JP6898059B2 - 加飾シート、加飾シートを含む構造体及びその製造方法 - Google Patents

加飾シート、加飾シートを含む構造体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、加飾シート、加飾シートを含む構造体及びその製造方法に関する。
自動車の内装品及び外装品などの立体基材表面を装飾する方法として、基材の表面に加飾シート又はフィルムを貼り付ける方法が知られている。代表的な加飾シートの貼り付け方法としては、インモールド射出成形法が挙げられる。この方法では、ベースシート上に図柄層などを形成した加飾シートをそのまま、あるいは予備成形した後、射出成形用金型内にセットし、立体形状の成形品を射出成形すると同時にこの加飾シートを成形品に一体的に接着して加飾を行う。
基材への加飾シートの貼り付け方法として、真空圧空成形法も知られている。真空圧空成形法では、予め成形された基材に対し、加飾シートを室温で又は加熱雰囲気下で、延伸させながら、圧力差を用いて基材に貼り付ける。基材の成形とは別途の作業で部品の基材面へ加飾シートが貼り付けられるので、一台の真空圧空成形装置で、様々な形状の基材に対し加飾シートを貼り付けることができる。また、真空圧空成形法は、基材表面の立体形状に対し、追従性よく貼り付けることが可能であり、インモールド射出成形法では困難である、基材端部付近における表面から裏面にかけての連続的な被覆、すなわち巻き込み被覆も可能になる。このように、真空圧空成形法によれば、複雑な種々の形状の三次元立体基材に対して優れた被覆性で加飾シートを貼り付けることができる。
特許文献1(特開2009−035588号公報)は、「基材と基材上の接着層を含む接着フィルムであって、前記接着層が、(A)ポリマーの全繰返し単位数に対してカルボキシル基を含有する繰返し単位数の割合が4.0〜25%である、25℃以下のガラス転移温度(Tg)を有するカルボキシル基含有(メタ)アクリルポリマー、及び(B)ポリマーの全繰返し単位数に対してアミノ基を含有する繰返し単位数の割合が3.5〜15%である、75℃以上のガラス転移温度(Tg)を有するアミノ基含有(メタ)アクリルポリマーを含み、成分(A)と成分(B)の配合比が重量比で62:38〜75:25である、接着フィルム」を記載している。
特開2009−035588号公報
加飾シートを車のドアトリムなどのプラスチック部品に貼り付けるときに注意すべきことの一つは、部品と加飾シートの間への埃などの異物の混入を防止することである。加飾シートを部品に貼り付ける処理には、部品、加飾シート、及び製造環境の清浄さが要求される。特に、高光沢又は微細な模様を有する加飾シートの意匠性は、部品表面に存在する数μm〜数十μmの高さ若しくは深さの凹凸、又は部品と加飾シートの間への数μm〜数十μmの大きさの異物の混入によって容易に損なわれる。したがって、加飾シートの貼り付け処理は、異物の混入を防止して製品品質を維持するための設備(クリーンルームなど)又は追加工程(部品の洗浄、乾燥など)を必要とする場合がある。
本開示は、真空圧空成形法を用いた加飾シートの貼り付けに際して、埃などの異物の混入及び基材表面の凹凸を隠蔽することが可能な加飾シートを提供する。また、当該加飾シートを含む構造体及びその製造方法を提供する。
本開示の一実施態様によれば、基材に接着される加飾シートであって、表面層と、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂及び塩化ビニル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む第1樹脂層と、前記第1樹脂層と隣接するように配置され前記基材に接着される接着層であって、該接着層は(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマー混合物の(メタ)アクリル共重合体を含んでなり、30℃、1.0Hzにおける貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上、1.0×10Pa以下である接着層、とをこの順に含む加飾シートが提供される。
本開示の別の実施態様によれば、基材と、前記基材の表面に適用された上記加飾シートとを含む構造体が提供される。
本開示の別の実施態様によれば、上記加飾シートを用意し、前記加飾シートを真空圧空成形法により基材に適用して、前記加飾シート及び前記基材が一体化された構造体を形成することを含む、構造体の製造方法が提供される。
本開示の加飾シートを用いることにより、混入した埃などの異物又は基材表面の凹凸の形状を接着層に吸収させつつ、それらの形状が表面層に伝播することを第1樹脂層により遮蔽することができる。このようにして、埃などの異物の混入及び基材表面の凹凸を隠蔽し、加飾シートの意匠性、特に高光沢又は微細な模様を有する加飾シートの意匠性が十分に発揮された、加飾された構造体を得ることができる。
なお、上述の記載は、本発明の全ての実施態様及び本発明に関する全ての利点を開示したものとみなしてはならない。
本開示の一実施態様による加飾シートの断面図である。 本開示の別の実施態様による加飾シートの断面図である。 本開示の一実施態様による構造体の概略断面図である。 真空圧空成形装置を用いて加飾シートを基材に適用する工程を模式的に説明する図である。
以下、本発明の代表的な実施態様を例示する目的でより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施態様に限定されない。
本開示において、「シート」には、可とう性を有する積層体であり「フィルム」と呼ばれる薄い積層体も包含される。
本開示において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又は「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」又は「メタクリレート」を意味する。
本開示において、接着層について言及される「ガラス転移温度」とは、所定の温度範囲、例えば−60℃〜30℃の温度範囲において、昇温速度5.0℃/分、周波数1.0Hzの剪断モードで粘弾性測定を行ったときの、損失正接(tanδ)(損失弾性率(G”)/貯蔵弾性率(G’))のピーク温度と定義される。温度範囲はtanδのピーク温度が確認できるように選択される。
本開示において、「貯蔵弾性率(G’)」とは、−40℃〜200℃の温度範囲において、昇温速度5.0℃/分、周波数1.0Hzの剪断モードで粘弾性測定を行ったときの、指定した温度における貯蔵弾性率を意味する。
本開示において、「親水性モノマー」とは、水との親和性が良好であるモノマー、具体的には、20℃の水100グラムに対して5グラム以上溶解するモノマーを意味する。
