JP6902147B1 - 塗膜試料採取システム - Google Patents
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Abstract
Description
対策として、まず、既存の塗膜に有害物質が含まれているかどうかを調べる必要がある。
有害物質の有無を調べるには、建造物から塗膜の一部を剥離して回収し、得られた塗膜試料について、化学分析を行えばよい。
建造物から塗膜の一部を剥離して回収するための方法としては、スクレーパー(へら状の刃に柄を付けてなるもの;手動の工具)を用いて、塗膜を剥離させ、落下した塗膜片を回収する方法が挙げられる。しかし、この方法は、スクレーパーを用いて、手作業で行うものであり、作業の負担が大きいうえに、作業時間も長くなり効率的なものではない。
例えば、特許文献1に、コンプレッサー11、レシーバータンク12、真空吸引装置13、剥離装置14、及びエアフィルター15を有する剥離兼粉塵吸引装置であって、コンプレッサー11からの圧縮空気は、レシーバータンク12及びエアフィルター15を経由して、剥離装置14に送ることにより、剥離装置14の駆動源とし、また、コンプレッサー11からの圧縮空気は、真空吸引装置13に送って、減圧を生じさせ、この減圧によって、剥離装置14で剥離させて生じる剥離物の粉塵を真空吸引装置13に吸引するように構成してなる剥離兼粉塵吸引装置が、記載されている。
また、特許文献1には、真空吸引装置13の中に、3つのフィルター27a,27b,27cが設けられ、これら3つのフィルターによって、塗膜の剥離物や、微粉状の粉塵が分離されることも、記載されている。
[1] 塗膜を有する物から、上記塗膜を剥離して、上記塗膜中の有害物質の有無を調べるための塗膜試料として用い得る粉塵状の塗膜片を生じさせるための塗膜剥離装置と、上記塗膜剥離装置の後流側に配設された、上記粉塵状の塗膜片を吸引するための吸引装置を含む塗膜試料採取システムであって、上記塗膜剥離装置と上記吸引装置の間に、上記粉塵状の塗膜片を捕集するためのサイクロン式の塗膜片捕集装置が配設されていることを特徴とする塗膜試料採取システム。
[2] 上記吸引装置が、上記サイクロン式の塗膜片捕集装置によって捕集されなかった上記粉塵状の塗膜片を捕集するためのフィルタを有する、上記[1]に記載の塗膜試料採取システム。
[3] 上記サイクロン式の塗膜片捕集装置が、前流側に位置する粉塵分離手段、及び、後流側に位置する塗膜片回収手段を有する、上記[1]又は[2]に記載の塗膜試料採取システム。
[4] 上記粉塵分離手段は、前流側の端部の直径が8〜23cm、後流側の端部の直径が4〜11cm、及び、長さが18〜35cmの円錐台の形状を有する、上記[3]に記載の塗膜試料採取システム。
[6] 上記塗膜片回収手段が、回収用タンク、並びに、上記回収用タンクの内部空間に収容された前流側の漏斗及び後流側の回収用容器を含む、上記[3]又は[4]に記載の塗膜試料採取システム。
[7] 上記塗膜片回収手段が、上記回収用タンクの内部空間に収容された、上記回収用容器を計量するための計量器を有し、かつ、上記回収用タンクが、上記計量器の測定結果表示部分を目視するための透明な壁部を有する、上記[6]に記載の塗膜試料採取システム。
[8] 上記[1]〜[7]のいずれかに記載の塗膜試料採取システムを用いた、塗膜中の有害物質の有無の調査方法であって、上記塗膜試料採取システムを用いて、上記塗膜を有する物から、上記塗膜を剥離して、上記粉塵状の塗膜片を、上記サイクロン式の塗膜片捕集装置によって捕集する塗膜片捕集工程と、上記サイクロン式の塗膜片捕集装置から、上記粉塵状の塗膜片を回収する塗膜片回収工程と、上記塗膜片回収工程で回収した上記粉塵状の塗膜片の少なくとも一部を、塗膜試料として用いて分析し、上記塗膜中の有害物質の有無を調べる塗膜試料分析工程を含む、塗膜中の有害物質の有無の調査方法。
