JP6902638B2 - 高調波抑制装置およびそれを用いた空気調和機 - Google Patents

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本発明は、高調波抑制装置およびそれを用いた空気調和機に関する。
空気調和機や冷凍機などは、圧縮機とファンモータとを備え、高効率な運転を実現するため、上記圧縮機と上記ファンモータは回転速度を可変できるようにインバータ装置により駆動される。上記インバータ装置を搭載した機器の商用電源には、高調波電流が発生し、振動や騒音等を引き起こすおそれがある。このため、冷凍装置には、インバータ装置によって発生する高調波電流を抑制する高調波抑制装置が備えられている。
特許文献1には、外郭を構成する第1筐体と、前記第1筐体の上部に設置され、前記室外熱交換器に空気を供給する室外ファンと、前記第1筐体の前記室外熱交換器の開放部側であって、前記圧縮機よりも上部に開閉可能に取り付けられ、前記圧縮機及び前記室外ファンを制御する制御器と、前記制御器から発生する高調波を抑制する高調波抑制装置と、前記第1筐体内の前記圧縮機よりも上部に着脱自在に設置され、前記高調波抑制装置を収容する第2筐体と、を備え、前記第2筐体に形成されている空気取込口から前記冷却ファンに至るまでの風路を迷路構造とした室外ユニットが記載されている。特許文献1記載の室外ユニットは、異物を除去する目的で吸い込んだ空気を蛇行させる迷路構造としている。
特開2012−225537号公報
しかしながら、このような従来の室外ユニットにあっては、空気取込口から冷却ファンに至るまでの風路が迷路構造になっており風量が低下してしまう。また、構造を簡略化し迷路構造を除外すると、被冷却部品を冷却して温まった空気を冷却ファンが吸い込んでしまう問題があることが分かった。冷却ファンが風や周りの温かい空気を吸い込んでしまうと、冷却ファンの寿命が短くなる。また、温かい空気を吐出すので冷却能力も落ちる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、冷却性能に優れ信頼性を向上させた高調波抑制装置およびそれを用いた空気調和機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の高調波抑制装置は、筐体内に収容される基板の上面及び下面に搭載された被冷却部品と、前記被冷却部品に向けて送風する冷却ファンと、前記冷却ファンの吹出側空間と吸込側空間とを仕切る仕切り板と、前記基板の上面に搭載された被冷却部品を前記冷却ファンによる送風からカバーするカバー部材と、を備え、前記カバー部材は、前記冷却ファンの上部側に向かって配置され、下部側まで達しておらず前記冷却ファンは、前記カバー部材の前方に配置されており、前記カバー部材は、下方前方に向かって傾斜しながら延出する傾斜面部と端子台を上方に取り付ける取付面部とを備え、前記傾斜面部は、前記冷却ファンによる送風を直接受ける
本発明によれば、冷却性能に優れ信頼性を向上させた高調波抑制装置およびそれを用いた空気調和機を提供することができる。
本発明の実施形態に係る空気調和機の室外ユニットに設置される高調波抑制装置の概略構成を示す斜視図である。 本実施形態に係る高調波抑制装置の取付ケースの要部斜視図であり空気の流れの概略を示している。 本実施形態に係る高調波抑制装置の構成を示す分解斜視図である。 本実施形態に係る高調波抑制装置の構造を模式的に示す図である。 本実施形態に係る高調波抑制装置の構造を模式的に示す図である。 本実施形態に係る高調波抑制装置の構造を模式的に示す図である。 本実施形態に係る高調波抑制装置のACファンおよび端子台取付板の配置を説明する要部斜視図である。 比較例の高調波抑制装置の構造を模式的に示す図である。 本実施形態に係る高調波抑制装置の実施例の構造を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る空気調和機の室外ユニットに設置される高調波抑制装置の概略構成を示す斜視図である。空気調和機は、室外ユニットと図示しない室内ユニットが、冷媒配管により接続されて冷凍サイクルを構成し、空気調和を行うものである。