本開示の一実施態様による加飾シートは、表面層、第1樹脂層、及び接着層をこの順で含む。第1樹脂層は、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂及び塩化ビニル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む。接着層は、前記第1樹脂層と隣接するように配置されて、基材に対して接着されるものであり、30℃、1.0Hzにおける貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上、1.0×10Pa以下である。
図1Aに、本開示の一実施態様による加飾シート10の断面図を示す。加飾シート10は、表面層11、第1樹脂層12及び接着層13を含む。加飾シートは、任意の要素として意匠層、バルク層、接合層などの追加層をさらに含んでもよい。加飾シートの層の数、種類、配置などは、上記に限られない。
表面層として、様々な樹脂、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を含むアクリル樹脂、ポリウレタン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、メタクリル酸メチル−フッ化ビニリデン共重合体(PMMA/PVDF)などのフッ素樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)及びそのアイオノマー、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などの共重合体が使用できる。耐候性に優れていることから、アクリル樹脂、ポリウレタン、フッ素樹脂及びポリ塩化ビニルが好ましく、耐擦傷性に優れており、廃棄物として焼却したり埋め立てたりする際の環境負荷が小さいことから、アクリル樹脂及びポリウレタンがより好ましい。
表面層の厚さは様々であってよいが、一般に約1μm以上、約5μm以上、又は約10μm以上、約150μm以下、約100μm以下、又は約80μm以下である。複雑な形状の基材に対して加飾シートを適用する場合、表面層は薄い方が形状追従性の観点から有利であり、例えば、約100μm以下、又は約80μm以下であることが望ましい。一方、構造体に高い耐光性及び/又は耐候性を付与する場合、表面層は厚い方が有利であり、例えば約5μm以上、又は約10μm以上であることが望ましい。また、例えば、表面層の露出面にエンボス加工を施してもよい。この場合、微細な凹凸によりマットな外観を得ることもできるし、ヘアラインパターン等のデザイン性のあるストライプ状の溝を形成することもできる。
加飾シートは表面層の内層側に意匠層を含んでもよい。意匠層として、塗装色、金属色などを呈するカラー層、木目、石目、幾何学模様、皮革模様などの模様、ロゴ、絵柄などを構造体に付与するパターン層、レリーフ(浮き彫り模様)層などが挙げられる。
カラー層として、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、赤色酸化鉄などの無機顔料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料、アゾレーキ系顔料、インジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、キノフタロン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドンレッドなどのキナクリドン系顔料などの有機顔料、アルミニウムフレーク、蒸着アルミニウムフレーク、金属酸化物被覆アルミニウムフレーク、着色アルミニウムフレークなどのアルミ光輝材、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物で被覆されたフレーク状のマイカ及び合成マイカなどのパール光輝材などの顔料が、アクリル樹脂、ポリウレタンなどのバインダー樹脂に分散されたものを使用することができる。
パターン層として、グラビアダイレクト印刷、グラビアオフセット印刷、スクリーン印刷などの印刷、グラビアコート、ロールコート、コンマコートなどのコーティング、打ち抜き、エッチングにより形成された模様、ロゴ、絵柄などを有するフィルム、シート、金属箔などを使用することができる。
レリーフ層として、従来公知の方法、例えばエンボス加工、スクラッチ加工、レーザー加工、ドライエッチング加工、又は熱プレス加工などによる凹凸形状を表面に有する熱可塑性樹脂フィルムを使用することができる。凹凸形状を有する離型フィルム上に硬化性アクリル樹脂などの熱硬化性又は放射線硬化性樹脂を塗布し、加熱又は放射線照射により硬化して、離型フィルムを取り除くことによりレリーフ層を形成することもできる。レリーフ層に用いられる熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び放射線硬化性樹脂として、特に限定されないが、フッ素系樹脂、PET、PENなどのポリエステル系樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、熱可塑性エラストマー、ポリカーボネート、ポリアミド、ABS樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、ポリスチレン、塩化ビニル、ポリウレタンなどを使用することができる。
意匠層を、加飾シートの他の層の上に真空蒸着、スパッタ、イオンプレーティング、めっきなどによって形成された、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、亜鉛、ゲルマニウムなどの金属、これらの合金又は化合物を含む金属層とすることもできる。このような金属層は高い光沢を有するためクロムメッキ代替フィルムなどに好適に使用される。この場合は、金属層の厚さを、約5nm以上、約10nm以上、又は約20nm以上、約10μm以下、約5μm以下、又は約2μm以下とすることができる。
意匠層は、上記カラー層、パターン層、レリーフ層及び金属層の2つ以上を組み合わせた多層構造を有してもよい。カラー層、パターン層、レリーフ層及び金属層はそれぞれ意匠層に複数含まれてもよい。これらの複数の層の間に、層間接着を高める接合層を配置してもよい。接合層は、様々な接着剤組成物、例えば、ウレタン系組成物、アクリル系組成物を使用して形成することができる。接合層の厚さは、一般に約1μm以上、約2μm以上、又は約5μm以上、約50μm以下、約30μm以下、又は約20μm以下とすることができる。
意匠層の厚さは様々であってよく、一般に約5μm以上、約10μm以上、又は約20μm以上、約500μm以下、約300μm以下、又は約200μm以下とすることができる。意匠層が多層構造を有する場合、意匠層を構成するカラー層、パターン層及びレリーフ層の厚さはそれぞれ、一般に約5μm以上、約10μm以上、又は約20μm以上、約300μm以下、約200μm以下、又は約100μm以下とすることができる。
