JP6902432B2 - 電子部品接合用材料および電子部品接合構造体 - Google Patents

電子部品接合用材料および電子部品接合構造体 Download PDF

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Description

本発明は、被着体(例えば、半導体パッケージ、および半導体チップ等の電子部品)と他の被着体(例えば、基板、および電極等の他の電子部品)とを接合するために用いられる電子部品接合用材料、および、当該電子部品接合用材料を用いて被着体と他の被着体とを接合して形成される接合層を有する接合構造体に関する。
従来、電子部品接合用材料としては、ナノサイズの粒径範囲にある金属微粒子(例えば銅微粒子)を有機溶媒に分散させた、金属微粒子(P)の分散溶液が知られている。被着体同士を接合する方法としては、例えば、金属微粒子(P)の分散溶液を、被着体と他の被着体のそれぞれの接合面に塗布し、加熱処理により焼結を行い、被着体と他の被着体との間に接合層を形成させて接合する方法が挙げられる。
また、電子部品接合用材料としては、上記金属微粒子(P)の分散溶液の他に、鉛(Pb)、および錫(Sn)等の金属を含有するはんだ材料が知られている。被着体同士を接合する方法としては、例えば、はんだ材料を、被着体と他の被着体のそれぞれの接合面に配置し、加熱処理により溶融を行い、被着体と他の被着体との間に接合層を形成させて接合する方法が挙げられる。
近年、被着体と他の被着体とを接合して形成される接合層を有する接合構造体に対して、被着体と他の被着体との間に存在する接合層の接合強度をより強固なものとすることが求められている。更には、被着体と他の被着体との間に存在する接合層の接合界面の接合状態をより信頼性が高いものとすることが求められている。
従来の方法として電子部品接合用材料中に塩素などのハロゲンを含有させることで、被着体と他の被着体との間に存在する接合層の接合強度をより強固なものとし、当該接合層の接合界面の接合状態をより信頼性が高いものとすることができる知見が得られている。
しかしながら、接合層から塩素などのハロゲンが溶出し、接合層の周辺部品(例えば、基板、シリコンチップなど)に対して、ハロゲン由来の悪影響(例えば、腐食など)が及ぼされ易くなってしまい、接合構造体としての性能を低下させてしまう問題があった。
また、特許文献1には、無洗浄型のはんだフラックスが提案されている。しかし、一般に無洗浄型は接合力が弱いなどの欠点がある。また、銅ナノのような焼結型では、溶媒が2価アルコールに限定されるので、すべてのフラックスが混ざる訳ではなく、ハロゲンフリー化は進んでいなかった。
特開2015−208779号公報 特開2016−176108号公報 特許第6155302号
本発明の目的は、銅ナノ粒子を使った焼結型接合材料において、ハロゲンを使用しなくても、被着体と他の被着体とを好適に接合させることができる電子部品接合用材料および電子部品接合構造体を提供することにある。
我々が鋭意検討した結果、銅ナノ粒子と二価以上のアルコールを含む銅ナノペーストに炭酸カルシウムを適量添加することにより、基材表面が清浄化され、強固に基材と接続体層が接続されることの知見を得た。
したがって、本発明の電子部品接合用材料は、平均一次粒径が2〜500nmの範囲にある金属微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)と、二価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)と、第2族元素を含む化合物(X)とを含有し、第2族元素を含む化合物(X)の含有量が、金属微粒子(P1)の全量(g)に対して第2族元素の濃度として300〜80000μg/gであることを特徴とする。
また、第2族元素を含む化合物(X)は、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリウムのうちの少なくとも1種の第2族元素を含む、炭酸塩化合物、水酸化物塩化合物、ケイ酸塩化合物、および有機酸塩化合物の中から選択される少なくとも1種とすることができる。
また、第2族元素を含む化合物(X)は、カルシウムを含む炭酸塩化合物でとすることができる。
また、二価以上のアルコールは、グリセリン、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、および、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールの中から選択される少なくとも1種の三価アルコール;ポリグリセリン、トレイトール、エリトリト−ル、ペンタエリスリト−ル、ペンチト−ル、1−プロパノール、2−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル2−プロパノール、キシリトール、リビトール、アラビトール、ヘキシト−ル、マンニトール、ソルビトール、ズルシトール、グリセリンアルデヒド、ジオキシアセトン、トレオース、エリトルロース、エリトロース、アラビノース、リボース、リブロース、キシロース、キシルロース、リキソース、グルコ−ス、フルクト−ス、マンノース、イドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、アルトロース、ラクト−ス、イソマルト−ス、グルコヘプト−ス、ヘプト−ス、マルトトリオース、ラクツロース、および、トレハロースの中から選択される少なくとも1種の多価アルコール;の中から選択される少なくとも1種とすることができる。
また、二価以上のアルコールは、三価アルコールの中でもグリセリン;多価アルコールの中でもポリグリセリンから選択される少なくとも1種とすることができる。
金属微粒子(P1)の原料となる金属は、銅とすることができる。
本発明の電子部品接合構造体は、平均一次粒径が2〜500nmの範囲にある金属微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)と、二価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)と、第2族元素を含む化合物(X)とを含有し、第2族元素を含む化合物(X)の含有量が、金属微粒子(P1)の全量(g)に対して第2族元素の濃度として300〜80000μg/gである電子部品接合用材料を焼結してなる接合層と、該接合層により接合される電子部品および他の電子部品とを備えることを特徴とする。
また、電子部品は、半導体チップとすることができる。
本発明によれば、金属微粒子と、二価以上のアルコールを含む有機溶媒とを含有する電子部品接合用材料において、第二族元素を含む化合物を適量含有させることにより、電子部品の表面を清浄化することができ、電子部品同士を強固に接合させることができる。
<電子部品接合用材料>
本発明に係る電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)は、平均一次粒径が2〜500nmの範囲にある金属微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)と、二価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)と、第2族元素を含む化合物(X)とを含有する。