本実施形態の高調波抑制装置は、例えば、圧縮機やファンモータをインバータ装置で駆動する空気調和機や冷凍機などの冷凍装置に用いられる。高調波抑制装置100は、インバータ装置で発生する高調波を抑制するいわゆるアクティブフィルタ装置である。
図1に示すように、室外ユニット1は、外郭を構成する略直方体形状の筺体1Aを備える。筺体1Aの内部には、冷媒を圧縮する圧縮機、冷媒と空気との間で熱交換を行う室外熱交換器、室外熱交換器に空気を供給する室外ファン、制御装置(いずれも図示省略)等が搭載されている。
室外ユニット1の筺体1Aの上部には、高調波抑制装置100を横置きで収容する高調波抑制装置100の取付ケース10が設置される。取付ケース10は、略直方体形状の筺体1Aの横幅(図1の左右方向の正面幅)と、筺体1Aの奥行き(図1の前後方向の奥行き)とが同一サイズで揃えられている。また、取付ケース10の高さ(図1の上下方向の高さ)は、取付ケース10の奥行きと略同じである。取付ケース10とその内部に収容された高調波抑制装置100は、筺体1Aの上面に対して略水平の横置きに設置される。このため、取付ケース10を筺体1Aの上部に設置した場合、室外ユニット1の筺体1Aと取付ケース10とは一体的な外観に保たれる。
取付ケース10は、筺体1Aの上部への取り付けの際、室外ユニット1の筺体1Aの上部の上カバー2を一旦取り外し、取付ケース10を横置きで載置した後、再びこの上カバー2を取付ケース10の上面に載せて、これら取付ケース10および上カバー2をネジ止めする。
取付ケース10は、直方体形状の有底のハウジングであり、底部10aが筺体1Aの上部を覆う蓋となるように横置きで設置される。取付ケース10の底部10a右端には、筺体1Aの内部に連通する配線通し穴(図示省略)が開口している。なお、この配線通し穴には、ゴムカバーからなるグロメットが装着され、配線の保護およびガタつきを防いでいる。
図2は、図1の右後方の上方から破断した取付ケース10の要部斜視図である。なお、図2は、後方から見た図であるので左右が逆となっている。
図1および図2に示すように、取付ケース10は、矩形形状の底部10aと、矩形形状の底部10a外周を囲繞し上方に向けて立ち上がる側壁10bと、ハウジング内に収容された高調波抑制装置100へ給気するための給気孔10cと、高調波抑制装置100からの排気を取付ケース10の外へと排出するための排気孔10dと、高調波抑制装置100の筺体100Aを側壁10bおよび底部10aから所定距離離隔して載置するための載置台10eと、を備える。
図2に示すように、載置台10eは、高調波抑制装置100の筺体100Aを取付ケース10の底部10aから所定距離離隔しつつ、筺体100Aの底部101a(図4参照)と取付ケース10の底部10aとの間でハウジング空間12を形成するように3方(図2の左右後方向)に立脚する台座10fと、高調波抑制装置100の筺体100Aの後端部に当接して筺体100Aの位置(図2の左方向)を規制する後板10gと、高調波抑制装置100の筺体100Aの一方の側部(図2の前方向)と取付ケース10の前側壁10bとの間にハウジング空間12を連通させつつ、前側壁10bの排気孔10dの周囲を覆うようにブリッジ状に形成された橋脚板10hと、を備える。この載置台10eによって、高調波抑制装置100を取付ケース10内に設置した際に、給気孔10cを給気口として、また排気孔10dを排気口として機能させることができる。
高調波抑制装置100の筺体100Aは、載置台10eにネジ止めにより固定される。高調波抑制装置100は、載置台10eによって、ハウジング内で内壁および底部10aから周囲(前後、左右、および上下)に所定の間隙を持って横置き設置される。よって、取付ケース10内に横置き設置された高調波抑制装置100の筺体100Aの周囲には、空気を通風するための十分な空間が存在する。
図1の載置例では、図2の破線矢印aに示すように、取付ケース10の後側壁10bに形成された給気孔10cから取付ケース10のハウジング内に空気が取り入れられ、図2の破線矢印bに示すように、高調波抑制装置100の筺体100Aの側面部101b(図3の方向矢印を基準にすれば後側の側面部101b)を通って取付ケース10のハウジング空間11に達する(図1および図2参照)。ここで高調波抑制装置100の筺体100Aは、取付ケース10のハウジング内の右側が給気口となるよう横置きで設置されている。図2の破線矢印cに示すように、ハウジング空間11の空気は、筺体100Aの前面取付板102(後記)から筺体100A内部に給気される。