加飾シートは、表面層、意匠層などの支持層となるバルク層を含んでもよい。バルク層として、様々な樹脂、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を含むアクリル樹脂、ポリウレタン(PU)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などの共重合体が使用できる。強度、耐衝撃性などの観点から、バルク層としてポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂及びポリカーボネートが有利に使用できる。バルク層は外部からの穿刺、衝撃などから構造体をより有効に保護する保護層としても機能することができる。バルク層の厚さは様々であってよいが、加飾シートの成形性に悪影響を及ぼさずに上記機能を加飾シートに付与するという観点から、一般に約2μm以上、約5μm以上、又は約10μm以上であり、約200μm以下、約100μm以下、又は約50μm以下とすることができる。バルク層を用いると加飾シートの耐引っかき性をより高めることができる。
加飾シートは、表面層と意匠層の間、バルク層と第1樹脂層の間、又はバルク層と後述する第2樹脂層の間に、これらの層の間の層間接着を高めるために接合層を配置してもよい。接合層は、様々な接着剤組成物、例えば、ウレタン系組成物、アクリル系組成物を使用して形成することができる。接合層の厚さは、一般に約1μm以上、約2μm以上、又は約5μm以上、約50μm以下、約40μm以下、又は約30μm以下とすることができる。
第1樹脂層は、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂及び塩化ビニル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む。オレフィン系樹脂として、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−エチレン−スチレン(AES)樹脂などが使用できる。スチレン系樹脂として、ポリスチレン(PS)、スチレン−アクリロニトリル(SAN)樹脂、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン(AAS)樹脂などが使用できる。本開示において、オレフィン単位とスチレン単位の両方の重合単位を有する共重合体を含む樹脂はオレフィン系樹脂に属するものとする。塩化ビニル系樹脂として、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂などが使用できる。強度及び耐衝撃性が高く、比較的安価であることから、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、及びアクリロニトリル−エチレン−スチレン(AES)樹脂が有利に使用でき、自動車部品などに一般的に使用されるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂がコスト面から特に有利に使用できる。
第1樹脂層として、上記オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂及び塩化ビニル系樹脂を押出、延伸などによってフィルム状に形成したものを使用することができる。他の層との接着性を高める目的で、フィルムにコロナ処理、プラズマ処理、火炎処理などの表面処理を行ってもよく、フィルムにプライマー層を設けてもよい。
第1樹脂層の厚さは、加飾シートが適用される基材の表面上の埃などの異物又は基材表面の凹凸の形状が表面層に伝播することを遮蔽することができ、かつ加飾シートの成形性を過度に損なわない程度であれば特に限定されない。第1樹脂層の厚さは、例えば、約30μm以上、約50μm以上、又は約80μm以上、約500μm以下、約300μm以下、又は約250μm以下とすることができる。
第1樹脂層のガラス転移温度(Tg)は、加飾シートの成形性を損なわず、かつ成形後の加飾シートが残留内部応力により基材から剥離しない程度に高いことが加飾シートの隠蔽性能の点で有利である。例えば、第1樹脂層のガラス転移温度を約70℃以上、約80℃以上、又は約90℃以上、約180℃以下、約170℃以下、又は約160℃以下とすることができる。
第1樹脂層を接着層と組み合わせることにより、接着層で吸収しきれなかった異物又は基材表面の凹凸の形状の表面層への伝播が生じたとしてもとしても、より効果的に第1樹脂層によって接着層が基材表面に最初に接触したときの異物又は基材表面の凹凸による表面層の局所的な突き上げを遮蔽することができる。
接着層は、(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマー混合物の(メタ)アクリル共重合体を含む。
一実施態様において、接着層に含まれる(メタ)アクリル共重合体は、(メタ)アクリルモノマーと、重合開始剤とを含むモノマー混合物を重合することによって調製することができる。モノマー混合物は、(メタ)アクリルモノマーを部分的に重合した重合体と未反応の(メタ)アクリルモノマーを含むポリマー/モノマー混合物(以下、本開示において「アクリル部分重合物」という。)を含んでもよい。
アクリル部分重合物は、(メタ)アクリルモノマーを含むモノマー成分を、重合開始剤の存在下、加熱、放射線照射などにより部分的に重合させた(メタ)アクリルモノマーの重合体、又は複数の(メタ)アクリルモノマーの共重合体を含む。モノマー成分が部分的に重合したアクリル部分重合物は、一般に約500mPa・s〜10000mPa・sの粘度を有する。
一実施態様において、(メタ)アクリルモノマーは、接着層の粘弾性特性を調整して基材表面に対する濡れ性を高めるという観点から、アルキル基の炭素原子数が2〜26である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む。そのような(メタ)アクリル酸アルキルエステルとして、例えば、アルキル基の炭素原子数が2〜26の非第三級アルキルアルコールの(メタ)アクリレート、及びこれらの混合物などが挙げられる。具体的には、以下に限定されないが、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、エイコサニル(メタ)アクリレート、ヘキサコサニル(メタ)アクリレート、2−メチルブチル(メタ)アクリレート、4−メチル−2−ペンチル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、及びこれらの混合物などが好適に使用される。
アルキル基の炭素原子数が2〜26である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの量は、モノマー混合物の合計質量を基準として、一般に約60質量%以上、約70質量%以上、又は約80質量%以上であり、約95質量%以下、約92質量%以下、又は約90質量%以下である。アルキル基の炭素原子数が2〜26である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの量を、モノマー混合物の合計質量を基準として約95質量%以下とすることにより、接着層の接着力を良好に確保することができ、約60質量%以上とすることにより、接着層の弾性率を適切な範囲として、基材表面に対する接着層の濡れ性を良好なものとすることができる。
