JP6903914B2 - 衣料 - Google Patents

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Description

本発明は、衣料に関するものであり、具体的に、スマートウォッチや腕時計等の画面に付着した汚れを拭き取るのに好適な機能を備えた衣料に関するものである。
近年、スマートウォッチと呼ばれる腕時計型のウェアラブル端末が開発され、急速に普及している。スマートウォッチは、スマートフォン等と通信することも可能で、様々な機能を有しており、今後更に普及していくと考えられている。
スマートウォッチの操作方法は、腕時計のように手首に装着し、装着した反対側の指でタッチパネルとなっている画面を直接触れることによって操作を行う。
しかしながら、画面を直接指で操作するため、皮脂等が画面に付着し、すぐに汚れてしまい画面が見にくくなることや、見栄えが悪い等の欠陥が発生してしまうという課題がある。このような付着した汚れを除去するためには、眼鏡拭き等のワイピングクロス等で拭き取る方法や、着用している衣服等に擦り付けることにより除去している状況である。
眼鏡拭き等のワイピングクロスで拭き取る方法は、簡単に汚れが除去されることが可能であるが、ワイピングクロスを常に持ち歩く必要があり不便である。また、着用している衣服で汚れを拭き取る方法は、衣服が汚れてしまうことや、衣服の素材によってはきれいに汚れを除去できないこと、および、衣服で拭き取る行為が見栄えが悪いなどの課題がある。
このように、これまでスマートウォッチ等の画面に付着した汚れを、簡単に、かつ、きれいに除去する方法が無いというのが実情である。
また従来、衣服の衿や袖口などにおいて、皮膚に接触して汚れが目立つ解放部の内側に着脱される衣服アタッチメントが提案されている(特許文献1参照。)。
また別に、カッターシャツや腕時計等の首筋部分や手首部分に取り付けられることにより、汗の吸収やかぶれの防止、さらには衣服の傷み防止や消臭など行うことができる粘着剤付当て布が提案されている(特許文献2参照。)。
また、襟または台襟部分を含む襟を、シャツ本体に着脱自在としてなる襟等着脱自在としたシャツが提案されている(特許文献3参照。)。
さらに、衣服であって、着用者の顔面部に伸縮可能な前記衣服の袖外面部または前身頃外面部に、吸水素材物品を取り付けて成る衣服が提案されている(特許文献4参照。)。
しかしながら、これら従来の提案は、いずれも着用者自身の皮膚や顔面等の汚れに配慮した提案であり、前記のようにスマートウォッチ等の画面に付着した汚れを、簡単に、かつ、きれいに除去することを意図した提案ではない。
特開平8−325802号公報 特開平9−137388号公報 特開2001−11701号公報 特開2008−75233号公報
そこで本発明の目的は、装着したスマートウォッチ等の画面に付着した汚れを簡単に除去することが可能である衣料を提供することにある。
本発明の衣料は、上着において、袖部の内側または/および外側に平均単繊維径が0.1μm以上7μm以下の極細繊維を有してなるシート状物が付属されてなる衣料である。
本発明の衣料の好ましい態様によれば、前記のシート状物は、袖部の内側のみに付属されており、かつ衣料本体の素材は前記のシート状物と異なる素材であることである。
本発明の衣料の好ましい様態によれば、前記のシート状物は、前記の極細繊維を有してなる不織布の内部に高分子弾性体を含有してなることである。
本発明の衣料の好ましい様態によれば、前記の高分子弾性体はポリウレタンを主成分とする高分子弾性体であり、前記のポリウレタンはポリカーボネート系ポリウレタンである。
本発明の衣料の好ましい様態によれば、前記のシート状物は汚れを拭き取る機能を備えている。
本発明によれば、装着したスマートウォッチや腕時計等の画面に付着した汚れを、袖部の内側または/および外側に付属されてなる平均単繊維径が0.1μm以上7μm以下の極細繊維を有してなるシート状物で拭き取ることが可能な衣料が得られ、ワイピングクロスを準備する必要もなく、また着用している衣服で拭き取る必要もなく、簡単にかつ、きれいに除去することが可能となる。