一方、高調波抑制装置100の筺体100A内部からの排気は、図2の破線矢印dに示すように、筺体100Aの後端部の底部101a(図4参照)の排気通路部101gの下方に設けられた開口部101hから取付ケース10のハウジング空間12に排出され、ハウジング空間12の排気は、取付ケース10の前側壁10bに形成された排気孔10dから取付ケース10の外部に排気される。
図3は、高調波抑制装置100の構成を示す分解斜視図である。なお、図3は、後方から見た図であるので左右が逆となっている。
図3に示すように、高調波抑制装置100の筺体100Aは、筺体本体101と、筺体本体101の前方端部(図3の右側)を塞ぐ前面取付板102と、筺体本体101の上方を覆う上カバー103と、を備える。
<筺体本体101>
筺体本体101は、底部101aと、底部101aから上方に延設された側面部101bと、底部101aおよび側面部101bの後端を塞ぐ後面取付板101cと、底部101a上面に固定されて、後記する基板取付板112を支持する支持部101dと、後記する端子台取付板115を支持する支持部101eと、後端部の底部101aに設けられ、排気用の開口部101f(図4参照)を有する排気通路部101gと、を備える。
底部101aおよび側面部101bは、メッキされた板金を折り曲げ加工して形成される。側面部101bは、上端部が筺体本体101内部側に垂直に折り曲げられ、上カバー103の取付面101fとなっている。上カバー103は、この取付面101fにネジ止めされる。後方端部101cは、底部101aおよび側面部101bの後端にネジ止めにより固定される。支持部101dは、底部101aに固定され、支持部101eは、側面部101b内側に固定される。なお、固定方法はネジ止めによらずどのようなものでもよい。
図3の右側(方向矢印を基準にすれば左側)にある後面取付板101cの上端部には、高調波抑制装置100の筺体100Aを取付ケース10に設置するための取付面板101gが取り付けられている。取付面板101gは、後記する取付面板101gと共に、図1に示すように、高調波抑制装置100の筺体100Aを取付ケース10内部に収容して、載置台10eにネジ止め固定される。なお、後面取付板101cは、取付面板101g側がやや外方に拡がっており傾斜面が形成されている。本実施形態では、高調波抑制装置100は横置きであるが、仮に高調波抑制装置100を縦置きで使用する場合、傾斜面を有する後面取付板101cが最上部となって傾斜面によって雨滴等を逃がすことができる。
<筺体本体101内部>
筺体本体101内部には、高調波抑制装置100の制御基板110およびフィルタ基板(LF:Low-pass filter基板)111を取り付ける基板取付板112と、端子台113および電流センサ114を取り付ける端子台取付板115とが収容される。制御基板110には、高調波を抑制する高調波抑制制御回路、商用電源の高調波電流を打ち消す電流を生成する高調波抑制駆動回路等が搭載される。フィルタ基板111には、パワーモジュールを駆動した際に発生する電源電圧に重畳されるリプルを抑制するリプルフィルタ回路、電源電圧に誘起されるノイズを抑制するノイズフィルタ回路が搭載され、電源電圧に重畳されるリプルと電源電圧に誘起されるノイズを抑制する。端子台113は、現地電源と高調波発生機器とを接続する配線を取り付ける。また、電流センサ114は、電源電流を検出する。
制御基板110の裏面には、放熱フィン116が取り付けられ、制御基板110の熱を放熱する。基板取付板112には、ACリアクトル155(後記図4参照)等の電子部品の一部を埋め込むための開口部112aと、後記する仕切り板121を支持する取付部112bとを有する。基板取付板112は、筺体本体101の支持部101dにより両面からネジ止め固定される。