モノマー混合物には、接着層の特性を損なわない範囲で、上記のモノマーに加えて他のモノマーが含まれていてもよい。例えば、メチル(メタ)アクリレートなどの上記以外の(メタ)アクリル系モノマー、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレンなどのビニルモノマーが挙げられる。
モノマー混合物には、親水性モノマーが含まれてもよい。親水性モノマーを用いることにより、接着層の接着力を向上させることができる。そのような親水性モノマーとして、例えば、カルボン酸、スルホン酸などの酸性基を有するエチレン性不飽和モノマー、ビニルアミド、N−ビニルラクタム、(メタ)アクリルアミド、アルキル基の炭素原子数が4以下の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、及びこれらの混合物などが挙げられる。具体的には、以下に限定されないが、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、スチレンスルホン酸、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及びこれらの混合物などを使用することができる。親水性モノマーの量は、使用する場合、モノマー混合物の合計質量を基準として、一般に約1質量%以上、約2質量%以上、又は約5質量%以上であり、約40質量%以下、約30質量%以下、又は約20質量%以下である。
モノマー混合物には、架橋剤が含まれていてもよい。架橋剤として、例えば、1,6−ヘキサンジオールアクリレートなどの多官能アクリレート、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤、メラミン樹脂系架橋剤、過酸化物系架橋剤などが挙げられる。架橋剤の添加量は特に限定されないが、例えば、前記モノマー混合物を100質量部としたとき約0.01質量部以上、約1.0質量部以下とすることができる。
モノマー混合物は、上述した成分に加え、任意成分を含んでもよい。任意成分としては、可塑剤、フィラー、酸化防止剤、顔料などが挙げられる。
(メタ)アクリル共重合体は、上記モノマー混合物を光重合又は熱重合させることにより得ることができる。光重合開始剤の例としては、ベンゾインアルキルエーテル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジルメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−クロロチオキサントンなどが挙げられ、例えば、BASF社のIrgacure(登録商標)651(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、メルクジャパン社のDarocur(登録商標)1173などが購入可能である。熱重合開始剤の例としては、アゾ系重合開始剤(例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなど)、過酸化物系重合開始剤(例えば、ジベンゾイルペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシドなど)、レドックス系重合開始剤などが挙げられる。
モノマー混合物は、従来公知の方法により混合され、溶液キャスト、押出加工など従来公知の方法を使用してシート状に加工される。シートはその片面又は両面に、シリコーン処理したポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルムなどの剥離フィルムを備えていてもよい。
放射線を照射してシート状のモノマー混合物を重合する工程では、モノマー混合物に、光重合開始剤、所望により従来公知の添加剤を混合して、窒素ガスでモノマー混合物を十分にパージして酸素を除いた後、紫外線、可視光線、X線、ガンマ線、又は電子線等の放射線を照射して重合してもよい。あるいは、モノマー混合物に光重合開始剤の一部を加えて、粘度が約500mPa・s〜約10000mPa・s程度になるように例えば紫外線を照射して、モノマー混合物中にアクリル部分重合物を生成させ、続いてさらに光重合開始剤を加えて例えば紫外線を照射して重合してもよい。紫外線重合を用いることでガラス転移温度の低い接着層を容易に得ることができる。
紫外線照射を用いる場合には、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプ、LEDなどを光源として備える一般的な紫外線照射装置、例えばベルトコンベア式の紫外線照射装置を用いて照射を行うことができる。紫外線照射量は、一般に約500mJ/cm以上、約5000mJ/cm以下である。
接着層の厚さは、隠蔽しようとする異物及び基材表面の凹凸の大きさに応じて適宜決定することができる。いくつかの実施態様において、接着層の厚さを、例えば、約50μm以上、約70μm以上、又は約100μm以上、約1mm以下、約500μm以下、約300μm以下、約200μm以下、又は約150μm以下とすることができる。例えば、60μm程度の大きさの埃を接着層が吸収できるように、接着層の厚さを70μm以上とすることができる。厚い接着層を使用すると加飾シートの表面硬度が減少する場合があるが、本開示では接着層と表面層の間に第1樹脂層を配置することにより、異物又は基材表面の凹凸を隠蔽しつつ、加飾シートの表面硬度の低下を抑制することができる。
加飾シートの中で基材表面に最初に接触する接着層は、その接触温度にて十分な初期濡れ性を有することが有利である。いくつかの実施態様において、接着層のガラス転移温度(Tg)は、約−15℃以上、約−10℃以上、又は約−5℃以上、約50℃以下、約40℃以下、又は約30℃以下とすることができる。接着層のTgを上記範囲とすることにより、常温で接着層の形状を保持しつつ、成形時の接着層の初期濡れ性を向上させることができる。
加飾シート全体が成形のために十分に加熱されていても、接着層表面は基材表面に接触した瞬間に急冷される。このことは、接着層が基材と接触した瞬間に高い弾性を示すことを意味する。弾性の高い接着層は基材表面に存在しうる埃などの異物を十分に吸収する(包み込む)ことができない。特に、真空圧空成形法において使用される加熱システムは加飾シートの片面(通常は接着層とは反対の面)をIRランプなどにより加熱するものが多く、成形工程中、接着層表面の温度を高温で一定に保つことは困難な場合がある。そのため、接着層は急冷された場合であっても数秒間以内に十分に流動することが可能な粘弾性特性を有することが望ましい。