図1は、袖部の内側に平均単繊維径が2μmの極細繊維からなるシート状物が付属されてなるワイシャツを示す図面代用写真である。 図2は、袖部の外側に平均単繊維径が2μmの極細繊維からなるシート状物が付属されてなるジャケットを示す図面代用写真である。
本発明の衣料は、上着において、袖部の内側または/および外側に平均単繊維径が0.1μm以上7μm以下の極細繊維を有してなるシート状物が付属されてなる衣料である。
本発明の衣料は、平均単繊維径が0.1μm以上7μm以下の極細繊維を有してなるシート状物が袖部に付属されてなることが重要である。袖部に付属されてなるシート状物を、スマートウォッチや腕時計等の画面に当て擦ることにより、簡単にかつきれいに画面に付着した汚れを除去することが可能となる。
本発明で用いられるシート状物は、袖部の内側または/および外側に付属されてなることが重要である。
シート状物を袖部の内側に付属させた場合は、スマートウォッチ等を装着している側の袖部で画面を拭くことが可能である。また、シート状物を袖部の外側に付属させた場合は、スマートウォッチ等を装着した反対側の腕側の袖部で画面を拭くことが可能である。袖部の内側または/および外側にシート状物を付属させるかは、衣料の種類やデザインにより適宜選択することが可能である。
図1は、袖部の内側に平均単繊維径が2μmの極細繊維からなるシート状物が付属されてなるワイシャツである。上着であるワイシャツ1の左袖口の内側全面に、極細繊維からなるシート状物3が付属されており、左手首に装着したスマートウォッチ(図示せず)の画面にシート状物3を擦ることにより、簡単に汚れを拭き取ることが可能である。図1では、左袖の内側のみにシート状物が付属されているが、右袖のみまたは両袖にシート状物を付属させることもでき、あるいは袖部の外側に付属させることもできる。
図2は、袖部の外側に平均単繊維径が2μmの極細繊維からなるシート状物が付属されてなるジャケットである。上着であるジャケット2の右袖の外側に、長さ4cmの極細繊維からなるシート状物4が1周付属されており、左手首に装着したスマートウォッチに画面にシート状物4を擦ることにより、簡単に汚れを除去することが可能である。図2では、右袖の外側のみにシート状物が付属されているが、左袖のみ、または両袖にシート状物を付属させても良く、あるいは袖部の内側に付属させることもできる。
本発明で用いられるシート状物は、染色により着色されていることが好ましい態様である。着色されていることにより、シート状物を付属させる衣料のデザイン性を損なうことはなく、着色する色は衣料のデザインにより適宜選択することが可能である。
本発明の衣料に付属されてなるシート状物は、スマートウォッチや腕時計等の画面に当て擦り汚れを除去することにより汚れていくが、洗濯等により繰り返し使用することが可能である。
本発明において、袖部にシート状物を付属させる方法としては、例えば、シート状物を糸条により縫いつけて固定してもよく、ボタン等により脱着できる方法でもよく、衣料の種類により適宜選択することが可能である。具体的には、ジャケット等の頻繁に洗濯を行わない衣料については、シート状物を脱着可能な方法で付属させ、シート状物が汚れた際に取り外し、洗浄した後に再度袖部に取り付けることができる。また、ワイシャツ等の衣料は、こまめに洗濯するため、固定する方法で付属させることができる。
本発明の衣料に付属させシート状物の形状としては、スマートウォッチ等の画面のみにシート状物が当たるように、手の甲側のみに付属させる形状や、袖部を一周するように輪状に付属させることや、例えば、長方形、円形、星型、およびハート型など、衣料のデザインに合わせてどのような形状を選択することができる。袖口の一部のみに付属させる場合のシート状物の幅は1cm以上が好ましい。また、袖口から肩への方向へのシート状物の長さについては、長すぎるとコストアップとなるため、スマートウォッチ等が拭き取り可能な長さがあれば十分であり、1cm以上10cm以下が好適である。袖口の外側に付属させる場合は、衣料のデザインに合わせてサイズを選択することができる。
シート状物の厚みは、0.4mm以上2mm以下であることが好ましい。厚みを0.4mm以上とすることにより、着用およびふき取りに耐える物性を確保することができ、厚みを2mm以下とすることにより、違和感のない着用感が得られる。