端子台取付板115(後記図4、図5参照)は、端子台113および電流センサ114を取り付ける取付面部115aと、取付面部115aの前端部(図3の右方向)から下方前方に向かって傾斜しながら延出する傾斜面部115bと、傾斜面部115bの前端部から更に一旦前方に向かって突出した後に垂下する垂直面部115cと、端子台取付板115を筺体本体101に取り付ける取付部115dとを有する。傾斜面部115bと垂直面部115cは放熱フィン116の反対側に位置されるとともに、ACファン120からの送風を直接受けるように配置されることで、放熱フィン116以外の被冷却部品のカバー部材として機能する。これによって粉雪・散水が制御基板110およびフィルタ基板111に付着することを防ぐことができる。傾斜面部115bと垂直面部115cは、ACファン120の吹き出し口に対して直行するが、粉雪・散水が制御基板110およびフィルタ基板111に付着しない構造であればその限りではない。端子台取付板115は、筺体本体101の支持部101eにより両面からネジ止め固定される。詳細は後記するが、高調波抑制装置100の組み立て完了後には、端子台取付板115の垂直面部115cは、ACファン120の吹き出し口の中心正面に対向して配置され、傾斜面部115bは、ACファン120の吹き出し口の上部側に向かって配置される。ACファン120の吹き出し口の下部側は、端子台取付板115には対向していない。つまり、端子台取付板115の垂直面部115cは、ACファン120下部側までは達していない。
<前面取付板102>
図3の左側(方向矢印を基準にすれば右側)にある前面取付板102は、筺体本体101の底部101aおよび側面部101bの前端(図3の右方向)を塞ぐように側面部101bにネジ止めされる。前面取付板102は、メッシュ状の給気孔102a(筐体100Aの吸込口)と、ゴムカバーからなるグロメット103が装着された配線通し穴102bとが開口している。給気孔102aは、ACファン120(冷却ファン)に対向して前面取付板102の下側に開口され、配線通し穴102bは、端子台取付板115上の端子台113に真直ぐに接続するよう前面取付板102の上側に開口される。また、後記する図4に示すように、前面取付板102の外側には、粉雪・散水侵入防止板102c(ひさし部)と、高調波抑制装置100の筺体100Aを取付ケース10内に設置するための取付面板102dが取り付けられている。
<ACファン120仕切り板構造>
ACファン120は、高調波抑制装置100の筺体100A内に空気を吸い込んで制御基板110およびフィルタ基板111に搭載された電子部品(被冷却部品)および放熱フィン116を冷却する。高調波抑制装置100は、ACファン120の吸込側空間123(後記図4参照)と吹出側空間124(後記図4参照)とを仕切るとともに、筐体100Aの給気孔102aからACファン120の吸込側に向かって空気が直行する風路を形成する仕切り板121を備え、ACファン120は、ACファン120の外周と吸込側空間123を取り囲んで収容する仕切り板121内に設置される。具体的には、仕切り板121は、ACファン120を取り付ける取付面部121aと、取付面板121aから吸込み側に向かって延設された仕切り板部121bと、仕切り板部121bの端部から外方に延びるフランジ部121cと、仕切り板121を基板取付板112に取り付ける取付板121dとを有する。
仕切り板部121bは、ACファン120を取付面部121aにボルトで締結した場合、ACファン120の吸込側に十分な容量の吸込側空間123が形成されるような長さ(深さ)に形成される。本実施形態では、仕切り板部121bは、ACファン120の流路断面積A[m2]の値に対し、吸込側空間123が略2A[m]の長さ(深さ)となるように形
成される(例えば、流路断面積が0.0144[m2]の場合、長さは0.0288[m]=28.8[mm]とする)。ACファン120の流路断面積A[m2]の値に対し、長さ(深さ)は2A[m]以上とすると良い。このようにして吸込側空間123を形成することで、ACファン120への空気の吸込量を確保し易くなり、冷却性能を向上させることができる。特に、粉雪・散水侵入防止板102cを設けるとACファン120の吸込量が低下する虞があるが、上記のようにして吸込側空間123を広く確保することで、粉雪や散水等の進入を抑制しつつACファン120の冷却性能を確保することができる。
ACファン120が取り付けられた仕切り板121は、取付板121dを介して基板取付板112の取付部112bにネジ止めされる。