(1)第2族元素を含む化合物(X)
本発明においては、電子部品接合用材料として第2族元素を含む化合物(X)を含有させる。
これにより、電子部品の表面を清浄化することができ、電子部品同士を強固に接合させることができる。
本発明においては、電子部品接合用材料として、平均一次粒径が2〜500nmの範囲にある金属微粒子(P1)と二価以上のアルコールと、更に、第2族元素を含む化合物(X)とを共存させると、二価以上のアルコールが分解されて生成した、カルボン酸などの有機酸や水素の作用によって、第2族元素を含む化合物(X)から第2族元素(例えば、カルシウム)が遊離する。
これにより、遊離した第2族元素が有する還元作用によって、電子部品表面の有機物の残渣、特にダイシングテープの糊残り等の有機物を分解、除去できる。
また、銅ナノ粒子等の金属微粒子(P1)は非常に活性であり、2価以上のアルコールをギ酸、酢酸等の有機酸や水素に分解する触媒能力を有しており、200℃以上で2価以上のアルコールを分解する。そのため、金属ナノ粒子等の金属微粒子(P1)と2価以上のアルコールが入ったペーストは発生する有機酸、水素により金属表面の酸化膜を還元する能力を有している。
また、銅ナノ粒子等の金属微粒子(P1)中にカルシウム等の第2族元素が入っていると、二価以上のアルコールから発生したギ酸、酢酸によりカルシウムが流離し、カルシウムは酸化されやすいことから、金属表面の酸化膜を還元する効果を高める。
また、本発明者らは、カルシウムが400μg/g入った銅ナノ粒子とグリセリンと混練したペーストを1000系のアルミの皿に入れて加熱し、その後焼結した銅ナノペーストの表面からEPMAで元素分析した。加熱は10℃/分で室温から400℃まで昇温させ20分保持したものである。
EPMAでの測定の結果、銅ナノ焼結体の表面までアルミが拡散していることがわかり、400℃の従来のろう付け温度より低温でもアルミ酸化膜が除去され、アルミが拡散していることがわかった。なお、カルシウムが20μg/gの物では同様の条件で実験してもアルミは検出されなかった。
このため、アルミの酸化物より分解されやすい酸化物である銅や金の酸化膜は容易に除去できると考えられる。
なお、銅微粒子に有機カルシウムを入れて銅中のリンを除去し、電気抵抗を下げる技術などもがあるが(特許文献2等)、カルシウムで表面を清浄化していないので、本発明とは異なる。また、銅にカルシウムを入れて基材の金との合金化を促進させる技術もあるが(特許文献3等)、こちらも基材表面を清浄化する効果はないので、本発明と異なる。
ここで「第2族元素」とは、周期表において第2族に属する元素を総称していい、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、およびラジウム(Ra)のことを指していう。これらの中でも、遊離した第2族元素が有する還元作用の効果が高いことから、カルシウム(Ca)が好ましい。
本発明において、第2族元素を含む化合物(X)は、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のうちの少なくとも1種の第2族元素を含む、炭酸塩化合物、水酸化物塩化合物、ケイ酸塩化合物、および有機酸塩化合物の中から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
炭酸塩化合物としては、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のうち、少なくとも1種を含む炭酸塩化合物であれば、特に限定されず、例えば、炭酸ベリリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、および炭酸バリウムなどが挙げられる。
水酸化物塩化合物としては、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のうち、少なくとも1種を含む水酸化物塩化合物であれば、特に限定されず、例えば、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、および水酸化バリウムなどが挙げられる。
ケイ酸塩化合物としては、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のうち、少なくとも1種を含む水酸化物塩化合物であれば、特に限定されず、例えば、ケイ酸ベリリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸ストロンチウム、およびケイ酸バリウムなどが挙げられる。
有機酸塩化合物としては、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、およびバリウム(Ba)のうち、少なくとも1種を含む有機酸塩化合物であれば、特に限定されず、例えば、シュウ酸ベリリウム、シュウ酸マグネシウム、シュウ酸カルシウム、シュウ酸ストロンチウム、およびケイ酸バリウムなどが挙げられる。
本発明において、第2族元素を含む化合物(X)の含有量は、金属微粒子(P1)の全量(g)に対して第2族元素の濃度として300〜80000μg/gである。
上記第2族元素を含む化合物(X)の含有量が、上記範囲(第2族元素の濃度として300〜80000μg/g)にある場合には、遊離した第2族元素が有する還元作用によって、電子部品表面の有機物や金や銅の酸化膜を除去する効果を十分に発揮させることができ、比較的低加熱(300℃程度)による焼結温度(加熱処理温度)であっても、被着体と他の被着体とを好適に接合させることができ、所望の接合強度が得られる。
上記第2族元素を含む化合物(X)の含有量が、上記範囲未満(第2族元素の濃度として300μg/g未満)にある場合には、遊離した第2族元素の量が少な過ぎ、遊離した第2族元素が有する還元作用によって、電子部品表面の有機物を除去する効果を十分に発揮させることができず、被着体と他の被着体とを好適に接合させることができず、所望の接合強度が得られないおそれがある。
上記第2族元素を含む化合物(X)の含有量が、上記範囲を超える(第2族元素の濃度として80000μg/gを超える)場合には、遊離した第2族元素の量が多過ぎ、遊離した第2族元素が有する還元作用によって、電子部品表面の有機物を除去する効果は認められるものの、遊離した第2族元素が被着体または他の被着体と化合物(例えば、CuCa)を生成してしまい、かえって被着体と他の被着体とを好適に接合させることができず、所望の接合強度が得られないおそれがある。
(2)金属微粒子(P)
本発明においては、電子部品接合用材料として平均一次粒径が2〜500nmの範囲にある金属微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)を含有させる。
(2−1)金属微粒子(P1)
本発明において金属微粒子(P1)の原料となる金属は、特に限定されないが、銅(Cu)が好ましく用いられ、その他にも金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、およびパラジウム(Pd)などの貴金属も好ましく用いることができる。