本発明の衣料に付属させるシート状物を構成する繊維は、平均単繊維径が0.1μm以上7μm以下の繊維であることが重要である。平均単繊維径を、7μm以下、好ましくは5μm以下、より好ましくは4μm以下とすることにより、高い拭き取り性能と、肌に触れるタッチが柔らかく良好な着用感が得られる。
一方、平均単繊維径を、0.1μm以上、好ましくは0.7μm以上、より好ましくは1μm以上とすることにより、染色後の発色性などに優れた効果を奏する。
本発明の衣料に付属させるシート状物を構成する極細繊維としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレンジカルボキシレートおよびポリ乳酸などのポリエステル、6−ナイロンや66−ナイロンなどのポリアミド、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレンおよび熱可塑性セルロース等からなる各種合成繊維を用いることができる。
中でも、耐摩耗性、寸法安定性および染色性に優れているという観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリトリメチレンテレフタレート等からなるポリエステル繊維が特に好ましく用いられる。また、環境配慮の観点から、リサイクル原料や植物由来原料から得られる繊維を用いることもできる。さらに、異なる素材の極細繊維を混合させることもできる。
極細繊維を形成するポリマーには、種々の目的に応じて、酸化チタン粒子等の無機粒子、潤滑剤、顔料、熱安定剤、紫外線吸収剤、導電剤、蓄熱剤および抗菌剤等を添加することも好ましい態様である。
極細繊維の断面形状としては、丸断面形状でよいが、拭き取り性能の観点から楕円、扁平、三角などの多角形、扇形および十字型などの異形断面形状の極細繊維を採用することができる。
シート状物の形状としては、不織布、織物および編物等適宜選択することが可能であるが、中でも裁断時のほつれが無いことや、肌触りが良いことから不織布の形態をなしていることが好ましい態様である。
不織布の形態としては、短繊維不織布と長繊維不織布のいずれも用いられるが、拭き取り性能に影響する立毛のさばけの良い点から、短繊維不織布が好ましく用いられる。
不織布には、その内部に強度を向上させるなどの目的で、織物や編物を挿入させることができる。
不織布を使用する場合は、形態保持のため、不織布にポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を含有させることができる。高分子弾性体とは、伸び縮みするゴム弾性を有している高分子化合物であり、高分子弾性体としては、ポリウレタン、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)およびアクリル樹脂等が挙げられる。また、ここでいう主成分とは、高分子弾性体全体の質量に対してポリウレタンの質量が50質量%より多いことをいう。
ポリウレタンを主成分とする高分子弾性体を用いることにより、充実感のある触感、および実使用に耐える物性を備えたシート状物を得ることができる。
ポリウレタンには、有機溶剤に溶解した状態で使用する有機溶剤系ポリウレタンや、水に分散した状態で使用する水分散型ポリウレタンなどがあるが、本発明においてはどちらも採用することができる。
本発明で用いられるポリウレタンとしては、ポリマージオールと有機ジイソシアネートと鎖伸長剤との反応により得られるポリウレタンが好ましく用いられる。
前記のポリマージオールとしては、例えば、ポリカーボネート系、ポリエステル系、ポリエーテル系、シリコーン系およびフッ素系のジオールを採用することができ、これらを組み合わせた共重合体を用いることもできる。本発明の衣料に付属させるシート状物は、スマートウォッチ等の画面の汚れを拭き取ることを目的としているため、通常の衣料の袖部よりも、より皮脂等の汚れが付着することや、汚れた際にシート状物を取り外して繰り返し洗濯を行うことも可能であり、通常の衣料よりも洗濯の頻度が多くなるため、耐久性の観点からポリカーボネート系のポリマージオールを用いることが好ましい態様である。