いくつかの実施態様において、接着層の貯蔵弾性率(G’)は、80℃、1.0Hzにおいて、約1.0×10Pa以上、約1.0×10Pa以上、又は約2.4×10Pa以上、約1.0×10Pa以下、約5.0×10Pa以下、又は約1.0×10Pa以下である。接着層の貯蔵弾性率を上記範囲とすることにより、成形時に接着層表面が急冷された場合であっても、所定の時間内(例えば数秒以内)に異物を包み込むように接着層が流動することができる。
常温で基材の形状に沿って十分な接着力を発揮しつつ、成形温度においても成形に必要な接着力及び接着層の形状を保持するために、接着層は、常温から成形温度まで幅広い温度で急変しない粘弾性特性を有することが望ましい。
接着層の貯蔵弾性率(G’)は、30℃、1.0Hzにおいて、約1.0×10Pa以上、約1.0×10Pa以下である。いくつかの実施態様において、接着層の貯蔵弾性率(G’)は、30℃、1.0Hzにおいて、約1.0×10Pa以上、又は約2.4×10Pa以上であり、約5.0×10Pa以下、又は約4.0×10Pa以下とすることができる。接着層の30℃における貯蔵弾性率を上記範囲とすることにより、異物又は基材表面の凹凸を隠蔽することができる。
いくつかの実施態様において、接着層の貯蔵弾性率(G’)は、130℃、1.0Hzにおいて、約1.0×10Pa以上、約1.0×10Pa以上、又は約2.4×10Pa以上、約1.0×10Pa以下、約7.0×10Pa以下、又は約5.0×10Pa以下とすることができる。接着層の130℃における貯蔵弾性率を上記範囲とすることにより、優れた成形性と常温での接着力を両立することができる。
接着層の貯蔵弾性率は、接着層に含まれる(メタ)アクリル共重合体を構成するモノマーの種類、分子量及び配合比、(メタ)アクリル共重合体の重合度、モノマー混合物の重合時の放射線の照射量及び照射強度、(メタ)アクリル共重合体の架橋時の放射線の照射量及び照射強度などを適宜変更することによって調整することができる。例えば、酸性基を有するエチレン性不飽和モノマーを用いると貯蔵弾性率が高くなる傾向がある。例えば、アルキル基の炭素原子数が2〜26である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの量、アルキル基の炭素原子数が4以下の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの量、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基及びこれらの複数の組合せが連結した基を含む(メタ)アクリレートの量、又はアルコール残基中にカルボニル基を有する(メタ)アクリレートの量を多くすると貯蔵弾性率が低くなる傾向がある。(メタ)アクリル共重合体の重合度を高くすると、貯蔵弾性率が高くなる傾向がある。
必要に応じて、接着層の表面に従来公知の剥離ライナーを設けてもよい。剥離ライナーとして、紙又はポリマーフィルムにシリコーン処理などを行った従来公知のものが使用できる。接着層の表面に剥離ライナーを設けることにより、成形処理の直前まで接着層が異物などによって汚染されることを防止することができる。
本開示の別の実施態様では、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を含む第2樹脂層が、第1樹脂層と表面層の間に配置される。図1Bに示す本開示の別の実施態様の加飾シート10は、表面層11と第1樹脂層12の間に第2樹脂層14を有する。この実施態様では、第1樹脂層に存在しうる微小なポリマーゲルが、真空圧空成形法を用いた貼り付け時に移動して、その形状が表面層に伝播することを防止できる。ポリメタクリル酸メチルはポリマーゲルの含有量が比較的低く、第1樹脂層に存在しうるポリマーゲルに起因する表面層の外観不良をより有効に防止することができる。また、第2樹脂層は異物及び基材表面の凹凸の形状の遮蔽において第1樹脂層と相乗的に作用する。
ABSシートは一般にTダイ成形又はカレンダー成形によって製造され、シート表面は金属のニップロール又はゴム被覆したニップロールによって形成される。ABSは一般に少量のポリマーゲルを含み、ポリマーゲルの大きさ及び量はABSの重合条件、シートの成形条件などにより変化する。一般に、ABSシートには成形時の内部応力が残留している。ABSシートを用いて加飾シートを製造する際に、ABSにさらに内部応力が追加される場合もある。ABSシート表面付近のポリマーゲルは、応力を受けた状態でシート成形時又は加飾シート製造時にABSシート内部に押し込まれる。真空圧空成形法を用いて加飾シートを基材に貼り付ける際に、ABSシートの内部応力が解放されると共に、フィルムも引き伸ばされる。その結果、ポリマーゲルがABSシートの表面に移動して表面層を突き上げることがある。そのため、第1樹脂層にABS樹脂を使用する場合、第2樹脂層を用いることで、より高品質な加飾表面を有する構造体を形成することができる。
第2樹脂層の厚さは、例えば、約10μm以上、約20μm以上、又は約50μm以上、約300μm以下、約200μm以下、又は約150μm以下とすることができる。
第1樹脂層及び第2樹脂層は、意匠層について説明したものと同じ無機顔料、有機顔料、アルミ光輝材、パール光輝材などの着色材を含んでもよい。カラー層などの意匠層を有する加飾シートは、その面積伸び率が大きくなると、すなわちより大きく延伸されると、意匠層の呈する色調に変化が生じて下地である基材の色を隠蔽する性能が低下する場合があるが、表面層と基材の間に位置する第1樹脂層及び/又は第2樹脂層を酸化チタンで着色することにより、高延伸時でも高い色隠蔽性を実現することができる。また、意匠層がインジウム蒸着膜などの金属層を含む加飾シート、例えばクロムメッキ代替フィルムなどとして使用される加飾シートにおいては、第1樹脂層及び/又は第2樹脂層にカーボンブラックを含ませることによって下地である基材の色を隠蔽する性能を高めることができる。これらの層に含まれる酸化チタン又はカーボンブラックの量は、これらの層の質量を基準として、約0.1質量%以上、約0.2質量%以上、又は約0.5質量%以上、約20質量%以下、約10質量%以下、又は約5質量%以下とすることが有利である。
加飾シートの厚さは、一般に約100μm以上、約200μm以上、又は約300μm以上、約2mm以下、約1mm以下、又は約0.5mm以下である。加飾シートの厚さを上記範囲とすることにより、複雑な形状を有する基材に対しても加飾シートを十分に追従させて、優れた外観を有する構造体を提供することができる。
加飾シートの耐引っかき性はJIS K5600−5−4に準拠した鉛筆硬度によって評価することができる。一実施態様の加飾シートは、接着層をガラス板の表面に向けて加飾シートをガラス板の上に固定し、600mm/分の速度で表面層を引っかいたときの鉛筆硬度が2B以上である。鉛筆硬度は6B以上、5B以上、4B以上、又は3B以上とすることができる。