金属微粒子(P1)の原料として、銅(Cu)を用いた場合、その不可避的不純物として、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、ホウ素(B)、ケイ素(Si)、鉛(Pb)、およびリン(P)などの各金属を、金属微粒子(P1)の全量(g)に対して、それぞれ30μg/g以下、含んでいてもよい。
本発明において金属微粒子(P1)は、平均一次粒径が2〜500nmの範囲にあるものを用いる。これにより、有機溶媒(S)に含まれる二価以上のアルコールを分解するという、金属微粒子(P1)が有する触媒効果を好適に発揮させることができる。
上記金属微粒子(P1)の平均一次粒径が、上記範囲未満(2nm未満)である場合には、高度な粒径制御技術を伴うため、製造コストの上昇を招くおそれがある他、金属微粒子(P)が分散溶液中(電子部品接合用材料中)で凝集する傾向を示し均一に分散され難く、保存安定性に劣るおそれがある。
一方、上記金属微粒子(P1)の平均一次粒径が、上記範囲を超える(500nmを超える)場合には、相対的に表面積が減少するため、有機溶媒(S)に含まれる二価以上のアルコールを分解するという、金属微粒子(P1)が有する触媒効果が劣るおそれがある。
ここで「一次粒径」とは、二次粒子を構成する個々の一次粒子の直径のことを指していう。一次粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いて測定することができる。
更に「平均一次粒径」とは、測定対象に選定した複数個の一次粒子に対して、その直径を個々に測定し、個々の測定値を個数で除して算出した平均値を指していう。
具体的には、走査型電子顕微鏡(SEM)(日立ハイテクノロジー社製、製品名:SU8020)を用いて、加速電圧3kV、倍率20万倍の条件下で観察し、測定対象となる金属微粒子(P1)のSEM画像を取得する。取得したSEM画像の中から、任意に20個の金属微粒子(P1)を選定し、選定した金属微粒子(P1)の一次粒子の直径をそれぞれ測定し、各測定値の平均を算出して平均一次粒径を求める。
(2−2)金属微粒子(P2)
本発明で用いる金属微粒子(P)は、前述した平均一次粒径が2〜500nmの範囲にある金属微粒子(P1)のみで構成する場合のほか、金属微粒子(P1)に加えて、更に平均一次粒径が0.5〜50μmの範囲にある金属微粒子(P2)を混合して構成されてもよい。
本発明で用いる金属微粒子(P)として、平均一次粒径が2〜500nmの範囲にある金属微粒子(P1)と、平均一次粒径が0.5〜50μmの範囲にある金属微粒子(P2)とを共存させると、ミクロンサイズの金属微粒子(P2)同士の間に、ナノサイズの金属微粒子(P1)が好適に介在することができる。
これによって、ナノサイズの金属微粒子(P1)の自由な流動を効果的に制限し、金属微粒子(P)の分散溶液中において、適度な分散状態で金属微粒子(P1)を安定して混合させることができる。
上記金属微粒子(P2)の平均一次粒径が、上記範囲未満(0.5μm未満)である場合には、金属微粒子(P)の分散溶液中において、ナノサイズの金属微粒子(P1)の自由な流動を制限する効果を十分に発揮できないおそれがある。
一方、上記金属微粒子(P2)の平均一次粒径が、上記範囲を超える(50μmを超える)場合には、印刷時に筋状の塗工不良がでて、一部が接合できなくなり、信頼性が損われる可能性がある。
ここで「平均一次粒径」とは、レーザー回折式粒度分布計で測定し、累積頻度が50%の粒径のことを指していう。
本発明において金属微粒子(P2)の原料となる金属は、特に限定されないが、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)、インジウム(In)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)の中から選択される1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、銅(Cu)が特に好ましく用いられる。
(3)高分子分散剤(D)
本発明で用いる金属微粒子(P)に含まれる、平均一次粒径が2〜500nmの範囲にある金属微粒子(P1)は、その表面を高分子分散剤(D)によって被覆して構成することもできる。
金属微粒子(P1)の表面を高分子分散剤(D)で被覆することによって、金属微粒子(P)の分散溶液中、金属微粒子(P1)同士の凝集を防ぎ、金属微粒子(P1)の分散性を向上させることができる。
ここで「被覆」とは、金属微粒子(P1)の表面の少なくとも一部を覆うことを指していい、金属微粒子(P1)の表面の全体を覆うものであってもよい。
本発明で用いる高分子分散剤(D)は、金属微粒子(P1)の表面を好適に被覆させことができる性質をもつ化合物であれば、特に限定されないが、アミド基(−CON=)を有する化合物が好ましく用いられる。
アミド基(−CON=)を有する化合物としては、例えば、N−メチルアセトアミド、N−メチルホルムアミド、N−メチルプロパンアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、2−ピロリドン、アルキル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタム、及びアセトアミド、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、およびN−ビニル−2−ピロリドンの中から選択される1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、ポリビニルピロリドンが特に好ましく用いられる。
本発明で用いる高分子分散剤(D)と、被覆対象となる金属微粒子(P1)との重量比(D/P1)は、特に限定されないが、0.1〜5.0の範囲にあることが好ましい。
上記高分子分散剤(D)と金属微粒子(P1)との重量比(D/P1)が、上記範囲未満である場合には、金属微粒子(P1)表面を被覆するのに高分子分散剤(D)の量が少な過ぎることに起因して、金属微粒子(P1)同士の凝集を好適に防止できず、金属微粒子(P1)の分散性を低下させてしまうおそれがある。
一方、上記高分子分散剤(D)と金属微粒子(P1)との重量比(D/P1)が、上記範囲を超える場合には、金属微粒子(P)の分散溶液を、被着体と他の被着体のいずれか、もしくは、それぞれに塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、高分子分散剤(D)が好適に分解されずに接合層内に残留し、所望の接合層が形成されないおそれがある。
本発明において、金属微粒子(P1)の表面を高分子分散剤(D)によって被覆する方法は、特に限定されないが、被覆された高分子分散剤(D)の厚さを直接測定することは難しいため、炭素・硫黄濃度分析装置を用いて被覆量を測定する方法を採用することができる。
具体的には、炭素・硫黄濃度分析装置を用い、測定対象となる試料を反応槽内に導入し、反応槽内に酸素ガスを流し、高温状態にして測定対象となる試料に含まれる炭素成分を二酸化炭素の状態で取り出す。
取り出された二酸化炭素は、二酸化炭素検出器によりその濃度を測定し、その濃度から炭素量を算出し、更に当該炭素量から用いた高分子分散剤(D)の重量を算出し、金属微粒子(P1)の表面に実際に被覆された高分子分散剤(D)の被覆量を求めることができる。