また、本発明の塗膜試料採取システムは、大型で大きな重量を有する装置を含まないため、路地等の狭い通行路を徒歩で塗膜試料採取場所に向かう場合等であっても、大きな労力を要さずに、容易に持ち運ぶことができる。
なお、本明細書中、塗膜剥離装置に近い側を「前流側」と称し、塗膜剥離装置から遠い側を「後流側」と称している。
図1中、塗膜剥離装置4は、作業員7によって把持されている。また、塗膜剥離装置4と吸引装置5の間は、塩ビ管(粉塵状の塗膜片を供給するための管路)8,9によって相互に接続されている。
建造物2の例としては、工場、倉庫、一般家屋、橋梁等が挙げられる。
剥離の対象となる塗膜3の厚さは、特に限定されないが、通常、0.1〜2mmである。
剥離される塗膜3の広さは、塗膜中の有害物質の有無を調べるために必要な塗膜試料の量を確保しうる広さであればよく、好ましくは20〜100cm(長さ)×20〜100cm(幅)の範囲内であり、より好ましくは30〜80cm×30〜80cmの範囲内であり、特に好ましくは40〜60cm×40〜60cmの範囲内である。
剥離される塗膜3の面積は、塗膜中の有害物質の有無を調べるために必要な塗膜試料の量を確保しうる大きさであればよく、好ましくは400〜10,000cm2、より好ましくは900〜6,400cm2、特に好ましくは1,600〜3,600cm2である。
有害物質の例としては、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、鉛等が挙げられる。
なお、塩ビ管は、他の材料によって作製された同様の形状を有するものに代えてもよい。
吸引装置5は、塗膜剥離装置4で生じた粉塵状の塗膜片を吸引するための装置である。粉塵状の塗膜片の大部分がサイクロン式の塗膜片捕集装置6によって捕集されるので、吸引装置5に到達する粉塵状の塗膜片の量は、少量である。
吸引装置5に到達する少量の粉塵状の塗膜片を回収するために、吸引装置5として、粉塵状の塗膜片を回収するためのフィルター(塗膜片回収用フィルター)を有するものを用いることが、好ましい。この場合、吸引装置5は、前流側(塗膜剥離装置4に近い側)に配設された塗膜片回収用フィルター(図示せず)、及び、後流側に配設された吸引装置本体を含む。
塗膜片回収用フィルターは、粉塵状の塗膜片が、吸引装置本体の内部に取り込まれたり、あるいは、周囲に飛散するのを防止するためのものである。
粉塵分離手段(サイクロン本体)6aは、塗膜剥離装置4から塩ビ管8を介してサイクロン式の塗膜片捕集装置6に導かれた、粉塵状の塗膜片を含む空気から、粉塵状の塗膜片を分離するための装置である。粉塵分離手段(サイクロン本体)6aの原理は、サイクロン(粉体分離器と称されることもある。)の原理として知られているものと同じであり、粉塵状の塗膜片を含む空気(塩ビ管8によって導かれた流体であるダスト含有気体)の旋回流で生じる遠心力によって、粉塵状の塗膜片を分離し捕集するものである。
この場合、粉塵分離手段(サイクロン本体)6aの寸法は、集塵の効率を高める観点から、好ましくは、上面の直径(前流側の端部の直径)が8〜23cm、下面の直径(後流側の端部の直径)が4〜11cmで、かつ、長さ(前流側の端部と後流側の端部の間の距離)が18〜35cmであり、より好ましくは、上面の直径が10〜20cm、下面の直径が5〜10cmで、かつ、長さが20〜30cmであり、特に好ましくは、上面の直径が13〜15cm、下面の直径が5〜7cmで、かつ、長さが25〜30cmである。
塗膜片回収手段6bの例としては、タンク(塗膜片回収用タンク)等が挙げられる。
塗膜片回収用タンク6bとしては、該タンク内の減圧に耐えうるものであればよく、例えば、金属、合成樹脂等の材質からなる、内部の壁面が滑らかな成形物を用いることができる。
塗膜片回収用タンク6bの容量(粉塵状の塗膜片の最大収容可能量)は、塗膜中の有害物質の有無を調べるために必要な塗膜試料の量を確保しうる大きさであればよく、好ましくは250ミリリットル以上、より好ましくは300ミリリットル以上、特に好ましくは350ミリリットル以上である。