加飾シートの製造方法については特に限定されない。例えば、各層として、押出、延伸などによってフィルム状に形成したものを使用し、接合層を用いて又は用いずにこれらの層を積層することができる。別の層又はライナーの上に樹脂組成物をナイフコート、バーコート、ブレードコート、ドクターコート、ロールコート、キャストコートなどによってコーティングし、必要に応じて加熱して乾燥又は硬化することにより、各層を形成することもできる。例えば、表面を剥離処理したPETフィルムなどのライナーの上に各層を形成し、これらを積層することにより加飾シートを製造することができる。あるいは、一枚のライナーの上に、コーティング工程と必要に応じて硬化工程を繰り返して、各層を順次積層することもできる。各層の材料を多層押し出しして加飾シートを形成することもできる。
本開示の一実施態様によれば、基材と、基材の表面に適用された加飾シートとを含む構造体が提供される。図2に、一例としてこのような構造体の概略断面図を示す。構造体1は、加飾シート10によって覆われた基材20を含む。加飾シート10は、表面層、第1樹脂層、及び接着層を含む。真空圧空成形法により加飾シート10を基材20に適用することによって、加飾シート及び基材が一体化された構造体を形成することができる。真空圧空成形は従来公知の方法によって行うことができる。
以下、図3を参照しながら、真空圧空成形法を用いて加飾シートを基材に適用する方法について例示的に説明する。
図3(A)に示すように、例示的な真空圧空成形装置30は、上下に第1真空室31及び第2の真空室32をそれぞれ有しており、上下の真空室の間に被着体である基材20に貼り付ける加飾シート10をセットする治具が備えられている。また、下側の第1真空室31には、上下に昇降可能な昇降台35(不図示)の上に仕切り板34及び台座33が設置されており、三次元形状物などの基材20はこの台座33の上にセットされる。このような真空圧空成形装置としては、市販のもの、例えば両面真空成型機(布施真空株式会社製)などを使用することができる。
図3(A)に示すように、まず、真空圧空成形装置30の第1真空室31及び第2真空室32を大気圧に解放した状態で、上下の真空室の間に、加飾シート10をセットする。第1真空室31において台座33の上に基材20をセットする。
次に、図3(B)に示すように、第1真空室31及び第2真空室32を閉鎖し、それぞれ減圧し、各室の内部を真空(大気圧を0atmとした場合例えば−1atm)にする。その後又は真空にするのと同時にシートを加熱する。次いで、図3(C)に示すように、昇降台35を上昇させて基材20を第2真空室32まで押し上げる。加熱は、例えば第2真空室32の天井部に組み込まれたランプヒータで行うことができる。
加熱された加飾シート10は基材20の表面に押しつけられて延伸される。その後又は延伸と同時に、図3(D)に示すように、第2真空室32内を適当な圧力(例えば2atm〜0atm)に加圧する。圧力差により加飾シート10は基材20の露出表面に密着し、露出表面の立体形状に追従して延伸し、基材表面に密着した被覆を形成する。図3(B)の状態で減圧及び加熱を行った後、そのまま第2真空室32内を加圧して、加飾シート10で基材20の露出表面を被覆することもできる。
この後、上下の第1真空室31及び第2真空室32を再び大気圧に開放して、加飾シート10で被覆された基材20を外に取り出す。図3(E)に示すように、基材20の表面に密着した加飾シート10のエッジをトリミングして、真空圧空成形工程は完了する。このようにして、加飾シート10が基材20の端部においてその裏面21まで回り込んで露出面をきれいに被覆する、良好な巻き込み被覆がなされた構造体1を得ることができる。
成形後の加飾シートの最大面積伸び率は、一般に約50%以上、約100%以上、又は約200%以上、約1000%以下、約500%以下、又は約300%以下である。面積伸び率は、面積伸び率(%)=(B−A)/A(A:加飾シートのある部分の成形前の面積、B:加飾シートのAに対応する部分の成形後の面積)で定義される。例えば、加飾シートのある部分の面積が成形前に100cmであって、その部分が成形後に基材の表面で250cmとなった場合は150%である。最大面積伸び率は、成形品表面全ての加飾シートのなかで最も高い面積伸び率の箇所の値を言う。三次元立体形状の基材に平らなシートを真空圧空成形法により貼り付けると、例えば最初にシートが基材に当たる部分はほとんど延伸されず面積伸び率はほぼ0%であり、最後に貼り付けられる端部では大きく延伸されて面積伸び率が200%以上になるといったように、場所によって面積伸び率が大きく異なる。シートが最も大きく延伸された部分で基材に対する未追従やシートの破れといった不具合が起きるか否かが成形の合否を決めることから、成形品全体の平均面積伸び率ではなく、最も大きく延伸された部分の面積伸び率、すなわち最大面積伸び率が成形品の合否の実質的な指標となる。最大面積伸び率は、例えば成形前の加飾シートの表面全体に1mm四方のマス目を印刷しておき、成形後にその面積変化を測定する、あるいは成形前後の加飾シートの厚さを測定することにより確認できる。
本開示の加飾シートは、自動車部品、家電商品、鉄道などの車両、建材などの加飾に使用することができ、特に高光沢又は微細な模様を有する自動車の内装品、家電製品などの加飾に有利に使用することができる。
以下の実施例において、本開示の加飾シートの具体的な実施態様を例示するが、本発明はこれに限定されるものではない。部及びパーセントは全て、特に明記しない限り質量による。
本実施例で使用した試薬、原料などを以下の表1に示す。
Figure 0006898059
Figure 0006898059
<例1>
<接着層Aの作製>
イソオクチルアクリレート(IOA)90.0質量部、及びアクリル酸(AA)10.0質量部を含むモノマー成分液を調製した。さらに、Irg651を光重合開始剤として0.04部添加し、系を10分間攪拌しながら窒素パージした後、紫外線を照射してアクリル部分重合物を得た。得られたアクリル部分重合物に1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)を0.08質量部、Irg651を0.1部添加してモノマー混合物を調製した。得られたモノマー混合物を70μmのギャップを持つ2つの剥離処理PETフィルム(三菱化学株式会社製)の間に塗布し、紫外線を照射し架橋させて、厚さ70μmの接着層Aを作製した。
<表面層の作製>
メチルメタクリレート(MMA)99質量部、水酸基を含有するモノマーとして2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)1質量部、溶媒として酢酸エチル150質量部、及び重合開始剤V−601 0.6質量部を混合し、窒素雰囲気下、温度65℃で24時間重合反応を行い、メタクリレート共重合体の酢酸エチル溶液を作製した。