前記のポリカーボネート系ジオールは、アルキレングリコールと炭酸エステルのエステル交換反応、あるいはホスゲンまたはクロル蟻酸エステルとアルキレングリコールとの反応などによって製造することができる。
また、前記のアルキレングリコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオールおよび1,10−デカンジオールなどの直鎖アルキレングリコールや、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールおよび2−メチル−1,8−オクタンジオールなどの分岐アルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオールなどの脂環族ジオール、ビスフェノールAなどの芳香族ジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトールなどが挙げられる。本発明では、それぞれ単独のアルキレングリコールから得られるポリカーボネート系ジオールを用いることができ、また、2種類以上のアルキレングリコールから得られる共重合ポリカーボネート系ジオールも用いることができる。
高分子弾性体の含有量は、使用するポリウレタンの種類および風合や物性を考慮し、適宜調整することができる。高分子弾性体の含有量は、シート状物を構成する極細繊維に対し、好ましくは10質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは20質量%以上50質量%以下である。
本発明の衣料に付属させるシート状物には、例えば、染料、顔料、柔軟剤、風合い調整剤、ピリング防止剤、抗菌剤、消臭剤、撥水剤、耐光剤および耐候剤等を含有させることができる。
また、本発明の衣料に付属させるシート状物においては、拭き取り性能が向上することおよび肌触りの観点から、シート状物の表面が極細繊維からなる起毛(立毛)を有していることが好ましい態様である。立毛長さは、50μm以上400μm以下であることが好ましい。立毛長さを50μm以上とすることにより、汚れの拭き取り性能が向上し、立毛長さを400μm以下とすることにより、着用時の毛羽落ちを抑制することができる。
また、本発明で用いられるシート状物は、シリコーン等の柔軟剤や帯電防止剤等の仕上げ剤処理を施すこともできる。
本発明の衣料は、上半身に着用する上着である。上着の袖部にシート状物を付属させることにより、簡単に手首に装着したスマートウォッチ等の画面の汚れを拭き取ることが可能である。そのため、本発明の衣料は、長袖であることが好ましい。一方、上腕部に装着されるウェアラブル端末もあり、そのようなウェアラブル端末用には半袖であることが好ましく、七分袖や九分袖等でも構わない。
また、衣料によっては、上下が一体化された、つなぎのような形態をした衣料もあるが、それらの袖部にシート状物を付属させることもできる。
本発明の衣料は、シート状物が袖部の内側のみに付属されており、かつ衣料本体の素材がシート状物と異なる素材であることは好ましい態様である。本発明によれば、ジャケット、ワイシャツ、Tシャツ、スウェット、ウィンドブレーカーおよびブルゾン等、どのような素材や上着の種類であっても本発明の効果が得られ、デザイン等の制約がない。
本発明の衣料に付属させるシート状物は、汚れを拭き取る機能を備えていることが好ましい。付属させるシート状物は、平均単繊維径が0.1μm以上7μm以下の極細繊維を有してなるため、高い汚れの除去性能を有しているが、さらに拭き取り性能に特化した、平均単繊維径が0.1μm以上7μm以下の極細繊維を有してなる眼鏡拭き等のワイピングクロス等を使用することも好ましい形態である。
<評価方法>
(1)拭き取り性評価
タッチパネルに、下記組成からなる人工皮脂0.1gをハケで均一に塗布したスマートウォッチを装着し、衣料に付属させたシート状物を用いてタッチパネルを5往復拭き取った後の、人工皮脂の残存状態を目視で評価した。本発明において良好なレベルは、「○」とした。
○:タッチパネル上に人工皮脂が残存しておらず、きれいに拭きとられている。