(4)有機溶媒(S)
本発明で用いる有機溶媒(S)は、二価以上のアルコール(S1〜S3)を含んで構成する場合のほか、二価以上のアルコール(S1〜S3)に加えて、さらに低沸点有機溶媒(S4)を混合して構成することもできる。
また、本発明で用いる有機溶媒(S)は、必要に応じてアミン系溶媒(S5)を適宜混合して構成することもできる。
「二価以上のアルコール(S1〜S3)」は、金属微粒子(P1)に対して還元性を有するため、金属微粒子(P)の分散溶液を、被着体と他の被着体のいずれか、もしくは、それぞれに塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、金属微粒子(P1)の焼結を好適に促進させることができる。
ここで「二価以上のアルコール」とは、1分子内に2個以上のヒドロキシル基(−OH)を有するアルコールのことを指していう。
二価以上のアルコール(S1〜S3)としては、1分子内に2個のヒドロキシル基(−OH)を有する二価アルコール(S1)、1分子内に3個のヒドロキシル基(−OH)を有する三価アルコール(S2)、1分子内に4個以上のヒドロキシル基(−OH)を有する多価アルコール(S3)に分類することができる。
(4−1)二価アルコール(S1)
二価アルコール(S1)としては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、およびオクタンジオールの中から選択される1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、エチレングリコール、およびジエチレングリコールが特に好ましく用いられる。
(4−2)三価アルコール(S2)
三価アルコール(S2)としては、特に限定されないが、例えば、グリセリン(グリセロール)、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、および2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールの中から選択される1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、グリセリン(グリセロール)が特に好ましく用いられる。
(4−3)多価アルコール(S3)
多価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、ポリグリセリン、トレイトール、エリトリト−ル、ペンタエリスリト−ル、ペンチト−ル、1−プロパノール、2−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル2−プロパノール、キシリトール、リビトール、アラビトール、ヘキシト−ル、マンニトール、ソルビトール、ズルシトール、グリセリンアルデヒド、ジオキシアセトン、トレオース、エリトルロース、エリトロース、アラビノース、リボース、リブロース、キシロース、キシルロース、リキソース、グルコ−ス、フルクト−ス、マンノース、イドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、アルトロース、ラクト−ス、イソマルト−ス、グルコヘプト−ス、ヘプト−ス、マルトトリオース、ラクツロース、およびトレハロースの中から選択される1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも、ポリグリセリンが特に好ましく用いられる。
二価以上のアルコール(S1〜S3)の含有量は、有機溶媒(S)の全量100重量%に対して20〜100重量%であることが好ましい。
(4−4)低沸点有機溶媒(S4)
「低沸点有機溶媒(S4)」は、金属微粒子(P)の分散溶液の粘度を調整するために用いられ、金属微粒子(P)の分散溶液を、被着体と他の被着体のいずれか、もしくは、それぞれに塗布するのに適した粘度となるように調整することで、液だれし難く、パターン形成などの高度な塗布であっても、高い精度で塗布することができる。
ここで「低沸点有機溶媒(S4)」とは、常温で液体である有機化合物であって、常圧における沸点が60〜120℃(沸点は常圧における沸点をいう。以下同じ。)で、沸点が比較的低い有機化合物のことを指していう。
低沸点有機溶媒(S4)としては、1分子内に1個のヒドロキシル基(−OH)を有する1価アルコール、1分子内に1個のエーテル結合(C−O−C)を有するエーテル、および1分子内に1個のカルボニル基(C=O)を有するケトンが好ましく用いられる。
1価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、メタノール(64.7℃)、エタノール(78℃)、1−プロパノール(97.15℃)、2−プロパノール(82.4℃)、2−メチル2−プロパノール(83℃)、および2−ブタノール(100℃)などが好ましく用いられる。
エーテルとしては、特に限定されないが、例えば、ジプロピルエーテル(89℃)、ジイソプロピルエーテル(68℃)、t−アミルメチルエーテル(85℃)、およびアリルエーテル(94℃)などが好ましく用いられる。
ケトンとしては、特に限定されないが、例えば、アセトン(56.5℃)、メチルエチルケトン(79.5℃)、およびジエチルケトン(100℃)などが好ましく用いられる。
低沸点有機溶媒(S4)の含有量は、有機溶媒(S)の全量100重量%に対して、0〜80重量%であることが好ましい。
(4−5)アミン系溶媒(S5)
「アミン系溶媒」は、金属微粒子(P1)に対して還元性を有するため、金属微粒子(P)の分散溶液を、被着体と他の被着体のいずれか、もしくは、それぞれに塗布し、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、金属微粒子(P1)の焼結を好適に促進させることができる。
アミン系溶媒(S5)としては、脂肪族第一アミン、脂肪族第二アミン、脂肪族第三アミン、脂肪族不飽和アミン、脂環式アミン、芳香族アミン、およびアルカノールアミンが好ましく用いられ、その具体例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、t−プロピルアミン、t−ブチルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、テトラメチレンジアミン、テトラメチルプロピレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、モノ−n−オクチルアミン、モノ−2エチルヘキシルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−2エチルヘキシルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−2エチルヘキシルアミン、トリイソブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリイソオクチルアミン、トリイソノニルアミン、トリフェニルアミン、ジメチルココナットアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルミリスチルアミン、ジメチルパルミチルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルベヘニルアミン、ジラウリルモノメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、メタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ブタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−n−ブチルエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、および2−(2−アミノエトキシ)エタノールなどが挙げられる。
