っていない場合(#12No分岐)、さらに、第2警戒領域に入っているかどうかチェックされる(#20)。障害物が第2警戒領域に入っていれば(#20Yes分岐)、車速変更指令出力部65が第2車速変更指令として、減速指令を作業走行指令部63に与える(#21)。さらに減速フラグをONにする(#22)。なお、ステップ#22において、停止フラグがONであるときは(第1警戒領域から第2境界領域に障害物が移動したときは)、停止フラグをOFFにして減速フラグをONにすることになる。これにより機体1は微速走行し(時速1km程度)、制御はステップ#02に戻る。
ステップ#20のチェックで障害物が第2警戒領域に入っていない場合(#20No分岐)、警戒領域には障害物が存在しないことになる。このように警戒領域には障害物が存在しない場合、あるいは、そもそも障害物が検出されなかった場合(#08No分岐)、停止フラグの状態と減速フラグとの状態がチェックされ、その状態に応じたフラグ内容の書き換えが行われる。具体的には、その際に、停止フラグがONであれば(#30Yes分岐)、停止フラグはOFFに書き換えられ(#31)、さらに、走行指令が有効となり、機体1は通常走行を行う(#32)。次いで、制御はステップ#02に戻る。その際に、停止フラグがONでなければ(#30No分岐)、減速フラグの内容がチェックされる(#40)。減速フラグがONであれば(#40Yes分岐)、減速フラグはOFFに書き換えられる(#41)、さらに、走行指令が有効となり、機体1は通常走行を行う(#42)。通常走行とは、障害物等が検出されていない際の作業走行であり、その車速は、障害物が第2警戒領域に存在している際の車速より、速い速度である。次いで、制御はステップ#02に戻る。減速フラグがOFFであれば(#40No分岐)、もちろん走行指令は有効であり、機体1は通常走行を行う(#43)そのまま、制御はステップ#02に戻る。
このような障害物検出と車速変更との制御により、収穫機の機体1の進行方向前方の警戒領域に圃場作業者が進入すると、収穫機は停止または減速し、警戒領域から圃場作業者が出ていくと、収穫機は、再び通常の車速での作業走行に復帰する。
この障害物検出に基づく車速減速の制御は、収穫機が自動走行であっても、手動走行であっても、実行させることが可能である。
上述した実施形態では、第1警戒領域と第2警戒領域とを設定し、障害物がそれぞれの警戒領域に存在した場合、機体1の停止、または通常走行より遅い車速への変更が行われた。これに代えて、警戒領域を3つ以上設け、それぞれの領域に応じて、機体1を停止または微速への変更が行われてもよい。さらには、警戒領域を無段階に設定し、機体1と障害物との距離に応じて、機体1の停止、あるいは通常走行より遅い車速への無段階の変更が行われてもよい。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、圃場で作業走行を行う収穫機に適用される。
1 :機体
2 :刈取部
50 :画像処理モジュール
51 :画像取得部
52 :障害物検出部
53 :警戒領域設定部
6 :制御ユニット
60 :作業走行制御モジュール
61 :走行制御部
62 :作業制御部
63 :作業走行指令部
64 :走行経路設定部
65 :車速変更指令出力部
66 :機体位置算出部
67 :報知部
80 :衛星測位モジュール
81 :ステレオカメラ(カメラ)
84 :報知デバイス

Claims (4)

  1. 圃場における機体の進行方向前方を撮影するカメラと、
    前記カメラによる撮影画像を取得する画像取得部と、
    前記撮影画像を画像処理することにより障害物の位置を検出する障害物検出部と、
    前記機体に対する位置に基づいて規定される障害物警戒領域を設定する警戒領域設定部と、
    前記障害物検出部によって検出される前記障害物が前記障害物警戒領域に存在する場合、前記障害物と前記機体との位置関係に応じて車速を変更する車速変更指令出力部と、
    前記圃場における機体位置を算出する機体位置算出部と、を備え、
    走行中の前記機体位置と前記圃場における収穫作業前領域の位置および収穫作業済み領域の位置との位置関係から、前記撮像画像において、収穫前の前記圃場面及び収穫後の前記圃場面を設定し、
    前記障害物検出部は、前記圃場面を1つの基準面とする3次元座標系で前記障害物を検出するとともに、前記撮像画像において収穫対象物の高さに基づいて前記圃場面からの高さで規定されたマスキング領域を設定し、かつ、前記撮像画像に対して、前記マスキング領域を用いて障害物検出範囲をマスキングするマスキング処理を行うように構成され、
    前記障害物検出部は、前記撮像画像における前記収穫前の圃場面に対して前記マスキング処理を行うとともに、前記撮像画像における前記収穫後の圃場面に対して前記マスキング処理を行わない収穫機。
  2. 前記障害物警戒領域は、前記機体との位置関係が異なる第1警戒領域と第2警戒領域とに区分けされ、
    前記車速変更指令出力部は、前記障害物が前記第1警戒領域に存在する場合に第1車速変更指令を出力し、前記第2警戒領域に存在する場合には前記第1車速変更指令より車速変更値が小さい第2車速変更指令を出力する請求項1に記載の収穫機。
  3. 前記第1警戒領域は、機体前部に設けられた収穫部の作業幅と、前記カメラの画角と、前記機体から前記機体の進行方向前方への警戒距離とによって規定される領域である請求項2に記載の収穫機。
  4. 前記警戒距離は、前記車速によって変更される請求項3に記載の収穫機。
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