前面取付板102を筺体本体101に取り付ける際、仕切り板121のフランジ部121cと前面取付板102の内面との間にウレタン樹脂等のシール部材122を介在させる。また、シール部材122は、仕切り板部121bの端部の外周部にも介在させる。これにより、前面取付板102を筺体本体101に取り付けた場合、仕切り板121のフランジ部121cと前面取付板102との密着性を高めることができる。なお、シール部材122を挟むことで、ACファン120の振動防止の効果もある。
なお、本実施形態では、ACファン120は、正方形の枠体に収められているため、仕切り板121の形状も正方形としたが、ACファン120の吸込側空間123(後記する図4参照)と吹出側空間124とを仕切るものであれば、どのような形状でもよい。
図4〜図6は、高調波抑制装置100の構造を模式的に示す図であり、図4はその正面から見た側面図、図5は、図4のA−A矢視から見た上面図、図6は、右側から見た側面図である。図3と同一構成部分には同一符号を付している。図7は、ACファン120および端子台取付板115の配置を説明する要部斜視図である。
図4〜図6に示すように、高調波抑制装置100の筺体100Aは、筺体本体101と、筺体本体101の前方端部を塞ぐ前面取付板102と、筺体本体101の上方を覆う上カバー103と、を備える。前面取付板102の内側には、高調波抑制装置100に搭載された電子部品(被冷却部品)を冷却するためのACファン120が配置されている。ACファン120は、仕切り板121内に設置され、仕切り板121は、ACファン120の吸込側に十分な容量の吸込側空間123が形成されるような長さで前面取付板102に密着して配置される。
図7に示すように、ACファン120を収めた仕切り板121は、シール部材122を介して前面取付板102の給気孔102aを取り囲む位置に隙間なく密着する。よって、ACファン120の吸込側空間123と吹出側空間124(図4参照)とが仕切り板121によって仕切られる。
高調波抑制装置100の筺体100Aには、制御基板110と、フィルタ基板111とが基板取付板112に取り付けられている。
制御基板110の表面には、検出された電源電流及び電源電圧に基づいて高調波成分を検出し高調波を抑制する指令信号を生成する高調波抑制制御回路(図示省略)と、高調波抑制制御回路の出力に基づいて商用電源の高調波電流を打ち消す電流を生成するパワーモジュールを搭載した高調波抑制駆動回路(図示省略)と、直流電源を安定させる目的で設けられた複数(ここでは3つ)のアルミ電解コンデンサ151が配置され、制御基板110の裏面には、上記パワーモジュールの発熱を抑制するための放熱フィン116が配置される。
フィルタ基板111の表面には、コモンコイル152と、フィルムコンデンサ153とが配置され、フィルタ基板111の裏面には、ノーマルコイル154と、直流電圧を昇圧する目的で設けられたACリアクトル(ACL)155とが配置される。上記パワーモジュールとACリアクトル155は、発熱部品であり、他の部品への影響を回避するために、パワーモジュールと放熱フィン116とACリアクトル155とは、制御基板110およびフィルタ基板111の裏面側に実装する。
基板取付板112には、端子台取付板115の取付部115dがネジ止め固定されており、端子台取付板115は、基板取付板112の上方に持ち上げられように配置されている。端子台取付板115の取付面部115aの上面には、端子台113および電流センサ114(図7参照)が配置されており、前面取付板102の配線通し穴102bから連通された図示しない配線が端子台113の端子に結線され、端子台113の端子から各電子部品に配線される。例えば、端子台113は、現地電源と高調波発生機器とを接続する配線を取り付ける。
端子台113および制御基板110は、配線(図示省略)により接続されており、現地電源は高調波抑制装置100を介して高調波発生機器の空気調和機や冷凍機などの冷凍装置に接続されることになる。