アミン系溶媒(S5)の含有量は、有機溶媒(S)の全量100重量%に対して、0.3〜30重量%であることが好ましい。
<接合構造体>
本発明においては、上述した本発明に係る電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)を、被着体と他の被着体との間に配置させて接合構造体を製造することができる。
本発明に係る電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)を用いて、(1)塗布工程、(2)乾燥工程、および(3)焼結工程を経て接合構造体を製造する方法の一例を、以下に述べる。
(1)塗布工程
塗布工程は、上述した本発明に係る電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)を、被着体(半導体チップ)と他の被着体(銅フレームや銅基板)のいずれか、もしくは、それぞれに塗布するなどにより、当該被着体と他の被着体との間に配置する工程である。
上述した本発明に係る電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)は、特定の平均一次粒径を有する金属微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)を、二価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)に分散させて形成される。
なお、本発明において金属微粒子(P)を有機溶媒(S)に分散させる方法は、特に限定されないが、公知の混合機、混練機、および捏和機などを用いることができる。
本発明の第1の実施形態に係る電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)に含まれる、金属微粒子(P)と有機溶媒(S)との重量比(P/S)は、被着体と他の被着体との間に好適に配置させる観点から、10/90〜70/30の範囲にあることが好ましい。
上記金属微粒子(P)と有機溶媒(S)との重量比(P/S)が、上記範囲未満である場合には、有機溶媒(S)の量が多過ぎ分散溶液の粘度が所望よりも低いことに起因して、電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)を、被着体と他の被着体のいずれか、もしくは、それぞれに塗布する際に、液だれし易いなど形状安定性に乏しく、パターン形成などの高度な塗布が難しく、後述する焼結工程で所望の接合層の形成が困難になるおそれがある。
上記金属微粒子(P)と有機溶媒(S)との重量比(P/S)が、上記範囲を超える場合には、有機溶媒(S)の量が少な過ぎ、金属微粒子(P)が粉状のまま存在し易くペースト状にすることが困難で、電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)を被着体と他の被着体のいずれか、もしくは、それぞれに塗布する際に、塗布する方法が制限されるおそれがある他、加熱処理による焼結を行う過程(焼結過程)で、接合層が形成される焼結温度に達する前に有機溶媒(S)が枯渇してしまう(気化してしまう)おそれがある。
なお、本発明において、金属微粒子(P)と有機溶媒(S)との重量比(P/S)は、電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)を被着体と他の被着体のいずれか、もしくは、それぞれに塗布する方法に応じて、適宜変更可能である。
例えば、被着体と他の被着体に対して、パターン形成などの高度な塗布を行う場合には、電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)が液だれし難いなどの形状安定性が求められることから、金属微粒子(P)と有機溶媒(S)との重量比(P/S)は、20/80〜60/40の範囲にあることが好ましい。
また、被着体と他の被着体に対して、シート状などの広範囲に薄く塗布を行う場合には、電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)の伸ばし易さなどの特性が求められることから、金属微粒子(P)と有機溶媒(S)との重量比(P/S)は、10/90〜30/70の範囲にあることが好ましい。
本発明において、電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)を、被着体と他の被着体のいずれか、もしくは、それぞれに塗布する方法は、特に限定されないが、例えば、スキージ法、スクリーン印刷、マスク印刷、インクジェット印刷、ディスペンサ印刷、スプレーコート、バーコート、ナイフコート、およびスピンコート等が挙げられる。
(2)乾燥工程
乾燥工程は、上記(1)塗布工程で被着体と他の被着体との間に配置された電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)を所定の条件で予備乾燥などの乾燥を行う工程である。
乾燥工程で行われる予備乾燥などの乾燥条件は、電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)中の金属微粒子(P)の含有量が、電子部品接合用材料の全量100重量%に対して87〜93重量%に調整されるように、不活性ガス又は大気ガス雰囲気下110℃の乾燥温度で30〜60分間程度保持することが好ましい。
(3)焼結工程
焼結工程は、上記(2)乾燥工程で予備乾燥などの乾燥が行われた電子部品接合用材料(金属微粒子(P)の分散溶液)に対して、電子部品接合用材料を加熱処理などにより焼結させる工程である。
焼結工程で行われる加熱処理などによる焼結条件は、例えば、ヒーターを内蔵した熱プレス機などで被着体と他の被着体とを挟持して、真空引き(減圧)し、190〜400℃の加熱温度(焼結温度)で10〜120分間程度保持することが好ましい。
焼結工程で行われる加熱処理などによる焼結条件は、加圧しながら行われてもよい。
例えば、上記塗布工程で、特定の平均一次粒径を有する銅微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)と、二価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)とを含有する分散溶液を用いた場合には、焼結工程において以下のように、銅微粒子(P1)の焼結が促進される。