×:タッチパネル上に人工皮脂が残存している。
・人工皮脂組成:ステアリン酸(15部)
・オレイン酸(15部)
・牛脂極度硬化油(15部)
・オリーブ油(15部)
・セチルアルコール(15部)
・パラフィン(15部)
・コレステロール(5部)。
[実施例1]
内部にポリウレタンを含む、繊維径が2μmのポリエチレンテレフタレート(PET)の極細繊維からなる不織布を、起毛し染色して得られたシート状物を、綿100%のワイシャツの左袖部内側に付属した衣料を作製した(図1)。
前記のようにして作成した衣料を着用した後に、人工皮脂を塗布したスマートウォッチを左手首に装着し、右手を用いてワイシャツ左袖内側に付属したシート状物をスマートウォッチの画面に擦り付け、人工皮脂を拭き取った。その結果、塗布した人工皮脂は残存しておらず、きれいに拭き取られていた。また、衣料の左袖内側にシート状物が付属されていたため、簡単に拭き取ることができた。結果を表1に示す。
[実施例2]
内部にポリウレタンを含む、繊維径が5μmのPETの極細繊維からなる不織布を、起毛し染色して得られたシート状物を、綿100%のワイシャツの左袖部内側に付属した衣料を作製した(図1)。
前記のようにして作成した衣料を着用した後に、人工皮脂を塗布したスマートウォッチを左手首に装着し、右手を用いてワイシャツ左袖内側に付属したシート状物をスマートウォッチの画面に擦り付け、人工皮脂を拭き取った。その結果、塗布した人工皮脂は残存しておらず、きれいに拭き取られていた。また、衣料の左袖内側にシート状物が付属されていたため、簡単に拭き取ることができた。結果を表1に示す。
[実施例3]
内部にポリウレタンを含む、繊維径2μmのPETの極細繊維からなる不織布を、起毛し染色して得られたシート状物を、ジャケットの右袖部外側に付属した衣料を作製した(図2)。
前記のようにして作成した衣料を着用した後に、人工皮脂を塗布したスマートウォッチを左手首に装着し、右袖外側に付属したシート状物をスマートウォッチの画面に擦り付け、人工皮脂を拭き取った。その結果、塗布した人工皮脂は残存しておらず、きれいに拭き取られていた。また、衣料の右袖外側にシート状物が付属されていたため、簡単に拭き取ることができた。結果を表1に示す。
[実施例4]
繊維径2μmのPETの極細繊維からなる織物であるワイピングクロス「“トレシー”(登録商標)MC」(東レ製)を、綿100%のワイシャツの左袖部内側に付属した衣料を作製した(図1)。
前記のようにして作成した衣料を着用した後に、人工皮脂を塗布したスマートウォッチを左手首に装着し、右手を用いてワイシャツ左袖内側に付属したワイピングクロスをスマートウォッチの画面に擦り付け、人工皮脂を拭き取った。その結果、塗布した人工皮脂は残存しておらず、きれいに拭き取られていた。また、衣料の左袖内側にシート状物が付属されていたため、簡単に拭き取ることができた。結果を表1に示す。
[比較例1]
綿100%のワイシャツを着用した後に、人工皮脂を塗布したスマートウォッチを左手首に装着し、右手を用いてワイシャツ左袖内側をスマートウォッチの画面に擦り付け、人工皮脂を拭き取った。その結果、塗布した人工皮脂は残存しており、拭き取れていなかった。結果を表1に示す。
Figure 0006903914
1:ワイシャツ
2:ジャケット
3:袖部の内側に付属されてなるシート状物
4:袖部の外側に付属されてなるシート状物

Claims (4)

  1. 上着において、平均単繊維径が0.1μm以上7μm以下の極細繊維を有してなるシート状物が袖部の内側のみに付属されてなり、かつ衣料本体の素材が前記シート状物と異なる素材である衣料。
  2. シート状物が、極細繊維を有してなる不織布の内部に高分子弾性体を含有してなる請求項1記載の衣料。
  3. 高分子弾性体がポリウレタンを主成分とする高分子弾性体であり、前記ポリウレタンがポリカーボネート系ポリウレタンであることを特徴とする請求項2記載の衣料。
  4. シート状物が、汚れを拭き取る機能を備えている請求項1〜3のいずれかに記載の衣料。
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