塗膜片回収用タンク6bの容量の上限値は、特に限定されないが、運搬の容易性の観点からは、好ましくは30リットル、より好ましくは25リットル、さらに好ましくは20リットル、さらに好ましくは15リットル、特に好ましくは10リットルである。
塗膜片回収用タンク6bとは別に、回収用袋6cを配設することによって、粉塵状の塗膜片を回収する作業を、より容易に行うことができる。
回収用袋6cとしては、塗膜片回収用タンク6bの内部空間の形状及び大きさ(容量)に対応する形状及び大きさを有するものであればよく、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなる可撓性を有する袋(いわゆるビニール袋)が挙げられる。
この場合、漏斗及び回収用容器の例としては、図3に示すものが挙げられる。
図3中、サイクロン式の塗膜片捕集装置6(回収用タンク6bのタンク本体を省略して示す。)は、粉塵分離手段(サイクロン本体)6aに加えて、回収用タンク本体(図1中の符号6b参照;図3中、図示せず)と、回収用タンク本体の上に取り付けるための蓋体21と、漏斗23と、回収用容器24を含む。
なお、図1に示す回収用タンク6bも、タンク本体、及び、図3の蓋体21と同様の蓋体を含む。
蓋体21の裏面には、回収用タンク本体(図3中、図示せず)の内部空間の側から、粘着テープ22(片面に粘着層を有する透明な合成樹脂フィルムからなるもの)を用いて、漏斗23が固着されている。漏斗23の下端には、回収用容器24が取り付けられている。
回収用容器24の例としては、鉛直方向に延びる略円筒状(上端付近のみが小径に形成された形状)の側面部と、上記側面部の下端を縁として形成された円形状の下面部とからなる、上面のみが開口した容器が挙げられる。
回収用容器24の材質としては、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン)、ガラス、金属等が挙げられる。
このような、筒状の接続部を含む塗膜片回収手段の一例として、図4〜図6に塗膜片回収手段の各部を分けて示すものが挙げられる。
図4は、図3中の蓋体21、粘着テープ22及び漏斗23に対応するものであり、蓋体31、粘着テープ32、漏斗33及び筒状の接続部34を示す。
筒状の接続部34は、金属、合成樹脂等の材質からなる円筒状の成形体であり、漏斗33と、後述するタンク38(図6参照)の底面に載置される回収用容器35(図5参照)の間の距離に応じた長さを有するものとして、配設される。
図5は、図4に示す筒状の接続部34の下端から供給される粉塵状の塗膜片37を収容するための回収用容器35、及び、回収用容器35を筒状の接続部34に取り付けるための粘着テープ36を示す。粘着テープ36としては、図4に示す粘着テープ32と同じ材質のものを適宜の大きさに切断して、用いることができる。なお、図5中、回収用容器35は、粉塵状の塗膜片37を収容した状態のものを示す。
図4〜図6中、タンク38の底面38b(図6参照)に、回収用容器35(図5参照)を載置し、次いで、粘着テープ36(図5参照)を用いて、回収用容器35に筒状の接続部34(図4参照)を接続し、最後に、蓋体31と漏斗33と粘着テープ32とを一体化してなるもの(図4参照)を、筒状の接続部34の上端に嵌合させれば、塗膜片回収手段の全体を完成させることができる。
この場合、図4に示す筒状の接続部34は、省略するか、あるいは、計量器の高さの分だけ、その長さを短くすればよい。
計量器は、その上に回収用容器35を載置するために、タンク38の底面38bに載置される。
タンク38の透明な壁部は、タンク38内の計量器の測定結果表示部分の位置に対応する位置を少なくとも含むように、タンク38の壁部の全体または一部として形成される。
残余塗膜片回収用フィルターは、主に、粉塵状の塗膜片が吸引装置本体(減圧発生装置)に到達して、吸引装置本体の運転に支障が生じるのを防止するために、塩ビ管9から供給された空気が吸引装置本体に達する前の地点に設けられる。