焼結工程で行われる加熱処理などにより、銅微粒子(P1)の表面が2価以上のアルコールで還元され、活性化された銅微粒子(P1)同士の焼結が促進される。この一方で、2価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)は、好適に分解、蒸発(気化)が進行する。
本発明においては、上記(1)塗布工程,(2)乾燥工程,(3)焼結工程を経て、金属多孔質体の接合層を有する接合構造体を製造することができる。
なお、本発明では、上記(3)焼結工程の後に必要に応じて、大気雰囲気下または窒素などの不活性ガス雰囲気下で、且つ水素などの還元雰囲気下で、190〜400℃の温度で1〜30時間程度、アニール処理を施すことが好ましい。
このようなアニール処理を施すことにより、上記(3)焼結工程で形成される接合層における、残留応力による歪みが適正に緩和され、接合層の接合強度と接合界面の接合状態の信頼性を一層高めることができる。
本発明において上記(1)塗布工程,(2)乾燥工程,(3)焼結工程を経て製造される、接合構造体が有する接合層の厚み(L)は、5μm以上の範囲にあることが好ましい。
上記接合層の厚み(L)が、上記範囲未満(5μm未満)である場合には、接合層の厚みが薄過ぎることに起因し、被着体と他の被着体との間に接合層が部分的に形成されない不具合が生じ易く、接合層の接合強度を低下させてしまうおそれの他に、接合界面の接合状態の信頼性を低下させてしまうおそれがある。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例のみに限定されるものではない。
本実施例及び比較例において行った試験方法は、以下のとおりである。
(1)金属微粒子(P1)の平均一次粒径
走査型電子顕微鏡(SEM)(日立ハイテクノロジー社製、製品名:SU8020)を用いて、加速電圧3kV、倍率20万倍の条件下で観察し、測定対象となる金属微粒子(P1)のSEM画像を取得した。取得したSEM画像の中から、任意に20個の金属微粒子(P1)を選定し、選定した金属微粒子(P1)の一次粒子の直径をそれぞれ測定し、各測定値の平均を算出して平均一次粒径を求めた。
(2)接合部の評価試験
実施例および比較例で作製した、接合構造体に対して、ツール(刃)が設置されたダイシェア強度測定機(テイジ・ジャパン(株)社製、製品名;万能型ボンドテスター、型式;シリーズ4000)を用いた。
初めに、銅基板とシリコンチップの接合構造体を装置にセットする。ツールを接合構造体表面のシリコンチップに当てる。このとき、シリコンチップとツールが平行になるようにする。続いて、ツールを基板から50μm上げる。次に、50μm/秒の速度でシリコンチップを押す。
そして、シリコンチップがはがれたか破壊した時の荷重をシェア強度とした。
接合部のシェア強度が20MPa以上であれば、所望の接合強度が得られたと評価することができる。
(実施例1)
(金属微粒子(P)の分離・回収工程)
高分子分散剤(D)としてポリビニルピロリドン(PVP、数平均分子量;約3,500)10gを、蒸留水1979.3mlに添加して溶解させた水溶液に、金属微粒子(P1)の原料として水酸化第二銅(Cu(OH),粒度範囲:0.1〜100μm)29.268gを添加して撹拌し、水酸化第二銅水溶液を調製した。なお、水酸化第二銅中のカルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、ベリリウムの含有量は30μg/g以下の物を用いた。
上記のようにして調製された水酸化第二銅水溶液の液温を20℃に調整し、窒素ガス雰囲気中で攪拌しながら、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)150mmolと水酸化ナトリウム(NaOH)480mmolとを含む水溶液20.73mlを滴下し、45分間攪拌しながら還元反応を行い、混合溶液中に高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P1)が生成した。
なお、還元反応の終了は、反応系からの水素ガスの発生が終了した時点とした。
上記のようにして生成された、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P1)の混合溶液に、凝集促進剤としてクロロホルム(CHCl)66mlを添加して数分間攪拌し、数分間静置して高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P1)を沈殿させた。
上記のようにして沈殿させた、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P1)の固形分を含む混合溶液を遠心分離機に供給し、固液分離を行い、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P1)を含む固形分を回収した。
さらに、回収された高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P1)を含む固形分に、メタノールを添加して撹拌し、遠心分離機に供給し、固液分離を行い、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P1)のメタノール洗浄を行った。
上記のようにしてメタノール洗浄を数回繰り返し行い、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P1)を分離、回収した。その後真空乾燥を7時間行い、乾燥状態の金属微粒子(P1)を得た。なお、真空乾燥時の真空度は大気圧を0kPaとして、−80kPa以下で行った。
ここで、上記分離・回収工程を経て得られた、高分子分散剤(D)で被覆された乾燥状態の金属微粒子(P1)の一部を採取し、高分子分散剤(D)で被覆された金属微粒子(P1)の一次粒径を測定し、平均一次粒径を算出したところ50nmであった。
この後、粒子の不純物分析を行った。水酸化第二銅中のカルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、ベリリウムの含有量は30μg/g以下の原料から作成したものは、銅ナノ粒子でも原料同様の不純物量であった。
(金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程)
上記のようにして得られた金属微粒子(P1)60gと、二価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)として三価アルコールであるグリセリン(グリセロール)(C(OH),沸点;290℃)40gと、第2族元素を含む化合物(X)として炭酸カルシウム45mg(金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として300μg/gとを、容器に入れ、遠心混錬機(シンキー社製、製品名:ARE−250)に投入して、2000rpm×3分間の条件を4回繰り返す混錬を行い、ペースト状の金属微粒子(P)の分散溶液を得た。
(シリコンチップの準備)
シリコンチップは厚さ230μm、直径15cmの(001)方位のシリコン基板を用意する。シリコン基板の片面は研磨仕上げの鏡面、もう一方の面はエッチング仕上げとした。