得られたメタクリレート共重合体溶液に、メタクリレート共重合体固形分100gに対し7.69mmolとなるように、デュラネート(商標)TPA−100を混合し、得られた混合物を、支持シートである、厚さ約50μmの平坦な透明PETフィルム(東レ株式会社製、製品名T−60)表面上にナイフコートにより塗布した。その後、90℃で3分、130℃で5分、合計8分間オーブン(エスペック社製恒温機PV−221)中で乾燥し、厚さ約60μmのアクリル樹脂表面層を作製した。
<金属蒸着層が積層されたバルク層の作製>
水系ポリウレタン溶液(D−6260)を、支持体である、厚さ約50μmの平坦な透明PETフィルム(東レ株式会社製、製品名T−60)表面上にナイフコートにより塗布した。その後、90℃で3分、160℃で5分、合計8分間オーブン(エスペック社製恒温機PV−221)中で乾燥し、厚さ約30μmのポリウレタンバルク層がPETフィルム上に形成されたシートを作製した。その後、真空蒸着機を用いて金属スズをポリウレタンバルク層の片面に厚さ430オングストロームとなるまで蒸着した。蒸着条件は以下のとおりであった。
装置:真空蒸着装置EX−400(株式会社アルバック製、日本国神奈川県茅ヶ崎市)
ターゲット金属蒸発のエネルギー源:電子線
スズ蒸着膜の成膜速度:5オングストローム/秒
<第1接合層の作製>
ポリエステルポリオール(E−295NT)とポリイソシアネート(C−55)を質量比で10:0.3となるように配合し、ウレタン系接着剤組成物を調製した。このウレタン系接着剤組成物を表面層の上に厚さが15μmとなるようコーティングし、第1接合層を形成した。その後、ポリウレタンバルク層の金属スズ蒸着面と第1接合層を接触させて、バルク層と表面層を一体化させた。
<第2接合層の作製>
Desmocoll 530 100質量部及びDesmoodur IL1541 0.64質量部をメチルエチルケトンで35%濃度になるように希釈した混合液を用意し、剥離処理PETフィルム(三菱化学株式会社製)上に塗布し、80℃で3分間乾燥し、厚さ20μmの第2接合層を作製した。
<加飾シートの作製>
接着層Aから剥離処理PETフィルムの一方を剥離し、厚さ0.10mmのABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)フィルムと接着層Aを一体化させた。バルク層と表面層を一体化させた積層体からPETフィルムを剥離し、バルク層を露出させ、この露出面と第2接合層とを貼り合わせた。その後、第2接合層の表面から剥離処理PETフィルムを剥離して、露出した第2接合層の表面に、ABSフィルムと接着層Aの積層体のABSフィルム面を貼りあわせて、加飾シートを作製した。
<例2>
接着層Aの厚さが100μmとなるように作製した以外は例1と同様にして例2を作製した。
<例3>
接着層Aの厚さが130μmとなるように作製した以外は例1と同様にして例3を作製した。
<例4>
第1樹脂層の厚さが0.20mmとなるように作製した以外は例1と同様にして例4を作製した。
<例5>
第1樹脂層の厚さが0.20mm、接着層Aの厚さが130μmとなるように作製した以外は例1と同様にして例5を作製した。
<例6>
<接着層Bの作製>
IOA70.0質量部、及びN,N−ジメチルアクリルアミド(NNDMA)30.0質量部を含むモノマー成分液を調製し、接着層の厚さが130μmとなるように作製した以外は接着層Aと同様にして接着層Bを作製した。
接着層Aの代わりに厚さ130μmの接着層Bを用い、第1樹脂層の厚さが0.20mmとなるように作製した以外は例1と同様にして例6を作製した。
<例7>
<接着層Cの作製>
2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)87.5質量部、及びAA 12.5質量部を含むモノマー成分液を調製し、接着層の厚さが130μmとなるように作製した以外は接着層Aと同様にして接着層Cを作製した。
接着層Aの代わりに厚さ130μmの接着層Cを用いて作製した以外は例1と同様にして例7を作製した。
<例8>
<接着層Dの作製>
2EHA 85.0質量部、及びAA 15.0質量部を含むモノマー成分液を調製し、接着層の厚さが130μmとなるように作製した以外は接着層Aと同様にして接着層Dを作製した。
接着層Aの代わりに厚さ130μmの接着層Dを用いて作製した以外は例1と同様にして例8を作製した。
<例9>
第1樹脂層として厚さ0.10mmのABSフィルムと、第2樹脂層として厚さ0.05mmのポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルムとを押出ラミネートにより一体化して第1樹脂層と第2樹脂層の積層体を形成し、接着層Aの厚さが130μmとなるように作製し、第1樹脂層を接着層Aと、第2樹脂層を第2接合層とそれぞれ貼りあわせた以外は例1と同様にして例9を作製した。
<例10>
第2樹脂層として厚さ0.10mmのPMMAフィルムを用いた以外は例9と同様にして例10を作製した。
<例11>
第1樹脂層の厚さが0.15mm、接着層Aの厚さが130μmとなるように作製した以外は例1と同様にして例11を作製した。
<比較例1>
<接着層Pの作製>
n−ブチルアクリレート(BA)98質量部、AA 2質量部、溶媒として酢酸エチル185.7質量部、重合開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65、和光純薬工業株式会社製)0.2質量部を混合し、窒素雰囲気下、温度50℃で24時間反応させ、カルボキシル基含有アクリルポリマーの酢酸エチル溶液を作製した。
MMA 95質量部、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEM)5質量部、溶媒として酢酸エチル150質量部、重合開始剤としてジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)0.6質量部を混合し、窒素雰囲気下、温度65℃で24時間反応させ、アミノ基含有アクリルポリマーの酢酸エチル溶液を作製した。
カルボキシル基含有アクリルポリマー溶液と、アミノ基含有アクリルポリマー溶液を質量比70:30で混合し、さらに架橋剤として、エポキシ系架橋剤(E−5XM)をポリマー全固形分100質量部に対して0.1質量部となる量で添加した。得られた混合物を、厚さ38μmの剥離処理ポリエステルフィルム(帝人株式会社製、ピューレックスTM A−71)の上に乾燥後厚さが30μmになるように塗布し、100℃で20分間加熱乾燥して、接着層Pを作製した。
<加飾シートの作製>
例1のバルク層と表面層を一体化させた積層体からPETフィルムを剥離し、バルク層を露出させ、この露出面と接着層Pとを貼り合わせて、加飾シートを作製した。
<比較例2>
厚さが120μmとなるように作製した以外は比較例1と同様にして接着層Pを作製した。接着層Aの代わりにこの接着層Pを用い、第1樹脂層の厚さが0.28mmとなるように作製した以外は例1と同様にして比較例2を作製した。
<比較例3>
接着層Pの代わりに厚さ130μmの接着層Aを用いて作製した以外は比較例1と同様にして比較例3を作製した。
<評価方法>