吸引装置本体(減圧発生装置)は、送風機等によって減圧の状態を形成させ、この減圧の状態を維持することによって、塗膜剥離装置4から吸引装置5に向かって、粉塵状の塗膜片を吸引することができる。
[実施例1]
図1に示す塗膜試料採取システム1を用いて、建造物の表面の塗膜層(鋼構造物の表面に塗料を塗布して塗膜層を形成させてなるもの;厚さ:0.1〜2mm)を、50cm×50cmの領域内で研削し、サイクロン式の塗膜片捕集装置6にて、粉塵状の塗膜片を得た。
なお、以下の実施例1〜3及び比較例1においては、これらの実験の相互間で比較を行うため、塗膜層を研削して生じさせた粉塵状の塗膜片は、その全量を吸引装置5に向けて吸引させずに、一旦、回収して、一定の量のみを吸引装置5に向けて吸引させた。具体的には、塗膜層の研削によって、100gを超える量の粉塵状の塗膜片を得た後、この粉塵状の塗膜片を100.0gの量だけ回収し、この回収した粉塵状の塗膜片(100.0g)について、塩ビ管8,9、吸引装置5等からなるシステム(例えば、実施例1では、図1に示す塗膜試料採取システム1)を用いて、実験を行った。
塗膜剥離装置4としては、図2に示すグラインダー(マキタ社製のディスクサンダ)を用いた。
サイクロン式の塗膜片捕集装置6としては、上面の直径が15cm、下面の直径が5cm、及び、長さ(高さ)が30cmであるサイクロン本体と、金属製のタンク本体(直径:30cm、高さ:37cm、容量:26リットル)と、サイクロン本体とタンク本体の間に介在する中心に貫通孔を有する金属製の円盤状の板体(タンクの蓋)と、回収用袋を含むものを用いた。
吸引装置5としては、マキタ社製の集塵機「VC0830」を用いた。
吸入口の風速を28m/秒に定め、風量を1.2m3/分に定めた。
吸引装置5の運転を1分間行った後、サイクロン式の塗膜片捕集装置6の回収用袋6cの中に収容された粉塵状の塗膜片の質量を測定したところ、97.0gであった。また、タンクの蓋に付着した塗膜片の量は、2.0gであった。
この量(合計で99.0g)は、塗膜中の有害物質の有無を調べるための塗膜試料として、十分な量である。
また、この量(合計で99.0g)は、建造物の表面の塗膜層を研削して得た粉塵状の塗膜片の全量(100.0g)中の99.0質量%に相当する。
塩ビ管8,9に付着した粉塵状の塗膜片の量は、0.5gであった。
吸引装置5のフィルターに付着した粉塵状の塗膜片の量は、0.5gであった。
回収用袋6cからの粉塵状の塗膜片の回収は、短時間で容易に行うことができた。
図1に示す塗膜片回収手段6b及び回収用袋6cに代えて、図3に示す漏斗23及び回収用容器24を用いた以外は実施例1と同様にして、実験を行った。
回収用容器24の中に収容された粉塵状の塗膜片の質量を測定したところ、96.5gであった。
塩ビ管8,9に付着した粉塵状の塗膜片の量は、0.5gであった。
吸引装置5のフィルターに付着した粉塵状の塗膜片の量は、1.0gであった。
漏斗23に付着した粉塵状の塗膜片の量は、2.0gであった。
粉塵状の塗膜片の回収作業は、実施例1に比べて、より容易に行うことができた。
図1に示す塗膜片回収手段6b(タンク本体及び回収用袋を有するもの)に代えて、図4〜図6(漏斗、筒状の接続部、回収用容器及びタンクを有するもの)に示すものを用いた以外は実施例1と同様にして、実験を行った。
回収用容器35(図5参照)の中に収容された粉塵状の塗膜片の質量を測定したところ、96.1gであった。
塩ビ管8,9に付着した粉塵状の塗膜片の量は、0.5gであった。
吸引装置5のフィルターに付着した粉塵状の塗膜片の量は、0.5gであった。
漏斗33及び筒状の接続部34に付着した粉塵状の塗膜片の量は、2.9gであった。
回収用容器35からの粉塵状の塗膜片の回収は、実施例2と同等に、容易に行うことができた。
サイクロン式の塗膜片捕集装置6を備えていないこと以外は実施例1と同様にして、実験を行った。