希フッ酸処理により表面の酸化膜を取り除いたあと、すぐ真空蒸着器やスパッタ装置に入れる。そこで研磨仕上げ面にTi/Ni/Auを成膜する。
その後、蒸着面をダイシングテープに貼り、3.2mm角にダイシングする。その後窒素雰囲気下でダイシングテープにUV光を照射する。そうするとダイシングテープの接着力が無くなり、チップがピックアップできるようになりチップ化を行うことができる。
(金属微粒子(P)の分散溶液の塗布工程)
銅基板(13mm角,1mm厚のCl020材、調質1/2H材)を用意した。
上記金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程で得られた、ペースト状の金属微粒子(P)の分散溶液を、上記銅基板の一面に、ステンレス製のメタルマスク(8mm角の角開口部を有する200mm角のメタルマスク,100μm厚)を載せ、スキージ法による塗布を行った。
(乾燥工程)
上記銅基板の塗布面を上にしてホットプレートに置き、窒素ガス雰囲気下、110℃の乾燥温度で30〜60分間程度保持し、上記金属微粒子(P)の分散溶液中の金属微粒子(P)の含有量が、上記金属微粒子(P)の分散溶液の全量100重量%に対して90重量%程度となるまで調整し予備乾燥させた。
(焼結工程)
その後、上記銅基板の塗布面の上に、シリコンチップ(3.2mm角,0.23mm厚、裏面電極の構造はTi/Ni/Au=100/450/200nm)を配置させる。
次いで、銅基板を、熱プレス機(株式会社井元製作所社製、製品名:IMC−1A1C型)にセットし、窒素ガス雰囲気下で、10MPaの加圧下、10℃/分の速度で昇温させ300℃の温度で20分間、加圧加熱処理による焼結を行った。
その後、室温まで炉冷し、焼結体を介して銅基板とシリコンチップとが接合した接合構造体を作製した。
ここで、作製した銅基板とシリコンチップとの接合構造体に対する接合部の評価試験を行った。
(実施例2)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として500μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例3)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として1000μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例4)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として10000μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例5)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として20000μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例6)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として50000μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例7)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として80000μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例8)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の種類を炭酸ベリリウムに変更し、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してベリリウム濃度として500μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例9)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の種類を炭酸マグネシウムに変更し、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してマグネシウム濃度として500μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例10)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の種類を炭酸ストロンチウムに変更し、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してストロンチウム濃度として500μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例11)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の種類を炭酸バリウムに変更し、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してバリウム濃度として500μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例12)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の種類を水酸化カルシウムに変更し、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として500μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例13)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の種類をケイ酸カルシウムに変更し、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として500μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(実施例14)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の種類をシュウ酸カルシウムに変更し、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として500μg/gに変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例1)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例2)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として200μg/g(200ppm)に変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例3)
実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)の添加量を金属微粒子(P1)の全量(g)に対してカルシウム濃度として100000μg/g(100000ppm)に変更したこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例4)