加飾シートの特性を以下の方法に従って評価した。
1.隠蔽性能
開口部のサイズが260mm×260mmのフレームに、開口部を覆うように加飾シートを取り付ける。加飾シートが取り付けられたフレームを、IR加熱機構を備えた真空圧空成形装置0709(布施真空株式会社製)の真空圧空成形チャンバー内に固定し、長さ150mm×幅70mm×厚さ3mmのポリカーボネート板を基材としてフレームよりも下方に位置するテーブル上に配置し、その上に少量のガラスビーズ(GBL60)を散布する。チャンバーを閉じて、大気圧を0.00atmとしたときに−0.95atm以下になるようにチャンバー内を減圧し、加飾シートを135℃に加熱し、基材の載ったテーブルを上方に移動させて停止することによって、加飾シートを基材に接触させる。その後、上部チャンバー(フィルム側)を大気開放し、フィルムを基材側に押しつける。このようにして、基材に加飾シートが巻き付けられた試料を得る。
得られた試料を目視で観察し、表面層の表面にガラスビーズに由来する凹凸が見られないものを「良好」、見られたものを「不良」とする。例9〜12については、第1樹脂層のABSに含まれる微小なポリマーゲルに由来する凹凸についても目視で評価し、表面層の表面にそのような凹凸が見られないものを「良好」、見られたものを「不良」とする。
加飾シートの構成と隠蔽性能の評価結果を表2に示す。
Figure 0006898059
接着層の粘弾性特性を以下の方法に従って評価した。
2.ガラス転移温度(Tg)(30℃未満)
Rheometric Scientific社製ARESを用い、温度−60℃〜30℃、昇温速度5.0℃/分、周波数1.0Hzの剪断モードで測定された損失正接(tanδ)(損失弾性率(G”)/貯蔵弾性率(G’))のピーク温度をガラス転移温度とする。
3.貯蔵弾性率(G’)
Rheometric Scientific社製ARESを用い、所定温度(30℃、80℃、及び130℃)にて、昇温速度5.0℃/分、周波数1.0Hzの剪断モードで測定された剪断貯蔵弾性率を貯蔵弾性率(G’)とする。
接着層A〜D及びPのガラス転移温度(Tg)、及び貯蔵弾性率(G’)(30℃、80℃及び130℃)を表3に示す。
Figure 0006898059
本開示は以下の態様1〜8を包含する。
[態様1]
基材に接着される加飾シートであって、
表面層と、
オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂及び塩化ビニル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む第1樹脂層と、
前記第1樹脂層と隣接するように配置され前記基材に接着される接着層であって、該接着層は(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマー混合物の(メタ)アクリル共重合体を含んでなり、30℃、1.0Hzにおける貯蔵弾性率が1.0×10 Pa以上、1.0×10 Pa以下である接着層、と
をこの順に含む加飾シート。
[態様2]
前記接着層の厚さが50μm〜1mmである、態様1に記載の加飾シート。
[態様3]
前記接着層の貯蔵弾性率が、130℃、1.0Hzにおいて、1.0×10 Pa以上、1.0×10 Pa以下である、態様1又は2のいずれかに記載の加飾シート。
[態様4]
前記第1樹脂層がアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を含む、態様1〜3のいずれかに記載の加飾シート。
[態様5]
前記第1樹脂層と前記表面層の間に配置された、ポリメタクリル酸メチルを含む第2樹脂層をさらに含む、態様1〜4のいずれかに記載の加飾シート。
[態様6]
真空圧空成形法による基材への貼り付けに使用される、態様1〜5のいずれかに記載の加飾シート。
[態様7]
基材と、前記基材の表面に適用された態様1〜6のいずれかに記載の加飾シートとを含む構造体。
[態様8]
態様1〜6のいずれかに記載の加飾シートを用意し、
前記加飾シートを真空圧空成形法により基材に適用して、前記加飾シート及び前記基材が一体化された構造体を形成することを含む、構造体の製造方法。
1 構造体
10 加飾シート
11 表面層
12 第1樹脂層
13 接着層
14 第2樹脂層
20 基材
21 基材裏面
30 真空圧空成形装置
31 第1真空室
32 第2真空室
33 台座
34 仕切り板
35 昇降台

Claims (7)

  1. 基材に接着される加飾シートであって、
    表面層と、
    オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂及び塩化ビニル系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む第1樹脂層と、
    前記第1樹脂層と隣接するように配置され前記基材に接着される接着層であって、該接着層は(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマー混合物の架橋された(メタ)アクリル共重合体を含んでなり、30℃、1.0Hzにおける貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上、1.0×10Pa以下である接着層、と
    をこの順に含み、前記接着層の貯蔵弾性率が、130℃、1.0Hzにおいて、1.0×10Pa以上、1.0×10Pa以下であり、真空圧空成形法による基材への貼り付けに使用される、加飾シート。
  2. 前記接着層の厚さが50μm〜1mmである、請求項1に記載の加飾シート。
  3. 前記第1樹脂層がアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を含む、請求項1又は2のいずれかに記載の加飾シート。
  4. 前記第1樹脂層と前記表面層の間に配置された、ポリメタクリル酸メチルを含む第2樹脂層をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の加飾シート。
  5. 前記第1樹脂層がアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂を含み、前記加飾シートが、前記第1樹脂層と前記表面層の間に配置された、ポリメタクリル酸メチルを含む第2樹脂層をさらに含む、請求項1又は2のいずれかに記載の加飾シート
  6. 基材と、前記基材の表面に適用された請求項1〜5のいずれか一項に記載の加飾シートとを含む構造体。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の加飾シートを用意し、
    前記加飾シートを真空圧空成形法により基材に適用して、前記加飾シート及び前記基材が一体化された構造体を形成することを含む、構造体の製造方法。
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