端子台取付板115は、図4および図7に示すように、取付面部115aの前端部(図4の右方向)から下方前方に向かって傾斜しながら延出する傾斜面部115bと、傾斜面部115bの前端部から更に一旦前方に向かって突出した後に垂下する垂直面部115cと、を有することで、ACファン120からの送風を、制御基板110およびフィルタ基板111の裏面側へ優先的に流すようにする(図4の破線矢印c参照)。前面取付板102の前面には、ひさし形状の粉雪・散水侵入防止板102cが取り付けられているが、それでも粉雪や散水等が筺体100A内に侵入することが考えられる。粉雪や散水等が侵入した場合にダメージを受けるのは、制御基板110およびフィルタ基板111の表面の配線および配置された電子部品等であり、制御基板110およびフィルタ基板111の裏面の放熱フィン116等への影響は少ないと考えられる。
そこで、本実施形態では、ACファン120からの送風は筺体100A内に円滑に送り込む。すなわち、端子台取付板115の傾斜面部115bによって制御基板110の表面側への送風を上方に逃がしつつ(図4の破線矢印b参照)、垂直面部115cによって制御基板110の表面側への直接の送風は抑制する。一方、垂直面部115cが延設されていない、制御基板110およびフィルタ基板111の裏面側に、優先的に送風する(図4の破線矢印c参照)ことで、風量を確保するようにしている。制御基板110およびフィルタ基板111の裏面には、放熱フィン116やACリアクトル155が配置されており、これら発熱部品の冷却性能を向上させることができる。
以下、上述のように構成された高調波抑制装置の作用効果について説明する。
本実施形態の高調波抑制装置100は、下記比較例と対比することによって作用効果がより明らかとなる。
[比較例]
図8は、比較例の高調波抑制装置の構造を模式的に示す図である。比較例の説明に当たり、図4と同一構成部分には同一符号を付している。
図8に示すように、比較例の高調波抑制装置は、前面取付板102の内側に、前面取付板102から所定距離離隔してACファン120が単体で立設されている。ACファン120の吹出側は、端子台取付板115の傾斜面部115bおよび垂直面部115cに対向している。すなわち、端子台取付板115の垂直面部115cは、ACファン120の吹き出し口の中心正面に対向して配置され、傾斜面部115bは、ACファン120の吹き出し口の上部側に向かって配置される。ACファン120の吹き出し口の下部側は、端子台取付板115には対向していない。
前面取付板102の前面には、ひさし形状の粉雪・散水侵入防止板102cが取り付けられている。図8の破線矢印aに示すように、吸入空気は、粉雪・散水侵入防止板102cによって、一旦下方側まで下ろされてから給気孔102a位置まで持ち上げられる。これにより、空気に混入していた粉雪や散水等が落下し粉雪や散水等の侵入が抑制される。
前面取付板102の給気孔102aから吸い込まれた空気は、端子台取付板115の傾斜面部115bによって上方に送風される(図4および図8の破線矢印b参照)とともに、端子台取付板115のない制御基板110の裏面側に送風される(図4および図8の破線矢印c参照)。これにより、吸入空気に、粉雪・散水侵入防止板102cで落としきれない粉雪・散水が残っていたとしても制御基板110およびフィルタ基板111に配置された電子部品への直接の送風が避けられることで、粉雪・散水侵入による影響を防ぐことができる。また、制御基板110およびフィルタ基板111の裏面側への風量は確保されることで、発熱部品の冷却性能を向上させることができる。
制御基板110およびフィルタ基板111の表面および裏面の電子部品や発熱部品を冷却した空気(図4および図8の破線矢印f,g参照)は、図4および図8の破線矢印hに示すように、筺体の後端部の底部101aの排気通路部101iに設けられた開口部101hから外部に排気される。
ところが、比較例の高調波抑制装置では、図8に示すように、ACファン120のみが単体で設置されているので、ACファン120から吹き出された空気の一部は、ACファン120の外周部を回ってACファン120の吸入側に還流してしまう(図8の破線矢印d,e参照)。ACファン120は、高調波抑制装置の筺体内の温かい空気を吸い込んでしまうことで、ACファン120の寿命が短くなる。また、ACファン120は、温かい空気を吐出すので冷却能力も落ちる。
[実施例]
図9は、実施例の高調波抑制装置100の構造を模式的に示す図である。