金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族を含む化合物(X)を添加せず、金属微粒子(P1)の全量(g)に対して100000μg/g(100000ppm)のアビエチン酸を添加したこと以外は、実施例1と同様である。
(比較例5)
実施例1の金属微粒子(P)の分離・回収工程において、カルシウムの含有量が600μg/gの水酸化第二銅を用い、実施例1の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程において、第2族元素を含む化合物(X)を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様である。このときの銅ナノ粒子中のカルシウム濃度は500μg/gであった。
(結果)
表1に、各実施例および各比較例において作製された銅基板とシリコンチップとの接合構造体に対する評価試験の結果を示す。
Figure 0006902432
(結果のまとめ)
表1に記載されている評価結果から、以下のことが分かる。
比較例1、2、4、5の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程では、第2族元素を含む化合物(X)の添加量が所定の範囲未満(第2族元素の濃度として300μg/g未満)であることに起因し、銅基板とシリコンチップとの接合構造体の各接合部において、所望の接合強度は得られなかった。
比較例3の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程では、第2族元素を含む化合物(X)の添加量が所定の範囲を超える(第2族元素の濃度として80000μg/gを超える)ことに起因し、銅基板とシリコンチップとの接合構造体の各接合部において、所望の接合強度は得られなかった。この強度の低下は、カルシウムと銅の金属間化合物(CuCa)が生成したことによるものと考えられる。
これに対して、実施例1〜14の金属微粒子(P)の分散溶液を得る工程では、第2族元素を含む化合物(X)の添加量が所定の範囲(第2族元素の濃度として300〜80000μg/g)であったことに起因し、銅基板とシリコンチップとの接合構造体において、所望の接合強度が得られた。
以上の結果から、本発明の電子部品接合用材料は、平均一次粒径が2〜500nmの範囲にある金属微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)と、二価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)と、第2族元素を含む化合物(X)とを含有し、第2族元素を含む化合物(X)の含有量が、金属微粒子(P1)の全量(g)に対して第2族元素の濃度として300〜80000μg/gとすることにより、被着体と他の被着体とを好適に接合させることができる。

Claims (7)

  1. 平均一次粒径が2〜500nmの範囲にある金属微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)と、二価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)と、第2族元素を含む化合物(X)とを含有し、
    前記第2族元素を含む化合物(X)の含有量が、前記金属微粒子(P1)の全量(g)に対して第2族元素の濃度として300〜80000μg/gであり、
    前記第2族元素を含む化合物(X)が、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリウムのうちの少なくとも1種の第2族元素を含む、炭酸塩化合物、水酸化物塩化合物、ケイ酸塩化合物、および有機酸塩化合物の中から選択される少なくとも1種である電子部品接合用材料。
  2. 前記第2族元素を含む化合物(X)が、カルシウムを含む炭酸塩化合物であることを特徴とする請求項に記載の電子部品接合用材料。
  3. 前記二価以上のアルコールが、
    グリセリン、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ヘキサントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、および、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールの中から選択される少なくとも1種の三価アルコール;ポリグリセリン、トレイトール、エリトリト−ル、ペンタエリスリト−ル、ペンチト−ル、1−プロパノール、2−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル2−プロパノール、キシリトール、リビトール、アラビトール、ヘキシト−ル、マンニトール、ソルビトール、ズルシトール、グリセリンアルデヒド、ジオキシアセトン、トレオース、エリトルロース、エリトロース、アラビノース、リボース、リブロース、キシロース、キシルロース、リキソース、グルコ−ス、フルクト−ス、マンノース、イドース、ソルボース、グロース、タロース、タガトース、ガラクトース、アロース、アルトロース、ラクト−ス、イソマルト−ス、グルコヘプト−ス、ヘプト−ス、マルトトリオース、ラクツロース、および、トレハロースの中から選択される少なくとも1種の多価アルコール;の中から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品接合用材料。
  4. 前記二価以上のアルコールが、
    前記三価アルコールの中でもグリセリン;多価アルコールの中でもポリグリセリンから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項に記載の電子部品接合用材料。
  5. 前記金属微粒子(P1)の原料となる金属が、銅であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電子部品接合用材料。
  6. 平均一次粒径が2〜500nmの範囲にある金属微粒子(P1)を含む金属微粒子(P)と、二価以上のアルコールを含む有機溶媒(S)と、第2族元素を含む化合物(X)とを含有し、前記第2族元素を含む化合物(X)の含有量が、前記金属微粒子(P1)の全量(g)に対して第2族元素の濃度として300〜80000μg/gである電子部品接合用材料を焼結してなる接合層と、該接合層により接合される電子部品および他の電子部品とを備え、
    前記第2族元素を含む化合物(X)が、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリウムのうちの少なくとも1種の第2族元素を含む、炭酸塩化合物、水酸化物塩化合物、ケイ酸塩化合物、および有機酸塩化合物の中から選択される少なくとも1種である電子部品接合構造体。
  7. 前記電子部品が半導体チップであることを特徴とする請求項に記載の電子部品接合構造体。
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