吸引装置5のフィルターから、粉塵状の塗膜片を回収しようとしたところ、フィルター(寸法:35cm×27cm)に対する粉塵状の塗膜片の付着力が大きく、回収には非常に多くの時間を要した。具体的には、刷毛を用いた20分間の回収作業によって、79.5gの粉塵状の塗膜片を得た。回収率は、約80%であった。
回収作業の後、吸引装置5のフィルターに付着して残った粉塵状の塗膜片の量は、20.0gであった。
塩ビ管8,9に付着した粉塵状の塗膜片の量は、0.5gであった。
また、比較例1では、回収作業において、作業者が、有害物質を含有する塗膜片に暴露される危険性が高いことから、局所排気装置の使用及び作業場周辺への飛散防止等を行う必要があるなど、実施例1〜3に比べて、より慎重に作業を行なう必要があった。
2 建造物
3 塗膜
4 塗膜剥離装置
5 吸引装置
6 サイクロン式の塗膜片捕集装置
6a 粉塵分離装置(サイクロン本体)
6b 塗膜片回収手段(タンク)
6c 回収用袋(可撓性の合成樹脂袋)
7 作業員
8,9 塩ビ管(塗膜片供給用管路)
11 グラインダー
12 塗膜片飛散防止用カバー
13 接続部
21,31 蓋体
22,32,36 粘着テープ
23,33 漏斗
24,35 回収用容器(合成樹脂製容器)
34 筒状の接続部
37 粉塵状の塗膜片
38 タンク
38a 内周面
38b 底面
Claims (7)
- 塗膜試料採取システムを用いて、塗膜を有する物の上記塗膜中の有害物質の有無を調査するための方法であって、
上記塗膜試料採取システムが、
上記塗膜を有する物から、上記塗膜を剥離して、上記塗膜中の有害物質の有無を調べるための塗膜試料として用い得る粉塵状の塗膜片を生じさせるための塗膜剥離装置と、
上記塗膜剥離装置の後流側に配設された、上記粉塵状の塗膜片を吸引するための吸引装置と、
上記塗膜剥離装置と上記吸引装置の間に配設された、上記粉塵状の塗膜片を捕集するためのサイクロン式の塗膜片捕集装置と
を含むものであり、
上記方法が、
上記塗膜試料採取システムを用いて、上記塗膜を有する物から、上記塗膜を剥離して、上記粉塵状の塗膜片を、上記サイクロン式の塗膜片捕集装置によって捕集する塗膜片捕集工程と、
上記サイクロン式の塗膜片捕集装置から、上記粉塵状の塗膜片を回収する塗膜片回収工程と、
上記塗膜片回収工程で回収した上記粉塵状の塗膜片の少なくとも一部を、塗膜試料として用いて分析し、上記塗膜中の有害物質の有無を調べる塗膜試料分析工程と
を含むことを特徴とする塗膜中の有害物質の有無の調査方法。 - 上記吸引装置が、上記サイクロン式の塗膜片捕集装置によって捕集されなかった上記粉塵状の塗膜片を捕集するためのフィルタを有する請求項1に記載の塗膜中の有害物質の有無の調査方法。
- 上記サイクロン式の塗膜片捕集装置が、前流側に位置する粉塵分離手段、及び、後流側に位置する塗膜片回収手段を有する請求項1又は2に記載の塗膜中の有害物質の有無の調査方法。
- 上記粉塵分離手段は、前流側の端部の直径が8〜23cm、後流側の端部の直径が4〜11cm、及び、長さが18〜35cmの円錐台の形状を有する請求項3に記載の塗膜中の有害物質の有無の調査方法。
- 上記塗膜片回収手段が、回収用タンク、及び、上記回収用タンクの内部空間に収容された回収用袋を含む請求項3又は4に記載の塗膜中の有害物質の有無の調査方法。
- 上記塗膜片回収手段が、回収用タンク、並びに、上記回収用タンクの内部空間に収容された前流側の漏斗及び後流側の回収用容器を含む請求項3又は4に記載の塗膜中の有害物質の有無の調査方法。
- 上記塗膜片回収手段が、上記回収用タンクの内部空間に収容された、上記回収用容器を計量するための計量器を有し、かつ、上記回収用タンクが、上記計量器の測定結果表示部分を目視するための透明な壁部を有する請求項6に記載の塗膜中の有害物質の有無の調査方法。
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