図9に示すように、実施例の高調波抑制装置100は、ACファン120の吸込側空間123と吹出側空間124とを仕切るとともに、筐体100Aの給気孔102aからACファン120の吸込側に向かって空気が直行する風路を形成する仕切り板121を備える。すなわち、ACファン120は、比較例のように単体で立設されているのではなく、吸込側空間123と吹出側空間124とを仕切る仕切り板121の中に収容されている。仕切り板121は、前面取付板102とACファン120との間で、所定の吸込側空間123が形成される適切な長さの仕切り板部121bを備える。
仕切り板121により、図9の白抜き矢印に示すように、ACファン120からの空気の吹出しは、すべて吹出側空間124に流れ、図8の比較例のようにACファン120から吐出された空気がACファン120の吸入側に還流することはない。これにより、ACファン120は、高調波抑制装置100の筺体100A内の温かい空気を吸い込んでしまうことがないので、ACファン120の寿命を伸ばすことができる。また、ACファン120の冷却能力を向上させることができる。
また、ACファン120から吐出した空気を上昇させる風路を形成できないことから高調波抑制装置100の横置きは困難であったが、本発明によれば、冷却能力に優れた高調波抑制装置100を実現することができるので、高調波抑制装置100の横置きも可能になる。その結果、図1に示すように、室外ユニット1の筺体1Aの上部に、高調波抑制装置100を収容する取付ケース10を横置きで設置することができ、室外ユニット1の省スペース化と、室外ユニット1に取付ケース10を設置した場合の審美性の向上を図ることができる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、他の変形例、応用例を含む。
上記実施形態は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 室外ユニット
1A 筺体
10 取付ケース
10a 底部
10b 側壁
10c 給気孔
10d 排気孔
10e 載置台
10f 台座
10g 後板
10h 橋脚板
11,12 ハウジング空間
100 高調波抑制装置
100A 筺体
101 筺体本体
101a 底部
101b 側面部
101h 排気用の開口部
101i 排気通路部
102 前面取付板
102a 給気孔(筐体の吸込口)
102c 粉雪・散水侵入防止板(ひさし部)
103 上カバー
110 制御基板
111 フィルタ基板
112 基板取付板
102a 給気孔(筐体の吸込口)
113 端子台
115 端子台取付板
115a 取付面部
115b 傾斜面部(カバー部材)
115c 垂直面部(カバー部材)
116 放熱フィン(被冷却部品)
120 ACファン(冷却ファン)
121 仕切り板
121a 取付面部
121b 仕切り板部
121c フランジ部
121d 取付板
122 シール部材
123 吸込側空間
124 吹出側空間
151 アルミ電解コンデンサ(被冷却部品)
152 コモンコイル(被冷却部品)
153 フィルムコンデンサ(被冷却部品)
154 ノーマルコイル(被冷却部品)
155 ACリアクトル(ACL)(被冷却部品)

Claims (3)

  1. 筐体内に収容される基板の上面及び下面に搭載された被冷却部品と、
    前記被冷却部品に向けて送風する冷却ファンと、
    前記冷却ファンの吹出側空間と吸込側空間とを仕切る仕切り板と、
    前記基板の上面に搭載された被冷却部品を前記冷却ファンによる送風からカバーするカバー部材と、を備え、
    前記カバー部材は、前記冷却ファンの上部側に向かって配置され、下部側まで達しておらず
    前記冷却ファンは、前記カバー部材の前方に配置されており、
    前記カバー部材は、下方前方に向かって傾斜しながら延出する傾斜面部と端子台を上方に取り付ける取付面部とを備え、
    前記傾斜面部は、前記冷却ファンによる送風を直接受ける、高調波抑制装置
  2. 前記冷却ファンの吹き出し口中心に対向し、前記傾斜面部の前端部から前方に向かって突出した後に垂下する垂直面部を備える、請求項1に記載の高調波抑制装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の高調波抑制装置を備える空気調和機。
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